(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6574084
(24)【登録日】2019年8月23日
(45)【発行日】2019年9月11日
(54)【発明の名称】2次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 2/34 20060101AFI20190902BHJP
H01M 2/30 20060101ALI20190902BHJP
H01M 2/08 20060101ALI20190902BHJP
H01M 2/26 20060101ALI20190902BHJP
H01M 2/06 20060101ALI20190902BHJP
【FI】
H01M2/34 B
H01M2/30 D
H01M2/08 A
H01M2/26 A
H01M2/06 A
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-150570(P2014-150570)
(22)【出願日】2014年7月24日
(65)【公開番号】特開2015-204285(P2015-204285A)
(43)【公開日】2015年11月16日
【審査請求日】2017年6月21日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0043746
(32)【優先日】2014年4月11日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】金 悳中
(72)【発明者】
【氏名】金 泰安
【審査官】
山内 達人
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0004832(US,A1)
【文献】
特開2001−283829(JP,A)
【文献】
国際公開第00/064995(WO,A1)
【文献】
特開2006−128010(JP,A)
【文献】
特開平05−174808(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0216578(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/34
H01M 2/30
H01M 2/06
H01M 2/08
H01M 2/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容空間を含むケースと、
前記ケースの収容空間内に挿入される電極組立体と、
前記電極組立体に電気的に連結される集電板と、
前記ケースを密封し前記集電板の突出部によって貫通されるキャッププレートと、
前記集電板の前記突出部に結合する端子プレートと、
前記キャッププレート及び前記端子プレートの間に第1方向に挟まれて形成され、前記キャッププレートと接する面及び前記端子プレートと接する面のうち少なくとも一面にシーリング部材が形成された絶縁部材と、
を備え、
前記絶縁部材の一部は、前記第1方向と直交する第2方向に沿って前記シーリング部材及び前記集電板の前記突出部の間に形成され、
前記シーリング部材は、前記絶縁部材が前記キャッププレートに接触する面に形成され、前記絶縁部材は、前記面に通気溝をさらに含み、
前記通気溝の一端は、前記シーリング部材により離隔された一側に位置し、他端は、前記シーリング部材により離隔された他側に伸びて形成されることを特徴とする、2次電池。
【請求項2】
前記シーリング部材は、Oリング状に備えられ、前記集電板の前記突出部の周りに形成されることを特徴とする、請求項1に記載の2次電池。
【請求項3】
前記絶縁部材は、前記集電板の前記突出部によって貫通される貫通ホールを含み、前記シーリング部材は前記貫通ホールの周囲に沿って形成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の2次電池。
【請求項4】
前記シーリング部材は、前記貫通ホールの周囲に沿って連続的に形成されることを特徴とする、請求項3に記載の2次電池。
【請求項5】
前記絶縁部材は、前記シーリング部材に対応する領域にシーリング溝を備えて、前記シーリング溝に前記シーリング部材が結合することを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の2次電池。
【請求項6】
前記シーリング部材は、前記絶縁部材に接着部材を介して付着し、前記キャッププレートおよび前記端子プレートに加圧されることにより形成されることを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の2次電池。
【請求項7】
