特許第6596340号(P6596340)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6596340
(24)【登録日】2019年10月4日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】基板洗浄方法および基板洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20191010BHJP
【FI】
   H01L21/304 645Z
   H01L21/304 643B
   H01L21/304 643C
   H01L21/304 643A
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-9532(P2016-9532)
(22)【出願日】2016年1月21日
(65)【公開番号】特開2017-130574(P2017-130574A)
(43)【公開日】2017年7月27日
【審査請求日】2018年9月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099944
【弁理士】
【氏名又は名称】高山 宏志
(72)【発明者】
【氏名】土橋 和也
【審査官】 小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−043975(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0001334(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/049959(WO,A1)
【文献】 特開2013−046001(JP,A)
【文献】 特開2015−168593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
H01L 21/3065
B08B 3/02
B08B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラスター生成ガスを所定圧力でクラスターノズルに供給する工程と、
前記クラスター生成ガスを前記クラスターノズルから、被処理基板が配置され、真空に保持された処理容器に噴射させる工程と、
前記クラスター生成ガスを断熱膨張させてガスクラスターを生成する工程と、
前記ガスクラスターを前記処理容器内に保持された被処理基板に照射して被処理体に付着したパーティクルを除去する工程と
を有する基板洗浄方法であって、
前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、
前記クラスター生成ガスは、Φの値がCOガスのΦの値よりも大きいC、C、C10のいずれかであることを特徴とする基板洗浄方法。
【数1】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数2】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【請求項2】
前記クラスター生成ガスの供給温度が220K以上であることを特徴とする請求項に記載の基板洗浄方法。
【請求項3】
クラスター生成ガスを所定圧力でクラスターノズルに供給する工程と、
前記クラスター生成ガスを前記クラスターノズルから、被処理基板が配置され、真空に保持された処理容器に噴射させる工程と、
前記クラスター生成ガスを断熱膨張させてガスクラスターを生成する工程と、
前記ガスクラスターを前記処理容器内に保持された被処理基板に照射して被処理体に付着したパーティクルを除去する工程と
を有する基板洗浄方法であって、
前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、
前記クラスター生成ガスに、前記ガスクラスターを加速するための加速ガスを混合し、混合ガスとして供給することを特徴とする基板洗浄方法。
【数3】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数4】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【請求項4】
前記加速ガスは、HまたはHeであることを特徴とする請求項に記載の基板洗浄方法。
【請求項5】
前記ガスクラスターのサイズを、前記クラスター生成ガスもしくは混合ガスの供給圧力、前記クラスター生成ガスもしくは混合ガスの供給温度、または前記クラスターノズルのオリフィス径により制御することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の基板洗浄方法。
