(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズとからなる4枚のレンズのみを屈折力を有するレンズとして備え、
下記条件式(1−a)および(3−a)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
1.01≦fs1/fs≦1.26 (1−a)
−1.26≦fs2/fs≦−0.67 (3−a)
ただし、
fs1:s線における前記第1レンズの焦点距離
fs:s線における全系の焦点距離
fs2:s線における前記第2レンズの焦点距離
とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ドライバーモニタリングシステムで撮像に用いられる光はシステムにより異なるが、夜間およびトンネル等の暗い環境でも使用可能なように、近赤外光を用いたシステムが考案されている。これに対応するため、撮像レンズには近赤外光の領域で良好な画像を取得可能なことが望まれる。
【0006】
しかしながら、特許文献1には、近赤外光の領域を考慮して設計したことに関する記載はなく、近赤外光の領域での特性も開示されていない。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、近赤外光の領域で良好な性能を有する撮像レンズ、およびこの撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の撮像レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズとからなる4枚のレンズのみを屈折力を有するレンズとして備え、下記条件式(1
−a)および(3−a)を満足することを特徴とする。
1.01≦fs1/fs
≦1.26 (1
−a)
−1.26≦fs2/fs≦−0.67 (3−a)
ただし、
fs1:s線における第1レンズの焦点距離
fs:s線における全系の焦点距離
fs2:s線における第2レンズの焦点距離
とする。
【0009】
本発明の撮像レンズにおいては、下記条件式(1−
b)
、(2−
2)、(3
−b)、(4
−1)
、(5)の少なくとも1つ、または任意の組合せを満足することが好ましい。
1.04≦fs1/fs
≦1.19 (1−
b)
1.75<Ns1
<2.1 (2−
2)
−1.26≦fs2/fs
≦−0.78 (3
−b)
1.6<Ns2
<2.1 (4
−1)
40°<2ω<60° (5)
ただし、
fs1:s線における第1レンズの焦点距離
fs:s線における全系の焦点距離
Ns1:s線における第1レンズの屈折率
fs2:s線における第2レンズの焦点距離
Ns2:s線における第2レンズの屈折率
2ω:最大全画角
とする。
また、本発明の撮像レンズにおいては、第1レンズは、物体側に凸面を向けた平凸レンズであり、第2レンズは、両凹レンズであり、第3レンズは、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズであり、第4レンズは、物体側に凸面を向けた正レンズであることが好ましい。
【0010】
本発明の撮像レンズにおいては、第4レンズの像側に、近赤外の波長域の光を選択的に透過させる波長選択部材を備えることが好ましい。
【0011】
本発明の撮像装置は、本発明の撮像レンズを備えたものである。
【0012】
なお、上記の「屈折力を有するレンズ」は、実質的なことを意味するものである。本発明の撮像レンズは、構成要素として挙げたもの以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞り、フィルタ、カバーガラス等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、および振動補正機構等の機構部分等を含んでもよい。
【0013】
なお、上記の「近赤外の波長域の光を選択的に透過させる」は、必ずしも近赤外の全波長域の光を透過させるという意味ではなく、選択的に透過させる光の波長域が近赤外の波長域にあるという意味である。
【0014】
なお、上記の「s線における」は「波長852.11nmにおける」という意味である。また、上記のレンズの屈折力の符号は、非球面が含まれているものは近軸領域で考えることとする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、物体側から順に正負正正のパワー配列の4枚構成のレンズ系において、s線に関する所定の条件式を満足するように構成しているため、近赤外光の領域で良好な性能を有する撮像レンズ、およびこの撮像レンズを備えた撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施例1の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図2】本発明の実施例2の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図3】本発明の実施例3の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図4】本発明の実施例4の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図5】本発明の実施例5の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図6】本発明の実施例6の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図7】本発明の実施例7の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図8】本発明の実施例8の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図9】本発明の実施例9の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図10】本発明の実施例10の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図11】本発明の実施例11の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図12】本発明の実施例12の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図13】本発明の実施例13の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図14】本発明の実施例14の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図15】本発明の実施例15の撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
【
