(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記受信部は、前記感染症の治療を支援するための治療支援情報として、前記感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を受信する、
請求項16から請求項18の何れか1項に記載の端末。
前記受信部は、前記感染拡大防止支援システムから、前記行動規制情報によって行動が規制された前記感染者の治療を支援するための治療支援情報、又は、前記行動規制情報によって行動が規制された前記感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報を受信し、
前記画面には、前記治療支援情報、又は、前記生命維持支援情報が表示される、
請求項16から請求項20の何れか1項に記載の端末。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による感染拡大防止支援システムを含むシステムの概念図である。
図2A乃至
図8は、第1の実施形態による感染拡大防止支援システムを説明するための説明図である。本発明の第1の実施形態による感染拡大防止支援システム1は、
図1に示すように、相互に通信する感染拡大防止支援サーバ10と検査端末20とからを備える。検査端末20は、感染症の感染を検査するための端末である。感染拡大防止支援サーバ10は、検査端末20からの送信される情報等に基づいて、種々の情報(詳細は後述)を生成するためのサーバである。
【0017】
図1に示す、端末位置情報DB51、個人情報DB52、会員情報DB53、地図情報DB54、物品情報等DB56、注意情報等DB57、検査判定情報DB58、物品供給支援情報DB62、感染統計情報DB63、緊急搬送支援情報DB64は何れも、感染拡大防止支援システム1の外部の記憶部(例、データベース)である(詳細は後述)。また、詳細解析システム40、物品供給支援システム72、感染統計情報提供システム73、緊急搬送支援システム74は何れも、感染拡大防止支援システム1の外部のシステムである(詳細は後述)。
【0018】
図1に示す移動端末30は、感染拡大防止支援システム1の外部の端末である。移動端末30は、送受信部(送信部又は/及び受信部)310及び出力部330を備える。移動端末30は、送受信部310によって情報を受信し、受信情報を出力部330に出力する。移動端末30の一例は、携帯電話であるが、必ずしも通話機能を有する必要は無く、上述の如く、受信情報を出力する機器(例えば、カード形状の機器)であってもよい。
【0019】
検査端末20は、検査デバイス80を装着する装着部(非図示)、入力受付部210、検査情報取得部220、送受信部(送信部又は/及び受信部)230及び出力部250を備える。例えば、検査端末20は、検査デバイス80を用いて、遺伝子検査、微生物学的検査、免疫学的検査、生化学的検査、などの検査が可能である。
【0020】
検査情報取得部220は、感染症の感染を検査するための検査情報を取得する。一例として、検査情報取得部220は、検査デバイス80から検査情報を取得する。検査情報取得部220は、検査情報を取得した場合、当該検査情報を送受信部230に供給する。
【0021】
入力受付部210は、当該検査端末20の操作者(例えば、被験者)からの入力を受け付ける入力インターフェースを有する。入力受付部210は、操作者からの入力があった場合、入力情報を送受信部230に供給する。入力情報の一例は、例えば、被験者を特定する個人特定情報であるが、個人特定情報は、操作者によって直接入力されたものであってもよいし、個人特定情報に対応付けて予め登録されている短縮コードを操作者が入力することによって選択されたものであってもよいし、検査情報取得部220の検査によって得られる被験者のDNAに関する情報であってもよい。なお、検査情報取得部220は、被験者を特定する個人特定情報(例えば、DNAに関する情報)を含む検査情報を取得してもよい。また、個人特定情報の入力は、検査情報取得部220が被験者を特定する個人特定情報を含む検査情報を取得する場合には不要である。
【0022】
送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ10に種々の情報を送信する。一例として、送受信部230は、検査情報取得部220から検査情報を取得した場合、当該検査情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信する。また、送受信部230は、入力受付部210から入力情報を取得した場合、当該入力情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信する。
なお、検査端末20から感染拡大防止支援サーバ10への送信情報は、入力情報などに応じて異なる。
【0023】
例えば、送受信部230は、
図2Aに示すような、検査端末20を識別する端末ID(例、郵便番号+所定の数桁の英数字)、個人特定情報、及び、検査情報を含む送信情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信する。また例えば、送受信部230は、
図2Bに示すような、システム(
図1)において検査内容(種類、レベル)を特定する検査IDを含む感染拡大防止支援サーバ10に送信してもよい。また例えば、送受信部230は、
図2Cに示すような、被験者の属性情報(例えば、性別、生年月日、血液型、病歴(本人、家族)、医薬品の服用歴、家族構成等)を含む送信情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信してもよい。また例えば、送受信部230は、検査端末20の使用者(被験者)が一人に特定される場合には、感染拡大防止支援サーバ10において端末IDから個人を特定することができるため、
図2Dに示すような、個人特定情報を含まない送信情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信してもよい。また例えば、送受信部230は、検査端末20の利用場所が固定していない場合には、感染拡大防止支援サーバ10において固定的に検査端末20の利用場所を登録しておくことができないため、
図2Eに示すような、検査端末20の位置情報を含む送信情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信してもよい。
【0024】
なお、
図2Bにおける検査IDは、操作者によって直接入力されたものであってもよいし、検査デバイスの形状等に応じて自動的に選択されたものであってもよい。また、
図2Cにおける属性情報は、操作者によって直接入力されたものであってもよいし、個人特定情報に対応付けて当該検査端末20内に登録されているものであってもよい。また、
図2Eにおける位置情報は、GPSを利用して取得されたものであってもよいし(なお、当該場合、検査端末20はGPS機能を有する)、基地局若しくは無線LANなどのアクセスポイントと通信することによって取得されたものであってもよい。
【0025】
また、送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ10等から種々の情報(詳細は後述)を受信する。送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ10等から情報を受信した場合、受信情報を出力部250に供給する。
【0026】
出力部250は、操作者に種々の情報を出力する。例えば、出力部250は、入力受付部210が入力情報を取得するための入力画面、感染拡大防止支援サーバ10等からの受信情報を出力画面に表示する。
【0027】
感染拡大防止支援サーバ10は、受信部110、感染判定部120、送受信制御部130、行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040、緊急搬送支援情報生成部1050、医薬品選定部1060、及び、出力部140を備える。なお、以下の説明において、便宜上、破線にて示すように、行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040及び緊急搬送支援情報生成部1050を情報生成部とも称する。
【0028】
受信部110は、種々の情報を検査端末20から受信する。一例として、受信部110は、検査端末20によって送信された情報を選択的に受信するための制御情報(以下、選択受信制御情報)に従って、検査端末20によって送信された情報を選択的に受信する。
例えば、受信部110は、選択受信制御情報を一時記憶し、一時記憶している選択受信制御情報に基づいて、検査端末20によって送信された情報を選択的に受信する。なお、選択受信制御情報は、送受信制御部130に生成されるが、詳細は後述する。
【0029】
また、受信部110は、検査情報を含む詳細検査要求(詳細な検査若しくは判定を外部に求める要求)を感染判定部120から取得する。受信部110は、詳細検査要求を取得した場合、当該詳細検査要求を詳細解析システム40に出力し、詳細検査要求の応答として、詳細解析システム40から解析結果若しくは判定結果を受信する。
【0030】
また、受信部110は、外部のDBから種々の情報を受信する。以下、外部のDBについて詳しく説明する。
【0031】
外部のDBのうち、端末位置情報DB51、個人情報DB52、会員情報DB53、地図情報DB54、物品情報等DB56、注意情報等DB57、及び、検査判定情報DB58は、主に、感染拡大防止支援サーバ10に提供する情報を記憶する。外部のDBのうち、物品供給支援情報DB62、感染統計情報DB63、及び、緊急搬送支援情報DB64は、主に、感染拡大防止支援サーバ10が生成した情報を記憶する。
【0032】
端末位置情報DB51は、検査端末20、移動端末30等の端末を識別する端末IDに対応付けて各端末の位置情報を記憶する。なお、端末位置情報DB51が、現在の位置情報を記憶する方法は種々の方法があるが、例えば、移動端末30(移動端末である検査端末20も同様)については、携帯電話機等の移動局の位置登録(HLR(home location
register)による位置登録)と同様、適宜、位置情報を更新する。また、上述の如く、GPS又はアクセスポイントとの通信によって、移動端末30自身が取得した位置情報を、適宜、取得し、更新するようにしてもよい。なお、検査端末20(移動端末である検査端末20は除く)については、例えば、設置時に位置情報を登録すればよい。
【0033】
個人情報DB52は、個人特定情報、住所、氏名、連絡先、緊急連絡先、属性情報(例えば、性別、生年月日、血液型、病歴(本人及び家族)、医薬品の服用歴、家族構成等)、認証用情報(例えば、パスワード、生体認証情報)、検査に利用する検査端末20の端末ID、所持する移動端末30の端末IDを記憶する。
【0034】
会員情報DB53は、会員を特定するための会員特定情報、各会員によって指定された指定地域を示す地域情報、各会員によって指定された端末の端末IDを記憶する。会員情報DB53は、各会員によって指定された感染統計情報(後述)に関する情報(集計(出力)項目、生成頻度、生成時刻)を記憶してもよい。なお、会員とは、公的機関(例えば、国、地方自治体)、公共機関(医療機関、学校、電車、バス)、NPO、企業、個人のうち、予め登録したものをいう。
【0035】
地図情報DB54は、位置情報(住所情報)とリンクされた地図情報(ビットマップ)を記憶する。即ち、位置情報(北緯/東経、又は、番地)とビットマップ上の座標とが対応付けられている地図情報を記憶する。また、地図情報DB54は、市町村コード、市町村名、各市町村の位置情報(住所情報)を記憶する。また、地図情報DB54は、所定の場所の位置情報(住所情報)を記憶する。所定の場所の一例は、例えば、消防署(救急隊、レスキュー隊の所属する部署)、感染者の搬送先として指定された医療機関、物品(医薬品、水、食糧、検査デバイス等)の倉庫、物品の集配所などである。
【0036】
物品情報DB56は、所定の物品の在庫情報、配送業者などの物品の供給に関する情報等を記憶する。所定の物品の一例は、医薬品、検査デバイス、マスク、体温計、水、食糧などである。
【0037】
注意情報等DB57は、被験者やその家族へ提供する注意事項又は行動指針を示す注意事項行動指針情報、又は、感染症の拡大を防止する当局の行動計画を示す行動計画情報を生成するために必要となる情報等を記憶する。即ち、注意情報等DB57には、注意事項行動指針情報、行動計画情報等の情報を自動生成するために素材(種々の雛形、各雛形上の各欄に対応する種々の文言)が蓄積されている。なお、注意情報等DB57は、日本語を理解できない外国人、障害者に対応するべく種々の出力形式(例えば、外国語、音声、点字)をサポートし、また、知的障害者へ派遣する支援者に関する情報なども記憶する。
検査判定情報DB58は、被験者における感染症の感染の有無又は程度を判定するために必要となる情報などを記憶する。即ち、検査判定情報DB58には、被験者の検査情報に対して感染症の感染の有無又は程度を判定するためのしきい値又は参照値(又は基準値)などの検査判定情報が予め記憶されている。例えば、検査判定情報DB58は、所定の感染症に対する感染の有無及び程度を判定できるしきい値を該感染症ごとに記憶している。また、例えば、検査判定情報DB58は、所定の感染症に対する感染の有無及び程度を判定できる5段階の基準値(例、基準値:1〜5)を該感染症ごとに記憶している。一例として、検査判定情報DBには、基準値が1、2の場合は感染が無、基準値が3以上の場合は感染が有、基準値が5の場合は程度が重症、のようなデータが予め記憶されている。
【0038】
物品供給支援情報DB62は、情報生成部(主に、行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020)によって生成された情報を記憶する。なお、物品供給支援情報DB62は、物品供給支援システム72によって参照される。
【0039】
感染統計情報DB63は、情報生成部(主に、統計情報生成部1040)によって生成された情報を記憶する。感染統計情報DB63は、感染統計情報提供システム73によって参照される。
【0040】
緊急搬送支援情報DB64は、情報生成部(主に、緊急搬送支援情報生成部1050)によって生成された情報を記憶する。緊急搬送支援情報DB64は、緊急搬送支援システム74によって参照される。
