(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記積層構造は、少なくともP型半導体とN型半導体の2種類の層からなるダイオード構造であり、且つ、インジウム又はアンチモンのいずれかの材料を含む請求項7に記載のガスセンサ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という)について説明する。
なお、以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の具体的な構成について記載されている。しかしながら、このような特定の具体的な構成に限定されることなく他の実施態様が実施できることは明らかであろう。また、以下の実施形態は、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
<第一の態様>
[ガスセンサ]
第一の態様に係るガスセンサは、第一主面に発光部を有し、発光部で発光された光が第一主面とは逆側の第二主面から出射される第一基板と、第一主面にセンサ部を有し、第一主面とは逆側の第二主面に入射される光をセンサ部により検知する第二基板と、第一基板及び第二基板のそれぞれの第二主面側に、第二主面それぞれから離して配置された光反射部と、を備え、第一基板と第二基板と光反射部とは、発光部で発光され第一基板の第二主面から出射された光が光反射部で反射され、光反射部による反射光が第二基板を通じてセンサ部に入射されるように配置され、光反射部は、センサ部の感度が10%以上となる波長帯域中に、光反射部の反射率が30%以上となる第一波長帯域と、第一波長帯域に隣接する長波長側及び短波長側それぞれに反射率が30%未満となる第二波長帯域とを含む特性を有し、センサ部の感度が最大となる波長が第一波長帯域に含まれている。
【0011】
そして、第一基板及び第二基板と光反射部との間の空間に被検出ガスを導入することにより、被検出ガスの影響を受けた光がセンサ部に入射されることになり、この被検出ガスの影響を受けた光をセンサ部で検出することによって、被検出ガスの存在を検出することができる。
このような構成とすることにより、ガスセンサの小型化を図ることができ、且つ部品点数を削減することができる。
ここで、センサ部の感度(%)とは、「{(ある波長でのセンサ部の感度)/(センサ部での感度の最大値)}×100」を意味する。
【0012】
[第一基板]
第一基板は、第一主面上に発光部が形成されている。
第一基板の材料は特に制限されない。第一基板の材料として、例えばシリコンSi、ガリウム砒素GaAs、サファイア、リン化インジウムInP、インジウム砒素InAs、ゲルマニウムGe等が挙げられるがこの限りではなく、使用する波長帯に応じて選択すればよい。
第一基板として、半絶縁性基板を使用することが可能であり、大口径化が可能である観点から、一実施形態としてGaAs基板を用いることができる。また、測定感度向上の観点から、第一基板の材料は、一実施形態として、発光部から出力される光の透過性が高いものを適用することができる。また、発光部の出力変動を高精度に補償する観点から、第一基板の材料は、一実施形態として第二主面において発光部から出力された光の一部を反射する材料を適用することができる。
【0013】
また、第一基板は、第一主面上に、第二基板に設けられたセンサ部と同一のセンサ部をさらに備えていてもよい。第一基板の第一主面上に形成されたセンサ部は、第一基板の発光部から出射された光のうち第一基板の第二主面で反射する光を受光することができる。したがって、第一基板に形成されたセンサ部を、ガスセンサの参照用センサとして利用することが可能であり、ガス濃度の測定の精度を高めることができる。
【0014】
[発光部]
発光部は第一基板の第一主面上に形成される。発光部は、被検出ガスによって吸収される波長を含む光を出力するものであれば特に制限されない。
発光部は、具体的には、第一基板の第一主面上に形成することができればどのような光源であっても適用することができる。発光部の具体的な形態としては、MEMSやLED等が挙げられる。その中で、被検出ガス以外の成分の光吸収によるノイズを低減する観点から、一実施形態として、被検出ガスの吸収が大きい波長帯の光のみを出力する発光部を用いることができる。具体的には、発光波長帯をアクティブ層(通称:活性層)のバンドギャップでコントロールすることができるという観点から、一実施形態として、LED構造の発光部を用いることができる。
【0015】
一実施形態として、発光部はMBE(Molecular Beam Epitaxy)又はCVD(Chemical Vapor Deposition)のような成膜方法を用いて成膜したPN接合、又はPIN接合の積層構造部を備える。この積層構造部に電力を供給することによって、LED(Light Emitting Diode)として動作し、活性層となるI層の材料のバンドギャップに応じた波長の光を放出することができる。
【0016】
