(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記校正パターンを向いた前記撮影カメラのパン値及びチルト値から、前記雲台座標系を前記パン・チルト座標系に変換する第3外部パラメータを算出する第3外部パラメータ算出部、をさらに備え、
前記初期値生成用カメラ校正部は、前記カメラ校正により、前記校正パターンにおける校正パターン座標系を前記カメラ座標系に変換する第4外部パラメータを、さらに算出し、
前記第2外部パラメータ算出部は、
前記第4外部パラメータに対して、前記第1外部パラメータと前記第2外部パラメータと前記第3外部パラメータとを関係付けた変換式が予め設定され、
前記変換式に前記第1外部パラメータの初期値と前記第3外部パラメータと前記第4外部パラメータとを代入することで、前記第2外部パラメータの初期値を算出することを特徴とする請求項1に記載のカメラモデルパラメータ推定装置。
前記特徴点抽出部は、前記撮影カメラとして、同一の被写体を異なる視点で撮影する多視点カメラから、前記撮影画像が入力されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカメラモデルパラメータ推定装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、本願発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一手段及び同一処理には同一の符号を付し、説明を省略した。
まず、本願発明の第1実施形態におけるカメラ校正手法を説明した後、本願発明の第1実施形態に係るカメラ校正装置(カメラモデルパラメータ推定装置)の具体的構成を説明する。
【0020】
[カメラ校正手法]
図1のように、カメラシステム(撮影カメラ)C
iは、カメラ本体CB
iと、雲台CP
iと、センサCS
i(
図8)とで構成されるシステムである。本実施形態では、カメラシステムC
iは、多視点映像を撮影する多視点カメラであることとする。
【0021】
カメラ本体CB
iは、映像を撮影する一般的なビデオカメラである。
雲台CP
iは、カメラ本体CB
iを搭載すると共に、カメラ本体CB
iがパン及びチルトするように可動する台座である。
センサCS
iは、カメラシステムC
i(雲台CP
i)がパンした角度を表すパン値と、カメラシステムC
i(雲台CP
i)がチルトした角度を表すチルト値とを計測するものである。
【0022】
ここで、カメラシステムC
iの物理的な構成を考慮したカメラモデルを定義するため、単純な座標系の変換を考える。ある座標系Σ
Aから別の座標系Σ
Bに変換する場合、この座標変換は、回転角度α,β,γとし、並進ベクトルt
x,t
y,t
zとして、合計6個のパラメータで表すことができる。つまり、座標変換は、式(1)で表すことができる。このとき、式(1)のθ
extは、外部パラメータと呼ばれる。なお、添え字の‘T’は、転置を表す。
【0024】
この式(1)は、回転行列
BR
A及び並進ベクトル
Btを用いて、式(2)〜式(6)で表すことができる。
なお、行列では、右下及び左上の両方に添え字を付けた場合、右下の添え字が変換前の座標系を表し、左上の添え字が変換後の座標系を表す。
また、並進ベクトルでは、左上の添え字が座標系を表す。
【0030】
また、式(2)〜式(6)は、剛体変換を表す行列
BM
Aを用いると、式(7)で表すことができる。
【0032】
ここで、1台のカメラシステムC
i及び1個の校正パターンP
jにおいて、
図1のような座標系を定義し、カメラモデルを考える。
校正パターンP
jの座標系を、校正パターン座標系Σ
Pjとする。この校正パターン座標系Σ
Pjは、校正パターンP
jの任意の一点を原点とした3次元座標系のことである。
【0033】
雲台CP
iにおいて、直交するパン軸及びチルト軸が交わる1点を雲台中心Qとする。この雲台中心Qにおいて、カメラシステムC
iが撮影原点を向いているとき(つまり、パン値及びチルト値が0のとき)の3次元座標系を雲台座標系Σ
CPiとする。
【0034】
雲台中心Qにおいて、カメラシステムC
iがパン及びチルトした後の3次元座標系をパン・チルト座標系Σ
PTiとする。また、カメラ本体CB
iの光学中心Sにおいて、カメラシステムC
iがパン及びチルトした後の3次元座標系をカメラ座標系Σ
Ciとする。
【0035】
ここで、校正パターン座標系Σ
Pjから雲台座標系Σ
CPiへの変換は、パラメータ表記すると
CPθ
ext,iとなり、行列表記すると
CPiM
Pjとなる(第2外部パラメータ)。
また、パン・チルト座標系Σ
PTiからカメラ座標系Σ
Ciへの変換は、パラメータ表記すると
Cθ
ext,iとなり、行列表記すると
CiM
PTiとなる(第1外部パラメータ)。
この場合、求めるべき外部パラメータθ
ext,iは、式(8)で表すことができる。
【0037】
雲台座標系Σ