【0041】
続いて、外部のシステムについて説明する。物品供給支援システム72は、当該システムに接続する装置(例えば、端末)に、物品供給支援情報DB62に記憶された情報を提供するシステムである。従って、例えば、物流業者は、配送事業所内の装置から、物品供給支援システム72を利用して、物品の供給に関する情報(例えば、配送予定)を確認することができる。物品供給支援システム72に接続する装置を会員の装置に限定するようにしてもよい。
【0042】
感染統計情報提供システム73は、当該システムに接続する装置に、感染統計情報DB63に記憶された情報を提供するシステムである。従って、例えば、国、地方公共団体、NPOなどは、夫々の装置から、感染統計情報提供システム73を利用して、感染統計情報を確認することができる。感染統計情報提供システム73に接続する装置を会員の装置に限定するようにしてもよい。
【0043】
緊急搬送支援システム74は、当該システムに接続する装置に、緊急搬送支援情報DB64に記憶された情報を提供するシステムである。従って、例えば、国、地方公共団体、などは、夫々の装置から、緊急搬送支援システム74を利用して、緊急搬送支援情報を確認することができる。緊急搬送支援システム74に接続する装置を会員の装置に限定するようにしてもよい。
【0044】
以下、感染拡大防止支援サーバ10の受信部110についての説明を再開する。上述の如く、受信部110は、外部のDBから種々の情報を受信するが、例えば、受信部110は、感染判定部120、情報生成部、医薬品選定部1060又は出力部140の処理に必要となる情報であって、検査端末20から受信した情報に含まれていなかった情報を、外部のDBにアクセスして受信する。なお、受信部110は、外部の情報生成部、医薬品選定部1060、又は、出力部140からの要求に応じて、外部のDBにアクセスし上記情報を受信してもよいし、検査端末20から検査情報を取得したときに、外部のDBにアクセスし上記情報を受信してもよい。
【0045】
例えば、受信部110は、検査端末20からの送信情報が検査端末20の位置情報を含まない送信情報(例えば、
図2Aに示す送信情報)であったときは、当該送信情報に含まれている端末IDに対応付けられた位置情報(即ち、当該検査端末20の位置情報)を端末位置情報DB51から受信する。なお、被験者の位置情報として、検査端末20(若しくは移動端末30)の位置情報を用いる。
【0046】
受信部110は、行動規制情報生成部1000が移動制限情報(後述)を生成する場合、個人情報DB52、端末位置情報DB51、地図情報DB54などに記憶された情報を受信する。
【0047】
受信部110は、行動規制情報生成部1000が感染の拡大防止に用いる物品(例えば、マスクや防護服、消毒液)の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する場合、治療支援情報生成部1010が感染の治療に用いる物品(感染の治療に間接的に寄与する医療関連の物品を含む(例えば、医薬品、検査デバイス、体温計))の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する場合、生命維持支援情報生成部1020が感染者やその家族の生命の維持に要する物品(水、食糧)の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する場合、地図情報DB54、物品情報等DB56などに記憶された情報を受信する。
【0048】
受信部110は、治療支援情報生成部1010等が、上述の注意事項行動指針情報、行動計画情報を生成する場合、注意情報等DB57などに記憶された情報を受信する。また、受信部110は、緊急搬送支援情報生成部1050が、感染者の搬送を支援するための緊急搬送支援情報を生成する場合、地図情報DB54などに記憶された情報を受信する。
【0049】
受信部110は、情報生成部(行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040及び緊急搬送支援情報生成部1050)、又は、医薬品選定部1060が被験者の属性情報を用いて出力情報を生成する場合(例えば、統計情報生成部1040が感染者である被験者の属性別に感染統計情報を生成する場合、医薬品選定部1060が感染者である被験者の属性を考慮して医薬品を選定する場合)において、検査端末20からの送信情報が被験者の属性情報を含まない送信情報(例えば、
図2Aに示す送信情報)であったときは、当該送信情報に含まれている個人特定情報に対応付けられた属性情報を個人情報DB52から受信する。
【0050】
受信部110は、検査端末20から受信した情報、詳細解析システム40から受信した情報、及び、外部のDBから受信した情報を感染判定部120に供給する。なお、受信部110が検査端末20から受信する検査端末20の端末IDは、被験者に関する情報の一例である。また、受信部110が検査端末20又は外部のDBから受信する被験者の個人特定情報、被験者の属性情報、及び、端末(検査端末20、移動端末30)の位置情報(被験者の位置情報)は、被験者に関する情報の一例である。
【0051】
感染判定部120は、受信部110から、受信部110が検査端末20から受信した情報、受信部110が外部のDBから受信した情報、及び、受信部110が詳細解析システム40から受信した情報を取得する。感染判定部120は、受信部110から取得した検査情報等を用いて、感染症の感染の有無又は程度を判定する。換言すれば、感染判定部120は、感染症に感染していない旨の判定、若しくは、感染している感染症の病名(感染の疑いのある感染症も含む)/症状を判定する。
【0052】
なお、感染判定部120は、所定の検査内容(種類、レベル)に従って、感染症の感染の有無又は程度を判定する。一例として、感染判定部120は、受信部110から取得した情報に検査IDが含まれている場合には、当該検査IDによって特定される検査内容に従って、感染症の感染の有無又は程度を判定する。一方、感染判定部120は、受信部110から取得した情報に検査IDが含まれていない場合には、例えば、検査情報から推定した検査内容、若しくは、予め定められた検査内容に従って、感染症の感染の有無又は程度を判定する。また、例えば、感染判定部120は、検査端末20の検査情報と記憶部(例、検査判定情報DB58)に記憶されている検査判定情報とを比較して感染症の感染の有無又は程度を判定する。一例として、感染判定部120は、検査判定情報DB58に記憶されている検査判定情報としての所定のしきい値と検査端末20の検査情報とを比較して、該検査情報が所定のしきい値以上の場合に所定の感染症に感染している(感染が有)と判定し、該検査情報が所定のしきい値より低い場合に所定の感染症に感染していない(感染が無)と判定する。また、例えば、感染判定部120は、検査判定情報DB58に記憶されている検査判定情報としての所定の5段階の基準値と検査端末20の検査情報とを比較して、該検査情報が基準値1や2に相当する場合に所定の感染症に感染していないと判定し、該検査情報が基準値3以上に相当する場合に所定の感染症に感染していると判定し、該検査情報が基準値5に相当する場合に感染症の症状が重症であると判定する。
【0053】
また、感染判定部120は、受信部110が個人情報DB52から受信した情報(例えば、性別、生年月日、病歴(本人及び家族)、医薬品の服用歴、家族構成等)を参照し、感染症の感染の有無又は程度を判定してもよい。
【0054】
また、感染判定部120は、感染症の感染の有無又は程度の判定時において、受信部110を介して、上述の詳細検査要求を詳細解析システム40に送信し、詳細解析システム40から解析結果若しくは判定結果を受信してもよい。感染判定部120は、詳細解析システム40から解析結果若しくは判定結果を受信した場合、当該解析結果若しくは判定結果を用いて感染症の感染の有無又は程度を判定する。また、感染判定部120は、感染症の感染の有無又は程度を判定として、詳細解析システム40から受信した解析結果若しくは判定結果をそのまま用いてもよい。
【0055】
感染判定部120は、感染症の感染の有無又は程度を判定した場合、受信部110が検査端末20から受信した情報(検査情報を除く)、受信部110が外部のDBから受信した情報、及び、感染判定部120による判定結果である感染判定情報を、送受信制御部130、情報生成部(行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040及び緊急搬送支援情報生成部1050)、及び、医薬品選定部1060に供給する。なお、感染判定情報は、感染症の感染の有無又は程度(感染症に感染していない旨の判定、若しくは、感染している感染症の病名(感染の疑いのある感染症も含む))/症状を表す情報である。
【0056】
送受信制御部130は、感染判定部120から取得した情報を用いて、選択受信制御情報を生成する。例えば、送受信制御部130は、選択受信制御情報を生成するための、
図3Aに示すようなテーブルを保持し、感染判定部120から取得した情報(検査ID、個人特定情報、病名、症状)と、選択受信制御情報を生成するためのテーブルとを参照し、
図3Bに示すような、選択受信制御情報を生成する。
図3Aに示すテーブルは、今回行った検査の検査ID、病名/症状に対応付けて、次回以降に行うべき1以上の検査の検査IDを記憶している。
図3Bに示す選択受信制御情報は、個人特定情報と、次回以降に行うべき1以上の検査の検査IDとを含んでいる。送受信制御部130は、選択受信制御情報を生成した場合、生成した選択受信制御情報を受信部110に供給する。なお、受信部110は、当該選択受信制御情報を参照し、検査端末20によって送信された情報のなかから個人特定情報と検査IDの組み合せが一致する情報を選択的に受信する。
【0057】
なお、送受信制御部130は、個人特定情報を含む選択受信制御情報に代えて、検査端末20の端末IDを含む選択受信制御情報(即ち、検査端末20の端末IDと、次回以降に行うべき1以上の検査の検査IDとを含む選択受信制御情報)を生成してもよい。なお、送受信制御部が検査端末20の端末IDを含む選択受信制御情報を生成した場合、受信部110は、検査端末20の端末IDと検査IDの組み合せが一致する情報を選択的に受信する。また、送受信制御部130は、感染判定情報(例えば、病名や症状)に応じて、検査端末20の端末IDを含む選択受信制御情報(例えば、個人特定情報を含まない情報)を生成して、選択的に情報を出力させてもよい。
【0058】
医薬品選定部1060は、感染判定部120から取得する情報を用いて、感染の治療に用いる物品(感染の治療に間接的に寄与する医療関連の物品を含む、以下、同じ)を選定する。なお、医薬品選定部1060が「感染判定部120から取得する情報」は、上述の如く、検査端末20から得られた情報(被験者に関する情報)、外部のDBから得られた情報(被験者に関する情報、地図情報などの被験者に関する情報以外の情報)、及び、感染判定情報である。そして、外部のDBから得られた情報(地図情報などの被験者に関する情報以外の情報)は、検査端末20から得られた情報(被験者に関する情報)又は感染判定情報に基づいて得られたものである。従って、「感染判定部120から取得する情報を用いて、感染の治療に用いる物品を選定する」は、「感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて、感染の治療に用いる物品を選定する」と同じである。
【0059】
例えば、医薬品選定部1060は、病名/症状と医薬品とを対応付けたテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、個人情報DB52の情報(例えば、病歴(本人及び家族)、医薬品の服用歴)などに基づいて、感染の治療に用いる物品(例えば、医薬品、検査デバイス、体温計)の種類、数量を選定する。
【0060】
また、医薬品選定部1060は、感染の治療に用いる物品に加えて、感染の拡大防止に用いる物品(例えば、マスク、防護服、消毒薬)、及び、感染者やその家族の生命の維持に要する物品(例えば、水、食糧)の種類、数量を選定する。
【0061】
医薬品選定部1060は、選定した物品の種類、数量を含む物品選定情報を、情報生成部(行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040及び緊急搬送支援情報生成部1050)、又は、出力部140に出力する。
【0062】
情報生成部(行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040及び緊急搬送支援情報生成部1050)は、感染判定部120、又は、医薬品選定部1060から取得する情報を用いて種々の情報を生成する。
【0063】
なお、「医薬品選定部1060から取得する情報」は、元々は「感染判定部120から取得する情報」に基づいて得られた情報である。従って、「感染判定部120、又は、医薬品選定部1060から取得する情報を用いて種々の情報を生成する」は、「感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて種々の情報を生成する」と同じである。
【0064】
行動規制情報生成部1000は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、特定した感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1000は、行動規制情報として、感染者の移動可能範囲を示す移動制限情報を生成する。また、行動規制情報生成部1000は、例えば、
図4Aに示すような、当該移動制限情報を送信する送信先端末の端末ID、感染者と判定された被験者の氏名、及び、中心座標と半径とによって規定された移動可能範囲を含む、移動制限情報を生成する。
【0065】
なお、
図4Aの移動制限情報に含まれる「送信先端末の端末ID」は、検査情報の送信元である検査端末20の端末ID(被験者に関する情報)、又は/及び、当該感染者と判定された被験者の所持する移動端末30の端末ID(被験者に関する情報)である。
【0066】
また、行動規制情報生成部1000は、病名/症状(感染判定情報)、及び、検査端末20又は移動端末30の位置情報である被験者の位置情報(被験者に関する情報)に基づいて、
