【文献】
小暮 淳,次世代ICTを切り拓くブロックチェーン技術,FUJITSU,富士通株式会社,2017年 9月 1日,Vol.68 No.5,62−68ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記グルーピング手段は、上記属性情報及び/又は上記抽出した文字列に基づいて取得されたソーシャルネットワーク上での話題情報に基づいて、上記グルーピングを行うこと、
を特徴とする請求項1に記載のブロックチェーン履歴蓄積システム。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム及びブロックチェーン履歴蓄積方法の一例について、図面を参照しながら説明する。
【0030】
(第1実施形態:コンテンツ流通管理装置1の構成)
図1〜
図4を参照して、第1実施形態におけるコンテンツ流通管理装置1の構成の一例について説明する。
図1は、本実施形態におけるコンテンツ流通管理装置1の全体構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、ブロックチェーン履歴蓄積システム100は、例えば、コンテンツ流通管理装置1を備える。コンテンツ流通管理装置1は、例えば、公衆通信網4(インターネット4a、コンテンツ流通ネットワーク4b、ブロックチェーンネットワーク4c)を介して、ユーザ端末5(5a〜5c、等)、及びデータベース6(管理データベース6a、参照データベース6b)の少なくともいずれかと接続されていてもよい。
【0032】
<コンテンツ流通管理装置1>
本実施形態におけるコンテンツ流通管理装置1は、主にネットワーク上に設けられ、例えば、企業や研究機関等において問題解決及びアイデア発想に関わるR&D事業部及び製品開発事業部等の研究者・開発者・エンジニア等が用いる。コンテンツ流通管理装置1は、特許管理データベース、及び企業や研究機関等が保持する膨大な量の技術情報、解決コンセプトの抽出のための情報やデータ用いて、効率のよいアイデア創造を支援するためのものである。
【0033】
図2は、ブロックチェーン履歴蓄積システム100におけるコンテンツ流通管理装置1の構成の一例を示す模式図である。コンテンツ流通管理装置1として、メインフレーム、ミッドレンジ、ワークステーション、スーパーコンピュータ等の電子機器が用いられる。コンテンツ流通管理装置1は、筐体10と、CPU11と、ROM12と、RAM13と、記憶部14と、I/F15〜17とを備える。I/F15〜17は、内部バス18により接続される。
【0034】
CPU(Central Processing Unit)11は、コンテンツ流通管理装置1全体を制御する。ROM(Read Only Memory)12は、CPU11の動作コードを格納する。RAM(Random Access Memory)13は、CPU11の動作時に使用される作業領域である。記憶部14は、アプリケーションプログラム、解析ロジック、語彙・構文プログラム等の各種情報が記憶される。記憶部14として、例えばHDD(Hard Disk Drive)の他、SSD(solid state drive)等のデータ保存装置が用いられる。なお、例えばコンテンツ流通管理装置1は、図示しないGPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。GPUを有することで、通常よりも高速演算処理が可能となる。
【0035】
I/F15は、公衆通信網4を介してユーザ端末5、外部データベース(図示せず)等との各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。I/F16は、入力部分20との情報の送受信を行うためのインターフェースである。入力部分20として、例えばキーボードが用いられ、ブロックチェーン履歴蓄積システム100の管理者や運営者等は、入力部分20を介して、各種情報又はコンテンツ流通管理装置1の制御コマンド等を入力する。I/F17は、出力部分19との各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。出力部分19は、記憶部14に保存された各種情報、又はコンテンツ流通管理装置1の処理状況等を出力する。出力部分19として、ディスプレイが用いられ、例えばタッチパネル式でもよい。
【0036】
図3は、ブロックチェーン履歴蓄積システム100におけるコンテンツ流通管理装置1の機能の一例を示す模式図である。コンテンツ流通管理装置1は、アイデア創造支援学習部2、ブロックチェーン部3、記憶手段24、グルーピング手段25、送受信手段26、判定手段27、及び許可手段28と、を少なくとも備え、さらに管理データベース6a及び参照データベース6bと接続する。なお、
図3に示した機能は、CPU11が、RAM13を作業領域として、記憶部14等に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、I/F15〜17は、例えば人工知能により制御されてもよい。ここで、「人工知能」は、いかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
【0037】
<アイデア創造支援学習部2>
図4に、学習済みモデルのアイデア創造支援学習部2の一例を示す。アイデア創造支援学習部2は、例えば、新たに創作する創作物に関する情報から文字列を抽出するマイニング手段21と、予め取得した各参照用文字列と2種類以上に分類された各解決コンセプトとの3段階以上の連関度を参照し、マイニング手段21により抽出された文字列に応じた参照用文字列と解決コンセプトとの3段階以上の連関度に基づき、1以上の解決コンセプトを探索する探索手段22と、新たに提供された情報に基づいて文字列と解決コンセプトとの関係を取得し、これを参照すべき連関度に反映させるように学習させる学習手段23により構成される。
【0038】
アイデア創造支援学習部2は、教師データとして、例えば、参照データベース6bに記憶されるデータベースを用いる。用いられるデータベースは、例えば、「特許公報DB」、「研究リポートDB」、「技術報告書DB」、「アイデアメモ」等のデータベースである。これらのデータベースは、例えば、外部の公衆通信網4を介して、ダウンロードされてもよい。各データベースから、学習対象範囲として、所定のデータが教師データとして抽出される。これにより、例えば、精度の高い教師データに基づき、学習モデルを生成することが可能となる。
【0039】
アイデア創造支援学習部2は、例えば、連関度を算出できるアルゴリズムを有してもよく、過去の評価対象情報、参照文字列、及び連関度に基づいて最適化された関数(分類器)が用いられてもよい。学習モデルには、例えば、機械学習を用いて構築される。機械学習の方法として、例えば深層学習が用いられ、その他としては、ニューラルネットワークで構成されていてもよい。その場合、連関度は隠れ層及び重み変数で示されてもよい。
【0040】
<マイニング手段21>
マイニング手段21は、新たに創作する創作物に関する情報から文字列を抽出する。マイニング手段21は、基本情報として、例えば、文献等の情報から文字列を抽出する。文字列の抽出は、例えば、評価対象となる情報群Aと他の情報群Bに含まれるそれぞれの文字列の組み合せの重要度等から、評価対象となる情報を抽出してもよい。
【0041】
<探索手段22>
探索手段22は、マイニング手段21で予め取得した各参照用文字列と2種類以上に分類された各解決コンセプトとの3段階以上の連関度を参照し、マイニング手段21により抽出された文字列に応じた参照用文字列と解決コンセプトとの3段階以上の連関度に基づき、1以上の解決コンセプトを探索する。
【0042】
探索手段22は、例えば、過去の評価対象情報に含まれる「A11」は、参照情報に含まれる「A1」との間における連関度「72%」を示し、「A3」との間における連関度「15%」を示す。この場合、「A1」は「A3」に比べて「A11」との繋がりが強いため、「A11」と「A1」との関係を取得する。
【0043】
<学習手段23>
学習手段23は、マイニング手段21により新たに提供された情報に基づき、探索手段22により取得された文字列と解決コンセプトとの関係に基づき、参照すべき連関度に反映させるように学習モデルを学習させる。
【0044】
<記億手段24>
記憶手段24は、例えば、学習手段23において、新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得した場合には、これらと、すでに反映された連関度とをネットワーク内に構築されるブロックチェーン部3で連結される各ブロックに記録する。さらに、記憶部14は、例えば、学習手段23において、新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得する都度、すでにブロック上において記録した内容の履歴を蓄積する。記憶手段24は、各情報の単位、又はあるまとまったグループ毎に記憶する、又は随時、所定の間隔で記憶するようにしてもよい。
【0045】
<グルーピング手段25>
グルーピング手段25は、例えば、新たに創作する創作物に関する情報に付された属性情報及び/又は、学習手段23において抽出した文字列に基づいて、創作物に関する情報のグルーピングを行う。記憶手段24は、グルーピング手段25により作成された各グループ単位で、ブロックチェーン部3における各ブロックに記録する。
【0046】
<送受信手段26>
送受信手段26は、例えば、コンテンツ流通管理装置1と公衆通信網4(インターネット4a、コンテンツ流通ネットワーク4b、ブロックチェーンネットワーク4c)を介して接続されるユーザ端末5(5a〜5c、等)、及びデータベース6(管理データベース6a、参照データベース6b)との各データ及び情報等と送受信を行う。送受信手段26を介してやり取りされた各履歴は、対応する各ブロック上に記録される。
【0047】
<判定手段27>