図16】本発明の実施例1の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図17】本発明の実施例2の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図18】本発明の実施例3の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図19】本発明の実施例4の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図20】本発明の実施例5の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図21】本発明の実施例6の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図22】本発明の実施例7の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図23】本発明の実施例8の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図24】本発明の実施例9の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図25】本発明の実施例10の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図26】本発明の実施例11の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図27】本発明の実施例12の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図28】本発明の実施例13の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図29】本発明の実施例14の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図30】本発明の実施例15の撮像レンズの球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図である。
【
図31】波長選択部材の透過率特性を説明するための図である。
【
図32】本発明の一実施形態に係る撮像装置の適用例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る撮像レンズの構成と光路を示す断面図である。
図1に示す構成例は、後述する本発明の実施例1に係る撮像レンズに対応している。
図1では、左側が物体側、右側が像側であり、光路は軸上光束2、最大画角の軸外光束3について示しており、また、最大全画角の半値(最大半画角)ωも図示している。
【0018】
この撮像レンズは、光軸Zに沿って物体側から像側へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4とからなる。そして、レンズ系と像面Simとの間には近赤外の波長域の光を選択的に透過させる波長選択部材PPが配置されている。
【0019】
また、
図1の例では、第2レンズL2と第3レンズL3の間に開口絞りStが配置されている。
図1に示す開口絞りStは必ずしも大きさや形状を表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。開口絞りStは
図1の例とは異なる位置に配置することも可能である。
【0020】
この撮像レンズは、s線(波長852.11nm)を考慮して考案されたものであり、下記条件式(1)を満足するように構成されている。
0.5<fs1/fs<2.5 (1)
ただし、
fs1:s線における第1レンズの焦点距離
fs:s線における全系の焦点距離
とする。
【0021】
条件式(1)の下限以下とならないようにすることで、像面湾曲の補正が容易になり、歪曲収差と球面収差のバランスを取りやすくなる。条件式(1)の上限以上とならないようにすることで、レンズ系全長の短縮化に有利となる。
【0022】
条件式(1)に関する効果を高めるためには下記条件式(1−1)を満足することが好ましい。
0.7<fs1/fs<2.3 (1−1)
【0023】
また、この撮像レンズは下記条件式(2)を満足することが好ましい。
1.7<Ns1 (2)
ただし、
Ns1:s線における第1レンズの屈折率
とする。
【0024】
条件式(2)の下限以下とならないようにすることで、s線においても十分な屈折率を持つ材料を第1レンズL1の材料として選択することができ、レンズ系全長の短縮化に有利となる。条件式(2)に関する効果を高めるためには下記条件式(2−1)を満足することが好ましい。また、下記条件式(2−2)を満足することがより好ましい。条件式(2−2)の上限以上とならないようにすることで、入手性の良い材料を使用することができる。
1.75<Ns1 (2−1)
1.75<Ns1<2.1 (2−2)
【0025】
また、この撮像レンズは下記条件式(3)を満足することが好ましい。
−2.0<fs2/fs<−0.2 (3)
ただし、
fs2:s線における第2レンズの焦点距離
とする。
【0026】
条件式(3)の下限以下とならないようにすることで、像面湾曲の補正が容易になり、歪曲収差と球面収差のバランスを取りやすくなる。条件式(3)の上限以上とならないようにすることで、レンズ系全長の短縮化に有利となる。
【0027】
また、この撮像レンズは下記条件式(4)を満足することが好ましい。
1.6<Ns2 (4)
ただし、
Ns2:s線における第2レンズの屈折率
とする。
【0028】
条件式(4)の下限以下とならないようにすることで、s線においても十分な屈折率を持つ材料を第2レンズL2の材料として選択することができ、4枚構成のレンズ系の中で唯一の負レンズに十分な負の屈折力を持たせることが可能となり、像面湾曲、歪曲収差、および球面収差の良好な補正が容易となる。また、下記条件式(4−1)を満足することがより好ましい。条件式(4−1)の上限以上とならないようにすることで、入手性の良い材料を使用することができる。
1.6<Ns2<2.1 (4−1)
【0029】
また、この撮像レンズは
図1に示す例のように、第4レンズL4の像側に近赤外光を選択的に透過させる波長選択部材PPを備えることが好ましい。このような波長選択部材PPにより、所望の近赤外光のみを像面Sim上に照射し、不要光を遮蔽することができる。例えば波長選択部材PPは、入射角が0°の場合に、波長400〜700nmで透過率が5%以下、波長850nmで透過率が90%以上となる透過率特性を有するように構成してもよい。
【0030】
図1に示す波長選択部材PPは、平行平板状の光学部材に所望の近赤外の波長域の光のみを透過させるダイクロイック膜を成膜することにより構成されたバンドパスフィルタである。
図31に、このダイクロイック膜の波長に対する透過率特性の一例を示す。
図31において、横軸は波長、縦軸は透過率であり、実線で示す曲線は入射角が0°の場合の透過率特性であり、破線で示す曲線は入射角が20°の場合の透過率特性である。一般に、ダイクロイック膜は入射角度が大きくなるとカットオン波長とカットオフ波長が短波長側にシフトする入射角依存性を有する。波長選択部材PPへの光の入射角は光線ごとに異なるが、本実施形態のように波長選択部材PPを配置する位置を第4レンズL4と像面Simの間とすることにより、波長選択部材PPへの光の入射角のばらつきを小さくすることができ、上記の入射角依存性による影響を小さくすることができる。
