(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記キャビティの前記床に設けられた前記パッド及び前記ブリッジの前記裏面に設けられた前記接合パッドは、はんだの自己整列機能により1マイクロメートルのオーダーの位置公差で前記接合がなされるように、アレイ配列される、請求項1から7のいずれか1項に記載のマルチチップパッケージ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
例示を簡潔且つ明瞭に行うために、図面は、構成の概略を示し、公知の特徴および技術についての記載および詳述は行わないようにして、本発明の実施形態の説明を不当に曖昧にしないようにしている。加えて、図面は、必ずしも実際の縮尺で描かれてはいない。例えば、図面の部材の一部のサイズを他の部材よりも強調して描くことで、本発明の実施形態を理解しやすくしていることがある。異なる図面間で同じ参照番号が利用されている部材同士は同じものであり、類似した参照番号は、必ずしもいつもではないが、同様の部材を示す場合が多い。
【0018】
「第1」「第2」「第3」「第4」等の用語が明細書および請求項で利用されている場合には、同様の部材同士を区別する意図があり、特に連続している、または時系列である、という意味を持つ場合ばかりではない。またこれらの用語は、状況によっては交換可能であり、ここに記載する本発明の実施形態を、ここに記載されているものとは異なる順序で処理を行うこともできる。同様に、ここに記載する方法は一連の段階を含むが、段階の実行順序は必ずしもここに記載されている順序ではなくてもよく、記述されている段階の幾つかを省いたり、および/または、幾つかの他の段階を本方法に追加したりすることもできる。さらに、「備える」「含む」「有する」といった用語およびこれらの派生語は、包括的な含有を意図しておらず、部材のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置が、必ずしもこれらの部材に制限はされず、プロセス、方法、物品、または装置に明示されている、または本質的に内在している他の部材を含んでもよい。
【0019】
記載および請求項において「左」「右」「正面」「背面」「裏面」「上」「下」「上方」「下方」といった用語が利用されている場合、これらは、説明を意図したものであり、必ずしも永久にこの相対位置である、という意味ではない。利用される用語は、状況よっては交換可能であり、ここに記載する本発明の実施形態は、例えば、記載されているもの以外の配置で処理を行うこともできる。ここでは、「連結(coupled)」という用語を、電気的または非電気的な、直接的または間接的な接続として定義する。ここに記載するオブジェクトが互いに「隣接」するという表現は、その文脈に応じて、互いに近接している、または、大体同じ領域または区域にある、といった意味になる。「一実施形態では」といった表現は、必ずしも同じ実施形態のことを示している場合ばかりではない。
【0020】
本発明の一実施形態のマルチチップパッケージは、第1面、これに対向する第2面、および、第1面から第2面に延びる第3面を有する基板と、基面板の第1面に取着された第1のダイと、基板の第1面に取着された第2のダイと、基板の第3面に隣接し、第1のダイと第2のダイとに取着されたブリッジとを備える。ブリッジの下方には基板の部分が存在しない。ブリッジは、第1のダイと第2のダイとの間を接続する。別の例として、ブリッジは、基板のキャビティに設けられていても、基板とダイの層との間に設けられていてもよい。ブリッジは、能動ダイを構成してよく、ブリッジの第1のダイおよび第2のダイの間に形成された領域がワイヤボンドにより基板に取着されてよい。
【0021】
ダイのサイズが小さくなり、且つ、ダイの性能要件が上がると、対応するダイからダイへのインターコネクトの密度を上げる必要がある。予期されるように、これを達成するためには、様々な製造上での問題がある。問題の1つは、有機基板材料内にインターコネクトを製造することがもともと難しい、ということである。この問題を解決するために、ダイとパッケージ基板との間にシリコン製のインタポーザを介在させる方法が提案された。標準的な銅ダマシンプロセスにより、サブミクロンサイズの線および空間を製造することができる。しかし、シリコン製のインタポーザが大きな面積であり、シリコン貫通ビア(TSV)が必要となることから、この方法は高価であり、知られているMCPに伴うコスト面での利点が達成されない。
【0022】
本発明の実施形態は、パッケージ基板に埋め込まれた、または、取着されたシリコン製のブリッジ(または他の材料からなるブリッジ)を利用することにより、今の技術世代よりも大きく進歩したインターコネクト構造の密度の縮小拡大を可能とする。これらブリッジは、ダイの端部からダイの端部へとダイからダイへの高密度のインターコネクトのみをサポートさえしていればよいことから、シリコン製のインタポーザよりかなり小型である。シリコン製のブリッジを採用することにより、TSV技術を利用する必要もなくなる。高密度のインターコネクト構造により通信帯域幅が大幅に広がることに加えて、本発明の実施形態では、さらに、シリコンプロセス技術の成熟に(少なくとも一部に)基づいて、アセンブリプロセスを向上させる。
【0023】
本発明の一部の実施形態では、MCPタイプのコスト節約、モジュール方式、および、アーキテクチャ柔軟性を達成できる、ダイからダイへのインターコネクトの今までに例を見ない密度を可能とするMCPを製造することができる。これに伴う潜在的な利点の例には、ダイのアスペクト比を最適化して、レチクルおよびウェハ利用率を向上させる可能性、単一のパッケージダイ内で、異なる、または互換性のない設計方法を含む異なる最適化されたシリコン(またはその他の)プロセスまたはダイ同士を組み合わせる可能性、非矩形または大型の「スーパダイ」を組み立てる可能性、および、様々な高さ等のダイまたはダイスタック同士を組み合わせる可能性等が含まれる。
【0024】
本発明の実施形態ではさらに、シリコン製のブリッジを含むブリッジをパッケージ基板に正確に位置合わせすることができる。これらの位置合わせは、ダイを取着する次の段階で、定義の大方良好なバンプフィールドを作成するために、特にシリコン製のブリッジに対して高いインターコネクト密度を達成する、という観点から重要となろう。さらに、オンダイのタイプの密度により、既存の回路設計に最小の修正を加えるだけで再利用が可能となり、ダイパッケージインターフェースにおいて多くのピンが利用可能となることから、プロトコルが簡素なものでよくなり、入出力(I/O)電力効率が良好になる。
【0025】
本発明の一部の実施形態では、フリップチップ/ワイヤボンドの組み合わせにより組み立てられた能動「衛星(satellite)」ダイを1または複数利用するが、この衛星ダイは、少なくとも1つの処理ユニットにフリップチップ接続されて、さらに、パッケージ基板に直接ワイヤボンド接続される。処理ユニットダイは、フリップチップインターコネクトを利用してパッケージ基板へと組み込まれる。衛星ダイおよび処理ユニットダイの間のフリップチップインターコネクトにより、衛星ダイおよび処理ユニットダイの間で高密度な高速通信が行われ、さらに、(複数の処理ユニットダイが関連する場合)、衛星ダイに、2つ以上の処理ユニットダイの間の高速、高密度の接続を行い、処理ユニットダイのうちの1以上に対して衛星ダイの能動機能を提供することができる。衛星ダイへのワイヤボンド接続はダイへの給電も可能として、さらに、フリップチップ接続から処理ユニットダイ(1または複数)に対するI/Oまたは制御信号接続に加えて、さらなるI/Oまたは制御信号接続も可能となる。上述した実施形態同様に、TSVを利用する必要はない。
【0026】
図1A、
図1B、および
図1Cを参照すると、本発明の様々な実施形態におけるマルチチップパッケージ100の平面図が示されており、
図2は、本発明の一実施形態である
図1Cのマルチチップパッケージ100の線2−2でとった断面図である。(
図1Aおよび
図1Bに対応する断面図は、
図2に示す断面図に非常によく似ているか、または、同一のものとする。)
図1A−
図1Cおよび
図2に示すように、マルチチップパッケージ100は、面111、これに対向する面112、および面111から面112に延びる面213を有する基板110を含む。マルチチップパッケージ100はさらに、両方とも基板110の面111に取着されているダイ120およびダイ130と、基板110の面213に隣接しており、ダイ120とダイ130とに取着されたブリッジ140とを備える。図示されており後述するように、ブリッジ140の下方には、基板110の部分が存在しておらず、ブリッジ140について、基板110を通る、または基板110沿いにダイ120からダイ130に通じる経路が何者にも邪魔されない。ブリッジ140は、ダイ上のパッドまたはその他のインターコネクト構造でブリッジを通る電気的および/または光導電トレースを整合させることで、ダイ120とダイ130との間の接続(例えば、電気的または光学的接続等)を行う。
