特許第6594464号(P6594464)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6594464データ保存構造を有する半導体構造、および、その製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6594464
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】データ保存構造を有する半導体構造、および、その製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/8239 20060101AFI20191010BHJP
   H01L 27/105 20060101ALI20191010BHJP
   H01L 45/00 20060101ALI20191010BHJP
   H01L 49/00 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   H01L27/105 448
   H01L45/00 Z
   H01L49/00 Z
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-17222(P2018-17222)
(22)【出願日】2018年2月2日
(62)【分割の表示】特願2016-21870(P2016-21870)の分割
【原出願日】2016年2月8日
(65)【公開番号】特開2018-88544(P2018-88544A)
(43)【公開日】2018年6月7日
【審査請求日】2018年2月2日
(31)【優先権主張番号】62/116,059
(32)【優先日】2015年2月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/885,035
(32)【優先日】2015年10月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(74)【代理人】
【識別番号】100199749
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 成
(74)【代理人】
【識別番号】100188880
【弁理士】
【氏名又は名称】坂元 辰哉
(74)【代理人】
【識別番号】100197767
【弁理士】
【氏名又は名称】辻岡 将昭
(74)【代理人】
【識別番号】100201743
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 和真
(72)【発明者】
【氏名】蕭 婉▲いん▼
(72)【発明者】
【氏名】金 雅琴
(72)【発明者】
【氏名】林 崇榮
(72)【発明者】
【氏名】陳 皇魁
(72)【発明者】
【氏名】張 宗生
【審査官】 宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−142571(JP,A)
【文献】 特開2012−209331(JP,A)
【文献】 特開2014−041991(JP,A)
【文献】 特開昭57−103348(JP,A)
【文献】 特開平01−253959(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/8239
H01L 27/105
H01L 45/00
H01L 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上に形成されたゲート構造と、
前記ゲート構造に隣接して前記基板の中に形成された、第一ソース/ドレイン構造、および第二ソース/ドレイン構造と、
前記基板の上に形成されて、前記ゲート構造を被覆せず、前記第一ソース/ドレイン構造を被覆する第一誘電層と、
前記基板の上に形成されて、前記ゲート構造を被覆し、前記第一誘電層とは異なる材料で形成された第二誘電層と、
前記第一誘電層および前記第二誘電層の中に形成されて、前記第一ソース/ドレイン構造と直接接触した第一導電構造と、
前記第一誘電層および前記第二誘電層の中の、前記第二ソース/ドレイン構造の上に形成された第二導電構造とを備え、
前記第二導電構造は、前記第二誘電層を貫通して前記第一誘電層の中まで延びており、
前記第一誘電層の一部は、前記第二導電構造の下で、かつ前記第二導電構造と前記第二ソース/ドレイン構造との間に配置されていること
を特徴とする半導体構造。
【請求項2】
前記第一導電構造と前記第二導電構造は、異なる導電材料からなること
を特徴とする請求項1記載の半導体構造。
【請求項3】
前記第一誘電層の一部と前記第二導電構造との間に配置された追加誘電層を備えたこと
を特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体構造。
【請求項4】
前記第一誘電層と前記追加誘電層は、異なる材料で形成されていること
を特徴とする請求項3記載の半導体構造。
【請求項5】
前記ゲート構造に接続された第三導電構造を備えたこと
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載の半導体構造。
【請求項6】
基板の上にゲート構造を形成する工程と、
前記基板の中で、前記ゲート構造の反対側に隣接された第一ソース/ドレイン構造および第二ソース/ドレイン構造を形成する工程と、
前記基板の上に形成されて、前記ゲート構造、前記第一ソース/ドレイン構造、および前記第二ソース/ドレイン構造を被覆する層間誘電層を配置する工程と、
前記第一ソース/ドレイン構造の上の前記層間誘電層の中に第一トレンチをエッチングし、前記第一トレンチに第一導電構造を満たす工程と、
前記第二ソース/ドレイン構造の上の前記層間誘電層の中に第二トレンチをエッチングし、前記第一トレンチのエッチングの後に前記第二トレンチのエッチングを行うことで、前記第二トレンチの中に第二導電構造を形成する工程とを備え、
前記第一導電構造は、前記第一ソース/ドレイン構造に直接接触しており、
