(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
装置を構成する各部品若しくは複数の部品で構成される各機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示する保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、
前記保守部品に関連する複数の部品データを収集する収集部と、
前記複数の部品データの累積値と各部品データに対して予め設定された閾値を比較し、該閾値を超えていた場合、交換時期と判定する判定部と、
前記交換時期を算出する演算部と、
前記画面制御部、前記収集部、前記判定部、前記演算部をそれぞれ制御して、前記機構及び前記機構を構成する部品の前記複数の部品データについて、前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいてそれぞれ前記交換時期を算出し、算出された前記機構に関連する複数の部品データに対する交換時期のうち、前記交換時期が過ぎているものを含み前記交換時期が早いものを選択し、選択された前記保守部品の前記交換時期のうち、最も早い前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品管理画面に表示させるよう構成されている操作部と、を少なくとも備えた基板処理装置。
前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に非表示アイテムボタンを表示し、前記非表示アイテムボタンが押下されると、前記保守部品管理画面に表示されていない保守部品の情報を表示するよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に、前記保守部品の交換時期を表示するボタンを表示し、前記保守部品の交換時期を表示するボタンが押下されると、前記機構に関連する複数の部品に対して、前記部品に関連する前記部品データの閾値及び累積値を少なくとも表示する保守部品詳細画面を表示するよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に、前記保守部品の交換履歴を表示するボタンを表示し、前記保守部品の交換履歴を表示するボタンが押下されると、前記保守部品を交換した回数を含む部品交換情報を表示する保守部品交換画面を表示するよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
前記画面制御部は、前記保守部品詳細画面に前記部品データをグラフ表示するデータトレースボタンを備え、前記データトレースボタンが押下されると、前記操作部は、前記保守部品の前記部品データの累積値を所定期間の時間軸で前記表示部に表示させるよう構成されている請求項4に記載の基板処理装置。
前記画面制御部は、対象の前記部品データの名称と、基準時刻の日付と、前記所定期間毎の前記部品データの累積値のデータ点をそれぞれ線で結んだ状態でそれぞれ表示することにより、前記部品データのト
レースグラフを表示するよう構成されている請求項6記載の基板処理装置。
前記操作部は、前記機構及び前記機構を構成する部品にそれぞれ応じた部品データを収集し、前記部品データの積算若しくはカウントアップにより算出される前記部品データの累積値と、予め設定された各部品データに対する閾値と、をそれぞれ比較し、少なくとも一つの前記部品データが前記閾値を超えていた場合、前記交換時期と判定するよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
更に管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示対象に設定する保守部品リストを有し、前記操作部は、最も直近の前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶように前記保守部品リストを更新し、前記画面制御部は、前記更新した結果に基いて、前記保守部品管理画面を前記表示部に表示するよう構成されている請求項1記載の基板処理装置。
装置を構成する各部品若しくは複数の部品で構成される各機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示する保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、前記保守部品に関連する複数の部品データを収集する収集部と、前記複数の部品データの累積値と各部品データに対して予め設定された閾値を比較し、該閾値を超えていた場合、交換時期と判定する判定部と、前記交換時期を算出する演算部と、前記画面制御部、前記収集部、前記判定部、前記演算部をそれぞれ制御して、前記機構及び前記機構を構成する部品の前記複数の部品データについて、前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいてそれぞれ前記交換時期を算出し、算出された前記機構に関連する複数の部品データに対する交換時期のうち、前記交換時期が過ぎているものを含み前記交換時期が早いものを選択し、選択された前記保守部品の前記交換時期のうち、最も早い前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品管理画面に表示させるよう構成されている操作部コントローラ。
装置を構成する各部品若しくは複数の部品で構成される各機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示する保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、前記保守部品に関連する部品データの累積値が閾値を超えていた場合に交換時期と判定する判定部と、前記交換時期を算出する演算部と、を有する操作部コントローラにおいて、前記機構及び前記機構を構成する部品にそれぞれ応じた複数の部品データを収集する手順と、前記複数の部品データの累積値と各部品データに対して予め設定された閾値を比較する手順と、少なくとも一つの前記部品データが前記閾値を超えていた場合、前記交換時期と判定する手順と、前記機構及び前記機構を構成する部品それぞれの前記部品データについて、前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいて前記交換時期を算出する手順と、算出された前記機構に関連する複数の部品データに対する交換時期のうち、前記交換時期が過ぎているものを含み前記交換時期が早いものを選択し、選択された前記保守部品の前記交換時期のうち、最も早い前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品管理画面に表示させる手順と、を操作部コントローラに実行させる部品管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。先ず、
図1、
図2に於いて、本発明が実施される基板処理装置1について説明する。
【0011】
基板処理装置1は筐体2を備え、該筐体2の正面壁3の下部にはメンテナンス可能な様に設けられた開口部としての正面メンテナンス口4が開設され、該正面メンテナンス口4は正面メンテナンス扉5によって開閉される。
【0012】
前記筐体2の前記正面壁3にはポッド搬入搬出口6が前記筐体2の内外を連通する様に開設されており、前記ポッド搬入搬出口6はフロントシャッタ(搬入搬出口開閉機構)7によって開閉され、前記ポッド搬入搬出口6の正面前方側にはロードポート(基板搬送容器受渡し台)8が設置されており、該ロードポート8は載置されたポッド9を位置合せする様に構成されている。
【0013】
該ポッド9は密閉式の基板搬送容器であり、図示しない工程内搬送装置によって前記ロードポート8上に搬入され、又、該ロードポート8上から搬出される様になっている。
【0014】
前記筐体2内の前後方向の略中央部に於ける上部には、回転式ポッド棚(基板搬送容器格納棚)11が設置されており、該回転式ポッド棚11は複数個のポッド9を格納する様に構成されている。
【0015】
前記回転式ポッド棚11は垂直に立設されて間欠回転される支柱12と、該支柱12に上中下段の各位置に於いて放射状に支持された複数段の棚板(基板搬送容器載置棚)13とを備えており、該棚板13は前記ポッド9を複数個宛載置した状態で格納する様に構成されている。
【0016】
前記回転式ポッド棚11の下方には、ポッドオープナ(基板搬送容器蓋体開閉機構)14が設けられ、該ポッドオープナ14は前記ポッド9を載置し、又該ポッド9の蓋を開閉可能な構成を有している。
【0017】
前記ロードポート8と前記回転式ポッド棚11、前記ポッドオープナ14との間には、ポッド搬送機構(容器搬送機構)15が設置されており、該ポッド搬送機構15は、前記ポッド9を保持して昇降可能、水平方向に進退可能となっており、前記ロードポート8、前記回転式ポッド棚11、前記ポッドオープナ14との間で前記ポッド9を搬送する様に構成されている。
【0018】
前記筐体2内の前後方向の略中央部に於ける下部には、サブ筐体16が後端に亘って設けられている。該サブ筐体16の正面壁17にはウェーハ(基板)18を前記サブ筐体16内に対して搬入搬出する為のウェーハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)19が一対、垂直方向に上下2段に並べられて開設されており、上下段のウェーハ搬入搬出口19,19に対して前記ポッドオープナ14がそれぞれ設けられている。
【0019】
該ポッドオープナ14は前記ポッド9を載置する載置台21と、前記ポッド9の蓋を開閉する開閉機構22とを備えている。前記ポッドオープナ14は前記載置台21に載置された前記ポッド9の蓋を前記開閉機構22によって開閉することにより、前記ポッド9のウェーハ出入口を開閉する様に構成されている。
