特許第6559902号(P6559902)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6559902半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559902
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/316 20060101AFI20190805BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20190805BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   H01L21/316 X
   C23C16/455
   C23C16/44 A
【請求項の数】12
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-540517(P2018-540517)
(86)(22)【出願日】2016年9月20日
(86)【国際出願番号】JP2016077698
(87)【国際公開番号】WO2018055674
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2018年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】318009126
【氏名又は名称】株式会社KOKUSAI ELECTRIC
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】堀田 英樹
(72)【発明者】
【氏名】寺崎 昌人
【審査官】 長谷川 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−154652(JP,A)
【文献】 特開平04−357838(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/02、21/205、21/31−21/32、
21/365、21/469−21/475、21/86、
C23C 16/00−16/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に対して原料ガスを供給することで、前記基板上にアモルファス状態のシード層を形成する工程と、
前記シード層を熱処理することで、前記シード層を多結晶化させる工程と、
前記基板に対して前記原料ガスを供給する工程と、前記基板に対して酸素含有ガスおよび水素含有ガスを供給する工程と、を非同時に行うサイクルを所定回数行うことで、多結晶化させた前記シード層上に酸化膜を形成するとともに、多結晶化させた前記シード層を酸化する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記原料ガスは、ハロゲン元素を含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記原料ガスは、ハロゲン元素と、半金属元素または金属元素と、を含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記原料ガスは、ハロゲン元素と、シリコンと、を含む請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記シード層を形成する工程における前記原料ガスの供給時間を、前記酸化膜を形成する工程における1サイクルあたりの前記原料ガスの供給時間よりも長くする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記シード層を形成する工程における前記基板の温度を、前記酸化膜を形成する工程における前記基板の温度よりも低くする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記酸化膜を形成する工程における前記基板の温度を、前記シード層を多結晶化させる工程における前記基板の温度以上の温度とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記多結晶化させる工程では、前記基板に対してNガスを供給する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記シード層を形成する工程において形成する前記シード層の厚さを、前記酸化膜を形成する工程において、少なくとも多結晶化された前記シード層が全て酸化される厚さ以上とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記シード層を形成する工程において形成する前記シード層の厚さを、前記酸化膜を形成する工程において、多結晶化させていない前記シード層が全て酸化される厚さよりも薄くする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
基板に対する処理が行われる処理室と、
前記処理室内の基板に対して原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
前記処理室内の基板に対して酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給系と、
前記処理室内の基板に対して水素含有ガスを供給する水素含有ガス供給系と、
前記処理室内の基板を加熱するヒータと、
前記処理室内において、基板に対して前記原料ガスを供給することで、前記基板上にアモルファス状態のシード層を形成する処理と、前記シード層を熱処理することで、前記シード層を多結晶化させる処理と、前記基板に対して前記原料ガスを供給する処理と、前記基板に対して酸素含有ガスおよび水素含有ガスを供給する処理と、を非同時に行うサイクルを所定回数行うことで、多結晶化させた前記シード層上に酸化膜を形成するとともに、多結晶化させた前記シード層を酸化する処理を行わせるように前記原料ガス供給系、前記酸素含有ガス供給系、前記水素含有ガス供給系、および前記ヒータを制御するよう構成される制御部と、
を有する基板処理装置。
【請求項12】
基板処理装置の処理室内の基板に対して原料ガスを供給することで、前記基板上にアモルファス状態のシード層を形成する手順と、
前記処理室内で、前記シード層を熱処理することで、前記シード層を多結晶化させる手順と、
前記処理室内の前記基板に対して前記原料ガスを供給する手順と、前記基板に対して酸素含有ガスおよび水素含有ガスを供給する手順と、を非同時に行うサイクルを所定回数行うことで、多結晶化させた前記シード層上に酸化膜を形成するとともに、多結晶化させた前記シード層を酸化する手順と、
をコンピュータによって前記基板処理装置に実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、処理容器内に収容された基板に対して原料ガスや酸化性の強い反応ガスを供給し、基板上に酸化膜を形成する処理が行われる。この際、反応ガスの酸化力により、酸化膜の下地に悪影響を及ぼす場合がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−154652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、反応ガスによる下地への悪影響を抑制することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、
基板に対して原料ガスを供給することで、前記基板上にアモルファス状態のシード層を形成する工程と、