【請求項6】
ガスクラスターを用いて基板を洗浄する基板洗浄装置であって、
被処理基板が配置され、真空に保持される処理容器と、
前記処理容器内で被処理基板を保持する基板保持部と、
前記処理容器内を排気する排気機構と、
クラスター生成ガスを供給するクラスター生成ガス供給部と、
前記クラスター生成ガス供給部から所定圧力で前記クラスター生成ガスが供給され、前記クラスター生成ガスを前記処理容器に噴射し、断熱膨張に生成されたガスクラスターを被処理基板に照射するクラスターノズルと
を具備し、
前記クラスター生成ガス供給部は、前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、
前記クラスター生成ガスとして、Φの値がCOガスのΦの値よりも大きいC、C、C10のいずれかが用いられることを特徴とする基板洗浄装置。
【数5】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数6】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【請求項7】
前記クラスター生成ガスとして、その供給温度が220K以上であるものが用いられることを特徴とする請求項に記載の基板洗浄装置。
【請求項8】
ガスクラスターを用いて基板を洗浄する基板洗浄装置であって、
被処理基板が配置され、真空に保持される処理容器と、
前記処理容器内で被処理基板を保持する基板保持部と、
前記処理容器内を排気する排気機構と、
クラスター生成ガスを供給するクラスター生成ガス供給部と、
前記クラスター生成ガス供給部から所定圧力で前記クラスター生成ガスが供給され、前記クラスター生成ガスを前記処理容器に噴射し、断熱膨張に生成されたガスクラスターを被処理基板に照射するクラスターノズルと
を具備し、
前記クラスター生成ガス供給部は、前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、
前記ガスクラスターを加速するための加速ガスを供給する加速ガス供給部をさらに有し、前記クラスター生成ガスに、前記加速ガスが混合されて、混合ガスとして前記クラスターノズルに供給されることを特徴とする基板洗浄装置。
【数7】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数8】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【請求項9】
前記加速ガスは、HまたはHeであることを特徴とする請求項に記載の基板洗浄装置。
【請求項10】
前記ガスクラスターのサイズは、前記クラスター生成ガスもしくは混合ガスの供給圧力、前記クラスター生成ガスもしくは混合ガスの供給温度、または前記クラスターノズルのオリフィス径により制御されることを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の基板洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスクラスターを用いた基板洗浄方法および基板洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造過程においては、半導体基板に付着しているパーティクルが製品の欠陥につながるため、基板に付着したパーティクルを除去する洗浄処理が行われる。このような基板洗浄技術としては、基板表面にガスクラスターを照射して、その物理的な作用により基板表面のパーティクルを除去する技術が注目されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、COやArをクラスター化し、基板に衝突させて物理的な洗浄を行う技術が提案されている。しかしながら、近時、サブミクロンからナノオーダーの微小なパーティクルを除去することが要求されており、このような微小なパーティクルを高い効率で除去するためには、高速なガスクラスターが必要であり、COやArを単独で用いた場合には必要な速度のガスクラスターを得ることが困難である。
【0004】
これに対し、特許文献2には、ガスクラスターを用いて基板表面を洗浄する方法として、CO等のクラスター生成ガスにHe等の加速用ガスを混合して、クラスター生成ガスを加速する技術が開示されている。しかしながら、このような技術では、ガスの供給圧力を高くし、かつ大流量とする必要があり、昇圧機を必要とする等、装置が複雑化し、かつ大型化するといった問題がある。
【0005】
