【実施例】
【0051】
本発明の硬化性シリコーン組成物、硬化性ホットメルトシリコーン、および光デバイスを実施例と比較例により詳細に説明する。硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さ、着色度、および硬化性ホットメルトシリコーンの25℃における表面粘着性、50℃および100℃の溶融粘度、反応の転化率を次のようにして測定した。また、式中、Me、Ph、Viはそれぞれメチル基、フェニル基、ビニル基を表す。
【0052】
[硬化物の硬さ]
硬化性シリコーン組成物を180℃で1時間プレス成形することによりシート状の硬化物を作製した。このシート状硬化物の硬さをJIS K 6253に規定されるタイプDデュロメータにより測定した。
【0053】
[硬化物の着色度]
硬化性シリコーン組成物を180℃で1時間保持して硬化させ、厚み2mmの試験体を作製した。この試験体の初期および180℃で240時間加熱した後の着色度を測定した。着色度は、分光測色計を用いて測定し、JIS Z 8729-1980「L
*a
*b
*表色系及びL
*u
*v
*表色系による物体色の表示方法」におけるL
*a
*b
*表色系で用いられるb
*の値を黄色方向への着色度の指標として用いた。
【0054】
[硬化性ホットメルトシリコーンの表面粘着性]
硬化性ホットメルトシリコーンの25℃における表面粘着性を指触により観察した。
【0055】
[硬化性ホットメルトシリコーンの溶融粘度]
硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃の溶融粘度を、ティー・エイ・インスツルメント社製のAR550レオメーターにより、直径20mm、コーン角2°のコーンプレートを用いて、せん断速度1/sで測定した。
【0056】
[反応の転化率]
硬化性ホットメルトシリコーンおよびその原料である硬化性シリコーン組成物について、セイコーインスツルメント社製示差走査熱量計(DSC)XDSC7000を用いてヒドロシシリル化反応の発熱量を測定し、下記の数式から硬化性ホットメルトシリコーンの反応転化率を求めた。
【数1】
X:硬化性シリコーン組成物を硬化させた際に測定された熱量。
Y:硬化性ホットメルトシリコーンを硬化させた際に測定された熱量。
【0057】
[光デバイスの信頼性試験]
光半導体素子を実装したセラミック基板上に、本発明の硬化性シリコーン組成物もしくは硬化性ホットメルトシリコーンを用いて、150℃で5分間圧縮成形し、ドーム状の硬化物を形成させた後、オーブン中で150℃、2時間後硬化させ、
図1で示される光デバイスを作製した。
【0058】
この光デバイスを85%相対湿度下、85℃で700mAで通電発光させた。100時間後、取り出し、30mA発光させた時の光放射束(mW)を測定し、初期の光放射束の保持率を算出した。
【0059】
[実施例1]
平均単位式:
(ViMeSiO
2/2)
0.3(PhSiO
3/2)
0.7(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を7.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 62.1質量部、平均単位式::
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 27.9質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.0モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で1ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0060】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0061】
[実施例2]
平均単位式:
(Me
3SiO
2/2)
0.05(ViMeSiO
2/2)
0.28(PhSiO
3/2)
0.67(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を6.6質量%含有するオルガノポリシロキサン 67.1質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、式:
PhMeSi(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.75質量%含有するオルガノポリシロキサン 22.9質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で1ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0062】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0063】
[実施例3]
平均単位式:
(Me
3SiO
2/2)
0.02(ViMeSiO
2/2)
0.28(PhSiO
3/2)
0.70(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を6.5質量%含有するオルガノポリシロキサン 50.2質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、平均式:
Me
2HSiO(SiPh
2O)
2.5SiMe
2H
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.32質量%含有するオルガノポリシロキサン 9.9質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で5.5ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0064】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0065】
[実施例4]
平均単位式:
(Me
3SiO
2/2)
0.02(ViMeSiO
2/2)
0.28(PhSiO
3/2)
0.70(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を6.5質量%含有するオルガノポリシロキサン 56.2質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、平均式:
Me
2HSiO(SiPh
2O)
2.5SiMe
2H
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.32質量%含有するオルガノポリシロキサン 3.8質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で5.5ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0066】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0067】
[実施例5]
平均単位式:
(Me
3SiO
2/2)
0.02(ViMeSiO
2/2)
0.28(PhSiO
3/2)
0.70(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を6.5質量%含有するオルガノポリシロキサン 67.3質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 22.7質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で5.5ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0068】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0069】
[実施例6]
平均単位式:
(Me
3SiO
2/2)
0.02(ViMeSiO
2/2)
0.28(PhSiO
3/2)
0.70(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を6.5質量%含有するオルガノポリシロキサン 70.6質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 29.4質量部(上記オルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.1モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で5.5ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0070】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0071】
[実施例7]
平均単位式:
(Me
3SiO
2/2)
0.02(ViMeSiO
2/2)
0.28(PhSiO
3/2)
0.70(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を6.5質量%含有するオルガノポリシロキサン 49.4質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 30.0質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 23.2質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が0.8モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で4.0ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0072】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さ、着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表1に示した。
【0073】
【表1】
【0074】
[実施例8]
実施例1で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で20分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低い硬化性ホットメルトシリコーンが得られた。この硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃における溶融粘度は、それぞれ、8,060Pa・sおよび180Pa・sであり、反応転化率は65%であった。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0075】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0076】