前記シーリング部材は、発泡スポンジ、EPDM(ethylene propylene diene M−class)ゴム、アクリルゴム(acrylic rubber)、シリコンゴム(silicone rubber)、エラストマー(Elastomer)、サーモプラスチックエラストマー(thermoplastic elastomer、TC)、もしくはサーモプラスチックウレタン(thermoplastic urethane、TPU)のゴム材質または高分子プラスチックの中から選択されたいずれか一つから形成されることを特徴とする、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の2次電池。
【請求項8】
前記シーリング部材は、前記キャッププレートと前記端子プレートの結合により圧縮されることを特徴とする、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の2次電池。
【請求項9】
前記通気溝の前記他端は、前記絶縁部材の外側縁まで伸びて形成されることを特徴とする、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の2次電池。
【請求項10】
前記シーリング部材は、発泡スポンジで形成されることを特徴とする、請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の2次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
2次電池(rechargeable battery)は充電が不可能な一次電池とは違って、充電および放電が可能な電池であって、一つのバッテリーセルがパック形態に包装された低容量電池の場合、携帯電話およびカムコーダーのような携帯が可能な小型電子機器に使われ、バッテリーセルが数十個連結された大容量電池の場合、電気スクーター、ハイブリッド自動車、電気自動車などのモータ駆動用電源として幅広く使用されている。
【0003】
2次電池は様々な形状に製造されているが、代表的形状としては円筒形および角形が挙げられ、正極板と負極板との間に絶縁体であるセパレータを介在して形成された電極組立体と電解液とを共にケースに収容し、ケースにキャッププレートを設置して構成する。もちろん、前記電極組立体には正極端子および負極端子が連結され、これは前記キャッププレートを通して外部に露出または突出する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、2次電池の内部に水分が浸透すると、2次電池の性能に不具合を生ずるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、2次電池の内部に水分が浸透することを防止することが可能な、新規かつ改良された2次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、内部に収容空間を含むケースと、前記ケースの収容空間内に挿入される電極組立体と、前記電極組立体に電気的に連結される集電板と、前記ケースを密封し前記集電板によって貫通されるキャッププレートと、前記集電板の露出した端部に結合する端子プレートと、前記キャッププレート及び前記端子プレートの間に形成され、前記キャッププレートと接する面及び前記端子プレートと接する面のうち少なくとも一面にシーリング部材が形成された絶縁部材と、を備えることを特徴とする、2次電池が提供される。
【0007】
前記シーリング部材は、Oリング状に備えられ、前記集電板の露出した端部の周りに形成されてもよい。
【0008】
前記絶縁部材は、前記集電板によって貫通される貫通ホールを含み、前記シーリング部材は前記貫通ホールの周囲に沿って形成されてもよい。
【0009】
前記シーリング部材は、前記貫通ホールの周囲に沿って連続的に形成されてもよい。
【0010】
前記絶縁部材は、前記シーリング部材に対応する領域にシーリング溝を備えて、前記シーリング溝に前記シーリング部材が結合してもよい。
【0011】
前記シーリング部材は、前記絶縁部材に接着部材を介して付着し、前記キャッププレートおよび前記端子プレートに加圧されることにより形成されてもよい。
【0012】
前記シーリング部材は、発泡スポンジ、EPDM(ehylene propylene diene M−class)ゴム、アクリルゴム(acrylic rubber)、シリコンゴム(silicone rubber)、エラストマー(Elastomer)、サーモプラスチックエラストマー(thermoplastic elastomer、TC)、もしくはサーモプラスチックウレタン(thermoplastic urethane、TPU)のゴム材質または高分子プラスチックの中から選択されたいずれか一つから形成されてもよい。
【0013】
前記シーリング部材は、前記キャッププレートと前記端子プレートの結合により圧縮されてもよい。
【0014】
前記シーリング部材は、前記絶縁部材が前記キャッププレートに接触する面に形成され、前記絶縁部材は、前記面に通気溝をさらに含んでもよい。
