特許第6619284号(P6619284)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6619284
(24)【登録日】2019年11月22日
(45)【発行日】2019年12月11日
(54)【発明の名称】端面観察装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20191202BHJP
   G02B 6/38 20060101ALI20191202BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20191202BHJP
【FI】
   G02B21/00
   G02B6/38
   G02B21/36
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-75692(P2016-75692)
(22)【出願日】2016年4月5日
(65)【公開番号】特開2017-187591(P2017-187591A)
(43)【公開日】2017年10月12日
【審査請求日】2018年8月7日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 [公開の事実] ▲1▼発行日:2015年10月5日 ▲2▼刊行物:Proceedings of the 64th International Wire & Cable Symposium Conference(IWCS2015)pp.699−703(第64回インターナショナルワイヤーアンドケーブルシンポジウム カンファレンス 論文集 699−703頁) ▲3▼公開者:▲樋▼口 雄一、三浦 達、葉玉 恒一、山口 城治
(73)【特許権者】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000102739
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 勇三
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】樋口 雄一
(72)【発明者】
【氏名】山口 城治
(72)【発明者】
【氏名】葉玉 恒一
(72)【発明者】
【氏名】三浦 達
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−010851(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/093470(WO,A1)
【文献】 特開平02−197971(JP,A)
【文献】 特開2015−169866(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0006056(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 21/00
G02B 6/38
G02B 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸方向に貫通する貫通孔を有するリング状のレンズと、
前記レンズを介して観察対象物の端面に照射する光を発生させる光源と、
前記レンズを介して前記観察対象物の端面の像を受像する撮像素子と、を備え、
前記レンズの外径をD、前記貫通孔の直径をdとしたとき、前記観察対象物の端面の像光の広がり角が17°のときに、d/D≦0.28を満たす
ことを特徴とする端面観察装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端面観察装置において、
前記観察対象物の端面と前記レンズとの光軸方向の距離をLとしたとき、式(B)を満たす
ことを特徴とする端面観察装置。
【数2】
【請求項3】
請求項1に記載の端面観察装置において、
前記観察対象物の開口数をsin(θ/2)とし、前記観察対象物の端面と前記レンズとの光軸方向の距離をLとしたとき、式(C)を満たす
ことを特徴とする端面観察装置。
【数3】
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の端面観察装置において、
前記レンズの前記貫通孔に挿入され、前記観察対象物の端面を操作するための構造体を更に備える、
ことを特徴とする端面観察装置。
【請求項5】
請求項4に記載の端面観察装置において、
前記構造体は、前記観察対象物の端面を清掃するためのクリーニング機構を含む