【0027】
一部の実施形態では、上述したように、ブリッジ140はシリコンを含む。シリコンプロセス技術は比較的高度であり、既存のシリコンプロセス技術で得られるインターコネクトピッチおよびライン幅が、例えば、ポリマー層の銅線に現在利用可能な技術を利用して得られるものと比べて顕著に劣ることから、シリコン製のブリッジを利用している。従って、シリコンブリッジの構築により、インターコネクトを典型的な有機基板材料内に生成するときと比べて、ダイからダイへのインターコネクトをより大きな密度で構築することができる。大まかにいって、本発明の実施形態では、高密度のはんだバンプおよび細線を有するシリコンブリッジが利用されており、後者は、従来のシリコンプロセスにより生成される。
【0028】
一部の実施形態では、ブリッジ140は、受動部品であり、ダイ120とダイ130との間に高速で、高密度の信号経路を提供するという機能以外は提供しない。他の実施形態では、ブリッジ140は、ブリッジ機能以外の自身の機能を有する能動ダイであり、マルチチップパッケージ100の第3のダイ(ダイ120とダイ130とを第1および第2とする)を構成する。この実施形態では、ブリッジ140は、ハイブリッドアセンブリ用の設計を有してよく、例えば、能動ダイの同じ面(表面)に準備されたワイヤボンド接続のためのフリップチップインターコネクトおよびパッド用のバンプを両方とも備えていてよい。さらに、これら実施形態では製造費を低減させることができる。例えば、別の処理ユニットとの接続に加えてオンパッケージ外部メモリをも要求される処理ユニットダイを、高速ローカルメモリ機能を有する単一のブリッジダイにより実現することで、ブリッジが両方の機能を果たすので、さらなる部材を設ける必要がなくなる。
【0029】
一例としては、能動ダイは、シリコン製の能動ダイであってもよいし、能動ダイが、ガリウム砒素(GaAs)、シリコンゲルマニウム(SiGe)等の他の半導体材料、または任意の他の適切な半導体材料または半導体材料の組み合わせを含んでよい。本記載では「シリコン製の能動ダイ」と称する場合があっても、任意の適切な半導体材料または材料の組み合わせによる能動ダイを利用することもできる点に留意されたい。また、ここで能動ダイと称する場合、その材料がいずれのものであっても、ブリッジとしての機能および他のダイとの接続機能は有している点を理解されたい。
【0030】
例示される実施形態では、面111および面213の交差部にエッジ117が生成されている。
図1Aでは、エッジ117は、基板110の内縁に沿っていることから、基板内部エッジと称される。これに対して、
図1Bおよび
図1Cのエッジ117は、基板110の外縁に沿っていることから、基板外部エッジと称される。後者の実施形態(
図1Bおよび
図1C)では、面213は、基板110の外縁(基板110全体を取り囲む周辺部)の一部を成し、これに対して前の実施形態(
図1A)では、面213は、基板110の内縁(基板110の内部に設けられている特徴部分(例えばアパーチャ119)を取り囲む周辺部)の一部を成しているが、基板110の全てを取り囲んでいるわけではない。
【0031】
図示されているように、ダイ120および130は、基板110の内縁および外縁から突出するように形成され、ダイ120の部分221がエッジ117から突出しており、同様に、ダイ130の部分231がエッジ117から突出している。上述したように、ダイが基板内部エッジから突出する、という場合には、基板110はアパーチャ119等のアパーチャを有していることが示唆される。少なくとも一部の実施形態では、このアパーチャは、ブリッジ140より僅かに大きい。設計要件によって複数のブリッジが必要となる場合には、複数のアパーチャを設けたり、より小さなアパーチャをより大きなアパーチャに組み合わせて、複数のブリッジを収容させたりすることもできる。基板外部エッジから突出する、という場合には、上述して且つ
図1Bに示すように、ダイ120および130は、パッケージ基板の周辺付近に取り付けられているということになる。しかし一部の場合には、突出量が望ましい程度を超える場合もあり、これは、I/Oルーティング、配電、熱管理機能に悪影響を及ぼすことがある。これらの課題は、
図1Cに示すようなスロットのあるパッケージ基板を利用して克服することができる。
【0032】
図2から分かるように、エッジ117から突出する(且つ、ブリッジ140に接続されている)、ダイ120および130の部分(つまり、部分221および231)は、ダイ120および130の突出していない部分におけるインターコネクト構造のものより、より小さなピッチのインターコネクト構造を有する。これは、上述した、ブリッジ140の内部および外部両方で達成可能なピッチに関する特徴と矛盾しない。一実施形態では、細かいピッチのインタフェース(部分221および231に含まれているようなもの)は、ダイ120および130の、突出していない部分における粗いピッチのインタフェースとは別個に形成される。本文書では、この「細かいピッチ」のインターコネクト構造が、全て他の「細かいピッチ」のインターコネクト構造と同じピッチでなくはならないわけではなく、同様に、「粗いピッチ」のインターコネクト構造が、全て他の「粗いピッチ」のインターコネクト構造と同じ(粗い)ピッチでなくてはならないというわけではない、という点に留意されたい。寧ろ、「細かいピッチ」のインターコネクト構造は、総じて、「粗いピッチ」のいずれよりも細かいピッチを有しているが、インターコネクト構造間でそれぞれピッチの個体差はある、と捉えるとよいだろう。密度の高い、シリコン製のブリッジのダイからダイへのインターコネクトの電気信号分析により、リピータを利用しなくても、関連する密度で、および必要な長さにおいて(例えば2ミリメートル以下)、信号伝達が可能であることが証明されている。加えて、少なくとも1つの実施形態では、これらのインターコネクト構造の一部または全てが、フリップチップまたは制御されたコラプス・チップ・コネクト(C4)接続を含んでもよい。(「フリップチップ」および「C4」ラベルは、ここでは交換可能な概念として利用される。)これらの接続法は当技術分野で公知であるので、その製造法が、利用される特定の技術(リフロー、熱圧着結合、その他のプロセス)に対して透明性を有する、ということ以外の構造および製造法に関する説明を控える。
【0033】
以下に述べる理由から、一部の実施形態では(例えばブリッジ140がシリコン製の能動ダイである場合等)、ブリッジ140を、ワイヤボンド241を利用して基板110に取着する。(図面の記載を曖昧にしないように、これらのワイヤボンドは、
図1A−
図1Cには記されていない。)
図2には、ワイヤボンド241は一部のみ示されているが、これは、概略図を占めそうとすると、ワイヤボンドの全体を示すことが難しかったからである。ただ、ワイヤボンド241は、途切れずに、ブリッジ140から基板110へと続いており、ブリッジ140と基板110とを電気接続していることは理解されたい。
【0034】
上述したように、ここで記載するブリッジ140または他のブリッジ/衛星ダイにはTSVは不要である。衛星ダイは、フリップチップ(フェースツーフェース)接続を利用して処理ユニットに接続されることで、処理ユニットと衛星ダイI/Oを相互接続して、ダイからダイへのブリッジの機能を提供するインタフェース(必要である場合)を提供する。衛星ダイの他の(より遅い)I/Oの全てまたは一部、およびその電力およびグランド接続は、一部の実施形態では、ワイヤボンドにより供給される。これは、コストを節約できる可能性を示している。ワイヤボンドを利用してI/O、電力、およびグランド接続を供給することに伴う、これらの接続を接続処理ユニットダイで供給することより優れた利点の1つに、処理ユニットダイが、処理ユニットダイ自身が必要としない電力またはさらなるI/Oを提供するのに必要となるインフラストラクチャが不要になり、このさらなるインフラストラクチャおよびこれに関するオーバヘッドがある場合には、処理ユニットダイの面積が大きくなってしまい、処理ユニットのコストが実質的に上昇してしまうので、ワイヤボンドを利用すると好適である。さらに、衛星ダイなしに利用された場合、このさらなるインフラストラクチャは、処理ユニットにおいて無用なものとなる。
【0035】
図3は、本発明の一実施形態におけるマルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法300を示すフローチャートである。一例として、方法300は、
図1A、
図1B、および
図2に示すマルチチップパッケージ100に類似したマルチチップパッケージを形成する製造方法の一部を示していてよい。これらの図面は、2つのダイを接続する単一のブリッジを示しているが、本発明の他の実施形態は、2を超える数のダイおよび/または1を超える数のブリッジに関するものであってもよい。