【0015】
前記通気溝の一端は、前記シーリング部材により離隔された一側に位置し、他端は、前記シーリング部材により離隔された他側に伸びて形成されてもよい。
【0016】
前記通気溝の前記他端は、前記絶縁部材の外側縁まで伸びて形成されてもよい。
【0017】
前記シーリング部材は、発泡スポンジで形成されてもよい。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、2次電池の内部に水分が浸透することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施例による2次電池の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例による2次電池の断面図である。
【
図4a】本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材の背面図である。
【
図4b】本発明の
図4aの絶縁部材の下面にシーリング部材が結合したことを示した背面図である。
【
図5a】本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材の平面図である。
【
図5b】本発明の
図5aの絶縁部材の上面にシーリング部材が結合したことを示した平面図である。
【
図6a】本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材にシーリング部材が付着する過程を示した断面図である。
【
図6b】本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材にキャッププレートおよび端子が結合する過程を示した断面図である。
【
図7a】本発明の他の実施例による2次電池の絶縁部材の背面図である。
【
図7b】
図7aの絶縁部材の下面にシーリング部材が結合したことを示した背面図である。
【
図8】本発明の他の実施例による2次電池で絶縁部材にキャッププレートおよび端子が結合した構成を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
以下、本発明の一実施例による2次電池の構成について説明する。
【0022】
図1は本発明の一実施例による2次電池の斜視図である。
図2は本発明の一実施例による2次電池の断面図である。
図3は本発明の
図2のA部分拡大図である。
【0023】
図1〜
図3を参照すれば、本発明の一実施例による2次電池100はケース110、電極組立体120、第1端子組立体130、第2端子組立体140、およびキャッププレート150を含む。
【0024】
前記ケース110はアルミニウム、アルミニウム合金またはニッケルめっきされたスチールのような導電性金属からなり、前記電極組立体120が挿入安着できる開口部が形成されたほぼ六面体状からなる。なお、ケースの形状は実施例に限定されず、円筒形等であってもよい。
図2には、前記ケース110とキャッププレート150が結合した状態を示しているので、開口部は示されていないが、前記キャッププレート150と接する部分は実質的に開放されている部分である。
【0025】
前記ケース110は前記第1端子組立体130および第2端子組立体140と絶縁部材を介して電気的に独立する。また、前記ケース110の内面は基本的に絶縁処理されて、前記電極組立体120の無地部が流動によって接触しても電気的に独立できる。したがって、通常電気的短絡が発生することを防止する。ただし、場合により、前記ケース110は前記端子組立体130、140のうちいずれか一つと電気的に連結されて同一の極性を有することができる。
【0026】
前記電極組立体120は薄い板型あるいは膜型に形成された第1電極板121、セパレータ123、第2電極板122の積層体を巻き取るか重ねて形成する。ここで、第1電極板121は正極として動作することができ、第2電極板122は負極として動作することができる。もちろん、当業者の選択により前記第1電極板121および第2電極板122は互いに極性を異にして配置することができる。
【0027】
前記第1電極板121はアルミニウムのような金属箔で形成された第1電極集電体に遷移金属酸化物などの第1電極活物質を塗布することによって形成され、第1活物質が塗布されない領域である第1電極無地部121aを含む。前記第1電極無地部121aは第1電極板121と外部の間で電流の通路を提供する。一方、前記第1電極板121の材質に本発明の範囲が限定されるものではない。
【0028】
前記第2電極板122は銅またはニッケルのような金属箔で形成された第2電極集電体に黒鉛または炭素などの第2電極活物質を塗布することによって形成され、第2活物質が塗布されない領域である第2電極無地部122aを含む。前記第2電極無地部122aは第2電極板122と外部の間で電流の通路を提供する。一方、前記第2電極板122の材質に本発明の範囲が限定されるものではない。
