(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記新規の基板処理装置は、前記対応装置リストの更新を通知するデータを受信し、前記管理装置に接続されている前記各基板処理装置の固有情報を含む対応装置リストを生成する請求項7記載の基板処理システム。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置を備える基板処理システムの概略構成図である。
【
図2】本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置及び管理装置のブロック構成図である。
【
図3】本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の斜透視図である。
【
図4】本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の側面透視図である。
【
図5】本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置が備える処理炉の縦断面図である。
【
図6】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置を介した基板処理装置間の通信に用いられる電文の図示例である。
【
図7】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置が有する電文管理テーブルの図示例である。
【
図8】本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置間の通信に用いられる処理シーケンスの図示例である。
【
図9】本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の操作画面の図示例である。
【
図10】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置と基板処理装置との間の通信に用いられる電文の図示例である。
【
図11】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置と基板処理装置との間のデータ処理のシーケンスの図示例である。
【
図12】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置と基板処理装置との間の通信に用いられる電文の図示例である。
【
図13】本発明の実施形態で好適に用いられる管理装置と基板処理装置との間のデータ処理のシーケンスの図示例である。
【
図14】本発明の比較例に用いられる管理装置と基板処理装置との間のデータ処理のシーケンスの図示例である。
【
図15】本発明の他の実施形態で好適に用いられる基板処理装置間の通信に用いられる電文の図示例である。
【0011】
(1)基板処理システムの構成 まず、本発明の一実施形態にかかる基板処理システムの構成について、
図1を用いて説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る基板処理システムは、少なくとも一台の基板処理装置100と、基板処理装置100とデータ交換可能なように接続される管理装置500と、を備えている。基板処理装置100と管理装置500との間は、例えば構内回線(LAN)や広域回線(WAN)等のネットワーク400により接続されている。
【0013】
(2)基板処理装置の構成 続いて、本実施形態に係る基板処理装置100の構成について、主に
図3及び
図4を参照しながら説明する。なお、本実施形態に係る基板処理装置100は、例えばウエハ等の基板に酸化、拡散処理、成膜処理等を行なう縦型の装置として構成されている。
【0014】
図3及び
図4に示すように、本実施形態に係る基板処理装置100は、耐圧容器として構成された筐体111を備えている。筐体111の正面壁111aの正面前方には、メンテナンス可能なように設けられた開口部としての正面メンテナンス口103が設けられている。正面メンテナンス口103には、正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104が設けられている。
【0015】
シリコン(Si)等で構成される基板としてのウエハ200を筐体111内外へ搬送するには、複数のウエハ200を収納するウエハキャリア(基板収容器)としてのポッド110が使用される。筐体111の正面壁111aには、ポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が、筐体111内外を連通するように開設されている。ポッド搬入搬出口112は、フロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるように構成されている。ポッド搬入搬出口112の正面下方側には、ロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されている。ポッド110は、工程内搬送装置によって搬送され、ロードポート114上に載置されて位置合わせされるように構成されている。
【0016】
筐体111内におけるロードポート114の近傍には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されている。筐体111内のポッド搬送装置118のさらに奥、筐体111内の前後方向の略中央部における上方には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されている。
【0017】
ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと、搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されている。ポッド搬送装置118は、ポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114と、回転式ポッド棚105と、ポッドオープナ121との間で、ポッド110を相互に搬送するように構成されている。
【0018】
回転式ポッド棚105上には複数個のポッド110が保管されるように構成されている。回転式ポッド棚105は、垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117と、を備えている。複数枚の棚板117は、ポッド110を複数個それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
【0019】
筐体111内の下部には、サブ筐体119が、筐体111内の前後方向の略中央部から後端にわたって設けられている。サブ筐体119の正面壁119aには、ウエハ200をサブ筐体119内外に搬送する一対のウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が、垂直方向に上下二段に並べられて設けられている。上下段のウエハ搬入搬出口120のそれぞれには、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121が設置されている。
【0020】
各ポッドオープナ121は、ポッド110を載置する一対の載置台122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123とを備えている。ポッドオープナ121は、載置台122上に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
【0021】
サブ筐体119内には、ポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105等が設置された空間から流体的に隔絶された移載室124が構成されている。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。ウエハ移載装置エレベータ125bは、サブ筐体119の移載室124前方領域右端部と筐体111右側端部との間に設置されている(
図3参照)。ウエハ移載装置125aは、ウエハ200の載置部としてのツイーザ(基板保持体)125cを備えている。これらウエハ移載装置エレベータ125b及びウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ200をボート(基板保持具)217に対して装填(チャージング)及び脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
【0022】
移載室124の後側領域には、ボート217を収容して待機させる待機部126が構成されている。待機部126の上方には、ウエハ200を処理する処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。なお、処理炉202の構成については後述する。
【0023】
サブ筐体119の待機部126の右端部と筐体111右側端部との間には、ボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている(
図3参照)。ボートエレベータ115の昇降台には、連結具としてのアーム128が連結されている。アーム128には、炉口蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられている。シールキャップ219は、ボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
【0024】
ボート217は、複数枚(例えば、50枚〜125枚程度)のウエハ200を、その中心を揃えて垂直方向に整列させた状態でそれぞれ水平に保持するように構成されている。
【0025】