ことを特徴とする端面観察装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光コネクタの端面状態を観察する端面観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信において、光コネクタは各種ネットワーク装置や光ファイバ間を接続するための必要不可欠な部品である。光コネクタでの損失を低減することは良好な光通信を実現する上で非常に重要である。光コネクタにおける損失要因は主に、コネクタ端面におけるゴミ、異物の付着や汚れである。そのため光コネクタの接続時にはコネクタ端面の清掃や観察が重要な作業になっている。
【0003】
具体的に、光コネクタは、雄コネクタであるプラグと、雌コネクタでありネットワーク装置などでプラグの差し込み口となるレセプタクルとから構成されている。従来から、上記プラグと上記レセプタクルの夫々について、清掃や観察を行うためのクリーナや端面観察装置が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、クリーナと観察装置とを一体化した端面観察装置が開示されている。同文献に開示された端面観察装置は、リング状のレンズの穴にクリーナを配置した構造を有している。この装置をレセプタクルに挿し込むことでコネクタ端面を観察することができ、更に、その状態から端面観察装置を押し込むことによってクリーナを送り出し、コネクタ端面を清掃することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−169866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このようなリング状のレンズを用いてコネクタ端面を観察した場合、画像が劣化するという課題があった。
本発明の目的は、画像劣化を抑制した端面観察装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る端面観察装置(100)は、光軸(15)方向に貫通する貫通孔(1A)を有するリング状のレンズ(1)と、レンズを介して観察対象物(200)の端面(22A)に照射する光を発生させる光源(2)と、レンズを介して観察対象物の端面の像を受像する撮像素子(3)とを備え、レンズの外径をD、穴の直径をdとしたとき、観察対象物の端面の像光の広がり角が17°のときに、d/D≦0.28を満たすことを特徴とする。
【0008】
上記端面観察装置は、レンズの貫通孔に挿入され、観察対象物の端面を操作するための構造体(4)を更に備えてもよい。
【0009】
上記構造体は、観察対象物の端面を清掃するためのクリーニング機構(41,42)を含んでもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像劣化を抑制した端面観察装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置の構成を示す図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置のレンズの形状を示す図である。
図3図3は、光コネクタを端面観察装置によって観察する場合の光コネクタの端面の像光の広がり方を説明するための図である。
図4図4は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置のシミュレーション条件を説明するための図である。
図5図5は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置のシミュレーション結果を示す図である。
図6図6は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置におけるレンズの貫通孔の直径dと距離Lとの関係を示す図である。
図7図7は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置の別の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る端面観察装置の実施の形態について図を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態に係る端面観察装置の構成を示す図である。
端面観察装置100は、観察対象物の端面を観察するための観察機構と観察対象物の端面を操作するための構造体とが一体化した装置である。
【0014】
端面観察装置100の観察対象物は、光コネクタ200である。光コネクタ200としては、LCコネクタ、MUコネクタ、およびSCコネクタ等を例示することができる。