判定手段27は、例えば、アイデア創造支援学習部2において、新たに提供された情報に基づき、取得された文字列と解決コンセプトとの関係や導入された解決コンセプトを解決させる学習済みモデルが存在するか否かの判定を、管理データベース6a及び参照データベース6bを参照して行う。
【0048】
<許可手段28>
許可手段28は、学習手段23により抽出された解決コンセプトに関する情報が記録されたブロックに、その後の学習済みモデルの上書きの許可を行う。例えば、判定手段27による判定の結果に基づいて、学習手段23において、取得された新たな文字列と解決コンセプトとの関係、学習モデル等を、対応するブロック上へ記録する許可を行う。これより、すでに記録された各データ及び情報が誤って上書きされることがなくなる。
【0049】
<ブロックチェーン部3>
ブロックチェーン部3は、コンテンツ流通管理装置1において、例えば、ブロックチェーン技術に関するブロックチェーン制御手段31、メタデータ生成手段32、暗号化手段33、電子署名手段34を少なくとも備える。ブロックチェーン部3は、例えば、公衆通信網4のコンテンツ流通ネットワーク4b上にブロックチェーンネットワーク4cを形成し、送受信手段26を介してブロックチェーンネットワーク4c上でやり取りされる全ての記録を記憶し、管理データベース6aに蓄積する。
【0050】
ブロックチェーンネットワーク4cには、ユーザ端末5のうち、例えば、会員として登録されるユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等の端末が接続される。ユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等の端末は、ブロックチェーンネットワーク4cにより相互に接続され、集中管理の役割を担う端末のない「ピア・ツー・ピア型」の管理で構成される。
【0051】
<ブロックチェーン制御手段31>
ブロックチェーン制御手段31は、コンテンツ流通管理装置1とブロックチェーンネットワーク4cで接続されるユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等の端末間において、コンテンツ流通管理装置1とユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等の端末との各やり取り、トランザクション等の一連の情報を、一定時間間隔もしくは一定数に到達した場合にブロックとしてグルーピングすることを試み、ブロックの生成に成功した場合、もしくは他のブロック生成装置から新しいブロックを受信した場合は、新しいブロックチェーンとして現状のブロックチェーンに連鎖させる制御を行う。
【0052】
また、ブロックチェーン制御手段31は、コンテンツ流通管理装置1又はユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等の端末により、新しいブロックを受信した場合には、ブロックおよびブロック内に含まれている各情報及びトランザクション等の検証を行った上で、正当と認められる場合のみ、続くブロックに連鎖させる。
【0053】
また、ブロックチェーン制御手段31でのやり取りは、例えば、分散型台帳技術によりアプリケーションが実行され、各記憶された履歴の連続性が保証される。これにより、コンテンツ流通管理装置1と各ノードによるブロックチェーンデータ、各種コンテンツ、履歴等の共同保有、ブロックチェーンネットワーク4cを介したデータや情報、各種コンテンツの送受信が可能となる。
【0054】
<メタデータ生成手段32>
メタデータ生成手段32は、ブロックチェーン履歴蓄積システム100においてコンテンツ流通管理装置1とユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等の端末でやり取りされる各種コンテンツに関するメタデータを生成する。各種コンテンツは、管理データベース6aに記憶されている。メタデータ生成手段32は、例えば、各種コンテンツのメタデータに基づき、各コンテンツの生成日、作成者(ユーザ端末ID)、各コンテンツの生成に利用したソフトウェアやハードウェアの情報等、コンテンツの生成に関連したソフトウェアやハードウェアの情報を含める。これにより、例えば、各種コンテンツの真正性を担保することが可能となり、全てのブロックに記録された情報を唯一絶対のブロックチェーンをそれぞれ有することが可能となる。
【0055】
暗号化手段33は、各種コンテンツに付与するライセンス(公開/限定公開)に基づいて、コンテンツ流通管理装置1でやり取りされる各種コンテンツを暗号化する。各種コンテンツの暗号化に関する管理情報は、管理データベース6aに記憶される。暗号化手段33は、例えば、ブロックチェーン履歴蓄積システム100及びコンテンツ流通管理装置1のポリシーや規約に則り、各種コンテンツを暗号化してもよい。さらに、各種コンテンツの権利者(権利保持者)の指示に応じて、暗号化するようにしてもよい。暗号化手段33は、例えば、管理データベース6aに登録される各種コンテンツのうち、自由なアクセスを可能とする、又は自由な配布を可能とするようなコンテンツの場合は、暗号化せずに非暗号化のコンテンツとするようにしてもよい。
【0056】
<電子署名手段34>
電子署名手段34は、例えば、各種コンテンツのハッシュ値とメタデータへの電子署名付けを行う。暗号化手段33は、各種コンテンツを暗号化し、暗号化したコンテンツのハッシュ値を計算し、元のコンテンツのハッシュ値とメタデータとともに電子署名を付ける。暗号化手段33は、エンコーダーチップが電子署名に対応している場合には、コンテンツのハッシュ値とコンテンツ内のメタデータに対するエンコーダーチップの電子署名を得る。暗号化手段33は、各種コンテンツ内に記載されたメタデータ以外に、メタデータ生成手段32が生成し、付与したメタデータと、コンテンツを暗号化した場合には、その暗号化したコンテンツのハッシュ値とを含めて電子署名を付与する。
【0057】
<公衆通信網4(インターネット4a)>
公衆通信網4(インターネット4a)は、通信回路を介して接続されるインターネット網等であり、光ファイバ通信網で構成されてもよい。公衆通信網4は、有線通信網には限定されず、無線通信網で実現してもよい。公衆通信網4は、コンテンツ流通ネットワーク4bを備え、コンテンツ流通ネットワーク4b上はブロックチェーンネットワーク4cがさらに構成される。
【0058】
<コンテンツ流通ネットワーク4b>
コンテンツ流通ネットワーク4bは、ブロックチェーンネットワーク4cを介して、例えば、コンテンツ流通管理装置1に会員登録されるユーザ端末5が閲覧することが可能となるネットワークである。コンテンツ流通ネットワーク4bは、会員登録されたユーザ端末5が、所定の認証により各種コンテンツのサービスを、ブロックチェーンネットワーク4cを介して受けることができるようにしてもよい。
【0059】
<ブロックチェーンネットワーク4c>
ブロックチェーンネットワーク4cは、ブロックチェーン技術(分散台帳技術)により実現される。各ブロック(Block)では、多数のトランザクションと、ナンス(Nonce)と呼ばれる特別な値と、直前のブロックのハッシュとを有している。ブロックに含まれたトランザクション(取引)のみを「正しい取引」と認める。これにより、コンテンツ流通ネットワーク4bにより接続される全体で「唯一のブロックの鎖」を持つことができる。
【0060】
ブロックチェーンネットワーク4cは、接続されるコンテンツ流通管理装置1とブロックチェーンネットワーク4cにより接続されるユーザ端末5は、一貫したやり取りの履歴をブロックチェーンネットワーク4c全体で分散及び共有することが可能となる。さらに、ブロックチェーンネットワーク4cは、例えば、コンテンツ流通ネットワーク4bで接続される間において、電子(コンテンツデータ)の存在証明機能を備える。この存在証明機能は、ある特定の電子データが、コンテンツ流通ネットワーク4bで接続される機器上、及びコンテンツ流通ネットワーク4b上に、ある特定の時点で存在していたことを証明する機能を有する。
【0061】
ブロックチェーンネットワーク4cは、存在証明の対象とする電子データとしては、例えば、後述するコンテンツ管理テーブル200に登録されるコンテンツが対象となり、テキストメッセージ(文字列)、ドキュメント、静止画、動画等といった各種のデータやファイルが登録される。また、解決コンセプトを提示するため、AIに学習させるための大量の教師データ(図示せず)も含まれる。
【0062】
<ユーザ端末5>
ユーザ端末5は、複数のユーザ端末5a〜5c等と公衆通信網4を介して接続される。ユーザ端末5には、例えば、コンテンツ流通管理装置1によるサービスを受けないユーザ端末5a等と、コンテンツ流通管理装置1によるサービスを受けるユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等と、がある。ユーザ端末5b〜ユーザ端末5cは、コンテンツ流通管理装置1にユーザ登録することで、コンテンツ流通管理装置1が提供するコンテンツ流通サービスを受けることが可能となる。また、ユーザ端末5b〜ユーザ端末5cは、各ユーザが保持するコンテンツをコンテンツ流通管理装置1に登録することで、別の登録ユーザに対してコンテンツ流通管理装置1を介し、登録されているコンテンツの提供等することができるようになる。
【0063】
<データベース6>
データベース6は、例えば、管理データベース6aと参照データベース6bとを少なくとも備える。
【0064】
<管理データベース6a>
管理データベース6aは、例えば、コンテンツ管理テーブル200、関連情報テーブル201、コンテンツ関与者テーブル202、学習済みモデル更新テーブル203、コンテンツ判定管理テーブル204、コンテンツ活用履歴テーブル205と、が各々記憶される。管理データベース6aは、コンテンツ流通管理装置1に登録されるユーザに関する情報の他に、コンテンツ流通管理装置1により提供される各コンテンツに関する管理情報、連結されるブロックチェーンの履歴等に関する管理情報等が記憶される。
【0065】
<コンテンツ管理テーブル200>
