(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6584938
(24)【登録日】2019年9月13日
(45)【発行日】2019年10月2日
(54)【発明の名称】包装用樹脂フィルム及び包装体
(51)【国際特許分類】
B65D 65/40 20060101AFI20190919BHJP
B32B 27/20 20060101ALI20190919BHJP
B32B 27/32 20060101ALI20190919BHJP
B23K 26/00 20140101ALI20190919BHJP
【FI】
B65D65/40 D
B32B27/20 A
B32B27/32 Z
B23K26/00 B
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-239996(P2015-239996)
(22)【出願日】2015年12月9日
(65)【公開番号】特開2017-105493(P2017-105493A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226998
【氏名又は名称】株式会社日清製粉グループ本社
(74)【代理人】
【識別番号】100112427
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 芳洋
(72)【発明者】
【氏名】村上 猛志
【審査官】
矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−274530(JP,A)
【文献】
特開2013−075715(JP,A)
【文献】
特開2007−313876(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 65/00−65/46
B32B 1/00−43/00
B23K 26/00−26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも表層及びシーラント層を有し、被包装物を包装するための包装用樹脂フィルムであって、
前記表層は、前記シーラント層を視認可能な視認部を有し、
前記シーラント層は、TiO2を含有し、前記被包装物を遮視する着色がなされていることを特徴とする包装用樹脂フィルム。
【請求項2】
前記シーラント層は、前記表層を介してレーザ光を照射し前記TiO2を発色させることにより任意の文字、図形及び記号の少なくとも1つが表示される表示部を有し、
前記表示部は、前記視認部を介して視認可能であることを特徴とする請求項1記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項3】
前記着色は、白色であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項4】
前記シーラント層は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層または無延伸ポリプロピレン(CPP)層であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項5】
前記表層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)層、ナイロン層、ポリエチレン(PE)層及びポリプロピレン(PP)層のなかの1つからなる単層、または2つ以上からなる積層であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項6】
前記被包装物は、食品であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項7】
前記食品は、穀粉、穀粉調製品、冷凍食品または乾麺であることを特徴とする請求項6記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項8】
前記表示部は、商品名、消費期限、賞味期限、製造所固有番号、内容量、ロット番号及びその他法令上または管理上必要な情報の少なくとも1つを表示することを特徴とする請求項2記載の包装用樹脂フィルム。
【請求項9】
請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の包装用樹脂フィルムを用いて前記被包装物を包装することを特徴とする包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被包装物を包装するための包装用樹脂フィルム及び該包装用樹脂フィルムを用いて被包装物を包装した包装体に関するものであり、特に食品を包装するための包装用樹脂フィルム及び包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食品等を包装するための包装用樹脂フィルムには、商品名などの他、消費期限、賞味期限、製造所固有番号、内容量、ロット番号等、法令上または管理上必要な情報が印刷される。これら情報は、概して食品を包装用樹脂フィルムにより包装する直前に、包装用樹脂フィルムの表面に印刷される。しかしながら、包装用樹脂フィルムにより食品を包装した包装体が搬送される際、包装体表面が外部から摩擦を受けることにより、印刷された情報が消失する場合がある。また、包装用樹脂フィルムにより食品を包装した包装体が調理場に置かれた際、油脂類が印刷のインク成分を溶解することにより、印刷された情報が消失する場合がある。