CPiからパン・チルト座標系Σ
PTiへの変換は、行列表記すると
PTiM
CPiとなる(第3外部パラメータ)。この行列
PTiM
CPiは、式(9)で表すことができる。式(9)の回転行列
PTiR
CPiは、雲台座標系Σ
CPiからパン・チルト座標系Σ
PTiへの回転行列を表す。また、式(9)において、雲台座標系Σ
CPi及びパン・チルト座標系Σ
PTiが共に雲台中心Qを原点とするから、並進ベクトル
PTitが0となる。
【0039】
回転行列
PTiR
CPiは、式(10)で求めることができる。この式(10)では、φがチルト角であり、ρがパン角である。従って、センサCS
iで計測したパン値及びチルト値を式(10)に代入することで、回転行列
PTiR
CPiを求めることができる。
【0041】
以上より、カメラシステムC
iにおける各座標系の関係は、式(11)で表すことができる。つまり、式(11)は、行列
CiM
PTi,
PTiM
CPi,
CPiM
Pjと、行列
CiM
Pjとの関係を表している。
なお、行列
CiM
Pjは、校正パターン座標系Σ
Pjをカメラ座標系Σ
Ciに変換するものである(第4外部パラメータ)。
【0043】
また、カメラシステムC
iの内部パラメータθ
int,iは、式(12)で表すことができる。この式(12)では、焦点距離f
i、アスペクト比α
i、画像中心c
u,i,c
v,i、レンズ歪係数k
1,i,k
2,i,k
3,i,k
4,iを表している。
【0045】
レンズ歪係数k
1,i〜k
4,iは、式(13)で表すことができる。この式(13)では、歪曲収差のない理想的なレンズで撮影されたときの画像座標[u
n,i,v
n,i]
T、歪曲収差のあるレンズで撮影されたときの画像座標[u
d,i,v
d,i]
T、画像中心からの距離r
iを表している。ここで、r
i2=u
n,i2+v
n,i2となる。
【0047】
本願発明では、
図2のように、複数のカメラシステムC
iと、複数の校正パターンP
jとを配置して、カメラモデルパラメータを推定する。ここで、カメラシステムC
iがn個(i=1,…,n)、校正パターンがm個(j=1,…,m)であることとする(但し、m,nは1を超える自然数)。
【0048】
例えば、校正パターンP
jは、
図3のようなチェッカーボードパターンである。また、全ての校正パターンP
jは、全てのカメラシステムC
iから見えるように配置する。そして、各カメラシステムC
iが姿勢を変えながら、ある1個の校正パターンP
jを撮影する。さらに
図4のように、各カメラシステムC
iは、姿勢を変えながらの撮影を別の校正パターンP
jについても行う。
【0049】
従って、
図5(a)〜(e)のように、カメラシステムC
iが撮影した撮影画像では、各校正パターンP
jの位置や向きが異なる。つまり、カメラシステムC
iにおいて、雲台座標系Σ
CPiと校正パターン座標系Σ
Pjとの関係を表す外部パラメータ
CPθ
ext,i(j)は、校正パターンP
jの数mだけ存在する。このため、カメラシステムC
iのカメラモデルパラメータは、式(14)のようになる。
【0051】
校正パターンP
jの間で座標系の関係を表す校正パターン関係式η
jは、回転角度
Pα
j,
Pβ
j,
Pγ
jと、並進ベクトル
Pt
x,j,
Pt
y,j,
Pt
z,jとを用いて、式(15)で表すことができる。
【0053】
全ての校正パターンP
jの中から、1つの校正パターンを基準校正パターンP
wとして予め設定する。ここでは、w番目の校正パターンが基準校正パターンP
wであることとする(1≦w≦m)。この基準校正パターンP
wにおいて、任意の一点を原点とした3次元座標系を基準校正パターン座標系(世界座標系)Σ
Pwとする。このとき、関係式η
jは、校正パターンP
jの数mだけ存在するが、そのうちの1つは基準校正パターンP
w同士の関係を表すことになる。従って、基準校正パターンP
w同士の関係を求める必要がない。
【0054】
あるカメラシステムC
iと各校正パターンP
1,…,P
w,…,P
mとの関係は、
図6のようになる。最適化の際、変数を少なくした方がカメラモデルパラメータの精度が向上する。また、外部パラメータ
CPθ
ext,i(j)は、校正パターン関係式が定義されているため、全てを求める必要がなく、1つだけ求めればよい。
【0055】
そこで、雲台座標系Σ
CPiと基準校正パターンP
wとの関係だけに限定すると、式(14)のカメラモデルパラメータは、式(16)のように簡略化できる。この式(16)に含まれる
CPθ
ext,i(w)は、基準校正パターン座標系Σ
Pwから雲台座標系Σ
CPiへの変換をパラメータ表記したものである。なお、関係式を簡略化できる理由は、後記する。
【0057】
従って、最適化で評価すべきパラメータμは、式(17)で表すことができる。この式(17)には、全てのカメラシステムC
1,…,C
nにおける内部パラメータθ
int及び外部パラメータ
