特許第6565638号(P6565638)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6565638
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】ケーブル接続装置
(51)【国際特許分類】
   H02G 15/103 20060101AFI20190819BHJP
【FI】
   H02G15/103
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-233250(P2015-233250)
(22)【出願日】2015年11月30日
(65)【公開番号】特開2017-103854(P2017-103854A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2018年9月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005083
【氏名又は名称】日立金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100071526
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100099597
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 賢二
(74)【代理人】
【識別番号】100124235
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100124246
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 和光
(74)【代理人】
【識別番号】100128211
【弁理士】
【氏名又は名称】野見山 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100145171
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩行
(72)【発明者】
【氏名】角 陽介
(72)【発明者】
【氏名】秋元 克弥
(72)【発明者】
【氏名】千綿 直文
(72)【発明者】
【氏名】村田 亘
(72)【発明者】
【氏名】相島 幸則
(72)【発明者】
【氏名】沖川 寛
【審査官】 木村 励
(56)【参考文献】
【文献】 実開平5−23739(JP,U)
【文献】 特開平9−200941(JP,A)
【文献】 特開平4−334922(JP,A)
【文献】 欧州特許第0815618(EP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 15/103
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続対象の一対の電力ケーブルの端末から露出したケーブル導体の接続部の周囲に配置される複数の絶縁部品を備え、
前記複数の絶縁部品は、内側に円錐状の内側接触面を有する雌側部品と、
外側に円錐状の外側接触面を有する雄側部品と、
前記雌側部品と前記雄側部品との間に配置され、前記内側接触面に接触する雌側接触面及び前記外側接触面に接触する雄側接触面を有する、絶縁材料から形成された絶縁体部と、中心に軸方向に形成された貫通穴とを有する中間部品とを備え、
前記中間部品は、前記雄側接触面の面積が前記雌側接触面の面積よりも小さく、前記雌側接触面を前記雌側部品の前記内側接触面に接触させる際に、前記貫通穴と前記接続部及び前記電力ケーブルとの間に形成される空隙が前記雌側接触面と前記内側接触面との間の界面からの空気逃げの流路となる、
ケーブル接続装置。
【請求項2】
前記中間部品は、前記絶縁体部の内側に配置される導電管を備えた請求項1に記載のケーブル接続装置。
【請求項3】
前記雌側部品及び前記雄側部品は、主としてゴムから形成され、
前記中間部品の前記絶縁体部は、前記ゴムよりも硬い前記絶縁材料から形成された、
請求項1又は2に記載のケーブル接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一対の電力ケーブルを接続するケーブル接続装置として、幹線用の電力ケーブルと車両間を接続する渡り用の電力ケーブルとを接続するケーブル接続装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このケーブル接続装置は、幹線用の電力ケーブルと渡り用の電力ケーブルの端末をそれぞれ段剥ぎして露出されたケーブル導体の接続部の周辺で電気的絶縁を図るために、接続部の周囲に雄側ゴムユニット、雌側ゴムユニット及びエポキシ樹脂からなるコーン状部材の絶縁部品を配置し、これらの絶縁部品を筐体内に収容している。