【文献】
株式会社クラレ機能素材部 ビニロンフィラメントWEBサイト 製品紹介−ビニロンフィラメント−,2018年12月25日,URL,http://kuraray-vf.jp/product/index.html
【文献】
一般社団法人 化学繊維技術改善研究委員会 繊維素材のデータベース,2018年12月25日,第1章 1.1.3,URL,http://www.kaizenken.jp/db/chap1/data1_1/3_property1_1_3_1.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態]
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
【0010】
(ゴムホース1)
図1は、本発明の実施の形態に係るゴムホース1を示す全体図である。また、
図2は、本発明において、編組層の詳細を示し、(a)は第1編組層(3over−3under)、(b)は第2編組層(2over−2under)を示す図である。本発明の実施の形態に係るゴムホース1は、自動二輪車や自動四輪車等のブレーキホースに好適なゴムホースである。
ゴムホース1は、中空部2aが形成されている内側ゴム層2と、複数の第1合糸体7が編み組みされて形成されている第1編組層3と、第1編組層3の外周に複数の第2合糸体8が編み組みされて形成されている第2編組層5と、第2編組層5の外周に形成され第2編組層5と接着している外側ゴム層6と、を備えている。ゴムホース1は、ブレーキキャリパーやブレーキパイプ等の被接続対象(図示せず)に、外側ゴム層6に加締め固定される固定金具(図示せず)を介して固定される。また、本実施の形態では、第1編組層3と第2編組層5との間に配置され、第1編組層3及び第2編組層5に接触する中間ゴム層4が設けられている。
【0011】
(内側ゴム層2)
内側ゴム層2は、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)からなるのが好ましく、EPDM以外にもクロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SВR)、イソブチレンゴム(IIR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)が特性に応じて用いられる。またゴム中には、充填剤、架橋剤、補強剤、可塑剤、架橋助剤、活性剤、スコーチ防止剤、老化防止剤を適宜添加してもよく、加硫系には、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤などが必要に応じて用いられる。なお、EPDMは、耐熱性、耐寒性、耐オゾン性、及び耐光性に優れる。また、EPDMは、極性の低いポリマーであるため固定金具を腐食する危険性も低いことから、ブレーキホースの材料として非常に有用である。
【0012】
内側ゴム層2には、ゴムホース1の長手方向にわたって断面円形状の中空部2aが形成されている。すなわち、内側ゴム層2は、円筒状に形成されている。中空部2aには、ブレーキ液等の液体(以下、単に液体ということがある。)が充填される。
【0013】
(第1編組層3)
第1編組層3は、内側ゴム層2の外周に接触させて円筒状に形成されている。第1編組層3は、複数の第1合糸体7を3over−3underパターンで編み組みして形成されている。複数の第1合糸体7は、それぞれ、
図2(a)に示されるとおり、乾式法によって製造されたビニロン(乾式ビニロン)からなる3本の糸状体7a〜7cが束なってなる持ち糸(3本持ち糸)から構成されている。ここで、乾式法とは、揮発性の紡糸液に溶かしたビニロンポリマをノズルから吐出しながら加熱により紡糸液を気化して繊維化する方法である。また、3over−3underパターンとは、
図2(a)に示されるとおり、第1合糸体7が、当該第1合糸体7と交差する3つの第1合糸体7の上を越えた(3overした)後、当該第1合糸体7と交差する3つの第1合糸体7の下をくぐる(3under)ように編み組みされるパターンである。なお、複数の第1合糸体7は、それぞれ、2本持ち糸から構成されることも可能であり、また、4本持ち糸以上から構成されることも可能である。