Cθ
ext,
CPθ
ext(w)と、式(15)の全ての校正パターン関係式η
jとが含まれる。
【0059】
カメラシステムC
iがパン角、チルト角を変化させて、校正パターンP
jを撮影したときの姿勢をk
ij=1,…,p
ijとする(但し、p
ijは1を超える自然数)。また、校正パターンP
jの特徴点の番号をl
j=1,…,q
jとする(但し、q
jは1を超える自然数)。撮影画像から抽出した特徴点l
jの座標は、観測画像座標と呼ばれる。
【0060】
校正パターンP
jの特徴点l
jの座標が既知なので、予め設定された校正パターン情報を用いて、カメラシステムC
iが校正パターンP
jを姿勢k
ijで撮影したときの特徴点l
jの座標を予測する。この予測した特徴点l
jの座標は予測画像座標と呼ばれ、その算出方法を後記する。
なお、校正パターン情報とは、校正パターンP
j毎に、各校正パターンP
jに含まれる特徴点の座標及び数を表した情報である。
【0061】
そして、式(17)のパラメータμは、全て観測画像座標と予測画像座標との距離を求め、求めた距離の2乗和を最小化することで求められる。つまり、パラメータμは、評価式としての式(18)を最適化することで求められる。その後、パラメータμに含まれるカメラモデルパラメータθ
iと、センサCS
iで計測されたパン値及びチルト値とを用いて、カメラ校正を行う。
なお、式(18)では、‘arg min‘が最小化を表し、‘||’がノルムを表し、u^
ijkijljが予測画像座標を表し、u
ijkijljが観測画像座標を表す。
【0063】
<関係式を簡略化できる理由、予測画像座標の算出方法>
図7を参照し、式(14)を式(16)のように簡略化できる理由、及び、予測画像座標の算出方法について、説明する。
基準校正パターンP
w以外の校正パターンP
jについて、全ての特徴点の3次元座標系を基準校正パターン座標系Σ
Pwに変換する。この場合、校正パターンP
jの特徴点の3次元座標xは、式(19)で表すことができる。
【0065】
ここで、‘〜’が3次元座標xの同次座標系を表し、3次元座標を表すベクトルの座標系をベクトルの左上の添え字で表わす。つまり、校正パターン座標系Σ
Pjにおける3次元ベクトルは、
Pjxとなる。この3次元ベクトル
Pjxを校正パターン座標系Σ
Pjから基準校正パターン座標系Σ
Pwに変換する式は、式(20)で表すことができる。
【0067】
このように、各校正パターンP
jに含まれる特徴点の座標系を基準校正パターン座標系Σ
Pwに揃えることで、式(14)を式(16)のように簡略化できる。そして、式(21)を用いて、基準校正パターン座標系Σ
Pwにおける特徴点をカメラ座標系Σ
Ciに変換する。その後、カメラ座標系Σ
Ciにおける特徴点を画像に投影することで、予測画像座標を求めることができる。
【0069】
具体的には、予測画像座標は、以下のように求められる。ここで、校正パターンP
jの特徴点l
jの座標(X,Y,Z)は、式(22)のように、カメラシステムC
iのカメラ座標(x,y,z)で表すことができる。また、式(22)のx,yから、式(23)のように、正規化画像座標u
n,i,v
n,iが求められる。
【0072】
そして、前記した式(13)を用いて、正規化画像座標u
n,i,v
n,iにレンズ歪みを反映させて、歪曲収差のあるレンズで撮影されたときの画像座標u
d,i,v
d,iを求める。その後、式(24)のように画像座標u
d,i,v
d,iを投影することで、予測画像座標u
i,v
iを求めることができる。
【0074】
[カメラ校正装置の構成]
図8を参照し、カメラ校正装置1の構成について、説明する。
カメラ校正装置1は、複数のカメラシステムC
i(C
1,…,C
n)で、複数の校正パターンP
jのそれぞれを撮影した撮影画像を用いて、カメラシステムC
iのカメラモデルパラメータを推定するものである。
図8のように、カメラ校正装置1は、同期信号生成部10と、情報記録部20と、カメラモデルパラメータ推定部30と、カメラ校正部40とを備える。
【0075】
カメラシステムC
iは、同期信号生成部10から入力された同期信号に従って、カメラ本体CB
iにより映像を取得し、センサCS
iによりセンサ値(パン値及びチルト値)を取得する。そして、カメラシステムC
iは、取得した映像及びセンサ値をカメラモデルパラメータ推定部30に出力する。さらに、カメラシステムC
iは、取得したセンサ値をカメラ校正部40に出力する。
【0076】
同期信号生成部10は、映像及びセンサ値を同期させるため、カメラシステムC
i(カメラ本体CB
i、雲台CP
i及びセンサCS
i)に同期信号を出力するものである。本実施形態では、同期信号生成部10は、カメラ本体CB
iが多視点映像を取得するので、全てのカメラシステムC
iに同一の同期信号を出力する。この同期信号によって、カメラ本体CB
iがセンサCS
iとが、映像とセンサ値とを同じタイミングで取得できる。
