特許第6646586号(P6646586)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646586
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】複素環化合物
(51)【国際特許分類】
   C07D 207/08 20060101AFI20200203BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20200203BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20200203BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   C07D207/08CSP
   A61K31/40ZNA
   A61P43/00 111
   A61P27/02
   A61P43/00 105
【請求項の数】16
【全頁数】78
(21)【出願番号】特願2016-555274(P2016-555274)
(86)(22)【出願日】2015年10月22日
(86)【国際出願番号】JP2015079783
(87)【国際公開番号】WO2016063934
(87)【国際公開日】20160428
【審査請求日】2018年9月20日
(31)【優先権主張番号】特願2014-217769(P2014-217769)
(32)【優先日】2014年10月24日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002934
【氏名又は名称】武田薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(72)【発明者】
【氏名】阪野 義広
(72)【発明者】
【氏名】竃浦 政宏
(72)【発明者】
【氏名】谷口 孝彦
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼見 和明
(72)【発明者】
【氏名】福田 耕一朗
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 茂和
【審査官】 谷尾 忍
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/051244(WO,A1)
【文献】 特表2010−540541(JP,A)
【文献】 特表2012−524024(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/145286(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 207/08
A61K 31/40
C12N 15/09
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
環Aは、さらに置換されていてもよいベンゼン環を示し;
Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示し;
は、フッ素原子および置換されていてもよいアルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基を示し;
環Bは、さらに置換されていてもよいピロリジン環を示し;かつ
およびRは、独立して水素原子、ハロゲン原子またはC1−6アルキルを示すか、あるいはRとRは一緒になってC3−4シクロアルカン環を形成していてもよい。]
で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
Rが水素原子である、請求項1記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
環Aが、ハロゲン原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいベンゼン環である、請求項1または2記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
が、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基である、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
環Bが、フッ素原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいピロリジン環である、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
環Aが、ハロゲン原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいベンゼン環であり;
が、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基であり;
環Bが、フッ素原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいピロリジン環であり;
およびRが、独立して水素原子、ハロゲン原子、またはC1−6アルキルを示すか、あるいはRとRは一緒になってC3−4シクロアルカン環を形成していてもよい、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
3-((3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩。
【請求項8】
3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩。
【請求項9】
3-((3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩。
【請求項10】
3-((3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩。
【請求項11】
3-((3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩。
【請求項12】
請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬。
【請求項13】
黄斑変性および/またはスタルガルト病の予防または治療剤である、請求項12記載の医薬。
【請求項14】
黄斑変性および/またはスタルガルト病の予防または治療に使用するための、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物またはその塩。
【請求項15】
哺乳動物におけるレチノール結合タンパク質4を低下させるのに使用するための、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物またはその塩。
【請求項16】
黄斑変性および/またはスタルガルト病の予防または治療剤を製造するための、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物またはその塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加齢性黄斑変性症、スタルガルト病等のRBP4の上昇あるいはRBP4により供給されるレチノールによって媒介される疾患や状態の予防又は治療用薬剤として有用な複素環化合物に関する。
【0002】
(発明の背景)
レチノール結合タンパク質4(retinol binding protein 4;以下、「RBP4」と略記する場合がある)は、主に肝臓で産生される唯一の血中レチノール運搬タンパクであることが知られている。
【0003】
RBP4はレチノールおよびTTR(transthyretin)と結合し複合体を形成することにより、血中に安定して存在する。RBP4はTTRと乖離した遊離条件下では、腎臓において比較的速やかに分解され排泄を受ける。実際、RBP4とレチノールとの結合が、TTRとの複合体形成に必須であるか否かは不明であるが、レチノール誘導体であるフェンレチニド(fenretinide)は、RBP4とレチノールとの結合を阻害し、結果的に、TTRとの複合体形成を阻害する。フェンレチニドを動物に投与すると血中RBP4の低下を惹起することが知られている(非特許文献1)。
RBP4によって供給されるレチノールと眼疾患との関連性が報告されている。例えば、眼における過剰のビタミンAレベルは、黄斑変性症を含む種々の網膜疾患を引き起こし得、そしてRBP4の低下は、これらの眼疾患を予防または治療するのに有効である(特許文献1)。
フェンレチニドは、萎縮加齢性黄斑変性症(AMD)の最も進行した形態である地図状萎縮(GA)を患う患者において研究されている。フェンレチニドは、RBP4に対する親和性を介したレチノール(ビタミンA)毒の蓄積を停止することが提案されている。GAなどの病気における失明に関与すると考えられている毒性副産物、例えばA2E(ビス−レチノイドピリジニウム)の形成および蓄積を遅らせることが仮定される。Sirion Therapeutics, Inc.は、AMDに関連するGAの治療のためにフェンレチニドを評価する第2相試験の分析からの肯定的な結果を公表した。
このことから、血中のRBP4値(濃度)を低下させる作用を有する薬剤は、眼疾患の予防または治療に適用されることが期待されている。なお、本明細書中、「血中のRBP4値(濃度)を低下させる作用」を「RBP4低下作用」、「血中のRBP4値(濃度)を低下させる作用を有する薬剤」を「RBP4低下薬」ということがある。
【0004】
特許文献2には、RBP4低下作用を有し、糖尿病、肥満症等の予防・治療に有用な、下記化合物が開示されている。
【0005】
【化1】
【0006】
[式中、各記号は当該文献で定義されている通り。]
【0007】
特許文献3には、RBP4低下作用を有し、糖尿病等の予防・治療に有用な、下記化合物が開示されている。
【0008】
【化2】
【0009】
[式中、各記号は当該文献で定義されている通り。]
【0010】
特許文献4には、RBP4低下作用を有し、糖尿病、加齢黄斑変性症等の予防・治療に有用な、下記化合物が開示されている。
【0011】
【化3】
【0012】
[式中、各記号は当該文献で定義されている通り。]
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】WO2009/042444
【特許文献2】WO2009/051244
【特許文献3】WO2009/145286
【特許文献4】WO2010/119992
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Biochim.Biophys.Acta, 1294, 48-54 (1996)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、RBP4低下作用を有し、加齢性黄斑変性症、スタルガルト病等のRBP4の上昇あるいはRBP4により供給されるレチノールによって媒介される疾患や状態の予防または治療に有用な複素環化合物、及びそれを含有する医薬を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の式(I)で示される化合物が、優れたRBP4低下作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0017】
[1]式(I):
【0018】
【化4】
【0019】
[式中、
環Aは、さらに置換されていてもよいベンゼン環を示し;
Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示し;
は、フッ素原子および置換されていてもよいアルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基を示し;
環Bは、さらに置換されていてもよいピロリジン環を示し;かつ
およびRは、独立して水素原子または置換基を示すか、あるいはRとRは一緒になって置換されていてもよい環を形成していてもよい。]
で表される化合物またはその塩(本明細書中、「化合物(I)」と略記する場合がある);
[2]Rが水素原子である、[1]記載の化合物またはその塩;
[3]環Aが、ハロゲン原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいベンゼン環である、[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[4]Rが、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基である、[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[5]環Bが、フッ素原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいピロリジン環である、[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[6]RおよびRが、独立して水素原子、ハロゲン原子、またはC1−6アルキル基を示すか、あるいはRとRは一緒になってC3−4シクロアルカン環を形成していてもよい、[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[7]環Aが、ハロゲン原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいベンゼン環であり;
が、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基であり;
環Bが、フッ素原子およびC1−6アルキル基から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいピロリジン環であり;
およびRが、独立して水素原子、ハロゲン原子、またはC1−6アルキル基を示すか、あるいはRとRは一緒になってC3−4シクロアルカン環を形成していてもよい、[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[8]3-((3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩;
[9]3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩;
[10]3-((3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩;

[11]3-((3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩;
[12]3-((3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸またはその塩;
[13][1]または[2]に記載の化合物またはその塩を含有してなる医薬;
[14]レチノール結合タンパク質4低下薬である、[13]記載の医薬;
[15]黄斑変性の予防または治療剤である、[13]記載の医薬;
[16]黄斑変性および/またはスタルガルト病の予防または治療に使用するための、[1]または[2]記載の化合物またはその塩;
