特許第6558111号(P6558111)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558111
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】回転角センサ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/14 20060101AFI20190805BHJP
   G01D 5/245 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   G01D5/14 H
   G01D5/245 110L
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-139643(P2015-139643)
(22)【出願日】2015年7月13日
(65)【公開番号】特開2017-20933(P2017-20933A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2018年1月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100071526
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100099597
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 賢二
(74)【代理人】
【識別番号】100124235
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100124246
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 和光
(74)【代理人】
【識別番号】100128211
【弁理士】
【氏名又は名称】野見山 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100145171
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩行
(72)【発明者】
【氏名】鬼本 隆
【審査官】 吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】 実開平5−43806(JP,U)
【文献】 特開2006−300831(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0114523(US,A1)
【文献】 特開2001−294342(JP,A)
【文献】 特開2000−67535(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/00−5/252
G01B 7/00−7/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転体に前記回転体と一体に回転するように設けられ、前記回転体の回転軸を中心とした円の接線方向に臨むように一方の磁極が設けられた磁石と、
前記磁石の前記一方の磁極に臨むように設けられ、前記回転体の回転により前記一方の磁極との距離が変化するように設けられた磁気検出素子と、
前記磁気検出素子が検出した磁界強度から前記回転体の回転角度を検出する演算部と、
を備え、
前記回転体は、基準位置から一方の回転方向および他方の回転方向に回転するように構成され、
前記磁石の前記一方の磁極は、前記回転体の回転軸から放射状に延出した仮想面に一致するように形成された端面を有し、
前記磁気検出素子は、前記回転体が基準位置にあるときに前記端面と対向するように配置されている、
回転角センサ。
【請求項2】
前記磁気検出素子は、その検出方向が、前記回転体が基準位置にあるときの前記端面の法線方向と一致するように配置されている、
請求項1に記載の回転角センサ。
【請求項3】
前記磁石は、前記回転体が基準位置にあるときにおいて、前記回転体の径方向に沿った前記端面の幅が、前記径方向と平行な方向の前記磁気検出素子の幅よりも大きく形成されている、
請求項1または2に記載の回転角センサ。
【請求項4】
前記回転体の外周面から外方に延出するアームを有し、
前記磁石は、前記アームに固定されている、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の回転角センサ。
【請求項5】
前記基準位置は、前記回転体が回転する角度範囲における中心角度に対応する位置である、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の回転角センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転角センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、磁石(永久磁石)と磁気検出素子とを用いて回転体の回転角度を検出する回転角センサが知られている。
【0003】
回転角センサは、例えば、シャフトの入力軸と出力軸とを連結するトーションバーの捩じれ角を検出し、この捩じれ角からシャフトに入力されたトルクを検出するトルクセンサの一部として用いられる。
【0004】
従来の回転角センサとして、回転体に一体に設けられ周方向に沿って磁性の異なる複数磁極が形成されたリング磁石と、回転体の回転によりリング磁石の複数の磁極との相対的な位置関係が変化するように配置された複数の磁路形成部材と、磁路形成部材の磁束を集める1対の集磁リングと、集磁リング間の磁界強度を検出する磁気検出素子と、を備え、磁気検出素子が検出した磁界強度を基に回転体の回転角度を検出するものが知られている。