【0014】
本実施の形態において、第1糸状体7a〜7cは、ヤング率が17GPa以上26GPa以下である。これにより、揺動に対する良好な耐久性、良好な低膨張性を得ることが可能となるとともに、良好な破裂圧特性を得ることが可能となる。
【0015】
第1糸状体7a〜7cのヤング率が17GPa未満であると、中空部2aに充填された液体に圧力を加えた際に、内側ゴム層2の膨らみが大きくなるため、低膨張性及び破裂圧が低下してしまう。
【0016】
ここで、破裂とは、液体に圧力を加えた際に、内側ゴム層2や(後述の)中間ゴム層4及び外側ゴム層6に亀裂が生じ、当該亀裂から液体が漏れだす現象をいう。また、破裂圧とは、破裂に至った際の(液体に加えた)圧力のことをいう。上記の通り、第1糸状体7a〜7cのヤング率が17GPa未満であると、液体に圧力を加えた際の内側ゴム層2の膨らみが大きくなるため、内側ゴム層2、中間ゴム層4、及び外側ゴム層6への負荷が大きくなる。これに伴い、これらゴム層に亀裂が生じやすくなり、破裂圧の低下につながる。
【0017】
また、第1糸状体7a〜7cのヤング率が26GPaより大きいと、糸の伸びやすさが低下し糸が疲労しやすくなるため、揺動に対する耐久性が低下してしまう。
【0018】
本実施の形態において、第1糸状体7a〜7cは、破断伸びが5%以上12%以下である。これにより、良好な低膨張性を得ることが可能となるとともに、良好なシール性異常発生圧力特性を得ることが可能となる。
【0019】
第1糸状体7a〜7cの破断伸びが5%未満の場合、外側ゴム層6に固定金具を加締めた際に第1糸状体7a〜7cが破断しやすくなる。このため、固定金具に形成され中空部2aに挿通される固定金具内管と内側ゴム層2との間の上記加締めによる緊迫力が低下する。これにより、液体へ圧力を加えた際に、固定金具内管と内側ゴム層2との間から液体が浸入して固定金具内を液体が回り込み、当該液体が第2編組層5まで達し、外側ゴム層6の膨れや液漏れ(シール性異常)につながりやすくなる。
【0020】
また、第1糸状体7a〜7cの破断伸びが12%より大きいと、液体に圧力を加えた際の内側ゴム層2の膨らみ大きくなるため、良好な低膨張性が得られない。
【0021】
第1編組層3は、上記のような複数の第1合糸体7を編組密度3300dtex/mm以上4200dtex/mm以下で編み組みして形成される。
【0022】
(中間ゴム層4)
中間ゴム層4は、第1編組層3の外周に第1編組層3と接触して円筒状に形成されている。中間ゴム層4は、内側ゴム層2と同様、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)からなるのが好ましく、EPDM以外にもクロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SВR)、イソブチレンゴム(IIR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)が特性に応じて用いられる。またゴム中には、充填剤、架橋剤、補強剤、可塑剤、架橋助剤、活性剤、スコーチ防止剤、老化防止剤を適宜添加してもよく、加硫系には、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤などが必要に応じて用いられる。
【0023】
(第2編組層5)
第2編組層5は、中間ゴム層4の外周に中間ゴム層4と接触して円筒状に形成されている。第2編組層5は、複数の第2合糸体8を2over−2underパターンで編み組みして形成されている。複数の第2合糸体8は、それぞれ、
図2(b)に示されるとおり、乾式ビニロンからなる3本の第2糸状体8a〜8cが束なってなる持ち糸(3本持ち糸)から構成されている。ここで、2over−2underパターンとは、