前記シード層を熱処理することで、前記シード層を多結晶化させる工程と、
前記基板に対して前記原料ガスを供給する工程と、前記基板に対して酸素含有ガスおよび水素含有ガスを供給する工程と、を非同時に行うサイクルを所定回数行うことで、多結晶化させた前記シード層上に酸化膜を形成するとともに、多結晶化させた前記シード層を酸化する工程と、
を有する技術が提供される。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、反応ガスによる下地への悪影響を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。
図2】本発明の一実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を図1のA−A線断面図で示す図である。
図3】本発明の一実施形態で好適に用いられる基板処理装置のコントローラの概略構成図であり、コントローラの制御系をブロック図で示す図である。
図4】本発明の一実施形態の成膜シーケンスを示す図である。
図5】(A)は、ウエハ上にシード層形成工程を施した後のウエハの断面図であって、(B)は、(A)のウエハにアニール工程を施した後のウエハの断面図であって、(C)は、(B)のウエハにSiO膜形成工程を施した後のウエハの断面図である。
図6】(A)は、炉内温度を450℃、500℃、550℃、600℃に設定してシード層形成工程を行った場合における膜厚の評価結果を示す図であり、(B)は、(A)の評価結果を基にグラフ化した図である。
図7】(A)は、本発明の一実施形態のシード層形成工程、アニール工程を施した後にエッチング処理を施した場合のウエハの断面図である。(B)は、本発明の一実施形態のシード層形成工程後に、アニール工程を施さずにエッチング処理を施した場合のウエハの断面図である。
図8図7(A)と図7(B)のアニール工程を施した場合と施さなかった場合のエッチング量を比較して示した図である。
図9】(A)は、ウエハ上にシード層形成工程を施した後のウエハの断面図であって、(B)は、(A)のウエハにアニール工程を施した後のウエハの断面図であって、(C)は、(B)のウエハにSiO膜形成工程を施した後のウエハの断面図であって、(D)は、(C)のウエハにエッチング処理を施した後のウエハの断面図である。
図10】比較例に係るPoly−Si層の炉内温度とエッチング量との関係を示す図である。
図11】比較例に係るPoly−Si層の成膜時間と膜厚との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態について、図1図3を用いて説明する。
【0009】
(1)基板処理装置の構成
図1に示すように、処理炉202は加熱手段(加熱機構)としてのヒータ207を有する。ヒータ207は円筒形状であり、保持板に支持されることにより垂直に据え付けられている。ヒータ207は、ガスを熱で活性化(励起)させる活性化機構(励起部)としても機能する。
【0010】
ヒータ207の内側には、ヒータ207と同心円状に反応管203が、マニホールド209に支持されることにより垂直に据え付けられている。反応管203は、例えば石英(SiO2)等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209は、例えばステンレス(SUS)等の金属からなり、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209の上端部は、反応管203の下端部に係合しており、反応管203を支持するように構成されている。マニホールド209と反応管203との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。主に、反応管203とマニホールド209とにより処理容器(反応容器)が構成されている。処理容器の筒中空部には処理室201が形成されている。処理室201は、複数枚の基板としてのウエハ200を収容可能に構成されている。
【0011】
処理室201内には、第1ノズルとしてのノズル249a、第2ノズルとしてのノズル249bが、マニホールド209の側壁を貫通するように設けられている。ノズル249a,249bには、それぞれ、ガス供給管232a,232bが接続されている。
【0012】
ガス供給管232a,232bには、上流方向から順に、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)241a,241bおよび開閉弁であるバルブ243a,243bがそれぞれ設けられている。ガス供給管232a,232bのバルブ243a,243bよりも下流側には、不活性ガスを供給するガス供給管232c,232dがそれぞれ接続されている。ガス供給管232c,232dには、上流方向から順に、MFC241c,241dおよびバルブ243c,243dがそれぞれ設けられている。
【0013】
ノズル249a,249bは、図2に示すように、反応管203の内壁とウエハ200との間における平面視において円環状の空間に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の配列方向上方に向かって立ち上がるようにそれぞれ設けられている。すなわち、ノズル249a,249bは、ウエハ200が配列されるウエハ配列領域の側方の、ウエハ配列領域を水平に取り囲む領域に、ウエハ配列領域に沿うようにそれぞれ設けられている。ノズル249a,249bの側面には、ガスを供給するガス供給孔250a,250bがそれぞれ設けられている。ガス供給孔250a,250bは、反応管203の中心を向くようにそれぞれ開口しており、ウエハ200に向けてガスを供給することが可能となっている。ガス供給孔250a,250bは、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。
【0014】
ガス供給管232aからは、所定元素を含む原料ガスとして、例えば、所定元素としてのシリコン(Si)およびハロゲン元素を含むハロシラン原料ガスが、MFC241a、バルブ243a、ノズル249aを介して処理室201内へ供給される。
【0015】
原料ガスとは、気体状態の原料、例えば、常温常圧下で液体状態である原料を気化することで得られるガスや、常温常圧下で気体状態である原料等のことである。ハロシラン原料とは、ハロゲン基を有するシラン原料のことである。ハロゲン基には、クロロ基、フルオロ基、ブロモ基、ヨード基等が含まれる。すなわち、ハロゲン基には、塩素(Cl)、フッ素(F)、臭素(Br)、ヨウ素(I)等のハロゲン元素が含まれる。ハロシラン原料は、ハロゲン化物の一種ともいえる。
【0016】
ハロシラン原料ガスとしては、例えば、SiおよびClを含む原料ガス、すなわち、クロロシラン原料ガスを用いることができる。クロロシラン原料ガスとしては、例えば、無機系のクロロシラン原料ガスであるヘキサクロロジシラン(Si2Cl6、略称:HCDS)ガスを用いることができる。言い換えれば、このガスは、1分子中に少なくとも2つのSiを含み、さらにClを含み、Si−Si結合を有する原料ガスであるともいえる。これらのガスは、Siソースとして作用する。HCDSのように常温常圧下で液体状態である液体原料を用いる場合は、液体原料を気化器やバブラ等の気化システムにより気化して、原料ガス(HCDSガス)として供給することとなる。
【0017】
ガス供給管232bからは、原料ガスとは化学構造(分子構造)が異なる反応ガスとして、例えば、酸素(O)含有ガスが、MFC241b、バルブ243b、ノズル249bを介して処理室201内へ供給される。O含有ガスは、後述する成膜処理において、酸化ガス、すなわち、Oソースとして作用する。O含有ガスとしては、例えば、酸素(O2)ガスを用いることができる。
