特許第6553983号(P6553983)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6553983
(24)【登録日】2019年7月12日
(45)【発行日】2019年7月31日
(54)【発明の名称】冷凍調理済み生麺類の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/109 20160101AFI20190722BHJP
【FI】
   A23L7/109 E
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-162782(P2015-162782)
(22)【出願日】2015年8月20日
(65)【公開番号】特開2017-38559(P2017-38559A)
(43)【公開日】2017年2月23日
【審査請求日】2018年3月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】398012306
【氏名又は名称】日清フーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】菅 洋平
(72)【発明者】
【氏名】内田 順也
(72)【発明者】
【氏名】味谷 陽一郎
(72)【発明者】
【氏名】小泉 典夫
(72)【発明者】
【氏名】川田 可南子
(72)【発明者】
【氏名】中井 朋恵
【審査官】 飯室 里美
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−012028(JP,A)
【文献】 特開2012−157320(JP,A)
【文献】 化学工学,2013,第77巻,第12号,p.842-844
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/109
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
WPIDS/FSTA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュラム粉と国内産小麦の超強力小麦粉とを70:30〜5:95の配合比で含有する原料粉から調製された生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出して得られた生麺類を、加熱調理した後、凍結することを含み、該国内産小麦の超強力小麦粉がゆめちから由来の超強力小麦粉である、冷凍調理済み生麺類の製造方法。
【請求項2】
前記原料粉が、前記デュラム粉と前記国内産小麦の超強力小麦粉との合計量100質量部に対して2〜20質量部の加工澱粉を含有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記生地が、前記原料粉100質量部と15〜35質量部の練り水とを混練して得られたものである、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記加熱調理した生麺類をソースとともに凍結する、請求項1〜のいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍調理済み生麺類の製造方法に関する。より詳細には、冷凍した状態で長期保存が可能であり、且つ解凍後には、良好な外観及び粘りと弾力のある好ましい食感を有する、冷凍調理済み生麺類の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生麺類を茹で上げた調理済み生麺類は、表面が柔らかく滑らかで内部が適度な弾力を有するという粘りと弾力のある食感が好まれている食品である。しかし、生麺類は水分含量が多いため、乾麺に比べると保存性が低い。冷凍した状態にして保存性を向上させた冷凍調理済み生麺類が市販されているものの、冷凍保存中に表面が荒れたり弾力が失われるなどして、良好な食感を維持することができないという問題があった。また、茹でた生麺は、冷凍中に麺表面が荒れた状態となるため、ソースをかけた状態で冷凍すると、保存中に生麺にソースが染み込んで品質低下を起こすという問題があった。
【0003】
これまでにも、保存性や品質が改良された冷凍調理済み生麺類が提案されている。例えば、特許文献1及び2には、80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で生地を押出して得られた生パスタ類を茹で調理した後、凍結することで、冷凍で長期保存することができ、且つ冷凍保存後にも茹で立ての生パスタのような食感を維持した冷凍調理済みパスタ類を製造することができることが記載されている。
【0004】
しかしながら、冷凍下での保存性を維持しつつ、より良好な外観と食感を有する冷凍調理済み生麺類が求められている。すなわち、冷凍で長期保存することができ、且つ解凍後には、良好な外観、及び表面は柔らかく滑らかで且つ内部は弾力のあるという粘りと弾力のある食感を有する冷凍調理済み生麺類が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5399590号公報
