(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1つ以上の繰り返しブロックを識別する前に、前記関心領域内部の1つ以上の局部要素変動を解析することによって、少なくとも1つのDCAを生成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、設計セル階層を用いて、前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを識別することを含む、請求項1に記載の方法。
前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、受信された設計データの画像処理に基づいて、1つ以上の繰り返しブロックを識別することを含む、請求項1に記載の方法。
1つ以上の選択された属性に基づいて、検査のために前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの一部分を選択する前に、前記1つ以上の繰り返しブロックの検査実現可能性計量を解析することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
繰り返しパターン構造の前記第1の視野および繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野のうちの少なくとも1つが、少なくとも第1の方向および前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿って規則的に離間している、請求項19に記載の方法。
繰り返しパターン構造の前記第1の視野および繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野のうちの少なくとも1つが、少なくとも第1の方向および前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿って不規則に離間している、請求項19に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで添付の図面に図示されている、開示される主題に関する詳細を記載する。
【0018】
概して
図1A〜7Fを参照し、本開示に従い、ウェハ検査のための方法およびシステムを説明する。
【0019】
本発明は概して、検査されたウェハにおける欠陥の存在を識別するための、ブロック対ブロックまたは視野対視野の比較に関する。本発明はさらに、セル、ブロック、およびダイの同時比較べースの検査を可能にする混合モードのウェハ検査に関する。加えて、本発明はさらに、基準ベースの視野対視野検査に関する。さらに、本発明は、繰り返しセル構造のブロックまたは視野の設計データ誘導ウェハ検査に関する。
【0020】
メモリウェハの場合、メモリセル領域の検査のために、セル対セル比較が利用されてもよい。さらに、ページブレイクまたは他の周辺領域は、欠陥を検出するためにダイ対ダイの比較を必要とし得ることに注意されたい。このように、同時のセル対セル比較(メモリセル領域において)およびダイ対ダイ比較(ページブレイクおよび他の周辺領域において)を含む混合モードの検査プロトコルは、メモリウェハ検査のスループットを改善するために適合されている。ダイ対ダイ比較によって検査される領域における感度は通常、ダイ対ダイ工程の変動および他のシステム関連のノイズに起因して、セル領域と比較すると不適切である。
【0021】
ますます多くのDRAMまたはSRAMメモリおよび高度な回路モジュールがウェハ上のダイに集積されるにつれ、各ダイまたはレチクルは典型的に、多くの繰り返しブロックを含む。このため、ブロック対ブロック比較は、工程変動の妨害の削減を可能にし、欠陥検出感度を増加させることができる。同様に、メモリウェハにおいて、メモリページ、ブロック、および/またはセクターは、繰り返しブロックを形成する。さらに、ページブレイクおよび他の周辺領域もまた、より高い感度につながるブロック対ブロック比較を介して検査可能にすることができる。
【0022】
図1Aは、本明細書にさらに記載される多様な工程を実行するために適切なウェハ検査のためのシステム100を図示する。一態様において、システム100は、サンプルステージ110上に配置された半導体ウェハ108上の欠陥を検出するように構成された検査ツール102を含むことができる。検査ツール102は、これらに限定されないが、光学式検査ツールまたは電子ビーム検査ツール等の当技術分野で周知の任意の適切な検査ツールまたはシステムを含むことができる。例えば、光学式検査の場合、検査ツール102は、これらに限定されないが、明視野検査ツール、または暗視野検査ツールを含むことができる。さらなる態様において、図示されないが、検査ツール100は、照射源、検出器、および検査を実行するための多様な光学構成要素(例えば、レンズ、ビーム分割器等)を含むことができる。
【0023】
照射源は、当技術分野で周知の任意の照射源を含むことができる。例えば、照射源は、レーザー光源等の狭帯域の光源を含むことができる。さらなる実施形態において、照射源は、サンプルステージ110上に配置されたウェハ108の表面に(多様な光学構成要素を介して)光を方向付けるように構成されてもよい。さらに、検査ツール102の多様な光学構成要素は、ウェハ108の検査領域の表面から反射および/または散乱した光を、検査ツール102の検出器に方向付けるように構成される。
【0024】
検出器は、当技術分野で周知の任意の適切な検出器を含むことができる。一実施形態において、検出器は、電荷結合素子(CCD)カメラを含むことができる。検出器は、ウェハ108上の実欠陥(例えば、欠陥)を検出するために使用されてもよい。さらなる実施形態において、検出器の出力は、コントローラ101に通信可能に連結されてもよい。この点で、コントローラ101は、検出器によって収集され、伝送された検出データを使用して、ウェハ108上の実欠陥を検出するように構成されてもよい。コントローラ108は、ウェハ上の欠陥を検出するために、当技術分野で周知の任意の方法および/またはアルゴリズムを利用することができる。当業者は、半導体ウェハ全体に分散された欠陥を検出するために、検査ツール102が利用されてもよいことを認識するであろう。
【0025】
さらに、コントローラ101は、コントローラ101が検出器によって生成された出力を受信することができるように、任意の適切な様式(例えば、
図1Aに示される破線によって示される1つ以上の伝送媒体によって)検出器に連結されてもよい。さらに、検査ツール102が、2つ以上の検出器(図示せず)を含む場合、コントローラ101は、上記のように各検出器に連結されてもよい。さらなる実施形態において、ウェハ108は、サンプルステージ110上に配置されてもよい。サンプルステージ110は、当技術分野で周知の任意の適切な機械および/またはロボット式アセンブリを含むことができる。現在利用可能なウェハ検査ツールの例は、米国特許第7,092,082号、米国特許第6,702,302号、米国特許第6,621,570号、および米国特許第5,805,278号に説明され、これらはそれぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0026】
さらなる実施形態において、検査ツール102は、システム100の別のサブシステムからの命令を受容するように構成されてもよい。例えば、検査ツール102は、システム100のコントローラ101(またはアナライザ)からの命令を受容することができる。コントローラ101からの命令を受信すると、検査ツール102は、提供された命令(すなわち、検査レシピ)に識別された半導体ウェハ108の場所で、検査工程を実行することができる。コントローラ101はさらに、本明細書に記載される方法の実施形態のうちのいずれかのいずれか他のステップ(複数可)を実行するように構成されてもよい。
【0027】
別の実施形態において、システム100のコントローラ101は、有線および/または無線部分を含むことができる伝送媒体によって、他のシステムからデータまたは情報(例えば、検査システムからの検査結果、または計測システムからの計測結果)を受信および/または取得するように構成されてもよい。この様式において、伝送媒体は、システム100の1つ以上のコントローラ101と他のサブシステムとの間のデータリンクとして機能することができる。その上、1つ以上のコントローラ101は、伝送媒体(例えば、ネットワーク接続)を介して、外部のシステムへデータを送信することができる。
【0028】
1つ以上のコントローラ101は、1つ以上のプロセッサ104を含むことができるが、これに限定されない。別の実施形態において、システム100のコントローラ101は、1つ以上のプロセッサ104と通信状態にある非一時的媒体106(すなわち、メモリ媒体)を含むことができる。別の実施形態において、メモリ媒体106は、本開示全体に記載される多様なステップを1つ以上のプロセッサ104に実行させるためのプログラム命令を含む。
【0029】
コントローラ101の1つ以上のプロセッサ104は、当技術分野で周知の1つ以上の処理要素を含むことができる。この意味で、1つ以上のプロセッサ104は、ソフトウェアアルゴリズムおよび/または命令を実行するように構成された任意のマイクロプロセッサ型デバイスを含むことができる。一実施形態において、1つ以上のプロセッサ102は、本開示全体で説明されるように、システム100を運用するように構成されたプログラムを実行するように構成された、デスクトップコンピュータ、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、画像コンピュータ、並列プロセッサ、または他のコンピュータシステム(例えば、ネットワークに接続されたコンピュータ)からなることができる。本開示全体に記載されるステップは、単一のコンピュータシステムによって、または代替として複数のコンピュータシステムによって実行されてもよいことを認識されたい。一般に、「プロセッサ」という用語は、非一時的メモリ媒体106からプログラム命令を実行する、1つ以上の処理要素を有する任意のデバイスを網羅するように広義に定義されてもよい。さらに、システム100の異なるサブシステム(例えば、ディスプレイ105またはユーザーインターフェース107)は、本開示全体に記載されるステップのうちの少なくとも一部分を実行するために適切なプロセッサまたはロジック要素を含むことができる。したがって、上記の説明は、本発明の制限として解釈されてはならず、図示に過ぎない。
【0030】
メモリ媒体106は、関連付けられた1つ以上のプロセッサ104によって実行可能なプログラム命令を記憶するために適切な、当技術分野で周知の任意の記憶媒体を含むことができる。例えば、メモリ媒体106は、読み取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気または光学式メモリデバイス(例えば、ディスク)、磁気テープ、ソリッドステートドライブ等を含むことができるが、これらに限定されない。別の実施形態において、ここで、メモリ106は、検査ツール102からの1つ以上の結果、および/または本明細書に記載される多様なステップの出力を記憶するように構成されることに注意されたい。メモリ106は、1つ以上のプロセッサ104とともに共通のコントローラ筐体に収容されてもよい。代替の実施形態において、メモリ106は、プロセッサおよびコントローラ101の物理的場所に関して、遠隔に位置してもよい。例えば、コントローラ101の1つ以上のプロセッサ101は、ネットワーク(例えば、インターネット、イントラネット等)からアクセス可能な、リモートメモリ(例えば、サーバー)にアクセスすることができる。
【0031】
別の実施形態において、ウェハ検査システム100は、ディスプレイ105を含むことができる。別の実施形態において、ディスプレイ105は、コントローラ101に通信可能に連結される。例えば、ディスプレイ105は、コントローラ101の1つ以上のプロセッサ104に通信可能に連結されてもよい。この点で、1つ以上のプロセッサ104は、ディスプレイ105上に本発明の多様な結果のうちの1つ以上を表示することができる。