【0020】
前記サブ筐体16は前記ポッド搬送機構15や前記回転式ポッド棚11が配設されている空間(ポッド搬送空間)から気密となっている移載室23を構成している。該移載室23の前側領域には移載ロボットとしてのウェーハ移載機構(基板移載機構)24が設置されており、該ウェーハ移載機構24は、ウェーハ18を載置する所要枚数(図示では5枚)のウェーハ載置プレート25を具備し、該ウェーハ載置プレート25は水平方向に直動可能、水平方向に回転可能、又昇降可能となっている。前記ウェーハ移載機構24はボート(基板保持体)26に対してウェーハ18を装填及び払出しする様に構成されている。
【0021】
前記移載室23の後側領域には、前記ボート26を収容して待機させる待機部27が構成され、該待機部27の上方には縦型の処理炉28が設けられている。該処理炉28は内部に処理室29を形成し、該処理室29の下端部は炉口部となっており、該炉口部は炉口シャッタ(炉口開閉機構)31により開閉される様になっている。
【0022】
前記筐体2の右側端部と前記サブ筐体16の前記待機部27の右側端部との間には前記ボート26を昇降させる為のボートエレベータ(基板保持具昇降機構)32が設置されている。該ボートエレベータ32の昇降台に連結されたアーム33には蓋体としてのシールキャップ34が水平に取付けられており、該シールキャップ34は前記ボート26を垂直に支持し、該ボート26を前記処理室29に装入した状態で前記炉口部を気密に閉塞可能となっている。
【0023】
前記ボート26は、複数枚(例えば、50枚〜125枚程度)のウェーハ18をその中心に揃えて水平姿勢で多段に保持する様に構成されている。
【0024】
前記ボートエレベータ32側と対向した位置にはクリーンユニット35が配設され、該クリーンユニット35は、清浄化した雰囲気若しくは不活性ガスであるクリーンエア36を供給する様供給ファン及び防塵フィルタで構成されている。前記ウェーハ移載機構24と前記クリーンユニット35との間には、ウェーハ18の円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合せ装置(図示せず)が設置されている。
【0025】
前記クリーンユニット35から吹出された前記クリーンエア36は、ノッチ合せ装置(図示せず)及び前記ウェーハ移載機構24、前記ボート26に流通された後に、図示しないダクトにより吸込まれて、前記筐体2の外部に排気がなされるか、若しくは前記クリーンユニット35によって前記移載室23内に吹出されるように構成されている。
【0026】
次に、前記基板処理装置1の作動について説明する。
【0027】
前記ポッド9が前記ロードポート8に供給されると、前記ポッド搬入搬出口6が前記フロントシャッタ7によって開放される。前記ロードポート8上の前記ポッド9は前記ポッド搬送機構15によって前記筐体2の内部へ前記ポッド搬入搬出口6を通して搬入され、前記回転式ポッド棚11の指定された前記棚板13へ載置される。前記ポッド9は前記回転式ポッド棚11で一時的に保管された後、前記ポッド搬送機構15により前記棚板13からいずれか一方のポッドオープナ14に搬送されて前記載置台21に移載されるか、若しくは前記ロードポート8から直接前記載置台21に移載される。
【0028】
この際、前記ウェーハ搬入搬出口19は前記開閉機構22によって閉じられており、前記移載室23には前記クリーンエア36が流通され、充満している。例えば、前記移載室23には前記クリーンエア36として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、前記筐体2の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遙かに低く設定されている。
【0029】
前記載置台21に載置された前記ポッド9はその開口側端面が前記サブ筐体16の前記正面壁17に於ける前記ウェーハ搬入搬出口19の開口縁辺部に押付けられると共に、蓋が前記開閉機構22によって取外され、ウェーハ出入口が開放される。
【0030】
前記ポッド9が前記ポッドオープナ14によって開放されると、ウェーハ18は前記ポッド9から前記ウェーハ移載機構24によって取出され、ノッチ合せ装置(図示せず)に移送され、該ノッチ合せ装置にてウェーハ18を整合した後、前記ウェーハ移載機構24はウェーハ18を前記移載室23の後方にある前記待機部27へ搬入し、前記ボート26に装填(チャージング)する。
【0031】
該ボート26にウェーハ18を受渡した前記ウェーハ移載機構24は前記ポッド9に戻り、次のウェーハ18を前記ボート26に装填する。
【0032】
一方(上端又は下段)のポッドオープナ14に於ける前記ウェーハ移載機構24によりウェーハ18の前記ボート26への装填作業中に、他方(下段又は上段)のポッドオープナ14には前記回転式ポッド棚11から別のポッド9が前記ポッド搬送機構15によって搬送されて移載され、前記他方のポッドオープナ14によるポッド9の開放作業が同時進行される。
【0033】
予め指定された枚数のウェーハ18が前記ボート26に装填されると前記炉口シャッタ31によって閉じられていた前記処理炉28の炉口部が前記炉口シャッタ31によって開放される。続いて、前記ボート26は前記ボートエレベータ32によって上昇され、前記処理室29に搬入(ローディング)される。
【0034】
ローディング後は、前記シールキャップ34によって炉口部が気密に閉塞される。尚、本実施の形態において、このタイミングで(ローディング後)、前記処理室29が不活性ガスに置換されるパージ工程(プリパージ工程)を有する。
【0035】
前記処理室29が所望の圧力(真空度)となる様にガス排気機構(図示せず)によって真空排気される。又、前記処理室29が所望の温度分布となる様にヒータ駆動部(図示せず)によって所定温度迄加熱される。
【0036】
又、ガス供給機構(図示せず)により、所定の流量に制御された処理ガスが供給され、処理ガスが前記処理室29を流通する過程で、ウェーハ18の表面と接触し、ウェーハ18の表面上に所定の処理が実施される。更に、反応後の処理ガスは、前記ガス排気機構により前記処理室29から排気される。
【0037】
予め設定された処理時間が経過すると、前記ガス供給機構により不活性ガス供給源(図示せず)から不活性ガスが供給され、前記処理室29が不活性ガスに置換されると共に、前記処理室29の圧力が常圧に復帰される(アフターパージ工程)。そして、前記ボートエレベータ32により前記シールキャップ34を介して前記ボート26が降下される。
【0038】
処理後のウェーハ18の搬出については、上記説明と逆の手順で、ウェーハ18及びポッド9は前記筐体2の外部へ払出される。未処理のウェーハ18が、更に前記ボート26に装填され、ウェーハ18のバッチ処理が繰返される。
【0039】
前記処理炉28、少なくとも基板を搬送する機構であるポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構24、ボートエレベータ32等を含む搬送機構、前記処理炉28に処理ガス等を供給するガス供給機構、前記処理炉28内を排気するガス排気機構、前記処理炉28を所定温度に加熱するヒータ駆動部、及び前記処理炉28、前記搬送機構、前記ガス供給機構、前記ガス排気機構、前記ヒータ駆動部をそれぞれ制御する制御システム240について、
図3、
図4を参照して説明する。
【0040】
次に、
図3を参照して、主コントローラとしての操作部201を中心とした制御システム240の構成について説明する。
図3に示すように、主コントローラ201と、搬送制御部としての搬送系コントローラ211と、処理制御部としてのプロセス系コントローラ212と、を備えている。主コントローラ201は、例えば100BASE−T等のLAN(Local Area Network)により搬送系コントローラ211及びプロセス系コントローラ212と電気的に接続されているため、各装置データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能な構成となっている。また、管理装置を制御システム240に含めてもよい。
【0041】
主コントローラ201には、外部記憶装置としての記録媒体であるUSBメモリ等が挿脱される装着部としてのポートが設けられている。主コントローラ201には、このポートに対応するOSがインストールされている。また、主コントローラ201は、図示しない外部上位コンピュータと、例えば通信ネットワークを介して接続される。このため、基板処理装置1がクリーンルーム内に設置されている場合であっても上位コンピュータがクリーンルーム外の事務所等に配置されることが可能である。また、管理装置は、基板処理装置1とLAN回線で接続され、操作部201から装置データを収集する機能を有する。同様に、管理装置も、クリーンルーム外の事務所等に配置される場合がある。
【0042】
操作部201は、部品管理プログラムを実行することにより、基板処理装置1から装置データのうち予め設定されている保守部品に関連する装置データ(以後、部品データともいう)を収集する機能を少なくとも有する。具体的には、部品データは、基板処理装置1を構成する各構成部品の保守情報を監視するためのデータである。ここで、監視対象となる保守部品の種類は、基板処理装置1を構成する部品、複数の部品から構成される各機構である。また、複数の機構から構成されるユニットも含めてもよい。尚、装置データは、基板処理装置1を構成する各部品から操作部201に送信されるデータ、例えば、温度データ、圧力データ、ガス流量データなどの制御パラメータだけでなく、バルブの開閉を示すデータなども含み、また、各コントローラで生成されるデータ、例えば、操作部201の表示部218に入力される設定値等の入力データも含む。
【0043】