図3に示すように、移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b側及びボートエレベータ115側と反対側である左側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給ファン及び防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されている。クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置、ウエハ移載装置125a、待機部126にあるボート217の周囲を流通した後、ダクトにより吸い込まれて筐体111の外部に排気されるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環されてクリーンユニット134によって移載室124内に再び吹き出されるように構成されている。
【0026】
(3)基板処理装置の動作 次に、本実施形態に係る基板処理装置100の動作について、主に
図3及び
図4を参照しながら説明する。以下の動作は、例えば搬送レシピに基づいて実施される。搬送レシピは、基板処理装置100内のウエハ200の搬送に用いられ、例えば基板処理を行うプロセスレシピと併用されて基板処理工程に適用される。
【0027】
図3及び
図4に示すように、ポッド110がロードポート114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放される。そして、ロードポート114上のポッド110は、ポッド搬送装置118によってポッド搬入搬出口112から筐体111内部へと搬入される。
【0028】
筐体111内部へと搬入されたポッド110は、ポッド搬送装置118によって回転式ポッド棚105の棚板117上へ自動的に搬送されて一時的に保管された後、棚板117上から一方のポッドオープナ121の載置台122上に移載される。なお、筐体111内部へと搬入されたポッド110は、ポッド搬送装置118によって直接ポッドオープナ121の載置台122上に移載されてもよい。ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124内にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、不活性ガス等のクリーンエア133で移載室124内が充満されることにより、移載室124内の酸素濃度が例えば20ppm以下となり、大気雰囲気である筐体111内の酸素濃度よりも遥かに低くなるように設定されている。
【0029】
載置台122上に載置されたポッド110は、その開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ウエハ出し入れ口が開放される。その後、ウエハ200は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてポッド110内からピックアップされ、ノッチ合わせ装置にて円周方向の位置合わせがされた後、移載室124の後方にある待機部126内へ搬入され、ボート217内に装填(チャージング)される。ボート217内にウエハ200を装填したウエハ移載装置125aは、ポッド110に戻り、次のウエハ200をボート217内に装填する。
【0030】
ウエハ移載機構125によって、一方(上段または下段)のポッドオープナ121からボート217へとウエハ200を装填する間に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121の載置台122上には、別のポッド110が回転式ポッド棚105上からポッド搬送装置118によって搬送されて移載され、上記ウエハ200の装填作業と同時進行で、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が行われる。
【0031】
予め指定された枚数のウエハ200がボート217内に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、ウエハ200を保持したボート217が処理炉202内へ搬入(ボートローディング)される。
【0032】
ボートローディング後は、処理炉202内にてウエハ200に任意の処理が実施される。処理後は、ノッチ合わせ装置によるウエハ200の位置合わせを除き、上述の手順とほぼ逆の手順で、処理後のウエハ200を装填したボート217が処理室201内より搬出され、処理後のウエハ200を格納したポッド110が筐体111外へと搬出される。
【0033】
(4)処理炉の構成 続いて、本実施形態に係る処理炉202の構成について、
図5を用いて説明する。
【0034】
図5に示すように、処理炉202は、反応管としてのプロセスチューブ203を備えている。プロセスチューブ203は、内部反応管としてのインナーチューブ204と、その外側に設けられた外部反応管としてのアウターチューブ205と、を備えている。インナーチューブ204は、例えば石英(SiO
2)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。インナーチューブ204内の筒中空部には、基板としてのウエハ200を処理する処理室201が形成されている。処理室201は、後述するボート217を収容可能なように構成されている。アウターチューブ205は、インナーチューブ204と同心円状に設けられている。アウターチューブ205は、内径がインナーチューブ204の外径よりも大きく、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。アウターチューブ205は、例えば石英または炭化シリコン等の耐熱性材料からなる。
【0035】
プロセスチューブ203の外側には、プロセスチューブ203の側壁面を囲うように、加熱機構としてのヒータ206が設けられている。ヒータ206は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース251に支持されることにより垂直に据え付けられている。
【0036】
プロセスチューブ203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。ヒータ206と温度センサ263とには、温度制御部237が電気的に接続されている。温度制御部237は、温度センサ263により検出された温度情報に基づいて、処理室201内の温度が所望のタイミングにて所望の温度分布となるように、ヒータ206への供給電力を調整するように構成されている。
【0037】
アウターチューブ205の下方には、アウターチューブ205と同心円状になるように、マニホールド209が設けられている。マニホールド209は、例えばステンレス等からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209は、インナーチューブ204の下端部とアウターチューブ205の下端部とにそれぞれ係合しており、これらを支持するように設けられている。なお、マニホールド209とアウターチューブ205との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。プロセスチューブ203とマニホールド209とにより反応容器が形成される。
【0038】
マニホールド209の下方には、マニホールド209の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は、例えばステンレス等の金属からなり、円板状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と当接するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219は、プロセスチューブ203の外部に垂直に設備された昇降機構としてのボートエレベータ115によって、垂直方向に昇降されるように構成されている。シールキャップ219を昇降させることにより、ボート217を処理室201内外へ搬送することが可能なように構成されている。
【0039】
シールキャップ219の中心部付近であって処理室201と反対側には、ボートを回転させる回転機構254が設置されている。回転機構254の回転軸255は、シールキャップ219を貫通してボート217を下方から支持している。回転機構254は、ボート217を回転させることでウエハ200を回転させることが可能なように構成されている。
【0040】
回転機構254及びボートエレベータ115には、搬送制御部238が電気的に接続されている。搬送制御部238は、回転機構254及びボートエレベータ115が所望のタイミングにて所望の動作をするように、これらを制御するように構成されている。なお、搬送制御部238は、上述のポッドエレベータ118a、ポッド搬送機構118b、ポッドオープナ121、ウエハ移載装置125a、ウエハ移載装置エレベータ125b等にも電気的に接続され、これら構成各部が所望のタイミングにて所望の動作をするように、これらを制御するように構成されている。主に、ポッドエレベータ118a、ポッド搬送機構118b、ポッドオープナ121、ウエハ移載装置125a、ウエハ移載装置エレベータ125bにより、本実施形態に係る搬送系が構成される。
【0041】
基板保持具としてのボート217は、複数枚のウエハ200を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。ボート217は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる。ボート217の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる円板形状をした断熱部材としての断熱板216が水平姿勢で多段に複数枚配置されており、ヒータ206からの熱がマニホールド209側に伝わり難くなるように構成されている。
