特許第6558910号(P6558910)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東ソー株式会社の特許一覧 ▶ 公益財団法人相模中央化学研究所の特許一覧

特許6558910光学活性トリエチレンジアミン誘導体及びその製造方法
<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558910
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】光学活性トリエチレンジアミン誘導体及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/08 20060101AFI20190805BHJP
   C12P 17/18 20060101ALI20190805BHJP
   C07B 53/00 20060101ALN20190805BHJP
【FI】
   C07D487/08
   C12P17/18 B
   !C07B53/00 G
【請求項の数】1
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-24592(P2015-24592)
(22)【出願日】2015年2月10日
(65)【公開番号】特開2016-147820(P2016-147820A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2018年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003300
【氏名又は名称】東ソー株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000173762
【氏名又は名称】公益財団法人相模中央化学研究所
(72)【発明者】
【氏名】井上 宗宣
(72)【発明者】
【氏名】潮崎 雅宏
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 孝生
【審査官】 松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−144139(JP,A)
【文献】 特開2011−105618(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/004015(WO,A1)
【文献】 SHISHKIN,G.V. et al.,KHIMIA GETEROCIKICHESKIH SOEDINENII,1980年,No.10,p.1404-1407
【文献】 社団法人日本化学会,第4版 実験化学講座27 生物有機,丸善株式会社,1991年,第416−444頁
【文献】 ASENSIO,G. et al.,Tetrahedron Letters,1991年,Vol.32, No.33,p.4197-4198
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 487/08
C12P 17/18
C07B 53/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1a)
【化2】
で表される(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンと、一般式(2)
【化3】
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、R、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表されるビニルエステル誘導体とを、LipasePL及びLipasePS「アマノ」IMから選ばれる加水分解酵素存在下、接触させることを特徴とする、一般式(1c)
【化4】
(式中、Rは前記と同じ意味を表し、*は不斉中心を表す。)
で表される光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン、及び式(1b)
【化5】
(式中、*は前記と同じ意味を表す。)
で表される光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不斉試薬として有用な光学活性トリエチレンジアミン誘導体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トリエチレンジアミン誘導体は、含有する窒素原子の強い求核性により有機触媒として、また強い塩基性により塩基及び配位子として利用されている。中でも、(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン誘導体は分子内に不斉点を有しているため、その光学活性体は不斉有機触媒や不斉配位子などの不斉試薬として有用であり、不斉Baylis−Hillman反応(例えば、非特許文献1参照)や不斉エポキシ化(例えば、非特許文献2参照)に利用されている。しかしながら、その光学活性(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン誘導体の調製法は多段階を要していた。また、これまでに、2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンのラセミ体は簡便に合成する方法が報告されているが(例えば、特許文献1,2参照)、その光学活性体の製造法は全く報告されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5640332号公報
【特許文献2】特許第5640337号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Tetrahedron: Asymmetry,6巻,1241−1244ページ,1995年
【非特許文献2】Tetrahedron Letters,33巻,639−642ページ,1992年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
光学活性トリエチレンジアミン誘導体は不斉試薬として有用であるにも拘わらず、その製造方法は多段階を要し、効率的な方法ではなかった。本発明の課題は、不斉試薬として有用な新規な光学活性トリエチレンジアミン誘導体及びその簡便な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を鑑み鋭意検討を重ねた結果、ビニルエステル誘導体及び加水分解酵素存在下、(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンの不斉アシル化反応を行うことにより、光学活性(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンを簡便に製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0008】
【化1】
【0009】
(式中、Rは水素原子又は一般式−C(O)R
[式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。]
で表されるアシル基を表し、Xは窒素原子又は一般式≡N
[式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルスルホネート基又は炭素数1〜4のハロアルキルスルホネート基を表す。]
で表される置換基を表し、*は不斉中心を表す。)
で表される光学活性トリエチレンジアミン誘導体に関するものである。
【0010】
また、本発明は、式(1a)
【0011】
【化2】
【0012】
で表される(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンと、一般式(2)
【0013】
【化3】
【0014】
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、R、R及びRは各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
で表されるビニルエステル誘導体とを、加水分解酵素存在下、接触させることを特徴とする、一般式(1c)
