(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6615025
(24)【登録日】2019年11月15日
(45)【発行日】2019年12月4日
(54)【発明の名称】植物油粕の製造方法、植物油粕製造装置、及び植物油粕製造管理システム
(51)【国際特許分類】
F25D 21/04 20060101AFI20191125BHJP
A23L 25/00 20160101ALI20191125BHJP
【FI】
F25D21/04 Z
A23L25/00
【請求項の数】9
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-59445(P2016-59445)
(22)【出願日】2016年3月24日
(65)【公開番号】特開2017-172872(P2017-172872A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2018年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227009
【氏名又は名称】日清オイリオグループ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中村 真也
(72)【発明者】
【氏名】塚原 二郎
(72)【発明者】
【氏名】綾部 澄人
【審査官】
笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−127253(JP,A)
【文献】
特開昭59−113866(JP,A)
【文献】
特開2008−281310(JP,A)
【文献】
特開2003−259813(JP,A)
【文献】
特開2014−199151(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 1/00 〜 1/02
F25D 13/06
F25D 21/04
A23L 25/00
A23K 10/37
A23K 20/158
F26B 1/00 〜 25/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥工程、冷却工程を含む植物油粕の製造方法において、冷却工程出口から冷却工程出口後の15分以内に植物油粕が経るいずれかの空間の露点温度と温度を測定し、
当該露点温度が、当該温度より1℃以上低くなるように、乾燥工程及び/又は冷却工程を制御する、
ことを特徴とする植物油粕の製造方法。
【請求項2】
前記露点温度が、前記温度より、2℃以上低くなるように制御することを特徴とする請求項1に記載の植物油粕の製造方法。
【請求項3】
前記露点温度が、前記温度より、15℃以上低くならないように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の植物油粕の製造方法。
【請求項4】
前記露点温度と前記温度が冷却工程出口、又は冷却工程出口に接続している運搬装置の空間の露点温度と温度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の植物油粕の製造方法。
【請求項5】
前記乾燥工程を制御する処理が、乾燥工程の排気量を増やすものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物油粕の製造方法。
【請求項6】
前記植物油粕の製造方法が、脱溶剤工程、乾燥工程、冷却工程、整粒工程を経るものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の植物油粕の製造方法。
【請求項7】
ミールクーラー出口からミールクーラー出口後の15分以内に植物油粕が経る装置のいずれかの空間を測定できるように、露点温度計と温度計、又は湿度計と温度計が設置され、
露点温度計、又は湿度計と温度計から得られた露点温度が、温度計の温度より1℃以上低くなるように乾燥工程及び/又は冷却工程を制御する、
ことを特徴とする植物油粕製造装置。
【請求項8】
ミールクーラー出口からミールクーラー出口後の15分以内に植物油粕が経る装置のいずれかの空間の露点温度と温度を測定できるように露点温度計と温度計、又は湿度計と温度計が設置され、それぞれミールドライヤー及び/又はミールクーラーの制御装置に電気的に接続され、
当該空間の露点温度が、当該空間の温度計の温度より1℃以上低くなるように、ミールドライヤーの排気量を増やす、及び/又はミールドライヤーの加熱温度を高める、及び/又はミールクーラーの風量を増やす、
ことを特徴とする植物油粕製造管理システム。
【請求項9】
前記当該空間の露点温度が、前記当該空間の温度計の温度より15℃以上低くならないように、ミールドライヤーの排気量を減らす、及び/又はミールドライヤーの加熱温度を低める、及び/又はミールクーラーの風量を減らす、