光コネクタ200は、図1に示すように、例えば、アダプタとしてのレセプタクル21と、レセプタクル21内部に設けられた光ファイバから成る光コネクタプラグ22とを備えている。例えば、光信号を送信または受信する装置の外部端子として光コネクタ200が設けられている場合、上記装置の外側から別の光ケーブルのプラグをレセプタクル21に挿し込むことにより、光コネクタ200と上記光ケーブルのコネクタ同士の接続が可能となる。
【0015】
端面観察装置100は、図1に示されるように、レンズ1、5、クリーニング機構4、光源2、撮像素子3、および光学素子6を備える。端面観察装置100は、例えば先細の筒状の筐体10内に、上述のレンズ1、5、光源2、撮像素子3等の機能素子が配置された構造を有している。また、筐体10内は、例えば空気で満たされている。この空気は、光が伝搬する媒体である。
【0016】
端面観察装置100による光コネクタ200の端面22Aの操作および観察は、例えば、端面観察装置100の筐体10の先端に接続されたアダプタ11をレセプタクル21内部の光コネクタプラグ22を支持する筒状の突起部21Aに嵌め込んだ状態で行われる。
【0017】
なお、以下の説明では、図1において端面観察装置100におけるレンズ1が配置される側を“前方”と称し、端面観察装置100における撮像素子3が配置される側を“後方”と称する。
【0018】
レンズ1は、対物レンズであり、リング状に形成されている。レンズ1は、例えば、その光軸15が筒状の筐体10と同軸となるように筐体10内に配置されている。
図2に、図1の光コネクタ200側から光軸15の方向を見たときのレンズ1の平面形状を示す。図2に示すように、レンズ1は、その中央部に、光軸15方向に貫通するレンズ1と同心の貫通孔1Aを有している。貫通孔1Aには、後述する構造体4が挿入可能となっている。詳細は後述するが、レンズ1は、レンズ1の外径Dとレンズ1の内径(貫通孔1Aの直径)dとの比率が所定の条件を満たすように形成されている。
【0019】
構造体4は、レンズ1の貫通孔1A内に設けられた光コネクタ200の端面22Aを操作するための器具である。構造体4としては、光コネクタ200の端面22Aを清掃するためのクリーニング機構を例示することができる。本実施の形態では、一例として、構造体4がクリーニング機構であるものして説明し、構造体4を「クリーニング機構4」とも表記する。
【0020】
クリーニング機構4は、その一部がレンズ1の上記の貫通孔1Aから光コネクタ200に向かって突き出ることが可能なように配置されている。クリーニング機構4としては、光コネクタ200の中央にあるレセプタクル21内部の光コネクタプラグ22(光ファイバ)の端面22Aにクリーニングテープを押し付け、端面内の所定の方向にガイド機構に沿って摺動させる構造を有するものを例示することができる。
【0021】
具体的には、図1に示すように、クリーニング機構4は、レンズ1の貫通孔1A内に設けられたクリーナチップ41と、クリーナチップ41の端面の一部を覆うように配置されたクリーニングテープ42とから構成されている。クリーニングテープ42は、例えば、図示されない摺動機構によって、クリーナチップ41の端面内を所定の方向に移動する。なお、図1には、クリーニングテープ42とクリーナチップ41の一部のみが図示されており、詳細な構造は省略している。
【0022】
光源2は、レンズ1を介して光コネクタ200における光コネクタプラグ22の端面22Aに照射する照明光を発生する。光源2は、その中心を通る軸(中心軸)に対して対称な光の強度分布(輝度)を有する光源であり、例えば、LEDや半導体レーザから構成されている。光源2は、例えば、光学素子6からレンズ1の光軸15に直交する方向に離間して配置される。
【0023】
撮像素子3は、光学系、すなわちレンズ1を介して光コネクタ200の端面22Aの像を撮像し、端面22Aの画像を生成するものである。撮像素子3は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary metal−oxide−semiconductor)カメラなどを用いて構成することができる。撮像素子3は、端面観察装置100の後方に配置されている。より具体的には、撮像素子3は、例えば、筐体10の長手方向に垂直な断面形状に合わせて形成された円形状の板状部材(例えば基板等)の表面に搭載され、その板状部材が筐体10の一端に配置されている。
【0024】
光学素子6は、レンズ1と撮像素子3との間の光軸15上に設けられている。光学素子6は、入射した光の一部を反射し、一部を透過させる光学部品であり、例えば、ビームスプリッタやハーフミラーである。なお、以下の説明では、一例として、光学素子6がハーフミラーであるものとし、光学素子6をハーフミラー6と表記する。ハーフミラー6による反射光と透過光との割合は、例えば1対1である。
