(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記許容階調電圧範囲の下限階調電圧は、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ低い輝度階調に対応した階調電圧であり、前記許容階調電圧範囲の上限階調電圧は、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ高い輝度階調に対応した階調電圧であることを特徴とする請求項2記載の表示ドライバ。
前記階調電圧生成部にて生成された前記第1〜第kの階調電圧のうちから、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ低い輝度階調に対応した階調電圧を選択し、当該選択した前記階調電圧を前記下限階調電圧として得る下限階調選択部と、
前記階調電圧生成部にて生成された前記第1〜第kの階調電圧のうちから、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ高い輝度階調に対応した階調電圧を選択し、当該選択した前記階調電圧を前記上限階調電圧として得る上限階調選択部と、を有することを特徴とする請求項3記載の表示ドライバ。
前記許容階調電圧範囲の下限階調電圧は、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ低い輝度階調に対応した階調電圧であり、前記許容階調電圧範囲の上限階調電圧は、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ高い輝度階調に対応した階調電圧であることを特徴とする請求項6又は7記載の表示ドライバ。
前記階調電圧生成部にて生成された前記第1〜第kの正極階調電圧及び前記第1〜第kの負極性階調電圧のうちから前記極性指定信号にて示される極性に対応した方を選択し、選択した方を第1〜第kの階調電圧として得る階調極性セレクタと、
前記第1〜第kの階調電圧のうちから、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ低い輝度階調に対応した階調電圧を選択し、当該選択した前記階調電圧を前記下限階調電圧として得る下限階調選択部と、
前記階調電圧生成部にて生成された前記第1〜第kの階調電圧のうちから、前記テストデータ片にて示される前記テスト用輝度階調よりも1段階だけ高い輝度階調に対応した階調電圧を選択し、当該選択した前記階調電圧を前記上限階調電圧として得る上限階調選択部と、を有することを特徴とする請求項8記載の表示ドライバ。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る表示ドライバを含む表示装置100の概略構成を示す図である。
図1において、表示デバイス20は、例えば液晶又は有機ELパネル等からなる。表示デバイス20には、2次元画面の水平方向に伸張するm個(mは2以上の自然数)の水平走査ラインS
1〜S
mと、2次元画面の垂直方向に伸張するn個(nは2以上の自然数)のデータラインD
1〜D
nとが形成されている。水平走査ライン及びデータラインの各交叉部には、画素を担う表示セルが形成されている。尚、表示デバイス20の水平走査ラインS
1〜S
mは走査ドライバ12と接続されており、データラインD
1〜D
nはデータドライバ13と接続されている。
【0023】
駆動制御部11は、映像信号VD中から水平同期信号を検出して走査ドライバ12に供給する。また、駆動制御部11は、映像信号VDに基づき各画素の輝度レベルを例えば8ビットの輝度階調で指定する画素データPDの系列を生成してデータドライバ13に供給する。
【0024】
走査ドライバ12は、駆動制御部11から供給された水平同期信号に同期したタイミングで、水平走査パルスSPを表示デバイス20の水平走査ラインS