[17][1]または[2]記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを特徴とする、哺乳動物におけるレチノール結合タンパク質4低下方法;
[18][1]または[2]記載の化合物またはその塩を哺乳動物に有効量投与することを特徴とする、哺乳動物における黄斑変性および/またはスタルガルト病の予防または治療方法;
[19]黄斑変性および/またはスタルガルト病の予防または治療剤を製造するための、[1]または[2]記載の化合物またはその塩の使用。
【発明の効果】
【0020】
本発明によって、加齢性黄斑変性症、スタルガルト病等のRBP4の上昇あるいはRBP4により供給されるレチノールによって媒介される疾患や状態の予防又は治療剤が提供される。
【0021】
(発明の詳細な説明)
以下、本明細書中で用いられる各置換基の定義について詳述する。特記しない限り各置換基は以下の定義を有する。
本明細書中、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基が挙げられる。具体例としては、メチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、エチル、2−ブロモエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、プロピル、2,2―ジフルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、イソプロピル、ブチル、4,4,4−トリフルオロブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、5,5,5−トリフルオロペンチル、ヘキシル、6,6,6−トリフルオロヘキシルが挙げられる。
本明細書中、「C2−6アルケニル基」としては、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニルが挙げられる。
本明細書中、「C2−6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、4−メチル−2−ペンチニルが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、アダマンチルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC3−10シクロアルキル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC3−10シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、シクロプロピル、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロプロピル、シクロブチル、ジフルオロシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリルが挙げられる。
本明細書中、「C7−16アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル、フェニルプロピルが挙げられる。
【0022】
本明細書中、「C1−6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基が挙げられる。具体例としては、メトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、4,4,4−トリフルオロブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルキルオキシ基」としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキルチオ基」としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルチオ基が挙げられる。具体例としては、メチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、4,4,4−トリフルオロブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、3−メチルブタノイル、2−メチルブタノイル、2,2−ジメチルプロパノイル、ヘキサノイル、ヘプタノイルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基が挙げられる。具体例としては、アセチル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイルが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルコキシ−カルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール−カルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルが挙げられる。
本明細書中、「C7−16アラルキル−カルボニル基」としては、例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニルが挙げられる。
本明細書中、「5ないし14員芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、ニコチノイル、イソニコチノイル、テノイル、フロイルが挙げられる。
本明細書中、「3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、モルホリニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニルが挙げられる。
【0023】
本明細書中、「モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基」としては、例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基」としては、例えば、ベンジルカルバモイル、フェネチルカルバモイルが挙げられる。
本明細書中、「C1−6アルキルスルホニル基」としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基」としては、例えば、1ないし7個、好ましくは1ないし5個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基が挙げられる。具体例としては、メチルスルホニル、ジフルオロメチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、4,4,4−トリフルオロブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリールスルホニル基」としては、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルが挙げられる。
【0024】
本明細書中、「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、アシル基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいチオカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいスルファニル(SH)基、置換されていてもよいシリル基が挙げられる。
本明細書中、「炭化水素基」(「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」を含む)としては、例えば、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基、C3−10シクロアルキル基、C3−10シクロアルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基が挙げられる。
【0025】
本明細書中、「置換されていてもよい炭化水素基」としては、例えば、下記の置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい炭化水素基が挙げられる。
[置換基群A]
(1)ハロゲン原子、
(2)ニトロ基、
(3)シアノ基、
(4)オキソ基、
(5)ヒドロキシ基、
(6)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、
(7)C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフトキシ)、
(8)C7−16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ)、
(9)5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、
(10)3ないし14員非芳香族複素環オキシ基(例、モルホリニルオキシ、ピペリジニルオキシ)、
(11)C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセトキシ、プロパノイルオキシ)、
(12)C6−14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ、1−ナフトイルオキシ、2−ナフトイルオキシ)、
(13)C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ)、
(14)モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ)、
(15)C6−14アリール−カルバモイルオキシ基(例、フェニルカルバモイルオキシ、ナフチルカルバモイルオキシ)、
(16)5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、
(17)3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、モルホリニルカルボニルオキシ、ピペリジニルカルボニルオキシ)、
(18)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、
(19)C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ)、
(20)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルチオ基、
(21)5ないし14員芳香族複素環基、
(22)3ないし14員非芳香族複素環基、
(23)ホルミル基、
(24)カルボキシ基、
(25)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、
(26)C6−14アリール−カルボニル基、
(27)5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、
(28)3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、
(29)C1−6アルコキシ−カルボニル基、
(30)C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル)、
(31)C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、
(32)カルバモイル基、
(33)チオカルバモイル基、
(34)モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、
(35)C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、
(36)5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル、チエニルカルバモイル)、
(37)3ないし14員非芳香族複素環カルバモイル基(例、モルホリニルカルバモイル、ピペリジニルカルバモイル)、
(38)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基、
(39)C6−14アリールスルホニル基、
(40)5ないし14員芳香族複素環スルホニル基(例、ピリジルスルホニル、チエニルスルホニル)、
(41)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキルスルフィニル基、
(42)C6−14アリールスルフィニル基(例、フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル)、
(43)5ないし14員芳香族複素環スルフィニル基(例、ピリジルスルフィニル、チエニルスルフィニル)、
(44)アミノ基、
(45)モノ−またはジ−C1−6アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ)、
(46)モノ−またはジ−C6−14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、
(47)5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、
(48)C7−16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ)、
(49)ホルミルアミノ基、
(50)C1−6アルキル−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロパノイルアミノ、ブタノイルアミノ)、
(51)(C1−6アルキル)(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、
(52)C6−14アリール−カルボニルアミノ基(例、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ)、
(53)C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、
(54)C7−16アラルキルオキシ−カルボニルアミノ基(例、ベンジルオキシカルボニルアミノ)、
(55)C1−6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、
(56)C1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ)、
(57)ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基、
(58)C2−6アルケニル基、
(59)C2−6アルキニル基、
(60)C3−10シクロアルキル基、
(61)C3−10シクロアルケニル基、及び
(62)C6−14アリール基。
【0026】
「置換されていてもよい炭化水素基」における上記置換基の数は、例えば、1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
本明細書中、「複素環基」(「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、(i)芳香族複素環基、(ii)非芳香族複素環基および(iii)7ないし10員複素架橋環基が挙げられる。
