(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の様々な実施形態は、基板保持体の、基板保持構成から基板非保持構成までの信頼性のある連続的な付勢を提供する。連続的な付勢は、基板保持体を基板から係合解除するための、重力に対する依存を補い、低減し、あるいは置き換え、それにより基板を基板容器から安全に取り外すことを保証する。
【0007】
従来のSMIFポッドでは、基板保持体の重量(すなわち重力)は、ドアを取り外す際に、基板保持体を基板から外すための唯一の刺激である。典型的にはポリマーから製造される基板保持体は、特に内部に基板保持体が存在する基板容器の洗浄後に、ある接着品質を有する表面を生成し得る。接着品質は、基板保持体をハングアップさせ、基板から十分に外れないようにするものとして観察されてきた「粘着性」を機構に与える。本開示の様々な実施形態は、作動連結部の付勢を連続的に提供し、それによって作動連結部は、完全に係合された状態から完全に開放された状態までの、作動連結部のストローク全体にわたって粘着性を克服する。このような連続的な付勢は、底部ドアおよび付随するHバーキャリアがハウジングから取り外されたときに、基板保持体が自由になってウエハから離れることを保証する。
【0008】
場合によっては、作動連結部に付勢力を与えることによる有害な効果は、作動連結部に元の設計基準よりも大きな力がかかり、付加された力荷重に耐えられない点にある。例えば、底部ドアが所定の位置にあり、作動連結部が底部ドアと作動連結部の付勢力との間で圧縮されるとき、連結部(例えば、底部ドアの内面に沿ってまたがるローラホイールに取り付けられたクリップ、および/または作動連結部と基板保持体との間の枢軸に取り付けられたクリップ)上のある点における応力は、重力付勢に対して設計されたシステムよりも数倍大きくなる場合がある。付勢によって引き起こされるそのような付加的な力は、作動連結アセンブリが分解される事例を増加させるのに十分な大きさになり得る。例えば、ローラホイールが基板保持体から外れる場合があり、および/または基板保持体が作動連結アセンブリの枢軸から外れる場合がある。作動連結アセンブリのこのような分解は、基板保持体の前述のハングアップと同様に致命的な影響を引き起こす可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、本開示の様々な実施形態は、既存の基板保持体および/または作動連結部と嵌合するように構成された追加の固定構成部品を含み、付勢に起因して負荷が増大した場合のシステムの完全性を保証し、作動連結部が付勢されているか不勢されていないかにかかわらず、全体として作動連結部の信頼性を向上させる。いくつかの実施形態では、固定構成部品は、取り外すために横方向の力(てこツール等による)を課すことを必要とするように設計されている。作動連結部は、動作時に、実質的に横方向の力を受けないので、固定構成部品は、横方向ではなく軸方向に作用する付勢力、すなわち動作の垂直力によっては外れない。
【0010】
本開示の様々な実施形態はまた、ドアアセンブリを容器部分内に取り付けるためのトルク要求を低減する。従来のSMIFポッドは、ドアをドームにラッチし、ドームからラッチ解除するために、7インチ・ポンド(in・lbf)を超えるトルクを必要とすることもある。ドアアセンブリをドームにラッチ止めし、ドームからラッチ解除するときに付随するトルク要求を低減するために、ドアラッチの作動に力アシストを提供するばね負荷式の構成が開示されている。例えば、ドーム内におけるドアアセンブリのラッチ動作中に、ラッチ動作のためのトルク要求が50%を超えて低減されることがテストによって示されている。
【0011】
構造的には、本開示の様々な実施形態では、開口を画定するドアフレームを含む容器部分と、ドアフレーム内に取り付けられるように構成されたドアとを含む基板容器が開示される。作動連結アセンブリは、フレーム、基板保持体アセンブリ、およびスピンドルを含み、スピンドルは、フレームおよび基板保持体アセンブリに枢動可能に取り付けられ、フレームは、容器部分の内壁に取り付けられ、基板保持体アセンブリは、ドアフレームの開口内に延びることができる。作動連結アセンブリは、選択的に基板保持位置に構成可能であり、基板保持位置においては、ドアがドアフレーム内に着座したときに、基板保持体アセンブリがドアに接触し、ドアによって作動する。作動連結アセンブリはまた、選択的に基板非保持位置に構成可能であり、基板非保持位置においては、ドアがドアフレームに存在しないときに、基板保持体アセンブリがドアフレームの開口内に延びる。フレーム、スピンドル、および基板保持体アセンブリのうちの少なくとも1つに動作可能に結合されている付勢部材は、作動連結アセンブリを基板非保持位置に付勢する。
【0012】
本開示の様々な実施形態では、接合されて内部チャンバを画定する前面パネルおよび背面パネルを含む基板容器用のドアが開示される。ラッチカムは、内部チャンバ内のドアに取り付けられ、カム軸を中心に回転可能である。内部チャンバ内に配置され、ラッチカムに動作可能に結合されたラッチアーム。弧状ばねは、第1端部と第2端部とを有し、第1端部はラッチカムに枢動可能に結合され、第2端部はラッチアームに枢動可能に結合されている。ラッチカムは、ドアがラッチされていない構成にある第1角度姿勢から、ドアが完全にラッチされた構成にある第2角度姿勢まで回転可能である。弧状ばねは、第1角度姿勢と第2角度姿勢との間の中間角度姿勢で最大圧縮状態になる。
【0013】
本開示の様々な実施形態では、開口を画定するドアフレームを含む容器部分と、ドアフレーム内に取り付けられるように構成されたドアとを含む容器部分を含む基板容器が開示される。ドアは、接合されて内部チャンバを画定する前面パネルおよび背面パネルと、内部チャンバ内でドアに取り付けられ、カム軸を中心に回転可能なラッチカムであって、ドアがラッチされていない構成にある第1角度姿勢からドアがラッチされた構成にある第2角度姿勢まで回転可能であるラッチカムと、内部チャンバ内に配置され、ラッチカムおよび弧状ばねに動作可能に結合されたラッチアームであって、弧状ばねが第1端部および第2端部を有し、第1端部がラッチカムに枢動可能に結合されており、第2端部がラッチアームに枢動可能に結合されており、弧状ばねが、第1角度姿勢と第2角度姿勢との間にある中間角度姿勢で最大圧縮状態となる、ラッチアームとを含む。1以上の実施形態では、作動連結アセンブリは、フレーム、基板保持体アセンブリ、およびスピンドルを含み、スピンドルはフレームおよび基板保持体アセンブリに枢動可能に取り付けられ、フレームは容器部分の内壁に取り付けられ、基板保持体アセンブリは、ドアフレームの開口内に延びることができる。これらの実施形態では、作動連結アセンブリは、選択的に基板保持位置に構成可能であり、基板保持位置においては、ドアがドアフレーム内に着座したときに、基板保持体アセンブリがドアに接触し、ドアによって作動する。また、これらの実施形態では、作動連結アセンブリは、選択的に基板非保持位置に構成可能であり、基板非保持位置においては、ドアがドアフレームに存在しないときに、基板保持体アセンブリがドアフレームの開口内に延びることができる。付勢部材は、フレーム、スピンドル、および基板保持体アセンブリのうちの少なくとも1つに動作可能に結合され、作動連結アセンブリを基板非保持位置に付勢する。
【0014】
本開示の様々な実施形態において、基板を基板キャリア内に保持する方法は、基板キャリア内において、作動連結アセンブリを、基板を選択的に基板キャリア内に保持するための基板保持位置に構成することと、作動連結アセンブリが基板保持位置にあるときに、作動連結アセンブリを基板非保持位置に付勢することとを含む。
【0015】
