【実施例】
【0028】
以下、本発明による銀被覆銅粉およびその製造方法の実施例について詳細に説明する。
【0029】
[実施例1]
アトマイズ法により製造された市販の銅粉(日本アトマイズ加工株式会社製のアトマイズ銅粉SF−Cu 5μm)を用意し、この(銀被覆前の)銅粉の粒度分布を求めたところ、銅粉の累積10%粒子径(D
10)は2.26μm、累積50%粒子径(D
50)は5.20μm、累積90%粒子径(D
90)は9.32μmであった。なお、銅粉の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布装置(日機装株式会社製のマイクロトラック粒度分布測定装置MT−3300)により測定して、累積10%粒子径(D
10)、累積50%粒子径(D
50)、累積90%粒子径(D
90)を求めた。
【0030】
また、EDTA−4Na(43%)1470gと炭酸アンモニウム1820gを純水2882gに溶解した溶液(溶液1)と、EDTA−4Na(43%)1470gと炭酸アンモニウム350gを純水2270gに溶解した溶液に、銀77.8gを含む硝酸銀水溶液235.4gを加えて得られた溶液(溶液2)を用意した。
【0031】
次に、窒素雰囲気下において、上記の銅粉700gを溶液1に加えて、攪拌しながら35℃まで昇温させた。この銅粉が分散した溶液に溶液2を加えて30分間攪拌した後、ろ過し、水洗し、乾燥して、銀により被覆された銅粉(銀被覆銅粉)を得た。
【0032】
次に、得られた銀被覆銅粉0.5gを純水8gに添加し、これを(酸性の)金めっき液0.1mLに添加して室温で30分間撹拌した後、押し出し水をかけながら、ろ過し、ろ紙上の固形物を純水で洗浄し、真空乾燥機により70℃で5時間乾燥させて、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、金めっき液として、金濃度20g/Lのシアン金カリウム溶液に、50質量%のクエン酸三カリウム1水和物と、38.9質量%の無水クエン酸と、10質量%のL−アスパラギン酸と、1.1質量%の硫酸コバルトとからなる建浴用添加剤を添加した金めっき液を使用した。また、ろ液の量は77.7gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度をICP質量分析装置(ICP−MS)により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、120mg/Lであった。
【0033】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉を王水に溶解させた後、純水を添加してろ過することにより銀を塩化銀として回収し、ろ液についてICP質量分析装置(ICP−MS)によりAuの含有量を測定するとともに、回収した塩化銀から重量法によりAgの含有量を求めたところ、銀被覆銅粉中のAuの含有量は0.60質量%であり、Agの含有量は11.0質量%であった。
【0034】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉40mgを、示差熱・熱重量同時測定装置(TG−DTA装置)により、大気中において室温(25℃)から昇温速度10℃/分で400℃まで昇温させて計測された200℃、250℃、300℃、350℃および400℃における重量の各々と加熱前の銀被覆銅粉の重量の差(加熱により増加した重量)の加熱前の銀被覆銅粉の重量に対する重量増加率(%)から、加熱により増加した重量はすべて銀被覆銅粉の酸化により増加した重量であるとみなして、銀被覆銅粉の大気中における(酸化に対する)高温安定性を評価することにより、銀被覆銅粉の保存安定性(信頼性)を評価した。その結果、200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率は、それぞれ0.10%、0.08%、0.37%、1.96%であった。
【0035】
[実施例2]
実施例1で得られた銀被覆銅粉3gを純水15gに添加し、金めっき液の量を0.55mLとした以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は123.65gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、66mg/Lであった。
【0036】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.30質量%、11.0質量%であった。
【0037】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.11%、0.10%、0.63%、2.63%であった。
【0038】
[実施例3]
実施例1で得られた銀被覆銅粉3gを純水15gに添加し、金めっき液の量を0.25mLとした以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は74.74gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、99mg/Lであった。
【0039】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.16質量%、10.1質量%であった。
【0040】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.10%、0.17%、0.88%、3.26%であった。
【0041】
[実施例4]
実施例1で得られた銀被覆銅粉5gを純水15gに添加し、金めっき液の量を0.25mLとした以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は110.5gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、110mg/Lであった。
【0042】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.09質量%、10.1質量%であった。
【0043】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.09%、0.21%、0.87%、3.36%であった。
【0044】
[実施例5]
