(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【実施例】
【0058】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 得られたポリマーの分子量はゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)の結果から求めた。GPCシステムはGLサイエンス社製GL−7400(検出器:GL−7456、カラム(4本): TSKgel SuperH5000、H4000×2、H2000、カラム温度:40℃、展開溶媒:0.01MのLiClのDMF溶液、標準ポリスチレン換算)を用いた。重合体の構造および共重合組成比はBruker−Biospin社製AVANCEIII−400を用いた
1H−NMR測定の結果から決定した。
【0059】
参考例−1
【0060】
【化14】
【0061】
100mLナスフラスコにエチレンジアミン11.5mL(172mmol)、尿素10.2g(170mmol)およびエチレングリコール10mLを加えて、130℃で1時間撹拌後、さらに180℃で5時間撹拌した。エチレングリコールを減圧留去した後、残渣にクロロホルム100mLを加えた。不溶物を濾別した後、溶媒を減圧留去することにより、無色固体の2−イミダゾリドン9.98g(収率:68.3%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:3.54(4H,s),4.91(2H,bs).
参考例−2
【0062】
【化15】
【0063】
100mLナスフラスコに1,2−ジアミノプロパン14.5mL(170mmol)、尿素10.22g(170.1mmol)およびエチレングリコール10mLを加えて、130℃で6時間撹拌した。エチレングリコールを減圧留去した後、残渣をジクロロメタン/n−ヘキサン(1/1)混合溶媒から再結晶精製することにより、無色粉状結晶の4−メチル−2−イミダゾリドン14.6g(収率:85.6%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.25(3H,d,J=6.2Hz),3.07(1H,dd,J=6.7,8.5Hz),3.61(1H,dd,J=8.5,8.5Hz),3.87〜3.95(1H,m),5.45(1H,brs),5.53(1Hbrs).EI−MS,m/z:100(M)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3203(w),2968(w),2858(w),1684(m),1541(w),1491(w),1446(w),1377(w),1319(w),1257(m),1147(w),1092(w),1080(w).
参考例−3
【0064】
【化16】
【0065】
50mLナスフラスコに1,2−ジアミノ−2−メチルプロパン4.5mL(42mmol)、尿素2.413g(40.18mmol)およびエチレングリコール2.5mLを加えて、130℃で1時間、次いで180℃で3時間撹拌した。エチレングリコールを減圧留去した後、残渣をジクロロメタン/n−ヘキサン(1/1)混合溶媒から再結晶精製することにより、無色粉状結晶の4,4−ジメチル−2−イミダゾリドン4.61g(収率:99.4%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.32(6H,s),3.24(2H,s),5.23(1H,brs),5.27(1H,brs).EI−MS,m/z:114(M)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3222(w),2966(w),2924(w),2864(w),1684(m),1558(w),1541(w),1496(w),1456(m),1381(m),1367(m),1304(m),1201(m),1091(m).
参考例−4
【0066】
【化17】
【0067】
100mLナスフラスコにN−メチルエチレンジアミン13.0mL(149mmol)、尿素9.01g(150mmol)およびエチレングリコール10mLを加えて、130℃で8時間撹拌した。減圧下でエチレングリコールを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色固体の1−メチル−2−イミダゾリドン10.6g(収率:71.1%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.79(3H,s),3.41(2H,t,J=2.6Hz),3.42(2H,J=2.6Hz),5.10(1H,brs).EI−MS,m/z:100(M)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3248(w),2873(w),1668(m),1512(m),1454(m),1410(m),1286(m),1263(m),1082(m).
参考例−5
【0068】
【化18】
【0069】
100mLナスフラスコにN−エチルエチレンジアミン13.0mL(124mmol)、尿素7.21g(120mmol)およびエチレングリコール8mLを加えて、130℃で6時間撹拌した。減圧下でエチレングリコールを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色固体の1−エチル−2−イミダゾリドン6.6g(収率:48%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.12(3H,t,J=3.3Hz),3.24(2H,q,J=3.3Hz),3.42(4H,s),5.38(1H,brs).EI−MS,m/z:114(M)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3263(w),2874(w),2935(m),2873(m),1680(m),1493(m),1435(m),1381(m),1358(m),1267(m),1080(m).
参考例−6
【0070】
【化19】
【0071】
50mLナスフラスコにN−プロピルエチレンジアミン5.9mL(48mmol)、尿素2.9g(48mmol)およびエチレングリコール3mLを加えて、130℃で6時間撹拌した。減圧下でエチレングリコールを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色固体の1−プロピル−2−イミダゾリドン4.9g(収率:80%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.88(3H,t,J=7.4Hz),1.45〜1.54(2H,m),3.09(2H,t,J=7.4Hz),3.38(4H,s),5.27(1H,brs).EI−MS,m/z:128(M)
+,113(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3257(w),2962(w),2933(m),2873(m),1684(m),1493(m),1263(m),1082(m).
参考例−7
【0072】
【化20】
【0073】
50mLナスフラスコにN−イソプロピルエチレンジアミン10mL(81mmol)、尿素4.9g(81mmol)およびエチレングリコール5.4mLを加えて、130℃で1時間、さらに180℃で4時間撹拌した。減圧下でエチレングリコールを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色固体の1−イソプロピル−2−イミダゾリドン7.7g(収率:73%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.13(6H,d,J=6.8Hz),3.39(4H,m),4.14(1H,sep,J=6.8Hz),5.27(1H,brs).EI−MS,m/z:128(M)
+,113(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3197(w),3089(w),2976(m),2929(m),1685(m),1485(m),1427(m),1265(m),1227(m),1126(w),1101(w),1076(w).
参考例−8
【0074】
【化21】
【0075】
100mLナスフラスコにN−ブチルエチレンジアミン17.0mL(123mmol)、尿素7.38g(123mmol)およびエチレングリコール8.2mLを加えて、130℃で1時間、さらに180℃で4時間撹拌した。減圧下でエチレングリコールを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色液体の1−ブチル−2−イミダゾリドン17.1g(収率:97.9%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.919(3H,t,J=7.3Hz),1.29〜1.39(2H,m),1.46〜1.53(2H,m),3.17(2H,t,J=7.3Hz),3.41(4H,s),5.32(1H,brs).EI−MS,m/z:142(M)
+,127(M−CH
3)
+,113(M−C
2H
5)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3249(w),2956(w),2929(w),2871(w),1684(m),1493(m),1454(m),1433(m),1373(w),1269(m),1090(w).
参考例−9
【0076】
【化22】
【0077】
アルゴンガス風船を付した500mLナスフラスコ中で2−イミダゾリドン15.3g(177mmol)を1,4−ジオキサン200mLに溶解し氷冷した、ここへ水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)9.30g(212mmol)を加えて室温で30分間撹拌した。氷冷下、ヨードメタン20.4mL(328mmol)を加えて30分間撹拌した後、室温で5時間撹拌した。析出した塩を濾別した後、濾液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色固体の1−メチル−2−イミダゾリドン6.4g(収率:36%)を得た。
【0078】
参考例−10
【0079】
【化23】
【0080】
100mLナスフラスコに2−イミダゾリドン5.18g(60.2mmol)および無水酢酸50mLを加えて、油浴温度150℃で1時間撹拌した。室温まで放冷して析出した固体を濾取し、少量の冷エタノールで洗浄することにより、無色固体の1−アセチル−2−イミダゾリドン4.94g(収率:64.1%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.50(3H,s),3.50(2H,t,J=8.1Hz),3.95(2H,t,J=8.1Hz),5.63(1H,bs).EI−MS,m/z:128(M)
+,113(M−CH
3)
+,100(M−CO)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3249(w),3149(w),1741(m),1643(m),1387(m),1340(m),1259(m),1167(m),1072(m),1038(m),949(m).
