特許第6593762号(P6593762)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6593762
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/60 20060101AFI20191010BHJP
【FI】
   H01L21/60 311Q
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-88851(P2017-88851)
(22)【出願日】2017年4月27日
(62)【分割の表示】特願2015-20306(P2015-20306)の分割
【原出願日】2015年2月4日
(65)【公開番号】特開2017-126806(P2017-126806A)
(43)【公開日】2017年7月20日
【審査請求日】2018年2月5日
(31)【優先権主張番号】14/198,479
(32)【優先日】2014年3月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】デ ボニス、トーマス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】メイ、リリア
(72)【発明者】
【氏名】シズ、ラジェン エス.
(72)【発明者】
【氏名】レナヴィカー、ムクル ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ダニ、アシャイ エー.
(72)【発明者】
【氏名】プラック、エドワード アール.
(72)【発明者】
【氏名】デッピシュ、カール エル.
(72)【発明者】
【氏名】プラカシュ、アンナ エム.
(72)【発明者】
【氏名】マタヤバス (ジュニア)、ジェームス シー.
(72)【発明者】
【氏名】ザン、ジェイソン ジエピン
(72)【発明者】
【氏名】アラヴァムダン、スリニヴァサ アール.
(72)【発明者】
【氏名】リン、チャン
【審査官】 石丸 昌平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−225638(JP,A)
【文献】 特開2004−214403(JP,A)
【文献】 特開2009−021465(JP,A)
【文献】 特開2004−349495(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0256914(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/60
H01L 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置されたモールド化合物と、
前記モールド化合物内に埋め込まれるとともに前記基板上の複数の領域に電気的に結合された半導体ダイと、
前記基板上で前記半導体ダイの周りに配置された複数のはんだボールと、
前記モールド化合物に形成され、それぞれ前記複数のはんだボールを露出させる複数のビアと
を備え、
前記モールド化合物の複数のアウターエッジは、前記モールド化合物における、前記複数のビアと前記半導体ダイとの間の複数の領域よりも厚さが小さく、
前記複数のアウターエッジは、前記モールド化合物の複数のコーナー部のみにあり、
前記複数のはんだボールは、前記半導体ダイのエッジ側と中央部側とにそれぞれ配置された2つのはんだボールを含み、前記2つのはんだボールの間に配置された前記モールド化合物は、前記アウターエッジよりも厚さが大きく、
前記アウターエッジは、前記半導体ダイの前記エッジ側の前記はんだボールの前記エッジ側に配置される
装置。
【請求項2】
前記装置は、パッケージ‐オン‐パッケージ構造の一部である請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ダイ、下部はんだボール及びマルチレイヤー基板の上にモールド化合物を形成する段階であって、前記ダイは前記マルチレイヤー基板に結合され、前記下部はんだボールは前記マルチレイヤー基板に結合されている段階と、
前記マルチレイヤー基板の周囲で前記モールド化合物の厚さを低減させて、前記周囲での周囲温度が前記下部はんだボールに到達することを可能にする段階と
を含み、
前記厚さは、前記周囲の複数のコーナー部のみで低減され
前記下部はんだボールは、前記マルチレイヤー基板のエッジ側と中央部側とにそれぞれ配置された2つのはんだボールを含み、前記2つのはんだボールの間に配置された前記モールド化合物の厚さは、前記モールド化合物の前記低減された厚さよりも大きく、
前記モールド化合物の厚さを低減させる段階において、前記マルチレイヤー基板の前記エッジ側の前記はんだボールの前記エッジ側の前記モールド化合物の厚さが低減される
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は概して半導体ダイパッケージングに関し、より詳細には、TMI相互接続の歩留まりを高めるパッケージ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
TMI(Through Mold Interconnect)と称されるパッケージング技術は、一般に、2つの別々にパッケージ(packaged)ダイを、他の大型のオーバーオールパッケージ内に緊密に統合することを達成するべく、小型(例えばモバイル)の複数の機器に使用される。
