(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、
図1乃至
図7を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る光モジュールを示す斜視図である。
図2は、光モジュールの分解斜視図である。
図3は、光モジュールのスリーブを
図1及び
図2とは異なる方向から見た斜視図である。
図4は、光配線基板を示す側面図である。
【0017】
この光モジュール100は、光配線基板1と、光ファイバを支持する支持部材としてのスリーブ2と、光配線基板1に搭載された光素子3と、光素子3に電気的に接続された電子部品4とを備えている。光素子3は、スリーブ2に支持された光ファイバと光学的に結合する。
【0018】
光配線基板1は、表裏一対の第1の主面10a及び第2の主面10bを有する板状の基材10と、基材10の第1の主面10aに設けられた第1の導体パターン11と、基材10の第2の主面10bに設けられた第2の導体パターン12とを有している。基材10は、例えばPI(ポリイミド)等の電気絶縁性を有する板状の樹脂材料からなる。本実施の形態では、基材10の厚さが例えば100μm以下であり、光配線基板1が可撓性を有している。すなわち、光配線基板1は、フレキシブル基板である。
【0019】
第1の導体パターン11は、第2の導体パターン12よりも厚く形成されている。
図4に示すように、基材10の厚さをt
0、第1の導体パターン11の厚さをt
1、第2の導体パターン12の厚さをt
2とすると、t
0の望ましい範囲は10〜100μm(10μm以上かつ100μm以下)であり、t
1の望ましい範囲は50〜150μm(50μm以上かつ150μm以下)であり、t
2の望ましい範囲は5〜35μm(5μm以上かつ35μm以下)である。第1の導体パターン11及び第2の導体パターン12は、例えば基材10の第1及び第2の主面10a,10bに形成された銅箔をエッチングして形成されている。
【0020】
光配線基板1は、長方形状であり、その長手方向の一端部がコネクタ部1aとして形成されている。コネクタ部1aは、光配線基板1の長手方向に沿って延びるように形成された第2の導体パターン12によって構成されている。
【0021】
光素子3及び電子部品4は、光配線基板1の第1の主面10a側に配置されている。本実施の形態では、電子部品4が基材10の第1の主面10aに接着剤によって固定されて実装されている。光素子3は、電子部品4上に配置されている。つまり、光素子3は、電子部品4を介して光配線基板1に搭載され、電子部品4における第1の主面10a側の面とは反対側の面に固定されている。
【0022】
光素子3は、電気信号を光信号に変換して出力する発光素子、又は光信号を電気信号に変換して出力する受光素子である。発光素子としては、例えばVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER(垂直共振器面発光レーザ))を用いることができ、受光素子としては、例えばフォトダイオードを用いることができる。
【0023】
光素子3が発光素子である場合、電子部品4は、コネクタ部1aを介して伝送された電気信号に応じた電流を光素子3に供給するドライブ素子である。また、光素子3が受光素子である場合、電子部品4は、光素子3からの電気信号を増幅して出力する増幅素子である。
【0024】
スリーブ2は、基材10に直交する方向に延びる挿通孔2aが形成された筒状体からなる。より具体的には、スリーブ2は、中心軸Cに沿って挿通孔2aが形成された円筒状であり、中心軸Cが基材10に直交するように、光配線基板1の第1の主面10a側に配置される。また、
図3に示すように、スリーブ2には、基材10の第1の主面10aに対向する端面2bに、凸部20が形成されている。凸部20は、スリーブ2の端面2bにおける外周端部に環状に形成されている。
【0025】
図2に示すように、光配線基板1には、スリーブ2を位置決めする位置決め部1bが、第1の導体パターン11によって形成されている。スリーブ2は、凸部20が第1の導体パターン11に係合することで、光配線基板1に位置決めされている。次に、この位置決め構造ならびに第1及び第2の導体パターン11,12について、
図5及び
図6を参照して、より詳細に説明する。
【0026】
図5は、光配線基板1の第1の主面10a側を示す平面図である。
図6は、光配線基板1の第2の主面10b側を示す平面図である。
【0027】