図4Aの移動制限情報に含まれる「移動可能範囲」を決定する。例えば、行動規制情報生成部1000は、病名/症状毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報などに基づいて、移動可能範囲を決定する。
【0067】
なお、行動規制情報生成部1000は、
図4Aに示すような移動制限情報に代えてまたは加えて、
図4Bに示すような、当該移動制限情報を送信する送信先端末の端末ID、感染者と判定された被験者の氏名、市町村コードによって規定される移動可能範囲を含む、移動制限情報を生成してもよい。
【0068】
また、行動規制情報生成部1000は、行動規制情報として、被験者やその家族へ提供する注意事項又は行動指針を示す注意事項行動指針情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1000は、上述の如く、病名/症状(感染判定情報)、及び、被験者の位置情報(被験者に関する情報)から移動可能範囲を決定し、当該範囲を超えて外出することを禁止する旨のメッセージ情報を生成する。
【0069】
また、行動規制情報生成部1000は、行動規制情報として、感染症の拡大を防止する当局の行動計画を示す行動計画情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1000は、複数の被験者の感染判定情報、注意情報等DB57の情報などに基づいて、行動計画情報を生成する。
【0070】
更に、行動規制情報生成部1000は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて、感染の拡大防止に用いる物品(例えば、マスク、防護服や消毒液)の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1000は、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報、物品情報等DB56の情報などに基づいて、物品供給支援情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1000は、
図4Cに示すような、感染者と判定された被験者の氏名及び住所、供給先の住所、供給する物品名、供給日を含む、物品供給支援情報を生成する。なお、行動規制情報生成部1000は、医薬品選定部1060から取得した情報(物品選定情報)に基づいて、供給する物品を決定する。また、行動規制情報生成部1000は、感染症の拡大を防止する観点から、感染の拡大防止に用いる物品の供給先を決定することが好ましい。
【0071】
また、行動規制情報生成部1000は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて、感染者の行動規制を解除するための行動規制解除情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1000は、
図4A、
図4Bの移動制限情報を送信した端末に送信するための、移動可能範囲の制限が解除された旨のメッセージ情報を生成する。また例えば、例えば、行動規制情報生成部1000は、移動可能範囲を無限大とした移動制限情報を生成する。
【0072】
なお、行動規制情報生成部1000は、感染判定情報と、被験者の属性情報を含む被験者に関する情報とに基づいて、被験者の属性に応じた行動規制情報を生成するようにしてもよい。例えば、行動規制情報生成部1000は、病名/症状毎、被験者の属性毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報などに基づいて、移動制限情報を生成する。同様に、行動規制情報生成部1000は、被験者の属性に応じた注意事項行動指針情報、行動計画情報、物品供給支援情報を生成するようにしてもよい。
【0073】
治療支援情報生成部1010は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、特定した感染症の治療を支援するための治療支援情報を生成する。例えば、治療支援情報生成部1010は、治療支援情報として、感染の治療に用いる物品(感染の治療に間接的に寄与する医療関連の物品を含む(例えば、医薬品、検査デバイス、体温計))の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する。治療支援情報生成部1010が感染の治療に用いる物品の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する方法は、行動規制情報生成部1000が感染の拡大防止に用いる物品の供給を支援するため物品供給支援情報を生成する方法と同様である。なお、治療支援情報生成部1010は、感染症の拡大を防止する観点からも、感染の治療に用いる物品の供給先を決定することが好ましい。
【0074】
また、治療支援情報生成部1010は、治療支援情報として、感染者やその家族へ提供する注意事項又は行動指針を示す注意事項行動指針情報、感染症の治療する当局の行動計画を示す行動計画情報を生成する。なお、治療支援情報生成部1010が注意事項行動指針情報及び行動計画情報を生成する方法は、行動規制情報生成部1000が注意事項行動指針情報及び行動計画情報と同様である。
【0075】
なお、治療支援情報生成部1010は、行動規制情報生成部1000と同様に、感染判定情報と、被験者の属性情報を含む被験者に関する情報とに基づいて、被験者の属性に応じた治療支援情報を生成するようにしてもよい。
【0076】
生命維持支援情報生成部1020は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、特定した感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報を生成する。例えば、生命維持支援情報生成部1020は、生命維持支援情報として、感染者の生命の維持に要する物品(例えば、水、食糧)の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する。生命維持支援情報生成部1020が感染者やその家族の生命の維持に要する物品の供給を支援するための物品供給支援情報を生成する方法は、行動規制情報生成部1000が感染の拡大防止に用いる物品の供給を支援するため物品供給支援情報を生成する方法と同様である。なお、生命維持支援情報生成部1020は、感染症の拡大を防止する観点からも、感染者の生命の維持に要する物品の供給先を決定することが好ましい。
【0077】
また、生命維持支援情報生成部1020は、生命維持支援情報として、感染者やその家族へ提供する注意事項又は行動指針を示す注意事項行動指針情報、感染症の治療する当局の行動計画を示す行動計画情報を生成する。なお、生命維持支援情報生成部1020が注意事項行動指針情報及び行動計画情報を生成する方法は、行動規制情報生成部1000が注意事項行動指針情報及び行動計画情報と同様である。
【0078】
なお、生命維持支援情報生成部1020は、行動規制情報生成部1000と同様に、感染判定情報と、被験者の属性情報を含む被験者に関する情報とに基づいて、被験者の属性に応じた生命維持支援情報を生成するようにしてもよい。
【0079】
証明情報生成部1030は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて、判定結果(感染判定情報)と判定日時とを含む証明情報を生成する。例えば、証明情報生成部1030は、
図4Dに示すような、当該証明情報を送信する送信先端末の端末ID、感染者と判定された被験者の氏名、判定結果、判定日時、有効期限を含む、証明情報を生成する。なお、証明情報に含まれる有効期限については、判定結果(病名/症状)に基づいて決定する。
【0080】
統計情報生成部1040は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、感染統計情報を生成する。例えば、統計情報生成部1040は、
図5Aに示すような、地域別に、病名毎の感染人数を集計した感染統計情報を生成する。また例えば、統計情報生成部1040は、
図5Bに示すような、地域別、感染者である被験者の属性別に、病名毎の感染人数を集計した感染統計情報を生成してもよい。また例えば、統計情報生成部1040は、病名毎の感染人数を集計した感染統計情報に代えて、病名毎、症状毎の感染人数を集計した感染統計情報(非図示)を生成してもよい。また例えば、感染統計情報を会員に提供する場合、統計情報生成部1040は、会員毎に集計項目を変えて、感染統計情報(非図示)を生成してもよいし、会員毎に生成頻度、生成時刻を変えて、感染統計情報を生成してもよい。
【0081】
緊急搬送支援情報生成部1050は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、特定した感染者の搬送を支援するための緊急搬送支援情報を生成する。例えば、緊急搬送支援情報生成部1050は、
図4Eに示すような、感染者と判定された被験者の氏名、現在位置、搬送先の医療機関、判定結果を含む、緊急搬送支援情報を生成する。なお、緊急搬送支援情報に含まれる搬送先については、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報などに基づいて決定する。
【0082】
情報生成部(行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040及び緊急搬送支援情報生成部1050)は、感染判定部120から取得した情報、及び、生成した各情報を出力部140に供給する。
【0083】
出力部140は、行動規制情報生成部1000から移動制限情報を取得した場合、送信先端末(検査端末20、移動端末30)に当該移動制限情報を送信する。なお、移動制限情報を受信した端末は、当該移動制限情報に基づく移動可能範囲を示す情報を出力部250に表示する。例えば、検査端末20(移動端末30)は、
図4Aに示すような、移動制限情報を受信した場合、
図6に示すような、移動可能範囲を示す情報を出力部250(出力部330)に表示する。なお、
図6において、星印は、感染者と判定された被験者の現在位置、星印を囲む円は移動可能範囲を表している。また例えば、検査端末20(移動端末30)は、
図4Bに示すような、移動制限情報を受信した場合、
図7Aに示すような、移動可能範囲を示す情報を出力部250(出力部330)に表示する。
【0084】
なお、出力部140は、行動規制情報の提供を受ける会員に関する会員情報であって各会員によって指定された指定地域及び指定出力先を含む会員情報に基づいて、当該会員の指定端末(非図示)に、当該指定地域内の被験者の行動規制情報等を出力してもよい。なお、出力部140は、会員の指定端末に送信する情報に被験者を特定できる情報(例えば、名前)が含まれている場合(例えば、
図2Aの移動制御情報)、当該被験者を特定できる情報を秘匿化(例えば、削除)し、会員の端末(非図示)に送信してもよい。
【0085】
また、出力部140は、行動規制情報生成部1000(治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020も同様)から注意事項行動指針情報を取得した場合、送信先端末(検査端末20、移動端末30)に当該注意事項行動指針情報を送信する。なお、注意事項行動指針情報を受信した端末は、当該注意事項行動指針情報を出力部250(出力部330)に表示する。例えば、検査端末20(移動端末30)は、
図7Bに示すような、注意事項を出力部250(出力部330)に表示する。なお、行動規制情報生成部1000が、日本語を理解できない外国人、障害者用(例えば、外国語、音声、点字)の注意事項行動指針情報を生成した場合、検査端末20(移動端末30)は、日本語を理解できない外国人、障害者用の注意事項行動指針情報を表示する。また、出力部140は、行動規制情報生成部1000から行動計画情報を取得した場合、当局の端末(非図示)に当該行動計画情報を送信する。
【0086】
また、出力部140は、行動規制情報生成部1000(治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020も同様)から物品供給支援情報を取得した場合、当該物品供給支援情報を物品供給支援情報DB62に記憶(登録)する。なお、物品供給支援システム72は、物品供給支援システム72の利用者の端末に、物品供給支援情報DB62に記憶された物品供給支援情報を出力する。なお、当該利用者の端末は、例えば、
図7Cに示すような、物品供給支援情報を表示する。なお、物品供給支援システム72の利用が会員(例えば、医薬品、水、食糧などの物品の供給をコントロールする当局、当該物品の供給に関連する物流業者)に限定されている場合、物品供給支援情報の利用は会員に限定されるが、物品供給支援情報の利用を会員に限定する方法はこれに限定されない。例えば、出力部140は、物品供給支援情報の提供を受ける会員に関する会員情報であって各会員によって指定された指定地域及び指定出力先を含む会員情報に基づいて、当該会員の指定端末(非図示)に、当該指定地域内の被験者の物品供給支援情報を出力してもよい。
【0087】
また、出力部140は、行動規制情報生成部1000から行動規制解除情報を取得した場合、送信先端末(検査端末20、移動端末30)に当該行動規制解除情報を送信する。
【0088】
また、出力部140は、証明情報生成部1030から証明情報を取得した場合、送信先端末(検査端末20、移動端末30)に当該証明情報を送信する。なお、証明情報を受信した端末は、当該証明情報を出力部250(出力部330)に表示する。例えば、検査端末20(移動端末30)は、
図7Dに示すような、証明情報を出力部250(出力部330)に表示する。なお、出力部140は、当局の端末(非図示)に証明情報を送信してもよい。
【0089】
また、出力部140は、統計情報生成部1040から感染統計情報を取得した場合、当該感染統計情報を感染統計情報DB63に登録(記憶)する。なお、感染統計情報提供システム73は、感染統計情報提供システム73の利用者の端末に、感染統計情報DB63に記憶された感染統計情報を出力する。なお、当該利用者の端末は、例えば、感染統計情報を表示してもよいし、
図8に示すような、感染統計情報に基づく感染者の分布を表示してもよい。