一方、特許文献3には、ガスクラスターを生成するためのガスを供給するガスラインを100K以下の極低温に冷却させることで、低い供給圧力で大きなサイズのガスクラスターもしくはエアロゾルを生成することが記載されている。しかし、生成されたガスクラスターまたはエアロゾルの速度は遅く、微小な除去対象物を高い効率で除去することは困難である。また、大きなサイズのガスクラスターでは、微細なパターン内のパーティクルを除去することが困難であり、また、微細なパターンにダメージを与える可能性も大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5062898号明細書
【特許文献2】特開2014−72383号公報
【特許文献3】米国特許第6449873号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、複雑かつ大型の装置を用いることなく、ガスクラスターにより微小なパーティクルを高効率で除去することができる基板洗浄方法および基板洗浄装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、複雑かつ大型の装置を用いることなく微小なパーティクルを高効率で除去できるガスクラスターを得るべく検討を重ねた。その結果、除去対象のパーティクルが小さくなればなるほど、パーティクルに衝突して除去に必要なエネルギーを与えるクラスターの構成分子の総エネルギー(=衝突分子数×一分子あたりのエネルギー)を大きくすることが、高いパーティクル除去性能を得るために重要であり、このことは、特に、スペース幅の狭いパターン内部のパーティクルを除去する際に顕著であることを見出した。そして、これらをベースにさらに検討した結果、クラスター生成ガスをクラスターノズルから噴出する際の1分子または1原子あたりのエネルギーと、当該ガスの沸点、比熱比およびガス温度から計算されるクラスターのなりやすさを示す指標値との積に基づいてクラスター生成ガスのガス種を選定することが有効であることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明の第1の観点は、クラスター生成ガスを所定圧力でクラスターノズルに供給する工程と、前記クラスター生成ガスを前記クラスターノズルから、被処理基板が配置され、真空に保持された処理容器に噴射させる工程と、前記クラスター生成ガスを断熱膨張させてガスクラスターを生成する工程と、前記ガスクラスターを前記処理容器内に保持された被処理基板に照射して被処理体に付着したパーティクルを除去する工程とを有する基板洗浄方法であって、前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、前記クラスター生成ガスは、Φの値がCOガスのΦの値よりも大きいC、C、C10のいずれかであることを特徴とする基板洗浄方法を提供する。
【数1】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数2】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【0010】
本発明の第2の観点は、クラスター生成ガスを所定圧力でクラスターノズルに供給する工程と、前記クラスター生成ガスを前記クラスターノズルから、被処理基板が配置され、真空に保持された処理容器に噴射させる工程と、前記クラスター生成ガスを断熱膨張させてガスクラスターを生成する工程と、前記ガスクラスターを前記処理容器内に保持された被処理基板に照射して被処理体に付着したパーティクルを除去する工程とを有する基板洗浄方法であって、前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、前記クラスター生成ガスに、前記ガスクラスターを加速するための加速ガスを混合し、混合ガスとして供給することを特徴とする基板洗浄方法を提供する。
【数3】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数4】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【0011】
本発明の第3の観点は、ガスクラスターを用いて基板を洗浄する基板洗浄装置であって、被処理基板が配置され、真空に保持される処理容器と、前記処理容器内で被処理基板を保持する基板保持部と、前記処理容器内を排気する排気機構と、クラスター生成ガスを供給するクラスター生成ガス供給部と、前記クラスター生成ガス供給部から所定圧力で前記クラスター生成ガスが供給され、前記クラスター生成ガスを前記処理容器に噴射し、断熱膨張に生成されたガスクラスターを被処理基板に照射するクラスターノズルとを具備し、前記クラスター生成ガス供給部は、前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、前記クラスター生成ガスとして、Φの値がCOガスのΦの値よりも大きいC、C、C10のいずれかが用いられることを特徴とする基板洗浄装置を提供する。