【0015】
【化4】
【0016】
(式中、Rは前記と同じ意味を表し、*は不斉中心を表す。)
で表される光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン、及び式(1b)
【0017】
【化5】
【0018】
(式中、*は前記と同じ意味を表す。)
で表される光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンの製造方法に関するものである。
【0019】
また、本発明は、一般式(1c)
【0020】
【化6】
【0021】
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、*は不斉中心を表す。)
で表される光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミンを加溶媒分解することを特徴とする、式(1b)
【0022】
【化7】
【0023】
(式中、*は前記と同じ意味を表す。)
で表される光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンの製造方法に関するものである。
【0024】
また、本発明は、一般式(1f)
【0025】
【化8】
【0026】
(式中、Rは水素原子又は一般式−C(O)R
[式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のハロアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表す。]
で表されるアシル基を表し、*は不斉中心を表す。)
で表される光学活性トリエチレンジアミン誘導体と、式(3)
【0027】
【化9】
【0028】
(式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルスルホネート基又は炭素数1〜4のハロアルキルスルホネート基を表す。)
で表される化合物とを、反応させることを特徴とする、一般式(1g)
【0029】
【化10】
【0030】
(式中、R、R、X及び*は前記と同じ意味を表す。)
で表される光学活性トリエチレンジアミン誘導体の製造方法に関するものである。
【発明の効果】
【0031】
本発明の光学活性トリエチレンジアミン誘導体は、不斉有機触媒や不斉配位子といった不斉試薬として用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
【0033】
本明細書におけるR、R、R、R、R及びXについて説明する。
【0034】
及びRで表される炭素数1〜8のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基等を例示することができる。
【0035】
で表される炭素数1〜8のハロアルキル基としては、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、1−クロロエチル基、1−フルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、3−クロロプロピル基、3−クロロブチル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロオクチル基等を例示することができる。
【0036】
で表される炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基等を例示することができる。
【0037】
収率が良い点で、Rはメチル基が好ましい。
【0038】
収率が良い点で、Rはメチル基が好ましい。
【0039】
、R及びRで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等を例示することができる。
【0040】
収率が良い点で、R、R及びRはメチル基又は水素原子が好ましく、さらに水素原子が好ましい。
【0041】
Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を例示することができる。
【0042】
Xで表される炭素数1〜4のアルキルスルホナート基としては、メチルスルホナート基、エチルスルホナート基、ブチルスルホナート基等を例示することができる。
【0043】
Xで表される炭素数1〜4のハロアルキルスルホナート基としては、トリフルオロメチルスルホナート基、ペンタフルオロエチルスルホナート基、ペルフルオロブチルスルホナート基等を例示することができる。
【0044】
次に、本発明の製造方法について説明する。本発明の光学活性トリエチレンジアミン誘導体(1)の製造方法は、下記反応式に示す通りである。
【0045】
【化11】
【0046】
(式中、R、R、R、R、R、X及び*は前記と同じ意味を表す。)
工程1は、(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)とビニルエステル誘導体(2)を加水分解酵素存在下接触させ、光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)と光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)を製造する方法である。
【0047】
工程1の原料である(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)は、文献記載の方法(例えば、特許文献1,2参照)で調製することができる。また、本発明の製造方法(工程1及び工程2)で得られる光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)を用いることもできる。
【0048】
工程1の原料であるビニルエステル誘導体(2)としては、酢酸ビニル、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸ビニル、プロピオン酸イソプロペニル、酪酸ビニル、酪酸イソプロペニル、カプロン酸ビニル、カプロン酸イソプロペニル、クロロ酢酸ビニル、クロロ酢酸イソプロペニル、ピバル酸ビニル、ピバル酸イソプロペニル、安息香酸ビニル等を例示することができる。これらビニルエステル誘導体(2)は市販されているが、文献記載の方法で調製することもできる(Chemical Communications,706−707ページ,2003年)。収率が良い点で、酢酸ビニル又は酢酸イソプロペニルを用いることが好ましく、さらに酢酸ビニルを用いることが好ましい。
【0049】
工程1で使用することのできる加水分解酵素としては、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ等が例示でき、リパーゼを用いることが好ましい。用いることのできるリパーゼとしては、カンジダ・シリンドラセア(Candida cylindracea)、カンジダ・ルゴサ(Candida rugosa)、ペニシリウム・ロクエフォルティ(Penicillium roqueforti)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、アルカリゲネス・エスピー(Alcaligenes sp.)及びアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)由来のリパーゼを例示することができる。カンジダ・シリンドラセア由来のリパーゼ商品としては、LipaseOF(商品名:名糖産業より入手)が挙げられる他、Lipase from Candida cylindracea(商品名、シグマアルドリッチジャパンより入手)を挙げることができる。カンジダ・ルゴサ由来のリパーゼ商品としては、LipaseAY「アマノ」30G(商品名、天野エンザイムより入手)やLipaseAYS「アマノ」(商品名、天野エンザイムより入手)およびLipase from Candida rugosa(商品名、シグマアルドリッチジャパンより入手)を挙げることができる。ペニシリウム・ロクエフォルティ由来のリパーゼ商品としてはLipaseR「アマノ」(商品名、天野エンザイムより入手)を挙げることができる。バークホルデリア・セパシア由来のリパーゼ商品としては、LipasePS「アマノ」SD(商品名、天野エンザイムより入手)、LipasePS「アマノ」IM(商品名、天野エンザイムより入手)を挙げることができる。アルカリゲネス・エスピー由来のリパーゼ商品としては、LipaseQLM(商品名:名糖産業より入手)、LipasePL(商品名:名糖産業より入手)を挙げることができる。アスペルギルス・ニガー由来の商品としては、LipaseAS「アマノ」(商品名、天野エンザイムより入手)、SumizymeNSL3000(商品名、新日本化学工業より入手)、LipaseA「アマノ」6(商品名、天野エンザイムより入手)を挙げることができる。本発明で用いる加水分解酵素は、遊離状態でも、不溶性担体に担持された状態で使用してもよい。