【0036】
方法300の段階310で、第1面、これに対向する第2面、および、第1面から第2面に延びる第3面を備える基板を提供する。例えば、基板は、基板110のようなものであってよく、第1面、第2面、および第3面は、それぞれ、基板110の面111、面112、および面213に類似したものであってよい。面111および112が先ず
図1Aに示されており、面213は
図2に示されている。一実施形態では、段階310は、第3面が基板の内周の一部を成すように、基板のアパーチャを形成する段階を含んでよい。例えば、この実施形態により、
図1Aに示すもののようなMCPが形成されてよい。別の実施形態では、段階310は、第3面が、基板の外周の一部を成すように、基板のスロットを形成する段階を含んでよい。例えば、この実施形態により、
図1Cに示すもののようなMCPが形成されてよい。これら実施形態はどちらも、本明細書に記載されている、基板のキャビティにブリッジを埋め込む技術よりも低コストであるという特徴を有する。実際、コアのない基板または他の薄い基板を利用する場合には、これらの実施形態以外の利用は考えられない。例えば、上述したアパーチャまたはスロットは、機械的またはレーザによるドリル、ミリング、ルーチング(routing)、打ち抜き加工(stamping)、穿孔(punching)、エッチング等によって形成されてよい。
【0037】
方法300の段階320では、第1のダイの一部が基板の第1面のエッジを越えて延びるように、基板の第1面に第1のダイを取着する。一例では、第1のダイは、
図1Aに始めに示されたダイ120に類似したものであってよい。別の例としては、基板の第1面のエッジは、エッジ117に類似しており、エッジを越えて延びる第1のダイの部分は、ダイ120の部分221に類似していてよく、これは
図2に先ず示されている部分である。
【0038】
方法300の段階330では、第2のダイの一部が基板の第1面のエッジを越えて延びるように、基板の第1面に第2のダイを取着する。一例では、第2のダイは、
図1Aに先ず示されているダイ130に類似したものであってよい。別の例としては、エッジを越えて延びる第2のダイの部分は、ダイ130の部分231に類似しており、これは
図2に先ず示されている部分である。一実施形態では、段階320および330を、単一の段階に組み合わせてもよい。段階330および320(または、2つ組み込まれた単一の段階)のダイ取着においては、同じまたは別の実施形態において、はんだの自動整列により促進される整列機能を含む。一実施形態では、このようなはんだの自動整列機能は、粗いピッチのMCPダイ取着のための1または複数の段階に行われ、基板の第一面の、リソグラフィーにより定義された単一のはんだマスクパターンにより、ダイ同士が互いに対して正確に位置決めされてよい。
【0039】
方法300の段階340では、複数の導電部および/または光伝導部を含むブリッジを提供する。一例としては、ブリッジは、
図1Aに始めに示したブリッジ140に類似したものであってよい。従って、幾つかの実施形態では、ブリッジが能動シリコンダイであってよい。別の例では、導電部は、MCPの領域間または部材間を導電させるのに適した当技術分野で公知の金属トレース等であってよく、光伝導部は、例えば、窒化シリコン導波路、リブ導波路等の光導波路であってよいし、または、回折格子、マイクロミラおよびレンズ等の光結合部であってもよい。
【0040】
方法300の段階350では、ブリッジの下方に基板の部分が存在しないように、基板の第3面に隣り合うようにブリッジを配置する。この構成により、それぞれ熱膨脹係数(CTE)が大きく異なっている材料を有するブリッジと基板との間を機械的に分離することができる。さらに、ブリッジを拘束しないので、移動時に、精細なピッチの接合部に対して曲げ荷重が加わらないことから、パッケージへの圧力という点で利点が生じる。従って方法300を利用すると、アパーチャまたはスロット等の中のブリッジ(bride)周辺の空間をアンダーフィル材料またはカプセル材料で充たす必要がなくなると思われる。例えば、段階350を、当技術分野で公知のピックアンドプレース機械を利用して行うことができる。
【0041】
方法300の段階360では、第1のダイおよび第2のダイにブリッジを取着して、第1のダイと第2のダイとを電気的または光学的に接続する。従い、段階360は、パッケージの裏面から取着させることができる(つまり、方法300は、「最後がブリッジの(bridge last)」)プロセスフローを構成しているといえるだろう。ブリッジの下方に基板の部分が存在しないことから、この「最後がブリッジの」プロセスフローを利用することにより、完全な厚みのブリッジを利用することができるようになることが考えられ、厚みの薄いブリッジを利用せねばならない他のプロセスフローと比べて有利である(熱機械の観点から、精細なピッチのインターコネクトの信頼性を高めるために、ブリッジを薄くするほうが好ましい場合、または、形状因子または機械クリアランス(mechanical clearance)を向上させるためにブリッジを薄くするほうが好ましい場合以外は)。さらに、「最後がブリッジの」プロセスフローにより、組み立てフローを大幅に変更することなく、それぞれ異なる高さのダイまたはダイスタックを有するMCPを作成することができ、しかも、あるMCPが大きくても小さくてもその構成に複数のブリッジを組み込むことができるような拡大縮小可能な解決法が提供される。
【0042】
一実施形態では、段階360は、熱圧着プロセスを利用して行うこともできる。別の実施形態では、段階360は、はんだリフロープロセスの利用を含む。当技術分野で公知であるが、熱圧着法では温度および圧力を制御するが、はんだリフロープロセスでは温度のみを制御する。さらには、はんだリフロープロセスはスループットの高いバッチプロセスであることが公知である。熱圧着法は、通常は連続プロセスであるが、連動する圧着装置("ganged" bonder)により、一度に複数のユニットを処理することができるようになる。熱圧着法はプロセスが柔軟でありプロセスパラメータの制御が容易であることから、精細なピッチのインターコネクトを生成する一部の実施形態では必須である。
【0043】
方法300の段階370では、ワイヤボンドによりブリッジを基板に取着する。例えば、ワイヤボンドは、
図2に示したワイヤボンド241に類似したものであってもよい。段階370は、例えば、ブリッジが能動ダイである実施形態で実行することができる。しかし、段階370は方法300の全ての実施形態で行われる必要はないことを理解されたい。
【0044】
図4は、本発明の別の実施形態におけるマルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法400を示すフローチャートである。方法400は、始めにMCPダイにブリッジを正確に配置して、次に、ブリッジおよびダイをパッケージ基板に取着する組み立てプロセスである。本来は、この後続するブリッジおよびダイのパッケージへの取着は、始めに行うダイにブリッジを取着するプロセスにおいて行うほうが、バンプの混ざった(mixed bump)、精細なピッチにより起こりがちな問題がなくなるために、より容易に思われる。方法400は、例えば、切り込みを有する基板を提供できず、設計上、外部基板エッジに突き出し部を設けることができない場合等に利用することができる。方法400および関連するマルチチップパッケージ500は、さらに
図5−
図8に、本発明の実施形態における製造プロセスの様々な局面におけるマルチチップパッケージ500の断面図として示されている。
【0045】
後述するように、方法400は主に、キャリアへのダイの取着、1以上のブリッジのダイへの精細なピッチによる組み立て、キャリア、ダイ、およびブリッジ(1または複数)のパッケージ基板への粗いピッチによる組み立て、および(必須ではないが)キャリア剥離に関したものである。この方法の、ここに記載する1以上の他の方法または実施形態より潜在的に優れている点は、パッケージ基板を、様々なバンプが混ざったピッチの組み立てフローにおける機械的参照点として利用する必要がなくなり、精細なピッチのインターコネクトと、粗いピッチのインターコネクトとを別のステップで形成することができるということである。さらに、方法400は、ブリッジを三次元で正確に配置することができる。上述したように、ブリッジの正確な配置は、後工程であるダイ取着において重要となる、全バンプフィールドの画定を良好にする観点から重要と思われる。インターコネクトが高密度であると、この要件がさらに重要となる。
【0046】
方法400の段階410で、第1のダイおよび第2のダイをキャリアに取着する。ダイを配置する際に、前に配置したダイの上に、またはサブアセンブリの他の部材(キャリア等)の上に適切な基準マークを基準として設けることもできる。一例としては、第1のダイおよび第2のダイは、それぞれ、