【特許文献2】特許第5596843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、冷凍で長期保存が可能であり、しかも解凍後には、良好な外観、及び粘りと弾力のある好ましい食感を有する冷凍調理済み生麺類を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく種々研究を重ねた結果、デュラム粉と国内産小麦の小麦粉とを特定の比率で配合した原料粉から生地を調製し、次いで該生地を特定の圧力で押出すことによって製造した生麺を、加熱調理した後、凍結すれば、冷凍耐性が高く冷凍で長期保存が可能であり、しかも解凍後には良好な外観、及び粘りと弾力のある好ましい食感を有する冷凍調理済み生麺類が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、デュラム粉と国内産小麦の小麦粉とを70:30〜5:95の配合比で含有する原料粉から調製された生地を80kgf/cm2〜200kgf/cm2の圧力で押出して得られた生麺類を、加熱調理した後、凍結することを含む、冷凍調理済み生麺類の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法で得られた冷凍調理済み生麺類は、冷凍耐性が高く、外観が滑らかな状態のまま冷凍で長期保存及び解凍が可能であり、且つ解凍後には、柔らかく滑らかな表面の食感と内部の弾力ある食感とのバランスがよい、極めて良好な粘りと弾力のある食感を有することができる。さらに、本発明の製造方法で得られる冷凍調理済み生麺類は、冷凍保存中に麺類の外観が滑らかな状態を維持できるため、ソースをかけた状態で冷凍保存しても麺類にソースが染み込むことによる品質低下が防止され、良好な品質を維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明によって製造される冷凍調理済み生麺類は、加熱調理した生麺類を冷凍したものである。生麺類とは、生地の調製から麺類の成形を経てその加熱調理に至るまでの一連の調理済み生麺類の製造工程において、生地又は麺類に対して乾燥処理を施さないで製造される麺類をいう。ここでいう「乾燥処理を施さない」とは、生地又は麺類の含水率を意図的に低下させることを目的とした強制乾燥、例えば、生地又は麺類を乾燥空気に曝すなどの積極的な乾燥処理を実施しないという意味であり、一連の調理済み生麺類の製造工程における、生地又は麺類からの意図的ではない(すなわち受動的又は自発的な)水分の蒸発は含まれない。
【0011】
本発明の冷凍調理済み生麺類の製造方法において使用される生麺類用の生地は、小麦粉100%の原料粉、又は小麦粉にその他の原料を加えた原料粉を練り水とともに混練して得られた生地である。該原料粉に用いる小麦粉としては、デュラム粉と国内産小麦の小麦粉とを用いる。したがって、該原料粉は、デュラム粉と国内産小麦の小麦粉とを含有する。
【0012】
上記デュラム粉としては、デュラム小麦から得られるものであればよく、例えば、デュラム小麦粉、デュラムセモリナ等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
本明細書において、国内産小麦とは、国内産小麦品種の小麦をいい、国内産小麦の小麦粉とは、国内産小麦品種の小麦の粉をいう。国内産小麦品種の例としては、きたほなみ、きたさちほ、つるきち、ゆめちから、ホクシン、もち姫、ゆきちから、キタカミコムギ、銀河のちから、コユキコムギ、ネバリゴシ、ゆきはるか、ふくあかり、ゆめかおり、ユメシホウ、キヌヒメ、シロガネコムギ、ナンブコムギ、農林61号、きぬの波、ゆめきらり、さとのそら、ハナマンテン、タマイズミ、ユメシホウ、ニシノカオリ、ミナミノカオリ、せときらら、ふくさやか、長崎W2号、チクゴイズミ、春よ恋等が挙げられる。本発明で使用される国内産小麦の小麦粉としては、上記に挙げた国内産小麦品種由来小麦のいずれかを製粉して得られた小麦粉を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは、該国内産小麦は硬質小麦であり、より好ましくは、本発明で使用される国内産小麦の小麦粉は、強力小麦粉、超強力小麦粉又はそれらの組み合わせである。さらに好ましくは、本発明で使用される国内産小麦の小麦粉は、ゆめちから及び春よ恋から選択される小麦品種由来の小麦粉、又はそれらの混合物である。
【0014】
上記生麺類用の生地の原料粉における上記デュラム粉と上記国内産小麦の小麦粉との配合比は、質量比で70:30〜5:95であればよいが、好ましくは60:40〜10:90、より好ましくは50:50〜20:80である。
【0015】
上記生麺類用の生地の原料粉にさらに加工澱粉を配合すると、冷凍保存後の麺類の品質をさらに向上させることができるため好ましい。当該加工澱粉としては、原料澱粉に、アセチル化、ヒドロキシプロピル化、エーテル化、架橋、酸化、α化等の化工又は物理処理を施したものが挙げられ、これらのいずれか一種を単独で使用しても、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、当該加工澱粉の原料澱粉としては、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ等の、生麺類の製造に通常用いることができる澱粉が挙げられ、これらのいずれか一種を単独で使用しても、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。上記加工澱粉のうち、エステル化タピオカ澱粉が、冷凍調理済み生麺類の外観及び食感を向上させる上で好ましい。上記原料粉における加工澱粉の配合量は、上記小麦粉(すなわち、上記デュラム粉と上記国内産小麦の小麦粉との合計量)100質量部に対して、好ましくは2〜20質量部、より好ましくは5〜14質量部である。