【0077】
情報記録部20は、各種情報を記録するメモリ、ハードディスク等の記録装置である。この情報記録部20は、カメラモデルパラメータの推定に必要な校正パターン情報を予め記録する。また、情報記録部20は、カメラモデルパラメータ推定部30から入力されたカメラモデルパラメータ情報を記録する。
【0078】
カメラモデルパラメータ推定部30は、情報記録部20に記録された校正パターン情報を参照し、カメラシステムC
iのカメラモデルパラメータを推定するものである。そして、カメラモデルパラメータ推定部30は、推定したカメラモデルパラメータをカメラモデルパラメータ情報として情報記録部20に出力する。
なお、カメラモデルパラメータ推定部30の詳細は、後記する。
【0079】
カメラ校正部40は、カメラシステムC
iのカメラ校正を行って、カメラシステムC
iのカメラパラメータを出力するものである。このとき、カメラ校正部40は、情報記録部20に記録されたカメラモデルパラメータ情報と、カメラシステムC
iから入力されたセンサ値とを用いて、カメラ校正を行う。
【0080】
[カメラモデルパラメータ推定部の構成]
図9を参照し、カメラモデルパラメータ推定部30の構成について、説明する(適宜
図8参照)。
図9のように、カメラモデルパラメータ推定部30は、映像入力部302と、センサ値入力部304と、フレーム同期部306と、撮影画像・センサ値記録部310と、情報選択部320と、特徴点抽出部330と、初期値生成部340と、最適化部350とを備える。
【0081】
映像入力部302は、カメラシステムC
iから入力された映像を、フレーム毎の静止画像(撮影画像)に変換するものである。つまり、映像入力部302は、映像に含まれるフレーム画像のそれぞれを、撮影画像としてフレーム同期部306に出力する。
【0082】
センサ値入力部304は、カメラシステムC
iから入力されたセンサ値(センサCS
iの計測信号)をカメラモデルパラメータ推定部30で扱えるようにするため、このセンサ値をテキストデータに変換するものである。そして、センサ値入力部304は、テキストデータに変換したセンサ値をフレーム同期部306に出力する。
【0083】
フレーム同期部306は、映像入力部302から入力された撮影画像と、センサ値入力部304から入力されたセンサ値とを同期させるものである。例えば、フレーム同期部306は、同一のタイムコードを有する撮影画像とセンサ値とを対応付ける。そして、フレーム同期部306は、同期した撮影画像及びセンサ値を撮影画像・センサ値記録部310に出力する。
【0084】
撮影画像・センサ値記録部310は、フレーム同期部306から入力された撮影画像及びセンサ値を記録するメモリ、ハードディスク等の記録装置である。
【0085】
情報選択部320は、撮影画像・センサ値記録部310に記憶された撮影画像及びセンサ値の組み合わせのうち、カメラモデルパラメータの推定に利用する撮影画像及びセンサ値の組み合わせを選択するものである。例えば、情報選択部320は、一定のフレーム毎に撮影画像及びセンサ値の組み合わせを自動で選択する。また、情報選択部320は、撮影画像及びセンサ値の組み合わせを手動で選択してもよい。その後、情報選択部320は、選択された組み合わせに含まれる撮影画像を特徴点抽出部330に出力し、選択された組み合わせに含まれるセンサ値を初期値生成部340及び最適化部350に出力する。
【0086】
特徴点抽出部330は、情報選択部320より入力された撮影画像から特徴点を抽出するものである。例えば、特徴点抽出部330は、コーナー検出法等の特徴点抽出処理を撮影画像に施し、この撮影画像に含まれる校正パターンP
jの特徴点を抽出する。そして、特徴点抽出部330は、特徴点情報として、抽出した特徴点の座標(観測画像座標)を初期値生成部340に出力する。
【0087】
初期値生成部340は、最適化を行うために必要な初期値を生成するものであり、初期値生成用カメラ校正部341と、第1外部パラメータ設定部343と、第2外部パラメータ算出部345と、第3外部パラメータ算出部347と、校正パターン関係式設定部349とを備える。
【0088】
初期値生成用カメラ校正部341は、カメラ校正により、式(16)の内部パラメータθ
int,iの初期値と、第4外部パラメータ
CiM
Pjとを算出するものである。ここで、初期値生成用カメラ校正部341は、特徴点抽出部330から入力された特徴点情報と、情報記録部20に記録された校正パターン情報とを用いて、カメラ校正を行う。
【0089】
例えば、初期値生成用カメラ校正部341は、カメラ校正として、下記の参考文献1に記載の手法を用いることができる。
参考文献1:Z.Zhang.A flexible new technique for camera calibration.IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence,22(11),1330-1334.