図1Aに始めに示したダイ120およびダイ130に類似していてよい。別の例としては、第1のダイおよび第2のダイは、
図5に始めに示したダイ520およびダイ530に類似していてよい。ダイ520には、精細なピッチのインターコネクトコネクト521および粗いピッチのインターコネクト522が取着される。ダイ530には、精細なピッチのインターコネクトコネクト531および粗いピッチのインターコネクト532が取着されるより詳しくは、
図5および後続する図に示すように、ダイ520は、インターコネクト構造521を含む部分526、および、インターコネクト構造522を含む部分527を有する。同様に、ダイ530は、インターコネクト構造531を含む部分536、および、インターコネクト構造532を含む部分537を有する。上述したように、インターコネクト構造521および531は、第1の(精細な)ピッチを有し、インターコネクト構造522および532は、第1のピッチとは異なる第2の(粗い)ピッチを有する。既に上述したように、部分526および536はブリッジに(精細なピッチのインターコネクト521および531経由で)取着されている。インターコネクト構造521および531は、通常はシリコン構造に対するシリコン(silicon to silicon structure)であり、有機物構造に対するシリコン(silicon to organic structure)ではない。一例では、これにより、典型的には2つの材料間のCTEの不整合に起因する問題を未然に防ぐことができる。
【0047】
キャリアは、
図5に始めに示したキャリア505に類似したものであってもよい。一実施形態では、キャリアは、総合熱拡散器(IHS:integrated heat spreader)を含む。一例としては、熱拡散器は、銅製などであってよい。銅製(など)のIHSは、熱伝導性が高いので、パッケージとして熱的に向上したものとなる。
図5の実施形態では、ダイ520および530は、キャリア505に対して、熱界面材料(TIM)等を含んでよい接着剤507により取着されている。
【0048】
方法400の段階420では、ブリッジを第1のダイおよび第2のダイに取着する。この段階では、精細なピッチのインターコネクト構造のみを取着する点に留意されたい。バンプピッチを小さくするためには、精度の高いピックアンドプレース機器が必要である。ここでも、オンダイの基準マークを利用すると、首尾よく結合することができて便利であろう。一例としては、ブリッジは、
図1Aに始めに示したブリッジ140と類似したものであってよい。別の例では、ブリッジは、ブリッジ140同様に、シリコン製であっても、能動シリコンダイであってもよい
図5に始めに示したブリッジ540に類似したものであってよい。一実施形態では、段階420は、ブリッジおよびダイ同士を結合させる熱圧着プロセスを含む。他の実施形態では、段階420は、はんだリフロープロセスまたは当技術分野で公知な別の取着手順を含む。
【0049】
方法400の段階430で、基板を提供する。一例としては、基板は、
図1Aに始めに示した基板110に類似したものであってよい。別の例では、基板は、
図6に始めに示した基板610に類似したものであってもよい。基板610は、例示されている実施形態では、保護材料612(アンダーフィル材料、カプセル材料、エポキシ樹脂等)が外囲するブリッジ540を含むキャビティ615を含む。材料612は、機械的にブリッジ540および基板610を切り離すために準拠(compliant)または柔軟性のあることが望ましく、その存在は、ダイ520および530のアンダーフィル材料に影響しないことが望ましい。
【0050】
また別の例としては、基板は、
図7に始めに示した基板710に類似したものであってよい。
図7の実施形態では、ダイ520および530は、マルチチップパッケージ500のダイ層750に形成または配置される。基板710はキャビティを有さず、ブリッジ540よりもかなり薄いブリッジ740は、基板710の表面に存在しており、または、基板710とダイ520および530に位置している。言い換えると、ブリッジ740は、ダイ層750と基板の表面との間に位置している。(他の点ではブリッジ740は、ブリッジ540および140に類似していてよく、一部の実施形態では能動ダイであってよい。)
図7の実施形態ではさらに、インターコネクト構造521、522、531、および532の1以上を、厚みの薄くなったブリッジ740を収容できるように修正する必要がある場合もある。例えば、異なるパッケージ形状に対応させるために、インターコネクト構造522および532を長くしつつ、インターコネクト構造521および531を短くする必要がある場合がある。ここに記載する他の実施形態では、インターコネクト構造521、522、531、および532の1以上がフリップチップ接続を含んでよい。ブリッジ740は、方法400の段階420の前またはこの段階中の処理をし易くするために自身のキャリアを必要とするので、十分薄くてよい。
【0051】
方法400の段階440では、基板に第1のダイおよび第2のダイを取着する。この段階では、(ブリッジ領域外に)大きなピッチのダイバンプのみを取着する。バンプピッチが大きいので、通常はより安価なピックアンドプレース機器が利用可能である。段階440を行った後のマルチチップパッケージ500の外見は、基板610を利用する一実施形態として
図6に、基板710を利用する一実施形態として
図7に示されている。
【0052】
一部の実施形態では、段階440の後には、キャリア除去が行われる。一例では、これは、接着剤を剥離(peeling)、切削(cutting)、エッチング、または溶融することにより行うことができ、または、キャリアをダイから分離させることで行うこともできる。
図8は、キャリア505除去の後のマルチチップパッケージ500を示す。
図7のキャリア505を取り除くこともできる(不図示)。他の実施形態では(例えばキャリアが熱拡散器であるような場合)、段階440を行わず、キャリアをその位置に永久保存する。
【0053】
また別の実施形態では(不図示)、それぞれ異なる厚みのダイ、単一のダイおよびダイスタックの組み合わせ、またはそれぞれ異なる高さのスタック同士を収容するために、キャリアまたはIHSに段差をつけて(step)、ブリッジからダイへと取着させる前に、個々のブリッジにより相互接続されるバンプ同士を同一平面上に配置することができる。適切な段差(steps)またはキャビティは、キャリアまたはIHSを整合させることで生成することができる。
【0054】
方法400の段階450では、ワイヤボンドを利用してブリッジを基板に取着する。例えば、ワイヤボンドは、
図2に示すワイヤボンド241に類似していてよく、または
図8に示すワイヤボンド841に類似していてよい。(
図7の実施形態は、さらに、ワイヤボンドを含んでよく、言い換えると、ブリッジ740がさらに一部の実施形態では、ワイヤボンドにより基板710に接続されてよい。ワイヤボンドは
図7に示されていないが、これは、図面が断面図であることに加えて、キャリア505を示していることにより、ワイヤボンドを明示することが難しかったため、または、キャリア505の除去後にワイヤボンドが追加されたためである。)
図8では、全体図であることからワイヤボンドの全貌を示すことが難しいことから、ワイヤボンド841は一部のみが示されている。しかし、ワイヤボンド841は、ブリッジ540から基板610へ途切れることなく続いており、ブリッジ540と基板610とが電気接続される。段階450は、例えばブリッジが能動ダイであるような実施形態で行うことができる。段階450は、方法400の全ての実施形態で行わなくてはならないわけではないことも理解されたい。
【0055】
図9は、本発明の一実施形態におけるマルチチップパッケージ900の断面図である。
図9に示すように、マルチチップパッケージ900は、複数のパッド918を内部に含むキャビティ915基板910、基板910に取着されるダイ920およびダイ930、面941と、これに対向する面942とを有するブリッジ940、およびブリッジ940の面942に複数のジョイント960を含む。一例としては、パッド918および接合部960は、電気的には機能しなくてよい。パッド918は、従来の構築プロセスにおいて既に生成されたものであってよく、次のキャビティ生成中にレーザミリング等により露呈させられる。
【0056】
例示されている実施形態では、カプセル化材料945は、少なくとも部分的にキャビティ915内のブリッジ940を取り囲む。一例としては、基板910、ダイ920、ダイ930、およびブリッジ940は、それぞれ