参考例−11
【0081】
【化24】
【0082】
100mLナスフラスコに4−メチル−2−イミダゾリドン6.01g(60.0mmol)および無水酢酸50mLを加えて、150℃で1時間撹拌した。未反応の無水酢酸を減圧下流去した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製したところ、1−アセチル−4−メチル−2−イミダゾリドンおよび1−アセチル−5−メチル−2−イミダゾリドンの混合物3.44g(収率:40.3%,
1H−NMRから求めた組成比:83/17)を無色固体として得た。(1−アセチル−4−メチル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.30(3H,d,J=6.2Hz),2.50(3H,s),3.48(1H,dd,J=5.9,11.3Hz),3.81〜3.89(1H,m),4.05(1H,dd,J=8.8,11.3Hz),5.44(1H,brs).(1−アセチル−5−メチル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.38(3H,d,J=6.3Hz),2.48(3H,s),3.47(1H,dd,J=2.6,8.8Hz),3.63(1H,dd,J=8.8,8.8Hz),4.49〜4.57(1H,m),5.40(1H,brs).EI−MS,m/z:142(M)
+,127(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3209(w),3124(w),2964(w),2877(w),1734(m),1670(m),1375(m),1333(m),1306(m),1265(m),1172(w),984(w),962(w).
参考例−12
【0083】
【化25】
【0084】
50mLナスフラスコに4,4−ジメチル−2−イミダゾリドン2.287g(20.04mmol)および無水酢酸25mLを加えて、150℃で1時間撹拌した。未反応の無水酢酸を減圧下流去した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、無色固体の1−アセチル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリドン2.173g(収率69.41%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.35(6H,s),2.50(3H,s),3.66(2H,s),5.14(1H,brs).EI−MS,m/z:156(M)
+,141(M−CH
3)
+,113(M−COCH
3)
+,IR(neat,cm
−1),ν:3236(w),3111(w),2968(w),2898(w),1716(m),1670(m),1369(m),1327(m),1246(m),1211(m),1173(m),1157(m),1072(w),974(w).
参考例−13
【0085】
【化26】
【0086】
200mLナスフラスコに2−イミダゾリドン10.3g(120mmol)およびプロピオン酸無水物100mLを加えて、150℃で1時間撹拌した。室温まで放冷して析出した固体を回収し、少量の冷エタノールで洗浄することにより、無色固体の1−プロピオニル−2−イミダゾリドン13.0g(収率:76.2%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.66(3H,t,J=7.4Hz),2.93(2H,q,J=7.4Hz),3.50(2H,t,J=8.1Hz),3.96(2H,t,J=8.1Hz),5.68(1H,bs).EI−MS,m/z:142(M)
+,127(M−CH
3)
+,113(M−C
2H
5)
+,100.IR(neat,cm
−1),ν:3230(w),3129(w),2983(w),2898(w),1734(m),1670(m),1377(m),1265(m),1159(m),1062(m),1026(m),941(m).
参考例−14
【0087】
【化27】
【0088】
100mLナスフラスコに4−メチル−2−イミダゾリドン3.500g(34.96mmol)およびプロピオン酸無水物35mLを加えて、150℃で1時間撹拌した。減圧下未反応のプロピオン酸無水物を留去した後、残渣をジクロロメタン/n−ヘキサン混合溶媒から再結晶精製したところ、4−メチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドンおよび5−メチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドンの混合物4.331g(収率:79.32%,
1H−NMRから求めた組成比:89/11)を無色針状結晶として得た。(4−メチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.15(3H,t,J=7.4Hz),1.29(3H,d,J=6.2Hz),2.92(2H,q,J=7.4Hz),3.48(1H,dd,J=5.9,11.3Hz),3.80〜3.89(1H,m),4.05(1H,dd,J=8.8,11.3Hz),5.17(1H,brs).(1−プロピオニル−5−メチル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.15(3H,t,J=7.4Hz),1.38(3H,d,J=6.3Hz),2.92(2H),3.02(1H,dd,J=8.8Hz,J=2.6Hz),3.62(1H,dd,J=8.8Hz,J=8.8Hz),4.55〜4.51(1H,m),5.11(1H,brs).EI−MS,m/z:156(M)
+,127(M−CH
2CH
3)
+,113,100.IR(neat,cm
−1),ν: 3230(w),3116(w),2991(w),2891(w),1734(m),1676(m),1477(w),1458(w),1373(w),1342(m),1257(m),1209(w),1159(w),1084(w),1020(w),960(w),943(w).
参考例−15
【0089】
【化28】
【0090】
25mLナスフラスコに4,4−ジメチル−2−イミダゾリドン970mg(8.49mmol)および酪酸無水物10mLを加えて、150℃で1時間撹拌した。未反応の酪酸無水物を減圧下留去した後、残渣をジクロロメタン−ヘキサン混合溶媒で再結晶することにより、無色針状結晶の1−プロピオニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリドン795mg(収率:55.0%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.16(2H,t,J=7.4Hz),1.35(6H,s),2.92(2H,q,J=7.4Hz),3.66(2H,s),4.74(1H,brs).EI−MS,m/z:170(M)
+,155(M−CH
3)
+,142,127,113(M−COCH
2CH
3)
+,100.IR(neat,cm
−1),ν:3230(w),3103(w),2970(w),1724(m),1678(m),1473(w),1468(w),1367(m),1301(w),1267(m),1224(w),1157(w),1087(w).
参考例−16
【0091】
【化29】
【0092】
200mLナスフラスコに2−イミダゾリドン10.3g(120mmol)および酪酸無水物100mLを加えて、150℃で3時間撹拌した。未反応の酪酸無水物を減圧下で留去し、残渣をジクロロメタンとヘキサンとの混合溶媒から再結晶精製することにより無色粉末状結晶の1−ブチリル−2−イミダゾリドン11.7g(収率:62.5%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.98(3H,t,J=7.4Hz),1.69(2H,sext,J=7.4Hz),2.90(2H,t,J=7.4Hz),3.49(2H,t,J=8.0Hz),3.95(2H,t,J=8.0Hz),5.15(1H,bs).EI−MS,m/z:156(M)
+,141(M−CH
3)
+,127(M−C
2H
5)
+,113(M−C
3H
7)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3236(w),3116(w),2958(w),2877(w),1724(m),1672(m),1390(m),1336(m),1273(m),1250(m),1167(m),1070(m).
参考例−17
【0093】
【化30】
【0094】
200mLナスフラスコに2−イミダゾリドン10.3g(120mmol)およびイソ酪酸無水物100mLを加えて、150℃で3時間撹拌した。未反応のイソ酪酸無水物を減圧下で留去し、残渣をジクロロメタンとヘキサンとの混合溶媒から再結晶精製することにより、無色粉末状結晶の1−イソブチリル−2−イミダゾリドン12.3g(収率:56.1%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.17(6H,d,J=6.8Hz),3.49(2H,t,J=8.1Hz),3.84(1H,sept,J=6.8Hz),3.95(2H,t,J=8.1Hz),5.37(1H,bs).EI−MS,m/z:156(M)
+,141(M−CH
3)
+,128(M−CO)
+,113(M−C
3H
7)
+,100.IR(neat,cm
−1),ν:3217(w),3124(w),2979(w),2906(w),1720(m),1674(m),1489(m),1380(m),1255(m),1093(m).
参考例−18
【0095】
【化31】
【0096】
25mLナスフラスコに2−(2−アミノエチル)アミノエタノール6.1mL(60mmol)、尿素3.60g(60.0mmol)およびエチレングリコール4mLを加えて130℃で5時間撹拌した。エチレングリコールを減圧留去した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製したところ、無色固体の1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリドン5.47g(収率:70%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:3.31(2H,t,J=5.3Hz),3.42〜3.47(2H,m),3.52〜3.56(2H,m),3.73(2H,dt,J=5.3,5.7Hz),3.96(1H,t,J=5.7Hz),5.50(1H,brs).