図5に示すように、コンテンツ流通管理装置1により提供される各コンテンツの登録に関する情報等が、コンテンツ管理テーブル200として記憶される。
【0066】
コンテンツ管理テーブル200には、本サービスで登録される全てのデータ、コンテンツ及び関連する情報が各々対応づけられて記憶される。コンテンツ管理テーブル200には、例えば、「コンテンツID」、「コンテンツタイトル」、「登録コンテンツ情報」、「登録日」、「登録者ID」等の項目が、各々対応付けられ、所定のデータ形式のファイルで記憶される。
【0067】
「コンテンツID」には、例えば、各コンテンツを識別するために付与される識別情報であり、ユニークな識別子として記憶される。
【0068】
「コンテンツタイトル」には、例えば、登録されるコンテンツの名称であり、特許文献であれば、「特許明細書」、技術や研究等に関する各報告書やレポート等の文献であれば、「技術報告書」、「研究リポート」等として記憶される。
【0069】
「登録コンテンツ情報」には、例えば、特許文献の特許明細書であれば、それぞれ「名称」、「要約」、「本文」、「図面」、「関連ID」等が、各々対応付けられて記憶される。各登録コンテンツのレコード領域には、例えば、コンテンツの詳細な記述(テキスト)が登録されるようにしてもよい。
【0070】
「関連ID」は、後述する
図6の関連情報テーブル201に登録される情報の識別子が記憶される。この識別子は、例えば、登録されたコンテンツに関する関連情報が存在する場合は、登録されたコンテンツIDと関連する情報の関連IDとが紐付けられるようにしてもよい。「登録日」には、例えば、各コンテンツがデータベース6に登録された日時に関する情報が記憶される。
【0071】
「登録日」は、ブロックチェーン部3のブロックチェーン制御手段31に備わるタイムスタンプ機能(図示せず)に基づき、各コンテンツに逐次に記録されてもよい。
【0072】
「登録者ID」には、コンテンツ流通管理装置1の登録者に関する識別情報であり、登録された各コンテンツと対応付けられて記憶される。
【0073】
コンテンツ管理テーブル200は、例えば、「No.1」のデータレコードでは、「コンテンツID」には、コンテンツIDとして「00001」、コンテンツタイトルには、「特許明細書」、登録コンテンツには名称「AAA1」、要約には「AAA2」、本文には「AAA3」、図面には図面枚数を表す「10」、関連情報には関連情報の識別IDを表す「001」とが、各々対応付けられて記憶される。
【0074】
「コンテンツタイトル」には、例えば、登録されるコンテンツが特許明細書の場合には、特許明細書の書式、各構成に分けられ、登録されるコンテンツの全体、又は各部分が各々記憶される。これによりユーザは、ある特定の範囲を指定し、指定された各部分にフォーカスした検索や新たに創作する創作物に関する入力情報として指定することで、指定された部分を教師データとして大量に読み込ませることが可能となる。これにより、指定部分を核とした学習済みモデルを生成することができる。
【0075】
コンテンツ管理テーブル200に登録される各コンテンツの登録は、例えば、大量の特許明細書を一括して登録してもよく、またある分野に限定し、その対象部分のみ個別に登録してもよい。なお、特許明細書を例に述べたが、登録コンテンツは他のコンテンツでもよく、例えば、技術報告書や研究リポートも同様である。登録コンテンツは、各登録コンテンツの文書の構成及び各章の特徴、言語、データ量、注目度等、登録コンテンツの特性に応じて登録されるようにしてもよい。この場合、各登録コンテンツのレコードに、識別を示すフラグが合わせて登録され、記憶されてもよい(図示せず)。
【0076】
また、コンテンツ管理テーブル200は、登録コンテンツのテキスト情報の登録とは別に、例えば、図面やグラフ等と、部分的に指定して登録し、コンテンツ管理テーブル200に記憶されるようにしてもよい。コンテンツ管理テーブル200に登録されるコンテンツの文書、各章や内容、記載情報等は、それぞれの登録コンテンツのコンテンツIDによって管理され、コンテンツ流通管理装置1の管理者、又は各コンテンツの登録者であれば、追加や不足の情報があれば、適宜に追加できるようにしてもよい。
【0077】
コンテンツ管理テーブル200には、関連する新しいコンテンツは元のコンテンツと関連付けられ、コンテンツIDに追番を付すことで登録される。例えば、コンテンツID「00001−1」、「00001−2」は、すでに登録されているコンテンツID「00001」に関連するコンテンツとして、各々に登録されたコンテンツとして記憶される。
【0078】
コンテンツID「00001-1」は、例えば、登録者0001によって登録されたコンテンツであり、コンテンツID「00001」の登録者0001と同一の登録者からの登録として記憶される。また、コンテンツID「00001-2」は、登録者1002によって登録されたコンテンツであることを示しており、この場合は別の登録者として記憶される。
【0079】
コンテンツ管理テーブル200には、例えば、各コンテンツの元の登録者と関連情報の登録者を各々に区別して登録し、記憶される。このように各コンテンツの属性に応じて関連性を持たせて登録し、記憶される。これにより、グルーピングによる教師データの取得、教師データも基づく学習済みモデルの生成が可能となる。
【0080】
また、コンテンツ管理テーブル200は、登録される登録者IDで識別される登録者により、登録コンテンツと利用や用途の確認及び登録されたコンテンツに関するインセンティブ等に関する情報が記憶される。各コンテンツの登録者IDは、前述の会員IDの他に、例えば、ユニークなメールアドレスや電話番号等が登録され、記憶されてもよい。さらに、各コンテンツの構成、内容、更新の程度、更新日時、更新者情報等が、履歴情報として合わせて登録され、記憶されてもよい。このような構成とすることで、更新や変更等の差分を明確に区別することができる。
【0081】
<関連情報テーブル201>
関連情報テーブル201には、例えば、コンテンツ管理テーブル200の「関連ID」に関連付けられた、「コンテンツID」で記憶される。関連情報テーブル201には、「関連ID」に纏められた各コンテンツIDの登録コンテンツ情報として、「登録コンテンツ情報」、「公開日」、「公開可否」、「教師データID」、等が各々対応づけられて記憶される。
【0082】
「登録コンテンツ情報」には、さらに、「名称」、「要約」、「本文」、「図面」等を含む。関連情報テーブル201は、これら記録される情報に基づき、例えば、関連するコンテンツや各項目でのグルーピングに関する情報が記憶される。グルーピングは、例えば、登録コンテンツ情報の特性や状態等により、登録者又は関与者により付与されてもよく、さらに、ある項目やキーワードによりグルーピングされ、そのグルーピングの結果を教師データとして取り込み、解決する解決コンセプトのための学習済みモデルとして生成された情報は、記憶されてもよい。
【0083】
関連情報テーブル201の「関連ID」は、例えば、登録するコンテンツ情報が「特許明細書」の場合は、その特許明細書を作成する上で参考にした、技術報告書、アイデアメモ、競合評価リポート(秘)等が関連する情報として合わせて記憶される。
【0084】
「登録コンテンツ情報」には、例えば、「名称」、「要約」、「本文」、「図面」等が合わせて記憶される。「名称」、「要約」は、例えば、テキスト情報で記憶され、「本文」は、本文を構成する各章毎に、各文章のまとまり、又は各段落に細分化されたものであってもよい。「図面」は、各コンテンツで使用される全ての図面等が対応付けられて記憶される。「図面」には、例えば、一般的な図形形式のファイルで登録されてもよく、各登録コンテンツ情報のページが1つのファイル形式で記憶されてもよい。
【0085】
関連情報テーブル201は、例えば、登録される各コンテンツ情報の「公開日」と「公開可否」の公開可否の情報とが登録され、各々が記憶される。「公開日」は、例えば、各登録コンテンツ情報の公開された日付が登録される。「公開日」と「公開可否」により、記憶される登録コンテンツ情報の公開の有無が管理される。
【0086】
関連情報テーブル201の各コンテンツは、例えば、各登録コンテンツ情報の管理者又は各コンテンツ情報の登録者によって公開の可否の情報が記憶される。関連情報テーブル201には、例えば、登録コンテンツ情報が公開可能な場合は公開可能を示す情報(例えば、「OK」等)、登録コンテンツ情報が非公開の場合は非公開を示す情報(例えば、「NG」等)が記憶される。
【0087】
関連情報テーブル201には、例えば、「教師データ」も記憶される。関連情報テーブル201は、「教師データ」の記憶することにより、多数の学習済みモデルを同一のニューラルネットワーク又はディープラーニングが持てることになる。関連情報テーブル201には、複数の学習済みモデルが記憶され、ユーザ端末5b〜ユーザ端末5cにより与えられた解決コンセプト(課題)に最も適した学習済みモデルを登録コンテンツ情報の属性情報やパラメータ等の情報が記憶される。
【0088】
関連情報テーブル201は、例えば、各登録コンテンツ情報の公開期間等と連動し、ある期間だけ指定した相手や特定の対象に対して公開されるように、期間と対応付けられて記憶されてもよい。各登録コンテンツ情報の公開可否は、例えば、各登録コンテンツ情報に付与される管理情報(マル秘、関係者外秘、CONFIDENTIAL)等のテキストや状態情報を装置が判別し(図示せず)、その判別の結果により公開の可否を決定し、その結果が登録され、記憶される。
【0089】
また、「教師データID」は、学習済みモデルを生成するため使用された大量の教師データとして採用された識別情報が記憶される。学習済みモデルは、解決する解決コンセプトによって母集団が異なり、どのような元データとするかにより、抽出するコンテンツも異なることになることとなり、それらの情報が登録され、各々記憶される。例えば、特許公報を教師データとして用いるとすれば、コンテンツIDは「00001」〜以降の、情報が大量に用いられる。特許公報を教師データの材料とした場合は、各コンテンツIDの「教師データ」の列に同一の識別情報として記憶される。
【0090】