【0032】
ディスプレイデバイス105は、当技術分野で周知の任意のディスプレイデバイスを含むことができる。一実施形態において、ディスプレイデバイス105は、これに限定されないが、液晶ディスプレイ(LCD)を含むことができる。別の実施形態において、ディスプレイデバイス105は、これに限定されないが、有機発光ダイオード(OLED)ベースのディスプレイを含むことができる。別の実施形態において、ディスプレイデバイス105は、これに限定されないが、CRTディスプレイを含むことができる。当業者は、本発明の実装のために多様なディスプレイデバイスが適切であり得、ディスプレイデバイスの特定の選択が、形状因子、費用等を含むがこれらに限定されない多様な因子に依存し得ることを認識するであろう。一般的な意味において、ユーザーインターフェースデバイス(例えば、タッチ画面、ベゼルマウントインターフェース、キーボード、マウス、トラックパッド等)と統合することが可能な任意のディスプレイデバイスは、本発明の実装に適切である。
【0033】
別の実施形態において、ウェハ検査システム100は、ユーザーインターフェースデバイス107を含むことができる。一実施形態において、ユーザーインターフェースデバイス107は、コントローラ101の1つ以上のプロセッサ104に通信可能に連結される。別の実施形態において、ユーザーインターフェースデバイス107は、ユーザーからの選択および/または命令を受容するために、コントローラ101によって利用されてもよい。本明細書にさらに記載されるいくつかの実施形態において、ディスプレイ105は、ユーザー(図示せず)にデータを表示するために使用されてもよい。それによって、ユーザーは、ディスプレイデバイス105を介してユーザーに表示された検査データに応答して、選択および/または命令(例えば、検査領域のユーザー選択)を入力することができる。
【0034】
ユーザーインターフェースデバイス107は、当技術分野で周知の任意のユーザーインターフェースを含むことができる。例えば、ユーザーインターフェース107は、キーボード、キーパッド、タッチ画面、レバー、ノブ、スクロールホイール、トラックボール、スイッチ、ダイヤル、スライドバー、スクロールバー、スライド、ハンドル、タッチパッド、パドル、操縦桿、ジョイスティック、ベゼル入力デバイス等を含むことができるが、これらに限定されない。タッチ画面インターフェースデバイスの場合、当業者は、本発明の実装に多数のタッチ画面インターフェースデバイスが適切であり得ることを認識するであろう。例えば、ディスプレイデバイス105は、これらに限定されないが、容量性タッチ画面、抵抗性タッチ画面、表面音響ベースのタッチ画面、赤外線ベースのタッチ画面等のタッチ画面インターフェースと統合されてもよい。一般的な意味において、ディスプレイデバイス105のディスプレイ部分と統合することが可能な任意のタッチ画面インターフェースは、本発明の実装に適切である。別の実施形態において、ユーザーインターフェース107は、ベゼルマウントインターフェースを含むことができるが、これに限定されない。
【0035】
図1に図示されるシステム100の実施形態はさらに、本明細書に記載されるように構成されてもよい。加えて、システム100は、本明細書に記載される方法の実施形態(複数可)のうちのいずれかのいずれか他のステップ(複数可)を実行するように構成されてもよい。
【0036】
図1Bおよび1Cは、本開示の一実施形態に従い、ウェハ108、ウェハ108上に形成されるダイ114、各ダイ内部のセル116のブロック、および各ブロック内部のセル118の間の関係を図示する。
図1Bは、所与のダイが、1組の繰り返しブロックの繰り返しセルを含む事例を表すことに注意されたい。対照的に、本明細書においてさらに詳細が検討される
図4Bは、所与のダイが、不規則に位置する(特に)ブロックを含むことができる、1組の不規則なブロックを含む事例を表し、本明細書にさらに詳細を説明する。
【0037】
いくつかの実施形態において、同時にセル対セルおよびダイ対ダイの比較を含む混合モードの検査では、ウェハ画像を取得するためのピクセルサイズは、セル対セルのアライメントおよびダイ対ダイのアライメント両方のアライメントエラーを抑制するために、セルおよびダイのサイズに基づいて調整される。この点で、ピクセルサイズは最初に、整数のピクセルに対応する、1つ以上の物理セルからなることができる、検査セルを形成するために選択され、調整される。このような構成は、向上したセル対セルの比較を提供する。さらに、ピクセルサイズは次いで、ダイのサイズもまた整数のピクセルに対応するように、さらに調整(例えば、わずかに調整)されてもよい。
【0038】
ピクセルサイズのさらなる調整は、さらなる調整量が典型的に小さいためにセルサイズが整数のピクセルからわずかに外れるだけであるので、セル対セルの比較にほとんど混乱を生じさせない。例えば、1つの非限定事例において、任意の非整数のダイサイズDは、非整数のダイサイズDを整数のピクセルにするために、最大±0.5ピクセル調整することが必要になる場合がある。この場合、ダイを整数のピクセルにするためにピクセルサイズで必要な最大変化率は、0.5/Dのみである。例えば、典型的なダイサイズは約5mmで、0.1μmの下でそれぞれ50,000ピクセルに対応する。このように、セルサイズに対する偏差率は0.001%のみである。したがって、セルサイズがCピクセルの場合にセル内のピクセル値の合計数の変動が0.01ピクセル未満であるならば、セル対セル比較の感度に対する影響は一般に無視できるほどであろう。
【0039】
以下の方法の実施形態は、多様なセル、ブロックおよびダイの状況でセル対セル、ブロック対ブロック、およびダイ対ダイの比較が関与する混合モードの比較検査に関する。概して、システム100は、以下の実施形態の検査レベルおよびデータ処理レベルのステップを実装するために適していると認識される。しかしながら、以下に説明する方法は100のアーキテクチャに限定されないことに注意されたい。
【0040】
図2は、本発明の一実施形態に従い、混合モードのウェハ検査のためのコンピュータによって実装される方法200において実行されるステップを図示する流れ図である。ここで、ダイ対ダイおよびブロック対ブロック比較技法を含む混合モードの検査工程は、各ブロック116および各ダイ両方が整数のピクセルに対応する様式において、システム100の検査ピクセルを調整することによって達成され得ることに注意されたい。ここで、工程200は概して、各検査ブロック116のセルがパターン化されていない状況に適用可能であることに注意されたい。すなわち、検査ブロック116のセルは、解像不可能および/または非周期的であってもよい。
【0041】
ここで、本開示全体で説明される工程300、400、500、600、610、および700の多様なアーキテクチャおよび方法に関して説明される実施形態および例は、その他特に記載のない限り、工程200に拡張すると解釈されることに注意されたい。
【0042】
第1のステップ202において、ウェハの検査結果が受信される。例えば、検査画像データが、検査ツール102から、コントローラ101によって受信されてもよい。別の例として、検査画像データはメモリ108に記憶されてもよい。この点で、システム100は、1つ以上の組の検査画像データを記憶し、次いで、これらを解析するために、後でアクセスすることができる。コントローラ101によって受信される検査結果は、当技術分野で周知の任意の種類の検査データを含むことができる。例えば、検査データは、これらに限定されないが、明視野(BF)検査データまたは暗視野(DF)検査データを含むことができる。
【0043】
一実施形態において、1つ以上の検査結果は、ウェハ108の選択された領域の1つ以上の画像を含む。別の実施形態において、コントローラ101によって受信される1つ以上の画像は、1つ以上のウェハダイ(例えば、ダイ114)を含む。さらなる実施形態において、受信された画像データの各ウェハダイは、1組の繰り返しブロック(例えば、ブロック116)を含む。別の実施形態において、1組のブロックのうちの各ブロックと関連付けられる画像データは、パターン化されていない(例えば、セルは非周期的および/または解像可能ではない)。
【0044】
第2のステップ204において、各ブロックを整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される(または確立され、維持される)。第3のステップ206において、各ダイを整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される(または確立され、維持される)。一実施形態において、ピクセルサイズは選択されてもよい。次いで、ピクセルサイズの選択後、ピクセルのサイズは、各ブロック116が、整数のピクセルを含む、または対応するように調整されてもよい。そして、ピクセルのサイズは、各ダイ114が、整数のピクセルを含む、または対応するように、さらに調整されてもよい。ここで、いくつかの事例において、ピクセルサイズの調整は、不要に提供されている場合があることに注意されたい。例えば、ウェハパターンとの試行錯誤および経験に基づいて、実装者(またはコントローラ101)は、少なくともいくつかの事例において、所与の特徴(例えば、ダイ、ブロック、またはセル)を整数のピクセルに適合させる初期のピクセルサイズを選択することができる。
【0045】
第4のステップ208において、第1のウェハダイおよび少なくとも第2のウェハダイのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のウェハダイは、少なくとも第2のウェハダイと比較される。第5のステップ210において、第1のブロックおよび少なくとも第2のブロックのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のブロックは、少なくとも第2のブロックと比較される。例えば、ステップ204のピクセルサイズ調整に続いて、ブロック116のうちのいずれかのピクセル調整後の画像データが、他のブロックのいずれかのピクセル調整後の画像データと比較されてもよい。同様に、ステップ206のピクセルサイズ調整に続いて、ウェハダイ114のうちのいずれかのピクセル調整後の画像データが、他のウェハダイのいずれかのピクセル調整後の画像データと比較されてもよい。
【0046】
ここで、ステップ208および/または210の比較は、当技術分野で周知の任意の画像データ比較技法を利用して実行され得ることに注意されたい。一実施形態において、比較ステップ208は、第1のウェハダイと関連付けられる画像のピクセル値と、少なくとも第2のウェハダイと関連付けられる画像データのピクセル値との間の差を計算することを含むことができるが、これに限定されない。例えば、第1のウェハダイと関連付けられる画像のピクセル値は、少なくとも第2のウェハダイと関連付けられる画像データのピクセル値から、ピクセル毎に減算されてもよい(またはこの反対)。この点で、減算工程は、両方の組の画像データに存在する周期的構造を除去、または少なくとも排除を支援するように機能することができる。別の実施形態において、比較ステップ208は、これに限定されないが、統計的集約工程の適用を含むことができる。例えば、第1のウェハダイの画像データと少なくとも第2のウェハダイの画像データとの間の差を計算する前に、ピクセル集約手順が実装されてもよく、それによって、差の計算前に、ウェハダイ画像データの隣接ピクセル値が平均化される。ここで、比較ステップ208において、当技術分野で周知の任意の差分比較工程が使用され得ることに注意されたい。
【0047】
