【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成し得る本発明は、以下の通りである。
[1] ヒドロキシ基含有樹脂と無機層状化合物と液状媒体とを含む塗工液であって、24℃の塗工液のザーンカップで測定した流出時間(A)に対する5℃の塗工液のザーンカップで測定した流出時間(B)の比(流出時間(B)/流出時間(A))が1.40以下である塗工液。
【0007】
[2] 前記流出時間(B)/流出時間(A)が、1.35以下である前記[1]に記載の塗工液。
[3] 前記流出時間(B)/流出時間(A)が、1.30以下である前記[1]に記載の塗工液。
[4] 前記流出時間(B)/流出時間(A)が、1.25以下である前記[1]に記載の塗工液。
[5] 前記流出時間(B)/流出時間(A)が、1.20以下である前記[1]に記載の塗工液。
【0008】
[6] 前記流出時間(B)/流出時間(A)が、0.90以上である前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載の塗工液。
[7] 前記流出時間(B)/流出時間(A)が、0.95以上である前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0009】
[8] 前記流出時間(A)が、9〜80秒である前記[1]〜[7]のいずれか一つに記載の塗工液。
[9] 前記流出時間(A)が、9〜30秒である前記[1]〜[7]のいずれか一つに記載の塗工液。
[10] 前記流出時間(A)が、9〜15秒である前記[1]〜[7]のいずれか一つに記載の塗工液。
[11] 前記流出時間(A)が、9〜13秒である前記[1]〜[7]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0010】
[12] ヒドロキシ基含有樹脂100gあたりのヒドロキシ基の量が、1.50〜2.27molである前記[1]〜[11]のいずれか一つに記載の塗工液。
[13] 前記ヒドロキシ基の量が、1.55〜2.20molである前記[12]に記載の塗工液。
[14] 前記ヒドロキシ基の量が、1.60〜2.10molである前記[12]に記載の塗工液。
【0011】
[15] ヒドロキシ基含有樹脂が、さらにアミノ基を有する前記[1]〜[14]のいずれか一つに記載の塗工液。
[16] ヒドロキシ基含有樹脂100gあたりのアミノ基の量が、0.046〜0.682molである前記[15]に記載の塗工液。
[17] 前記アミノ基の量が、0.060〜0.50molである前記[16]に記載の塗工液。
[18] 前記アミノ基の量が、0.10〜0.30molである前記[16]に記載の塗工液。
【0012】
[19] ヒドロキシ基含有樹脂の数平均分子量が、10,000〜50,000である前記[1]〜[18]のいずれか一つに記載の塗工液。
[20] ヒドロキシ基含有樹脂の数平均分子量が、12,000〜40,000である前記[1]〜[18]のいずれか一つに記載の塗工液。
[21] ヒドロキシ基含有樹脂の数平均分子量が、15,000〜30,000である前記[1]〜[18]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0013】
[22] ヒドロキシ基含有樹脂が、ビニルアミン−ビニルアルコール共重合体である前記[1]〜[21]のいずれか一つに記載の塗工液。
[23] ビニルアミン−ビニルアルコール共重合体のけん化度が、80〜100%である前記[22]に記載の塗工液。
[24] ビニルアミン−ビニルアルコール共重合体のけん化度が、90〜100%である前記[22]に記載の塗工液。
[25] ビニルアミン−ビニルアルコール共重合体のけん化度が、95〜100%である前記[22]に記載の塗工液。
【0014】
[26] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.2重量%以上である前記[1]〜[25]のいずれか一つに記載の塗工液。
[27] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.4重量%以上である前記[1]〜[25]のいずれか一つに記載の塗工液。
[28] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.5重量%以上である前記[1]〜[25]のいずれか一つに記載の塗工液。
[29] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、1.0重量%以上である前記[1]〜[25]のいずれか一つに記載の塗工液。
[30] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、2.0重量%以上である前記[1]〜[25]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0015】
[31] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、9.05重量%以下である前記[1]〜[30]のいずれか一つに記載の塗工液。
[32] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、8.0重量%以下である前記[1]〜[30]のいずれか一つに記載の塗工液。
[33] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、6.0重量%以下である前記[1]〜[30]のいずれか一つに記載の塗工液。
[34] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、5.5重量%以下である前記[1]〜[30]のいずれか一つに記載の塗工液。
[35] ヒドロキシ基含有樹脂の含有量が、塗工液100重量%あたり、4.0重量%以下である前記[1]〜[30]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0016】
[36] 液状媒体が、水および液状の有機媒体を含む前記[1]〜[35]のいずれか一つに記載の塗工液。