図2(b)に示されるとおり、第2合糸体8が、当該第2合糸体8と交差する2つの第2合糸体8の上を越えた(2overした)後、当該第2合糸体8と交差する2つの第2合糸体8の下をくぐる(2under)ように編み組みされるパターンである。なお、複数の第2合糸体8は、それぞれ、2本持ち糸から構成されることも可能であり、また4本持ち糸以上から構成されることも可能である。
【0024】
本実施の形態において、第2糸状体8a〜8cも、第1糸状体7a〜7cと同様、ヤング率が17GPa以上26GPa以下であり、破断伸びが5%以上12%以下である。
【0025】
第2編組層5は、上記のような複数の第2合糸体8を編組密度3000dtex/mm以上5000dtex/mm以下で編み組みして形成される。
【0026】
(外側ゴム層6)
外側ゴム層6は、第2編組層5の外周に第2編組層5と接触して円筒状に形成されている。外側ゴム層6は、内側ゴム層2及び中間ゴム層4と同様、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)からなるのが好ましく、EPDM以外にもクロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SВR)、イソブチレンゴム(IIR)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)が特性に応じて用いられる。またゴム中には、充填剤、架橋剤、補強剤、可塑剤、架橋助剤、活性剤、スコーチ防止剤、老化防止剤を適宜添加してもよく、加硫系には、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤などが必要に応じて用いられる。
【0027】
また、外側ゴム層6は、第2編組層5と接着している。第2編組層5は、ラテックス成分がポリブタジエンラテックス(以下、PBラテックス)であるレゾルシン・フォルマリン・ラテックス処理剤(以下、RFL処理剤)により被覆されている。また、外側ゴム層6は、本実施の形態において、EPDMからなるものであり、当該EPDMには、チウラム系加硫促進剤であるテトラメチルチウラムジスルフィド、チアゾール系加硫促進剤であるN−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、及びマレイミド基を2つ以上有する加硫助剤であるm−フェニレンジマレイミドが添加されている。
【0028】
外側ゴム層6と第2編組層5とは、第2編組層5の外周に外側ゴム層6を形成した後、加硫処理を行うことにより接着される。
以上のような方法により外側ゴム層6と第2編組層5とを接着することにより、有機溶剤系の接着剤を用いずとも、EPDMからなる外側ゴム層6と第2編組層5との接着性を向上させることが可能であるという効果を奏する。
【0029】
本実施の形態において、外側ゴム層6と第2編組層5との間の接着力は、10N/cm以上30N/cm以下である。これにより、高いホース引張力と良好な可撓性を得ることが可能となる。なお、接着力の測定は、JIS K 6330−6:2010に準拠して行った。
【0030】
外側ゴム層6と第2編組層5との間の接着力が10N/cm未満の場合、外側ゴム層6に固定金具を加締め固定し、ゴムホース1と固定金具とを相対的に引っ張った際に、第2編組層5と外側ゴム層6との間に層間剥離が起きやすく、ゴムホース1が固定金具から離脱しやくなる。つまり、高いホース引張力が得られなくなる。
【0031】
また、外側ゴム層6と第2編組層5との間の接着力が30N/cmより大きい場合、外側ゴム層6に対する第2編組層5の動きが拘束されすぎてしまい、良好な可撓性が得られなくなる。
【0032】
なお、外側ゴム層6と第2編組層5との間の接着力は、EPDMへの上記加硫促進剤及び加硫助剤の添加量、及び第2編組層5のRFL処理剤の被覆量の変更により、種々に変更可能である。
【0033】
[実施例]
次に、本発明の実施例及び比較例を併せて説明する。表1に実施例1〜3及び比較例1〜3のホース主構成及びホース性能を示す。
【0035】
<ホース構成について>