図8は、ある感染症について、感染者の属性別(丸印、四角印、三角印)、症状別(黒印、白印)に感染者の分布を表示している。なお、感染統計情報提供システム73の利用が会員(例えば、統計情報を利用する当局、調査会社)に限定されている場合、感染統計情報の利用は会員に限定されるが、感染統計情報の利用を会員に限定する方法はこれに限定されない。例えば、出力部140は、感染統計情報の提供を受ける会員に関する会員情報であって各会員によって指定された指定地域及び指定出力先を含む会員情報に基づいて、当該会員の指定端末(非図示)に、当該指定地域について集計された感染統計情報を出力してもよい。
【0090】
また、出力部140は、緊急搬送支援情報生成部1050から緊急搬送支援情報を取得した場合、当該緊急搬送支援情報を緊急搬送支援情報DB64に登録(記憶)する。なお、緊急搬送支援システム74は、緊急搬送支援システム74の利用者の端末に、を緊急搬送支援情報DB64に記憶された緊急搬送支援情報を出力する。なお、緊急搬送支援システム74の利用が会員(例えば、当局、委託会社)に限定されている場合、緊急搬送支援情報の利用は会員に限定されるが、緊急搬送支援情報の利用を会員に限定する方法はこれに限定されない。例えば、出力部140は、緊急搬送支援情報の提供を受ける会員に関する会員情報であって各会員によって指定された指定地域及び指定出力先を含む会員情報に基づいて、当該会員の指定端末(非図示)に、指定地域内の緊急搬送支援情報を出力してもよい。
【0091】
また、出力部140は、医薬品選定部1060から物品選定情報を取得した場合、当該物品選定情報を、送信先端末(検査端末20、移動端末30)に、当該証明情報を送信する。なお、出力部140は、会員情報に基づいて、会員(例えば、医薬品、水、食糧などの物品の供給をコントロールする当局、当該物品の供給に関連する物流業者)の指定端末(非図示)に、物品選定情報を送信してもよい。また、出力部140は、会員の指定する地域に係る物品選定情報を送信してもよい。
【0092】
以下、
図9を用いて、感染拡大防止支援システム1の処理の流れを説明する。なお、
図9に示すフローチャートは、
図1の構成において、感染拡大防止支援サーバ10が行動規制情報を生成し、生成した行動規制情報を検査端末20に送信する例である。また、
図9の左側は検査端末20、右側は感染拡大防止支援サーバ10の処理を示している。
【0093】
検査端末20の検査情報取得部220は、感染症の感染を検査するための検査情報を取得する(ステップS100)。検査端末20の送受信部230は、検査情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信する(ステップS110)。なお、検査端末20の送受信部230は、入力受付部210から入力情報を取得していた場合、当該入力情報とともに検査情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信する。
【0094】
感染拡大防止支援サーバ10の受信部110は、検査端末20によって送信された情報を受信する(ステップS200)。感染拡大防止支援サーバ10の受信部110は、行動規制情報を生成するために必要な情報を外部のDBから受信する(ステップS210)。
感染拡大防止支援サーバ10の感染判定部120は、感染症の感染の有無又は程度を判定する(ステップS220)。感染拡大防止支援サーバ10の行動規制情報生成部1000は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて、感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成する(ステップS230)。感染拡大防止支援サーバ10の出力部140は、行動規制情報を検査端末20に送信する(ステップS240)。
【0095】
検査端末20の送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ10によって送信された行動規制情報を受信する(ステップS120)。検査端末20の出力部250は、行動規制情報を表示する(ステップS130)。そして、本フローチャートは終了する。
【0096】
以上、第1の実施形態によれば、感染症の拡大防止を支援することができるようになる。即ち、第1の実施形態によれば、行動規制情報を用いて感染者の行動を規制することによって、又は、治療支援情報を用いて感染症の治療を促進することによって、感染症の拡大を防止することができるようになる。更に、本発明によれば、感染症の拡大を防止する観点から、感染者の生命の維持に要する物品の供給先をコントロールすることによって、感染症の拡大を防止することができるようになる。
【0097】
なお、感染拡大防止支援サーバ10と検査端末20との間の情報の送受信を制御する態様として、感染拡大防止支援サーバ10の送受信制御部130が、感染判定部120から取得した情報を用いて、受信部110が検査端末20によって送信された情報を選択的に受信するための選択受信制御情報を生成する態様を説明したが、感染拡大防止支援サーバ10と検査端末20との間の情報の送受信を制御する態様はこれに限定されない。例えば、送受信制御部130は、感染判定部120から取得した情報を用いて、検査端末20が感染拡大防止支援サーバ10によって受信される情報(即ち、感染拡大防止支援サーバ10に送信する情報)を選択的に送信するための選択送信制御情報(内容は選択受信制御情報と同様)を生成してもよい。送受信制御部130が選択送信制御情報を生成する態様の場合、送受信制御部130は、選択送信制御情報を、出力部140を介して検査端末20に送信する。選択送信制御情報を受信した検査端末20の送受信部230は、当該選択送信制御情報を参照し、検査情報取得部220から取得した情報のなかから個人特定情報と検査IDの組み合せが一致する情報を選択的に感染拡大防止支援サーバ10に送信する。
【0098】
また、上記説明において、検査端末20の検査情報取得部220が、被験者を特定する個人特定情報(例えば、DNAに関する情報)を含む検査情報を取得する態様も説明したが、当該態様の場合において、感染拡大防止支援サーバ10の感染判定部120は、個人情報DB52に予め記憶されている被験者の個人特定情報(生体認証情報として利用するDNAに関する情報)と、検査端末20から受信した検査情報から得られる個人特定情報とに基づいて被験者の本人確認処理を実行し、認証された場合に、感染の有無又は程度を判定するようにしてもよい。なお、感染拡大防止支援サーバ10の感染判定部120は、個人情報DB52に予め記憶されている被験者の個人特定情報のパスワードと、検査端末20から受信したパスワード(入力受付部210が受け付けたパスワード)とに基づいて被験者の本人確認処理を実行してもよい。
【0099】
また、上記説明において、検査端末20は、検査デバイス80を装着する装着部を備え、検査デバイス80から検査情報を取得すると説明したが、検査端末20は、他の装置によって取得された検査情報を、有線又は無線通信によって、又は、USBメモリなどの媒体を介して、取得してもよい。
【0100】
また、第1の実施形態においては、感染拡大防止支援サーバ10の外部に、端末位置情報DB51、個人情報DB52、会員情報DB53、地図情報DB54、物品情報等DB56、注意情報等DB57、検査判定情報DB58、物品供給支援情報DB62、感染統計情報DB63及び緊急搬送支援情報DB64が存在する構成を説明したが、感染拡大防止支援サーバ10が、上記DBのうちの何れか1又2つ以上を備える構成としてもよい(後述する他の実施形態における感染拡大防止支援サーバについても同様である)。また、第1の実施形態においては、感染拡大防止支援サーバ10の外部に、詳細解析システム40、物品供給支援システム72、感染統計情報提供システム73、緊急搬送支援システム74が存在する構成を説明したが、感染拡大防止支援サーバ10が、上記システムのうちの何れか1又2つ以上を備える構成としてもよい(後述する他の実施形態における感染拡大防止支援サーバについても同様である)。
【0101】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態による感染拡大防止支援システムを含むシステムの概念図である。
図11A〜
図11H及び
図12A〜
図12Cは、第2の実施形態による感染拡大防止支援システムを説明するための説明図である。第2の実施形態による感染拡大防止支援システム2は、
図10に示すように、相互に通信する感染拡大防止支援サーバ11と検査端末21とから構成される。
【0102】
図10に示す、端末位置情報DB51、個人情報DB52、会員情報DB53、地図情報DB54、設備情報DB55、物品情報等DB56、注意情報等DB57、検査判定情報DB58、物品供給支援情報DB62、感染統計情報DB63、緊急搬送支援情報DB64は何れも、感染拡大防止支援システム2の外部のDBである。また、詳細解析システム40、行動規制支援システム71、物品供給支援システム72、感染統計情報提供システム73、緊急搬送支援システム74は何れも、感染拡大防止支援システム2の外部のDBである。なお、設備情報DB55以外の外部のDB、及び、行動規制支援システム71以外の外部のシステムは、本発明の第1の実施形態において説明したものと同一である。
【0103】
図10に示す移動端末31は、感染拡大防止支援システム2の外部の端末である。移動端末31の一例は、本発明の第1の実施形態において説明した移動端末30と同様、必ずしも通話機能を有する必要は無く、上述の如く、受信情報を出力する機器(例えば、カード形状の機器)であってもよい。
【0104】
移動端末31は、記憶部300、送受信部310、許否判定部320、及び、出力部330を備える。移動端末31は、記憶部300及び許否判定部320を備える点が、第1の実施形態において説明した移動端末30と異なる。また、移動端末31の出力部330は、表示機能、音声出力機能、点灯機能、及び、振動機能などを有する。
【0105】
設備情報DB55は、主に、感染拡大防止支援サーバ11に提供する情報を記憶する。一例として、設備情報DB55は、所定の設備の位置情報及び識別情報(設備ID)を記憶する。所定の設備の一例は、電子制御によって自動開閉するドア(例えば、建物の出入口の自動ドア)、ゲート(例えば、旅客会社の設置した自動改札機)、電子制御により自動制御される監視カメラである。
【0106】
行動規制支援システム71は、人の通行又は入退場の規制、又は、人の監視を支援するシステムである。行動規制支援システム71は、人の通行又は入退場を規制するための所定の設備の設備IDを記憶するとともに、所定の設備の駆動を制御する。また、行動規制支援システム71は、人を監視するための所定の設備の設備IDを記憶するとともに、所定の設備の駆動を制御する。所定の設備の一例は、電子制御によって自動開閉するドア(例えば、建物の出入口の自動ドア)、ゲート(例えば、旅客会社の設置した自動改札機)、電子制御により自動制御される監視カメラである。
【0107】
感染拡大防止支援サーバ11は、行動規制情報生成部1000に代えて、行動規制情報生成部1001を備える点が、第1の実施形態による感染拡大防止支援サーバ10と異なる。従って、感染拡大防止支援サーバ10と共通する部分については説明の一部又は全部を省略する。
【0108】
行動規制情報生成部1001は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、特定した感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1001は、行動規制情報として、感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を生成する。
【0109】
また、行動規制情報生成部1001は、例えば、
図11Aに示すような、当該進入滞在規制情報を送信する送信先端末の端末ID、及び、中心座標と半径とによって規定された移動可能範囲を含む、進入滞在規制情報を生成する。なお、
図11Aの進入滞在規制情報に含まれる「送信先端末の端末ID」は、検査情報の送信元である検査端末21の端末ID(被験者に関する情報)、又は/及び、当該感染者と判定された被験者の所持する移動端末31の端末ID(被験者に関する情報)である。また、
図11Aの進入滞在規制情報に含まれる「移動可能範囲」は、病名/症状(感染判定情報)、及び、検査端末21又は移動端末31の位置情報である被験者の位置情報(被験者に関する情報)に基づいて決定する。
【0110】
また例えば、行動規制情報生成部1001は、
図11Aに示すような進入滞在規制情報に代えてまたは加えて、
図11Bに示すような、当該進入滞在規制情報を送信する送信先端末の端末ID、及び、進入不可施設の設備IDを含む、進入滞在規制情報を生成する。
なお、行動規制情報生成部1001は、病名/症状(感染判定情報)、及び、検査端末21又は移動端末31の位置情報である被験者の位置情報(被験者に関する情報)に基づいて、
図11Bの進入滞在規制情報に含まれる「進入不可施設」を決定する。例えば、行動規制情報生成部1001は、病名/症状毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報、設備情報DB55の情報などに基づいて、進入不可施設を決定する。
【0111】
行動規制情報生成部1001は、
図11ABに示すような進入滞在規制情報に代えてまたは加えて、
図11Cに示すような、入場不可の施設の設備IDを含む入退場規制支援情報、又は、
図11Dに示すような、退場不可の施設の設備IDを含む入退場規制支援情報を生成する。なお、行動規制情報生成部1001は、病名/症状毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報、設備情報DB55の情報などに基づいて、
図11Cの入退場規制支援情報に含まれる「入場不可施設」、及び、
図11Dの入退場規制支援情報に含まれる「退場不可施設」を決定する。
【0112】
行動規制情報生成部1001は、感染判定部120から取得した情報、及び、生成した行動規制情報(進入滞在許否情報、進入滞在許否情報)を出力部140に供給する。
【0113】
出力部140は、行動規制情報生成部1001から取得した情報を、送信先端末(検査端末20、移動端末30)に送信する。