【0018】
ガス供給管232aからは、原料ガスとは化学構造が異なる反応ガスとして、例えば、水素(H)含有ガスが、MFC241a、バルブ243a、ノズル249aを介して処理室201内へ供給される。H含有ガスは、それ単体では酸化作用は得られないが、後述する成膜処理において、特定の条件下でO含有ガスと反応することで原子状酸素(atomic oxygen、O)等の酸化種を生成し、酸化処理の効率を向上させるように作用する。そのため、H含有ガスは、O含有ガスと同様に酸化ガスに含めて考えることができる。H含有ガスとしては、例えば、水素(H2)ガスを用いることができる。
【0019】
ガス供給管232c,232dからは、不活性ガスとして、例えば、窒素(N2)ガスが、それぞれMFC241c,241d、バルブ243c,243d、ガス供給管232a,232b、ノズル249a,249bを介して処理室201内へ供給される。
【0020】
主に、ガス供給管232a、MFC241a、バルブ243aにより、原料ガス供給系が構成される。主に、ガス供給管232b、MFC241b、バルブ243bにより、O含有ガス供給系が構成される。主に、ガス供給管232a、MFC241a、バルブ243aにより、H含有ガス供給系が構成される。主に、ガス供給管232c,232d、MFC241c,241d、バルブ243c,243dにより、不活性ガス供給系が構成される。
【0021】
上述の各種供給系のうち、いずれか、或いは、全ての供給系は、バルブ243a〜243dやMFC241a〜241d等が集積されてなる集積型供給システムとして構成されていてもよい。集積型供給システムは、ガス供給管232a〜232dのそれぞれに対して接続され、各種ガスの供給動作、すなわち、バルブ243a〜243dの開閉動作やMFC241a〜241dによる流量調整動作等が、後述するコントローラ121によって制御されるように構成されている。集積型供給システムは、一体型、或いは、分割型の集積ユニットとして構成されており、各ガス供給管に対して集積ユニット単位で着脱を行うことができ、ガス供給システムのメンテナンス、交換、増設等を、集積ユニット単位で行うことが可能なように構成されている。
【0022】
反応管203には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。排気管231には、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245および排気バルブ(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ244を介して、真空排気装置としての真空ポンプ246が接続されている。APCバルブ244は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することにより、処理室201内の真空排気および真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で、圧力センサ245により検出された圧力情報に基づいて弁開度を調節することで、処理室201内の圧力を調整することができるように構成されているバルブである。主に、排気管231、APCバルブ244、圧力センサ245により、排気系が構成される。真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。
【0023】
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、例えばSUS等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219の下方には、後述するボート217を回転させる回転機構267が設置されている。回転機構267の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217に接続されている。回転機構267は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させるように構成されている。シールキャップ219は、反応管203の外部に垂直に設置された昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115は、シールキャップ219を昇降させることで、ボート217を処理室201内外に搬入および搬出する搬送装置(搬送機構)として構成されている。また、マニホールド209の下方には、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を降下させている間、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシャッタ219sが設けられている。シャッタ219sは、例えばSUS等の金属からなり、円盤状に形成されている。シャッタ219sの上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220cが設けられている。シャッタ219sの開閉動作(昇降動作や回動動作等)は、シャッタ開閉機構115sにより制御される。
【0024】
基板支持具としてのボート217は、複数枚、例えば25〜200枚のウエハ200を、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に支持するように、すなわち、間隔を空けて配列させるように構成されている。ボート217は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料からなる。ボート217の下部には、例えば石英やSiC等の耐熱性材料からなる断熱板218が多段に支持されている。
【0025】
反応管203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。温度センサ263により検出された温度情報に基づきヒータ207への通電具合を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となる。温度センサ263は、反応管203の内壁に沿って設けられている。
【0026】
図3に示すように、制御部(制御手段)であるコントローラ121は、CPU(Central Processing Unit)121a、RAM(Random Access Memory)121b、記憶装置121c、I/Oポート121dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM121b、記憶装置121c、I/Oポート121dは、内部バス121eを介して、CPU121aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ121には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
【0027】
記憶装置121cは、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置121c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件等が記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。プロセスレシピは、後述する成膜処理における各手順をコントローラ121に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単に、プログラムともいう。また、プロセスレシピを単にレシピともいう。本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、レシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、これらの両方を含む場合がある。RAM121bは、CPU121aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0028】