【0029】
前記セパレータ123は第1電極板121と第2電極板122の間に位置して短絡を防止しリチウムイオンの移動を可能にする役割を果たす。前記セパレータ123はポリエチレンやポリプロピレンやポリエチレンとポリプロピレンの複合フイルムからなることができる。一方、前記セパレータ123の材質に本発明の範囲が限定されるものではない。
【0030】
このような電極組立体120の両側端部には第1電極板121と第2電極板122それぞれに前記第1端子組立体130および第2端子組立体140が結合する。
【0031】
このような電極組立体120は実質的に電解質と共に前記ケース110に受納される。前記電解質はEC(ethylene carbonate)、PC(propylene carbonate)、DEC(diethyl carbonate)、EMC(ethyl methyl carbonate)、DMC(dimethyl carbonate)のような有機溶媒にLiPF
6、LiBF
4等のリチウム塩からなることができる。また、前記電解質は液体、固体またはゲル状であってもよい。
【0032】
前記第1端子組立体130は金属またはその等価物からなり、前記第1電極板121と電気的に連結される。前記第1端子組立体130は第1集電板131、第1上部絶縁部材132、第1シーリング部材133、第1下部絶縁部材134、および第1端子プレート136を含む。また、前記第1下部絶縁部材134の内側には第1ガスケット135がさらに形成されることができる。
【0033】
前記第1集電板131は前記電極組立体120の一側端部に突出した第1電極無地部121aと接触して結合する。前記第1集電板131は前記第1電極無地部121aと溶接によって結合する。前記第1集電板131はアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。ただし、前記第1集電板131の材質に本発明の内容が限定されるものではない。前記第1集電板131は前記第1電極無地部121aの隣接する方向に沿って形成された垂直部131a、前記垂直部131aに対してほぼ90度を維持するように形成された水平部131b、前記水平部131bからほぼ90度を維持して上部に突出した突出部131c、前記突出部131cの端部に形成されたリベッティング部131dを含む。前記リベッティング部131dは前記端子プレート136の上面にリベッティング締結され、前記リベッティング部131dの周縁に沿って溶接部131eがさらに形成されて締結力を高めることができる。
【0034】
前記第1上部絶縁部材132は内部に具備された貫通ホール132aが前記第1集電板131の突出部131cによって貫通されるように形成され、前記第1端子プレート136とキャッププレート150との間に形成される。前記第1上部絶縁部材132は前記第1集電板131および第1端子プレート136を前記キャッププレート150と絶縁させて、電気的に独立するようにする。前記第1上部絶縁部材132は前記キャッププレート150と接する下面に形成される第1シーリング溝132b、及び前記第1端子プレート136と接する上面に形成される第2シーリング溝132cの両方又はいずれか一方を含んでもよく、いずれとも含まなくともよい。前記第1シーリング溝132bおよび第2シーリング溝132cは前記第1上部絶縁部材132が前記第1集電板131によって貫通される貫通ホール132aと離隔して貫通ホール132aの周囲に沿って上面および下面にそれぞれ形成される。また、前記第1シーリング溝132bおよび第2シーリング溝132cは前記貫通ホール132aの周囲に沿って連続して形成されてもよく、以降前記第1シーリング部材133が安着して結合するための領域を形成する。したがって、前記第1上部絶縁部材132のシーリング溝132b、132cに前記第1シーリング部材133が結合するとシーリング溝132b、132cの内部領域が密閉されて、水分が前記貫通ホール132aを通じて2次電池100の内部に浸透することを防止できる。なお、本実施例のシーリング溝の配置に本発明の範囲は限定されず、例えば、シーリング溝は貫通ホールの形状と異なる形状に配置されてもよく、また断続的に形成されてもよい。
【0035】
前記第1シーリング部材133は前記第1上部絶縁部材132に結合する。前記第1シーリング部材133は少なくとも1つ備えられ、前記第1シーリング溝132bおよび第2シーリング溝132cの内部にそれぞれ挿入されてOリング(O−ring)状に結合する。なお、本実施例のシーリング部材の形状に本発明の範囲は限定されず、例えば、直線形状又は矩形であってもよい。
【0036】
前記第1シーリング部材133は前記第1上部絶縁部材132の下面に形成された前記第1シーリング溝132bに接着部材133aを介して付着した下部シーリング部材133b、前記第1上部絶縁部材132の上面に形成された第2シーリング溝132cに接着部材133cを介して付着した上部シーリング部材133dを含んで形成されてもよい。