一実施形態において、ステップ208の比較前に、2つ以上のダイ114が相互にアライメントされてもよい。この点で、比較ステップ208の実行前に、第1のダイ114の第1のパターン特徴は、少なくとも1つの第2のダイ114の第2のパターンとアライメントされてもよい。同様に、別の実施形態において、ステップ210の比較前に、2つ以上のブロック116が相互にアライメントされてもよい。この点で、比較ステップ210の実行前に、第1のブロック116の第1のパターン特徴は、少なくとも1つの第2のダイ116の第2のパターンとアライメントされてもよい。この実施形態において、例えば、同時にダイ対ダイおよびブロック対ブロックを比較するための混合モードの検査は、実行時にダイ対ダイおよびブロック対ブロックのアライメントを実行させることによって実行されてもよい。ダイ対ダイのアライメントは、デジタル補間を実行するための欠陥検出アルゴリズムに対するオフセットを提供するために本明細書に前述したものに類似のダイ対ダイのアライメントを含むことができる。ブロック対ブロックもまた、ブロック対ブロック比較前にブロックをデジタル的にアライメントするための欠陥検出アルゴリズムによって使用されてもよい。2つのアライメントは究極的に相互に独立しているので、検出アルゴリズムを適用できる前に、別々にアライメントされることが必要であり得る。
【0048】
しかしながら、ダイ114の1つ以上が十分に大きい数のブロック116を含む場合、ダイ対ダイのアライメントが必要であり得ることに注意されたい。さらに、工程200で解析されたブロック116のセルは、配列パターンを含まない、かつ/または解像可能ではないので、工程200では、セル対セル比較のチェックは必要とされない。しかしながら、多様なパターンなし検査アルゴリズムが、解像不可能な配列パターンを含むブロック114に対する感度を向上するために適用され得ることに注意されたい。
【0049】
いずれにせよ、ブロックは通常セルよりもはるかに大きいため、ブロックサイズとダイサイズとの間の比が大きくなり過ぎると、ピクセル調整に続くブロックサイズの偏差が大きくなり過ぎる場合がある。上記のように、ダイサイズに対する±0.5ピクセルの調整は、ダイサイズ(D)あたり0.5ピクセルの変更または0.5/Dとなる。さらに、ブロックサイズBは、0.5B/Dで比例的に変化する。この変化が適当なブロック対ブロック比較で0.01ピクセル未満であることを確実にするために、比B/Dは0.02より小さくなければならない。例として、5mmのダイの場合、ブロックサイズは、0.1mmまたは1000ピクセルより大きくすることはできない(または0.1μnピクセルサイズ未満)。位置精度が因子ではないと想定して、ダイサイズのほうが大きい場合、ダイに少なくとも50ブロックが存在することを条件として(すなわち、D/B≧1/0.02=50ブロック)、より大きいブロックサイズが受容可能であってもよい。
【0050】
さらに、ステージの振動、空気の動き、または他の未知の無作為ノイズによって生じた誤差が、ブロックサイズの追加の偏差に寄与する可能性があることに注意されたい。ブロック対ブロックの比較(アライメントおよび/または補間を実行しない)に受容され得る実用的なブロックサイズは、さらに制限されてもよい。上記に指摘したように、実行時のブロック対ブロックのアライメントを実行しない操作に受容可能なブロックサイズを数量化するには、実際のステージ精度の測定が必要であり得る。より大きいブロックサイズの場合、ブロック対ブロックの比較において適切なサブピクセルのアライメントを確実にするために、ブロック対ブロックのアライメントが実行されなければならないことが避けられなくなる場合がある。
【0051】
図3は、本発明の代替の実施形態に従い、混合モードのウェハ検査のためのコンピュータによって実装される方法300において実行されるステップを図示する流れ図である。ここで、混合モードの検査および解析工程300は、ダイ対ダイ、ブロック対ブロック、およびセル対セルの比較技法を含むことに注意されたい。これは、各ブロック116、各ダイ114、および各セル118が整数のピクセルからなるような様式において、システム100の検査ピクセルを調整することによって達成されてもよい。ここで、工程300は概して、各検査ブロック116のセルが解像可能であり、繰り返しパターンを含む状況に適用可能であることに注意されたい。
【0052】
ここで、本開示全体で説明される工程200、400、500、600、610、および700の多様なアーキテクチャおよび方法に関して説明される実施形態および例は、その他特に記載のない限り、工程300に拡張すると解釈されることに注意されたい。
【0053】
第1のステップ302において、ウェハの検査結果が受信される。例えば、本明細書で前述したように、検査画像データは、検査ツール102から、コントローラ101によって受信、またはメモリ108から呼び出されてもよい。ここでも、コントローラ101によって受信された検査結果は、これらに限定されないが、BF検査データまたはDF検査データ等、当技術分野で周知の任意の種類の検査データを含むことができる。
【0054】
一実施形態において、方法ステップ302で受信された1つ以上の検査結果は、ウェハ108の選択された領域の1つ以上の画像を含む。別の実施形態において、コントローラ101によって受信される1つ以上の画像は、1つ以上のウェハダイ(例えば、ダイ114)を含む。さらなる実施形態において、受信された画像データの各ウェハダイは、1組の繰り返しブロック(例えば、ブロック116)を含む。別の実施形態において、1組のブロックの各ブロックと関連付けられる画像データは、セルの1つ以上の解像可能なパターン(単数または複数)(例えば、解像可能な配列領域)を含む。
【0055】
第2のステップ304において、各セルを実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。第3のステップ306において、各ブロックを実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。第4のステップ308において、各ダイを実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。ここで、工程200に関して説明されたピクセル選択および調整の手順(または確立および維持)は、工程300のピクセル選択および調整手順に拡張できると解釈されなければならないことに注意されたい。
【0056】
第5のステップ310において、第1のウェハダイおよび少なくとも第2のウェハダイのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のウェハダイは、少なくとも第2のウェハダイと比較される。第6のステップ312において、第1のブロックおよび少なくとも第2のブロックのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のブロックは、少なくとも第2のブロックと比較される。第7のステップ312において、第1のセルおよび少なくとも第2のセルのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のセルは、少なくとも第2のセルと比較される。ここで、工程200に関して説明された工程200の比較ステップは、工程300の比較ステップに拡張可能であると解釈されることに注意されたい。さらに、ステップ312のセル対セル比較は、本明細書に前述したダイおよびブロックの比較ステップと同様の様式で実行されてもよいことに注意されたい。さらに、比較ステップ310〜314は同時に実行されてもよいことが認識される。
【0057】
一実施形態において、前述のように、ステップ310の比較前に、2つ以上のダイ114が相互にアライメントされてもよい。同様に、別の実施形態において、ステップ312の比較前に、2つ以上のブロック116が相互にアライメントされてもよい。
【0058】
別の実施形態において、ステップ314の比較前に、2つ以上のセル118が相互にアライメントされてもよい。ここで、各ダイが十分に大きい数のブロックを含む状況において、工程300の3つのレベルの混合モード比較が実行される前に、ダイ対ダイのアライメントだけが必要であり得る。
【0059】
本明細書に前述したように、いくつかの実施形態において、混合モードの検査工程は、実行時ブロックアライメントを使用することなく、混合モードのブロック対ブロック比較およびダイ対ダイ比較を効果的に実行するために、ダイには約50以上のブロックの存在が必要であり得る。同様に、各ブロックが50を超えるセルを有する状況では、いくつかの実施形態において、ピクセルサイズの調整は、セル対セルの比較工程(例えば、ステップ312)の感度にわずかな、または無視できる影響を有する可能性がある。一実施形態において、セル対セルの比較工程を達成するために、検査ピクセルサイズは、セル内の整数のピクセルを達成するために、最初に設定することができる。次いで、ピクセルサイズは、所与のブロックが整数のピクセルを含むように微調整されてもよい。最後に、調整されたピクセルサイズは、所与のダイが整数のピクセルを含むようにさらに微調整されてもよい。ピクセルサイズの適切な調整によって、ダイ対ダイ調整のみを用いてセル対セル、ブロック対ブロック、およびダイ対ダイの比較を混合する3つのモードの検査が可能になる。
【0060】
例えば、ダイサイズが50,000ピクセルおよびブロックサイズが1000ピクセルの場合、セルサイズが20ピクセル未満であると、ダイ対ダイのアライメントのみを用いて、セル対セル、ブロック対ブロック、およびダイ対ダイの混合モードの検査工程を実行することが可能である。これらの制約の下で、検査ピクセルサイズは、セル、ブロック、およびダイそれぞれが整数のピクセルに対応させるために、最適に縮小拡大することが可能である。
【0061】
図4Aは、本発明の代替の実施形態に従い、混合モードのウェハ検査のためのコンピュータによって実装される方法400において実行されるステップを図示する流れ図である。ここで、混合モードの検査および解析工程400は、ダイ対ダイ、ブロック対ブロック、およびセル対セルの比較技法を含むことに注意されたい。これは、ここでも、各ブロック116、各ダイ114、および各セル118が整数のピクセルからなるような様式において、システム100の検査ピクセルを調整することによって達成されてもよい。ここで、工程400は概して、ダイのブロックが不規則である(例えば、不規則に位置する、異なる種類、異なるサイズ等)状況に適用可能であることに注意されたい。ここでさらに、本開示全体で説明される工程200、300、500、600、610、および700の多様なアーキテクチャおよび方法に関して説明される実施形態および例は、その他特に記載のない限り、工程400に拡張すると解釈されることに注意されたい。
【0062】
ここで、より複雑な回路レイアウトにおいて、1つ以上のダイ114のブロック116は、
図4Bに図示されるように、1つ以上のダイ114内のいずれかの場所に不規則に位置付けられてもよく、ブロック116のエッジは縦方向または横方向にアライメントされていないことに注意されたい。さらに、工程400を使用して解析可能なブロックの不規則性は、任意の数の因子となる可能性があることに注意されたい。例えば、ブロックは、異なるサイズまたは異なるタイプの場合がある。さらに、ブロックは無作為に位置する場合があり、この場合、ブロック全てのエッジが、少なくとも1つの軸に沿ってアライメントすることができない。ここで、無作為に位置するブロックの場合、調整可能なピクセル技法を介して、ブロック対ブロック比較の最適化が困難であることに注意されたい。
【0063】
さらに、
図4Bに示されるように、ブロックが共通の縦位置に沿ってアライメントする場合、ブロックは、横方向軸に沿って不規則に位置する場合があることに注意されたい。この例において、最初にブロックをアライメントすることなく、不規則に位置するブロックを検査する目的のために、ブロック対ブロックのアライメントを実行することは困難である。このように、ブロック対ブロック比較を実行するために、実行時ブロックアライメントが実装されてもよい。
【0064】