搬送系コントローラ211は、主に回転式ポッド棚11、ボートエレベータ32、ポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)15、ウェーハ移載機構(基板移載機構)24、ボート26及び回転機構(図示せず)により構成される基板搬送系211Aに接続されている。搬送系コントローラ211は、回転式ポッド棚11,ボートエレベータ32、ポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)15、ウェーハ移載機構(基板移載機構)24、及び回転機構(図示せず)のを含む各機構の搬送動作をそれぞれ制御するように構成されている。
【0044】
プロセス系コントローラ212は、温度コントローラ212a、圧力コントローラ212b及びガス流量コントローラ212c、シーケンサ212dを備えている。これら温度コントローラ212a、圧力コントローラ212b及びガス流量コントローラ212c、シーケンサ212dは、サブコントローラを構成し、プロセス系コントローラ212と電気的に接続されているため、各装置データの送受信や各ファイルのダウンロード及びアップロード等が可能となっている。尚、プロセス系コントローラ212とサブコントローラは、別体で図示されているが、一体構成でも構わない。
【0045】
温度コントローラ212aには、主にヒータ及び温度センサ等により構成される加熱機構212Aが接続されている。温度コントローラ212aは、処理炉28のヒータの温度を制御することで処理炉28内の温度を調節するように構成されている。なお、温度コントローラ212aは、サイリスタのスイッチング(オンオフ)制御を行い、ヒータ素線に供給する電力を制御するように構成されている。
【0046】
圧力コントローラ212bには、主に圧力センサ、圧力バルブとしてのAPCバルブ及び真空ポンプにより構成されるガス排気機構212Bが接続されている。圧力コントローラ212bは、圧力センサにより検知された圧力値に基づいて、処理室29内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力となるように、APCバルブの開度及び真空ポンプのスイッチング(オンオフ)を制御するように構成されている。
【0047】
ガス流量コントローラ212cは、MFC(Mass Flow Controller)により構成される。シーケンサ212dは、処理ガス供給管,パージガス供給管からのガスの供給や停止を、バルブ212Dを開閉させることにより制御するように構成されている。また、プロセス系コントローラ212は、処理室29内に供給するガスの流量が所望のタイミングにて所望の流量となるように、ガス流量コントローラ212c(MFC)、シーケンサ212d(バルブ212D)を制御するように構成されている。
【0048】
尚、本発明の実施の形態にかかる主コントローラ201、搬送系コントローラ211、プロセス系コントローラ212は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、汎用コンピュータに、上述の処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、USBなど)から当該プログラムをインストールすることにより、所定の処理を実行する各コントローラを構成することができる。
【0049】
そして、これらのプログラムを供給するための手段は任意である。上述のように所定の記録媒体を介して供給できる他、例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システムなどを介して供給してもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板に当該プログラムを掲示し、このプログラムをネットワークを介して搬送波に重畳して提供してもよい。そして、このように提供されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、所定の処理を実行することができる。
【0050】
次に、操作部201の構成を、
図4を参照しながら説明する。
【0051】
操作部201は、処理部としてのCPU(中央処理装置)224、一時記憶部としてのメモリ(RAM、ROM等)226、記憶部としてのハードディスク(HDD)222、通信部としての送受信モジュール228、表示部としての表示装置218、時計機能(図示せず)を備えたコンピュータとして構成されている。ハードディスク222には、処理条件及び処理手順が定義されたレシピ等の各レシピファイル、これら各レシピファイルを実行させるための制御プログラムファイル、処理条件及び処理手順を設定するためのパラメータファイル、また、エラー処理プログラムファイル及びエラー処理のパラメータファイルの他、プロセスパラメータを入力する入力画面を含む各種画面ファイル、各種アイコンファイル等(いずれも図示せず)が格納されている。本実施の形態においては、半導体製造装置の保守部品を管理するための部品管理プログラム(
図5等)が格納されている。また、後述する
図17に示される保守部品リスト、また、後述する
図10〜
図16に示される各画面の画面ファイルが格納される。
【0052】
表示部としての表示装置218には基板処理装置1を操作するための操作画面が表示されるように構成されている。表示装置218の操作画面には、基板搬送系や基板処理系の状態を確認するための画面を有する。例えば、表示装置218の操作画面には、
図3に示す、基板搬送系211Aや基板処理系(加熱機構212A、ガス排気機構212B及びガス供給系212C)への動作指示を入力したりする入力部としての各操作ボタンを設けることも可能である。表示装置218は、操作画面を介して基板処理装置1内で生成される情報を操作画面に表示する。
【0053】
また、表示装置218は、操作画面に表示された情報を操作部201に挿入されたUSBメモリなどのデバイスに出力させる。表示装置218は、操作画面からの作業者の入力データ(入力指示)を受け付け、入力データを操作部201に送信する。また、表示装置218は、後述のメモリ(RAM)等に展開されたレシピ若しくは後述する記憶部に格納された複数のレシピのうち任意の基板処理レシピ(プロセスレシピともいう)を実行させる指示(制御指示)を受け付け、操作部201に送信するようになっている。
【0054】
本実施の形態において、操作部201が部品管理プログラムを実行することにより、装置データを収集するデータベースの機能、装置データのうち保守部品に関連する部品データを抽出して蓄積する機能、蓄積した部品データ又は装置データを利用して、各データを加工してトレースデータを作成し、時系列にグラフ化する機能、また、格納された各画面テーブルを展開し、装置データを読み込むことにより、後述する
図10〜
図16に示される各画面を表示部218に表示させる機能等が実現されるよう構成される。尚、部品管理プログラムの構成は後述する
図5及び
図6で説明する。
【0055】
なお、操作部201の送受信モジュール228には、スイッチングハブ等が接続されており、操作部201が、ネットワークを介して外部のコンピュータ等とデータの送信及び受信を行うように構成されている。また、操作部201は、CPU224及びメモリ226などを少なくとも含む主制御部220と、ネットワークを介して外部のコンピュータなどとデータの送信及び受信を行う通信部228と、ハードディスクドライブなどの記憶部222の他、液晶ディスプレイなどの表示部並びにキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを含むユーザインタフェース(UI)部などを含む構成でも構わない。また、制御部220は、更に通信部228を含む構成としても良い。
【0056】
また、主コントローラ201は、図示しないネットワークを介して外部の上位コンピュータ、例えば、ホストコンピュータに対して基板処理装置1の状態など装置データを送信する。基板処理装置1は、例えば基板に酸化並びに拡散処理及びCVD処理などを行なう縦型の装置である。尚、基板処理装置1は、記憶部222に記憶されている各レシピファイル、各パラメータファイル等に基づいて、制御システム240により制御される。
【0057】
(基板処理方法)次に、本実施形態に係る基板処理装置1を用いて実施する所定の処理工程を有する基板処理方法について説明する。ここで、所定の処理工程は、半導体デバイスの製造工程の一工程である基板処理工程を実施する場合を例に挙げる。
【0058】
基板処理工程の実施にあたって、実施すべき基板処理に対応する基板処理レシピ(プロセスレシピ)が、例えば、プロセス系コントローラ212内のRAM等のメモリに展開される。そして、必要に応じて、主コントローラ201からプロセス系コントローラ212や搬送系コントローラ211へ動作指示が与えられる。このようにして実施される基板処理工程は、搬入工程と、成膜工程と、ボート移送工程とを少なくとも有する。また、移載工程(後述する基板投入工程を含めてもよい)は、基板処理工程に含むようにしてもよい。
【0059】
(移載工程) 主コントローラ201からは、搬送系コントローラ211に対して、ウェーハ移載機構24の駆動指示が発せられる。そして、搬送系コントローラ211からの指示に従いつつ、ウェーハ移載機構24は載置台としての授受ステージ21上のポッド9からボート26へのウェーハ18の移載処理を開始する。この移載処理は、予定された全てのウェーハ18のボート26への装填(ウエハチャージ)が完了するまで行われる。
【0060】
(搬入工程) 指定枚数のウェーハ18がボート26に装填されると、ボート26は、搬送系コントローラ211からの指示に従って動作するボートエレベータ32によって上昇されて、処理炉28内に形成される処理室29に装入(ボートロード)される。ボート26が完全に装入されると、ボートエレベータ32のシールキャップ34は、処理炉28のマニホールドの下端を気密に閉塞する。