【0027】
本明細書中、「芳香族複素環基」(「5ないし14員芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環基が挙げられる。
該「芳香族複素環基」の好適な例としては、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニルなどの5ないし6員単環式芳香族複素環基;
ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジニル、チエノピリジニル、フロピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、オキサゾロピリジニル、チアゾロピリジニル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリミジニル、チエノピリミジニル、フロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリミジニル、オキサゾロピリミジニル、チアゾロピリミジニル、ピラゾロトリアジニル、ナフト[2,3−b]チエニル、フェノキサチイニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、プリニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環基が挙げられる。
【0028】
本明細書中、「非芳香族複素環基」(「3ないし14員非芳香族複素環基」を含む)としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環基が挙げられる。
該「非芳香族複素環基」の好適な例としては、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフラニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロイソチアゾリル、テトラヒドロオキサゾリル、テトラヒドロイソオキサゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロチオピラニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリダジニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アゼパニル、ジアゼパニル、アゼピニル、オキセパニル、アゾカニル、ジアゾカニルなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環基;
ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾチアゾリル、ジヒドロベンゾイソチアゾリル、ジヒドロナフト[2,3−b]チエニル、テトラヒドロイソキノリル、テトラヒドロキノリル、4H−キノリジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジニル、テトラヒドロベンゾアゼピニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロフェナントリジニル、ヘキサヒドロフェノチアジニル、ヘキサヒドロフェノキサジニル、テトラヒドロフタラジニル、テトラヒドロナフチリジニル、テトラヒドロキナゾリニル、テトラヒドロシンノリニル、テトラヒドロカルバゾリル、テトラヒドロ−β−カルボリニル、テトラヒドロアクリジニル、テトラヒドロフェナジニル、テトラヒドロチオキサンテニル、オクタヒドロイソキノリルなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環基が挙げられる。
【0029】
本明細書中、「7ないし10員複素架橋環基」の好適な例としては、キヌクリジニル、7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環基」としては、「複素環基」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよい複素環基」としては、例えば、前記した置換基群Aから選ばれる置換基を有していてもよい複素環基が挙げられる。
「置換されていてもよい複素環基」における置換基の数は、例えば、1ないし3個である。置換基数が2個以上の場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0030】
本明細書中、「アシル基」としては、例えば、「ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基およびカルバモイル基から選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C3−10シクロアルケニル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、5ないし14員芳香族複素環基および3ないし14員非芳香族複素環基から選ばれる1または2個の置換基」をそれぞれ有していてもよい、ホルミル基、カルボキシ基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、スルフィノ基、スルホ基、スルファモイル基、ホスホノ基が挙げられる。
また、「アシル基」としては、炭化水素−スルホニル基、複素環−スルホニル基、炭化水素−スルフィニル基、複素環−スルフィニル基も挙げられる。
ここで、炭化水素−スルホニル基とは、炭化水素基が結合したスルホニル基を、複素環−スルホニル基とは、複素環基が結合したスルホニル基を、炭化水素−スルフィニル基とは、炭化水素基が結合したスルフィニル基を、複素環−スルフィニル基とは、複素環基が結合したスルフィニル基を、それぞれ意味する。
「アシル基」の好適な例としては、ホルミル基、カルボキシ基、C1−6アルキル−カルボニル基、C2−6アルケニル−カルボニル基(例、クロトノイル)、C3−10シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル)、C3−10シクロアルケニル−カルボニル基(例、2−シクロヘキセンカルボニル)、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、C6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、C7−16アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル)、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)、スルフィノ基、C1−6アルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル)、スルホ基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−14アリールスルホニル基、ホスホノ基、モノ−またはジ−C1−6アルキルホスホノ基(例、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ)が挙げられる。
【0031】
本明細書中、「置換されていてもよいアミノ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、C1−6アルキルスルホニル基およびC6−14アリールスルホニル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいアミノ基が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基の好適な例としては、アミノ基、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル)アミノ基(例、メチルアミノ、トリフルオロメチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、ジブチルアミノ)、モノ−またはジ−C2−6アルケニルアミノ基(例、ジアリルアミノ)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキルアミノ基(例、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、モノ−またはジ−C6−14アリールアミノ基(例、フェニルアミノ)、モノ−またはジ−C7−16アラルキルアミノ基(例、ベンジルアミノ、ジベンジルアミノ)、モノ−またはジ−(ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル)−カルボニルアミノ基(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニルアミノ基(例、ベンゾイルアミノ)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルボニルアミノ基(例、ベンジルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−5ないし14員芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ニコチノイルアミノ、イソニコチノイルアミノ)、モノ−またはジ−3ないし14員非芳香族複素環カルボニルアミノ基(例、ピペリジニルカルボニルアミノ)、モノ−またはジ−C1−6アルコキシ−カルボニルアミノ基(例、tert−ブトキシカルボニルアミノ)、5ないし14員芳香族複素環アミノ基(例、ピリジルアミノ)、カルバモイルアミノ基、(モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル)アミノ基(例、メチルカルバモイルアミノ)、(モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル)アミノ基(例、ベンジルカルバモイルアミノ)、C1−6アルキルスルホニルアミノ基(例、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ)、C6−14アリールスルホニルアミノ基(例、フェニルスルホニルアミノ)、(C1−6アルキル)(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ基(例、N−アセチル−N−メチルアミノ)、(C1−6アルキル)(C6−14アリール−カルボニル)アミノ基(例、N−ベンゾイル−N−メチルアミノ)が挙げられる。
【0032】
本明細書中、「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイル基の好適な例としては、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−カルバモイル基(例、ジアリルカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−カルバモイル基(例、シクロプロピルカルバモイル、シクロヘキシルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルバモイル基(例、フェニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルボニル−カルバモイル基(例、アセチルカルバモイル、プロピオニルカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニル−カルバモイル基(例、ベンゾイルカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環カルバモイル基(例、ピリジルカルバモイル)が挙げられる。
【0033】
本明細書中、「置換されていてもよいチオカルバモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいチオカルバモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいチオカルバモイル基の好適な例としては、チオカルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−チオカルバモイル基(例、メチルチオカルバモイル、エチルチオカルバモイル、ジメチルチオカルバモイル、ジエチルチオカルバモイル、N−エチル−N−メチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−チオカルバモイル基(例、ジアリルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−チオカルバモイル基(例、シクロプロピルチオカルバモイル、シクロヘキシルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−チオカルバモイル基(例、フェニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−チオカルバモイル基(例、ベンジルチオカルバモイル、フェネチルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルボニル−チオカルバモイル基(例、アセチルチオカルバモイル、プロピオニルチオカルバモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニル−チオカルバモイル基(例、ベンゾイルチオカルバモイル)、5ないし14員芳香族複素環チオカルバモイル基(例、ピリジルチオカルバモイル)が挙げられる。
【0034】
本明細書中、「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基およびモノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基から選ばれる1または2個の置換基」を有していてもよいスルファモイル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファモイル基の好適な例としては、スルファモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−スルファモイル基(例、メチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、N−エチル−N−メチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C2−6アルケニル−スルファモイル基(例、ジアリルスルファモイル)、モノ−またはジ−C3−10シクロアルキル−スルファモイル基(例、シクロプロピルスルファモイル、シクロヘキシルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−スルファモイル基(例、フェニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−スルファモイル基(例、ベンジルスルファモイル、フェネチルスルファモイル)、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルボニル−スルファモイル基(例、アセチルスルファモイル、プロピオニルスルファモイル)、モノ−またはジ−C6−14アリール−カルボニル−スルファモイル基(例、ベンゾイルスルファモイル)、5ないし14員芳香族複素環スルファモイル基(例、ピリジルスルファモイル)が挙げられる。