これらの絶縁部品は、コーン状部材を両側から雄側ゴムユニット及び雌側ゴムユニットで挟み、筐体に付属されたレバーを操作することで絶縁部品間で密着する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第0815618号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のケーブル接続装置によれば、絶縁部品間で接触する面(界面)の面積が比較的大きいため、絶縁部品の組立時に絶縁部品の界面から空気が抜けきれずに界面にボイドが残留するおそれがある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、接続部の周囲の絶縁部品の界面にボイドの残留を抑制することができるケーブル接続装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]接続対象の一対の電力ケーブルの端末から露出したケーブル導体の接続部の周囲に配置される複数の絶縁部品を備え、前記複数の絶縁部品は、内側に円錐状の内側接触面を有する雌側部品と、外側に円錐状の外側接触面を有する雄側部品と、前記雌側部品と前記雄側部品との間に配置され、前記内側接触面に接触する雌側接触面及び前記外側接触面に接触する雄側接触面を有する、絶縁材料から形成された絶縁体部と、中心に軸方向に形成された貫通穴とを有する中間部品とを備え、前記中間部品は、前記雄側接触面の面積が前記雌側接触面の面積よりも小さく、前記雌側接触面を前記雌側部品の前記内側接触面に接触させる際に、前記貫通穴と前記接続部及び前記電力ケーブルとの間に形成される空隙が前記雌側接触面と前記内側接触面との間の界面からの空気逃げの流路となる、ケーブル接続装置。
[2]前記中間部品は、前記絶縁体部の内側に配置される導電管を備えた前記[1]に記載のケーブル接続装置。
[3]前記雌側部品及び前記雄側部品は、主としてゴムから形成され、前記中間部品の前記絶縁体部は、前記ゴムよりも硬い前記絶縁材料から形成された、前記[1]又は[2]に記載のケーブル接続装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、接続部の周囲の絶縁部品の界面にボイドの残留を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施の形態に係るケーブル接続装置の概略の構成例を示す断面図である。
図2図2は、図1に示すケーブル接続装置の要部の分解斜視図である。
図3図3は、図1に示すケーブル接続装置の組立工程を説明するための要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
【0011】
図1は、本発明の実施の形態に係るケーブル接続装置の概略の構成例を示す断面図である。図2は、図1に示すケーブル接続装置の要部の分解斜視図である。
【0012】
このケーブル接続装置1は、接続対象の一対の電力ケーブル2A、2Bの端末をそれぞれ段剥ぎして露出されたケーブル導体20A、20Bにそれぞれ接続された一対の導体接続管3A、3Bによって接続部3を構成し、この接続部3の周辺で電気的絶縁を図るために、接続部3の周囲に雌側ゴムユニット4、雄側ゴムユニット5及びエポキシユニット6の3つの絶縁部品を配置している。
【0013】
これらの絶縁部品には、一対の電力ケーブル2A、2Bの接合時にその接合を容易ならしめ、かつ、接合面(界面)から空気等を除去する目的で、所定の組立順序で組立を行うとともに、エポキシユニット6に空気逃げの流路を設けている。ここで、雌側ゴムユニット4は、雌側部品の一例である。雄側ゴムユニット5は、雄側部品の一例である。エポキシユニット6は、中間部品の一例である。
【0014】
また、ケーブル接続装置1は、一対の電力ケーブル2A、2Bが一対の導体接続管3A、3Bによって接続された状態で雌側ゴムユニット4、雄側ゴムユニット5及びエポキシユニット6を収容する第1の筐体7、中間筐体8及び第2の筐体9と、雄側ゴムユニット5を雌側ゴムユニット4側に押圧部材10を介して押圧するバネ部材11とを備える。
【0015】
電力ケーブル2A、2Bは、例えば、撚線からなるケーブル導体20A、20Bを有し、ケーブル導体20A、20Bの外周に、内部半導電層と、絶縁層21A、21B、外部半導電層、遮蔽層、押えテープ層、シース層がこの順序で形成されている。
【0016】
(雌側ゴムユニットの構成)
雌側ゴムユニット4は、ほとんどの部分が電力ケーブル2Aの外周側に配置される。雌側ゴムユニット4は、主としてゴムから形成され、内側に円錐状の内側接触面4aを有し、中心に軸方向に沿う貫通穴4bを有する。具体的には、雌側ゴムユニット4は、ゴムモールドによって形成された絶縁体部40と、絶縁体部40の軸方向の両側に配置された導電性ゴムからなる半導電層41、42とを備える。貫通穴4bは、電力ケーブル2Aとの界面にボイドが形成されないように電力ケーブル2Aの外径(図1に示す場合は絶縁層21Aの外径)よりも小さいサイズとなっている。また、雌側ゴムユニット4は、エポキシユニット6の端面6dが当接される底面4cを有する。また、雌側ゴムユニット4は、第1の筐体7の垂直壁部71の内側の面に当接する端面4dとを有する。
【0017】
絶縁体部40は、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等から形成されている。
【0018】