ステップ402において、ウェハの検査結果が受信される。例えば、本明細書で前述したように、検査画像データは、検査ツール102から、コントローラ101によって受信、またはメモリ108から呼び出されてもよい。ここでも、コントローラ101によって受信された検査結果は、BF検査データまたはDF検査データ等、しかしこれらに限定されない、当技術分野で周知の任意の種類の検査データを含むことができる。
【0065】
一実施形態において、方法ステップ402で受信された1つ以上の検査結果は、ウェハ108の選択された領域の1つ以上の画像を含む。別の実施形態において、コントローラ101によって受信される1つ以上の画像は、1つ以上のウェハダイ(例えば、ダイ114)を含む。さらなる実施形態において、受信された画像データの各ウェハダイは、1組の不規則なブロック(例えば、異なるサイズのブロック、無作為な位置のブロック、異なるタイプのブロック等)を含む。
【0066】
第2のステップ404において、各セルを実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。第3のステップ406において、各ダイを実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。ここで、工程200および300に関して説明されたピクセル選択および調整(または確立および維持)の手順は、工程400のピクセル選択および調整手順に拡張できると解釈されなければならないことに注意されたい。
【0067】
第4のステップ408において、第1のブロックは、少なくとも第2のブロックとアライメントされる。一実施形態において、2つ以上のブロック116(例えば、
図4Bの不規則なブロック)は、比較前に、相互にアライメントされてもよい。この点で、比較ステップの実行前に、第1のブロックの第1のパターン特徴が、少なくとも1つの第2のブロック116の第2のパターンとアライメントされてもよい。一実施形態において、2つ以上のブロック116のアライメント工程は、実行時アライメント工程を含む。ここで、ダイ対ダイの実行時アライメントに利用される手順は、ブロック対ブロックのアライメントの場合に拡張可能であり得ることに注意されたい。この点で、ブロック116は、小さいダイとして処理されてもよく、ブロックをアライメントするために実行時アライメントが実行される。さらに、ブロック対ブロックのアライメントは、ソフトウェアに、または専用ハードウェアを介して実装されてもよいことを認識されたい。
【0068】
別の実施形態において、前述のように、工程400の比較ステップ前に、2つ以上のダイ114が相互にアライメント(例えば、実行時アライメント)されてもよい。別の実施形態において、ステップ314の比較前に、2つ以上のセル118が相互にアライメント(例えば、実行時アライメント)されてもよい。
【0069】
第5のステップ410において、第1のウェハダイおよび少なくとも第2のウェハダイのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のウェハダイは、少なくとも第2のウェハダイと比較される。第6のステップ412において、アライメントに続いて、第1のブロックおよび少なくとも第2のブロックのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のブロックは、少なくとも第2のブロックと比較される。第7のステップ414において、第1のセルおよび少なくとも第2のセルのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のセルは、少なくとも第2のセルと比較される。ここで、工程200および300に関して説明された工程200および300の比較ステップは、工程400の比較ステップに拡張可能であると解釈されることに注意されたい。さらに、比較ステップ408〜412は同時に実行されてもよいことが認識される。
【0070】
図5は、本発明の代替の実施形態に従い、混合モードのウェハ検査のためのコンピュータによって実装される方法500において実行されるステップを図示する流れ図である。ここで、混合モードの検査および解析工程500は、ブロック対ブロック、およびセル対セルの比較技法を含むことに注意されたい。
【0071】
いくつかの実施形態において、メモリウェハは、セル対セル比較を使用して検査されてもよく、ページブレイクおよび他の周辺領域は無視される。この実施形態において、ブロック対ブロック比較は、ページブレイクおよび他の周辺領域を犠牲にすることなく、ウェハ(例えば、メモリウェハ)の検査のために追加されてもよい。本実施形態は、本明細書に前述したように、ブロック対ブロックの実行時アライメントを用いて、または用いずに実行されてもよい。ここで、方法500は概して、ダイ対ダイ比較を必要としないことに注意されたい。この点で、方法500は、本明細書に前述したセル対セルおよびダイ対ダイ比較に類似下様式でセル対セルおよびブロック対ブロック比較を提供するように機能し、方法500のブロック対ブロック比較は、前述のダイ対ダイ比較に類似する。
【0072】
方法500は、各ブロック116および各セル118が整数のピクセルからなるような様式において、システム100の検査ピクセルを調整することによって達成されてもよい。ここで、工程500は概して、セル(例えば、メモリセル)がウェハ上にセルの繰り返しブロックを形成する状況に適用可能であることに注意されたい。ここでさらに、本開示全体で説明される工程200、300、400、600、610、および700の多様なアーキテクチャおよび方法に関して説明される実施形態および例は、その他特に記載のない限り、工程500に拡張すると解釈されることに注意されたい。
【0073】
第1のステップ502において、ウェハの検査結果が受信される。例えば、本明細書で前述したように、検査画像データは、検査ツール102から、コントローラ101によって受信、またはメモリ108から呼び出されてもよい。ここでも、コントローラ101によって受信された検査結果は、光学式検査データ(例えば、BF検査データまたはDF検査データ)または電子ビーム検査データ等、しかしこれらに限定されない、当技術分野で周知の任意の種類の検査データを含むことができる。
【0074】
一実施形態において、方法ステップ502で受信された1つ以上の検査結果は、ウェハ108の選択された領域の1つ以上の画像を含む。別の実施形態において、コントローラ101によって受信される1つ以上の画像は、1つ以上のブロック(例えば、メモリブロック)の繰り返しセルを含む。一実施形態において、ブロックは、本明細書に前述し、
図1Cに図示したような繰り返しブロックを含むことができる。別の実施形態において、ブロックは、本明細書に前述し、
図4Bに図示したような繰り返しではない、または不規則なブロックを含むことができる。
【0075】
第2のステップ504において、各セル118を実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。第3のステップ506において、各ブロック116を実質的に整数のピクセルにマッピングするために、1つ以上の画像のピクセルサイズが調整される。ここで、工程200〜400に関して説明されたピクセル選択および調整(または確立および維持)の手順は、工程500のピクセル選択および調整手順に拡張できると解釈されなければならないことに注意されたい。
【0076】
第4のステップ508において、第1のブロックおよび少なくとも第2のブロックのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1のウェハブロックは、少なくとも第2のウェハブロックと比較される。第5のステップ510において、第1のセルおよび少なくとも第2のセルのうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、所与のブロックの第1のセルは、所与のブロックの少なくとも第2のセルと比較される。ここで、本明細書に前述した工程200〜400の比較ステップは、工程500の比較ステップに拡張可能であると解釈されることに注意されたい。さらに、比較ステップ508および508は同時に実行されてもよいことが認識される。
【0077】
別の実施形態において、ブロック型が繰り返しではない状況(例えば、異なるサイズのブロック)において、各ブロック型は、本明細書に前述したように、比較ステップ508の前に、アライメント(例えば、実行時アライメント)を経ることが必要であり得る。別の実施形態において、ブロック型が繰り返しブロックである状況において、ブロックは、比較前にアライメント工程を必要としなくてもよい。例えば、ウェハ上に生成されたメモリセルが、ウェハ上に規則的な繰り返しブロックを形成する状況において、アライメント工程は必要でなくてもよい。
【0078】
図6Aは、本発明の一実施形態に従い、ウェハの視野対視野ベースの検査のためのコンピュータによって実装される方法600において実行されるステップを図示する流れ図である。ここでさらに、本開示全体で説明される工程200〜500、610、および700の多様なアーキテクチャおよび方法に関して説明される実施形態および例は、その他特に記載のない限り、工程600に拡張すると解釈されることに注意されたい。
【0079】
本開示の目的において、「視野」という用語は、欠陥検査のために、相互にアライメントされ、次いで相互に比較することができるダイ内部の任意の繰り返しパターン構造を含むと解釈される。ここで、所与のダイの視野は、xまたはyのいずれかの方向で均等に離間していることは不要である。
【0080】
ここで、方法600および関連付けられるシステムは概して、3つ以上の繰り返し視野が検査される状況に関する。3つ以上のダイにわたるダイ対ダイ検査において、ダイの複数の画像は概して、単一の基準画像を形成するために組み合わされない。これは、ダイの画像は概して、任意の組み合わされた画像が、(本明細書に前述したようなさらなる修復がない場合)複数のダイの距離にわたって歪曲およびウェハスケールの工程変動の対象となるような長い距離で離間しているためである。このように、個別の構成画像のノイズレベルと比較すると、複合基準ダイ画像において、より低いノイズは概して達成可能ではない。このため、複合ダイ画像のノイズフロアは通常、個別の近接基準ダイ画像と同じ、またはそれより悪化する。
【0081】
対照的に、視野対視野検査において、複数の視野画像は、単一の基準画像を形成するために組み合わされてもよい。単一の複合基準画像は概して、視野画像が相互にはるかにより近接近するため、複合ダイ画像で達成可能であるよりも低いノイズフロアを有する。このように、ダイ対ダイ画像のような重度の歪曲および工程変動差の対象とならない。概して、方法600は、(i)任意の個別視野画像よりも低いノイズフロア、および(ii)構成要素個別基準視野によって誘発される「単一基準視野」のあらゆる欠陥の強力な排除を提供する。
【0082】
第1のステップ602において、ウェハの1つ以上の検査結果が受信される。例えば、本明細書で前述したように、検査画像データは、検査ツール102から、コントローラ101によって受信、またはメモリ108から呼び出されてもよい。ここでも、コントローラ101によって受信された検査結果は、光学式検査データ(例えば、BF検査データまたはDF検査データ)または電子ビーム検査データ等、しかしこれらに限定されない、当技術分野で周知の任意の種類の検査データを含むことができる。一実施形態において、方法ステップ602で受信された1つ以上の検査結果は、ウェハ108の選択された領域の1つ以上の画像を含む。別の実施形態において、1つ以上の画像は、3つ以上の視野を含み、3つ以上の視野の各々は、共通ダイに含まれる。
【0083】
第2のステップ604において、基準視野画像は、検査結果の3つ以上の視野を組み合わせることによって生成される。例えば、検査結果の1つ、2つ、または3つの視野が、単一の基準視野画像に組み合わされてもよい。概して、基準視野画像は、共通ダイの3〜N個の画像の組み合わせから形成されてもよい。