【0050】
工程1において使用する加水分解酵素の使用量は、特に制限はないが、反応効率の観点から、(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)1重量部に対して、0.001〜5重量部が好ましく、0.1〜2重量部がさらに好ましい。
【0051】
工程1において使用するビニルエステル誘導体(2)の使用量は、特に制限はないが、(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)に対して、1〜10当量用いることが好ましい。より好ましくは1〜5当量である。
【0052】
工程1の反応において、酸を添加して行ってもよい。用いることのできる酸としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はなく、酢酸、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等を例示することができる。(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)に対して1〜2当量用いることが好ましい。より好ましくは1当量である。
【0053】
工程1の反応は、溶媒中で行ってもよく、用いることのできる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定されず、所望する反応温度に応じて適宜選択される。例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、エチレンジクロリド等の脂肪族ハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒などを使用することができ、これらの溶媒のうち2種類以上を混合して使用することもできる。反応溶媒の使用量に特に制限はない。
【0054】
工程1の反応は、当業者が酵素反応を行う場合に用いる温度範囲で行うことができる。例えば、0〜70℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応速度と反応効率の観点から、室温〜50℃がさらに好ましい。
【0055】
必要に応じて反応後の溶液から、用いた加水分解酵素などの不溶物を濾別し、濾過母液から光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)及び光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)を単離・精製することができる。単離・精製する方法に特に限定はなく、当業者に公知の方法、例えば、溶媒抽出、蒸留、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー等の汎用的な方法で、光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)及び光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)を単離・精製することができる。
【0056】
工程1の反応で得られる光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)は、再度、工程1の原料である(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)として用いることができる。本発明の製造方法を繰り返すことにより、光学純度の高い光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンを得ることができる。
【0057】
工程2は、光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)を加溶媒分解し、光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)を製造する方法である。
【0058】
加溶媒分解の方法としては、当業者に公知の方法(例えば、Protective Groups in Organic Synthesis 3rd.ed.,P.G.M.Wuts&T.W.Greene,John Wily&Sons,Inc,pp.369−453,1999)で行うことができる。
【0059】
工程2の反応は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、シアン化ナトリウム、塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライト、アンバージェット)などの塩基又は塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸やp−トルエンスルホン酸などの酸存在下、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、酢酸、水などの溶媒中、もしくはこれらの混合溶媒中にて反応を実施することにより、光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)を得ることができる。
【0060】
工程2の反応において塩基を用いる場合の使用量は、特に制限はないが、光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)に対して、1〜10当量用いることが好ましい。より好ましくは1〜5当量である。
【0061】
工程2の反応において酸を用いる場合の使用量は、特に制限はないが、光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)に対して、0.01〜10当量用いることが好ましい。より好ましくは0.1〜5当量である。
【0062】
工程2の反応は、当業者が加溶媒分解反応を行う場合に用いる温度範囲で行うことができる。例えば、0〜120℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応速度と反応効率の観点から、室温〜100℃がさらに好ましい。
【0063】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶又は昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0064】
得られた光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)は、再度、工程1の原料である(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1a)として用いることができる。
【0065】
工程3は、光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)とハロゲン化アルキル又はアルキルスルホナート(3)とを反応させて、光学活性トリエチレンジアミン誘導体(1d)を製造する方法である。
【0066】
工程3において使用するハロゲン化アルキル又はアルキルスルホナート(3)は、市販されているものを用いることができる。
【0067】
工程3において使用するハロゲン化アルキル又はアルキルスルホナート(3)の使用量は、光学活性(R又はS)−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1b)に対して、0.5〜1.5当量用いることが好ましい。より好ましくは0.7〜1.2当量である。