前記第二導電構造は、前記第二ソース/ドレイン構造に直接接触していないこと
を特徴とする半導体構造の製造方法。
【請求項7】
前記第二トレンチのエッチングは、前記第二ソース/ドレイン構造を露出させず、前記第二ソース/ドレイン構造の方向に行われること
を特徴とする請求項6記載の半導体構造の製造方法。
【請求項8】
ゲート構造を形成し、基板の中で前記ゲート構造の第一側に隣接した第一ソース/ドレイン構造を形成し、前記基板の中で前記ゲート構造の第二側に隣接した第二ソース/ドレイン構造を形成する工程と、
前記基板の上に第一誘電材料を堆積させ、前記ゲート構造の上にある層が露出されるまで前記第一誘電材料を除いた後、前記第一誘電材料と露出された前記ゲート構造の上にある層との上に第二誘電材料を堆積することにより、前記ゲート構造、前記第一ソース/ドレイン構造および前記第二ソース/ドレイン構造を被覆する層間誘電層を前記基板の上に堆積する工程と、
前記第二誘電材料を堆積させた後、前記第一ソース/ドレイン構造の上で前記層間誘電層の前記第一誘電材料と前記第二誘電材料とを貫通して第一導電構造を形成する工程と、
前記第二誘電材料を堆積させた後、前記第二誘電材料を貫通して前記層間誘電層の前記第一誘電材料の中まで延びる第二トレンチをエッチングすることにより、前記第二ソース/ドレイン構造の上の前記層間誘電層の中に第二導電構造を形成する工程と、
を備え、
前記第一誘電材料の一部は、前記第二導電構造と前記第二ソース/ドレイン構造との間にあること
を特徴とする半導体構造の製造方法。
【請求項9】
前記第一誘電材料の一部と前記第二導電構造との間に追加誘電層を堆積させること
を特徴とする請求項8記載の半導体構造の製造方法。
【請求項10】
前記ゲート構造の上の前記層間誘電層の中に第三トレンチを形成する工程と、
前記第三トレンチの中に第三導電構造を形成する工程とを備えたこと
を特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項記載の半導体構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2015年2月13日に出願された“A novel memory structure for OTP memory and RRAM application”と題された米国仮出願番号62/116059から、優先権を主張するものであり、その内容は引用によって本願に援用される。
【背景技術】
【0002】
半導体装置は、各種電子製品、例えば、パソコン、携帯電話、デジタルカメラ、および、その他の電子装置に用いられている。半導体装置は、通常、材料の絶縁、または、誘電層、導電層、および半導体層を、連続して、半導体基板に蒸着すると共に、リソグラフィを用いて、各種材料をパターン化し、回路コンポーネントと素子を形成することにより製造される。
【0003】
しかし、現有の半導体製造プロセスは、それらの本来の目的に十分であるが、装置の縮小が続くにつれて、それらは、あらゆる点において全てが満足できるわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、データ保存構造を有する半導体構造、および、その製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による半導体構造は、基板と、基板の上に形成されたゲート構造と、基板の中でゲート構造に隣接して形成された、第一ソース/ドレイン構造、および第二ソース/ドレイン構造と、基板の上に形成されて、ゲート構造を被覆せず、第一ソース/ドレイン構造を被覆する第一誘電層と、基板の上に形成されて、ゲート構造を被覆し、第一誘電層とは異なる材料で形成された第二誘電層と、第一誘電層および第二誘電層の中に形成されて、第一ソース/ドレイン構造と直接接触した第一導電構造と、第一誘電層および第二誘電層の中の、第二ソース/ドレイン構造の上に形成された第二導電構造とを備え、第二導電構造は、第二誘電層を貫通して第一誘電層の中まで延びており、第一誘電層の一部は、第二導電構造の下で、かつ第二導電構造と第二ソース/ドレイン構造との間に配置されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、半導体構造の機能がさらに多様性を有し、且つ、各種アプリケーションに適用され、さらにゲート構造が後続処理中のダメージまたは損失から保護し、後続処理での酸化も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の態様は、添付図と共に、以下の詳細な記述により理解される。注意すべきことは、産業の標準的技法において、各種特徴は縮小どおりに描かれない。実際、各種特徴の寸法は、討論を明瞭にするため、任意に増加、または、減少する。
【0008】
図1A】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図1B】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図1C】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図1D】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図2A】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図2B】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図2C】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図3A】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図3B】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図3C】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図3D】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図4A】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図4B】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
