【実施例1】
【0039】
図1に、本発明の高ダイナミックレンジ撮像装置における、ベイヤー配列のカラー撮像素子100の構成例を示す。
【0040】
撮像素子100の画素部(撮像領域)10には、ベイヤー配列のフィルタが設けられている。ベイヤー配列では、第1の行(実施例では、奇数行)の緑(G
odd又はG1)21と赤(R)22、第2の行(実施例では、偶数行)の青(B)23と緑(G
even又はG2)24の4画素で表示系1画素20を構成する色成分となる。なお、本実施例では、奇数行をGRGR・・・、偶数行をBGBG・・・と配列しているが、奇数行と偶数行の配列が反対であっても構わない。
【0041】
図1の垂直走査回路30によって各配線(奇数行:W
odd、又は偶数行:W
even)31〜34につながるゲート電圧印加タイミングをコントロールすることができ、奇数行配線W
oddにつながる画素の露光時間をT
odd、偶数行配線W
evenにつながる画素の露光時間をT
evenとして制御する電子シャッターを行う。各画素から読み出された信号電荷は、列並列アナログ/デジタル変換回路(ADC)40、及び水平読み出し回路50により、読み出し処理がなされる。
【0042】
図2に、本発明の信号処理プロセスのフローチャートを示す。このプロセスの目的は、適切な行に電子シャッターをかけ、露光時間の異なるG
odd(G1)とG
even(G2)の出力を加算することで、G信号のダイナミックレンジを広げ、他成分はR,G,Bがバランスをとれるように調整することにある。フローチャートの各ステップを説明する。
【0043】
ステップ1(以下、S1のように表記する。)では、映像のホワイトバランス調整を行う。ホワイトバランスとは、白い被写体が白く映るように色の補正を行う機能である。例えば、理想的な白色の被写体があったとしても、照明が白熱電球だと赤みがかった白、曇天下では青みがかった白に見える。これは照明光源のスペクトル分布の違いによるもので、その違いは色温度によって表現される。一般に色温度は低ければ赤成分が強く、高ければ青成分が強い。ホワイトバランス調整は、白色の被写体を撮影時の各色の信号をRw,Gw,Bwとして、
【数1】
のように成分比が同率になるような係数(補正ゲイン)g
R,g
Bを計算し、出力を補正するプロセスである。このゲイン調整はカメラ操作者によるマニュアル(手動)調整・システムによるオート(自動)調整のどちらも可能である。また、イメージセンサーの外側にカラーバランス測定用センサーを用いてホワイトバランスを調整して係数(補正ゲイン)を取得する方法もある。
【0044】
本件のプロセスでは、先ずS1において、カメラでホワイトバランス調整を行い、赤色と青色への補正ゲインg
R,g
Bを取得する。
【0045】
次に、S2では、S1で得られた補正ゲインg
R,g
Bを評価する。もし1>g
R,及び1>g
Bの様にG信号よりもR,Bの両方の元信号が強い場合、若しくは、0.5>g
R,又は0.5>g
B の様にR,B信号がG信号の入力より2倍以上高い場合は、本方式による効果はあまり得られないため、この後は、S6に進み、デジタル信号処理部で一般的なホワイトバランス調整に基づく画像作成処理を行う。また、S2の条件を満たさないときは、S3に進む。なお、効果が比較的小さい場合を含んでも良いときは、この評価ステップ(S2)を省略してS3に進むこともできる。
【0046】
次に、S3では、補正ゲインg
R,g
Bを比較する。そして、g
R<g
Bの条件(受光した光の赤成分が青成分より強い)を満たす場合はS4に進み、満たさない場合はS5に進む。
【0047】
S4では、奇数行(Rを含む行)に電子シャッターをかけ、S5では、偶数行(Bを含む行)に電子シャッターをかける。
【0048】
すなわち、S3〜S5では、g
R,g
Bを比較して値の小さい方(色成分が強い方)の色が含まれるセンサーの行に電子シャッターをかける。こうすることにより、色成分の強い方の光は、露光時間を短くしても必要な受光量を確保でき、信号電荷を十分得ることができるため、全体としてノイズに強い画像が得られるとともに、ダイナミックレンジを拡げることができる。