教師データID「A001」において、例えば、コンテンツID「00001」〜「00004」の特許公報が用いられた場合は、その関連が記憶される。なお、教師データの生成では、解決する解決コンセプトの条件や得たい結果に応じて、例えば、各コンテンツの属性情報に参照し、教師データとして用いる範囲、対象、又は期間や量等を絞りこんでもよい。このような絞込みを行うことで、より適切な学習図もモデルを事前に生成することができる。
【0091】
各登録コンテンツ情報は、例えば、関連IDで関連付けられる各登録コンテンツ情報で、登録コンテンツ情報の名称、要約、本文等の構成情報に応じて、他の登録コンテンツ情報とどの構成情報と関わりあるかが判別できるように関連付けられて記憶される。これにより、所望の登録コンテンツ情報の検索時に、関連する登録コンテンツ情報をまとめて検索、参照することが可能となる。
【0092】
登録コンテンツ情報は、これにより、会員は参考となる情報を効率よく参照することができる。さらに、例えば、アイデア着想の初期の情報(アイデアメモ)から中間の検討情報(技術報告書、競合評価リポート等)、完成形態としての特許明細書までの一連の流れを把握することができる。これにより、各登録コンテンツ情報の内容に加え、手順や纏め方、スキーム等の仕組みも把握することができる。
【0093】
関連情報テーブル201により、さらに効率的なアイデアのまとめ方、特許出願までのプロセスを理解できる。さらに、そのプロセスを活かし、全く異なるアイデアの発想支援の材料とすることが可能となる。なお、関連情報テーブル201に登録された情報、変更された内容や日時、登録者及び変更者等の情報は、例えば、前述のブロックチェーン技術により記録されるようにしてもよい。
【0094】
関連情報テーブル201には、各々やり取りされる内容の各処理(トランザクション)の要約として、例えば、ハッシュ値、タイムスタンプなど、前のブロックのハッシュ値等とともに記憶される。記憶された各情報は、チェーン化され、所定の複数台のコンピュータ上の記憶領域(台帳)で保持、分散管理されて記憶される。それら複数台のコンピュータでは、各コンピュータがネットワークを通じて同期されるように構成してもよい(図示せず)。関連情報テーブル201は、このような構成とすることで、登録されるコンテンツ情報や設定情報等の改ざんが困難となる。これにより、例えば、登録されている登録コンテンツ情報との差分や変更等の差分を明確に区別できる。
【0095】
<コンテンツ関与者テーブル202>
図7に示すように、例えば、コンテンツ流通管理装置1により提供される各コンテンツの関与者の関与の割合等に関す情報等が、コンテンツ関与者テーブル202として登録され、その登録内容が記憶される。
【0096】
コンテンツ関与者テーブル202には、コンテンツ管理テーブル200の「関連ID」に対応付けられ、「コンテンツID」「コンテンツタイトル」、「関与者情報」、「公更新可否」、「更新日」等が記憶される。「関与者情報」は、各コンテンツの作成や検討に関わったメンバーを識別するための識別情報(例えば、関与者情報:0001〜0020、等)が合わせて記憶される。各コンテンツ関与者情報は、例えば、各コンテンツタイトルに関わった各メンバーとして登録者によって登録される。この情報は、関与者へのインセンティブ付与の処理において参照される。
【0097】
「関与者情報」には、例えば、各関与者を識別する情報として、「関与者情報:0001」〜「0003」等として記憶される。「関与者情報」には、各コンテンツにおいてメンバーの関わりの度合いが記憶される。関与者情報の割合は、例えば、各関与者が作成に関わったコンテンツ毎の作業時間、又は作業量の割合、コンテンツの内容に関する貢献の割合等が登録され、対応付けられて記憶される。この割合等の数値は、例えば、実質の作成に関わった関与者毎に、所定の貢献の割合等が記憶されてもよい。
【0098】
各コンテンツの「関与者情報」は、コンテンツ流通管理装置1の対象のコンテンツが登録される際に合わせて登録され、コンテンツ関与者テーブル202に記憶される。管理データベース6aに登録された後の各コンテンツは、例えば、ブロックチェーン技術により、登録後の各コンテンツの作成開始に、各コンテンツのテーマ及び関与者(作成者)に関する情報が設定され、各々対応付けられ記憶されてもよい。これらの処理は、例えば、コンテンツ流通管理装置1に備わる集計プログラム等により収集され、コンテンツ関与者テーブル202に記録されてもよい(図示せず)。
【0099】
コンテンツ関与者テーブル202は、ブロック化対象の情報として設定され、各コンテンツのテーマに関わる各関与者の作業内容や時間等の履歴情報がブロックチェーン技術により記録される。管理者、登録者又は関与者のコンピュータ上の台帳で同期管理され、ブロックチェーン履歴蓄積記録サーバ及びユーザ端末5上の台帳で同期管理され、各々対応付けられて記憶される。それら台帳は、同期管理される情報を参照し、各コンテンツを構成する各章、パートに対して、貢献の割合が算出され、各関与者の割合として登録され、記憶されるようにしてもよい。
【0100】
コンテンツ関与者テーブル202は、このような構成とすることで、ブロックチェーンネットワーク4cによる各やり取りを記録する場合に、活動のログとして教師データとして読み込み、その結果から学習済みモデルを生成し、その学習済みモデルが登録され、記憶される。このような情報を合わせて記録することで、例えば、単に発言しただけのメンバーや全く作業をしなかったメンバーの関与は、その活動及び関与の履歴として記憶しないように設定してもよい。
【0101】
コンテンツ関与者テーブル202は、例えば、実際に各コンテンツの作成に関与した本来のメンバーに関する履歴を記憶する。コンテンツ関与者テーブル202には、さらに、各関与者の作業の貢献の程度が記録される。コンテンツ関与者テーブル202に記憶されることで、例えば、各コンテンツの生成に係る関与者の活動を正確に把握できる。コンテンツ関与者テーブル202に記憶された情報により、例えば、各コンテンツの作成や変更に関わった関与者は、登録後のコンテンツの閲覧の回数や時間、又は派生したコンテンツの数等に応じて、各関与者の割合に応じて適切なインセンティブを付与されることが可能となる。
【0102】
「更新可否」は、各コンテンツの関与者の増減、各関与者の関与の割合の更新の可否が記憶される。「更新可否」の記憶は、例えば、各コンテンツの登録時に管理者又は登録者によって設定され、その設定結果が記憶されるようにしてもよい。なお、更新可否の記憶は、各コンテンツの特性に応じた設定情報が記憶される。コンテンツ関与者テーブル202には、例えば、登録されるコンテンツのうち、「特許明細書」の場合、関与者は発明の創作に関わった者等が記憶される。すでに特許出願されている場合、特許査定等がされている場合等は、登録されている情報の更新はできないため、登録されている情報等の記憶更新はできない。また、「研究論文」についても、例えば、研究論文の投稿後、公開及び発行後等の状況の場合は更新できず、関連する情報として、追加だけが合わせて記憶できるようにしてもよい。
【0103】
さらに、コンテンツ関与者テーブル202に記憶される登録コンテンツ情報のうち、例えば、「アイデアメモ」や「競合評価リポート(秘)」等の情報の場合は、すでに登録済みのコテンツの利用者(コンテンツ流通管理装置1に登録済みのユーザ)であれば、追加で元の登録コンテンツ情報に対してアイデアが加えられたことが記憶される。例えば、追加の評価を実施する場合は、それら作業を行った者は関与者として登録さ算出された関与の度合いが登録され、その登録内容が記憶される。また、すでに関与者としてコンテンツ関与者テーブル202に登録されていれば、作成に関わった登録コンテンツ情報毎の作業時間、又は作業量に応じて、記憶されている割合情報等が更新され、上書きされて記憶されるようにしてもよい。
【0104】
コンテンツ関与者テーブル202の登録者の関与に関する情報の記憶に関しては、例えば、すでに登録コンテンツ情報の登録者によって登録されている関与者との関与が比較され、その比較結果が記憶される。コンテンツ関与者テーブル202では、例えば、新たな関与者とその関与者の割合が登録され、他の関連擦る情報と対応付けられて記憶されるようにしてもよい。コンテンツ関与者テーブル202に記憶される関与者情報は、各コンテンツの関与者、登録者であれば、関与の割合や新たな関与者を追加登録、関与の割合が設定され、記憶されることとなる。
【0105】
また、「更新日」は、各コンテンツに登録されている関与者の情報及び関与の割合の日時が登録される。更新日は、例えば、管理者又は登録者によって更新がNGとして登録されたコンテンツに関しては、そのコンテンツの登録日が登録されてもよい。また更新がOKとして登録されたコンテンツに関しては、そのコンテンツの更新日が登録されてもよい。「更新日」は、例えば、コンテンツ流通管理装置1、又はユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等、ブロックチェーン部3で管理されるタイムスタンプ機能(図示せず)に応じて記憶されるようにしてもよい。コンテンツ関与者テーブル202に登録された各情報は、ブロックチェーン技術によりブロックチェーンネットワーク4cを通じて管理者、登録者又は関与者のコンピュータ上の管理台帳で同期管理される。
【0106】
コンテンツ関与者テーブル202は、登録者又は関与者によって、各コンテンツを構成する内容が更新された場合、更新の対処範囲や更新の内容に応じて、新たなコンテンツとして追加登録され、追加登録された情報が記憶される。追加された新たな登録コンテンツ情報は、例えば、元の登録コンテンツ情報の名称、要約、本文等の構成情報を引き継ぎ、すでに登録済みのコンテンツIDの追番として登録され、記憶されてもよい。
【0107】
<学習済みモデル更新テーブル203>
図8に示すように、例えば、コンテンツ流通管理装置1により提供される各学習済みモデルの学習に関する情報等が、学習済みモデル更新テーブル203として記憶される。
【0108】