【0061】
(成膜工程) その後は、処理室29内は、圧力制御部212bからの指示に従いつつ、所定の成膜圧力(真空度)となるように真空排気装置によって真空排気される。この際、処理室29内の圧力は圧力センサで測定され、この測定された圧力情報に基づき圧力調整装置がフィードバック制御される。また、処理室29内は、温度制御部212aからの指示に従いつつ、所定の温度となるようにヒータによって加熱される。この際、処理室29内の温度が所定の温度(成膜温度)となるように、温度検出器としての温度センサが検出した温度情報に基づきヒータへの通電具合がフィードバック制御される。続いて、搬送系コントローラ211からの指示に従いつつ、回転機構によるボート26及びウェーハ18の回転を開始する。そして、所定の圧力、所定の温度に維持された状態で、ボート26に保持された複数枚のウェーハ18に所定のガス(処理ガス)を供給して、ウェーハ18に所定の処理(例えば成膜処理)がなされる。
【0062】
(搬出工程) ボート26に載置されたウェーハ18に対する成膜工程が完了すると、搬送系コントローラ211からの指示に従いつつ、その後、回転機構によるボート26及びウェーハ18の回転を停止させ、ボートエレベータ32によりシールキャップ34を下降させてマニホールドの下端を開口させるとともに、処理済のウェーハ18を保持したボート26を処理炉28の外部に搬出(ボートアンロード)する。
【0063】
(回収工程) そして、処理済のウェーハ18を保持したボート26は、クリーンユニット35から吹出されるクリーンエア36によって極めて効果的に冷却される。そして、例えば150℃以下に冷却されると、ボート26から処理済のウェーハ18を脱装(ウエハディスチャージ)してポッド9に移載した後に、新たな未処理ウェーハ18のボート26への移載が行われる。
【0064】
プロセスレシピを実行することにより、以上のような各工程を繰り返すことで、本実施形態に係る基板処理装置1は、例えば、ウェーハ18上へのシリコン膜の形成を、高スループットで行うことができる。
【0065】
(保守部品リスト) 先ず、本実施の形態における保守部品リストについて
図17を用いて説明する。本実施の形態における保守部品は、
図17に示すようにリストにまとめられている。本リストに掲載される部品は、保守部品に関連する装置データの管理を行う対象である。本リストは、項番、名称、関連、表示の少なくとも4つの項目を含むよう構成されている。
図17は一実施例に過ぎず、項目は追加削除が任意的に可能に構成される。
【0066】
項番欄は、後述する部品管理プログラムが読込む順番であり、原則として、この項番順に後述する保守部品管理機能メイン画面に一覧で表示される。また、部品名称欄は、保守管理対象とする保守部品の名称である。
【0067】
関連欄には、保守部品間の関連が有る場合に、項番が付加されるよう構成される。保守部品が機構の場合、機構を構成する部品も保守部品の対象となる場合があるため、関連性のある保守部品を明確にするために設けられる項目である。例えば、
図17に示す項番1の移載ロボットの場合、項番6から項番9までの4つの軸情報(X軸総ドライブパルス、Y軸総ドライブパルス、Z軸総ドライブパルス、R軸総ドライブパルス)が関連づけられる。
【0068】
また、表示欄は、保守部品管理機能メイン画面に表示対象とするかどうかの項目である。これは、保守部品として管理すべき部品が多いため、また、顧客によって管理すべき部品が異なる場合もあるため、保守部品管理機能メイン画面に表示する保守部品の選定を行えるよう構成されており、操作性向上を図っている。
【0069】
尚、
図17には、9個の保守部品しか記載されていないが、本実施形態を説明するための一例に過ぎない。保守対象として、リスト管理する部品の数は9個に限定されない。以下、単に部品リストという場合がある。また、保守部品管理機能メイン画面に表示するための表示用保守部品リストを設けてもよい。この場合でも、
図17に示す保守部品リストと形式(データ構造)は同じである。
【0070】
(部品管理プログラム)本実施の形態における部品管理機能を基板処理装置1の操作部201に提供する部品管理プログラムに関して
図5及び
図6を用いて説明する。
【0071】
部品管理プログラムは、
図5に示すように操作部201内のメモリ226内に、部品管理ライブラリを使用して部品データを収集するプログラム(部品管理データ制御部)を作成すれば、縦型タイプ及び枚葉タイプの処理装置のみならず他の処理装置の操作部についても、本実施形態における部品管理機能を実現されるよう構成されている。従い、装置形態、対象膜種、対象プロセスに関係なく、本実施形態における部品管理機能が使用される。
【0072】
本実施形態における部品管理機能は、部品データ収集機能、部品データ蓄積機能、トレースグラフ表示機能、画面遷移オペレーション機能を少なくとも有するように構成されている。ここで、操作部201は、本実施形態における部品管理プログラムを実行することにより、
図6に示すように部品管理データ制御部を実現するように構成されている。そして、部品管理データ制御部は、データ収集部501と、データ蓄積部502と、データ演算部503と、データ判定部504と、データ更新部505と、グラフ表示部510と、画面制御部520と、を含むように構成されている。また、部品管理データ制御部は、表示部218と、通信部228と、記憶部222にそれぞれ接続されており、それぞれとデータの受渡しが可能に構成されている。
【0073】
データ収集部501は、通信部228を介して送信される装置データのうち、保守部品に関連する装置データ(部品データ)を収集するように構成されている。データ収集部501は、例えば、装置データから部品データを抽出して、データ蓄積部502に格納するように構成されている。
【0074】
データ演算部503は、装置データから抽出された部品データの累積値又は所定周期(例えば、1日)における部品データの平均値を算出するように構成されている。また、部品データの回数をカウントアップするように構成されている。そして、部品データの累積値と部品データの平均値から閾値を超える時期(交換時期)を算出するように構成されている。閾値は、部品メーカ推奨値若しくは部品の仕様値等で適宜設定可能に構成される。
【0075】
データ判定部504は、部品データの累積値と予め設定された閾値とを比較し、部品データの累積値が閾値に到達したかを判定するよう構成されている。また、部品データの累積値が閾値を超えた場合に、アラームを発生させるようにしてもよい。また、保守部品が複数の部品データを有する場合、それぞれの算出された部品データの交換時期を比較して、最も直近の交換時期を有する部品データにより閾値到達を判定するよう構成されている。
【0076】
データ更新部505は、データ判定部504の判定結果に応じてデータ蓄積部502内の部品データを更新するように構成されている。
【0077】
画面制御部520は、表示部218からの操作指示を受付け、画面遷移処理を行うように構成されている。また、画面制御部520は、データ更新部505による更新した結果、若しくはデータ判定部504による判定した結果を表示部218に表示するように構成されている。
【0078】
グラフ表示部510は、トレースログファイルからの部品データを取得し、時系列に表示するように構成されている。本実施の形態によれば、
図13に示されるトレースグラフが表示するよう構成されている。
【0079】
(半導体製造装置の保守部品管理機能) そして、
図7乃至
図9は、本実施形態において、基板処理装置1における部品管理機能の処理フローを説明するフローチャートである。
図7に示す部品データ収集機能を実現するシーケンス、
図8に示す部品データ表示機能を実現するシーケンス、
図9に示すグラフ表示機能を実現するシーケンスが少なくとも実行されるよう構成されている。但し、一つの部品管理プログラムが実行されているにすぎず、
図7乃至
図9は機能に特化した状態でシーケンスを示しているにすぎず、説明が重複する部分は省略する。また、後述する
図10以降に示す画面の切り替え表示を行う画面遷移プログラムが実行されるよう構成されている。
【0080】
図7は、部品管理機能の一つである部品データ収集機能を実現するシーケンスの一例を示しており、該シーケンスは、部品管理データ制御部により実行されるように構成されている。
【0081】
(S1:初期準備工程)先ず、部品管理データ制御部は、予め収集対象の部品データを定義する部品データイニシャルパラメータファイルを記憶部222から読出し、メモリ226内に展開する。ここでは、全部品データの累積値及び平均値のエリアをデータ蓄積部502に確保し、最新のトレースログファイルをそのエリアに展開し、データ蓄積部に格納する。
【0082】
(S2:初期データ格納工程)部品管理データ制御部は、制御部コントローラとしてのプロセス系コントローラ212や搬送系コントローラ211から装置データから送信されているか確認する。部品管理データ制御部は、装置データを含むデータ電文を受信すると、このデータ電文に含まれる装置データが保守部品に関連している装置データか確認し、部品データとして装置データを抽出し、抽出された部品データをデータ蓄積部502に格納する。一方、部品管理データ制御部は、装置データが保守部品に関連していなければ、次の装置データについて同様に保守部品との関連を確認する。また、部品管理データ制御部は、装置データが無い場合、再度制御コントローラからのデータ電文受信の有無を確認する。
【0083】