【0003】
図1はパッケージオンパッケージ(PoP)構造におけるTMI構造の例を示す。ここで、第1パッケージダイ101は、カプセル化エポキシモールド化合物106の複数のビア105それぞれの内の複数の融合はんだボール104を介して大型のパッケージ103の基板102に電気的に接続されている。第2半導体ダイ114はモールド化合物106内に存在し、結果として、第2半導体ダイ114もまた「パッケージ」(packaged)とみなされる。従って全体構造は第1パッケージダイを第2パッケージダイの直上に緊密に統合する。
【0004】
共通の適用において、第1パッケージダイ101はメモリチップであり、ボトム半導体ダイ114は1または複数の処理コア、メモリコントローラ、及び、無線インターフェースユニット及びディスプレイインターフェースユニットなどの多様な入出力ユニットを有するSoC(System‐on‐Chip)である。メモリチップは、複数のメモリインタフェース入出力に接続された領域109に結合された、複数の融合はんだボール104及び基板102内の複数の電気的トレースを介して、SoCのメモリコントローラのメモリインタフェースに電気的に結合されている。
【0005】
電源及びグランドはまた、オーバーオールパッケージ103の複数のはんだボール110に対し、下部基板102を介して複数のトレースにより結合された複数の他の融合はんだボール104を介し、パッケージメモリチップ101に供給される。SoCと、オーバーオールパッケージ103の外側のシステムとの間のシグナリング(例えばディスプレイへの/からのシグナリング、無線アンテナ回路への/からのシグナリング)は、複数の対応領域109及び複数のはんだボール110の間における、下部基板102内の複数のトレースによって搬送される。
【0006】
図2A及び図2Bは、第1パッケージダイ201を下部基板202に取り付ける従来技術の方法を示す(図示を簡単にする目的で、図1における様々な詳細は、残りの複数の図面から省略されている)。図2Aで見られるように、下部基板202は、元々製造されたように、複数の下部はんだボール220を含む。第1パッケージダイ201は同様に複数の上部はんだボール221を含む。第1パッケージダイ201の複数の上部はんだボール221は、第1パッケージダイ201を下部基板202に取り付ける間に複数のはんだボール220、221の濡れ及び融合を促進するべく融剤223を含む。第1パッケージダイ201を下部基板202に取り付ける目的で、第1パッケージダイ201は始めに下部基板202の上方に向けられ、その結果、複数の上部はんだボール220は複数の下部はんだボール221の上方で並べられる。
【0007】
図2Bで見られるように、次に、理想的には融剤223を間に位置させた状態で複数のはんだボール220が複数のはんだボール221と近接してコンタクトするよう、第1パッケージダイ101が下げられる。融合の促進剤として作用する融剤223と一緒に複数のはんだボール220、221をリフローするべく、高温が加えられる。リフロー及び高温の除去後に、複数のはんだボール220、221は融合されて複数の融合はんだボールを形成する。
【0008】
図3A及び図3Bは、図2A及び図2Bの処理で生じていた問題を示す(図3A及び図3Bのより精巧なパッケージは、パッケージのエッジに沿って複数のはんだボールペアの1より多い列を有することに注意されたい)。図3Aで見られるように、はんだボールピッチの許容範囲、はんだボールの形の違い/欠陥、モールド化合物306の上面の平坦性の違い/欠陥、第1パッケージダイ301の下面の平坦性の欠陥などのいくつか/全てに起因して、図2Bに示したような複数のはんだボール220および221の間の前述の「コンタクト」は、複数のはんだボールコンタクトペアの100%を越えては生じない。代わりに、図3Aに示されるように、少なくとも下部基板302上への第1パッケージ半導体ダイ301の初期配置の間に、いくつかのはんだボールペア320_1、321_1は適切なコンタクトを形成し、一方で、他の複数のはんだボールペア320_2、321_2は適切なコンタクトを(或いは如何なるコンタクトも)形成しない。
【0009】
図3Bで見られるように、高温リフローの間に、コンタクトしている複数のはんだボールペア320_1、320_1の軟化及び変形に少なくとも部分的に起因して、一般的に第1パッケージ半導体ダイ301が下部基板102に近接するように圧迫し、これは、互いにコンタクトしていない複数のはんだペア320_2、321_2を最終的にコンタクトさせる効果を持ちうる。しかしながら、リフロー処理の開始時点での元々のコンタクトの欠如及び/または複数のはんだボール320_2、321_2へのコンタミネーションは、上部はんだボール320_2に形成された融剤323による、下部はんだボール321_2の濡れを不十分にし得る。
【0010】
特に、リフロー処理の間に、コンタクトしていない複数のはんだボールペア320_2、321_2が最終的に互いにコンタクトする前に、長過ぎる時間が経過すると、上部はんだボール320_2の融剤323は(高いリフロー温度に起因して)組成上、劣化する。このように、コンタクトが最終的に形成されるまでに、もはや融剤323は下部はんだボール321_2を適切に浄化することができない。従って、2つのはんだボール321_2、322_2は融合せず、電気的及び物理的に悪い接続をもたらす。