【0003】
ここで、特許文献1には、外部からの摩擦等による印字の消失を防止するために、基材層、絵柄印刷層、印刷下地層及びシーラント層を順次貼り合わせた包装用積層小袋材について提案されている。印刷下地層はレーザ光による印字可能な白色インキからなる層であり、この印刷下地層にレーザ光を照射することにより包装用積層小袋材に文字等が印刷される。
【0004】
また、特許文献2には、表層とシール層との間に、酸化チタンを着色剤として用いた白色インキ層を設け、白色インキ層にレーザ光を照射して黒変させることにより印字する包装フィルムへのレーザマーキング方法について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−67286号公報
【特許文献2】特開2013−146880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2記載の包装用樹脂フィルムにおいては、外部からの摩擦等による印字の消失を防止することができるが、表層とシーラント層との間に印刷層を設ける必要があるため、包装用樹脂フィルムの薄化が求められているにもかかわらず、包装用樹脂フィルムの厚さは増大する。
【0007】
また、包装用樹脂フィルムにおいては、被包装物を遮視する不透明性も求められているが、包装用樹脂フィルムを薄くすると、被包装物が透けるという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、表層とシーラント層との間に印刷層を設けなくとも、外部からの摩擦等により消失しない文字等をレーザマーキングすることができ、且つ被包装物を遮視することができる包装用樹脂フィルム及び該包装用樹脂フィルムを用いて被包装物を包装した包装体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の包装樹脂フィルムは、少なくとも表層及びシーラント層を有し、被包装物を包装するための包装用樹脂フィルムであって、前記表層は、前記シーラント層を視認可能な視認部を有し、前記シーラント層は、TiO
2を含有し、前記被包装物を遮視する着色がなされていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、前記表層を介してレーザ光を照射し前記TiO
2を発色させることにより任意の文字、図形及び記号の少なくとも1つが表示される表示部を有し、前記表示部は、前記視認部を介して視認可能であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、前記着色が白色であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、シーラント層が直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層または無延伸ポリプロピレン(CPP)層であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、前記表層がポリエチレンテレフタレート(PET)層、ナイロン層、ポリエチレン(PE)層及びポリプロピレン(PP)層のなかの1つからなる単層、または2つ以上からなる積層であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、前記被包装物が食品であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、前記食品が穀粉、穀粉調製品、冷凍食品または乾麺であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の包装用樹脂フィルムは、前記表示部が前記食品の商品名、消費期限、賞味期限、製造所固有番号、内容量、ロット番号及びその他法令上または管理上必要な情報の少なくとも1つを表示することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の包装体は、本発明の包装用樹脂フィルムを用いて前記被包装物を包装することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、表層とシーラント層との間に印刷層を設けなくとも、外部からの摩擦等により消失しない文字等をレーザマーキングすることができ、且つ被包装物を遮視することができる包装用樹脂フィルム及び該包装用樹脂フィルムを用いた包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】実施の形態に係る包装体の概略構成を示す図である。
【
図2】実施の形態に係る包装用樹脂フィルムの構成を説明するための図である。
【
図3】実施の形態に係る包装用樹脂フィルムの構成を説明するための図である。
【
図4】他の包装用樹脂フィルムの構成を説明するための図である。
【
図5】実施例に係る包装用樹脂フィルムへの印字結果を示す図である。
【
図6】実施例に係る包装用樹脂フィルムへの印字結果を示す図である。
【
図7】比較例に係る包装用樹脂フィルムへの印字結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る包装体について説明する。
図1は、実施の形態に係る包装体の概略構成を示す図である。この実施の形態に係る包装体2は、包装用樹脂フィルム4を用いて被包装物を包装する横ピロー包装体であって、
