【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された搬送装置は、被搬送物品を1個毎にコンベア及び軸体に載置して整列させるため、大量の被搬送物品を取り扱う場合には不向きである。
特許文献2に開示された搬送装置は、多数の被搬送物品を取り扱うことが可能であるが、装置構成が大掛かりとならざるを得ないという問題がある。
また、整列未達又は姿勢制御未達の被搬送物品を監視し、これらの不具合をなくす作業員を配置する必要がある。
さらに、整列及び姿勢制御された被搬送物品を確実にグループ分けし、支障なく包装及び梱包することが望まれる。
【0006】
本発明の少なくとも一実施形態は、上記課題に鑑み、簡易かつ低コストな手段で、多数の被搬送物品のグループ分けを可能にすることを目的とする。
また、副次的な目的として、グループ分けされる前段階で被搬送物品の整列及び姿勢制御を行うことで、グループ分けを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る仕分け装置は、
被搬送物品を搬送するための搬送面を有するコンベアと、
前記搬送面上で前記被搬送物品の搬送方向に延設され、前記搬送面上に前記被搬送物品が通過可能な搬送路を形成すると共に、該搬送路を搬送される前記被搬送物品を両側から案内可能な間隔を有する少なくとも2本のガイドと、
前記搬送路の前記搬送方向下流端に設けられ、前記被搬送物品の通過を検出しカウントするための個数検出センサと、
前記搬送路において後続する前記被搬送物品の搬送を停止可能なストッパ部と、
前記個数検出センサが前記設定個数の前記被搬送物品の通過を検出した時、前記ストッパ部を作動させて後続する前記被搬送物品の通過を阻止するための制御部と、
を備える。
【0008】
上記構成(1)において、被搬送物品が上記2本のガイド間に形成された搬送路を搬送され、設定個数の被搬送物品の該搬送路の通過を上記個数検出センサが検出した時、上記制御部によって上記ストッパ部を作動させ、該搬送路を後続する被搬送物品の通過を阻止する。
これによって、被搬送物品を設定個数毎にグループ分けでき、後工程の包装及び梱包を支障なく実施することができる。また、これを簡易かつ低コストな手段で達成できる。
なお、「両側から案内可能な」とは、「被搬送物品が整列未達及び姿勢制御未達の場合に、2本のガイドが被搬送物品に両側から接触して整列及び姿勢制御可能な」という意味である。
【0009】
(2)幾つかの実施形態では、前記構成(1)において、
前記2本のガイドは、横断面の中心を通る中心線に対し周方向で異径となる横断面を有
し、
前記2本のガイドを前記中心線を中心として回転させるための駆動部をさらに備える。
上記構成(2)によれば、回転する上記構成の2本のガイドで被搬送物品が案内することで、これらガイドの表面が被搬送物品に断続的に当り、被搬送物品に振動を発生させることができる。この振動の発生と被搬送物品がこれらガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品に整列作用及び姿勢制御作用を付与できる。
また、被搬送物品とガイド間で引っ掛かりが生じたり、あるいは搬送面とガイド間に被搬送物品が挟まっても、被搬送物品に発生した振動により、これらを解消できるため、被搬送物品の搬送を円滑に行うことができる。
さらに、予め整列及び姿勢制御された被搬送物品が上記2本のガイド間に形成された搬送路に搬入される場合、整列及び姿勢制御された状態を崩すことなく、被搬送物品を円滑に搬送できる。
【0010】
なお、被搬送物品には、上記ガイドの横断面の異径形状及びガイドの回転速度に応じた振動数による振動が発生する。
上記構成のガイドは、例えば、矩形状、楕円形状等の横断面を有する。他方、正円の横断面を有するガイドは上記構成のガイドには含まれない。正円の横断面を有するガイドに被搬送物品が接しても被搬送物品に振動は発生しないため、整列作用及び姿勢制御作用は起きない。
【0011】
(3)幾つかの実施形態では、前記構成(2)において、
前記2本のガイドは、前記駆動部によって前記被搬送物品に接する面が上向きに回転する。
上記構成(3)によれば、2本のガイドが被搬送物品に対して上向きに回転することで、被搬送物品に上向きの力が加わる。被搬送物品に発生する振動と、この上向きの力によって、搬送面とガイド間への被搬送物品の挟まりを抑制できる。
【0012】
(4)幾つかの実施形態では、前記構成(3)において、
前記搬送路の上方に設けられた飛び上がり防止部材を備える。
上記構成(4)によれば、被搬送物品に上向きの力が加わることで発生しがちな被搬送物品の飛び上がりを、上記飛び上がり防止部材によって抑制できる。
【0013】
(5)幾つかの実施形態では、前記構成(1)〜(4)の何れかにおいて、
前記ストッパ部は、
前記2本のガイドによって形成される前記搬送路に突出可能なストッパ部材と、
前記ストッパ部材を前記搬送路から退避した位置と前記搬送路に突出した位置に往復動させるためのアクチュエータと、
を備え、
前記制御部は、
前記個数検出センサが前記設定個数の前記被搬送物品の通過を検出した時、前記アクチュエータを作動させて前記ストッパ部材を前記搬送路に突出させる。
上記構成(4)によれば、簡易かつ低コストな手段で、上記ストッパ部材を上記搬送路に突出させることで、上記搬送路を搬送される後続の被搬送物品を停止できる。
【0014】
(6)幾つかの実施形態では、前記構成(5)において、
前記アクチュエータがエアシリンダであり、
前記ストッパ部材は前記エアシリンダのピストンロッドに取り付けられている。
上記構成(6)によれば、ストッパ部をさらに簡易かつ低コスト化できる。
【0015】
(7)幾つかの実施形態では、前記構成(1)〜(6)の何れかにおいて、
前記2本のガイドは矩形状の横断面を有する。
上記構成(7)によれば、上記ガイドが矩形状の横断面を有することで、ガイドに接する被搬送物品に対しガイドの表面が断続的に当り、被搬送物品に振動を発生させる。この振動の発生と被搬送物品が斜向ガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品に整列作用及び姿勢制御作用を付与できる。
【0016】
(8)幾つかの実施形態では、前記構成(7)において、
前記2本のガイドは六角形の横断面を有する。
上記構成(8)によれば、上記ガイドとして六角形の横断面を有する六角棒を用いることで低コスト化できる。また、被搬送物品に整列作用及び姿勢制御作用を与える上で好適な振動数の振動を発生させることができる。