【0031】
なお、波長選択部材PPは、上記のようなダイクロイック膜から構成されるものに限定されず、他の構成を採ることも可能である。また、波長選択部材PPの透過率特性は上記例に限定されず、撮像レンズが搭載される装置に応じて適宜設定することが好ましい。
【0032】
また、この撮像レンズは最大全画角を2ωとしたとき、40°<2ω<60°となるように構成してもよい。ドライバーモニタリングシステムでは撮像した画像をソフトウエアが解析し、特に運転手のまぶたと眼球の動きから、運転手の居眠りおよび/または脇見を検出するため、まぶたと眼球に対応する撮像素子の領域に適切な画素数を割り当てる必要があり、適切な画角が存在する。2ωを60°より小さな値とすることで、まぶたと眼球に対応する撮像素子の領域に適切な画素数を割り当てることができ、ソフトウエアによる撮影画像の解析を高精度で行うことができる。また、2ωを40°より大きな値とすることで、ドライバーモニタリング用途において、運転手の着座位置がずれても、運転手のまぶたと眼球が撮影視野から外れる可能性が低くすることができる。40°<2ω<60°となるように構成することで、ドライバーモニタリング用途に好適な画角を有することができる。
【0033】
各レンズは例えば以下のような構成をとることができる。第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた平凸レンズ、または両凸レンズとすることができる。第2レンズL2は、両凹レンズとすることができる。第3レンズL3は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ、または両凸レンズとすることができる。第4レンズL4は、物体側に凸面を向けた正レンズとすることができる。ただし、第1レンズL1〜第4レンズL4は上記形状と異なる形状とすることも可能である。
【0034】
以上述べた好ましい構成および可能な構成は、任意の組合せが可能であり、要求される仕様に応じて適宜選択的に採用されることが好ましい。本実施形態によれば、近赤外光の領域で良好な性能を有する撮像レンズを実現することが可能である。なお、ここでいう可視光は波長400〜700nmの光、近赤外光は波長700nm〜1100nmの光を想定している。
【0035】
次に、本発明の撮像レンズの数値実施例について説明する。
なお、実施例1、2、7〜9は本発明の実施例であり、実施例3〜6、10〜15は本発明の参考例である。
[実施例1]
実施例1の撮像レンズのレンズ構成と光路は
図1に示したものであり、その図示方法と構成は
図1に示す例として上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。
【0036】
実施例1の撮像レンズの基本レンズデータを表1に、非球面係数を表2に示す。表1のSiの欄には最も物体側の構成要素の物体側の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するように構成要素の面に面番号を付した場合のi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄にはi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄にはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示す。表1のNsjの欄には最も物体側の構成要素を1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の構成要素のs線(波長852.11nm)に関する屈折率を示し、Ndjの欄にはj番目の構成要素のd線(波長587.56nm)に関する屈折率を示し、νdjの欄にはj番目の構成要素のd線基準のアッベ数を示す。
【0037】
ここで、曲率半径の符号は、物体側に凸面を向けた面形状のものを正とし、像側に凸面を向けた面形状のものを負としている。表1には開口絞りStおよび光学部材PPも合わせて示している。表1では、開口絞りStに相当する面の面番号の欄には面番号と(St)という語句を記載している。Diの最下欄の値は表中の最も像側の面と像面Simとの間隔である。表1の枠外上部には、全系の焦点距離f、FナンバーFNo.、最大全画角2ωをd線基準で示す。
【0038】
表1では、非球面の面番号には*印を付しており、非球面の曲率半径の欄には近軸の曲率半径の数値を記載している。表2に、実施例1の各非球面の非球面係数を示す。表2の非球面係数の数値の「E±n」(n:整数)は「×10
±n」を意味する。非球面係数は、下式で表される非球面式における各係数KA、Am(m=3以上の整数であり、面ごとに異なる)の値である。
【0039】
【数1】
ただし、
Zd:非球面深さ(高さhの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸に垂直な平面に
下ろした垂線の長さ)
h:高さ(光軸からのレンズ面までの距離)
C:近軸曲率
KA、Am:非球面係数
【0040】
各表のデータにおいて、角度の単位としては度を用い、長さの単位としてはmmを用いているが、光学系は比例拡大または比例縮小しても使用可能なため他の適当な単位を用いることもできる。また、以下に示す各表では所定の桁でまるめた数値を記載している。
【0043】
図16に実施例1の撮像レンズの無限遠物体に合焦した状態での各収差図を示す。各収差図ではs線に関する収差と、参考のためにs線以外の波長に関する収差も合わせて示している。
図16では左から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、および倍率色収差(倍率の色収差)を示す。球面収差図では、d線(波長587.56nm)、C線(波長656.27nm)、F線(波長486.13nm)、およびs線(波長852.11nm)に関する収差をそれぞれ実線、長破線、短破線、および一点鎖線で示す。非点収差図では、d線に関するサジタル方向、タンジェンシャル方向の収差をそれぞれ黒色の実線、短破線で示し、s線に関するサジタル方向、タンジェンシャル方向の収差をそれぞれ一点鎖線、灰色の実線で示す。歪曲収差図ではd線およびs線に関する収差をそれぞれ実線および一点鎖線で示す。倍率色収差図では、d線およびs線に関する収差をそれぞれ実線および一点鎖線で示す。球面収差図のFNo.はFナンバーを意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。
【0044】
上記の実施例1の説明で述べた各データの記号、意味、および記載方法は、特に断りがない限り以下の実施例のものについても同様であるので、以下では重複説明を省略する。
【0045】
[実施例2]
実施例2の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図2に示す。実施例2の撮像レンズの基本レンズデータを表3に、非球面係数を表4に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図17に示す。
