特許第6579186号(P6579186)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6579186
(24)【登録日】2019年9月6日
(45)【発行日】2019年9月25日
(54)【発明の名称】撮像素子及び撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/355 20110101AFI20190912BHJP
   H04N 5/357 20110101ALI20190912BHJP
   H04N 5/3745 20110101ALI20190912BHJP
【FI】
   H04N5/355 900
   H04N5/357
   H04N5/3745 700
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-235487(P2017-235487)
(22)【出願日】2017年12月7日
(62)【分割の表示】特願2014-16531(P2014-16531)の分割
【原出願日】2014年1月31日
(65)【公開番号】特開2018-38091(P2018-38091A)
(43)【公開日】2018年3月8日
【審査請求日】2017年12月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100096770
【弁理士】
【氏名又は名称】四宮 通
(72)【発明者】
【氏名】川端 誠司
【審査官】 鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−193437(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/30−5/378
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を電荷変換して電荷を生成する第1光電変換部と第2光電変換部と、
前記第1光電変換部で生成された電荷が転送される第1ノードと、
前記第2光電変換部で生成された電荷が転送される第2ノードと、
前記第1光電変換部で生成された電荷を前記第1ノードに転送する第1転送トランジスタと、
前記第1ノードと前記第2ノードとを連結可能な第1連結トランジスタと、
前記第1ノードと前記第2ノードとを連結可能な第2連結トランジスタと、を備え、
前記第1転送トランジスタのドレインと前記第1連結トランジスタのソースとが共有され
記第1ノードと前記第2ノードとは、前記第1連結トランジスタと前記第2連結トランジスタとを介して連結される撮像素子。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像素子において、
光を電荷変換して電荷を生成する第3光電変換部と、
前記第3光電変換部で生成された電荷を前記第1ノードに転送する第3転送トランジスタと、を備え、
前記第3転送トランジスタのドレインと前記第1連結トランジスタのソースとが共有される撮像素子。
【請求項3】
請求項1または2に記載の撮像素子において、
前記第1ノードの電位を所定の電位にリセットするリセットトランジスタを備え、
前記第1転送トランジスタのドレインと前記リセットトランジスタのソースとが共有される撮像素子。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像素子において、
前記第2光電変換部で生成された電荷を前記第2ノードに転送する第2転送トランジスタを備え、
前記第2転送トランジスタのドレインと前記第2連結トランジスタのソースとが共有される撮像素子。
【請求項5】
請求項1〜のいずれか1項に記載の撮像素子において、
前記第1光電変換部と前記第2光電変換部とは第1方向に配置され、
前記第1転送トランジスタと前記第1連結トランジスタとは前記第1方向に配置される撮像素子。
【請求項6】
請求項2に記載の撮像素子において、
前記第1光電変換部と前記第3光電変換部とは第1方向に配置され、
前記第1転送トランジスタと前記第1連結トランジスタとは前記第1方向と交差する第2方向に配置される撮像素子。
【請求項7】
請求項3に記載の撮像素子において、
前記第1光電変換部と前記第2光電変換部とは第1方向に配置され、
前記第1転送トランジスタと前記リセットトランジスタとは前記第1方向に配置される撮像素子。
【請求項8】
請求項に記載の撮像素子において、
前記第1連結トランジスタと、前記第1転送トランジスタと、前記リセットトランジスタとは前記第1方向に順に配置される撮像素子。
【請求項9】
請求項1〜のいずれかに記載の撮像素子を備える撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子及びこれを用いた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、複数の画素であって少なくとも2つの画素がそれぞれ(a)フォトディテクタ、(b)フローティング容量部をなす電荷電圧変換領域及び(c)増幅器への入力部を含む複数の画素と、前記電荷電圧変換領域同士を選択的に接続する連結スイッチとを備えた固体撮像素子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2008−546313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の固体撮像素子において、前記連結スイッチをオンして前記電荷電圧変換領域同士を接続することによって、接続された全体の電荷電圧変換領域での飽和電子数が拡大されるため、ダイナミックレンジを拡大させることができる。
【0005】
また、前記従来の固体撮像素子において、前記連結スイッチをオフして前記電荷電圧変換領域を他の電荷電圧変換領域から切り離すことによって、電荷電圧変換容量が小さくなってその電荷電圧変換係数が大きくなるため、高感度読出し時のSN比が高くなる。
【0006】
しかし、前記従来の固体撮像素子では、前記連結スイッチをオフにしても、高感度読み出し時のSN比をさほど高くすることはできなかった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ダイナミックレンジを拡大させることができるとともに、高感度読出し時のSN比を向上させることができる固体撮像素子、及び、これを用いた撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段として、以下の各態様を提示する。第1の態様による固体撮像素子は、所定方向に並んだ2つの光電変換部、ノード、前記2つの光電変換部に対応して設けられ前記2つの光電変換部から前記ノードに電荷をそれぞれ転送する2つの転送トランジスタ、前記ノードの電位をリセットするリセットトランジスタ、及び、連結トランジスタを有する複数の画素ブロックを備え、前記各画素ブロックにおいて、前記2つの転送トランジスタ、前記リセットトランジスタ及び前記連結トランジスタの各一方のソース/ドレイン拡散領域が、1つの拡散領域で兼用され、2つ以上の前記画素ブロックの前記連結トランジスタの他方のソース/ドレイン拡散領域が、互いに電気的に接続されたものである。
【0009】
第2の態様による固体撮像素子は、前記第1の態様において、前記各画素ブロックにおいて、前記2つの転送トランジスタの各ゲート電極は、前記1つの拡散領域の前記所定方向の一方側及び他方側に配置され、前記各画素ブロックにおいて、前記リセットトランジスタ及び前記連結トランジスタの各ゲート電極は、前記1つの拡散領域の前記所定方向と交差する方向の一方側及び他方側に配置されたものである。