【0011】
更に、図3Bで見られるように、第1パッケージ半導体ダイ301が下部基板302の側に下方へ圧迫するときに、第1パッケージダイ301の底部は、モールド化合物306のアウターエッジ325とコンタクトを形成することができ、第1パッケージ半導体ダイ301及びモールド化合物306の間で前から存在している複数の開口326(図3A参照)を「ふさぐ」、さもなければ「密封する」ことができる。これらの複数の開口326は、加えられた熱を複数のはんだボール320、321に容易に到達させて複数のはんだボール320、321を軟化させる。しかしながら、コンタクトしていた複数のはんだボール320_1、321_1の軟化及び変形の後に、モールド化合物306上への第1半導体パッケージ301の落ち込みと、開口326の密封は、同様に、加えられた熱が複数のはんだボール320、321に到達するための経路を密封する。結果として、まさにコンタクトしようとする複数のはんだボール320_2、321_2に加えられる熱が少なくなる。複数のはんだボール320_2、321_2に少ない熱を加えると、それらの成功裏な融合の問題をさらに悪化させると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明は例として示され、添付の複数の図面に限定されない。図面において、同様の参照符号は類似要素を示す。
図1】パッケージ‐オン‐パッケージ構造の従来技術を示す図である。
図2A】パッケージ‐オン‐パッケージ構造における上部パッケージダイの取り付けを示す図である。
図2B】パッケージ‐オン‐パッケージ構造における上部パッケージダイの取り付けを示す図である。
図3A】パッケージ‐オン‐パッケージ構造におけるTMI相互接続の問題を示す図である。
図3B】パッケージ‐オン‐パッケージ構造におけるTMI相互接続の問題を示す図である。
図4A】パッケージ‐オン‐パッケージ構造における上部パッケージ半導体ダイを取り付けるための方法論を示す図である。
図4B】パッケージ‐オン‐パッケージ構造における上部パッケージ半導体ダイを取り付けるための方法論を示す図である。
図5】複数の下部はんだボールに配置された融剤を有するパッケージ‐オン‐パッケージ基板の下部を示す図である。
図6A図5の構造を形成するための方法を示す図である。
図6B図5の構造を形成するための方法を示す図である。
図6C図5の構造を形成するための方法を示す図である。
図6D図5の構造を形成するための方法を示す図である。
図6E図5の構造を形成するための方法を示す図である。
図7A】上部エッジのモールド化合物材料を除去するための異なる実施形態を示す図である。
図7B】上部エッジのモールド化合物材料を除去するための異なる実施形態を示す図である。
図7C】上部エッジのモールド化合物材料を除去するための異なる実施形態を示す図である。
図7D】上部エッジのモールド化合物材料を除去するための異なる実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図3A図3Bに関して従来技術で説明した問題の解決法は、高温リフローの開始時点では上部はんだボールの融剤と初めにコンタクトしていない場合であっても、高温リフローの間に下部はんだボールが適切に浄化されるように、下部はんだボールに対していくつかの形態の融剤を適用することである。
【0014】
図4A及び図4Bは、従来技術の図3Aから図3Bに存在した元々の問題と直接比較可能な新たなアプローチの一例を示す。
【0015】
図4Aでまた見られるように、少なくとも下部基板402上への第1パッケージ半導体ダイ401の初期配置の間に、はんだボールピッチの許容範囲、はんだボールの形の違い/欠陥、モールド化合物406の上面の平坦性の違い/欠陥、第1パッケージダイ401の下面の平坦性の違い/欠陥などのいくつか/全てに起因して、いくつかのはんだボールペア420_2、421_2は適切なコンタクトを(或いは如何なるコンタクトも)形成しない。
【0016】
しかしながら、高温リフローの間に、元々コンタクトしていない複数のはんだボールペア420_2、421_2の上部はんだボール420_2と下部はんだボール421_2の両方は、適切に濡れる。より詳細には、上部はんだボール420_2上の融剤423は上部はんだボール420_2を濡らし、下部はんだボール421_2上の融剤424は下部はんだボール421_2を濡らす。改めて、濡れは、複数のはんだボールの間にコンタクトが形成されたときにそれらが適切に融合するよう、複数のはんだボールの複数の表面を浄化する(例えば表面に形成された酸化物を除去する)効果を有する。
【0017】
図4Bを参照すると、コンタクトしている複数のはんだボールペア420_1、420_1の変形に少なくとも部分的に起因して、第1パッケージ半導体ダイ401は下部基板402に近接するように圧迫する。圧迫は、前にはコンタクトしていなかった複数のはんだペア420_2、421_2を最終的にコンタクトさせる。しかしながら、元々コンタクトしていなかった複数のはんだボール420_2、421_2は、互いにコンタクトしていない間に、融剤コーティング423、424の濡れ作用によって適切に浄化されているため、適切に融合して適切な接合を形成する。
【0018】