【数5】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数6】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【0012】
本発明の第4の観点は、ガスクラスターを用いて基板を洗浄する基板洗浄装置であって、被処理基板が配置され、真空に保持される処理容器と、前記処理容器内で被処理基板を保持する基板保持部と、前記処理容器内を排気する排気機構と、クラスター生成ガスを供給するクラスター生成ガス供給部と、前記クラスター生成ガス供給部から所定圧力で前記クラスター生成ガスが供給され、前記クラスター生成ガスを前記処理容器に噴射し、断熱膨張に生成されたガスクラスターを被処理基板に照射するクラスターノズルとを具備し、前記クラスター生成ガス供給部は、前記クラスター生成ガスとして、以下の(1)式で表される前記クラスターノズルから噴出する際の前記クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積であるΦの値に基づいて選定されたものを用い、前記ガスクラスターを加速するための加速ガスを供給する加速ガス供給部をさらに有し、前記クラスター生成ガスに、前記加速ガスが混合されて、混合ガスとして前記クラスターノズルに供給されることを特徴とする基板洗浄装置を提供する。
【数7】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数8】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【0013】
上記第1および第の観点において、前記クラスター生成ガスの供給温度が220K以上であることが好ましい。
【0014】
上記第2および第4の観点において、前記加速ガスとしては、HまたはHeを好適に用いることができる。
【0015】
前記ガスクラスターのサイズを、前記クラスター生成ガスもしくは混合ガスの供給圧力、前記クラスター生成ガスもしくは混合ガスの供給温度、または前記クラスターノズルのオリフィス径により制御することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、クラスターノズルから噴出したクラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、クラスターになりやすさの指標Cとの積Φに基づいてクラスター生成ガスのガス種を選定するので、総エネルギーが極力高いガスクラスターを生成するガスを選定することができ、選定されたガスによるガスクラスターにより、微小なパーティクルを高効率で除去することができる。また、このようなガスを選定することにより、供給圧力、ガス流量等を低減することができ、装置の複雑化および大型化を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る基板洗浄装置を示す断面図である。
図2】各ガスのガス温度27℃(300K)における、クラスターになりやすさの指標値C、1分子(原子)あたりのエネルギーK、およびこれらの積Φを示す図である。
図3】各ガスの供給温度Tと、クラスターになりやすさの指標値Cおよび1分子あたりのエネルギーKの積Φとの関係を示す図であり、不活性ガスについて示すものである。
図4】各ガスの供給温度Tと、クラスターになりやすさの指標値Cおよび1分子あたりのエネルギーKの積Φとの関係を示す図であり、腐食性ガスや常温で液体となるものについて示すものである。
図5】各ガスの供給温度Tと、クラスターになりやすさの指標値Cおよび1分子あたりのエネルギーKの積Φとの関係を示す図であり、可燃性ガス等を示すものである。
図6】本発明の他の実施形態に係る基板洗浄装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
<基板洗浄装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る基板洗浄装置を示す断面図である。
基板洗浄装置100は、基板に付着したパーティクルをガスクラスターにより除去して基板の洗浄処理を行うものである。
【0019】
この基板洗浄装置100は、洗浄処理を行うための処理室を区画する処理容器1を有している。処理容器1内には被処理基板Sを載置する基板載置台2が設けられている。被処理基板Sとしては、半導体ウエハや、フラットパネルディスプレイ用のガラス基板等、種々のものを挙げることができ、付着したパーティクルを除去する必要があるものであれば特に限定されない。基板載置台2は駆動機構3により駆動されるようになっている。
【0020】