【0025】
レンズ5は、ハーフミラー6とレンズ1の間に配置されている。レンズ5は、光源2からの照明光と端面22Aからの反射光(像光)とで共通のレンズ系を構成している。
【0026】
ここで、レンズ5、ハーフミラー6、光源2、および撮像素子3は、例えば、端面観察装置100の光学系が共焦点光学系となるように、夫々配置されている。
【0027】
本実施の形態1に係る端面観察装置100は、観察対象物の端面を観察したときの画像の劣化を抑えるために、レンズ1の外径Dとレンズ1の内径(貫通孔1Aの直径)dとの比率が所定の条件を満たすように構成されている。以下、レンズ1の具体的な構成について詳細に説明する。
【0028】
図3は、光コネクタ200を端面観察装置100によって観察する場合の端面22Aの像光の広がり方を説明するための図である。
図3に示すように、光コネクタプラグ22は、レセプタクル21内に設けられていることから、光コネクタプラグ22の端面22Aからの光は、レセプタクル21の突起部21Aによって遮られる。具体的には、レセプタクル21内の光コネクタプラグ22の端面22Aの像光は、レセプタクル21の形状が開口となり、広がり角が制限されて伝搬する。すなわち、端面22Aの像光の広がり角は、θ1に制限される。
【0029】
レセプタクル21の形状は光コネクタの種類によってサイズが異なる。例えば、光コネクタ200がLCコネクタ、MUコネクタ、およびSCコネクタの何れかである場合には、開口数NA(=sin(θ1/2))は約0.15となり、広がり角θ1は約17°となる。
【0030】
したがって、端面観察装置100によって光コネクタ200の端面22Aを観察する場合に、端面22Aの像光がレンズ1でケラレないようにするためには、端面22Aの像光が撮像素子3に結像できる範囲をΦとしたとき、レンズ直径Dは、式(1)を満足することが望ましい。ここで、Φは、式(2)で表すことができる。
【0031】
【数1】
【0032】
【数2】
【0033】
また、リング状のレンズ1は、端面22Aの像光が貫通孔1Aを透過しないため、貫通孔1Aが無いレンズに比べて端面22Aの画像の画質が劣化する。
ここで、レンズ1の貫通孔1Aに相当する像光の広がり角度をθ2としたとき、撮像素子3に結像できない範囲、すなわち貫通孔1Aの直径(穴径)dは、式(3)で表すことができる。
【0034】
【数3】
【0035】
ところで、一般に、レンズによる画質の劣化度合いは、MTF(modulation transfer function)カーブによって評価することができる。例えば、レンズの性能を指標として、所定の空間周波数でのMTFの値をもってレンズの仕様値とする場合もある。そこで、本願発明者らは、端面観察装置100の画質の劣化の度合いを評価するために、端面観察装置100のMTFのシミュレーションを行った。
【0036】
上記シミュレーションの条件は以下の通りである。
上記シミュレーションでは、図4に示すように、レンズ1,5として理想レンズ2枚を用いた共焦点光学系を構成し、観察対象の光コネクタ200の端面22Aが撮像素子3上で約3倍になるようにレンズ1,5の焦点距離を設定した。具体的には、光コネクタ200の端面22A側のレンズ1の焦点距離fは、光コネクタ200の端面22Aとレンズ1の間の距離Lと等しく、撮像素子3側のレンズ5の焦点距離f2は、レンズ5と撮像素子3間の距離L2と等しい。
ここで、LとL2との関係は、倍率をmとすると、“mL=L2”で表すことができる。
上述の条件にて行ったシミュレーション結果を図5に示す。
【0037】
図5には、レンズ1の貫通孔1Aの直径dをパラメータとして、光コネクタ200の端面22Aとレンズ1との間の距離Lを変化させたときの、2μm幅のL/Sに相当する空間周波数におけるMTFの値が示されている。
図5において、参照符号401は、d=0の場合の特性であり、参照符号402は、d=0.625の場合の特性であり、参照符号403は、d=1.25の場合の特性であり、参照符号404は、d=1.875の場合の特性であり、参照符号405は、d=2.5の場合の特性であり、参照符号406は、d=3.125の場合の特性である。
【0038】
図5から理解されるように、レンズ1の外径Dに対して貫通孔1Aの直径dが大きくなるほど、MTFが低下する。このことから、貫通孔1Aの直径dは小さいほど良いということが理解される。
したがって、端面観察装置100のレンズ1の形状を決定する際には、貫通孔1Aの直径dを、クリーニング機構4を配置するのに必要な最小値とし、その上で、必要な光学特性を満足するように、レンズ1の外径Dを決定することが望ましい。
【0039】