25mLナスフラスコ中で1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン5.09g(39.1mmol)をクロロホルム10mLに溶解し、ここへ塩化チオニル3.1mL(42mmol)をゆっくりと滴下した。室温で5時間撹拌した後、クロロホルムおよび残った塩化チオニルを減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製したところ、無色固体の1−(2−クロロエチル)−2−イミダゾリドン3.95g(収率:68%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:3.45(2H,t,J=7.8Hz),3.54(2H,t,J=6.0Hz),3.60(2H,t,J=7.8Hz),3.65(2H,t,J=6.0Hz),4.92(1H,brs).
続いて、アルゴンガス風船を付した200mLナスフラスコ中で、1−(2−クロロエチル)−2−イミダゾリドン5.06g(34.1mmol)をDMF70mLに溶解して氷冷した。ここへ水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)2.5g(57mmol)を加えて30分間撹拌した。ここへヨードメタン4.0mL(68mmol)を加えて氷冷下30分間、さらに室温で5時間撹拌した。揮発成分を減圧留去した後、残渣にクロロホルム50mLを加えて生じた沈殿を濾別した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製したところ、無色液体の1−(2−クロロエチル)−3−メチル−2−イミダゾリドン4.4g(収率:79%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.80(3H,s),3.33(2H,t,J=7.8Hz),3.46(2H,t,J=7.8Hz),3.53(2H,t,J=6.0Hz),3.64(2H,t,J=6.0Hz).
100mLナスフラスコに1−(2−クロロエチル)−3−メチル−2−イミダゾリドン2.07g(12.7mmol)を取りトルエン25mLに溶解した。ここへt−ブトキシカリウム2.17g(19.3mmol)を加えて、80℃で5時間撹拌した。トルエンを留去した後、残渣にクロロホルムを加えて不溶物を濾別した。濾液を濃縮後、アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色液体の1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.54g(収率:98.0%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.86(3H,s),3.42〜3.46(2H,m),3.48〜3.52(2H,m),4.04(1H,d,J=15.8Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),6.99(1H,dd,J=9.0,15.8Hz).
参考例−19
【0097】
【化32】
【0098】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−メチル−2−イミダゾリドン3.800g(37.95mmol)、ヨウ化銅(I)366mg(1.92mmol)、炭酸カリウム10.51g(76.01mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.41mL(3.8mmol)、臭化ビニル5.4mL(76mmol)およびトルエン40mLを加えて、80℃で1時間、つづいて90℃で8時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮し、残渣を減圧蒸留(75℃/4.5Pa)することにより、無色液体の1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.695g(収率:56.28%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.86(3H,s),3.42〜3.52(4H,m),4.04(1H,d,J=15.8Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),6.99(1H,dd,J=9.0,15.8Hz).EI−MS,m/z:126(M)
+,111(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2945(w),2885(w),1699(m),1624(m),1489(m),1435(m),1420(m),1369(w),1338(w),1279(m),1257(m),1205(w),1065(w),1026(w),978(w).
参考例−20
【0099】
【化33】
【0100】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−エチル−2−イミダゾリドン2.325g(20.37mmol)、ヨウ化銅(I)197mg(1.03mmol)、炭酸カリウム5.568g(40.29mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.22mL(2.0mmol)および1Mの臭化ビニルのTHF溶液40.0mL(40.0mmol)を加えて、80℃で9時間、続いて90℃で20時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮し、残渣を減圧蒸留(80℃/5Pa)することにより、無色液体の1−エチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.776g(収率:62.20%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.14(3H,t,J=7.2Hz),3.32(2H,q,J=7.2Hz),3.43〜3.50(4H,m),4.04(1H,d,J=15.8Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),7.00(1H,dd,J=9.0,15.8Hz).EI−MS,m/z:140(M)
+,125(M−CH
3)
+,111(M−C
2H
5)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2974(w),2937(w),2871(w),1697(m),1626(m),1487(m),1433(m),1373(w),1354(w),1338(w),1265(m),1074(w),980(w).
参考例−21
【0101】
【化34】
【0102】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−プロピル−2−イミダゾリドン1.799g(14.04mmol)、ヨウ化銅(I)146mg(0.767mmol)、炭酸カリウム4.196g(30.36mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.16mL(1.5mmol)、臭化ビニル2.2mL(31mmol)およびトルエン20mLを加えて、90℃で17時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製し、さらに減圧蒸留(70℃/7.5Pa)することにより、無色液体の1−プロピル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.170g(収率:54.07%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.92(3H,t,J=7.4Hz),1.51〜1.60(2H,m),3.22(2H,q,J=7.4Hz),3.43〜3.53(4H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.14(1H,d,J=9.0Hz),7.00(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:154(M)
+,125(M−CH
3)
+,111(M−C
2H
5)
+.IR(neat,cm
−1),ν: 2962(w),2933(w),2873(w),1701(m),1624(m),1487(m),1427(m),1365(w),1336(w),1259(m),1095(w),978(w).
参考例−22
【0103】
【化35】
【0104】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−イソプロピル−2−イミダゾリドン5.127g(40.00mmol)、ヨウ化銅(I)379mg(1.99mmol)、炭酸カリウム11.07g(80.06mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.43mL(4.0mmol)、臭化ビニル5.6mL(80mmol)およびトルエン40mLを加えて、90℃で17時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮し、残渣を減圧蒸留(80℃/10Pa)することにより、無色液体の1−イソプロピル−3−ビニル−2−イミダゾリドン4.339g(収率:70.34%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.15(6H,d,J=6.8Hz),3.38〜3.51(4H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.15(1H,d,J=9.0Hz),4.21(1H,sep,J=6.8Hz),7.01(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:154(M)
+,125(M−CH
3)
+,111(M−C
2H
5)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2972(w),2937(w),2875(w),1697(m),1624(m),1485(m),1419(m),1335(w),1267(m),1232(m),1126(w),1068(w),1034(w),980(w).
参考例−23
【0105】
【化36】
【0106】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−ブチル−2−イミダゾリドン5.697g(40.06mmol)、ヨウ化銅(I)381mg(2.00mmol)、炭酸カリウム11.07g(80.08mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.43mL(4.0mmol)、臭化ビニル5.6mL(80mmol)およびトルエン40mLを加えて、90℃で24時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮し、残渣を減圧蒸留(90℃/4Pa)することにより、無色液体の1−ブチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン5.070g(収率:75.22%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.93(3H,t,J=7.3Hz),1.29〜1.39(2H,m),1.47〜1.55(2H,m),3.25(2H,t,J=3.6Hz),3.42〜3.53(4H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),7.00(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:168(M)
+,153(M−CH
3)
+,111(M−C
4H
9)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2956(w),2929(w),2873(w),1701(m),1624(m),1487(m),1365(w),1338(w),1261(m),1097(w),(w),1033(w),980(w).
参考例−24
【0107】
【化37】
【0108】
アルゴンガス風船および100mL滴下ロートを付した300mL二口フラスコを用意し、滴下ロートに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)2.94g(122mmol)を取り、20mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。これをもう一度繰り返した後、乾燥DMF50mLに分散した。これをフラスコ内の2−イミダゾリドン10.0g(116mmol)のDMF溶液200mLに加え、室温で1時間、80℃で1時間撹拌した。1−ブロモヘキサン19.6ml(139mol)を加え5時間撹拌した。DMFを減圧留去した後、クロロホルム100mLを加え、300mL分液ロートに移して水100mLで2回洗浄した。クロロホルム層を回収し硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製したところ、無色液体の1−ヘキシル−2−イミダゾリドン7.50g(収率:37.7%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm)δ:0.883(3H,t,J=6.8Hz),1.28〜1.46(6H,m),1.48〜1.52(2H,m),3.16(2H,t,J=7.4Hz),3.41(4H,s),5.26(1H,s).EI−MS,m/z:170(M)
+,155(M−CH
3)
+,141(M−C
2H
5)
+,127(M−C
3H
7)
+,113(M−C
4H
9)
+,99(M−C
5H
11)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3269(w),2954(w),2925(w),2870(w),1687(m),1687(m),1493(w),1377(w),1267(m),762(w),725(w).