学習済みモデル更新テーブル203には、過去に生成した学習済みモデルが、「学習済みモデルID」、「学習済みモデル履歴情報」、「教師データID」、「公開可否」、「最終更新日」、「登録者ID」、「格納先ブロックID」等が各々に対応づけられて記憶される。「学習済みモデル履歴情報」は、さらに初回の登録日を示す「登録日」とその後の更新の更新日を示す「更新日」が合わせて登録され、各々対応付けられて記憶される。
【0109】
学習済みモデル更新テーブル203は、コンテンツ流通管理装置1の判定手段27により、以前に学習済みモデルを生成したか判定される情報が記憶される。学習済みモデル管理テーブル206には、例えば、ある学習済みモデルが存在しなければ、大量の教師データを用いて学習済みモデルが生成され、学習済みモデルIDが新たに付与され、「登録日」、用いた「教師データID」、学習済みモデルの「公開可否」、「最終更新日(初回登録は登録日と同一)」、「登録者ID」、「格納先ブロックID」と、が各々対応付けられて記憶される。
【0110】
学習済みモデル更新テーブル203は、学習手段23において、新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得した場合には、これらと、反映された連関度とを「学習済みモデル」として各々対応付けて記憶する。ブロックチェーン部3は、ブロックチェーンネットワーク4c内に構築されるブロックチェーンで連結される各ブロックに対しても記録させる。記憶手段24は、学習手段23により取得された文字列と解決コンセプトとの関係を取得されると、導入された解決コンセプトの条件などに応じた教師データが記憶される。
【0111】
学習済みモデル更新テーブル203の「No.1」には、例えば、学習済みモデル「K00
01」、「K0001−1」、「K0001−2」等が各々対応付けられて記憶される。例えば、学習済みモデルID「K0001」は、格納先ブロック「111」に関連する情報が記憶されていることを示す。また、学習済みモデルID「K0001−1」は、例えば、元の学習済みモデルID「K0001」をベースとして2回上書き(更新)された学習済みモデルが格納先ブロック「112」に記憶されていることを示す。
【0112】
学習済みモデル更新テーブル203には、新たに解決コンセプトが導入されると、以前に作成した学習済みモデル「K0001」の全データが学習済みモデルID「K0001」に対応付けられ、新たに格納先のブロックが生成され、そのブロックを識別する関連情報が対応付けられて記憶される。学習済みモデル更新テーブル203には、「K0001」の上書き前に格納された全データは、格納先であるブロックを識別する「111」に記憶される。学習済みモデル更新テーブル203への記憶後は、例えば、ブロックチェーン制御手段31、メタデータ生成手段32、暗号化手段33、電子署名手段34によるブロックチェーン化の処理の後、送受信手段26により、ブロックチェーンネットワーク4c上に送信される。その後、コンテンツ流通ネットワーク4bのブロックチェーンネットワーク4cに接続されるユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等での処理がなされる。
【0113】
学習済みモデル更新テーブル203は、コンテンツ流通管理装置1により参照され、例えば、「No.1」の学習済みモデルID「K0001」に記録されているレコードに基づき
、各設定情報を保持したまま、「公開可否」の条件を参照し、記憶されている条件に基づいた開示を行う。学習済みモデル更新テーブル203に、例えば、「公開可否:OK」と記憶されていれば、別の解決コンセプトで使用を許可する。公開可否は、登録者又は、各学習済みモデルの重要度、評価などによって事前に決められ、記憶されてもよい。「公開可否:OK」であれば、限定的又は一般に公開され、似たような課題解決のために有効に参照される。一方、学習済みモデル更新テーブル203に、例えば、「公開可否:NG」と記憶されていれば、対応する学習モデルか公開されないこととなる。これにより、例えば、各学習モデルの重要度等により、公開の有無を適宜に選択することが可能となる。
【0114】
また、学習済みモデル更新テーブル203に記録される各登録情報等に基づき、例えば、生成された学習済みモデルの更新履歴、公開の有無、活用の度合い等に応じて、関与者やその学習済みモデルの登録者(作成者)に何かしらのインセンティブが付与されるようにしてもよい。
【0115】
<コンテンツ判定管理テーブル204>
図9に示すように、例えば、登録される各コンテンツの判定と対応等に関す情報等が、コンテンツ判定管理テーブル204として記憶される。
【0116】
コンテンツ判定管理テーブル204には、例えば、コンテンツ管理テーブル200の「コンテンツID」、「登録コンテンツ情報」に対応付けられ、「判定」、「対応」、「判定日」が記憶される。
【0117】
コンテンツ判定管理テーブル204には、例えば、判定手段27の結果及び対応が記憶される。コンテンツ管理テーブル200には、コンテンツ登録された各コンテンツの各部分、又はコンテンツ全体の「判定」、「対応」、「判定・対応日」が、各々に対応づけられて記録される。「判定」は、例えば、コンテンツ管理テーブル200に登録される際に、ウィルスチェックプログラムの検査結果(図示せず)であり、その情報が記憶される。「判定」は、学習済みモデルの上書き時に、新しいブロックに格納する前に判定され、その結果が記憶されるようにしてもよい。
【0118】
コンテンツ判定管理テーブル204には、例えば、判定手段27による判定結果が、コード情報として記憶される。このコード情報は、例えば、エラーの判定結果として「Error XX」等の情報が、エラーメッセージとメッセージに対応するエラー番号(コード)等として記憶される。コンテンツ判定管理テーブル204は、判定手段27による判定の結果に応じて対応の内容を記憶する。また、コンテンツ判定管理テーブル204は、判定手段27の判定結果に対する対応として、例えば、グルーピング手段25、送受信手段26、ブロックチェーン制御手段31、メタデータ生成手段32、暗号化手段33、電子署名手段34等により実行された対応が記憶され、例えば、「対応A」等と判定結果と対応付けられて記憶される。さらに、コンテンツ判定管理テーブル204には、判定手段27によって判定結果と、判定結果に応じて管理者等により実行された対応と各々の日付が合わせて記憶される。
【0119】
<コンテンツ活用履歴テーブル205>
図10に示すように、例えば、登録される各コンテンツの全体又は各部分における活用の状況等に関す情報等が、コンテンツ活用履歴テーブル205として記憶される。
【0120】
コンテンツ活用履歴テーブル205には、例えば、コンテンツ管理テーブル200の「コンテンツID」に対応付けられ、各コンテンツの「名称」、「要約」、「本文」が各々対応付けられて記憶される。
【0121】
コンテンツ活用履歴テーブル205には、例えば、登録されているコンテンツが活用された回数、更新された回数、ある分野での活用の割合等、何かしらの割合や回数や評価データとして登録された期間等が記憶される。コンテンツ活用履歴テーブル205に記憶された活用状況の記録に基づいて、例えば、課金やポイント等をインセンティブとして、各評価データの登録者、評価データを生成した生成者、コンテンツの登録者等に付与されてもよい。
【0122】
<参照データベース6b>
参照データベース6bには、例えば、特許文献である特許公報を始めとした技術文献情報に加え、各企業の研究リポート、R&Dリポート、技術評価リポート、アイデアメモ等の技術関連の分野の情報等が、コンテンツ流通管理装置1又はユーザ端末5b〜ユーザ端末5cにより登録され、登録された内容が記憶される。
【0123】
参照データベース6bには、例えば、特定の外部情報やSNS等で一定期間に話題のあった情報等が各々対応付けられて記録される。参照データベース6bには、例えば、コンテンツ流通管理装置1が予めある特定の機関等に定期的にアクセスし、ある特定のキーワードや話題等に関連する情報等を収集した結果が記憶される。参照データベース6bには、収集された各情報のリンク先や閲覧履歴等の情報も合わせて登録され、関連する情報源と各情報、取得日等とを各々対応付けて記憶するようにしてもよい。
【0124】
また、参照データベース6bには、AIに学習させるための大量の教師データが記憶される。参照データベース6bには、例えば、インターネット4aを介して接続される外部のコンテンツ提供サーバ(図示せず)等にアクセスして入手された情報も記憶される。この場合、大量の教師データは、例えば、インターネット4aに接続される情報提供のデータベースやユーザ端末5を介して入手(ダウンロード)することができる。参照データベース6bには、大量の教師データ及び入手に関する履歴等の情報が記憶される。
【0125】
<学習済みモデル管理テーブル206>
図11に示すように、例えば、各学習済みモデル登録される各コンテンツの全体又は各部分における活用の状況等に関す情報等が、学習済みモデル管理テーブル206として記憶される。
【0126】
学習済みモデル管理テーブル206には、例えば、学習済みモデル管理テーブル206には、過去の登録コンテンツ情報を参照して評価データを取得し、評価データに基づき生成された評価結果が記憶される。学習済みモデル管理テーブル206には、例えば、登録コンテンツ情報の情報群として特許情報である「特許明細書」、「特許明明細書」に関して「評価対象情報」と「学習済み入出力結果情報」が記憶される。「評価対象情報」には、例えば、あるまとまりのある情報のグループである「情報群A」と「情報B」、それらの関係性を表す「重要度」が含まれ、また「学習済みモデル入出力情報」には、例えば「参照用文字列」と「解決コンセプト」と、それらの関係性を表す「連関度」が含まれ、各々が対応付けられて記憶される。学習済みモデル管理テーブル206には、例えば、各学習済みモデルが登録された日時に関する情報も合わせて記憶される。
【0127】