【0042】
シールキャップ219には、ガス導入部としてのノズル230が処理室201内に連通するように接続されている。ノズル230の上流端には、ガス供給管232の下流端が接続されている。ガス供給管232には、上流側から順に処理ガスや不活性ガス等の1つ又は複数のガス供給源、ガス流量制御器としてのMFC(マスフローコントローラ)241、1つ以上のバルブが設けられている。MFC241には、ガス流量制御部235が電気的に接続されている。ガス流量制御部235は、処理室201内に供給するガスの流量が所望のタイミングにて所望の流量となるように、MFC241を制御するように構成されている。主に、ノズル230、ガス供給管232、MFC241、バルブにより、本実施形態に係るガス供給系が構成されている。なお、ガス供給源をガス供給系に含めて考えてもよい。
【0043】
マニホールド209の側壁には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が設けられている。排気管231は、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250の下端部に配置されており、筒状空間250に連通している。排気管231には、上流側から順に、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245、圧力調整装置としての例えばAPC(Auto Pressure Contoroller)バルブ242、及び真空排気装置としての真空ポンプ246が設けられている。APCバルブ242及び圧力センサ245には、圧力制御部236が電気的に接続されている。圧力制御部236は、圧力センサ245により検出された圧力値に基づいて、処理室201内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力となるように、APCバルブ242を制御するように構成されている。主に、排気管231、圧力センサ245、及びAPCバルブ242により本実施形態に係るガス排気系が構成されている。なお、真空ポンプ246をガス排気系に含めて考えてもよい。
【0044】
制御部としての基板処理装置用コントローラ240は、信号線Aを通じて温度制御部237を、信号線Bを通じて圧力制御部236を、信号線Cを通じてガス流量制御部235を、信号線Dを通じて搬送制御部238を、それぞれ制御するように構成されている。これら、ガス流量制御部235、圧力制御部236、温度制御部237、及び搬送制御部238は、基板処理装置用コントローラ240の構成の一部を成す。基板処理装置用コントローラ240の構成や動作については、後述する。
【0045】
(5)処理炉の動作 続いて、半導体装置の製造工程の一工程として、上述の処理炉202を用いて実施される基板処理工程について説明する。係る基板処理工程は、ウエハ200に所定の処理を施すプロセスレシピに基づいて繰り返し実行される。また、プロセスレシピには複数のステップが含まれることがある。本実施形態では、複数のステップを含むプロセスレシピに基づく基板処理工程の一例として、ウエハ200上に薄膜を形成する成膜処理工程について説明する。なお、以下の説明において、基板処理装置100を構成する各部の動作は基板処理装置用コントローラ240により制御される。
【0046】
(基板搬入工程) まず、複数枚のウエハ200をボート217に装填(ウエハチャージ)し、複数枚のウエハ200を保持したボート217を、ボートエレベータ115によって持ち上げて処理室201内に搬入(ボートローディング)する。この状態で、シールキャップ219はOリング220bを介してマニホールド209の下端をシールした状態となる。
【0047】
(圧力・温度調整工程) 処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように、真空ポンプ246によって真空排気する。この際、処理室201内の圧力を圧力センサ245で測定し、この測定した圧力値に基づきAPCバルブ242(の弁の開度)をフィードバック制御する(圧力調整)。また、処理室201内が所望の温度となるように、ヒータ206によって処理室201内を加熱する。この際、温度センサ263が検出した温度値に基づき、ヒータ206への供給電力をフィードバック制御する(温度調整)。続いて、回転機構254により、ボート217の回転、すなわちウエハ200の回転を開始する。圧力調整、温度調整、ウエハ200の回転は、少なくとも後述する成膜工程の終了まで継続する。
【0048】
(成膜工程) 処理室201内が、所望の圧力、所望の温度に達したら、ガス供給管232に設けられたバルブを開け、MCF241で流量制御しながら、処理室201内に処理ガスを供給する。処理室201内に供給された処理ガスは処理室201内を上昇し、インナーチューブ204の上端開口から筒状空間250内に流出して排気管231から排気される。処理ガスは、処理室201内を通過する際にウエハ200の表面と接触し、熱CVD反応によってウエハ200の表面上に薄膜が堆積(デポジション)される。予め設定された処理時間が経過したら、ガス供給管232に設けられたバルブを閉じ、処理室201内への処理ガスの供給を停止する。
【0049】
(パージ工程) 処理室201内への処理ガスの供給を停止した後、処理室201内にガス供給源から不活性ガスを供給し、処理室201内を不活性ガスで置換する。これにより、処理室201内に残留している残留ガスや反応生成物を除去する。
【0050】
(大気圧復帰・基板搬出工程) パージ工程が完了したら、ヒータ206への電力供給を停止して処理室201内を降温させるとともに、APCバルブ242の開度を調整して処理室201内の圧力を大気圧に復帰させる。そして、上述した基板搬入工程に示した手順と逆の手順によりボート217を処理室201内から搬出(ボートアンロード)する。そして、処理済のウエハ200をボート217から脱装(ウエハディスチャージ)して、ポッド110内へ格納し、本実施形態に係る基板処理工程を終了する。
【0051】
(6)基板処理装置用コントローラの構成 続いて、本実施形態に係る基板処理装置100の制御部の構成について、
図2を用いて説明する。
【0052】
上述したように、基板処理装置100には、制御部としての基板処理装置用コントローラ240が電気的に接続されている。基板処理装置用コントローラ240は、中央処理装置(CPU)として構成された表示装置制御部(操作部)239と、処理制御部239aと、I/O制御部と、搬送制御部238と、メカ機構I/O238aと、通信手段としての通信制御部239bと、データ保持部239eと、表示手段としてのディスプレイ装置等のデータ表示部240aと、キーボード等の入力手段240bと、を備えるコンピュータとして構成されている。上述の処理制御部239a、搬送制御部238、通信制御部239b、データ保持部239e、データ表示部240a、入力手段240bは、内部バス等を介して、表示装置制御部239とデータ交換可能なように構成されている。
【0053】
(処理制御部) 処理制御部239aには、処理炉202を制御するI/O制御部(ガス流量制御部235、圧力制御部236、温度制御部237)がデータ交換可能なように接続されている。処理制御部239aは、I/O制御部を介して処理炉202の動作を制御すると共に、処理炉202の状態(温度、ガス流量、圧力等)を示すモニタデータを収集する(読み出す)ように構成されている。
【0054】
(搬送制御部) 搬送制御部238には、メカ機構I/O238aがデータ交換可能なように接続されている。メカ機構I/O238aには、基板処理装置100を構成する各部(例えばポッドエレベータ118a、ポッド搬送機構118b、ポッドオープナ121、ウエハ移載機構125、ボートエレベータ115、回転機構254等)が接続されている。搬送制御部238は、メカ機構I/O238aを介して基板処理装置100を構成する各部の動作を制御すると共に、基板処理装置100を構成する各部の状態(例えば位置、開閉状態、動作中であるかウエイト状態であるか等)を示すモニタデータを収集する(読み出す)ように構成されている。
【0055】
(データ保持部) データ保持部239e内には、基板処理装置用コントローラ240に種々の機能を実現する制御プログラムが格納されている。また、データ保持部239e内には、例えば、I/O制御部(ガス流量制御部235、圧力制御部236、温度制御部237)や搬送制御部238から読み出したモニタデータ等が、読み出し可能に格納されている。データ保持部239eは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等で構成されている。
【0056】
また、データ保持部239e内には、装置ファイルが読み出し可能に保持(格納)されている。装置ファイルとは、例えば、処理炉202にて実施される基板処理工程の処理条件及び処理手順が定義されたプロセスレシピファイルである。また、装置ファイルには、例えば、サブレシピが記載されたサブレシピファイル、温度制御を行うPIDテーブルが記載された温度制御ファイル、圧力制御を行うPIDテーブルが記載された圧力制御ファイル、移載パラメータが記載された移載パラメータファイル等も含まれる。
【0057】
ここで、プロセスレシピを実行するには、プロセスレシピファイルの内容と、プロセスレシピファイルに関連付けられた関連ファイルを含む全ての装置ファイルの内容とを読み出す必要がある。例えば、本実施形態では、プロセスレシピファイルと、プロセスレシピファイルに関連するサブレシピファイル、温度制御ファイル、圧力制御ファイル、移載パラメータファイル等の関連ファイルを含む装置ファイルを読み出すことで、プロセスレシピを実行することができる。
【0058】
