特許第6595846号(P6595846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6595846
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】仕分け装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/28 20060101AFI20191010BHJP
   B65G 21/20 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   B65G47/28 F
   B65G21/20 A
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-167056(P2015-167056)
(22)【出願日】2015年8月26日
(65)【公開番号】特開2017-43460(P2017-43460A)
(43)【公開日】2017年3月2日
【審査請求日】2018年7月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148357
【氏名又は名称】株式会社前川製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】誠真IP特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】田島 秀朗
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 保
(72)【発明者】
【氏名】岡田 宏
(72)【発明者】
【氏名】加藤 秀和
【審査官】 松江川 宗
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−041716(JP,U)
【文献】 特開2001−206535(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/092723(WO,A1)
【文献】 特開平09−323808(JP,A)
【文献】 特開2005−082362(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00−47/32
B65G 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搬送物品を搬送するための搬送面を有するコンベアと、
前記搬送面上で前記被搬送物品の搬送方向に延設され、前記搬送面上に前記被搬送物品が通過可能な第1搬送路を形成すると共に、該第1搬送路を搬送される前記被搬送物品を両側から案内可能な間隔を有する少なくとも2本の第1ガイドと、
前記第1搬送路の入り口に搬送可能な第2搬送路を形成すると共に、該第2搬送路を搬送される前記被搬送物品を片側から案内可能な少なくとも1本の第2ガイドと、
前記搬送路の前記搬送方向下流端に設けられ、前記被搬送物品の通過を検出しカウントするための個数検出センサと、
前記搬送路において前記被搬送物品の搬送を停止可能なストッパ部と、
前記個数検出センサが予め設定された設定個数の前記被搬送物品の通過を検出した時、前記ストッパ部を作動させて後続する前記被搬送物品の通過を阻止するための制御部と、
を備え、
前記第1ガイドは、前記被搬送物品に接する面が上向きに回転し、
前記第2ガイドは、前記被搬送物品に接する面が下向きに回転することを特徴とする仕分け装置。
【請求項2】
前記第1ガイドは、横断面の中心を通る第1中心線に対し周方向で異径となる横断面を有し、
前記第2ガイドは、横断面の中心を通る第2中心線に対し周方向で異径となる横断面を有し、
前記第1ガイドを前記第1中心線を中心として回転させるための第1駆動部と、
前記第2ガイドを前記第2中心線を中心として回転させるための第2駆動部と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の仕分け装置。
【請求項3】
前記第1搬送路の上方に設けられた飛び上がり防止部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の仕分け装置。
【請求項4】
前記ストッパ部は、
前記第1ガイドによって形成される前記第1搬送路に突出可能なストッパ部材と、
前記ストッパ部材を前記第1搬送路から退避した位置と前記第1搬送路に突出した位置に往復動させるためのアクチュエータと、
を備え、
前記制御部は、
前記個数検出センサが前記設定個数の前記被搬送物品の通過を検出した時、前記アクチュエータを作動させて前記ストッパ部材を前記第1搬送路に突出させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の仕分け装置。
【請求項5】
前記アクチュエータがエアシリンダであり、