【0048】
[実施例3]
実施例3の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図3に示す。実施例3の撮像レンズの基本レンズデータを表5に、非球面係数を表6に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図18に示す。
【表5】
【0050】
[実施例4]
実施例4の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図4に示す。実施例4の撮像レンズの基本レンズデータを表7に、非球面係数を表8に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図19に示す。
【0053】
[実施例5]
実施例5の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図5に示す。実施例5の撮像レンズの基本レンズデータを表9に、非球面係数を表10に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図20に示す。
【0056】
[実施例6]
実施例6の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図6に示す。実施例6の撮像レンズの基本レンズデータを表11に、非球面係数を表12に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図21に示す。
【0059】
[実施例7]
実施例7の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図7に示す。実施例7の撮像レンズの基本レンズデータを表13に、非球面係数を表14に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図22に示す。
【0062】
[実施例8]
実施例8の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図8に示す。実施例8の撮像レンズの基本レンズデータを表15に、非球面係数を表16に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図23に示す。
【0065】
[実施例9]
実施例9の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図9に示す。実施例9の撮像レンズの基本レンズデータを表17に、非球面係数を表18に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図24に示す。
【0068】
[実施例10]
実施例10の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図10に示す。実施例10の撮像レンズの基本レンズデータを表19に、非球面係数を表20に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図25に示す。
【0071】
[実施例11]
実施例11の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図11に示す。実施例11の撮像レンズの基本レンズデータを表21に、非球面係数を表22に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図26に示す。
【0074】
[実施例12]
実施例12の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図12に示す。実施例12の撮像レンズの基本レンズデータを表23に、非球面係数を表24に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図27に示す。
【0077】
[実施例13]
実施例13の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図13に示す。実施例13の撮像レンズの基本レンズデータを表25に、非球面係数を表26に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図28に示す。
【0080】
[実施例14]
実施例14の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図14に示す。実施例14の撮像レンズの基本レンズデータを表27に、非球面係数を表28に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図29に示す。
【0083】
[実施例15]
実施例15の撮像レンズのレンズ構成と光路の断面図を
図15に示す。実施例15の撮像レンズの基本レンズデータを表29に、非球面係数を表30に、無限遠物体に合焦した状態での各収差図を
図30に示す。
【0086】
表31に、実施例1〜15の撮像レンズの条件式(1)〜(4)の対応値を示す。
【0088】
以上のデータから、実施例1〜15の撮像レンズは全て、レンズ枚数が4枚という少ない枚数であり小型に構成され、最大全画角が40°〜60°の範囲にあり、近赤外光および可視光の領域で各収差が良好に補正された高性能な撮像レンズであることがわかる。
【0089】
次に、本発明の実施形態に係る撮像装置について説明する。ここでは、本発明の撮像装置の一実施形態として、ドライバーモニタリングシステムに搭載されるカメラの例について説明する。
図32に自動車にこのカメラを搭載した様子を示す。
【0090】
図32において、自動車100の内部に設けられたドライバーモニタリングシステム10は、カメラ11と、制御部12とを備える。カメラ11は、本発明の実施形態に係る撮像レンズと、撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを備えている。カメラ11は、近赤外光を用いて運転者13の顔面を含む画像を定期的に撮像することにより、運転者13の顔面画像を取得する。制御部12では、この顔面画像をソフトウエアにより解析し、運転者13の状態を判定し、居眠りおよび/または脇見が検出された際には警報を出力する。
【0091】
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数、および非球面係数は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
【0092】
また、本発明の撮像装置も、上記構成のものに限られるものではない。上記実施形態で説明したドライバーモニタリングシステムは、自動車に限定されず、運転者が運転する任意の移動体に適用可能である。さらに、本発明の撮像装置は、移動体に配設されるカメラに限定されず、例えば、携帯端末用カメラ、監視カメラ、またはデジタルカメラ等に適用することも可能である。