表中のホース主構成に関し、「第1糸状体」は、第1糸状体を構成する材質のことであり、「パターン」は、第1合糸体の編み組みパターンであり、例えば「3−3」とは3over−3underパターンのことである。また、表中の「ヤング率」は、第1糸状体のヤング率のことで、その単位はGPaであり、「破断伸び」とは、第1糸状体の破断伸びのことで、その単位は%である。さらに、表中の「接着力」とは、外側ゴム層と第2編組層との間の接着力のことで、その単位はN/cmである。なお、比較例2の「PET」とは、ポリエチレンテレフタレートである。
【0036】
ホースのその他の構成は、以下の通りである。
(実施例1)
・第2糸状体:乾式ビニロン
・第2合糸体の編み組みパターン:2over−2under
・第2糸状体のヤング率及び破断伸び:第1糸状体と同じ
・第1編組層の編組密度:3300dtex/mm
・第2編組層の編組密度:3000dtex/mm
【0037】
(実施例2)
・第2糸状体:乾式ビニロン
・第2合糸体の編み組みパターン:2over−2under
・第2糸状体のヤング率及び破断伸び:第1糸状体と同じ
・第1編組層の編組密度:3600dtex/mm
・第2編組層の編組密度:3300dtex/mm
【0038】
(実施例3)
・第2糸状体:乾式ビニロン
・第2糸状体の編み組みパターン:2over−2under
・第2糸状体のヤング率及び破断伸び:第1糸状体と同じ
・第1編組層の編組密度:3900dtex/mm
・第2編組層の編組密度:4800dtex/mm
【0039】
(比較例1)
・第2糸状体:湿式ビニロン
・第2糸状体の編み組みパターン:2over−2under
・第2糸状体のヤング率及び破断伸び:第1糸状体と同じ
・第1編組層の編組密度:4300dtex/mm
・第2編組層の編組密度:5100dtex/mm
ここで、湿式ビニロンとは、湿式法によって製造されたビニロンであり、湿式法とは、紡糸液に溶かしたビニロンポリマを液中でノズルから吐出して繊維化する方法である。
【0040】
(比較例2)
・第2糸状体:PET
・第2糸状体の編み組みパターン:2over−2under
・第2糸状体のヤング率及び破断伸び:第1糸状体と同じ
・第1編組層の編組密度:3000dtex/mm
・第2編組層の編組密度:2700dtex/mm
【0041】
(比較例3)
・第2糸状体:乾式ビニロン
・第2糸状体の編み組みパターン:2over−2under
・第2糸状体のヤング率及び破断伸び:第1糸状体と同じ
・第1編組層の編組密度:3600dtex/mm
・第2編組層の編組密度:3300dtex/mm
【0042】
<ホース性能について>
(揺動耐久性)
揺動耐久性とは、揺動に対する耐久性のことである。揺動耐久性の試験は、(株)サム電子機械製の屈曲(揺動)試験機(型番:V270−2)を用いて行った。具体的には、ゴムホースの中空部にブレーキ液(JIS K2233)を封入後、ホースに対して、0MPaと9.8MPaの繰り返し加圧を加える機構に取り付け、雰囲気温度を100℃に調整した。そして、ゴムホースの一端を固定端とし、他端を屈曲ストローク±40mmを周波数1.66Hzで加え(
図3参照)、ゴムホースに損傷が発生するまでの揺動回数を耐久回数とした。ここで、ゴムホースの損傷とは、ゴムホースから液漏れが発生することである。この液漏れは、第1編組層の揺動による破断が起因となって各ゴム層に亀裂が生じることにより発生する。実施例1〜3は、いずれも耐久回数が70万回以上であり、良好な揺動耐久性が確認された。
【0043】
(膨張量)
膨張量の試験は、内側ゴム管の中空部に液体を充填し、当該中空部に10.3MPaの圧力を加えた際の膨張量を測定した。なお、膨張量の単位は、cc/305mmである。比較例1〜3では、いずれも膨張量が0.110cc/305mmより大きかったのに対し、実施例1〜3では、いずれも膨張量が0.110cc/305mm以下であり、良好な低膨張性が確認された。
【0044】
(可撓性)