【0049】
なお、後述のように、電子シャッター(露光時間)の設定は、g
R,g
Bを比較して、大きい方(色成分が弱い方)の係数によって、ダイナミックレンジの拡大幅が最大となるシャッタータイミングを決定することができる。
【0050】
その後、S6においてデジタル信号処理を行う。具体的には、デジタル信号処理部では各色のセンサー出力に対して、G信号はダイナミックレンジを広げるため奇数行と偶数行の出力を加算してG
odd+G
evenとし、他成分はR,G,Bがバランスをとれるように調整する。以下に電子シャッター制御とデジタル信号処理部の処理内容を示す。
【0051】
[1]色温度が低い(g
R<g
B)場合のデジタル信号処理
色温度が低い(g
R<g
B)場合のデジタル信号処理について説明する。この場合は
図2のフローチャートに従い、奇数行(G
odd,R)に電子シャッターをかける。各画素G
odd,G
even,B,Rのセンサー出力電圧をそれぞれV
Godd,V
Geven,V
B,V
R、各画素センサーの受光量が飽和する白色光入力強度をそれぞれx
odd,x
even,x
B,x
Rとして、飽和時の出力電圧をV
maxとする。
【0052】
図3に、色温度が低い(赤色成分が強い)ときの白色光入力に対するセンサー出力電圧のグラフの例を示す。横軸は白色光入力強度であり、縦軸はセンサー出力電圧である。グラフ1は偶数行の緑(G
even)の光入力強度とセンサー出力電圧の関係を示しており、同様に、グラフ2は奇数行の緑(G
odd)、グラフ3は青(B)、グラフ4は赤(R)のセンサーの入出力関係をそれぞれ示している。各画素のセンサー出力は、いずれも出力電圧V
maxで飽和する。
【0053】
図3は、電子シャッターをT
odd/T
even<1/g
Bの条件(G
odd のダイナミックレンジをBのダイナミックレンジよりも広く取る条件)で設定した場合である。各センサー信号入出力のグラフ1〜4に加えて、デジタル信号処理による補正後のG信号(G
odd+G
even)のグラフ5と、デジタル信号処理による補正後のB信号(B補正信号)のグラフ6も示されている。G信号(G
odd+G
even)のグラフ5から、従来のベイヤー配列のカラー撮像素子を用いて、電子シャッターによりダイナミックレンジをx
evenからx
oddに拡大できることがわかる。
【0054】
しかし、G信号(G
odd+G
even)は、電子シャッターによりダイナミックレンジがx
evenからx
oddに拡大されているが、B信号はx
Bで飽和状態に至っているため、B補正信号はx
B以上の強度の入力があっても、G信号とバランスを取ることができない。この場合x
B以上の強度があると、白がB成分の不足から黄色(G+R)がかってくる。
【0055】
このようにB成分によってGの拡大可能な(有効な)ダイナミックレンジは制限されるから、電子シャッターのタイミングは、B成分(色成分が弱い方)によって制限される。この条件から、ダイナミックレンジの拡大幅が最大となるシャッタータイミングを設定することができる。
【0056】
(1)電子シャッター制御
図3に基づく考察によれば、B成分(色成分が弱い方)が飽和する白色光入力強度(x
B)よりも、GやRのダイナミックレンジを広くしても、B成分が飽和する領域は有効活用することができない。また、色温度が低い(R成分が強い)場合であっても、必要以上にR成分の露光時間を短くすることは、信号電荷が小さくなり、ノイズに弱い画像となるから、各画素の露光時間はできるだけ長くすることが望ましい。したがって、B信号が飽和する入力光強度(x
B)と、G
odd信号が飽和する入力光強度(x
odd)とが等しくなる条件で、シャッタータイミングを調整すれば、各センサーの信号電荷を有効に活用でき、ダイナミックレンジの拡大幅が最大となる。
【0057】