続いて、100mLシュレンク管に1−ヘキシル−2−イミダゾリドン5.43g(31.9mmol)、ヨウ化銅(I)317mg(1.66mmol)、炭酸カリウム9.12g(66.0mmol)を加えアルゴン雰囲気下にし、N,N’−ジメチルエチレンジアミン355μL(3.30mmol)、及び2Mの臭化ビニルのトルエン溶液33mL(66mmol)を加えて、80℃で22時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮した後、減圧蒸留(130℃/2.9Pa)することにより、無色液体の1−ヘキシル−3−ビニル−2−イミダゾリドン4.86g(収率:77.7%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.882(3H,t,J=6.2Hz),1.28〜1.32(6H,m),1.48〜1.53(2H,m),3.24(2H,t,J=7.3Hz),3.42−3.53(4H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.16(1H,d,J=8.9Hz),7.01(1H,dd,J=8.9,15.9Hz).EI−MS,m/z:196(M)
+,181(M−CH
3)
+,153(M−C
3H
7)
+,125(M−C
5H
11)
+,97(M−C
7H
15)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2954(m),2927(m),2870(m),2858(m),1703(s),1624(m),1487(s),1427(s),1367(m),1263(s),980(m),769(m),750(s).
参考例−25
【0109】
【化38】
【0110】
アルゴンガス風船および100mL滴下ロートを付した300mL二口フラスコを用意し、二口フラスコに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)2.93g(122mmol)を取り、50mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。これをもう一度繰り返した後、乾燥DMF250mLに分散した。ここに滴下ロートから2−イミダゾリドン10.1g(116mmol)を溶かしたDMF溶液50mLを滴下して加えて、室温で1時間、80℃で1時間撹拌した。1−ブロモオクタン24.2mL(139mol)を加え13時間撹拌した。DMFを減圧留去した後、クロロホルム200mLを加え、500mL分液ロートに移して水200mLで2回洗浄した。クロロホルム層を回収し硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=1/2)で精製したところ、無色固体の1−オクチル−2−イミダゾリドン9.31g(収率:42.3%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.878(3H,t.J=6.9Hz),1.30〜1.27(10H,m),1.48〜1.52(2H,m),3.17(2H,t,J=7.3Hz),3.41(4H,s),4.45(1H,brs).EI−MS,m/z:198(M)
+,113(M−C
6H
13)
+,99(M−C
7H
15).IR(neat,cm
−1),ν:3213(w),2952(w),2918(m),2850(m),1684(m),1541(w),1548(m),1439(m),1377(w),1277(m),1265(m),752(m).
続いて、100mLシュレンク管に1−オクチル−2−イミダゾリドン5.64g(28.4mmol)、ヨウ化銅(I)274mg(2.84mmol)、炭酸カリウム7.87g(56.9mmol)を加えアルゴン雰囲気下にし、N,N’−ジメチルエチレンジアミン295μL(2.84mmol)、及び2Mの臭化ビニルのトルエン溶液30mL(60mmol)を加えて、85℃で28時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮した後、減圧蒸留(140℃/2.1Pa)により精製することにより、無色液体の1−オクチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン0.948g(収率14.8%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.877(3H,t,J=6.9Hz),1.27〜1.30(10H,m),1.50〜1.53(2H,m),3.22〜3.53(6H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),7.01(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:224(M)
+,209(M−CH
3)
+,195(M−C
2H
5)
+,181(M−C
3H
7)
+,167(M−C
4H
9)
+,153(M−C
5H
11)
+,125(M−C
7H
15)
+,111(M−C
8H
17)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2954(w),2924(m),2854(m),1705(s),1624(m),1487(s),1427(s),1367(m),1267(s),978(m),769(m),750(s).
参考例−26
【0111】
【化39】
【0112】
アルゴンガス風船および100mL滴下ロートを付した300mL二口フラスコを用意し、二口フラスコに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)2.93g(122mmol)を取り、50mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。これをもう一度繰り返した後、乾燥DMF250mLに分散した。ここに滴下ロートから2−イミダゾリドン10.1g(117mmol)を溶かしたDMF溶液50mlを加え、室温で1時間、80℃で1時間撹拌した。1−ブロモドデカン24.0mL(139mmol)を加え24時間撹拌した。DMFを減圧留去した後、クロロホルム200mLを加えて、500mLの分液ロートに移して水200mLで2回洗浄した。クロロホルム層を回収し硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製したところ、無色固体の1−(2−エチルヘキシル)−2−イミダゾリドン8.50g(収率:36.6%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.87〜0.91(6H,m),1.27〜1.40(8H,m),1.49〜1.55(1H,m),3.02〜3.12(2H,m),3.41(4H,s),4.37(1H,brs).EI−MS,m/z:198(M)
+,169(M−C
2H
5)
+,155(M−C
3H
7)
+,141(M−C
4H
9)
+,125,99.IR(neat,cm
−1),ν:3255(w),2956(m),2925(m),2871(m),2858(m),1689(s),1491(s),1431(s),1379(w),1267(s),760(m),727(m).
続いて、100mLシュレンク管に1−(2−エチルヘキシル)−2−イミダゾリドン8.30g(33.5mmol)、ヨウ化銅(I)0.637g(3.35mmol)、炭酸カリウム9.32g(67.4mmol)を加えアルゴン雰囲気下にし、N,N’−ジメチルエチレンジアミン700μL(6.74mmol)、及び2Mの臭化ビニルのトルエン溶液40ml(80mmol)を加えて、85℃で24時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮した後、減圧蒸留(135℃/1.3Pa)することにより、無色液体の1−(2−エチルヘキシル)−3−ビニル−2−イミダゾリドン5.46g(収率:72.7%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.87〜0.91(6H,m),1.24〜1.51(8H,m),1.53〜1.59(1H,m),3.09〜3.20(2H,m),3.40〜3.53(4H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),7.01(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:224(M)
+,156,125,97.IR(neat,cm
−1),ν:2956(m),2927(m),2871(w),2860(w),1705(s),1487(s),1427(s),1367(m),1261(s),978(m),750(m).
参考例−27
【0113】
【化40】
【0114】
アルゴンガス風船および100mL滴下ロートを付した300mL二口フラスコを用意し、二口フラスコに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)2.70g(113mmol)を取り、50mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。これをもう一度繰り返した後、乾燥DMF200mLに分散した。ここに滴下ロートから2−イミダゾリジノン8.69g(101mmol)を溶かしたDMF溶液40mLを滴下して加え、室温で1時間、80℃で1時間撹拌した。1−ブロモデカン25.0mL(121mmol)を加え24時間撹拌した。DMFを減圧留去した後、クロロホルム200mLを加えて、500mLの分液ロートに移して水200mLで2回洗浄した。クロロホルム層を回収し硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製したところ、無色固体の1−デシル−2−イミダゾリドン6.73g(収率:29.5%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.879(3H,t,J=6.9Hz),1.26〜1.30(14H,m),1.48〜1.52(2H,m),3.17(2H,t,J=7.4Hz),3.41(4H,s),4.36(1H,brs).EI−MS,m/z:226(M)
+,211(M−CH
3)
+,197(M−C
2H
5)
+,183(M−C
3H
7)
+,169(M−C
4H
9)
+,155(M−C
5H
11)
+,141(M−C
6H
13)
+,127(M−C
7H
15)
+,113(M−C
8H
17)
+,99(M−C
9H
19)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3219(w),2952(m),2916(s),2848(s),1685(s),1465(m),1458(s),1441(m),1377(m),1273(s),754(s),719(s).