積層構造部は、一実施形態として、少なくともP型半導体とN型半導体の2種類の層からなるダイオード構造を含み、且つ、活性層はインジウムIn又はアンチモンSbのいずれかの材料を含む。活性層がIn又はSbを含むことにより赤外線領域の光(すなわち、赤外線)を発光させることが可能になる。具体的には、活性層にアンチモン化インジウムInSbやInAlSbやInAsSbを用いることにより、1μm以上10μm以下の波長を出力することができる。
【0017】
被検出ガスが二酸化炭素の場合、二酸化炭素ガスは波長4.3μm付近に強い吸収を示すため、一実施形態として、活性層にInAlSbを利用することができる。ここで、Alの含有量を発光部(LED)の発光ピークが4.3μmになるようにチューニングすることで高感度且つ高分解能のガスセンサを実現することができる。また、数μm以上10μm以下付近に吸収のあるCO結合を持つガス(例えば、10μm付近に吸収がある気化したアルコール)であれば、活性層にInAsSbを利用することが好ましい。
【0018】
また後述のように第一基板の第一主面上に発光部と共にセンサ部を形成する場合に、さらに、第一基板に設けられた発光部と同様の発光部を第二基板の第一主面上に形成してもよい。これにより、第一基板の第一主面上に形成された発光部で不良が発生したような場合でも、第二基板の第一主面上に形成された発光部を代わりに光源として使用することが可能となる。また各基板に形成された発光部を一定の時間間隔で交互に駆動させることで、発光部の寿命を伸ばすことが可能となる。また一方の発光部をメインの光源として使用し、他方の発光部を校正用の光源として使用することもできる。これにより一方の光源の劣化の度合いを他方の光源の発光量等からモニタリングすることが可能となり、発光部の劣化補正が可能となる。
【0019】
[第二基板]
第二基板は第一主面上にセンサ部を有していれば特に制限されない。第二主面から入射された光は、第二基板内部を通過して、センサ部に入射される。
第二基板の材料は特に制限されない。第二基板の材料として、例えばSi、GaAs、サファイア等が挙げられるがこの限りではない。一実施形態として、測定感度向上の観点から、第二基板の材料は、第二主面側から入射した光に対する透過性が高いものを適用することができる。また、量産性及び製造収率の観点から第一基板と第二基板とは、一実施形態として、同一の材料を適用することができる。
【0020】
また、小型化の観点から、一実施形態として、第二基板は、第一基板と互いに側面を対向させて隣り合って配置され、第一基板と第二基板との間に光遮断部を配置させることも可能である。光遮断部は、入射される光を吸収する特性を有する。
第一基板と光遮断部とはこれらどうしが接するように配置してもよく、間隔を持って配置してもよい。同様に、光遮断部と第二基板とはこれらどうしが接するように配置してもよく、間隔を持って配置してもよい。第一基板と第二基板との間に光遮断部を有することにより、発光部から出力された光が第一基板と第二基板との間に介在するモールド樹脂等の封止部に伝達され、発光部から出力された光が、発光部、第一基板、封止用の材料、第二基板、センサ部の経路でセンサ部に伝達されてしまい、ガス空間を通過せずにセンサ部に入射することを防ぐことができる。その結果、検出感度(ガス濃度変化による信号の変化)を向上させることができる。
【0021】
第二基板は、後述のように第一基板の第一主面上にもセンサ部を形成する場合に、第一基板に設けられた発光部と同様の発光部を第二基板の第一主面上に形成してもよい。これにより、第一基板の第一主面上に形成された発光部で不良が発生したような場合にも、第二基板の第一主面上に形成された発光部を代わりに光源として使用することが可能となる。また各基板に形成された発光部を一定の時間間隔で交互に駆動させることで、発光部の寿命を伸ばすことが可能となる。また一方の発光部をメインの光源として使用し、他方の発光部を校正用の光源として使用することもできる。これにより一方の光源の劣化の度合いを他方の光源の発光量などからモニタリングすることが可能となり、受光部の劣化補正が可能となる。
【0022】
[センサ部]
センサ部は、第二基板の第一主面上に形成される。一実施形態では、センサ部は、後述するように、光反射部が選択的に反射する第一波長帯域の光に対して感度を有している。
センサ部の配置位置は、第一基板に設けられた発光部から出力された光のうち、光反射部から反射された光が入射される位置であれば特に制限されない。
信号処理の応答速度の観点から、センサ部は、PN接合、又はPIN接合のダイオード構造を有しており、インジウム又はアンチモンの何れかの材料を含んでも良い。さらに、センサ部は、被検出ガスの吸収波長に応じてGa、Al、Asからなる群より選択される少なくとも1つの材料をさらに含む混晶系の材料を含んでも良い。
【0023】
またセンサ部は、一実施形態として、センサの感度が10%以上となる波長帯域が1μm以上12μm以下の範囲に含まれている。センサ部が二酸化炭素ガス等の環境ガスの光吸収帯に感度を持つことで、センサ部の出力を環境ガスの濃度測定のために用いることが可能となる。