半導電層41、42は、電界の集中を緩和させるために設けられており、主としてポリマー系材料から形成され、例えば、エチレンプロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ブチルゴム等のゴムにカーボン等の導電性粉末を分散して導電性を持たせたものを押出成形することにより形成される。
【0019】
(雄側ゴムユニットの構成)
雄側ゴムユニット5は、電力ケーブル2Bの外周側に配置される。雄側ゴムユニット5は、主としてゴムから形成され、導体接続管3B側に円錐状の外側接触面5a、及び導体接続管3Bと反対側に円錐状の外側接触面5bを有し、中心に軸方向に沿う貫通穴5cを有する。具体的には、雄側ゴムユニット5は、導体接続管3B側に設けられた絶縁体部50と、導体接続管3Bとは反対側に設けられた導電性ゴムからなる半導電層51とを備える。貫通穴5cは、電力ケーブル2Bとの界面にボイドが形成されないように電力ケーブル2Bの外径(図1に示す場合は絶縁層21Bの外径)よりも小さいサイズとなっている。また、雄側ゴムユニット5は、最大径となる周面5dの外径は、後述するエポキシユニット6の内周面6fよりも小さいサイズが好ましい。
【0020】
絶縁体部50は、例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等から形成されている。
【0021】
半導電層51は、電界の集中を緩和させるために設けられており、主としてポリマー系材料から形成され、例えば、エチレンプロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ブチルゴム等のゴムにカーボン等の導電性粉末を分散して導電性を持たせたものを押出成形することにより形成される。
【0022】
(エポキシユニットの構成)
エポキシユニット6は、雌側ゴムユニット4と雄側ゴムユニット5との間であって、一対の導体接続管3A、3Bの外周側に配置される。エポキシユニット6は、雌側ゴムユニット4の内側接触面4aに接触する雌側接触面6a及び雄側ゴムユニット5の外側接触面5aに接触する雄側接触面6bを有する。エポキシユニット6は、雌側ゴムユニット4及び雄側ゴムユニット5を構成するゴムよりも硬い絶縁材料、例えばエポキシ樹脂から形成された絶縁体部60と、中心に軸方向に沿う貫通穴6cを有し、絶縁体部60の内側に配置される導電管61とを備える。また、エポキシユニット6は、雌側ゴムユニット4の底面4cに当接する端面6dと、後述する中間筐体8の厚肉筒部81の端面8aに当接する端面6eとを有する。導電管61は、例えば黄銅、アルミウム合金等の金属から形成されている。
【0023】
雄側ゴムユニット5の外側接触面5aとエポキシユニット6の雄側接触面6bとの接触面積は、雌側ゴムユニット4の内側接触面4aとエポキシユニット6の雌側接触面6aとの接触面積よりも小さく、かつ、雄側接触面6bの中心軸に対する傾斜角が雌側接触面6aの中心軸に対する傾斜角よりも大きく設定されている。
【0024】
エポキシユニット6の雄側接触面6bに雄側ゴムユニット5の外側接触面5aが接触させていない状態で、エポキシユニット6の雌側接触面6aを雌側ゴムユニット4の内側接触面4aに接触させる際に、導電管61の貫通穴6cと接続部3及び電力ケーブル2Bとの間に形成される空隙がエポキシユニット6の雌側接触面6aと雌側ゴムユニット4の内側接触面4aとの間の界面からの空気逃げの流路となる。
【0025】
(筐体の構成)
第1の筐体7は、小径筒部70と、小径筒部70の一方の端部から外側に形成された垂直壁部71と、垂直壁部71の外側の端部に接続された大径筒部72と、大径筒部72の外側に形成されたフランジ部73とを備える。フランジ部73には、複数の取付け穴が等間隔で形成されている。
【0026】
中間筐体8は、薄肉筒部80と、厚肉筒部81とを備える。薄肉筒部80の端面8bには、フランジ部73に形成された複数の取付け穴に対応する位置に複数のボルト82が突設されている。厚肉筒部81の端面8cには、第2の筐体9のフランジ部93に形成された複数の取付け穴に対応する位置に複数のボルト82が突設されている。
【0027】
第2の筐体9は、小径筒部90と、小径筒部90の一方の端部から外側に形成された垂直壁部91と、垂直壁部91の外側の端部に接続された大径筒部92と、大径筒部92の一方の端部から外側に形成されたフランジ部93とを備える。フランジ部93には、複数の取付け穴が等間隔で形成されている。
【0028】
中間筐体8の薄肉筒部80から突設しているボルト82が第1の筐体7のフランジ部73の取付け穴に挿入されるように、薄肉筒部80の内側に第1の筐体7の大径筒部72を挿入した後、ボルト82にナット83を締結することにより、中間筐体8と第1の筐体7とが組み立てられる。中間筐体8の厚肉筒部81から突設しているボルト82を第2の筐体9のフランジ部93の取付け穴に挿入し、ボルト82にナット83を締結することにより、中間筐体8と第2の筐体9とが組み立てられる。
【0029】
第1の筐体7、中間筐体8及び第2の筐体9は、例えばアルミニウム等の金属から形成される。なお、第1の筐体7、中間筐体8及び第2の筐体9の構造は、図1のものに限られない。
【0030】