本開示の様々な実施形態において、容器部分は、開口を画定するドアフレームと、ドアフレーム内に取り付けられるように構成されたドアと、作動連結アセンブリとを含む。作動連結アセンブリは、容器部分の内壁に取り付けられたフレームと、フレームに枢動可能に取り付けられたスピンドルと、スピンドルに枢動可能に取り付けられ、ドアフレームの開口内に延びることができる基板保持体アセンブリとを含む。ホイールおよび車軸は、基板保持体アセンブリの下端に取り付けられてもよく、車軸は、基板保持体アセンブリの下端で画定されたクリップイン構造によって基板保持体アセンブリに保持されている。いくつかの実施形態では、ホイール保持クリップが基板保持体アセンブリに取り付けられ、車軸が基板保持体アセンブリから解放されることを防止するように構成されている。作動連結アセンブリは、選択的に基板保持位置に構成可能であり、基板保持位置においては、ドアがドアフレーム内に着座したときに、基板保持アセンブリは、ホイールに接触し、ドアによって作動する。ホイールは、ドアの内部表面に沿って転がるように構成されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、ホイール保持クリップは、ホイール保持クリップを基板保持体アセンブリに固定するために基板保持体アセンブリと結合する複数のフック部分を含む。基板保持体アセンブリは、開口部を画定するベースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ホイール保持クリップの複数のフック部分のうちの少なくとも1つが、開口部の周囲に結合されている。ホイール保持クリップは、ホイール保持クリップを開口部内に位置合わせするための位置合わせ構造を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ホイールヨークが基板保持体アセンブリの下端に配置され、ホイールおよび車軸がホイールヨークに取り付けられている。いくつかの実施形態では、基板保持体アセンブリのクリップイン構造は、車軸をホイールヨーク内に保持するために車軸に付勢力を与える弾性カンチレバーを含み、ホイール保持クリップは、クリップイン構造の弾性カンチレバーが撓むことを防止し、それにより、クリップイン構造が車軸を解放するのを防止するように構成されている。様々な実施形態では、ホイール保持クリップの複数のフック部分のうち少なくとも1つがホイールヨークに結合されている。組み立て時に、ホイールヨークの周りの複数のフック部分のうち少なくとも1つを弾性的に変位させ、かつホイールヨークにクリップ留めするように、ホイール保持クリップを構成することもできる。いくつかの実施形態では、ホイールヨークに結合された複数のフック部分のうち少なくとも1つは、組み立て中にホイールヨーク上を摺動する引き込み構造を含む。
【0017】
本開示の様々な実施形態において、基板容器は、開口を画定するドアフレームを含む容器部分と、ドアフレーム内に取り付けられるように構成されたドアと、作動連結アセンブリとを含む。いくつかの実施形態では、作動連結部は、容器部分の内壁に取り付けられたフレームと、フレームに枢動可能に取り付けられた近位側、およびピボットシャフトを含む遠位側を有するスピンドルと、ドアフレームの開口内に延びることができ、スピンドルのピボットシャフトに枢動可能に取り付けられ、凹部を画定する基板保持体アセンブリとを含む。いくつかの実施形態では、基板保持体アセンブリに取り付けられ、基板保持体アセンブリとの間にピボットシャフトを捉える枢動ロッククリップ。枢動ロッククリップは、基板保持体アセンブリに結合されて枢動ロッククリップを基板保持体アセンブリに固定する複数のフック部分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、基板保持体アセンブリは、凹部を画定する軸方向延在部分を含み、軸方向延在部分は、軸方向に延びる両縁部を画定し、枢動ロッククリップの複数のフック部分の少なくとも一部は、軸方向延在部分の、軸方向に延びる両縁部に結合されている。
【0018】
枢動ロッククリップは、両端部を有する弧状本体部分と、弧状本体部分の第1端部から延びる第1対のフック部分とを含み、第1対のフック部分は、基板保持体アセンブリに結合されて、弧状本体部分をスピンドルのピボットシャフトに固定する。いくつかの実施形態では、基板保持体アセンブリは、凹部を画定する軸方向延在部分を含み、軸方向延在部分は、軸方向に延びる両縁部を画定する。第1対のフック部分は、軸方向延在部分の、軸方向に延びる両縁部と係合するように構成されている。第1対のフック部分は、組み立て時に、基板保持体アセンブリの軸方向延在部分の周りで弾性変位可能に、かつ軸方向延在部分にクリップ留めするように構成されてもよい。また、第1対のフック部分は、組み立て中に第1対のフック部分を互いから離れるように撓ませるように構成された引き込み構造を含んでもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、枢動ロッククリップは、弧状本体部分の第2端部から延びる第2対のフック部分を含み、第2対のフック部分は、基板保持体アセンブリに結合されて、弧状本体部分をスピンドルのピボットシャフトに固定する。第2対のフック部分は、軸方向延在部分の、軸方向に延びる両縁部と係合するように構成されていてもよい。第1対のフック部分の場合と同様に、第2対のフック部分は、組み立て時に、基板保持体アセンブリの軸方向延在部分の周りで弾性変位可能に、かつ軸方向延在部分にクリップ留め可能に構成されている。いくつかの実施形態では、第2対のフック部分の各フック部分は、組み立て中に第2対のフック部分を互いから離れる方向に撓ませるように構成された引き込み構造を含む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本開示の一実施形態に従った、基板非保持位置に作動連結部を有する基板容器の破断側面立面図である。
【
図2】本開示の一実施形態に従った、基板保持位置に基板保持体を有する
図1の作動連結部の破断側面立面図である。
【
図3】本開示の一実施形態に従った、作動連結部を露出させるために後壁が切り取られた
図1の基板容器の立面図である。
【
図4】本開示の一実施形態に従った、
図1の作動連結部のフレーム、一対のスピンドル、および付勢部材の斜視図である。
【
図5】本開示の一実施形態に従った、
図4の付勢部材の部分拡大図である。
【
図6】本開示の一実施形態に従った、
図1の基板保持体アセンブリの斜視図である。
【
図7】本開示の一実施形態に従った、作動連結部のスピンドルから横方向に延びる付勢部材を有する作動連結部の斜視図である。
【
図8】本開示の一実施形態に従った、作動連結部のスピンドルに摺接するばねアームを含む付勢部材を有する、基板非保持位置の作動連結部の立面図である。
【
図9】本開示の一実施形態に従った、
図8の基板非保持位置における作動連結部の斜視図である。
【
図10】本開示の一実施形態に従った、基板保持位置における
図8、
図9の作動連結部の立面図である。
【
図11】本開示の一実施形態に従った、
図10の基板保持位置における作動連結部の斜視図である。
【
図12】本開示の一実施形態に従った、作動連結部の基板保持体アセンブリに接触するばねアームを含む付勢部材を有する、基板非保持位置の作動連結部の斜視図である。
【
図13】本開示の一実施形態に従った、弾性部材を含む付勢部材を有する、基板非保持位置の作動連結部の立面図である。
【
図14】本開示の一実施形態に従った、
図13の基板非保持位置における作動連結部の斜視図である。
【
図15】本開示の一実施形態に従った、基板保持位置における
図13及び
図14の作動連結部の立面図である。
【
図16】本開示の一実施形態に従った、
図15の基板保持位置における作動連結部の斜視図である。
【
図17】本開示の一実施形態に従った、ホイール保持クリップおよび一対の枢動ロッククリップを有する、基板非保持位置の作動連結部の前方斜視図である。