なお、上述のプロセスレシピやサブレシピは、基板処理工程における各手順を基板処理装置用コントローラ240に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。
【0059】
また、本実施形態において、データ保持部239e内には、管理装置500を介して、装置独自に装置間で画面情報やファイル情報を送受信できるようにするプログラム(以下、ファイル管理プログラムと略する)が格納されている。このファイル管理プログラムの詳細については後述する。また、データ保持部239e内には、ファイル管理プログラムが実行されると、管理装置500から取得した対応装置リストが格納される。この対応装置リストの取得に関する処理もファイル管理プログラム同様後述する。
【0060】
(通信制御部) 通信制御部239bは、I/O制御部(ガス流量制御部235、圧力制御部236、温度制御部237)を介して読み出した処理炉202の状態(温度、ガス流量、圧力等)を示すモニタデータを、処理制御部239a及び表示装置制御部239を介して受信し、群管理装置500へ送信することが可能なように構成されている。また、通信制御部239bは、メカ機構I/O238aを介して読み出した基板処理装置100を構成する各部の状態(位置、開閉状態、動作中であるかウエイト状態であるか等)を示すモニタデータを、搬送制御部238及び表示装置制御部239を介して受信し、管理装置500へ送信することが可能なように構成されている。なお、通信制御部239bは、後述する群管理装置500とネットワーク400を介してデータ交換可能なように接続されている。
【0061】
(表示装置制御部) 表示装置制御部239は、データ保持部239eから制御プログラムを読み出して実行するように構成されている。表示装置制御部239は、入力手段240bからの入力(操作コマンドの入力等)を受け付けると、入力手段240bからの入力に応じてデータ保持部239eから例えばプロセスレシピ等を読み出すように構成されている。そして、表示装置制御部239は、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、ガス流量制御部235によるガス流量調整動作、圧力制御部236による圧力調整動作、温度制御部237による温度調整動作等を制御するように構成されている。また、表示装置制御部239は、例えば保守員による入力手段240bからの入力(操作コマンドの入力等)を受け付けると共に、基板処理装置100の状態表示画面や操作入力受付画面等をデータ表示部240aに表示させるように構成されている。
【0062】
また、表示装置制御部239は、データ保持部239eからファイル管理プログラムを読み出して実行することで、以下の機能を実現させるように構成されている。すなわち、基板処理装置100は、保守員からの指示を受け付けると、後述する
図6に示す要求電文を基板処理装置100に送信し、該要求電文を受信した基板処理装置100は、後述する
図6に示す応答電文(この要求電文に応答する応答電文)を基板処理装置100に、送信するよう構成されている。ここで、本発明における電文とは、一定の形式に従って記述されたコンピュータ間(コントローラ間)で送受信されるひとまとまりのデータと定義する。また、本実施形態において、ある基板処理装置(以後、リピート装置ともいう)100からの要求内容を示す電文を要求電文と称し、他の基板処理装置(以後、マスター装置ともいう)100がこの要求内容に応じた応答内容を示す応答電文と称する。また、本実施の形態において、マスター装置100とは、同一仕様の複数の基板処理装置100をセットアップするときの基準となる基板処理装置100を示し、リピート装置100とは、マスター装置100のセットアップ以降にセットアップされる同一仕様の基板処理装置100を示す。また、識別子は、他の電文と識別する(若しくは電文の内容を特定する)ためのデータである。以後、要求電文内で定義される識別子を第1識別子といい、応答電文内で定義される識別子を第2識別子という場合がある。
【0063】
次に、
図6に示す電文に関して説明する。
図6において、左側の電文(つまり、第1識別子(S100F103)で特定される電文)が要求電文であり、右側の電文(つまり、識別子(S100F104)で特定される応答電文)が応答電文である。ここで、要求電文は、第1識別子と、第1装置情報としての要求対象とする電文の転送先の装置を特定する装置情報(
図6では宛て装置と記載)と、第1データ情報としての電文で要求されるデータの内容を示すデータ要求情報(
図6では装置間フリー要求と記載)と、を含む3項目で定義される電文である。応答電文は、第2識別子と、第2データ情報としての要求電文で要求されたデータに対する応答内容を示すデータ応答情報(
図6では装置間フリー要求への応答と記載)と、を含む2項目で定義される電文である。ここで、実際の通信では、HSMSはTCP/IPを使用しているので、実際のデータは送信IPアドレス等のデータの固有情報を含むヘッダ部(IPヘッダ)と上記電文を含むデータ部を有する。
【0064】
次に、ファイル管理プログラムは、リピート装置100の電源がONになったとき自動で起動されるか、または、管理装置500に基板処理装置100の追加登録があったときに自動で起動されるか、または、ユーザ若しくは保守員の入力等により起動される。まず、リピート装置100の電源がONになったときに起動されるファイル管理プログラムによる
対応装置リストの取得処理について、
図10、
図11を用いて説明する。
【0065】
ここで、
図10において、左側の電文(つまり、第1識別子(S100F101)で特定される電文)が要求電文であり、右側の電文(つまり、識別子(S100F102)で特定される応答電文)が応答電文である。ここで、実際の通信では、HSMSはTCP/IPを使用しているので、実際のデータは送信IPアドレス等のデータの固有情報を含むヘッダ部(IPヘッダ)と上記電文を含むデータ部を有する。そして、
図11に示すように、管理装置500と基板処理装置100の間で管理装置500が管理する対応装置リストの取得する処理が実行される。
【0066】
初めに、リピート装置100は、第1識別子(S100F101)で特定される要求電文を管理装置(管理システム)500に送信し、この要求電文を受信した管理装置500は、予め登録されている対応装置リストを読込み、接続されている基板処理装置100毎の固有情報(装置名とIPアドレス)を応答情報として、この対応装置リストを第2識別子(S100F102)で特定される応答電文を作成し、リピート装置100に送信する。この応答電文を受信したリピート装置100は、この対応装置リストに相当する応答情報を読込み、データ保持部239e内に対応装置リストを格納する。
【0067】
次に、管理装置500に基板処理装置100の追加登録があったときにユーザ若しくは保守員の入力等により起動されるファイル管理プログラムによる
対応装置リストの更新処理について、
図12、
図13を用いて説明する。
【0068】
ここで、
図12において、左側の電文(つまり、第1識別子(S100F105)で特定される電文)が要求電文であり、右側の電文(つまり、第2識別子(S100F106)で特定される応答電文)が応答電文である。ここで、実際の通信では、HSMSはTCP/IPを使用しているので、実際のデータは送信IPアドレス等のデータの固有情報を含むヘッダ部(IPヘッダ)と上記電文を含むデータ部を有する。そして、
図13に示すように、管理装置500が管理する基板処理装置100毎の固有情報を有する対応装置リストの更新に伴い、管理装置500と基板処理装置100の間で基板処理装置100の対応装置リストを更新する処理が実行される。
【0069】
初めに、管理装置500は、新規の基板処理装置(EQ5)100が追加で登録されると、ファイル管理プログラムより、第1識別子(S100F105)で特定される電文を接続されている各基板処理装置(EQ1〜EQ4)100に送信し、各基板処理装置(EQ1〜EQ5)100で対応装置リストが更新されると、第2識別子(S100F106)で特定される応答電文が各基板処理装置(EQ1〜EQ5)100からそれぞれ管理装置500へ応答電文が送信される。このように、
図13に示すように、管理装置500と基板処理装置100の間で管理装置500が管理する対応装置リストを更新する処理が実行される。
【0070】
ファイル管理プログラムにより、
図11及び
図13に示すような管理装置500が管理する対応装置リストの取得及び更新に係る処理が終了すると、例えば、本実施形態における基準となる基板処理装置(マスター装置)100のプロセスレシピA(
図6ではレシピAと記載)をリピート装置100が取得する処理が行われる。この本実施形態における装置ファイル取得処理は、ユーザ若しくは保守員の操作により実行されてもよい。
【0071】
後述する
図8に示すように、まず、リピート装置100は、第1識別子(S100F103)で特定される要求電文を管理装置500に送信する。管理装置500は、この要求電文内に指定されている転送先の基板処理装置であるマスター装置100に要求電文を転送し、この要求電文を受信したマスター装置100は、この要求電文に応答する応答電文を管理装置500に送信し、管理装置500は、この応答電文をリピート装置100に転送する。この際、管理装置500は、
図6に示す電文について、電文変換や電文解釈などを行わずに電文を転送するように構成されているため、実質的に管理装置を介さずに基板処理装置間(リピート装置とマスター装置との間)で直接所定のデータ(例えば、装置ファイル)のやり取りを行えるよう構成されている。
【0072】
そして、後述する
図8に示すように、本実施の形態におけるファイル管理プログラムが実行され、基板処理装置(マスター装置)100から基板処理装置(リピート装置)100への装置ファイル取得処理が終了した後、基板処理装置(リピート装置)100の操作画面で、基板処理装置(マスター装置)100の情報を表示することが可能に構成されている。例えば、後述する