【0084】
第3のステップ606において、1つ以上の視野において1つ以上の欠陥の発生を識別するために、1つ以上の視野が生成された基準視野と比較される。一実施形態において、生成された基準視野画像は、基準視野画像を生成するために使用された取得と同じ検査データ取得において取得された1つ以上の視野画像と比較されてもよい。別の実施形態において、生成された基準視野画像は、基準視野画像を生成するために使用された取得と箱となる検査データ取得において取得された1つ以上の視野画像と比較されてもよい。
【0085】
一実施形態において、比較ステップ606は、基準視野画像と関連付けられる画像のピクセル値と、1つ以上の他の視野画像と関連付けられる画像データのピクセル値との間の差を計算することを含むことができるが、これに限定されない。例えば、基準視野画像と関連付けられる画像のピクセル値は、別の(比較された)視野画像と関連付けられる画像データのピクセル値から、ピクセル毎に減算されてもよい。この点で、減算工程は、両方の組の画像データに存在する周期的構造を除去、または少なくとも排除を支援するように機能することができる。本開示全体に記載される画像処理技法のいずれも方法600に適用可能であることに注意されたい。さらに、方法600の比較技法のいずれかは、本開示の多様な方法の全てに拡張可能であることにも注意されたい。
【0086】
本発明の実装のために、当技術分野で周知の任意の比較技法が適切であることに注意されたい。例えば、所与のダイの3つ以上の視野は、任意のアンサンブルベースのピクセル処理手順を利用して組み合わされてもよい。例えば、アンサンブルベースのピクセル処理手順は、(i)中央値処理、(ii)演算平均化、(iii)幾何学平均化、(iv)加重平均化、(v)最良線形不偏推定、および(vi)N個の測定値が与えられた場合に最適値を決定するための任意の他の統計的推定技法を含むことができるが、これらに限定されない。
【0087】
概して、本発明の比較技法は、画像減算処理を含むことができるが、これに限定されない。例えば、本明細書で前述したピクセル毎の差分計算処置は、1つ以上の欠陥を識別するために、基準視野画像と1つ以上の視野画像との間の差を計算するために利用されてもよい。さらなる実施形態において、画像減算処理に続いて、閾値決定アルゴリズムが適用されてもよい。例えば、画像比較技法は、2004年11月3日提出のLinに対する特許第7,440,607号に説明され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0088】
別の実施形態において、視野対視野検査工程を実行する前に、検査の幾何学的および検査パラメータが定義される。一実施形態において、システム100によって定義される幾何学的パラメータは、視野の数、各視野の高さおよび幅、各視野の場所(例えば、x−y位置)ならびに検査から除外される視野内の任意の領域を含むことができるが、これらに限定されない。別の実施形態において、幾何学的パラメータは、以下のように指定されてもよい。一実施形態において、幾何学的パラメータの1つ以上は、ユーザー入力を通じて検査レシピに手動で組み入れられてもよい(図示せず)。この点で、ユーザーは、視野対視野設計レイアウトの以前の知識(例えば、試行錯誤)に基づいて、1つ以上の幾何学的パラメータをシステム100に入力することができる。別の実施形態において、1つ以上の幾何学的パラメータが、これに限定されないが、GDS2CA等の設計層に対するインターフェースを通じて、検査レシピに組み入れられてもよい。別の実施形態において、1つ以上の幾何学的パラメータは、完全なダイのマクロビューの画像の補間を通じて検査レシピに組み入れられてもよい。さらに、1つ以上の検査パラメータは、当技術分野で周知の任意の検査パラメータ決定技法を通じて決定され得ることに注意されたい。この点で、ダイ対ダイデータの状況において最適モードおよび検出閾値を決定するために使用される技法は、本発明の視野対視野データの状況に拡大されてもよい。例えば、光学モードの選択は概して、視野対視野データの状況に拡大可能であり、概して、2005年5月10日提出のWangに対する米国特許第7,570,797号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。別の例として、1つのステップの調整は概して、視野対視野データの状況に拡大可能であり、概して、2008年5月29日提出のChenに対する米国特許第8,000,922号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。さらなる例として、感度の調整器は概して、視野対視野データの状況に拡大可能であり、概して、2003年8月20日提出のChenに対する米国特許第6,985,220号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0089】
別の実施形態において、これらのパラメータは、不正なパラメータによって生じる可能性がある、誤差および誤検知を回避、または少なくとも削減するために、検査スキャンの実行前に自動的に検証されてもよい。
【0090】
一実施形態において、視野対視野の幾何学的パラメータの検証は、定義された視野上でサンプル検査を実行し、それに続く誤差確認技法による設定の一部として達成されてもよい。別の実施形態において、幾何学的パラメータは、セットアップダイ(例えば、エッジダイ)とは異なる検証されたダイであってもよい。
【0091】
ここで、対応するダイ対ダイの差分画像よりも低い、視野対視野の差分画像のノイズフロアを提供することが所望されることに注意されたい。視野対視野およびダイ対ダイの差分画像を比較することによって、(i)視野の幾何学形状が正しいことを検証し、かつ(ii)視野対視野検査の利益の程度を評価することが可能である。さらに、利益の程度は、視野対視野検査が有効であるべきかを決定するために、数値スコアとして、表現され得ることに注意されたい。
【0092】
視野パターンおよび幾何学検証ならびに誤差確認は、当技術分野で周知の任意の技法によって達成されてもよい。いくつかの実施形態において、視野パターンおよび幾何学検証ならびに誤差確認は、(i)異なる差分計算における同じ場所の異なる画像の引き伸ばしの検出、(ii)ダイ対ダイ差分画像と比較して視野対視野差分画像の分散におけるグロス分解、(iii)視野画像をまとめてアライメントする際の低いクロス相関スコア、および(iv)鏡映された視野の確認(これらは、次いで、データを視野対視野アルゴリズムにミラリングすることによって検査される)の技術のうちの少なくとも1つを利用して実行されてもよい。
【0093】
さらに、本明細書に記載する視野対視野検査のための方法およびシステムの実施形態は、本開示に記載される全ての方法およびシステムに拡張可能であることに注意されたい。例えば、ここで、視野対視野検査の原則は、本明細書に前述した混合モードの検査(例えば、方法200〜500)の状況で適用されてもよいことが検討される。
【0094】
図6Bは、本発明の一実施形態に従い、ウェハ検査のためのコンピュータによって実装される方法610において実行されるステップを図示する流れ図である。
【0095】
第1のステップ612において、ウェハのダイの一部分の1つ以上の画像を含む、ウェハの1つ以上の検査結果が受信される。例えば、ウェハ108の1つ以上の検査結果は、検査ツール102(例えば、光学式検査ツールまたは電子ビーム検査ツール)から、コントローラ101の1つ以上のプロセッサ104によって受信されてもよい。例えば、検査結果は、ウェハ108の1つ以上のダイ、またはウェハ108の単一のダイの1つ以上の部分と関連付けられる画像データを含むことができる。さらに、検査結果は、繰り返し構造の1つ以上の視野(例えば、繰り返しセルまたは多角形の視野)を含む画像データを含むことができる。一実施形態において、検査画像の視野は、規則的な繰り返し視野(すなわち、同じサイズおよび形状を有する規則的に離間された視野)を含むことができる。別の実施形態において、検査画像内部の視野は、不規則な視野を含むことができる。例えば、視野は、不規則に離間されてもよい(すなわち、第1および/または第2の方向(xまたはy方向)に沿って均一に離間していない)。別の場合、視野は共通軸(例えば、xまたはy方向)にアライメントされる必要はない。
【0096】
第2のステップ614において、受信された検査結果の1つ以上の部分がディスプレイに表示される。例えば、ステップ612の検査結果を受信後、検査結果(または検査結果の一部)は、ディスプレイ105上でユーザー(図示せず)にデジタル的に表示されてもよい。この点で、コントローラ101は、1つ以上の視野(例えば、規則的な間隔の視野または不規則な間隔の視野)を含む、ウェハ108のダイの領域を表示することができる。
【0097】
第3のステップ616において、受信された検査結果の表示された1つ以上の部分のダイ内部の繰り返しパターン構造の第1の視野のユーザー識別を示す第1の信号が受信される。この点で、ユーザー、コントローラ101は、ユーザーが視野パターン(すなわち、1組の繰り返しセルまたは他の構造を含む)であると識別した表示された検査結果の領域として、ユーザーインターフェース107から命令または指示を受信するように構成される。例えば、ユーザーは、ユーザーインターフェースデバイス(例えば、マウス、トラックボール、キーボード、デジタルペン、または統合タッチ画面)を利用して、表示された画像データの領域を選択することができる。
【0098】
第4のステップ618において、受信された検査結果の表示された1つ以上の部分のダイ内部の繰り返しパターン構造の第2の視野のユーザー識別を示す第2の信号が受信される。この点で、繰り返しパターン構造の第2の視野は、1つ以上の対称操作によって、繰り返しパターン構造の第1の視野とは異なることができる。例えば、対称操作は、反転操作および/または回転操作を含むことができる。例えば、コントローラ101は、ユーザーが、対称操作のみによって繰り返しパターン構造の第1の視野とは違うと識別した、表示された検査結果の領域について、ユーザーインターフェース107から命令または指示を受信するように構成されてもよい。例えば、ユーザーは、対称操作のみによって、繰り返し構造の第1の視野とは異なると思われる、表示された検査結果の領域を(ユーザーインターフェース107を使用して)標識を付ける、または識別することができる。例えば、ユーザーは、反転操作のみによって、繰り返し構造の第1の視野とは異なると思われる、表示された検査結果の領域を(ユーザーインターフェース107を使用して)標識を付ける、または識別することができる。別の場合、ユーザーは、回転操作のみによって、繰り返し構造の第1の視野とは異なると思われる、表示された検査結果の領域を(ユーザーインターフェース107を使用して)標識を付ける、または識別することができる。
【0099】
第5のステップ620において、繰り返しパターン構造の第1の視野および少なくとも第2の繰り返しパターン構造のうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、第1の繰り返しパターン構造の対応部分が、少なくとも第2の繰り返しパターン構造と比較される。例えば、コントローラ101は、繰り返し構造の第1の視野の部分を、反転/回転した繰り返し構造の第2の視野の一致部分と比較することができる。この点で、コントローラ101は、2つの視野の間のピクセル毎の比較を実行する前に、繰り返し構造の第1の視野を、繰り返し構造の第2の視野と、有効に空間的に一致させることができる。さらに、本開示に記載される任意の画像比較技法は、比較を実行するために利用され得ることに注意されたい。
【0100】
ここでさらに詳細を説明する