ことを特徴とする請求項8に記載の植物油粕製造管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物油粕の製造方法、植物油粕製造装置、及び植物油粕製造管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
植物油の製造工程における副産物として得られる植物油粕は、飼料や肥料、あるいは食品原料などの用途に使用されている。
【0003】
この植物油粕の製造方法としては、油分を溶剤で抽出した抽出粕の脱溶剤を行なう脱溶剤工程、水分を減らす目的で例えば80〜90℃に加熱する乾燥工程(水分量15〜20%)、ミールクーラー等を用いて30〜40℃まで冷却する冷却工程、粒子径を揃える目的で整粒工程が行われ、得られた植物油粕は保管あるいは充填される。冷却工程以降の工程では、水分量が多いと結露し菌が発生して製品品質を損なう問題が発生する。特に、冷却工程直後の植物油粕は、品温が高く水蒸気が発生しやすいため、結露しやすい。
【0004】
そのため、コンベア等の運搬装置を工夫し、屋内外の気温差による結露が運搬装置内で発生しない提案がなされている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−127253
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、水分量が多い、あるいは植物油粕の品温が高いなどの水蒸気が発生しやすい植物油粕の場合、外気より気温の高い屋内でも結露する問題が発生した。これらの結露を解決するには、水分量をより下げる必要があるが、水分を下げるために乾燥工程で過剰な加熱を行う必要があった。なお、植物油粕の水分量を測定しながら乾燥工程の条件を変更する方法も考えられるが、植物油粕の水分量測定(例えば、乾燥減量)は、時間がかかり、即時製造条件に反映させることは難しかった。
【0007】
従って、本発明の目的は、植物油粕製造工程における冷却工程後の露点温度を管理する、植物油粕製造工程内での結露を抑えた植物油粕の製造方法、植物油粕製造装置、及び植物油粕製造管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、下記の[1]〜[9]を提供する。
【0009】
[1]乾燥工程、冷却工程を含む植物油粕の製造方法において、冷却工程出口から冷却工程出口後の15分以内に植物油粕が経るいずれかの空間の露点温度と温度を測定し、当該露点温度が、当該温度より1℃以上低くなるように、乾燥工程及び/又は冷却工程を制御する、ことを特徴とする植物油粕の製造方法
[2]前記露点温度が、前記温度より、2℃以上低くなるように制御する[1]の植物油粕の製造方法。
[3]前記露点温度が、前記温度より、15℃以上低くならないように制御する[1]又は[2]の植物油粕の製造方法。
[4]前記露点温度と前記温度が冷却工程出口、又は冷却工程出口に接続している運搬装置の空間の露点温度と温度である[1]〜[3]のいずれかの植物油粕の製造方法。
[5]前記乾燥工程を制御する処理が、乾燥工程の排気量を増やすものである[1]〜[4]のいずれかの植物油粕の製造方法。
[6]前記植物油粕の製造方法が、脱溶剤工程、乾燥工程、冷却工程、整粒工程を経るものである[1]〜[5]のいずれかの植物油粕の製造方法。
[7]ミールクーラー出口からミールクーラー出口後の15分以内に植物油粕が経る装置のいずれかの空間を測定できるように、露点温度計と温度計、又は湿度計と温度計が設置された植物油粕製造装置
[8]ミールクーラー出口からミールクーラー出口後の15分以内に植物油粕が経る装置のいずれかの空間の露点温度と温度を測定できるように露点温度計と温度計、又は湿度計と温度計が設置され、それぞれミールドライヤー及び/又はミールクーラーの制御装置に電気的に接続され、当該空間の露点温度が、当該空間の温度計の温度より1℃以上低くなるように、ミールドライヤーの排気量を増やす、及び/又はミールドライヤーの加熱温度を高める、及び/又はミールクーラーの風量を増やす植物油粕製造管理システム
[9]前記当該空間の露点温度が、前記当該空間の温度計の温度より15℃以上低くならないように、ミールドライヤーの排気量を減らす、及び/又はミールドライヤーの加熱温度を低める、及び/又はミールクーラーの風量を減らす[8]の植物油粕製造管理システム
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、植物油粕の製造工程での結露を抑えることで、植物油粕製品の衛生性に問題がなく、飼料や肥料、あるいは食品に用いることができる植物油粕の製造方法を提供することができる。
【0011】
〔植物油粕の製造方法〕
本発明の実施の形態に係る植物油粕の製造方法は、乾燥工程、冷却工程を含み、冷却工程出口から冷却工程出口後の15分以内に植物油粕が経るいずれかの空間の露点温度と温度を測定し、当該露点温度が、当該温度より1℃以上低くなるように、乾燥工程及び/又は冷却工程を制御することを特徴とする。以下、植物油粕の製造工程を順に説明する。
