特許6625227IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

防音構造、及び防音システムに係る。詳しくは、本発明は、枠と、枠の開口部に取り付けられた吸音部材とをそれぞれ有する2つの防音ユニットを、それぞれの吸音部材が向かい合うように近づけて配置することにより、簡単な構成によって低周波側の音を防音する小型の防音構造に関する。即ち、本発明は、ターゲットとなるより低周波数の音を選択的に強く遮蔽するための小型の防音構造に関する。また、本発明は、このような防音構造を用い、防音の中心周波数を簡単に調整することもできる防音システム

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

ところで、低周波音は、一般のウレタンやグラスウールのような広帯域防音材で吸収することが困難であることはよく知られている。特定音を吸収するためのデバイスとして、特許文献1のような膜型吸音材、又はヘルムホルツ吸音材があるが、これらも低周波になるほど背面体積を大きくする必要があり、構造サイズが大きくなるという問題があった。
また、騒音は、多種多様であり、例えば同じ規格のモータやファンからの騒音であっても、機器ごとの個体差によって騒音周波数には差が現れる。それに対応するために、吸音周波数を変化させる必要がある。しかしながら、特許文献1のような膜型吸音材では膜厚及び膜の張力が、ヘルムホルツ吸音材では貫通孔の大きさ等が吸音周波数の支配パラメータであり、連続的に変化させることは困難であるという問題があった。 また、特許文献2では、微細孔板に対して無孔板を設けた音響パネルとし、2つの音響パネルを所定距離隔てて音源に対向して配置することにより、低周波域においても共振を生じることなく、低周波域全域において防音を可能としている。しかしながら、特許文献2では、無孔板のみにおいて生じる透過損失が0dBとなる共振を無くすことはでき、かつ上述したような機器毎に異なる低周波域における騒音を満遍なくある程度防音できるものの、低周波側の機器毎に異なる特定の周波数を強く遮音することができないという問題があった。 また、機器内防音(自動車、及びオフィス機器等)、又は建材等ではスペース、及び軽量化が重要な課題であり、結果として低周波側の防音が困難となっているという問題があった。よって、従来同等のサイズでより低周波側の防音ができる技術が望まれている。
また、機器防音においては、機器の個体差による騒音ばらつきや経年劣化による騒音の周波数変化が、また、一般の騒音においても様々な周波数が存在する。それに対して、従来の防音材では、防音する周波数は、サイズ、張力、及び/又は孔径等の簡単には調整しにくい量を変える必要があるという問題があった。よって、防音する周波数を簡単に調整する機構が望まれている。 本発明の目的は、従来技術の問題点を解消し、簡単な構成によって低周波側の音を防音する、即ちターゲットとなるより低周波数の音を選択的に強く遮蔽することができ、かつ小型軽量であるとともに、その周波数特性を容易に変化させることができる防音構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、目的に加え、このような防音構造を用い、外部の騒音環境に応じて防音の中心周波数を簡単に調整することができる防音システムを提供することにある。
なお、本発明において、「防音」とは、音響特性として、「遮音」と「吸音」の両方の意味を含むが、特に、「遮音」を言う。「遮音」は、「音を遮蔽する」こと、即ち「音を透過させない」ことをいう。したがって、「遮音」は、音を「反射」すること(音響の反射)、及び音を「吸収」すること(音響の吸収)を含めて言う。(三省堂 大辞林(第三版)、及び日本音響材料学会のウェブページのhttp://www.onzai.or.jp/question/soundproof.html、並びにhttp://www.onzai.or.jp/pdf/new/gijutsu201312_3.pdf参照)
以下では、基本的に、「反射」と「吸収」とを区別せずに、両者を含めて「遮音」及び「遮蔽」と言い、両者を区別する時に、「反射」及び「吸収」と言う。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

目的を達成するために、本発明の第1の態様の防音構造は、2以上の防音ユニットを有する防音構造であって、各防音ユニットは、開口部を有する枠と、枠の開口部に取り付けられた吸音部材と、を有し、隣接する2つの防音ユニットは、それぞれの吸音部材の少なくとも一部同士を対向させて配置され、少なくとも一部が対向する吸音部材は、互いに離間しており、少なくとも一部が対向する吸音部材同士の平均距離は、20mm未・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な構成によって低周波側の音を防音する。即ち、本発明によれば、ターゲットとなるより低周波数の音を選択的に強く遮蔽することができ、かつ小型軽量であるとともに、その周波数特性を容易に変化させることができる。
また、本発明によれば、外部の騒音環境に応じて防音の中心周波数を簡単に調整することができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】本発明の一防音構造の一例を模式的に示す断面図である。