【0035】
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基、C7−16アラルキル−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環カルボニル基、3ないし14員非芳香族複素環カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、5ないし14員芳香族複素環基、カルバモイル基、モノ−またはジ−C1−6アルキル−カルバモイル基、モノ−またはジ−C7−16アラルキル−カルバモイル基、C1−6アルキルスルホニル基およびC6−14アリールスルホニル基から選ばれる置換基」を有していてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
置換されていてもよいヒドロキシ基の好適な例としては、ヒドロキシ基、C1−6アルコキシ基、C2−6アルケニルオキシ基(例、アリルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニルオキシ)、C3−10シクロアルキルオキシ基(例、シクロヘキシルオキシ)、C6−14アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキシ)、C7−16アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ)、C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ)、C6−14アリール−カルボニルオキシ基(例、ベンゾイルオキシ)、C7−16アラルキル−カルボニルオキシ基(例、ベンジルカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ニコチノイルオキシ)、3ないし14員非芳香族複素環カルボニルオキシ基(例、ピペリジニルカルボニルオキシ)、C1−6アルコキシ−カルボニルオキシ基(例、tert−ブトキシカルボニルオキシ)、5ないし14員芳香族複素環オキシ基(例、ピリジルオキシ)、カルバモイルオキシ基、C1−6アルキル−カルバモイルオキシ基(例、メチルカルバモイルオキシ)、C7−16アラルキル−カルバモイルオキシ基(例、ベンジルカルバモイルオキシ)、C1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ)、C6−14アリールスルホニルオキシ基(例、フェニルスルホニルオキシ)が挙げられる。
【0036】
本明細書中、「置換されていてもよいスルファニル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基、C7−16アラルキル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C6−14アリール−カルボニル基および5ないし14員芳香族複素環基から選ばれる置換基」を有していてもよいスルファニル基、ハロゲン化されたスルファニル基が挙げられる。
置換されていてもよいスルファニル基の好適な例としては、スルファニル(−SH)基、C1−6アルキルチオ基、C2−6アルケニルチオ基(例、アリルチオ、2−ブテニルチオ、2−ペンテニルチオ、3−ヘキセニルチオ)、C3−10シクロアルキルチオ基(例、シクロヘキシルチオ)、C6−14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ)、C7−16アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ)、C1−6アルキル−カルボニルチオ基(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリルチオ、イソブチリルチオ、ピバロイルチオ)、C6−14アリール−カルボニルチオ基(例、ベンゾイルチオ)、5ないし14員芳香族複素環チオ基(例、ピリジルチオ)、ハロゲン化チオ基(例、ペンタフルオロチオ)が挙げられる。
【0037】
本明細書中、「置換されていてもよいシリル基」としては、例えば、「置換基群Aから選ばれる1ないし3個の置換基をそれぞれ有していてもよい、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C3−10シクロアルキル基、C6−14アリール基およびC7−16アラルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基」を有していてもよいシリル基が挙げられる。
置換されていてもよいシリル基の好適な例としては、トリ−C1−6アルキルシリル基(例、トリメチルシリル、tert-ブチル(ジメチル)シリル)が挙げられる。
【0038】
本明細書中、「炭化水素環」としては、例えば、C6−14芳香族炭化水素環、C3−10シクロアルカン、C3−10シクロアルケンが挙げられる。
本明細書中、「C6−14芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレンが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルカン」としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンが挙げられる。
本明細書中、「C3−10シクロアルケン」としては、例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。
本明細書中、「複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子をそれぞれ含有する、芳香族複素環および非芳香族複素環が挙げられる。
【0039】
本明細書中、「芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ないし14員(好ましくは5ないし10員)の芳香族複素環が挙げられる。該「芳香族複素環」の好適な例としては、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジンなどの5ないし6員単環式芳香族複素環;
ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、チエノピリジン、フロピリジン、ピロロピリジン、ピラゾロピリジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン、イミダゾピラジン、イミダゾピリミジン、チエノピリミジン、フロピリミジン、ピロロピリミジン、ピラゾロピリミジン、オキサゾロピリミジン、チアゾロピリミジン、ピラゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ナフト[2,3−b]チオフェン、フェノキサチイン、インド−ル、イソインドール、1H−インダゾール、プリン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、カルバゾール、β−カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジンなどの8ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)芳香族複素環が挙げられる。
【0040】
本明細書中、「非芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する3ないし14員(好ましくは4ないし10員)の非芳香族複素環が挙げられる。該「非芳香族複素環」の好適な例としては、アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、チアゾリン、チアゾリジン、テトラヒドロイソチアゾール、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロピリミジン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、モルホリン、チオモルホリン、アゼパニン、ジアゼパン、アゼピン、アゾカン、ジアゾカン、オキセパンなどの3ないし8員単環式非芳香族複素環;
ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾイミダゾール、ジヒドロベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイソチアゾール、ジヒドロナフト[2,3−b]チオフェン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、4H−キノリジン、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロチエノ[2,3−c]ピリジン、テトラヒドロベンゾアゼピン、テトラヒドロキノキサリン、テトラヒドロフェナントリジン、ヘキサヒドロフェノチアジン、ヘキサヒドロフェノキサジン、テトラヒドロフタラジン、テトラヒドロナフチリジン、テトラヒドロキナゾリン、テトラヒドロシンノリン、テトラヒドロカルバゾール、テトラヒドロ−β−カルボリン、テトラヒドロアクリジン、テトラヒドロフェナジン、テトラヒドロチオキサンテン、オクタヒドロイソキノリンなどの9ないし14員縮合多環式(好ましくは2または3環式)非芳香族複素環が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」としては、「複素環」のうち、環構成原子として少なくとも1個以上の窒素原子を含有するものが挙げられる。
【0041】
本明細書中、「置換されていてもよい環」の「環」としては、上記「炭化水素環」および「複素環」が挙げられ、その置換基としては、上記「置換基」が挙げられる。
【0042】
以下に、式(I)中の各記号の定義について詳述する。
環Aは、さらに置換されていてもよいベンゼン環を示す。
環Aで示される「さらに置換されていてもよいベンゼン環」の「ベンゼン環」は、置換可能な位置において、R基およびHOOC−CR−CO−環B−CH−O−基以外の1〜4個(好ましくは1または2個)の置換基でさらに置換されていてもよい。
このような「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル)、C3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル)が挙げられる。
環Aとしては、さらに置換されていないベンゼン環、すなわち、R基およびHOOC−CR−CO−環B−CH−O−基以外の置換基で置換されていないベンゼン環が好ましい。本明細書中、環Aについて「さらに置換されていない(R基およびHOOC−CR−CO−環B−CH−O−基以外の置換基で置換されていない)ベンゼン環」を、単に「ベンゼン環」と略記する場合がある。
【0043】
本願発明の別の実施態様において、環Aは、好ましくは、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)およびC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいベンゼン環である。
【0044】
Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。
Rで示される「C1−6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルが挙げられる。
Rは、好ましくは、水素原子である。
【0045】
は、フッ素原子および置換されていてもよいアルキル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基を示す。
としては、置換されていてもよいアルキル基(好ましくは、C1−6アルキル基;例、メチル)で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)が好ましく、1〜3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいアルキル基(好ましくは、C1−6アルキル基;例、メチル)で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)がより好ましい。
【0046】
本願発明の別の実施態様において、Rは、好ましくは、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)である。
【0047】
環Bは、さらに置換されていてもよいピロリジン環を示す。
環Bで示される「さらに置換されていてもよいピロリジン環」の「ピロリジン環」は、置換可能な位置において、R−環A−O−CH−基およびHOOC−CR−CO−基以外の1〜4個(好ましくは1または2個)の置換基でさらに置換されていてもよい。
このような「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)が挙げられる。
環Bとしては、さらに置換されていないピロリジン環、すなわち、R−環A−O−CH−基およびHOOC−CR−CO−基以外の置換基で置換されていないピロリジン環が好ましい。本明細書中、環Bについて「さらに置換されていない(R−環A−O−CH−基およびHOOC−CR−CO−基以外の置換基で置換されていない)ピロリジン環」を、単に「ピロリジン環」と略記する場合がある。
【0048】
本願発明の別の実施態様において、環Bは、好ましくは、フッ素原子およびC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいピロリジン環である。
【0049】
およびRは、独立して水素原子または置換基を示すか、あるいはRとRは一緒になって置換されていてもよい環を形成していてもよい。
またはRで示される「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、トリフルオロメチル)が挙げられる。
とRが一緒になって形成していてもよい「置換されていてもよい環」の「環」としては、例えば、C3−10シクロアルカン環(例、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環)、3ないし8員単環式非芳香族複素環(例、オキセタン環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環)が挙げられ、その「置換基」としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素)、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、トリフルオロメチル)が挙げられる。
およびRとしては、共に水素原子が好ましい。
【0050】
本願発明の別の実施態様において、RおよびRは、好ましくは、独立して水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素)、またはC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)を示すか、あるいはRとRは一緒になってC3−4シクロアルカン環(例、シクロプロパン環、シクロブタン環)を形成している。