【
図19】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを分離して示す後方斜視図である。
【
図20】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18ホイール保持クリップを分離して示す前方斜視図である。
【
図21】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを分離して示す後方立面図である。
【
図22】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを分離して示す上面図である。
【
図23】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリと位置合わせされた状態で示す後方斜視図である。
【
図24】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリに取り付けられた状態で示す部分後方斜視図である。
【
図25】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリに取り付けられた状態で示す部分前方斜視図である。
【
図26】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリに取り付けられた状態で示す底面図である。
【
図27】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリに取り付けられた状態で示す部分前方斜視図である。
【
図28】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18の枢動ロッククリップを分離して示す後方斜視図である。
【
図29】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18の枢動ロッククリップを分離して示す前方斜視図である。
【
図30】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18の枢動ロッククリップを分離して示す側面図である。
【
図31】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18の枢動ロッククリップを、基板保持体アセンブリおよびスピンドルと位置合わせされた状態で示す部分後方斜視図である。
【
図32】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリおよびスピンドルに取り付けられた状態で示す部分後方斜視図である。
【
図33】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリおよびスピンドルに取り付けられた状態で示す部分前方斜視図である。
【
図34】本開示の一実施形態に従った、
図17、
図18のホイール保持クリップを、基板保持体アセンブリおよびスピンドルに取り付けられた状態で示す部分断面図である。
【
図35】本開示の一実施形態に従った、基板容器のドアアセンブリ内に取り付けられたラッチ機構の部分斜視図である。
【
図36】本開示の一実施形態に従った、
図35のラッチカムを、分離した状態で示す斜視図である。
【
図37】本開示の一実施形態に従った、
図36のラッチカムの反対側面の斜視図である。
【
図38】本開示の一実施形態に従った、
図35のラッチアームの平面図である。
【
図39】本開示の一実施形態に従った、ラッチされた構成における
図35のラッチ機構の部分平面図であり、ラッチカムの角度配置を図示する。
【
図40A】本開示の実施形態における弧状ばねを分離して示す斜視図である。
【
図40B】本開示の実施形態における弧状ばねを分離して示す斜視図である。
【
図40C】本開示の実施形態における弧状ばねを分離して示す斜視図である。
【
図40D】本開示の実施形態における弧状ばねを分離して示す斜視図である。
【
図41】本開示の一実施形態に従った、複数の弧状ばねであって、各々がS字形セグメントを画定する弧状ばねを有するラッチ機構であって、基板容器のドアアセンブリ内に取り付けられたラッチ機構の部分斜視図である。
【
図42】本開示の一実施形態に従った、ドアアセンブリ内のラッチアームを付勢するためのガイドアセンブリを示す、
図41のラッチ機構の拡大図である。
【
図43A】ラッチされていない構成にある
図41のラッチ機構の部分図である。
【
図43B】本開示の一実施形態に従った、ラッチされた構成とラッチされていない構成との間の中間構成にある
図41のラッチ機構の部分図である。
【
図43C】完全にラッチされた構成にある
図41のラッチ機構の部分図である。
【
図44A】本開示の一実施形態に従った、ラッチカムおよびラッチアームがラッチされていない構成にある、
図35のドアアセンブリの断面図である。
【
図44B】本開示の一実施形態に従った、ラッチカムおよびラッチアームが完全にラッチされた構成にある、
図35のドアアセンブリの断面図である。
【
図45A】本開示の一実施形態に従った、
図41のラッチ機構のラッチを作動させるのに必要な角度姿勢に対するトルクをプロットするグラフである。
【
図45B】本開示の一実施形態に従った、
図35のドアアセンブリのラッチを作動させるのに必要な角度姿勢に対するトルクをプロットするグラフである。
【
図46A】従来の基板キャリアドアのラッチ機構のラッチトルク要求を、本開示の一実施形態に従った、
図41のラッチ機構と比較するグラフである。
【
図46B】従来の基板キャリアドアのラッチ機構のラッチ解除トルク要求を、本開示の一実施形態に従った、
図41のラッチ機構と比較するグラフである。
【
図47】本発明の一実施形態に従った、弧状ばねをラッチカムに結合するためのブッシュを有するラッチカムの斜視断面図である。
【
図48A】本発明の一実施形態に従った、弧状ばねをラッチカムに結合するためのブッシュを有するラッチカムの拡大斜視部分分解図である。
【
図49】本開示の一実施形態に従った、ラッチアームおよび弧状ばねに結合されたブッシュの拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜
図6を参照すると、基板容器10が、本開示の一実施形態に従って図示されている。基板容器10は、作動連結アセンブリ30、30aが取り付けられたドーム、すなわち容器部分12と、基板容器10の閉鎖に選択的に作用するドアアセンブリ14とを含む。図示された特定の実施形態は、底部開口標準メカニカルインタフェース(SMIF)ポッドであり、その容器部分12は概して立方体形状であり、前壁20、後壁16、2つの側壁18、22、上部部分24、および底部アセンブリ26を含む。底部アセンブリ26は容器部分12のドアフレーム28内に着座可能なドアアセンブリ14を含み、筐体27を形成する。縁部29aを有する複数の基板29は、筐体27内に収容されてもよく、Hバーキャリア(図示せず)によって吊り下げられてもよい。
【0022】
本開示は、作動連結アセンブリのいくつかの実施形態を開示し、これらは、参照番号30によって一般的に、または集合的に参照され(例えば、作動連結アセンブリ30)、参照番号30の後に接尾文字を続けて、個別に参照される(例えば、作動連結アセンブリ30a)。様々な作動連結アセンブリ30は、作動連結アセンブリ30と同じ構成部品および属性のうち、多くのものを含み、それらは同様の参照番号で示されている。
【0023】
図示された実施形態では、作動連結アセンブリ30aは、後壁16の内部表面31に近接した上部部分24から垂れ下がる。代替的に、または付加的に、作動連結アセンブリ30aは、壁16、18、20、22の1つ、またはドアアセンブリ14に動作可能に結合されてもよい。作動連結アセンブリ30aは、一対の側部部材47(