また、一実施形態として、量産性の観点から、センサ部の受光素子の材料及び積層構造は、発光部の材料及び積層構造と同様のものを用いることができる。
【0024】
センサ部を回路(増幅器)に接続した場合のS/N比の観点から、多数の受光素子を設けることによって、受光部全体の内部抵抗を大きくすることができるため、増幅器に接続した場合、高いS/N比が実現できる。そのため、センサ部は、一実施形態として、受光素子を複数直列接続した形態としてもよい。
また前述のようなセンサ部を第一基板の第一主面上にさらに形成してもよい。この第一基板の第一主面上に形成されたセンサ部は、発光部から出射された光のうち第一基板の第二主面で反射する光を受光することができる。このセンサ部は、ガスセンサの参照用センサとして利用することが可能であり、参照用センサの出力を利用することで、受光部が第二基板にのみ形成されている場合と比べて、ガス濃度の測定の精度を高めることができる。
【0025】
[光反射部]
光反射部は、第一基板及び第二基板の第二主面側に、第一基板及び第二基板それぞれから離れた位置に配置され、センサ部の感度が10%以上となる波長帯域中に、反射率が30%以上の第1波長帯域と、第1波長帯域に隣接する長波長側及び短波長側の両方の波長帯域に、反射率が30%未満の第2波長帯域とを含む特性を有し、センサ部の感度が最大となる波長が第1波長帯域に含まれるものである。
ここで反射率とは、光反射部に略垂直に入射した特定の波長の光の強度に対する、光反射部から略垂直に反射する特定の波長の光の強度の比を意味する。
【0026】
また光反射部は、センサ部をガスセンサの参照用センサとして利用する際にノイズを低減する観点から、一実施形態として、反射率が最大となる波長をλとしたときに、半値幅を0.5λ以下とすることができる。用途によっては、半値幅の0.2λ以下、又は半値幅の0.1λ以下が、被検出ガス濃度変化への感度(信号の変化/ガス濃度変化の信号比)向上の観点から好ましい場合がある。例えば、一実施形態として、CO
2検出の場合、波長4.3μm付近で、半値幅を0.3μm以下とすることで感度向上を図ることができる。光反射部での反射率が最大となる波長λを測定対象ガスによる吸収が強い波長帯域と合わせて設計することで、センサ部に入射するノイズを低減し、ガス濃度測定の精度を向上させることが可能となる。
【0027】
一般的には、入射角度によって反射特性は異なり、その最大値(ピーク)は光路設計によって異なる。垂直の入射角に対して、他の入射角度では反射特性のピークは短波長側にシフトするので、設計者は光路構造で決まる主な光のパスの入射/反射角度を中心にして、被検出ガスの吸収波長に合わせても良い。そうすると、僅かなガスの濃度変化に対して、信号の変化は大きくなるので、高感度且つ高精度のガスセンサを実現することができ、好ましい場合がある。
【0028】
光反射部の一例として、Si基板上に積層された多層構造の光学フィルタを適用した場合の、波長と透過特性の関係を後述の
図3に示す。第一波長帯域は他の波長帯と比べて光学フィルタでの反射率が高くなる。光学フィルタでの反射率が高い程、ガスセンサのS/N比は良くなるため、一実施形態として、光学フィルタの第一波長帯域のピークの反射率は50%とすることができ、また別の実施形態では60%以上とすることができ、さらに別の実施形態では80%以上とすることができる。
【0029】
CO
2ガスの検出装置又は濃度測定装置に使われる、ガスセンサに含まれる光反射部の場合、CO
2ガスが強い吸収特性を持つ4.3μmを第一波長帯域の中心として、中心から数10nm以上500nm以下の光を反射するようにしても良い。システムの高感度化を実現するには、ガスセンサの光学設計に合わせて、光反射部の反射特性を適宜変更しても良い。例えば特定の入射角のみの光を反射させるように設計しても良い。
【0030】
光反射部は、第一基板の第二主面から出射した光のうち第一波長帯域以外の光を透過又は吸収してもよい。ここで、第一波長帯域以外の帯域を第二波長帯域と表す。第二波長帯域は発光部が発光する波長のうち、センサ部により検出されるが、測定対象の物質の検出に不要な波長帯のことを言う。光反射部は、第二波長帯域の光を透過してもよく、また、吸収してもよい。光反射部が光の吸収による輻射が発生すると外乱としてセンサ部に入ることが考えられるため、一実施形態として、第二波長帯域の光を透過させる構成とすることで、外乱を抑制することも可能である。例えば、発光部が2μm以上8μm以下付近の光を発光し、受光部が同様の波長帯を検出する能力を持ち、検出したい物質の吸収波長帯が4.2μm以上4.4μm以下付近にある場合、第二波長帯域は、2μm以上4.2μm以下付近及び4.4μm以上8μm以下付近にしても良い。この場合、一実施形態として、光反射部の第二波長帯域における透過率、又は吸収率を50%以上とすればよい。
【0031】