実施例1で得られた銀被覆銅粉7gを純水15gに添加し、これを金濃度49g/Lのシアン金カリウム溶液からなる金めっき液0.25mLに添加した以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は84.82gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ5mg/L、1mg/L未満、4mg/Lであった。本実施例では、クエン酸などを添加していないため、金めっき液が酸性でないので、反応が進み難く、ろ液にAuが残存していた。
【0045】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.17質量%、10.1質量%であった。
【0046】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.06%、0.24%、1.07%、3.34%であった。
【0047】
[実施例6]
金めっき液として、金濃度10g/Lのシアン金カリウム溶液0.91gと、1.87gのクエン酸三カリウム1水和物と、0.07gの無水クエン酸とを含む溶液から分取した金めっき液1mLを使用し、実施例1で得られた銀被覆銅粉3gを純水15gに添加した以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は100.57gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、83mg/Lであった。
【0048】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.70質量%、10.9質量%であった。
【0049】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.13%、0.13%、0.81%、2.95%であった。
【0050】
[実施例7]
金めっき液として、金濃度10g/Lのシアン金カリウム溶液5mLに、0.05gのクエン酸三カリウム1水和物と、0.041gの無水クエン酸とを添加した溶液から分取した金めっき液1mLを使用し、実施例1で得られた銀被覆銅粉10gを純水15gに添加した以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は123.9gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、120mg/Lであった。
【0051】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.01質量%、10.1質量%であった。
【0052】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.15%、0.31%、0.99%、3.52%であった。
【0053】
[実施例8]
金めっき液として、金濃度10g/Lのシアン金カリウム溶液5mLに、0.05gのクエン酸三カリウム1水和物と、0.041gの無水クエン酸と、0.0085gのL−アスパラギン酸とを添加した溶液から分取した金めっき液1mLを使用し、実施例1で得られた銀被覆銅粉10gを純水15gに添加した以外は、実施例1と同様の方法により、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は88gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ1mg/L未満、1mg/L未満、140mg/Lであった。
【0054】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.01質量%、10.3質量%であった。
【0055】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.14%、0.28%、0.96%、3.57%であった。
【0056】
[比較例1]
実施例1で得られた銀被覆銅粉(金めっき液に添加しないで、表面に金を担持させていない銀被覆銅粉)中のAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、10.9質量%であった。また、銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.16%、0.46%、1.27%、3.80%であった。
【0057】
[比較例2]
アトマイズ法により製造された市販の銅粉(日本アトマイズ加工株式会社製のアトマイズ銅粉SFR−5μm)を用意し、この銅粉の粒度分布を実施例1と同様の方法により求めたところ、銅粉の累積10%粒子径(D
10)は2.12μm、累積50%粒子径(D
50)は4.93μm、累積90%粒子径(D
90)は10.19μmであった。
【0058】
また、EDTA−4Na(43%)337.83gと炭酸アンモニウム9.1gを純水1266.3gに溶解した溶液に、銀38.89gを含む硝酸銀水溶液123.89gを加えて得られた溶液(溶液1)と、EDTA−4Na(43%)735gと炭酸アンモニウム175gを純水1133.85gに溶解した溶液(溶液2)を用意した。
【0059】
次に、窒素雰囲気下において、上記の銅粉350gを溶液1に加えて、攪拌しながら35℃まで昇温させた。この銅粉が分散した溶液に溶液2を加えて30分間攪拌した後、ろ過し、水洗し、乾燥して、銀により被覆された銅粉(銀被覆銅粉)を得た。この銀被覆銅粉中のAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、10.1質量%であった。
【0060】
また、得られた銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.22%、0.46%、1.07%、2.74%であった。
【0061】
[実施例9]
シアン金カリウム(小島薬品化学株式会社製)1.4633gと、無水クエン酸(和光純薬工業株式会社製)0.8211gと、L−アスパラギン酸(和光純薬工業株式会社製)0.1708gと、クエン酸三カリウム1水和物(和光純薬工業株式会社製)0.9998gとを純水100gに加えて30℃で11分間撹拌して金めっき液を作製した。
【0062】