【0090】
第1外部パラメータ設定部343は、第1外部パラメータ
CiM
PTiの初期値を設定するものである。例えば、第1外部パラメータ設定部343では、実測や経験則により、この第1外部パラメータ
CiM
PTiの初期値が手動で設定される。
【0091】
第2外部パラメータ算出部345は、第2外部パラメータ
CPiM
Pjの初期値を算出するものである。この第2外部パラメータ算出部345は、変換式として予め設定された式(11)を用いて、第2外部パラメータ
CPiM
Pj(ベクトル表記の場合
CPθ
ext(j))の初期値を逆算する。
【0092】
具体的には、第2外部パラメータ算出部345は、初期値生成用カメラ校正部341が算出した第4外部パラメータ
CiM
Pjと、第1外部パラメータ設定部343が設定した第1外部パラメータ
CiM
PTiの初期値と、後記する第3外部パラメータ算出部347が算出した行列
PTiM
CPiとを式(11)に代入することで、第2外部パラメータ
CPiM
Pjの初期値を逆算する。
【0093】
第3外部パラメータ算出部347は、情報選択部320より入力されたセンサ値から、第3外部パラメータ
PTiM
CPiを算出するものである。ここで、第3外部パラメータ算出部347は、式(10)にセンサ値を代入して回転行列
PTiR
CPiを求め、式(9)を用いて第3外部パラメータ
PTiM
CPiを算出する。
【0094】
校正パターン関係式設定部349は、校正パターン関係式η
jの初期値を設定するものである。ここで、校正パターン関係式設定部349では、基準校正パターンP
wの位置が既知のため、あるカメラシステムC
iが各校正パターンP
jを向いたときのセンサ値を用いて、校正パターンP
jで座標系の関係を表す式(15)の初期値を設定する。
【0095】
例えば、校正パターン関係式設定部349は、校正パターン関係式η
jの初期値として、校正パターンP
1,P
Wの関係
PwM
P1を、
PwM
P1=
PwM
Ci´・
Ci´M
Ci・
CiM
P1として設定する。ここで、
PwM
Ci´及び
CiM
P1は、第4外部パラメータ
CiM
Pjから求められる。また、
Ci´M
Ciは、並進ベクトルを0で近似し、センサ値が示す回転行列から求められる。
【0096】
このようにして、初期値生成部340は、各カメラシステムC
iの式(16)の内部パラメータθ
int,iと、第1外部パラメータ
Cθ
ext,i(
CiM
PTi)と、第2外部パラメータ
CPθ
ext,i(
CPiM
Pj)との初期値を求める。さらに、初期値生成部340は、式(15)のように、校正パターンP
jの間で座標系の関係を表す校正パターン関係式η
jの初期値を求める。この結果、初期値生成部340は、式(17)のパラメータμの初期値を生成できる。その後、初期値生成部340は、生成した初期値と、特徴点情報とを最適化部350に出力する。
【0097】
最適化部350は、初期値生成部340から入力された特徴点情報及び初期値と、情報選択部320から入力されたセンサ値とを用いて、最適化を行うものである。この最適化部350は、予測画像座標算出部351と、カメラモデルパラメータ最適化部353とを備える。
【0098】
予測画像座標算出部351は、情報記録部20に記憶された校正パターン情報を参照し、この校正パターン情報の特徴点の座標から予測画像座標を算出するものである。具体的には、予測画像座標算出部351は、式(13)及び式(22)〜式(24)を用いて、予測画像座標を算出する。
【0099】
カメラモデルパラメータ最適化部353は、初期値生成部340から入力された特徴点情報(観測画像座標)及び初期値(式17)と、予測画像座標算出部351が算出した予測画像座標とを用いて、最適化(例えば、再投影誤差最小化)を行うものである。具体的には、カメラモデルパラメータ最適化部353は、観測画像座標と予測画像座標との距離が最小となるように式(18)を最適化することで、式(16)のカメラモデルパラメータθ
iを推定する。そして、カメラモデルパラメータ最適化部353は、推定したカメラモデルパラメータθ
iをカメラモデルパラメータ情報として情報記録部20に出力する。
【0100】
[カメラ校正装置の動作]
図10を参照し、
図8のカメラ校正装置1の動作について、説明する(適宜
図8,
図9参照)。
各カメラシステムC
i及び各校正パターンP
jを所定位置に配置する。また、カメラ校正装置1では、情報記録部20に校正パターン情報を予め記録する(ステップS0)。
なお、ステップS0の処理は、カメラ校正の準備作業であるため、破線で図示した。
【0101】
カメラ校正装置1は、同期信号生成部10によって、同期信号を生成し、生成した同期信号をカメラシステムC
iへ入力する。
カメラ校正装置1は、映像入力部302によって、カメラシステムC
iから映像を取得し、フレーム毎の静止画像(撮影画像)に変換する。
カメラ校正装置1は、センサ値入力部304によって、カメラシステムC
iからセンサ値を取得し、テキストデータに変換する(ステップS1)。
【0102】
カメラ校正装置1は、フレーム同期部306によって、ステップS1で取得した撮影画像とセンサ値とを同期させる(ステップS2)。
カメラ校正装置1は、フレーム同期部306によって、ステップS2で同期させた撮影画像及びセンサ値の組み合わせを、撮影画像・センサ値記録部310に記録する(ステップS3)。
【0103】
カメラ校正装置1は、情報選択部320によって、ステップS3で記録された撮影画像及びセンサ値の組み合わせのうち、カメラモデルパラメータの推定に利用する撮影画像及びセンサ値の組み合わせを選択する(ステップS4)。
【0104】
カメラ校正装置1は、特徴点抽出部330によって、ステップS4で選択された撮影画像から特徴点を抽出する(ステップS5)。