図1Aの基板110、ダイ120、ダイ130、およびブリッジ140に類似したものであってよい。従って一部の実施形態では、ブリッジ940は能動ダイであってよい。図面に示すように、ダイ920および930は、ブリッジ940の面941に取着されており、ブリッジ940の少なくとも一部分がキャビティ915の内部に位置して、複数の接合部960をパッド918と位置合わせして、ブリッジ940がダイ920およびダイ930の間を電気的または光学的に接続するようにする。
【0057】
ダイ920は、複数のインターコネクト構造921を含む部分926、および、複数のインターコネクト構造922を含む部分927を有する。同様に、ダイ930は、複数のインターコネクト構造931を含む部分936、および、複数のインターコネクト構造932を含む部分937を有する。インターコネクト構造921および931は、第1の(精細な)ピッチを有し、インターコネクト構造922および932は、第1のピッチとは異なる第2の(粗い)ピッチを有する。部分926および936は、ブリッジに(精細なピッチのインターコネクト構造921および931を介して)取着される。
【0058】
既に上述したように、一部の実施形態(例えばブリッジ940が能動ダイである例)では、ブリッジ940は、ワイヤボンドを利用して基板910に取着される。
図9には、図面の性質上描くことが難しいことから、これらワイヤボンドを描いていない。しかし、ここで示す他の図面同様の方法で、ワイヤボンドは途切れなくブリッジ940から基板910へと続いており、ブリッジ940と基板910とが電気接続される。
【0059】
図10は、本発明の一実施形態におけるマルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法1000を示すフローチャートである。例えば方法1000は、
図9に示したマルチチップパッケージ900に類似したマルチチップパッケージを形成する製造プロセスの一部を表したものであってよい。
【0060】
さらに後で詳述するように、方法1000は、概して、パッケージ基板を提供して、シリコンその他のブリッジのキャビティをマシニングして、または形成して、キャビティ床パッドにフラックスを吹きかけて、裏面にはんだバンプを有するブリッジをピックアンドプレースして、ブリッジの自己整列したはんだで、はんだリフローを行い、フラックスを解除して(洗浄されていないフラックス(no-clean flux)またはフラックスを利用しない取着プロセスを利用する場合以外)、ブリッジをカプセル化して、能動ダイを組み立てることに関する。このプロセスの潜在的な利点は、パッケージ上の複数のブリッジおよびパネル上の数多い基板によって大きさを容易に変えることができる点である。
【0061】
方法1000の段階1010で、複数の埋め込みパッドを有する基板が提供される。例えば基板およびパッドは、それぞれ
図9の基板910およびパッド918に類似していてよい。
【0062】
方法1000の段階1020では、パッドがキャビティの床で露呈するように、キャビティを基板に対して設ける。例えばキャビティは、
図9のキャビティ915に類似したものであってよい。一実施形態では、段階1020は、レーザミリングプロセス、プラズマエッチング/反応性イオンエッチング(RIE)プロセス等を利用して行うことができる。キャビティ915の形成において、電気的に機能しない(ダミーの)またはその他のパッド918を、キャビティフロアで露呈させる。一実施形態では、これらは、従来の基盤構築プロセス中に予め形成され、1以上の誘電体構築層に埋め込まれたものであってよい。パッド918は、銅製で、無電解ニッケル、無電解金めっき仕上げ(ENIG)等の、はんだに導電性を有する(conductive to soldering)適切な表面仕上げを行うことができる。パッドの厚みは、キャビティの生成にレーザミリングを利用して、パッド層でレーザ処理をやめる場合には、最小値が約10μmであることが望ましい。接合パッド(mating pads)をブリッジ940の裏面に設けてよく、ブリッジは、標準的なメタライゼーションおよびバンプ技術を利用して、十分の時間前もって(おそらくはウェハレベルにおいて)バンプされてよい。ソルダーレジスタ層もブリッジ940の裏面に追加することができる。
【0063】
方法1000の段階1030で、パッドに対応するバンプを有するブリッジを提供する。(バンプとパッドとの間の対応関係は、バンプの数とパッドの数とが、互いに等しいことを意味しているのではなくて、信頼性高く機械的接合を可能とする程度にバンプとパッドとが対応している関係にあることを示しうるが、必ずしもいつもそう示しているわけではない。)一例としては、ブリッジは
図9に示すブリッジ940に類似していてよく、従って一部の実施形態では能動ダイであってよく、形成される接合部は、
図9にも示す接合部960と類似したものであってよい。
【0064】
方法1000の段階1040では、バンプとパッドとを互いに位置合わせするように、ブリッジをキャビティ内に配置する。段階1040で、ブリッジを基板に取着する。一実施形態では、バンプおよびパッド同士の位置合わせは、リフローおよび接合部生成段階で、はんだの自己整列機能を利用して行われる。液体はんだの表面張力を駆動力として利用する、電子部品のはんだの自己整列機能は、当技術分野で公知である。はんだ接合部のアレイを注意深く設計することにより、1マイクロメートルのオーダ(ここでは「ミクロン」「マイクロメートル(μm)」と称される)の位置公差でxおよびy方向に自己整列させることができる。z方向(高さ方向)に正確に位置合わせするには、はんだ量を制御することができる。次に、正確に位置合わせされたブリッジをカプセル化することで、ブリッジを正確に定義された位置に固定(lock)することができる。このようにして得られたハイブリッドのパッケージ基板は、次にダイ取着モジュールへと供給してよい。
【0065】
方法1000の段階1050で、第1のダイおよび第2のダイが提供される。例えば、第1のダイおよび第2のダイは、それぞれ、両方とも
図9に示されているダイ920およびダイ930に類似したものであってよい。
【0066】
方法1000の段階1060で、第1のダイおよび第2のダイを、ブリッジおよび基板に取着する。一実施形態では、段階1060は、フラックス放出段階、ピックアンドプレース段階、および、リフロー段階を含む。
【0067】
既に上述したように、I/O密度が非常に高く、ブリッジインターコネクトのピッチが非常に精細な場合には、MCPの組み立て(ダイ接合)を成功させるために正確な位置合わせが必要となる。従って一部の実施形態では、
図9に示すように、ブリッジ940の裏面(つまり面942)に位置する接合部960を利用して、他のパッケージ基板バンプに対してブリッジ940を正確に位置合わせする。はんだの自己整列機能によって最終的に、部材を、xおよびy方向に1μmのオーダの位置公差で位置合わせすることができる。はんだの代わりに、表面張力原理に基づき自己調節する機能を有する適切な非導電性の材料を利用することもできる(結合時の接着エネルギーを最小限に抑える)。
【0068】
方法1000の段階1070では、ワイヤボンドを利用してブリッジを基板に取着する。例えば、ワイヤボンドは、
図2に示すワイヤボンド241に類似していてよく、または
図8に示すワイヤボンド841に類似していてよい。段階1070は、例えばブリッジが能動ダイである実施形態等で行われてよい。段階1070は、方法1000の全ての実施形態で行う必要はない。
【0069】
図11Aは、本発明の一実施形態におけるマルチチップパッケージ1100の断面図を示す。
図11Bおよび
図11Cは、マルチチップパッケージ1100の2つの異なる実施形態の、
図11AのラインB−Cで切り取った断面図を示す。
図11A−
図11Cに示すように、マルチチップパッケージ1100は、基板1110、基板1110にフリップチップ接続1121で取着された能動ダイ1120(
図11Aでは、これらは、例示する目的で透明に示されている能動ダイ1120の部分1125を通して観察可能である)、および能動ダイ1130(能動ダイ1120にフリップチップ接続1131で取着されており、ワイヤボンド1141で基板1110に取着されている)を含む。
【0070】
図面から分かるように、マルチチップパッケージ1100は、ハイブリッドに組み込まれた衛星ダイが単一のオンパッケージ(処理ユニット)ダイに取着されている一実施形態である。このような構成により、処理ユニットと衛星ダイとの間で高密度、高速のフリップチップ接続が可能となり、さらには、処理ユニットダイが衛星ダイの機能を利用することができるようになる。高密度のインターコネクトが必要ない場合には(例えば、衛星ダイの機能によって)、フリップチップインターコネクトは、比較的粗いピッチであってよい。加えて、さらに衛星ダイが必要とする、これらに限られないが、電力および接地接続等の接続は、処理ユニットダイにより曖昧にされない衛星ダイの面に位置するワイヤボンドにより提供されてよい。