可撓性の試験は、曲げ剛性と捩り剛性の2つの項目について行い、それぞれの測定値が基準値より両方とも下回れば○(良)、一方でも上回れば×(不良)とした。曲げ剛性の試験では、100mmの間隔を隔てて配置された一対のローラの外周面にホースの長手方向の2箇所をそれぞれ当接させ、一対のローラの間からホースの長手方向に対して直交する方向(ホースを一対のローラに押し付ける方向)に荷重をかけ、ホースの荷重点を荷重方向に20mm変位させるのに要する荷重の大きさを測定した。ホースの全長は250mmとし、長手方向の中央位置を一対のローラの中間位置に合わせ、この中央位置を荷重点とした。また、この曲げ剛性の試験の基準値は15Nとした。捩り剛性試験では、全長が226mmのホースの一端部を治具に回転不能に固定し、他端部をモータのトルクにより回転させ、他端部における捩じり角度が30°になるときのトルクの大きさを測定した。この捩り剛性の試験の基準値は0.5N・mとした。実施例1〜3は、いずれも可撓性が○(良)であり、良好な可撓性が確認された。
【0045】
(シール性)
表中の「シール性」は、内側ゴム層の中空部内の液体に圧力をかけた際に外側ゴム層に膨れや液漏れが発生してしまうまでの圧力であるシール性異常発生圧力を評価したものである。なお、シール性異常発生圧力の単位は、MPaである。シール性の試験は、外側ゴム層に固定金具を加締めた後にゴムホース(内側ゴム層)の中空部内にブレーキ液(JIS K2233)を封入し、120℃×72時間で恒温槽内において熱老化後、恒温槽から取出し、常温で20MPa×3分、25MPa×3分、30MPa×3分、・・・と、5MPaずつ圧力を上げる毎に3分間ブレーキ液に圧力をかけ、異常(外側ゴム層の膨れや液漏れ)が発生した際の圧力を測定するものである。実施例1〜3では、いずれもシール性異常発生圧力が35MPa以上となり、良好なシール性異常発生圧力特性が確認された。
【0046】
(破裂圧)
破裂圧の試験は、内側ゴム層の中空部内に試験液を封入し、昇圧速度172.5MPa/分で試験液に圧力をかけていき、ゴムホースが破裂したときの最大圧力を測定するものである。なお、破裂圧の単位は、MPaである。実施例1〜3では、いずれも破裂圧が100MPa以上となり、良好な破裂圧特性が得られた。
【0047】
以上、実施例でも示した通り、本発明によれば、揺動に対して良好な耐久性、良好な低膨張性、良好な可撓性、良好なシール性異常発生圧力特性、及び良好な破裂圧特性を両立することが可能なゴムホースを提供することが可能となる。
【0048】
[実施の形態のまとめ]
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
【0049】
[1]中空部(2a)が形成されている内側ゴム層(2)と、前記内側ゴム層(2)の外周に乾式ビニロンからなる複数の第1糸状体(7a〜7c)が束なってなる複数の第1合糸体(7)が3over−3underで編み組みされて形成されている第1編組層(3)と、前記第1編組層(3)の外周に複数の第2糸状体(8a〜8c)が束なってなる複数の第2合糸体(8)が編み組みされて形成されている第2編組層(5)と、前記第2編組層(5)の外周に形成され前記第2編組層(5)と接着している外側ゴム層(6)と、を備え、前記第1糸状体(7a〜7c)のヤング率は、17GPa以上26GPa以下であるとともに、前記第1糸状体(7a〜7c)の破断伸びは、5%以上12%以下であり、前記外側ゴム層(6)と前記第2編組層(5)との間の接着力は、10N/cm以上30N/cm以下であるゴムホース(1)。
【0050】
[2]前記第2糸状体(8a〜8c)は、乾式ビニロンからなり、前記第2編組層(5)は、前記複数の第2合糸体(8)が2over−2underで編み組みされて形成されている、[1]に記載のゴムホース(1)。
【0051】
[3]前記第1合糸体(7)は、3本持ち糸または2本持ち糸からなる、[1]または[2]に記載のゴムホース(1)。
【0052】
[4]前記外側ゴム層(6)は、エチレンプロピレンジエンゴムからなる、[1]乃至[3]の何れか一つに記載のゴムホース(1)。
【0053】
[5]前記第2編組層(5)は、ラテックス成分がポリブタジエンラテックスであるレゾルシン・フォルマリン・ラテックス処理剤で被覆されている、[1]乃至[4]の何れか一つに記載のゴムホース(1)。