【0010】
第3の態様による固体撮像素子は、前記第1又は第2の態様において、前記複数の画素ブロックの前記2つの光電変換部の各々は、全体として格子状に配置され、前記複数の画素ブロックの前記2つの光電変換部の対は、前記所定方向と交差する方向に隣り合って前記所定方向へ並んだ前記対の2列が、互いに対して前記光電変換部の1ピッチ分だけ前記所定方向へずれるように、千鳥状に配置されたものである。
【0011】
第4の態様による固体撮像素子は、前記第3の態様において、前記2つ以上の画素ブロックのうちの1つの画素ブロックの前記2つの光電変換部の前記所定方向の位置と前記2つ以上の画素ブロックのうちの他の1つの画素ブロックの前記2つの光電変換部の前記所定方向の位置とは、それぞれ同じであり、前記2つ以上の画素ブロックのうちの前記1つの画素ブロックの前記2つの光電変換部の前記交差する方向の位置と前記2つ以上の画素ブロックのうちの前記他の1つの画素ブロックの前記2つの光電変換部の前記交差する方向の位置とは、前記光電変換部の2ピッチ分だけずれたものである。
【0012】
第5の態様による固体撮像素子は、前記第3又は第4の態様において、前記複数の画素ブロックのうち前記対の前記所定方向の位置を同じくする画素ブロックのグループに対応して設けられ対応するグループの画素ブロックの出力信号を受け取る信号線を、備えたものである。
【0013】
第6の態様による固体撮像素子は、前記第3乃至第5のいずれかの態様において、前記対が前記2列をなす前記各画素ブロックの前記2つの転送トランジスタのうちの一方の転送トランジスタのゲート電極は、電気的に共通に接続され、前記対が前記2列をなす前記各画素ブロックの前記2つの転送トランジスタのうちの他方の転送トランジスタのゲート電極は、電気的に共通に接続されたものである。
【0014】
第7の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第6のいずれかの態様において、前記各画素ブロックは、前記ノードの電位に応じた信号を出力する増幅トランジスタと、前記1つの拡散領域と前記増幅トランジスタのゲート電極との間を電気的に接続し、最下層の配線層で構成された配線とを有するものである。
【0015】
第8の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第7のいずれかの態様において、前記画素ブロックの出力信号を受け取る信号線を備え、前記各画素ブロックは、前記ノードの電位に応じた信号を出力する増幅トランジスタと、前記1つの拡散領域と前記増幅トランジスタのゲート電極との間を電気的に接続し、当該画素ブロックの出力信号を受け取る前記信号線と隣接した配線とを有するものである。
【0016】
第9の態様による固体撮像素子は、前記第1乃至第8のいずれかの態様において、第1の動作モードにおいて、前記2つ以上の画素ブロックのうちの1つの画素ブロックの前記連結トランジスタがオフにされた状態で、前記1つの画素ブロックの前記2つの転送トランジスタの少なくとも1つがオンにされ、第2の動作モードにおいて、前記1つの画素ブロックの前記連結トランジスタがオンにされた状態で、前記1つの画素ブロックの前記2つの転送トランジスタの少なくとも1つがオンにされるものである。
【0017】
第10の態様による撮像装置は、前記第1乃至第9のいずれかの態様による固体撮像素子を備えたものである。
【0018】
第11の態様による撮像装置は、前記第9の態様による固体撮像素子を備え、ISO感度の設定値に応じて前記各動作モードを切り替えるものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ダイナミックレンジを拡大させることができるとともに、高感度読出し時のSN比を向上させることができる固体撮像素子、及び、これを用いた撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1の実施の形態による電子カメラを模式的に示す概略ブロック図である。
図2図1中の固体撮像素子の概略構成を示す回路図である。
図3図2中の4つの画素ブロックの付近を拡大して示す回路図である。
図4図2に示す固体撮像素子の画素ブロックとフォトダイオードとの関係を模式的に示す図である。
図5図3に示す4つの画素ブロックの付近を模式的に示す概略平面図である。
図6】一部の配線を省略して図5中の2つの画素ブロックの付近を拡大して示す概略平面図である。
図7図2に示す固体撮像素子の所定の動作モードを示すタイミングチャートである。
図8図2に示す固体撮像素子の他の動作モードを示すタイミングチャートである。
図9】比較例による固体撮像素子の概略構成を示す回路図である。
図10図9に示す固体撮像素子の画素ブロックとフォトダイオードとの関係を模式的に示す図である。
図11図10中の4つの画素ブロックの付近を模式的に示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明による固体撮像素子及び撮像装置について、図面を参照して説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
【0023】
図1は、本発明の第1の実施の形態による電子カメラ1を模式的に示す概略ブロック図である。
【0024】
本実施の形態による電子カメラ1は、例えば一眼レフのデジタルカメラとして構成されるが、本発明による撮像装置は、これに限らず、コンパクトカメラなどの他の電子カメラや、携帯電話に搭載された電子カメラや、動画を撮像するビデオカメラ等の電子カメラなどの種々の撮像装置に適用することができる。
【0025】
電子カメラ1には、撮影レンズ2が装着される。この撮影レンズ2は、レンズ制御部3によってフォーカスや絞りが駆動される。この撮影レンズ2の像空間には、固体撮像素子4の撮像面が配置される。
【0026】
固体撮像素子4は、撮像制御部5の指令によって駆動され、デジタルの画像信号を出力する。通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、撮像制御部5は、例えば、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後に、図示しないメカニカルシャッタで露光した後に、所定の読み出し動作を行うように固体撮像素子4を制御する。また、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、撮像制御部5は、例えばいわゆるローリング電子シャッタを行いつつ所定の読み出し動作を行うように固体撮像素子4を制御する。これらのとき、撮像制御部5は、後述するように、ISO感度の設定値に応じて、後述する各動作モードの読み出し動作を行うように、固体撮像素子4を制御する。デジタル信号処理部6は、固体撮像素子4から出力されるデジタルの画像信号に対して、デジタル増幅、色補間処理、ホワイトバランス処理などの画像処理等を行う。デジタル信号処理部6による処理後の画像信号は、メモリ7に一旦蓄積される。メモリ7は、バス8に接続されている。バス8には、レンズ制御部3、撮像制御部5、CPU9、液晶表示パネル等の表示部10、記録部11、画像圧縮部12及び画像処理部13なども接続される。CPU9には、レリーズ釦などの操作部14が接続される。操作部14によって、ISO感度を設定することができるようになっている。記録部11には記録媒体11aが着脱自在に装着される。