【0068】
工程3の反応は、溶媒中で行ってもよく、用いることのできる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定されず、所望する反応温度に応じて適宜選択される。例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、エチレンジクロリド等の脂肪族ハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒などを使用することができ、これらの溶媒のうち2種類以上を混合して使用することもできる。反応溶媒の使用量に特に制限はない。
【0069】
工程3の反応は、0〜120℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応速度と反応効率の観点から、室温〜100℃がさらに好ましい。
【0070】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶又は昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【0071】
工程4は、光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)とハロゲン化アルキル又はアルキルスルホナート(3)とを反応させて、光学活性トリエチレンジアミン誘導体(1e)を製造する方法である。
【0072】
工程4において使用するハロゲン化アルキル又はアルキルスルホナート(3)は、市販されているものを用いることができる。
【0073】
工程4において使用するハロゲン化アルキル又はアルキルスルホナート(3)の使用量は、光学活性(R又はS)−(アシルオキシメチル)トリエチレンジアミン(1c)に対して、0.5〜1.5当量用いることが好ましい。より好ましくは0.7〜1.2当量である。
【0074】
工程4の反応は、溶媒中で行ってもよく、用いることのできる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定されず、所望する反応温度に応じて適宜選択される。例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素系溶媒、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、エチレンジクロリド等の脂肪族ハロゲン系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒などを使用することができ、これらの溶媒のうち2種類以上を混合して使用することもできる。反応溶媒の使用量に特に制限はない。
【0075】
工程4の反応は、0〜120℃の範囲から適宜選ばれた温度で行うことができる。反応速度と反応効率の観点から、室温〜100℃がさらに好ましい。
【0076】
反応後の溶液から目的物を単離する方法に特に限定はないが、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、分取薄層クロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィー、再結晶又は昇華等の汎用的な方法で目的物を得ることができる。
【実施例】
【0077】
次に、本発明を実施例及び参考例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】
実施例−1
【0079】
【化12】
【0080】
2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(14.2g,100mmol)に、ジクロロメタン(200mL)、酢酸(5.7mL,100mmol)、LipasePL(16g)、酢酸ビニル(9.2mL,100mmol)を加え、室温で撹拌した。14時間後、NMRにて反応比率が5:1[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]であることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。得られた粗生成物に、THF(120mL)、アンバーリストA21(40g)を加え、2時間撹拌した後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。得られた粗生成物に、水(100mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(500mL×4)で抽出した。有機層を減圧濃縮し、(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(10.1g)を得た。水層をトルエン共沸し、得られた粗生成物に、メタノール(20mL)、アンバーライトIRA400(OH)(7g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1.8g,13%)を得た。
【0081】
得られた(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1.8g,12.7mmol)に、ジクロロメタン(26.4mL)、酢酸(726μL)、LipasePL(910mg)、酢酸ビニル(1.46mL)を加え、室温で撹拌した。21時間後、NMRにて反応比率が3:1[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]であることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。得られた粗生成物に、THF(12mL)、アンバーリストA21(4g)を加え、2時間撹拌した後、減圧濃縮を行った。得られた粗生成物に、水(50mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(200mL×4)で抽出洗浄した。
【0082】
水層をトルエン共沸し、得られた粗生成物に、メタノール(3mL)、アンバーライトIRA400(OH)(3g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。その後、酢酸エチルで洗浄、濾過をし、減圧濃縮をすることで(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(300mg,17%,88%ee)を得た。光学純度及び絶対立体配置は、得られた2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンを(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸((S)−MTPA)と反応させて対応するMTPAエステルとして、参考例−7の生成物と比較することにより決定した。
【0083】
(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン:H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.54(dd,J=10.0,12.2Hz,1H),3.50(dd,J=4.8,12.2Hz,1H),2.97−2.86(m,4H),2.86−2.76(m,3H),2.76−2.62(m,2H),2.58(m,1H),2.20(m,1H)。
【0084】
(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:H−NMR(400MHz,CDCl)δ4.20(dd,J=8.6Hz,11.9Hz,1H),4.07(dd,J=5.5Hz,11.9Hz,1H),3.08(m,1H),3.02−2.91(m,3H),2.91−2.80(m,1H),2.80−2.71(m,2H),2.71−2.61(m,3H),2.39(ddd,J=1.9Hz,7.5Hz,13.1Hz,1H),2.09(s,3H)。
【0085】
実施例−2
【0086】
【化13】
【0087】