光配線基板1の位置決め部1bは、電子部品4の実装領域を囲むようにパターンニングされた第1の導体パターン11によって形成されている。より具体的には、第1の導体パターン11は、それぞれが扇状に形成された第1乃至第8導体部111〜118からなり、これら第1乃至第8導体部111〜118によって位置決め部1bが形成されている。
【0028】
第1乃至第8導体部111〜118の外周端部及び内周端部は、同心円状に形成されている。第1乃至第8導体部111〜118の厚さは共通である。すなわち、第1の導体パターン11は、位置決め部1bにおける厚さが50μm以上である。
【0029】
スリーブ2は、凸部20の内側における端面2bが第1乃至第8導体部111〜118に対向し、凸部20は、第1乃至第8導体部111〜118の外側に配置される。つまり、凸部20は、その内周面が第1乃至第8導体部111〜118の外周側の端面に向かい合う。
【0030】
スリーブ2は、凸部20が位置決め部1bに係合して位置決めされた状態で、接着によって光配線基板1に固定される。より具体的には、基材10の第1の主面10aにおける凸部20に対向する部位に接着剤を塗布した後にスリーブ2を位置決めし、この接着剤が硬化することにより、スリーブ2が光配線基板1に固定される。なお、接着剤は、スリーブ2の凸部20側に塗布してもよい。また、接着剤を予め塗布することなくスリーブ2を位置決めした後に、スリーブ2の外周面と光配線基板1との間に跨って接着剤を塗布してもよい。
【0031】
また、本実施の形態では、凸部20の突出高さが、第1の導体パターン11の厚さよりも高く形成されているが、凸部20の突出高さは第1の導体パターン11の厚さよりも低くてもよい。ただし、凸部20の突出高さが第1の導体パターン11の厚さよりも高い場合には、位置決め部1bにおける第1の導体パターン11(第1乃至第8導体部111〜118)の厚さ方向の全体にわたって凸部20が係合するので、より確実にスリーブ2の位置決めが行える。
【0032】
電子部品4は、基材10の第1の主面10aとは反対側の上面4aに第1乃至第8の電極41〜48を有し、第2の電極42が第2導体部112に、第3の電極43が第3導体部113に、第4の電極44が第4導体部114に、それぞれボンディングワイヤ5によって接続されている。また、電子部品4は、第5の電極45が第6導体部112に、第6の電極46が第7導体部117に、第7の電極47が第8導体部118に、それぞれボンディングワイヤ5によって接続されている。
【0033】
光素子3は、電子部品4の上面4aに接着によって固定されている。光素子3は、電子部品4の上面4aとは反対側の上面3aに第1の電極31及び第2の電極32を有し、第1の電極31が電子部品4の第1の電極41に、第2の電極32が電子部品4の第8の電極48に、それぞれボンディングワイヤ5によって接続されている。
【0034】
光素子3及び電子部品4は、実装機(チップマウンタ)によって配置され、固定用の接着剤によって固定される。この配置の際の基準位置としては、例えば第1の導体パターン11の何れかの角部を用いることができる。これにより、光素子3及び電子部品4は、第1の導体パターン11に対して高精度に位置決めされて実装される。
【0035】
第2の導体パターン12は、第1乃至第6導体部121〜126からなる。第1乃至第6導体部121〜126は、第1の導体パターン11の第2乃至第4導体部112〜114及び第6乃至第8導体部116〜118に、それぞれバイア13によって電気的に接続されている。第1乃至第6導体部121〜126は、基材10の第2の主面10bの一端部において光配線基板1の長手方向に沿って延び、コネクタ部1aを構成する。
【0036】
電子部品4は、第2の導体パターン12の第1乃至第6導体部111〜116ならびに第1の導体パターン11の第2乃至第4導体部112〜114及び第6乃至第8導体部116〜118によって、電源が供給されると共に電気信号が入力又は出力される。すなわち、コネクタ部1aにおける第1乃至第6導体部111〜116は、一部が電源線であり、他の一部がグランド線であり、さらにその他の一部が信号線である。
【0037】
光素子3が発光素子である場合、光素子3の第1及び第2の電極31,32には、電子部品4から電気信号に応じた電流が供給される。また、光素子3が受光素子である場合、受光した光信号に応じた電気信号が第1及び第2の電極31,32から電子部品4に供給される。
【0038】