図3、
図4)を分離する上側クロスメンバ45および下側クロスメンバ46を含むフレーム32を含んでもよい。フレーム32は、フレーム32の側部部材47内に画定されたピボットマウント37において、フレーム32に枢動可能に取り付けられた上側スピンドル34および下側スピンドル36を支持する。ピボットマウント37はさらに、フレーム32を通って横方向に延びる枢軸、すなわち回転軸39を画定する。上側スピンドル34および下側スピンドル36の各々は、それらから延びるブレース38を含み、各ブレース38は、近位側41および遠位側42を含む。近位側41は、フレーム32に枢動可能に取り付けられている。遠位側42は、各々円筒形ピボットシャフト44を支持する。
【0024】
特定の実施形態では、付勢部材40が、フレーム32および下側スピンドル36に動作可能に結合されている。図示された作動連結アセンブリ30aの実施形態では、付勢部材40は、下側スピンドル36に接続されたコイルばね40aであり、コイルばね40aは、下側スピンドル36の回転軸39を中心として同心である。付加的に、または代替的に、付勢部材40/コイルばね40aを上側スピンドル34に結合することができる。
【0025】
ここで、付勢部材は、数値参照40によって集合的に、または一般的に参照され、参照番号40の後に接尾文字を続けて、個別に参照される(例えば、上述のコイルばね40a)。
【0026】
様々な実施形態では、作動連結アセンブリ30aは、基板保持体アセンブリ50を含み、基板保持体アセンブリ50は、ベース部分54と、円筒形ピボットシャフト44に動作可能に結合された係合部分56とを含む。基板保持体アセンブリ50は、本出願人が所有するSmithらの国際公開第2007/146019号に記載されているもの等のように、基板29との接触に起因するチッピング、孔食、または摩耗を防止するために、オーバーモールドされた部分57を含んでもよい。国際公開第2007/146019号の開示は、そこに含まれる明示された定義および特許請求の範囲を除いて、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0027】
基板保持体アセンブリ50のベース部分54は、クロスメンバ61〜66(
図6)によって分離された一対のレール部分58、59を含んでもよい。中心軸、すなわち長手方向軸67が、クロスメンバ61〜66の中央部に画定される。上側クリップアセンブリ68は、クロスメンバ62、63から延びてもよい。中央ブリッジ部材等の軸方向延在部分74は、クロスメンバ62とクロスメンバ63との間に延び、かつクロスメンバ64とクロスメンバ65との間に延びてもよく、基板保持体アセンブリ50が、作動連結部と動作可能に結合されたときに、円筒形ピボットシャフト44を収容するように成形された凹部76を画定してもよい。軸方向延在部分74の各々は、軸方向に延びる、両縁部75、77を有するものと特徴付けることができる。
【0028】
クロスメンバ65とクロスメンバ66との間に延びるブリッジプレート等の軸方向延在部分87は、レール部分58、59およびクロスメンバ65、66と協働して、一対の開口部89を画定することができる。スタンドオフ88が、基板保持体アセンブリ50の背面51から突出してもよい。スタンドオフ88は、クロスメンバ65から延びるように図示されている。2以上のスタンドオフ部材88を用いてもよい。自由端92を有するホイールヨーク90が、クロスメンバ66から中心軸67に沿って延び、ホイール94と車軸96がホイールヨーク90に動作可能に結合されている。この構成では、車軸96は自由端92に近接してホイールヨーク90に取り付けられているので、ホイール94の外径はホイールヨーク90の自由端92を越えて突出する。様々な実施形態では、クリップイン構造98が基板保持体アセンブリ50の下端99に画定され、クリップイン構造98は、車軸96を基板保持体アセンブリ50に保持するように構成される。いくつかの実施形態では、クリップイン構造98は、車軸96をホイールヨーク90内に保持するために車軸96に付勢力を与える弾性カンチレバー101を含む。
【0029】
様々な実施形態において、作動連結アセンブリ30aは、
図2に図示すように、基板保持位置に選択的に構成可能であり、ここでは、基板保持体アセンブリ50は、ドアアセンブリ14がドアフレーム28内に着座したときに、ドアアセンブリ14に接触し、ドアアセンブリ14によって作動する。本実施形態において、作動連結アセンブリ30aはまた、
図1に図示するように、基板非保持位置に選択的に構成可能であり、ここでは、ドアアセンブリ14がドアフレーム28に存在しないとき、基板保持体アセンブリがドアフレーム28の開口内に延びる。
【0030】
機能的には、付勢部材40(コイルばね40a)が、作動連結アセンブリ30aを
図2の非保持位置に付勢するように作用する。この付勢は、作動連結アセンブリ30aが可動構成部品間の摩擦に打ち勝つことを助け、ドアアセンブリ14を基板容器12から取り外す際に、基板保持体アセンブリ50が基板29から外れるようにする。
【0031】
図7を参照すると、本開示の一実施形態による作動連結アセンブリ30bが図示されている。作動連結部30bは、ピボットマウント37を越えて横方向に延びる下側スピンドル36の延長部分102を含む付勢部材40bを含み、延長部分102は、遠位端106に回転止め104を含む。図示の実施形態では、回転止め104が後壁16の内部表面31に係合するように、延長部分102は、フレーム32を越えて横方向に延びる。延長部分102は、
図7に図示するように、枢軸39に沿って横方向に延びてもよい。
【0032】
様々な実施形態において、回転止め104は、枢軸39に垂直に延びるように、ブレース38に平行な平面内に配置されて、作動連結部30bを付勢する。したがって、作動連結アセンブリ30bは、基板非保持構成に付勢される。
【0033】
機能的には、ドアフレーム28内にドアアセンブリ14を着座させると、基板保持体アセンブリ50が回転して基板容器10内に並進し、それによって下側スピンドル36が回転し、一方回転止め104が、下側スピンドル36の延長部分102の遠位端106が回転しないようにする。下側スピンドル36に沿った差動回転は、少なくともドアアセンブリ14がドアフレーム28内に着座したときに、ねじれを発生させる。このねじれは、作動連結アセンブリ30bを基板非保持構成に向けて付勢トルクを発生させるが、ドアフレーム28内にドアアセンブリ14が着座することによってこの付勢トルクに打ち勝つ。ドアアセンブリ14をドアフレーム28から取り外すと、この付勢トルクによって、作動連結アセンブリ30bが基板非保持構成に戻る。
【0034】
回転止め104が内部表面31の代わりにフレーム32に係合する実施形態も考えられる。また、接触する内部表面は、後壁16の内部表面31に限定されず、回転止め104に隣接して配置される任意の内部表面であってもよいことが理解される。さらに、付勢部材40bが上側スピンドル34から延びる実施形態も考えられる。
【0035】
図8〜11を参照すると、作動連結アセンブリ30cが、本開示の一実施形態に従って図示されている。作動連結部30cの付勢要素40cが一対のばねアーム122を含み、この一対のばねアーム122は、フレーム32から、上側スピンドル34のブレース38と接触するように延びる。図示された実施形態では、作動連結アセンブリ30cが基板非保持構成(
図8、9)から基板保持構成(
図10、11)に移動する際に、ばねアーム122が上側スピンドル34に摺接する。ここで、「摺接」とは、第2構成部品が第1構成部品の表面上を摺動するように、第2構成部品が第1構成部品に対して移動する際に、第1構成部品を第2構成部品と接触したままにさせられることである。ばねアーム122は、