カメラ校正装置1は、初期値生成部340によって、初期値を生成する(ステップS6)。このステップS6の処理は、詳細を後記する。
【0105】
カメラ校正装置1は、予測画像座標算出部351によって、予測画像座標を算出する。
カメラ校正装置1は、カメラモデルパラメータ最適化部353によって、ステップS6で生成した初期値と、特徴点情報と、予測画像座標と、校正パターン情報とを用いて最適化を行い、カメラモデルパラメータを推定する(ステップS7)。
カメラ校正装置1は、カメラ校正部40によって、ステップS7で推定したカメラモデルパラメータと、センサ値とを用いて、カメラ校正を行う(ステップS8)。
【0106】
<初期値の生成>
図11を参照し、
図10のステップS6の処理について、説明する(適宜
図9参照)。
カメラ校正装置1は、初期値生成用カメラ校正部341によって、カメラ校正を行い、内部パラメータθ
int,iの初期値と、第4外部パラメータ
CiM
Pjとを算出する(ステップS61)。
【0107】
カメラ校正装置1は、第1外部パラメータ設定部343によって、第1外部パラメータ
CiM
PTiの初期値を設定する(ステップS62)。
カメラ校正装置1は、第3外部パラメータ算出部347によって、ステップS4で選択されたセンサ値から、第3外部パラメータ
PTiM
CPiを算出する(ステップS63)。
【0108】
カメラ校正装置1は、第2外部パラメータ算出部345によって、ステップS61で算出した第4外部パラメータ
CiM
Pjと、ステップS62で設定した第1外部パラメータ
CiM
PTiの初期値と、ステップS63で算出した第3外部パラメータ
PTiM
CPとを式(11)に代入することで、第2外部パラメータ
CPiM
Pjの初期値を算出する(ステップS64)。
【0109】
カメラ校正装置1は、校正パターン関係式設定部349によって、校正パターンP
jで座標系の関係を表す式(15)の初期値を設定する(ステップS65)。
【0110】
以上のように、本願発明の第1実施形態に係るカメラ校正装置1は、校正パターンP
jで座標系の関係を表す式(15)を設定することで、複数のカメラシステムC
iで校正パターンP
jの位置関係を共有可能とし、より強い拘束条件をカメラモデルパラメータの推定に加えることができる。これによって、カメラ校正装置1は、高精度なカメラモデルパラメータを推定し、高速、高精度、かつ、安定性の高いカメラ校正が可能となる。その結果、カメラ校正装置1は、多視点映像に対し、実時間で様々な画像処理を施すことが可能となり、様々な用途への応用が期待される。
【0111】
(第2実施形態)
以下、本願発明の第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を説明する。
前記した第1実施形態に係るカメラ校正装置1は、複数のカメラシステムC
iを用いて、複数の校正パターンP
jを様々な姿勢で撮影し、パラメータの個数が多い最適化問題を解く必要がある。このため、カメラ校正装置1では、カメラシステムC
iを設置した後、カメラモデルパラメータの推定が終わるまでに時間や手間がかかる。当然、撮影現場では、システムの設営に費やせる時間は限られており、時間や手間が少ない方が好ましい。
なお、ここではカメラシステムC
iを別の場所に設置することを移設と呼ぶ。例えば、カメラシステムC
iを10cm移動させた場合も、カメラシステムC
iの移設に該当する。
【0112】
ここで、カメラモデルパラメータは、1台のカメラシステムC
iあたり、複数の外部パラメータ(第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び第2外部パラメータ
CPθ
ext,i)と、1つの内部パラメータθ
int,iとで構成される。
【0113】
これらパラメータのうち、第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iは、世界座標系(つまり、カメラシステムC
iの配置)に依存しない。このため、第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iは、カメラシステムC
iを別の場所に移設しても、そのまま使用可能である。
【0114】
一方、第2外部パラメータ
CPθ
ext,iは、世界座標系に依存するため、カメラシステムC
iを移設した場合、再度求める必要がある(第4外部パラメータも同様)。この第2外部パラメータ
CPθ
ext,iは、1台のカメラシステムC
iあたり6個のパラメータで構成されるので、比較的簡単な最適化問題を解くことで得られる。
【0115】
[設置カメラ校正]
まず、本願発明の第2実施形態におけるカメラ校正手法を説明した後、本願発明の第2実施形態に係るカメラ校正装置1Bの具体的構成を説明する。
第2実施形態の前提として、
図12のように、第1実施形態の手法でカメラモデルパラメータを推定しておく必要がある。以後、第1実施形態の手法を「初期カメラ校正」と呼ぶ。
その後、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iを利用して、移設したカメラシステムC
iのカメラモデルパラメータを推定する。以後、第2実施形態で説明する手法を「設置カメラ校正」と呼ぶ。
【0116】
なお、
図12では、2台のカメラシステムC
1,C
2に対し、初期カメラ校正では3個の校正パターンP
w,P
1,P
2を使用し、設置カメラ校正では2個の校正パターンP
w,P
1を使用している。
また、
図12の設置カメラ校正では、既知の値となるパン・チルト座標系Σ
PTiからカメラ座標系Σ
Ciへの変換(第1外部パラメータ)を破線矢印で図示した。また、最適化で求めるパラメータについては、実線矢印で図示した。
【0117】
以下、設置カメラ校正を詳細に説明する。
ここで、カメラシステムC