1〜S
mの各々に順次印加する。
【0025】
データドライバ13は、半導体IC(integrated circuit)チップに形成されている。データドライバ13は、この半導体ICチップの外部から供給されたテストモード信号TMが通常モードを示す場合には、駆動制御部11から供給された画素データPDを1水平走査ライン分、つまりn個毎に各画素データPDに夫々対応した電圧値を有する画素駆動電圧G
1〜G
nに変換する。そして、データドライバ13は、当該画素駆動電圧G
1〜G
nを表示デバイス20のデータラインD
1〜D
nに印加する。
【0026】
一方、テストモード信号TMがテストモードを示す場合には、データドライバ13は、自己故障診断テスト(後述する)を実行し、そのテスト結果("故障無"、"故障有")を示すテスト結果信号TRSを外部出力する。
【0027】
図2は、データドライバ13の内部構成を示すブロック図である。
図2において、データ取込部131は、駆動制御部11から画素データPDの各々を順次取り込み、1水平走査ライン分のn個の画素データPD毎に、これらn個の画素データPDを画素データR
1〜R
nとしてテストデータ入力部132に供給する。
【0028】
テストデータ入力部132は、テストモード信号TMが通常モードを示す場合には、画素データR
1〜R
nをそのまま画素データQ
1〜Q
nとして階調電圧変換部133に供給する。一方、テストモード信号TMがテストモードを示す場合には、テストデータ入力部132は、テスト制御部130から供給された例えば8ビットのテストデータTDにて示される値を夫々が示す画素データQ
1〜Q
nを階調電圧変換部133に供給する。
【0029】
階調電圧生成部134は、例えば
図3に示すにように、直列接続された抵抗RP0〜RP256を有する第1のラダー抵抗、及び直列接続された抵抗RN0〜RN256を有する第2のラダー抵抗を含む。第1のラダー抵抗は、正極性の基準電圧DVに基づき、8ビットの画素データで表現可能な256階調分の正極性の階調電圧Y
1〜Y
256を生成する。第2のラダー抵抗は、負極性の基準電圧−DVに基づき、8ビットの画素データで表現可能な256階調分の負極性の階調電圧X
1〜X
256を生成する。
【0030】
階調電圧生成部134は、正極性の階調電圧Y
1〜Y
256及び負極性の階調電圧X
1〜X
256を階調電圧変換部133に供給する。
【0031】
階調電圧変換部133は、テストデータ入力部132から供給された画素データQ
1〜Q
nの各々を、その画素データQによって示される輝度レベルに対応した正極性の階調電圧を有する画素駆動電圧P
1〜P
nに変換する。更に、階調電圧変換部133は、これら画素データQ
1〜Q
nの各々を、その画素データQによって示される輝度レベルに対応した負極性の階調電圧を有する画素駆動電圧N
1〜N
nに変換する。
【0032】
すなわち、階調電圧変換部133は、画素データQ
1〜Q
nの各々毎に、階調電圧生成部134から供給された正極性の階調電圧Y
1〜Y
256のうちからその画素データQにて示される輝度レベルの階調に対応した正極性の階調電圧Yを選択する。そして、階調電圧変換部133は、画素データQ
1〜Q
nの各々に対して上記のように選択した階調電圧Yの各々を、正極性の画素駆動電圧P
1〜P
nとする。更に、階調電圧変換部133は、画素データQ
1〜Q
nの各々毎に、階調電圧生成部134から供給された負極性の階調電圧X
1〜X
256のうちからその画素データQにて示される輝度レベルの階調に対応した負極性の階調電圧Xを選択する。そして、階調電圧変換部133は、画素データQ
1〜Q
nの各々に対して上記のように選択した階調電圧Xの各々を、負極性の画素駆動電圧N
1〜N
nとする。
【0033】
階調電圧変換部133は、上記した正極性の画素駆動電圧P
1〜P
n及び負極性の画素駆動電圧N
1〜N