図8に仮想線で図示されているように、フレーム32にほぼ平行に形成されていてもよい。
【0036】
図12を参照すると、作動連結アセンブリ30dが、本開示の一実施形態に従って図示されている。作動連結部30dの付勢要素40dも、フレーム32から延びる一対のばねアーム122を含む。しかしながら、作動連結アセンブリ30dおよび付勢要素40dの場合、ばねアーム122は基板保持体アセンブリ50に向かって延び、基板保持体アセンブリ50に接続される。
【0037】
機能的には、作動連結アセンブリ30c、30dの両方に関して、付勢部材40c、40dのばねアーム122は、上側スピンドル34のブレース38によって弾性的に変位する。弾性変位は、上側スピンドル34、すなわち基板保持体アセンブリ50をフレーム32に向かって付勢するように、上側スピンドル34に、すなわち基板保持体アセンブリ50に付勢力を与える。この付勢力には、ドアフレーム28内にドアアセンブリ14が着座することによって、ドアアセンブリ14が基板保持体アセンブリ50に与える力で打ち勝つ。この付勢力は、基板非保持構成(
図8、9、12)の作動連結アセンブリ30c、30dを効果的に付勢する。
【0038】
作動連結アセンブリ30c、30dのいずれかに関して、単一のばねアーム122、または3つ以上のばねアーム122を用いる実施形態も考えられる。さらに、付勢部材40c、40dのいずれかが下側スピンドル36に作用する実施形態も考えられる。
【0039】
図13〜
図16を参照すると、作動連結アセンブリ30eが、本開示の一実施形態に従って図示されている。作動連結部30eの付勢要素40eは、フレーム32から基板保持体アセンブリ50まで延びる連続弾性バンド132を含む。図示の実施形態では、連続弾性バンド132は、フレーム32の下側クロスメンバ46に接続されている。本実施形態においても、基板保持体アセンブリ50は、連続弾性バンド132を取り付けるための取り付け構造134を含む。
【0040】
機能的には、作動連結アセンブリ30eが基板非保持構成(
図13、14)から基板保持構成(
図15、16)に移動すると、連続弾性部材132は弾性的に変位して付勢力を発し、基板保持体アセンブリ50をフレーム32に向かって付勢する。この付勢には、ドアフレーム28内にドアアセンブリ14が着座することによって基板保持体アセンブリ50に与えられる力で打ち勝つ。この付勢力は、作動連結アセンブリ30eを基板非保持構成(
図15、
図16)に効果的に付勢する。
【0041】
不連続弾性部材を用いる実施形態だけでなく、複数の弾性部材(連続、または不連続)を用いる実施形態も考えられる。さらに、付勢部材40eが基板保持体アセンブリ50の代わりに1以上のスピンドル34、36に作用し、および/または下側クロスメンバ46以外の位置で付勢部材40eがフレームに結合される実施形態も考えられる。
【0042】
図17、
図18を参照すると、作動連結アセンブリ30fが、本開示の一実施形態に従って図示されている。作動連結アセンブリ30fは、作動連結アセンブリ30cと同じ構成部品および属性の多くを含み、それらは同じ番号の参照番号で示されている。さらに、作動連結アセンブリ30fは、ホイール保持クリップ142および枢動ロッククリップ144を含む。ホイール保持クリップ142は、基板保持体アセンブリ50に取り付けられ、クリップイン構造98が、不用意に車軸96を解放するのを防止するように構成される。枢動ロッククリップ144は、基板保持体アセンブリ50に取り付けられて、基板保持体アセンブリ50と枢動ロッククリップ144との間に円筒形ピボットシャフト44を捉え、それにより基板保持体アセンブリ50をそれぞれのスピンドル34の、円筒形ピボットシャフト44にロックする。作動連結アセンブリ30fは、作動連結アセンブリ30cと同じ構成部品および属性の多くを含むが、ホイール保持クリップ142および枢動ロッククリップ144は、本開示の任意の連結アセンブリ30を含んで実施され得る。
【0043】
図19〜
図22を参照すると、ホイール保持クリップ142が、本開示の一実施形態に従って図示されている。ホイール保持クリップ142はプレート部分146を含み、プレート部分146は、内側取付面148と、内側取付面148の反対の外面152とを有する。一対のアーム部分154が、プレート部分146の外面152から底縁部153を越えて延びている。内側取付面148は、内側取付面148に対して垂直な方向157に延びる複数のフィーチャ156を含んでもよく、フィーチャ156は、フック部分158および位置合わせ構造162を含む。各アーム部分154はフック部分164を含み、フック部分164も方向157に延びる。いくつかの実施形態では、各アーム部分154は、遠位端167に止め構造165を含む。
【0044】
図23〜
図27を参照すると、ホイール保持クリップ142の取り付けが、本開示の一実施形態に従って図示されている。組立時には、内側取付面148のフィーチャ156は、基板保持体アセンブリ50の開口部89と位置合わせされる。ホイール保持クリップ142は、プレート部分146から延びる各フック部分158が、基板保持体アセンブリ50の開口部89のそれぞれの周囲に結合され、かつ位置合わせ構造162が開口部89内に配置されるように、基板保持体アセンブリ50に取り付けられる。アーム部分154は、ホイール94を跨ぐように配置され、フック部分164は、ホイールヨーク90の両方の側面を跨ぎ、係合する。
【0045】
いくつかの実施形態では、各フック部分164は、組み立て中にホイールヨーク90の、両方の側面にわたってフック部分164が摺動することを容易にするための引き込み構造166を含む。引き込み構造166は、フック部分164がホイールヨーク90上を摺動するときに、フック部分164を撓ませる。フック部分164の撓みは、アーム部分154の弾性ねじり、フック部分164の弾性曲げ、またはそれらの組み合わせによって引き起こされる。ホイール保持クリップ142の取り付けが完了すると、アーム部分154および/またはフック部分164の弾性によってフック部分164が所定の位置に嵌まり、それによりフック部分164同士の間にホイールヨーク90を捉える。
【0046】
機能的には、図示された実施形態では、ホイール保持クリップ142は、ホイール94および車軸96が基板保持体アセンブリ50のクリップイン構造98から不用意に外れるのを防止する。いくつかの実施形態では、車軸96の固定は、クリップイン構造98の弾性カンチレバー部分101の撓みを禁止することによって達成され、ホイール保持クリップ142が取り外されない限り、車軸96をクリップイン構造98から解放することができない。ホイール保持クリップ142は、開口部89の周囲に係合するプレート部分146のフック部分158と、ホイールヨーク90にクリップされたフック部分164とによって、基板保持体アセンブリ50に固定される。位置合わせ構造162は、プレート部分146を開口部89と位置合わせすることを助け、動作中に軸方向の力および/または横方向の力を受けたときの安定性、および保持クリップ142と基板保持体アセンブリ50との間の実質的に固定された関係を維持する。
図26、
図27に図示すように、止め構造165はホイールヨーク90と協働して、車軸96をさらに捉える。
【0047】
図28〜
図30を参照すると、枢動ロッククリップ144が、本開示の一実施形態に従って図示されている。枢動ロッククリップ144は、本体部分170と、本体部分170から延びる複数のフック部分172とを含む。本体部分170は、両端部174、176を含む。図示の実施形態では、複数のフック部分172は、両端部の一方174から延びる第1対のフック部分178と、両端部の他方176から延びる第2対のフック部分182とを含む。本体部分172は、弧状であってもよい。様々な実施形態において、複数のフック部分172の一部、またはすべては、引き込み構造184を有するように構成されている。