図9に示すように、基板処理装置(リピート装置)100の情報と基板処理装置(マスター装置)100の情報とを明確に区別できるように表示するのが好ましい。
【0073】
(7)管理装置の構成 続いて、上述の基板処理装置100とデータ交換可能なように構成された本実施形態に係る管理装置500の構成について、主に
図2を参照しながら説明する。
【0074】
図2に示すように、管理装置500は、中央処理装置(CPU)として構成された制御部501と、内部に共有メモリ領域を有するメモリ(RAM)502と、例えばフラッシュメモリ、HDD、EEPROM等の記憶装置としてのデータ保管部503と、例えばディスプレイ装置等の表示手段としてのデータ表示部505と、キーボード等の入力手段506と、通信手段としての通信制御部504と、を備えるコンピュータとして構成されている。上述のメモリ502、データ保管部503、データ表示部505、入力手段506、通信制御部504は、内部バス等を介して制御部501とデータ交換可能なように構成されている。
【0075】
通信制御部504は、上述したように、ネットワーク400を介して基板処理装置用コントローラ240の通信制御部239bとデータ交換可能なように接続されている。通信制御部504は、基板処理装置100からデータを受信してメモリ502に渡したり、メモリ502に保管されているデータを基板処理装置100に送信するように構成されている。なお、メモリ502に渡されるデータとしては、例えば、I/O制御部(ガス流量制御部235、圧力制御部236、温度制御部237)又はメカ機構I/O238aから取得したモニタデータ等がある。通信制御部504が基板処理装置100からデータを受信するタイミングとしては、例えば入力手段506からの入力(操作コマンドの入力等)を受け付けたタイミング等がある。
【0076】
データ保管部503内には、種々の管理プログラムが格納されている。例えば、通信制御部239bとデータ交換可能にするためのデータ収集プログラムが格納されている。また、本実施形態において、データ保管部503内には、
図7に示すように電文管理テーブルが格納されている。この電文管理テーブルは、項番と、宛て装置(第1装置情報)、第2装置情報としての要求装置、識別子の4項目で定義されている。ここで、宛て装置は、リピート装置100からの要求電文の転送先であるマスター装置100を示すデータであり、要求装置は、転送元のリピート装置100を示すデータである。言い換えると、宛て装置は、応答電文の転送元であるマスター装置100を示すデータであり、要求装置は、マスター装置からの転送先であるリピート装置100を示すデータである。
【0077】
また、データ保管部503内には、対応装置リストが格納されている。ファイル管理プログラムが実行されると、先ず、基板処理装置100は、管理装置500から対応装置リストの取得を行う。この管理装置500が保持している対応装置リストを基板処理装置100にも保持させることで、ユーザ若しくは保守員は、ファイル取得のための基準となる基板処理装置100を指定することができる。尚、本実施形態によれば、この対応装置リストの取得処理もファイル管理プログラムで実行するように構成されているが、この形態によらず、別のプログラム(例えば、リスト取得プログラム)により実行するように構成してもよい。
【0078】
ファイル管理プログラムが実行されると、制御部501により、この電文管理テーブルが展開される。制御部501は、リピート装置100から要求電文を受信すると、項番を付加して、宛て装置、要求装置、識別子にそれぞれ該当するデータを電文管理テーブルに登録すると共に、この要求電文を宛て装置に指定されているマスター装置100へ転送するように構成されており、また、マスター装置100から応答電文を受信すると、この応答電文を電文管理テーブルの要求装置に相当するリピート装置100へ転送すると共に、この電文管理テーブルに登録された内容を全て消去するように構成されている。
【0079】
(入力受付機能)
図2に示すように、入力受付機能507は、例えば、保守員がボタンを押下することで、入力手段506から基板処理装置100を特定する装置特定情報、及び装置ファイルを特定する情報等の入力を受け付ける。
【0080】
(電文生成機能) 制御部501は、ファイル管理プログラムが実行中、電文生成機能510を実現し、識別子(S100F101)で特定される要求電文を受信すると、該要求電文に応答する識別子(S100F102)で特定される応答電文を生成するように構成されている。また、管理装置500に接続される基板処理装置100の追加があった場合に、識別子(S100F105)で特定される電文を生成するように構成されている。但し、この電文生成は、ユーザ若しくは保守員の操作により実行されるようにしてもよい。
【0081】
(電文転送機能)制御部501は、ファイル管理プログラムを実行することにより、電文転送機能511を実現し、リピート装置100から送信された要求電文(本実施形態における識別子(S100F103)で特定される電文)を、転送先のマスター装置100に、転送すると共に、マスター装置100から送信された応答電文本実施形態における識別子(S100F104)で特定される電文を、転送元のリピート装置100に、転送するように構成されている。また、識別子(S100F105)で特定される電文を生成し、接続されている各基板処理装置100それぞれに送信するように構成されている。
【0082】
(8)ファイル管理プログラムの動作 続いて、本実施形態に係る基板処理装置100及び管理装置500で実行されるファイル管理プログラムの動作について、主に
図6〜
図9、補足的に
図10〜
図13を用いて説明する。本実施形態では、マスター装置100のプロセスレシピA(
図6ではレシピAと記載)の内容をリピート装置100のプロセスレシピファイルにコピーする例について説明する。
【0083】
(
対応装置リスト取得工程)
図10、
図11に示すように、基板処理装置100の電源がONになった時、または、例えば操作者がボタン(入力手段240b)を押下すると、ファイル管理プログラムが起動されて、管理装置500から
対応装置リストが取得されるように構成されている。具体的には、リピート装置100は、電源がONされて、ファイル管理プログラムが自動で起動されると、前記基板処理装置の固有情報(装置名およびIPアドレス)を有する対応装置リストを確認し、該リストを要求する要求電文(識別子(S100F101)で特定される電文)を管理装置500に送信し、管理装置500は、応答電文(識別子(S100F102)で特定される電文)により、対応装置リストをリピート装置100に送信する。受信したリピート装置100は、応答電文の内容に基づいて対応装置リストを取得して、データ保持部239eに格納するよう構成されている。
【0084】
また、
図12、
図13に示すように、ファイル管理プログラムが起動された状態で、管理装置500が有する入力受付機能507が、入力手段506から基板処理装置(EQ5)100を特定する装置特定情報の入力を受付け、基板処理装置(EQ5)100を追加で登録する入力を受付けると、制御部501は、対応装置リストの更新を各基板処理装置(EQ1〜EQ5)100に通知し、対応リストを更新するよう構成されている。
【0085】
具体的には、制御部501は、基板処理装置(EQ5)100を追加で登録する入力を受付けると、対応装置リストが更新されたことを通知する要求電文(識別子(S100F105)で特定される電文)を通知し、各基板処理装置(EQ1〜EQ4)100は、この要求電文を受信すると、新規に追加された基板処理装置(EQ5)100を対応装置リストに追加すると共に、応答電文(識別子(S100F106)で特定される電文)を通知し、新規追加した基板処理装置(EQ5)100は、この要求電文を受信すると、対応装置リストをコピーし、データ保持部239eに格納すると共に、応答電文(識別子(S100F106)で特定される電文)を管理装置500に送信するよう構成される。
【0086】
(ファイル取得工程) 入力手段240bが、装置を特定する情報(例えば、基準となるマスター装置100)及び装置ファイル(例えば、プロセスレシピファイル)を特定する情報の入力を受け付けると、リピート装置100が、要求電文(第1識別子(S100F103)と、前記マスター装置100に関連する第1装置情報と、前記装置ファイルに関連する第1データ情報を含む電文)を管理装置500に送信し、要求電文を受信した管理装置500は、第1識別子と第1装置情報を読込み、データの固有情報(IPヘッダ部のIPアドレス)と予め登録されていた対応装置リストを照合し、第2装置情報を割り出して、項番を付けて電文管理テーブルに登録すると共に、要求電文をリピート装置(EQ1)100からマスター装置(EQ4)100に転送する。
【0087】
マスター装置(EQ4)は、この要求電文を受信すると、第1データ情報の中身を解釈し、レシピAの情報を取得し、取得したレシピAの情報を第2データ情報として、応答電文(第2識別子と、第2データ情報と、を含む電文)を生成し、管理装置500に送信する。管理装置500は、データの固有情報(送信IPアドレス)と予め登録されていた対応装置リストを照合し、第1装置情報を割り出して、電文管理テーブルを検索してリピート装置(EQ1)100を判定し、マスター装置(EQ4)100からの応答電文をリピート装置(EQ1)100へ転送すると共に、電文管理テーブルの情報を消去する。そして、リピート装置(EQ1)100は、第2データ情報の内容を読込み、レシピAの情報をデータ保持部239eに格納する。
【0088】
ここで、レシピAの情報とは、レシピA(プロセスレシピファイル)の内容と、レシピA(プロセスレシピファイル)に関連付けられた関連ファイルを含む全ての装置ファイルの内容を含む情報のことである。また、ファイル管理プログラムにより、リピート装置(EQ1)100とマスター装置(EQ4)100の間でどちらか一方のレシピAの情報をデータ表示部240aに表示可能に構成されている。