(S3:データ収集工程) 部品管理データ制御部は、制御部コントローラからデータ電文受信を確認し、装置データが保守部品に関連する部品データか確認する。部品管理データ制御部は、部品データであれば、データ蓄積部502に保存している部品データと比較を行い、データ演算部503は、部品データに応じて、データ変化分を積算したり、または、回数(又は時間)をカウントアップしたりして部品データ累積値を算出する。部品管理データ制御部は、データ判定部504に、部品データ累積値が予め設定されている閾値を比較させ、閾値を超えていれば、データ更新部505に部品データ累積値と現在時刻を閾値到達時刻として、データ蓄積部502に保存させている。このように、次の装置データを抽出し、同様に部品データの確認及び部品データ比較が行われる。装置データが無くなると、また、制御部コントローラからの装置データの受信を待つ。
【0084】
一方、部品管理データ制御部は、データ蓄積部502に保存している部品データと比較が必要でない場合、例えば、部品データであっても部品データ累積値を算出する必要が無い場合等、データに変化が無い場合でもデータ判定部504による比較を行わせる。部品データの比較が必要無い場合、データの比較をしないで、次の装置データ抽出を確認するようにしてもよい。そして、本部品データ比較機能は、操作部201の起動に合わせて自動的に実行されるよう構成されている。
【0085】
図8は、部品管理機能の一つである部品データ表示機能を実現するシーケンスの一例を示しており、該シーケンスは、部品管理データ制御部により実行されるように構成されている。
【0086】
(S10:初期準備工程)先ず、部品管理データ制御部は、予め収集対象の部品データを定義する部品データイニシャルパラメータファイルを記憶部222から読出し、メモリ226内に展開する。具体的には、部品管理データ制御部は、全部品データの累積値及び平均値のエリアをデータ蓄積部502に確保し、最新のトレースログファイルをそのエリアに展開し、データ蓄積部502に格納すると共に、更に、部品データを保存する保守部品リストと表示用の保守部品リストのエリアをデータ蓄積部502に確保するよう構成される。また、部品管理データ制御部は、現在時刻を基準時刻としてエリアに保存しておき、時間を監視する。尚、部品データの更新は、所定周期(例えば、1日)で行われるように構成されている。本実施形態では、1日毎に部品データの更新を行うことを前提に説明する。
【0087】
そして、部品管理データ制御部は、基準時刻が更新時刻になるとデータ演算部503に部品データの平均値を算出させる。そして、表示対象の全部品データの累積値及び平均値と、現在時刻をトレースグラフ表示用エリアに保存すると共に、表示対象の全部品データの累積値及び平均値と現在時刻をトレースログファイルとしてデータ蓄積部502に保存する。
【0088】
(S20:交換時期算出工程)部品管理データ制御部は、保守部品リストの保守部品について部品データを抽出し、部品データの交換時期を示す閾値までの有効日数を更新し、有効日数基準値として保存する。次に、部品管理データ制御部は、保守部品に関連する部品データを抽出し、部品データの累積値と平均値により、交換時期としての閾値到達までの有効日数をデータ演算部503に算出させ、データ判定部504に算出された有効日数と有効日数基準値とを比較させ、交換時期までに短い方を判定させる。そして、部品管理データ制御部は、データ更新部505に必要に応じて有効日数基準値を更新させる。部品管理データ制御部は、データ判定部504に保守部品リストの保守部品に関連するすべての部品データについて、有効日数(交換時期に到達するまでの日数)を比較させ、データ更新部505に最も直近の有効日数を有効日数基準値として表示用の部品保守リストに登録させる。部品管理データ制御部は、保守部品リストの全ての保守部品について、同様にデータ更新部505に最も直近の有効日数を有効日数基準値として表示用の部品保守リストに登録させ終わるまで繰返す。
【0089】
ここで、本フローチャートは、先頭の保守部品が複数の部品で構成されている機構(例えば、ポッド搬送機構15、ウェーハ移載機構(基板移載機構)24、ボート26及び回転機構(図示せず))の場合に対応できるように、複数の部品データが存在したとしても、それぞれの部品データに対しても寿命(ライフタイム)を算出及び管理ができるよう構成されている。
【0090】
(S30:交換時期比較工程)部品管理データ制御部は、少なくとも表示対象の保守部品(表示用保守部品リストの保守部品)について、有効日数基準値が算出されると、データ判定部504にこの有効日数基準値が比較させ、データ更新部505に有効日数基準値が小さい順に、保守部品を表示用部品リストの上から並び替えさせるように構成されている。そして、部品管理データ制御部は、表示用部品リストに登録した順番に保守部品を表示する画面制御部520を制御するよう構成されている。
【0091】
このような構成であるため、後述する保守部品管理メイン画面(
図10)を表示する際に、交換時期が最も近い保守部品から順に上から表示することができる。従い、保守部品の交換時期を予測し、推奨交換日時を提示できる。また、保守部品ごとに複数の条件に対して、各々閾値管理を行うことができるので、予測する交換時期の信頼性が向上し、無駄な部品交換費用を削減できる。
【0092】
そして、後述する保守部品管理メイン画面(
図10)を表示することにより、保守部品の部品データを参照できるので、メンテナンスや交換を推奨する閾値に到達している保守部品を効率よく、提供することができる。
【0093】
図9は、部品管理機能の一つである部品データのトレースグラフ表示機能を実現するシーケンスの一例を示しており、該シーケンスは、部品管理データ制御部により実行されるように構成されている。
【0094】
(S100:表示準備工程)先ず、部品管理データ制御部は、予め収集対象の部品データを定義する部品データイニシャルパラメータファイルを記憶部222から読出し、メモリ226内に展開する。具体的には、部品管理データ制御部は、全部品データの累積値及び平均値のエリアをデータ蓄積部502に確保し、最新のトレースログファイルをそのエリアに展開し、データ蓄積部502に格納すると共に、部品データを保存する保守部品リストと表示用の保守部品リストのエリアをデータ蓄積部502に確保する。更に、部品管理データ制御部は、第1所定期間(例えば、7日分)のトレースログエリアと第2所定期間(例えば、12日間)の表示エリアをデータ蓄積部502に確保する。
【0095】
部品管理データ制御部は、第1所定期間における最古のトレースログファイルを検索し、最古のトレースログファイルがない場合は、表示準備工程を終了する。最古のトレースログファイルがある場合、トレースログデータエリアの先頭にトレースログ時刻と全装置データを展開する。部品管理データ制御部は、最新のトレースログファイルまで繰返し検索し、最古のトレースログファイルから最新のトレースログファイルを展開して、データ蓄積部502にトレースログデータエリアにトレースログ時刻と全装置データをそれぞれ確保する。また、最古から最新のトレースログ時刻をデータ蓄積部502に保存する。トレースグラフを表示する指示があるまで待機する。
【0096】
(S200:トレースデータ表示工程)部品管理データ制御部は、最古トレースグラフ(先頭のトレースグラフ)ファイルの有無を確認する。ファイルが無い場合、待機状態に戻る。ここで、先頭のトレースログファイルがないということは、制御システム240(若しくは操作部201)起動後、一度も部品データの更新処理が実行されていない状態であり、トレースグラフとして表示するものが何もないので、予め確認するよう構成されている。例えば、ファイルが無い場合、部品管理データ制御部は、アラームを発生しつつ、トレースログを表示させるボタンを押下禁止状態に移行させるよう画面制御部520を制御するよう構成してもよい。
【0097】
ファイルが有る場合、部品管理データ制御部は、先ず、トレースログ時刻を基準時刻としてデータ蓄積部502に保存する。そして、部品管理データ制御部は、選択されたトレースグラフ対象の部品データをデータ蓄積部502に保存し、選択されたトレースグラフ対象の部品データの名称を画面制御部520に表示させる。更に、選択された部品データの累積値及び平均値を取り出し、先頭の表示エリアに保存する。また、部品管理データ制御部は、画面制御部520に基準時刻の日付を表示させると共に、スケールに合わせて累積値の点を表示させる。
【0098】
部品管理データ制御部は、基準時刻に1日加算し、次にトレースログファイルのログ時刻が一致するか確認し、一致しなければ、選択された部品データの累積値及び平均値を前日のデータからコピーし、加算した累積日の表示エリアに保存すると共に、基準時刻の日付をグラフ表示部510に基準時刻の日付を表示させる。これは、例えば、制御システム240の電源が2日間OFFの状態で放置され、3日後に電源をONされた場合、データ表示処理は3日後になるため、電源をOFFされていた日付のトレースログは存在しない状態になるため、それをチェックできるようにしている。
【0099】
部品管理データ制御部は、基準時刻とログ時刻が一致した場合、選択された部品データの累積値及び平均値をトレースログデータから取り出し、加算した累積日の表示エリアに保存すると共に、グラフ表示部510に基準時刻の日付を表示させると共にスケールに合わせて累積値の点を表示させ、前回表示した点と結ぶ線を表示させるように構成されている。部品管理データ制御部は、基準時刻が最新ログ時刻を超えるまで繰返し、グラフ表示部510に同様の表示処理を行わせるように構成されている。
【0100】
(S300:予測データ表示工程)そして、基準時刻が最新ログ時刻を超えると、部品管理データ制御部は、データ演算部503に選択された部品データの累積値を前日のデータからコピーさせ、平均値を前日のデータからコピーさせ、累積値の予想値を平均値より算出させる。尚、予想値の算出のための平均値は、前日までの全ての平均値を平均化したものであってもよい。そして、加算した累積日の表示エリアに保存すると共に、グラフ表示部510に、基準時刻の日付を表示させると共にスケールに合わせて累積値の点を表示させ、前回表示した点と結ぶ線を表示させるように構成されている。累積値の予想値算出のための平均値の算出方法は、上記以外にも前日までの第1所定期間(例えば、7日分)のデータを適宜選択して、データ演算部503に平均化させるよう構成してもよい。