【0005】
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−53103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の従来の回転角センサでは、構造が複雑で、かつ大型となってしまい、コストも高くなってしまうという問題がある。そのため、検出感度を確保しつつも、構造が簡単でコンパクトな回転角センサが求められている。
【0008】
そこで、本発明は、構造が簡単でコンパクトであり、検出感度が良好な回転角センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決することを目的として、回転体に前記回転体と一体に回転するように設けられ、前記回転体の回転軸を中心とした円の接線方向に臨むように一方の磁極が設けられた磁石と、前記磁石の前記一方の磁極に臨むように設けられ、前記回転体の回転により前記一方の磁極との距離が変化するように設けられた磁気検出素子と、前記磁気検出素子が検出した磁界強度から前記回転体の回転角度を検出する演算部と、を備え、前記回転体は、基準位置から一方の回転方向および他方の回転方向に回転するように構成され、前記磁石の前記一方の磁極は、前記回転体の回転軸から放射状に延出した仮想面に沿うように形成された端面を有し、前記磁気検出素子は、前記回転体が基準位置にあるときに前記端面と対向するように配置されている、回転角センサを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、構造が簡単でコンパクトであり、検出感度が良好な回転角センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施の形態に係る回転角センサの概略構成図であり、(a)は回転体が基準位置にあるとき、(b)は回転体を基準位置から反時計回りに回転させたとき、(c)は回転体を基準位置から時計回りに回転させたときの図である。
図2】本発明の比較対象となる比較例の回転角センサを示す概略構成図であり、(a)は回転体が基準位置にあるとき、(b)は回転体を基準位置から反時計回りに回転させたとき、(c)は回転体を基準位置から時計回りに回転させたときの図である。
図3】本発明の比較対象となる比較例の回転角センサを示す概略構成図であり、(a)は回転体が基準位置にあるとき、(b)は回転体を基準位置から反時計回りに回転させたとき、(c)は回転体を基準位置から時計回りに回転させたときの図である。
図4】本発明の比較対象となる比較例の回転角センサを示す概略構成図であり、(a)は回転体が基準位置にあるとき、(b)は回転体を基準位置から反時計回りに回転させたとき、(c)は回転体を基準位置から時計回りに回転させたときの図である。
図5】本発明の比較対象となる比較例の回転角センサを示す概略構成図であり、(a)は回転体が基準位置にあるとき、(b)は回転体を基準位置から反時計回りに回転させたときの図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る回転角センサの概略構成図であり、(a)は回転体が基準位置にあるとき、(b)は回転体を基準位置から反時計回りに回転させたとき、(c)は回転体を基準位置から時計回りに回転させたときの図である。
【0014】
図1(a)〜(c)に示すように、回転角センサ1は、回転体2の回転角度を検出するものであり、磁石(永久磁石)3と、磁気検出素子4と、図示しない演算部と、を備えている。
【0015】
本実施の形態では、回転体2は、円柱状に形成され、回転軸Oを中心として回転するように構成されており、基準位置から一方の回転方向(反時計回り)および他方の回転方向(時計回り)に回転するように構成されている。例えば、回転体2がトルクの検出対象となるシャフトである場合、トルクが入力されていないときの回転体2の位置を基準位置としてもよい。
【0016】
本実施の形態では、基準位置は、回転体2が回転する角度範囲における中心角度に対応する位置に設定されている。つまり、回転体2が回転する角度範囲は、基準位置を0°としたとき、±θ°の角度範囲となっている。ここでは、一例として、回転体2が回転する角度範囲が、基準位置を0°として±8°である場合を説明する。
【0017】
磁石3は、回転体2に回転体2と一体に回転するように設けられている。本実施の形態では、回転体2の外周面から外方に延出する板状のアーム5を回転体2と一体に形成し、このアーム5の先端部における一方の面に磁石3を固定するように構成した。
【0018】
また、磁石3は、回転体2の回転軸を中心とした円の接線方向に臨むように一方の磁極(ここではN極6)が設けられている。本実施の形態では、磁石3は、S極7がアーム5側となるようにアーム5に固定されている。
【0019】
磁気検出素子4は、磁石3の一方の磁極(ここではN極6)に臨むように設けられ、回転体2の回転により磁石3の一方の磁極(ここではN極6)との距離が変化するように設けられている。磁気検出素子4は、例えば、回転体2の周囲の非回転体等に固定される。磁気検出素子4としては、例えば、ホール素子(ホールIC)を用いることができる。
【0020】
演算部は、磁気検出素子4が検出した磁界強度から回転体2の回転角度を検出するものである。磁気検出素子4が検出した磁界強度は、磁気検出素子4と磁石3との距離に応じた強度となるため、検出した磁界強度から求めた磁気検出素子4と磁石3との距離を回転体2の回転角度に換算することで、回転体2の回転角度を求めることができる。