I/Oポート121dは、上述のMFC241a〜241d、バルブ243a〜243d、圧力センサ245、APCバルブ244、真空ポンプ246、ヒータ207、温度センサ263、回転機構267、ボートエレベータ115、シャッタ開閉機構115s等に接続されている。
【0029】
CPU121aは、記憶装置121cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置122からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置121cからレシピを読み出すように構成されている。CPU121aは、読み出したレシピの内容に沿うように、MFC241a〜241dによる各種ガスの流量調整動作、バルブ243a〜243dの開閉動作、APCバルブ244の開閉動作および圧力センサ245に基づくAPCバルブ244による圧力調整動作、真空ポンプ246の起動および停止、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整動作、回転機構267によるボート217の回転および回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作、シャッタ開閉機構115sによるシャッタ219sの開閉動作等を制御するように構成されている。
【0030】
コントローラ121は、外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)123に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。記憶装置121cや外部記憶装置123は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置121c単体のみを含む場合、外部記憶装置123単体のみを含む場合、または、それらの両方を含む場合がある。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置123を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
【0031】
(2)基板処理
上述の基板処理装置を用い、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、基板としてのウエハ200上に膜を形成するシーケンス例について、図4及び図5を用いて説明する。以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ121により制御される。
【0032】
図4に示す成膜シーケンスは、
処理容器内のウエハ200に対してHCDSガスを供給することで、ウエハ200上にアモルファス状態のシード層を形成する工程と、
前記シード層を熱処理することで、前記シード層を多結晶化させる工程と、
処理容器内のウエハ200に対してHCDSガスを供給する工程と、処理容器内のウエハ200に対してO2ガスおよびH2ガスを供給する工程と、を非同時に行うサイクルを所定回数(n回以上)行うことで、多結晶化させた前記シード層上に、O含有膜としてシリコン酸化膜(SiO2膜、以下、単にSiO膜、SiO層ともいう)を形成するとともに、多結晶化させた前記シード層を酸化する。
【0033】
本明細書において「ウエハ」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものを意味する場合や、ウエハとその表面に形成された所定の層や膜等との積層体を意味する場合がある。また、本明細書において「ウエハの表面」という言葉を用いた場合は、ウエハそのものの表面を意味する場合や、ウエハ上に形成された所定の層や膜等の表面を意味する場合がある。本明細書において「ウエハ上に所定の層を形成する」と記載した場合は、ウエハそのものの表面上に所定の層を直接形成することを意味する場合や、ウエハ上に形成されている層等の上に所定の層を形成することを意味する場合がある。本明細書において「基板」という言葉を用いた場合も、「ウエハ」という言葉を用いた場合と同義である。
【0034】
(ウエハチャージおよびボートロード)
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、シャッタ開閉機構115sによりシャッタ219sが移動させられて、マニホールド209の下端開口が開放される(シャッタオープン)。その後、図1に示すように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内へ搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219は、Oリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
【0035】
(圧力および温度調整)
処理室201内、すなわち、ウエハ200が存在する空間が所望の圧力(真空度)となるように、真空ポンプ246によって真空排気(減圧排気)される。真空ポンプ246は、少なくともウエハ200に対する処理が終了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。また、処理室201内のウエハ200が所望の成膜温度となるようにヒータ207によって加熱される。ヒータ207による処理室201内の加熱は、少なくともウエハ200に対する処理が終了するまでの間は継続して行われる。また、回転機構267によるボート217およびウエハ200の回転を開始する。回転機構267によるボート217およびウエハ200の回転は、少なくとも、ウエハ200に対する処理が終了するまでの間は継続して行われる。
【0036】
(成膜処理)
その後、以下のシード層形成工程、アニール(多結晶化)工程及びSiO膜形成工程を順次実行する。
【0037】
<シード層形成工程>
処理室201内のウエハ200に対してHCDSガスを供給する。具体的には、バルブ243aを開き、ガス供給管232a内へHCDSガスを流す。HCDSガスは、MFC241aにより流量調整され、ノズル249aを介して処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。このとき同時にバルブ243cを開き、ガス供給管232c内へN2ガスを流す。N2ガスは、MFC241cにより流量調整され、HCDSガスと一緒に処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。
【0038】
また、ノズル249b内へのHCDSガスの侵入を防止するため、バルブ243dを開き、ガス供給管232d内へN2ガスを流す。N2ガスは、ガス供給管232b、ノズル249bを介して処理室201内へ供給され、排気管231から排気される。
【0039】
処理室201内の圧力は、例えば300〜1000Paの範囲内の例えば399Paの圧力とする。処理室201内の圧力が300Paより低い場合には、ウエハ上に膜が吸着されず、1000Paより高い場合には、ノズル内に膜が多量に付着してしまうため、パーティクルが発生しやすくなってしまうことがある。処理室201内の圧力を、例えば300〜1000Paの範囲内とすることで、成膜の品質を向上させることができる。