図7Cは、反転操作による視野の違いの例を表す。例えば、取得された検査データに表示されるように、画像部分714は、第1の視野画像を表し、一方、画像部分716は、部分714の反転バージョンを表す。画像718は、反転調整された視野画像716を表し、画像716は、縦方向に反転されて、実質的に重複した視野画像714になった。反転調整に続いて、コントローラ101は次いで、第1の視野と反転調整した視野との間の視野対視野比較を実行することができる。さらに、この工程は、回転または当技術分野で周知の任意の他の対称操作の場合に容易に拡張可能であることを認識されたい。
【0101】
ここで、本開示全体で説明される工程200、300、400、500、610、および700の多様なアーキテクチャおよび方法に関して説明される実施形態および例は、その他特に記載のない限り、工程610に拡張すると解釈されることに注意されたい。
【0102】
図7Aは、本発明の一実施形態に従い、繰り返しブロックの設計データベースの検査のためのコンピュータによって実装される方法700において実行されるステップを図示する流れ図である。
【0103】
ここで、半導体チップ設計データは、セルとして知られる繰り返し構造のための配置情報を含む、いわゆる「フロアプラン」を含むことができることに注意されたい。さらにここで、この情報は、通常、GDSIIまたはOASISファイル形式で記憶される、チップの物理的設計から抽出され得ることに注意されたい。構造動作または工程と設計の相互作用は、セルの状況(周囲)に応じる場合がある。フロアプランを使用することによって、提案される解析は、セル、多角形等の構造の繰り返しブロックを識別することができる。さらに、提案される方法は、これらの繰り返しブロック、ならびに繰り返しブロックの状況(隣接構造)の調整情報を提供することができる。
【0104】
本開示において使用される場合、「設計データ」という用語は一般に、集積回路の物理的設計、ならびに複雑なシミュレーションまたは単純な幾何およびブール演算を通じて、物理的設計から得られるデータを指す。加えて、レチクル検査システムによって取得されるレチクルの画像および/またはその派生物は、設計データのプロキシ(単数または複数)として使用されてもよい。このようなレチクル画像またはその派生物は、設計データを使用する、本明細書で説明される任意の実施形態において、設計レイアウトの置換として機能することができる。設計データおよび設計データプロキシは、2010年3月9日に発行されたKulkarniによる米国特許第7,676,007号、2011年5月25日に提出されたKulkarniによる米国特許出願第13/115,957号、2011年10月18日に発行されたKulkarniによる米国特許第8,041,103号、および2009年8月4日に発行されたZafarらによる米国特許第7,570,796号に説明され、これらの全ては参照により本明細書に組み入れる。さらに、検査処理に関する設計データの使用は一般に、2012年2月17日に提出されたParkへの米国特許出願第13/339,805号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0105】
第1のステップ702において、ウェハの関心領域と関連付けられる1つ以上の組の設計データが受信される。例えば、コントローラ101の1つ以上のプロセッサ104は、データ情報源(例えば、メモリ108または遠隔情報源)から設計レイアウトファイルを受信することができる。一実施形態において、関心領域は、ウェハの1つ以上のダイを含むことができるが、これに限定されない。別の実施形態において、検査の関心領域は、ウェハのダイの1つ以上のブロック(例えば、ダイ114のブロック116)または視野を含むことができるが、これらに限定されない。ここで、方法700の以下の説明は、繰り返し構造のブロックの検査の事例を中心とすることに注意するが、しかしながら、ここで、方法700は、ダイ内部の繰り返し構造の、本明細書で前述したように、視野の事例に適用可能であることが認識される。
【0106】
第2のステップ704において、受信された設計データにおいて、1つ以上の繰り返しブロックが識別される。第3のステップ706において、1つ以上の繰り返しブロックの1つ以上の選択された属性に基づいて、識別された1つ以上の繰り返しブロックの一部分が選択される。第4のステップ708において、識別された1つ以上の繰り返しブロックの選択された部分に対して、1つ以上の検査工程が実行される。
【0107】
一実施形態において、繰り返しブロック(例えば、繰り返し組の多角形またはセル)は、OASISまたはGDS等の設計レイアウトファイルに含まれた設計データを使用して識別されてもよい。別の実施形態において、繰り返しセルまたは組の多角形を識別するために、各設計レイアウトがコントローラ101(または「アナライザ」)に提供され、セル階層に基づいて解析されてもよい。ここで、繰り返しブロックは、サイズが変動してもよく、セルの階層の多様なレベルに位置し得ることに注意されたい。この点で、コントローラ101は、周知または観察された設計セル階層を用いて、受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロック(例えば、セルまたは多角形)を識別することができる。例えば、設計セル階層は、所与の組の検査データ内の繰り返しグループを識別するために解析されてもよい。識別された繰り返しセルは次いで、検査を経ることができる。別の実施形態において、コントローラ101は、設計データの多様な階層レベルを通じて、繰り返しブロックの認識を利用して検査のために設計階層を決定、または構築することができる。
【0108】
別の実施形態において、繰り返しブロック構造は、デバイス性能に重要なパターンを識別するために、設計規則チェック(DRC)工程、光学規則チェック(ORC)、または障害解析(FA)工程を利用して識別されてもよい。別の実施形態において、繰り返しブロックは、プロセスウィンドウ品質方法(PWQ)を利用して識別されてもよい。設計データで1つ以上の繰り返しブロックを検索することは、上記の参照により上記に組み入れられる、KulkarniらおよびZafarらによる上記の参考文献に説明されるように実行することができる。
【0109】
いくつかの実施形態において、繰り返しブロック(または視野)は、電子設計自動化(EDA)ツールからのデータおよび他の知識を利用して、半導体ウェハ上で識別されてもよい。EDAツールによって生成される、設計に関する任意のこのような情報は、繰り返しブロックを識別するために使用されてもよい。加えて、設計データは、任意の適切な様式で1つ以上の繰り返しブロックが検索されてもよい。例えば、設計データで1つ以上の繰り返しブロックを検索することは、参照により上記で組み入れられる、KulkarniらおよびZafarらによる上記の参照した特許明細書に説明されるように実行することができる。加えて、繰り返しブロックは、本特許明細書において記載される任意の他の方法またはシステムを使用して、選択または識別されてもよい。
【0110】
さらに、各設計は、所与の検査技術(例えば、光学式検査、電子ビーム検査等)に基づいて、検査のために適切なブロックを識別するために解析されてもよい。
【0111】
繰り返しセル(または多角形)は、ウェハのダイを通じて繰り返されてもよく、繰り返しブロック(または視野)を形成することを認識されたい。加えて、セルは、時々、異なる名前の下で所与のダイを通じて繰り返される、または複数の場所で1つの名前の下で繰り返されてもよい。いくつかの実施形態において、繰り返しセルは、同じ横および/または縦軸上にアライメントされる。他の実施形態において、繰り返しセルは、同じ横および/または縦軸上にアライメントされない。
図7Bは、画像710および712に示されるように、横軸に沿ってアライメントされない繰り返しセルの例を表す。いくつかの実施形態において、繰り返しセルは、1つ以上の軸に沿って周期的に離間している。他の実施形態において、繰り返しセルは、1つ以上の軸に沿って周期的に離間しない。
【0112】
図7Cは、本発明の一実施形態に従い、第1の組のセルに対して、第2の組のセルの反転を示す、一連のブロック714〜718を図示する。一実施形態において、受信された設計データを利用して、コントローラ101は、第1の繰り返しブロック(例えば、ブロック716を参照)を識別することができる。次いで、受信された設計データに基づいて、コントローラ101は、受信された設計データを利用して、第1の繰り返しブロックに対して反転された、少なくとも第2の繰り返しブロック(たとえば、ブロック714を参照)を識別することができる。この点で、コントローラ101は、第1のブロックまたは第2のブロックの1つ以上の欠陥を識別するために、第1の繰り返しブロック構造の対応部分を、第1の繰り返しブロック構造に対して反転された第2の繰り返しブロックと比較することができる。この意味で、コントローラ101は、第1の繰り返しブロックのパターンを実質的に一致させるように、1つの軸の周囲に画像を「反転」するように機能する、第2のブロックの画像に対する変換を有効に適用することができる。例えば、ブロック718は、ボックス714の反転バージョンを表す。次いで、反転したブロックは、検査の目的のために使用されてもよい。
【0113】
同様に、コントローラ101は、受信された設計データを利用して、第1の繰り返しブロックを識別してから、次いで、第1の繰り返しに対して回転した、少なくとも第2の繰り返しブロックを識別することができる。これによって、コントローラ101は、検査のために、他の繰り返しブロックとの比較目的のために、画像を「回転」させるように機能する変換を適用することができる。さらに、反転および回転の概念は、比較前に所与の画像の反転および回転両方を実行するために、相互に併用されてもよいことを認識されたい。
【0114】
別の実施形態において、1つ以上の繰り返しブロックは、画像処理を介して、コントローラ101によって識別されてもよい。例えば、コントローラ101は、設計レイアウトファイルの設計データ内部の1つ以上の繰り返しブロックを識別するために、受信された設計レイアウトファイルに画像処理アルゴリズムを適用することができる。これらの識別された繰り返しブロックは次いで、繰り返しブロックの検査に関して、コントローラ101によって使用されてもよい。
【0115】
別の実施形態において、関心領域の1つ以上の空間的に繰り返されず、かつアライメントされない部分の1つ以上の画像が処理され、記憶されてもよい。次いで、これらの領域は、検査のための1つ以上の繰り返しブロックを識別するために、他の関心領域と比較されてもよい。これらの識別された繰り返しブロックは次いで、繰り返しブロックの検査に関して、コントローラ101によって使用されてもよい。
【0116】
別の実施形態において、検査のために識別された1つ以上の繰り返しブロックの一部分を選択するために使用された1つ以上の選択された属性は、セルまたは多角形の解析された繰り返しブロックのパターン密度、あるいはセルの解析された繰り返しブロックの領域の重要度を含むことができるが、これらに限定されない。
【0117】
ここで、パターン密度または所与の領域の重要度を解析するための、当技術分野で周知の任意の方法は、本発明に適用可能であると解釈されることを認識されたい。
【0118】
一実施形態において、コントローラ101は、設計ベース分類(DBC)データベースを生成することができる。データベースは、セル(または多角形)の各繰り返しブロックと関連付けられる重要度因子または「加重」を含むことができる。いくつかの実施形態において、繰り返しブロックまたはブロックの構成要素(例えば、セルまたは多角形)の各々と関連付けられる重要度の加重は、ウェハのロジック/メモリ部分と関連付けられるデータ、機能テスト、障害解析(FA)等、しかしこれらに限定されないテストデータを利用して決定される。ここで、所与のデバイスにおけるパターンの発生の頻度と共にパターンと関連付けられる重要度因子は、所与のダイまたはデバイス全体の障害の相対的リスクレベルを決定するために使用され得ることに注意されたい。
【0119】