2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(2.84g,20mmol)に、クロロホルム(40mL)、酢酸(1.14mL,20mmol)、LipasePS「アマノ」IM(1.92g)、酢酸ビニル(3.68mL,40mmol)を加え、室温で撹拌した。45時間後、NMRにて反応比率が2:1[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]であることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(24mL)、アンバーリストA21(8g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(20mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(100mL×4)で抽出洗浄した。有機層を減圧濃縮し、(R)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(1.7g)を得た。水層をトルエン共沸し、得られた粗生成物に、メタノール(4mL)、アンバーライトIRA400(OH)(1.4g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(984mg,35%)を得た。
【0088】
得られた(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(984mg,6.97mmol)に、クロロホルム(13.9mL)、酢酸(398μL,7.0mmol)、LipasePS「アマノ」IM(953mg)、酢酸ビニル(1.28mL,13.9mmol)を加え、室温で撹拌した。45時間後、NMRにて反応比率が6:1[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]であることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(8.3mL)、アンバーリストA21(2.8g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(15mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(100mL×4)で抽出洗浄した。水層をトルエン共沸し、得られた粗生成物に、メタノール(3mL)、アンバーライトIRA400(OH)(300mg)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(95mg,10%,78%ee)を得た。
【0089】
さらに、得られた(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(62mg,0.436mmol)に、クロロホルム(872μL)、酢酸(25μL,0.44mmol)、LipasePS「アマノ」IM(43mg)、酢酸ビニル(80μL,0.87mmol)を加え、室温で撹拌した。26時間後、さらに酢酸ビニル(80μL,0.87mmol)を加え、24時間撹拌した。NMRにて反応比率が0.6:1[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]であることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(1mL)、アンバーリストA21(176mg)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(10mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(33mL×4)で抽出洗浄した。水層をトルエン共沸し、得られた粗生成物に、メタノール(1mL)、アンバーライトIRA400(OH)(82mg)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮した。酢酸エチルで洗浄、濾過をし、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(32mg,52%,88%ee)を得た。光学純度及び絶対立体配置は、得られた2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンを(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸((S)−MTPA)と反応させて対応するMTPAエステルとして、参考例−7の生成物と比較することにより決定した。
【0090】
(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン:H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.54(dd,J=10.0,12.2Hz,1H),3.50(dd,J=4.8,12.2Hz,1H),2.97−2.86(m,4H),2.86−2.76(m,3H),2.76−2.62(m,2H),2.58(m,1H),2.20(m,1H)。
【0091】
(R)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:H−NMR(400MHz,CDCl)δ4.20(dd,J=8.6Hz,11.9Hz,1H),4.07(dd,J=5.5Hz,11.9Hz,1H),3.08(m,1H),3.02−2.91(m,3H),2.91−2.80(m,1H),2.80−2.71(m,2H),2.71−2.61(m,3H),2.39(ddd,J=1.9Hz,7.5Hz,13.1Hz,1H),2.09(s,3H)。
【0092】
実施例−3
【0093】
【化14】
【0094】
2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(14.2g,100mmol)に、塩化メチレン(200mL)、酢酸(5.70mL,100mmol)、LipasePL(16.2g)、酢酸ビニル(9.2mL,100mmol)を加え、室温で撹拌した。5時間後、NMRにて反応比率が0.8:1.0[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]であることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(100mL)、アンバーリストA21(40g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(100mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(500mL×4)で抽出した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(7.9g,43%)を得た。得られた生成物に、メタノール(34mL)、アンバーライトIRA−400(OH)(11.9g)を加え、50℃で撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(6.1g,99%,36%ee)を得た。
【0095】
得られた(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(6.1g,43mmol)に、塩化メチレン(86mL)、酢酸(2.45mL,43mmol)、LipasePL(6.9g)、酢酸ビニル(4.0mL,43mmol)を加え、室温で撹拌した。25時間後、NMRにて反応比率が0.9:1.0[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]になっていることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(43mL)、アンバーリストA21(17.2g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(43mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(215mL×4)で抽出した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(3.2g,40%)を得た。得られた生成物に、メタノール(13.6mL)、アンバーライトIRA−400(OH)(4.76g)を加え、50℃で撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(2.4g,40%,54%ee)を得た。