nを極性切替部135に供給する。
【0034】
極性切替部135は、正極性の画素駆動電圧P
1〜P
nと、負極性の画素駆動電圧N
1〜N
nとを所定の周期にて交互に選択し、選択した方を画素駆動電圧A
1〜A
nとして出力部136に供給する。
【0035】
ただし、極性切替部135は、テスト制御部130から極性指定信号PSが供給された場合には、正極性の画素駆動電圧P
1〜P
nと、負極性の画素駆動電圧N
1〜N
nとのうちから、当該極性指定信号PSにて指定された極性に対応した方を選択し、画素駆動電圧A
1〜A
nとして出力部136に供給する。例えば正極性を示す論理レベル0の極性指定信号PSに応じて、極性切替部135は、正極性の画素駆動電圧P
1〜P
nを選択し、これらを画素駆動電圧A
1〜A
nとして出力部136に供給する。一方、負極性を示す論理レベル1の極性指定信号PSに応じて、極性切替部135は、負極性の画素駆動電圧N
1〜N
nを選択し、これらを画素駆動電圧A
1〜A
nとして出力部136に供給する。
【0036】
図4は、出力部136の内部構成を示す回路図である。
図4において、アンプAP
1〜AP
nは、画素駆動電圧A
1〜A
nを夫々個別に増幅して得られた画素駆動電圧M
1〜M
nを、夫々ラインL1〜Lnを介して出力スイッチSG
1〜SG
nに供給する。尚、アンプAP
1〜AP
nは、テスト制御部130から供給されたアンプ制御信号AEに基づき個別にその増幅動作を有効化するか、又は無効化するのかの設定が為される。この際、アンプAP
1〜AP
nのうちで無効化状態に設定されたアンプAPは、その出力端子をハイインピーダンス状態に設定する。
【0037】
出力スイッチSG
1〜SG
nは、テスト制御部130から出力有効を示す出力イネーブル信号OEが供給されている間はオン状態となり、アンプAP
1〜AP
nの各々から供給された画素駆動電圧M
1〜M
nを画素駆動電圧G
1〜G
nとして出力ラインOL
1〜OL
nを介して表示デバイス20のデータラインD
1〜D
nに夫々印加する。尚、出力ラインOL
1〜OL
nは夫々、表示デバイス20のデータラインD
1〜D
nと接続されている。
【0038】
出力スイッチSG
1〜SG
nは、出力イネーブル信号OEが出力無効を示す場合には全てオフ状態となり、データドライバ13と表示デバイス20との間の電気的接続を遮断する。
【0039】
また、
図4において、ラインL1〜Lnの各々には、上記した出力スイッチSG
1〜SG
nと共にモニタスイッチとしてのスキャンスイッチSC
1〜SC
nが接続されている。尚、
図4に示すように、スキャンスイッチSC
1〜SC
n各々の一端がラインL1〜Lnに夫々接続されており、スキャンスイッチSC
1〜SC
n各々の他端にはモニタラインMLが共通に接続されている。
【0040】
スキャンスイッチSC
1〜SC
nは、テストモード信号TMに応じてテスト制御部130が送出したスキャン信号SCNに基づき、順次択一的にオン状態に設定される。この際、スキャンスイッチSC
1〜SC
nのうちでオン状態に設定されたスキャンスイッチSCは、その一端に接続されているラインLの電圧、つまり、当該ラインLに接続されているアンプAPから送出された画素駆動電圧Mの電圧値をモニタ階調電圧MVとして、モニタラインMLを介して比較部CMPに供給する。例えば、スキャン信号SCNに応じてスキャンスイッチSC
1がオン状態に設定された場合には、スキャンスイッチSC
1は、アンプAP
1から送出された画素駆動電圧M
1の電圧値をモニタ階調電圧MVとしてモニタラインMLを介して比較部CMPに供給する。
【0041】
要するに、モニタスイッチ(SC
1〜SC
n)は、アンプAP
1〜AP
nの各々から送出された画素駆動電圧M
1〜M
nの各々を、テストモード信号TMに応じて択一的にモニタラインMLに供給するのである。
【0042】