処理容器1の側壁下部には排気口4が設けられており、排気口4には排気配管5が接続されている。排気配管5には、真空ポンプ6が設けられており、この真空ポンプ6により処理容器1内が真空排気されるようになっている。このときの真空度は排気配管5に設けられた圧力制御バルブ7により制御可能となっている。これらにより排気機構が構成され、これにより処理容器1内が所定の真空度に保持される。
【0021】
基板載置台2の上方には、被処理基板Sに洗浄用のガスクラスターを照射するガスクラスター照射機構10が配置されている。ガスクラスター照射機構10は、処理容器1内の上部に基板載置台2に対向して設けられたクラスターノズル11と、処理容器1外に設けられた、クラスターノズル11にクラスターを生成するためのガスを供給するクラスター生成ガス供給部12と、クラスター生成ガス供給部12からのガスをクラスターノズル11へ導くガス供給配管13と、ガスクラスターの温度を制御する温度制御部14とを有している。ガス供給配管13には、上流側から、圧力調整器15、圧力計16、流量制御器17および開閉バルブ18が設けられている。クラスターノズル11は、円筒状の圧力室11aと、圧力室11aの先端に設けられた末広がりのコニカル状をなす吐出口11bとを有している。圧力室11aと吐出口11bとの間にオリフィスが形成される。なお、吐出口11bの形状はコニカル状に限定されない。
【0022】
クラスター生成ガス供給部12からクラスター生成ガスを供給する際には、ガス供給配管13に設けられた圧力計16が計測した圧力値に基づいて、流量制御器17により制御されるガス流量および圧力調整器15により供給圧力が例えば0.1〜5.0MPa程度の圧力に調整される。ガス供給配管13からガスクラスターノズル11内に導入されたクラスター生成ガスは分子または原子として存在するが、圧力が高い圧力室11aから、オリフィスを経て吐出口11bに達すると、その圧力が処理容器1内と同じく真空圧力であるので、急激な断熱膨張により凝縮温度以下に冷却され、分子または原子の一部がファンデルワールス力により数個から約10個凝集し、ガスクラスターCとなる。そして、生成されたガスクラスターCが吐出口11bから処理容器1(処理室)内に噴射され、被処理基板Sに照射されて被処理基板Sに付着した微小パーティクルが除去される。
【0023】
クラスター生成ガスは、後述するように、クラスターノズル11から噴出する際の一分子または一原子あたりのエネルギーと、当該ガスの沸点、比熱比およびガス温度から計算されるクラスターのなりやすさを示す指標値との積に基づいて選定される。
【0024】
生成されたガスクラスターを破壊させずに被処理基板Sに噴射させるためには、処理容器1内の圧力は低いほうがよく、例えば、クラスターノズル11に供給するガスの供給圧力が1MPa以下では300Pa以下、供給圧力が1〜5MPaでは600Pa以下であることが好ましい。
【0025】
上述した駆動機構3は、クラスターノズル11から噴射されたガスクラスターCが被処理基板Sの全面に照射されるように基板載置台2を一平面内で移動させるものであり、例えばXYテーブルからなっている。なお、このように駆動機構3により基板載置台2を介して被処理基板Sを平面移動させる代わりに、クラスターノズル11を平面移動させてもよく、また、基板載置台2とクラスターノズル11との両方を平面移動させてもよい。また、基板載置台2を回転させて、クラスターノズルを相対的に移動させてもよい。また、基板載置台2を回転させてかつ平行移動させてもよい。
【0026】
処理容器1の側面には、被処理基板Sの搬入出を行うための搬入出口(図示せず)が設けられており、この搬入出口を介して真空搬送室(図示せず)に接続されている。搬入出口はゲートバルブ(図示せず)により開閉可能となっており、真空搬送室内の基板搬送装置により、処理容器1に対する被処理基板Sの搬入出が行われる。
【0027】
基板洗浄装置100は、制御部30を有している。制御部30は、基板洗浄装置100のガスの供給(圧力調整器15、流量制御器17、および開閉バルブ18)、ガスの排気(圧力制御バルブ7)、駆動機構3による基板載置台2の駆動等を制御する、マイクロプロセッサ(コンピュータ)を備えたコントローラを有している。コントローラには、オペレータが基板洗浄装置100を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、基板洗浄装置100の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等が接続されている。また、コントローラには、基板洗浄装置100における処理をコントローラの制御にて実現するための制御プログラムや処理条件に応じて基板洗浄装置100の各構成部に所定の処理を実行させるための制御プログラムである処理レシピや、各種データベース等が格納された記憶部が接続されている。レシピは記憶部の中の適宜の記憶媒体に記憶されている。そして、必要に応じて、任意のレシピを記憶部から呼び出してコントローラに実行させることで、コントローラの制御下で、基板洗浄装置100での所望の処理が行われる。