【0096】
得られた(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(2.4g,17mmol)に、塩化メチレン(34mL)、酢酸(980μL,17mmol)、LipasePL(2.8g)、酢酸ビニル(1.6mL,17mmol)を加え、室温で撹拌した。5時間後、NMRにて反応比率が0.8:1.0[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]になっていることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(17mL)、アンバーリストA21(6.9g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(17.2mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(86mL×4)で抽出した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(1.4g,43%)を得た。得られた生成物に、メタノール(5.8mL)、アンバーライトIRA−400(OH)(2.0g)を加え、50℃で撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1.0g,99%,75%ee)を得た。
【0097】
得られた(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(1.0g,7.3mmol)に、塩化メチレン(14.6mL)、酢酸(421μL,7.3mmol)、LipasePL(240mg)、酢酸ビニル(688μL,7.3mmol)を加え、室温で撹拌した。25時間後、NMRにて反応比率が0.9:1.0[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]になっていることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(7.3mL)、アンバーリストA21(3.0g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(7.4mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(37mL×4)で抽出した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(560mg,40%)を得た。得られた生成物に、メタノール(2.3mL)、アンバーライトIRA−400(OH)(800mg)を加え、50℃で撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(400mg,99%,83%ee)を得た。
【0098】
得られた(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(400mg,2.9mmol)に、塩化メチレン(5.8mL)、酢酸(168μL,2.9mmol)、LipasePL(96mg)、酢酸ビニル(275μL,2.9mmol)を加え、室温で撹拌した。25時間後、NMRにて反応比率が0.7:1.0[2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン:2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン]になっていることを確認した。セライト濾過を行ない、濾液を減圧濃縮した。その後、反応粗生成物に、THF(2.9mL)、アンバーリストA21(1.2g)を加え、撹拌した。2時間後、濾過を行い、減圧濃縮を行った。水(2.96mL)を加え、クロロホルム−メタノール(4:1)混合溶媒(15mL×4)で抽出した。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、(S)−2−(アセトキシメチル)トリエチレンジアミン(160mg,30%)を得た。得られた生成物に、メタノール(1mL)、アンバーライトIRA−400(OH)(240mg)を加え、50℃で撹拌した。2時間後、濾過を行い、濾液を減圧濃縮することで(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(120mg,99%,90%ee)を得た。光学純度及び絶対立体配置は、得られた2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンを(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸((S)−MTPA)と反応させて対応するMTPAエステルとして、参考例−7の生成物と比較することにより決定した。
【0099】
実施例−4
【0100】
【化15】
【0101】
(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(142mg,1mmol)の酢酸エチル(3.3mL)溶液に、0℃でヨウ化メチル(114mg,0.8mmol)を加え1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮した。反応粗生成物を酢酸エチル、クロロホルムでデカンテーションし、(R)−2−(ヒドロキシメチル)−4−メチルトリエチレンジアミン ヨージド(157mg,70%)を得た。
【0102】
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ4.90(dd,J=4.8,6.7Hz,1H),3.55−3.43(m,2H),3.37(s,1H),3.25−3.20(m,3H),3.20−3.10(m,3H),3.10−3.00(m,3H),2.95(s,3H),2.81(s,1H)。
【0103】
実施例−5
【0104】
【化16】
【0105】
(S)−2−(アシロキシメチル)トリエチレンジアミン(142mg,1mmol)の酢酸エチル(3.3mL)溶液に、0℃でトリフルオロメタンスルホン酸メチル(90.5μL,0.8mmol)を加え、1時間撹拌した。反応溶液を濾過し、得られた固体をさらにクロロホルムで洗浄した。得られた洗液を減圧濃縮し、(R)−2−(アシロキシメチル)−4−メチルトリエチレンジアミン トリフラート(66mg,27%)を得た。
【0106】
H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ4.25(dd,J=7.8,11.7Hz,1H),4.01(dd,J=5.3,11.7Hz,1H),3.48−3.38(m,2H),3.28−3.14(m,4H),3.14−3.02(m,3H),3.13−2.86(m,5H),2.03(s,3H)。
【0107】
19F−NMR(376MHz,DMSO−d6)δ−77.8(s,3F)。
【0108】
参考例−1
【0109】
【化17】
【0110】
(R)−ピペラジン−2−イルカルボン酸二塩酸塩(100mg,0.492mmol)を水(1mL)、1,4−ジオキサン(1.6mL)に溶解し、50%水酸化ナトリウム溶液を用いてpH=11にした。その後、クロロギ酸ベンジル(140μL,0.984mmol)を滴下し、室温で撹拌した。1時間後、反応溶液を再びpH=11に戻し、クロロギ酸ベンジル(20μL,0.14mmol)を滴下し、30分間撹拌した。反応溶液をジエチルエーテルで洗浄した後、水層をpH=2にして酢酸エチルで抽出を行った。得られた有機層を減圧濃縮し、(R)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルカルボン酸(145mg,73%)を得た。
【0111】
[α]22=+10.0°(C 0.174,CHCl)。
【0112】