【0051】
化合物(I)の好適な例としては、以下の化合物が挙げられる。
[化合物I−1]
環Aが、ハロゲン原子(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)およびC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいベンゼン環であり;
Rが、水素原子またはC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)であり;
が、フッ素原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)から選ばれる置換基で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)であり;
環Bが、フッ素原子およびC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)から選ばれる置換基でさらに置換されていてもよいピロリジン環であり;
およびRが、独立して水素原子、ハロゲン原子(例、フッ素)、またはC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル)を示すか、あるいはRとRは一緒になってC3−4シクロアルカン環(例、シクロプロパン環、シクロブタン環)を形成している;
化合物(I)。
【0052】
[化合物I−2]
環Aが、ベンゼン環であり;
Rが、水素原子またはC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)であり;
が、置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)であり;
環Bが、ピロリジン環であり;
およびRが、共に水素原子である;
化合物(I)。
【0053】
[化合物I−3]
環Aが、ベンゼン環であり;
Rが、水素原子またはC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)であり;
が、1〜3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいC3−6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル)であり;
環Bが、ピロリジン環であり;
およびRが、共に水素原子である;
化合物(I)。
【0054】
化合物(I)の具体例としては、例えば、実施例1〜34の化合物が、より好ましくは実施例1〜7の化合物が、特に好ましくは実施例2、4、5、6および7の化合物が挙げられる。
【0055】
化合物(I)が塩である場合、そのような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0056】
本明細書中、化合物(I)、化合物(I)の結晶、化合物(I)のプロドラッグ等を纏めて「本発明化合物」と略記する場合がある。
【0057】
[製造方法]
本発明化合物の製造法について以下に説明する。
【0058】
以下の製造方法における各工程で用いられた原料や試薬、ならびに得られた化合物は、それぞれ塩を形成していてもよい。このような塩としては、例えば、前述の本発明化合物の塩と同様のものが挙げられる。
【0059】
各工程で得られた化合物が遊離化合物である場合には、自体公知の方法により、目的とする塩に変換することができる。逆に各工程で得られた化合物が塩である場合には、自体公知の方法により、遊離体または目的とする他の種類の塩に変換することができる。
【0060】
各工程で得られた化合物は反応液のままか、または粗生成物として得た後に、次反応に用いることもできる、あるいは、各工程で得られた化合物を、常法に従って、反応混合物から濃縮、晶出、再結晶、蒸留、溶媒抽出、分溜、クロマトグラフィーなどの分離手段により単離および/または精製することができる。
【0061】
各工程の原料や試薬の化合物が市販されている場合には、市販品をそのまま用いることができる。
【0062】
各工程の反応において、反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分〜48時間、好ましくは10分〜8時間である。
【0063】
各工程の反応において、反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常−78℃〜300℃、好ましくは−78℃〜150℃である。
【0064】
各工程の反応において、圧力は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載が無い場合、通常1気圧〜20気圧、好ましくは1気圧〜3気圧である。
【0065】
各工程の反応において、例えば、Biotage社製InitiatorなどのMicrowave合成装置を用いることがある。反応温度は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載がない場合、通常室温〜300℃、好ましくは50℃〜250℃である。反応時間は、用いる試薬や溶媒により異なり得るが、特に記載の無い場合、通常1分〜48時間、好ましくは1分〜8時間である。
【0066】
各工程の反応において、試薬は、特に記載が無い場合、基質に対して0.5当量〜20当量、好ましくは0.8当量〜5当量が用いられる。試薬を触媒として使用する場合、試薬は基質に対して0.001当量〜1当量、好ましくは0.01当量〜0.2当量が用いられる。試薬が反応溶媒を兼ねる場合、試薬は溶媒量が用いられる。
【0067】
各工程の反応において、特に記載が無い場合、これらの反応は、無溶媒、あるいは適当な溶媒に溶解または懸濁して行われる。溶媒の具体例としては、実施例に記載されている溶媒、あるいは以下が挙げられる。
アルコール類:メタノール、エタノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノールなど;
エーテル類:ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなど;
芳香族炭化水素類:クロロベンゼン、トルエン、キシレンなど;
飽和炭化水素類:シクロヘキサン、ヘキサンなど;
アミド類:N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなど;
ハロゲン化炭化水素類:ジクロロメタン、四塩化炭素など;
ニトリル類:アセトニトリルなど;
スルホキシド類:ジメチルスルホキシドなど;
芳香族有機塩基類:ピリジンなど;
酸無水物類:無水酢酸など;
有機酸類:ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸など;
無機酸類:塩酸、硫酸など;
エステル類:酢酸エチルなど;
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトンなど;
水。
上記溶媒は、二種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
【0068】
各工程の反応において塩基を用いる場合、例えば、以下に示す塩基、あるいは実施例に記載されている塩基が用いられる。
無機塩基類:水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウムなど;
塩基性塩類:炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウムなど;
有機塩基類:トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、イミダゾール、ピペリジンなど;
金属アルコキシド類:ナトリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドなど;
アルカリ金属水素化物類:水素化ナトリウムなど;
金属アミド類:ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジドなど;
有機リチウム類:n−ブチルリチウムなど。
【0069】
各工程の反応において酸または酸性触媒を用いる場合、例えば、以下に示す酸や酸性触媒、あるいは実施例に記載されている酸や酸性触媒が用いられる。
無機酸類:塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸など;
有機酸類:酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸など;
ルイス酸:三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄など。
【0070】
各工程の反応は、特に記載の無い限り、自体公知の方法、例えば、第5版実験化学講座、13巻〜19巻(日本化学会編);新実験化学講座、14巻〜15巻(日本化学会編);精密有機化学 改定第2版(L. F. Tietze,Th. Eicher、南江堂);改訂 有機人名反応 そのしくみとポイント(東郷秀雄著、講談社);ORGANIC SYNTHESES Collective Volume I〜VII(John Wiley & Sons Inc);Modern Organic Synthesis in the Laboratory A Collection of Standard Experimental Procedures(Jie Jack Li著、OXFORD UNIVERSITY出版);Comprehensive Heterocyclic Chemistry III、Vol.1〜Vol.14(エルゼビア・ジャパン株式会社);人名反応に学ぶ有機合成戦略(富岡清監訳、化学同人発行);コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーションズ(VCH Publishers Inc.)1989年刊などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
【0071】
各工程において、官能基の保護または脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、Wiley−Interscience社2007年刊「Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Ed.」(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著);Thieme社2004年刊「Protecting Groups 3rd Ed.」(P.J.Kocienski著)などに記載された方法、あるいは実施例に記載された方法に準じて行われる。
アルコールなどの水酸基やフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、メトキシメチルエーテル、ベンジルエーテル、t−ブチルジメチルシリルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテルなどのエーテル型保護基;酢酸エステルなどのカルボン酸エステル型保護基;メタンスルホン酸エステルなどのスルホン酸エステル型保護基;t−ブチルカルボネートなどの炭酸エステル型保護基などが挙げられる。
アルデヒドのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルアセタールなどのアセタール型保護基;環状1,3−ジオキサンなどの環状アセタール型保護基などが挙げられる。
ケトンのカルボニル基の保護基としては、例えば、ジメチルケタールなどのケタール型保護基;環状1,3−ジオキサンなどの環状ケタール型保護基;O−メチルオキシムなどのオキシム型保護基;N,N−ジメチルヒドラゾンなどのヒドラゾン型保護基などが挙げられる。
カルボキシル基の保護基としては、例えば、メチルエステルなどのエステル型保護基;N,N−ジメチルアミドなどのアミド型保護基などが挙げられる。
チオールの保護基としては、例えば、ベンジルチオエーテルなどのエーテル型保護基;チオ酢酸エステル、チオカルボネート、チオカルバメートなどのエステル型保護基などが挙げられる。
アミノ基や、イミダゾール、ピロール、インドールなどの芳香族ヘテロ環の保護基としては、例えば、ベンジルカルバメートなどのカルバメート型保護基;アセトアミドなどのアミド型保護基;N−トリフェニルメチルアミンなどのアルキルアミン型保護基、メタンスルホンアミドなどのスルホンアミド型保護基などが挙げられる。
保護基の除去は、自体公知の方法、例えば、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例えば、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)を使用する方法や還元法などを用いて行うことができる。
【0072】
各工程において、還元反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H)、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキシホウ素テトラメチルアンモニウムなどの金属水素化物類;ボランテトラヒドロフラン錯体などのボラン類;ラネーニッケル;ラネーコバルト;水素;ギ酸;トリエチルシランなどが挙げられる。炭素−炭素二重結合あるいは三重結合を還元する場合は、パラジウム−カーボンやLindlar触媒などの触媒を用いる方法がある。
【0073】
各工程において、酸化反応を行う場合、使用される酸化剤としては、m−クロロ過安息香酸(mCPBA)、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシドなどの過酸類;過塩素酸テトラブチルアンモニウムなどの過塩素酸塩類;塩素酸ナトリウムなどの塩素酸塩類;亜塩素酸ナトリウムなどの亜塩素酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウムなどの過ヨウ素酸類;ヨードシルベンゼンなどの高原子価ヨウ素試薬;二酸化マンガン、過マンガン酸カリウムなどのマンガンを有する試薬;四酢酸鉛などの鉛類;クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、二クロム酸ピリジニウム(PDC)、ジョーンズ試薬などのクロムを有する試薬;N−ブロモスクシンイミド(NBS)などのハロゲン化合物類;酸素;オゾン;三酸化硫黄・ピリジン錯体;四酸化オスミウム;二酸化セレン;2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)などが挙げられる。
【0074】
各工程において、ラジカル環化反応を行う場合、使用されるラジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などのアゾ化合物;4−4’−アゾビス−4−シアノペンタン酸(ACPA)などの水溶性ラジカル開始剤;空気あるいは酸素存在下でのトリエチルホウ素;過酸化ベンゾイルなどが挙げられる。また、使用されるラジカル反応試剤としては、トリブチルスタナン、トリストリメチルシリルシラン、1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、ジフェニルシラン、ヨウ化サマリウムなどが挙げられる。