図4C】いくつかの実施態様による半導体構造を形成する段階の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の開示は、多くの異なる実施態様や例を提供して本発明の異なる特徴を実行する。素子や配置の特定の例が以下で記述されて、本開示を簡潔にする。これらは、単なる例であって、本発明を限定するものではない。例えば、記述中の第二特徴上の第一特徴の形成は、第一、および第二特徴が直接接触して形成される実施態様を含み、且つ、追加特徴が、第一、および第二特徴間に形成される実施態様も含み、第一、および第二特徴は、直接接触しない。このほか、本開示は、各種例で、参照符号、および/または、文字を繰り返し使用する。この繰り返しは、簡潔、且つ、はっきりさせる目的であり、討論される各種実施態様、および/または、配置間の関係を定めるものではない。
【0010】
さらに、空間的相対語、例えば、“真下”、“底”、“底部”、“上”、“上部”等は、記述を判りやすくするために用いられ、図に示される一素子や特徴ともうひとつの素子や特徴との関係を示す。空間的相対語は、図で示される方向に加え、使用や操作において、装置の異なる方向を包含することを意図する。装置は、適切な方向に置かれ(90度回転、または、その他の方向で)、且つ、ここで用いられる空間的相関記述は同様に解釈される。
【0011】
半導体構造とその製造方法の実施態様が提供される。半導体構造は、ゲート構造、ゲート構造に隣接して形成されるソース/ドレイン構造、およびソース/ドレイン構造を被覆する層間誘電層、を有する。第一導電構造は、ソース/ドレイン構造上に層間誘電層を通って形成され、ソース/ドレイン構造と接続される。第二導電構造は、層間誘電層中に形成されるが、どのソース/ドレイン構造にも接触しないので、半導体構造は、データ保存のメモリ構造として用いられる。
【0012】
図1Aから図1Dは、いくつかの実施態様による半導体構造100aを形成する各種段階の断面図である。図1Aに示されるように、いくつかの実施態様による基板102が提供される。基板102は、半導体ウェハ、例えば、シリコンウェハである。選択的、または、追加で、基板102は、元素半導体材料、合成半導体材料、および/または、合金半導体材料を有する。元素半導体材料の例は、これに限定されないが、結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、ゲルマニウム、および/または、ダイアモンドである。合成半導体材料の例は、これに限定されないが、炭化ケイ素、ガリウム砒素、ガリウムリン、リン化インジウム、ヒ化インジウム、および/または、アンチモン化インジウムである。合金半導体材料の例は、これに限定されないが、SiGe、GaAsP、AlInAs、AlGaAs、GaInAs、GaInP、および/または、GaInAsPである。
【0013】
図1Aに示されるように、ゲート構造104が基板102上に形成される。いくつかの実施態様において、ゲート構造104は、ゲート誘電層106とゲート電極層108を有する。
【0014】
いくつかの実施態様において、ゲート誘電層106は、高k誘電材料、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属ケイ酸塩、遷移金属酸化物、遷移金属窒化物、遷移金属ケイ酸塩、または、金属酸窒化物で形成される。高k誘電材料の例は、これに限定されないが、酸化ハフニウム(HfO)、ハフニウム酸化ケイ素(HfSiO)、ハフニウム酸窒化ケイ素(HfSiON)、ハフニウムタンタル酸化物(HfTaO)、ハフニウム酸化チタン(HfTiO)、ハフニウム酸化ジルコニウム(HfZrO)、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、ハフニウムジオキシド−アルミナ(HfO−Al)合金、あるいは、その他の適切な誘電材料を含む。
【0015】
いくつかの実施態様において、ゲート電極層108は、導電材料、例えば、アルミニウム、銅、タングステン、チタニウム、タンタル、窒化チタン、窒化タンタル、ニッケルシリサイド、コバルトシリサイド、TaC、TaSiN、TaCN、TiAl、TiAlN、または、その他の適切な導電材料で形成される。いくつかの実施態様において、ゲート電極層108はポリシリコンで形成される。
【0016】
図1Aに示されるように、ハードマスク層110がゲート構造104上に形成される。いくつかの実施態様において、ハードマスク層110は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、または、炭化ケイ素で形成される。
【0017】
この他、図1Aに示されるように、シーリング層112が、ゲート構造104とハードマスク層110の側壁上に形成される。シーリング層112は、後続処理中で、ゲート構造104がダメージを受けたり損失したりしないように保護し、且つ、後続処理での酸化も防止する。いくつかの実施態様において、シーリング層112は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、または、その他の適切な誘電材料で形成される。シーリング層112は、単一層、または、複数層を有する。
【0018】
いくつかの実施態様によると、スペーサ114が、さらに、シーリング層112上に形成される。いくつかの実施態様において、スペーサ114は、窒化ケイ素、酸化ケイ素、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、または、その他の適切な材料で形成される。
【0019】