【0040】
HCDSガスの供給流量は、例えば100〜400sccmの範囲内の例えば200sccmの流量とする。MFC241cで制御するN2ガスの供給流量は、例えば300〜800sccmの範囲内の例えば500sccmの流量とする。MFC241dで制御するN2ガスの供給流量は、例えば500〜1500sccmの範囲内の例えば1000sccmの流量とする。HCDSガスの供給時間は、例えば5〜30分の範囲内の例えば10分とする。ガス供給時間が5分より短い場合には、形成される膜が薄くなってしまい、表面が荒くなってしまう(ラフネスが悪化する)ことがあり、30分より長い場合には、スループットが低下してしまうことがある。ガス供給時間を5〜30分の範囲内とすることで、成膜品質およびスループットを確実に確保(維持)することができる。
【0041】
処理室201内の温度(成膜温度)は、例えば300〜550℃、好ましくは400〜550℃の範囲内の例えば500℃となるような温度に設定する。成膜温度が300℃より低い場合には、ウエハ上に膜が吸着されず、550℃より高い場合には、原料ガス中のClの作用によって層が削れてしまい、面内均一性が悪化してしまうことがある。成膜温度を300〜550℃とすることで、実用レベルの面内均一性および成膜レートを確実に確保(維持)することが可能となる。成膜温度を400〜550℃とすることで、面内均一性および成膜レートをさらに向上させることが可能となる。
【0042】
上述の条件下でウエハ200に対してHCDSガスを供給することにより、図5(A)に示すように、下地膜として、Si基板上に例えばSiO膜が形成されたウエハ200の最表面上に、シード層として、例えば5Å〜50Å程度の厚さのSi,Clを含むアモルファス状態(非晶質)のSiシード層10が形成される。ここで、Siシード層10の厚さは、後述するSiO膜形成工程において、Siシード層10が多結晶化されたPoly−Si層12が全て酸化されてSiO膜となる時の厚さ以上の膜厚とする。Siシード層がこのような厚さよりも薄い場合、下地膜までの酸化ガスが到達し、下地膜が酸化されてしまうことがある。ここで、「結晶化されたPoly−Si層12が全て酸化されてSiO膜となる時の厚さ」は、Siシード層の厚さが結晶化されたPoly−Si層12が全て酸化されてSiO膜となる時の厚さよりも若干薄かったとしても、下地膜の酸化を実質的に防止できる厚さを含む。
【0043】
Siシード層10が形成された後、バルブ243aを閉じ、処理室201内へのHCDSガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ244は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはシード層形成に寄与した後のHCDSガスを処理室201内から排除する。このとき、バルブ243c,243dは開いたままとして、N2ガスの処理室201内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用する。
【0044】
原料ガスとしては、HCDSガスの他、例えば、ジクロロシラン(SiH2Cl2、略称:DCS)ガス等の原料ガスを用いることができる。
【0045】
不活性ガスとしては、N2ガスの他、例えば、Arガス、Heガス、Neガス、Xeガス等の希ガスを用いることができる。
【0046】
<アニール(多結晶化)工程>
その後、処理室201内の温度が、上述したシード層形成工程における温度よりも高い温度となるように昇温する。このとき、ウエハ200に対してN2ガスの供給が維持される。このように、N2ガス雰囲気中にて、処理室201内の温度をシード層形成工程における温度よりも高い温度に保った状態でアニール処理(熱処理)を施す。処理室201内の温度は、例えば600〜900℃、好ましくは600〜750℃の範囲内の例えば600℃となるような温度に設定する。
【0047】
MFC241cで制御するN2ガスの供給流量は、例えば300〜800sccmの範囲内の例えば500sccmの流量とする。MFC241dで制御するN2ガスの供給流量は、例えば500〜1500sccmの範囲内の例えば1000sccmの流量とする。処理時間は、例えば60〜120分、好ましくは60分間とする。処理時間が60分より短い場合には、Siシード層が十分に多結晶化されない場合がある。処理時間が120分より長い場合には、スループットが低下してしまう場合がある。
【0048】
上述の条件下で処理室201内のウエハ200に対してN2ガスを供給することにより、ウエハ200の最表面上のSiシード層10が熱処理されて、Siシード層10内のCl等の不純物が脱離される。これにより、図5(B)に示すように、Siシード層10は、例えば5Å〜50Å程度の膜厚のポリシリコン(Poly−Si)層12に改質されて、多結晶化される。下地膜上にSiシード層10を形成することにより、後述するSiO膜14形成時の酸化ガスによる下地膜の酸化が抑制される。また、Siシード層10を多結晶化してPoly−Si層12とすることにより、ラフネスを改善させ、電気特性を向上させることができる。
【0049】
<SiO膜形成工程>
その後、以下のステップ1,2を順次実行し、SiO層を形成する。
【0050】
[ステップ1]
このステップでは、処理室201内のウエハ200に対してHCDSガスを供給する。このステップでは、バルブ243a〜243dの開閉制御を、シード層形成工程におけるバルブ243a〜243dの開閉制御と同様の手順で行う。
【0051】
このとき、処理室201内の圧力は、例えば1〜1000Pa、好ましくは67〜1000Pa、より好ましくは133〜1000Paの範囲内の例えば399Paの圧力とする。
【0052】
HCDSガスの供給流量は、例えば1〜2000sccm、好ましくは10〜1000sccmの範囲内の例えば200sccmの流量とする。N2ガスの供給流量は、それぞれ例えば100〜10000sccmの範囲内の例えば300sccmの流量とする。HCDSガスのガス供給時間は、シード層形成工程におけるHCDSガス供給時間よりも短く、例えば1〜120秒、好ましくは1〜60秒の範囲内の時間とする。
【0053】
処理室201内の温度は、アニール工程における温度以上に維持され、例えば600〜900℃、好ましくは600〜750℃の範囲内の例えば600℃となるような温度に設定する。
【0054】
上述の条件下でウエハ200に対してHCDSガスを供給することにより、ウエハ200の最表面上であるPoly−Si層12上に、第1層(初期層)として、例えば1原子層未満から数原子層(1分子層未満から数分子層)程度の厚さのClを含むSi含有層が形成される。第1層は、Clを含むSi層であってもよいし、HCDSの吸着層であってもよいし、それらの両方を含んでいてもよい。HCDSの吸着層は、HCDSの物理吸着層であってもよいし、HCDSの化学吸着層であってもよいし、それらの両方を含んでいてもよい。
【0055】
ここで、1原子層(分子層)未満の厚さの層とは不連続に形成される原子層(分子層)のことを意味しており、1原子層(分子層)の厚さの層とは連続的に形成される原子層(分子層)のことを意味している。Clを含むSi含有層は、Clを含むSi層とHCDSの吸着層との両方を含み得る。但し、上述の通り、Clを含むSi含有層については「1原子層」、「数原子層」等の表現を用いて表すこととし、「原子層」を「分子層」と同義で用いる場合もある。
【0056】