【0021】
さて、本実施の形態に係る回転角センサ1では、磁石3の一方の磁極(ここではN極6)は、回転体2の回転軸Oから放射状に延出した仮想面8に沿うように形成された端面6aを有し、磁気検出素子4は、回転体2が基準位置にあるときに端面6aと対向するように配置されている。
【0022】
すなわち、回転角センサ1では、磁気検出素子4が対向する磁石3の端面6aが、回転体2の回転軸Oから放射状に延出した仮想面8と一致するように形成されている。
【0023】
磁気検出素子4は、その検出方向が、回転体2が基準位置にあるときの端面6aの法線方向と一致するように配置されている。換言すれば、磁気検出素子4は、その磁界強度を検出する検出面が、回転体2が基準位置にあるときの端面6aと平行となるように配置されている。
【0024】
また、磁気検出素子4は、その中心(幅方向(図示左右方向)、高さ方向(図示上下方向)、および奥行き方向(図示紙面方向)における中心)が、回転体2が基準位置にあるときの端面6aの中心と対向するように配置されている。換言すれば、磁気検出素子4は、基準位置において端面6aの中心から法線方向に延出した直線状に、磁気検出素子4の中心が位置するように配置されている。
【0025】
回転体2が基準位置にあるときの磁石3と磁気検出素子4間の距離は、回転体2が回転する角度範囲を考慮し、磁石3が磁気検出素子4に衝突しない程度の距離に適宜設定すればよい。ここでは、回転体2が基準位置にあるときの磁石3の端面6aと磁気検出素子4の中心との距離を4mmとした。
【0026】
図1(b),(c)に示すように、回転体2が基準位置から回転すると、その回転に伴って磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心とがずれる。このとき、磁石3の端面6aを、回転体2の回転軸Oから放射状に延出した仮想面8と一致するように形成することで、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心のずれを最小限に抑えることが可能になる。その結果、磁石3からの磁力線のずれを抑制して磁気検出素子4で安定して磁界強度を検出することが可能になり、検出感度を向上することが可能になる。また、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心のずれを最小限に抑えることができるため、磁気検出素子4で検出する磁界強度と、磁気検出素子4と磁石3の距離の関係が略線形関係となり、演算部における演算を簡略化することが可能となる。
【0027】
回転体2の基準位置からの回転角度が大きくなるほど、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心のずれは大きくなるので、基準位置からの回転角度をなるべく小さくして検出感度を向上させるために、回転体2が回転する角度範囲における中心角度に対応する位置を基準位置に設定することが望ましい。
【0028】
また、本実施の形態では、磁石3は、回転体2が基準位置にあるときにおいて、回転体2の径方向に沿った端面6aの幅が、当該径方向と平行な方向(図1(a)における左右方向、すなわち幅方向)の磁気検出素子4の幅よりも大きく形成されている。これは、回転体2が回転する角度範囲が大きい場合であっても、磁石3の磁力が安定した領域を磁気検出素子4と対向させ、磁力線のずれによる検出感度の低下を抑制するためである。
【0029】
ここで、回転体2の回転軸Oから放射状に延出した仮想面8に対する磁石3の端面6aの位置を変化させたときに、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心のずれ、および、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心の距離がどのように変化するかを検討しておく。ここでは、基準位置における磁石3の端面6aの中心と磁気検出素子4の中心の距離は4mm、基準位置での回転軸Oから端面6aの中心までの距離(図1(a)の左右方向における回転軸Oから磁気検出素子4の中心までの距離)は15mmで一定とし、回転体2が回転する角度範囲も基準角度に対して±8°で一定とした。
【0030】
磁石3の端面6aを仮想面8と一致させた本実施の形態に係る回転角センサ1においては、図1(b),(c)に示すように、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心の図示左右方向のずれ(以下、単に中心ずれという)は最大で0.15mmであり、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心の図示上下方向の距離(以下、単に中心間距離という)は、1.92mm以上6.09mm以下となった。
【0031】
図2(a)〜(c)に示すように、基準位置での仮想面8と磁石3の端面6aとの距離を2mmとした場合、中心ずれが最大で0.42mmと大きくなり、中心間距離は1.9mm以上6.07mm以下となった。
【0032】
図3(a)〜(c)に示すように、基準位置での仮想面8と磁石3の端面6aとの距離を4mmとした場合(磁気検出素子4の中心が仮想面8上となるように配置した場合)、中心ずれが最大0.7mmとさらに大きくなり、中心間距離は1.88mm以上6.05mm以下となった。
【0033】