光反射部は、屈折率の異なる材料が積層された多層膜からなる干渉フィルタであってもよい。光反射部の具体的な例としては透明な基板上に、屈折率の異なる材料(例えば、Ge、ZnSe、ZnS、SiO
2、等)を交互に積層した干渉構造を利用することができる。波長によって、入射光が干渉現象によって、強めあったり、弱めあったりし、特定の光のみ強く反射させることができる。これらの積層構造は光反射部の基板の両面に形成しても良いし、片面でも良い。この基板の具体的な例としてはGaAsやSiやサファイア等が挙げられる。
【0032】
干渉フィルタの具体的な例としては、透過率の高いSi基板の両面に、Ge及びZnSの薄膜を交互に、数周期以上数十周期以下を積層した干渉フィルタが挙げられる。このような構造を利用することによって、一部の波長のみ反射率が強く(例えば80%以上)なる干渉フィルタを実現でき、その他の波長を透過するような構造を実現することができる。
また、光反射部は後述の信号処理部に使われる基板(例えばSi基板)の裏面(回路面と逆側の面)に設けても良い。この場合システムのさらなる小型化の観点から好ましい場合がある。
[信号処理部]
第1の態様に係るガスセンサは、発光部に電流を供給すると共に、センサ部からの出力信号を処理する信号処理部をさらに備えていてもよい。
【0033】
<第2の態様>
次に、第2の態様を説明する。なお、第1の態様と同一部については説明を省略する。
[ガスセンサ]
第2の態様に係るガスセンサは、第一主面に発光部を有し、発光部で発光された光が第一主面とは逆側の第二主面から出射される第一基板と、第一主面にセンサ部を有し、第一主面とは逆側の第二主面に入射される光をセンサ部により検知する第二基板と、第一基板及び第二基板のそれぞれの第二主面側に、第二主面それぞれから離して配置された第一光反射部と、上面視で第一基板と第二基板との間に配置された第二光反射部と、を有し、第一基板と第二基板と第一光反射部と第二光反射部とは、発光部で発光され第一基板の第二主面から出射された光が、少なくとも第一光反射部、第二光反射部及び第一光反射部の順で反射される光路を経てから、第二基板を通じてセンサ部に入射されるように配置され、第二光反射部は、センサ部の感度が10%以上となる波長帯域中に、第二光反射部の反射率が30%以上となる第一波長帯域と、第一波長帯域に隣接する長波長側及び短波長側それぞれに反射率が30%未満となる第二波長帯域とを含む特性を有し、センサ部の感度が最大となる波長が第一波長帯域に含まれている。
【0034】
そして、第一基板、第二基板及び第一光反射部と、第二光反射部との間の空間に、被検出ガスを導入することにより、被検出ガスの影響を受けた光がセンサ部に入射されることになり、被検出ガスの影響を受けた光をセンサ部で検出することによって、被検出ガスの存在を検出することができる。
このような構成とすることにより、ガスセンサの小型化を図ることができ、且つ部品点数を削減することができる。その結果、小型でありながら、十分な光路長を確保することが可能となり、精度の高いガスセンサを提供することができる。
【0035】
[第一光反射部]
第一光反射部は、第一基板及び第二基板の第二主面側に、これら第一基板及び第二基板それぞれから離れた位置に配置され、第一基板の第二主面から出射された光を反射する。また第一光反射部は、第一基板の第二主面から出射された光の一部が、第一光反射部及び第二光反射部で反射され、少なくとも1回、第二光反射部で反射された後に、第一光反射部によって反射されてセンサ部に入射されるように配置されている。
第一光反射部は、第二光反射部の反射面と平行な反射面を有する反射鏡であってもよく、また、入射した光の少なくとも一部を集光して反射する凹面鏡であってもよい。
【0036】
[第二光反射部]
第二光反射部は、上面視で第一基板及び第二基板の間に設置され、第一光反射部で反射された光のうち第一波長帯域の光を選択的に反射する。また第二光反射部は、第一基板の第二主面から放出された光の一部が、第一光反射部及び第二光反射部で反射され、少なくとも1回第二光反射部で反射された後に、第一光反射部によって反射され、センサ部に入射されるように配置されている。
第二光反射部は、センサ部の感度が10%以上となる波長帯域中に、第二光反射部の反射率が30%以上の第一波長帯域と、この第一波長帯域に隣接する長波長側及び短波長側の波長帯域であり、第二光反射部の反射率が30%未満となる第二波長帯域と、を含む特性を有し、センサ部の感度が最大となる波長が第一波長帯域に含まれている。ここで反射率とは、光反射部に略垂直に入射した特定の波長の光の強度に対する、光反射部から略垂直に反射する特定の波長の光の強度の比を意味する。
【0037】
また第二光反射部は、センサ部をガスセンサの参照用センサとして利用する際にノイズを低減する観点から、一実施形態として、第二光反射部の反射率が最大となる波長をλとしたときに、半値幅を0.5λ以下とすることができる。用途によっては、半値幅の0.2λ以下、又は半値幅の0.1λ以下が、被検出ガス濃度変化への感度(信号の変化/ガス濃度変化の信号比)向上の観点から好ましい場合がある。例えば、CO