前記ストッパ部材は前記エアシリンダのピストンロッドに取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の仕分け装置。
【請求項6】
前記第1ガイド又は前記第2ガイドは形状の横断面を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の仕分け装置。
【請求項7】
前記第1ガイド又は前記第2ガイドは六角形の横断面を有することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の仕分け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、搬送中に被搬送物品の整列及び姿勢制御を行いながら被搬送物品を所望の個数毎に仕分けする仕分け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食品工場で製造される食品、例えばハンバーガのパテイ、コロッケ、メンチカツ等は、コンベアで搬送されながらフリーザなどの連続搬送式冷凍装置で急速冷凍された後、箱詰めされて出荷される。ばら物の食材はトレイに入れられ、コンベアで搬送されながら急速冷凍される場合もある。
出荷される冷凍食品はグループ分けして包装し梱包する必要があるため、包装機までコンベアで搬送されると共に、コンベアで搬送中に出荷製品を整列し、かつ姿勢を揃える必要がある。そのため、搬送中にこれらを自動的に行うことができる装置が今まで多数提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、コンベアの搬送方向に沿って被搬送物品を案内するガイドと回転する軸体とを設けた搬送装置が開示されている。この装置では、板状の被搬送物品をコンベアと軸体との両方に渡して載置し、軸体の回転力で被搬送物品を上記ガイドに当てることで整列及び姿勢制御を行う。
特許文献2には、コンベアが形成する搬送面上に載置された多数の被搬送物品を仕切りによって搬送面上に並列に形成された多数の整列路に均等に振り分けることで、被搬送物品を整列させて送り出す整列搬送装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−103845号公報
【特許文献2】特開2012−082046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された搬送装置は、被搬送物品を1個毎にコンベア及び軸体に載置して整列させるため、大量の被搬送物品を取り扱う場合には不向きである。
特許文献2に開示された搬送装置は、多数の被搬送物品を取り扱うことが可能であるが、装置構成が大掛かりとならざるを得ないという問題がある。
また、整列未達又は姿勢制御未達の被搬送物品を監視し、これらの不具合をなくす作業員を配置する必要がある。
さらに、整列及び姿勢制御された被搬送物品を確実にグループ分けし、支障なく包装及び梱包することが望まれる。
【0006】
本発明の少なくとも一実施形態は、上記課題に鑑み、簡易かつ低コストな手段で、多数の被搬送物品のグループ分けを可能にすることを目的とする。
また、副次的な目的として、グループ分けされる前段階で被搬送物品の整列及び姿勢制御を行うことで、グループ分けを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る仕分け装置は、
被搬送物品を搬送するための搬送面を有するコンベアと、
前記搬送面上で前記被搬送物品の搬送方向に延設され、前記搬送面上に前記被搬送物品が通過可能な搬送路を形成すると共に、該搬送路を搬送される前記被搬送物品を両側から案内可能な間隔を有する少なくとも2本のガイドと、
前記搬送路の前記搬送方向下流端に設けられ、前記被搬送物品の通過を検出しカウントするための個数検出センサと、
前記搬送路において後続する前記被搬送物品の搬送を停止可能なストッパ部と、
前記個数検出センサが前記設定個数の前記被搬送物品の通過を検出した時、前記ストッパ部を作動させて後続する前記被搬送物品の通過を阻止するための制御部と、
を備える。
【0008】
上記構成(1)において、被搬送物品が上記2本のガイド間に形成された搬送路を搬送され、設定個数の被搬送物品の該搬送路の通過を上記個数検出センサが検出した時、上記制御部によって上記ストッパ部を作動させ、該搬送路を後続する被搬送物品の通過を阻止する。
これによって、被搬送物品を設定個数毎にグループ分けでき、後工程の包装及び梱包を支障なく実施することができる。また、これを簡易かつ低コストな手段で達成できる。
なお、「両側から案内可能な」とは、「被搬送物品が整列未達及び姿勢制御未達の場合に、2本のガイドが被搬送物品に両側から接触して整列及び姿勢制御可能な」という意味である。
【0009】
(2)幾つかの実施形態では、前記構成(1)において、