【0037】
前記下部シーリング部材133bおよび上部シーリング部材133dは発泡スポンジ、EPDM(ehylene propylene diene M−class)ゴム、アクリルゴム(acrylic rubber)、シリコンゴム(silicone rubber)、エラストマー(Elastomer)、サーモプラスチックエラストマー(thermoplastic elastomer、TC)、もしくはサーモプラスチックウレタン(thermoplastic urethane、TPU)等のゴム材質または高分子プラスチックの中から選択されたいずれか一つから形成されてもよい。前記第1シーリング部材133b、133dは前記第1上部絶縁部材132からそれぞれ上部の端子プレート136と下部のキャッププレート150に加圧されることにより形成されてもよい。
【0038】
図3を参照すれば、前記第1上部絶縁部材132の界面に沿って矢印に示された水分浸透経路が示されている。前記第1シーリング部材133b、133dはこのような界面に対してOリング(O−ring)状にこのような水分を遮断して、水分が貫通ホール132aを通じて2次電池100の内部に浸透することを防止する。したがって、前記第1シーリング部材133b、133dは水分によって腐食が発生したり電気的短絡が発生することを防止することができる。
【0039】
図4aは本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材の背面図である。
図4bは本発明の
図4aの絶縁部材の下面にシーリング部材が結合したことを示した背面図である。
図5aは本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材の平面図である。
図5bは本発明の
図5aの絶縁部材の上面にシーリング部材が結合したことを示した平面図である。
図6aは本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材にシーリング部材が付着する過程を示した断面図である。
図6bは本発明の一実施例による2次電池の絶縁部材にキャッププレートおよび端子が結合する過程を示した断面図である。
【0040】
図4〜
図6aを参照すれば、前記第1シーリング部材133b、133dはまず、前記第1上部絶縁部材132のシーリング溝132b、132cに接着部材133a、133cを介して付着する。そして、この状態で
図6bに示されたように、前記第1上部絶縁部材132の下部でキャッププレート150、上部で第1端子プレート136が加圧されつつ結合して前記第1シーリング部材133b、133dを圧縮させてもよい。したがって、前記第1シーリング部材133b、133dは弾性復原力を有するようになり、このような力によって前記第1上部絶縁部材132とキャッププレート150の間の界面と、前記第1上部絶縁部材132と前記第1端子プレート136の間の界面を密封することになり、前述したような水分浸透を防止することができる。
【0041】
前記第1下部絶縁部材134は前記第1集電板131の水平部131bとキャッププレート150の間に密着して形成される。前記第1下部絶縁部材134は前記第1集電板131とキャッププレート150を通じて電解質が漏洩することを防止し、前記キャッププレート150を前記第1集電板131と電気的に独立させる。
【0042】
前記第1ガスケット135は前記第1集電板131の突出部131cとキャッププレート150の間に密着して形成されることができる。前記第1ガスケット135は電解質が漏洩することをより効果的に防止するために形成されることができる。ただし、前記第1ガスケット135は前記第1下部絶縁部材134の構成により前記第1下部絶縁部材134と一体に形成されてもよい。
【0043】
前記第1端子プレート136はアルミニウムまたはアルミニウム合金で構成される。前記第1端子プレート136は端子ボディーを基本にして、上部から陥没した形状からなる傾斜面を有する。前記第1集電板131のリベッティング部131dがリベッティングされるとき、前記傾斜面に沿って容易に圧着されて変形でき、その結果、前記リベッティング部131dと面接触を通して結合面積を高めることができる。また、前記第1端子プレート136が前記第1集電板131のリベッティング部131dと接する端部に溶接部131eがさらに形成されて、結合力を高めることができる。したがって、前記第1端子プレート136は前記第1集電板131と機械的および電気的に連結される。
【0044】
