(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基板(10)の第1エッジ(10A)が、前記第1表面(101)から突出している前記第1ピン(111)及び第3ピン(113)に接触する、請求項1から3のいずれか一項に記載のマスク構成(100)。
前記マスク(130)の中心部分に接触圧力を印加するよう構成されたバネ要素(160)が、前記第2プレート(120)と前記マスク(130)との間に設けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載のマスク構成(100)。
第1バネ要素(161)及び第2バネ要素(162)が、前記第2プレート(120)と前記マスク(130)との間に設けられ、前記第1バネ要素(161)と前記第2バネ要素(162)とは、前記マスク(130)の中心部分に接触圧力を印加するために、交差した様態で配置される、請求項1から6のいずれか一項に記載のマスク構成(100)。
前記第2プレート(120)が、前記マスク(130)の前記少なくとも1つの開口よりも大きな開孔(125)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のマスク構成(100)。
前記マスク(130)に面する前記第2プレート(120)の前記開孔(125)の第2エッジが、バネ要素(160)を保持するための凹部(122)を有する、請求項8又は9に記載のマスク構成(100)。
前記第1プレート(110)が、前記マスク(130)を保持するための少なくとも1つの磁気要素(150)を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のマスク構成(100)。
前記第1プレート(110)と前記第2プレート(120)との間に前記基板(10)及び前記マスク(130)を保持すること(330)が、前記第1プレート(110)及び前記第2プレート(120)にクランプ力を提供すること(340)を含む、請求項14に記載のマスクと基板との位置を合わせるための方法(300)。
【発明を実施するための形態】
【0014】
これより、本開示の様々な実施形態を詳しく参照していく。実施形態の一又は複数の例を図に示す。図面についての以下の説明において、同じ参照番号は同じ構成要素を表わす。下記では、個々の実施形態に関する違いのみを説明する。各例は、本開示の説明のために提供されており、本開示を限定することを意図するものではない。更に、1つの実施形態の一部として図示又は説明されている特徴は、更に別の実施形態を創出するために、他の実施形態で使用されること、又は他の実施形態と併用されることが可能である。本明細書がかかる修正例及び変形例を含むことは、意図されている。
【0015】
本開示では、「マスク構成(mask arrangement)」という語は、基板をマスキングするためのマスクを含む構成であると認識されうる。詳細には、本書に記載の「マスク構成」とは、処理されるべき基板表面に押し付けられたマスクを保持するよう構成されているものであると、理解されうる。より具体的には、本書に記載の「マスク構成」とは、基板及びマスクが、第1プレート(例えばベースプレート)と第2プレート(例えば表側プレート)との間にサンドイッチ状構成に配置されるか又は入れられる、基板及びマスクを保持するためのキャリアであると、理解されうる。
【0016】
本開示において、「基板(substrate)」という語は、特に、非フレキシブル基板(例えばガラスプレートや金属プレート)を包含するものとする。しかし、本開示はそれに限定されるわけではなく、「基板」という語は、フレキシブル基板(例えばウェブやホイル)も包含しうる。一部の実施形態により、基板は、材料堆積に適する任意の材料で作られうる。例えば、基板は、ガラス(例えばソーダ石灰ガラスやホウケイ酸ガラス)、金属、ポリマー、セラミック、複合材料、炭素繊維材料、マイカ、又は、堆積プロセスによってコーティングされうる他の任意の材料若しくはかかる材料の組み合わせからなる群から選択された材料で、作られうる。更に、基板はのちに、例えば薄膜バッテリ応用で使用されるために、いくつかの小片に切断されうることが、理解されよう。
【0017】
下記では、特に、例としてはPET(ポリエチレンテレフタレ-ト)、ガラス、及びイットリア安定化ジルコニア(YSZ)の基板であるがそれらに限定されるわけではない薄型基板を保持することを可能にするマスク構成に言及している実施形態について、説明する。例えば、本書に記載の実施形態によるマスク構成は、0.02mmから0.2mmの範囲内の厚さを有する薄型のシート又は基板向けに、使用されうる。詳細には、本書に記載の実施形態によるマスク構成は、0.05mm以下(例えば0.02 mm又は0.04 mm)の厚さを有する超薄型基板(UTS)向けに使用されるよう、構成される。この基板キャリア構成は、0.3mmから1.1mmの範囲内の厚さを有するガラス板のために設計されたガラス板用機械において、使用されうる。処理されるべき薄型基板は、プラスチック基板も、薄型ガラス基板も含みうる。PETプラスチックシートは、携帯電話やタブレットコンピュータなどの携帯デバイスの非反射性応用向けに、例えば薄型ディスプレイとして使用されうる。