【0114】
検査端末21は、記憶部200及び許否判定部240を備える点が、本発明の第1の実施形態による感染拡大防止支援システム1を構成する検査端末20と異なる。従って、検査端末20と共通する部分については説明の一部又は全部を省略する。
【0115】
送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ11等から種々の情報を受信する。例えば、送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ11から、
図11ABに示すような進入滞在規制情報、又は、
図11CDに示すような入退場規制支援情報を受信する。送受信部230は、受信した進入滞在規制情報又は入退場規制支援情報を記憶部200に記憶する。
【0116】
記憶部200は、受信部230によって受信された進入滞在規制情報又は入退場規制支援情報を記憶する。即ち、例えば、受信部230が
図11Aに示すような進入滞在規制情報を受信した場合、記憶部200は、
図11Eに示すような、進入滞在規制情報を記憶する。また例えば、受信部230が
図11Bに示すような進入滞在規制情報を受信した場合、記憶部200は、
図11Fに示すような、進入滞在規制情報を記憶する。また例えば、受信部230が
図11Cに示すような入退場規制支援情報を受信した場合、記憶部200は、
図11Gに示すような、入退場規制支援情報を記憶する。また例えば、受信部230が
図11Dに示すような入退場規制支援情報を受信した場合、記憶部200は、
図11Hに示すような、入退場規制支援情報を記憶する。
【0117】
許否判定部240は、記憶部200に記憶されている行動規制情報(進入滞在規制情報、入退場規制支援情報)に基づいて、進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定する。
【0118】
例えば、許否判定部240は、当該検査端末21の現在位置(地図上の位置)と、例えば、
図11Eに示す移動可能範囲とを参照し、当該検査端末21が移動可能範囲内に存在すると判断したときは当該場所の滞在を許可する旨の判定を行い、当該検査端末21が移動可能範囲内に存在しないと判断したときは当該場所の滞在を許可しない旨の判定を行う。
【0119】
また例えば、送受信部230は、行動規制支援システム71によって制御される設備(例えば、改札機)から、当該設備の設備IDを受信し、許否判定部240に供給する。許否判定部240は、送受信部230から取得した当該設備の設備IDが、記憶部200に記憶されている進入不可施設の設備ID(
図11F)と一致しないと判断したときは進入(例えば、改札機の通過)を許可する旨の判定を行い、一致したと判断したときは進入を許可しない旨の判定を行う。
【0120】
また例えば、送受信部230は、行動規制支援システム71によって制御される設備(例えば、病院のドア(屋外側に面した通信部))から、当該設備の設備IDを受信し、許否判定部240に供給する。許否判定部240は、上記と同様、送受信部230から取得した当該設備の設備IDが、記憶部200に記憶されている入場不可施設の設備ID(
図11G)と一致しないと判断したときは入場(病院への入場)を許可する旨の判定を行い、一致したと判断したときは入場を許可しない旨の判定を行う。
【0121】
また例えば、送受信部230は、行動規制支援システム71によって制御される設備(例えば、病院のドア(屋内側に面した通信部))から、当該設備の設備IDを受信し、許否判定部240に供給する。許否判定部240は、上記と同様、送受信部230から取得した当該設備の設備IDが、記憶部200に記憶されている退場不可施設の設備ID(
図11H)と一致しないと判断したときは退場(病院からの退場)を許可する旨の判定を行い、一致したと判断したときは退場を許可しない旨の判定を行う。
【0122】
許否判定部240は、上記判定の結果である許否判定情報を出力部250に供給する。許否判定部240から許否判定情報を取得した出力部250は、当該検査端末21の操作者に判定結果を報知するとともに、許否判定情報を行動規制支援システム71に送信する。なお、行動規制支援システム71は、許否判定情報の内容(許可/不許可)に応じて、設備(例えば、改札機、病院のドア)を制御する。
【0123】
なお、出力部250は、判定結果の報知として、例えば、不許可である旨の許否判定情報を許否判定部240から取得した場合、進入できない旨、滞在できない旨、入退場ができない旨を報知する判定結果報知部を構成してもよい。例えば、出力部250は、
図12A〜
図12Cに示すような、種々のメッセージを表示する。なお、出力部250は、進入できない旨、滞在できない旨、入退場ができない旨を音声によって報知してもよいし、当該検査端末21の本体上のLEDを発行させて、又は、当該検査端末21の本体を振動させて報知してもよい。
【0124】
移動端末31は、記憶部300及び許否判定部320を備える点が、本発明の第1の実施形態による移動端末30と異なる。なお、移動端末31の記憶部300、許否判定部320及び出力部330は、上述の検査端末21の記憶部200、許否判定部240及び出力部250と同様である。
【0125】
即ち、移動端末31の送受信部310は、感染拡大防止支援サーバ11から進入滞在規制情報又は入退場規制支援情報を受信し、記憶部300に記憶する。移動端末31の許否判定部320は、記憶部300に記憶されている進入滞在規制情報又は入退場規制支援情報に基づいて、進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定し、許否判定情報を出力部330に供給する。移動端末31の出力部330は、当該移動端末31の操作者に判定結果を報知するとともに、許否判定情報を行動規制支援システム71に送信する。
【0126】
以上、第2の実施形態によれば、感染症の拡大防止を支援することができるようになる。
【0127】
なお、上記説明において、感染拡大防止支援サーバ11の行動規制情報生成部1001は、行動規制情報の一例として、進入不可施設の設備IDを含む進入滞在規制情報を生成する態様を説明したが、行動規制情報生成部1001は、進入可能施設の設備IDを含む進入滞在規制情報を生成してもよい。行動規制情報生成部1001が進入可能施設の設備IDを含む進入滞在規制情報を生成する態様の場合、許否判定部240は、記憶部200に記憶されている進入可能施設の設備IDと一致したと判断したときは進入(改札機の通過)を許可する旨の判定を行い、一致しないと判断したときは進入を許可しない旨の判定を行う。
【0128】
同様に、行動規制情報生成部1001は、入場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報、又は、退場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報を生成してもよい。行動規制情報生成部1001が入場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報を生成する態様の場合、許否判定部240は、記憶部200に記憶されている入場可能施設の設備IDと一致したと判断したときは入場を許可する旨の判定を行い、一致しないと判断したときは入場を許可しない旨の判定を行う。行動規制情報生成部1001が退場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報を生成する態様の場合、許否判定部240は、記憶部200に記憶されている退場可能施設の設備IDと一致したと判断したときは退場を許可する旨の判定を行い、一致しないと判断したときは退場を許可しない旨の判定を行う。
【0129】
更に、許否判定部240は、現在位置(地図上の位置)の時間変化の有無により、当該検査端末21の移動の有無を判断し、現在位置(地図上の位置)の時間変化により、当該検査端末21の移動方向及び移動速度を算出してもよい。当該検査端末21の現在位置は、GPSを利用して取得されたものであってもよいし、基地局若しくは無線LANなどのアクセスポイントとの通信することによって取得されたものであってもよい。
【0130】
許否判定部240は、当該検査端末21の移動方向及び移動速度を算出する態様の場合にあっては、現在と同様の移動を続けた場合の移動可能範囲外に出る迄の時間を算出し、出力部250に供給してもよい。また、許否判定部240は、当該態様の場合、移動可能範囲内に存在しないと判断した際に、移動範囲内に戻る方向を算出し、出力部250に供給してもよい。
【0131】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について説明する。
図13は、本発明の第3の実施形態による感染拡大防止支援システムを含むシステムの概念図である。
図14A〜
図14Eは、第3の実施形態による感染拡大防止支援システムを説明するための説明図である。第3の実施形態による感染拡大防止支援システム3は、
図13に示すように、相互に通信する感染拡大防止支援サーバ12と検査端末20とから構成される。
【0132】
図13に示す、端末位置情報DB51、個人情報DB52、会員情報DB53、地図情報DB54、設備情報DB55、物品情報等DB56、注意情報等DB57、検査判定情報DB58、行動規制情報DB61、物品供給支援情報DB62、感染統計情報DB63、緊急搬送支援情報DB64は何れも、感染拡大防止支援システム3の外部のDBである。また、詳細解析システム40、行動規制支援システム71、物品供給支援システム72、感染統計情報提供システム73、緊急搬送支援システム74は何れも、感染拡大防止支援システム3の外部のDBである。なお、行動規制情報DB61以外は、本発明の第1の実施形態又は第2の実施形態において説明したものと同一である。
【0133】
図13に示す移動端末30は、感染拡大防止支援システム3の外部の端末である。移動端末30は、本発明の第1の実施形態において説明したものと同一である。但し、移動端末30の出力部330は、表示機能、音声出力機能、点灯機能、及び、振動機能などを有する。
【0134】
行動規制情報DB61は、主に、行動規制情報生成部1002によって生成された情報を記憶する。なお、行動規制情報DB61は、行動規制支援システム71によって参照される。
【0135】
感染拡大防止支援サーバ12は、行動規制情報生成部1002を備える点が、第1、第2の実施形態による感染拡大防止支援サーバ10、11と異なる。従って、感染拡大防止支援サーバ10、11と共通する部分については説明の一部又は全部を省略する。
【0136】
行動規制情報生成部1002は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて被験者のうち感染症の感染者を特定し、特定した感染者やその家族の行動を規制するための行動規制情報を生成する。例えば、行動規制情報生成部1002は、行動規制情報として、感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を生成する。
【0137】
また、行動規制情報生成部1002は、例えば、
図14Aに示すような、規制対象端末の端末ID、及び、中心座標と半径とによって規定された移動可能範囲を含む、進入滞在規制情報を生成する。なお、
図14Aの進入滞在規制情報に含まれる「規制対象端末の端末ID」は、検査情報の送信元である検査端末20の端末ID(被験者に関する情報)、又は/及び、当該感染者と判定された被験者の所持する移動端末30の端末ID(被験者に関する情報)である。また、
図14Aの進入滞在規制情報に含まれる「移動可能範囲」は、病名/症状(感染判定情報)、及び、検査端末20又は移動端末30の位置情報である被験者の位置情報(被験者に関する情報)に基づいて決定する。
【0138】
また例えば、行動規制情報生成部1002は、
図14Aに示すような進入滞在規制情報に代えてまたは加えて、
図14Bに示すような、規制対象端末の端末ID、及び、進入不可施設の設備IDを含む、進入滞在規制情報を生成する。なお、行動規制情報生成部1002は、病名/症状(感染判定情報)、及び、検査端末20又は移動端末30の位置情報である被験者の位置情報(被験者に関する情報)に基づいて、
図14Bの進入滞在規制情報に含まれる「進入不可施設」を決定する。例えば、行動規制情報生成部1002は、病名/症状毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報、設備情報DB55の情報などに基づいて、進入不可施設を決定する。
【0139】
行動規制情報生成部1002は、
図14ABに示すような進入滞在規制情報に代えてまたは加えて、
図14Cに示すような、入場不可の施設の設備IDを含む入退場規制支援情報、又は、
図14Dに示すような、退場不可の施設の設備IDを含む入退場規制支援情報を生成する。なお、行動規制情報生成部1002は、病名/症状毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報、設備情報DB55の情報などに基づいて、
図14Cの入退場規制支援情報に含まれる「入場不可施設」、及び、
図14Dの入退場規制支援情報に含まれる「退場不可施設」を決定する。
【0140】
更に、行動規制情報生成部1002は、行動規制情報として、進入滞在規制情報、入退場規制支援情報に代えてまたは加えて、
図14Eに示すような、被験者の監視を支援するための監視支援情報を生成する。なお、行動規制情報生成部1002は、病名/症状(感染判定情報)、及び、検査端末20又は移動端末30の位置情報である被験者の位置情報(被験者に関する情報)に基づいて、
図14Eの進入滞在規制情報に含まれる「監視設備」を決定する。例えば、行動規制情報生成部1002は、病名/症状毎の移動可能距離を示すテーブルを保持し、当該テーブル、感染判定情報、被験者の位置情報、地図情報DB54の情報、設備情報DB55の情報などに基づいて、監視設備を決定する。
【0141】
行動規制情報生成部1002は、感染判定部120から取得した情報、及び、生成した行動規制情報(進入滞在許否情報、進入滞在許否情報、監視支援情報)を出力部140に供給する。
【0142】
出力部140は、行動規制情報生成部1002から取得した行動規制情報を行動規制情報DB61に記憶(登録)する。即ち、行動規制情報DB61は、