図1Aに示されるように、第一ソース/ドレイン構造116、および第二ソース/ドレイン構造118が、基板102中のゲート構造104に隣接して形成される。特に、第一ソース/ドレイン構造116が、ゲート構造104の第一側に形成され、第二ソース/ドレイン構造118が、ゲート構造104の第二側に形成される。つまり、第一ソース/ドレイン構造116、および第二ソース/ドレイン構造118が、ゲート構造104の反対側で形成される。
【0020】
いくつかの実施態様において、第一ソース/ドレイン構造116、および第二ソース/ドレイン構造118は、注入プロセス、または、エピタキシャル(epi)プロセスを用いて形成される。いくつかの実施態様において、第一ソース/ドレイン構造116、および第二ソース/ドレイン構造118は、Ge、SiGe、InAs、InGaAs、InSb、GaAs、GaSb、InAlP、InP等を有する。
【0021】
いくつかの実施態様によると、図1Aに示されるように、第一ソース/ドレイン構造116、および第二ソース/ドレイン構造118を基板102中に形成後、層間誘電層120が基板102上に形成される。
いくつかの実施態様において、層間誘電層120は、第一層119(第一誘電層)(第一誘電材料)と第二層121(第二誘電層)(第二誘電材料)を有する。
いくつかの実施態様において、基板102上に誘電材料を蒸着すると共に、誘電材料を研磨して、ハードマスク層110の上面を露出することにより、第一層119が形成される。従って、いくつかの実施態様によると、第一層119の上面は、ハードマスク層110の上面とほぼ同じ高さである。
いくつかの実施態様において、第一層119の厚さT119は、約300オングストローム〜約1000オングストロームの範囲である。このほか、厚さT119は、基板102の上面とハードマスク層110の上面間の距離であるとみなされる。
【0022】
このほか、いくつかの実施態様によると、第二層121は、第一層119とゲート構造104上に形成され、厚さT121は、約300オングストローム〜約1200オングストロームの範囲である。このほか、いくつかの実施態様によると、厚さT119と厚さT121の合計は、層間誘電層120の厚さに等しい。
【0023】
第一層119と第二層121は、同じ、または、異なる誘電材料、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、リンシリケートガラス(PSG)、ボロンリンシリケートガラス(BPSG)、および/または、その他の適切な誘電材料で形成される。層間誘電層120は、化学気相蒸着(CVD)、物理気相蒸着(PVD)、原子層堆積(ALD)、スピンオンコート、または、その他の適切なプロセスを用いて形成する。
【0024】
図1Bに示されるように、層間誘電層120形成後、第一トレンチ122が、層間誘電層120を通って形成される。このほか、第一トレンチ122が、第一ソース/ドレイン構造116上に形成され、第一ソース/ドレイン構造116が、第一トレンチ122により露出する。いくつかの実施態様において、第一トレンチ122が第一マスクを用いて形成されると共に、第一マスクにより、層間誘電層120をエッチングする。いくつかの実施態様において、第一トレンチ122は、第一深さDが約600オングストローム〜約2200オングストロームの範囲である。図1Bに示されるように、第一トレンチ122は、層間誘電層120を完全に貫通するので、第一トレンチ122の第一深さDも、層間誘電層120の厚さとして定義される。
【0025】
いくつかの実施態様によると、図1Cに示されるように、第一トレンチ122形成後、第二トレンチ124と第三トレンチ126が、層間誘電層120中に形成される。いくつかの実施態様において、マスクを用いて第二トレンチ124と第三トレンチ126が形成されると共に、同じパターン化プロセスで、マスクにより、層間誘電層120とハードマスク層110をエッチングする。
【0026】
特に、第二トレンチ124が第二ソース/ドレイン構造118上に形成され、第三トレンチ126がゲート構造104上に形成される。図1Cに示されるように、第一トレンチ122と異なり、第二トレンチ124は、層間誘電層120中に形成されるが、層間誘電層120を貫通しない。従って、第二ソース/ドレイン構造118は、第二トレンチ124により露出しない。いくつかの実施態様において、第二トレンチ124は、第一トレンチ122の第一深さDより小さい第二深さDを有する。いくつかの実施態様において、第二深さDは、約300オングストローム〜約2185オングストロームの範囲である。
【0027】
このほか、第三トレンチ126が、ゲート構造104上に形成される。図1Cに示されるように、第三トレンチ126は、ゲート構造104上で、層間誘電層120とハードマスク層110を通って形成される。従って、ゲート構造104の上面は第三トレンチ126により露出する。
【0028】
いくつかの実施態様において、第三トレンチ126は、第二トレンチ124の第二深さより小さく、さらに、第一トレンチ122の第一深さDより小さい第三深さDを有する。いくつかの実施態様において、第三深さDは、約300オングストローム〜約600オングストロームの範囲である。
【0029】
第一トレンチ122、第二トレンチ124、および第三トレンチ126形成後、それぞれ、第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132が、第一トレンチ122、第二トレンチ124、および第三トレンチ126中に形成される。
【0030】
いくつかの実施態様において、第一導電構造128は、バリア層134と導電層136を有する。バリア層134が、第一トレンチ122の側壁と底部に形成され、導電層136がバリア層134上に形成される。いくつかの実施態様において、バリア層134は窒化タンタルから形成されるが、その他の材料、例えば、タンタル、チタニウム、窒化チタン等を用いてもよい。
【0031】