【0101】
部品管理データ制御部は、基準時刻が第2所定期間(12日)を超えるまで繰返し、予測データ表示工程が実行するように構成されている。
【0102】
本実施形態によれば、保守部品の部品データを時間軸でグラフ表示をすることができるので、操作画面上で、監視対象の部品のモニタ値の増加傾向からメンテナンス時期を予測することができ、事前に保守部品を準備することができる。
【0103】
(実施例)操作部201が部品管理プログラムを実行することにより表示部218に表示される各画面を示す
図10乃至
図16を用いて、本実施の形態に好適に用いられる前述の基板処理装置1に適用した実施例について説明する。
【0104】
表示対象の保守部品一覧画面の図示例である
図10について説明する。
図10は、操作部201が部品管理プログラムを実行することにより、保守部品管理画面としての保守部品管理機能メイン画面として保守部品の一覧を表示される。この
図10は、操作部201内の所定の起動ボタン押下により表示される。主に、基板処理装置1を構成する部品若しくは複数の部品で構成される機構のうち、保守部品として選定された機構若しくは部品が一覧で表示される。保守部品の交換時期を表示するボタン(以後、状態表示ボタンともいう)601が押下されると、後述する
図12の保守部品管理データ詳細画面に画面が遷移し、保守部品の交換履歴を表示するボタン(以後、部品保守ボタンともいう)602が押下されると、後述する
図15の保守部品管理交換実行画面に画面が遷移するように構成されている。
【0105】
各保守部品の状態は、交換時期に影響する全部品データの内、設定した閾値に対して、残り日数が一番少ない条件の状態を状態表示ボタン601に、表示するよう構成されている。
【0106】
具体的には、画面制御部520は、機構及び該機構を構成する部品それぞれの部品データについて算出された交換時期のうち、最も直近の交換時期に応じて状態表示ボタン601を保守部品管理画面に色分け表示するよう構成されている。
【0107】
画面制御部520は、状態表示ボタン601に、部品データの交換時期が閾値を超えた場合、「期限到達」を表示し、部品データの交換時期が閾値まで1年未満の場合、「閾値を超える日付」を表示し、部品データの交換時期が閾値まで1年以上の場合、「良好」を表示するように構成されている。尚、本実施形態において、状態表示ボタン601は、閾値まで90日未満になると黄色に表示され、更に、閾値まで30日未満になると赤色に表示されるよう構成されている。
【0108】
画面制御部520は、保守部品管理画面に表示した非表示アイテムボタン603が押下されると、保守部品リストから漏れた表示非対象の保守部品の情報を表示するように構成されている。また、この非表示ボタンも後述する
図11に示す表示非対象とした保守部品の部品データの交換時期が閾値に到達するまでの日数によって、状態表示ボタン601と同様に色分け表示される。
【0109】
画面制御部520は、保守部品管理画面に表示した項番ボタン604が押下されると、表示対象の保守部品を非表示にするかどうかを決定するダイアログボックスを表示するように構成されている。
【0110】
図11に、表示非対象とした保守部品の一覧を表示する非表示アイテムリスト画面を示す。本画面では、表示に戻したい保守部品アイテムのボタンを押下すると画面制御部520により保守部品管理画面に戻す(表示させる)ように構成されている。但し、非表示中であっても保守対象であるため部品データの監視は行われる。
図11に表示される保守部品アイテムのボタンは、保守部品管理画面の状態表示ボタンと同様に部品データの累積値が閾値に到達する時期(交換時期)までの日数に応じて色分け表示されるように構成されている。
【0111】
画面制御部520は、保守部品管理機能メイン画面の状態表示ボタン601が押下されると、選択された保守部品の交換時期に影響する全部品データを表示する保守部品管理データ詳細画面に切替えて表示するよう構成されている。
【0112】
図12に示す部品データ詳細表示画面では、各条件の状態をメイン画面と同様の規則にて表示する。本画面内の閾値表示ボタン611を押下すると、ソフトキーボードを表示し、閾値を変更することができる。本画面内のデータトレースボタン612を押下すると、後述する該当の部品データを前述したトレースグラフを表示する。本画面内の交換履歴ボタン613を押下すると、後述する変更履歴詳細データ画面を表示する。
【0113】
先ず、
図12に示す保守部品管理データ詳細画面について説明する。
図12は、
図10において保守部品として真空ロボットが選択され、この真空ロボットに対応する状態表示ボタン601が押下されると画面制御部520により表示されるように構成されている。
図12の上の項目は、真空ロボットに関する状態を示す項目であり、使用開始日時及び使用期限日時、部品メーカ推奨のライフタイム(日数)、この場合は300日が設定されている。そして、交換時期を示す使用期限日時までの有効日数は291日ということが分かる。尚、ライフタイム(日数)としての閾値の項目611は、選択することにより数値データを適宜設定することができるようになっている。
【0114】
次に、
図12は、保守部品としての真空ロボットに4つの装置データが関連することを示している。本実施の形態では、このような保守部品に関連する装置データを部品データと称している。本実施形態においては、それぞれの部品データに関して、それぞれ使用期限日までの有効日数が計算され、交換時期の予測が行えるようになっている。
【0115】
以下、部品データの名称がX軸総ドライブパルスについて詳細を説明する。部品データの現在までの累積値である現在値が50、所定周期(例えば、1日)における平均値が5.5、部品メーカ推奨の閾値が1000である。これらにより、現在値50と本実施例においては1日の平均である平均値5.5により閾値1000に到達するまでを算出すると、191なので、そのまま有効日数が191日である。よって、交換時期を示す使用期限日は、現在の時刻から191日目の2016年9月4日となることを示している。例えば、Y軸総ドライブパルスについて同様に算出すると、有効日数が46日となるため、使用期限日は現在の時刻から46日目の2016年4月12日ということが分かる。また、有効日数が90日未満となっているので、使用期限日と有効日数の項目が色を変えて表示されている。尚、閾値(パルス)の項目611は、数値データを適宜設定することができるようになっている。
【0116】
そして、部品データの名称がR軸総ドライブパルスについて、有効日数が0日と表示されているため、既に閾値に現在値が到達していることが分かる。この場合、使用期限日には、閾値で設定した数値に現在値が到達する交換時期が時刻で表示されるように構成されている。このように、これまでは移載ロボットのメーカ推奨値(300日)で交換時期を判定していた。しかしながら、本実施形態では、移載ロボットを構成する各部品において、それぞれ閾値を設定して各部品の交換時期を判定することにより、移載ロボットの真の交換時期を予測することができる。更に、次に説明するトレースグラフにより交換時期に達するまでの履歴を表示させることができる。
【0117】
次に、
図12に示すデータトレースボタン612を押下すると、
図13に示すトレースグラフ表示画面に切替え表示されるよう構成されている。ここでは、
図13について説明する。
【0118】
図13Aは、
図12の部品データの名称がX軸総ドライブパルスに関するデータトレースボタンが押下されると、画面制御部520により表示部218に切替え表示されるように構成されている。
図13Bは、
図12の部品データの名称がR軸ドライブパルスに関するデータトレースボタンが押下されると、画面制御部520により表示部218に切替え表示されるように構成されている。
【0119】
次に、
図13Aに示すトレースグラフの上側に、閾値(70)を示すセル、トレース開始日(2016/2/20)を示す開始セル、トレース終了日(2016/2/26)を示す終了セル、閾値到達時刻を示す閾値到達セルが表示されるように構成されている。尚、X軸総ドライブパルスは、閾値には到達していないので、閾値到達セルは空欄になっている。縦軸はパルス数で閾値が70パルスなので、トレースグラフ上で70パルスの点線を強調して表示されている。
【0120】
そして、トレース終了日(2016/2/26)以降は、グラフ表示部510により
図9のS300の工程が実行される。例えば、トレース開始日(2016/2/20)からトレース終了日(2016/2/26)までの各所定周期(1日)の平均値の平均値をトレース終了日(2016/2/26)の累積値に加えることにより、トレース終了日の翌日(2016/2/27)の累積値が算出される。同様に、第2所定期間(例えば、12日)後の2016/3/03まで繰返し、累積値が算出される。これにより、X軸総ドライブパルスの閾値到達日が2016/2/29日で有ることが分かる。このように、特に、閾値に到達していない保守部品に関して交換時期の推測を行うことができる。
【0121】
トレースグラフの右端には、スケールとして第2所定期間(12日)を選択可能に構成される。図では、スケールを一つしかないがこの形態に限定されない。また、上下矢印により縦のスケールを変更することができ、左右矢印により、横軸の切替が可能である。
【0122】
また、右側の棒グラフの表示の有無を選択することにより、例えば、
図13に示すように、画面制御部520により所定周期(1日)毎の実測値が棒グラフで表示されるよう構成される。
【0123】
次に、