【0018】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる、本書に記載の別の典型的な実施形態により、処理されるべき基板の面積サイズは、100mm×130mmから300mm×500mmまでの範囲内でありうる。例えば、処理されるべき基板の面積サイズは、125 mm×145 mm、又は210 mm×297 mmでありうる。
【0019】
本開示において、「マスク(mask)」という語は、少なくとも1つの開口を有する薄型プレートであると理解されうる。典型的には、本書に記載の「マスク」とは、0.2 mm以下の厚さを有しうる。詳細には、本書に記載の「マスク」とは、基板の、処理されるべきではない(例えばコーティングされるべきではない)エリアを覆うために、用いられうる。例えば、本書に記載の「マスク」とは、LiCO、Al
2O
2、YSZ、AlTiC、ガラスD263T、ステンレス鋼、Ti、マコール、及びインバー(例えば、Niがおよそ30%又は80%のもの)からなる群から選択された、少なくとも1つの材料で作られうる。
【0020】
本開示において、「ピン(pin)」という語は、本書に記載の基板を保持又は支持するよう構成された要素であると、理解されうる。説明されている「ピン」は、任意の種類の断面を有しうる。例えば、ピンの断面は、長方形、正方形、丸形、円形であってよく、又は、他の任意の好適な形状を有しうる。典型的には、本書に記載の「ピン」は、2 mmから10 mmの直径を有しうる。例えば、ピンの直径は、3mm、4 mm、5 mm、6 mm、7 mm、8 mm又は9 mmでありうる。
【0021】
図1Aは、本書に記載の実施形態による、マスク構成の概略正面図を示している。処理チャンバ内での堆積中に基板10をマスキングするためのマスク構成100は、
図1A及び
図1Bに例示的に示しているように、基板10を支持するための第1表面101を有する第1プレート110と、マスク130を保持するための第2プレート120とを含む。マスク130は、少なくとも1つの開口を有し、かつ、基板10と第2プレート120との間に配置される。更に、第1プレート110は、第1表面101から突出している第1ピン111及び第2ピン112を含む。第1ピン111は第1方向141への基板の動きを限定するために配置され、第2ピン112は、第1方向141とは異なる第2方向142への、基板の動きを限定するために配置される。
【0022】
図1Aを例示的に参照するに、本書に記載の実施形態により、マスク130は、第1ピン111を受容するための第1の孔131、及び、第2ピン112を受容するための第2の孔132を含む。第1の孔は、第2方向142への、第1プレート110に対するマスクの動きを可能にするよう構成され、第2の孔132は、第1方向141への、第1プレート110に対するマスク130の動きを可能にするよう構成される。したがって、有利には、マスクと第1プレートとの間に熱膨張の相違があっても、この相違が均等化されることが可能であり、それにより、基板とマスクとが互いに適切に、特に温度が変動しうる堆積プロセスの全体を通じて、位置合わせされたままに保たれる、マスク構成が提供されうる。
図1A及び
図1Bを例示的に参照するに、マスクの位置はピンによって第1プレートに対して固定されてよく、同じピンによって、第1プレートに対する基板の位置も固定されうることが、理解されよう。したがって、基板とマスクとの互いに対する位置合わせが確保されうる。
【0023】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、第1プレート110は、基板10を支持するためのベースプレートでありうる。第2プレート120は、
図1Bに例示的に示しているように、堆積方向115に対向して配置されうる表側プレートでありうる。詳細には、第1プレート110及び第2プレート120(例えば、ベースプレート及び表側プレート)は、基板10(特に薄型基板である基板10)が倒れることを防止するために配置されることが、理解されよう。したがって、本書に記載のマスク構成の実施形態は、基板及びマスクが、第1プレート(例えばベースプレート)と第2プレート(例えば表側プレート)との間にサンドイッチ状構成に配置されるか又は入れられる、基板及びマスクを保持するためのキャリアであると、みなされうる。
【0024】
図1Bを例示的に参照するに、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、第1プレート110(例えばベースプレート)は、第2プレート120(例えば表側プレート)よりも厚くされうる。例えば、第1プレート110は、5 mm〜15 mm(例えば10mm)の厚さを有しうる。第1プレート(すなわちベースプレート)は、中実プレートでありうるか、又は、
図1Bに例示的に示しているように、一又は複数の開口を有しうる。一又は複数の開口を有するベースプレートは、例えばベースプレートの裏側(すなわち、ベースプレートの基板と接触しない側)から、基板をより良好に冷却するためとより良好に加熱するための、いずれにも有利でありうる。例えば、ベースプレートの裏側は、放射式ヒータによって加熱されうる。