図7は、光モジュール100及びスリーブ2の挿通孔2aに挿入されたフェルール6及び光ファイバ7を、光配線基板1の長手方向に平行で、かつスリーブ2の中心軸を含む断面で切断した断面図である。
【0039】
フェルール6は、光ファイバ7の端部に装着された円柱状の部材であり、その軸孔60に光ファイバ7が挿通されている。
【0040】
スリーブ2は、挿通孔2aにフェルール6が挿入されることで、光ファイバ7を支持する。つまり、スリーブ2は、フェルール6を介して光ファイバ7を支持している。挿通孔2aの内径は、フェルール6の外径と実質的に同径に形成され、フェルール6が挿通孔2aに挿入されることにより、スリーブ2と光ファイバ7とが同軸上に配置される。なお、フェルール6は、スリーブ2に接着してもよいが、スリーブ2に対して着脱可能であってもよい。
【0041】
スリーブ2は、フェルール6の外径よりも小さな内径を有する小径部21と、フェルール6を収容可能な大径部22とを有している。フェルール6は、スリーブ2の小径部21と大径部22との段差面21aに突き当てられている。つまり、フェルール6は、基材10の第1の主面10aに対向する軸方向端面6aがスリーブ2の段差面21aに当接している。これにより、光配線基板1に対するフェルール6及び光ファイバ7の軸方向の位置が決められている。
【0042】
図7では、光素子3が発光素子であり、この光素子3の発光部30から放射された光の光束を符号30aで図示している。この光束30aは、光ファイバ7のクラッド70に覆われたコア71に入射する。なお、光素子3が受光素子である場合には、光ファイバ7のコア71から放射された光が光素子3の受光部に入射する。このようにして、光素子3は光ファイバ7と光学的に結合する。
【0043】
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本発明の第1の実施の形態によれば、以下に述べる作用及び効果が得られる。
【0044】
(1)スリーブ2は、第1の導体パターン11によって形成された位置決め部1bによって位置決めされるので、光素子3と光ファイバ7との相対的な位置精度を高めることができる。つまり、仮にスリーブ2の位置決めを、スリーブ2に設けられた突起と基材10に形成された孔との嵌合によって行う場合には、この孔を形成する際の工具の位置決め精度等によっては光素子3と光ファイバ7との相対的な位置精度が低下してしまうおそれがあるが、本実施の形態によれば、第1の導体パターン11(位置決め部1b)によってスリーブ2の位置決めがなされるので、例えば上記のように突起と孔との嵌合によってスリーブ2の位置決めをする場合に比較して、光配線基板1に対するスリーブ2の位置精度を高めることができ、ひいては光素子3と光ファイバ7との相対的な位置精度を高めることができる。
【0045】
(2)第1の導体パターン11は、位置決め部1bにおける厚さが50μm以上であるので、位置決め部1bによるスリーブ2の位置決めを確実に行うことができる。
【0046】
(3)位置決め部1bは、電子部品4の実装領域を囲むようにパターンニングされた第1の導体パターン11(第1乃至第8導体部111〜118)によって形成されている。すなわち、電子部品4は、スリーブ2の端面2bと対向する位置に実装されるので、光配線基板1を小型化することが可能となる。また、本実施の形態では、光素子3が電子部品4上に配置されるので、さらに光配線基板1を小型化することが可能となる。
【0047】
(4)フェルール6は、スリーブ2の段差面21aに突き当てられるので、フェルール6の軸方向における光ファイバ7の端面の位置を正確に固定することができる。これにより、光素子3と光ファイバ7との距離の精度を高め、光素子3と光ファイバ7との光学的な結合を確実に行うことができる。
【0048】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、
図8及び
図9を参照して説明する。
図8は、第2の実施の形態に係る光配線基板1Aの第1の主面10a側を示す平面図である。
図9は、第2の実施の形態に係る光モジュール100及びスリーブ2の挿通孔2aに挿入されたフェルール6及び光ファイバ7を、光配線基板1Aの長手方向に平行で、かつスリーブ2の中心軸を含む断面で切断した断面図である。
図8及び
図9において、第1の実施の形態について説明したものと実質的に同一の機能を有する構成要素については、第1の実施の形態と共通する符号を付して、その重複した説明を省略する。
【0049】