【図2】図1に示す防音構造のII−II線矢視図である。

【図3】図1に示す防音構造のIII−III線で切断した模式的断面図である。

【図4】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図5】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図5A】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図5B】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図5C】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図6】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図7】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図8】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図8A】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図9】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図10】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図11】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図12】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図13】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図14】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図15】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図16】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図17】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図18】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図19】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図20】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図21】図1に示す防音構造の防音ユニットとして用いられる振動膜型吸音体の一例の模式的断面図である。

【図22】本発明の防音構造に用いられる振動膜型吸音体の他の例の模式的断面図である。

【図23】図22に示す振動膜型吸音体の模式的平面図である。

【図24】本発明の防音構造に用いられるヘルムホルツ吸音体の一例の模式的断面図である。

【図25】図24に示すヘルムホルツ吸音体の模式的平面図である。

【図26】本発明の防音構造に用いられる微細貫通孔吸音体の一例の模式的断面図である。

【図27】図26に示す微細貫通孔吸音体の模式的平面図である。

【図28】図26に示す微細貫通孔吸音体の微細穿孔板の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。

【図29】図26に示す微細貫通孔吸音体の微細穿孔板の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。

【図30】図26に示す微細貫通孔吸音体の微細穿孔板の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。

【図31】図26に示す微細貫通孔吸音体の微細穿孔板の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。

【図32】図26に示す微細貫通孔吸音体の微細穿孔板の製造方法の一例を説明するための模式的な断面図である。

【図33】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図34】本発明の一防音システムの一例の模式的断面図である。

【図35】本発明の他の防音システムの一例の模式的断面図である。

【図36】本発明の実施例1の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図37】本発明の実施例1〜4の防音構造の遮音特性を示すグラフである。

【図38】本発明の実施例5〜8の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図39】本発明の実施例9〜10の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図40】本発明の実施例12〜15の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図40A】本発明の実施例15A〜15Bの防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図41】本発明の実施例16〜18の防音構造の遮音特性を示すグラフである。

【図42】本発明の実施例4及び19の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図43】本発明の実施例16及び20の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図44】本発明の実施例21及び22の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図45】本発明の他の防音構造の一例の模式的断面図である。

【図46】本発明の実施例23〜27の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図47】本発明の実施例51〜54の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図48】防音構造の単セルからの周波数シフト量と層間距離との関係を示すグラフである。

【図49】本発明の実施例55〜58の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図50】本発明の参考例12及び13の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図51】本発明の実施例59〜63の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図52】本発明の参考例14〜16の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

【図53】本発明の実施例67〜69の防音構造の音の吸収特性を示すグラフである。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

10、10a、10b、10c、10e、10f、10g、10h、11、11a、11b、30、30a、30b、30c、30d、30e、30f、30g、60 防音構造   12、12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h 防音ユニット   13、13a、13b、13c1、13c2、13d1、13d2 開口部   14、14a、14b、14c、14d 枠   16、16a、16b、16c、16d 吸音部材   18、18a、18b、18c、18d 背面板   19a、19b 対向面   20、20a、20b スリット   21、21a、21b 鏡像面   22、23 板   24、24a 防音ユニット組   26 壁   28、28a 防音壁   32 管状部材(音響管)   32a 内壁面   33 孔部   40、40a、40b、40c 防音セル   42 膜   44、48 貫通孔(第1貫通孔)   46 穿孔板   50 微細穿孔板   52 貫通孔(微細貫通孔、第2貫通孔)   54 アルミニウム基材   56 水酸化アルミニウム皮膜   62 載置台   64 トラベリングナット   66 ドライブスクリュー   68 ねじ移動機構   70、70a 防音システム   72、72a、72b マイクロフォン(マイク)   74 パーソナルコンピュータ(PC)   76 自動ステージ   78 ノイズ源

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります