特許第6563905号(P6563905)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6563905ターゲット供給装置およびEUV光生成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563905
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】ターゲット供給装置およびEUV光生成装置
(51)【国際特許分類】
   H05G 2/00 20060101AFI20190808BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   H05G2/00 K
   G03F7/20 503
   G03F7/20 521
【請求項の数】22
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2016-516345(P2016-516345)
(86)(22)【出願日】2015年4月22日
(86)【国際出願番号】JP2015062304
(87)【国際公開番号】WO2015166868
(87)【国際公開日】20151105
【審査請求日】2018年3月9日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2014/061839
(32)【優先日】2014年4月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】300073919
【氏名又は名称】ギガフォトン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】白石 裕
(72)【発明者】
【氏名】紫芝 秀樹
【審査官】 後藤 順也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/024865(WO,A1)
【文献】 特開2013−175434(JP,A)
【文献】 特開平03−064479(JP,A)
【文献】 特開平09−271652(JP,A)
【文献】 特開2010−171000(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05G 1/00−2/00
H01L 21/027
B04J 4/00−4/04
G03F 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置であって、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
前記タンクと接続する第1の端を有する配管と、
ガスライン及び前記配管の第2の端に接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記配管に供給する昇圧器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記昇圧器で昇圧されて前記配管に供給されたガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えるターゲット供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項3】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置であって、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器と、
記昇圧器と前記降圧器との間に設けられた蓄圧器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えるターゲット供給装置。
【請求項4】
請求項1に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスから不純物を除去するガス精製器をさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項5】
請求項4に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項6】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置であって、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスから不純物を除去するガス精製器であって、前記降圧器よりも下流に配置されているガス精製器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えるターゲット供給装置。
【請求項7】
請求項1に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスからパーティクルを除去するパーティクルフィルタをさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項8】
請求項7に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項9】
請求項1に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスの圧力を安定化させる圧力安定器をさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項10】
請求項9に記載のターゲット供給装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるターゲット供給装置。
【請求項11】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置であって、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスの圧力を安定化させる圧力安定器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備え、
記圧力安定器は複数設けられ、
前記複数の圧力安定器の1つは、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器であるターゲット供給装置。
【請求項12】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置を備え、前記ターゲット物質にレーザ光を照射することによってEUV光を生成するEUV光生成装置であって、
前記ターゲット供給装置は、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
前記タンクと接続する第1の端を有する配管と、
ガスライン及び前記配管の第2の端に接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記配管に供給する昇圧器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記昇圧器で昇圧されて前記配管に供給されたガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えるEUV光生成装置。
【請求項13】
請求項12に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項14】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置を備え、前記ターゲット物質にレーザ光を照射することによってEUV光を生成するEUV光生成装置であって、
前記ターゲット供給装置は、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器と、
前記昇圧器と前記降圧器との間に設けられた蓄圧器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えるEUV光生成装置。
【請求項15】
請求項12に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスから不純物を除去するガス精製器をさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項16】
請求項15に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項17】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置を備え、前記ターゲット物質にレーザ光を照射することによってEUV光を生成するEUV光生成装置であって、
前記ターゲット供給装置は、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスから不純物を除去するガス精製器であって、前記降圧器よりも下流に配置されているガス精製器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えるEUV光生成装置。
【請求項18】
請求項12に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスからパーティクルを除去するパーティクルフィルタをさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項19】
請求項18に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項20】
請求項12に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスの圧力を安定化させる圧力安定器をさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項21】
請求項20に記載のEUV光生成装置において、
前記ガス供給部は、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えるEUV光生成装置。
【請求項22】
ターゲット物質を供給するターゲット供給装置を備え、前記ターゲット物質にレーザ光を照射することによってEUV光を生成するEUV光生成装置であって、
前記ターゲット供給装置は、
前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、
前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、
前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、
前記ガス供給部は、
ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、
前記昇圧器で昇圧したガスの圧力を安定化させる圧力安定器と、
前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、
前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備え、
前記圧力安定器は複数設けられ、
前記複数の圧力安定器の1つは、前記昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器であるEUV光生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ターゲット供給装置およびEUV光生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、45nm〜70nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
【0003】
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−166041号公報
【特許文献2】特開2008−193014号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2010/0258747号明細書
【特許文献4】国際公開第2014/024865号公報
【特許文献5】特開2013−175434号公報
【概要】
【0005】
本開示の一態様によるターゲット供給装置は、ターゲット物質を供給するターゲット供給装置であって、前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、前記ガス供給部は、ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えてもよい。
【0006】
本開示の一態様によるEUV光生成装置は、ターゲット物質を供給するターゲット供給装置を備え、前記ターゲット物質にレーザ光を照射することによってEUV光を生成するEUV光生成装置であって、前記ターゲット供給装置は、前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、前記ガス供給部は、ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1図1は、LPP方式のEUV光生成装置の構成を概略的に示す。
図2図2は、第1実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を概略的に示す。
図3図3は、昇圧器の構成を概略的に示す。
図4図4は、ガスボンベを用いてタンクにガスを供給するターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
図5図5は、第2実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
図6図6は、第3実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
図7図7は、第4実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
図8図8は、第5実施形態に係るEUV光生成システムの構成を概略的に示す。
図9図9は、第6実施形態に係るEUV光生成システムの構成を概略的に示す。
図10図10は、第7実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
図11図11は、第7実施形態のターゲット供給装置の動作を説明するためのフローチャート。
図12図12は、第8実施形態に係るEUV光生成システムの構成を概略的に示す。
図13図13は、第8実施形態のターゲット供給装置の動作を説明するためのフローチャート。
【実施形態】
【0008】
内容
1.概要
2.EUV光生成装置の全体説明
2.1 構成
2.2 動作
3.ターゲット供給装置を含むEUV光生成装置
3.1 用語の説明
3.2 第1実施形態
3.2.1 概略
3.2.2 構成
3.2.3 動作
3.3 第2実施形態
3.3.1 構成
3.3.2 動作
3.4 第3実施形態
3.4.1 構成
3.4.2 動作
3.5 第4実施形態
3.5.1 構成
3.5.2 動作
3.6 第5実施形態
3.6.1 構成
3.6.2 動作
3.7 第6実施形態
3.7.1 構成
3.7.2 動作
3.8 第7実施形態
3.8.1 構成
3.8.2 動作
3.9 第8実施形態
3.9.1 構成
3.9.2 動作
3.10 変形例
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成および動作の全てが本開示の構成および動作として必須であるとは限らない。また、図1以外の図面を用いて説明する実施形態において、図1に示す構成要素のうち、本開示の説明に必須でない構成については、図示を省略する場合がある。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
【0010】
1.概要
本開示の実施形態においては、ターゲット供給装置は、ターゲット物質を供給するターゲット供給装置であって、前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、前記ガス供給部は、ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えてもよい。
【0011】
本開示の実施形態においては、EUV光生成装置は、ターゲット物質を供給するターゲット供給装置を備え、前記ターゲット物質にレーザ光を照射することによってEUV光を生成するEUV光生成装置であって、前記ターゲット供給装置は、前記ターゲット物質を貯蔵するタンクと、前記タンクに接続され、前記ターゲット物質を出力するノズルと、前記タンクにガスを供給するガス供給部とを備え、前記ガス供給部は、ガスラインに接続され、前記ガスラインから供給されるガスを昇圧して前記タンクに供給する昇圧器と、前記タンク内の圧力を計測する圧力センサと、前記圧力センサでの計測結果に基づいて、前記タンクに供給されるガスの圧力を調整する圧力コントローラとを備えてもよい。
【0012】
2.EUV光生成装置の全体説明
2.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。本願においては、EUV光生成装置1およびレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給装置7を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。ターゲット供給装置7は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられてもよい。ターゲット供給装置7から供給されるターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0013】
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられていてもよい。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられてもよく、ウインドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過してもよい。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されてもよい。EUV集光ミラー23は、第1および第2の焦点を有し得る。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されていてもよい。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF)292に位置するように配置されるのが好ましい。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が設けられていてもよく、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過してもよい。
【0014】
EUV光生成装置1は、EUV光生成制御部5、ターゲットセンサ4等を含んでもよい。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有してもよく、ターゲットとしてのドロップレット27の存在、軌跡、位置、速度等を検出するよう構成されてもよい。
【0015】
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでもよい。接続部29内部には、アパーチャ293が形成された壁291が設けられてもよい。壁291は、そのアパーチャ293がEUV集光ミラー23の第2の焦点位置に位置するように配置されてもよい。
【0016】
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向制御部34、レーザ光集光ミラー22、ドロップレット27を回収するためのターゲット回収部28等を含んでもよい。レーザ光進行方向制御部34は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えてもよい。
【0017】
2.2 動作
図1を参照に、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのドロップレット27に照射されてもよい。
【0018】
ターゲット供給装置7は、ドロップレット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力するよう構成されてもよい。ドロップレット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されてもよい。パルスレーザ光が照射されたドロップレット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射され得る。放射光251に含まれるEUV光252は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射されてもよい。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力されてもよい。なお、1つのドロップレット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
【0019】
EUV光生成制御部5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するよう構成されてもよい。EUV光生成制御部5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたドロップレット27のイメージデータ等を処理するよう構成されてもよい。また、EUV光生成制御部5は、例えば、ドロップレット27が出力されるタイミング、ドロップレット27の出力方向等を制御するよう構成されてもよい。さらに、EUV光生成制御部5は、例えば、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御するよう構成されてもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
【0020】
3.ターゲット供給装置を含むEUV光生成装置
3.1 用語の説明
以下、図1以外の図面を用いた説明において、方向に関する用語は各図に示したXYZ軸を基準として説明する場合がある。昇圧器の構成および動作の説明において、方向に関する用語を図3を基準として説明する場合がある。なお、これらの表現は、重力方向10Bとの関係を表すものではない。
昇圧器で昇圧されたガスを、「昇圧ガス」と表現する場合があり得る。
以下の構成および動作の説明において、「下流」および「上流」とは、ガスの移動方向においてガスラインまたはボンベ側を上流とし、タンク側を下流として説明する。
【0021】
3.2 第1実施形態
3.2.1 概略
本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、ガス供給部は、昇圧器で昇圧したガスを所定圧力に降圧する降圧器をさらに備えてもよい。
本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、ガス供給部は、昇圧器と前記降圧器との間に蓄圧器をさらに備えてもよい。
本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、ガス供給部は、昇圧器で昇圧したガスから不純物を除去するガス精製器をさらに備えてもよい。
本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、ガス精製器は、前記降圧器よりも下流に配置されてもよい。
本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、ガス供給部は、昇圧器で昇圧したガスからパーティクルを除去するパーティクルフィルタをさらに備えてもよい。
本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、ガス供給部は、昇圧器で昇圧したガスの圧力を安定化させる圧力安定器をさらに備えてもよい。 本開示の第1実施形態のターゲット供給装置またはEUV光生成装置において、圧力安定器は複数設けられ、複数の圧力安定器の1つは、降圧器でもよい。
【0022】
3.2.2 構成
図2は、第1実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を概略的に示す。図3は、昇圧器の構成を概略的に示す。
【0023】
EUV光生成装置1Aは、図2に示すように、チャンバ2と、ターゲット供給装置7Aとを備えてもよい。ターゲット供給装置7Aは、ターゲット生成部70Aと、ターゲット制御装置80Aとを備えてもよい。ターゲット制御装置80Aには、レーザ装置3と、ターゲットセンサ4と、EUV光生成制御システム5Aとが電気的に接続されてもよい。
【0024】
ターゲット生成部70Aは、図2に示すように、ターゲット生成器71Aと、ガス供給部73Aと、温度制御部78Aと、ピエゾ部79Aとを備えてもよい。
ターゲット生成器71Aは、例えばモリブデンなどのターゲット物質270との反応性が低い材料で構成されてもよい。ターゲット生成器71Aは、内部にターゲット物質270を貯蔵するためのタンク711Aを備えてもよい。タンク711Aは、本体部712Aと、底面部713Aと、蓋部714Aとを備えてもよい。
本体部712Aは、筒状であってもよい。
底面部713Aは、本体部712Aの軸方向の一端としての+Z方向側の端部を塞ぐように構成されてもよい。底面部713Aは、本体部712Aと一体的に形成されてもよい。
蓋部714Aは、本体部712Aの軸方向の他端としての−Z方向側の端部を塞ぐように構成されてもよい。蓋部714Aは、本体部712Aと別体で構成されてもよい。蓋部714Aは、図示しないボルトによって本体部712Aに固定されてもよい。このとき、蓋部714Aの+Z方向側の面に設けられた溝に図示しないOリングを嵌め込むことで、本体部712Aと蓋部714Aとの間をシールしてもよい。
【0025】
タンク711Aには、当該タンク711A内のターゲット物質270を、ドロップレット27としてチャンバ2内に出力するためのノズル718Aが設けられていてもよい。ターゲット生成器71Aは、タンク711Aがチャンバ2外部に位置し、ノズル718Aがチャンバ2内部に位置するように設けられてもよい。
ノズル718Aには、ノズル孔719Aが設けられてもよい。ノズル孔719Aは、ノズル718Aにおける+Z方向側の端部の略中央部に開口してもよい。ノズル孔719Aの直径は、3μm〜15μmであってもよい。ノズル718Aは、ターゲット物質270との濡れ性が低い材料で構成されてもよい。具体的には、ターゲット物質270との濡れ性が低い材料とは、ターゲット物質270との接触角が90°を超える材料であってもよい。接触角が90°以上の材料は、SiC、SiO、Al、モリブデン、タングステン、タンタルのいずれかであってもよい。
【0026】
チャンバ2の設置形態によっては、予め設定されるドロップレット27の出力方向は、必ずしも重力方向10Bと一致するとは限らない。予め設定されるドロップレット27の出力方向は、ノズル孔719Aの中心軸方向であってもよく、以降、設定出力方向10Aと称する。重力方向10Bに対して、斜め方向や水平方向に、ドロップレット27が出力されるよう構成されてもよい。なお、第1実施形態では、設定出力方向10Aが重力方向10Bと一致するようにチャンバ2が設置されてもよい。
【0027】
蓋部714Aには、配管721Aが設けられてもよい。配管721Aは、蓋部714Aを貫通し、第1の端がタンク711Aの内部に位置するように設けられてもよい。
ガス供給部73Aは、配管721Aを介して、タンク711Aにガスを供給してもよい。ガス供給部73Aがタンク711Aに供給するガスの純度は、99.999%以上であってもよい。
ガス供給部73Aは、昇圧器731Aと、ガス精製器732Aと、パーティクルフィルタ733Aと、圧力安定器としてのバッファタンク734Aと、圧力センサ735Aと、圧力コントローラ736Aとを備えてもよい。
【0028】
昇圧器731Aは、例えば、HASKEL社の型式番号AGT−7/30(吸入ガス圧力:1.0MPa、吐出ガス圧力:20.7MPa、流量:0.07L/min(Normal))などのエア駆動ガスブースターであってもよい。
昇圧器731Aは、配管721Aの第2の端に接続されてもよい。昇圧器731Aは、配管722Aを介して、ガスライン730Aに接続されてもよい。ガスライン730Aは、工場に安価に敷設可能な低圧のガスラインであってもよい。ガスライン730Aは、圧力が1MPa程度のガスを供給してもよい。ガスライン730Aが供給するガスは、アルゴン、ヘリウム、窒素などの不活性ガスであってもよいし、水素であってもよい。
昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧して、配管721Aに出力してもよい。昇圧器731Aは、図3に示すように、エアバレル741Aを備えてもよい。エアバレル741Aは、箱状に形成されてもよい。エアバレル741Aは、筒状部742Aと、第1閉塞部743Aと、第2閉塞部744Aとを備えてもよい。
【0029】
筒状部742Aは、円筒状であってもよい。
第1閉塞部743Aは、筒状部742Aの上端を閉塞してもよい。第1閉塞部743Aにおける互いに異なる位置には、配管745Aの第1の端と、配管746Aの第1の端とがそれぞれ接続されてもよい。配管745A,746Aは、当該配管745A,746Aの内部とエアバレル741Aの内部とが、連通するように接続されてもよい。配管745Aの第2の端には、駆動エア供給部747Aが接続されてもよい。配管746Aの第2の端には、スプール748Aが接続されてもよい。スプール748Aには、排気管749Aが接続されてもよい。
第1閉塞部743Aにおける配管745A,746Aが接続されていない位置には、第1パイロットバルブ750Aが設けられてもよい。第1パイロットバルブ750Aは、当該第1パイロットバルブ750Aの一部がエアバレル741Aの内部に位置するように設けられてもよい。
【0030】
第2閉塞部744Aは、筒状部742Aの下端を閉塞してもよい。第2閉塞部744Aの略中央には、貫通孔751Aが設けられてもよい。
第2閉塞部744Aにおける互いに異なる位置には、配管752Aの第1の端と、配管753Aの第1の端とがそれぞれ接続されてもよい。配管752A,753Aは、当該配管752A,753Aの内部とエアバレル741Aの内部とが、連通するように接続されてもよい。配管752Aの第2の端には、駆動エア供給部747Aが接続されてもよい。配管753Aの第2の端には、スプール748Aが接続されてもよい。
第2閉塞部744Aにおける配管752A,753Aが接続されていない位置には、第2パイロットバルブ754Aが設けられてもよい。第2パイロットバルブ754Aは、当該第2パイロットバルブ754Aの一部がエアバレル741Aの内部に位置するように設けられてもよい。
【0031】
駆動エア供給部747Aは、配管745Aまたは配管752Aを介して、エアバレル741Aの内部に駆動エアを供給してもよい。
スプール748Aは、配管746Aまたは配管753Aを介して、エアバレル741Aの内部のエアを排気管749Aを介して排気してもよい。
【0032】
エアバレル741Aの第2閉塞部744Aには、下方に延びるように、ガスバレル755Aが設けられてもよい。ガスバレル755Aは、エアバレル741Aと一体的に形成されてもよい。
ガスバレル755Aは、下端が閉塞された円筒状に形成されてもよい。ガスバレル755Aの内径は、筒状部742Aの内径より小さくてもよい。ガスバレル755Aは、当該ガスバレル755Aの外側に配管752A,753A、第2パイロットバルブ754Aが位置するように設けられてもよい。ガスバレル755Aは、当該ガスバレル755Aの径方向中心に貫通孔751Aの中心が位置するように設けられてもよい。
【0033】
ガスバレル755Aの下端側の側面における互いに異なる位置には、第1チェックバルブ756Aと、第2チェックバルブ764Aとがそれぞれ設けられてもよい。
第1チェックバルブ756Aは、円筒状の本体部757Aを備えてもよい。本体部757Aは、ガスバレル755Aの外側に延びるように設けられてもよい。本体部757Aの先端側は、配管722Aを介してガスライン730Aに接続されてもよい。本体部757Aの内部は、ガスバレル755Aの側面に設けられた貫通孔758Aを介してガスバレル755Aの内部と連通してもよい。貫通孔758Aの内径は、本体部757Aの内径より小さくてもよい。これにより、貫通孔758Aの外側に、円環状のばね当接部759Aが設けられ得る。
本体部757Aの内部における当該本体部757Aの先端側には、傾斜面部760Aが設けられてもよい。傾斜面部760Aは、ガスバレル755Aから離れるにしたがって径寸法が小さくなる形状であってもよい。これにより、本体部757Aの先端に、当該本体部757Aの内径より内径が小さい貫通孔761Aが設けられ得る。
本体部757Aの内部には、ボール762Aが配置されてもよい。ボール762Aの直径は、本体部757Aの内径より小さく、かつ、貫通孔761Aの内径より大きくてもよい。
本体部757Aの内部には、ばね763Aが配置されてもよい。ばね763Aは、コイルスプリングであってもよい。ばね763Aは、螺旋状の軸方向の一端側がばね当接部759Aに当接し、他端側がボール762Aに当接するように配置されてもよい。
【0034】
第2チェックバルブ764Aは、第1チェックバルブ756Aと同様の構成であってもよい。第2チェックバルブ764Aは、本体部765Aと、貫通孔766Aと、傾斜面部767Aと、ばね当接部768Aと、貫通孔769Aと、ボール770Aとを備えてもよい。
本体部765Aは、円筒状であってもよい。本体部765Aの先端側は、配管721Aを介してガス精製器732Aに接続されてもよい。本体部765Aの内部は、ガスバレル755Aの側面に設けられた貫通孔766Aを介してガスバレル755Aの内部と連通してもよい。本体部765Aの内部におけるガスバレル755A側には、傾斜面部767Aが設けられてもよい。傾斜面部767Aは、ガスバレル755Aに近づくにしたがって径寸法が小さくなる形状であってもよい。これにより、貫通孔766Aの内径は、本体部765Aの内径より小さくなり得る。
本体部765Aの先端には、円環状のばね当接部768Aが設けられてもよい。ばね当接部768Aの開口は、内径が本体部765Aの内径より小さい貫通孔769Aであってもよい。
本体部765Aの内部には、直径が本体部765Aの内径より小さく、かつ、貫通孔766Aの内径より大きいボール770Aが配置されてもよい。
本体部765Aの内部には、コイルスプリングであるばね771Aが配置されてもよい。ばね771Aは、螺旋状の軸方向の一端側がばね当接部768Aに当接し、他端側がボール770Aに当接するように配置されてもよい。
【0035】
昇圧器731Aは、エアピストン772Aと、ガスピストン773Aと、ロッド774Aとを備えてもよい。
エアピストン772Aは、外径が筒状部742Aの内径とほぼ同じ円板状であってもよい。エアピストン772Aは、当該エアピストン772Aの厚さ方向が筒状部742Aの軸方向と平行となるように、筒状部742A内に配置されてもよい。エアピストン772Aの外周面に設けられた溝に、図示しないOリングを嵌め込むことで、エアピストン772Aより上側の第1空間775Aに供給された駆動エアが、当該エアピストン772Aより下側の第2空間776Aに漏れることを抑制してもよい。
【0036】
ガスピストン773Aは、外径がガスバレル755Aの内径とほぼ同じ円板状であってもよい。ガスピストン773Aは、当該ガスピストン773Aの厚さ方向がガスバレル755Aの軸方向と平行となるように、ガスバレル755A内に配置されてもよい。ガスピストン773Aの外周面に設けられた溝に、図示しないOリングを嵌め込むことで、ガスピストン773Aより下側の第3空間777Aのガスが、当該ガスピストン773Aより上側の第4空間778Aに漏れることを抑制してもよい。
【0037】
ロッド774Aは、外径が貫通孔751Aの内径とほぼ同じ丸棒状であってもよい。ロッド774Aは、貫通孔751Aに挿通されてもよい。ロッド774Aの上端には、エアピストン772Aが接続されてもよい。ロッド774Aの下端には、ガスピストン773Aが接続されてもよい。貫通孔751Aの内周面に設けられた溝に、図示しないOリングを嵌め込むことで、第2空間776A内の駆動エアが第4空間778Aに漏れることを抑制してもよい。
【0038】
例えば、図3において二点鎖線で示すように、エアピストン772Aが第2パイロットバルブ754Aに接触すると、スプール748Aは、配管746Aおよび排気管749Aを介して第1空間775Aと昇圧器731Aの外部とを連通させるとともに、第2空間776Aが密閉される状態にしてもよい。駆動エア供給部747Aは、第2空間776Aのみに駆動エアを供給してもよい。これにより、第1空間775A内のエアが排気されるとともに、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aが上昇し、第3空間777Aの圧力が下がり得る。第3空間777Aの圧力が下がると、ボール770Aが傾斜面部767Aに密着して第2チェックバルブ764Aが閉じるとともに、ボール762Aが傾斜面部760Aから離れて第1チェックバルブ756Aが開き、ガスライン730Aのガスが第3空間777A内に充填され得る。
【0039】
第3空間777A内のガスの充填量が増えると、図3において実線で示すように、エアピストン772Aが第1パイロットバルブ750Aに接触し得る。エアピストン772Aが第1パイロットバルブ750Aに接触すると、スプール748Aは、配管753Aおよび排気管749Aを介して第2空間776Aと昇圧器731Aの外部とを連通させるとともに、第1空間775Aが密閉される状態にしてもよい。駆動エア供給部747Aは、第2空間776Aへの駆動エアの供給を停止して、第1空間775Aのみに駆動エアを供給してもよい。これにより、第2空間776A内のエアが排気されるとともに、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aが下降し、第3空間777Aの圧力が上がり得る。第3空間777Aの圧力が上がると、ボール762Aが傾斜面部760Aに密着して第1チェックバルブ756Aが閉じるとともに、ボール770Aが傾斜面部767Aから離れて第2チェックバルブ764Aが開き、ガスバレル755Aで昇圧されたガスがガス精製器732Aに供給され得る。
【0040】
ガス精製器732Aは、配管721Aにおける昇圧器731Aよりタンク711A側に設けられてもよい。ガス精製器732Aは、昇圧器731Aから供給される昇圧ガス中の不純物を除去してもよい。昇圧ガス中の不純物は、昇圧器731Aに混入する潤滑油などの有機成分や、酸素などであってもよい。これにより、タンク711A内のターゲット物質270と不純物とが反応して、反応生成物が発生することを抑制し得る。その結果、反応生成物がノズル718Aを詰まらせることを抑制し得る。ガス精製器732Aは、吸着式あるいはゲッター式のガス精製器であってもよい。
【0041】
パーティクルフィルタ733Aは、配管721Aにおけるガス精製器732Aよりタンク711A側に設けられてもよい。パーティクルフィルタ733Aは、昇圧器731Aから出力される昇圧ガス中のパーティクルを除去してもよい。昇圧ガス中のパーティクルは、昇圧器731Aの摺動部品から発生してもよい。パーティクルを発生させる摺動部品は、ガスピストン773Aに設けられたOリングや、当該Oリングと接触するガスバレル755Aであってもよい。これにより、パーティクルがタンク711A内に侵入して、ノズル718Aを詰まらせることを抑制し得る。パーティクルフィルタ733Aは、濾過度が0.02μm程度のクリーンガスフィルタであってもよい。パーティクルフィルタ733Aの濾材は、PTFEメンブランなどであってもよい。
【0042】
配管721Aにおけるパーティクルフィルタ733Aよりタンク711A側には、配管723Aが接続されてもよい。配管723Aは、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管723Aの第2の端には、バッファタンク734Aが設けられてもよい。
バッファタンク734Aの容積は、昇圧器731Aからタンク711Aまでの全ガス流路の容量より大きくてもよい。バッファタンク734Aは、配管721A内に生じる昇圧ガスの圧力変動を低減してもよい。昇圧器731Aは、ガスピストン773Aの昇降によりガスを昇圧するため、ガスピストン773Aの往復の周期に一致する昇圧ガスの圧力変動を発生させ得る。バッファタンク734Aは、昇圧器731Aが発生させる昇圧ガスの圧力変動を低減してもよい。バッファタンク734Aによる低減後の圧力変動幅は、圧力コントローラ736Aでの調整後の圧力の10%未満であってもよい。
【0043】
配管721Aにおけるバッファタンク734Aよりタンク711A側には、配管724Aが接続されてもよい。配管724Aは、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管724Aの第2の端には、圧力センサ735Aが設けられてもよい。
圧力センサ735Aは、圧力コントローラ736Aの後述するバルブ制御部737Aに電気的に接続されてもよい。圧力センサ735Aは、配管724A内の圧力を計測して、この計測した圧力に対応する信号をバルブ制御部737Aに送信してもよい。配管724A内の圧力は、配管721A内およびタンク711A内の圧力とほぼ同一の圧力となり得る。すなわち、圧力センサ735Aは、タンク711A内の圧力を計測し得る。
【0044】
圧力コントローラ736Aは、圧力センサ735Aでの計測結果に基づいて、タンク711Aに供給される昇圧ガスの圧力を調整してもよい。圧力コントローラ736Aは、第1バルブV1と、第2バルブV2と、バルブ制御部737Aとを備えてもよい。
第1バルブV1は、配管721Aにおける配管723Aとの接続部分と配管724Aとの接続部分との間に設けられてもよい。
配管721Aにおける配管724Aとの接続部分と第1バルブV1との間には、配管725Aが接続されてもよい。配管725Aは、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管725Aは、第2の端が開放されてもよい。第2バルブV2は、配管725Aの途中に設けられてもよい。
配管721A,722A,723A,724A,725Aは、例えばステンレス鋼で形成されてもよい。
【0045】
第1バルブV1および第2バルブV2は、ゲートバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブなどのいずれかであってもよい。第1バルブV1と第2バルブV2とは、同じ種類のバルブであってもよいし、異なる種類のバルブであってもよい。
第1バルブV1および第2バルブV2には、バルブ制御部737Aが電気的に接続されてもよい。ターゲット制御装置80Aは、バルブ制御部737Aに第1バルブV1および第2バルブV2に関する信号を送信してもよい。第1バルブV1および第2バルブV2は、バルブ制御部737Aから送信される信号に基づいて、それぞれ独立して開閉を切り替えられてもよい。
【0046】
第1バルブV1が開くと、ガスライン730Aから供給される昇圧ガスが、配管721Aを介してターゲット生成器71Aのタンク711A内に供給され得る。第2バルブV2が閉じている場合、配管721Aおよびタンク711A内に存在する昇圧ガスが、配管725Aの第2の端から当該配管725Aの外部に排出されることを防止し得る。このことにより、第1バルブV1が開くとともに第2バルブV2が閉じると、タンク711A内の圧力が、昇圧器731Aでの昇圧後の圧力まで上がり得る。その後、タンク711A内の圧力は、昇圧器731Aでの昇圧後の圧力で維持され得る。
第1バルブV1が閉じると、昇圧ガスが、配管721Aを介してタンク711A内に供給されることを防止し得る。第2バルブV2が開くと、配管721Aおよびタンク711Aの内部と、当該配管721Aおよびタンク711Aの外部との間の圧力差によって、配管721Aおよびタンク711A内に存在する昇圧ガスが、配管724Aの第2の端から当該配管725Aの外部に排出され得る。これにより、第1バルブV1が閉じるとともに第2バルブV2が開くと、タンク711A内の圧力が下がり得る。
【0047】
温度制御部78Aは、タンク711A内のターゲット物質270の温度を制御するよう構成されてもよい。温度制御部78Aは、ヒータ781Aと、ヒータ電源782Aと、温度センサ783Aと、温度コントローラ784Aとを備えてもよい。ヒータ781Aは、タンク711Aの外周面に設けられてもよい。ヒータ電源782Aは、温度コントローラ784Aからの信号に基づいて、ヒータ781Aに電力を供給してヒータ781Aを発熱させてもよい。それにより、タンク711A内のターゲット物質270が、タンク711Aを介して加熱され得る。
温度センサ783Aは、タンク711Aの外周面におけるノズル718A側に設けられてもよいし、タンク711A内に設けられてもよい。温度センサ783Aは、タンク711Aにおける主に温度センサ783Aの設置位置およびその近傍の位置の温度を検出して、当該検出した温度に対応する信号を温度コントローラ784Aに送信するよう構成されてもよい。温度センサ783Aの設置位置およびその近傍の位置の温度は、タンク711A内のターゲット物質270の温度とほぼ同一の温度となり得る。
温度コントローラ784Aは、温度センサ783Aからの信号に基づいて、ターゲット物質270の温度を所定温度に制御するための信号をヒータ電源782Aに出力するよう構成されてもよい。
【0048】
ピエゾ部79Aは、ピエゾ素子791Aと、電源792Aとを備えてもよい。ピエゾ素子791Aは、チャンバ2内において、ノズル718Aの外周面に設けられてもよい。ピエゾ素子791Aの代わりに、高速でノズル718Aに振動を加えることが可能な機構が設けられてもよい。電源792Aは、フィードスルー793Aを介してピエゾ素子791Aに電気的に接続されてもよい。電源792Aは、ターゲット制御装置80Aに電気的に接続されてもよい。
ターゲット生成部70Aは、コンティニュアスジェット方式でジェット27Aを生成し、ノズル718Aから出力したジェット27Aを振動させることで、ドロップレット27を生成するよう構成されてもよい。
【0049】
3.2.3 動作
図4は、ガスボンベを用いてタンクにガスを供給するターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
なお、以下において、ターゲット物質270がスズの場合を例示して、ターゲット供給装置7Aの動作を説明する。
【0050】
図4に示すターゲット供給装置は、昇圧器731A、ガス精製器732A、パーティクルフィルタ733Aおよびバッファタンク734Aの代わりに、不活性ガスボンベ721を適用したこと以外は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様の構成であってもよい。
このようなターゲット供給装置において、ターゲット制御装置80Aは、温度制御部78Aに信号を送信して、ターゲット生成器71A内のターゲット物質270を当該ターゲット物質270の融点以上の所定の温度まで加熱してもよい。
ターゲット制御装置80Aは、ピエゾ素子791Aに所定の周波数の信号を送信してもよい。これにより、ピエゾ素子791Aが、ジェット27Aからドロップレット27を周期的に生成するように振動し得る。
【0051】
ターゲット制御装置80Aは、バルブ制御部737Aに信号を送信して、ターゲット生成器71Aのタンク711A内の圧力を目標圧力Ptに設定してもよい。バルブ制御部737Aは、圧力センサ735Aで計測した圧力Pと目標圧力Ptの差ΔPの値が小さくなるように、第1バルブV1および第2バルブV2を開閉制御してもよい。これにより、不活性ガスボンベ721内の不活性ガスがタンク711A内に供給され、当該タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに安定し得る。タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ノズル718Aの振動に応じてドロップレット27が生成され得る。
【0052】
EUV光出力の安定性を向上させるために、ドロップレット27の間隔を広げることが要求され得る。ドロップレット27の間隔が狭いと、EUV光発生のためのプラズマの影響が、次にレーザ光に照射されるドロップレット27の軌道を乱す場合があり得る。ドロップレット27の軌道が乱れると、ドロップレット27の適正な位置にレーザ光が照射されず、EUV光出力が変動し得る。
このような現象を抑制するために、ドロップレット27の間隔を広げて、次にレーザ光に照射されるドロップレット27へのプラズマの影響を低減することが考えられ得る。このために、EUV光生成の繰り返し周波数を下げることも考えられるが、出力を保とうとすると、EUV光のエネルギーを上げる必要があり得る。EUV光のエネルギーを上げる場合、レーザ出力を向上させなければならず、高コストになり得る。
そこで、EUV光出力の繰り返し周波数を保持しつつ、ドロップレット27の間隔を広げるために、ドロップレット27の速度を上げる必要性が高まり得る。
【0053】
例えば、50m/s程度の速度をもつドロップレット27を出力する場合、タンク711Aに供給するべき圧力は、12MPa程度必要となり得る。一方、不活性ガスボンベ721の初期充填圧は、27MPa程度であり得る。
ドロップレット27を出力していくと、ガスが消費されるため、不活性ガスボンベ721中の圧力は初期充填圧から低下し得る。不活性ガスボンベ721の圧力がタンク711Aに供給すべき圧力を下回ると、不活性ガスボンベ721がドロップレット27の出力に必要な圧力をタンク711Aに供給することができなくなり、不活性ガスボンベ721の交換が必要となり得る。
【0054】
ドロップレット27の速度を上げる場合、タンク711Aに供給すべき圧力も上げる必要があり得る。不活性ガスボンベ721の初期充填圧は、ボンベ容器の規格によって制限されるため容易に上げることが困難となり得る。このため、ドロップレット27を高速化すると、より頻繁な不活性ガスボンベ721の交換が必要となり得る。
一方、ターゲット生成装置で使用する高圧のガスを、半導体工場のガス設備から供給する方法も考えられ得る。しかし、数十MPaのガスを供給するガス設備を敷設するためには、高耐圧の特殊な配管、バルブなどが必要となり、高コストになるとともに高圧ガス設備の安全管理に多大な工数を要し得る。
このような状況を改善するために、ターゲット供給装置7Aを図2に示すように構成してもよい。
【0055】
図2に示すターゲット供給装置7Aにおいて、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに到達させるために、圧力コントローラ736Aのバルブ制御部737Aが第1バルブV1および第2バルブV2の開閉制御を行う際、昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧して、圧力コントローラ736Aに供給してもよい。
【0056】
ドロップレット27の出力準備において、ガスライン730Aのガスが第3空間777Aに充填され、昇圧器731Aのガスピストン773Aが図3に実線で示す位置に上昇して、エアピストン772Aが第1パイロットバルブ750Aに接触すると、昇圧器731Aは、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aを下降させてもよい。これにより、第1チェックバルブ756Aが閉じるとともに第2チェックバルブ764Aが開き、第3空間777A内のガスが昇圧されて、圧力コントローラ736Aに供給され得る。このとき、昇圧器731Aは、第2チェックバルブ764Aを介して圧力コントローラ736Aに供給する昇圧ガスの流量が、2.33L/min(Normal)程度となるように、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aを下降させてもよい。
これは、1MPa程度のガスを14MPa程度まで昇圧し、昇圧対象体積を12Lとした場合、12時間で昇圧が完了する想定であり得る。昇圧対象体積は、典型的なバッファタンク734Aの容量を10Lとし、タンク711Aおよび配管721A,723A,724Aの容量を2Lとして想定してもよい。
また、ドロップレット27の出力を停止して、タンク711A内の圧力を約1気圧(0.1MPa)にする場合があり得る。この場合、容量が10Lのバッファタンク734A内の圧力を12MPaに維持しておくと仮定すると、初期の昇圧に対する昇圧対象体積は2Lとなり得る。このとき、次回のドロップレット27の出力までに、12時間の昇圧時間を確保すると仮定すると、圧力コントローラ736Aに供給する昇圧ガスの流量は、0.39L/min(Normal)であってもよい。
つまり、ドロップレット27の出力準備中において、昇圧器731Aは、12MPa程度の昇圧ガスを、0.35L/min(Normal)以上2.4L/min(Normal)以下の流量で圧力コントローラ736Aに供給してもよい。
【0057】
昇圧器731Aから供給された昇圧ガスは、ガス精製器732Aに供給され得る。ガス精製器732Aに供給された昇圧ガスは、当該ガス精製器732Aにおいて不純物が除去され、パーティクルフィルタ733Aに供給され得る。パーティクルフィルタ733Aに供給された昇圧ガスは、当該パーティクルフィルタ733Aにおいてパーティクルが除去され、バッファタンク734Aおよび圧力コントローラ736Aに供給され得る。圧力コントローラ736Aに供給される昇圧ガスの圧力変動は、バッファタンク734Aにおいて低減され得る。圧力コントローラ736Aは、圧力変動が低減された昇圧ガスの圧力を調整して、タンク711A内に供給してもよい。タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ドロップレット27が生成され得る。
【0058】
ドロップレット27をいつでも出力できるように、タンク711A内の圧力を12MPaに維持して待機している場合、圧力コントローラ736Aにおける昇圧ガスの消費量は、9.44cc/min(Normal)となり得る。この場合の昇圧ガスの消費量は、圧力コントローラ736Aの第2バルブV2が開くことによって、配管725Aから排出される昇圧ガスの量であってもよい。
また、ドロップレット27の出力中の場合、圧力コントローラ736Aにおける昇圧ガスの消費量は、12.44cc/min(Normal)となり得る。これは、第2バルブV2が開くことによる昇圧ガスの消費量(9.44cc/min(Normal))と、ドロップレット27をノズル718Aから押し出す時の昇圧ガスの消費量(3cc/min(Normal))との和であってもよい。この昇圧ガスの消費量は、12MPaの加圧で、直径20μmのスズのドロップレット27を、100kHzで出力した場合を想定してもよい。
つまり、ドロップレット27の出力待機中あるいはドロップレット27の出力中において、昇圧器731Aは、12MPa程度の昇圧ガスを、9.4cc/min(Normal)以上12.5cc/min(Normal)以下の流量で圧力コントローラ736Aに供給してもよい。
【0059】
このような昇圧ガスの消費に伴い、昇圧器731Aのエアピストン772Aおよびガスピストン773Aが下降し得る。これにより、ドロップレット27が出力され続けて昇圧ガスが消費されても、タンク711A内の圧力が目標圧力Ptで維持され得る。
エアピストン772Aが図3に二点鎖線で示す位置まで下降し、エアピストン772Aが第2パイロットバルブ754Aに接触すると、昇圧器731Aは、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aを上昇させてもよい。これにより、第2チェックバルブ764Aが閉じて昇圧ガスの供給を停止するとともに、第1チェックバルブ756Aが開き、ガスライン730Aのガスが第3空間777A内に供給され得る。そして、エアピストン772Aが図3に実線で示す位置まで上昇して、第1パイロットバルブ750Aに接触すると、上述したように、昇圧器731Aは、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aを下降させ、圧力コントローラ736Aへの昇圧ガスの供給を再開してもよい。
昇圧器731Aが昇圧ガスの供給を停止してから再開するまでの時間は、この時間中にドロップレット27が出力され、圧力ガスが消費され続けた場合であっても、タンク711A内の圧力が目標圧力Ptで維持される長さであってもよい。
【0060】
これにより、ドロップレット27の出力に伴い昇圧ガスが消費された場合であっても、昇圧器731Aがガスライン730Aのガスを昇圧して圧力コントローラ736Aに供給することで、高圧の昇圧ガスをタンク711Aに供給し続けることが可能となり得る。その結果、不活性ガスボンベを交換することなく、ドロップレット27の高速化が可能となり得る。また、工場に安価に敷設可能なガスライン730Aのガスを昇圧して供給するため、高コストになることを抑制し得るとともに、高圧ガス設備の安全管理が不要となり得る。
【0061】
バッファタンク734Aが昇圧ガスの圧力変動を低減するため、圧力コントローラ736Aによる高精度な圧力制御が可能となり得る。その結果、ドロップレット27の速度、間隔、出力角度などの出力安定性が向上し得る。
【0062】
3.3 第2実施形態
3.3.1 構成
図5は、第2実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
第2実施形態のターゲット供給装置7Bは、ガス供給部73B以外の構成は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様のものを適用してもよい。
ガス供給部73Bは、昇圧器731Aと同様の昇圧器731Bをさらに備えること以外の構成は、第1実施形態のガス供給部73Aと同様のものを適用してもよい。
昇圧器731Bは、配管721Aにおける昇圧器731Aとガス精製器732Aとの間に設けられてもよい。
【0063】
3.3.2 動作
ターゲット供給装置7Bの動作について説明する。
以下において、第1実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
【0064】
ターゲット供給装置7Bにおいて、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに到達させるために、圧力コントローラ736Aが圧力を制御する際、昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧して、昇圧器731Bに供給してもよい。昇圧器731Bは、昇圧器731Aからの昇圧ガスをさらに昇圧してもよい。この昇圧器731Bで昇圧された昇圧ガスは、ガス精製器732A、パーティクルフィルタ733Aおよびバッファタンク734Aを介して圧力コントローラ736Aに供給され得る。
これにより、圧力コントローラ736Aには、第1実施形態よりも高圧の昇圧ガスが供給され得る。
タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ドロップレット27が生成され得る。
【0065】
3.4 第3実施形態
3.4.1 構成
図6は、第3実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
第3実施形態のターゲット供給装置7Cは、ガス供給部73C以外の構成は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様のものを適用してもよい。
ガス供給部73Cは、バッファタンク734Aの代わりに圧力安定器としての圧力レギュレータ738Cを設けたこと以外の構成は、第1実施形態のガス供給部73Aと同様のものを適用してもよい。
圧力レギュレータ738Cは、配管721Aにおけるパーティクルフィルタ733Aと第1バルブV1との間に設けられてもよい。配管721Aには、配管723Aが接続されなくてもよい。圧力レギュレータ738Cのダイアフラムの材質は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、EPM(エチレンプロピレンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、フッ素ゴムなどであってもよい。圧力レギュレータ738Cは、配管721A内に生じる圧力変動を低減してもよい。圧力レギュレータ738Cによる低減後の圧力変動幅は、圧力コントローラ736Aでの調整後の圧力の10%未満であってもよい。
このようにバッファタンク734Aの代わりに圧力レギュレータ738Cを用いることで、圧力変動の低減に用いる構成の体積が小さくなり得る。
【0066】
3.4.2 動作
ターゲット供給装置7Cの動作について説明する。
以下において、第1実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
【0067】
ターゲット供給装置7Cにおいて、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに到達させるために、圧力コントローラ736Aが圧力を制御する際、昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧してもよい。昇圧器731Aで昇圧された昇圧ガスは、ガス精製器732Aおよびパーティクルフィルタ733Aを介して圧力レギュレータ738Cに供給され得る。圧力レギュレータ738Cは、昇圧ガスの圧力変動を低減してもよい。
これにより、圧力コントローラ736Aには、第1実施形態と同様に圧力変動が低減された昇圧ガスが供給され得る。
タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ドロップレット27が生成され得る。
【0068】
3.5 第4実施形態
3.5.1 構成
図7は、第4実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
第4実施形態のターゲット供給装置7Dは、ガス供給部73D以外の構成は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様のものを適用してもよい。
ガス供給部73Dは、ガス精製器732Aおよびパーティクルフィルタ733Aの代わりにピューリファイヤ739Dを設けたこと以外の構成は、第1実施形態のガス供給部73Aと同様のものを適用してもよい。
ピューリファイヤ739Dは、配管721Aにおける配管723Aの接続部分と昇圧器731Aとの間に設けられてもよい。ピューリファイヤ739Dは、例えば、SAES Pure Gas社の型式番号SP70−203(耐圧:206.8気圧(約21.0MPa)、パーティクルフィルタの濾過度:0.003μm)などであってもよい。
【0069】
3.5.2 動作
ターゲット供給装置7Dの動作について説明する。
以下において、第1実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
【0070】
ターゲット供給装置7Dにおいて、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに到達させるために、圧力コントローラ736Aが圧力を制御する際、昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧してもよい。昇圧器731Aで昇圧された昇圧ガスは、ピューリファイヤ739Dに供給され得る。ピューリファイヤ739Dは、昇圧ガス中の不純物とパーティクルとを除去してもよい。不純物とパーティクルとが除去された昇圧ガスは、バッファタンク734Aおよび圧力コントローラ736Aを介してタンク711Aに供給され得る。
タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ドロップレット27が生成され得る。
【0071】
3.6 第5実施形態
3.6.1 構成
図8は、第5実施形態に係るEUV光生成システムの構成を概略的に示す。
第5実施形態のEUV光生成システム11Eは、複数のEUV光生成装置1Eと、EUV光生成装置1Eの数より少ないガス供給部73Aとを備えてもよい。それぞれのEUV光生成装置1Eは、レーザ装置3および露光装置6と共に用いられてもよい。EUV光生成装置1Eは、ターゲット供給装置7E以外の構成は、第1実施形態のEUV光生成装置1Aと同様のものを適用してもよい。ターゲット供給装置7Eは、ガス供給部73Aを個別には備えないこと以外の構成は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様のものを適用してもよい。
【0072】
ターゲット生成器71Aの蓋部714Aには、配管901Eが設けられてもよい。配管901Eは、蓋部714Aを貫通し、第1の端がタンク711Aの内部に位置してもよい。配管901Eの途中には、バルブV3が設けられてもよい。
【0073】
ガス供給部73Aは、例えば1個だけ設けられてもよい。
配管721Aの第1の端には、配管902EがEUV光生成装置1Eと同じ数に分岐するように接続されてもよい。配管902Eの分岐後の途中には、バルブV4がそれぞれ設けられてもよい。配管902Eの第2の端と、配管901Eの第2の端とは、ジョイント911Eを介して接続されてもよい。
これにより、配管721A内の昇圧ガスが、複数のEUV光生成装置1Eのタンク711A内に供給され得る。また、バルブV3とバルブV4とを閉じてからジョイント911Eを操作し、配管901Eと配管902Eとの接続を解除することによって、ターゲット供給装置7Eを個別に取り外してメンテナンスすることが可能となり得る。
【0074】
3.6.2 動作
EUV光生成システム11Eの動作について説明する。
以下において、第1実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
【0075】
作業者は、EUV光生成システム11Eを構成する複数のEUV光生成装置1Eのうち、EUV光の生成を行うEUV光生成装置1Eに接続されているバルブV3およびバルブV4を開いて、タンク711Aに昇圧ガスを供給可能な状態としてもよい。その後、EUV光生成システム11Eにおいて、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに到達させるために、圧力コントローラ736Aが圧力を制御する際、昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧してもよい。昇圧器731Aで昇圧された昇圧ガスは、ガス精製器732A、パーティクルフィルタ733Aおよびバッファタンク734Aを介して圧力コントローラ736Aに供給され得る。圧力コントローラ736Aで圧力が調整された昇圧ガスは、バルブV3およびバルブV4が開いているEUV光生成装置1Eのタンク711Aに供給され得る。
タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ドロップレット27が生成され得る。
【0076】
これにより、ターゲット供給装置7Eがドロップレット27を出力したときのタンク711Aの圧力低下が所定量より小さく、ガス供給部73Aが供給すべき昇圧ガスの流量が少なくてもよい場合、1つのガス供給部73Aで、複数のタンク711Aに対して、ドロップレット27を出力可能な昇圧ガスを供給し得る。ガス供給部73Aの数がタンク711Aの数より少なくなり、低コストになり得る。また、ターゲット供給装置7Eを個別に取り外してメンテナンスする際に、他のターゲット供給装置7Eの動作の停止が不要となり得る。
【0077】
3.7 第6実施形態
3.7.1 構成
図9は、第6実施形態に係るEUV光生成システムの構成を概略的に示す。
第6実施形態のEUV光生成システム11Fは、複数のEUV光生成装置1Fと、EUV光生成装置1Fの数より少ないガス供給部73Fとを備えてもよい。それぞれのEUV光生成装置1Fは、レーザ装置3および露光装置6と共に用いられてもよい。EUV光生成装置1Fは、ターゲット供給装置7F以外の構成は、第1実施形態のEUV光生成装置1Aと同様のものを適用してもよい。ターゲット供給装置7Fは、ガス供給部73Fを個別には備えないこと以外の構成は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様のものを適用してもよい。
【0078】
ターゲット生成器71Aの蓋部714Aには、第1の端がタンク711Aの内部に位置するように、配管901Eが設けられてもよい。配管901Eの途中には、バルブV3が設けられてもよい。
【0079】
ガス供給部73Fは、例えば1個だけ設けられてもよい。ガス供給部73Fは、昇圧器731Aと、ガス精製器732Aと、パーティクルフィルタ733Aと、バッファタンク734Aと、圧力センサ735Aと、圧力コントローラ736Aとを備えてもよい。
昇圧器731A、ガス精製器732A、パーティクルフィルタ733Aおよびバッファタンク734Aの数は、それぞれ1個ずつであってもよい。圧力センサ735Aおよび圧力コントローラ736Aの数は、それぞれEUV光生成装置1Fの数と同じであってもよい。
【0080】
昇圧器731Aは、配管721Aの第2の端に接続されてもよい。昇圧器731Aは、配管722Aを介してガスライン730Aに接続されてもよい。配管721Aには、第1実施形態と同じように、ガス精製器732Aと、パーティクルフィルタ733Aと、バッファタンク734Aとが設けられてもよい。
配管721Aの第1の端には、配管902EがEUV光生成装置1Fと同じ数に分岐するように接続されてもよい。配管902Eの分岐後の途中には、バルブV4がそれぞれ設けられてもよい。配管902Eの第2の端と、配管901Eの第2の端とは、ジョイント911Eを介して接続されてもよい。
配管901EにおけるバルブV3と蓋部714Aとの間には、配管903Fの第1の端が接続されてもよい。配管903Fの第2の端には、圧力センサ735Aが設けられてもよい。
【0081】
配管902Eの分岐後における配管721A側とバルブV4との間には、圧力コントローラ736Aの第1バルブV1が設けられてもよい。配管902Eにおける第1バルブV1とバルブV4との間には、配管904Fの第1の端が接続されてもよい。配管904Fの途中には、圧力コントローラ736Aの第2バルブV2が設けられてもよい。配管904Fの第2の端は、開放されてもよい。
圧力コントローラ736Aのバルブ制御部737Aには、第1バルブV1および第2バルブV2が電気的に接続されてもよい。コネクタ913Fを介して電気的に接続されている電線911Fと電線912Fにより、バルブ制御部737Aには圧力センサ735Aが電気的に接続されてもよい。
【0082】
これにより、配管721A内の昇圧ガスが、複数のEUV光生成装置1Fのタンク711A内に供給され得る。また、バルブV3とバルブV4とを閉じてからジョイント911Eを操作し、配管902Eと配管901Eとの接続を解除するとともに、コネクタ913Fを操作し、電線911Fと電線912Fとの接続を解除することで、ターゲット供給装置7Fを個別に取り外して、メンテナンスすることが可能となり得る。
【0083】
3.7.2 動作
EUV光生成システム11Fの動作について説明する。
以下において、第1,第5実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
【0084】
作業者は、EUV光生成システム11Fを構成する複数のEUV光生成装置1Fのうち、EUV光の生成を行うEUV光生成装置1Fに接続されているバルブV3およびバルブV4を開いて、タンク711Aに昇圧ガスを供給可能な状態としてもよい。その後、EUV光の生成を行うEUV光生成装置1Fのターゲット制御装置80Aは、バルブ制御部737Aに信号を送信して、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに設定してもよい。それぞれのタンク711Aの目標圧力Ptは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。目標圧力Ptが異なる場合は、ノズル孔719Aの直径が異なる複数のターゲット生成器71Aを用いて、同じ速度でドロップレット27を出力する場合であってもよいし、ノズル孔719Aの直径が同じ複数のターゲット生成器71Aを用いて、異なる速度でドロップレット27を出力する場合であってもよい。
【0085】
EUV光生成システム11Fにおいて、タンク711A内の圧力を目標圧力Ptに到達させるために、昇圧器731Aは、ガスライン730Aから供給されるガスを昇圧してもよい。昇圧ガスは、圧力コントローラ736Aで圧力が調整された後、バルブV3およびバルブV4が開いているEUV光生成装置1Fのタンク711Aに供給され得る。
タンク711A内の圧力が目標圧力Ptに到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ドロップレット27が生成され得る。
【0086】
これにより、それぞれのタンク711Aの目標圧力Ptが異なる場合でも、適切な圧力の昇圧ガスをそれぞれのタンク711Aに供給することが可能となり得る。
【0087】
3.8 第7実施形態
3.8.1 構成
図10は、第7実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
第7実施形態のターゲット供給装置7Gは、ガス供給部73G以外の構成は、第1実施形態のターゲット供給装置7Aと同様のものを適用してもよい。
ガス供給部73Gは、第3実施形態の圧力レギュレータ738Cの他、圧力センサ735G1、圧力センサ735G2、第1ラインバルブV1G、第2ラインバルブV2G、第3ラインバルブV3G、第4ラインバルブV4G、およびシーケンスコントローラ90Gを設けたこと以外の構成は、第1実施形態のガス供給部73Aと同様のものを適用してもよい。
【0088】
圧力レギュレータ738Cは、本実施形態では、圧力安定器として機能する他、降圧器として機能してもよい。半導体工場のガス設備からガスライン730Aに供給されるガスの圧力は0.5MPaと低圧でもよく、昇圧器731Aは、その圧力を50MPaに昇圧してもよい。そして、降圧器としての圧力レギュレータ738Cは、昇圧器731Aで昇圧されたガスの圧力を40MPaに降圧することで、昇圧器731Aの稼働によって生じる圧力変動を低減し得る。圧力レギュレータ738Cは、可動部部分から不純物を生じさせる場合がある。従って、圧力レギュレータ738Cがガス精製器732Aの上流側に配置されることで、圧力レギュレータ738Cで生じた不純物がガス精製器732Aで捕集され得る。
【0089】
配管721Aにおける昇圧器731Aと圧力レギュレータ738Cとの間には、配管724G1が接続されてもよい。配管724G1は、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管724G1の第2の端には、圧力センサ735G1が設けられてもよい。
配管721Aにおけるパーティクルフィルタ733Aと配管723Aとの間には、配管724G2が接続されてもよい。配管724G2は、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管724G2の第2の端には、圧力センサ735G2が設けられてもよい。
【0090】
圧力センサ735G1,735G2は、シーケンスコントローラ90Gに電気的に接続されてもよい。圧力センサ735G1,735G2は、配管724G1および配管724G2内の圧力を計測して、この計測した圧力に対応する信号をシーケンスコントローラ90Gに送信してもよい。
【0091】
配管721Aにおける圧力レギュレータ738Cとガス精製器732Aとの間には、第1ラインバルブV1Gが設けられてもよい。配管723の途中には、第2ラインバルブV2Gが設けられてもよい。配管721Aにおける配管724Aの接続部部分よりタンク711A側には、第3ラインバルブV3Gが設けられてもよい。配管721Aにおける第3ラインバルブV3Gよりタンク711A側には、配管725Gが接続されてもよい。配管725Gは、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管725Gは、第2の端が開放されてもよい。配管725Gの途中には、第4ラインバルブV4Gが設けられてもよい。
【0092】
第1〜第4ラインバルブV1G,V2G,V3G,V4Gは、電磁駆動バルブであってよく、ゲートバルブ、ボールバルブ、バタフライバルブなどのいずれかであってもよい。第1〜第4ラインバルブV1G,V2G,V3G,V4Gは、同じ種類のバルブであってもよいし、異なる種類のバルブであってもよい。第1〜第4ラインバルブV1G,V2G,V3G,V4Gには、シーケンスコントローラ90Gが電気的に接続されてもよい。
【0093】
シーケンスコントローラ90Gは、圧力センサ735G1,735G2で計測した圧力P1,P2と第1、第2目標圧力P10,P20とのそれぞれの圧力差の絶対値が各々第1、第2許容値ΔP1,ΔP2以下であるかを判定し、この判定に基づいて第1〜第4ラインバルブV1G,V2G,V3G,V4Gを開閉制御してもよい。これにより、ガスライン730Aのガスがタンク711A内に供給され、当該タンク711A内の圧力が目標圧力P20に安定し得る。タンク711A内の圧力が目標圧力P20に到達すると、ノズル718Aからジェット27Aが出力し、ノズル718Aの振動に応じてドロップレット27(図1図2)が生成され得る。
【0094】