2検出の場合、波長4.3μm付近で、半値幅を0.3μm以下とすることで感度向上を図ることができる。第二光反射部での反射率が最大となる波長λを測定対象ガスによる吸収が強い帯域と合わせて設計することで、センサ部に入射するノイズを低減し、ガス濃度測定の精度を向上させることが可能となる。
第二光反射部は、第一光反射部で反射された光のうち第一波長帯域を除く波長帯域の光を透過又は吸収してもよい。
第二光反射部は、屈折率の異なる材料が積層された多層膜からなる干渉フィルタであってもよい。
[封止部]
第一基板、第二基板、第一光反射部、及び第二光反射部は封止部によって封止されていてもよい。
【0038】
<実施形態>
次に、図面を参照して本実施形態の具体例について説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係るガスセンサ100の構成例を示す概念図であり、基本構造を示す。
測定対象のガスは、第一基板11及び第二基板21と、光反射部15との間の空間に導入される。
第一基板11の第一主面12上に形成された発光部13から出射された光は、第一基板11の、第一主面12とは逆側の第二主面14から第一基板11の外部に出射される。
第一基板11から出射された光の一部は、光反射部15に到達する。光反射部15は、後述のセンサ部24の感度が10%以上となる波長帯域中に、光反射部15の反射率が30%以上の第一波長帯域と、この第一波長帯域に隣接する長波長側及び短波長側の両方に光反射部15の反射率が30%未満となる第二波長帯域と、を含む特性を有している。また、センサ部24の感度が最大となる波長が第一波長帯域に含まれている。
【0039】
そのため、光反射部15に到達した、第一基板11から出射され光のうち第一波長帯域の光が選択的に反射される。
光反射部15で反射された第一波長帯域の光は、第二基板21の第二主面22に入射され、第二基板21を通って、第二基板21の第一主面23に設けられたセンサ部24に入射される。
そして、第一基板11、発光部13、第二基板21及びセンサ部24は、モールド樹脂等からなる封止部31によって封止される。
図1に示すように、第一基板11及び第二基板21は、発光部13から出射された光が光反射部15で反射され、反射された光がセンサ部24に入射されるように配置されている。また、センサ部24で受光された第一波長帯域の光は、測定対象のガスによる吸収の影響を受けているため、その強度からガス濃度を演算することができる。
【0040】
このように第1実施形態のガスセンサ100は、発光部13から出射された光を光反射部15で反射し、この反射された光を受光部としてのセンサ部24で受光するため、光路長として、発光部13と光反射部15との間の距離と、光反射部15とセンサ部24との間の距離との和相当の距離を得ることができる。したがって、発光部13及びセンサ部24と、光反射部15との間の距離よりも、より長い光路長を得ることができる。つまり、光反射部15を設けることで、発光部13及びセンサ部24と光反射部15との間の距離はそのままで、より長い光路長を得ることができ、すなわち、光反射部15を設けることで、発光部13及びセンサ部24と光反射部15との間の距離を大きくしなくとも、発光部13及びセンサ部24と、光反射部15との間の距離よりも長い光路長を確保することができる。そのため、ガスセンサの小型化を図ることができる。また、光反射部15に、センサ部24の感度が最大となる波長を含む第一波長帯域の光を反射する光学特性を持たせているため、別途光学フィルタを設ける必要がなく、従来のように反射鏡と光学フィルタの両方を必要としないため、部品点数を削減することもできる。
【0041】
図2は第1実施形態に係るガスセンサ100の構成をより詳細に示したものである。
図2に示すように、光反射部15は保持部32によって保持される。また、保持部32は、凹部状に形成され凹部の底に相当する位置に光反射部15が配置され、凹部の縁に相当する保持部32の開口端で囲まれる領域内に、発光部13が設けられた第一基板11の第二主面14と、センサ部24が設けられた第二基板21の第二主面22とが含まれ、これら第二主面14及び22と光反射部15とが向かい合うように位置決めし、モールド樹脂等の封止部31により固定されている。これによって、第一基板11及び第二基板21の第二主面14及び22側と光反射部15との間に、保持部32の凹部からなる空間が形成され、ここに、図示しない導入口から測定対象のガスを導入することによって、濃度測定が行われる。
また、保持部32は第一基板11から出射された光を反射し、第二基板21に効率良く入射することのできる適切な位置に、光反射部15を保持するように設計される。
また保持部32は、センサ部24に入射する外乱を減らす観点から、保持部32に到達した光を吸収するような構造を持つことが好ましい。
【0042】
図3は第1実施形態に係るガスセンサ100の光反射部15の光学特性を示す図である。