ここで、融剤材料は、高温リフロー処理が一度開始するとはんだボールの表面を浄化することができる有効期間が限られている。図3Bの従来技術の処理において、下部はんだボール321_2は、融剤がこの限られた有効期限内である間に、全ての融剤への接近が否定されていた。このように下部はんだボール321_2は適切に浄化されなかった。対照的に、図4Bのアプローチにおいて、下部はんだボール421_2には、有効期限内の融剤材料が設けられている。このように、下部はんだボール421_2は、適切に浄化され、上部はんだボール420_2との良好な接続が形成される。複数の融合されたはんだボールペアは、上部はんだボールに適用されたコーティングからの材料と、下部はんだボールに適用されたコーティングからの材料とを含む。
【0019】
図5は、パッケージ半導体ダイ501と、モールドを通る相互接続のための複数の下部はんだボール521を有する下部基板502の実施例を示す。ここで、単なる一例として、パッケージ半導体ダイ501は、他のパッケージダイのアタッチメントを含むべくさらに処理されて、上述したPoP構造を形成することができる。図5で見られるように、パッケージ半導体ダイ501は、下部基板502上でモールド化合物506に包まれた半導体ダイ507を含む。
【0020】
下部基板502は、任意の標準PCボード材料、例えばパターニングされた複数の銅導体(トレース)と複数の様々な絶縁体との交互の複数層などで形成され得る。複数の絶縁体は、例えばエポキシ及びフィラーであり、フィラーは例えばガラス、シリカまたは他の複数の材料である。一般的に、下部基板502は、パッケージダイの電気的デザイン全体に適切なように複数の領域509の一部分をI/Oボール510に接続する複数の電気的な内部トレースを有するマルチレイヤー構造である。複数の領域509の他の部分は、下部基板502の複数の内部トレースを介して複数の下部はんだボール521に結合される。複数の下部はんだボール521のいくつかの部分もまた、下部基板502内のトレースを用いてI/Oボール506に直接に結合されてもよい。
【0021】
重要なことには、複数の下部はんだボール521のそれぞれは、図4A及び図4Bに関して上述したように、TMI取り付けを促進するべく融剤材料534でコートされている。実施形態において、融剤材料534の特性は、図5のパッケージダイ構造501の全体がその組立後から、上部パッケージダイが取り付けられるときまで曝され得る特定の環境条件に適合すべく特に選択される。特定の状況において、環境条件は長期間の時間だけ存続しても良く、高温が加えられることを含んでも良い。
【0022】
一例として、図5の構造501は、完全なシステムを組み立てるときにPoP構造の上部パッケージダイを取り付けるシステムメーカに配送され得る。このように、図5の構造501は、長期間の時間(例えば製造されたときからシステムメーカに配送されるときまでの間)だけ保管される。更に、いくつかのシステムメーカは、TMIリフロー取り付け処理の開始より前に、図5の構造501に昇温された温度を加えることを好むかも知れない(例えば構造内に含まれる全ての水分の除去)。
【0023】
従って、様々な実施形態において、複数の下部はんだボール521に適用された融剤材料534は、長期間の保管期間の後、及び/または、昇温された温度が加えられた後であっても、下部はんだボールをアクティブに浄化する機能を保つように「存続する」ことができるべきである。「存続する」機能は、いくつかの考慮事項を前進させる。
【0024】
1つの考え得る考慮事項は、長い保管期間の間で融剤材料534が「形を保つ」べき、ということである。このように、融剤材料534はソリッド(相対的に硬いまたはより粘着性がある)であるべきである。別言すると、融剤材料534の粘度が低すぎると、融剤材料534が下部はんだボールの側に流れ落ちるので、時間をかけて融剤材料534の形が徐々に変化し得る。いくつかの実施形態では、例えば粘度は250ポアズより高くなるべきである。
【0025】
他の考え得る考慮事項は、融剤材料534は、(例えば、融剤材料の下方の、下部はんだボールが上方のTMIビアから見えるように)透明であるか、あるいは比較的透明であるべき、ということである。透明性は、例えば、「ビジョニング」機能を有するオートメーション化された製造機器が下部のはんだボールの位置を「見る」か、さもなければ検知することを可能にする。
【0026】
他の考え得る考慮事項は、融剤材料の「アクティブポテンシャルおよび濡れ特性」(以下単に「アクティブポテンシャル」とする)である。ここで、全ての融剤材料は、上部パッケージダイを取り付けるために行われるTMIリフロー処理のためのウェッティングの間に、下部はんだボールと化学的に反応すると共に下部はんだボールを浄化する複数の作用物質(例えばロジン)から構成されていると言える。従って、TMIリフローの間に下部はんだボールと所望の反応を行う、これらの作用物質の機能は、融剤材料の「アクティブポテンシャル」の基準である。ここで、パッケージダイが保管されている間に、いくつかの作用物質の割合が無効にされるか、さもなければ効果が無くなる場合には、融剤材料の「アクティブポテンシャル」は、パッケージダイが保管されている間に、時間をかけて低下する。
【0027】
上部はんだボール320_2が最終的に下部はんだボール321_2とコンタクトするときまでに、上部はんだボール320_2上の融剤材料323の「アクティブポテンシャル」が実質的に失われるので、従来技術のセクションで図3A図3Bに関して上述した問題はどうしても生じる。従って、TMIリフロー処理が開始するときまで、意図された目的のために依然として利用可能な複数の作用物質の十分な組成を維持する融剤材料534を選択することが賢明である。