【0027】
電子カメラ1内のCPU9は、操作部14の操作により電子ビューファインダーモードや動画撮影や通常の本撮影(静止画撮影)などが指示されると、それに合わせて撮像制御部5を駆動する。このとき、レンズ制御部3によって、フォーカスや絞りが適宜調整される。固体撮像素子4は、撮像制御部5の指令によって駆動され、デジタルの画像信号を出力する。固体撮像素子4からのデジタルの画像信号は、デジタル信号処理部6で処理された後に、メモリ7に蓄積される。CPU9は、電子ビューファインダーモード時にはその画像信号を表示部10に画像表示させ、動画撮影時にはその画像信号を記録媒体11aに記録する。通常の本撮影時(静止画撮影時)などの場合は、CPU9は、固体撮像素子4からのデジタルの画像信号がデジタル信号処理部6で処理されてメモリ7に蓄積された後に、操作部14の指令に基づき、必要に応じて画像処理部13や画像圧縮部12にて所望の処理を行い、記録部11に処理後の信号を出力させ記録媒体11aに記録する。
【0028】
図2は、図1中の固体撮像素子4の概略構成を示す回路図である。図3は、図2中の4つの画素ブロックBLの付近を拡大して示す回路図である。図4は、図2に示す固体撮像素子4の画素ブロックBLとフォトダイオードPDとの関係を模式的に示す図である。図5は、図3に示す4つの画素ブロックBLの付近を模式的に示す概略平面図である。図6は、一部の配線23〜27を省略して図5中の2つの画素ブロックBLの付近を拡大して示す概略平面図である。本実施の形態では、固体撮像素子4は、CMOS型の固体撮像素子として構成されているが、これに限らず、例えば、他のXYアドレス型固体撮像素子として構成してもよい。
【0029】
固体撮像素子4は、図2乃至図6に示すように、それぞれ2つの画素PX(PXA,PXB)を有する複数の画素ブロックBLと、垂直走査回路21と、画素ブロックBLの2行毎に設けられた制御線23〜27と、画素ブロックBLの列毎に設けられ対応する列の画素ブロックのBLからの出力信号を受け取る複数の垂直信号線28と、各垂直信号線28に設けられた定電流源29と、各垂直信号線28に対応して設けられたカラムアンプ30、CDS回路(相関2重サンプリング回路)31及びA/D変換器32と、水平読み出し回路33とを有している。各画素PX(PXA,PXB)は、1つの光電変換部としてのフォトダイオードPD(PDA,PDB)を有している。
【0030】
なお、カラムアンプ30として、アナログ増幅器を用いてもよいし、いわゆるスイッチトキャパシタアンプを用いてもよい。また、カラムアンプ30は、必ずしも設けなくてもよい。
【0031】
複数の画素ブロックBLの2つの画素PXのフォトダイオードPDの各々は、図4乃至図6に示すように、N行M列に2次元マトリクス状に配置され、格子状に配置されている。図4は、n−2行目からn+3行目までかつm−2列目からm+3行目までの6×6個のフォトダイオードPDと、画素ブロックBLとの関係を示している。行数N及び列数Mは、限定されるものではない。
【0032】
各画素ブロックBLは、行方向(図4乃至図6中の左右方向)に順次並んだ2つのフォトダイオードPDを有している。図面では、画素ブロックBLのうち図4乃至図6中の左側のフォトダイオードの符号をPDAとし、図4乃至図6中の右側のフォトダイオードの符号をPDBとして、両者を区別しているが、両者を区別しないで説明するときには両者に符号PDを付して説明する場合がある。また、図2及び図3において、フォトダイオードPDAを有する画素の符号をPXAとし、フォトダイオードPDBを有する画素の符号をPXBとして、両者を区別しているが、両者を区別しないで説明するときには両者に符号PXを付して説明する場合がある。同様に、図2乃至図6において、画素PXAの転送トランジスタの符号をTXAとし、画素PXBの転送トランジスタの符号をTXBとして、両者を区別しているが、両者を区別しないで説明するときには両者に符号TXを付して説明する場合がある。
【0033】
画素ブロックBLを行及び列で区別する場合、j行目かつk列目の画素ブロックBLは符号BL(j,k)で示す。ここで、画素ブロックBLの行列は、当該画素ブロックBLが有する左側のフォトダイオードPDAの行列で定義し、j行目かつk列目のフォトダイオードPDAを有する画素ブロックBLを、符号BL(j,k)で示す。画素ブロックBLについて、列については特に区別せずに行毎に区別する場合には、j行目の画素ブロックBLは符号BL(j)で示す。この点は、画素ブロックBLのフォトダイオードPDA,PDBなどの構成要素や後述する制御信号についても同様である。なお、垂直信号線28を区別する場合には、画素ブロックBL(j)に対応して設けられ画素ブロックBL(j)からの出力信号を受け取る垂直信号線を、符号28(j)で示す。
【0034】
複数の画素ブロックBLの2つのフォトダイオードPD(PDA,PDB)の対は、行方向と交差する方向である列方向(図4乃至図6中の上下方向)に隣り合って行方向へ並んだ前記対の2列(ここでは、2行)が、互いに対してフォトダイオードPDの1ピッチ分だけ行方向へずれるように、千鳥配置されている。例えば、n行目の画素ブロックBLの行とn+1行目の画素ブロックBLの行とは、互いに対してフォトダイオードPDの1ピッチ分だけ行方向へずれている。
【0035】
本実施の形態では、各画素PXは、入射光に応じた信号電荷を生成し蓄積する光電変換部としてのフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに対応して設けられフォトダイオードPDからノードPに電荷を転送する転送トランジスタTXとを有している。図2及び図3に示すように、各画素ブロックBL毎に、当該画素ブロックBLに属する2個の画素PX(PXA,PXB)が、1組のノードP、増幅トランジスタAMP、リセットトランジスタRST、選択トランジスタSEL及び連結トランジスタSWを共有している。ノードPには基準電位との間に容量(電荷電圧変換容量)が形成され、その容量によって、ノードPに転送されてきた電荷が電圧に変換される。増幅トランジスタAMPは、ノードPの電位に応じた信号を出力する増幅部を構成している。増幅トランジスタAMPは、そのドレインが電源電圧VDDに接続され、そのゲートがノードPに接続され、そのソースが選択トランジスタSELのドレインに接続され、定電流源29を負荷とするソースフォロア回路を構成している。リセットトランジスタRSTは、ノードPの電位を所定電位(本実施の形態では、電源電圧VDD)にリセットするリセット部を構成している。選択トランジスタSELは、当該画素ブロックBLを選択するための選択部を構成している。連結トランジスタSWのソースは、ノードPに電気的に接続されている。フォトダイオードPD及び転送トランジスタTXは、2個の画素PX(PXA,PXB)で共有されることなく、画素PX毎に設けられている。
【0036】
例えば、画素ブロックBL(n,m)の転送トランジスタTXA(n)は、フォトダイオードPDA(n)からノードP(n)に電荷を転送し、転送トランジスタTXB(n)はフォトダイオードPDB(n)からノードP(n)に電荷を転送する。ノードP(n)には基準電位との間に容量(電荷電圧変換容量)が形成され、その容量によって、ノードP(n)に転送されてきた電荷が電圧に変換される。増幅トランジスタAMP(n)は、ノードP(n)の電位に応じた信号を出力する。リセットトランジスタRST(n)は、ノードP(n)の電位を電源電圧VDDにリセットする。連結トランジスタSW(n)の一方のソース/ドレイン(本実施の形態では、ソース)は、ノードP(n)に電気的に接続されている。これらの点は、他の画素ブロックBLについても同様である。