すなわち、ダイナミックレンジを最大にする条件は、次式(2)となる。
【0058】
【数2】
【0059】
図4に、この条件時の各センサー信号出力と補正後の出力の関係の例を示す。式(2)の条件により、G
odd信号のグラフ2と、B信号のグラフ3とが重なる。B,RともにダイナミックレンジがG
odd以上なので、G信号に合わせてデジタル信号処理による補正が可能であり、ダイナミックレンジは電子シャッターをかけない場合のx
evenからx
B (x
odd)へ拡大される。なお、これまでの説明では、偶数行には電子シャッターをかけず、奇数行のみ電子シャッターをかけて、上記式(2)を満足するように露光時間を調整するとしたが、奇数行と偶数行の両方に電子シャッターをかけて、式(2)を満足するように露光時間を調整しても、本発明のダイナミックレンジの拡大は実現できる。ただし、色成分が弱い青色については、電子シャッターをかけるとノイズに弱くなるため、撮像条件(受光強度等)に応じて適宜設定すれば良い。
【0060】
次に、式(2)の条件を満たした時の、G,R,B信号それぞれのデジタル信号処理について以下に示す。
【0061】
(2)G信号のデジタル信号処理について
本実施例においては、デジタル信号処理による補正後のG信号は、奇数行の緑(G
odd)と偶数行の緑(G
even)から得られた映像信号を加算(G
odd+G
even)する。すなわち、デジタル信号処理後のG信号をV
G’として、次式(3)により求める。
【0062】
【数3】
【0063】
グラフ5からわかるように、飽和光入力強度がx
evenからx
odd となり、ダイナミックレンジを拡大することができる。
【0064】
(3)R信号のデジタル信号処理について
R信号のセンサー出力はG信号がV
G’となったため、出力信号に単純にホワイトバランス取得時のゲインg
Rをかけてもホワイトバランスを調整することはできない。ところでG信号について、グラフから、次式(4)(5)の関係を読み取ることができる。
【0065】
【数4】
【0066】
【数5】
【0067】
また、フォトダイオード(PD)の飽和に至る光量(受光強度×露光時間×受光面積)が一定であり、ここでは受光面積が一定であること、及び式(2)の関係から、次式(6)が成立する。
【0068】
【数6】
【0069】
ここで、式(6)を式(5)に代入すれば、
【数7】
の関係が成り立つ。以上から、次式(8)が導かれる。
【0070】
【数8】
【0071】
電子シャッターを掛けられている奇数行の画素(G
odd,R)の出力は、次式(9)の関係が成り立つ。
【0072】
【数9】
【0073】
したがって、この関係を利用してR信号を補正されたG信号に一致させる。すなわち、ホワイトバランス調整のためにR信号の出力をV
R’とすると、次式(10)の条件でV
Rを補正すれば良い。
【0074】
【数10】
【0075】
(4)B信号のデジタル信号処理について
電子シャッターを掛けられていない偶数行の画素(B)の出力は、次式(11)の関係が成り立つ。
【0076】
【数11】
【0077】
したがって、ホワイトバランス調整のためにB信号の出力をV
B’とすると、次式(12)の条件でV
Bを補正すれば良い。
【0078】
【数12】
【0079】
なお、上記において1>g
R>0.5の場合はR信号が先に飽和に至るので、V
R’の飽和電圧でホワイトクリップを行う必要があるが、G信号のダイナミックレンジは電子シャッター後のR信号の飽和露光量まで広げることができる。
【0080】
[2]色温度が高い(g
R>g
B)場合のデジタル信号処理
色温度が高い(g
R>g
B)場合のデジタル信号処理について説明する。なお、中間(g
R=g
B)の場合の処理は、色温度が高い場合と低い場合のどちらに従ってもよい。色温度が高い場合は、
図2のフローチャートに従って、偶数行(G
even,B)に電子シャッターをかける。色温度が高い場合と同様に考えて、電子シャッター制御、デジタル信号処理プロセスは以下のようになる。