【0048】
図31〜
図34を参照すると、枢動ロッククリップ144の基板保持体アセンブリ50への組み立てが、本開示の一実施形態に従って図示されている。組み立て時には、本体部分172を、スピンドル34、36のいずれかの円筒形ピボットシャフト44に対して固定するために、第1対のフック部分178が基板保持体アセンブリ50に結合される。図示の実施形態では、複数のフック部分172が、軸方向延在部分74の、両側の軸方向に延びる縁部75および77に結合される。複数のフック部分172の一部または全部は、軸方向延在部分74にクリッピングするために、基板保持体アセンブリ52の、軸方向延在部分74の周りで弾性変位するように構成されてもよい。
【0049】
機能的には、複数のフック部分170が基板保持体アセンブリ50と結合して、枢動ロッククリップ144を基板保持体アセンブリ50に固定するので、それぞれのスピンドル34または36の円筒形ピボットシャフト44が軸方向延在部分74の凹部76内に確実にロックされる。引き込み構造184は、使用時に、組み立て中に枢動ロッククリップ144が軸方向延在部分74に押し付けられると、所与の一対のフック部分178、182のフック部分170が互いから離れるように撓むように構成される。枢動ロッククリップ144は、ホイール94に与えられる軸方向の力によって、軸方向延在部分74から外れることができない。むしろ、枢動ロッククリップ144を軸方向延在部分74から取り外すには、てこツール等を用いて、第1対のフック部分178および/または第2対のフック部分182を外方かつ横方向に撓ませることが必要である。
【0050】
図35〜
図40Dを参照すると、ドアアセンブリ14が、本開示の一実施形態に従って図示されている。ドアアセンブリ14は、前面パネル202(
図1)および背面パネル204を含む。様々な実施形態において、背面パネル204は、外周部分206を含み、外周部分206は、前面パネル202の一部として形成されてもよく、または前面パネル202と背面パネル204との組み合わせによって画定されてもよい。外周部分206はまた、外周部分206を貫通するラッチ先端開口部207(
図35)を画定する。前面パネル202と背面パネル204とが接合されて、ドアアセンブリ14の内部チャンバ208を画定する。
【0051】
ドアアセンブリ14は、ラッチアセンブリ210を含む。様々な実施形態において、ラッチアセンブリ210は、ラッチカム212と、ラッチアーム214と、ラッチカム212およびラッチアーム214に接続された弧状ばね216とを含む。ラッチカム212は、内部チャンバ208内でドアアセンブリ14に取り付けられ、カム軸218を中心に回転可能である。ラッチカム212は、前面222(
図36)および背面224(
図37)を含む。前面222は、前面222に画定されたキー開口部226を含んでもよく、キー開口部226は、前面パネル202に形成された弧状貫通スロット227(
図41)を通ってアクセスすることができる。図示の実施形態では、背面224は、カム軸218の周りに同心に配置されたローブ228を含む。背面224はまた、傾斜面234に通じる平面233を画定するカム面232を含んでもよい。カム面232もカム軸218の周りに同心に配置されている。いくつかの実施形態では、ラッチカム212はまた、半径方向に突出するタブ236を含む。半径方向に突出するタブ236の各々は取付穴238を画定してもよく、この取付穴238を通って弧状ばね216が取り付けられる。
【0052】
いくつかの実施形態では、ドアアセンブリ14は、1以上のカム止め部239を含んでもよく、このカム止め部239は、ラッチカム212と係合して、ラッチカム212が一定の角度の回転を超えて回転することを防いでもよい。例えば、カム止め部239は、背面パネル204から延び、
図35、
図39に図示するように、半径方向に突出するタブ236のうち、1つまたは複数と係合するように配置されてもよい。
【0053】
ラッチアーム214は、内部チャンバ208内に配置され、ラッチアーム214の各々が、近位部分244にカムインタフェースプロファイル242を含み、遠位部分248にラッチ先端246を含む。複数のラッチアーム214は、ラッチ先端246が外周部分206のラッチ先端開口部207を通って横方向に伸縮するように位置合わせされる。様々な実施形態では、ラッチアーム214は、近位部分244でカム軸受252に取り付けられる。ラッチアーム214はまた、近位部分244と遠位部分248との間の方向に延びる長手方向軸255を有する細長い開口部254を画定してもよい。ラッチアーム214はまた、取付穴256であって、取付穴256を通って弧状ばね216が取り付けられる取付穴256を有してもよい。
【0054】
様々な弧状ばね216、例えば、
図40A〜40Dにそれぞれ図示されている弧状ばね216a〜216dを利用することができる。弧状ばねは、一般的、かつ集合的に弧状ばね216として参照され、参照番号216の後に接尾文字を続けて、個別に参照される(例えば、
図40Aの弧状ばね216a)。弧状ばね216は、ラッチカム212とラッチアーム214との間に補助的な力を依然として与えながら、ドアアセンブリ14を構成する様々なスタンドオフおよび他の構造の周りを回るように構成される。弧状ばね216の各々は、第1端部262および第2端部264を有し、第1端部262と第2端部264との間に、弧状ばね216の少なくとも一部にわたって、少なくとも1つの弧状セグメント266を画定する。図示された実施形態では、各弧状ばね216の第1端部262は、ラッチカム212のタブ236のそれぞれ1つに枢動可能に結合され、第2端部は、ラッチアーム214のそれぞれ1つに枢動可能に結合される。弧状ばね216はまた、第1端部262と第2端部264との間の直線として画定された、自由長さ、すなわち曲線を考慮しない動作長さ268を画定する。弧状ばね216は、ステンレス鋼等の弾性ワイヤ材料で形成することができる。ポリマー弧状ばね216も考えられる。
【0055】
図41、
図42を参照すると、
図40DのS字形の弧状ばね216dを有するラッチ機構210aを備えたドアアセンブリ14aが、本開示の一実施形態に従って図示されている。ドアアセンブリ14aおよびラッチ機構210aは、ドアアセンブリ14およびラッチ機構210と同じ構成部品および属性の多くを含み、それらは同じ参照番号で示されている。前面パネル202は、ドアアセンブリ14aの内部動作を示すために、
図41、
図42において透明または半透明として描かれている。また、ドアアセンブリ14aは、前面パネル202の内側に接着された摩耗パッド270を含み、S字形の弧状ばね216dは、摩耗パッド270上で、ラッチアセンブリ210aの作動中に、ラッチアセンブリ210aの作動に耐えることができる。
【0056】
また、ドアアセンブリ14aは、ガイドアセンブリ275(
図42)を含み、ガイドアセンブリ275は、細長い開口部254においてラッチアーム214に結合され、ボス276および付勢部材278を含む。特定の付勢部材278がコイルばねとして描かれているが、他の付勢部材も企図されており、当業者には容易に明らかである。ガイドアセンブリ275はまた、付勢部材278とラッチアーム214との間に配置されたワッシャまたはブッシュ282を含んでもよい。
【0057】
機能的には、図示された実施形態では、ガイドアセンブリは、ラッチ先端246が所望の態様でラッチ先端開口部207を通って伸縮するように、ラッチアーム214の位置合わせを維持する。ボス276および細長い開口部254は、伸縮方向における必要な位置合わせを維持し、一方、付勢部材278は、ラッチ先端部246が、前面パネル202と背面パネル204との間の所望の距離にある開口部を通るように、ラッチアーム214をガイド279に対して付勢する(