HCDSガスが自己分解(熱分解)する条件下では、ウエハ200上にSiが堆積することでClを含むSi層が形成される。HCDSガスが自己分解(熱分解)しない条件下では、ウエハ200上にHCDSが吸着することでHCDSの吸着層が形成される。ウエハ200上にHCDSの吸着層を形成するよりも、ウエハ200上にClを含むSi層を形成する方が、成膜レートを高くすることができ、好ましい。以下、Clを含むSi含有層を、便宜上、単に、Si含有層とも称することとする。
【0057】
第1の層が形成された後、バルブ243aを閉じ、HCDSガスの供給を停止する。このとき、APCバルブ244は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくは第1の層形成に寄与した後のHCDSガスを処理室201内から排除する。このとき、バルブ243c,243dは開いたままとして、N2ガスの処理室201内への供給を維持する。N2ガスはパージガスとして作用する。
【0058】
[ステップ2]
ステップ1が終了した後、処理室201内へO2ガスとH2ガスとを別々に供給し、これらのガスを処理室201内で混合させて反応させる。
【0059】
このステップでは、バルブ243b,243aを開き、ガス供給管232b内へO2ガスを、ガス供給管232a内へH2ガスをそれぞれ流す。O2ガスは、MFC241bにより流量調整され、ノズル249bを介して処理室201内へ供給される。H2ガスは、MFC241aにより流量調整され、ノズル249aを介して処理室201内へ供給される。O2ガスとH2ガスとは、処理室201内で初めて混合して反応し、その後、排気管231から排気される。バルブ243c,243dの開閉制御は、ステップ1におけるバルブ243c,243dの開閉制御と同様の手順で行う。
【0060】
このとき、処理室201内の圧力を、大気圧未満、例えば1〜1333Paの範囲内の例えば60Paの圧力とする。
【0061】
2ガスの供給流量は、例えば1000〜10000sccmの範囲内の例えば4000sccmの流量とする。H2ガスの供給流量は、例えば100〜10000sccmの範囲内の例えば500sccmの流量とする。O2ガスおよびH2ガスの供給時間は、例えば1〜120秒の範囲内の時間とする。
【0062】
その他の処理条件は、ステップ1における処理条件と同様の条件とする。
【0063】
上述の条件下でO2ガスおよびH2ガスを処理室201内へ供給することで、O2ガスおよびH2ガスは、加熱された減圧雰囲気下においてノンプラズマで熱的に活性化(励起)されて反応し、それにより原子状酸素(O)等の酸素を含む水分(H2O)非含有の酸化種が生成される。そして、主にこの酸化種により、ステップ1でウエハ200上に形成された第1の層(Si含有層)に対して酸化処理が行われる。この酸化種の持つエネルギーは、Si含有層中に含まれるSi−Cl、Si−H等の結合エネルギーよりも高いため、この酸化種のエネルギーをSi含有層に与えることで、Si含有層中に含まれるSi−Cl、Si−H結合等は切り離される。Siとの結合を切り離されたH、Cl等は膜中から除去され、Cl2、HCl等として排出される。また、H、Cl等との結合が切られることで余ったSiの結合手は、酸化種に含まれるOと結びつき、Si−O結合が形成される。
【0064】
このようにして、Si含有層は、第2の層、すなわち、Cl等の不純物の含有量が少ないSiO層へと変化させられる(改質される)。この酸化処理によれば、O2ガスを単独で供給する場合や水蒸気(H2Oガス)を供給する場合に比べ、酸化力を大幅に向上させることができる。すなわち、減圧雰囲気下においてO2ガスにH2ガスを添加することで、O2ガス単独供給の場合やH2Oガスを供給する場合に比べ、大幅な酸化力向上効果が得られる。
【0065】
この酸化種は強い酸化力を有するため、第1の層のみでなく、第1の層の下に形成される膜(下地膜)も酸化させてしまうことがある。本実施形態においては、下地膜と第1の層との間にPoly−Si層12が形成されているため、この酸化種によってPoly−Si層12の少なくとも一部が酸化されることにより、下地膜へ酸化種が拡散することを抑制することができ、下地膜の酸化を抑制することができる。Poly−Si層12は酸化されることにより、第2の層と略同質のSiO層へと変化させられる(改質される)。
【0066】
第1の層(Si含有層)を第2の層(SiO層)へと変化させた後、バルブ243b,243aを閉じ、O2ガスおよびH2ガスの供給をそれぞれ停止する。
【0067】
そして、ステップ1と同様の処理手順、処理条件により、処理室201内に残留するO2ガスやH2ガスや反応副生成物を処理室201内から排除する。このとき、処理室201内に残留するガス等を完全に排除しなくてもよい点は、ステップ1と同様である。
【0068】
O含有ガスとしては、O2ガスの他、オゾン(O3)ガス等を用いることができる。H含有ガスとしては、H2ガスの他、重水素(D2)ガス等を用いることができる。なお、原料ガスとして、4DMASガスや3DMASガス等のアミノシラン原料ガスを用いる場合は、O含有ガスとしてO3ガスを用いるようにすれば、H含有ガスを用いることなく充分な(同様な)成膜レートで成膜することもできる。
【0069】
(所定回数実施)
上述したステップ1,2を非同時に、すなわち、同期させることなく行うサイクルを所定回数(1回以上)行うことにより、図5(C)に示すように、所定膜厚のSiO膜14を形成することができる。上述のサイクルは複数回繰り返すのが好ましい。すなわち、上述のサイクルを1回行う際に形成されるSiO層の厚さを所望の膜厚よりも小さくし、SiO層を積層することで形成されるSiO膜の厚さとPoly−Si層が複数回酸化されることで形成されるSiO膜の厚さとの合計の膜厚が所望の膜厚になるまで、上述のサイクルを複数回繰り返すのが好ましい。
【0070】
(パージおよび大気圧復帰)
SiO膜の形成が完了した後、ガス供給管232c,232dのそれぞれからN2ガスを処理室201内へ供給し、排気管231から排気する。N2ガスはパージガスとして作用する。これにより、処理室201内がパージされ、処理室201内に残留するガスや反応副生成物が処理室201内から除去される(パージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
【0071】
(ボートアンロードおよびウエハディスチャージ)
ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降され、マニホールド209の下端が開口される。そして、処理済のウエハ200が、ボート217に支持された状態で、マニホールド209の下端から反応管203の外部に搬出される(ボートアンロード)。処理済のウエハ200は、ボート217より取出される(ウエハディスチャージ)。
【0072】
(4)本実施形態による効果
本実施形態によれば、以下に示す一つ又は複数の効果が得られる。
【0073】
[1]下地膜と酸化膜との間にSiシード層を形成することにより、下地酸化を抑制することができる。すなわち、SiO膜形成時に用いる酸化力の強い酸化種によって、Siシード層が酸化されることにより、酸化種がSiシード層より下方の下地膜まで拡散することを抑制することができる。これにより、下地膜の酸化を抑制することができ、デバイスの特性を向上させることが可能となる。
【0074】
[2]Siシード層を多結晶化することにより、ラフネスを改善させ、電気特性を向上させることができる。Siシード層のラフネスは粗いため、Siシード層の上面にSiO膜を形成した場合、電気特性が悪化することがある。これに対し、Poly−Si層はSiシード層よりもラフネスが向上されるため、電気特性を向上させることができる。
【0075】