【0028】
以上のように構成される基板洗浄装置100においては、まず、ゲートバルブを開けて搬入出口を介して被処理基板Sを搬入し、基板載置台2上に載置する。次いで、処理容器1内を真空ポンプ6により真空引きして所定圧力の真空状態とするとともに、クラスター生成ガス供給部12からクラスター生成ガスを所定流量で供給し、所定の供給圧力とし、クラスターノズル11から噴射させる。クラスターノズル11の圧力室11aは圧力が高いので、クラスター生成ガスは分子または原子として存在するが、オリフィスを経て吐出口11bに達すると、その圧力が処理容器1内と同じく真空圧力であるので、急激な断熱膨張により凝縮温度以下に冷却され、分子または原子の一部がファンデルワールス力により凝集してガスクラスターCとなる。そして、ガスクラスターCは、吐出口11bから処理容器1(処理室)内に噴射され、被処理基板Sに照射されて被処理基板Sに付着した微小パーティクルが除去される。
【0029】
<クラスター生成ガスの選定>
次に、クラスター生成ガスの選定について説明する。
本実施形態においては、クラスター生成ガスは、クラスターノズル11から噴出する際の一分子または一原子あたりのエネルギーと、当該ガスの沸点、比熱比およびガス温度から計算されるクラスターのなりやすさを示す指標値との積に基づいて選定される。
【0030】
具体的には、以下の(1)式で表されるクラスターノズル11から噴出する際のクラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、以下の(2)式で表されるガスのクラスターのなりやすさを示す指標Cとの積、すなわちΦ=K×Cで表されるΦに基づいてクラスター生成ガスのガス種を選定する。
【数9】
ただし、k:ボルツマン定数、γ:クラスター生成ガスの比熱比、m:クラスター生成ガスの質量、ν:クラスター生成ガスの速度、T:ガス供給温度である。
【数10】
ただし、T:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【0031】
上述したように、除去対象のパーティクルが小さくなればなるほど、パーティクルに衝突して除去に必要なエネルギーを与えるガスクラスターの構成分子の総エネルギー(=衝突分子数×一分子あたりのエネルギー)を大きくすることが、高いパーティクル除去性能を得るために重要であり、特に、スペース幅の狭いパターン内部のパーティクルを除去する際に顕著である。総エネルギーを高くするためには、クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKを大きくすることが重要であるが、1分子または1原子あたりのエネルギーが大きいガス種でも、クラスターを生成しなければ有効なガスにはならない。したがって、本実施形態では、クラスターノズル11から噴出したクラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、クラスターになりやすさの指標Cとの積Φに基づいてクラスター生成ガスのガス種を選定する。
【0032】
図2は、各ガスのガス温度27℃(300K)における、クラスターになりやすさの指標値C、1分子(原子)あたりのエネルギーK、およびこれらの積Φを示す図である。図2において、各ガスの丸の大きさがそれぞれの値の大きさを示す。図2に示すように、例えばSFは1分子あたりのエネルギーKは大きいが、この温度ではクラスターになりやすさの指標値Cが小さく、クラスターの生成自体が難しい。したがって、クラスターになりやすさの指標値Cと1分子あたりのエネルギーKとの積Φが大きいガスが、ガスクラスターを用いた洗浄プロセスに有効なガスとなる。
【0033】
また、クラスターになりやすさの指標値C、および1分子(原子)あたりのエネルギーKはガス供給温度(つまりクラスターノズルの温度)Tの関数であることから、図3〜5に各ガスの供給温度TとΦとの関係を示す。図3は不活性ガス、図4は腐食性ガスや常温で液体となるもの、図5は可燃性ガス等である。
【0034】