また、学習済みモデル管理テーブル206に記憶される各情報は、アイデア創造支援学習部2の学習手段23等で設定される各数値や各パラメータを変更することで、多様な学習済みモデルの評価や検証を確認できる。例えば、登録日を確認することで、全く同じ条件で新たに学習済みモデルを生成することができ、登録された日と現在とのトレンドの相違を確認できるようにしてもよい。
【0128】
また、学習済みモデル管理テーブル206に記憶される「学習済みモデル入出力情報」は、予め取得された過去の評価対象情報として記憶される情報である。評価対象情報として抽出された文字列に基づき入力される参照用文字列と、対応する解決コンセプトとの間における連関度が記憶される。連関度は、例えば、過去の評価対象情報と、参照用文字列とが紐づく繋がりの度合いを示しており、例えば百分率、10段階、又は5段階等の3段階以上で示される。
【0129】
(実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の動作)
次に、本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の動作の一例について説明する。
図12は、本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0130】
<マイニング手段:S110>
先ず、新たに創作する創作物に関する情報から文字列を抽出する(マイニング手段S110)。マイニング手段21は、コンテンツ流通管理装置1と公衆通信網4(インターネット4a、コンテンツ流通ネットワーク4b、ブロックチェーンネットワーク4c)を介して接続されるユーザ端末5a、又は会員登録されているユーザ端末5b〜ユーザ端末5cから、新たに創作する創作物に関する情報(文字列)を取得する。例えば、ユーザ端末5aは、会員ではないので、利用が制約され、例えば、コンテンツ流通管理装置1により一般公開される情報のみ参照できるとしてもよい。一方、ユーザ端末5b〜ユーザ端末5cは、会員であるため、制限なく利用することが可能となる。
【0131】
マイニング手段21は、例えば、ユーザ端末5b〜ユーザ端末5cは、参照データベース6bに登録される基本情報(文献情報)から、新たに創作する創作物に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて評価対象情報の情報群A、情報群Bと重要度に基づき、文字列を抽出する。抽出した文字列等の情報は、管理データベース6aに記憶させてもよい。
【0132】
<探索手段:S120>
次に、参照データベース6bの学習済みモデル管理テーブル206を参照し、解決コンセプトを取得する(探索手段S120)。探索手段22は、予め取得した各参照用文字列と2種類以上に分類された各解決コンセプトとの3段階以上の連関度を参照し、マイニング手段21により抽出された文字列に応じた参照用文字列と解決コンセプトとの3段階以上の連関度に基づき、1以上の解決コンセプトを探索する(探索手段S120)。
【0133】
探索手段22は、参照データベース6bを参照することで、参照用文字列と、顔決コンセプトとの間における第1連関度を算出することができる。探索手段22は、例えば、参照用文字列と一致、一部一致、又は類似する過去の参照用文字列を選択し、対応する連関度に基づいて第1連関度を算出する。なお、探索手段22は、算出した第1連関度及び取得した評価データ等を管理データベース6a又は参照データベース6bの対応する情報テーブルに記憶させる。また、探索手段22は、例えば
図9、
図12に示した情報テーブル等を参照し、参照用文字列に含まれる各文字列の組み合わせと、解決コンセプトとの間における第1連関度を算出してもよい。
【0134】
<学習手段:S130>
次に、過去の参照用文字列と、解決コンセプトとの間の関係を新たに取得し、関係を連関度に反映する(学習手段S130)。学習手段23は、参照データベース6bの各データベースから解決コンセプトを取得し、例えば管理データベース6a又は参照データベース6bから解決コンセプトを表示するフォーマットを取得してもよい。また、学習手段23は、解決コンセプトに基づいて、例えばフォーマットを参照して最新の解決コンセプトを付加アイデアとして生成してもよい。
【0135】
その後、学習手段23は、解決コンセプトの結果を出力する。例えば、予め設定された閾値と、第1連関度とを比較した結果に基づき、解決コンセプト結果を出力してもよい。この場合、例えば閾値を「70%以上」と設定したとき、第1連関度が70%以上の場合のみ評価結果を出力する。なお、閾値の条件は、任意に設定することができる。学習手段23は、例えば機械学習を用いて連関度の算出及び更新を行い、機械学習には、例えば深層学習が用いられてもよい。
【0136】
<記憶手段:S140>
その後、例えば、学習手段23において新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得した場合には、これらと、反映された連関度とをブロックチェーンネットワーク4c内に構築されるブロックチェーンで連結される各ブロックに記録する。その後、新たな文字列と解決コンセプトを取得した場合に、各グループ単位でブロックチェーンの各ブロックに記録し、各ブロックの履歴を蓄積する(記憶手段S140)。記憶手段24は、マイニング手段21及び探索手段22における処理と、学習手段23において、新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得した場合には、これらと、反映された連関度とをブロックチェーンネットワーク4c内に構築されるブロックチェーンで連結される各ブロックに記録する。記憶手段24は、ステップ110からステップ130において、新たな文字列と解決コンセプトの関係を取得する都度、1つ前のブロック上において記録した内容の履歴を蓄積する。
【0137】
これにより、新たな文字列と解決コンセプトを取得した場合でも、それまでの文字列と解決コンセプトの関係性を維持でき、上書きや消失されることなく、以前に学習した解決コンセプトの抽出のための情報やデータを、ブロックチェーンで連結されるブロックに記録することで保護することが可能となる。
【0138】
図13に、本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の模式図の一例を示す。各々連結するブロック35及びブロック36は、ブロックチェーンネットワーク4c内に存在し、その時点までの学習モデル、登録コンテンツ情報、各関連情報をブロック35及びブロック36に記録しているものとする。ブロック36とブロック37では、新たな文字列と解決コンセプトを取得した記録を追加の履歴として記憶するブロック37が新しく、ブロックチェーン部3によりブロック37にブロック化され、連結される。
【0139】
ここで、ユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等により、過去の参照用文字列と、解決コンセプトとの間の関係を新たに取得された場合、記憶手段24は、これらと、上記反映された連関度とをブロックチェーンネットワーク4c内に構築するブロックチェーンで連結されるブロック37に記録された記録内容を記憶した後、ブロック37としてブロック36を更新する。ブロック37には、ブロック36に記憶された、以前に学習した解決コンセプトに関するデータや各情報等が、例えば、「A」、「B」、「C」等としれ格納されている例を示す。
【0140】
例えば、新たに創作物を生成しようとするユーザは、ブロック36に記録された情報を元に創作活動等を行う。この時点で参考とする情報等はブロック36に記憶されており、例えば、「A」、「B」、「C」等という、あるまとまりの情報群で対応付けられて記憶される。この情報群は、例えば、コンテンツ管理テーブル200に記憶されている「コンテンツID」、「コンテンツタイトル」、「登録コンテンツ」、「登録日」、「登録者ID」、あるいは、学習済みモデル管理テーブル206に記憶されている「学習済みモデルID」等であり、管理データベース6a内の各々のユーザ端末5b〜ユーザ端末5c毎に記憶され、各々管理される。
【0141】
例えば、アイデア創造支援学習部2により、ブロック36に格納されている情報に基づき新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得した場合、それまでの情報と、新たな取得に関する情報とを、ブロックチェーン部3によりブロック37を生成し、生成したブロック37に以前に学習した経穴コンセプトに関するデータや情報を格納し、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0142】
これにより、本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の動作が終了する。なお、本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積プログラムとして、上記動作をコンピュータに実行させてもよい。
【0143】
本実施形態によれば、マイニング手段21を備える。このため、マイニング手段21は、基本情報として、例えば、特許公報、研究リポート、技術報告書、アイデアメモ、SNS等の様々な文献情報から文字列を抽出する。これにより、幅広い範囲で、過去の出版物、公開された文献等からも文字列を抽出することが可能となる。
【0144】
また、本実施形態によれば、学習手段23は、新たに提供された情報に基づいて文字列と解決コンセプトとの関係を取得し、連関度に反映させるように学習を行う。このため、解決コンセプト及び反映された連関度をネットワーク内に構築されるブロックチェーンで連結されるブロックに記録できる。これにより、以前に学習した解決コンセプトの抽出のための情報やデータを保護でき、過去に学習した結果や設定した各種パラメータや比較データ、重み等を再利用し、効率のよいアイデア創造支援が行うことが可能となる。
【0145】
また、本実施形態によれば、探索手段22は、過去の参照用文字列と、解決コンセプトとの間の関係を新たに取得した場合には、関係を連関度に反映させる。このため、連関度を容易に更新することができ、評価結果の精度をさらに高めることが可能となる。