【0025】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、第2プレート120(すなわち表側プレート)は、
図1Bに例示的に示しているように、マスクによって設けられうる最大の基板コーティングウインドウよりもずっと大きな、内部開口を有しうる。第2プレート120は、マスク及び基板を第1プレート110(すなわちベースプレート)に押圧することによって、基板(特に薄型基板)及びマスクを保持又は固定するよう構成されることが、理解されよう。例えば、第1プレートと第2プレートとの間のマスク及び基板(例えば、第1プレートと第2プレートとの間のマスク及び基板というサンドイッチ状構成)は、ネジの組などの固定要素を介して、かつ/又は、クランプ(バネ付勢クランプなど)を介して、ひとまとめに固定されうる(図示せず)。詳細には、固定要素は、第1プレート及び/又は第2プレートの外縁部に設けられうる。
【0026】
図1A及び
図1Bを例示的に参照するに、第1プレート110(すなわちベースプレート)は、基板10の主要キャリアプレートでありうることが、理解されよう。あるいは、第1プレート110は、2つ以上のサブキャリアという構成のサブキャリアプレートでありうる。例えば、2つ以上のサブキャリアプレートという構成の各サブキャリアプレートが、1つの基板を保持しうる。2つ以上のサブキャリアプレートは、主要キャリアプレートに取り付けられうる。したがって、本書に記載の実施形態によるマスク構成は、主要キャリア及び/又はサブキャリアとして使用されうることが、理解されよう。例えば、2つ以上の本書に記載のマスク構成が、主要キャリアプレートに取り付けられることもある。かかるサブキャリアの構想により、基板交換、並びに/又は、基板とマスクとの事前組み立て及び/又は位置合わせが、容易になりうる。
【0027】
一部の実行形態により、マスク構成は、DIN A5、A4、又はA3というサイズを有する基板を支持するよう、構成されうる。一部の実行形態により、本書に記載の実施形態は、例えばリチウムバッテリ製造又はエレクトロクロミックウインドウ向けの大面積基板上でのスパッタ堆積に、利用されうる。一例としては、本書に記載の実施形態によるマスク構成内に配置された大面積基板上に、一又は複数の薄膜バッテリが形成されうる。一部の実施形態により、大面積基板は、約0.67m
2の基板(0.73×0.92m)に相当するGEN4.5、約1.4m
2の基板(1.1m×1.3m)に相当するGEN5、約4.29m
2の基板(1.95m×2.2m)に相当するGEN7.5、約5.7m
2の基板(2.2m×2.5m)に相当するGEN8.5、或いは、約8.7m
2の基板(2.85m×3.05m)に相当するGEN10でありうる。GEN11及びGEN12などの更に大きな世代、及びそれらに相当する基板面積も、同様に実装されうる。
【0028】
本書に記載の実施形態は、例えば、薄膜バッテリ、エレクトロクロミックウインドウ、及び、ディスプレイ(例としては、液晶ディスプレイ(LCD)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなど)の製造に使用されうることが、理解されよう。
【0029】
図1A及び
図1Bを参照するに、マスク130の主目的は、基板10のコーティングされるべきではないエリアを覆うことであると、理解されよう。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスクの内側エッジはシャープになるよう構成され、それにより、有利には、コーティングされるエリアとされないエリアとの間の分割線上にシャープなエッジが来ることが可能になる。詳細には、内側マスクエッジは、0.5 mm未満、具体的には0.3 mm未満の(例えば0.2 mm以下であり、0.1 mm以下のこともある)厚さを有しうる。したがって、基板上のコーティングされるエリアとされないエリアとの間の分割線上にシャープなエッジが来ることが可能になる。更に、代替的には、完成したマスクは、0.5 mm未満、具体的には0.3 mm未満の(例えば0.2 mm以下であり、0.1 mm以下のこともある)厚さを有しうることが、理解されよう。
【0030】
更に、
図1A及び
図1Bを例示的に参照するに、本書に記載のマスク構成のマスク130は、基板10(特に薄型基板である基板10)が倒れること、及び第1プレート(例えばベースプレート)から落下することを防止するために構成され、配置されることが、理解されよう。第1プレートが主要キャリアプレートとして用いられる場合、マスクは、1つの大きな長方形の切り欠きを有してよく、基板の縁部のみを、例えば1 mmから5 mmの幅だけ、マスキングしうる。倒れやすい、より大きな基板サイズに関して、マスクは、
図1A、
図2A、
図3A、及び
図4Aに例示的に示しているように、薄型大基板を安定させる内側バー(十文字型の内側バーなど)を有しうる。
【0031】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスクは、使用される基板材料と比較して同等の熱膨張を有する金属で作られうる。例えば、マスクはチタン又はインバーで作られうる。