従来は、クラスター生成ガスとして、N、Ar、COが多く用いられており、これらをガス供給温度(すなわちクラスターノズルの温度)が100〜220K程度の極低温で使用している。そして、図3からN、Ar、COでは、この温度範囲におけるΦの値は、1.5〜740(meV/molecule or atom)になることがわかる。これらの中ではCOのΦの値が最も大きい。このことから、クラスター生成ガスとしては、Φの値がCOよりも高いガスを選定することが好ましい。一方、図4に示すように、常温で液体のCOH、CHOH、HO、腐食性のガスであるClF、Cl、HF、NH、HClは、Φの値がCOよりも高いが、常温で液体ではなガスとして安定的に供給圧力を確保し難く、また、腐食性のガスはクラスター生成ガスとしては不適である。
【0035】
そこで、ΦがCOよりも大きく、ガスとして安定的に供給圧力を確保でき、非腐食性ガスである点を考慮して選定すると、図5に示す、炭化水素(CxHy)であるC(プロピレン)、C(プロパン)、C10(ブタン)が望ましいことがわかる。特に、これらは、ガス供給温度が220K以上においてもCOよりもΦの値が大きく、従来よりも高い温度でクラスター化することができる。また、図3に示すように、不活性ガスの中で、Xe、SiF、Cは、ガス供給温度によってはΦの値がCOよりも大きい。したがって、Xe、SiF、Cについても、使用温度域がC、C、C10より限られてしまうものの、クラスター生成ガスとして選定することができる。
【0036】
このように、本実施形態では、クラスターノズル11から噴出したクラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKと、クラスターになりやすさの指標Cとの積Φに基づいてクラスター生成ガスのガス種を選定する。これにより、総エネルギーが極力高いガスクラスターを生成するガスを選定することができ、選定されたガスによるガスクラスターにより、微小なパーティクルを高効率で除去することができる。また、このようなガスを選定することにより、供給圧力、ガス流量等を低減することができ、装置の複雑化および大型化を解消することができる。具体的には、クラスター生成ガスとして、従来のCOよりもΦが大きいガス種、例えばC、C、C10、(使用温度域によってはXe、SiF、C)を選定することにより、上記効果を有効に発揮することができる。
【0037】
また、クラスターになりやすさの指標Cの大きいクラスター化しやすいガスを選定することは、生成されるガスクラスターのサイズを増加させることにもつながる。特開平8−127867号公報にも記載されているように、ガスクラスターサイズの関係式は、以下の(3)式に示すものとなる。
【数11】
ただし、P:ガス供給圧力、D:クラスターノズルのオリフィス径、Tb:クラスター生成ガスの沸点、T:ガス供給温度、γ:クラスター生成ガスの比熱比である。
【0038】
上記(3)式で表されるΨは、ガスクラスターサイズのパラメータであり、上記クラスターになりやすさの指標Cにガス供給圧力Pおよびクラスターノズルのオリフィス径Dを掛けたものである。したがって、本実施形態に従ってCを大きくすることにより、より低い供給圧力Pによって必要なサイズのガスクラスターを得ることが可能となる。また、同様に、クラスターノズルのオリフィス径Dも小さくできることから、上記低ガス供給圧力化と合わせ、処理容器1内に導入するガス流量を少なくすることができる。これにより、処理容器1内の残留ガスとガスクラスターとの衝突によるガスクラスターのエネルギー低下等の悪影響を抑制することができる。
【0039】
<クラスター生成に関わる他のパラメータ制御>
以上のようにしてクラスター生成ガスを選定した上で、以下のようなクラスター生成に関わる他のパラメータを制御することもできる。
【0040】
(加速用ガスの使用)
上述したような、クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKとクラスターになりやすさの指標Cとの積Φに基づいて選定されたクラスター生成ガス(例えばC)に、クラスターノズルから噴出して断熱膨張過程を経た後に特に高速となる加速用ガス(例えばH、He)を混合させ、クラスターノズルに混合ガスとして供給してガスクラスターを生成させることにより、生成するガスクラスターを加速することができる。
【0041】
図6は、加速用ガスを用いた基板洗浄装置を示す断面図である。
基板洗浄装置100′は、図1の基板洗浄装置100のガスクラスター照射機構10の代わりに、クラスターガス生成ガスと加速ガスとを混合して供給可能なガスクラスター照射機構10′を有している点が基板洗浄装置100と異なっているが、他の構成は基板洗浄装置100と同一であるから同一のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】