図14A〜
図14Eに示すような、行動規制情報を記憶する。
【0143】
検査端末20の送受信部230は、当該検査端末20の端末IDとともに現在位置を行動規制支援システム71に送信する。行動規制支援システム71は、例えば、行動規制情報DB61に記憶されている
図14Aに示す移動可能範囲を参照し、当該検査端末20が移動可能範囲内に存在すると判断したときは当該場所の滞在を許可する旨の判定を行い、当該検査端末21が移動可能範囲内に存在しないと判断したときは当該場所の滞在を許可しない旨の判定を行う。
【0144】
また例えば、送受信部230は、行動規制支援システム71によって制御される設備(例えば、改札機)に、当該検査端末20の端末IDを送信する。行動規制支援システム71は、例えば、行動規制情報DB61に記憶されている
図14Bに示す進入不可施設を参照し、当該設備への進入の許否を判定する。即ち、当該検査端末20の通信相手である設備の設備IDが、行動規制情報DB61に当該検査端末20の端末IDに対応付けて記憶されている進入不可施設の設備ID(
図14B)と一致しないと判断したときは進入(改札機の通過)を許可する旨の判定を行い、一致したと判断したときは進入を許可しない旨の判定を行う。
【0145】
また例えば、送受信部230は、行動規制支援システム71によって制御される設備(例えば、病院のドア(屋外側に面した通信部))に、当該検査端末20の端末IDを送信する。行動規制支援システム71は、例えば、行動規制情報DB61に記憶されている
図14Cに示す入場不可施設を参照し、当該設備への入場の許否を判定する。即ち、当該検査端末20の通信相手である設備の設備IDが、行動規制情報DB61に当該検査端末20の端末IDに対応付けて記憶されている入場不可施設の設備ID(
図14C)と一致しないと判断したときは入場(病院への入場)を許可する旨の判定を行い、一致したと判断したときは入場を許可しない旨の判定を行う。
【0146】
また例えば、送受信部230は、行動規制支援システム71によって制御される設備(例えば、病院のドア(屋内側に面した通信部))に、当該検査端末20の端末IDを送信する。行動規制支援システム71は、例えば、行動規制情報DB61に記憶されている
図14Dに示す退場不可施設を参照し、当該設備からの退場の許否を判定する。即ち、当該検査端末20の通信相手である設備の設備IDが、行動規制情報DB61に当該検査端末20の端末IDに対応付けて記憶されている退場不可施設の設備ID(
図14C)と一致しないと判断したときは退場(病院からの退場)を許可する旨の判定を行い、一致したと判断したときは退場を許可しない旨の判定を行う。
【0147】
行動規制支援システム71は、判定内容(許可/不許可)に応じて、設備(例えば、改札機、病院のドア)を制御するとともに、当該検査端末20に上記判定の結果である許否判定情報を送信する。なお、当該検査端末20の出力部250は、不許可である旨の許否判定情報を許否判定部240から取得した場合、進入できない旨、滞在できない旨、入退場ができない旨を音声によって、当該検査端末21の本体上のLEDを発行させて、又は、当該検査端末21の本体を振動させて報知する判定結果報知部を構成してもよい。
【0148】
また、行動規制支援システム71は、例えば、行動規制情報DB61に記憶されている
図14Eに示す監視支援情報を参照し、被験者やその家族を監視する監視カメラを駆動させる。例えば、行動規制支援システム71は、感染者の現在位置の方向に監視カメラの方向を合わせる。
【0149】
以上、第3の実施形態によれば、感染症の拡大防止を支援することができるようになる。
【0150】
なお、上記説明において、感染拡大防止支援サーバ12の行動規制情報生成部1002は、行動規制情報の一例として、進入不可施設の設備IDを含む進入滞在規制情報を生成する態様を説明したが、行動規制情報生成部1002は、進入可能施設の設備IDを含む進入滞在規制情報を生成してもよい。行動規制情報生成部1002が進入可能施設の設備IDを含む進入滞在規制情報を生成する態様の場合、行動規制支援システム71は、当該検査端末20の通信相手である設備の設備IDが、行動規制情報DB61に当該検査端末20の端末IDに対応付けて記憶されている進入可能施設の設備IDと一致したと判断したときは進入を許可する旨の判定を行い、一致しないと判断したときは進入を許可しない旨の判定を行う。
【0151】
同様に、行動規制情報生成部1002は、入場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報、又は、退場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報を生成してもよい。行動規制情報生成部1002が入場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報を生成する態様の場合、行動規制支援システム71は、当該検査端末20の通信相手である設備の設備IDが、行動規制情報DB61に当該検査端末20の端末IDに対応付けて記憶されている入場可能施設の設備IDと一致したと判断したときは入場を許可する旨の判定を行い、一致しないと判断したときは入場を許可しない旨の判定を行う。行動規制情報生成部1002が退場可能施設の設備IDを含む入退場規制情報を生成する態様の場合、行動規制支援システム71は、当該検査端末20の通信相手である設備の設備IDが、行動規制情報DB61に当該検査端末20の端末IDに対応付けて記憶されている退場可能施設の設備IDと一致したと判断したときは退場を許可する旨の判定を行い、一致しないと判断したときは退場を許可しない旨の判定を行う。
【0152】
なお、行動規制支援システム71は、現在位置(地図上の位置)の時間変化の有無により、当該検査端末20の移動の有無を判断し、現在位置(地図上の位置)の時間変化により、当該検査端末20の移動方向及び移動速度を算出してもよい。
【0153】
行動規制支援システム71は、当該検査端末21の移動方向及び移動速度を算出する態様の場合にあっては、現在と同様の移動を続けた場合の移動可能範囲外に出る迄の時間を算出し、当該検査端末20に送信してもよい。また、行動規制支援システム71は、当該態様の場合、移動可能範囲内に存在しないと判断した際に、移動範囲内に戻る方向を算出し、当該検査端末20に送信してもよい。
【0154】
なお、上記説明において、行動規制支援システム71は、感染者の現在位置の方向に監視カメラの方向を合わせる態様を説明したが、監視カメラの方向を制御する態様はこれに限定されない。例えば、個人情報DB52に各被験者の過去の行動情報を記憶(蓄積)しておくことによって、行動規制支援システム71は、当該感染者の過去の行動パターンに基づいて行動パターンを予測し、予測結果に応じて監視カメラを制御してもよい。また例えば、個人情報DB52に同一地域同一属性の被験者の行動履歴を集計しておくことによって、行動規制支援システム71は、特性が類似する感染者の行動パターンに基づいて、当該感染者の行動パターンを予測し、予測結果に応じて監視カメラを制御してもよい。
【0155】
即ち、上記説明においては、行動規制情報生成部1002は、一例として、監視設備の設備IDを含む監視支援情報を生成する態様を説明したが、上述のような、監視設備の制御情報(例えば、監視カメラの方向情報)を含む監視支援情報を生成してもよい。
【0156】
また、行動規制支援システム71は、顔認識機能などの生体認識機能を具備していてもよい。行動規制支援システム71は、生体認識機能を具備する場合、監視カメラによって撮像された撮像画像と、個人情報DB52の生体認識情報(顔の特徴量データ)とを参照し、撮像画像内に被験者を特定する。即ち、行動規制支援システム71は、監視カメラによって個々の感染者を監視する。
【0157】
なお、第1の実施形態説明においては、
図1に示すように、検査端末20が検査情報を感染拡大防止支援サーバ10に送信し、感染拡大防止支援サーバ10が感染症の感染の有無又は程度を判定する態様であったが、
図15に示すように、検査端末23が感染症の感染の有無又は程度を判定し、感染判定情報を感染拡大防止支援サーバ13に送信する態様であってもよい。
図15に示す感染拡大防止支援システム4は、相互に通信する感染拡大防止支援サーバ13と検査端末23とから構成され、検査端末23は、検査デバイス80を装着する装着部(非図示)、入力受付部210、検査情報取得部220、感染判定部225、送受信部230及び出力部250を備え、感染拡大防止支援サーバ13は、受信部110、送受信制御部130、行動規制情報生成部1000、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040、緊急搬送支援情報生成部1050、医薬品選定部1060、及び、出力部140を備える。なお、感染判定部225は、例えば、送受信部230を介して、検査判定情報DB58に記憶されている検査判定情報を取得し、検査情報取得部220の検査情報と比較することで、第1の実施形態における感染判定部120と同等の処理を行うことが可能である。
【0158】
図16に示すフローチャートは、
図15の構成において、感染拡大防止支援サーバ13が行動規制情報を生成し、生成した行動規制情報を検査端末23に送信する例である。また、
図16の左側は検査端末23、右側は感染拡大防止支援サーバ13の処理を示している。
【0159】
検査端末23の検査情報取得部220は、感染症の感染を検査するための検査情報を取得する(ステップS300)。検査端末23の感染判定部225は、検査情報を用いて感染症の感染の有無又は程度を判定する(ステップS310)。検査端末23の送受信部230は、感染判定情報を感染拡大防止支援サーバ13に送信する(ステップS320)。
なお、検査端末23の送受信部230は、入力受付部210から入力情報を取得していた場合、当該入力情報とともに感染判定情報を感染拡大防止支援サーバ13に送信する。
【0160】
感染拡大防止支援サーバ13の受信部110は、検査端末20によって送信された情報を受信する(ステップS400)。感染拡大防止支援サーバ13の受信部110は、行動規制情報を生成するために必要な情報を外部のDBから受信する(ステップS410)。
感染拡大防止支援サーバ13の行動規制情報生成部1000は、感染判定情報と被験者に関する情報とに基づいて、感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成する(ステップS420)。感染拡大防止支援サーバ13の出力部140は、行動規制情報を検査端末23に送信する(ステップS430)。
【0161】
検査端末23の送受信部230は、感染拡大防止支援サーバ10によって送信された行動規制情報を受信する(ステップS330)。検査端末23の出力部250は、行動規制情報を表示する(ステップS340)。そして、本フローチャートは終了する。
【0162】
同様に、第2の実施形態説明においては、
図10に示すように、検査端末21が検査情報を感染拡大防止支援サーバ11に送信し、感染拡大防止支援サーバ11が感染症の感染の有無又は程度を判定する態様であったが、
図17に示すように、検査端末24が感染症の感染の有無又は程度を判定し、感染判定情報を感染拡大防止支援サーバ14に送信する態様であってもよい。
図17に示す感染拡大防止支援システム5は、相互に通信する感染拡大防止支援サーバ14と検査端末24とから構成され、検査端末24は、検査デバイス80を装着する装着部(非図示)、記憶部200、入力受付部210、検査情報取得部220、感染判定部225、送受信部230、許否判定部240及び出力部250を備え、感染拡大防止支援サーバ14は、受信部110、送受信制御部130、行動規制情報生成部1001、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040、緊急搬送支援情報生成部1050、医薬品選定部1060、及び、出力部140を備える。
【0163】
同様に、第3の実施形態説明においては、
図13に示すように、検査端末20が検査情報を感染拡大防止支援サーバ12に送信し、感染拡大防止支援サーバ12が感染症の感染の有無又は程度を判定する態様であったが、
図18に示すように、検査端末23が感染症の感染の有無又は程度を判定し、感染判定情報を感染拡大防止支援サーバ15に送信する態様であってもよい。
図18に示す感染拡大防止支援システム6は、相互に通信する感染拡大防止支援サーバ15と検査端末23とから構成され、検査端末23は、検査デバイス80を装着する装着部(非図示)、入力受付部210、検査情報取得部220、感染判定部225、送受信部230及び出力部250を備え、感染拡大防止支援サーバ15は、受信部110、送受信制御部130、行動規制情報生成部1002、治療支援情報生成部1010、生命維持支援情報生成部1020、証明情報生成部1030、統計情報生成部1040、緊急搬送支援情報生成部1050、医薬品選定部1060、及び、出力部140を備える。
【0164】
なお、本実施形態においては、上述の検査端末は、持ち運びや携帯することが可能な上述の移動端末の機能を有するような構成にしてもよい。また、本実施形態においては、上述の移動端末は、上述の検査端末の機能(例、検査情報取得部や感染判定部、など)を有するような構成にしてもよい。なお、本実施形態における情報生成部によって生成された情報(例、行動規制情報、治療支援情報、生命維持支援情報など)は、上述のサーバ内の記憶部(例、メモリやデータベースなど)に記憶されるようにしてもよい。
【0165】
また、本実施形態は、病院などの医療機関において用いることもできる。医療機関の場合は、外来病棟と入院病棟と(又は隔離病棟と他の病棟と、等)で行動規制情報によって感染者の行動範囲を規制したり、治療支援情報によって感染症の入院患者に対して治療支援を行ったり、生命維持支援情報を電子カルテシステムや移動端末などに出力するようにしてもよい。
【0166】
なお、上記した実施形態は、以下の内容を含む。
【0167】
[1]
検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、
前記検査端末は、
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報を前記サーバに送信する送信部と
を備え、
前記サーバは、