【0032】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスク構成の第1プレート110の第1表面101は、重力方向におおよそ平行に配向されうる。詳細には、一部の実施形態により、第1ピン111が基板の動きを限定している第1方向141は、重力方向におおよそ平行でありうる。
図1A、
図2A、
図3A、及び
図4Aに例示的に示しているように、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、基板10の第1エッジ10Aは、第1ピン111と接触していることがある。加えて、基板10の第1エッジ10Aは、第1表面101から突出している、第3ピン113とも接触していることがある。したがって、第1方向141に関して、基板10と第1プレート110との相対位置は固定されうる。
【0033】
図1A、
図2A、
図3A、及び
図4Aを例示的に参照するに、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、基板10の第2エッジ10Bは、第2ピン112と接触していることがある。したがって、第2方向142に関して、基板10と第1プレート110の相対位置は固定されうる。
【0034】
したがって、第1ピン111、第2ピン112、及び第3ピン113は、第1プレートに対して基板の位置を合わせるための位置合わせピンとも称されうることが、理解されよう。更に、第1ピン111、第2ピン112、及び第3ピン113は、本書に記載の第1の孔131、第2の孔132、及び第3の孔133の中に受容されうるので、第1ピン111、第2ピン112、及び第3ピン113が、基板に対するマスクの位置を合わせるためにも用いられうることが、理解されよう。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、位置合わせピン(例えば、第1ピン111、第2ピン112、及び第3ピン113)は、ベースプレート(例えば第1プレート110)に固定されうる。例としては、
図1A、
図2A、
図3A、及び
図4Aに例示的に示しているように、例えば2つの位置合わせピン(例えば第1ピン111及び第3ピン113)が、基板の底部(例えば基板10の第1エッジ10A)に設けられてよく、1つの更なる位置合わせピンが、基板の一方の側部(例えば基板10の第2エッジ10B)に設けられうる。したがって、基板10は、2つの底部位置合わせピン(すなわち第1ピン111及び第3ピン113)の上に置かれ、かつ、単一の側部ピン(すなわち第2ピン112)に押圧されうる。したがって、第1プレート及び/又はマスクに対する、画定された基板位置が得られる。
【0035】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、マスク130は、
図1Aに例示的に示しているように、3つの孔(例えば、第1ピン111を受容するための第1の孔131、第2ピン112を受容するための第2の孔132、及び、第3ピン113を受容するための第3の第2孔133)を有する。例えば、第1の孔131及び第2の孔132はスロット孔でありうる。例えば、スロット孔として構成された第1の孔は水平スロット孔であってよく、スロット孔として構成された第2の孔132は垂直スロット孔でありうる。第3の孔133は、第3ピンの外のり寸法に適合するよう構成されうる。例えば、第3ピンが特定の直径を有する円形に構成されている場合、第3の孔も、対応する直径を有する円形に構成される。したがって、第1プレートに対する基板及びマスクの相対位置が固定されうる。それと同時に、マスクと第1プレートとの間、及び/又は基板とマスクとの間に熱膨張の相違があっても、この相違は均等化されることが可能であり、それにより、基板とマスクとが互いに適切に、特に温度が変動しうる堆積プロセスの全体を通じて、位置合わせされたままに保たれる。
【0036】
図2A及び
図2Bは、本書に記載の実施形態による、マスクを保持するための少なくとも1つの磁気要素150を有するマスク構成100の概略図を示している。詳細には、第1プレート110は、マスク130を保持するための、少なくとも1つの磁気要素150を含みうる。例えば、
図2Aに例示的に示しているように、中心磁気要素151が、第1プレート110の中心に配置されうる。加えて、第1磁気要素152及び/又は第2磁気要素153及び/又は第3磁気要素154及び/又は第4磁気要素155などの、更なる磁気要素が設けられうる。
【0037】
例えば、
図2Aに例示的に示しているように、中心磁気要素151、第1磁気要素152、第2磁気要素153、第3磁気要素154、及び第4磁気要素155は、第1プレートの十字型バーの表面上又は内部に配置されうる。典型的な実行形態により、