【0071】
一部の実施形態では、基板1110は、能動ダイ1130が少なくとも部分的に内部に位置しているキャビティを含む。このようなキャビティは
図11Bに見ることができ、
図6、
図8、および
図9にも例示されている。他の実施形態では(
図11C参照)、基板1110は、第1面、これに対向する第2面、および、第1面から第2面に延びる第3面を有するが(
図11Cの参照番号には存在しないが、上述したアパーチャまたはスロットを形成しうる)を有し、能動ダイ1120が、基板1110の第1面にフリップチップ接続1121を介して取着されており、能動ダイ1130が、ワイヤボンド1141を用いて基板1110に取着されており、能動ダイ1130の下方には基板1110の部分が存在しない。これらの実施形態は、
図1A−
図1C、および
図2との関連で記載したものと類似している。これらのケース各々では、衛星ダイを収容するキャビティ、アパーチャ、スロット等は、処理ユニットダイのバンプフィールドと部分的に重なってよく、これにより、ここに記載する衛星ダイと処理ユニットとの間にフリップチップ、高速、高密度の接続を実現する。
【0072】
能動ダイ1130は、領域1138および領域1139を有し、領域1138は、能動ダイ1130(下)および能動ダイ1120(上)の部分の間に位置する重複領域である。図示されているように、この重複領域は、下方のダイが上方のダイの直下にはならないような、能動ダイ1120および1130の部分重複部分であってもよい。重複領域は、能動ダイ同士を電気的または光学的に接続する1以上のフェースツーフェースのフリップチップ接続位置であってよい。再度例示されている実施形態を参照すると、フリップチップ接続1131は領域1138に位置しており、ワイヤボンド1141は、領域1139内の能動ダイ1130に取着されている。
【0073】
例示されている実施形態では、能動ダイ1130は、ワイヤボンド1141により基板1110に取着されている。能動ダイ1130の一端には、二行のワイヤボンドが設けられるよう示されている点に留意されたい。一部の(例示されていない)実施形態では、3以上のワイヤボンド行を製造することもできる。しかし、このような複数の行は、単一の行で達成されるような、35μmのパッドピッチほど(約29ボンド/mmのダイエッジに対応する)の細かいピッチと同程度の精細なピッチは達成できないと思われる。電力および接地接続については、最小ピッチワイヤボンド機能は必要なく、より狭いピッチの、より厚みの大きなボンディングワイヤも許容できたり、場合によっては好ましかったりする。示した例は、全てのここに示した例同様に、限定を意図しておらず、例示されていない実施形態では、これより多いまたは少ない二重ワイヤボンド行(これら行を含まない実施形態も含む)、3以上のワイヤボンド行を有する1以上の部分、これより多いまたは少ない数のワイヤボンドを有するこれより長いまたは短い行を利用することもでき、能動ダイの全ての面ではなくて一定の面沿いのワイヤボンドのみを利用することもでき、または任意の他の有用なワイヤボンド構成を採用することもできる。
【0074】
一実施形態では、能動ダイ1120は、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)等の処理ユニットダイであり、能動ダイ1130は、メモリ(高速DRAM、外部SRAM、eDRAM等の揮発性メモリ、および、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ)、グラフィック処理、配電に関する電圧規制、無線周波数(RF)、およびこれらの有用な組み合わせ等の機能を有する衛星ダイである。様々な実施形態における衛星ダイは、システムオンパッケージ(SoP)、または光電子機能を有するフォトニクスダイで利用されるMEMS(メムス)チップ、センサチップであってもよい。能動ダイ1130は、能動ダイ1120に接続され、能動機能を共有することができるために、ここでは衛星ダイと称される場合もある。一部の実施形態では、能動ダイ1130はさらに、能動ダイ1120に加えて、
図11A−
図11Cに示されていない1以上の他のダイに接続され、能動機能を共有することもできる。衛星ダイが2以上の能動ダイに接続されている場合には、衛星ダイは、これら能動ダイ同士を電気的または光学的に接続しても、しなくてもよく、言い換えると、衛星ダイは、上述したような、これら能動ダイの間のブリッジとして機能してもしなくてもよい。
【0075】
図12は、本発明の一実施形態における能動ダイ1130の平面図である。能動ダイ1130の大きさは、
図11Aから
図11Cよりも
図12におけるほうが若干大きい。
図12に示すように、能動ダイ1130の領域1138は、セクション1201およびセクション1202を有する。セクション1201は、第1の密度を有する複数のフリップチップ接続1231を含み、セクション1202は、第1の密度より低い第2の密度を有する複数のフリップチップ接続1131(先ず
図11Aに示したもの)を含む。接続をより高い密度またはより低い密度のいずれにするかは、能動ダイ1130の機能に応じて変えてよい。
【0076】
図示されている実施形態では、領域1138はさらに、第1の密度より低く、一実施形態では第2の密度と同じ、または実質的に同様の第3の密度を有する複数のフリップチップ接続1233を含むセクション1203を含む。任意の1以上のセクション1201、1202、および1203における接続は、能動ダイ1130の機能に能動ダイ1120をアクセスさせるよう、またはこの逆のアクセスを可能とするよう、利用することができる。
図12の実施形態では、セクション1201は、セクション1202およびセクション1203の間に位置しているが、他の構成も当業者には容易に分かるように可能である。例えば、能動ダイ1130は、単一の(高)密度のみ、単一の(標準または低い)密度のみ、高密度のあるセクションと、低密度の別のセクションが任意の適切な構成で配置された接続のフリップチップ接続等を有してよい。さらに、ここでは任意の1以上のブリッジ140、540、740、および940が、これらブリッジが能動ダイである実施形態では、能動ダイ1130について記載された特徴、構成、機能等を有してもよい。同様に、ダイ120、130、520、530、920、および930の任意の1以上は、能動ダイ1120に類似していてもよい。
【0077】
能動ダイ1130は、能動1120に接続される以外にも、1以上の能動ダイにも接続されていてもよいことは上述したとおりである。これも上述したように、一部の実施形態では、能動ダイ1130は、能動ダイ1120とこれらのさらなる能動ダイとの間のブリッジとして機能する。この例は、これらの図面のブリッジを能動ダイと考えると、
図1A―
図1C、
図2、および
図6−
図9に示されている。
図13はさらに、本発明の一実施形態における能動ブリッジまたは衛星ダイ1330について可能性のある構成を示す。
【0078】
図13に示すように、能動ダイ1330は、領域1138に類似した領域1338を含む。例えば例示されている実施形態では、領域1338は、領域1138同様に、それぞれが上述した特徴および部材を含むセクション1201、1202、よび1203を含む。導電性および/または光伝導性を有するブリッジトレース1370は、領域1138のセクション1201と、領域1338の対応するセクションとの間に延びており、能動ダイ1330が架橋するダイの間で導電または光伝導する。これらのダイは
図13には示されていないが、例えば、能動ダイ1120について上述したものと同様の方法で、フリップチップ接続1131、1231、および1233を利用して能動ダイ1330に取着されてよい。
【0079】
図14は、本発明の一実施形態におけるマルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法1400を示すフローチャートである。例えば、方法1400により、
図11Cに示すようなMCPを得ることができる。(
図11Bに示すようなMCPは、第2のダイを省いて方法1000または方法400同様の方法により形成することができる。)
【0080】
方法1400の段階1410では、基板が提供される。一例としては、基板は、
図11Cに示したような基板1110に類似していてよい。
【0081】
方法1400の段階1420では、第1の能動ダイを、第1のフリップチップ接続を利用して基板に取着する。例えば、第1の能動ダイおよび第1のフリップチップ接続は、それぞれ、
図11A−
図11Cに示すような能動ダイ1120およびフリップチップ接続1121に類似していてよい。
【0082】
方法1400の段階1430では、第2の能動ダイを、第2のフリップチップ接続を利用して、第1の能動ダイに取着する。例えば、第2の能動ダイおよび第2のフリップチップ接続は、それぞれ、