【0016】
上記生麺類用の生地の原料粉には、上記デュラム粉、上記国内産小麦の小麦粉、及び上記加工澱粉に加えて、必要に応じて、生麺類の製造に通常用いられ得るその他の原料、例えば、外国産小麦(デュラム小麦ではない)の小麦粉、糖類、グルテン、卵、食塩、油脂、乳化剤、増粘剤等を配合することができる。これらその他の原料の配合量は、上記デュラム粉と上記国内産小麦の小麦粉との合計量100質量部に対して、又は上記デュラム粉と上記国内産小麦の小麦粉と上記加工澱粉との合計量100質量部に対して、0〜30質量部であり得る。
【0017】
上記生地の製造に使用される練り水としては、水、食塩水、かん水など、麺生地の製造に通常用いるいずれの水も使用することができる。該生地への練り水の添加量は、得られた生地が後述のような高い押出し圧にかけられることを考慮すると、原料粉100質量部に対して15〜35質量部が好ましく、18〜35質量部がより好ましく、20〜30質量部がさらに好ましく、24〜27質量部がなお好ましい。練り水の添加量が15質量部未満であると、押出した麺類がぼろぼろと崩れやすくなり、他方35質量部を超えると、生地が弱くダメージを受けやすいものとなることにより、得られた冷凍調理済み生麺類に所望の外観及び食感が付与されないことがある。
【0018】
本発明の冷凍調理済み生麺類の製造方法においては、上述の生地を高い圧力下で押出しすることによって、生麺類を得る。すなわち、本発明の製造方法においては、該生地を、例えば80kgf/cm2〜200kgf/cm2、好ましくは120kgf/cm2〜160kgf/cm2の圧力で押出して、生麺類を製造すればよい。押出しの際の減圧度は−200mmHg〜−760mmHg、好ましくは−600mmHg〜−760mmHgであり得る。生地の押出しには、乾パスタの製造に用いられる押出製麺機等を用いることができる。本発明における生麺類の製造過程においては、原料粉と練り水とを混練して得られた生地を押出して生麺類を製造すればよく、且つ該混練工程と押出工程の回数は、特に制限はないが、それぞれ1回でよい。
【0019】
本発明において、製造される生麺類の形状は特に限定されず、例えば、上記生地を押出して麺帯を得た後、これを圧延、切り出し等の常法により麺線、麺皮等の所望の形状に成形してもよく、又は適当な形状の孔を有するダイスを用いて所望の形状の生麺類を押出成形してもよい。
【0020】
次いで、得られた生麺類を、乾燥や表面α化等の工程を経ることなく、そのまま加熱調理して、喫食可能な調理済み生麺類を得る。該加熱調理の手段としては、茹で調理、蒸し調理など、生麺類の通常の調理方法を採用すればよい。好ましくは、該生麺類を沸騰水中、2〜8分間茹で調理する。加熱調理した生麺類は、必要に応じて湯切、冷却した後、凍結処理に付される。
【0021】
本発明の製造方法における調理済み生麺類の凍結処理は、麺類に対して通常行われる凍結処理を採用することができる。例えば、上記の加熱調理した生麺類を、所定の分量、例えば、一人分として150〜300g程度取り分け、トレイ等に盛り付けた後、凍結処理に付すことが好ましい。凍結処理としては、急速冷凍及び緩慢冷凍のいずれも採用できるが、急速冷凍が好ましい。一旦急速冷凍で凍結させた後は、通常の冷凍保存条件で保存すればよい。
【0022】
上記凍結処理では、加熱調理した生麺類はソースとともに凍結されてもよい。例えば、上述のように加熱調理した生麺類をトレイ等に取り分けた後、ソースをかけて凍結させてもよいし、加熱調理した生麺類をソースに絡めた後、トレイに盛り付けて凍結させてもよい。ソースとしては、麺類に使用できるソースであればいずれを用いてもよく、例えば、そばつゆ、焼きそば用ソース、あん、ウスターソース、カレーソース、クリームソース、オイルソース、塩だれ、醤油だれ、味噌だれ、ミートソース、ナポリタンソース、トマトソース、カルボナーラソース、ブラウンソース、ホワイトソース等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0023】
本発明の製造方法に従って製造された冷凍調理済み生麺類は、従来の生麺類やその茹で麺の冷凍品と比べて冷凍耐性が向上しており、冷凍保存しても麺の表面が滑らかな状態を維持することができ、且つ柔らかな表面の食感と内部の弾力ある食感とがバランスよく維持された良好な粘りと弾力のある食感を有することができる。したがって、当該冷凍調理済み生麺類は、解凍又は再加熱後にも極めて良好な外観及び食感を有する。また、本発明の製造方法に従って製造された冷凍調理済み生麺類においては、冷凍保存しても表面が滑らかな状態が維持されるため、ソースと共に冷凍保存しても、ソースが麺類に過剰に染み込むことによる麺類の食感や外観の質の低下が防止される。