いくつかの実施態様において、導電層136は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、ニッケルシリサイド(NiS)、コバルトシリサイド(CoSi)、炭化タンタル(TaC)、窒化タンタルシリサイド(TaSiN)、タンタル炭窒化物(TaCN)、チタンアルミナイド(TiAl)、チタンアルミナイド炭化物(TiAlN)、その他の適切な導電材料、または、それらの組み合わせで形成される。
【0032】
いくつかの実施態様において、第二導電構造130は、さらに、バリア層138と導電層140を有する。バリア層138は、第二トレンチ124の側壁と底部に形成され、導電層140は、バリア層138上に形成される。いくつかの実施態様において、バリア層138は窒化タンタルから形成されるが、その他の材料、例えば、タンタル、チタン、窒化チタン等を用いてもよい。
【0033】
いくつかの実施態様において、導電層140は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、ニッケルシリサイド(NiS)、コバルトシリサイド(CoSi)、炭化タンタル(TaC)、窒化タンタルシリサイド(TaSiN)、タンタル炭窒化物(TaCN)、チタンアルミナイド(TiAl)、チタンアルミナイド炭化物(TiAlN)、その他の適切な導電材料、または、それらの組み合わせで形成される。
【0034】
いくつかの実施態様において、第三導電構造132は、さらに、バリア層142と導電層144を有する。いくつかの実施態様において、バリア層142は、バリア層134を形成するために用いられる同じ材料で形成される。いくつかの実施態様において、導電層144は、導電層136を形成するために用いられる同じ材料で形成される。
【0035】
いくつかの実施態様において、第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132は、同じ蒸着プロセスで形成され、同じ導電材料を有する。いくつかの実施態様において、第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132は別々に形成され、且つ、異なる導電材料を有する。例えば、第二導電構造130の形成に用いられる材料は、そのアプリケーションに従って選択されて、メモリ構造として機能する(詳細は以下で記述する)。
【0036】
図1Dに示されるように、第一導電構造128が層間誘電層120を通って形成され、よって、層間誘電層120の厚さと同じ第一深さDを有する。このほか、図1Cに示されるように、第一ソース/ドレイン構造116は、第一トレンチ122により露出するので、第一トレンチ122中に形成される第一導電構造128は、第一ソース/ドレイン構造116と直接接触する。
【0037】
一方、第二導電構造130は層間誘電層120中に形成されるが、層間誘電層120を貫通せず、よって、第二導電構造130は、第一導電構造128の第一深さDより小さい第二深さDを有する。このほか、図1Cに示されるように、第二ソース/ドレイン構造118は、第二トレンチ124により露出しないので、第二トレンチ124中に形成される第二導電構造130は、第二ソース/ドレイン構造118と直接接触しない。
【0038】
図1Dに示されるように、半導体構造100aは、第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132を有する。第一導電構造128の上面は、第二導電構造130の上面、および第三導電構造132の上面と同じ高さである。このほか、第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132の上面も、層間誘電層120の上面と同じ高さである。
【0039】
さらに、層間誘電層120の厚さとほぼ等しい第一導電構造128の第一深さDは、第二導電構造130の深さDより大きい。これにより、層間誘電層120は第一導電構造128により貫通するが、第二導電構造130により貫通しない。従って、第二導電構造130、および第二ソース/ドレイン構造118は、層間誘電層120の一部146により分離する。
いくつかの実施態様において、層間誘電層120の一部146は、厚さTが約15オングストローム〜約500オングストロームの範囲である。ある具体例において、層間誘電層120の一部146の厚さTと第一層119の厚さT119の比率は、約1/20〜約1/2の範囲である。いくつかの実施態様において、一部146の厚さTと第二深さDの比率は、約1/20〜約1/2の範囲である。
【0040】
前述のように、第一トレンチ122が層間誘電層120を通って形成されるけれども、第二トレンチ124が層間誘電層120中に形成されるが、層間誘電層120を貫通しない。よって、一部146は、第二導電構造130と第二ソース/ドレイン構造118間に残される。従って、一部146が、半導体構造100a中のデータ保存に用いられる。
しかし、一部146厚さTが厚すぎる場合、半導体構造100aの操作電圧が大きくなりすぎる。一方、一部146の厚さTが小さすぎる場合、一つの段階からもう一つの段階に切り換えることができない。
【0041】
一部146の厚さTは、第二導電構造130の深さDを変化させることにより調整され、第二導電構造130の深さDは、第二トレンチ124を形成するのに用いられるエッチングプロセスの条件を変化させることにより、および/または、層間誘電層120を形成するのに用いられる材料を変化させることにより制御される。
【0042】
いくつかの実施態様において、上述のプロセスはFinFET製造プロセスに適用されるが、平面トランジスタ製造プロセスにも適用できる。前述のように、第二トレンチ124は、第三トレンチ126を形成するのに用いられるプロセスで形成される。これにより、追加のマスキングプロセスが不要である。従って、前述のプロセスは、ロジックデバイスを形成するための現存のプロセスと互換性があり、追加の複雑なプロセス、例えば、追加のマスキングプロセスを使用する必要がない。
【0043】