図13Bに示すトレースグラフの上側に、閾値(50000)を示すセル、トレース開始日時(2016/2/20)を示す開始セル、トレース終了日時(2016/2/26)を示す終了セル、閾値到達時刻(2016/2/25-17:05:08)を示す閾値到達セルが表示されるように構成されている。この場合、保守部品(移載ロボット)の部品データ(R軸総ドライブパルス)の累積値が閾値に到達しているので、閾値到達セルに到達したときの時刻が記載されるよう構成されている。これにより、R軸ドライブは、既に閾値を超えているため速やかに交換若しくはメンテナンスするべきであることが分かる。
【0124】
図14は、
図12の部品データの名称がR軸総ドライブパルスに関する交換履歴ボタン613が押下されると、画面制御部520により表示部218に切替え表示されるように構成されている。尚、
図14は、本実施形態を説明するための図であり、実際の画面とは異なり、記載されている数値が意味をなさない部分もある。
【0125】
図14は、使用開始日時(2016/2/26-18:17:18)と、部品データの名称であるデータ名称(R軸総ドライブパルス)と、交換回数(14)と、データ平均値(1094023)とを表示するように構成されている。
【0126】
そして、
図14にはデータ名称(R軸総ドライブパルス)に関して、項番1から古い順に過去10回分の交換時の部品データが表示されるように構成されている。項番10に最新の交換時のデータが表示されるよう構成される。項番1から項番4までの交換理由は、定期交換であるが、項番5から項番10までの交換理由は故障によるものである。また、交換時に閾値を超えていた場合、その閾値を超えた日時が閾値到達日時欄に記載される。また、データ欄は、交換時の部品データの累積値を示す。上記のデータ平均値は、過去10回の交換時のデータ値の平均値を示す。
【0127】
このように、交換時のデータ平均値や、過去の交換要因を分析し、部品メーカに部品変更等の提案を行うことを可能にしている。
【0128】
画面制御部520は、
図10に示す保守部品管理機能メイン画面の部品保守ボタン602が押下されると、選択された保守部品の交換履歴に関連するデータを表示する保守部品管理交換実行画面に切替えて表示するよう構成されている。
【0129】
図15は、実際に
図10で選択された保守部品の交換が完了した場合、保守部品管理機能メイン画面の部品保守ボタン602を押下して表示可能に構成されている。交換要因が、定期的なメンテナンスによるものであれば、交換(定期)ボタン621を押下すると、画面制御部520により表示することが可能であり、一方、故障により交換した場合、交換(故障)ボタン622を押下すると、画面制御部520により表示することが可能である。
【0130】
本画面(
図15)には、最新の交換日時(2021/07/22-17:05:08)と過去の全交換回数(13)が表示されるようになっており、最新の10回分の交換日時、交換時の部品データを蓄積される。既に10回以上の交換がされていた場合、一番古い履歴から消去される。また、最新の交換履歴情報のみ取り消すことができるように構成されている。この取り消しボタンは、部品交換完了操作時の交換原因の誤操作の場合に押下できるよう構成されている。また、取り消しボタンは、最新以外のデータを保存し、それまでの蓄積データを削除することが無いように、最新の交換履歴情報に付加されるよう構成されている。
【0131】
そして、ESCボタンを押下すると、
図10に示す保守部品管理機能メイン画面が再度表示される。また、部品データボタンが押下されると後述する保守部品管理全データ表示画面が表示される。
【0132】
次に、
図16は、保守部品の交換日時及び保守部品の交換時の全ての部品データの累積値が表示されるよう構成されている。
【0133】
本実施例によれば、このように保守部品を管理する画面を表示して部品データの詳細情報を提供することにより、例えば、移載機のオーバーホールは、装置稼働の停止期間を短くするために半導体製造装置メーカのサービス部門(又はサービス会社)が移載機ユニットごと交換しているため、事前に装置メーカのサービス部門(又はサービス会社)にオーバーホールの準備を依頼することが可能となる。
【0134】
これまで、部品の交換、保守(メンテナンス)は装置稼働後の経過時間で設定されており、軸の移動距離などの部品の稼働状況に基づいた数値で判断できていないという問題があった。しかしながら、本実施の形態において、装置管理者は、保守部品管理機能のメイン画面(
図10)等を参照することで、部品データが閾値を超えている保守部品で構成される機構を確認し、経過時間以外に装置の稼働状況を加味した具体的な数値を見て、交換やメンテナンスを判断することが可能となる。
【0135】
(他の実施形態)本実施の形態において、それぞれ対象とする保守部品で構成される機構が、縦型装置と枚葉装置との構成の違いにより異なるため、選定される保守部品が異なっているだけで、本発明における技術的思想は同じである。
【0136】
例えば、実施例として移載ロボット24について説明したが、枚葉装置で使用される基板を移載する移載機構に本実施形態における部品管理機能を適用できる。更に言えば、その枚葉装置で使用される部品、複数の部品で構成される機構、複数の機構、または、部品または機構の組合せ等から構成されるユニットに本実施形態における部品管理機能を適用できる。
【0137】
従い、本実施の形態において、基板処理装置の構成部品の保守タイミングを把握することで、基板処理装置の安定した稼働を図ることができるという効果について、その基板処理装置が縦型装置であろうと枚葉装置であろうと同じ効果を奏するのは言うまでもない。
【0138】
このように、本実施形態によれば、以下の(a)〜(e)のうち、少なくとも一つ以上の効果を奏する。
【0139】
(a) 本実施の形態によれば、一つの交換部品(保守部品)に対して、複数の異なる使用状況データ(部品データ)および閾値を統括的に管理し、交換時期の日時は、全使用状況データ(部品データ)の中で使用回数(平均や移動平均等)を元に最初に閾値に到達する日時を提示することにより、信頼性の向上を図ることができる。
【0140】
(b) 本実施の形態によれば、部品メーカ提示の保証期間または保証使用回数を閾値とし、累積回数のみならず、一日当たりの使用回数をもとに、交換時期を日時にて提示し、使用者の計画的な装置停止と部品交換をサポートし、稼働率の向上を図ることができる。
【0141】
(c) 本実施の形態によれば、部品交換時の要因、日時、及び累積データ等の履歴が表示できる。これにより、故障率を把握し、故障率が高い場合は、部品メーカの切り替え等の提案を行い、突発的な装置停止を予防し、稼働率を向上させる。
【0142】
(d) 本実施形態によれば、従来、部品の交換、保守(メンテナンス)は装置稼働後の経過時間で設定されており、軸のパルス数などの部品の稼働状況に基づいた数値で判断できていない問題があったが、本実施の形態において、デバイスメーカー装置管理者は、保守部品管理のメイン画面を参照することで、部品データが閾値を超えた保守部品若しくは機構を把握する。このように、デバイスメーカー装置管理者は、保守部品管理のメイン画面を参照し、経過時間以外に装置の稼働状況を加味した具体的な数値を見て、交換やメンテナンスを判断することが可能となる。
【0143】
(e) 本実施形態によれば、装置メーカのサービスエンジニアは、例えば、故障対応実施後に、保守部品の部品データを参照し、グラフ表示して部品データの傾向を見ることで、今後の装置メンテナンスサービスの提案を行うことができる。また、交換時期に近い保守部品のみ計画的に準備することでストックの適正化を図ることが可能となる。また、交換やメンテナンス予定日が近い保守部品をまとめてそれぞれ交換やメンテナンスを実施することで装置の停止回数を減らす提案が可能となる。
【0144】
尚、本発明では、部品管理プログラム(部品管理機能)を操作部201に組み込まれていたが、操作部201とは別にデータ収集コントローラを設け、該コントローラに部品管理プログラムを実行させるように構成してもよい。この場合、本機能構成は一例として、例えば、操作部201と各種データの送受信を行う通信部と、この通信部を介して基板処理装置から送信される装置データを受付け、受け取ったデータを参照し、装置データのうち保守部品に関連する部品データの場合は部品データを更新する装置データ制御部と、この部品データを画面表示用のデータに加工して画面表示データを更新する表示データ制御部と、を有するよう構成される。また、装置データを収集するデータベースの機能を有し、更に、蓄積した部品データ又は装置データを利用して、蓄積した各データを加工して部品データを作成し、時系列にグラフ化する機能を有してもよい。画面表示は、操作部201及び画面参照のために接続された端末等で代替してもよい。
【0145】
尚、本発明の実施形態に於ける部品管理プログラム(部品管理機能)は、搬送制御部としての搬送系コントローラ211と、処理制御部としてのプロセス系コントローラ212と、管理装置のどのコントローラに組み込まれていても構わない。
【0146】
尚、本発明の実施形態に於ける基板処理装置1は、半導体を製造する半導体製造装置だけではなく、LCD装置の様なガラス基板を処理する装置でも適用可能である。又、露光装置、リソグラフィ装置、塗布装置、プラズマを利用した処理装置等の各種基板処理装置にも適用可能であるのは言う迄もない。更に、成膜処理には、CVD、PVD等の薄膜を形成する処理や酸化膜、窒化膜を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理でも実施可能である。
【0147】
又、本発明は以下の実施の態様を付記として含む。
【0148】