前記2本のガイドは、横断面の中心を通る中心線に対し周方向で異径となる横断面を有
し、
前記2本のガイドを前記中心線を中心として回転させるための駆動部をさらに備える。
上記構成(2)によれば、回転する上記構成の2本のガイドで被搬送物品が案内することで、これらガイドの表面が被搬送物品に断続的に当り、被搬送物品に振動を発生させることができる。この振動の発生と被搬送物品がこれらガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品に整列作用及び姿勢制御作用を付与できる。
また、被搬送物品とガイド間で引っ掛かりが生じたり、あるいは搬送面とガイド間に被搬送物品が挟まっても、被搬送物品に発生した振動により、これらを解消できるため、被搬送物品の搬送を円滑に行うことができる。
さらに、予め整列及び姿勢制御された被搬送物品が上記2本のガイド間に形成された搬送路に搬入される場合、整列及び姿勢制御された状態を崩すことなく、被搬送物品を円滑に搬送できる。
【0010】
なお、被搬送物品には、上記ガイドの横断面の異径形状及びガイドの回転速度に応じた振動数による振動が発生する。
上記構成のガイドは、例えば、矩形状、楕円形状等の横断面を有する。他方、正円の横断面を有するガイドは上記構成のガイドには含まれない。正円の横断面を有するガイドに被搬送物品が接しても被搬送物品に振動は発生しないため、整列作用及び姿勢制御作用は起きない。
【0011】
(3)幾つかの実施形態では、前記構成(2)において、
前記2本のガイドは、前記駆動部によって前記被搬送物品に接する面が上向きに回転する。
上記構成(3)によれば、2本のガイドが被搬送物品に対して上向きに回転することで、被搬送物品に上向きの力が加わる。被搬送物品に発生する振動と、この上向きの力によって、搬送面とガイド間への被搬送物品の挟まりを抑制できる。
【0012】
(4)幾つかの実施形態では、前記構成(3)において、
前記搬送路の上方に設けられた飛び上がり防止部材を備える。
上記構成(4)によれば、被搬送物品に上向きの力が加わることで発生しがちな被搬送物品の飛び上がりを、上記飛び上がり防止部材によって抑制できる。
【0013】
(5)幾つかの実施形態では、前記構成(1)〜(4)の何れかにおいて、
前記ストッパ部は、
前記2本のガイドによって形成される前記搬送路に突出可能なストッパ部材と、
前記ストッパ部材を前記搬送路から退避した位置と前記搬送路に突出した位置に往復動させるためのアクチュエータと、
を備え、
前記制御部は、
前記個数検出センサが前記設定個数の前記被搬送物品の通過を検出した時、前記アクチュエータを作動させて前記ストッパ部材を前記搬送路に突出させる。
上記構成(4)によれば、簡易かつ低コストな手段で、上記ストッパ部材を上記搬送路に突出させることで、上記搬送路を搬送される後続の被搬送物品を停止できる。
【0014】
(6)幾つかの実施形態では、前記構成(5)において、
前記アクチュエータがエアシリンダであり、
前記ストッパ部材は前記エアシリンダのピストンロッドに取り付けられている。
上記構成(6)によれば、ストッパ部をさらに簡易かつ低コスト化できる。
【0015】
(7)幾つかの実施形態では、前記構成(1)〜(6)の何れかにおいて、
前記2本のガイドは矩形状の横断面を有する。
上記構成(7)によれば、上記ガイドが矩形状の横断面を有することで、ガイドに接する被搬送物品に対しガイドの表面が断続的に当り、被搬送物品に振動を発生させる。この振動の発生と被搬送物品が斜向ガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品に整列作用及び姿勢制御作用を付与できる。
【0016】
(8)幾つかの実施形態では、前記構成(7)において、
前記2本のガイドは六角形の横断面を有する。
上記構成(8)によれば、上記ガイドとして六角形の横断面を有する六角棒を用いることで低コスト化できる。また、被搬送物品に整列作用及び姿勢制御作用を与える上で好適な振動数の振動を発生させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、簡易かつ低コストな手段で、多数の被搬送物品のグループ分けを可能にし、後工程の包装及び梱包を支障なく実施できる。
また、副次的な作用効果として、搬送路を形成し被搬送物品を案内する少なくとも2本のガイドを回転させることで、グループ分け前の被搬送物品の整列及び姿勢制御を行うことができ、これによって、グループ分けを容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】一実施形態に係る仕分け装置の平面図である。
図2】一実施形態に係る仕分け装置の正面図である。
図3図1中のA―A線に沿う側面断面図であるである。
図4】一実施形態に係る仕分け装置の制御系を示すブロック線図である。
図5図1中のB―B線に沿う横断面図である。