【0028】
一実施形態によれば、融剤材料の「アクティブポテンシャル」特性は、TMIリフロー処理の間に用いられる融剤活性温度よりも低い温度、または、構造に加えられる任意の他の昇温された温度(例えばシステムメーカの水分除去ベーク処理)よりも低い温度で複数の作用物質が下部はんだボールと実質的に反応しない融剤材料を用いることにより対処される。例えば、典型的なリフロー処理は、融剤活性化のための150℃から180℃の範囲の温度での十分な滞留時間をもたらし、次に、はんだ接合形成のための約240℃での追加時間をもたらす。融剤材料534は、150℃未満で下部はんだボールと実質的に反応しない複数の作用物質が選択される。この場合、室温での保管の間での複数の作用物質と下部はんだボールとの反応は無視でき、融剤の「アクティブポテンシャル」は保管の間に実質的に消滅しない。
【0029】
図6Aから図6Eは、少なくともいくつかの考慮事項を考慮に入れて、下部はんだボールの表面に融剤材料を形成するための処理を示す。再び、図5に示される特定の詳細は、図示の簡単のために削除されている。図6Aで観察されるように、パッケージダイの製造処理における1つのステージの間に、ダイ610及び複数の下部はんだボール621は下部基板602に貼り合わされ、モールド化合物606はダイ610及び複数の下部はんだボール621をカバーするように付けられる。
【0030】
図6Bに示されるように、高温(例えば220℃から260℃)が図6Aの構造に加えられる。金属製の、または金属製のような複数の下部はんだボール621は、反応してモールド化合物603に対し外側に広がる。一実施形態では、高温は、複数のはんだボールを固相から液相に変化させ、制約されない環境において各はんだボールのサイズを(大気圧での体積で)約4.3%拡大させる。はんだは正の膨張係数を持つ材料であるので、はんだがモールド化合物によって完全にカプセル化されている場合には、固相から液相に変化するときに、加えられた熱及びはんだボールの溶解によってはんだが膨張し、モールド化合物に対して外側への圧力を加える。複数のはんだボール621の外側への膨張により加えられる圧力は、複数のはんだボールが存在するモールド化合物606内のキャビティのサイズを増加させる。
【0031】
図6Cに示されるように、次に高温が除去され、(例えば液相から固相に戻る相変化の一環として)複数のはんだボールが急速に収縮する。しかしながら、モールド化合物606内に形成され、広げられたキャビティは残り、複数の下部はんだボール621を囲むモールド化合物606内、およびモールド化合物606の界面に沿って、複数の開口(「複数のマイクロチャネル」)640を形成する。複数のマイクロチャネル640は、その後、昇温された任意の温度を加える間に、複数のはんだボール621またはモールド化合物606にダメージを与えることなく、水分または他の「揮発物」が蒸散するか、さもなければ構造から漏れ出る複数の経路をもたらす。
【0032】
図6Dに示されるように、レーザ650が複数の下部はんだボール621の上方に複数のビア641を形成するために用いられる。レーザ650は下部基板602まで複数のビアを拡張するために適用され得るが、実施形態においては、レーザは複数のビアを複数の下部はんだボール621のウエストの高さ(最も直径が大きくなる点)まで拡張するだけのために適用される。代替的な実施形態は、下部はんだボールのウエストの下方から下部基板602までの任意の位置までビアを拡張し得る。さらに拡張して、レーザは、(例えば、濡れるべき領域だけが露出されるように)はんだボールのウエストの上方で適用を中止しても良い。多様な実施形態がビアを所望の深度まで拡張しても良い。典型的な産業分野においては、揮発物の脱出経路をもたらすべく、複数のビア開口は必ず、完全に、または、モールド化合物のほぼ全体の深さで貫通する。複数の実施形態において、このアプローチは、上述したように、複数のマイクロチャネルを形成すべく、はんだボールを拡張することを必要としない。
【0033】
図6Eに示されるように、融剤材料634は、次に、複数の下部ボール621の上面に付けられる。融剤材料634は、ディスペンス(dispense)、印刷、蒸着、ディップ、スプレー、スピンコート、ブラシ(brush)、スパッタリングなどで付けられ得る。
【0034】
融剤材料634が複数の下部はんだボール621に付けられた後、次に、昇温された温度(例えば125℃)が融剤材料634を硬化させるために加えられる。融剤材料634の硬化は、複数の下部はんだボール621の表面に付ける目的で融剤634の粘度を減らすべく追加された、融剤634内の溶媒添加物の除去を手助けする。別言すれば、溶媒添加物によって融剤634は、より液体のようになり、順に、複数のはんだボール621の表面に融剤634を付けることを容易にする。後の硬化は、これらの溶媒添加物を実質的に除去し、順に、上述した第1の考慮事項(融剤材料634がソリッドであるべき)と一致して、融剤材料634を硬化させる。
【0035】