[37] 液状の有機媒体が、1価アルコール、グリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドおよびアセトンからなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[36]に記載の塗工液。
[38] 1価アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールおよびブタノールからなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[37]に記載の塗工液。
【0017】
[39] 液状媒体が、水およびエタノールを含む前記[1]〜[35]のいずれか一つに記載の塗工液。
[40] エタノールの含有量が、水およびエタノールの合計100重量%あたり、1〜70重量%である前記[39]に記載の塗工液。
[41] エタノールの含有量が、水およびエタノールの合計100重量%あたり、5〜60重量%である前記[39]に記載の塗工液。
[42] エタノールの含有量が、水およびエタノールの合計100重量%あたり、10〜50重量%である前記[39]に記載の塗工液。
【0018】
[43] 液状媒体の含有量が、塗工液100重量%あたり、90〜99.5重量%である前記[1]〜[27]および[31]〜[42]のいずれか一つに記載の塗工液。
[44] 液状媒体の含有量が、塗工液100重量%あたり、91〜99重量%である前記[1]〜[28]および[31]〜[42]のいずれか一つに記載の塗工液。
[45] 液状媒体の含有量が、塗工液100重量%あたり、92〜98重量%である前記[1]〜[29]および[31]〜[42]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0019】
[46] 塗工液中の無機層状化合物の平均粒子径が、0.02〜3μmである前記[1]〜[45]のいずれか一つに記載の塗工液。
[47] 前記平均粒子径が、0.1〜2μmである前記[46]に記載の塗工液。
[48] 前記平均粒子径が、0.2〜1μmである前記[46]に記載の塗工液。
【0020】
[49] 粉末X線回折法によって測定される無機層状化合物の単位結晶層の厚さaに対する、塗工液中の無機層状化合物の平均粒子径Lの比(L/a)が、20〜3,000である前記[1]〜[48]のいずれか一つに記載の塗工液。
[50] 前記L/aが、100〜2,000である前記[49]に記載の塗工液。
[51] 前記L/aが、200〜1,000である前記[49]に記載の塗工液。
【0021】
[52] 無機層状化合物が、粘土鉱物である前記[1]〜[51]のいずれか一つに記載の塗工液。
[53] 粘土鉱物が、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、スチーブンサイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石およびハイドロタルサイトからなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[52]に記載の塗工液。
【0022】
[54] 無機層状化合物が、スメクタイト族粘土鉱物である前記[1]〜[51]のいずれか一つに記載の塗工液。
[55] スメクタイト族粘土鉱物が、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、スチーブンサイトおよびヘクトライトからなる群から選ばれる少なくとも一つである前記[54]に記載の塗工液。
【0023】
[56] 無機層状化合物が、モンモリロナイトである前記[1]〜[51]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0024】
[57] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.047重量%以上である前記[1]〜[56]のいずれか一つに記載の塗工液。
[58] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.050重量%以上である前記[1]〜[56]のいずれか一つに記載の塗工液。
[59] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.10重量%以上である前記[1]〜[56]のいずれか一つに記載の塗工液。
[60] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、0.20重量%以上である前記[1]〜[56]のいずれか一つに記載の塗工液。
[61] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、1.0重量%以上である前記[1]〜[42]および[45]〜[56]のいずれか一つに記載の塗工液。
【0025】
[62] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、6.0重量%以下である前記[1]〜[61]のいずれか一つに記載の塗工液。
[63] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、5.5重量%以下である前記[1]〜[61]のいずれか一つに記載の塗工液。
[64] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、5.0重量%以下である前記[1]〜[61]のいずれか一つに記載の塗工液。
[65] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、4.5重量%以下である前記[1]〜[61]のいずれか一つに記載の塗工液。
[66] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、4.4重量%以下である前記[1]〜[61]のいずれか一つに記載の塗工液。
[67] 無機層状化合物の含有量が、塗工液100重量%あたり、4.0重量%以下である前記[1]〜[61]のいずれか一つに記載の塗工液。