図6図1中のC―C線に沿う横断面図である。
図7】一実施形態に係る仕分け装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載され又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一つの構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0020】
本発明の少なくとも一実施形態に係る仕分け装置10を図1図6に示す。
仕分け装置10は、図1図3に示すように、被搬送物品mを搬送する搬送面13(13a、13b、13c)を有するコンベア12(12a、12b、12c)を備え、搬送面13c上に少なくとも2本のガイド14a及び14bが設けられている。2本のガイド14a及び14bは、被搬送物品mの搬送方向(矢印a方向)に延設され、搬送面13c上で被搬送物品mが通過可能な少なくとも一つの搬送路16(16a)を形成する。ガイド14a及び14bは搬送路16(16a)を搬送される被搬送物品mを両側から案内可能な間隔を有する。
【0021】
搬送路16(16a)には、搬送路16(16a)を搬送される被搬送物品mの通過を検出しカウントする少なくとも1個の個数検出センサ18(18a)と、被搬送物品mが搬送路16(16a)を通過するのを阻止可能なストッパ部20(20a)とが設けられる。
さらに、図4に示すように、個数検出センサ18(18a)が設定された個数の被搬送物品mの通過を検出した時、ストッパ部20(20a)を作動させて後続する被搬送物品mの搬送を停止させる制御部22が設けられる。
個数検出センサ18(18a)及びストッパ部20(20a)は、例えば搬送路16(16a)の下流端に設けられる。
【0022】
図示された実施形態では、コンベア12は搬送方向上流側から複数のコンベア12a、12b及び12cで構成され、各コンベアは夫々搬送面13a、13b及び13cを有する。
コンベア12cでは、2本のガイド14a及び14bによって形成される搬送路16aに隣接して、2本のガイド14c及び14dによって形成される搬送路16bが設けられている。搬送路16bには少なくとも1個の個数検出センサ18b及びストッパ部20bが設けられる。
さらに図示された実施形態では、コンベア12bには、コンベア12の幅方向中心を通る長手方向中心線Cに対して左右対称に配置された一対の斜向ガイド24a及び24bと、中心線C上に並設された2本のガイド26a及び26bが設けられている。これら4本のガイドによって幅方向下流に向けて先細りする搬送路28a及び28bが形成される。搬送路28aの下流端は搬送路16aの上流端に連通し、搬送路28bの下流端は搬送路16bの上流端に連通する。
【0023】
例示的な実施形態では、図5に示すように、ガイド14a〜14dは、横断面の中心を通る中心線Cに対し周方向で異径となる横断面を有する。また、これらのガイドを中心線Cを中心として回転させるための駆動部30a〜30dを備える。
図1図4に図示した実施形態では、駆動部30a〜30dはモータで構成され、駆動部30a及び30dはコンベア12cの搬送面13cの幅方向外側に配置され、駆動部30b及び30cは、搬送面13cの上方で搬送面幅方向に設けられた架台34上に固定される。
これらモータの出力軸の回転は動力伝達ベルト32を介してガイド14a〜14dに伝達され、ガイド14a〜14dを中心線Cを中心として回転させる。
【0024】
かかる構成において、被搬送物品mが搬送路16a及び16bを搬送されると、回転するガイド14a〜14dの表面が両側から被搬送物品mに断続的に当り、被搬送物品mに振動を発生させる。この振動の発生と被搬送物品mがこれらガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品mは整列及び姿勢制御される。
【0025】
図1図4に図示された実施形態では、斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26bも、ガイド14a〜14dと同様の横断面形状を有すると共に、これらを中心線Cを中心として回転させる駆動部30e〜30hを備えている。
斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26bを駆動部30a〜30dによって回転させることで、搬送路28a及び28bを搬送される被搬送物品mに対してガイド14a〜14dと同様の整列作用及び姿勢制御作用を付与できる。
こうして、被搬送物品mは搬送路28a及び28bで整列及び姿勢制御されながら、搬送路16(16a、16b)の入口まで搬送される。整列及び姿勢制御された被搬送物品mが搬送路16(16a、16b)に搬入されたとき、被搬送物品mは、ガイド14a〜14dの整列作用及び姿勢制御作用を受けることで、整列及び姿勢制御された状態を保持しながら搬送路16(16a、16b)の下流端まで搬送される。