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.36−7.32(m,10H),5.21−5.17(m,4H),4.80−4.62(m,2H),4.12−3.88(m,2H),3.38−3.10(m,2H),2.99−2.87(m,1H)。
【0113】
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ172.7(1C),156.3−155.3(m,2C),136.1(1C),136.0(1C),128.56(4C),128.3(1C),128.2(1C),128.0(4C),68.0(1C),67.8(1C)54.3(0.5C),53.8(0.5C),44.5(0.5C),44.3(0.5C),43.1(1C),41.2(0.5C),40.8(0.5C)。
【0114】
同様の方法により、(S)−ピペラジン−2−イルカルボン酸二塩酸塩(4.0g)から(S)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルカルボン酸(5.8g,73%)を得た。
【0115】
参考例−2
【0116】
【化18】
【0117】
アルゴン雰囲気下、(R)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルカルボン酸(129mg,0.32mmol)のTHF溶液に、BH−THF(713μL,0.68mmol)をゆっくり滴下した。その後50℃に昇温し、4時間撹拌した。反応後、室温に戻し、メタノール(76μL)を滴下し、1時間加熱還流した。その後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2/1,Rf=0.13)で精製することで(R)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメタノール(88mg,73%)を得た。
【0118】
[α]22=+21.9°(C 0.200,CHCl)。
【0119】
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.37−7.33(m,10H),5.18−5.11(m,4H),4.32−3.87(m,4H),3.68−3.45(m,2H),3.19−2.89(m,3H)。
【0120】
13C−NMR(400MHz,CDCl)δ156.2−155.1(m,2C),136.2(2C),128.6(2C),128.6(2C),128.3(1C),128.2(1C),128.0(4C),67.6(2C),60.4−58.3(m,1C),52.5(1C),43.9−43.1(m,2C),39.6(1C)。
【0121】
同様の方法により、(S)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルカルボン酸(5.8g)から(S)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメタノール(4.0g,72%)を得た。
【0122】
参考例−3
【0123】
【化19】
【0124】
(R)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメタノール(384mg,1.0mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に、4−ジメチルアミノピリジン(122mg,1mmol)、トリエチルアミン(167μL,1.2mmol)、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(312μL,1.2mmol)を加え、室温で8時間撹拌した。反応終了後、減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4/1,Rf=0.42)で精製することで、(R)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(563mg,90%)を得た。
【0125】
[α]22=+11.8°(C 0.200,CHCl)。
【0126】
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.65−7.55(m,4H),7.43−7.37(m,2H),7.37−7.24(m,14H),5.22−5.06(m,3H),4.97(m,1H),4.40−4.18(m,2H).4.09−3.77(m,2H),3.77−3.60(m,2H),3.09(dd,J=4.3Hz,13.6Hz,1H),3.07−2.93(m,2H)1.00(s,9H)。
【0127】
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ156.2−155.8(m,2C),136.9(2C),136.1(4C),133.7(1C),133.7(1C),130.3(1C),130.3(1C),129.0(4C),128.6(2C),128.5(2C),128.5(2C),128.3(2C),128.3(2C),68.0(2C),60.8(1C),53.1(1C),43.9(1C),43.3(1C),40.1(1C),27.2(3C),19.7(1C)。
【0128】
同様の方法により、(S)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメタノール(4.0g)から(S)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(5.4g,84%)を得た。
【0129】
参考例−4
【0130】
【化20】
【0131】
(R)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジメチルシリル エーテル(563mg,0.9mmol)のエタノール溶液(9mL)に、パラジウム炭素(143mg)を加えた後に水素雰囲気下にし、室温で激しく撹拌した。2時間後、アルゴン雰囲気下にして反応を停止させた。反応液をセライト濾過し、パラジウム炭素を除去した。その後、濾液を減圧濃縮し、(R)−ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(32mg,定量的)を得た。
【0132】
[α]22=−2.9°(C 0.200,CHCl)。
【0133】
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.67−7.63(m,4H),7.45−7.36(m,6H),3.58(dd,J=4.7Hz,10.1Hz,1H),3.51(dd,J=7.4Hz,10.1Hz,1H),3.01(d,J=11.2Hz,1H),2.95−2.82(m,4H),2.82−2.70(m,1H),2.43(dd,J=11.2Hz,11.4Hz,1H),1.05(s,9H)。
【0134】
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ136.1(2C),136.1(2C),134.0(1C),133.9(1C),130.3(2C),128.3(4C),77.8(1C),66.9(1C),58.2(1C),47.3(1C),47.3(1C),27.5(3C),19.8(1C)。
【0135】
同様の方法により、(S)−1,4−ビス(ベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(5.4g)から(S)−ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(3.0g,定量的)を得た。
【0136】
参考例−5
【0137】
【化21】
【0138】
アルゴン雰囲気下、(R)−ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(1.97g,5.55mmol)のトルエン溶液(18.5mL)に、トリエチルアミン(1.7mL,12.4mmol)と1,2−ジブロモエタン(478μL,5.64mmol)を加え、110℃で加熱撹拌した。24時間後、室温に戻し、反応液を濾過した。濾液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=10/1,Rf=0.4)にて精製し、(R)−2−[(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]トリエチレンジアミン(442mg,21%)を得た。