前記検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、
前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部と
を備え、
前記行動規制情報生成部は、前記行動規制情報として、前記感染者の現在位置によって規定される又は前記感染者の市町村コードによって規定される移動制限情報を生成する感染拡大防止支援システム。
【0168】
[2]
検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、
前記検査端末は、
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報を前記サーバに送信する送信部と
を備え、
前記サーバは、
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、
前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部と
を備え、
前記行動規制情報生成部は、前記行動規制情報として、前記感染者の現在位置によって規定される又は前記感染者の市町村コードによって規定される移動制限情報を生成する感染拡大防止支援システム。
【0169】
[3]
検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、
前記検査端末は、
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報を前記サーバに送信する送信部と
を備え、
前記サーバは、
前記検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、
前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部と
を備え、
前記治療支援情報生成部は、前記治療支援情報として、前記感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を生成する感染拡大防止支援システム。
【0170】
[4]
検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、
前記検査端末は、
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報を前記サーバに送信する送信部と
を備え、
前記サーバは、
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、
前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部と
を備え、
前記治療支援情報生成部は、前記治療支援情報として、前記感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を生成する感染拡大防止支援システム。
【0171】
[5]
前記治療支援情報生成部は、
前記感染者の位置情報に基づいて、医療機関とは異なる場所にいる前記感染者の住所を含む前記物品供給支援情報を生成する[3]又は[4]に記載の感染拡大防止支援システム。
【0172】
[6]
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、
前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部と
を備え、
前記行動規制情報生成部は、前記行動規制情報として、前記感染者の現在位置によって規定される又は前記感染者の市町村コードによって規定される移動制限情報を生成する感染拡大防止支援サーバ。
【0173】
[7]
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定した判定結果である感染判定情報と、前記被験者に関する情報と、を受信する受信部と、
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、
前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部と
を備え、
前記行動規制情報生成部は、前記行動規制情報として、前記感染者の現在位置によって規定される又は前記感染者の市町村コードによって規定される移動制限情報を生成する感染拡大防止支援サーバ。
【0174】
[8]
前記行動規制情報生成部は、前記行動規制情報として、監視カメラによる前記感染者の監視を支援するための監視支援情報を生成するように構成される[6]又は[7]に記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0175】
[9]
前記行動規制情報生成部は、前記行動規制情報として、前記感染者が移動可能範囲を超えて外出することを禁止する旨のメッセージ情報を生成するように構成される[6]から[8]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0176】
[10]
前記行動規制情報生成部は、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて、前記感染症の感染の拡大防止に用いる物品の供給を支援するため物品供給支援情報を生成するように構成される[6]から[9]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0177】
[11]
前記行動規制情報生成部は、
前記感染者の位置情報に基づいて、医療機関とは異なる場所にいる前記感染者の住所を含む前記物品供給支援情報を生成する[10]に記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0178】
[12]
前記行動規制情報生成部は、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて、前記感染者の行動規制を解除するための行動規制解除情報を生成するように構成される[6]から[11]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0179】
[13]
前記出力部は、前記行動規制情報の提供を受ける会員に関する会員情報であって各会員によって指定された指定地域及び指定出力先を含む会員情報に基づいて、前記行動規制情報を出力する[6]から[12]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0180】
[14]
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、
前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部と
を備え、
前記治療支援情報生成部は、前記治療支援情報として、前記感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を生成する感染拡大防止支援サーバ。
【0181】
[15]
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定した判定結果である感染判定情報と、前記被験者に関する情報と、を受信する受信部と、
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、
前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部と
を備え、
前記治療支援情報生成部は、前記治療支援情報として、前記感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を生成する感染拡大防止支援サーバ。
【0182】
[16]
前記治療支援情報生成部は、
前記感染者の位置情報に基づいて、医療機関とは異なる場所にいる前記感染者の住所を含む前記物品供給支援情報を生成する[14]又は[15]に記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0183】
[17]
前記感染者の治療に用いる物品は、感染の治療に間接的に寄与する医療関連の物品を含み、
前記治療支援情報生成部は、前記医療関連の物品として前記感染症の感染を検査する検査デバイスを供給するための前記物品供給支援情報を生成する[14]から[16]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0184】
[18]
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて、前記感染者の治療に用いる医薬品を選定するように構成される医薬品選定部を備え、
前記出力部は、物流業者の端末に物品選定情報を出力する[14]から[17]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0185】
[19]
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて、地域別の感染統計情報を生成するように構成される感染統計情報生成部を備える[6]から[18]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0186】
[20]
前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて、前記感染者の搬送を支援するための、前記感染者の現在位置、搬送先の医療機関を含む緊急搬送支援情報を生成するように構成される緊急搬送支援情報生成部を備える[6]から[19]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0187】
[21]
前記検査情報は、前記被験者を特定する個人特定情報を含む検査情報であって、
前記感染判定部は、予め記憶されている前記被験者の前記個人特定情報と前記検査情報から得られる前記個人特定情報とに基づいて前記被験者の本人確認処理を実行し、前記被験者の前記検査情報を用いて前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される[6]又は[14]に記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0188】
[22]
前記個人特定情報として、前記被験者のDNAに関する情報を用いる[21]に記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0189】
[23]
前記感染判定情報に基づいて、検査端末に選択的に情報を送信させる制御、前記出力部に選択的に情報を出力させる制御、検査端末によって送信された情報を選択的に受信する制御、のうち少なくとも1つを行うように構成される送受信制御部を備える[6]から[22]の何れかに記載の感染拡大防止支援サーバ。
【0190】
[24]
被験者の感染症の感染の有無又は程度の判定に用いられる検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報をサーバに送信する送信部と
前記サーバから、前記被験者のうち前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報として、前記感染者の現在位置によって規定される又は前記感染者の市町村コードによって規定される移動制限情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信した情報を出力する出力部と
を備える検査端末。
【0191】
[25]
進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定するように構成される許否判定部と、
前記許否判定部による判定の結果を報知する判定結果報知部と
を備え、
前記受信部は、前記サーバから、前記行動規制情報として、前記感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、前記被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を受信し、
前記許否判定部は、前記進入滞在規制情報、又は、前記入退場規制支援情報に基づいて進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定し、
前記判定結果報知部は、前記許否判定部による判定の結果を報知する[24]に記載の検査端末。
【0192】
[26]
被験者の感染症の感染の有無又は程度の判定に用いられる検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である感染判定情報をサーバに送信する送信部と
前記サーバから、前記感染症の治療を支援するための治療支援情報として、感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信した情報を出力する出力部と
を備える検査端末。
【0193】
[27]
前記感染症の感染を検査する検査デバイスの装着部を有し、
前記検査情報取得部は、前記検査デバイスから前記検査情報を取得する[24]から[26]の何れかに記載の検査端末。
【0194】
[28]
被験者における感染症の感染の有無又は程度を示す感染判定情報に基づいて、前記被験者のうち前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成されるサーバから、前記行動規制情報として、前記感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、前記被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を受信する受信部と、
前記行動規制情報を記憶する記憶部と、
前記行動規制情報に基づいて進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定するように構成される許否判定部と、
前記許否判定部による判定の結果を報知する判定結果報知部と
を備える移動端末。
【0195】
[29]
検査情報を取得する検査情報取得部と、