ここで、硬化処理の間に使用される、昇温された温度は、実際のTMIリフロー処理の間に使用される複数の温度よりも実質的に低くなるべきである。これにより、融剤534におけるロジンまたは他の活性作用物質は、TMIリフロー処理の間にはんだボールの表面と実質的に反応し、硬化の間には反応しないよう設計され得る。TMIリフロー処理が200℃または200℃より高温(例えば240℃)で実行される複数の実施形態において、硬化処理は125℃または125℃未満の温度で実行され、融剤は、150℃未満または150℃より高い複数の温度で下部はんだボールと実質的に反応しないよう設計される。
【0036】
様々な実施形態において、下部はんだボールのコート材料は、面実装産業において現在、評価されている低温メタラギース(metallurgies)(約140℃の溶融温度)のアセンブリに適応するよう設計され得る。
【0037】
実施形態において、(例えば下部はんだボールへの融剤の分配(dispensation)の間の)硬化より前に、融剤は、(例えば20wt%から90wt%の範囲内の)ロジン及び(上述した)溶媒添加物から構成され、分配の間に、融剤のより多様な挙動を促進する。ロジンは、1または複数のロジン系(例えば複数のロジンエステル、水素化ロジン樹脂、二量体化ロジン樹脂、モディファイドロジン樹脂)の組み合わせを含んでも良い。様々な実施形態において、複数の溶媒は、硬化処理温度の間に融剤を空にすることを保証する目的で、60℃より高い揮発温度を有している。
【0038】
他の複数の実施形態は、更にアミン及び酸の一方または両方を追加しても良い。当技術分野で知られるように、アミンは、ウェッティングの間にはんだボールの表面の浄化を助け、これにより、融剤の「アクティブポテンシャル」に貢献する他の作用物質として見ることもできる。このように、アミンは硬化温度、または、TMIリフロー処理で用いられる温度未満で加えられる他の複数の温度で下部はんだボールと反応しないよう設計されるべきである。様々な実施形態において、アミンは、4から20の炭素(例えばブチルアミン、ヂエチルブチルアミン、ヂメチルヘキシルなど、またはそれらの組み合わせ)を含む、1級、2級及び3級アミンを含んでも良い。
【0039】
酸もまた、(下部はんだボールと反応してそれを浄化する)融剤の「アクティブポテンシャル」を増やす反応性作用物質として含まれても良い。ここで、より非活性の長鎖ロジンが融剤に含まれる場合には、より活性の短鎖の酸が融剤の反応作用を高めるべく追加され得る。再び、TMIリフロー処理未満の温度で下部はんだボールと反応しないように、酸が選択されるべきである。様々な実施形態において、2から20の間の複数の炭素を含むモノ、ヂ、及びトリの複数の炭素酸(例えばグリコール酸、シュウ酸、こはく酸、マロン酸など、またはそれらの組み合わせ)などの有機酸が使用され得る。
【0040】
図3A図3Bの考察を思い出すと、現在のTMIリフロー取り付け処理の他の問題は、モールド化合物306の頂部への第1パッケージ半導体ダイ301の落ち込みが熱経路326を塞ぎ、元々互いにコンタクトしていない複数のはんだボールペア320_2、321_2が融合するのをより困難にすることである。
【0041】
図5は、モールド化合物の上部エッジの材料527を除去することで、この問題を修正することを試みる、改善された構造を更に示す。モールド化合物の上部エッジの材料が除去されると、第1パッケージ半導体ダイの位置に関係なく、複数のはんだボールへの複数の不変の熱経路がモールド化合物506内に効果的に設計される。つまり、モールド化合物506の表面上に第1パッケージ半導体ダイが落ち込むとき、複数のはんだボールへの複数の開いている熱経路は存続し、密閉されない。これにより、第1パッケージ半導体ダイの落ち込みの後に、互いにコンタクトしただけの複数のはんだボールペアに対し、熱が加えられ続け、複数のはんだボールペアの融合を容易にする。
【0042】
図7Aから図7Dは、モールド化合物のエッジ材料が除去された多様な実施形態を上方から見た透視図である。図示を簡単にするべく、複数のはんだボールに対する複数のビアは図示されていない。図7Aは、モールド化合物の全ての上部エッジ材料が除去された「完全除去」の実施形態を示す。ここで、領域706_A1は、モールド化合物の完全な高さの領域に相当する。一方、領域706_A2は上部エッジ材料除去によって低減された高さを有するモールド化合物の複数の領域に相当する。図7Bは、上部エッジ材料が複数のコーナー部のみで除去された「コーナー部除去」の実施形態を示す(改めてここで、領域706_B1はモールド化合物の完全な高さの領域に相当する。一方、領域706_B2は、上部エッジ材料除去によって低減された高さを有するモールド化合物の複数の領域に相当する)。図7Cは、複数の辺に沿った上部モールド化合物エッジ材料を示す。図7Dは、インターステッチパターンを示す。
【0043】
図7Bから図7Dの実施形態におけるモールド化合物の複数の内側領域と、モールド化合物の特定の複数のエッジ領域は、依然としてモールド化合物の完全な高さを維持することで、従来技術のアプローチと比較して元々の高さ位置が実質的に変化しない第1パッケージダイに対する複数のスタッドまたは複数の土台として効果的に作用することに留意されたい。
【0044】
モールド化合物材料は、複数の下部はんだボール上に複数のビアを形成するために用いられるレーザのようなレーザを用いて複数のエッジで除去され得る。このように、上部エッジ材料除去は、図6Dに示される処理と等しく実行される。除去される材料の量は、レーザの特質のセッティング(例えば、パワー、周波数、速度および焦点)を変えることで制御され得る。複数のはんだボールのレーザへの追加的な露出は、ボール表面のコンタミネーションのリスクを高める。そのようなコンタミネーションを避ける目的で、複数のはんだボールに最も近いモールドを除去するために低電力レーザが最初に使用され得る。次に、上部エッジ材料除去の深度を増すべく、より高電力のレーザが適用される。