【0139】
[α]22=+45.5°(C 0.200,CHCl)。
【0140】
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.68−7.65(m,4H),7.45−7.36(m,6H),3.79(dd,J=1.1Hz,6.08Hz,2H),2.98−2.91(m,2H),2.91−2.77(m,3H),2.72−2.63(m,5H),2.55(dd,J=8.1Hz,13.0Hz,1H),1.06(s,9H)。
【0141】
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ135.6(4C),133.4(1C),133.3(1C),129.7(2C),127.7(4C),65.5(1C),56.0(1C),50.6(1C),49.9(1C),47.1(1C),46.3(1C),42.4(1C),26.8(3C),19.2(1C)。
【0142】
同様の方法により、(S)−ピペラジン−2−イルメチル tert−ブチルジフェニルシリル エーテル(3.0g)から(S)−2−[(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]トリエチレンジアミン(500mg,20%)を得た。
【0143】
参考例−6
【0144】
【化22】
【0145】
((R)−2−[(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]トリエチレンジアミン(207mg,0.541mmol)を10%水酸化ナトリウムメタノール溶液(3.1mL)に溶かし、2時間加熱還流を行った。反応終了後、ヘキサンで反応溶液を洗い、反応液を減圧濃縮した。粗生成物をTHF(1.8mL)に溶かし、4M−HCl(135μL,0.541mmol)を加え、撹拌した。30分後、反応溶液を濾過し、得られた固体をメタノール(2mL)に溶かし、アンバーライトIRA400(OH)(207mg)を加え、撹拌した。1時間後、濾過を行い、濾液を濃縮することで(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(17mg,22%)を得た。
【0146】
[α]22=71.8°(C 0.200,MeOH)。
【0147】
H−NMR(400MHz,CDCl)δ3.59(dd,J=10.0Hz,10.6Hz,1H),3.50(dd,J=4.5Hz,10.6Hz,1H),3.0−2.87(m,4H),2.87−2.75(m,3H),2.75−2.65(m,2H),2.65−2.52(m,1H),2.25−2.17(m,2H)。
【0148】
同様の方法により、(S)−2−[(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]トリエチレンジアミン(500mg)から(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(71mg,38%)を得た。
【0149】
[α]21=−74.9°(C 0.21,MeOH)。
【0150】
参考例−7
【0151】
【化23】
【0152】
アルゴン雰囲気下、(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸(20mg,0.085mmol)のアセトニトリル溶液(1mL)に、p−トシルクロリド(19.4mg,0.10mmol)及びN−メチルイミダゾール(20μL,0.256mmol)を氷浴中で加えた。30分撹拌後、(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミン(12.1mg0.085mmol)を加え、0〜5℃で3時間撹拌した。
【0153】
応終了後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH=9/1,Rf=0.3)にて精製した。[(R)−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ−2−イルメチル]=(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステル(27%,90%)を得た。
【0154】
[(R)−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ−2−イルメチル]=(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステル:H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.57−7.55(m,2H),7.43−7.37(m,3H),4.52(dd,J=7.64,11.3,1H),4.18(dd,J=6.36Hz,11.3Hz,1H),3.56(s,3H),3.09−3.03(m,1H),2.95−2.74(m,4H),2.73−2.57(m,5H),2.39−2.34(m,1H)。
【0155】
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ−71.65(s,3F)。
【0156】
同様に、(RS)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンから[(RS)−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ−2−イルメチル]=(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステルを得た。
【0157】
測定したNMRスペクトルと[(R)−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ−2−イルメチル]=(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステルのNMRスペクトルとを比較することにより、[(S)−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ−2−イルメチル]=(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステル由来のNMRスペクトルを帰属した。
【0158】
[(S)−1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ−2−イルメチル]=(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸エステル:H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.57−7.55(m,2H),7.43−7.37(m,3H),4.60(dd,J=7.64Hz,11.3Hz,1H),4.26(dd,J=6.36Hz,11.3Hz,1H),3.57(s,3H),3.09−3.03(m,1H),2.95−2.74(m,4H),2.73−2.57(m,5H),2.39−2.34(m,1H)。
【0159】
19F−NMR(376MHz,CDCl)δ−71.54(s,3F)。
【0160】
(R)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンと(S)−MTPAとのエステル化体の19F−NMRは、−71.65ppmにピークがあり、(S)−2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンと(S)−MTPAとのエステル化体の19F−NMRは、−71.54にピークがある。従って、2−(ヒドロキシメチル)トリエチレンジアミンの光学純度は、(S)−MTPAと反応させて対応するエステルに変換し、エステル化体の19F−NMRを測定することにより算出できる。