続いて、100mLシュレンク管に1−デシル−2−イミダゾリドン2.13g(9.42mmol)、ヨウ化銅(I)198mg(1.04mmol)、炭酸カリウム2.82g(20.4mmol)を加えアルゴン雰囲気下にし、N,N’−ジメチルエチレンジアミン208μL(2.00mmol)、及び2Mの臭化ビニルのトルエン溶液20mL(40mmol)を加えて、80℃で24時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製することにより、無色液体の1−デシル−3−ビニル−2−イミダゾリドンを1.75g得た(収率:72.6%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.88(3H,t,J=6.9Hz),1.26〜1.30(14H,m),1.50〜1.56(2H,m),3.24(2H,t,J=7.4Hz),3.42〜3.53(4H,m),4.03(1H,d,J=15.9Hz),4.16(1H,d,J=8.9Hz),7.01(1H,dd,J=8.9,15.9Hz).EI−MS,m/z:252(M)
+,237(M−CH
3)
+,223(M−C
2H
5)
+,209(M−C
3H
7)
+,195(M−C
4H
9)
+,181(M−C
5H
11)
+,167(M−C
6H
13)
+,153(M−C
7H
15)
+,139(M−C
8H
17)
+,125(M−C
9H
19)
+,111(M−C
10H
21)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2924(m),2854(w),1707(s),1622(m),1487(m),1427(s),1367(m),1338(w),1263(s),980(w),816(m),750(m).
参考例−28
【0115】
【化41】
【0116】
アルゴンガス風船および100mL滴下ロートを付した300mL二口フラスコを用意し、二口フラスコに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)2.31g(96.5mmol)を取り、50mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。これをもう一度繰り返した後、乾燥DMF180mLに分散した。ここに滴下ロートから2−イミダゾリジノン7.81g(87.6mmol)を溶かしたDMF溶液40mLを加え、室温で1時間、80℃で1時間撹拌した。1−ブロモドデカン25.0mL(104mmol)を加え24時間撹拌した。DMFを減圧留去した後、クロロホルム200mLを加えて、500mLの分液ロートに移して水200mLで2回洗浄した。クロロホルム層を回収し硫酸マグネシウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=1/2)で精製したところ、無色固体の1−ドデシル−2−イミダゾリドン8.09g(収率:36.3%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.880(3H,t,6.9Hz),1.26〜1.30(18H,m),1.48〜1.52(2H,m),3.17(2H,t,J=7.4Hz),3.41〜3.43(4H,m)4.16(1H.brs). EI−MS,m/z:254(M)
+,239(M−CH
3)
+,225(M−C
2H
5)
+,211(M−C
3H
7)
+,197(M−C
4H
9)
+,183(M−C
5H
11)
+,169(M−C
6H
13)
+,155(M−C
7H
15)
+,141(M−C
8H
17)
+,127(M−C
9H
19)
+,113(M−C
10H
21)
+,99(M−C
11H
23)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3219(w),2954(w),2914(w),2846(w),1684(m),1466(w),1458(w),1375(w),1274(m),754(m),719(m).
続いて、100mLシュレンク管に1−ドデシル−2−イミダゾリドン1.51g(5.94mmol)、ヨウ化銅(I)120mg(0.631mmol)、炭酸カリウム1.67g(12.1mmol)を加えアルゴン雰囲気下にし、N,N’−ジメチルエチレンジアミン123μL(1.18mmol)、及び2Mの臭化ビニルのトルエン溶液12mL(24mmol)を加えて、80℃で16時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開液:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製することにより、無色液体の1−デシル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.13g(収率:68.0%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.88(3H,t,J=6.9Hz),1.25〜1.30(18H,m),1.50〜1.53(2H,m),3.24(2H,t,J=7.4Hz),3.42〜3.53(4H,m),4.04(1H,d,J=15.9Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),7.01(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:280(M)
+,265(M−CH
3)
+,251(M−C
2H
5)
+,237(M−C
3H
7)
+,223(M−C
4H
9)
+,209(M−C
5H
11)
+,195(M−C
6H
13)
+,181(M−C
7H
15)
+,167(M−C
8H
17)
+,153(M−C
9H
19)
+,139(M−C
10H
21)
+,125(M−C
11H
23)
+,111(M−C
12H
25)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2918(m),2850(m),1699(s),1622(w),1489(m),1439(m),1371(w),1279(m),985(w),818(m),771(w),746(w).
参考例−29
【0117】
【化42】
【0118】
アルゴン雰囲気下、2−イミダリドン7.33g(85.1mmol)のDMF溶液(43mL)にベンゾイルクロリド9.9mL(85mmol)のDMF溶液(7mL)を滴下して室温で5時間撹拌した。生じた沈殿を濾取し、ジクロロメタンで洗浄したところ、無色固体のN,N−ジメチル−2−オキソ−1−イミダゾリジンメタンアミニウムクロリド12.6g(収率:83%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6,ppm),δ:3.42(3H,s),3.44(3H,s),3.50(2H,t,J=7.6Hz),4.42(2H,t,J=7.6Hz),8.46(1H,s),8.85(1H,bs).
次に、50mLナスフラスコにN,N−ジメチル−2−オキソ−1−イミダゾリジンメタンアミニウムクロリド10.7g(60.2mmol)および水1.5mL(83mmol)を加えて80℃で2時間撹拌した。室温で放置して生じた沈殿を回収し、飽和食塩水10mL、続いてジエチルエーテル10mLで洗浄したところ、無色固体の1−ホルミル−2−イミダゾリドン5.84g(収率:85.0%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:3.40(2H,d,J=7.9),3.69(2H,d,J=7.9Hz),7.85(1H,bs),8.75(1H,s).
続いて、アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−ホルミル−2−イミダゾリドン2.29g(20.1mmol)、ヨウ化銅(I)0.19g(1.0mmol)、炭酸カリウム5.54g(40.0mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.22mL(2.0mmol)および1Mの臭化ビニルのTHF溶液40.0mL(40.0mmol)を加えて、80℃で9時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製し、さらにジクロロメタンとヘキサンとの混合溶媒から再結晶精製することにより、無色粉状固体の1−ホルミル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.76g(収率:62.5%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:3.67(2H,t,J=8.0Hz),3.90(2H,t,J=8.0Hz),4.41(1H,dd,J=1.3,15.9Hz),4.54(1H,dd,J=1.3,9.0Hz),7.01(1H,dd,J=9.0,15.9Hz),9.02(1H,s).EI−MS,m/z:140(M)
+,111(M−CHO)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2970(w),2910(w),1732(m),1697(m),1631(m),1475(m),1435(m),1412(m),1350(m),1270(m).
参考例−30
【0119】
【化43】
【0120】
アルゴン雰囲気下、50mLのシュレンク管に1−アセチル−2−イミダゾリドン1.29g(10.1mmol)、ヨウ化銅(I)98mg(0.52mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.11mL(1.0mmol),炭酸カリウム2.76g(20.0mmol)および1Mの臭化ビニルのTHF溶液20.0mL(20.0mmol)を加えて80℃で9時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色液体の1−アセチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.46g(収率:94.4%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.54(3H,s),3.57(2H,t,J=8.2Hz),3.93(2H,t,J=8.2Hz),4.34(1H,dd,J=1.2,15.8Hz),4.48(1H,dd,J=1.2,9.0Hz),6.99(1H,dd,J=9.0,15.8Hz).EI−MS,m/z:154(M)
+,111(M−CHO)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2966(w),2910(w),1722(m),1678(m),1630(m),1475(m),1429(m),1360(m),1302(m),1257(m),1101(m),1036(m).
参考例−31
【0121】
【化44】
【0122】
アルゴン雰囲気下、50mLのシュレンク管に1−アセチル−4−メチル−2−イミダゾリドン(1−アセチル−5−メチル−2−イミダゾリドンを17%含有)1.428g(10.05mmol)、ヨウ化銅(I)95mg(0.50mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.11mL(1.0mmol),炭酸カリウム2.78g(20.1mmol)および1Mの臭化ビニルのTHF溶液20.0mL(20.0mmol)を加えて80℃で11時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、1−アセチル−4−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドンおよび1−アセチル−5−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドンの混合物1.611g(収率:95.35%,
1H−NMRから求めた組成比:83/17)を無色液体として得た。(1−アセチル−4−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.35(3H,d,J=6.2Hz),2.54(3H,s),3.59(1H,dd,J=2.9,11.3Hz),3.92(1H,dd,J=9.0,11.3Hz),4.04〜4.11(1H,m),4.45(1H,dd,J=1.1,16.2Hz),4.50(1H,dd,J=1.1,9.3Hz),6.85(1H,dd,J=9.3,16.2Hz).(1−アセチル−5−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.39(3H,d,J=6.3Hz),2.51(3H,s),3.13(1H,dd,J=2.9,9.5Hz),3.66(1H,dd,J=9.5,9.5Hz),4.04〜4.11(1H),4.32(1H,dd,J=1.1,15.9Hz),4.50(1H),7.00(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:168(M)
+,125(M−COCH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2970(w),2937(w),1728(m),1684(m),1633(m),1373(m),1340(m),1254(m),1219(w),1174(w),1107(w),1041(w),966(m),842(m).