図2Aに例示的に示しているように、第1磁気要素152、第2磁気要素153、第3磁気要素154、及び第4磁気要素155は、中心磁気要素151から均等に離間しうる。したがって、一又は複数の磁気要素は、有利には、マスク130を誘引して基板10に当接させうるように、第1プレート(例えばベースプレート)の表面上又は内部に配置されうることが、理解されよう。換言すると、磁石は、磁気マスク(例えば、本書に記載のマスク構成100のマスク130)を誘引して基板10に当接させるために、基板の背後のベースプレートに固定されうる。したがって、有利には、マスク構成であって、それを用いることで、マスクが基板上にしっかりと載置されないことによってもたらされるシャドウイング効果による、基板上のコーティング層のブレ(blur)が低減或いは回避されうる、マスク構成が提供されうる。
【0038】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスク構成は、マスク130の中心部分に接触圧力を印加するよう構成された、バネ要素160を含みうる。バネ要素160は、
図3A及び
図3Bに例示的に示しているように、第2プレート120とマスク130との間に設けられうる。例えば、マスク構成は、第2プレート120とマスク130との間に設けられている、第1バネ要素161及び第2バネ要素162を含みうる。
図3Aに例示的に示しているように、第1バネ要素161と第2バネ要素162とは、交差した様態で配置されてよく、それにより、マスク130の中心部分に接触圧力を印加するための十字バネが設けられる。詳細には、第1バネ要素161は第1板バネ要素であってよく、第2バネ要素162は第2板バネ要素であってよく、これらは、第2プレート120とマスク130との間に設けられうる。
【0039】
例えば、第1板バネ要素及び/又は第2板バネ要素は、0.1 mmから1 mm(例えば0.2 mm)の厚さを有する、バネ鋼のストリップなどの薄型バネストリップ材料で作られうる。第1板バネ要素及び/又は第2板バネ要素の幅は、5 mmから10 mmでありうる。したがって、本書に記載の厚さ及び/又は幅を有する第1板バネ要素及び/又は第2板バネ要素を設けることは、マスクが基板上にしっかりと載置されないことによってもたらされるシャドウイング効果を回避する、或いはなくすために、有利でありうる。
【0040】
更に、第1バネ要素161(例えば第1板バネ要素)及び/又は第2バネ要素162(例えば第2板バネ要素)には、予備張力がかけられうる。したがって、有利には、第1バネ要素161及び/又は第2バネ要素162によってマスクの中心部分に提供される接触圧力が、強化されうる。
【0041】
図3Bを例示的に参照するに、押圧力をマスク130の中心部分に印加することによって、この押圧力がマスクと接触している基板10にも印加されることが、理解されよう。詳細には、
図3Bに例示的に示しているように、第1バネ要素161及び/又は第2バネ要素162によってマスクの中心部分に提供される接触圧力は、基板10の中心部分に伝わりうる。
【0042】
したがって、マスクの中心部分に接触圧力を印加するためにバネ要素が設けられている、本書に記載のマスク構成の実施形態は、マスクが基板上にしっかりと載置されないことによってもたらされるシャドウイング効果による、基板上のコーティング層のブレが回避されうるか、或いは実質的になくなりうるように、マスクをしっかりと押圧して、基板に当接させるものであることが、理解されよう。
【0043】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスク構造100の第2プレート120は、マスク130の少なくとも1つの開口よりも大きな開孔125を含みうる。
図3B及び
図4Bに例示的に示しているように、堆積方向115に対向する第2プレート120の開孔125の第1エッジ121には傾斜がつけられうる。このことは、基板上の層均一性に影響を与えないように、シャドウイング効果を低減或いは回避することに、有利でありうる。換言すると、第2プレートの開孔の第1エッジに傾斜をつけることによって、層堆積中の基板上の層均一性が向上しうる。
【0044】
更に、マスク130に面する第2プレート120の開孔125の第2エッジは、
図3B及び
図4Bに例示的に示しているように、バネ要素を保持するための凹部122を有しうる。詳細には、
図3Bを例示的に参照するに、第1バネ要素161(例えば第1板バネ要素)及び第2バネ要素162(例えば第2板バネ要素)は、第2プレート120の開孔125のエッジに設けられた凹部122の中に受容されうる。詳細には、凹部が設けられうる第2プレート120の開孔125のエッジは、
図3Bに例示的に示しているように、マスク130に面する。したがって、凹部122は、第1バネ要素161及び/又は第2バネ要素162が載置されうるポケットとして機能してよく、それにより、有利には、第1バネ要素161及び/又は第2バネ要素162の単純な固定が提供されうることが、理解されよう。
【0045】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスク構成100には、
図4A及び