第1の実施の形態では、電子部品4の上面4aに設けられた電極(第1乃至第8の電極41〜48)がボンディングワイヤ5によって第1の導体パターン11(第2乃至第4導体部112〜114及び第6乃至第8導体部116〜118)に接続された場合について説明したが、第2の実施の形態に係る電子部品4は、その電極が光配線基板1Aの第1の主面10aとの対向面に設けられ、フリップチップ実装されている。
【0050】
より具体的には、本実施の形態に係る光配線基板1Aは、第1の導体パターン11Aとして、第1の実施の形態と同様の第1乃至第8導体部111〜118に加え、電子部品4の第1乃至第8の電極41〜48に半田付け等によって接続される電極接続用の複数の導体部119a〜119hを有している。複数の導体部119a〜119hは、
図9に示すように、第1乃至第8導体部111〜118よりも厚みが薄く形成されている。
【0051】
図8に示すように、複数の導体部119a〜119hのうち、導体部119aには、電子部品4の第1の電極41が接続されている。以下同様に、導体部119b〜119hには、電子部品4の第2乃至第8の電極42〜48が接続されている。また、導体部119b〜119dは、第2乃至第4の導体部112〜114にそれぞれ連続して形成され、電気的に導通している。同様に、導体部119e〜119gは、第2乃至第4の導体部116〜118にそれぞれ連続して形成され、電気的に導通している。
【0052】
光素子3は、電子部品4における第1の主面10aとの対向面とは反対側の面(上面4a)に接着によって固定されている。光素子3の第1の電極31は導体部119aに、第2の電極32は導体部119hに、それぞれボンディングワイヤ5によって接続されている。以上の構成により、本実施の形態に係る100は、第1の実施の形態に係る光モジュール100と同様に動作する。
【0053】
本実施の形態によっても、第1の実施の形態について述べた作用及び効果と同様の作用及び効果が得られる。
【0054】
[第3の実施の形態]
図10は、第1の実施の形態に係る光モジュール100が光ファイバの両端部に設けられた光アクティブケーブル101を示す構成図である。
【0055】
この光アクティブケーブル101は、光ファイバ7を光ファイバ素線として有する光ファイバ心線8と、フェルール6と、送信用及び受信用の一対の光モジュール100とを有している。以下の説明では、一対の光モジュール100のうち、送信用の光モジュール100を送信用光モジュール100Aとし、受信用の光モジュール100を受信用光モジュール100Bとして説明する。
【0056】
送信用光モジュール100A及び受信用光モジュール100Bは、それぞれ光素子3及び電子部品4が光配線基板1に搭載されている。送信用光モジュール100Aは、光素子3が発光素子であり、電子部品4が光素子3に電流を供給するドライブ素子である。受信用光モジュール100Bは、光素子3が受光素子であり、電子部品4が光素子3からの電気信号を増幅して出力する増幅素子である。
【0057】
光ファイバ心線8は、光ファイバ7(
図7,
図8に示す)を、例えばシリコンからなる緩衝層、及び例えばプラスチックからなる外被で覆って構成されている。
【0058】
光アクティブケーブル101は、例えば情報処理装置間の信号の送受信に用いられる。この場合、一方の情報処理装置のマザーボードに設けられた雌コネクタに送信用光モジュール100Aの光配線基板1のコネクタ部1aが嵌合し、他方の情報処理装置のマザーボードに設けられた雌コネクタに受信用光モジュール100Bの光配線基板1のコネクタ部1aが嵌合する。
【0059】
送信用光モジュール100Aの電子部品4は、光配線基板1のコネクタ部1aを介して入力された信号に応じて光素子3に電流を供給し、光素子3(発光素子)を発光させる。この光素子3から放射された光は、光ファイバ7を媒体として受信用光モジュール100Bに伝搬し、受信用光モジュール100Bの光素子3(受光素子)に受光される。この光素子3の出力信号は、受信用光モジュール100Bの電子部品4で増幅され、光配線基板1のコネクタ部1aから出力される。これにより、光アクティブケーブル101を介した信号伝送がなされる。
【0060】
この光アクティブケーブル101によれば、光ファイバ心線8をマザーボードに対して平行に引き出すことができるため、一方のマザーボードと他方のマザーボードとの間の光ファイバ7に対する曲げを少なくすることができる。これにより、光ファイバ7の曲げによる光の損失を抑制することができる。
【0061】
なお、第2の実施の形態に係る光モジュール100を両端部に設けて光アクティブケーブル101を構成することも可能である。