前記検査情報取得部によって取得された前記検査情報を前記サーバに送信する送信部とを備える[28]に記載の移動端末。
【0196】
[30]
前記検査情報取得部によって取得された前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、
前記感染判定部の判定結果である前記感染判定情報を前記サーバに送信する送信部と
を備える[29]に記載の移動端末。
【0197】
[31]
感染拡大防止支援サーバのコンピュータに、
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信ステップと、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定する感染判定ステップと、
前記感染判定ステップにおける判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するステップと、
前記感染者の行動を規制するための行動規制情報として前記感染者の現在位置によって規定される又は前記感染者の市町村コードによって規定される移動制限情報を生成する行動規制情報生成ステップと、
前記行動規制情報を出力する出力ステップと
を実行させるプログラム。
【0198】
[32]
感染拡大防止支援サーバのコンピュータに、
被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信ステップと、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定する感染判定ステップと、
前記感染判定ステップにおける判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するステップと、
前記感染者の治療を支援するための治療支援情報として前記感染者の治療に用いる物品の物品名および該物品の供給日を含む物品供給支援情報を生成する治療支援情報生成ステップと、
前記治療支援情報を出力する出力ステップと
を実行させるプログラム。
【0199】
[33]
被験者における感染症の感染を検査する検査デバイスの装着部を有する検査端末のコンピュータに、
前記感染症の感染の有無又は程度の判定に用いられる検査情報を取得する検査情報取得ステップと、
前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定する感染判定ステップと、
前記感染判定ステップの判定結果である感染判定情報をサーバに送信する送信ステップと、
前記サーバから、前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報の少なくとも1つの情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップによって受信した情報を出力する出力ステップと
を実行させるプログラム。
【0200】
[34]
移動端末のコンピュータに、
被験者における感染症の感染の有無又は程度を示す感染判定情報に基づいて、前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成されるサーバから、前記行動規制情報として、前記感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、前記被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を受信する行動規制情報受信ステップと、
前記行動規制情報を記憶する記憶ステップと、
前記行動規制情報に基づいて進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定する許否判定ステップと、
前記許否判定ステップによる判定の結果を報知する判定結果報知ステップと
を実行させるプログラム。
【0201】
なお、上記した実施形態は、以下の内容も含む。
【0202】
上述の感染拡大防止支援システムは、検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、前記検査端末は、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報を前記サーバに送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部とを備える。
【0203】
上述の感染拡大防止支援システムは、検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、前記検査端末は、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報を前記サーバに送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部とを備える。
【0204】
上述の感染拡大防止支援システムは、検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、前記検査端末は、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報を前記サーバに送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部とを備える。
【0205】
上述の感染拡大防止支援システムは、検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、前記検査端末は、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報を前記サーバに送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部とを備える。
【0206】
上述の感染拡大防止支援システムは、検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、前記検査端末は、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報を前記サーバに送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報を生成するように構成される生命維持支援情報生成部と、前記感染者の前記生命維持支援情報を出力する出力部とを備える。
【0207】
上述の感染拡大防止支援システムは、検査端末とサーバとを含む感染拡大防止支援システムであって、前記検査端末は、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報を前記サーバに送信する送信部とを備え、前記サーバは、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報を生成するように構成される生命維持支援情報生成部と、前記感染者の前記生命維持支援情報を出力する出力部とを備える。
【0208】
上述の感染拡大防止支援サーバは、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部とを備える。
【0209】
上述の感染拡大防止支援サーバは、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定した判定結果である感染判定情報と、前記被験者に関する情報と、を受信する受信部と、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成される行動規制情報生成部と、前記感染者の前記行動規制情報を出力する出力部とを備える。
【0210】
上述の感染拡大防止支援サーバは、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部とを備える。
【0211】
上述の感染拡大防止支援サーバは、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定した判定結果である感染判定情報と、前記被験者に関する情報と、を受信する受信部と、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報を生成するように構成される治療支援情報生成部と、前記感染者の前記治療支援情報を出力する出力部とを備える。
【0212】
上述の感染拡大防止支援サーバは、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報を生成するように構成される生命維持支援情報生成部と、前記感染者の前記生命維持支援情報を出力する出力部とを備える。
【0213】
上述の感染拡大防止支援サーバは、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定した判定結果である感染判定情報と、前記被験者に関する情報と、を受信する受信部と、前記感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するとともに、前記感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報を生成するように構成される生命維持支援情報生成部と、前記感染者の前記生命維持支援情報を出力する出力部と、を備える。
【0214】
上述の検査端末は、被験者の感染症の感染の有無又は程度の判定に用いられる検査情報を取得する検査情報取得部と、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定するように構成される感染判定部と、前記感染判定部の判定結果である感染判定情報をサーバに送信する送信部とを備える。
【0215】
上述の移動端末は、被験者における感染症の感染の有無又は程度を示す感染判定情報に基づいて、前記被験者のうち前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成されるサーバから、前記行動規制情報として、前記感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、前記被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を受信する受信部と、前記行動規制情報を記憶する記憶部と、前記行動規制情報に基づいて進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定するように構成される許否判定部と、前記許否判定部による判定の結果を報知する判定結果報知部とを備える。
【0216】
上述の移動端末は、被験者における感染症の感染の有無又は程度を示す感染判定情報に基づいてサーバによって生成された感染者の行動を規制するための行動規制情報に基づいて進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定する判定装置から前記判定の判定結果を受信する受信部と、前記判定結果を報知する判定結果報知部とを備える。
【0217】
上述のプログラムは、感染拡大防止支援サーバのコンピュータに、被験者における感染症の感染を検査するための検査情報と前記被験者に関する情報とを受信する受信ステップと、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定する感染判定ステップと、前記感染判定ステップにおける判定結果である感染判定情報と前記被験者に関する情報とに基づいて前記被験者のうち前記感染症の感染者を特定するステップと、前記感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成する行動規制情報生成ステップと、前記行動規制情報を出力する出力ステップとを実行させる。
【0218】
上述のプログラムは、被験者における感染症の感染を検査する検査デバイスの装着部を有する検査端末のコンピュータに、前記感染症の感染の有無又は程度の判定に用いられる検査情報を取得する検査情報取得ステップと、前記検査情報と記憶部に記憶されている検査判定情報とを比較して前記感染症の感染の有無又は程度を判定する感染判定ステップと、前記感染判定ステップの判定結果である感染判定情報をサーバに送信する送信ステップと、前記サーバから、前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報、前記感染者の治療を支援するための治療支援情報、前記感染者の生命維持を支援するための生命維持支援情報の少なくとも1つの情報を受信する受信ステップと、前記受信ステップによって受信した情報を出力する出力ステップとを実行させる。
【0219】
上述のプログラムは、移動端末のコンピュータに、被験者における感染症の感染の有無又は程度を示す感染判定情報に基づいて、前記感染症の感染者の行動を規制するための行動規制情報を生成するように構成されるサーバから、前記行動規制情報として、前記感染者の進入又は滞在を規制する進入滞在規制情報、又は、前記被験者の医療機関への入退場を規制する入退場規制支援情報を受信する行動規制情報受信ステップと、前記行動規制情報を記憶する記憶ステップと、前記行動規制情報に基づいて進入許否、滞在許否又は入退場許否を判定する許否判定ステップと、前記許否判定ステップによる判定の結果を報知する判定結果報知ステップとを実行させる。
【0220】
なお、本発明の各実施形態による感染拡大防止支援サーバ10、11、12の各処理、検査端末20、21の各処理、移動端末30、31の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、感染拡大防止支援サーバ10、11、12の各処理、検査端末20、21の各処理、移動端末30、31に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0221】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Acc
ess Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。ま
た、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0222】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。