図4Bに例示的に示しているように、マスク130の中心部分に接触圧力を印加するよう構成された、線バネ要素170が設けられうる。詳細には、マスク構成は、第1線バネ要素171及び第2線バネ要素172を含みうる。例えば、第1線バネ要素171と第2線バネ要素とは、交差した様態で配置されてよく、それにより、十字バネが提供される。特に、第1線バネ要素171と第2線バネ要素172とは、マスク130の中心部分に十字バネの交差部が設けられるように、配置されうる。例えば、線バネ要素170(例えば、第1線バネ要素171及び第2線バネ要素172)は、1 mmから5 mm(具体的には2 mmから4 mm)の直径を有する細い金属線で作られうる。したがって、本書に記載の直径を有する第1線バネ要素及び/又は第2線バネ要素を設けることは、マスクが基板上にしっかりと載置されないことによってもたらされるシャドウイング効果を回避する、或いはなくすために、有利でありうる。
【0046】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、第1線バネ要素171及び/又は第2線バネ要素172は、バネ鋼で作られうる。更に、第1線バネ要素171及び/又は第2線バネ要素172には、予備張力がかけられうる。したがって、有利には、第1線バネ要素171及び/又は第2線バネ要素172によってマスクの中心部分に提供される接触圧力が、強化されうる。
図4Bに例示的に示しているように、押圧力をマスク130の中心部分に印加することによって、この押圧力はマスクと接触している基板10にも印加されることが、理解されよう。詳細には、
図4Bに例示的に示しているように、第1線バネ要素171及び/又は第2線バネ要素172によってマスクの中心部分に提供される接触圧力が、基板の中心部分に伝わりうる。
【0047】
図4Bを例示的に参照するに、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、第1線バネ要素171及び/又は第2線バネ要素172の端部は、第2プレート120(例えば表側プレート)に設けられたポケット内に載置されうる。詳細には、ポケットは、第2プレート120の開孔125のエッジに設けられた凹部122でありうる。したがって、第1線バネ要素171及び/又は第2線バネ要素172の単純な固定が提供されうる。更に、
図4Bに例示的に示しているように、一部の実施形態により、第2線バネ要素172は、マスクと実質的に完全に接触するように配置されうる。この観点において、「実質的に完全に接触する(substantially completely in contact)」という表現が、第2線バネ要素172の長さの実質的に全体にわたって、具体的には、第2線バネ要素172の長さの少なくとも80%にわたって、より具体的には、第2線バネ要素172の長さの少なくとも90%にわたって、第2線バネ要素172とマスク130との接触が提供されるというように理解されるべきであることに、留意されたい。したがって、第2線バネ要素172は、
図4Bに例示的に示しているように、平坦な様態で配置されうる。第1線バネ要素171は、
図4Bに例示的に示しているように、湾曲形状を有し、かつ、第2線バネ要素172をマスク130に押し付けるように、第2線バネ要素172の上に設けられうる。その結果として、マスクは、単純かつ有効な様態で、基板に当接するように押されうるか、又は押圧されうる。
【0048】
図5は、本書に記載の実施形態による、基板に層を堆積させるための装置200の概略上面図を示している。本書に記載の一部の実施形態により、装置200は、内部での層堆積に適合した処理チャンバ210と、層を形成する材料を堆積させるための堆積源220と、処理チャンバ210の中のマスク構成100とを含む。処理チャンバ210は、真空チャンバ(「堆積チャンバ(deposition chamber)」又は「真空処理チャンバ(vacuum processing chamber)」とも称される)でありうる。堆積源220は、真空チャンバ内の第1スパッタ堆積源230a及び第2スパッタ堆積源230bなどの、一又は複数のスパッタ堆積源を含みうる。例えば、第1スパッタ堆積源230a及び第2スパッタ堆積源230bは、基板に堆積されるべき材料のターゲットを有する、回転可能なカソードでありうる。
【0049】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる、基板に層を堆積させるための装置200の実施形態により、処理チャンバ210の中で用いられるマスク構成は、本書に記載の実施形態のいずれかによるマスク構成でありうる。例えば、基板に層を堆積させるための装置200内で用いられるマスク構成100は、基板10を支持するための第1表面101を有する第1プレート110と、マスク130を保持するための第2プレート120とを含みうる。マスク構成100のマスク130は、少なくとも1つの開口を有し、かつ、基板10と第2プレート120との間に配置される。マスク構成100の第1プレート110は、第1表面101から突出している第1ピン111及び第2ピン112を含みうる。詳細には、第1ピン111は第1方向141への基板の動きを限定するために配置されてよく、第2ピン112は、第1方向141とは異なる第2方向142への、基板の動きを限定するために配置されうる。