図2Aから図2Cは、いくつかの実施態様による半導体構造100bを形成する各種段階の断面図である。第二トレンチ124bと第三トレンチ126bが別々に形成されることを除いて、半導体構造100bは、図1Aから図1Dで記述される半導体構造100aと類似する、または、同じである。半導体構造100bの形成に用いられる材料とプロセスは、前述の半導体構造100aを形成する材料とプロセスと同じ、または、類似するので、ここでは繰り返さない。
【0044】
特に、いくつかの実施態様によると、図1A図1Bに示される前の記述のプロセスが実行される。図2Aに示されるように、いくつかの実施態様によると、第一トレンチ122を層間誘電層120中に形成した後、第二トレンチ124bを形成する。図2Bに示されるように、いくつかの実施態様によると、第二トレンチ124b形成後、第三トレンチ126bを形成する。
【0045】
つまり、図1Cに示される第二トレンチ124と第三トレンチ126と異なり、第二トレンチ124bと第三トレンチ126bは、異なるパターン化プロセスにより形成される。第二トレンチ124bと第三トレンチ126bは別々に形成されるので、第二トレンチ124bの第二深さDがうまく制御され、且つ必要であれば、調整することができる。
【0046】
第一トレンチ122、第二トレンチ124b、および第三トレンチ126bの形成後、第一導電構造128b、第二導電構造130b、および第三導電構造132bを、それぞれ、第一トレンチ122、第二トレンチ124b、および第三トレンチ126b中に形成する。図2Cに示されるように、第一導電構造128bは、第一ソース/ドレイン構造116と直接接触し、第二導電構造130bは、第二ソース/ドレイン構造118と直接接触しない。
【0047】
このほか、いくつかの実施態様によると、第一導電構造128b、第二導電構造130b、および第三導電構造132bは、さらに、バリア層134、138と142、および、導電層136、140と144を有する。第一導電構造128b、第二導電構造130b、および第三導電構造132bの形成に用いられる材料は、図Dに示される第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132の形成に用いられる材料に類似する、または、同じであるので、ここでは繰り返さない。
【0048】
図2A図2Bに示されるように、第二トレンチ124bと第三トレンチ126bは、別々に形成される。つまり、追加のマスキングプロセスを使用して、第二トレンチ124bを形成する。これにより、第二トレンチ124b中に形成された第二導電構造130bの第二深さDは、第三トレンチ126b中に形成される第三導電構造132bの形成により制限されることなく調整することができる。第二深さDがさらに自由に、且つ、別々に調整できるので、一部146の厚さTは、その応用に従って調整することができる。例えば、一部146の厚さTは調整できるので、形成された半導体構造100bは、改善された抵抗、および/または、操作電圧を有する。いくつかの実施態様において、一部146bの厚さTは、10オングストローム〜約500オングストロームの範囲である。
【0049】
図3Aから図3Dは、いくつかの実施態様による半導体構造100cを形成する各種段階の断面図である。第二トレンチ124cの形成が図1Aから図1Dと異なることを除いて、半導体構造100cは、図1Aから図1Dに記述される半導体構造100aに類似する、または、同じである。半導体構造100cの形成に用いられる材料とプロセスは、半導体構造100aの形成に用いられる材料とプロセスと同じ、または、類似し、先に記載されているのでここでは繰り返さない。
【0050】
特に、図3Aに示されるように、いくつかの実施態様によると、第一トレンチ122cが第一ソース/ドレイン構造116上に形成されるとき、仮トレンチ324が、さらに、第二ソース/ドレイン構造118上に形成される。図3Aに示されるように、第一トレンチ122c、および第二トレンチ124cは、共に、層間誘電層120を通って形成される。これにより、第一ソース/ドレイン構造116は第一トレンチ122cによって露出し、第二ソース/ドレイン構造118は仮トレンチ324によって露出する。いくつかの実施態様において、仮トレンチ324の深さは、第一トレンチ122cの深さDにほぼ等しい。
【0051】
いくつかの実施態様によると、図3Bに示されるように、仮トレンチ324形成後、第三トレンチ126cが、層間誘電層120とハードマスク層110を通って形成される。いくつかの実施態様によると、図3Cに示されるように、第一トレンチ122、仮トレンチ324、および、第三トレンチ126bの形成が完了した後、追加誘電層325が、仮トレンチ324の底部に形成される。
【0052】
特に、追加誘電層325を仮トレンチ324の底部に蒸着して、第二トレンチ124cを形成し、第二トレンチ124cは、第二ソース/ドレイン構造118を露出しない。
いくつかの実施態様において、追加誘電層325は、厚さT325が約10オングストローム〜約2000オングストロームの範囲である。
いくつかの実施態様において、追加誘電層325は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、リンシリケートガラス(PSG)、ボロンリンシリケートガラス(BPSG)等で形成される。注意すべきことは、追加誘電層325は、一つ、または、複数の誘電材料で形成される一つ、または、複数の層を有する。
【0053】
第一トレンチ122、第二トレンチ124b、および第三トレンチ126b形成後、第一導電構造128c、第二導電構造130c、および第三導電構造132cを、それぞれ、第一トレンチ122c、第二トレンチ124c、および第三トレンチ126c中に形成する。このほか、いくつかの実施態様によると、第一導電構造128c、第二導電構造130c、および第三導電構造132cは、さらに、バリア層134、138と142、および導電層136、140と144を有する。第一導電構造128c、第二導電構造130c、および第三導電構造132cの形成に用いる材料は、図1Dに示される、先述の第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132の形成に用いられる材料と類似、または、同じなので、ここでは繰り返さない。