【0012】
精選、粗砕、乾燥、加熱、圧扁などの前処理を経た油糧原料(抽出原料)を圧搾工程、及び/又は溶剤抽出工程で油分と植物油粕に分離する。溶剤は、ヘキサン、アセトン、エタノール等の有機溶媒を用いて行うことができるが、国内では一般的にヘキサンが用いられている。油糧原料(抽出原料)は、特に限定されるものではないが、大豆、菜種、コーン、綿実、紅花、ヒマワリ、落花生、ゴマ、アマニ、米ぬか、グレープシードなどを用いることができ、中でも大豆又は菜種を使用することが好ましい。
【0013】
溶剤抽出工程で発生する植物油粕は、溶剤を含有しているため、加熱して脱溶剤を行う。脱溶剤工程は、加水・加熱もしくは加熱で行われ、油粕の脱溶剤のほか、蛋白変性も起こる。脱溶剤工程は、例えば、デソルベンタイザー・トースターと呼ばれる装置を用いることができる。デソルベンタイザー・トースター内部では、脱溶剤工程は、加水・加熱条件下で行なわれ、加熱により水蒸気雰囲気とした塔内(処理装置内)で行なわれることが好ましい。湿度は、30〜100%が好ましく、50〜100%がより好ましく、80〜100%がさらに好ましい。温度は、50〜130℃が好ましく、80〜120℃がより好ましく、90〜110℃がさらに好ましい。なお、植物油粕に対して5〜20質量%加水することが好ましい。
【0014】
なお、植物油粕の製品の油分等の品質を調整するために、油脂や油脂の精製工程で発生する油滓等を植物油粕に添加することができるが、脱溶剤工程で添加することが好ましい。
【0015】
植物油粕は、水分を含むため乾燥工程にて加熱して乾燥させる。乾燥工程は、植物油粕中の水分を減少させるのが目的であり、圧搾工程や脱溶剤工程の後に行われるが、脱溶剤工程と同時に行ってもよい。乾燥工程で用いる装置としては、ミールドライヤーとして用いられることができるものであればよく、例えば、ロータリードライヤー等が挙げられる。なお、乾燥工程は、乾燥工程後の植物油粕の水分量が15〜20質量%になるように行われる。乾燥工程の条件としては、加熱温度と排気量があり、加熱温度が高いと植物油粕の水分量をより減少させることができるが、植物油粕の品温も高くなり、次の冷却工程への負担が増える。そのため、乾燥工程中の植物油粕の品温は70〜100℃が好ましく、より好ましくは80〜90℃である。一方、乾燥工程で排気量を増やすと植物油粕の水分量をより減少させ、植物油粕の品温も下がるために加熱量を増やすことがある。
【0016】
乾燥工程を経た油粕は、ミールクーラー等を用いて冷却を行う。冷却工程では、例えば、気流中で油粕を落下、あるいは、油粕に気体を吹き付ける等で行うことができる。冷却工程の風量を増やすと、植物油粕の品温をより下げることができるが、植物油粕の微粉末が風圧で飛ばされやすくなる。冷却工程を経た油粕は、整粒工程で粒子径を調整して製品となる。
【0017】
本発明においては、冷却工程出口から冷却工程出口後の15分以内に植物油粕が経るいずれかの空間の露点温度と温度を測定する。
【0018】
温度は、温度計により直接測定を行うが、感部にバイメタルを用いた金属製温度計、白金などの温度による電気抵抗変化を検知する電気式温度計、温度によりコンデンサの要領の変化を検出する電気式温度計などを用いることができる。加熱工程や冷却工程の制御装置に電気的につなぐ点で電気式温度計が好ましい。また、耐久性、精度の点から電気抵抗変化を検知する電気式温度計がより好ましい。
【0019】
露点温度は、露点温度計により直接測定を行なうか、温度と相対湿度を測定して水蒸気圧(湿り空気中の水蒸気分圧)を求め、その水蒸気圧を飽和水蒸気圧とする温度を求めることにより得ることができる。露点温度の計算式は、コンピューター等を用いて自動計算を行うか、JIS Z 8806『湿度−測定方法』の飽和水蒸気圧表などを用いて近似的に算出してもよい。露点温度計としては、高分子式静電容量センサ、酸化アルミ式静電容量センサ、鏡面式センサなどを用いることができる。
【0020】
露点温度を、温度と相対湿度から算出がする場合、温度計と湿度計を用いて相対湿度を測定し、露点温度を算出する。温度計は、前述の温度計を用いてもよい。湿度計としては、乾湿球形湿度計、通風型乾湿球湿度計、電子式湿度計を用いることができるが、耐久性、精度の点から電気抵抗変化を検知する電子式湿度計がより好ましい。なお、電子式湿度計として、電気抵抗式、静電容量式等を用いることができる。
【0021】