【0075】
各工程において、Wittig反応を行う場合、使用されるWittig試薬としては、アルキリデンホスホラン類などが挙げられる。アルキリデンホスホラン類は、自体公知の方法、例えば、ホスホニウム塩と強塩基を反応させることで調製することができる。
【0076】
各工程において、Horner−Emmons反応を行う場合、使用される試薬としては、ジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチルなどのホスホノ酢酸エステル類;アルカリ金属水素化物類、有機リチウム類などの塩基が挙げられる。
【0077】
各工程において、Friedel−Crafts反応を行う場合、使用される試薬としては、ルイス酸と酸クロリドとの組み合わせ、あるいはルイス酸とアルキル化剤(例、ハロゲン化アルキル類、アルコール、オレフィン類など)との組み合わせが挙げられる。あるいは、ルイス酸の代わりに、有機酸や無機酸を用いることもでき、酸クロリドの代わりに、無水酢酸などの酸無水物を用いることもできる。
【0078】
各工程において、芳香族求核置換反応を行う場合、試薬としては、求核剤(例、アミン類、イミダゾールなど)と塩基(例、塩基性塩類、有機塩基類など)が用いられる。
【0079】
各工程において、カルボアニオンによる求核付加反応、カルボアニオンによる求核1,4−付加反応(Michael付加反応)、あるいはカルボアニオンによる求核置換反応を行う場合、カルボアニオンを発生するために用いる塩基としては、有機リチウム類、金属アルコキシド類、無機塩基類、有機塩基類などが挙げられる。
【0080】
各工程において、Grignard反応を行う場合、Grignard試薬としては、フェニルマグネシウムブロミドなどのアリールマグネシウムハライド類;メチルマグネシウムブロミドなどのアルキルマグネシウムハライド類が挙げられる。Grignard試薬は、自体公知の方法、例えばエーテルあるいはテトラヒドロフランを溶媒として、ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと、金属マグネシウムとを反応させることにより調製することができる。
【0081】
各工程において、Knoevenagel縮合反応を行う場合、試薬としては、二つの電子求引基に挟まれた活性メチレン化合物(例、マロン酸、マロン酸ジエチル、マロノニトリルなど)および塩基(例、有機塩基類、金属アルコキシド類、無機塩基類)が用いられる。
【0082】
各工程において、Vilsmeier−Haack反応を行う場合、試薬としては、塩化ホスホリルとアミド誘導体(例、N,N−ジメチルホルムアミドなど)が用いられる。
【0083】
各工程において、アルコール類、アルキルハライド類、スルホン酸エステル類のアジド化反応を行う場合、使用されるアジド化剤としては、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、トリメチルシリルアジド、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。例えば、アルコール類をアジド化する場合、ジフェニルホスホリルアジドと1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)を用いる方法やトリメチルシリルアジドとルイス酸を用いる方法などがある。
【0084】
各工程において、還元的アミノ化反応を行う場合、使用される還元剤としては、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム、水素、ギ酸などが挙げられる。基質がアミン化合物の場合は、使用されるカルボニル化合物としては、パラホルムアルデヒドの他、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられる。基質がカルボニル化合物の場合は、使用されるアミン類としては、アンモニア、メチルアミンなどの1級アミン;ジメチルアミンなどの2級アミンなどが挙げられる。
【0085】
各工程において、光延反応を行う場合、試薬としては、アゾジカルボン酸エステル類(例、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)など)およびトリフェニルホスフィンが用いられる。
【0086】
各工程において、エステル化反応、アミド化反応、あるいはウレア化反応を行う場合、使用される試薬としては、酸クロリド、酸ブロミドなどのハロゲン化アシル体;酸無水物、活性エステル体、硫酸エステル体など活性化されたカルボン酸類が挙げられる。カルボン酸の活性化剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD)などのカルボジイミド系縮合剤;4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロライド−n−ハイドレート(DMT−MM)などのトリアジン系縮合剤;1,1−カルボニルジイミダゾール(CDI)などの炭酸エステル系縮合剤;ジフェニルリン酸アジド(DPPA);ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ-トリスジメチルアミノホスホニウム塩(BOP試薬);ヨウ化2−クロロ−1−メチル−ピリジニウム(向山試薬);塩化チオニル;クロロギ酸エチルなどのハロギ酸低級アルキル;O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(HATU);硫酸;あるいはこれらの組み合わせなどが挙げられる。カルボジイミド系縮合剤を用いる場合、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)、ジメチルアミノピリジン(DMAP)などの添加剤をさらに反応に加えてもよい。
【0087】
各工程において、カップリング反応を行う場合、使用される金属触媒としては、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、塩化1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)などのパラジウム化合物;テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)などのニッケル化合物;塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(III)などのロジウム化合物;コバルト化合物;酸化銅、ヨウ化銅(I)などの銅化合物;白金化合物などが挙げられる。さらに反応に塩基を加えてもよく、このような塩基としては、無機塩基類、塩基性塩類などが挙げられる。
【0088】
各工程において、チオカルボニル化反応を行う場合、チオカルボニル化剤としては、代表的には五硫化二リンが用いられるが、五硫化二リンの他に、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド(Lawesson試薬)などの1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド構造を持つ試薬を用いてもよい。
【0089】
各工程において、Wohl−Ziegler反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、N−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、臭素、塩化スルフリルなどが挙げられる。さらに、熱、光、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤を反応に加えることで、反応を加速させることができる。
【0090】
各工程において、ヒドロキシ基のハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、ハロゲン化水素酸と無機酸の酸ハロゲン化物、具体的には、塩素化では、塩酸、塩化チオニル、オキシ塩化リンなど、臭素化では、48%臭化水素酸などが挙げられる。また、トリフェニルホスフィンと四塩化炭素または四臭化炭素などとの作用により、アルコールからハロゲン化アルキル体を得る方法を用いてもよい。あるいは、アルコールをスルホン酸エステルに変換の後、臭化リチウム、塩化リチウムまたはヨウ化ナトリウムと反応させるような2段階の反応を経てハロゲン化アルキル体を合成する方法を用いてもよい。
【0091】
各工程において、Arbuzov反応を行う場合、使用される試薬としては、ブロモ酢酸エチルなどのハロゲン化アルキル類;トリエチルホスファイトやトリ(イソプロピル)ホスファイトなどのホスファイト類が挙げられる。
【0092】
各工程において、スルホン酸エステル化反応を行う場合、使用されるスルホニル化剤としては、メタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物などが挙げられる。
【0093】
各工程において、加水分解反応を行う場合、試薬としては、酸または塩基が用いられる。また、t−ブチルエステルの酸加水分解反応を行う場合、副生するt−ブチルカチオンを還元的にトラップするためにギ酸やトリエチルシランなどを加えることがある。
【0094】
各工程において、脱水反応を行う場合、使用される脱水剤としては、硫酸、五酸化二リン、オキシ塩化リン、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、アルミナ、ポリリン酸などが挙げられる。
【0095】
各工程において、ニトロ化反応を行う場合、使用されるニトロ化剤としては、硝酸、発煙硝酸、硝酸銅が挙げられ、濃硫酸、無水酢酸等により活性化して実施される。
【0096】
各工程において、ハロゲン化反応を行う場合、使用されるハロゲン化剤としては、N−ヨードコハク酸イミド、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、一塩化ヨウ素、ヨウ素、臭素、塩化スルフリルなどが挙げられる。本反応において、ハロゲン化剤の活性化を目的としてトリフルオロ酢酸等の添加剤を用いてもよい。
【0097】
各工程において、アシル化反応を行う場合、アミド化反応、ウレア化反応の他、カルバマート化反応、チオカルバマート化反応などが実施される。カルバマート化反応、チオカルバマート化反応を行う場合、使用される試薬としては、トリホスゲン、1,1−カルボニルジイミダゾール(CDI)などの炭酸エステル系縮合剤、クロロ炭酸エステル類、クロロ炭酸チオエステル類、イソチオシアナート類などが挙げられる。
【0098】
各工程において、環化反応を行う場合、光延反応もしくはアルキル化反応により行われる。アルキル化反応を行う場合、試薬としては塩基が用いられる。
【0099】
化合物(14)は化合物(1)より、スキーム1に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0100】
【化5】
【0101】
化合物(2)は、化合物(1)とトリメチル(トリフルオロメチル)シランによるトリフルオロメチル化反応により製造することができる。使用される溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(1)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(3)は、化合物(2)とテトラブチルアンモニウム フルオリドによる脱保護により製造することができる。使用される溶媒としてはテトラヒドロフラン等が挙げられる。
化合物(4)は、化合物(3)とデスマーチン試薬による酸化反応により製造することができる。使用される溶媒としてはジメチルスルホキシド、ジクロロメタン等が挙げられる。
化合物(5)は、化合物(4)、メチルトリフェニルホスホニウム ブロミドおよび塩基によるメチレン化反応により製造することができる。使用される溶媒としてはテトラヒドロフラン等が挙げられる。
化合物(6)は、化合物(5)、1-メチル-1-ニトロソウレアおよび塩基によって調製されるジアゾメタンによる環形成反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化カリウム、溶媒としては水、ジエチルエーテル等が挙げられる。
化合物(7)は、化合物(6)の加熱によるシクロプロパン環形成反応により製造することができる。使用される溶媒としてはキシレン等が挙げられる。
化合物(8)は、化合物(7)とホウ素 トリブロミドによる脱メチル化反応により製造することができる。使用される溶媒としてはジクロロメタン等が挙げられる。
化合物(10)は、化合物(9)と4-メチルベンゼン-1-スルホニル クロリドによるトシル化反応により製造することができる。使用される溶媒としてはピリジン等が挙げられる。
化合物(11)は、化合物(10)、化合物(8)および塩基によるフェノールとのアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(12)は、化合物(11)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては1,4-ジオキサン等が挙げられる。
化合物(13)は、化合物(12)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、HATUおよび塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはN,N-ジイソプロピルエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(14)は、化合物(13)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール等が挙げられる。
【0102】
化合物(21)は化合物(15)より、スキーム2に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0103】
【化6】
【0104】
化合物(16)は、化合物(15)、3-ブロモ-2-メチルプロペンおよび塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としては炭酸カリウム等が、溶媒としてはアセトン等が挙げられる。
化合物(15)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(17)は、化合物(16)、tert-ブチルリチウムおよびN,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミンによるシクロプロパン環形成反応により製造することができる。使用される溶媒としては、ジエチルエーテル等が挙げられる。
化合物(18)は、化合物(17)、化合物(10)および塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(19)は、化合物(18)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては1,4-ジオキサン等が挙げられる。