図3において、横軸は波長、縦軸は光反射部15の透過率及び反射率を示す特性図である。
図3に示すように、光反射部15は、反射率が30%以上となる反射特性を第一波長帯域に有する。そして、第一波長帯域に隣接する長波長側及び短波長側の帯域それぞれに、反射率が30%未満となる第二波長帯域を有する。つまり、光反射部15は、第一波長帯域では反射特性を有し、第一波長帯域の両側の第二波長帯域では透過特性を有する。また、センサ部24の感度が最大となる波長が第一波長帯域に含まれている。つまり、光反射部15により、センサ部24の感度が最大となる波長を含む第一波長帯域の光が選択的に反射されてセンサ部24に入射されるため、発光部13から発光された光のうち、センサ部24の感度が最大となる第一波長帯域に含まれる光を、効率よくセンサ部24に入射させることができる。また、光反射部15が、第一波長帯域の光を選択的に反射し、これがセンサ部24に入射されるため、従来のように光学フィルタを設ける必要がない。
【0043】
なお、第1実施形態において、光反射部15は、第一基板11の第二主面14及び第二基板21の第二主面22と平行に配置されている必要はなく、発光部13で発光し第一基板11の第二主面14から出射された光を、光反射部15で反射させて第二基板21の第二主面22に入射し、第二基板21を通じでセンサ部24に入射することができれば、どのような位置関係に配置されていてもよい。
【0044】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
なお、第1実施形態に係るガスセンサと同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図4は本発明の第2実施形態に係るガスセンサ200の一例を示す構成図である。
第2実施形態に係るガスセンサ200の第一光反射部41は、例えば第二光反射部42と平行な鏡面を有する反射鏡等で構成される。第一光反射部41は、
図2に示す第1実施形態に係るガスセンサ100における光反射部15に比較して面積がより広く、第一光反射部41と第二光反射部42との間で、第一基板11から出射された発光部13からの光を複数回、反射可能な大きさに形成されている。
【0045】
第一光反射部41は、
図2に示す第1実施形態に係るガスセンサ100と同様に、凹部状の保持部32により保持され、第一光反射部41と第二光反射部42とが平行となるように位置決めされて、封止部31により固定される。そして、第一基板11及び第二基板21の第二主面14及び22と第二光反射部42とを含む面と、第一光反射部41を含む保持部32で囲まれる領域との間に空間が形成され、ここに図示しない導入口から測定対象のガスを導入することによって、濃度測定が行われる。
【0046】
ガスセンサ200は、
図4に示すように、第一基板11、第二基板21、第一光反射部41及び第二光反射部42が、第一基板11の第二主面14から出射された発光部13が発光した光の一部が、少なくとも1回、第二光反射部42で反射された後に、第一光反射部41によって反射されて、第二基板21の第二主面22から入射され、第一主面23に設けられたセンサ部24に入射されるように配置されている。つまり、発光部13が発光し第二主面14から出射された光が、少なくとも、第一光反射部41、第二光反射部42、第一光反射部41の順で反射される光路を経てから、第二基板21の第二主面22に入射されて、センサ部24に入射されるようになっている。
【0047】
そして、第一基板11、第二基板21及び第二光反射部42と、第一光反射部41との間の空間に図示しない導入口を介して測定対象のガスが導入される。
このように、発光部13から出射された光を、第一光反射部41と第二光反射部42とによって多重反射させることによって長い光路長を実現することができ、より測定対象のガスの影響を受けた光がセンサ部24に入射されることになる。そのため、ガスセンサ200の精度を高めることが可能となる。つまり、センサ部24に入射される光の測定対象のガスが導入された空間における光路長が長いと、測定対象ガスによる吸収の影響が大きくなるため、S/N比が高くなり、ガスセンサの精度が向上する。さらに、複数回反射させることで、第二光反射部42での波長選択性を高めることができる。つまり、物質(ガスなど)検出精度と感度の両方を高めることが可能となる。
【0048】
[第3実施形態]
図5は本発明の第3実施形態に係るガスセンサ200aの一例を示す構成図であって、第3実施形態に係るガスセンサ200aは、第2実施形態に係るガスセンサ200において、さらに信号処理部33を備えたものである。
信号処理部33は、発光部13に電流を供給すると共にセンサ部24からの出力信号を処理する。
この信号処理部33は、例えば、SiのLSI技術を利用して作成されたICからなり、発光部13を駆動する駆動回路、センサ部24の出力信号をもとに測定対象のガスの濃度演算を行う濃度演算部、センサ部24の出力信号を増幅する増幅回路、図示しない上位装置等の外部回路からの測定要求信号の入力、また、外部回路への濃度演算結果の送信等を行う入出力制御部、等を備える。