iがn台(i=1,…,n)、校正パターンP
jがm個(j=1,…,m)の場合を考える。一般的な外部パラメータは、回転角度が3個のパラメータ、並進ベクトルが3個のパラメータ、合計6個のパラメータで構成される。つまり、外部パラメータθ
extは、式(1)で表される。
【0119】
図13のように、ある1台のカメラシステムC
iについて考えた場合、校正パターン座標系Σ
Pjから雲台座標系Σ
CPiへ変換する第2外部パラメータを
CPθ
ext,i(j)として表す。つまり、カメラシステムC
iにおいて推定すべきパラメータは、式(25)で表される。ここで、設置カメラ校正では、初期カメラ校正とは異なり、内部パラメータθ
int,i、第1外部パラメータ
Cθ
ext,iが既知の固定値として扱われるため、式(25)に含まれない。
【0121】
なお、
図13では、既知の値となるパン・チルト座標系Σ
PTiからカメラ座標系Σ
Ciへの変換(第1外部パラメータ)と、雲台座標系Σ
CPiからパン・チルト座標系Σ
PTiへの変換(第3外部パラメータ)とを破線矢印で図示した。
【0122】
校正パターン関係式η
jは、外部パラメータと同様、回転角度が3個のパラメータ、並進ベクトルが3個のパラメータで構成される。カメラシステムC
iの移設後、校正パターンP
jの中から1個を新しい基準校正パターン(世界座標)P
wとして設定する。ここで、w番目の校正パターンP
jを基準校正パターンP
wとして設定した場合を考える(1≦w≦m)。この場合、基準校正パターンP
wと別の校正パターンP
jの関係式η
jは、式(15)で表される。
【0124】
カメラシステムC
iについて、推定すべき第2外部パラメータ
CPθ
ext,i(w)は、新しい基準校正パターンP
wとの関係を求めればよいので、式(26)で表される。以上より、最適化で評価すべきパラメータμは、式(27)で表される。
【0127】
カメラシステムC
iでパン・チルトを変化させ、ある姿勢k
ijで校正パターンP
jを撮影したこととする。このとき、式(27)のパラメータμは、全て観測画像座標と予測画像座標との距離を求め、求めた距離の2乗和を最小化することで求められる。つまり、パラメータμは、評価式としての式(28)を最適化することで求められる。
【0129】
[カメラ校正装置の構成]
図14を参照し、カメラ校正装置1Bの構成について、説明する。
カメラ校正装置1Bは、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iを利用して、移設したカメラシステムC
iのカメラモデルパラメータを推定するものである。
図14のように、カメラ校正装置1Bは、同期信号生成部10と、情報記録部20Bと、カメラモデルパラメータ推定部30Bと、カメラ校正部40とを備える。
【0130】
情報記録部20Bは、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iを記録する。この第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iは、設置カメラ校正の際、カメラモデルパラメータ推定部30Bにより参照される。
他の点、情報記録部20Bは、第1実施形態と同様のため、これ以上の説明を省略する。
【0131】
カメラモデルパラメータ推定部30Bは、情報記録部20に記録された第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iを参照し、移設したカメラシステムC
iのカメラモデルパラメータを推定するものである。そして、カメラモデルパラメータ推定部30Bは、推定したカメラモデルパラメータをカメラモデルパラメータ情報として情報記録部20Bに出力する。
【0132】
[カメラモデルパラメータ推定部の構成]
図15を参照し、カメラモデルパラメータ推定部30Bの構成について、説明する(適宜
図14参照)。
図15のように、カメラモデルパラメータ推定部30Bは、映像入力部302と、センサ値入力部304と、フレーム同期部306と、撮影画像・センサ値記録部310と、情報選択部320と、特徴点抽出部330と、初期値生成部340Bと、最適化部350Bとを備える。
【0133】
初期値生成部340Bは、初期値生成用カメラ校正部341Bと、第1外部パラメータ設定部343と、第2外部パラメータ算出部345Bと、第3外部パラメータ算出部347と、校正パターン関係式設定部349とを備える。
なお、初期値生成部340Bは、設置カメラ校正の際、第1外部パラメータ設定部343を備えなくてもよいため、破線で図示した。
【0134】
初期値生成用カメラ校正部341Bは、カメラ校正により、第4外部パラメータ
CiM
Pjを算出するものである。つまり、初期値生成用カメラ校正部341Bは、内部パラメータθ
int,iの初期値を算出しない以外、第1実施形態と同様のため、これ以上の説明を省略する。
【0135】
第2外部パラメータ算出部345Bは、初期値生成用カメラ校正部341Bが算出した第4外部パラメータ
CiM
Pjと、情報記録部20に記録された第1外部パラメータ
CiM
PTi及び第3外部パラメータ
PTiM
CPiとを式(11)に代入することで、第2外部パラメータ
CPiM
Pjの初期値を逆算するものである。
なお、第2外部パラメータ算出部345Bは、第1実施形態と同様の処理を行うため、これ以上の説明を省略する。
【0136】
このようにして、初期値生成部340Bは、移設したカメラシステムC
iについて、式(26)の第2外部パラメータ
CPθ
ext,i(w)の初期値を求める。さらに、初期値生成部340Bは、式(15)のように、校正パターンP
jの間で座標系の関係を表す校正パターン関係式η
jの初期値を求める。この結果、初期値生成部340Bは、式(27)のパラメータμの初期値を生成できる。その後、初期値生成部340Bは、生成した初期値と、特徴点情報とを最適化部350Bに出力する。