図11Aに示す能動ダイ1130およびフリップチップ接続1131に類似していてよい。
【0083】
方法1400の段階1440では、第2の能動ダイを基板に取着する。一実施形態では、第2の能動ダイは、
図11Aに始めに示したワイヤボンド1141のようなワイヤボンドを利用して基板に取着される。
【0084】
図15は、本発明の別の実施形態におけるマルチチップパッケージ1500の平面図である。
図15に示すように、マルチチップパッケージ1500は、基板1510、フリップチップ接続1521を利用して基板1510に取着された能動ダイ1520、フリップチップ接続1531を利用して能動ダイ1520に取着され、ワイヤボンド1541を利用して基板1510に取着された能動ダイ1530、および、フリップチップ接続1551を利用して基板1510に取着され、フリップチップ接続1552を利用してアクティブダイ1530に取着された能動ダイ1550を含む。能動ダイ1520は、能動ダイ1530内に設けられた導電性および/または光伝導性のブリッジトレース1570を介して能動ダイ1550に電気的または光学的に接続されている。従って能動ダイ1530は、能動ダイ1520および1550間を接続するブリッジとして機能する。
【0085】
例示されている実施形態では、能動ダイ1520および1550は、能動ダイ1120に関して上述し、
図11A−
図11Cに示すものと同じ、または類似した領域およびセクションを有し、これら領域およびセクションに設けられている特徴部およびその特徴も類似したものである。
【0086】
一部の実施形態では、基板1510は、能動ダイ1530の少なくとも一部が配置されるキャビティを含む。このようなキャビティは、
図15には図示されていないが、
図6、
図8、および
図9には例示されている。他の実施形態では、基板1510は、第1面、これに対向する第2面、および、第1面から第2面に延びる第3面を有し(上述したアパーチャまたはスロットを形成するように)、能動ダイ1520および1550は基板1510の第1面に取着され、能動ダイ1530の下方には基板1510の部分は存在しない。これらの実施形態は
図15には明示されていないが、
図1A−
図1C、および
図2との関連で記載したものと類似している。これら各ケースでは、衛星ダイを収容するこれらキャビティ、アパーチャ、スロット等が、処理ユニットダイのバンプフィールドと部分的に重なってよく、これにより、ここに記載する衛星ダイと処理ユニットダイとの間にフリップチップによる、高速の、高密度接続を行うことができる。このような部分的な重複を示すMCPパッケージ構成の一部の例は
図16に示されており、ここではブリッジ/衛星ダイが斜線で示されており、処理ユニットダイは無地で示されている。(パッケージ基板は
図16には示されていない。)図示されている例は、数多くの可能な構成のほんの一部のみを表しているにすぎないことを理解されたい。
【0087】
図17は、本発明の一実施形態におけるマルチチップにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法1700を示すフローチャートである。例えば、方法1700により、
図15に示すようなMCPを得ることができる。以下で、方法300で記載したものに類似した「最後がブリッジの」プロセスフローを説明する。
図15の構成は、さらに、
図8または
図9に示す基板に類似したキャビティを有する基板を用いて製造されてよい。これら構造を製造するのに適したプロセスフローは、方法400および1000に沿って処理することができ、さらに以下に記載する第3の能動ダイが、これら方法のブリッジに追加される(standing in for the bridge of those methods)。
【0088】
方法1700の段階1710では、基板が提供される。例えば、基板は、
図15に示す基板1510に類似したものであってよい。
【0089】
方法1700の段階1720では、第1の能動ダイを、第1のフリップチップ接続を利用して基板に取着する。例えば、第1の能動ダイおよび第1のフリップチップ接続は、それぞれ、
図15に示すような能動ダイ1520およびフリップチップ接続1521に類似していてよい。
【0090】
方法1700の段階1730では、第2の能動ダイを、第2のフリップチップ接続を利用して、基板に取着する。例えば、第2の能動ダイは能動ダイ1550に類似していてよく、第2のフリップチップ接続は、
図15に示すフリップチップ接続1551に類似していてよい。
【0091】
方法1700の段階1740では、第3の能動ダイを第3のフリップチップ接続を利用して第1の能動ダイに取着する。例えば、第3のフリップチップ接続は、
図15に示されているフリップチップ接続1531に類似していてよい。
【0092】
方法1700の段階1750では、第3の能動ダイを、第4のフリップチップ接続を利用して第2の能動ダイに取着する。例えば、第4のフリップチップ接続は、
図15に示されているフリップチップ接続1552に類似していてよい。第3の能動ダイが第1の能動ダイおよび第2の能動ダイ両方に取着されており、上述し、且つ
図15に示すように第3の能動ダイが導電性および/または光伝導性のブリッジトレースを含むことにより、方法1700によって、第1の能動ダイおよび第2の能動ダイが両方とも潜在的に互いに電気的および/または光学的に接続される。または、方法1700は、これらの電気的な接続または光学的な接続を生じさせるさらなる段階を含んでもよい。
【0093】
方法1700の段階1760では、第3の能動ダイを基板に取着する。一実施形態では、段階1760は、第3の能動ダイをワイヤボンドを用いて基板に取着する段階を含む。
【0094】
本発明を特定の実施形態を参照して記載してきたが、当業者であれば、様々な変更を本発明の範囲または精神を逸脱することなく行うことができることを想到するであろう。さらに、本発明の実施形態の開示は、本発明の範囲を例示する意図を有するものであり、限定は意図していない。本発明の範囲は、添付請求項が必要とする範囲のみに制限される。例えば当業者は、ここに記載するマルチチップパッケージおよび関連する構造および方法を、様々な実施形態で実施することができ、これら実施形態の説明というのは、必ずしも全ての可能性のある実施形態の完全な記載ではない場合もあることを容易に理解する。
【0095】
さらに、特定の実施形態に関して、利点、その他の効果、および問題に対する解決法を提示してきた。これら利点、効果、問題に対する解決法、および、これら利点、効果、問題に対する解決法を生じさせる、またはより顕著にさせる任意の1つのまたは複数の部材は、請求項のいずれかまたは全てにおいて、重要、必須、または本質的な特徴または部材として解釈されるべきではない。
【0096】
さらに、ここに記載した実施形態および限定は、実施形態および/または限定が(1)請求項で明らかに請求されていない場合、および、(2)均等論によって請求項に明示されている部材および/または限定の均等物または潜在的な均等物である場合に、奉納原則(doctrine of dedication)の下に一般利用可能としたものではないことに留意されたい。なお、上記の実施形態によれば、以下の構成もまた開示される。
[項目1]
第1面、対向する第2面、および、前記第1面から前記第2面に延びる第3面を有する基板と、
前記基板の前記第1面に取着された第1のダイ、および、前記基板の前記第1面に取着された第2のダイと、
前記基板の前記第3面に隣接して、前記第1のダイと前記第2のダイとに取着されたブリッジと
を備え、
前記ブリッジの下方に前記基板の部分は存在せず、前記ブリッジは、前記第1のダイと前記第2のダイとを接続する
マルチチップパッケージ。
[項目2]
マルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法であって、
第1面、これに対向する第2面、および、前記第1面から前記第2面に延びる第3面を有する基板を提供する段階と、
第1のダイの一部が前記基板の前記第1面のエッジを越えて延びるように前記第1のダイを前記基板の前記第1面に取着する段階と、
第2のダイの一部が前記基板の前記第1面のエッジを越えて延びるように前記第2のダイを前記基板の前記第1面に取着する段階と、
複数の導電性または光伝導性を有する特徴部を含むブリッジを提供する段階と、
前記ブリッジの下方に前記基板の部分が存在しないように前記ブリッジを前記基板の前記第3面に隣接した位置に設ける段階と、
前記ブリッジを前記第1のダイと前記第2のダイとに取着して、前記第1のダイと前記第2のダイとを接続する段階と
を備える方法。
[項目3]
マルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法であって、
第1のダイと第2のダイとをキャリアに取着する段階と、
ブリッジを前記第1のダイと前記第2のダイとに取着する段階と、