図44Aおよび44B)。低摩擦材料または自己潤滑性材料からなるワッシャまたはブッシュ282は、ラッチアーム214に摺接し、それによってラッチアーム214が、ガイド279に対して付勢されながら、横方向に並進することを可能にする。
【0058】
図43A〜
図43C、
図44A、
図44Bを参照すると、ラッチ機構210aの動作が本開示の実施形態において図示されている。
図43A〜
図43Cは、弧状ばね216の動作を示し、
図44A、
図44Bは、ラッチカム212とラッチアーム214との間の相互作用を示す。図示されている特定の弧状ばね216はS字形の弧状ばね216dであるが、本開示の弧状ばね216のいずれも、同様に機能する。
【0059】
ラッチカム212は、ドアがラッチされていない構成にある第1角度姿勢272からドアが完全にラッチされた構成にある第2角度姿勢274まで、作動角θ(
図39、
図43C)回転する(
図39).この回転中、弧状ばね216は、動作長さ268a、268b、268cとして
図43A、
図43B、
図43Cに図示されたように、動作長さ268が変化する。動作長さ268a〜268cは、ラッチアーム214のカムインタフェースプロファイル242に対するラッチカム212姿勢によって決定される。すなわち、弧状ばね216は、取付穴238と取付穴256との間の距離に従い、この距離によって規定される。したがって、弧状ばね216は、作動状態の長さ268a、268b、268cがフリー動作長さ268よりも短い、圧縮状態に維持されてもよい。
【0060】
様々な実施形態において、ラッチ機構210、210aの動作は、以下の通りである。すなわち、弧状ばね216が、圧縮力をラッチカム212とラッチアーム214との間に与えるように、動作長さ268aは、ラッチされていない構成(すなわち、第1角度姿勢272)(
図43A)における弧状ばね216のフリー長さ268よりも短い。作動によってラッチカム212が回転すると、ラッチカム212は、中間角度姿勢273(
図43B)を通る。中間角度姿勢273において、弧状ばね216は最大圧縮状態となり(
図43B)、動作長さ268bは作動のコース全体で最も短くなる(すなわち、取付穴238、256が互いに最も近接する)。ラッチカム216が、続いて中間角度姿勢274を通って、完全にラッチされた構成(第2角度姿勢274)(
図43C)に到達すると、弧状ばね216は、動作長さ268cをとる。この動作長さ286cは、依然として圧縮荷重を弧状ばね216に維持するが、中間角度姿勢273の圧縮荷重ほど大きくはない。
【0061】
機能的には、弧状ばね216の圧縮状態は、ドアアセンブリ14aをラッチするとき、ラッチ機構210、210aを作動させるように作用する。作動中、弧状ばね216が圧縮されると、ラッチアームをラッチされた構成に向かって付勢し、それによって力アシストを提供する。すなわち、弧状ばね216の圧縮は、ラッチカム212を、完全にラッチされた構成に向けて回転させ、カムローブ228(
図37)とカムインタフェースプロファイル242(
図38)との間の相互作用は、ラッチアーム214を駆動して、第2角度姿勢274のラッチされた構成にする。さらに、弧状ばね216が、中間構成273において最大圧縮力になるようにラッチ機構210、210aを配置することも、ラッチ機構を、第1角度姿勢272のラッチされていない構成、または第2角度姿勢274の完全にラッチされた構成に固定することを助ける。すなわち、弧状ばね216は中間角度姿勢273で最大の圧縮力を与えるので、弧状ばね216が、ラッチカム212を中心からずれた姿勢(すなわち、第1角度姿勢272または第2角度姿勢274)にする、またはラッチカム212を中心からずれた姿勢にすることを助ける、と言うことができる。中心からずれるようにすることはまた、ラッチカム216の偽回転を防止するのにも役立つ。
【0062】
一方、様々な実施形態において、
図44A、
図44Bをさらに参照すると、ラッチカム212およびラッチアーム214は、以下のように相互作用する。すなわち、第1角度姿勢272のラッチされていない構成では、カム軸受252は、ラッチ先端部246が収縮した状態で、ラッチカム212のカム面232の平面233と係合する(
図44A)。図示された実施形態では、平面233は、ラッチカム216が
図43Bの中間角度姿勢273に達するか、または通るときに、カム軸受252が平面233上にとどまるような大きさにされる。さらに、図示された実施形態では、
図43Bに図示すように、ラッチ先端部246が中間角度姿勢273に達するとラッチ先端部246が延びることに留意されたい。中間角度姿勢273を通った後、カム軸受252は、カム面232の傾斜面234に乗り上げ、それによってラッチアーム214をドアアセンブリ14aの内部チャンバ208内で傾ける。ラッチアーム214が傾くと、延びたラッチ先端部246がドアアセンブリ14aの前面パネル202に向かって撓む。撓んでいるラッチ先端部246は、ドアフレーム28に係合して、ドアアセンブリ14aに着座力を与えて、ドアアセンブリ14aを底部アセンブリ26内でより良好に封止する。ラッチ先端部246が横方向に延びて前面パネル202に向かって撓む
図43C、
図44Bの構成は、本明細書では「完全にラッチされた」構成と呼ばれる。
【0063】
図45A、
図45Bを参照すると、本開示の実施形態について、それぞれラッチ機構210aおよび210を作動させるためのトルク要求の予測292、294が示されている。
図45Aの予測は、S字形の弧状ばね216dを有するラッチ機構210aを作動させるための予測である。
図45Bの予測は、
図40Bの弧状ばね216bにほぼ対応する弧状ばね216を含む、
図35に示すラッチ機構210を作動させるためのものである。予測292、294の両方は、ラッチ機構が第1角度姿勢272から第2角度姿勢274まで(すなわちラッチされていない構成から完全にラッチされた構成まで)作動された場合の、離散的な角度姿勢における予測されるトルクを、ニュートン・メートル(N・m)の単位で示す。また、各ドアアセンブリ14a、14は、容器部分12内に着座していなかった。すなわち、予測は、ラッチ先端246を底部アセンブリ26内に着座させるために必要とされる追加のトルク要求を排除した、ドアアセンブリ14a、14のみのトルク要求を示す。
【0064】
図45A、
図45Bに示された予測は、ばね圧縮中のピークトルクを大幅に増加させることなく、カム回転の終了時(すなわち、第2角度姿勢274)の最大トルクを予測する。すなわち、S字形の弧状ばね216dを表す
図45Aの予測292の場合、第2角度姿勢274におけるトルクは、最大予測トルク(極大値296)の20%以内である。弧状ばね216bに類似する弧状ばね216を表す
図45Bの予測294に対して、第2角度姿勢274のトルクは、最大予測トルク(極大値296)の50%以内である。これらの特性は、ばねの一端が可動ラッチアーム214に取り付けられていることに起因し、ラッチアーム214に直接作用し、ラッチカム212の回転を助ける。したがって、弧状ばね216、216dは、効果的に中心からずらす効果を提供するために、いくらかのエネルギーを蓄えている一方、ばね216、216dに与えられるエネルギーの一部は、ラッチカム212の回転中にラッチアーム214に作用し、カムに単独で作用するばねによってもたらされるであろうトルクプロファイルよりも、均一なトルクプロファイルを提供する。
【0065】
予測292、294の各セットは、2つの極大値296、298によって特徴付けられ、極小値299は2つの極大値296、298の間に規定される。極小値は、中間角度姿勢273(例えば、
図43B)にほぼ対応する。予測292、294のうち、θ=0°から約θ=50°までの極大値296を通る部分は、ラッチアーム214を収縮構成(例えば、
図43A)から伸長構成(例えば、
図43B)に作動するために必要とされるトルクを表す。予測292、294の、約θ=50°から約θ=86°までの極大値298を通る部分は、ラッチアーム214を傾ける(例えば、