【0037】
図面には示していないが、本実施の形態では、各々の画素PXのフォトダイオードPDの光入射側には、それぞれが異なる色成分の光を透過させる複数種類のカラーフィルタが、所定の色配列(例えば、ベイヤー配列)で配置されている。画素PXは、カラーフィルタでの色分解によって各色に対応する電気信号を出力する。
【0038】
本実施の形態では、各2つの画素ブロックBLについて、当該2つの画素ブロックBLの連結トランジスタSWの他方のソース/ドレイン(本実施の形態では、ドレイン)が互いに電気的に接続されている。より具体的には、本実施の形態では、列を同じくする(すなわち、行方向の位置を同じくする)とともに行が2行異なる(すなわち、列方向の位置がフォトダイオードPDの2ピッチ分だけずれた)各2つの画素ブロックBLについて、当該2つの画素ブロックBLの連結トランジスタSWのドレインが互いに電気的に接続されている。ここで、画素ブロックBLの位置は、当該画素ブロックBLが有するフォトダイオードPDAの位置で定義されるものとする。
【0039】
例えば、画素ブロックBL(n,m)の連結トランジスタSW(n)のドレインと画素ブロックBL(n+2,m)の連結トランジスタSW(n+2)のドレインとが、電気的に接続されている。画素ブロックBL(n−1,m+1)の連結トランジスタSW(n−1)のドレインと画素ブロックBL(n+1,m+1)の連結トランジスタSW(n+1)のドレインとが、電気的に接続されている。これらの点は、他の画素ブロックBLについても同様である。
【0040】
図2及び図3において、VDDは電源電位である。なお、本実施の形態では、トランジスタTXA,TXB,AMP,RST,SEL,SWは、全てnMOSトランジスタである。
【0041】
転送トランジスタTXAのゲートは2行毎に制御線26に共通に接続され、そこには、制御信号φTXAが垂直走査回路21から供給される。例えば、転送トランジスタTXA(n),TXA(n−1)のゲートは制御線26に共通に接続され、そこには、互いに同じ制御信号φTXA(n),φTXA(n−1)が垂直走査回路21から供給される。
【0042】
転送トランジスタTXBのゲートは2行毎に制御線25に共通に接続され、そこには、制御信号φTXBが垂直走査回路21から供給される。例えば、転送トランジスタTXB(n),TXB(n−1)のゲートは制御線25に共通に接続され、そこには、互いに同じ制御信号φTXB(n),φTXB(n−1)が垂直走査回路21から供給される。
【0043】
リセットトランジスタRSTのゲートは2行毎に制御線24に共通に接続され、そこには、制御信号φRSTが垂直走査回路21から供給される。例えば、リセットトランジスタRST(n),RST(n−1)のゲートは制御線24に共通に接続され、そこには、互いに同じ制御信号φRST(n),φRST(n−1)が垂直走査回路21から供給される。
【0044】
選択トランジスタSELのゲートは2行毎に制御線23に共通に接続され、そこには、制御信号φSELが垂直走査回路21から供給される。例えば、選択トランジスタSEL(n),SEL(n−1)のゲートは制御線23に共通に接続され、そこには、互いに同じ制御信号φSEL(n),φSEL(n−1)が垂直走査回路21から供給される。
【0045】
連結トランジスタSWのゲートは2行毎に制御線27に共通に接続され、そこには、制御信号φSWが垂直走査回路21から供給される。例えば、連結トランジスタSW(n),SW(n+1)のゲートは制御線27に共通に接続され、そこには、互いに同じ制御信号φSW(n),φSW(n+1)が垂直走査回路21から供給される。
【0046】
各トランジスタTXA,TXB,RST,SEL,SWは、対応する制御信号φTXA,φTXB,φRST,φSEL,φSWがハイレベル(H)のときにオンし、ローレベル(L)のときにオフする。
【0047】
垂直走査回路21は、図1中の撮像制御部5による制御下で、画素ブロックBLの2行毎に、制御信号φTXA,φTXB,φRST,φSEL,φSWをそれぞれ出力し、画素ブロックBLを制御し、静止画読み出し動作や動画読み出し動作などを実現する。この制御において、例えばISO感度の設定値に応じて、後述する各動作モードの読み出し動作が行われる。この制御によって、各垂直信号線28には、それに対応する列の画素ブロックBLの出力信号(アナログ信号)が供給される。
【0048】
本実施の形態では、垂直走査回路21は、後述する各動作モードを、図1中の撮像制御部5からの指令(制御信号)に応じて切り替えて行う制御部を構成している。
【0049】
垂直信号線28に読み出された信号は、各列毎に、カラムアンプ30で増幅され更にCDS回路31にて光信号(画素PXで光電変換された光情報を含む信号)と暗信号(光信号から差し引くべきノイズ成分を含む差分用信号)との差分を得る処理が施された後に、A/D変換器32にてデジタル信号に変換され、そのデジタル信号はA/D変換器32に保持される。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、必要に応じて所定の信号形式に変換されて、外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
【0050】
なお、CDS回路31は、図1中の撮像制御部5による制御下でタイミング発生回路(図示せず)から暗信号サンプリング信号φDARKCを受け、φDARKCがハイレベル(H)の場合にカラムアンプ30の出力信号を暗信号としてサンプリングするとともに、図1中の撮像制御部5による制御下で前記タイミング発生回路から光信号サンプリング信号φSIGCを受け、φSIGCがHの場合にカラムアンプ30の出力信号を光信号としてサンプリングする。そして、CDS回路31は、前記タイミング発生回路からのクロックやパルスに基づいて、サンプリングした暗信号と光信号との差分に応じた信号を出力する。このようなCDS回路31の構成としては、公知の構成を採用することができる。
【0051】
ここで、図5及び図6を参照して、画素ブロックBLの構造について説明する。実際には、フォトダイオードPDの上部にはカラーフィルタやマイクロレンズ等が配置されるが、図5及び図6では省略している。なお、図5及び図6において、電源線及びグランド線等のレイアウトは省略している。また、図6においては、図5中の制御線23〜27のレイアウトも省略している。図5及び図6において、太い実線はアルミニウム等の金属からなる1層目(最も基板に近い最下層)の配線層を示している。図6において、破線はアルミニウム等の金属からなる2層目の配線層を示している。図5及び図6において、白丸は1層目の配線層とゲート電極又は拡散領域との間の接続部を示している。図6において、グレーの丸は1層目の配線層と2層目の配線層との間の接続部を示している。
【0052】
本実施の形態では、N型シリコン基板(図示せず)上にP型ウエル(図示せず)が設けられ、前記P型ウエル中にフォトダイオードPDなどの画素ブロックBLにおける各素子が配置されている。図6において、符号41〜45は、前述した各トランジスタの一部となっているN型不純物拡散領域である。符号61〜65は、ポリシリコンによる各トランジスタのゲート電極である。なお、拡散領域42は、図示しない電源線により電源電圧VDDが印加される領域である。
【0053】