【0026】
例示的な実施形態では、図5に示すように、ガイド14a〜14dは駆動部30a〜30dによって被搬送物品mに接する面が上向きに回転する。これによって、被搬送物品mに上向きの力が加わる。被搬送物品mに発生する振動とこの上向きの力によって、搬送面13cとガイド間への被搬送物品mの挟まり(詰まり)を抑制でき、被搬送物品mを円滑に下流端まで搬送できる。
【0027】
図示した実施形態では、図6に示すように、斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26bは、被搬送物品mに対して片側からのみ案内するように配置されると共に、被搬送物品mに接する面が下向きに回転する。
これらのガイドに案内されることで、被搬送物品mは整列及び姿勢制御されると共に、被搬送物品mに対して下向きの力が加わるため、被搬送物品mが搬送面上から飛び上がるおそれはない。
また、斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26bは、被搬送物品mに対し片側からのみ接し、被搬送物品mの反対側は上記ガイドで案内されず開放されている。そのため、被搬送物品mが振動することで、上記ガイドが下向きに回転しても、被搬送物品mが搬送面13bと上記ガイドとの間に入り込み、詰まりを生じるおそれはない。
【0028】
例示的な実施形態では、図7に示すように、仕分け装置10は、搬送路16a及び16bの上方に飛び上がり防止部材36を備えている。なお、図1では、搬送路16aに設けられた飛び上がり防止部材36の図示を省略している。
図7に示す実施形態では、飛び上がり防止部材36は、搬送路16a及び16bの上方で搬送方向に並列に設けられた複数のパイプで構成されている。ガイド14a〜14dの回転によって被搬送物品mに上向きの力が加わったとき、飛び上がり防止部材36によって被搬送物品mの飛び上がりを防止する。
【0029】
例示的な実施形態では、図7に示すように、ストッパ部20は、搬送路16に突出可能なストッパ部材38と、ストッパ部材38を搬送路16から退避した位置と該搬送路に突出した位置に往復動させるアクチュエータ40とを備える。
制御部22は、個数検出センサ18(18a、18b)が設定個数の被搬送物品mの通過を検出した時、アクチュエータ40を作動させ、ストッパ部材38を搬送路16a又は16bに突出させ、被搬送物品mを停止させる。
【0030】
例示的な実施形態では、図7に示すように、アクチュエータ40はエアシリンダで構成され、ストッパ部材38は該エアシリンダのピストンロッド42に取り付けられる。
図示された実施形態では、ガイド14a及び14dの搬送方向下流端に設けられた非回転部44に貫通孔44aが形成され、ストッパ部材38は貫通孔44aを通して搬送路16a又は16bに突出するように構成されている。また、ストッパ部材38は非回転部44の軸方向に長い板片で形成され、貫通孔44aは非回転部44の軸方向に長い形状を有する。
【0031】
例示的な実施形態では、図5に示すように、ガイド14a〜14dは矩形状の横断面を有する。これによって、被搬送物品mに対し回転する上記ガイドの表面が断続的に当り、被搬送物品mに振動を発生させる。この振動の発生と被搬送物品mが上記ガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品mに整列作用及び姿勢制御作用を付与できる。
例示的な実施形態では、図5に示すように、ガイド14a〜14dは六角形の横断面を有する。ガイド14a〜14dの1回転中、被搬送物品mに6回の断続的な接触があり、この接触の回数とガイド14a〜14dの回転速度によって、被搬送物品mに起る振動の振動数が決定される。
【0032】
かかる構成において、コンベア12aによって搬送方向に搬送される被搬送物品mは、コンベア12bの搬送面13b上で搬送路28a及び28bを通る間に、斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26bによって整列及び姿勢制御される。さらに、被搬送物品mは、搬送路28a及び28bで夫々1列ずつに整列されて、搬送路16a及び16bに1列ずつ搬入される。
搬送路16において、被搬送物品mはガイド14a〜14dによって案内され、整列及び姿勢制御された状態を保持しつつ、搬送路16の下流端に搬送される。
【0033】
搬送路16a又は16bの下流端に設けられた個数検出センサ18a又は18bが被搬送物品mの通過を設定個数だけ検出した時、制御部22はストッパ部20a又は20bを作動させ、ストッパ部材38a又は38bを搬送路16a又は16bに突出させ、後続する被搬送物品mを搬送路16a又は16b内で停止させる。
上記動作によって、2列に設定個数だけグループ分けされた被搬送物品mがコンベア46及び48に送られ、さらに、コンベア48から包装機又は梱包機(不図示)に送られて設定個数毎に包装又は梱包される。