図43C、
図44B)のに必要なトルクを表す。最小値299は、弧状ばね216d、216の最大圧縮に近い(例えば、
図43B)力アシストを示す。
【0066】
図46A、
図46Bを参照すると、ドアアセンブリ14aを動作させるためのトルク要求と従来のSMIFポッドを動作させるためのトルク要求とを比較した試験結果312、314が示されている。
図46A、
図46Bにおいて、「従来」は従来のSMIFポッドを示し、「プロトタイプ」は本開示のドアアセンブリ14aを示す。「ドアのみ」は、スタンドアローンドア(すなわち、基板容器内に着座していない)を指し、「ドーム内」は、基板容器内に着座するドアを指す。試験結果312は、従来のドアおよびドアアセンブリ14aをラッチするためのトルク要求を示すのに対し、試験結果314は、従来のドアおよびドアアセンブリ14aのラッチ解除のためのトルク要求を示す。
図46A、
図46Bのトルクの単位はインチポンド力(in・lbf)である。
【0067】
「ドアのみ」の構成では、ラッチトルクおよびラッチ解除トルクの両方が、「従来」の従来のドアより「プロトタイプ」(ドアアセンブリ14a)においてわずかに大きい。しかし、「ドーム内」構成の場合、ラッチトルクおよびラッチ解除トルクの両方が、従来のドアより「プロトタイプ」ドアアセンブリ14aにおいて著しく小さい。この驚くべき結果は、ラッチカム212およびラッチアーム214に結合された弧状ばね216dによってもたらされる力アシストによる可能性がある。すなわち、カム回転の前半では、弧状ばね216、216dを圧縮するのに必要な仕事量が増加することに起因してトルクが増加し、その後最大トルクが減少する場合がある。その理由は、回転の後半においてばねによって提供されるトルクがすでに、蓄えられたエネルギーを含んでいるからであり、このエネルギーは、弧状ばね216、216dがなければ、別に必要となるものである。
【0068】
図47を参照すると、弧状ばね216に対する変形形態のアタッチメント320が本開示の一実施形態に従って図示されている。図示された実施形態では、ブッシュ322は、弧状ばね216の第1端部262、およびラッチカム212の半径方向に突出するタブ236に接続されている。ブッシュ322は、弧状ばね316のワイヤ直径より大きい直径のシャフト324を提供する。このブッシュ322は、半径方向に突出するタブ236内で回転可能である。ブッシュ322はまた、半径方向に突出するタブ236と、ラッチカム212の前面222との上方に突出する上部軸受部分326を提供するように構成されてもよい。
【0069】
図48A、
図48Bを参照すると、本開示の一実施形態による弧状ばね216に対する、別の変形形態のアタッチメント340が図示されている。図示された実施形態では、弧状ばね216の第1端部262は、半径方向に突出するタブ236から延びるボス344の周りを回転するような大きさのループ、すなわち眼状部342を画定する。1以上の実施形態では、キャップピン346は、眼状部342を通ってボス344内に嵌まることによって、弧状ばね216の第1端部262を捉えるように寸法決めされる。キャップピン346はまた、半径方向に突出するタブ236およびラッチカム212の前面222の上方に突出する上部軸受部分または摩耗パッド348を含むことができる。
【0070】
機能的には、ブッシュ322の、より大きい直径のシャフト324、またはボス344のより大きい直径は、かけられた荷重を弧状ばね216のワイヤ直径に対してより広い領域上に分散させ、それによって応力を低減し、粒子生成を低減する。上部軸受部分326、348は、作動中に前面パネル202に接触する大きな表面積を提供し、それによって、弧状ばね216との直接接触に関する摩耗、および付随する粒子生成を低減する。
【0071】
図49を参照すると、弧状ばね216の第2端部264に対する変形形態のアタッチメント360が本開示の一実施形態に従って図示されている。図示された実施形態では、ブッシュ362は、弧状ばね216の第2端部264、およびラッチアーム214に接続される。ブッシュ362は、より大きな直径のシャフト364(弧状ばね216のワイヤ直径に対して「より大きな」)を提供し、シャフト364は、ラッチアーム214内に延び、ラッチアーム214内で回転可能である。ブッシュ362はまた、上部軸受部分366を提供するように構成されてもよい。上部軸受部分366はまた、上部軸受部分366の縁部を通って中心から延びる、横方向に延びるスロット368を画定してもよい。ブッシュは枢軸372を画定し、枢軸372を中心に、弧状ばね216の第2端部264が回転する。
【0072】
機能的には、ブッシュ362のシャフト364の直径がより大きいことにより、かかる荷重を、弧状ばね216のワイヤ直径に対して、より広い領域にわたって分散させ、それにより応力および粒子発生を低減する。上部軸受部分366は、作動中に前面パネル202に接触する大きな表面積を提供し、それによって、弧状ばね216との直接接触に関する摩耗、および付随する粒子生成を低減する。横方向に延びるスロット368は、組み立て中、弧状ばね216の第2端部264がブッシュ362に容易に嵌まることを可能にし、ピボットアーム214が作動中に傾けられると、弧状ばね216の第2端部264が枢軸372に対して平行な状態(
図44A)から、枢軸372に対して非平行な状態(
図44B)になることを可能にする。
【0073】
本明細書で開示されている追加の図および方法の各々は、改良された装置、ならびにその製造方法および使用方法を提供するために、別々に、または他の特徴および方法と併せて使用することができる。したがって、本明細書で開示された特徴および方法の組み合わせは、その最も広い意味での開示を実施するために必要でない場合もあり、単に代表的かつ好ましい実施形態を特に説明するために開示される。
【0074】
本開示を読むことにより、実施形態に対する様々な変形が当業者に明らかとなるであろう。例えば、当業者は、異なる実施形態について記載された様々な特徴が、適切に組み合わせられてもよく、組み合わせられなくてもよく、別の機能と改めて組み合わせられてもよく、単独で用いられてもよく、または異なる組み合わせで用いられてもよいことを認識するであろう。同様に、上記の様々な特徴は、本開示の範囲または精神を限定するものはなく、すべて例示的な実施形態とみなされるべきである。
【0075】
当業者は、様々な実施形態が、上述した個々の実施形態に示されたものよりも少ない特徴を含んでもよいことを認識するであろう。本明細書に記載された実施形態は、様々な特徴を組み合わせることができる方法を網羅的に提示することを意味するものではない。したがって、実施形態は、特徴の、相互に排他的な組み合わせではなく、請求項は、当業者によって理解されるように、異なる個々の実施形態から選択された異なる個々の特徴の組み合わせを含むことができる。
【0076】
上記の文献を参照することによる、いかなる援用も、本明細書の明示的な開示に反する主題が組み込まれないように限定される。上記の文献を参照することによる援用は、その文献に含まれる請求項が参照により本明細書に援用されないように、さらに限定される。上記の文献を参照することによる援用は、本明細書に明示的に含まれない限り、その文献に提供されたいかなる定義も参照により援用されないようにさらに限定される。
【0077】
本明細書に含まれる「実施形態」、「開示」、「本開示」、「本開示の実施形態」、「開示された実施形態」等は、本出願の本明細書(特許請求の範囲および図面を含む文字)であって、先行技術とは認めないものを参照する。
【0078】
特許請求の範囲を解釈する目的で、米国特許法112条(f)の規定は、それぞれの請求項に特定の用語「手段」または「ステップ」が記載されていない限り、適用されないことを明確に意図している。