【0089】
本実施形態において、ファイル管理プログラムは
対応装置リスト取得工程と、ファイル取得工程とを有し、後述する情報表示工程は含まないように記載しているが、情報表示工程も含めてもよいのは言うまでもない。但し、基板処理装置100間のデータコピー(ファイルコピー)の結果を自動で表示する必要はなく、ユーザまたは保守員が必要に応じて表示すればよい。従い、操作画面上に後述する装置選択ボタンを設けるように表示している。
【0090】
(情報表示工程) 引き続き、レシピAの情報表示について説明する。ファイル管理プログラムの実行後、レシピ情報を表示するデータ表示部240a上に、装置選択ボタンを設けられるように構成されている。そして、装置選択ボタンの入力(押下)を受け付けると、選択された基板処理装置のレシピ情報を表示可能に構成できる。
【0091】
図8の一部及び
図9を用いて、基板処理装置(EQ1)のデータ表示部240aに表示されるレシピ情報画面の切り替え操作について説明する。
【0092】
基板処理装置(EQ1)100のデータ表示部240aに表示される装置選択ボタンを押下すると、装置選択画面が表示される。この装置選択画面は、ポップアップ表示でもよいし、画面切り替え表示でも構わない。この装置選択画面は、対応装置リストに定義された管理装置500に接続される他の基板処理装置(実施例では、EQ2〜EQ4)100が選択可能に表示される。そして、選択された他の基板処理装置100のレシピ情報が表示される。但し、他の基板処理装置100のレシピ情報と分かるように色分け表示をしている。これにより、他の基板処理装置100のレシピ情報であると分かる。また、装置選択ボタンと同じ場所にある選択解除ボタンを押下すると、基板処理装置(EQ1)100のレシピ情報に画面が切り替えられる。
【0093】
このように、ファイル管理プログラムが実行されると、基板処理装置(EQ1)100のレシピ情報画面に他の基板処理装置(実施例では、EQ2〜EQ4)100のレシピ情報に切替えて表示することができる。このとき、同じ画面構成で同じ画面を表示し、他の基板処理装置(実施例では、EQ2〜EQ4)100のレシピ情報画面は、レシピ情報が表示される画面全体の色を変えて表示する。これにより、基板処理装置(EQ1)100のレシピ情報と他の基板処理装置(実施例では、EQ2〜EQ4)100のレシピ情報が混同しないようにしている。
【0094】
(9)本実施形態に係る効果 本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
【0095】
(a)本実施形態によれば、管理装置500でデータ処理することなく基板処理装置100間で所定のデータ(所定のファイル)を相互に供給するように構成されている。これにより、管理装置500に予め登録されている対応装置リストを利用し、管理装置500の改造なく、拡張性のある装置間通信を提供できる。また、基板処理装置100の操作画面で他の基板処理装置100の状態を正確に把握できる。
【0096】
(b)また、例えば、新しく出荷した基板処理装置100の装置ファイル及び関連ファイルと、以前に出荷した製品を製作した基板処理装置100の装置ファイル及び関連ファイルにコピーが可能である。これにより、例えば、新しく出荷した基板処理装置100と、以前に出荷した実績のある基板処理装置100の間でプロセスレシピを含む装置ファイルを揃えることができる。従って、複数の基板処理装置100間のうち、最も適切な基板処理装置100の装置ファイルにすることができ、その結果、複数の基板処理装置100間の機差管理をより正確に行うことができ、基板処理の品質を向上させることができる。
【0097】
(c)従来は、Semi規格 (SEMI E5−1107) に規定されているS7F25のフォーマットは装置とホスト間との間のフォーマットとして既定されていたため、管理装置500と基板処理装置100間のレシピのやり取りしかできなかった。従い、ある基板処理装置100と他の基板処理装置100との間でレシピのやり取りを行うには、管理装置500の画面を用いて、ある基板処理装置100と管理装置500、管理装置500と他の基板処理装置100の2段階の操作手順を踏む必要であったが、S64以降のユーザ定義を利用することで、管理システム500が関与する事無く転送だけで、基板処理装置100間で画面情報やファイル情報をやりとりできるようになったので、少ない手順で、基板処理装置100間でレシピのやり取り(例えば、コピー)が行える。
【0098】
(d)管理システム500には、識別子及び装置情報は、電文の解釈処理を行わせたが、データ情報を処理させないように構成されている。これにより、管理システム500を介しても実質的に他の基板処理装置100に電文を転送するだけである。従って、ユーザまたは保守員が、操作ミスを犯す頻度が軽減される。その結果、メンテナンス作業の短縮が図れ、基板処理の稼働率を向上させたりすることができる。
【0099】
(e)また、本実施形態によれば、Semi規格 (SEMI E5−1107) に規定されているS64以降のユーザ定義を利用して「装置間フリー要求」領域の仕様を装置間で取り決める事で、管理システム500が関与する事無く転送だけで、基板処理装置100間で画面情報やファイル情報をやりとりできるようになったので、自装置のファイル一覧画面で装置選択ボタンを変更すると、他装置のファイル一覧を同じ画面に表示するように構成されている。複数の基板処理装置100間のファイル比較が容易となり、その結果、機差管理をより正確に行うことができ、基板処理の品質を向上させることができる。
【0100】
(f)
図14に示す比較例では、管理システム500は、レシピ要求(S7F25)を意図する電文に、装置情報が無かったので、識別子とレシピ要求のフォーマットチェックを行い、レシピ要求(S7F25)の送信先がわからないため、送信できなかったが、本発明における電文は、識別子(S100F103)と、装置情報としての要求電文の転送先である基板処理装置100と、レシピ要求を意図するデータ情報を含むため、管理システム500は、電文の転送を行うことができる。
【0101】
(g)本実施形態によれば、管理装置500は、対応装置リストを基板処理装置100に提供することができる。更に、対応装置リストを管理装置500から取得する処理を、基板処理装置100が電源ONされると、対応装置リストを管理装置500から取得する場合(S100F101)と群管理システムの装置情報が変更された際に通知する場合(S100F105)の2通りで最新の対応装置リストに保つように構成されているので、常に最新の対応装置リストが更新されており、装置漏れの心配がない。
【0102】
<本発明の他の実施形態> また、上述の実施形態では、管理装置500のデータ保管部503に電文を管理する電文管理テーブルを予め格納し、この電文管理テーブルを利用して電文の転送を行うように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、
図15に示すように、要求電文及び応答電文にそれぞれ第2の装置情報としての要求装置を追加することで、電文管理テーブルを省略することが可能である。
【0103】
また、上述の実施形態では、装置ファイルとしてレシピファイルについて説明したが、これに限らない。例えば、N2パージ有無やMFCのフルスケール、軸のスピード等の装置構成に関するパラメータを定義したファイル、アラーム発生状況を示すファイル(用途:マスター装置で発生している装置とリピート装置で発生しているアラームを比較する)モニタデータが格納されたファイル(用途:マスター装置とリピート装置で圧力が一致しているか比較する)などを対象としても構わない。
【0104】
なお、基板処理装置用コントローラ240、管理装置500は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていてもよい。例えば、上述のプログラムを格納した外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)を用意し、係る外部記憶装置を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係る基板処理装置用コントローラ240、管理装置500を構成してもよい。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。この場合、例えば、通信ネットワークの掲示板(BBS)に当該プログラムを掲示し、これをネットワークを介して搬送波に重畳してプログラムを供給するようにしてもよい。そして、このように供給されたプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行することができる。なお、データ保持部239e、データ保管部503、外部記憶装置は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。本明細書では、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、データ保持部239eあるいはデータ保管部503単体のみを含む場合、外部記憶装置単体のみを含む場合、データ保持部239e、データ保管部503、外部記憶装置のうちの2つを含む場合、又は、その全てを含む場合がある。
【0105】
また、本発明は、基板処理装置100と管理装置500とが同じフロア内(同じクリーンルーム内)に配置される場合に限定されない。例えば、基板処理装置100をクリーンルーム内に配置すると共に、管理装置500を事務所内(クリーンルームとは異なるフロア内)に配置し、LAN等のネットワーク400を介して、モニタデータ等のデータの送受信を遠隔から行ってもよい。或いは、管理装置500が備える一部の構成、例えばデータ表示部505のみを事務所内に配置してもよい。このような場合であっても、基板処理装置100の画面上で管理装置500を介して基板処理装置100間のデータ送受信を行うことができる。