【0049】
発光部13及びセンサ部24と信号処理部33との間は、例えばワイヤーボンディング技術を利用して接続し、信号処理部33と外部回路との接続(図示せず)は、リードフレームの端子を介して行う。
このような構成とすることによって、高精度且つ小型のガスセンサを実現することができ、信号処理部33を含めて、設置場所の小さいエリア(例えば、基板表面垂直方向で全体の厚み5mm以下、又は2mm以下、更に1mm以下のエリア等)での設置が可能となる。
【0050】
なお、
図2に示す第1実施形態に係るガスセンサ100において、同様にして信号処理部33を設けることも可能である。
また、第1、第2実施形態に係るガスセンサ100、200のように、IC等で構成される信号処理部33が、発光部13及びセンサ部24等と共にガスセンサ100、200内に組み込まれていない場合には、駆動回路や濃度演算部等の信号処理部33に含まれる各種回路を外付けとし、ワイヤーボンディング技術等を利用して外付けのこれら回路と接続すればよい。
【0051】
なお、第2及び第3実施形態において、第一光反射部41と第二光反射部42とは、必ずしも平行に配置される必要はなく、発光部13で発光し第一基板11の第二主面14から出射された光を、第一光反射部41、第二光反射部42、第一光反射部41の順に反射させる光路経てから、第二基板21の第二主面22に入射し、第二基板21を通じでセンサ部24に入射することができれば、どのような位置関係に配置されていてもよい。
【0052】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
なお、第2実施形態に係るガスセンサ200と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図6は本発明の第4実施形態に係るガスセンサ300の一例を示す構成図である。
第4実施形態に係るガスセンサ300は、第2実施形態に係るガスセンサ200において、第一光反射部41を凹面鏡からなる第一光反射部41aに替えたものである。凹面鏡からなる第一光反射部41aは、入射した光の少なくとも一部を集光して反射する。第4実施形態に係るガスセンサ300では、センサ部24に入射する光量を最大限に高め、発光部13で発光された光を無駄にせず効率良くセンサ部24まで導くことができる。これによってセンサ部24のS/N比が高くなり、ガスセンサ300の測定精度が向上する。
【0053】
第一光反射部41aは、保持部32により保持され、第一光反射部41aの凹部の縁に相当する第一光反射部41aの開口内に、第一基板11及び第二基板21の第二主面14及び22と第二光反射部42とが含まれるように位置決めして、第一光反射部41a及び保持部32側と、第一基板11及び第二基板21の第二主面14及び22と第二光反射部42とを含む側とを、モールド樹脂等の封止部31により固定し、第一基板11及び第二基板21の第二主面14及び22と第二光反射部42とが含まれる面と第一光反射部41aとの間に形成される空間に、図示しない導入口から測定対象のガスを導入することによって、濃度測定が行われる。
【0054】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態を説明する。
なお、第4実施形態に係るガスセンサ300と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図7は、第5実施形態に係るガスセンサ300aの一例を示す構成図である。
第5実施形態に係るガスセンサ300aは、第一基板11の第一主面12に、発光部13とセンサ部13aとを備える。センサ部13aは、第二基板21に設けられたセンサ部24と同一の機能構成を有する。また、ガスセンサ300aは、第二基板21の第一主面23に、センサ部24と発光部24aとを備える。発光部24aは、第一基板11に設けられた発光部13と同一の機能構成を有する。
【0055】
さらにガスセンサ300aは、発光部13、24aに電流を供給すると共にセンサ部13a、24からの出力信号を処理する信号処理部33aを備える。この信号処理部33aは、第3実施形態で説明した信号処理部33と同様に、例えば、SiのLSI技術を利用して作成されたICからなり、発光部13、24aを駆動する駆動回路、センサ部13a、24の出力信号をもとに測定対象のガスの濃度演算を行う濃度演算部、センサ部13a、24の出力信号を増幅する増幅回路、図示しない上位装置等の外部回路からの測定要求信号の入力、また、外部回路への濃度演算結果の送信等を行う入出力制御部、さらに、各基板に形成された発光部13、24aを一定の時間間隔で交互に駆動させ、発光部の寿命の延命を図ったり、一方の発光部をメインの光源として使用し、他方の発光部を校正用の光源として使用することにより一方の光源の劣化の度合いを他方の光源の発光量等からモニタリングすることで発光部の劣化補正等を行う制御部、等を備える。