【0081】
(1)電子シャッター制御
電子シャッターのタイミングは、R成分(色成分が弱い方)によって制限される。色温度が低い場合と同様に考えて、ダイナミックレンジを最大にする条件は、次式(13)となる。
【0082】
【数13】
【0083】
図5に、この条件時のセンサー信号出力と補正後の出力の関係の例を示す。式(13)の条件により、G
even信号のグラフ1と、R信号のグラフ4とが重なる。B,RともにダイナミックレンジがG
even以上なので、G信号に合わせてデジタル信号処理による補正が可能であり、ダイナミックレンジは電子シャッターをかけない場合のx
oddからx
R (x
even)へ拡大される。なお、これまで、奇数行には電子シャッターをかけず、偶数行のみ電子シャッターをかけて、上記式(13)を満足するように露光時間を調整するとしたが、この場合も色温度が低い場合と同様に、奇数行と偶数行の両方に電子シャッターをかけて、式(13)を満足するように露光時間を調整しても、本発明のダイナミックレンジの拡大は実現できる。
【0084】
次に、式(13)の条件を満たした時の、G,R,B信号それぞれのデジタル信号処理について以下に示す。
【0085】
(2)G信号のデジタル信号処理について
色温度が低い場合と同様に、デジタル信号処理後のG信号をV
G’として、次式(14)により求める。
【0086】
【数14】
【0087】
グラフ5からわかるように飽和光入力強度をx
oddからx
evenへとダイナミックレンジを拡大することができる。
【0088】
(3)B信号のデジタル信号処理について
色温度が低い場合のR信号(式(10)を参照。)との対称性から、ホワイトバランスの調整には、B信号の出力をV
B’とすると、次式(15)の条件でV
Bを補正すれば良い。
【0089】
【数15】
【0090】
(4)R信号のデジタル信号処理について
電子シャッターを掛けられていない奇数行の画素(R)の出力は、色温度が低い場合のB信号(式(12)を参照。)との対称性から、ホワイトバランスの調整には、R信号の出力をV
R’とすると、次式(16)の条件でV
Rを補正すれば良い。
【0091】
【数16】
【0092】
なお、上記において1>g
B>0.5の場合はB信号が先に飽和に至るので、V
B’の飽和電圧でホワイトクリップを行う必要があるが、G信号のダイナミックレンジは電子シャッター後のB信号の飽和露光量まで広げることができる。
【0093】
以上のようなホワイトバランス調整を行うことで電子シャッターを用いてダイナミックレンジを拡大しつつRGBの色信号のバランスを取ることが可能である。また、本方式ではダイナミックレンジ拡大をしてもG信号のSN比がほぼ劣化しないため、Y信号(輝度)の劣化を低減することが可能である。
【実施例2】
【0094】
実施例1では、G
odd+G
evenは入力に対して完全な線形ではなく、knee処理のようなグラフ5となってしまう。そこで電子シャッター無しのG信号が飽和した場合、電子シャッター有りのG信号のみを補正した値を出力として取り出せば、G信号にSN比の劣化があるものの簡単に入出力を完全な線形にすることが可能である。
【0095】
実施例2では、G信号を完全に線形にした場合のダイナミックレンジ拡大プロセスを示す。実施例1と各色のデジタル信号処理プロセス以外はすべて共通であるので、色温度が低い場合と高い場合のR,G,Bの信号補正プロセスを中心に説明する。
【0096】
[1]色温度が低い(g
R<g
B)場合のデジタル信号処理
色温度が低い場合の信号補正プロセスを示す。色温度が低い場合は、
図2のフローチャートに従って、奇数行(G
odd,R)に電子シャッターをかける。
【0097】
(1)電子シャッター制御
色温度が低い場合の電子シャッター制御は、実施例1と同様に、G信号のダイナミックレンジが最大となるように、次式(17)の条件にすれば良い。なお、撮像条件によっては、奇数行と偶数行の両方に電子シャッターをかけて、式(17)を満足するように露光時間を調整してもよい。