[3]Siシード層を多結晶化することにより、多結晶化しない場合と比較してSiシード層を酸化され難くすることができる。これにより、下地膜とSiO膜との間に形成するSiシード層の膜厚を薄くすることができる。Siシード層とPoly−Si層とを同じ時間酸化種に暴露させた場合、Siシード層の方がPoly−Si層よりもSiO膜が厚く形成される。そのため、Siシード層を多結晶化しない場合は、下地膜とSiO膜との間に厚い膜厚のSiシード層を形成する必要がある。すなわち、下地膜の酸化を抑制するためにSiシード層が全て酸化されてSiO膜となる時のSiシード層の厚さは、下地膜の酸化を抑制するためにPoly−Si層の厚さよりも厚くなる。また、Siシード層を酸化したSiO膜はPoly−Si膜を酸化したSiO膜よりも膜特性が悪くなる。Poly−Si層を用いることにより、下地膜とSiO膜との間に形成するSiシード層の膜厚を薄くすることができ、Poly−Si膜を酸化したSiO膜と、その上に形成するSiO膜との膜質を同等とすることができるため、生産性を向上させることができる。
【0076】
[4]Siシード層を熱処理し多結晶化することにより、Siシード層の密度を向上させることができる。また、Siシード層内の不純物(例えばCl、H、N)を減少させることができる。これらにより、Siシード層自体の膜質を向上させることができる。SiO膜形成工程でPoly−Si層が酸化されることで形成されるSiO膜は、SiO膜形成工程により形成されたSiO膜と略同等の膜特性を備えるため、SiO膜形成工程で形成されたSiO膜との親和性が良く、品質の悪化を抑制できる。これにより、デバイス特性を向上させることができる。
【0077】
[5]Siシード層をSiO膜形成工程において多結晶化したSiシード層が実質的に全て酸化される分の厚さに形成することにより、デバイスの性能を向上させることができる。多結晶化したSiシード層(Poly−Si層)が酸化されるとSiO膜となる。Siシード層の厚さを、Poly−Si層がちょうど全て酸化される分の厚さとすることにより、下地膜とSiO膜との間にSiシード層を残すことがない。これにより、下地膜の機能を維持することができるとともに、下地膜とSiO膜との間に膜を介在させることがないので、デバイスの性能を向上させることが可能となる。
【0078】
[6]アニール工程とSiO膜形成工程とを同じ温度に設定することにより、処理室内を昇温させたり降温させたりすることなく、連続して処理することができるため、基板処理に要する時間を短縮でき、スループットを向上させることができる。
【0079】
[7]アニール工程とSiO膜形成工程とをin−situで行うことにより、ウエハを処理室外の雰囲気に暴露させることがなく、自然酸化膜の生成やパーティクルの付着を抑制できるため、品質を向上させることができる。
【0080】
これらの効果は、原料ガスとしてHCDSガス以外のガスを用いる場合や、O含有ガスとしてO2ガスおよびH2ガス以外のガスを用いる場合や、H含有ガスとしてH2ガス以外のガスを用いる場合においても、同様に得ることができる。また、不活性ガスとしてN2ガス以外のガスを用いる場合においても、同様に得ることができる。
【0081】
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0082】
例えば、上述の実施形態では、アニール工程において、処理室201内にN2ガスを供給する構成について説明したが、これに限らず、H含有ガス(例えばH2ガス)を供給してもよい。これにより、Siシード層中の不純物の脱離をさらに促進させることができる。
【0083】
また例えば、上述の実施形態では、SiO膜形成工程において、原料ガスを供給した後に反応ガスを供給する例について説明した。本発明はこのような態様に限定されず、原料ガスと反応ガスの供給順序は逆でもよい。すなわち、反応ガスを供給した後に原料ガスを供給するようにしてもよい。供給順序を変えることにより、形成される膜の膜質や組成比を変化させることが可能となる。
【0084】
また例えば、上述の実施形態では、原料ガスとしてクロロシラン原料ガスを用いる例について説明した。本発明はこの態様に限定されず、クロロシラン原料ガス以外のハロシラン原料ガス、例えば、フルオロシラン原料ガス、ブロモシラン原料ガス、ヨードシラン原料ガスを用いてもよい。また、原料ガスとして、ゲルマニウム(Ge)等のSi以外の半金属元素およびハロゲン元素を含む半金属原料ガスを用いてもよい。また、原料ガスとして、チタニウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)等の金属元素およびハロゲン元素を含む金属原料ガスを用いてもよい。このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
【0085】
成膜処理に用いられるレシピは、処理内容に応じて個別に用意し、電気通信回線や外部記憶装置123を介して記憶装置121c内に格納しておくことが好ましい。そして、各種処理を開始する際、CPU121aが、記憶装置121c内に格納された複数のレシピの中から、処理内容に応じて適正なレシピを適宜選択することが好ましい。これにより、1台の基板処理装置で様々な膜種、組成比、膜質、膜厚の薄膜を汎用的に、かつ、再現性よく形成することができるようになる。また、オペレータの負担を低減でき、操作ミスを回避しつつ、各種処理を迅速に開始できるようになる。
【0086】
上述のレシピは、新たに作成する場合に限らず、例えば、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを変更することで用意してもよい。レシピを変更する場合は、変更後のレシピを、電気通信回線や当該レシピを記録した記録媒体を介して、基板処理装置にインストールしてもよい。また、既存の基板処理装置が備える入出力装置122を操作し、基板処理装置に既にインストールされていた既存のレシピを直接変更するようにしてもよい。
【0087】
上述の実施形態では、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の基板処理装置を用いて膜を形成する例について説明した。本発明は上述の実施形態に限定されず、例えば、一度に1枚または数枚の基板を処理する枚葉式の基板処理装置を用いて膜を形成する場合にも、好適に適用できる。また、上述の実施形態では、ホットウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて膜を形成する例について説明した。本発明は上述の実施形態に限定されず、コールドウォール型の処理炉を有する基板処理装置を用いて膜を形成する場合にも、好適に適用できる。これらの場合においても、処理手順、処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理手順、処理条件とすることができる。
【0088】
これらの基板処理装置を用いる場合においても、上述の実施形態と同様なシーケンス、処理条件にて成膜処理を行うことができる。
【0089】
また、上述した各種の実施形態は、適宜組み合わせて用いることができる。また、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
【0090】
以下、上述の実施形態で得られる効果を裏付ける実験結果について説明する。
【0091】
(Siシード層の面内膜厚均一性に関する評価)
図1に示す基板処理装置を用いて、上述したシード層形成工程により、図5(A)に示すように、下地膜として例えばSiO層が形成されたウエハ200上に炉内温度を450℃、500℃、550℃、600℃にしてHCDSガスを供給してSiシード層10を形成し、サンプル1〜4を作製した。