画素ブロックBL(n,m)のフォトダイオードPDA(n),PDB(n)は、前記P型ウエル中に設けられたN型の電荷蓄積層(図示せず)とその表面側に配置されたP型の空乏化防止層(図示せず)からなる埋め込み型フォトダイオードである。フォトダイオードPDA(n),PDB(n)は、入射する光を光電変換し、生じた電荷をその電荷蓄積層に蓄積する。
【0054】
画素ブロックBL(n,m)の転送トランジスタTXA(n)は、フォトダイオードPDA(n)の電荷蓄積層をソース、拡散領域41をドレイン、ゲート電極61をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)の転送トランジスタTXB(n)は、フォトダイオードPDB(n)の電荷蓄積層をソース、拡散領域41をドレイン、ゲート電極62をゲートとするnMOSトランジスタである。拡散領域41は、フォトダイオードPDA(n)とフォトダイオードPDB(n)との間に設けられている。
【0055】
画素ブロックBL(n,m)の増幅トランジスタAMP(n)は、拡散領域42をドレイン、拡散領域43をソース、ゲート電極64をゲートとするnMOSトランジスタである。ゲート電極64と拡散領域4との間が、最下層の配線層からなる配線71によって電気的に接続されている。画素ブロックBL(n,m)のリセットトランジスタRST(n)は、拡散領域41をソース、拡散領域42をドレイン、ゲート電極63をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)の選択トランジスタSEL(n)は、拡散領域43をドレイン、拡散領域44をソース、ゲート電極65をゲートとするnMOSトランジスタである。この拡散領域44は、垂直信号線28(m)に接続されている。画素ブロックBL(n,m)の連結トランジスタSW(n)は、拡散領域41をソース、拡散領域45をドレイン、ゲート電極66をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)の連結トランジスタSW(n)のドレインとなる拡散領域45は、配線72によって、画素ブロックBL(n+2,m)の連結トランジスタSW(n+2)のドレインとなる拡散領域45に接続されている。
【0056】
先の説明からわかるように、拡散領域41は、転送トランジスタTXA(n)のドレインとなる拡散領域、転送トランジスタTXB(n)のドレインとなる拡散領域、リセットトランジスタRST(n)ソースとなる拡散領域及び連結トランジスタSW(n)のソースとなる拡散領域として、兼用されている。転送トランジスタTXA(n)のゲート電極61及び転送トランジスタTXB(n)のゲート電極62は、拡散領域41の行方向の一方側及び他方側に配置されている。リセットトランジスタRST(n)のゲート電極63及び連結トランジスタSW(n)のゲート電極66は、拡散領域41の列方向の一方側及び他方側に配置されている。
【0057】
本実施の形態では、画素ブロックBL(n,m)のノードP(n)は、画素ブロックBL(n,m)の配線71及びこれに対して電気的に接続されて導通している箇所全体に相当している。
【0058】
n行目かつm列目以外の画素ブロックBLの構造も、前述したn行目かつm列目の画素ブロックBL(n,m)の構造と同様である。
【0059】
なお、前述した2行毎の制御線23〜27はそれぞれ、図5に示すように、破線で示す2層目の配線層と太い実線で示す最下層の配線層との組み合わせにより構成されている。
【0060】
図2及び図3において、FC(n)は、連結トランジスタSW(n)がオフしている場合の、ノードP(n)と基準電位との間の容量である。容量FC(n)の容量値をCfd1とする。この点は、他の画素ブロックBLの行についても同様である。
【0061】
容量FC(n)は、転送トランジスタTXA(n),TXB(n)、リセットトランジスタRST(n)及び連結トランジスタSW(n)の拡散領域41の容量と、増幅トランジスタAMP(n)のゲート電極64の容量と、配線71の配線容量とから構成され、それらの容量値の合計が容量FC(n)の容量値Cfd1となる。この点は、他の画素ブロックBLの行についても同様である。
【0062】
ここで、連結トランジスタSWのオン時のチャネル容量の値をCswとする。通常、容量値Cswは、容量値Cfd1に対して小さい値である。また、連結トランジスタSWの拡散領域45の容量の容量値をCfd2とし、配線72の配線容量の容量値をCfd3とする。
【0063】
今、画素ブロックBL(n)に着目して、連結トランジスタSW(n)がオフすると、ノードP(n)と基準電位との間の容量(電荷電圧変換容量)は、容量FC(n)となる。よって、ノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値は、Cfd1となる。この状態は、後述する第1の動作モードを示す図7中の期間T2及びその他の期間の状態に相当している。
【0064】
また、画素ブロックBL(n)に着目して、連結トランジスタSW(n),SW(n+2)がオンすると、ノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値は、2×Cfd1+2×Csw+2×Cfd2+Cfd3となる。この状態は、後述する第2の動作モードを示す図8中の期間T2及びその他の期間の状態に相当している。
【0065】
このように、連結トランジスタSW(n)がオフすると、ノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値が最小となり、その電荷電圧変換容量による電荷電圧変換係数が大きくなるため、最高のSN比での読出しが可能となる。
【0066】
一方、連結トランジスタSW(n),SW(n+2)がオンすると、ノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値が大きくなり、大きな信号電荷量を扱うことができるため、飽和電子数を拡大することができる。これにより、ダイナミックレンジを拡大することができる。
【0067】
以上、画素ブロックBL(n)のノードP(n)について説明したが、他の画素ブロックBLのノードPについても同様である。
【0068】
図7は、図2に示す固体撮像素子4の第1の動作モードを示すタイミングチャートである。この第1の動作モードは、各画素ブロックBLを2行毎に順次選択していき、選択された2行の画素ブロックBLの連結トランジスタSWがオフにされた状態(当該ノードPの電荷電圧変換容量が最小である状態)で、選択された2行の画素ブロックBLの転送トランジスタTXA,TXBを順次選択的にオンさせて、選択された2行の画素ブロックBLの各フォトダイオードPDA,PDBの信号を2行毎に順次読み出す動作の例である。図7に示す例では、全画素PXA,PXBの信号を読み出すが、これに限らず、例えば、画素行を間引いて読み出す間引き読み出し等を行ってもよい。この点は、後述する図8に示す例についても同様である。
【0069】
図7に示す例では、この第1の動作モードでは、全期間に渡って、全行のφSWがLにされて、全行の連結トランジスタSWはオフにされる。
【0070】
図7は、期間T1においてn−2行目及びn−3行目の画素ブロックBL(n−2),BL(n−3)が選択され、期間T2においてn行目及びn−1行目の画素ブロックBL(n),BL(n−1)が選択され、期間T3においてn+2行目及びn+1行目の画素ブロックBL(n+2),BL(n+1)が選択されていく状況を示している。いずれの2行の画素ブロックBLが選択された場合の動作も同様であるので、ここでは、n行目及びn−1行目の画素ブロックBL(n),BL(n−1)が選択された場合の動作についてのみ説明する。