化合物(20)は、化合物(19)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、HATUおよび塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはN,N-ジイソプロピルエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(21)は、化合物(20)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール等が挙げられる。
【0105】
化合物(27)は化合物(15)より、スキーム3に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0106】
【化7】
【0107】
化合物(22)は、化合物(15)、n-ブチルリチウムおよびシクロブタノンによるアルキル化反応により製造することがで
きる。使用される溶媒としては、ジエチルエーテル等が挙げられる。
化合物(23)は、化合物(22)、トリエチルシランおよびトリフルオロ酢酸による還元反応により製造することができる。使用される溶媒としては、ジクロロメタン等が挙げられる。
化合物(24)は、化合物(23)、化合物(10)および塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(25)は、化合物(24)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては1,4-ジオキサン等が挙げられる。
化合物(26)は、化合物(25)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、HATUおよび塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはN,N-ジイソプロピルエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(27)は、化合物(26)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール等が挙げられる。
【0108】
化合物(32)は化合物(28)より、スキーム4に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0109】
【化8】
【0110】
化合物(29)は、化合物(28)、化合物(10)および塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(28)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(30)は、化合物(29)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては酢酸エチル等が挙げられる。
化合物(31)は、化合物(30)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド、HOBt一水和物および塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはトリエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(32)は、化合物(31)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0111】
化合物(37)は化合物(33)より、スキーム5に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0112】
【化9】
【0113】
化合物(34)は、化合物(33)、化合物(10)および塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(33)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(35)は、化合物(34)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては酢酸エチル等が挙げられる。
化合物(36)は、化合物(35)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド、HOBt一水和物および塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはトリエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(37)は、化合物(36)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0114】
化合物(44)は化合物(38)より、スキーム6に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0115】
【化10】
【0116】
化合物(39)は、化合物(38)と4-メチルベンゼン-1-スルホニル クロリドによるトシル化反応により製造することができる。使用される溶媒としてはピリジン等が挙げられる。
化合物(38)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(41)は、化合物(40)、化合物(39)および塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(40)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(42)は、化合物(41)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては酢酸エチル等が挙げられる。
化合物(43)は、化合物(42)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド、HOBt一水和物および塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはトリエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(44)は、化合物(43)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール等が挙げられる。
【0117】
化合物(51)は化合物(45)より、スキーム7に示す方法またはこれに準ずる方法もしくは実施例に記載の方法で製造することができる。(式中、Rは置換されてもよい炭化水素基を示す。)
【0118】
【化11】
【0119】
化合物(46)は、化合物(45)と4-メチルベンゼン-1-スルホニル クロリドによるトシル化反応により製造することができる。使用される溶媒としてはピリジン等が挙げられる。
化合物(45)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(48)は、化合物(47)、化合物(46)および塩基によるアルキル化反応により製造することができる。使用される塩基としてはリン酸カリウム等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(47)は、市販品をそのまま用いるか自体公知の方法またはこれに準ずる方法により製造することができる。
化合物(49)は、化合物(48)と酸による脱保護により製造することができる。使用される酸としては塩酸等が、溶媒としては酢酸エチル等が挙げられる。
化合物(50)は、化合物(49)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド、HOBt一水和物および塩基による縮合反応により製造することができる。使用される塩基としてはトリエチルアミン等が、溶媒としてはN,N-ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
化合物(51)は、化合物(50)と塩基による加水分解反応により製造することができる。使用される塩基としては水酸化リチウム等、溶媒としては、水、エタノール等が挙げられる。
【0120】
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法(例えば、濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
【0121】
光学異性体は自体公知の方法により製造することができる。具体的には、光学活性な合成中間体を用いる、または、最終物のラセミ体を常法に従って光学分割することにより光学異性体を得る。
光学分割法としては、自体公知の方法、例えば、分別再結晶法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられる。
【0122】
化合物(I)は、結晶であってもよい。
化合物(I)の結晶は、化合物(I)に自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
ここで、結晶化法としては、例えば、溶液からの結晶化法、蒸気からの結晶化法、溶融体からの結晶化法が挙げられる。
得られた結晶の解析方法としては、粉末X線回折による結晶解析の方法が一般的である。さらに、結晶の方位を決定する方法としては、機械的な方法または光学的な方法等も挙げられる。
【0123】
上記の製造法で得られる化合物(I)の結晶は、高純度、高品質であり、吸湿性が低く、通常条件下で長期間保存しても変質せず、安定性に極めて優れている。また、生物学的性質(例、体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄)、薬効発現等)にも優れ、医薬として極めて有用である。
【0124】
化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物[例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物等];化合物(I)の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、化合物(I)の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);化合物(I)のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物[例、化合物(I)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等]が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
【0125】
化合物(I)は、水和物、非水和物、溶媒和物、無溶媒和物のいずれであってもよい。
同位元素(例、H、14C、35S、125I等)等で標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
さらに、HをH(D)に変換した重水素変換体も、化合物(I)に包含される。
互変異性体も、化合物(I)に包含される。
【0126】
化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性および安定性等)を持つ、室温で二種またはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
化合物(I)は、PETトレーサーとして用いてもよい。
【0127】
本発明化合物は、優れたレチノール結合タンパク質4低下作用を有する。本発明化合物はまた、優れたレチノール結合タンパク質4結合阻害作用(レチノール結合タンパク質4−TTR(transthyretin)結合阻害作用)を有する。
従って、本発明化合物は、これらの作用に基づく安全な医薬として有用である。例えば、本発明化合物を含有してなる本発明の医薬は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、レチノール結合タンパク質4関連疾患の予防または治療剤として用いることができる。
本明細書中で用いられる場合、治療とは疾患や状態の進展抑制も含む。
【0128】
具体的には、本発明化合物は、RBP4の上昇あるいはRBP4により供給されるレチノールによって媒介される疾患や状態、例えば、黄斑変性症(例、乾燥(萎縮性または非血管性)型加齢性黄斑変性症、滲出型(湿潤型または新生血管型)加齢黄斑変性症)、地図状萎縮および/または光受容体の変性、黄斑ジストロフィーおよび網膜ジストロフィー、網膜症(例、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症)、網膜色素変性症、網膜静脈閉塞、網膜動脈閉塞、緑内障、スタルガルト病(Stargardt disease)の予防または治療剤として用いることができる。
【0129】
本発明化合物はまた、肥満症、高脂血症(例、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、高LDLコレステロール血症、低HDLコレステロール血症、食後高脂血症)、高血圧症、心不全、糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、糖尿病性心筋症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害]、メタボリックシンドローム、筋肉減少症等の予防または治療剤として用いることができる。
【0130】
本発明化合物はまた、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、アルツハイマー病、パーキンソン病、不安症、痴呆症、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、炎症性疾患(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、手術または外傷後の炎症、腫脹、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、腸炎、炎症性腸疾患(炎症性大腸疾患を含む)、潰瘍性大腸炎、胃粘膜損傷(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損傷を含む))、小腸粘膜損傷、吸収不良、精巣機能障害、内臓肥満症候群、筋肉減少症の予防または治療剤としても用いることができる。
【0131】
本発明の化合物はまた、血清レチノール、血清RBP(レチノール結合タンパク質)および/または血清TTR(トランスサイレチン)のレベルの低下剤としても使用され得、また、例えば、過剰レチノール血液状態(過剰の血清レチノールレベル)の予防または治療剤としても使用され得る。
本発明の化合物はまた、上記の種々の疾患(例、心筋梗塞などの心血管系イベント)の進行の二次予防および防止のためにも使用され得る。
【0132】
本発明化合物は、そのまま、あるいは医薬製剤の製造法で一般的に用いられている自体公知の手段に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物とし、本発明の医薬として使用することができる。