次に、比較例2で得られた銀被覆銅粉100gを純水150gに添加し、上記の金めっき液10.299gを添加して30℃で30分間撹拌した後、押し出し水をかけながら、ろ過し、ろ紙上の固形物を純水で洗浄し、真空乾燥機により70℃で5時間乾燥させて、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を得た。なお、ろ液の量は650gであり、ろ液中のAu、Ag、Cuの濃度を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ2mg/L、1mg/L未満、150mg/Lであった。
【0063】
このようにして得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉中のAuとAgの含有量を実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.10質量%、10.0質量%であった。
【0064】
また、得られた(表面に金を担持させた)銀被覆銅粉の200℃、250℃、300℃および350℃における重量増加率を実施例1と同様の方法により求めたところ、それぞれ0.13%、0.27%、0.80%、2.27%であった。
【0065】
これらの実施例および比較例で得られた銀被覆銅粉の製造条件および特性を表1〜表3に示す。また。実施例1〜5および比較例1で得られた銀被覆銅粉の温度に対する重量増加率を
図1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】
表1〜表3および
図1に示すように、表面に金を担持させた実施例の銀被覆銅粉では、表面に金を担持させていない比較例の銀被覆銅粉と比べて、大気中において加熱したときの重量増加率を小さくすることができるので、耐酸化性を向上させることができ、保存安定性(信頼性)に優れているのがわかる。
【0070】
また、表面に金を担持させた実施例の銀被覆銅粉を製造する際に得られたろ液中のAgの濃度が非常に低く、Cuの濃度が高いことから、銀で被覆されていない銅粉の露出部分が選択的に金めっきされると推測され、銀で被覆されていない銅粉の露出部分を非常に少ない量の金で埋めて、銀被覆銅粉の耐酸化性を向上させ、保存安定性(信頼性)に優れた銀被覆銅粉を製造することができる。
【0071】
また、比較例2および実施例9のそれぞれの銀粉87.0質量%と、エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製のJER1256)3.8質量%と、溶剤としてブチルカルビトールアセテート(和光純薬工業株式会社製)8.6質量%と、硬化剤(味の素ファインテクノ株式会社製のM−24)0.5質量%と、分散剤としてオレイン酸(和光純薬工業株式会社製)0.1質量%とを、自公転式真空攪拌脱泡装置(株式会社シンキー社製のあわとり練太郎)により混合(予備混練)した後、3本ロール(オットハーマン社製のEXAKT80S)により混練することにより、それぞれ導電性ペースト1を得た。
【0072】
また、銀イオンとして21.4g/Lの硝酸銀溶液502.7Lに、工業用のアンモニア水45Lを加えて、銀のアンミン錯体溶液を生成した。生成した銀のアンミン錯体溶液に濃度100g/Lの水酸化ナトリウム溶液8.8Lを加えてpH調整し、水462Lを加えて希釈し、還元剤として工業用のホルマリン48Lを加えた。その直後に、ステアリン酸として16質量%のステアリン酸エマルジョン121gを加えた。このようにして得られた銀のスラリーをろ過し、水洗した後、乾燥して銀粉21.6kgを得た。この銀粉をヘンシェルミキサ(高速攪拌機)で表面平滑化処理した後、分級して11μmより大きい銀の凝集体を除去した。
【0073】
このようにして得られた銀粉85.4質量%と、エチルセルロース樹脂(和光純薬工業株式会社製)1.2質量%と、溶剤(JMC株式会社製のテキサノールと和光純薬工業株式会社製のブチルカルビトールアセテートを1:1で混合した溶剤)7.9質量%と、添加剤としてガラスフリット(旭硝子株式会社製のASF−1898B)1.5質量%および二酸化テルル(和光純薬工業株式会社製)3.2質量%を、自公転式真空攪拌脱泡装置(株式会社シンキー社製のあわとり練太郎)により混合(予備混練)した後、3本ロール(オットハーマン社製のEXAKT80S)により混練することにより、導電性ペースト2を得た。
【0074】
次に、2枚のシリコンウエハ(株式会社E&M製、80Ω/□、6インチ単結晶)を用意し、それぞれのシリコンウエハの裏面にスクリーン印刷機(マイクロテック株式会社製のMT−320T)によりアルミペースト(東洋アルミニウム株式会社製のアルソーラー14−7021)を印刷した後に、熱風式乾燥機により200℃で10分間乾燥するとともに、シリコンウエハの表面にスクリーン印刷機(マイクロテック株式会社製のMT−320T)により、上記の導電性ペースト2を幅50μmの100本のフィンガー電極形状に印刷した後、熱風式乾燥機により200℃で10分間乾燥し、高速焼成IR炉(日本ガイシ株式会社製の高速焼成試験4室炉)のイン−アウト21秒間としてピーク温度820°で焼成した。その後、それぞれのシリコンウエハの表面にスクリーン印刷機(マイクロテック株式会社製のMT−320T)により、それぞれの導電性ペースト1(比較例2と実施例9の銀被覆銅粉から得られた導電性ペースト1)を幅1.3mmの3本のバスバー電極形状に印刷した後、熱風式乾燥機により200℃で40分間乾燥するとともに硬化させて太陽電池を作製した。
【0075】
上記の太陽電池にソーラーシミュレータ(株式会社ワコム電創製)のキセノンランプにより光照射エネルギー100mWcm
2の疑似太陽光を照射して電池特性試験を行った。その結果、比較例2および実施例9の導電性ペーストを使用して作製した太陽電池の変換効率Effは、それぞれ18.34%、20.12%であった。
【0076】
また、耐候性試験(信頼性試験)として、上記の太陽電池をそれぞれ温度85℃、湿度85%に設定した恒温恒湿器に入れ、24時間後と48時間後の変換効率Effを求めたところ、比較例2の導電性ペーストを使用して作製した太陽電池では、24時間後で17.87%、48時間後で16.79%であり、実施例9の導電性ペーストを使用して作製した太陽電池では、24時間で19.18%、18.90%であった。これらの結果を
図2に示す。これらの結果からわかるように、表面に金を担持させた銀被覆銅粉を用いた導電性ペーストを太陽電池のバスバー電極の形成に使用すると、耐候性試験後でも変換効率の低下を抑えることができる。