一般的に、MTFは、各種の劣化要因のマージンを含めて、0.4以上にすることが望まれる。そこで、図5に示したグラフにおいて、MTF=0.4となるときの、直径dと距離Lとの関係を図6に示す。
図6に示される特性501から理解されるように、MTFを固定すると、貫通孔1Aの直径dに相当する像光の広がり角θ2はほぼ一定となる。図6に示される特性501から、広がり角θ2を求めると、θ2=4.8°となる。
【0040】
したがって、MTFを0.4以上にするためには、貫通孔1Aの直径dを、広がり角θ2(=4.8°)に相当する長さよりも小さくする必要がある。すなわち、上述した式(3)より、貫通孔1Aの直径dは、下記式(4)に示される条件を満足する必要がある。
【0041】
【数4】
【0042】
この条件は、前述したように像光の広がり角θ1が約17度であるのに対し求めたものである。更に、一般化するため、貫通孔1Aの直径dとΦとの比によって、上記式(4)の条件を記述する。すなわち、式(2)、(3)より、θ1=17°とすると、式(5)を導くことができる。
【0043】
【数5】
【0044】
また、式(2)および式(5)から、式(6)を導くことができる。
【0045】
【数6】
【0046】
次に、レンズ1の外径Dとレンズ1の内径(貫通孔1Aの直径)dとの比の条件を求める。端面22Aの像光がケラレやレンズ端での回折の影響を回避することを考慮すると、式(1)および式(5)から、式(7)を導くことができる。
【0047】
【数7】
【0048】
したがって、レンズ1の外径Dと貫通孔1Aの直径dの比が式(7)に示す関係を満足するようにレンズ1を設計することにより、端面観察装置100のMTFを0.4以上にすることが可能となる。
【0049】
以上、本実施の形態に係る端面観察装置100によれば、レンズ1の外径Dと貫通孔1Aの直径(穴径)dとが上記(式7)を満たすようにレンズ1を構成することにより、0.4以上のMTFを得ることができる。これにより、画像の劣化を抑えた高画質な端面観察装置を実現することが可能となる。
【0050】
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
【0051】
例えば、上記実施の形態において、端面観察装置の本体と構造体(例えばクリーニング機構)とが一体となった端面観察装置を例示したが、これに限られない。例えば、端面観察装置の本体と上記構造体とが夫々別個に製造され、ユーザが使用する時に、端面観察装置の本体と構造体とを組み合わせることにより、本発明に係る端面観察装置を組み立ててもよい。例えば、レンズ1を有する端面観察装置100の本体部分(端面観察装置100のクリーニング機構4を除く部分)と、クリーニング機構4とを夫々別個に製造し、ユーザが使用するときに、レンズ1の貫通孔1Aにクリーニング機構4を挿入することによって清掃機能を備えた端面観察装置を組み立ててもよい。
【0052】
また、上記実施の形態において、ハーフミラー6およびレンズ5を設ける場合を例示したが、図7に示す端面観察装置100Aのように、用途や要求される性能等に応じて、ハーフミラー6やレンズ5を設けなくてもよい。また、上記実施の形態において、光源2が筐体10内のレンズ5と撮像素子3との間に配置される場合を例示したが(図1参照)、光源2の設置場所は上記の位置に限定されない。
【0053】
また、上記実施の形態において、レンズ1の貫通孔1A内に設けられた光コネクタ200の端面22Aを操作するための構造体としてクリーニング機構4を例示したが、これに限られず、プローバや触針装置、加工装置等を貫通孔1A内に挿入し、光コネクタ200に対して突出させるように配置することも可能である。これによれば、クリーニング機構4の場合と同様に、上記構造体による操作前後の像を観察することができるので、操作性の向上と操作時間の短縮を図ることができる。
【0054】
また、上記実施の形態において、クリーニング機構4として、クリーニングテープ42を所定の方向に摺動させる構造を有する部品を例示したが、光コネクタ200の端面22Aを清掃することができるものであれば、上記構造に特に制限されない。
【符号の説明】
【0055】
100…端面観察装置、200…光コネクタ、21…レセプタクル、21A…突起部、22…光コネクタプラグ、22A…光コネクタプラグの端面、1,5…レンズ、1A…貫通孔、2…光源、3…撮像素子、4…構造体(クリーニング機構)、41…クリーナチップ、42…クリーニングテープ、6…ハーフミラー、10…筐体、11…アダプタ、15…光軸、D…レンズ1の外径、d…貫通孔1Aの直径(穴径)、L…レンズ1と端面22Aとの距離、θ1,θ2…広がり角。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7