前記第2端子組立体140は前記第1端子組立体130と同一の形状を有するように形成され、前記第1端子組立体130と対応するように形成される。前記第2端子組立体140は第2集電板141、第2上部絶縁部材142、第2シーリング部材143、第2下部絶縁部材144、第2ガスケット145、および第2端子プレート146を含む。前記第2端子組立体140の各構成は前述した前記第1端子組立体130と同一の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0045】
前記キャッププレート150は前記ケース110の開口を密封し、前記ケース110と同じ材質で形成することができる。前記キャッププレート150はレーザ溶接によって前記ケース110に結合してもよい。
【0046】
前記キャッププレート150はほぼ中央に他の領域に比べて薄い厚さを有するように形成された安全ベント151を含むことができる。前記安全ベント151は過充電などによって前記キャッププレート150の内部圧力が増加すれば他の領域に比べて、まず開放されて2次電池100の爆発を防止することができる。
【0047】
また、前記キャッププレート150は電解質注入ホールに沿って形成された注入キャップ152をさらに含むことができる。前記注入キャップ152は電解質が前記ケース110に注入された以後、外部に漏出することを防止することができる。
【0048】
以下、本発明の他の実施例による2次電池の構成について説明する。
【0049】
図7aは本発明の他の実施例による2次電池の絶縁部材の背面図である。
図7bは
図7aの絶縁部材の下面にシーリング部材が結合したことを示した背面図である。
図8は本発明の他の実施例による2次電池で絶縁部材にキャッププレートおよび端子が結合した構成を示した断面図である。
【0050】
図7a〜
図8を参照すれば、本発明の他の実施例による2次電池はケース(図示せず)、電極組立体(図示せず)、第1端子組立体(図示せず)、第2端子組立体(図示せず)、およびキャッププレート150を含む。上述した実施例と同一の構成および効果を有する部分については同一符号を付け、以下、上述した実施例との差異点を中心に説明する。
【0051】
前記第1端子組立体は金属またはその等価物からなり、電極組立体の第1電極板と電気的に連結される。前記第1端子組立体は第1集電板、第1上部絶縁部材232、および第1シーリング部材を含む。
【0052】
前記第1上部絶縁部材232は下面に形成された通気溝232aをさらに含む。前記通気溝232aは前記第1上部絶縁部材232の下面から垂直方向に沿って内側に向かって形成される。また、前記通気溝232aは前記第1上部絶縁部材232のエッジ部分から水平方向に内側に向かって形成される。
【0053】
前記通気溝232aは前記第1端子組立体または第2端子組立体にケースの圧力が一定水準以上であれば反転する反転プレートなどの構成を有する場合に内部圧力を維持するために形成される。例えば、第1端子組立体、ケースおよびキャッププレートは第1電極、例えば正極の極性を有するように形成され反転プレートがこれに連結された状態で形成され、内部圧力により反転プレートが反転すれば第2電極の極性を有する第2端子組立体に接触して短絡を誘発することになる。
【0054】
そして、このような実施例で反転プレートと離隔されている第2端子組立体は常に一定水準に圧力を維持しなければならない。
【0055】
したがって、本発明の他の実施例による2次電池は、前記通気溝232aおよび第1シーリング部材133b、133dで通気を行って前記第1端子組立体130または第2端子組立体140が圧力を維持するようにする。もちろん、この場合にも、前記第1上部絶縁部材232に形成された第1シーリング部材133b、133dによって水分が前記2次電池の内部に浸透しないことになる。したがって、前記シーリング部材133b、133dは、通気することはできるが、水分を浸透させないように発泡スポンジで形成することができる。
【0056】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0057】
100 2次電池
110 ケース
120 電極組立体
121 第1電極板
121a 第1電極無地部
122 第2電極板
122a 第2電極無地部
123 セパレータ
130 第1端子組立体
131 第1集電板
131a 垂直部
131b 水平部
131c 突出部
131d リベッティング部
131e 溶接部
132 第1上部絶縁部材
132a 貫通ホール
132b 第1シーリング溝
132c 第2シーリング溝
133 第1シーリング部材
133a、133c 接着部材
133b 下部シーリング部材
133d 上部シーリング部材
134 第1下部絶縁部材
135 第1ガスケット
136 第1端子プレート
140 第2端子組立体
141 第2集電板
142 第2上部絶縁部材
143 第2シーリング部材
144 第2下部絶縁部材
145 第2ガスケット
146 第2端子プレート
150 キャッププレート
151 安全ベント
152 注入キャップ
232 第1上部絶縁部材
232a 通気溝