例えば、所与の検査領域の重大性を解析するための重要度の測定ならびに「重要度因子」およびDBCデータベースの使用は、2012年2月17日に提出されたParkへの米国特許出願第13/339,805号に説明され、その全体が上記で組み込まれる。
【0120】
別の実施形態において、各セルは、選択された実現可能性計量に基づいて、検査可能性が評価されてもよい。例えば、実現可能性計量は、1つ以上のセルの検査の実現可能性を示す計量数値からなることができる。例えば、実現可能性計量は、これらに限定されないが、1つ以上のセルの配向、1つ以上のセルのサイズ、および/または1つ以上のセルの構成要素等、任意の数の物理的パラメータの関数であってもよい。
【0121】
別の実施形態において、(前述の)1つ以上の繰り返しブロックを識別する前に、受信された設計データを使用して、少なくとも1つの「無視領域(Don’t Care Area)」(DCA)が生成される。例えば、受信された設計データは、コントローラ101が、処理および/またはデバイスの目的のために重要ではない領域を識別することを可能にする情報を含むことができる。例えば、設計データは、1つ以上の局部要素変動を識別するために、コントローラ101によって解析されてもよく、
図7Dの破線ボックスによって示される、DCA指定のために適切な領域となる。この点で、生成されたDCAは、選択された領域に適用され、解析の目的のために有効に無視されてもよい。ここで、このような手法は、非適合繰り返しブロックを比較する際に支援することに注意されたい。この点で、3つの異なる非適合繰り返しブロックと関連付けられるDCA領域720、722、および724は、無視されてもよく、それによって、これらのブロックの残りの部分が、欠陥検査のためと比較されることを可能にする。1つ以上のDCAの使用は、2007年11月14日に提出された、Marellaへの米国特許出願第11/939,983号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0122】
さらに、より下位のレベルのセルとその親セルとの間の作用は、繰り返しブロックを識別するために、方法700によって利用され得ることに注意されたい。この点で、コントローラ101は、セルの繰り返しブロックを識別するために、親セルおよび構成要素のより下位レベルのセルを解析することができる。例えば、
図7Eおよび7Fに示されるように、より下位レベルのセルは、第1の親726において5回繰り返されてもよく、一方、第2の親728において10回存在する。
【0123】
一実施形態において、方法700(または本開示において開示される任意の方法)において使用される検査ツールは、当技術分野で周知の任意の検査ツールを含むことができる。例えば、検査ツールは、これらに限定されないが、BF検査ツールまたはDF検査ツール等の光学式検査ツールを含むことができる。別の例として、検査ツールは、これに限定されないが、電子ビーム検査ツールを含むことができる。
【0124】
さらにここで、本明細書に前述した混合モードの検査および視野対視野の検査の説明の多様な実施形態および例は、方法700に適用すると解釈されることに注意されたい。例えば、混合モードの検査工程(例えば、方法200、300、400、および500)は、方法700において識別される繰り返しブロック(または視野)の領域を検査するために利用されてもよい。別の例として、視野対視野解析(例えば、方法600および610)の基準視野生成工程は、繰り返しブロックの1つ以上の領域を検査するために、方法700の設計データベースの解析と併用されてもよい。
【0125】
実施形態は、本明細書において、ウェハに関して説明されるが、実施形態は、本明細書でマスクまたはフォトマスクとも呼ばれる、レチクル上の向上した欠陥検出のために使用されてもよいことを理解されたい。当技術分野において多数の異なる種類のレチクルが知られ、本明細書において使用される「レチクル」、「マスク」、および「フォトマスク」という用語は、当技術分野で周知の全ての種類のレチクルを網羅することを意図する。
【0126】
本明細書に記載される方法の全ては、方法の実施形態の1つ以上のステップの結果を記憶媒体に記憶することを含むことができる。結果は、本明細書に記載される結果のうちのいずれかを含むことができ、当技術分野で周知の任意の様式で記憶されてもよい。記憶媒体は、本明細書に記載される任意の記憶媒体、または当技術分野で周知の任意の他の適切な記憶媒体を含むことができる。結果が記憶された後、結果は、記憶媒体内でアクセスし、本明細書に記載される方法またはシステムの実施形態のうちのいずれかによって使用され、ユーザーに表示するためにフォーマットされ、別のソフトウェアモジュール、メソッド、またはシステム等によって使用されることができる。さらに、結果は、「永久的」、「半永久的」、一時的、または何らかの期間にわたって記憶されてもよい。例えば、記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)であってもよく、結果は必ずしも、記憶媒体に無限に保存されなくてもよい。
【0127】
さらに、上記の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載される任意の他の方法(複数可)の任意の他のステップ(複数可)を含むことができることが考えられる。加えて、上記の方法の実施形態の各々は、本明細書に記載されるシステムのうちのいずれかによって実行されてもよい。
【0128】
当業者は、最先端の技術が、システムの態様のハードウェア実装とソフトウェア実装の間にほとんど違いがないこと、ハードウェアまたはソフトウェアの使用は一般に(しかし、ハードウェアとソフトウェアとの間の選択が重大になり得る所定の状況においては、必ずではないが)コストと効率のトレードオフを表す設計選択肢である点まで発展していることを認識するであろう。当業者は、本明細書に記載される工程および/またはシステムおよび/または他の技術が有効であり得る多様な手段が存在すること(例えば、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア)、好ましい手段は、工程および/またはシステムおよび/または他の技術が配備される状況に応じて変動することを理解するであろう。例えば、実装者が、速度および精度が最重要であると判断する場合、実装者は、主にハードウェアおよび/またはファームウェア手段を選択することができ、代替として、柔軟性が最重要である場合、実装者は、主にソフトウェア実装を選択することができ、あるいはさらに再び代替として、実装者は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの何らかの組み合わせを選択することができる。このように、本明細書に記載される工程および/またはデバイスおよび/または他の技術が有効であってもよい、いくつかの可能な手段が存在し、これらのどれもが他より本質的に優れているわけではなく、利用される任意の手段は、そのいずれも変動する可能性がある、その手段が配備される状況および実装者の特定の懸念(例えば、速度、柔軟性、または予測性)に依存する選択肢である。当業者は、実装の光学的態様は典型的に、光学的指向のハードウェア、ソフトウェア、およびまたはファームウェアを採用することを認識するであろう。
【0129】
当業者は、当技術分野において、本明細書に記載の様式でデバイスおよび/または工程を説明することが一般的であることを認識し、したがって、このような説明されたデバイスおよび/または工程をデータ処理システムに統合するためのエンジニアリング慣行を使用する。すなわち、本明細書に記載されるデバイスおよび/または工程の少なくとも一部は、正当な量の実験を介して、データ処理システムに統合することができる。当業者は、典型的なデータ処理システムは概して、システムユニット筐体、ビデオ表示デバイス、揮発性および不揮発性メモリ等のメモリ、マイクロプロセッサおよびデジタル信号プロセッサ等のプロセッサ、オペレーティングシステム、ドライバ、グラフィカルユーザーインターフェース、およびアプリケーションプログラム等の演算エンティティ、タッチパッドまたは画面等の1つ以上の相互作用デバイス、ならびに/またはフィードバックループおよび制御モーターを含む制御システム(例えば、位置および/または速度の感知のフィードバック、構成要素および/または数量を移動および/または調整するための制御モーター)のうちの1つ以上を含む。典型的なデータ処理システムは、データコンピューティング/通信および/またはネットワークコンピューティング/通信システムに典型的に見出されるような、任意の適切な市販構成要素を利用して実装されてもよい。
【0130】
本明細書に記載される対象事項は、時々、異なる他の構成要素内部に含まれた、または異なる他の構成要素と接続された異なる構成要素を示す。そのような表されたアーキテクチャは例示に過ぎず、事実、同じ機能を達成する、多数の他のアーキテクチャが実装できることを理解されたい。概念的には、同じ機能を達成するための構成要素の配置は、所望の機能が達成されるように、効果的に「関連付けられる」。したがって、特定の機能を達成するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャまたは中間構成要素に無関係に、所望の機能が達成されるように相互に「関連付けられる」と考えることができる。同様に、そのように関連付けられる任意の2つの構成要素もまた、所望の機能性を達成するために相互に「動作可能に接続」または「動作可能に連結」されると考えることができ、そのように関連付けられることが可能である任意の2つの構成要素もまた、所望の機能性を達成するために相互に「動作可能に連結可能」であると考えることができる。動作可能に連結可能の特定の例は、物理的に係合可能および/または物理的に相互作用する構成要素、ならびに/あるいは無線で相互作用可能および/または無線で相互作用する構成要素、ならびに/あるいは論理的に相互作用するおよび/または論理的に相互作用可能な構成要素を含むが、これらに限定されない。
【0131】
本明細書に記載される本対象事項の特定の態様が示され、記載されるが、当業者には、本明細書の教示に基づいて、本明細書に記載される対象事項およびそのより広義の態様から逸脱することなく変更および変形が行われてもよいこと、したがって、添付の特許請求の範囲は、本明細書に記載される対象事項の真の趣旨および範囲内であるとして、それらの範囲内において全てのそのような変更および変形を網羅することが明らかであろう。
【0132】