【0054】
図3Dに示されるように、第二導電構造130cが、追加誘電層325により、第二ソース/ドレイン構造118から形成される。つまり、第一導電構造128cは、第一ソース/ドレイン構造116と直接接触するが、第二導電構造130cは、第二ソース/ドレイン構造118と直接接触しない。
【0055】
このほか、追加誘電層325は、個別処理で形成される。これにより、追加誘電層325の厚さと材料は、その応用に従って調整できる。いくつかの実施態様において、追加誘電層325、および層間誘電層120は、異なる材料で形成される。
【0056】
図3Aから図3Cに示されるように、第二トレンチ124cは、仮トレンチ324を形成し、仮トレンチ324の底部に、追加誘電層325を蒸着することにより形成される。これにより、第二深さDは、追加誘電層325を指定された厚さに蒸着することにより調整される。従って、第二深さDは、さらに自由に別々に調整でき、第三トレンチ126bの形成により制限されない。
【0057】
このほか、第二導電構造130cが第二トレンチ124c中に形成されるので、第二導電構造130cは、追加誘電層325により、第二ソース/ドレイン構造118から分離される。つまり、図3C図3Dに示されるように、第二導電構造130c、および第二ソース/ドレイン構造118は、追加誘電層325の厚さT325に等しい距離Tにより互いに分離され、いくつかの実施態様において、距離T(すなわち、追加誘電層325の厚さT325)は、10オングストローム〜約2000オングストロームの範囲である。
【0058】
さらに、追加誘電層325の厚さと材料は、その応用に従って変化するので、形成された半導体構造100cは、指定された抵抗、および/または、操作電圧を有することができる。これにより、半導体構造100cの機能はさらに多様性があり、各種アプリケーションに適用することができる。
【0059】
図4Aから図4Cは、いくつかの実施態様による半導体構造100dを形成する各種段階の断面図である。第二トレンチ124dの形成が、図1Aから図1Dと異なることを除いて、半導体構造100dは、図1Aから図1Dに記述される半導体構造100aに類似する、または、同じである。半導体構造100dの形成に用いられる材料とプロセスは、先述の半導体構造100aの形成に用いられる材料とプロセスと同じ、または、類似するので、ここでは繰り返さない。
【0060】
特に、いくつかの実施態様によると、図4Aに示されるように、第一トレンチ122dは、第一ソース/ドレイン構造116上で、層間誘電層120を通って形成され、第三トレンチ126dは、ゲート構造104上で、層間誘電層120とハードマスク層110を通って形成される。このほか、仮トレンチ324dを、第二ソース/ドレイン構造118上に形成する。
【0061】
第一トレンチ122dの形成に用いる方法と材料は、図1B図2A図3Aに示される第一トレンチ122の形成に用いられる方法と材料に類似する、または、同じで、第三トレンチ126dの形成に用いられる方法と材料は、図1C図2B、および図3B中の第三トレンチ126、126b、126cを形成する方法と材料に類似する、または、同じである。このほか、仮トレンチ324dの形成に用いられる方法と材料は、図1C図2B、および図3C中の第二トレンチ124、124b、124cの形成に用いられる方法と材料に類似する、または、同じである。いくつかの実施態様によると、例えば、仮トレンチ324d、および第三トレンチ126dは、同じパターン化プロセスで形成される。図4Aに示されるように、一部146dは、仮トレンチ324d、および第二ソース/ドレイン構造118間に残され、一部146dは厚さT146dを有する。
【0062】
いくつかの実施態様によると、図4Bに示されるように、仮トレンチ324d形成後、追加誘電層325dを、仮トレンチ324dの底部に形成する。特に、追加誘電層325dを、仮トレンチ324d底部に蒸着して、第二トレンチ124dを形成する。
【0063】
いくつかの実施態様において、追加誘電層325dは、厚さT325dが、約5オングストローム〜約500オングストロームの範囲である。いくつかの実施態様において、追加誘電層325dは、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、リンシリケートガラス(PSG)、ボロンリンシリケートガラス(BPSG)等である。注意すべきことは、追加誘電層325dは、一つ、または、複数の誘電材料で形成される一つ、または、複数の層を有する。いくつかの実施態様において、追加誘電層325d、および層間誘電層120は、異なる誘電材料で形成される。
【0064】
第一トレンチ122、第二トレンチ124d、および第三トレンチ126形成後、第一導電構造128d、第二導電構造130d、および第三導電構造132dは、それぞれ、第一トレンチ122、第二トレンチ124d、および第三トレンチ126中に形成する。このほか、いくつかの実施態様によると、第一導電構造128d、第二導電構造130d、および第三導電構造132dは、さらに、バリア層134、138、142、および導電層136、140、144を有する。第一導電構造128d、第二導電構造130d、および第三導電構造132dの形成に用いられる方法と材料は、図1Dに示される第一導電構造128、第二導電構造130、および第三導電構造132の形成に用いられる方法と材料に類似する、または、同じであるので、これらの説明はここでは繰り返さない。
【0065】
図4Cに示されるように、第二導電構造130dは、層間誘電層120と追加誘電層325dにより、第二ソース/ドレイン構造118から分離される。つまり、第一導電構造128dは、第一ソース/ドレイン構造116と直接接触するが、第二導電構造130dは、第二ソース/ドレイン構造118と直接接触しない。
【0066】
このほか、追加誘電層325dの厚さと材料は、その応用に従って調整できる。いくつかの実施態様において、追加誘電層325および層間誘電層120は、異なる材料で形成される。