【0045】
上述の説明は下部はんだボール上の「融剤」の層に焦点を当てたが、ここで説明される教示は、まさに2つのはんだボールの融合をアシストするために用いられる他のタイプのコーティングにも適用され得る。複数の例は、ほんの少し名前を挙げると、オーガニックポリマーネットワークベースコーティング(Organic Solderability Preservativeなど)、樹脂/ロジンベース系、粉末ベースコーティング(例えば粉末化された酸及びアミンの複数の混合物)、活性接着フィルム/ラミネート、エラストマ、ソルゲルタイプマトリックス、及びワックスベースコーティングを含む。上述の融剤と同様に、これら複数のタイプのコーティングの何れも、高温TMIリフロー処理の間に下部はんだボールの表面を浄化するために用いることができ、さらに同時に、低温の硬化処理、または、TMIリフローより前に行われる他のベーク手順で反応しないように設計されることができる。同様に、これらの同じタイプのコーティングは、長期間の保管の間に実質的に形を維持するべく、上述の教示と整合して十分に硬く形成され得る。
【0046】
ことによると、ここで説明されたコーティング材料は、さらに最適化されて、融剤に浸すことのできる上部はんだボール、または、現在、上部コンポーネント(例えばメモリ)をTMIを用いて取り付けるために用いられているはんだペーストの必要を無くし、かつ/または、マウント処理を上部はんだボールによって複数のTMIボール上に運ばれる融剤の量及び/または「グッドネス」に敏感ではなくする。
【0047】
最後に、上述の説明は「複数のはんだボール」の使用に向けられていたが、複数の他の接続性構造を用いる複数の処理が本願の教示から利益を得ることができる。このように、融剤材料は、多量の金属製の及び/または金属製のような導体材料(例えばはんだ、銅、導電性ポリマ、はんだでコートされた銅、はんだでコートされた導電性ポリマ)で形成された、任意の下側の接続性の形体(例えばボール、柱または複数のパッド)に適用できると考えられる。
【0048】
上述の明細事項において、本発明は、その特定の例示的な実施形態に関連して説明された。しかしながら、添付の特許請求の範囲で説明される本発明の広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更及び変化がなされ得ることは明らかである。従って、明細書及び図面は、限定的な意図ではなく例示であるとみなされるべきである。
本実施形態の例を下記の各項目として示す。
[項目1]
基板と、
前記基板上に配置されたモールド化合物と、
前記モールド化合物内に埋め込まれるとともに前記基板上の複数の領域に電気的に結合された半導体ダイと、
前記基板上で前記半導体ダイの周りに配置された複数のはんだボールと、
前記モールド化合物に形成された複数のビアと
を備え、
前記複数のはんだボールのそれぞれは、当該はんだボールと他のはんだボールとの融合を促進する浄化剤を含むソリッドコーティングを表面に有し、
前記複数のビアのそれぞれは、前記複数のはんだボールと、前記複数のはんだボールのそれぞれの前記ソリッドコーティングとを露出させる装置。
[項目2]
前記ソリッドコーティングの前記浄化剤は、前記はんだボールが他のはんだボールと融合する温度未満の温度で、前記はんだボールと実質的に反応しない項目1に記載の装置。
[項目3]
前記ソリッドコーティングは、溶媒をさらに含み、
前記浄化剤は、前記溶媒が気化する温度で前記はんだボールと実質的に反応しない項目1または2に記載の装置。
[項目4]
前記ソリッドコーティングの前記浄化剤は、150℃の温度未満で前記はんだボールと実質的に反応しない項目1から3の何れか1項に記載の装置。
[項目5]
前記複数のはんだボールと前記モールド化合物との間の複数のマイクロチャネルをさらに備える項目1から4の何れか1項に記載の装置。
[項目6]
前記複数のはんだボールは、前記モールド化合物における複数の大型キャビティのそれぞれの中に存在し、
前記複数のマイクロチャネルは、前記複数のはんだボールと前記複数の大型キャビティとの間の複数のスペースのそれぞれに相当する項目5に記載の装置。
[項目7]
前記浄化剤がロジンである項目1から6の何れか1項に記載の装置。
[項目8]
前記ソリッドコーティングがアミン及び酸の一方または両方を含む項目1から7の何れか1項に記載の装置。
[項目9]
前記ソリッドコーティングは、オーガニックポリマーネットワーク、粉末ベースのソリッドコーティング、活性接着フィルム、エラストマ及びワックスからなるグループから選択される項目1から8の何れか1項に記載の装置。
[項目10]
前記モールド化合物の複数のアウターエッジは、前記半導体ダイに隣接する、前記モールド化合物の複数の領域よりも厚さが小さい項目1から9の何れか1項に記載の装置。
[項目11]
基板と、
前記基板上に配置されたモールド化合物と、
前記モールド化合物内に埋め込まれるとともに前記基板上の複数の領域に電気的に結合された半導体ダイと、
前記モールド化合物内に埋め込まれた前記半導体ダイ上に配置されたパッケージ半導体ダイと、