ガスクラスター照射機構10′は、処理容器1内の上部に基板載置台2に対向して設けられたクラスターノズル11と、処理容器1外に設けられた、クラスターノズル11にクラスターを生成するためのガスを供給するクラスター生成ガス供給部12およびクラスターノズル11に加速用ガスを供給する加速用ガス供給部20と、クラスター生成ガスと加速用ガスとを混合してクラスターノズル11へ導く配管系と、ガスクラスターの温度を制御する温度制御部14とを有している。配管系は、クラスター生成ガス供給部12から延びる第1配管21と、加速用ガス供給部20から延びる第2配管22と、これら配管が合流して混合ガスをクラスターノズル11へ導く混合配管23とを有している。第1配管21には、上流側から、流量制御器24および開閉バルブ25が設けられている。また、第1配管22には、上流側から、流量制御器26および開閉バルブ27が設けられている。さらに、混合配管23には、上流側から、圧力調整器41、圧力計42および開閉バルブ43が設けられている。
【0043】
クラスター生成ガスおよび加速用ガスを供給する際には、流量制御器24および26によりこれらの流量が調整され、所定割合の混合ガスが、混合配管23に設けられた圧力計41が計測した圧力値に基づいて圧力調整器41により供給圧力が例えば0.1〜5MPa程度の圧力に調整される。混合配管23からガスクラスターノズル11内に導入された混合ガスのうち、クラスター生成ガスは、圧力の高いガスクラスターノズル11から処理容器1(処理室)内に供給されることにより急激な断熱膨張によりガスクラスターとなり、加速用ガスはクラスター化せず、ガスクラスターを加速させる。このときの混合ガスに対する加速用ガスの流量比率は、1〜99%の範囲が好ましい。
【0044】
ガスクラスターを加速することにより、上記Kの値をより大きくすることができ、ガスクラスターの総エネルギーを増加させることができるので、より洗浄能力を高めることができる。ただし、本実施形態では、クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKとクラスターのなりやすさを示す指標Cの積Φに基づいて、従来用いているCOよりもクラスター化しやすく1分子あたりのエネルギーの大きいクラスターガスを選定するので、従来よりも加速用ガスの必要性は小さい。すなわち、加速用ガスを従来より少なくしても、高い洗浄能力のガスクラスターを生成することができる。
【0045】
(ガスクラスターサイズの制御)
ガスクラスターサイズは、クラスター生成ガスまたは
ガスの供給圧力、クラスターノズル(もしくは吐出されるガス)の温度、またはクラスターノズルのオリフィス径により制御することができる。
【0046】
例えばクラスター生成ガスの供給圧力が低い場合(加速用ガスの比率が多く、クラスター構成用ガスの比率が少ない条件で供給圧力を低くした場合等)、生成するガスクラスターのサイズが著しく小さくなることがある。このような場合は、ガス供給温度(=クラスターノズルの温度)を低くすることやオリフィス径を拡大することで、ガスクラスターのサイズを増加させることが有効となる。
【0047】
しかし、オリフィス径を拡大することでガスクラスターサイズを大きくする場合には、供給圧力を維持するために必要なガス流量が増加し、処理容器1内の圧力増加につながる。処理容器1内の圧力が増加すると、処理容器1内の残留ガスとガスクラスターとの衝突によるガスクラスターのエネルギー低下等により、プロセス性能を低下させる可能性もある。このような場合には、供給ガスの温度を下げることにより、ガスクラスターサイズを増加させることが望ましい。ただし、本実施形態では、本実施形態では、クラスター生成ガス1分子または1原子あたりのエネルギーKとクラスターのなりやすさを示す指標Cの積Φに基づいて、従来用いているCOよりもクラスター化しやすく1分子あたりのエネルギーの大きいクラスターガスを選定するので、従来のような100〜220Kといった極低温までは必要とせず、上述したように、220K以上、例えば220〜373K程度で十分である。
【0048】
<他の適用>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく本発明の思想の範囲内で種々変形可能である。例えば、上記実施の形態においては、ガスクラスターの物理作用のみで基板を洗浄する場合について説明したが、ガスクラスターを適宜の手段でイオン化して、電界や磁界により加速するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1;処理容器
2;基板載置台
3;駆動機構
4;排気口
5;排気配管
6;真空ポンプ
7;圧力制御バルブ
10、10′;ガスクラスター照射機構
11;クラスターノズル
12;クラスター生成ガス供給部
20;加速用ガス供給部
30;制御部
100,100′;基板洗浄装置
C;ガスクラスター
S;被処理基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6