階調極性セレクタKSは、階調電圧生成部134から供給された正極性の階調電圧Y
1〜Y
256と、負極性の階調電圧X
1〜X
256とのうちから、極性指定信号PSにて指定された極性に対応した方を選択し、これらを階調電圧U
1〜U
nとして上限階調選択部SEU及び下限階調選択部SELに供給する。
【0043】
上限階調選択部SEUは、テスト制御部130から供給されたテストデータTDによって示される値に1を加算することにより、当該TDによって示される輝度階調よりも1段階だけ高い輝度階調を上限階調値として求める。そして、上限階調セレクタSEUは、階調電圧U
1〜U
nのうちから、その上限階調値に対応した階調電圧を選択し、これを上限階調電圧UVとして比較部CMPに供給する。
【0044】
下限階調選択部SELは、テストデータTDによって示される値から1を減算することにより、当該TDによって示される輝度階調よりも1段階だけ低い輝度階調を下限階調値として求める。そして、下限階調セレクタSELは、階調電圧U
1〜U
nのうちから、その下限階調値に対応した階調電圧を選択し、これを下限階調電圧LVとして比較部CMPに供給する。
【0045】
比較部CMPは、上限階調電圧UV及び下限階調電圧LVの各々と、モニタ階調電圧MVとを順次大小比較し、その比較結果を示す比較結果信号CPSを排他的論理和ゲートEXに供給する。
【0046】
例えば、比較部CMPは、テスト制御部130から供給された期待値データEDが論理レベル0である場合には、モニタ階調電圧MVと上限階調電圧UVとを大小比較し、MVの方がUVよりも大きい場合には論理レベル1、小さい場合には論理レベル0の比較結果信号CPSを排他的論理和ゲートEXに供給する(上限比較)。また、比較部CMPは、期待値データEDが論理レベル1である場合には、モニタ階調電圧MVと下限階調電圧LVとを大小比較し、MVの方がLVよりも大きい場合には論理レベル1、小さい場合には論理レベル0の比較結果信号CPSを排他的論理和ゲートEXに供給する(下限比較)。
【0047】
排他的論理和ゲートEXは、比較結果信号CPSの論理レベルと期待値データEDの論理レベルとが同一である場合には、"故障無"を表す論理レベル0のテスト結果信号TRSを出力する。一方、比較結果信号CPSの論理レベルと期待値データEDの論理レベルとが互いに異なる場合には、排他的論理和ゲートEXは、"故障有"を表す論理レベル1のテスト結果信号TRSを出力する。
【0048】
テスト制御部130は、外部接続されたテスタ(図示せぬ)から、テストモードを示す例えば論理レベル1のテストモード信号TMが供給されると、
図5に示すタイムチャートに従ったシーケンスにて自己故障診断テストを実行する。尚、当該自己故障診断テストでは、階調電圧変換部133、極性切替部135及び出力部136内における、画素駆動電圧M
1〜M
n各々の生成に関わるn系統の回路網(以下、チャネルと称する)に対して、チャネル毎に、各輝度階調(例えば第1〜第256階調)に対応した適切な階調電圧が得られているか否かをテストする。
【0049】
すなわち、テスト制御部130は、
図5に示すように、夫々が映像信号における2フレーム期間からなる第1〜第nのテスト周期の各々で、各チャネルに対して階調毎の階調電圧の故障を検出する階調診断テストGSを行う。この際、テスト制御部130は、
図5に示すように、テストモード信号TMに応じて、第1〜第nのテスト周期毎に出力部136のスキャンスイッチSC
1〜SC
nを順次択一的にオン状態に設定するスキャン信号SCNを出力部136に供給する。
【0050】
図6は、階調診断テストGSのシーケンスを示すタイムチャートである。
図6に示すように、当該階調診断テストGSにおいてテスト制御部130は、
図6に示すテスト工程TC1〜TC8各々を順に実行する。
【0051】