前記基板上で、前記モールド化合物内に埋め込まれた前記半導体ダイの周りに配置された、複数の融合されたはんだボールペアと、
前記複数の融合されたはんだボールペアが存在する前記モールド化合物にそれぞれ形成された複数のビアと
を備え、
各はんだボールペアの第1はんだボールは前記パッケージ半導体ダイのパッケージの一部であり、各はんだボールペアの第2はんだボールは、前記基板上の領域に形成されており、
前記複数の融合されたはんだボールペアは、元々は前記第1はんだボールに適用されていた第1コーティングからの第1の材料を含むと共に、元々は前記第2はんだボールに適用されていた第2コーティングからの第2材料を含む装置。
[項目12]
前記複数の融合されたはんだボールペアの前記第2はんだボールと前記モールド化合物との間のマイクロチャネルをさらに備える項目11に記載の装置。
[項目13]
前記複数の融合されたはんだボールペアの前記第2はんだボールは、前記モールド化合物における大型キャビティの中に存在し、
前記マイクロチャネルは、前記第2はんだボールと前記大型キャビティとの間のスペースのそれぞれに相当する項目12に記載の装置。
[項目14]
前記第2材料は、元々は前記第2はんだボールに適用されていたロジンベースの融剤からのものである項目11から13の何れか1項に記載の装置。
[項目15]
前記第2材料は、
元々は前記第2はんだボールに適用されていたオーガニックポリマーネットワーク、
元々は前記第2はんだボールに適用されていた粉末ベースのソリッドコーティング、
元々は前記第2はんだボールに適用されていた活性接着フィルム、
元々は前記第2はんだボールに適用されていたエラストマ、及び、
元々は前記第2はんだボールに適用されていたワックス
からなるグループから選択される項目11から14の何れか1項に記載の装置。
[項目16]
前記モールド化合物の複数のアウターエッジは、前記半導体ダイに隣接する、前記モールド化合物の複数の領域よりも厚さが小さい項目11から15の何れか1項に記載の装置。
[項目17]
基板と、
前記基板上に配置されたモールド化合物と、
前記モールド化合物内に埋め込まれるとともに前記基板上の複数の領域に電気的に結合された半導体ダイと、
前記基板上で前記半導体ダイの周りに配置された複数のはんだボールと、
前記モールド化合物に形成され、それぞれ前記複数のはんだボールを露出させる複数のビアと
を備え、
前記モールド化合物の複数のアウターエッジは、前記モールド化合物における、前記複数のビアと前記半導体ダイとの間の複数の領域よりも厚さが小さい装置。
[項目18]
前記装置は、パッケージ‐オン‐パッケージ構造の一部である項目17に記載の装置。
[項目19]
基板と、
前記基板上に配置されたモールド化合物と、
前記モールド化合物内に埋め込まれるとともに前記基板上の複数の領域に電気的に結合された半導体ダイと、
前記基板上で前記半導体ダイの周りに配置された複数のはんだボールと、
前記モールド化合物に形成された複数のビアと
を備え、
前記複数のビアのそれぞれは、前記複数のはんだボールと、前記複数のはんだボールのそれぞれのソリッドコーティングとを露出させ、
複数のマイクロチャネルが前記複数のはんだボールと前記モールド化合物との間に存在する装置。
[項目20]
前記装置は、パッケージ‐オン‐パッケージ構造の一部である項目19に記載の装置。
[項目21]
ダイ、下部はんだボール及びマルチレイヤー基板の上にモールド化合物を形成する段階であって、前記ダイは前記マルチレイヤー基板に結合され、かつ、前記下部はんだボールは前記マルチレイヤー基板に結合されている段階と、
前記はんだボール上で前記モールド化合物にビアを形成して前記はんだボールを露出させる段階と、
前記はんだボールの濡れを促進するソリッドコーティングを前記はんだボールの表面に形成する段階と
を含む方法。
[項目22]
ダイ、下部はんだボール及びマルチレイヤー基板の上にモールド化合物を形成する段階であって、前記ダイは前記マルチレイヤー基板に結合され、前記下部はんだボールは前記マルチレイヤー基板に結合されている段階と、
昇温された温度を適用して前記はんだボールを固相から液相に変化させると共に、前記はんだボールを膨張させることで、前記モールド化合物が前記はんだボールに対して界面をなす位置で、前記モールド化合物に外向きの圧力を働かせる段階と、
降温された温度を適用して前記はんだボールを縮ませることで、前記はんだボールと前記モールド化合物の間の、前記昇温された温度で前記モールド化合物が前記はんだボールに対して界面をなした位置でマイクロチャネルを残す段階と、
前記はんだボール上で前記モールド化合物にビアを形成して前記はんだボールを露出させる段階と
を含む方法。
[項目23]
ダイ、下部はんだボール及びマルチレイヤー基板の上にモールド化合物を形成する段階であって、前記ダイは前記マルチレイヤー基板に結合され、前記下部はんだボールは前記マルチレイヤー基板に結合されている段階と、
前記マルチレイヤー基板の周囲で前記モールド化合物の厚さを低減させて、前記周囲での周囲温度が前記はんだボールに到達することを可能にする段階と
を含む方法。
[項目24]
前記厚さは、前記周囲の少なくとも1つのコーナー部で低減される項目23に記載の方法。
[項目25]
前記厚さは、前記周囲の少なくとも1つのエッジに沿って低減される項目23に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D