【0034】
なお、図示した実施形態では、図7に示すように、搬送路16がストッパ部20で閉鎖されたとき、先頭から順に4個の被搬送物品mが停止する位置に夫々4個の在荷センサ50(50a1〜4及び50b1〜4)が設けられる。
また、在荷センサ50の搬送方向上流側の搬送路16に夫々満杯センサ52(52a、52b)が設けられる。
図示した実施形態では、個数検出センサ18、在荷センサ50及び満杯センサ52は、搬送路16の外側に搬送方向に沿って設けられたフレーム54に取り付けられる。また、飛び上がり防止部材36の端部が架台34に固定される。
この実施形態では、図4に示す制御系によって、搬送路16a及び16bが閉じてから設定時間(例えば0.1秒)後にすべての在荷センサ50が被搬送物品mの存在を検出したら、搬送路16a及び16bが同時に開放され、搬送路16a及び16bで夫々4個の被搬送物品mがコンベア46に搬送される。
【0035】
また、搬送路16a及び16bが被搬送物品mで満杯になり、満杯センサ52a及び52bが停止した被搬送物品mを検出したら、制御部22はストッパ部20a及び20bを作動させ、搬送路16a及び16bを開放して被搬送物品mをコンベア46に排出する。
なお、搬送路16a又は16bにおける在荷センサ50の数は包装又は梱包される被搬送物品mの数によって決定される。
【0036】
幾つかの実施形態によれば、簡易かつ低コストな手段で、被搬送物品mを設定個数毎にグループ分けでき、後工程の包装又は梱包を支障なく実施できる。
また、ガイド14a〜14dで被搬送物品mを搬送中に整列及び姿勢制御が可能になると共に、被搬送物品mのガイド14a〜14dへの引っ掛かりや詰まりをなくし、被搬送物品mを下流端まで円滑に搬送できる。
また、搬送路16の搬送方向上流側で、斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26bによって被搬送物品mを整列及び姿勢制御できるので、搬送路16a及び16bでは整列及び姿勢制御された状態を維持するだけでよく、グループ分け前の整列及び姿勢制御を確実に行うことができる。
【0037】
また、ガイド14a〜14dは被搬送物品mに対して上向きに回転し、被搬送物品mに上向きの力を付与するので、搬送面13cとガイド間への被搬送物品mの詰まりを効果的に抑制できる。
また、飛び上がり防止部材36を設けたことで、被搬送物品mに上向きの力が加わることで発生しがちな被搬送物品mの飛び上がりを抑制できる。
また、ストッパ部20をストッパ部材38とアクチュエータ40とで構成することで、ストッパ部20を簡易かつ低コスト化できると共に、アクチュエータ40をエアシリンダで構成することでさらに低コスト化できる。
【0038】
また、ガイド14a〜14d、斜向ガイド24a、24b及びガイド26a、26b
を矩形状横断面とすることで、被搬送物品mに振動を発生させ、この振動の発生と被搬送物品mがこれらガイドに接した時に発生する摩擦とによって、被搬送物品mを整列及び姿勢制御できる。
さらに、上記ガイドに横断面を六角形とした六角棒を用いることで上記ガイドを低コスト化できると共に、被搬送物品mに対して整列及び姿勢制御に好適な振動数の振動を起すことができる。
さらに、搬送路16に在荷センサ50を設けることで、被搬送物品mの数を正確にグループ分けでき、かつ満杯センサ52を設けることで、ストッパ部20や在荷センサ50等の故障を速やかに検出できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の少なくとも一実施形態によれば、簡易かつ低コストな手段で、多数の被搬送物品のグループ分けを可能にすると共に、グループ分けされる前段階で被搬送物品の整列及び姿勢制御を行うことで、グループ分けを容易にできる。
【符号の説明】
【0040】
10 仕分け装置
12(12a、12b、12c)、46、48 コンベア
13(13a、13b、13c) 搬送面
14a、14b、14c、14d、26a、26b ガイド
16(16a、16b)、28a、28b 搬送路
18(18a、18b) 個数検出センサ
20(20a、20b) ストッパ部
22 制御部
24a、24b 斜向ガイド
30a、30b、30c、30d、30e、30f、30g、30h モータ(駆動部)
32 動力伝達ベルト
34 架台
36 飛び上がり防止部材
38 ストッパ部材
40 エアシリンダ(アクチュエータ)
42 ピストンロッド
44 非回転部
44a 貫通孔
50(50a1、50a2、50a3、50a4、50b1、50b2、50b3、50b4) 在荷センサ
52(52a、52b) 満杯センサ
54 フレーム
、C 中心線
m 被搬送物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7