参考例−32
【0123】
【化44】
【0124】
アルゴン雰囲気下、50mLのシュレンク管に1−アセチル−4,4−ジメチル−2−イミダゾリドン 1.563g(10.01mmol)、ヨウ化銅(I)99mg(52mmol)、炭酸カリウム2.791g(20.19mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.11mL(1.0mmol)および1Mの臭化ビニルのTHF溶液20.0mL(20.0mmol)を加えて、80℃で11時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮し、残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色液体の1−アセチル−4,4−ジメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.552g(収率:88.08%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:2.54(6H,s),3.61(2H,s),4.59(1H,dd,J=0.6,10.0Hz),5.01(1Hdd,J=0.6,16.6Hz),6.52(1H,dd,J=10.0,16.6Hz).EI−MS,m/z:182(M)
+,167(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2978(w),2951(w),2898(w),1722(m),1676(m),1647(w),1626(w),1365(m),1308(m),1200(m),1039(w),982(w),957(w).
参考例−33
【0125】
【化45】
【0126】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−プロピオニル−2−イミダゾリドン2.86g(20.1mmol)、ヨウ化銅(I)0.19g(1.0mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.21mL(2.0mmol),炭酸カリウム5.53g(40.0mmol)および1Mの臭化ビニルのTHF溶液40.0mL(40.0mmol)を加えて、70℃で7時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色固体の1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.83g(収率:83.6%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.17(3H,t,J=7.4Hz),2.96(2H,q,J=7.4Hz),3.57(2H,t,J=8.2Hz),3.93(2H,t,J=8.2Hz),4.33(1H,dd,J=1.1,15.9Hz),4.46(1H,dd,J=1.1,9.0Hz),6.99(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:168(M)
+,139(M−C
2H
5)
+,111(M−COC
2H
5)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3111(w),2979(w),1716(m),1691(m),1633(m),1402(m),1360(m),1360(m),1230(m),1049(m).
参考例−34
【0127】
【化46】
【0128】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−ブチリル−2−イミダゾリドン3.65g(23.4mmol)、ヨウ化銅(I)0.19mg(1.0mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.22μL(2.0mmol),炭酸カリウム5.54g(40.0mmol)の混合物に1Mの臭化ビニルのTHF溶液40.0mL(40.0mmol)を加えて80℃で9時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色固体の1−ブチリル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.88g(収率:67.5%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.98(3H,t,J=7.4Hz),1.70(2H,sext,J=7.4Hz),2.93(2H,t,J=7.4Hz),3.56(2H,t,J=8.2Hz),3.93(2H,t,J=8.2Hz),4.33(1H,dd,J=1.1,15.9Hz),4.46(1H,dd,J=1.1,9.0Hz),6.99(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:182(M)
+,167(M−CH
3)
+,153(M−C
2H
5)
+,126,111(M−COC
3H
7)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2958(w),2875(w),1720(m),1680(m),1623(m),1488(m),1389(m),1311(m),1273(m),1003(m).
参考例−35
【0129】
【化47】
【0130】
アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1−イソブチリル−2−イミダゾリドン3.14g(20.1mmol)、ヨウ化銅(I)0.19g(1.0mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン0.22mL(2.0mmol),炭酸カリウム5.58g(40.4mmol)の混合物に1Mの臭化ビニルのTHF溶液40.0mL(40.0mmol)を加えて80℃で9時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。アルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色固体の1−イソブチリル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.69g(収率:73.4%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.18(6H,d,J=6.8Hz),3.56(2H,t,J=8.2Hz),3.85(1H,sept,J=6.8Hz),3.92(2H,t,J=8.2Hz),4.33(1H,dd,J=1.1,15.9Hz),4.47(1H,dd,J=1.1,9.0Hz),7.00(1H,dd,J=9.0,15.9Hz).EI−MS,m/z:182(M)
+,167(M−CH
3)
+,139(M−C
3H
7)
+,111(M−COC
3H
7)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2970(w),2897(w),1718(m),1668(m),1630(m),1387(m),1360(m),1246(m),1178(m),1001(m).
参考例−36
【0131】
【化48】
【0132】
50mLナスフラスコに1−アセチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.85g(18.5mmol)を取り、ここへ1N水酸化ナトリウム水溶液20mLを加えて室温で5時間撹拌した。水を減圧留去した後、クロロホルムを加えて不溶物を濾別した。濾液を濃縮することにより、無色固体の1−ビニル−2−イミダゾリドン1.76g(収率:85.3%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:3.53〜3.63(4H,m),4.09(1H,d,J=15.9Hz),4.23(1H,d,J=8.9Hz),6.11(1H,bs),6.95(1H,dd,J=8.9,15.9Hz).EI−MS,m/z:112(M)
+.
参考例−37
【0133】
【化49】
【0134】
50mLナスフラスコに1−アセチル−4,4−ジメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.733g(15.00mmol)を取り、ここへ1N水酸化ナトリウム水溶液22.5mLを加え、室温で16時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色液体の5,5−ジメチル−1−ビニル−2−イミダゾリドン1.257g(収率:59.59%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.48(6H,s),3.21(2H,s),4.28(1H,d,J=10.0Hz),4.65(1H,d,J=16.6Hz),6.60(1H,dd,J=10.0,16.6Hz).MS(EI,m/z)140(M)
+,125(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3217(w),3111(w),2989(w),2968(w),2937(w),2891(w),1691(m),1633(m),1489(w),1427(m),1369(m),1313(m),1265(w),1207(m),1180(m),1132(w),1070(w),985(w),840(w).
参考例−38
【0135】
【化50】
【0136】
アルゴンガス風船および50mL滴下ロートを付した100mL二口フラスコに4−メチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン(5−メチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドンを11%含有)2.01g(12.9mmol)を加え、そこへ1,4−ジオキサン30mLを加えて溶解させた。次に、滴下ロートに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)680mg(15.4mmol)を取り、10mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。この操作をもう一度繰り返した後、乾燥1,4−ジオキサン10mLに分散させて、反応溶液に滴下して加え、溶液を室温で30分、60℃で2時間撹拌した。反応溶液に氷浴下でヨードメタン1.7mL(27.3mmol)を加え、30分撹拌した後、12時間室温で撹拌した。析出した固形物を濾別した後、濾液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製したところ、3,4−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドンおよび3,5−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドンの混合物1.72g(収率:78.4%,
1H−NMRから求めた組成比:85/15)を無色液体として得た。(3,4−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.16(3H,t,J=7.4Hz),1.28(3H,d,J=6.2Hz),2.83(3H,s),2.94(2H,q,J=7.4Hz),3.35(1H,dd,J=6.4,11.4Hz),3.65〜3.57(1H,m),3.98(1H,dd,J=9.0,11.4Hz). (3,5−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.14(3H,t,J=7.4Hz),1.35(3H,d,J=6.3Hz),2.86(3H,s),2.93(2H,q,J=7.4Hz),3.35(1H),3.57(1H,dd,J=8.9,8.9Hz),4.38〜4.43(1H,m).EI−MS,m/z:170(M)
+,155(M−CH
3)
+,141(M−CH
2CH
3)
+,127,113(M−COCH
2CH
3)
+,100.IR(neat,cm
−1),ν:2974(w),2939(w),1720(m),1676(m),1482(w),1460(w),1429(w),1375(m),1288(m),1244(m),1186(w),1126(w),1061(w),1021(w),947(w).