【0056】
発光部13、24a及びセンサ部13a、24と信号処理部33との間は、例えばワイヤーボンディング技術を利用して接続し、信号処理部33と外部回路との接続(図示せず)は、リードフレームの端子を介して行う。
このような構成とすることによって、信号処理部33aが組み込まれた高精度且つ小型のガスセンサを実現することができると共に、さらに、発光部の発熱による両側のセンサ部の温度差を抑えることができるため、高精度のガスセンサを実現することができる。
【0057】
[第6実施形態]
図8は、本発明の第6実施形態に係るガスセンサ300bの一例を示す構成図である。
第6実施形態に係るガスセンサ300bは、
図6に示す第4実施形態に係るガスセンサ300において、第3実施形態における信号処理部33と同一機能構成を有する信号処理部33を設けると共に、この信号処理部33の出力を取り出すための端子を、ガスセンサ300bの素子に備えたものである。
図8に示すように、ガスセンサ300bの素子は、リードフレーム状に形成された端子部35、36を備える。
この端子部35、36は、外部回路38と信号処理部33との接続に使われる。端子部35、36と信号処理部33との接続、及び、信号処理部33と発光部13及びセンサ部24との接続はワイヤ37を用いたワイヤボンディングで行われる。
【0058】
[第7実施形態]
図9は、本発明の第7実施形態に係るガスセンサ300cの一例を示す構成図である。
第7実施形態に係るガスセンサ300cは、
図7に示す第5実施形態に係るガスセンサ300aにおいて、信号処理部33aと第二光反射部42とを一体形成したものである。信号処理部33aは基板a1と基板a1の一方の面に形成された回路部a2とを含む。第二光反射部42は、基板a1の回路部a2が形成された面とは逆側の面に設けられる。このような構成とすることによって、信号処理部33aと第二光反射部42が一体形成された高精度且つ小型のガスセンサを実現することができる。
【0059】
[第8実施形態]
図10及び
図11は、本発明の第8実施形態に係るガスセンサの一例を示す構成図である。
第8実施形態に係るガスセンサは、第一基板11と第二基板21との間に、光遮断部を設けたものであって、光遮断部は、入射される光を吸収する特性を有する。
図10は、
図1及び
図2に示す第1実施形態に係るガスセンサ100において、第一基板11と第二基板21との間にさらに光遮断部51を設けたものである。
仮に、発光部13で出力された光が、第一基板11から封止部31に伝達されたとしても、光遮断部51により吸収されるため、発光部13から出力された光が、第一基板11、封止部31、第二基板21を介してセンサ部24に伝達されることを回避することができる。そのため、発光部13から出力された光がガス空間を通過せずにセンサ部に入射されることを防止することができ、その結果、検出感度を向上させることができる。
【0060】
また、
図11は、
図8に示す第6実施形態に係るガスセンサ300bにおいて、第一基板11と第二光反射部42の間に光遮断部52を設け、第二光反射部42と第二基板21との間に光遮断部53を設けたものである。光遮断部52及び53は、例えば、端子部35、36として設けられたリードフレーム状の複数の端子部の一部を光遮断部として流用してもよく、新たに設けてもよい。
【0061】
仮に、発光部13で出力された光が第一基板11から封止部31に伝達されたとしても、光遮断部52により吸収されるため、発光部13から出力された光が、第一基板11、封止部31を介して第二光反射部42に伝達されることを回避することができる。同様に、仮に、第二光反射部42に入射された光が、第二光反射部42から封止部31に伝達されたとしても、光遮断部53により吸収されるため、第二光反射部42に入射された光が、第二光反射部42、封止部31を介して第二基板21に伝達されることを回避することができる。
そのため、発光部13から出力された光がガス空間を十分に通過せずにセンサ部に入射されることを防止することができ、その結果、検出感度を向上させることができる。
なお、ここでは、第1実施形態及び第6実施形態に係るガスセンサにおいて、さらに、光遮断部を設けた場合について説明したが、他の実施形態においても同様に光遮断部を設けることができ、この場合も同等の作用効果を得ることができる。
【0062】
<その他>
本発明に係るガスセンサは、赤外線式のガスセンサに限定されるものではなく、例えば紫外線式のガスセンサであってもよい。
なお、本発明は、以上に記載した実施形態に限定されるものではない。その技術適思想の範囲内において、当業者の知識に基づいて実施形態に設計の変更等を加えてもよく、また、第1〜第6実施形態を任意に組み合わせてもよく、そのような変更が加えられた態様も本発明の範囲に含まれる。
また、本発明の範囲は、各請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。