図4(a)〜(c)に示すように、基準位置での仮想面8と磁石3の端面6aとの距離を6mmとした場合、中心ずれが最大1.4mmとさらに大きくなり、中心間距離は2mm以上6.18mm以下となった。以上の結果をまとめて表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
表1に示すように、中心距離に関してはそれほど大きな変化は見られないが、基準位置での仮想面8と磁石3の端面6aとの距離が大きくなるほど、中心ずれの最大値が大きくなることが分かる。すなわち、本実施の形態に係る回転角センサ1のように、磁石3の端面6aを仮想面8と一致させることで、磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心の図示左右方向のずれを最も小さくすることが可能になり、中心ずれに起因した誤差を抑制して、精度よく回転角度を検出可能になることが分かる。
【0036】
また、基準位置を変更した場合についても検討しておく。
【0037】
図5(a),(b)に示すように、回転体2が回転する角度範囲における最小角度を基準位置とした場合(回転体2を最も時計回りに回転させた位置を基準位置とした場合)、中心ずれは最大0.58mmと大きくなり、中心間距離は2mm以上6.18mm以下となった。この結果から、回転体2が回転する角度範囲における中心角度に対応する位置を基準位置に設定することで、さらに磁気検出素子4の中心と磁石3の端面6aの中心の図示左右方向のずれを小さくし、回転角度の検出精度をより向上できることが分かる。
【0038】
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係る回転角センサ1では、回転体2は、基準位置から一方の回転方向および他方の回転方向に回転するように構成され、磁石3の一方の磁極(ここではN極6)は、回転体2の回転軸Oから放射状に延出した仮想面8に沿うように形成された端面6aを有し、磁気検出素子4は、回転体2が基準位置にあるときに端面6aと対向するように配置されている。
【0039】
回転角センサ1は、磁石3と磁気検出素子4から構成される簡単な構造となっており、従来技術のように磁路形成部材や集磁リング等を用いる必要もないので、非常にコンパクトである。
【0040】
また、回転角センサ1では、仮想面8と一致するように磁石3の端面6aを形成し、基準位置にて端面6aと対向するように磁気検出素子4を配置しているため、回転体2の回転に伴う磁気検出素子4と磁石3の位置ずれ(中心ずれ)を最小限に抑え、磁石3からの磁力線のずれを抑制して磁気検出素子4で安定して磁界強度を検出することが可能になり、検出感度を向上することが可能になる。
【0041】
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
【0042】
[1]回転体(2)に前記回転体(2)と一体に回転するように設けられ、前記回転体(2)の回転軸(O)を中心とした円の接線方向に臨むように一方の磁極(6)が設けられた磁石(3)と、前記磁石(3)の前記一方の磁極(6)に臨むように設けられ、前記回転体(2)の回転により前記一方の磁極(6)との距離が変化するように設けられた磁気検出素子(4)と、前記磁気検出素子(4)が検出した磁界強度から前記回転体(2)の回転角度を検出する演算部と、を備え、前記回転体(2)は、基準位置から一方の回転方向および他方の回転方向に回転するように構成され、前記磁石(3)の前記一方の磁極(6)は、前記回転体(2)の回転軸(O)から放射状に延出した仮想面(8)に沿うように形成された端面(6a)を有し、前記磁気検出素子(4)は、前記回転体(2)が基準位置にあるときに前記端面(6a)と対向するように配置されている、回転角センサ(1)。
【0043】
[2]前記磁気検出素子(4)は、その検出方向が、前記回転体(2)が基準位置にあるときの前記端面(6a)の法線方向と一致するように配置されている、[1]に記載の回転角センサ(1)。
【0044】
[3]前記磁石(3)は、前記回転体(2)が基準位置にあるときにおいて、前記回転体(2)の径方向に沿った前記端面(6a)の幅が、前記径方向と平行な方向の前記磁気検出素子(4)の幅よりも大きく形成されている、[1]または[2]に記載の回転角センサ(1)。
【0045】
[4]前記回転体(2)の外周面から外方に延出するアーム(5)を有し、前記磁石(3)は、前記アーム(5)に固定されている、[1]乃至[3]の何れか1項に記載の回転角センサ(1)。
【0046】
[5]前記基準位置は、前記回転体(2)が回転する角度範囲における中心角度に対応する位置である、[1]乃至[4]の何れか1項に記載の回転角センサ(1)。
【0047】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0048】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
【0049】
例えば、上記実施の形態では、回転体2に設けたアーム5に磁石3を固定する場合を説明したが、これに限らず、回転体2に直接磁石3を設けるように構成してもよい。また、回転体2に設けた穴に磁石3を挿入する等して、回転体2に磁石3を内蔵するように構成しても構わない。
【0050】
また、上記実施の形態では、磁石3のN極6を磁気検出素子4に対向させたが、磁石3のS極7を磁気検出素子4に対向させてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…回転角センサ
2…回転体
3…磁石
4…磁気検出素子
5…アーム
6…N極
6a…端面
7…S極
8…仮想面
O…回転軸
図1
図2
図3
図4
図5