テスト制御部130は、階調診断テストGSにおけるテスト工程TC1〜TC4の各々では、正極を指定する論理レベル0の極性指定信号PSを極性切替部135及び出力部136に供給し、テスト工程TC5〜TC8の各々では負極を指定する極性指定信号PSを極性切替部135及び出力部136に供給する。また、テスト制御部130は、テスト工程TC1、TC3、TC5及びTC7の各々では、論理レベル0の期待値データEDを出力部136に供給し、テスト工程TC2、TC4、TC6及びTC8の各々では、論理レベル1の期待値データEDを出力部136に供給する。また、テスト制御部130は、テスト工程TC1、TC2、TC5及びTC6の各々では、出力有効を示す論理レベル1の出力イネーブル信号OEを出力部136に供給し、テスト工程TC3、TC4、TC7及びTC8の各々では、出力無効を示す論理レベル0の出力イネーブル信号OEを出力部136に供給する。
【0052】
更に、テスト制御部130は、テストモード信号TMに応じて、テスト工程TC1〜TC8の各々において、
図7に示すように、テスト用の256階調分の各輝度階調を8ビットで表すテストデータTDとして、[00]h〜[FF]hの各々を生成する。テスト制御部130は、このようにテスト用の輝度階調を示すテストデータTDとして、[00]h〜[FF]hの各々を1水平走査期間H毎に順次、テストデータ入力部132及び出力部136に供給する。
【0053】
これにより、テスト工程TC1〜TC8の各々では、256階調分の各輝度階調を表すテストデータ[00]h〜[FF]hの各々に対応した正極性の画素駆動電圧P及び負極性の画素駆動電圧Nが、階調電圧変換部133から出力される。この際、テスト工程TC1〜TC4の各々では、正極を指定する極性指定信号PSに応じて、テストデータ[00]h〜[FF]hの各々に対応した正極性の画素駆動電圧Pを夫々有する正極性の画素駆動電圧Mの系列が順次、アンプAPから出力される。一方、テスト工程TC5〜TC8の各々では、負極を指定する極性指定信号PSに応じて、テストデータ[00]h〜[FF]hの各々に対応した負極性の画素駆動電圧Nを夫々が有する負極性の画素駆動電圧Mの系列が順次、アンプAPから出力される。
【0054】
ここで、例えば
図5に示すようにスキャンスイッチSC
1がオン状態に設定される第1のテスト周期では、テスト工程TC1〜TC4の各々において、アンプAP
1から送出された各輝度階調に対応した正極性の画素駆動電圧M
1の系列が、モニタラインMLを介してモニタ階調電圧MVの系列として比較部CMPに供給される。また、この第1のテスト周期でのテスト工程TC5〜TC8の各々では、アンプAP
1から送出された各輝度階調に対応した負極性の画素駆動電圧M
1の系列が、モニタラインMLを介してモニタ階調電圧MVの系列として比較部CMPに供給される。
【0055】
比較部CMPは、
図6に示すように、期待値データEDが論理レベル0となるテスト工程TC1、TC3、TC5及びTC7の各々では、上述した上限比較を行う。つまり、比較部CMPは、各輝度階調に対応したモニタ階調電圧MVの各々と、階調毎にその階調で許容される階調電圧の上限値を表す上限階調電圧UVの各々とを大小比較する。この際、比較部CMPは、上限階調電圧UVがモニタ階調電圧MVよりも大きい場合には論理レベル0、UVがMV以下である場合には論理レベル1の比較結果信号CPSを排他的論理和ゲートEXに供給する。また、比較部CMPは、
図6に示すように、期待値データEDが論理レベル1となるテスト工程TC2、TC4、TC6及びTC8の各々では、上述した下限比較を行う。つまり、比較部CMPは、各輝度階調に対応したモニタ階調電圧MVの各々と、階調毎にその階調で許容される階調電圧の下限値を表す下限階調電圧LVの各々とを大小比較する。この際、比較部CMPは、下限階調電圧LVがモニタ階調電圧MVよりも大きい場合には論理レベル0、LVがMV以下である場合には論理レベル1の比較結果信号CPSを排他的論理和ゲートEXに供給する。