図1A、2A, 3A、及び4Aを参照して例示的に説明したように、マスク構成のマスク130は、第1ピン111を受容するための第1の孔131、及び、第2ピン112を受容するための第2の孔132を含む。詳細には、第1の孔131は、第2方向142への、第1プレート110に対するマスクの動きを可能にするよう構成され、第2の孔132は、第1方向141への、孔プレート110に対するマスク130の動きを可能にするよう構成される。
【0050】
図5に示しているように、他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、更なるチャンバが、処理チャンバ210(例えば真空処理チャンバ)に隣接して設けられうる。例えば、処理チャンバ210は、バルブハウジング204及びバルブユニット206を有するバルブによって、隣接するチャンバから分離されうる。マスク構成100が処理チャンバ210内に挿入された(
図5の矢印1で例示的に示している)後に、バルブユニット206が閉鎖されうる。処理チャンバ210内の雰囲気は、例えば処理チャンバに接続された真空ポンプを用いて技術的真空(technical vacuum)を作り出すことによって、かつ/又は、処理ガスを処理チャンバ内の堆積領域に入れることによって、制御されうる。
図5には明示的に示していないが、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、2つ以上の本書に記載のマスク構成が堆積中に(例えばインライン堆積プロセスにおいて)用いられうることが、理解されよう。例えば、本書に記載のマスク構成を含む2つ以上のキャリアが、堆積源(例えばスパッタ堆積源)の正面での連続的な基板搬送又は連続的な基板フローを提供するために、用いられうる。換言すると、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、基板に層を堆積させるための装置は、連続的なキャリアトレイン、すなわち、互いに連なった2つ以上のキャリアを提供するよう、構成されうる(例えば、連なっている2つのキャリア間には間隙があることも、ないこともある)。
【0051】
一部の実施形態により、処理ガスは、アルゴンなどの不活性ガス、及び/又は、酸素、窒素、水素、及びアンモニア(NH
3)などの反応性ガス、オゾン(O
3)、若しくは活性ガスなどを含みうる。処理チャンバ210内には、マスク構成100を処理チャンバ210に出し入れするよう搬送するために、ローラが設けられうる。例えば、ローラは、基板キャリア(特に本書に記載のマスク構成)の底部を支持するよう配置されうる。一部の実施形態では、基板及び基板キャリア(例えば本書に記載のマスク構成)のための一又は複数のヒータ211が、例えば、
図5に例示的に示しているようにマスク構成の背後に設けられうる。一部の実施形態により、一又は複数のヒータ211は600°C以上に設定されうる。例えば、一又は複数のヒータ211は一又は複数の抵抗性ヒータでありうる。
【0052】
本書に記載の実施形態により、マスク構成100は、マスク構成100のマスク130が堆積源220(例えば、第1スパッタ堆積源230a及び第2スパッタ堆積源230b)に面するように、処理チャンバ210の中に配置されうる。例えば、スパッタ堆積プロセスは、RF周波数(RF)スパッタ堆積プロセスでありうる。一例としては、RFスパッタ堆積プロセスは、基板に堆積されるべき材料が誘電体材料である場合に使用されうる。RFスパッタプロセスに使用される周波数は、約13.56MHz以上でありうる。一部の実施形態により、(スパッタ)堆積プロセスは、中間周波数(MF)堆積プロセスであることもある。MF堆積プロセスに使用される周波数は、約20kHz〜約100kHzでありうる。
【0053】
図5に例示的に示しているように、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、装置200は、一又は複数のスパッタ堆積源に接続されたAC電源240を有しうる。一例としては、第1スパッタ堆積源230a及び第2スパッタ堆積源230bは、第1スパッタ堆積源230aと第2スパッタ堆積源230bに交互にバイアスが印加されうるように、AC電源240に接続されうる。一又は複数のスパッタ堆積源は、同一のAC電源に接続されうる。他の実施形態では、各スパッタ堆積源が専用のAC電源を有しうる。
【0054】
本書に記載の実施形態により、スパッタ堆積プロセスは、マグネトロンスパッタリングとして行われうる。本書において、「マグネトロンスパッタリング(magnetronsputtering)」とは、磁石アセンブリ(例えば、磁場を発生させることが可能なユニット)を使用して実施されるスパッタリングを表わす。かかる磁石アセンブリは、永久磁石からなりうる。この永久磁石は、回転可能なターゲット表面の下に生成された磁場の中に自由電子が捕捉されるような様態で、回転可能なターゲットの中に配置されうるか、又は、平面ターゲットに連結されうる。かかる磁石アセンブリは、平面カソードにも連結されて配置されうる。マグネトロンスパッタリングは、TwinMag
TMカソードアセンブリなどの(ただしそれに限定されるわけではない)ダブルマグネトロンカソード(例えば、第1スパッタ堆積源230aと第2スパッタ堆積源230b)によって、実現可能である。例えば、TwinMag
TMカソードは、MF電源によって作動しうる。
【0055】