本発明においては、冷却工程出口から冷却工程出口後の15分以内に植物油粕が経るいずれかの空間の露点温度と温度が測定できるように露点温度計と温度計、あるいは湿度計と温度計を設置する。露点温度計と温度計、あるいは湿度計と温度計は、冷却工程出口から冷却工程出口後の15分以内に植物油粕が経るいずれかの空間に設置すればよく、冷却出口から5分以内に植物油粕が経る空間に設置するのが好ましく、2分以内に植物油粕が経る空間に設置するのがより好ましい。さらに好ましくは、冷却工程出口、又は冷却出口以降の運搬装置に設置する。運搬装置に設置する場合は、冷却工程出口直後の運搬装置が好ましい。運搬装置はゴミの混入等を防止するために覆いを有するものが好ましく、その場合、覆いの中、あるいは運搬装置の出入口に露点温度計や温度計が設置される。なお、運搬装置は、コンベアを用いることができる。また、露点温度計と温度計は同一場所でも別々の場所に設置しても構わないが、工程の上流側から露点温度計、温度計の順に設置されていることがより好ましい。なお、露点温度計と温度計、又は湿度計と温度計を複数設置し、適宜選択して用いてもよい。露点温度を温度計と湿度計から算出する場合は、露点温度を測定する温度計と温度を測定する温度計が同一であることがより好ましい。
【0022】
本発明においては、前述の露点温度計から得られた露点温度が、温度計から得られた温度より1℃以上低くなるように乾燥工程及び/又は冷却工程を制御する。
当該露点温度と当該温度の差が大きいほど、結露の危険性が下がるため、当該露点温度が、当該温度より2℃以上低くなるように制御することがより好ましく、当該露点温度が、当該温度より3℃以上低くなるように制御することがさらに好ましい。また、必要以上の露点温度の低下は、過剰な加熱、送風となり、製造工程におけるエネルギーコスト上昇の要因になるので、当該露点温度が、当該温度より15℃以上低くならないように制御することが好ましく、より好ましくは10℃以上、さらに好ましくは6℃以上低くならないように制御することである。
【0023】
本発明において、当該露点温度が、当該温度より一定温度以上低くなるように制御するが、同基準を達成できない場合に、乾燥工程及び/又は冷却工程の条件を変更し、当該露点温度を低下させる。露点温度を低下させる方法としては、乾燥工程の加熱温度を高める、乾燥工程の排気量を増やす、冷却工程の風量を増やすなどが挙げられ、これらの1つ、もしくは複数の方法を同時に用いてもよいが、即時的に条件変更できる点から、乾燥工程の排気量を増やすことが好ましい。また、乾燥工程の排気量を増やしたために、植物油粕の加熱温度が不足する場合は、同時に加熱温度を高めることがより好ましい。
【0024】
〔植物油粕製造装置〕
本発明において、植物油粕製造装置は、ミールクーラー出口からミールクーラー出口後の15分以内に植物油粕が経る装置のいずれかの空間を測定できるように露点温度計及び温度計を設置することを特徴とする。温度計、露点温度計、湿度計の設置条件等は前述のとおりである。
【0025】
〔植物油粕製造管理システム〕
本発明において、植物油粕製造管理システムは、ミールクーラー出口からミールクーラー出口後の15分以内に植物油粕が経る装置のいずれかの空間を測定できるように設置された露点温度計と温度計が、それぞれミールドライヤー及び/又はミールクーラーの制御装置に電気的に接続され、当該露点温度計の露点温度が、当該設備の温度計の温度より1℃以上低くなるように、ミールドライヤーの排気量を増やす、及び/又はミールドライヤーの加熱温度を高める、及び/又はミールクーラーの風量を増やすものである。脱溶剤工程及び/又は乾燥工程は必須の工程ではないが、乾燥工程が含まれることが好ましい。植物油粕製造管理システムの設置条件、運転条件は前述の通りである。
【0026】
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限される
ものではない。
【実施例】
【0027】
[比較例1]
ミールドライヤーを経た菜種ミールをミールクーラーで(吸気ファン15Hz)で冷却した。ミールクーラーの出口に設置されている覆いのあるコンベア内の温度を測定したところ、約15〜22℃を推移していた。なお、時々、コンベア内で結露がみられた。
【0028】
[実施例1]
ミールクーラーの出口に設置されている覆いのあるコンベアに温度計(株式会社チノー製 測温抵抗帯1NRZS2)、湿度計(株式会社チノー製 湿度計HN−CDA)を設置し、温度計と湿度計から演算器(株式会社チノー製 湿度演算器 HN−GV1F)に配線し、さらに演算器から、冷却工程の制御盤へ配線を行った。冷却工程の制御盤上で温度及び露点温度を表示し、温度から露点温度を引いた値が3℃未満になるとミールクーラーの吸気ファンの回転数を上げ、ミールクーラーの排出量を下げた。また、温度から露点温度を引いた値が6℃以上になるとミールクーラーの吸気ファンの回転数を下げ、電気的に経時的に、温度と露点温度を測定した。
【0029】
【表1】
【0030】
以上のとおり、温度と露点温度の差が減少した場合、吸気ファンの回転数を15Hzから25Hzに上げることで、排気量を増やし、温度と露点温度の差を広げることができた。これにより、結露の危険性を減少することができた。なお、温度と露点温度の差が広がった1:00において、吸気ファンの回転数を25Hzから15Hzに下げることで、排気量を減らし、エネルギーコストを減少させた。また、結露はみられなくなった。