【0106】
また、本発明は、酸化膜や窒化膜、金属膜等の種々の膜を形成する成膜処理を行う場合に適用できるほか、拡散処理、アニール処理、酸化処理、窒化処理、リソグラフィ処理等の他の基板処理を行う場合にも適用できる。また、本発明は、薄膜形成装置の他、エッチング装置、アニール処理装置、酸化処理装置、窒化処理装置、露光装置、塗布装置、モールド装置、現像装置、ダイシング装置、ワイヤボンディング装置、乾燥装置、加熱装置、検査装置等の他の基板処理装置にも適用できる。また、本発明は、これらの装置が混在していてもよい。また、本発明では、縦型の基板処理装置100に限らず、横型の基板処理装置や、枚葉式の各種基板処理装置であってもよく、これらの装置が混在していてもよい。
【0107】
また、本発明は、本実施形態に係る基板処理装置100のような半導体ウエハを処理する半導体製造装置等に限らず、ガラス基板を処理するLCD(Liquid Crystal Display)製造装置等の基板処理装置にも適用できる。
【0108】
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0109】
<本発明の好ましい態様> 以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
【0110】
(付記1)
本発明の一態様によれば、
複数の基板処理装置と、前記基板処理装置を管理する管理装置を少なくとも含む基板処理システムであって、
前記基板処理装置は、基準となる基板処理装置を特定する情報と所定の装置ファイルを指定するファイル情報とを受付けたら、前記基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と前記所定の装置ファイルに関連する第1データ情報とを含む要求データを前記管理装置へ送信し、
前記管理装置は、受信した前記要求データを前記基準となる基板処理装置へ送信し、
前記基準となる基板処理装置は、受信した前記要求データを基に前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを作成し、該作成した応答データを前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、受信した前記応答データを前記基板処理装置へ送信し、
前記基板処理装置は、前記応答データのなかから前記第2データ情報を取得する基板処理システムが提供される。
【0111】
(付記2)
付記1の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、予め登録される基板処理装置の固有情報を有する
対応装置リストを有し、
前記基板処理装置は、前記管理装置に前記
対応装置リストを要求するデータを送信し、
前記管理装置は、前記
対応装置リストを前記基板処理装置に応答するデータを送信するように構成されている。
【0112】
(付記3)
付記1の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、予め登録される基板処理装置の固有情報を有する
対応装置リストと、
項番、前記第1装置情報、前記基板処理装置を示す第2装置情報、及び識別子をそれぞれ項目として含む電文管理テーブルを有し、
前記管理装置は、前記基板処理装置から受信した前記要求データを処理し、前記
対応装置リストと照合して前記第2装置情報を割り出して、前記電文管理テーブルに登録するように構成されている。
【0113】
(付記4)
付記1の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、前記基板処理装置から前記要求データを受信すると、前記第1装置情報を処理し、前記第1データ情報は処理しないように構成されている。
【0114】
(付記5)
付記3の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、前記基板処理装置から受信した前記要求データを、前記第1装置情報に基づいて前記基準となる基板処理装置に転送するように構成されている。
【0115】
(付記6)
付記3の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、前記基準となる基板処理装置から受信した応答データを処理し、前記電文管理テーブルと照合し、前記応答データを前記基板処理装置に転送すると共に、前記電文管理テーブルの情報を消去するように構成されている。
【0116】
(付記7)
付記1の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置に接続されている前記基板処理装置は、前記対応装置リストを有し、
前記管理装置は、新規の基板処理装置が接続されると、前記対応装置リストの更新を通知するデータを、接続されている各基板処理装置に送信し、
前記各基板処理装置は、前記対応装置リストに前記新規の基板処理装置の固有情報を反映させると共に、前記対応装置リストの更新を通知するデータに応答するデータを前記管理装置に送信する
ように構成されている。
【0117】
(付記8)
付記7の基板処理システムであって、好ましくは、
前記新規の基板処理装置は、前記対応装置リストの更新を通知するデータを受信し、前記管理装置に接続されている前記各基板処理装置の固有情報を含む対応装置リストを生成するように構成されている。
【0118】
(付記9)
本発明の他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報、及び所定の装置ファイルを指定するファイル情報を受け付ける工程と、
基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と前記所定の装置ファイルに関連する第1データ情報とを含む要求データを管理装置へ送信する工程と、
受診した前記要求データを前記基準となる基板処理装置へ送信する工程と、
受信した前記要求データを基に前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを作成し、該作成した応答データを前記管理装置に送信する工程と、
前記基板処理装置へ前記応答データを送信する工程と、
前記応答データの中から前記第2データ情報を取得する工程と、
を有する基板処理装置のファイル管理方法が提供される。
【0119】
(付記10)
本発明の更に他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報、及び所定の装置ファイルを指定するファイル情報を受け付けると、ファイル管理プログラムを実行するコントローラに、
基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と前記所定の装置ファイルに関連する第1データ情報とを含む要求データを管理装置へ送信する手順と、
受信した前記要求データを前記基準となる基板処理装置へ送信する手順と、
受信した前記要求データを基に前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを作成し、該作成した前記応答データを前記管理装置に送信する手順と、
前記基板処理装置へ前記応答データを送信する手順と、
前記応答データの中から前記第2データ情報を取得する手順と、
を実行させるファイル管理プログラム、又は、該ファイル管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
【0120】
(付記11)
本発明の更に他の態様によれば、
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置を管理する管理装置を少なくとも含む基板処理システムであって、前記基板処理装置は、基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定の装置ファイルを指定するファイル情報の入力を受け付けると、第1識別子と、前記基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定の装置ファイルに関連する第1データ情報を含む要求電文を前記管理装置へ送信し、前記管理装置は、前記第1装置情報により特定される前記基準となる基板処理装置へ前記要求電文を転送し、前記基準となる基板処理装置は、受信した前記要求電文を処理し、第2識別子と前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答電文を前記管理装置に送信し、前記管理装置は、前記基板処理装置へ前記応答電文を転送し、前記基板処理装置は、前記応答電文を処理し、前記第2データ情報を取得して格納する基板処理システムが提供される。
【0121】
(付記12)
付記11の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、予め登録される基板処理装置の固有情報を有する
対応装置リストを有し、
前記基板処理装置は、前記管理装置に前記
対応装置リストを要求する電文を送信し、
前記管理装置は、前記
対応装置リストを前記基板処理装置に応答する電文を送信するように構成されている。
【0122】
(付記13)
付記1の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、予め登録される基板処理装置の固有情報を有する
対応装置リストと、
項番、前記第1装置情報、前記基板処理装置を示す第2装置情報、及び識別子をそれぞれ項目として含む電文管理テーブルを有し、
前記管理装置は、前記基板処理装置から受信した前記要求電文を処理し、前記