【0098】
【数17】
【0099】
次に、式(17)の条件を満たした時の、G,R,B信号それぞれのデジタル信号処理について以下に示す。
【0100】
(2)G信号のデジタル処理プロセスについて
デジタル信号処理の後のG信号をV
G’とすると、
【数18】
と定義することでV
G’は完全な線形応答になる。このデジタル信号処理は、露光時間の短い行から得られた緑の映像信号(V
Godd)を、所定のゲイン(1+g
B)で補正するのと等価な信号処理である。この条件時の各センサー信号出力のグラフ1〜4と補正後の信号出力のグラフ7の関係の例を、
図6に示す。
【0101】
(3)R信号のデジタル処理プロセスについて
ホワイトバランスの定義から、次式(19)が成立する。
【0102】
【数19】
【0103】
よって、デジタル信号処理の後のR信号をV
R’とすると、次式(20)の条件でV
Rを補正すれば良い。
【0104】
【数20】
【0105】
(4)B信号のデジタル処理プロセスについて
デジタル信号処理の後のB信号をV
B’とすると、次式(21)の条件でV
Bを補正すれば良い。
【0106】
【数21】
【0107】
なお、上記において1>g
R>0.5の場合はR信号が先に飽和に至るので、V
R’の飽和電圧でホワイトクリップを行う必要があるが、G信号のダイナミックレンジは電子シャッター後のR信号の飽和露光量まで広げることができる。
【0108】
[2]色温度が高い(g
R>g
B)場合のデジタル信号処理
色温度が高い場合の信号補正プロセスを示す。なお、中間(g
R=g
B)の場合の処理は、色温度が高い場合と低い場合のどちらに従ってもよい。色温度が高い場合は、
図2のフローチャートに従って、偶数行(G
even,B)に電子シャッターをかける。
【0109】
(1)電子シャッター制御
電子シャッター制御は実施例1と同様に、G信号のダイナミックレンジが最大となるように、次式(22)の条件にすれば良い。なお、撮像条件によっては、奇数行と偶数行の両方に電子シャッターをかけて、式(22)を満足するように露光時間を調整してもよい。
【0110】
【数22】
【0111】
次に、式(22)の条件を満たした時の、G,R,B信号それぞれのデジタル信号処理について以下に示す。
【0112】
(2)G信号のデジタル処理プロセスについて
デジタル信号処理の後のG信号をV
G’とすると、
【数23】
と定義することでV
G’は完全な線形応答になる。この条件時の各センサー信号出力のグラフ1〜4と補正後の信号出力のグラフ7と関係の例を、
図7に示す。
【0113】
(3)B信号のデジタル処理プロセスについて
色温度が低い場合のR信号(式(20)を参照。)との対称性から、デジタル信号処理の後のB信号をV
B’とすると、次式(24)の条件でV
Bを補正すれば良い。
【0114】
【数24】
【0115】
(4)R信号のデジタル処理プロセスについて
色温度が低い場合のB信号(式(21)を参照。)との対称性から、デジタル信号処理の後のR信号をV
R’とすると、次式(25)の条件でV
Rを補正すれば良い。
【0116】
【数25】
【0117】
なお、上記において1>g
B>0.5の場合は、B信号が先に飽和に至るので、V
B’の飽和電圧でホワイトクリップを行う必要があるが、G信号のダイナミックレンジは電子シャッター後のB信号の飽和露光量まで広げることができる。
【0118】
以上のようなホワイトバランス調整を行うことで、実施例2では、出力信号が完全な線形を保ったままダイナミックレンジを広げることが可能である。
【0119】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各ブロック、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成ブロックやステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。