本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、装置200は、少なくとも1つの基板にリチウム又はリチウム合金を堆積させるよう構成されうる。一部の実行形態では、装置200は、Al2O3やSiO2などの金属酸化物とターゲット材料の少なくとも一方を堆積させるよう構成されうる。ターゲット材料は、リチウム、タンタル、モリブデン、ニオブ、チタン、マンガン、ニッケル、コバルト、インジウム、ガリウム、亜鉛、スズ、銀、銅、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択された、一又は複数の元素を含みうる。詳細には、装置は、少なくとも1つの基板に窒化リン酸リチウム化合物(LiPON)を堆積させるよう構成されうる。LiPONは、薄膜バッテリにおける電解質材料として使用される、アモルファスガラス材料である。LiPONの層は、RFマグネトロンスパッタリングによって、薄膜バッテリのカソード材料を覆って堆積され、固体電解質を形成しうる。
【0056】
本書に記載のマスク構成及びマスク構成を利用する装置は、垂直基板処理に使用されうる。一部の実行形態により、本開示のマスク構成は、実質的に垂直な配向で少なくとも1つの基板を保持するよう構成される。「垂直基板処理(vertical substrate processing)」という語は、「水平基板処理(horizontal substrate processing)」と区別されるものと理解される。例えば、垂直基板処理は、基板処理中のキャリア及び基板のほぼ垂直な配向に関し、厳密な垂直配向から数度、(例えば、最大で10度、或いは最大で15度)の偏向があっても、垂直基板処理とみなされる。垂直方向は、重力に実質的に平行でありうる。一例としては、少なくとも1つの基板にスパッタ堆積を行うための装置は、垂直に配向された基板にスパッタ堆積を行うよう構成されうる。
【0057】
記載されている他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、マスク構成は、堆積材料のスパッタリング中に静的又は動的でありうることが、理解されよう。本書に記載の一部の実施形態により、動的スパッタ堆積プロセスが、例えば薄膜バッテリ製造のために提供されうる。
【0058】
本開示の一部の実施形態により、スパッタ堆積源は、回転可能なスパッタ堆積源又は回転可能なカソードでありうる。スパッタ堆積源は、回転軸の周りで回転可能でありうる。一例としては、回転軸は垂直回転軸でありうる。しかし、本開示は、回転可能なスパッタ堆積源又は回転可能なカソードに限定されるわけではない。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる一部の実施形態により、スパッタ堆積源は、平面スパッタ堆積源又は平面カソードでもありうる。
【0059】
図6は、本書に記載の実施形態による、マスクと基板との位置を合わせるための方法300を示すブロック図である。本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる実施形態により、方法は、基板が第1プレート110の第1表面101から突出している第1ピン111及び第2ピン112に接触するように、第1表面101上に基板10を配置すること310を含む。第1ピン111は第1方向141への基板の動きを限定するために配置され、第2ピン112は、第1方向141とは異なる第2方向142への、基板の動きを限定するために配置される。更に、方法は、第1ピン111がマスクの第1の孔131の中に受容され、第2ピン112がマスク130の第2の孔132の中に受容されるように、マスク130を基板10上に装着すること320を含む。第1の孔131は、第2方向142への、第1プレート110に対するマスクの動きを可能にするよう構成され、第2の孔132は、第1方向141への、第1プレート110に対するマスク130の動きを可能にするよう構成される。加えて、方法は、第1プレート110と第2プレート120との間に基板10及びマスク130を保持すること330を含む。
【0060】
図7を例示的に参照するに、本書に記載の他の実施形態と組み合わされうる、マスクと基板との位置を合わせるための方法300の一部の実施形態により、第1プレート110と第2プレート120との間に基板10及びマスク130を保持すること330は、第1プレート110及び第2プレート120にクランプ力を提供すること340を含みうる。詳細には、第1プレート110と第2プレート120との間に基板10及びマスク130を保持すること330は、マスク130の中心部分に接触圧力を印加するためにバネ要素160を用いること350を含みうる。
【0061】
上記を踏まえて、本書に記載の実施形態は、処理(例えば層堆積やコーティング)のためにマスキングされうる薄型又は超薄型の基板の有効な保持を提供することが、理解されよう。更に、本書に記載の実施形態により、マスクと基板を支持するベースプレートとの間に熱膨張の相違があっても、この相違の均等化が提供され、それにより、基板とマスクとが、処理温度が変動しうる基板の処理全体を通じて、互いに適切に特に位置合わせされたままに保たれる。