対応装置リストと照合して前記第2装置情報を割り出して、前記電文管理テーブルに登録するように構成されている。
【0123】
(付記14)
付記13の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、前記基板処理装置から受信した前記要求電文を処理する際、前記第1識別子及び前記第1装置情報を処理し、前記第1データ情報は処理しないように構成されている。
【0124】
(付記15)
付記13の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、前記基板処理装置から受信した前記要求電文を処理する際、前記第1識別子に基づいて前記第1データ情報は処理しないで、前記第1装置情報に基づいて前記基準となる基板処理装置に転送するように構成されている。
【0125】
(付記16)
付記13の基板処理システムであって、好ましくは、
前記管理装置は、前記基準となる基板処理装置から受信した応答電文を処理し、前記電文管理テーブルと照合し、前記応答電文を前記基板処理装置に転送すると共に、前記電文管理テーブルの情報を消去するように構成されている。
【0126】
(付記17)
付記11の基板処理システムであって、好ましくは、
更に、前記管理装置に接続されている前記基板処理装置は、前記対応装置リストを有し、
前記管理装置は、新規の基板処理装置が接続されると、前記対応装置リストの更新を通知する電文を接続されている各基板処理装置に送信し、
前記各基板処理装置は、前記対応装置リストに前記新規の基板処理装置の固有情報を反映させると共に、前記対応装置リストの更新を通知する電文に応答する電文を前記管理装置に送信するように構成されている。
【0127】
(付記18)
付記17の基板処理システムであって、好ましくは、
前記新規の基板処理装置は、前記対応装置リストの更新を通知する電文を受信し、前記管理装置に接続されている前記各基板処理装置の固有情報を含む対応装置リストを生成するように構成されている。
【0128】
(付記19)
付記11の基板処理システムであって、好ましくは、
前記第1データ情報は、前記所定の装置ファイルに関連する情報であり、
前記第2データ情報は、前記所定の装置ファイルに関連するファイルを含む情報である。
【0129】
(付記20)
付記19の基板処理システムであって、好ましくは、
前記所定の装置ファイルは、プロセスレシピファイルであって、
前記所定の装置ファイルに関連するファイルは、サブレシピファイル、温度制御ファイル、圧力制御ファイル、移載パラメータファイルよりなる群から選択される少なくとも一つのファイルである。
【0130】
(付記21)
付記11の基板処理システムであって、好ましくは、
更に、前記基板処理装置は、前記対応装置リストに定義された基板処理装置を選択する装置選択ボタンを表示するデータ表示部を備え、
前記装置選択ボタンを押下すると、自装置以外の装置選択画面が表示され、
前記装置選択画面上に表示された装置名を選択すると、前記選択した他装置の画面を表示するように構成されている。
【0131】
(付記22)
付記21の基板処理システムであって、好ましくは、
前記自装置の画面と前記他装置の画面は、同じ画面構成で同じ画面を表示するように構成されている。
【0132】
(付記23)
付記21の基板処理システムであって、好ましくは、
前記自装置の画面と前記他装置の画面では、情報が表示される画面全体の色を変えて表示するように構成されている。
【0133】
(付記24)
付記22または付記23の基板処理システムであって、好ましくは、
前記他装置の画面を、情報が表示される画面全体の色を変えて表示する際、前記装置選択ボタンを押下すると、前記自装置の画面に戻るように構成されている。
【0134】
(付記25)
本発明の他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定の装置ファイルを指定するファイル情報の入力を受け付ける工程と、
第1識別子と、基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定の装置ファイルに関連する第1データ情報を含む要求電文を管理装置へ送信する工程と、
前記第1装置情報により特定される前記基準となる基板処理装置へ前記要求電文を転送する工程と、
受信した前記要求電文を処理し、第2識別子と前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答電文を前記管理装置に送信する工程と、
前記基板処理装置へ前記応答電文を転送する工程と、
前記応答電文を処理し、前記第2データ情報を取得して格納する工程と、
を有する基板処理装置のファイル管理方法が提供される。
【0135】
(付記26)
本発明の更に他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定の装置ファイルを指定するファイル情報の入力を受け付けると、ファイル管理プログラムを実行するコントローラに、
第1識別子と、基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定の装置ファイルに関連する第1データ情報を含む要求電文を管理装置へ送信する手順と、
前記第1装置情報により特定される前記基準となる基板処理装置へ前記要求電文を転送する手順と、
受信した前記要求電文を処理し、第2識別子と前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答電文を前記管理装置に送信する手順と、
前記基板処理装置へ前記応答電文を転送する手順と、
前記応答電文を処理し、前記第2データ情報を取得して格納する手順と、
を実行させるファイル管理プログラム、または該ファイル管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
【0136】
(付記27)
本発明の更に他の態様によれば、
基板を処理する基板処理装置と、前記基板処理装置を管理する管理装置を少なくとも含む基板処理システムであって、
前記基板処理装置は、基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定のデータを特定する情報の入力を受け付けると、前記基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定のデータを要求する第1データ情報を含む要求データを管理装置へ送信し、
前記管理装置は、前記基準となる基板処理装置へ前記要求データを転送し、
前記基準となる基板処理装置は、受信した前記要求データを処理し、前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、前記基板処理装置へ前記応答データを転送し、
前記基板処理装置は、前記応答データを処理し、前記第2データ情報を取得して保管する
基板処理システムが提供される。
【0137】
(付記28)
本発明の更に他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定のデータを特定する情報の入力を受け付ける工程と、
前記基準となる基板処理装置を示す第2装置情報と、前記所定のデータを要求する第1データ情報を含む要求データを管理装置へ送信する工程と、
前記基準となる基板処理装置へ前記要求データを転送する工程と、
受信した前記要求データを処理し、前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを前記管理装置に送信する工程と、
前記基板処理装置へ前記応答データを転送する工程と、
前記応答データを処理し、前記第2データ情報を取得して保管する工程と、
を有する基板処理装置のファイル管理方法が提供される。
【0138】
(付記29)
本発明の更に他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定のデータを特定する情報の入力を受け付けると、ファイル管理プログラムを実行するコントローラに、
前記基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定のデータを要求する第1データ情報を含む要求データを管理装置へ送信する手順と、
前記基準となる基板処理装置へ前記要求データを転送する手順と、
受信した前記要求データを処理し、前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを前記管理装置に送信する手順と、
前記基板処理装置へ前記応答データを転送する手順と、
前記応答データを処理し、前記第2データ情報を取得して保管する手順と、
を実行させるファイル管理プログラム、及び該ファイル管理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
【0139】
(付記30)
本発明の更に他の態様によれば、
基準となる基板処理装置を特定する情報の入力、及び所定の装置ファイルを指定するファイル情報の入力を受け付けると、基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定の装置ファイルを要求する第1データ情報を含む要求データを生成し、該要求データを受信すると、前記要求データを処理し、前記第1データ情報に応答する第2データ情報を含む応答データを生成し、該応答データを受信すると、前記応答データを処理し、前記第2データ情報を取得して保管するコントローラを備えた基板処理装置が提供される。
【0140】
(付記31)
本発明の更に他の態様によれば、
第1識別子と、基準となる基板処理装置を示す第1装置情報と、前記所定の装置ファイルを要求する第1データ情報を含む要求データを受信すると、前記第1識別子に基づいて前記第1データ情報の処理を行わずに、前記第1装置情報に基づいて前記要求データを転送する制御部を備えた管理装置が提供される。