[実施例9]
実施例2で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で30分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低い硬化性ホットメルトシリコーンが得られた。この硬化性シリコーンホットメルトの50℃および100℃における溶融粘度は、それぞれ、10,100Pa・sおよび100Pa・sであり、反応転化率は66%であった。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0077】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0078】
[実施例10]
実施例3で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で20分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低い硬化性ホットメルトシリコーンが得られた。この硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃における溶融粘度は、それぞれ、12,000Pa・sおよび3,050Pa・sであり、反応転化率は73%であった。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0079】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0080】
[実施例11]
実施例4で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で10分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低い硬化性ホットメルトシリコーンが得られた。この硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃における溶融粘度は、それぞれ、2,580Pa・sおよび27Pa・sであり、反応転化率は70%であった。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0081】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0082】
[実施例12]
実施例5で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で10分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低い硬化性ホットメルトシリコーンが得られた。この硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃における溶融粘度は、それぞれ、10,400Pa・sおよび152Pa・sであり、反応転化率は74%であった。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0083】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0084】
[実施例13]
実施例6で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で10分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低いホットメルト性シリコーンが得られた。この硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃における溶融粘度は、それぞれ、12,200Pa・sおよび158Pa・sであり、反応転化率は60%であった。この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0085】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0086】
[実施例14]
実施例7で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で10分間加熱したところ、25℃において非流動性であり、表面粘着性が低い硬化性ホットメルトシリコーンが得られた。この硬化性ホットメルトシリコーンの50℃および100℃の溶融粘度は、それぞれ、12,700Pa・sおよび3,400Pa・sであり、反応転化率は58%であった。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを180℃で加熱したところ、一旦溶融した後、硬化し、5分以内にホットメルト性を持たない硬化物を与えた。
【0087】
この硬化性ホットメルトシリコーンの硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性ホットメルトシリコーンを用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
【0088】
【表2】
【0089】
[比較例1]
平均単位式:
(ViMeSiO
2/2)
0.25(Ph
2SiO
2/2)
0.30(PhSiO
3/2)
0.45(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を4.9質量%含有するオルガノポリシロキサン 71.7質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、式:
PhMeSi(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.75質量%含有するオルガノポリシロキサン 18.3質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で1ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0090】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表3に示した。
【0091】
[比較例2]
平均単位式:
(ViMeSiO
2/2)
0.10(Me
2SiO
2/2)
0.15(PhSiO
3/2)
0.75(HO
1/2)
0.03
で表される、ビニル基を4.9質量%含有するオルガノポリシロキサン 67.8質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 20.0質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 18.3質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で1ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0092】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表3に示した。
【0093】
[比較例3]
平均単位式:
(ViMeSiO
2/2)
0.10(Me
2SiO
2/2)
0.15(PhSiO
3/2)
0.75(HO
1/2)
0.03
で表される、ビニル基を4.9質量%含有するオルガノポリシロキサン 64.0質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 10.0質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 26.0質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1.26モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で1ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0094】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表3に示した。
【0095】
[比較例4]
平均単位式:
(ViMeSiO
2/2)
0.25(Me
2SiO
2/2)
0.20(PhSiO
3/2)
0.55(HO
1/2)
0.01
で表される、ビニル基を4.9質量%含有するオルガノポリシロキサン 76.0質量部、平均単位式:
(ViMe
2SiO
1/2)
0.10(PhMeSiO
2/2)
0.90(HO
1/2)
0.02
で表される、ビニル基を2.0質量%含有するオルガノポリシロキサン 24.0質量部、式:
Ph
2Si(OSiMe
2H)
2
で表される、ケイ素原子結合水素原子を0.60質量%含有するオルガノポリシロキサン 27.0質量部(上記2種のオルガノポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、本成分中のケイ素原子結合水素原子が1.00モルとなる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン溶液(本組成物に対して白金金属が質量単位で1ppmとなる量)、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール(本組成物に対して質量単位で100ppmとなる量)を混合して、硬化性シリコーン組成物を調製した。
【0096】
この硬化性シリコーン組成物の硬化物の硬さおよび着色度を測定した。また、この硬化性シリコーン組成物を用いて作製した光デバイスの信頼性試験を行った。これらの結果を表3に示した。
【0097】
[比較例5]
比較例2で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で5分間、10分間、および15分間加熱したところ、いずれの場合も硬化物が得られ、ホットメルト性を有していないことがわかった。
【0098】
[比較例6]
比較例4で調製した硬化性シリコーン組成物を120℃で5分間、10分間、および15分間加熱したところ、いずれの場合も硬化物が得られ、ホットメルト性を有していないことがわかった。
【0099】
【表3】