【0056】
すなわち、モニタ階調電圧MVの電圧値が許容階調電圧範囲内にある場合、つまり下限階調電圧LV〜上限階調電圧UVの範囲内にある場合には、比較部CMPは、テスト工程TC1、TC3、TC5又はTC7では論理レベル0、テスト工程TC2、TC4、TC6又はTC8では論理レベル1の比較結果信号CPSを出力することになる。ところが、モニタ階調電圧MVの電圧値が正常値ではない場合、例えばモニタ階調電圧MVの電圧値が上限階調電圧UVより大きい場合には、比較部CMPは、テスト工程TC1、TC3、TC5又はTC7において論理レベル1の比較結果信号CPSを出力する。また、モニタ階調電圧MVの電圧値が下限階調電圧LVより小さい場合には、比較部CMPは、テスト工程TC2、TC4、TC6又はTC8において論理レベル0の比較結果信号CPSを出力することになる。
【0057】
そこで、テスト制御部130は、上限比較を行うテスト工程TC1、TC3、TC5及びTC7の各々では、期待値として論理レベル0を有する期待値データEDを排他的論理和ゲートEXに供給する。また、テスト制御部130は、下限比較を行うテスト工程TC2、TC4、TC6及びTC8の各々では、論理レベル1を有する期待値データEDを排他的論理和ゲートEXに供給する。
【0058】
よって、例えば
図7に示すように、テスト工程TC1で論理レベル1の比較結果信号CPSが得られたとき、又はテスト工程TC2で論理レベル0の比較結果信号CPSが得られたときに、"故障有"を示す論理レベル1のテスト結果信号TRSが外部出力される。一方、モニタ階調電圧MVの電圧値が許容階調電圧範囲(LV〜UV)内にある場合には、テスト工程TC1〜TC8の各々では、"故障無"を示す論理レベル0のテスト結果信号TRSが外部出力される。
【0059】
すなわち、比較部CMP及び排他的論理和ゲートEXを含む故障判定部は、モニタラインMLの電圧値が許容階調電圧範囲(LV〜UV)に含まれるか否かを判定し、含まれる場合には故障無し、含まれない場合には故障有りを示すテスト結果信号TRSを外部出力するのである。
【0060】
ここで、データドライバ13に外部接続されたテスタは、テスト結果信号TRSの取り込みを行い、
図5に示す第1〜第nのテスト周期のうちで、"故障有"を示す論理レベル1のテスト結果信号TRSが取得されたテスト周期を検出する。つまり、テスタは、"故障有"を示す論理レベル1のテスト結果信号TRSが取得されたテスト周期が、テスト開始から何番目に位置するのかにより、故障が生じているチャネルを特定する。
【0061】
例えば、第1のテスト周期では、
図4に示すスキャンスイッチSC
1〜SC
nのうちのSC
1のみがオン状態となるので、画素駆動電圧M
1の生成を担う第1のチャネルが故障診断のテスト対象となる。よって、第1のテスト周期内において1度でも"故障有"を示す論理レベル1のテスト結果信号TRSが取得された場合には、テスタは、第1のチャネルに故障有りと診断する。一方、第1のテスト周期に亘りテスト結果信号TRSが"故障無"を示す論理レベル0の状態を維持していた場合には、テスタは、第1のチャネルには故障無しと診断する。
【0062】
また、例えば第nのテスト周期では、スキャンスイッチSC
1〜SC
nのうちのSC
nのみがオン状態となり、画素駆動電圧M
nの生成を担う第nのチャネルが故障診断のテスト対象となる。よって、この第nのテスト周期内において1度でも故障有りを示す論理レベル1のテスト結果信号TRSが取得された場合には、テスタは、第nのチャネルに故障有りと診断する一方、第nのテスト周期に亘りテスト結果信号TRSが"故障無"を示す論理レベル0の状態を維持していた場合には第nのチャネルには故障が無いと診断する。
【0063】
尚、テスト制御部130は、