【0071】
期間T2の開始前に既に、所定の露光期間において、フォトダイオードPDA(n),PDB(n),PDA(n−1),PDB(n−1)の露光が終了している。この露光は、通常の本撮影時(静止画撮影時)などでは、全画素を同時にリセットするいわゆるグローバルリセット後にメカニカルシャッタ(図示せず)により行われ、電子ビューファインダーモード時や動画撮影時などでは、いわゆるローリング電子シャッタ動作により行われる。期間T2の開始直前には、全行のトランジスタSEL,RST,TXA,TXBはオフしている。
【0072】
期間T2において、n行目及びn−1行目のφSEL(n),φSEL(n−1)がHにされ、n行目及びn−1行目の画素ブロックBL(n),BL(n−1)の選択トランジスタSEL(n),SEL(n−1)がオンにされ、n行目及びn−1行目の画素ブロックBL(n),BL(n−1)が選択される。
【0073】
期間T2において、φSW(n),φSW(n−1)がLにされてn行目及びn−1行目の連結トランジスタSW(n),SW(n−1)がオフにされているので、前述したように、ノードP(n),P(n−1)の電荷電圧変換容量の容量値は、Cfd1となり、最小となる。
【0074】
期間T2の開始直後から一定期間だけ、φRST(n),φRST(n−1)がHにされてn行目及びn−1行目のリセットトランジスタRST(n),RST(n−1)が一旦オンにされ、ノードP(n),P(n−1)の電位が一旦電源電位VDDにリセットされる。
【0075】
期間T2中のその後の時点t1から一定期間だけ、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、ノードP(n)に現れる電位がn行目の増幅トランジスタAMP(n)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n)及び垂直信号線28(m)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。同時に、ノードP(n−1)に現れる電位がn−1行目の増幅トランジスタAMP(n−1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n−1)及び垂直信号線28(m+1)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
【0076】
期間T2中のその後の時点t2から一定期間だけ、φTXA(n),φTXA(n−1)がHにされてn行目及びn−1行目の転送トランジスタTXA(n),TXA(n−1)がオンにされる。これにより、n行目の画素ブロックBL(n)のフォトダイオードPDA(n)に蓄積されていた信号電荷が、ノードP(n)の電荷電圧変換容量に転送される。ノードP(n)の電位は、ノイズ成分を除くと、この信号電荷の量とノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値の逆数とに比例した値となる。同時に、n−1行目の画素ブロックBL(n−1)のフォトダイオードPDA(n−1)に蓄積されていた信号電荷が、ノードP(n−1)の電荷電圧変換容量に転送される。ノードP(n−1)の電位は、ノイズ成分を除くと、この信号電荷の量とノードP(n−1)の電荷電圧変換容量の容量値の逆数とに比例した値となる。
【0077】
期間T2中のその後の時点t3において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(n)に現れる電位がn行目の増幅トランジスタAMP(n)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n)及び垂直信号線28(m)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。同時に、ノードP(n−1)に現れる電位がn−1行目の増幅トランジスタAMP(n−1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n−1)及び垂直信号線28(m+1)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
【0078】
その後にφSIGCがLになった時点の後に、CDS回路31は、時点t1からの一定期間でサンプリングした暗信号と時点t3からの一定時間でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
【0079】
そして、期間T2中の時点t4から一定期間だけ、φRST(n),φRST(n−1)がHにされてn行目及びn−1行目のリセットトランジスタRST(n),RST(n−1)が一旦オンにされ、ノードP(n),P(n−1)の電位が一旦電源電位VDDにリセットされる。
【0080】
期間T2中のその後の時点t5から一定期間だけ、暗信号サンプリング信号φDARKCがHにされて、ノードP(n)に現れる電位がn行目の増幅トランジスタAMP(n)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n)及び垂直信号線28(m)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。同時に、ノードP(n−1)に現れる電位がn−1行目の増幅トランジスタAMP(n−1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n−1)及び垂直信号線28(m+1)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、暗信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
【0081】
期間T2中のその後の時点t6から一定期間だけ、φTXB(n),φTXB(n−1)がHにされてn行目及びn−1行目の転送トランジスタTXB(n),TXB(n−1)がオンにされる。これにより、n行目の画素ブロックBL(n)のフォトダイオードPDB(n)に蓄積されていた信号電荷が、ノードP(n)の電荷電圧変換容量に転送される。ノードP(n)の電位は、ノイズ成分を除くと、この信号電荷の量とノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値の逆数とに比例した値となる。同時に、n−1行目の画素ブロックBL(n−1)のフォトダイオードPDB(n−1)に蓄積されていた信号電荷が、ノードP(n−1)の電荷電圧変換容量に転送される。ノードP(n−1)の電位は、ノイズ成分を除くと、この信号電荷の量とノードP(n−1)の電荷電圧変換容量の容量値の逆数とに比例した値となる。
【0082】
期間T2中のその後の時点t7において、光信号サンプリング信号φSIGCがHにされて、ノードP(n)に現れる電位がn行目の増幅トランジスタAMP(n)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n)及び垂直信号線28(m)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。同時に、ノードP(n−1)に現れる電位がn−1行目の増幅トランジスタAMP(n−1)で増幅された後に選択トランジスタSEL(n−1)及び垂直信号線28(m+1)等を経由し更にカラムアンプ30で増幅された信号が、光信号として、CDS回路31によりサンプリングされる。