次いで、50mLナスフラスコに3,4−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン(3,5−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドンを15%含有)2.39g(15.3mmol)を取り、メタノール9.3mLに溶解した。ここに1N水酸化ナトリウム水溶液18.6mLを加え、室温で18時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=10/1)で精製することにより、1,5−ジメチル−2−イミダゾリドンおよび1,4−ジメチル−2−イミダゾリドンの混合物1.66g(収率94.9%,
1H−NMRから求めた組成比:85/15)を無色液体として得た。(1,5−ジメチル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.25(3H,d,J=6.1Hz),2.74(3H,s),2.97(1H,dd,J=8.2,8.2Hz),3.51(1H,dd,J=8.2,8.2Hz),3.56〜3.65(1H,m),5.05(1H,brs).(1,4−ジメチル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.24(3H,d,J=6.2Hz),2.74(3H,s),2.97(1H),3.52(1H,dd,J=8.4,8.4Hz),3.74〜3.82(1H,m),5.05(1H).EI−MS,m/z:114(M)
+,100.IR(neat,cm
−1),ν:3282(w),2970(w),2937(w),2871(w),1676(m),1495(w),1444(w),1400(w),1379(w),1353(m),1325(w),1263(m),1225(w),1066(w),943(w).
続いて、アルゴン雰囲気下、50mLのシュレンク管に1,5−ジメチル−2−イミダゾリドン(1,4−ジメチル−2−イミダゾリドンを15%含有)1.030g(9.023mmol)、ヨウ化銅92mg(0.48mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン100μL(0.93mmol)、炭酸カリウム2.470g(17.87mmol)、臭化ビニル1.2mL(17.52mmol)およびトルエン8.8mLを加えて、70℃で1時間、続いて80℃で18時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、1,5−ジメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドンおよび1,4−ジメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドンの混合物0.881g(収率:69.6%,
1H−NMRから求めた組成比:85/15)を無色液体として得た。(1,5−ジメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.30(3H,d,J=6.0Hz),2.82(1H,s),2.98〜3.04(1H,m),3.59〜3.67(2H,m),4.02(1H,d,J=15.8Hz),4.16(1H,d,J=9.0Hz),7.01(1H,dd,J=9.0,15.8Hz).(1,4−ジメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.32(3H,d,J=6.2Hz),2.84(1H,s),2.98〜3.04(1H,m),3.51〜3、56(2H,m),4.13〜4.19(2H,m),6.87(1H,dd,J=9.3,16.2Hz).EI−MS,m/z:140(M)
+,125(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2972(w),2924(w),2871(w),1701(m),1626(m),1487(w),1431(m),1398(m),1346(w),1277(w),1255(m),1227(w),1196(w),1111(w),1061(w),1049(w),1012(w),979(w).
参考例−39
【0137】
【化51】
【0138】
アルゴンガス風船および20mL滴下ロートを付した50mL二口フラスコに4,4−ジメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン500mg(2.94mmol)を加え、そこへ1,4−ジオキサン6mLを加えて溶解させた。次に、滴下ロートに水素化ナトリウム(55%オイルサスペンション)140mg(5.23mmol)を取り、5mL脱水ヘキサンに分散し上澄みをシリンジで取り除いた。この操作をもう一度繰り返した後、乾燥1,4−ジオキサン6mLに分散させて、反応溶液に滴下して加え、溶液を室温で30分、60℃で2時間撹拌した。反応溶液に氷浴下でヨードメタン300μL(4.89mmol)を加え、30分撹拌した後、室温で12時間撹拌した。析出した固形物を濾別した後、濾液を濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム/メタノール=30/1)で精製したところ、無色液体の3,4,4−トリメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン488mg(収率:90.0%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.16(2H,t,J=7.4Hz),1.28(6H,s),2.77(3H,s),2.96(2H,q,J=7.4Hz),3.59(2H,s).EI−MS,m/z:184(M)
+,169(M−CH
3)
+,155(M−C
2H
5)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2972(w),2940(w),2902(w),2881(w),1720(s),1676(s),1425(w),1371(s),1288(w),754(w).
次いで、25mLナスフラスコに3,4,4−トリメチル−1−プロピオニル−2−イミダゾリドン184mg(1.00mmol)を取り、メタノール1.0mLに溶解した。これに1N水酸化ナトリウム水溶液2.0mLを加え、室温で12時間撹拌した。減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=20/1)で精製することにより、無色液体の1,5,5−トリメチル−2−イミダゾリドン122mg(収率:95.2%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.25(6H,s),2.69(3H,s),3.16(2H,s),4.17(1H,s).EI−MS,m/z:128(M)
+,113(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:3230(w),3082(w),2968(w),2929(w),2837(w),1672(m),1689(m),1488(m),1471(w),1396(m),1363(m),1330(m),1267(w),1211(w),1169(w),1079(w),1024(w),996(w).
続いて、アルゴン雰囲気下、100mLのシュレンク管に1,5,5−トリメチル−2−イミダゾリドン1.05g(8.18mmol)、ヨウ化銅81mg(0.43mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン90μL(0.84mmol)、炭酸カリウム2.83g(20.5mmol)、臭化ビニルの2.0mol/Lのトルエン溶液を10mL(20mmol)加えて、75℃で14時間撹拌した。反応液をセライトで濾過して濾液を濃縮した後、蒸留精製(65℃/8Pa)することにより、無色固体の1,5,5−トリメチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン0.985g(収率:78.1%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:1.22(6H,s),2.69(3H,s),3.17(2H,s),3.93(1H,d,J=15.9Hz),4.08(1H,d,J=8.9Hz),6.97(1H,dd,J=8.9,15.9Hz).EI−MS,m/z:154(M)
+,139(M−CH
3)
+.IR(neat,cm
−1),ν:2972(m),2935(w),2875(w),1691(s),1621(s),1481(s),1435(s),1396(s),1328(s),1211(s),829(w),734(s).
参考例−40
【0139】
【化52】
【0140】
アルゴンガス風船を付した25mLナスフラスコに2−イミダゾリドン1.03g(12.0mmol)とラウリン酸無水物9.19g(24.0mmol)を加え140℃で3時間撹拌した。反応液をヘキサンに加えたところ、無色固体の1−(ドデシロイル)−2−イミダゾリジノン2.21g(収率:68.7%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.877(3H,t,J=6.9Hz),1.25〜1.36(16H,m),1.61〜1.68(2H,m),2.91(2H,t,J=7.5Hz),3.46〜3.50(2H,m),3.95(2H,t,J=8.0Hz),5.01(1H,s).EI−MS,m/z:268(M)
+,253(M−CH
3)
+,239(M−C
2H
5)
+,225(M−C
3H
7)
+,211(M−C
5H
11)
+,197(M−C
6H
13)
+,183(M−C
7H
15),155,141,128,113,100,87.IR(neat,cm
−1),ν:3240(w),2914(w),2848(w),1738(m),1674(w),1468(w),1458(w),1400(w),1273(w),719(w).
続いて、100mLシュレンク管に1−(ドデシロイル)−2−イミダゾリドン4.30g(16.0mmol)、ヨウ化銅(I)156mg(0.819mmol)、炭酸カリウム4.43g(32.1mmol)を加えアルゴン雰囲気下にし、N,N’−ジメチルエチレンジアミン180μL(1.67mmol)、及び2Mの臭化ビニルのTHF溶液16ml(32mmol)を加えて、75℃で13時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮した後、アルミナクロマトグラフィー(展開液:クロロホルム)で精製することにより、無色固体の1−(ドデシロイル)−3−ビニル−2−イミダゾリドン4.14g(収率:87.9%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3,ppm),δ:0.875(3H,t,J=5.8Hz),1.25〜1.36(16H,m),1.62〜1.69(2H,m),2.94(2H,t,J=7.6Hz),3.54〜3.58(2H,m),3.90〜3.94(2H,m),4.33(1H,d,J=15.6Hz),4.46(1H,d,J=9.2Hz),6.99(1H,dd,J=9.2,15.6Hz).EI−MS,m/z:294(M)
+,279(M−CH
3)
+,265(M−C
2H
5)
+,251(M−C
3H
7)
+,223(M−C
5H
11)
+,209(M−C
6H
13)
+,183,169,154,141.IR(neat,cm
−1),ν:2948(m),2916(m),2866(w),2848(m),1714(s),1695(s),1633(s),1485(m),1468(m),1404(s),1284(s),1276(s),982(m),746(s).