【0146】
また、本実施形態によれば、管理データベース6aと参照データベース6bとを備える。これらのデータベース6を参照し、参照用文字列と、解決コンセプトとの間の3段階以上の第1連関度を含む評価データを取得する。参照用文字列は、ユーザ端末5b〜ユーザ端末5cからの新たな創作する創作物に関する情報を含む。このため、新たに創作する創作物のアイデアやテキスト、キーワード等に基づき、重要性の度合い及び創作物の新規性や進歩性等を有する解決コンセプトの傾向の少なくとも何れかを定量的に評価することができる。これにより、過去に学習した結果や設定した各種パラメータや比較データ、重み等を再利用し、効率のよいアイデア創造支援を行うことが可能となる。
【0147】
また、本実施形態によれば、学習手段23は、過去の参照用文字列と、解決コンセプトとの間の関係を新たに取得し、関係を連関度に反映する。このため、過去に学習した結果や設定した各種パラメータや比較データ、重み等を再利用することが可能となる。これにより、繰り返し、効率のよいアイデア創造支援が行うことが可能となる。さらに、文献情報の他に、鮮度の高い教師データとして取り込むことができ、効率のよいニューラルネットワーク又はディープラーニングによる解決コンセプトを提示することができる。
【0148】
また、本実施形態によれば、記憶手段24は、新たな文字列と解決コンセプトを取得した場合に、これらと、反映された連関度とをブロックチェーンネットワーク4c内に構築されるブロックチェーンで連結されるブロックに記録し、上記関係を取得する都度、各ブロック上において記録した内容の履歴を蓄積する。このため、学習済みモデルの随時更新において大量の教師データ受け付けた場合でも、以前に設定した各種パラメータや比較データ等が上書き、消失されることがなくなる。これにより、AIとブロックチェーンの互いに共通する特徴を用いたサービスが可能となり、シームレスな関係を形成することが可能となる。さらに、ブロックチェーンネットワーク4c上の情報は、オープンで分散化されているため、ブロックチェーンネットワーク4cに参加する皆がデータにアクセスすることができ、充実した登録コンテンツ情報を用意することが可能となる。
【0149】
また、本実施形態によれば、記憶手段24は、ブロックチェーンネットワーク4c上に構築されるブロックチェーンで連結されるブロックに記録する。このため、大量のデータが分散型システムに蓄積される。これにより、従来の中央管理サーバと比較して、例えば、自然災害などの不測な事態が発生し被害を受けたとしても、データは保存され続ける。さらに、ハッキングのリスクも排除でき、データ改ざんへの耐性も高く保つことができる。
【0150】
(第2〜第6実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の構成)
次に、
図14〜
図18を参照して、第2〜第6実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100のコンテンツ流通管理装置1の一例について説明する。
【0151】
第2〜第6実施形態と、第1実施形態との違いは、コンテンツ流通管理装置1にグルーピング手段25を備え、グルーピング手段25は、判定手段27による後述する各判別の結果と、新たに創作する創作物に関する情報に付された属性情報及び/又は抽出した文字列等とに基づいて、創作物に関する情報のグルーピングを行い、ブロックチェーン部3及び記憶手段24は、グルーピング手段25により作成された各グループ単位で、ブロックチェーンにおける各ブロックに記録を履歴として記憶させる点である。そのほかの点については、上述した実施形態と同様のため、説明を適宜省略する。
【0152】
(第2実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の構成)
図14に、第2実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の模式図の一例を示す。
【0153】
新たに創作物を生成しようとするユーザは、例えば、ブロック36に記録された情報を元に創作活動等を行う。この時点で、参考とする情報等はブロック36に記憶されており、例えば、「A」、「B」、「C」等という、あるまとまりの情報群で対応付けられて記憶されている。
【0154】
グルーピング手段25は、例えば、参照するブロック36の情報群の中から、あるいは、新たに創作する創作物に関して処理された情報群(「A」、「B」、「C」等)の範囲から、以前に学習した解決コンセプトに関するデータや情報の特定部分をグループ単位で抽出し(例えば、「A」、「C」等)、その抽出した特定部分のグループ単位を、新たなブロック37として登録する。特定部分とは、例えば、登録されているコンテンツに関する指定であり、タイトル、範囲、期間、キーワード、重要度等であってもよい。特定部分以外の情報群は、例えば、特定部分の情報群とは別の領域として、ブロック37に記憶されてもよい。そして、ブロックチェーン部3により、特定部分を格納した新しいブロック35として、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0155】
また、グルーピング手段25は、グルーピング手段25は、例えば、参照するブロック36の情報群の中から、あるいは、新たに創作する創作物に関して処理された情報群(「A」、「B」、「C」等)の範囲から、特定の領域から抽出された文字列、又は以前に学習した解決コンセプトに関するデータや情報から特定傾向部分をグループ単位で抽出し(例えば、「A」、「B」等)、その抽出した特定傾向部分のグループ単位を、新たなブロック37として登録する。特定傾向部分とは、例えば、登録されているコンテンツに関する指定であり、登録数、参照数、発言数、ダウンロード数等であってもよい。特定傾向の情報群のグループ単位以外の情報群は、例えば、特定傾向部分の情報群とは別の領域として、同じブロック37に記憶されてもよい。そして、ブロックチェーン部3により、特定部分を格納した新しいブロック35として、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0156】
また、グルーピング手段25は、例えば、参照するブロック36の情報群の中から、あるいは、新たに創作する創作物に関して処理された情報群(「A−1」、「A−2」、「A−3」等)の範囲から、以前に学習した解決コンセプトに関するデータや情報の最小部分をグループ単位で抽出し(例えば、「A−1」)、その抽出した最小限のグループ単位を、新たなブロック37として登録する。最小部分とは、例えば、登録されているコンテンツに関する指定であり、文字数、情報量、期間、件数等であってもよい。最小部分以外の情報群は、例えば、最小部分の情報群とは別の領域として、ブロック35に記憶されてもよい。そして、ブロックチェーン部3により、特定部分を格納した新しいブロック37として、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0157】
本実施形態によれば、グルーピング手段25は、ユーザ毎に所望の検索や記録を行うことができる。これにより、過去に学習した結果や設定した各種パラメータや比較データ、重み等を再利用し、効率のよいアイデア創造支援を提供することが可能となる。また、グルーピング手段25は、特定傾向があるデータを大量に準備し、新しい解決コンセプトを見出すための教師データとして用いてもよい。その教師データも用いて機械学習を行い、学習済みモデルを生成し、生成した学習済みモデルを学習済みモデル管理テーブル206等に登録してもよい。
【0158】
(第3実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の構成)
次に、
図15に、第3実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の模式図の一例を示す。
【0159】
新たに創作物を生成しようとするユーザは、例えば、ブロックチェーン化されているブロックの中からブロック35に記録された情報を元に創作活動等を行い、その記録は履歴として新たに生成されるブロック35に記憶され、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0160】
グルーピング手段25は、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化されるブロックの一覧から、例えば、ブロック35とブロック37とを1つの新しいブロック38として生成する。ブロック38には、以前に学習した解決コンセプトに関するデータや情報のうち、特定のブロック35及びブロック37がグルーピングされて格納され、そして、ブロックチェーン部3により、特定部分を格納した新しいブロック35として、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0161】
各ブロックは、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化されて記憶されるが、例えば、どのブロックを特定のブロックとしてするかは、判定手段27による判定の結果に応じて、ユーザが各々のユーザ端末5b〜ユーザ端末5c等から選択するようにしてもよい。グルーピング手段25は、この選択の結果に基づき、所望のブロックを判別し、データベース6(管理データベース6a、参照データベース6b)に記憶される対象のブロックを、ブロックチェーン部3によりブロック化するようにしてもよい。
【0162】
上記のようなグルーピング手段25によるグルーピングにより、大きなまとまりであるブロック毎の記録が可能となる。これにより、過去に学習した結果や設定した各種パラメータや比較データ、重み等を再利用し、効率のよいアイデア創造支援を提供することが可能となる。
【0163】