【0083】
その後にφSIGCがLになった時点の後に、CDS回路31は、時点t5からの一定期間でサンプリングした暗信号と時点t7からの一定時間でサンプリングした光信号との差分に応じた信号を出力する。A/D変換器32は、この差分に応じた信号をデジタル信号に変換して保持する。各A/D変換器32に保持されたデジタルの画像信号は、水平読み出し回路33によって水平走査され、デジタル信号画像信号として外部(図1中のデジタル信号処理部6)へ出力される。
【0084】
このように、前記第1の動作モードでは、連結トランジスタSW(n),SW(n−1)がオフにされているので、選択された2行の画素ブロックBLのノードPの電荷電圧変換容量の容量値が最小となり、その電荷電圧変換容量による電荷電圧変換係数が大きくなるため、最高のSN比での読出しが可能となる。例えば、ISO感度の設定値が高い場合に、撮像制御部5によって、前記第1の動作モードを行うように指令される。
【0085】
図8は、図2に示す固体撮像素子4の第2の動作モードを示すタイミングチャートである。この第2の動作モードは、各画素ブロックBLを2行毎に順次選択していき、選択された2行の画素ブロックBLの連結トランジスタSW及びこれらに配線71で接続されているそれぞれ接続されている連結トランジスタSWがオンにされた状態(当該ノードPの電荷電圧変換容量が大きい状態)で、選択された2行の画素ブロックBLの転送トランジスタTXA,TXBを順次選択的にオンさせて、選択された2行の画素ブロックBLの各フォトダイオードPDA,PDBの信号を2行毎に順次読み出す動作の例である。
【0086】
図8も、図7と同様に、期間T1においてn−2行目及びn−3行目の画素ブロックBL(n−2),BL(n−3)が選択され、期間T2においてn行目及びn−1行目の画素ブロックBL(n),BL(n−1)が選択され、期間T3においてn+2行目及びn+1行目の画素ブロックBL(n+2),BL(n+1)が選択されていく状況を示している。図8に示す第2の動作モードが図7に示す前記第1の動作モードと異なる所は、以下に説明する点である。
【0087】
図8に示す例では、この第2の動作モードでは、全期間に渡って、全行のφSWがHにされて、全行の連結トランジスタSWはオンにされる。これにより、期間T2において、φSW(n),φSW(n−1),φSW(n+2),φSW(n+1)がHにされてn行目、n−1行目、n+2行目及びn+1行目の連結トランジスタSW(n),SW(n−1),SW(n+2),SW(n+1)がオンにされる。したがって、前述したように、ノードP(n),P(n−1)の電荷電圧変換容量の容量値は、2×Cfd1+2×Csw+2×Cfd2+Cfd3となり、図7に示す前記第1の動作モードに比べて大きくなる。
【0088】
ここでは、n行目及びn−1行目の画素ブロックBL(n),BL(n−1)が選択される期間T2について説明したが、他の画素ブロックBLが選択される期間についても同様である。
【0089】
このように、前記第2の動作モードでは、選択された画素ブロックBLのノードPの電荷電圧変換容量の容量値が大きくなり、ノードPの電荷電圧変換容量での飽和電子数を拡大することができる。これにより、ダイナミックレンジを拡大することができる。例えば、ISO感度の設定値が小さい場合に、撮像制御部5によって、前記第2の動作モードを行うように指令される。
【0090】
なお、例えば、制御信号φSWを行毎に独立して供給し得るように構成し、期間T2において、φSW(n),φSW(n+1)をHにする一方で、φSW(n+2),φSW(n−1)をLにし、n行目及びn+1行目の連結トランジスタSW(n),SW(n+1)をオンにする一方で、n+2行目及びn−1行目の連結トランジスタSW(n+2),SW(n−1)をオフにし、他の期間についても同様にしてもよい。この場合、ノードP(n),P(n−1)の電荷電圧変換容量の容量値は、Cfd1+Csw+2×Cfd2+Cfd3となり、図8に示す前記第1の動作モードに比べて大きくかつ図7に示す前記第2の動作モードに比べて小さくなる。
【0091】
ここで、本実施の形態における固体撮像素子4と比較される比較例による固体撮像素子94について、説明する。図9は、この比較例による固体撮像素子94の概略構成を示す回路図であり、図2に対応している。図10は、図9に示す固体撮像素子94の画素ブロックBLとフォトダイオードPDとの関係を模式的に示す図であり、図4に対応している。図11は、図10中の4つの画素ブロックBLの付近を模式的に示す概略平面図であり、図5に対応している。図9乃至図11において、図2図4及び図5中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。この比較例が本実施の形態と異なる所は、主に、以下に説明する点である。
【0092】
この比較例では、各画素ブロックBLは、列方向に順次並んだ2つのフォトダイオードPD(PDA,PDB)を有しており、2次元マトリクス状に配置されている。この比較例では、画素ブロックBLの行列は、そのまま画素ブロックBL自体の行列で定義され、フォトダイオードPDの2行が画素ブロックBLの1行に相当しており、nは画素ブロックBLの行を示し、mは画素ブロックBLの列を示している。
【0093】
この比較例では、各画素ブロックBLの連結トランジスタSWのドレインは、列方向の一方側に隣接する画素ブロックBLのノードPと電気的に接続されている。
【0094】
この比較例では、転送トランジスタTXAのゲートは行毎に制御線26に共通に接続され、そこには、制御信号φTXAが垂直走査回路21から供給される。転送トランジスタTXBのゲートは行毎に制御線25に共通に接続され、そこには、制御信号φTXBが垂直走査回路21から供給される。リセットトランジスタRSTのゲートは行毎に制御線24に共通に接続され、そこには、制御信号φRSTが垂直走査回路21から供給される。選択トランジスタSELのゲートは行毎に制御線23に共通に接続され、そこには、制御信号φSELが垂直走査回路21から供給される。連結トランジスタSWのゲートは行毎に制御線27に共通に接続され、そこには、制御信号φSWが垂直走査回路21から供給される。
【0095】
この比較例においても、N型シリコン基板(図示せず)上にP型ウエル(図示せず)が設けられ、前記P型ウエル中にフォトダイオードPDなどの画素ブロックBLにおける各素子が配置されている。図11において、符号101〜108は、各トランジスタの一部となっているN型不純物拡散領域である。符号111〜116は、ポリシリコンによる各トランジスタのゲート電極である。なお、拡散領域105は、図示しない電源線により電源電圧VDDが印加される領域である。
【0096】
この比較例では、画素ブロックBL(n,m)の転送トランジスタTXA(n)は、フォトダイオードPDA(n)の電荷蓄積層をソース、拡散領域101をドレイン、ゲート電極111をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)の転送トランジスタTXB(n)は、フォトダイオードPDB(n)の電荷蓄積層をソース、拡散領域102をドレイン、ゲート電極112をゲートとするnMOSトランジスタである。
【0097】