前記実施例および参考例より得られたN−ビニル−2−イミダゾリドン化合物をナスフラスコに所定量秤量し、これに対し1/100当量のラジカル重合開始剤を加えて、所定濃度になるように溶媒を加えた後、脱酸素操作し、所定温度で12〜20時間反応を行った。反応終了後、過剰量のジエチルエーテルに投入して不溶物を回収した。ジエチルエーテルにポリマーが溶解する場合は溶媒を留去してポリマーを回収した。GPC(展開液:0.01MのLiCl含有DMF溶液、ポリスチレン換算)を用いて、得られたポリマーの重量平均分子量(Mw)および分子量分散度(PD)を求めた。ポリマーの1重量%水溶液(分散液)を、恒温槽内に設置した光学セルに充填し、温度を変えたときの650nmの光の透過光強度を照度計を用いて計測した。透過光強度の温度変化が最大となる温度をLCSTとした。
【0141】
実施例−1
【0142】
【化53】
【0143】
参考例−20で得られた1−エチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン279mg(2.03mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)3.32mg(20.2μmol)を、二方コックを付した10mLナスフラスコに取り、エタノール0.5mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し65℃で12時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル100mLに滴下したところ、ポリ(1−エチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)を無色固体の沈殿物として201mg回収した。Mw:37,800,PD:1.75,収率:72%,LCST:49.5℃.
実施例−2
【0144】
【化54】
【0145】
参考例−20で得られた1−エチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン285mg(1.99mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)3.54mg(21.6μmol)を、二方コックを付した10mLナスフラスコに取り、エタノール0.5mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し65℃で12時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル100mLに滴下したところ、ポリ(1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)を無色固体の沈殿物として222mg回収した。Mw:140,000,PD:4.48,収率:78%,LCST:45.5℃.
実施例−3
【0146】
【化55】
【0147】
参考例−21で得られた1−n−プロピル−3−ビニル−2−イミダゾリドン873mg(5.66mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)9.29mg(56.6μmol)を、二方コックを付した10mLナスフラスコに取り、1,4−ジオキサン2.83mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し75℃で12時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル300mLに滴下したところ、ポリ(1−n−プロピル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)を無色固体の沈殿物として751mg回収した。Mw:19,800,PD:2.19,収率:86%,LCST:17.5℃.
実施例−4
【0148】
【化56】
【0149】
参考例−22で得られた1−イソプロピル−3−ビニル−2−イミダゾリドン1.55g(10.1mmol)および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)17.0mg(104μmol)を、二方コックを付した10mLナスフラスコに取り、1,4−ジオキサン2.5mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し80℃で12時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル300mLに滴下することにより、ポリ(1−イソプロピル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)を無色固体の沈殿物として1.41g得た。Mw:28,400,PD:2.61,収率:91%,LCST:26.5.
実施例−5
【0150】
【化57】
【0151】
参考例−30で得られた1−アセチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン7.72g(50.1mmol)および2,2’−アゾイソブチロニトリル(AIBN)83mg(0.50mmol)を、二方コックを付した50mLナスフラスコに取り、DMF17mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し60℃で20時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル500mLに滴下することにより、ポリ(1−アセチル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)を無色固体の沈殿物として3.71g得た。Mw:149,600,PD:2.30,収率:48%,LCST:30.4℃.
実施例−6
【0152】
【化58】
【0153】
参考例−33で得られた1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン2.70g(16.0mmol)およびAIBN27mg(0.16mmol)を、二方コックを付した25mLナスフラスコに取り、DMF5.3mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し70℃で20時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル200mLに滴下することにより、ポリ(1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)を無色固体の沈殿物として2.48g得た。Mw:152,300,PD:3.41,収率:92%,LCST:30.7℃.
実施例−7
【0154】
【化59】
【0155】
参考例−33で得られた1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン671mg(3.99mmol)、参考例−36で得られた1−ビニル−2−イミダゾリドン447mg(3.99mmol)およびAIBN13mg(80μmol)を、二方コックを付した10mLナスフラスコに取り、DMF3mLに溶解した。油拡散ポンプを用いて凍結脱気後、封管し70℃で15時間撹拌した。重合溶液をジエチルエーテル200mLに滴下したところ、式(62)に示した共重合体を無色固体の沈殿物として839mg回収した。
1H−NMRの積分値から見積もった共重合組成比x/yは50/50であった。Mw:68,600,PD:2.21,収率:75%,LCST:23.6℃.
実施例−1と同様な操作で、参考例−23および参考例−19で得られたN−ビニル−2−イミダゾリドン化合物をそれぞれ所定量混合し、AIBNを開始剤として、所定温度で12時間ラジカル重合した。共重合組成比x/yは
1H−NMRの積分値から求めた。結果を表1に示した。
【0156】
【化60】
【0157】
【表1】
【0158】
実施例−1と同様な操作で、参考例−24および参考例−19で得られたN−ビニル−2−イミダゾリドン化合物をそれぞれ所定量混合し、AIBNを開始剤として、ラジカル重合(12h)した。共重合組成比x/yは
1H−NMRの積分値から求めた。結果を表2に示した。
【0159】
【化61】
【0160】
【表2】
【0161】
実施例−6で得られたポリ(1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)(Mw:152,300、PD:3.41)のDMF溶液に1Nの水酸化ナトリウム水溶液をモノマーユニットに対して0.2,0.4または0.6当量加えて室温で24時間撹拌した。反応溶液を透析チューブ(Spectra/Por
R Dialysis Membrane MWCO:1,000)に納め、24時間水で透析を行った後、チューブ内の溶液を濃縮した。加水分解率は
1H−NMRの積分値から見積もった。結果を表3に示した。
【0162】
【化62】
【0163】
【表3】
【0164】
実施例−19
[ポリスチレン製シャーレへの被覆]
参考例−33で得られた1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン0.8gをエタノール9mLに溶解し、コーニング社製60mmφファルコンペトリディッシュに0.8mL添加した。NHVコーポレーション社製の電子線照射装置(EBC−300)を用いて、上記ペトリディッシュに10メガラドの照射量で電子線を照射し、ペトリディッシュ表面に1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドンをグラフト重合することによって、ペトリディッシュ表面をポリ(1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)で被覆した。電子線照射終了後、エタノール50mLおよびイオン交換水100mlによりペトリディッシュを洗浄し、残存モノマーを取り除き、デシケーター内で乾燥して、細胞培養用基材を得た。協和界面科学(株)製接触角計DM300を用いて、水中、40℃および20℃での気泡(3μL)接触角(θ)を測定し、40℃および20℃の対水接触角(180−θ)はそれぞれ、44.4°および36.8°であり、温度応答性の表面として有効に作用した。
[細胞培養評価および剥離評価]
上記細胞培養用基材を用い、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO細胞)(2.8×10
5個/mL)1.0mLを播種し、10vol%ウシ胎児血清を含むHam‘sF−12培地4mLを加え、37℃、CO
2濃度5%で培養した。所定時間毎に、10×10倍の倒立型位相差顕微鏡(オリンパス社 IX83)で接着細胞数をカウントした。初期細胞密度100個/mm
2に対して、3日間で細胞接着密度が710個/mm
2に達し、ポリ(1−プロピオニル−3−ビニル−2−イミダゾリドン)は細胞培養用材料として有効に作用した。