【0062】
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
【0063】
[1]光ファイバ(7)と光学的に結合する光素子(3)が搭載される光配線基板(1)であって、板状の絶縁材料からなる基材(10)と、前記基材(10)に設けられた導体パターン(11)とを備え、前記光ファイバ(7)を支持する支持部材(2)を位置決めする位置決め部(1b)が、前記導体パターン(11)によって形成された、光配線基板(1)。
【0064】
[2]前記導体パターン(11)は、前記位置決め部(1b)における厚さが50μm以上である、[1]に記載の光配線基板(1)。
【0065】
[3]前記光素子(3)と電気的に接続される電子部品(4)が実装され、前記位置決め部(1b)は、前記電子部品(4)の実装領域を囲むようにパターンニングされた前記導体パターン(11)によって形成された、[1]又は[2]に記載の光配線基板(1)。
【0066】
[4]光配線基板(1)、前記光配線基板(1)に搭載された光素子3、及び光素子(3)と光学的に結合する光ファイバ(7)を支持する支持部材(スリーブ2)を有し、前記光配線基板(1)は、板状の絶縁材料からなる基材(10)と、前記基材(10)に設けられた導体パターン(11)とを備え、前記支持部材(2)を位置決めする位置決め部(1b)が前記導体パターン(11)によって形成された、光モジュール(100)。
【0067】
[5]前記光配線基板(1)に前記光素子(3)と電気的に接続される電子部品(4)が実装され、前記位置決め部(1b)は、前記電子部品(4)の実装領域を囲むようにパターンニングされた前記導体パターン(11)によって形成された、[4]に記載の光モジュール(100)。
【0068】
[6]前記支持部材(2)は、前記基材(10)に直交する方向に延びる挿通孔(20)が形成された筒状体からなり、前記支持部材(2)の端面(2b)に形成された凸部(20)が前記導体パターン(11)に係合することで、前記支持部材(2)が前記光配線基板(3)に位置決めされた、[4]又は[5]に記載の光モジュール(100)。
【0069】
[7]前記支持部材(2)は、前記挿通孔(20)に前記光ファイバ(7)の端部に装着されたフェルール(6)が挿入されることで前記光ファイバ(7)を支持し、前記支持部材(2)は、前記フェルール(6)の外径よりも小さな内径を有する小径部(21)と、前記フェルール(6)を収容可能な大径部(22)とを有し、前記フェルール(6)は、前記小径部(21)と前記大径部(22)との段差面(21a)に突き当てられる、[6]に記載の光モジュール(100)。
【0070】
[8]光ファイバ(7)、及び前記光ファイバ(7)の両端部に設けられた一対の光モジュール(100)を有し、前記光モジュール(100)は、光配線基板(1)、前記光配線基板(1)に搭載された光素子(3)、及び前記光素子(3)と光学的に結合する光ファイバ(7)を支持する支持部材(2)を有し、前記一対の光モジュール(100)のうち、一方の光モジュール(100A)の前記光素子(3)は発光素子であり、かつ他方の光モジュール(100B)の前記光素子(3)は受光素子であり、前記光配線基板(1)は、板状の絶縁材料からなる基材(10)と、前記基材(10)に設けられた導体パターン(11)とを備え、前記支持部材(2)を位置決めする位置決め部(1b)が前記導体パターン(11)によって形成された、光アクティブケーブル(101)。
【0071】
以上、本発明の第1乃至第4の実施の形態を説明したが、上記実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0072】
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記第1及び第2の実施の形態では、光配線基板1に1つの光素子3が搭載された場合について説明したが、これに限らず、複数の光素子3が搭載されていてもよい。また、位置決め部1b等の形状も、各図面に具体的に例示したものに限らない。
【0073】
また、上記各実施の形態では、支持部材としてのスリーブ2が円筒状である場合について説明したが、これに限らない。つまり、支持部材は光ファイバを支持することが可能であれば、角筒状であってもよく、また筒状に限定されることもない。またさらに、支持部材は、フェルールを介することなく直接的に光ファイバを支持してもよく、内部に光を集光させるための集光レンズを有していてもよい。