図1に示すように、包装用樹脂フィルム4により被包装物を包装する際、まず包装用樹脂フィルム4の幅方向の両端部4aをシールし、次に筒状になった包装用樹脂フィルム4の両側4bをシールすることにより作製される横ピロー包装体である。
【0021】
なお、この実施の形態においては、包装体2として横ピロー包装体を例に挙げて説明するが、横ピロー包装体以外の包装体、例えば四方シールの包装体、三方シールの包装体、スタンディングパウチ、またはスパウトパウチ等にも本発明を適用することができる。また、被包装物としては、例えば小麦粉などの穀粉や、ホットケーキミックスやお好み焼きミックス等の穀粉調製品、冷凍食品、若しくはパスタ、素麺、冷麦、うどん、そば等の乾麺類が挙げられる。
【0022】
図2及び
図3は、被包装物を包装するための包装用樹脂フィルム4の構成を説明するための図である。包装用樹脂フィルム4は、
図2及び
図3に示すように、表層6及びシーラント層8を有し、包装体2の表面側(外側)となる表層6と包装体2の裏面側(内側)となるシーラント層8とを貼り合わせて構成されている。表層6は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)層、ナイロン層、ポリエチレン(PE)層及びポリプロピレン(PP)層のなかの1つからなる単層であり、被包装物の性質、耐熱性、印刷適性、耐油性、ガスバリア性などに応じて適切に選択される。なお、表層6は単層であるが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)層、ナイロン層、ポリエチレン(PE)層及びポリプロピレン(PP)層のなかの2つ以上からなる積層を表層として用いてもよい。
【0023】
また、表層6は、シーラント層8を視認可能な視認部10を有している。視認部10は着色されていないため、視認部10を介してシーラント層8(後述する表示部12)を視認することができる。なお、この実施の形態においては、視認部10を構成する領域以外の領域は着色されているが、着色されていなくてもよい。
【0024】
シーラント層8は、例えば直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)層または無延伸ポリプロピレン(CPP)層からなり、被包装物の性質、ヒートシール性、シール強度、耐衝撃性などに応じて適切に選択される。シーラント層8の融点は表層6の融点より低いため、所定の温度で包装用樹脂フィルム4を加熱すると、表層6が融けずにシーラント層8のみが融ける。シーラント層8のみが融けることを利用して、包装用樹脂フィルム4により被包装物を包装する際、包装用樹脂フィルム4の幅方向の両端部4aを加熱し融けた後シールし、筒状になった包装用樹脂フィルム4の両側4bを加熱し融けた後シールすることにより包装体2が作製される。
【0025】
また、シーラント層8は、TiO
2(酸化チタン)を含有し、被包装物を遮視する着色がなされている。即ち、シーラント層8は、TiO
2を含有しているため白色である。したがって、包装体2内に収容されている被包装体を、包装体2の外側から視認することはできない。
【0026】
また、表層6を介してシーラント層8にレーザ光を照射し、シーラント層8に含まれるTiO
2を発色させることにより、シーラント層8に任意の文字、図形及び記号(以下、文字等という。)を表示させることができる。TiO
2は、レーザ光を照射すると白色から黒色(灰色を含む)に色調変化する。したがって、
図3に示すように、シーラント層8にレーザ光を照射し、TiO
2を白色から黒色14に変化させることにより文字等がレーザマーキングされる。即ち、シーラント層8に含まれるTiO
2は、被包装物を遮視するための白色顔料として機能するとともに、シーラント層8に表示される文字等をレーザマーキングするための着色剤として機能する。
【0027】
具体的には、シーラント層8は、文字等の少なくとも1つが表示される所定領域である表示部12を有し、表示部12には、文字等の少なくとも1つがレーザマーキングされ表示される。表示部12は、
図2及び
図3に示すように、表層6とシーラント層8とを貼り合わせた際に表層6の視認部10に対応する領域(視認部10の下面と貼り合わされる領域)に形成される。なお、視認部10及び表示部12は、シーラント層8がシールとして機能する領域(4a,4b)以外に配置される。
【0028】
表示部12は、視認部10を介して包装体2の外側から視認可能である。表示部12は、文字等として例えば被包装物である食品の商品名などの他、消費期限、賞味期限、製造所固有番号、内容量、ロット番号等、法令上または管理上必要な情報の少なくとも1つ(以下、消費期限等という。)を表示する。なお、表示部12が消費期限等以外の文字等を表示してもよい。
【0029】
表示部12に表示される文字等は、包装用樹脂フィルム4により被包装物を包装した包装体2が作製される直前に、表層6(視認部10)を介してレーザ光を照射し、シーラント層8に含まれるTiO
2を発色させることによりレーザマーキングされる。したがって、包装用樹脂フィルム4により被包装物を包装した包装体2が作製されるときまで印字することができない消費期限等を表示するのに適している。
【0030】
この実施の形態に係る包装体2によれば、表層6とシーラント層8との間に印刷層を設けなくとも、シーラント層8に含まれるTiO