第1バルブV1および第1、第2ラインバルブV1G,V2Gが開くと、ガスライン730Aからの昇圧ガスが、バッファタンク734Aに供給されるとともに、圧力コントローラ736Aを介して配管721A上の第3ラインバルブV3Gまで供給され得る。この後、第3ラインバルブV3Gが開くと、昇圧ガスがターゲット生成器71Aのタンク711A内に供給され得る。第2バルブV2および第4ラインバルブV4Gが閉じている場合、配管721A、バッファタンク734A、およびタンク711A内に存在する昇圧ガスが、配管725A,725Gの第2の端から当該配管725A,725Gの外部に排出されることを防止し得る。このことにより、第1バルブV1および第1、第2、第3ラインバルブV1G,V2G,V3Gが開くとともに第2バルブV2および第4ラインバルブV4Gが閉じると、タンク711A内の圧力が、圧力レギュレータ738Cでの降圧後の圧力まで上がり得る。その後、タンク711A内の圧力は、圧力レギュレータ738Cでの降圧後の圧力で維持され得る。
【0095】
第1ラインバルブV1Gが閉じると、昇圧ガスが配管721Aを介してタンク711A内に供給されることを防止し得る。第2バルブV2、第3、第4ラインバルブV3G,V4Gが開くと、配管721Aおよびタンク711Aの外部との間の圧力差によって、配管721Aおよびタンク711A内に存在する昇圧ガスが、配管725A,725Gの第2の端から当該配管725A,725Gの外部に排出され得る。また、第1バルブV1および第2ラインバルブV2Gが閉じ、第2バルブV2および第3,第4ラインバルブV3G,V4Gが開くと、バッファタンク734A内に所定圧力のガスを残したまま、タンク711A内の圧力が下がり得る。
【0096】
3.8.2 動作
ターゲット供給装置7Gの動作について、図11のフローチャートに基づいて説明する。以下において、第1実施形態と同様の動作については、説明を省略する。また、第4ラインバルブV4Gは、閉状態を維持しているものとする。
【0097】
先ず、ターゲット生成器71Aを取り付ける前の待機状態では、シーケンスコントローラ90Gは、第1〜第3ラインバルブV1G,V2G,V3Gを閉じてもよい(ST1)。次いで、シーケンスコントローラ90Gは、昇圧器731Aを作動させ、第1ラインバルブV1Gよりも上流の圧力を、所定の第1目標圧力P10に近づけるようにしてもよい(ST2)。ここで、第1目標圧力P10は、昇圧器731Aによって昇圧する圧力でもよく、例えば、50MPaでもよい。
シーケンスコントローラ90Gは、圧力センサ735G1で検出された圧力P1と第1目標圧力P10との圧力差の絶対値が第1許容値ΔP1以下であるかを判定してもよい(ST3)。第1許容値ΔP1は、例えば、0〜1MPaでもよい。シーケンスコントローラ90Gは、圧力差の絶対値が第1許容値ΔP1以下であると判定した場合、この待機状態を維持してもよい。
その後、ターゲット生成器71Aをチャンバ2に取り付けてもよい(ST4)。ターゲット生成器71をチャンバ2に取り付けたことを、図示しない取付センサにより検出してもよい。取付センサとしては、例えば、機械式のリミットスイッチの他、磁気センサ、光学センサなどでもよい。
【0098】
ターゲット生成器71Aを取り付けたことが確認されたら(ST5)、ライン充填工程において、図示しないガス充填スイッチを操作し(ST6)、ガスライン730Aに0.5MPa程度の圧力のガスを供給してもよい。ガス設備からガスライン730Aに常時ガスが供給されている場合、ST6は省略してよい。この後、シーケンスコントローラ90Gは、第1ラインバルブV1Gを開き、第1ラインバルブV1Gから下流側のラインの圧力を昇圧してもよい。この時、圧力レギュレータ738Cにより、圧力をタンク711Aに必要な圧力に減圧してもよい。この時、必要な圧力とは10〜90MPa範囲の何れか圧力であってよく、例えば、40MPaでもよい。
次に、シーケンスコントローラ90Gは、第2ラインバルブV2Gを開き、バッファタンク734Aをラインに接続してもよい(ST7)。バッファタンク734Aは、圧力レギュレータ738Cで取り切れなかった圧力変動を緩和し、圧力コントローラ736Aによる高精度な圧力制御を可能とし得る。そして、シーケンスコントローラ90Gは、圧力センサ735G2で検出された圧力P2と第2目標圧力P20との圧力差の絶対値が第2許容値ΔP2以下であるかを判定してもよい(ST8)。ここで、第2目標圧力P20は、パーティクルフィルタ733Aと圧力コントローラ736Aとの間の管内の圧力でもよく、例えば、40MPaでもよい。第2許容値ΔP2は、例えば、0〜1MPaでもよい。シーケンスコントローラ90Gは、圧力差の絶対値が第2許容値ΔP2以下であると判定した場合には、吐出工程に進んでもよい。
【0099】
吐出工程では、圧力コントローラ736Aでの圧力設定値を圧力P3に設定してもよい(ST9)。圧力P3は、ドロップレット27が吐出しない圧力、例えば、約0.1MPaでもよい。シーケンスコントローラ90Gは、第1、第2ラインバルブV1G,V2Gを開いた状態のまま第3ラインバルブV3Gを開いてもよい(ST10)。そして、温度コントローラ784Aは、ヒータ電源782Aを制御し、ヒータ781をターゲット物質270であるスズの融点(232℃)以上の所定の温度、例えば、280℃に加熱し、スズを溶融してもよい(ST11)。その後、圧力コントローラ736Aは、圧力設定値を圧力P4に変更してもよい(ST12)。圧力P4は、吐出圧力で、例えば、40MPaでもよい。その結果、ドロップレット27(図1図2)が吐出され得る(ST13)。
【0100】
なお、ドロップレット27の間隔をより広げるために、さらに高速で吐出させる場合には、例えば、第1目標圧力P10=100MPa、第2目標圧力P20=90MPa、圧力P4=90MPa程度に設定してもよい。反対に、ドロップレット27の速度が遅くてもよい場合には、例えば、第1目標圧力P10=10MPa、第2目標圧力P20=8MPa、圧力P4=8MPa程度に設定してもよい。
【0101】
3.9 第8実施形態
3.9.1 構成
図12は、第8実施形態に係るターゲット供給装置の構成を概略的に示す。
第8実施形態のターゲット供給装置7Hは、ガス供給部73H以外の構成は、第7実施形態のターゲット供給装置7Gと同様のものを適用してもよい。
ガス供給部73Hは、蓄圧器としてのバッファタンク734Hを設けたこと以外の構成は、第7実施形態のガス供給部73Gと同様のものを適用してもよい。
【0102】
配管721Aにおける昇圧器731Aと配管724G1の接続部分との間には、配管723Hが接続されてもよい。配管723Hは、第1の端が配管721Aの側面に接続されてもよい。配管723Hの第2の端には、バッファタンク734Hが設けられてもよい。バッファタンク734Hには、タンク711Aに供給されるガスの圧力よりも高い圧力が蓄圧されてもよい。この圧力は、例えば、15〜100MPaの範囲の何れかの圧力でもよい。
【0103】
3.9.2 動作
ターゲット供給装置7Hの動作について、図13のフローチャートに基づいて説明する。以下において、第7実施形態と同様の動作については、説明を省略する。
【0104】
ターゲット供給装置7Hの動作では、待機状態において、ST2とST3との間に、昇圧器731Aで昇圧された高圧のガスをバッファタンク734Hへ充填するST14を加えてもよい。
ST14では、バッファタンク734H内をタンク711Aに供給するガスの圧力よりも高い圧力のガスで満たしてもよい。昇圧器731Aで昇圧されるガスの第1目標圧力P10が、例えば、50MPaである場合、バッファタンク734Hへは、50MPaの圧力のガスが充填されてもよい。タンク711Aに供給されるガスの圧力(40MPa)よりも高い圧力(50MPa)のガスで予め満たされたバッファタンク734Hを準備することで、圧力レギュレータ738Cから下流側のラインを高圧ガスで満たす時、高圧ガスを昇圧器731Aの生成能力よりも大きな流量で短時間に供給することが可能となり得る。昇圧器731Aの生成能力とは、単位時間あたりに昇圧器731Aが昇圧することのできるガス量であってもよい。
3.10 変形例
なお、ターゲット供給装置、EUV光生成システムとしては、以下に示すような構成としてもよい。
第1〜第6実施形態において、昇圧器731Aとしては、第3空間777Aの圧力を圧力センサで検出し、エアピストン772Aおよびガスピストン773Aをモータの駆動で昇降させる構成を用いてもよい。以下において、駆動エアでエアピストン772Aおよびガスピストン773Aを昇降させる昇圧器を、「実施形態の昇圧器」と称し、モータの駆動でエアピストン772Aおよびガスピストン773Aを昇降させる昇圧器を、「変形例の昇圧器」と称して説明する場合がある。
第2実施形態において、昇圧器を3個以上設けてもよい。第1,第3〜第6実施形態において、昇圧器を2個以上設けてもよい。昇圧器を複数設ける場合、実施形態の昇圧器のみを設けてもよいし、変形例の昇圧器のみを設けてもよいし、実施形態の昇圧器および変形例の昇圧器の両方を設けてもよい。
【0105】
第1〜第6実施形態において、昇圧器731Aから供給される昇圧ガスの圧力変動幅が、圧力コントローラ736Aでの調整後の圧力の10%未満の場合には、バッファタンク734Aや圧力レギュレータ738Cを設けなくてもよい。第1〜第2,第4〜第6実施形態において、バッファタンク734Aの代わりに、圧力レギュレータ738Cを設けてもよい。
第1〜第3,第5〜第6実施形態において、ガス精製器732Aおよびパーティクルフィルタ733Aのうち少なくとも一方を設けなくてもよいし、ガス精製器732Aとパーティクルフィルタ733Aとの配置位置を入れ替えてもよい。第1〜第3,第5〜第6実施形態において、ガス精製器732Aおよびパーティクルフィルタ733Aの代わりに、ピューリファイヤ739Dを設けてもよい。
第4実施形態において、ピューリファイヤ739Dを設けなくてもよい。
【0106】
第7、第8実施形態では、圧力センサ735G1の検出値をシーケンスコントローラ90Gが直接読み込み、昇圧されたガスの圧力を検出していたが、これに限定されない。例えば、昇圧器731Aが昇圧コントローラと圧力センサを備えている場合には、当該圧力センサの検出値を昇圧コントローラが読み込んで昇圧器731Aを動作させ、ST3(図11図13)の条件を満足した時に、シーケンスコントローラ90Gに信号を出力し、待機状態が完了したことを通知してもよい。
【0107】
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
【0108】
本明細書および添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」または「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書および添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」または「1またはそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0109】
1A,1E,1F…EUV光生成装置、7A,7B,7C,7D,7E,7F,7G,7H…ターゲット供給装置、73A,73B,73C,73D,73F…ガス供給部、270…ターゲット物質、711A…タンク、718A…ノズル、730A…ガスライン、731A…昇圧器、732A…ガス精製器、733A…パーティクルフィルタ、734A…バッファタンク(圧力安定器)、734H…バッファタンク(蓄圧器)、735A…圧力センサ、736A…圧力コントローラ、738C…圧力レギュレータ(圧力安定器、降圧器)
図1
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