【0067】
図4Bに示されるように、追加誘電層325dが、仮トレンチ324d中に形成されるので、第二導電構造130d、および第二ソース/ドレイン構造118は、層間誘電層120の一部146d、および追加誘電層325dにより分離される。
従って、第二導電構造130d、および第二ソース/ドレイン構造118は、追加誘電層325dの厚さT325d、および層間誘電層120の一部146dの厚さT146dの合計に等しい距離Tにより分離される。いくつかの実施態様において、距離Tは、15オングストローム〜約1000オングストロームの範囲である。
【0068】
同様に、追加誘電層325dの厚さと材料は、その応用に従って変化するので、得られた半導体構造100dは、指定された抵抗、および/または、操作電圧を有することができる。これにより、半導体構造100dの機能はさらに多様性があり、且つ、各種アプリケーションに適用することができる。
【0069】
前述のように、第二導電構造、例えば、第二導電構造130、130b、130c、および130dは、どのソース/ドレイン構造、例えば、第二ソース/ドレイン構造118に直接接触せずに形成される。つまり、誘電材料、例えば、一部146、146b、および146d、および追加誘電層325と325dにより、第二導電構造がそれの下のソース/ドレイン構造から分離される。第二導電構造とソース/ドレイン構造間に位置する誘電材料はデータ保存に用いられる。従って、半導体構造、例えば、前述の半導体構造100a、100b、100c、および100dは、メモリユニット、例えば、ワンタイムPROM(one−time programmable、OTP)メモリユニット、または、抵抗変化型メモリ(RRAM;登録商標)ユニットとして用いられる。
【0070】
半導体構造とその製造方法の実施態様が提供される。半導体構造は、基板上に形成されたゲート構造、および基板のゲート構造の反対側に形成された第一、および第二ソース/ドレイン構造を有する。導電構造は、第一ソース/ドレイン構造上に形成され、且つ、第一ソース/ドレイン構造と直接接触する。このほか、第二導電構造は、第二ソース/ドレイン構造上に形成されるが、第二ソース/ドレイン構造と直接接触しない。つまり、誘電部分は、第二ソース/ドレイン構造と第二導電構造間に位置して、それらを分離する。このほか、第二ソース/ドレイン構造と第二導電構造間の誘電部分は、メモリユニット中のデータ保存に用いられる。
【0071】
いくつかの実施態様において、半導体構造が提供される。半導体構造は、基板、および、基板上に形成されるゲート構造を有する。半導体構造は、さらに、第一ソース/ドレイン構造、およびゲート構造に隣接して基板中に形成される第二ソース/ドレイン構造を有する。半導体構造は、さらに、基板上に形成されて、ゲート構造、第一ソース/ドレイン構造、および第二ソース/ドレイン構造を被覆する層間誘電層を有する。半導体構造は、さらに、第一ソース/ドレイン構造上の層間誘電層中に形成される第一導電構造を有する。半導体構造は、さらに、第二ソース/ドレイン構造上の層間誘電層中に形成される第二導電構造を有する。このほか、第一導電構造は、第一ソース/ドレイン構造と直接接触し、第二導電構造は、第二ソース/ドレイン構造と直接接触しない。
【0072】
いくつかの実施態様において、半導体構造が提供される。半導体構造は、基板、および基板上に形成されるゲート構造を有する。半導体構造は、さらに、基板中のゲート構造の第一側に隣接して形成される第一ソース/ドレイン構造を有する。半導体構造は、さらに、基板中のゲート構造の第二側に隣接して形成される第二ソース/ドレイン構造を有する。半導体構造は、さらに、基板上に形成されて、ゲート構造、第一ソース/ドレイン構造、および第二ソース/ドレイン構造を被覆する層間誘電層を有する。半導体構造は、さらに、第一ソース/ドレイン構造上で、層間誘電層を通じる第一導電構造を有する。半導体構造は、さらに、第二ソース/ドレイン構造上の層間誘電層中に形成される第二導電構造を有する。このほか、第一導電構造は、第一ソース/ドレイン構造と直接接触し、第二導電構造、および第二ソース/ドレイン構造は、層間誘電層の一部により分離される。
【0073】
いくつかの実施態様において、半導体構造の製造方法が提供される。半導体構造の製造方法は、基板上に、ゲート構造を形成する工程、およびゲート構造に隣接して基板中に、第一ソース/ドレイン構造、および第二ソース/ドレイン構造を形成する工程、を有する。半導体構造の製造方法は、さらに、基板上に層間誘電層を形成して、ゲート構造、第一ソース/ドレイン構造、および第二ソース/ドレイン構造を被覆する工程を有する。半導体構造の製造方法は、さらに、層間誘電層を通って、第一トレンチを形成し、第一ソース/ドレイン構造を露出する工程を有する。半導体構造の製造方法は、さらに、第二ソース/ドレイン構造上の層間誘電層中に、第二トレンチを形成する工程を有し、第二ソース/ドレイン構造は第二トレンチにより露出しない。半導体構造の製造方法は、さらに、第一トレンチ中に、第一導電構造を形成する工程、および第二トレンチ中に、第二導電構造を形成する工程、を有する。
【0074】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0075】
100a〜100d 半導体構造、102 基板、104 ゲート構造、106 ゲート誘電層、108 ゲート電極層、110 ハードマスク層、112 シーリング層、114 スペーサ、116 第一ソース/ドレイン構造、118 第二ソース/ドレイン構造、119 第一層、120 層間誘電層、121第二層、122 第一トレンチ、124 第二トレンチ、126 第三トレンチ、128 第一導電構造、130 第二導電構造、132 第三導電構造、134 バリア層、136 導電層、138 バリア層、140 導電層、142 バリア層、144 導電層、146 一部、324 仮トレンチ、325 追加誘電層。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C