この比較例では、画素ブロックBL(n,m)の増幅トランジスタAMP(n)は、拡散領域105をドレイン、拡散領域104をソース、ゲート電極114をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)のリセットトランジスタRST(n)は、拡散領域106をソース、拡散領域105をドレイン、ゲート電極115をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)の選択トランジスタSEL(n)は、拡散領域104をドレイン、拡散領域103をソース、ゲート電極113をゲートとするnMOSトランジスタである。この拡散領域103は、垂直信号線28(m)に接続されている。画素ブロックBL(n,m)の連結トランジスタSW(n)は、拡散領域107をソース、拡散領域108をドレイン、ゲート電極116をゲートとするnMOSトランジスタである。画素ブロックBL(n,m)の拡散領域101,102,106,107及びゲート電極114並びに画素ブロックBL(n−1,m)の拡散領域108間が、配線121によって互いに電気的に接続されている。画素ブロックBL(n,m)の拡散領域108は、配線121によって、画素ブロックBL(n+1,m)の拡散領域101,102,106,107及びゲート電極114と電気的に接続されている。
【0098】
この比較例では、n行目かつm列目以外の画素ブロックBLの構造も、前述したn行目かつm列目の画素ブロックBL(n,m)の構造と同様である。
【0099】
図9において、FC(n)は、連結トランジスタSW(n),SW(n−1)がオフしている場合の、ノードP(n)と基準電位との間の容量である。容量FC(n)の容量値をCfd1’とする。この点は、他の画素ブロックBLの行についても同様である。
【0100】
この比較例における容量FC(n)は、転送トランジスタTXA(n)の拡散領域101の容量と、転送トランジスタTXB(n)の拡散領域102の容量と、リセットトランジスタRST(n)の拡散領域106の容量と、連結トランジスタSW(n)の拡散領域107の容量と、連結トランジスタSW(n−1)の拡散領域108の容量と、増幅トランジスタAMP(n)のゲート電極114の容量と、配線121の配線容量とから構成され、それらの容量値の合計が容量FC(n)の容量値Cfd1’となる。この点は、他の画素ブロックBLの行についても同様である。図11中の配線121の長さは、図5中の配線71の長さに比べてかなり長くならざるを得ないため、配線121の配線容量は、配線71の配線容量よりもかなり大きくなる。
【0101】
これに対し、本実施の形態における容量FC(n)は、前述したように、転送トランジスタTXA(n),TXB(n)、リセットトランジスタRST(n)及び連結トランジスタSW(n)の拡散領域41の容量と、増幅トランジスタAMP(n)のゲート電極64の容量と、配線71の配線容量とから構成され、それらの容量値の合計が容量FC(n)の容量値Cfd1となっている。
【0102】
したがって、本実施の形態における容量FC(n)の容量値Cfd1は、この比較例における容量FC(n)の容量値Cfd1’よりも、拡散領域4個分の容量の容量の分、及び、配線121の配線容量から配線71の配線容量を差し引いた分、小さくなる。
【0103】
この比較例では、画素ブロックBL(n)に着目して、連結トランジスタSW(n),SW(n−1)が両方ともオフすると、ノードP(n)と基準電位との間の容量(電荷電圧変換容量)は容量FC(n)となり、ノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値が最小のCfd1’となり、その電荷電圧変換容量による電荷電圧変換係数が大きくなるため、最高のSN比での読出しが可能となる。また、この比較例では、連結トランジスタSW(n),SW(n−1)の両方又はいずれか一方をオンすると、ノードP(n)の電荷電圧変換容量の容量値が大きくなり、大きな信号電荷量を扱うことができるため、飽和電子数を拡大することができる。これにより、ダイナミックレンジを拡大することができる。
【0104】
前述したように、本実施の形態におけるノードP(n)の電荷電圧変換容量の最小の容量値Cfd1は、この比較例におけるノードP(n)の電荷電圧変換容量の最小の容量値Cfd1’よりも、トランジスタ拡散容量4個分、及び、配線121の配線容量から配線71の配線容量を差し引いた分、小さくなる。したがって、本実施の形態によれば、この比較例と比べても、電荷電圧変換係数が一層大きくなり、より一層高いSN比での読み出しが可能となる。
【0105】
また、本実施の形態では、配線71が最下層の配線層で構成されているので、配線が2層以上の配線層で構成される場合に比べて、配線71の配線容量が小さくなる。したがって、本実施の形態によれば、この点からも、電荷電圧変換係数が一層大きくなり、より一層高いSN比での読み出しが可能となる。
【0106】
さらに、本実施の形態では、図5及び図6に示すように、配線71が垂直信号線28と隣接している。配線71とその周辺の配線との間に寄生容量が発生し、配線71の配線容量はおおよそ次の式で表される。
【0107】
[配線71の配線容量=制御信号φTXAを供給する配線との寄生容量+制御信号φTXBを供給する配線との寄生容量+制御信号φRSTを供給する配線との寄生容量+制御信号φSWを供給する配線との寄生容量+電源線との寄生容量+グランド線との寄生容量+(1−G)×垂直信号線28との寄生容量]
【0108】
本実施の形態における容量FCの容量値Cfd1は、増幅トランジスタAMPが構成するソースフォロア回路の利得Gにより見かけ上小さく見える。よって、本実施の形態によれば、この点からも、電荷電圧変換係数が一層大きくなり、より一層高いSN比での読み出しが可能となる。
【0109】
なお、図7及び図8を参照して説明した各動作例は、各画素PXのフォトダイオードPDの信号電荷を、他の画素PXのフォトダイオードPDの信号電荷と混合することなく読み出す動作の例であった。しかし、本発明では、各画素PXのフォトダイオードPDの信号電荷を、同色の他の画素PXのフォトダイオードPDの信号電荷と混合して読み出してもよい。この場合、電荷混合時に、2つ以上の転送トランジスタTXが同時にオンにされる。
【0110】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0111】
例えば、前記実施の形態では、前述したように、各2つの画素ブロックBLについて、当該2つの画素ブロックBLの連結トランジスタSWの他方のソース/ドレイン(本実施の形態では、ドレイン)が互いに電気的に接続されている。しかしながら、本発明では、各3つ以上の画素ブロックBLについて、当該3つ以上の画素ブロックBLの連結トランジスタSWの他方のソース/ドレインを互いに電気的に接続してもよい。この場合、例えば、画素ブロックBL(n,m)の連結トランジスタSW(n)のドレイン、画素ブロックBL(n+2,m)の連結トランジスタSW(n+2)のドレイン及び画素ブロックBL(n+4,m)の連結トランジスタSW(n+4)のドレインを互いに電気的に接続し、画素ブロックBL(n−1,m+1)の連結トランジスタSW(n−1)のドレイン、画素ブロックBL(n+1,m+1)の連結トランジスタSW(n+1)のドレイン及び画素ブロックBL(n+3,m+1)の連結トランジスタSW(n+1)のドレインを互いに電気的に接続してもよい。
【符号の説明】
【0112】
4 固体撮像素子
BL 画素ブロック
PXA,PXB 画素
PDA,PDB フォトダイオード
TXA,TXB 転送トランジスタ
P ノード
AMP 増幅トランジスタ
SW 連結トランジスタ
RST リセットトランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11