基板を提供する段階と、
前記第1のダイと前記第2のダイとを前記基板に取着する段階と
を備える方法。
[項目4]
前記基板はキャビティを含み、
前記第1のダイと前記第2のダイとを前記基板に取着する段階は、
前記キャビティ内に前記ブリッジを配置する段階を含む項目3に記載の方法。
[項目5]
表面を有する基板と、
前記基板の前記表面に取着された第1のダイ、および、前記基板の前記表面に取着された第2のダイと
を備え、
前記第1のダイと前記第2のダイとは、前記マルチチップパッケージのダイ層を形成しており、
前記マルチチップパッケージはさらに、
前記第1のダイと前記第2のダイとに取着され、前記ダイ層と前記基板の前記表面との間に位置しているブリッジを備える
マルチチップパッケージ。
[項目6]
複数のパッドを内部に含むキャビティを含む基板と、
前記基板に取着された第1のダイ、および、前記基板に取着された第2のダイと、
第1面と、対向する第2面とを有するブリッジと、
前記ブリッジの前記第2面に設けられた複数の接合部と
を備え、
前記第1のダイおよび前記第2のダイは、前記ブリッジの前記第1面に取着され、
前記ブリッジの少なくとも一部は、前記キャビティ内に配置され、前記複数の接合部が前記複数のパッドと位置合わせされ、
前記ブリッジは前記第1のダイと前記第2のダイとを接続する
マルチチップパッケージ。
[項目7]
前記ブリッジは、フリップチップ接続により前記第1のダイおよび前記第2のダイに取着され、
前記ブリッジは、前記マルチチップパッケージの第3のダイを構成する能動ダイを含み、
前記ブリッジは、ワイヤボンドにより前記基板に取着されている項目1、5、または6のいずれか一項に記載のマルチチップパッケージ。
[項目8]
前記第1のダイは、第1の複数のインターコネクト構造を含む第1の部分と、第2の複数のインターコネクト構造を含む第2の部分とを含み、
前記第2のダイは、第3の複数のインターコネクト構造を含む第3の部分と、第4の複数のインターコネクト構造を含む第4の部分とを含み、
前記第1の複数のインターコネクト構造と前記第3の複数のインターコネクト構造とは、第1のピッチを有し、
前記第2の複数のインターコネクト構造と前記第4の複数のインターコネクト構造とは、前記第1のピッチと異なる第2のピッチを有し、
前記第1の部分と前記第3の部分とは前記ブリッジに取着されている
項目5または6に記載のマルチチップパッケージ。
[項目9]
マルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法であって、
複数の埋め込みパッドを有する基板を提供する段階と、
前記基板にキャビティを形成して、前記複数の埋め込みパッドを前記キャビティの床部に露呈させる段階と、
前記複数の埋め込みパッドに対応して複数のバンプを有するブリッジを提供する段階と、
前記キャビティ内に前記ブリッジを配置して、前記複数のバンプと前記複数の埋め込みパッドとを互いに位置合わせする段階と、
第1のダイおよび第2のダイを提供する段階と、
前記第1のダイおよび前記第2のダイを前記ブリッジと前記基板とに取着する段階と
を備える方法。
[項目10]
前記ブリッジは、前記マルチチップパッケージの第3のダイを構成する能動ダイを含み、
前記ブリッジは、フリップチップ接続により前記第1のダイと前記第2のダイとに取着され、
前記方法はさらに、
ワイヤボンドにより前記基板に前記ブリッジを取着する段階を備える項目2、3、または9のいずれか一項に記載の方法。
[項目11]
基板と、
第1のフリップチップ接続により前記基板に取着される第1の能動ダイと、
第2のフリップチップ接続により前記第1の能動ダイに取着され、且つ、前記基板に取着される第2の能動ダイと
を備えるマルチチップパッケージ。
[項目12]
前記第2の能動ダイは、第1の領域と第2の領域とを含み、
前記第1の領域は、前記基板と前記第1の能動ダイの一部との間に位置する重複領域であり、
前記第2のフリップチップ接続は、前記第2の能動ダイの前記第1の領域に位置しており、前記ワイヤボンドは、前記第2の領域の前記第2の能動ダイに取着されている項目11に記載のマルチチップパッケージ。
[項目13]
前記第2の能動ダイの前記第1の領域は、第1のセクションと第2のセクションとを含み、
前記第1のセクションは、第1の密度を有する第1の複数のフリップチップ接続を含み、前記第2のセクションは、前記第1の密度より低い第2の密度を有する第2の複数のフリップチップ接続を含み、
前記第1の領域はさらに、前記第1の密度より低い第3の密度を有する第3の複数のフリップチップ接続を含む第3のセクションを含み、
前記第1のセクションは、前記第2のセクションと前記第3のセクションの間に位置している項目12に記載のマルチチップパッケージ。
[項目14]
前記基板は第1面、対向する第2面、および、前記第1面から前記第2面に延びる第3面を有し、
前記第1の能動ダイは、前記基板の前記第1面に取着されており、
前記第2の能動ダイの下方には前記基板の部分が存在しない項目11に記載のマルチチップパッケージ。
[項目15]
第3のフリップチップ接続により前記基板に取着される第3の能動ダイをさらに備え、
前記第2の能動ダイは、前記第1の能動ダイを前記第3の能動ダイに接続する項目11に記載のマルチチップパッケージ。
[項目16]
マルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法であって、
基板を提供する段階と、
第1のフリップチップ接続により前記基板に第1の能動ダイを取着する段階と、
第2のフリップチップ接続により前記第1の能動ダイに第2の能動ダイを取着する段階と、
前記第2の能動ダイを前記基板に接続する段階と
を備える方法。
[項目17]
基板と、
第1のフリップチップ接続により前記基板に取着された第1の能動ダイと、
第2のフリップチップ接続により前記第1の能動ダイに取着され、且つ、前記基板に取着された第2の能動ダイと、
第3のフリップチップ接続により前記基板に取着され、且つ、第4のフリップチップ接続により前記第2の能動ダイに取着された第3の能動ダイと
を備え、
前記第2の能動ダイは、前記第1の能動ダイを前記第3の能動ダイに接続する
マルチチップパッケージ。
[項目18]
前記第2の能動ダイは、第1の領域、第2の領域、および第3の領域を有し、
前記第1の領域は、前記基板と前記第1の能動ダイの一部との間に位置する第1の重複領域であり、
前記第3の領域は、前記基板と前記第3の能動ダイの一部との間に位置する第2の重複領域であり、
前記第2のフリップチップ接続は、前記第2の能動ダイの前記第1の領域に位置しており、前記ワイヤボンドは、前記第2の領域の前記第2の能動ダイに取着されており、
前記第4のフリップチップ接続は、前記第2の能動ダイの前記第3の領域に位置している
項目17に記載のマルチチップパッケージ。
[項目19]
前記第2のダイの前記第1の領域は、第1のセクションと第2のセクションとを含み、
前記第2のダイの前記第3の領域は、第3のセクションと第4のセクションとを含み、
前記第1のセクションは、第1の密度を有する第1の複数のフリップチップ接続を含み、前記第2のセクションは、前記第1の密度より低い第2の密度を有する第2の複数のフリップチップ接続を含み、
前記第3のセクションは、第3の密度を有する第3の複数のフリップチップ接続を含み、前記第4のセクションは、前記第3の密度より低い第4の密度を有する第4の複数のフリップチップ接続を含む
項目18に記載のマルチチップパッケージ。
[項目20]
前記第2の能動ダイは、前記第1のセクションと前記第3のセクションとの間に延びる導電性または光伝導性のトレースを含み、
前記導電性または光伝導性のトレースは、前記第1の能動ダイを前記第3の能動ダイに接続する
項目19に記載のマルチチップパッケージ。
[項目21]
前記基板はキャビティを含み、
前記第2の能動ダイは、前記キャビティ内に少なくとも部分的に位置している項目11または17に記載のマルチチップパッケージ。
[項目22]
前記基板は、第1面、対向する第2面、および、前記第1面から前記第2面に延びる第3面を有し、
前記第1の能動ダイおよび前記第2の能動ダイは、前記基板の前記第1面に取着されており、
前記第2の能動ダイの下方には前記基板の部分が存在しない
項目17に記載のマルチチップパッケージ。
[項目23]
マルチチップパッケージにダイからダイへのインターコネクトを提供する方法であって、
基板を提供する段階と、
第1のフリップチップ接続により前記基板に第1の能動ダイを取着する段階と、
第2のフリップチップ接続により前記基板に第2の能動ダイを取着する段階と、
第3のフリップチップ接続により前記第1の能動ダイに第3の能動ダイを取着する段階と、
第4のフリップチップ接続により前記第2の能動ダイに前記第3の能動ダイを取着する段階と、
前記第3の能動ダイを前記基板に取着する段階と
を備える方法。