本実施形態によれば、記憶手段24は、判定手段27の判別結果に基づいて、最小限の項目又は最小限の範囲を示すデータ又はトランザクションが存在する場合は、その最小限の項目又は範囲でグルーピングした後に識別情報を付し、関連するデータを新しいブロックに格納する。これにより、例えば、要約の部分だけとか、課題や効果の部分だけとかのブロックが可能となる。これにより、ある特定の技術や事象に注目でき、応用や展開の幅を広げた検討が可能できるブロックチェーンネットワーク4cが可能となる。
【0164】
(第4実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の構成)
次に、
図16に、第3実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の模式図の一例を示す。
【0165】
グルーピング手段25は、例えば、判定手段27により、コンテンツ管理テーブル200、コンテンツ関与者テーブル202、コンテンツ活用履歴テーブル205等の内容の履歴を参照し、内容の履歴に応じて、関与者、登録者、及び学習モデルの作成者等の各々の対象者の関与の程度を算出する。そして、算出した関与の程度に応じて、対応する登録コンテンツ情報、対象者に所定のインセンティブ情報を付与する。
【0166】
グルーピング手段25は、例えば、判定手段27は、管理データベース6aに記憶された以前に学習した解決コンセプトに関するデータ、各情報の活用の履歴等の情報を判定し、各情報テーブルの対象者の関与の程度を、登録コンテンツの活用の程度等を算出する。対象者の関与の付与、または活用の履歴に応じたインセンティブの付与を行い、対象者又は登録コンテンツ情報への各々の付与でグルーピングした後に新しいブロック35として生成する。
【0167】
ブロック35には、以前に学習した解決コンセプトに関するデータや情報等と共に、新しい創作物に関する創作に関して記録された閲覧、引用、制作、追加等の一連の作業に対応する関与の程度、インセンティブ情報が対象の登録コンテンツ、関与者等に付与される。ブロック37は、ブロックチェーン部3により、ブロック36に連鎖されるブロックとして、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0168】
本実施例によれば、関与の程度、又はインセンティブ情報は、例えば、判定手段27の判別結果に基づいて、格納対象データに含まれる、各対象者、登録コンテンツ参照回数、連携回数、参照時間のいずれかのデータに応じて、利用履歴に応じたインセンティブ情報が対象の登録コンテンツ、対象者に付与される。このため、対象者毎、または参照回数や時間、利用の程度、関与の程度等の数値的な情報、ログに基づいて、関与の程度の付与、又はインセンティブを付与することができる。これにより、正確な関与の程度、インセンティブを算出し、対象の登録コンテンツ情報や対象者に応じて適切なインセンティブを付与することができるようになる。
【0169】
また、本実施例によれば、インセンティブ情報は、例えば、ポイントや金額であってもよい。インセンティブ情報は、管理データベース6aに記憶され、所定の期間や時期、回数に応じて、各対象者にインセンティブ情報に相当するポイント又は金額等が支払われるようにしてもよい。
【0170】
(第5実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の構成)
次に、
図17に、第5実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の模式図の一例を示す。
【0171】
新たに創作物を生成しようとするユーザは、例えば、ブロック36に記録されたSNS情報のキーワード等を元に創作活動等を行う。この時点で、参考するSNS情報のキーワード等はブロック36に記憶されており、例えば、「001」、「002」、「003」等として他の関連する情報群と対応付けられて記憶されている。
【0172】
グルーピング手段25、例えば、判定手段27の判定結果に応じて、参照するブロック36の情報群の中から、あるいは、新たに創作する創作物に関して処理されたSNS情報のキーワード等(「001」、「002」、「003」等)の範囲から、出現率の高い、または話題性の多いキーワードを抽出し、グルーピングし(例えば、キーワード「001」と「002」をグループ「A」、キーワード「001」と「003」をグループ「B」等)、出現率の高い、話題性の広いキーワードのグループ単位を、新たなブロック37として登録する。そして、ブロックチェーン部3により、グループ化された部分を格納した新しいブロック37として、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0173】
上記のようなグルーピング手段25、判定手段27による判定及びグルーピングにより、ある出現率又は話題性によるブロック毎の記録が可能となる。これにより、過去に学習した結果や設定した各種パラメータや比較データ、重み等を再利用し、効率のよいアイデア創造支援を提供することが可能となる。
【0174】
本実施形態によれば、グルーピング手段25は、判定手段27の判定に基づいて、SNS情報より抽出されたキーワードやコメントデータを抽出する。このため、抽出された情報を教師データとして取り込み学習済みモデルを生成することができる。これにより、SNSで登場している現在の情報を元に、登録コンテンツ情報として記録されている関連情報とのマッチングが可能となり、例えば、登録済みのコンテンツ情報と現在話題になっているリアルタイムの情報との組み合せ、マッチングによる創作活動、学習モデル等の生成が可能となる。
【0175】
(第6実施形態:ブロックチェーン履歴蓄積システム100の構成)
次に、
図18に、第6実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積システム100の模式図の一例を示す。
【0176】
グルーピング手段25は、判定手段27による新たに登録されたコンテンツ等を判別し、有害情報が含まれていると判断されれば、許可手段28は、ブロック37の生成を取りやめ、有害情報を含まないブロック38を生成し、生成したブロック36にその後にブロック39を連鎖させる。
【0177】
グルーピング手段25は、判定手段27による結果に応じて登録されるコンテンツ判定管理テーブル204に基づき、登録された、又は登録されているコンテンツ情報に基づきグルーピングを行う。禁止情報とは、例えば、「誹謗中傷」、「差別用語」、「禁止語句」、「有害画像」、「ウィルスコード」等である。
【0178】
グルーピング手段25は、登録コンテンツ情報、登録コンテンツ情報の特定領域に禁止情報が含まれる場合は、コンテンツ判定管理テーブル204に登録される判定の結果に応じて、判定結果がエラー等の軽微の場合は、相当の対応を行い、グルーピングを行うとしてもよい。グルーピング手段25は、例えば、有害情報(例えば、ウィルスプログラム)を含んでいると判断されれば、ブロックチェーン部3は新しいブロック36を生成し、記憶手段24は、グルーピング手段25により作成された禁止情報を排除したグループ単位で構成される新たなブロック38として登録する。そして、ブロックチェーン部3により、グループ化された禁止時を排除して格納した新しいブロック36として、ブロックチェーンネットワーク4c内に分散化される。
【0179】
本実施形態によれば、グルーピング手段25は、判定手段27により禁止情報の登録、混入を判定する。このため、格納される登録コンテンツ情報に、有害と判別されるデータ、トランザクション及びブロックが含まれれば、その有害と判別されたデータ、トランザクション及びブロックの連結をしない。これにより、有害なデータを回避した安全に参照できるブロックチェーンネットワーク4cが可能となる。
【0180】
また、本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積記録方法は、新たに創作する創作物に関する情報から文字列を抽出するマイニング手段と、予め取得した各参照用文字列と2種類以上に分類された各解決コンセプトとの3段階以上の連関度を参照し、マイニング手段により抽出された文字列に応じた参照用文字列と解決コンセプトとの3段階以上の連関度に基づき、1以上の解決コンセプトを探索する探索手段と、新たに提供された情報に基づいて文字列と解決コンセプトとの関係を取得し、これを参照すべき連関度に反映させるように学習させる学習手段と、学習手段において新たな文字列と解決コンセプトとの関係を取得した場合には、これらと、反映された関連度とをネットワーク内に構築されるブロックチェーンで連結されるブロックに記録する記録手段と、記録ステップは、関係を取得する都度、ブロック上において記録した内容の履歴を蓄積することにより実現される。
【0181】
本実施形態におけるブロックチェーン履歴蓄積記録方法は、以前に習得した知識や解決コンセプトをうまく機能させるために必要なパラメータや関連情報を新しいブロックに格納する。そのため、以前に学習した学習済みモデルに関するデータ及び情報を保護することができるようになり、破滅的忘却による消失がなくなる。
【0182】
さらに、汎用性が高く、効率のよいニューラルネットワーク又はディープラーニングによる課題解決を実現することができる。
【0183】
本発明の実施形態を説明したが、各実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【課題】ニューラルネットワーク又はディープラーニングで生成された学習済みモデルをブロックチェーンで記録するブロックチェーン履歴蓄積システム及びブロックチェーン履歴蓄積記録方法を提供する。
【解決手段】学習済みモデルの生成で導入された解決コンセプト、解決コンセプトを解決させる学習済みモデル、学習済みモデルを生成させる教師データを記録するデータベースと、導入された解決コンセプトを解決させる学習済みモデルが存在するか否かを判定し、導入された解決コンセプトを解決させる学習済みモデルが存在する場合は解決した解決コンセプトに関連する全データを新たなブロックチェーンとして格納して連結させる