2を発色させることにより表示部12に文字等をレーザマーキングし、表層6の視認部10を介して、レーザマーキングされた文字等を視認することができる。したがって、包装体2の外側からの摩擦やインク成分の溶解などによる文字等の滲み、擦れ、崩れ、消失等を防止することができる。また、TiO
2を発色させることにより文字等をレーザマーキングするため、刻印の文字等と比較して、印字検査装置等による印字検査容易な文字等を表示することができる。
【0031】
また、表層6とシーラント層8との間に印刷層を設ける必要がないため、包装用樹脂フィルム4の厚さを薄くすることができる。更に、シーラント層8がTiO
2を含有する白色であるため、包装体2内に収容された被包装体を遮視することができる。
【0032】
なお、上述の実施の形態においては、表層6及びシーラント層8からなる包装用樹脂フィルム4を例に挙げて説明したが、例えば
図4に示すように、表層6とシーラント層8との間に少なくとも1つの中間層16を有する包装用樹脂フィルム40を用いてもよい。この場合には、表層6だけでなく中間層16にもシーラント層8(表示部12)を視認可能な視認部18を設ける。
【実施例】
【0033】
(実施例1)
表層として厚さ20μmのOPP(延伸ポリプロピレン)及びシーラント層として厚さ30μmの乳白LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)からなる包装用樹脂フィルムに、レーザマーカ(オムロン社製:MX−Z2000G)を用いてレーザマーキング(出力:80%、パルス周波数:100kHz、加工速度:1000mm/s)を行った。なお、シーラント層は、TiO
2(酸化チタン)を含有しており、TiO
2(酸化チタン)により乳白色に着色されている。シーラント層(LLDPE)に含まれるTiO
2の量は約5.5%であった。これは、包装用樹脂フィルム(OPP及びLLDPE)を燃焼させ灰にし、その灰からTi(チタン)を抽出し、抽出したTiがすべてTiO
2で存在したと仮定して、抽出したTiの重量からTiO
2の重量を算出する。そして、算出したTiO
2の重量を燃焼させた包装用樹脂フィルムのシーラント層の重量で割った値である。また、レーザマーキングのためのレーザ照射時間を(1)0.6秒、(2)1.2秒、(3)1.8秒、(4)2.4秒と変化させて、塗り潰し条件を太線:10本、線幅:0.5mm、線間隔:0.05mmとし、文字条件を文字幅:4mm、高さ:4mm、文字間隔:1mm、LMフォント使用として印字を行った。
図5に(1)〜(4)のすべての場合における印字結果を示す。なお、
図5の上から順に(1)、(2)、(3)、(4)の場合における印字結果を示している。
図5に示すように、(1)〜(4)のすべての場合において容易に判読可能な印字がなされた。
【0034】
(実施例2)
実施例1で使用した包装用樹脂フィルムに、レーザマーカ(オムロン社製:MX−Z2000G)を用いてレーザマーキング(出力:80%、パルス周波数:70kHz、加工速度:500mm/sレーザ照射時間:1.2秒)を行った。なお、塗り潰し条件及び文字条件は実施例1と同様の条件である。
図6に印字結果を示す。但し、
図6に示す黒枠は別途印刷したものであって上述のレーザマーキングによるものではない。
図6に示すように、容易に判読可能な印字がなされた。
【0035】
また、出力のみを変化させて、出力以外の条件は上述と同様の条件で印字を行った。出力が80,70%の場合においては容易に判読可能な印字がなされた。一方、出力が60%の場合においては判読可能であるが濃度が薄く読み取り困難な印字がなされた。なお、出力が40,20%の場合における印字は判読不能であった。
【0036】
また、パルス周波数のみを変化させて、パルス周波数以外の条件は上述と同様の条件で印字を行った。パルス周波数が100,90,70,60kHzの場合においては容易に判読可能な印字がなされた。一方、パルス周波数が50kHzの場合においては判読可能であるが濃度が薄く読み取り困難な印字がなされた。なお、パルス周波数が30,20kHzの場合における印字は判読不能であった。
【0037】
また、加工速度のみを変化させて、加工速度以外の条件は上述と同様の条件で印字を行った。加工速度が500mm/sの場合においては容易に判読可能な印字がなされた。一方、加工速度が700,900mm/sの場合においては判読可能であるが濃度が薄く読み取り困難な印字がなされた。なお、加工速度が1100mm/sの場合における印字は判読不能であった。
【0038】
(比較例)
実施例1で使用した包装用樹脂フィルムに代えて、表層として厚さ20μmのOPP(延伸ポリプロピレン)及びシーラント層として厚さ30μmのLLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)からなる包装用樹脂フィルムに、実施例1と同様の条件でレーザマーキングを行った。なお、シーラント層は、TiO
2(酸化チタン)を含有しておらず、透明である。
図7に(1)〜(4)のすべての場合における印字結果を示す。なお、
図7の上から順に(1)、(2)、(3)、(4)の場合における印字結果を示している。
図7に示すように、(1)〜(4)のすべての場合において印字されなかった。
【0039】
以上より、TiO
2を含有し、TiO
2により着色されているシーラント層を有する包装用樹脂フィルムに、レーザマーキングによる印字は可能であるといえる。
【符号の説明】
【0040】
2…包装体、4…包装用樹脂フィルム、6…表層、8…シーラント層、10…視認部、12…表示部。