【0137】
最適化部350Bは、予測画像座標算出部351と、カメラモデルパラメータ最適化部353Bとを備える。
カメラモデルパラメータ最適化部353Bは、観測画像座標と予測画像座標との距離が最小となるように式(28)を最適化することで、式(26)のカメラモデルパラメータθ
i(第2外部パラメータ)を推定する。そして、カメラモデルパラメータ最適化部353Bは、推定したカメラモデルパラメータθ
iと、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
CiM
PTi及び内部パラメータθ
int,iとを、カメラモデルパラメータ情報として情報記録部20Bに出力する。
【0138】
[カメラ校正装置の動作]
図16を参照し、
図14のカメラ校正装置1Bの動作について、説明する(適宜
図14,
図15参照)。
ここでは、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iが情報記録部20Bに記録されていることとする。
【0139】
カメラ校正装置1は、初期値生成部340Bによって、初期値を生成する(ステップS6B)。このステップS6Bの処理は、詳細を後記する。
【0140】
カメラ校正装置1は、予測画像座標算出部351によって、予測画像座標を算出する。
カメラ校正装置1は、カメラモデルパラメータ最適化部353Bによって、前記した式(28)を最適化することで、式(26)のカメラモデルパラメータθ
i(第2外部パラメータ)を推定する(ステップS7B)。
【0141】
<初期値の生成>
図17を参照し、
図16のステップS6Bの処理について、説明する(適宜
図15参照)。
カメラ校正装置1は、初期値生成用カメラ校正部341Bによって、カメラ校正を行い、第4外部パラメータ
CiM
Pjを算出する(ステップS61B)。
【0142】
カメラ校正装置1は、第2外部パラメータ算出部345Bによって、ステップS61Bで算出した第4外部パラメータ
CiM
Pjと、情報記録部20Bに記録された第1外部パラメータ
CiM
PTiと、ステップS63で算出した第3外部パラメータ
PTiM
CPとを式(11)に代入することで、第2外部パラメータ
CPiM
Pjの初期値を算出する(ステップS64B)。
【0143】
以上のように、本願発明の第2実施形態に係るカメラ校正装置1Bは、初期カメラ校正よりも推定するパラメータの個数が少なくなるため、使用する校正パターンP
jの個数やカメラシステムC
iが各校正パターンP
jを撮影する際の姿勢数を減少させることができる。さらに、カメラ校正装置1Bは、最適化処理の時間も削減できるので、撮影現場における時間や手間が大幅に削減でき、運用性が向上する。
【0144】
以上、本願発明の各実施形態を詳述してきたが、本願発明は前記した実施形態に限られるものではなく、本願発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0145】
前記した各実施形態では、本願発明で利用可能な校正パターンP
jとして、
図3のチェッカーボードパターンを例示したが、これに限定されない。例えば、本願発明で利用可能な校正パターンP
jとして、ドットパターンがあげられる。
【0146】
また、特徴点の配置及び数が既知であれば、異なる種類の各校正パターンP
jが混在してもよい。例えば、校正パターンP
jとして、チェッカーボードパターン及びドットパターンが混在してもよい。また、校正パターンP
jは、同種のチェッカーボードパターンであっても、特徴点の数や間隔が異なってもよい。
【0147】
また、各校正パターンP
jは、全てのカメラシステムC
iから見えていれば、その位置や向きが制限されない。
図2のように、各校正パターンP
jは、横一直線で同じ向きに配置してもよい。また、各校正パターンP
jは、全てのカメラシステムC
iから見える範囲内で様々な位置や向きに配置すると、カメラシステムC
iの様々な姿勢に対応できるため好ましい。
【0148】
前記した各実施形態では、カメラシステムC
iを多視点カメラであることとして説明したが、これに限定されない。例えば、本願発明は、同一の撮影スタジオや撮影エリア内に配置された複数のカメラシステムC
iにも適用することができる。
【0149】
ここで、カメラシステムC
iが多視点カメラでない場合、同期信号生成部10は、異なるカメラシステムC
iには同一の同期信号を出力せずともよい。しかし、同期信号生成部10は、1台のカメラシステムC
iに含まれるカメラ本体CB
i、雲台CP
i及びセンサCS
iには、同一の同期信号を出力する必要がある。
【0150】
前記した第2実施形態では、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
Cθ
ext,i及び内部パラメータθ
int,iを利用することとして説明したが、本願発明は、これに限定されない。例えば、本願発明は、初期カメラ校正で求めた第1外部パラメータ
Cθ
ext,iのみを利用し、設置カメラ校正の際、内部パラメータθ
int,iを求めてもよい。
【0151】
前記した各実施形態では、カメラ校正装置1,1Bを独立したハードウェアとして説明したが、本願発明は、これに限定されない。例えば、カメラ校正装置1,1Bは、コンピュータが備えるCPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を、前記した各手段として協調動作させるカメラ校正プログラムで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布してもよく、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。