【実施例】
【0024】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
【0025】
製造例1〜7
デュラムセモリナ(レオーネG:日清製粉製)40質量部と国内産小麦品種(ゆめちから)由来の超強力小麦粉60質量部を混合して原料粉とした。この原料粉100質量部に対して水26質量部を混合し、混練して麺生地を調製した。該生地を、製麺機を用いて、−600mmHgの減圧条件下、それぞれ50、70、80、120、160、200、及び210kgf/cm2の圧力条件で押出製麺し、7種類の生スパゲッティ(太さ1.8mm)を得た。
得られた生スパゲティを、熱湯で5分間茹で、水冷し、茹でスパゲティを製造した。
該茹でスパゲティを180gずつトレイ(160mm×120mm;ポリプロピレン製)に取り分け、半数のトレイには、さらに麺塊上部に市販の缶詰ミートソース(日清フーズ製)100gをのせた。これらを−35℃で急速凍結し、製造例1〜7の冷凍調理済みスパゲティ(それぞれ、ソースなし及びソース付き)を製造した。
【0026】
製造例8〜9
国内産小麦品種由来の超強力小麦粉を外国産小麦品種(Canada Western Extra Strong Wheat)由来の超強力小麦粉又は外国産小麦品種(Western White)由来の薄力粉に変えた以外は、製造例4と同様の手順で、製造例8〜9の冷凍調理済みスパゲッティ(それぞれ、ソースなし及びソース付き)を製造した。
【0027】
試験例1
製造例1〜9の冷凍調理済みスパゲティを、トレイから外してポリプロピレン製の袋に包装し、−18℃で保存した。1週間後、凍結スパゲティを袋から取り出し、電子レンジ(600W)で加熱解凍した。加熱時間はソースなしのものは3分間、ソース付きのものは4分30秒間とした。解凍後のスパゲティの外観及び食感を評価した。ソース付きのものは、加熱後に軽くかき混ぜ、スパゲティとソースの外観と食感を評価した。評価は、10名のパネルにより下記評価基準で行い、平均点を求めた。結果を表1に示す。
【0028】
<スパゲティの外観>
5 麺の表面が非常に滑らかで、つるつるとした食感が得られそうな外観を有している
4 麺の表面がかなり滑らかで、つるつるとした食感が得られそうな外観をやや有して
いる
3 麺の表面が比較的滑らかでざらつきを感じない
2 麺の表面がやや荒れていてざらついている、又は表面がやや溶け出している
1 麺の表面が荒れていてざらついているか、又は表面が溶け出している
<スパゲティの食感>
5 表面の柔らかさと内部の弾力のバランスが極めてよく、非常に良好な食感
4 表面の柔らかさと内部の弾力のバランスがよく、良好な食感
3 表面の柔らかさと内部の弾力のバランスがあり、通常の生パスタと同様の食感
2 表面の柔らかさと内部の弾力のバランスが崩れており、やや不良な食感
1 柔らかすぎるか又は硬すぎ、不良な食感
<スパゲティとソースの外観>
5 麺へのソースののりが均一でかなりよい
4 麺へのソースののりがよい
3 麺へのソースののりが普通
2 麺へのソースののりが悪いかむらがある
1 麺へのソースののりがかなり悪くむらがある
<スパゲティとソースの食感>
5 麺とソースがよく調和して非常に良好な食感
4 麺とソースの調和感があり良好な食感
3 麺とソースそれぞれに味わいがあり、普通の食感
2 麺とソースいずれかの食感が弱く、やや不良な食感
1 麺とソースいずれかの食感が弱すぎ、不良な食感
【0029】
【表1】
【0030】
試験例2
原料粉100質量部に対して水を表2記載の量で添加した以外は、製造例4と同様の手順(押出し圧力120kgf/cm2)で、製造例10〜16の冷凍調理済みスパゲッティ(それぞれ、ソースなし及びソース付き)を製造した。
【0031】
製造例10〜16の冷凍調理済みスパゲティを用いて、試験例1と同様の手順で解凍後のスパゲティ、又はスパゲティとソースの外観と食感を評価した。結果を表2に示す。なお、表2には製造例4の結果を再掲する。
【0032】
【表2】
【0033】
試験例3
原料粉に加工澱粉(エステル化タピオカ澱粉)を表3記載の量で添加した以外は、製造例4と同様の手順で(小麦粉と加工澱粉の合計量100質量部に対して水26質量部添加、押出し圧力120kgf/cm)、製造例17〜24の冷凍調理済みスパゲッティ(それぞれ、ソースなし及びソース付き)を製造した。
【0034】
製造例17〜24の冷凍調理済みスパゲティを用いて、試験例1と同様の手順で解凍後のスパゲティ、又はスパゲティとソースの外観と食感を評価した。結果を表3に示す。なお、表3には製造例4の結果を再掲する。
【0035】
【表3】
【0036】
試験例4
原料粉中のデュラムセモリナと国内産小麦由来超強力小麦粉との比率を表4のように変えた以外は、製造例4と同様の手順で(原料粉100質量部に対して水26質量部添加、押出製麺の圧力120kgf/cm)、製造例25〜32の冷凍調理済みスパゲッティ(それぞれ、ソースなし及びソース付き)を製造した。
【0037】
製造例25〜32の冷凍調理済みスパゲティを用いて、試験例1と同様の手順で解凍後のスパゲティ、又はスパゲティとソースの外観と食感を評価した。結果を表4に示す。なお、表4に製造例4の結果を再掲する。
【0038】
【表4】