(付記1)本発明の一態様によれば、装置を構成する各部品若しくは複数の部品で構成される各機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示する保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、前記保守部品に関連する部品データを収集する収集部と、前記部品データの累積値と予め設定された閾値を比較し、該閾値を超えていた場合、交換時期と判定する判定部と、前記交換時期を算出する演算部と、前記画面制御部、前記収集部、前記判定部、前記演算部をそれぞれ制御して、前記機構及び前記機構を構成する部品の前記部品データについて、所定周期毎の前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいてそれぞれ前記交換時期を算出し、最も直近の前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品管理画面に表示された前記保守部品を更新した状態で前記表示部に表示させるよう構成されている操作部と、を少なくとも備えた基板処理装置が提供される。
【0149】
(付記2)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記機構及び前記機構を構成する部品それぞれの前記部品データについて算出された前記交換時期のうち、最も直近の前記交換時期に応じて前記保守部品の交換時期を表示するボタンを前記保守部品管理画面に色分け表示するよう構成されている。
【0150】
(付記3)好ましくは、付記2記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品の交換時期を表示するボタンに前記部品データの前記交換時期が前記閾値を超えた場合、「期限到達」を表示し、前記部品データの前記交換時期が前記閾値まで1年未満の場合、「閾値を超える日付」を表示し、前記部品データの前記交換時期が前記閾値まで1年以上の場合、「良好」を表示するように構成されている。
【0151】
(付記4)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に非表示アイテムボタンを表示し、前記非表示アイテムボタンが押下されると、前記保守部品管理画面に表示されていない保守部品の情報を表示するよう構成されている。
【0152】
(付記5)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に、前記保守部品の交換時期を表示するボタンを表示し、前記保守部品の交換時期を表示するボタンが押下されると、前記機構に関連する複数の部品に対して、前記部品に関連する前記部品データの閾値及び累積値を表示しつつ、各部品の交換時期と該交換時期までの日数を表示する保守部品詳細画面を表示するよう構成されている。
【0153】
(付記6)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に、前記保守部品の交換履歴を表示するボタンを表示し、前記保守部品の交換履歴を表示するボタンが押下されると、前記保守部品を交換した回数を含む部品交換情報を表示する保守部品交換画面を表示するよう構成されている。
【0154】
(付記7)好ましくは、付記5または付記6に記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品詳細画面に前記部品データをグラフ表示するデータトレースボタンを備え、前記データトレースボタンが押下されると、前記操作部は、前記保守部品の前記部品データの累積値を所定期間の時間軸で前記表示部に表示させるよう構成されている。
【0155】
(付記8)好ましくは、付記7記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、対象の前記部品データの名称と、基準時刻の日付と、前記所定期間毎の前記部品データの累積値のデータ点をそれぞれ線で結んだ状態でそれぞれ表示することにより、前記部品データのトレースグラフを表示するよう構成されている。
【0156】
(付記9)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、前記操作部は、前記機構及び前記機構を構成する部品にそれぞれ応じた部品データを収集し、前記部品データの積算若しくはカウントアップにより算出される前記部品データの累積値と、予め設定された各部品データに対する閾値と、をそれぞれ比較し、少なくとも一つの前記部品データが前記閾値を超えていた場合、前記交換時期と判定するよう構成されている。
【0157】
(付記10)好ましくは、付記1記載の基板処理装置において、更に管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示対象に設定する保守部品リストを有し、前記操作部は、最も直近の前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶように前記保守部品リストを更新し、前記画面制御部は、前記更新した結果に基いて、前記保守部品管理画面を前記表示部に表示するよう構成されている。
【0158】
(付記11)本発明の他の態様によれば、装置を構成する各部品若しくは複数の部品で構成される各機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示する保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、前記保守部品に関連する部品データを収集する収集部と、前記部品データの累積値と予め設定された閾値を比較し、該閾値を超えていた場合、交換時期と判定する判定部と、前記交換時期を算出する演算部と、前記画面制御部、前記収集部、前記判定部、前記演算部をそれぞれ制御して、前記機構及び前記機構を構成する部品の前記部品データについて、所定周期毎の前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいてそれぞれ前記交換時期を算出し、最も直近の前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品管理画面に表示された前記保守部品を更新した状態で前記表示部に表示させるよう構成されている操作部コントローラが提供される。
【0159】
(付記12)本発明の更に他の態様によれば、装置を構成する各部品若しくは複数の部品で構成される各機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示する保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、前記保守部品に関連する部品データの累積値が閾値を超えていた場合に交換時期と判定する判定部と、前記交換時期を算出する演算部と、を有する操作部コントローラにおいて、前記機構及び前記機構を構成する部品にそれぞれ応じた部品データを収集する手順と、前記部品データの累積値と予め設定された閾値を比較する手順と、少なくとも一つの前記部品データが前記閾値を超えていた場合、前記交換時期と判定する手順と、前記機構及び前記機構を構成する部品それぞれの前記部品データについて、所定周期毎の前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいて前記交換時期を算出する手順と、最も直近の前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品管理画面に表示された前記保守部品を更新する手順と、前記保守部品管理画面を前記表示部に表示させる手順と、を操作部コントローラに実行させる部品管理プログラム、又は該部品管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
【0160】
(付記13)本発明の更に他の態様によれば、装置を構成する部品若しくは複数の部品で構成される機構から管理対象として選定された前記部品又は前記機構を保守部品として表示対象に設定する保守部品リストを展開して保守部品管理画面を表示部に表示させる画面制御部と、前記保守部品に関連する部品データを収集する収集部と、前記部品データの累積値と予め設定された閾値を比較し、該閾値を超えていた場合、交換時期と判定する判定部と、前記交換時期を算出する演算部と、前記画面制御部、前記収集部、前記判定部、前記演算部をそれぞれ制御して、前記機構及び前記機構を構成する部品にそれぞれ応じた部品データを収集し、前記部品データの積算若しくはカウントアップにより算出される前記部品データの累積値と予め設定された各部品データに対する閾値とをそれぞれ比較し、少なくとも一つの前記部品データが前記閾値を超えていた場合、前記交換時期と判定し、前記機構及び前記機構を構成する部品それぞれの前記部品データについて、所定周期毎の前記部品データの平均値と前記部品データの累積値に基づいて前記交換時期を算出し、最も直近の前記交換時期を含む前記保守部品から順に上から並ぶよう前記保守部品リストを更新し、前記保守部品管理画面を表示部に表示させるよう構成されている制御部と、を少なくとも備えた基板処理装置が提供される。
【0161】
(付記14)好ましくは、付記13記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に非表示アイテムボタンを表示し、前記非表示アイテムボタンが押下されると、前記保守部品リストから漏れた表示非対象の保守部品の情報を表示するように構成されている。
【0162】
(付記15)好ましくは、付記13記載の基板処理装置において、前記画面制御部は、前記保守部品管理画面に、前記保守部品の交換時期を表示するボタンと、前記保守部品の交換履歴を表示するボタンと、を表示し、前記保守部品の交換時期を表示するボタンが押下されると、前記機構に関連する複数の部品に対して、前記部品に関連する前記部品データの閾値及び累積値を表示しつつ、各前記部品の交換時期と該交換時期までの日数を表示する保守部品詳細画面を表示するように構成され、前記保守部品の交換履歴を表示するボタンが押下されると、前記保守部品を交換した回数を含む部品交換情報を表示する保守部品交換画面を表示するように構成されている。