さらに、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。一般的に、本明細書、および特に添付の特許請求の範囲(すなわち、添付の特許請求の範囲の本文)に使用される用語は、一般的に、「限定されない」用語(すなわち、「含んでいる」という用語は、「含んでいるがそれに限定されない」として解釈されるべきであり、「有する」という用語は、「少なくとも有する」として解釈されるべきであり、「含む」という用語は、「含むがそれに限定されない」として解釈されるべきである等)を意図することが当業者によって理解されるであろう。さらに、特定の番号の導入された請求項の記述が意図される場合、そのような意図は請求項内で明示的に記述され、そのような記述が欠落する場合、そのような意図が全く存在しないことが当業者によって理解されるであろう。例えば、理解の支援として、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項の記述を導入するために、「少なくとも1つ」および「1つ以上」という導入語句の使用を含む場合がある。しかしながら、そのような語句の使用は、同じ請求項が「1つ以上」または「少なくとも1つ」という導入語句、および「1つ」(「a」または「an」)等の不定冠詞を含む場合であっても、「1つ」(「a」または「an」)という不定冠詞による請求項の記述の導入は、そのように導入された請求項の記述を含む任意の請求項が、1つだけのそのような記述を含む発明に限定することを暗示すると、解釈されてはならず、同じことは、請求項の記述を導入するために使用される定冠詞の使用にも言える。加えて、特定の番号の導入された請求項の記載が明示的に記載される場合であっても、当業者は、そのような記載は典型的に、少なくとも記述された番号を意味すると解釈されるべきである(すなわち、他の修飾語なく、「2つの記述」のみの記述は、典型的に、少なくとも2つの記述、または2つ以上の記述を意味する)。さらに、「A、B、およびC等のうちの少なくとも1つ」に類似の規則が使用される場合、一般に、このような構成は、当業者が規則を理解するであろうという意味において意図される(例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に有するシステム等を含むがこれらに限定されない)。「A、B、またはC等のうちの少なくとも1つ」に類似の規則が使用される場合、一般に、このような構成は、当業者が規則を理解するであろうという意味において意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に有するシステム等を含むがこれらに限定されない)。さらに、当業者によって、2つ以上の代替用語を提示するほぼ任意の離接語および/または語句は、説明、特許請求の範囲、または図面のいずれであっても、用語のうちの1つ、用語のいずれか、または両方の用語を含む可能性があると解釈することが理解されなければならない。例えば、「AまたはB」という語句は、「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解される。
【0133】
本発明の特定の実施形態が示されたが、本発明の多様な変形および実施形態は、前述の開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者によって行われてもよいことが明らかである。したがって、本発明の範囲は、本明細書に添付される特許請求の範囲によってのみ制限される。
【0134】
本開示およびその付随する利点の多くは、前述の説明によって理解されると考えられ、開示される対象事項から逸脱することなく、またはその重要な利点の全てを犠牲にすることなく、構成要素の形式、構成、および配置に多様な変更が行われてもよいことが明らかであろう。説明される形式は例示に過ぎず、以下の特許請求の範囲がこのような変更を網羅し、含むことを意図する。また、本開示には以下の事項が含まれることを付言する。
(1)視野対視野ベースのウェハ検査を提供するための方法であって、ウェハの1つ以上の検査結果を受信することであって、前記1つ以上の検査結果が、前記ウェハの選択された領域の1つ以上の画像を含み、前記1つ以上の画像が3つ以上の視野を含み、前記3つ以上の視野の各々が共通ダイに含まれる、受信することと、前記検査結果の前記3つ以上の視野を組み合わせることによって、基準視野画像を生成することと、1つ以上の視野において1つ以上の欠陥の発生を識別するために、前記1つ以上の視野を前記生成された基準視野画像と比較することと、を含む、方法。
(2)前記検査結果の前記3つ以上の視野を前記組み合わせることが、1つ以上のアンサンブルベースのピクセル処理手順を用いて、前記検査結果の前記3つ以上の視野を組み合わせることを含む、(1)に記載の方法。
(3)前記アンサンブルベースのピクセル処理手順が、中央値処理、演算平均化、幾何学平均化、加重平均化、および不偏最良線形推定のうちの少なくとも1つを含む、(2)に記載の方法。
(4)前記比較された1つ以上の視野が、前記受信された1つ以上の検査結果から取得される、(1)に記載の方法。
(5)前記比較された1つ以上の視野が、追加の1つ以上の検査結果から取得される、(1)に記載の方法。
(6)1つ以上の視野において1つ以上の欠陥の発生を識別するために、前記1つ以上の視野を前記生成された基準視野に前記比較することが、前記1つ以上の視野の1組のピクセル値と、前記生成された基準視野画像の対応する組のピクセル値との間の差を計算することを含む、(1)に記載の方法。
(7)前記生成された基準視野画像の前記3つ以上の視野および前記生成された基準視野画像と比較された前記1つ以上の視野のうちの少なくとも1つが、1つの繰り返し組のセルを含む、(1)に記載の方法。
(8)前記生成された基準視野画像の前記3つ以上の視野および前記生成された基準視野画像と比較された前記1つ以上の視野のうちの少なくとも1つが、
第1の方向および前記第1の方向に垂直な第2の方向のうちの少なくとも1つに沿って規則的な間隔を有する2つ以上の視野を含む、(1)に記載の方法。
(9)前記生成された基準視野画像の前記3つ以上の視野および前記生成された基準視野画像と比較された前記1つ以上の視野のうちの少なくとも1つが、
第1の方向および前記第1の方向に垂直な第2の方向のうちの少なくとも1つに沿って不規則な間隔を有する2つ以上の視野を含む、(1)に記載の方法。
(10)繰り返しブロックの設計誘導ウェハ検査のための方法であって、
ウェハの関心領域と少なくとも関連付けられる1つ以上の組の設計データを受信することと、前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを識別することと、 前記1つ以上の繰り返しブロックの1つ以上の選択された属性に基づいて、検査のために前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの一部分を選択することと、前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの前記選択された部分に関して、検査ツールを用いて1つ以上の検査工程を実行することと、を含む、方法。
(11)前記検査ツールが、光学式検査ツールおよび電子ビーム検査ツールのうちの少なくとも1つを含む、(10)に記載の方法。
(12)前記関心領域が、ウェハのダイの少なくとも一部分を含む、(10)に記載の方法。
(13)前記1つ以上の組の設計データが、設計レイアウトファイルに受信される、(10)に記載の方法。
(14)前記1つ以上の繰り返しブロックが、1つ以上の組の繰り返しセルを含む、(10)に記載の方法。
(15)前記1つ以上の繰り返しブロックが、1つ以上の組の繰り返し多角形を含む、(10)に記載の方法。
(16)前記1つ以上の繰り返しブロックを識別する前に、前記関心領域内部の1つ以上の局部要素変動を解析することによって、少なくとも1つのDCAを生成することをさらに含む、(10)に記載の方法。
(17)前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、設計セル階層を用いて、前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを識別することを含む、(10)に記載の方法。
(18)前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、前記関心領域の1つ以上の空間的に繰り返されず、かつアライメントされない部分を処理することと、前記関心領域の1つ以上の空間的に繰り返されず、かつアライメントされない部分を記憶することと、を含む、(10)に記載の方法。
(19)前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、第1の繰り返しブロックを識別することと、前記受信された設計データを利用して、前記第1の繰り返しブロックに対して反転した少なくとも第2の繰り返しブロックを識別することと、を含む、(10)に記載の方法。
(20)前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、第1の繰り返しブロックを識別することと、前記受信された設計データを利用して、前記第1の繰り返しに対して回転した少なくとも第2の繰り返しブロックを識別することと、を含む、(10)に記載の方法。
(21)前記受信された設計データにおいて1つ以上の繰り返しブロックを前記識別することが、受信された設計データの画像処理に基づいて、1つ以上の繰り返しブロックを識別することを含む、(10)に記載の方法。
(22)設計データに基づいて検査繰り返しブロックのセルレベル階層を決定することをさらに含む、(10)に記載の方法。
(23)前記1つ以上の選択された属性が、前記1つ以上の繰り返しブロックのパターン密度を含む、(10)に記載の方法。
(24)前記1つ以上の選択された属性が、前記1つ以上の繰り返しブロックの臨界因子を含む、(10)に記載の方法。
(25)1つ以上の選択された属性に基づいて、検査のために前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの一部分を選択する前に、前記1つ以上の繰り返しブロックの検査実現可能性計量を解析することをさらに含む、(10)に記載の方法。
(26)前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの前記選択された部分に対して1つ以上の検査工程を前記実行することが、前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの前記選択された部分に対して、1つ以上の混合モード検査工程を実行することを含む、(10)に記載の方法。
(27)前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの前記選択された部分に対して1つ以上の検査工程を前記実行することが、前記識別された1つ以上の繰り返しブロックの前記選択された部分に対して、1つ以上の視野対視野検査工程を実行することを含む、(10)に記載の方法。
(28)繰り返しパターン構造の視野のウェハ検査のための方法であって、ウェハのダイの一部分の1つ以上の画像を含む、ウェハの1つ以上の検査結果を受信することと、ディスプレイ上に前記受信された検査結果の1つ以上の部分を表示することと、前記受信された検査結果の前記表示された1つ以上の部分の前記ダイ内部の繰り返しパターン構造の第1の視野のユーザー識別を示す第1の信号を受信することと、前記受信された検査結果の前記表示された1つ以上の部分の前記ダイ内部の繰り返しパターン構造の第2の視野のユーザー識別を示す少なくとも第2の信号を受信することであって、繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野が、1つ以上の対称操作によって繰り返しパターン構造の前記第1の視野とは異なる、受信することと、繰り返しパターン構造の前記第1の視野および前記少なくとも第2の繰り返しパターン構造のうちの少なくとも1つにおいて1つ以上の欠陥の発生を識別するために、前記第1の繰り返しパターン構造の対応部分を前記少なくとも第2の繰り返しパターン構造と比較することと、を含む、方法。
(29)繰り返しパターン構造の前記第1の視野および繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野のうちの少なくとも1つが、繰り返しセルの1視野を含む、(28)に記載の方法。
(30)繰り返しパターン構造の前記第1の視野および繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野のうちの少なくとも1つが、繰り返し多角形の1視野を含む、(28)に記載の方法。
(31)繰り返しパターン構造の前記第1の視野および繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野のうちの少なくとも1つが、少なくとも第1の方向および前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿って規則的に離間している、(28)に記載の方法。
(32)繰り返しパターン構造の前記第1の視野および繰り返しパターン構造の前記少なくとも第2の視野のうちの少なくとも1つが、少なくとも第1の方向および前記第1の方向に垂直な第2の方向に沿って不規則に離間している、(28)に記載の方法。