図6に示すように、テスト工程TC1〜TC4の各々では、正極を示す極性指定信号PSを極性切替部135及び出力部136の階調極性セレクタKSに供給する。これにより、テスト工程TC1〜TC4の各々で、テスト制御部130は、正極性の各階調電圧をテスト対象とした自己故障診断テストを行う(正極テスト)。一方、テスト工程TC5〜TC8の各々では、テスト制御部130は、負極を示す極性指定信号PSを極性切替部135及び出力部136の階調極性セレクタKSに供給することにより、負極性の各階調電圧をテスト対象とした自己故障診断テストを行う(負極テスト)。
【0064】
また、テスト制御部130は、テスト工程TC1、TC2、TC5及びTC6の各々では、
図6に示すように、出力有効を示す論理レベル1の出力イネーブル信号OEを出力スイッチSG
1〜SG
nに供給する。これにより、テスト工程TC1、TC2、TC5及びTC6の各々では、表示デバイス20がデータドライバ13と電気的に接続された状態となり、この状態で、テスト制御部130が上記した自己故障診断テストを行う(以下、接続状態テストと称する)。
【0065】
一方、テスト工程TC3、TC4、TC7及びTC8の各々では、テスト制御部130は、
図6に示すように出力無効を示す論理レベル0の出力イネーブル信号OEを出力スイッチSG
1〜SG
nに供給する。これにより、テスト工程TC3、TC4、TC7及びTC8の各々では、表示デバイス20とデータドライバ13との電気的接続が遮断された状態となり、かかる状態で、テスト制御部130が上記した自己故障診断テストを行う(以下、非接続状態テストと称する)。
【0066】
この際、テスタは、上記した接続状態テストでのテスト結果(TRS)の内容と、非接続状態テストでのテスト結果の内容とに基づき、
図8に示す診断結果を得る。
【0067】
すなわち、
図8に示すように、接続状態テスト及び非接続状態テストの各々で得られたテスト結果信号TRSが共に"故障無"を示す場合、テスタは、データドライバ13及び表示デバイス20は共に故障無しであるとの診断を行う。
【0068】
また、
図8に示すように、接続状態テストで得られたテスト結果信号TRSが"故障有"を示し、非接続状態テストで得られたテスト結果信号TRSが"故障無"を示す場合、テスタは、データドライバ13には故障無し、表示デバイス20には故障有りとの診断を行う。
また、
図8に示すように、接続状態テスト及び非接続状態テストの各々で得られたテスト結果信号TRSが共に"故障有"を示す場合、テスタは、データドライバ13及び表示デバイス20のうちの少なくともデータドライバ13側には故障が有ると診断する。
【0069】
以上のように、データドライバ13は、外部供給されたテストモード信号TMに応じて、各輝度階調に対応した適切な階調電圧が生成されるか否かをチャネル毎にテスト(自己故障診断テスト)し、そのテスト結果を示すテスト結果信号TRSを外部出力する。
【0070】
更に、かかる自己故障診断テストでは、
図4に示す出力スイッチSG
1〜SG
nのオン・オフ状態を切り替えることにより、表示デバイス20をデータドライバ13に電気的に接続した状態での接続状態テストと、表示デバイス20とデータドライバ13との電気的接続を遮断した状態での非接続状態テストと、を実行する。
【0071】
すなわち、テスト制御部130は、テストモード信号TMに応じて、出力スイッチSG
1〜SG
nをオン状態に設定した状態でテスト用の各輝度階調を示すテストデータTDを階調電圧変換部133に供給する接続状態テストと、出力スイッチSG
1〜SG
nをオフ状態に設定した状態でテストデータTDを階調電圧変換部133に供給する非接続状態テストとを実行する。
【0072】
これにより、テスタは、表示デバイス20をデータドライバ13から切り離すことなく、接続状態テスト及び非接続状態テスト各々でのテスト結果(TRS)に基づき、
図8に示すように、データドライバ13で生じている故障、及び表示デバイス20で生じている故障を個別に診断することが可能となる。