押圧部材10は、円筒状の形状を有し、バネ部材11が接触する軸方向に垂直な接触面10aと、雄側ゴムユニット5の外側接触面5bに接触する円錐状の接触面10bとを有する。押圧部材10は、例えばアルミニウム等の金属から形成されている。
【0031】
(組立工程)
次に、図1図3を参照してケーブル接続装置1の組立工程を説明する。図3は、図1に示すケーブル接続装置の組立工程を説明するための要部断面図である。なお、図3では、第1の筐体7、中間筐体8及び第2の筐体9、押圧部材10及びバネ部材11の図示を省略している。
【0032】
(1)予備作業
接続対象の一対の電力ケーブル2A、2Bの端末をそれぞれ段剥ぎしてケーブル導体20A、20Bを露出させ、ケーブル導体20A、20Bに導体接続管3A、3Bを接続する。一方の電力ケーブル2Aの絶縁層21Aに雌側ゴムユニット4を挿入する。他方の電力ケーブル2Bの絶縁層21Bに雄側ゴムユニット5及びエポキシユニット6を挿入する。この段階では、雄側ゴムユニット5を導体接続管3Bから離しておく。次に、導体接続管3A、3B同士を接続する。
【0033】
(2)雌側ゴムユニット4とエポキシユニット6との組立
前述したようにボルト82にナット83を締結して第1の筐体7と中間筐体8とを組み立てて雌側ゴムユニット4の内側にエポキシユニット6を配置させる。このとき、図3に示すように雌側ゴムユニット4の内側接触面4aとエポキシユニット6の雌側接触面6aとの間の空気は、図3中aで示すように貫通穴6cの側に流れ込み、その空気は図3中bで示すように貫通穴6c内を流れ、図3中cで示すように大気へと逃げる。中間筐体8の厚肉筒部81の端面8aがエポキシユニット6の端面6eを押し付け、この押し付け力によって内側接触面4aと雌側接触面6aとは密着し、雌側ゴムユニット4の端面4dが第1の筐体7の垂直壁部71の内側の面に押し付けられる。内側接触面4aと雌側接触面6aとの間には、主に雌側ゴムユニット4及びポキシユニット6が有するゴム弾性力が作用する。
【0034】
(3)雄側ゴムユニット5の組立
雄側ゴムユニット5の外側接触面5bの側に押圧部材10及びバネ部材11を配置し、前述したようにボルト82にナット83を締結して中間筐体8と第2の筐体9とを組み立てる。雄側ゴムユニット5の外側接触面5aとエポキシユニット6の雄側接触面6bとの間には、バネ部材11のバネ力による押し付け力が作用する。外側接触面5aと雄側接触面6bとの間の接触面積は、内側接触面4aと雌側接触面6aとの間の接触面積と比べて小さく、かつ、雄側接触面6bの中心軸に対する傾斜角が雌側接触面6aの中心軸に対する傾斜角よりも大きいため、ボイドが外側接触面5aと雄側接触面6bとの間の界面に残留する可能性は低い。
【0035】
(実施の形態の作用、効果)
本実施の形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
(1)エポキシユニット6の雌側接触面6aを雌側ゴムユニット4の内側接触面4aに接触させる際に、貫通穴6cと接続部3及び電力ケーブル2Bとの間に形成される空隙が雌側接触面6aと内側接触面4aとの間の界面からの空気逃げの流路となっているため、雌側接触面6aと内側接触面4aとの間の界面にボイドが残留するのを抑制することができる。
(2)エポキシユニット6は、雄側接触面6bの面積が雌側接触面6aの面積よりも小さく、かつ、雄側接触面6bの中心軸に対する傾斜角が雌側接触面6aの中心軸に対する傾斜角よりも大きいため、雄側接触面6bと外側接触面5aとの間の界面にボイドが残留するのを抑制することができる。
(3)雄側接触面6bと外側接触面5aとの間の界面は、バネ部材11によるバネ力が作用するため、製造誤差や経年変化をバネ部材11で吸収できるため、絶縁信頼性を確保することができる。
(4)本ケーブル接続装置1は軸方向の小型化が図れるため、幹線用の電力ケーブルと両間を接続する渡り用の電力ケーブルとを接続するケーブル接続装置として好ましい。
【0036】
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態に限定されず、種々な実施の形態が可能である。また、本発明の要旨を変更しない範囲内で、上記実施の形態の構成要素の一部を省くことや変更することが可能である。
【符号の説明】
【0037】
1…ケーブル接続装置、2A、2B…電力ケーブル、3…接続部、
3A、3B…導体接続管、4…雌側ゴムユニット、4a…内側接触面、4b…貫通穴、
4c…底面、4d…端面、5…雄側ゴムユニット、5a、5b…外側接触面、
5c…貫通穴、5d…周面、6…エポキシユニット、6a…雌側接触面、
6b…雄側接触面、6c…貫通穴、6d、6e…端面、6f…内周面、7…第1の筐体、
8…中間筐体、8a、8b、8c…端面、9…第2の筐体、10…押圧部材、
10a、10b…接触面、11…バネ部材、20A、20B…ケーブル導体、
21A、21B…絶縁層、40…絶縁体部、41…半導電層、50…絶縁体部、
51…半導電層、60…絶縁体部、61…導電管、70…小径筒部、71…垂直壁部、
72…大径筒部、73…フランジ部、80…薄肉筒部、81…厚肉筒部、82…ボルト、
83…ナット、90…小径筒部、91…垂直壁部、92…大径筒部、93…フランジ部
図1
図2
図3