【0092】
いずれのサンプルも、原料ガスとしてはHCDSガスを、不活性ガスとしてはN2ガスを用いて作製した。ここで、供給量等の処理条件は、上述の実施形態と同様な処理条件とした。
【0093】
そして、サンプル1〜4におけるSiシード層10の膜厚分布、平均膜厚およびウエハ面内膜厚均一性(以下、WiWともいう)を評価した。WiW(±%)とは、{(ウエハ面内における膜厚最大値−ウエハ面内における膜厚最小値)/(2×ウエハ面内における膜厚平均値)}×100で定義される値であり、その値が小さいほど、ウエハ面内における膜厚が均一であることを示している。
【0094】
図6(A)及び図6(B)によれば、炉内温度を450℃〜600℃まで昇温させた結果、HCDSガスの分解が始まる500℃付近から成膜速度が速くなるが、さらに温度を550℃まで昇温させると、HCDSガスに含まれるClによるエッチング作用で膜が削れてしまい、成膜速度が下がることが分かった。また、面内均一性は、炉内温度500℃で作成したサンプル2が最も良好であることが分かる。
【0095】
(アニール処理の有無による評価)
【0096】
[本実施例]
本実施例では、図1に示す基板処理装置を用いて、上述したシード層形成工程と、アニール工程を行った後に、希フッ酸(DHF)によりエッチング処理を行った。エッチング処理では、DHFをN2ガスの供給量の1%程度1分間供給した。ここで、供給量等の処理条件は、上述の実施形態と同様な処理条件とした。
【0097】
図8に示すように、アニール処理を行った後のPoly−Si層12の膜厚(図7(A)の膜厚T1)は62.6Åであった。そして、DHFによりエッチングした後のPoly−Si層12の膜厚(図7(A)の膜厚T2)は59.9Åであった。すなわち、本実施例におけるエッチング量(酸化量)は、2.7Åであった。
【0098】
[比較例]
一方、比較例では、上述したシード層形成工程の後に、アニール工程を行わずに、本実施例と同様のエッチング処理を行った。ここで、上述同様、供給量等の処理条件は、上述の実施形態と同様な処理条件とした。
【0099】
図8に示すように、DHFエッチング前のSiシード層10の膜厚(図7(B)の膜厚T3)は59.3Åであった。そして、DHFエッチング後のSiシード層10の膜厚(図7(B)の膜厚T4)は0.4Åであった。すなわち、比較例におけるエッチング量は、58.9Åであった。
【0100】
すなわち、図8に示すように、アニール処理を行わない場合には、エッチングによりSiシード層10のエッチング量が58.9Å程度でほぼ除去されているのに対して、アニール処理を行った場合には、Poly−Si層12のエッチング量が2.7Å程度でほぼ残っていることが分かる。アニール処理を行わない場合には、Siシード層は非晶質な状態であるためエッチングされやすく、アニール処理を行うことにより、Siシード層が多結晶化されるためエッチングされ難くなったと考えられる。すなわち、上述のアニール処理によりSiシード層を多結晶化させることが可能である。
【0101】
また、上述の条件におけるSiシード層の形成では、アニール処理の有無にかかわらず、表面の状態が良好で、ピンホール等は見られなかった。
【0102】
(下地Poly-Si層の酸化量における評価)
【0103】
[本実施例]
本実施例では、図1に示す基板処理装置を用い、下地膜として例えばSiO膜が形成されたウエハ200上に、上述したシード層形成工程によりSiシード層10を形成し(図9(A))、上述したアニール工程によりSiシード層を多結晶化させてPoly−Si層12を形成した(図9(B))。このときのPoly−Si層の膜厚T5は、29.42Åであった。成膜処理の処理条件は、上述の実施形態に記載の処理条件範囲内の条件とした。
【0104】
そして、上述したSiO膜形成工程により、Poly-Si層12上にSiO膜14を形成した(図9(C))。このときのSiO膜14の膜厚T6は、40Åであった。成膜処理の処理条件は、上述の実施形態に記載の処理条件範囲内の条件とした。
【0105】
そして、DHF供給によりエッチング処理を行って、SiO膜14を完全に除去した(図9(D))。このときのPoly−Si層12の膜厚T7は、27.79Åであった。すなわち、Poly−Si層のエッチング量は1.63Åであって、1.63ÅのPoly−Si層が酸化されてSiO膜となり、エッチングされたこととなる。
【0106】
[比較例]
比較例では、原料ガスとしてHCDSガスの代わりにモノシラン(SiH4)ガスを用いてPoly−Si層を形成した。具体的には、700℃でSiH4ガスを供給して膜厚が1000ÅのPoly−Si層を形成した。そして、このPoly−Si層の上に炉内温度を450℃〜700℃に変化させてSiO膜を40Å形成した。そして、DHFによりエッチング処理を行ってSiO膜を完全に除去し、SiO膜除去後のPoly−Si層の膜厚を測定した。
【0107】
図10に示すように、比較例では、450℃でSiO膜を形成したときのPoly−Si層のエッチング量は8Å程度であって、700℃でSiO膜を形成したときのPoly−Si層のエッチング量は13Å程度であった。SiO膜の成膜温度が高くなるにつれてPoly−Si層のエッチング量も増加し、8〜13Å程度酸化されていることが分かる。すなわち、SiH4ガスを用いて形成されたPoly−Si層では、SiO膜の成膜温度が高いほど、SiO膜形成時の酸化ガスの影響を受け易く、Poly−Si層が酸化されることが分かる。また、SiH4ガスを用いたPoly−Si層成膜においては、成膜速度が速く、ガスノズル内も成膜されて異物が発生しやすい。
【0108】
図11は、上述した比較例において、原料ガスとしてSiH4ガスを用いて、525℃でPoly−Si層を形成した場合(◇印)と、620℃でPoly−Si層を形成した場合(△印)のPoly−Si層の成膜時間と膜厚の関係を示す図である。
【0109】
図11に示すように、525℃で形成されたPoly−Si層の膜厚よりも、620℃で形成されたPoly−Si層の膜厚の方が、同じ成膜時間であっても厚く形成され、50Å以下の薄膜領域においては、いずれのPoly−Si層もピンホールが出来てしまい、Si膜が不連続となってしまっていることが分かる。また、Poly−Si層の膜厚が薄いほど表面が荒い(ラフネスが悪い)ことが分かる。これらより、SiH4ガスを用いたPoly−Si層では下地膜の酸化を十分に抑制できず、デバイスの特性も悪化させてしまう可能性があることが分かる。
【0110】
酸化膜の形成には、本実施形態におけるSiO膜形成工程において示されているように、例えばHCDSガスとO2ガス、H2ガスを熱分解し、気相又は表面反応により堆積させることができるが、O2ガス、H2ガスの混合により生成する酸素種は、高温ほど酸化力が強いために下地膜へのダメージが大きい。しかし、本実施形態に示されているように、下地膜上に、例えばHCDSガスを用いてSiシード層を形成し、Siシード層を多結晶化してPoly−Si層を形成することにより、上面に酸化力の強い反応ガスを用いて酸化膜を形成した場合であっても、Poly−Si層を酸化させることができ、下地膜の酸化を抑制することができる。
【符号の説明】
【0111】
200 ウエハ(基板)
201 処理室
203 反応管
207 ヒータ
209 マニホールド
232a〜232d ガス供給管
249a,249b ノズル
121 コントローラ
図1
図2
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図4
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図10
図11