【0073】
尚、比較部CMPでは、モニタ階調電圧MV及び上限階調電圧UV同士の大小比較を行う上限比較と、モニタ階調電圧MV及び下限階調電圧LV同士の大小比較を行う下限比較と、を
図6に示すように時分割で実行しているが、独立した2つの比較器を用いることにより、上限比較及び下限比較を同時に実行するようにしても良い。
【0074】
図9は、かかる点に鑑みて為された出力部136の他の構成を示す回路図である。尚、
図9に示す構成では、
図4に示される比較部CMPに代えて比較器CP1及びCP2を採用し、排他的論理和ゲートEXに代えてオアゲートORを採用した点を除く他の構成は、
図4に示すものと同一である。
【0075】
図9において、比較器CP1は、モニタ階調電圧MVが、上限階調選択部SEUから供給された上限階調電圧UVよりも小であるか否かを判定する為の大小比較行う。ここで、モニタ階調電圧MVが上限階調電圧UVよりも小である場合には、比較器CP1は、故障無しを示す論理レベル0の比較結果信号CUをオアゲートORに供給する。一方、モニタ階調電圧MVが上限階調電圧UV以上である場合には、比較器CP1は、故障有りを示す論理レベル1の比較結果信号CUをオアゲートORに供給する。
【0076】
比較器CP2は、モニタ階調電圧MVが、下限階調選択部SELから供給された下限階調電圧LVよりも大であるか否かを判定する為の大小比較を行う。ここで、モニタ階調電圧MVが下限階調電圧LVよりも大である場合には、比較器CP2は、故障無しを示す論理レベル0の比較結果信号CLをオアゲートORに供給する。一方、モニタ階調電圧MVが下限階調電圧LV未満である場合には、比較器CP2は、故障有りを示す論理レベル1の比較結果信号CLをオアゲートORに供給する。
【0077】
オアゲートORは、比較結果信号CU及びCLが共に故障無しを示す場合には"故障無"を表す論理レベル0のテスト結果信号TRSを外部出力する。オアゲートORは、比較結果信号CU及びCLのうちのいずれか一方が故障有りを示す場合には"故障有"を表す論理レベル1のテスト結果信号TRSを外部出力する。
【0078】
よって、
図9に示す構成を採用した場合には期待値データEDが不要となる。更に、
図6に示す階調診断テストGSにおいて時分割にて順次実行していた上限比較及び下限比較を同時に実行することができるので、階調診断テストGSのテスト周期を1/2にすることが可能となる。
【0079】
また、上記実施例では、画素データによって表される輝度階調を256階調としてその動作を説明したが、輝度階調数は256階調に限定されない。要するに、階調電圧生成部134では、第1〜第k(kは2以上の整数)の輝度階調に対応した正極性の階調電圧Y
1〜Y
k及び負極性の階調電圧X
1〜X
kを生成し、テスト制御部130では、テストデータTDとして第1〜第kのテスト用輝度階調を夫々示すテストデータの系列を生成すれば良いのである。
【0080】
要するに、データドライバ13では、テスト用の輝度階調を示すテストデータ片に基づいて電圧変換部(133、134)が生成した第1〜第n(nは2以上の整数)の画素駆動電圧(M
1〜M
n)を、モニタスイッチ(SC
1〜SC
n)によって択一的にモニタライン(ML)に供給する。故障判定部(CMP、EX、CP1、CP2、OR)は、モニタラインの電圧値が許容階調電圧範囲に含まれるか否かを判定し、許容階調電圧範囲に含まれる場合には故障無し、含まれない場合には故障有りを示すテスト結果信号(TRS)を外部出力する。ここで、テスト制御部(130)は、第1〜第nの画素駆動電圧を表示デバイス(20)に送出する出力スイッチ(SG
1〜SG
n)をオン状態に設定した状態で上記したテストデータ片を電圧変換部に供給する接続状態テストと、出力スイッチをオフ状態に設定した状態で上記したテストデータ片を電圧変換部に供給する非接続状態テストと、をテストモード信号(TM)に応じて実行するのである。