本発明の医薬は、哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ウマ、ブタ、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ヒツジ、ヤギ等)に対して、経口的、または非経口的に安全に投与できる。
本発明の化合物を含有する医薬は、医薬製剤の製造法として自体公知の方法(例、日本薬局方記載の方法等)に従って、本発明化合物を単独で、または本発明化合物と薬理学的に許容される担体とを混合した医薬組成物として使用することができる。本発明の化合物を含有する医薬は、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等として、経口的または非経口的(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位、病巣等)に安全に投与することができる。
【0133】
本発明化合物の、本発明の医薬中の含有量は、代表的には、医薬全体の約0.01重量%〜約100重量%である。
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によっても異なるが、例えば、成人の黄斑変性症患者に経口投与する場合、通常1回量として約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは0.05〜30mg/kg体重、さらに好ましくは0.1〜10mg/kg体重であり、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
【0134】
本発明の医薬の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、医薬素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤および崩壊剤、あるいは液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤および無痛化剤が挙げられる。更に必要に応じ、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
【0135】
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
結合剤としては、例えば、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムが挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
溶剤としては、例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムが挙げられる。
懸濁化剤としては、例えば、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールが挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコールが挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフェロールが挙げられる。
【0136】
着色剤としては、例えば、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
【0137】
甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
【0138】
吸着剤としては、例えば、有孔デンプン、ケイ酸カルシウム(商品名:フローライトRE)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(商品名:ノイシリン)、軽質無水ケイ酸(商品名:サイリシア)が挙げられる。
【0139】
湿潤剤としては、例えば、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。
【0140】
また、本化合物を軟膏剤として用いる場合、本化合物を通常の軟膏基剤と濃度約0.001〜3%(W/W)、好ましくは約0.01〜1%(W/W)になるように混合して製造する。軟膏の製造においては、本化合物の粉末化工程や製剤の滅菌工程を含むことが好ましい。軟膏は、患者の状態に応じて1日1〜4回投与する。
【0141】
軟膏基剤としては、例えば、精製ラノリン、白色ワセリン、マクロゴール、プラスチベース、流動パラフィンなどが挙げられる。
【0142】
本発明化合物は、該化合物の作用の増強または該化合物の投与量の低減等を目的として、他の糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、高脂血症治療剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、黄斑変性症の治療剤、抗酸化剤、酸化窒素誘導剤、マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMPs)阻害剤、抗血管形成剤、化学療法剤、免疫療法剤、抗血栓剤、骨粗鬆症治療剤、抗痴呆剤、勃起不全改善剤、尿失禁・頻尿治療剤、排尿困難治療剤等の薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。これらの併用薬剤は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、抗体であるか、あるいはワクチン等であってもよい。
本発明化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。
投与形態としては、特に限定されず、本発明化合物と併用薬剤が組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、
(1)本発明化合物と併用薬剤とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、
(2)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
(3)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、
(4)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
(5)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物および併用薬剤の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)
が挙げられる。
【0143】
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
当該化合物は、患者に付加または相乗効果を提供する手段、例えば、体外レオフェレシスの使用、移植可能な小型望遠鏡の使用、ドルーゼンのレーザー光凝固、微小刺激療法等と組み合わせて使用され得る。
【0144】
糖尿病治療剤としては、例えば、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌またはイーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS-1)、経口インスリン製剤)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくはマレイン酸塩)、ネトグリタゾン(Netoglitazone)(MCC-555)、リボグリタゾン(Rivoglitazone)(CS-011)、FK-614、WO01/38325に記載の化合物、テサグリタザール(Tesaglitazar)(AZ-242)、ラガグリタザール(Ragaglitazar)(NN-622)、ムラグリタザール(Muraglitazar)(BMS-298585)、エダグリタゾン(Edaglitazone)(BM-13-1258)、メタグリダセン(Metaglidasen)(MBX-102)、ナベグリタザール(Naveglitazar)(LY-519818)、MX-6054、LY-510929、AMG-131(T-131)またはその塩、THR-0921)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン(phenformin)、メトホルミン、ブホルミンまたはそれらの塩(例、塩酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩))、インスリン分泌促進剤[スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物]、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、ヴィルダグリプチン(Vildagliptin)(LAF237)、P32/98、シタグリプチン(Sitagliptin)(MK-431)、アログリプチン(Alogliptin)、トレラグリプチン(Trelagliptin)、P93/01、PT-100、サクサグリプチン(Saxagliptin)(BMS-477118)、BI1356、GRC8200、MP-513、PF-00734200、PHX1149、SK-0403、ALS2-0426、T-6666、TS-021、KRP-104)、β3アゴニスト(例、AJ-9677)、GPR40アゴニスト、GLP−1受容体アゴニスト[例、GLP-1、GLP-1MR剤、NN-2211、AC-2993(exendin-4)、BIM-51077、Aib(8,35)hGLP-1(7,37)NH2、CJC-1131]、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース−6−ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤)、SGLUT(sodium-glucose cotransporter)阻害剤(例、T-1095、ダパグリフロジン(dapagliflozin)、レモグリフロジン(remogliflozin))、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498)、アジポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例、AS-2868)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬(例、WO01/25228、WO03/42204、WO98/44921、WO98/45285、WO99/22735に記載の化合物等)、グルコキナーゼ活性化薬(例、Ro-28-1675)、ACC2(アセチル-CoAカルボキシラーゼ2)阻害薬が挙げられる。
【0145】
糖尿病性合併症治療剤としては、例えば、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、ミナルレスタット、フィダレスタット、CT−112、ラニレスタット(ranirestat)(AS-3201))、神経栄養因子およびその増加薬(例、NGF、NT−3、BDNF、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例えば、4−(4−クロロフェニル)−2−(2−メチル−1−イミダゾリル)−5−[3−(2−メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール))、PKC阻害剤(例、ルボキシスタウリン メシレート(ruboxistaurin mesylate))、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、N-フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、EXO-226、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン)、ソマトスタチン受容体作動薬(例、BIM23190)、アポトーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ-1(ASK-1)阻害薬が挙げられる。
【0146】
高脂血症治療剤としては、例えば、コレステロール合成阻害薬としてのスタチン系化合物(例、セリバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、ロスバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ピタバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩等)等)、スクアレン合成酵素阻害剤またはトリグリセリド低下作用を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)、コレステロール吸収阻害薬(例、ゼチーア(zetia))、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミン)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicomol)、ニセリトロール(niceritrol))、植物ステロール(例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザノール(γ-oryzanol))、魚油製剤(例、EPA、DHA、オマコール(omacor))、PPAR α−アゴニスト、PPAR γ−アゴニスト、PPAR δ−アゴニスト、LXRアゴニスト、FXRアンタゴニスト、FXRアゴニスト、DGAT阻害薬、MGAT阻害薬、MTP阻害薬(例、ロミタピド(lomitapide))、ApoBアンチセンス(例、ミポメルセン(mipomersen))またはPCSK9 siRNAアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む核酸薬剤が挙げられる。
【0147】
降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、アジルサルタン(azilsartan)、アジルサルタン メドキソミル(azilsartan medoxomil)、ロサルタン、ロサルタン カリウム、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、オルメサルタン、オルメサルタン メドキソミル等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン等)、β-ブロッカー(例、プロプラノロール、ナドロール、チモロール、ニプラジロール、ブニトロロール、インデノロール、ペンブトロール、カルテオロール、カルベジロール、ピンドロール、アセブトロール、アテノロール、ビソプロロール、メトプロロール、ラベタロール、アモスラロール、アロチノロール等)、クロニジンが挙げられる。
【0148】
抗肥満剤としては、例えば、モノアミン取込阻害薬(例、フェンテルミン(phentermine)、シブトラミン、マジンドール、フルオキセチン、テソフェンシン)、セロトニン2C受容体アゴニスト(例、ロルカセリン)、セロトニン6受容体アンタゴニスト、ヒスタミンH3受容体、GABAモジュレータ(例、トピラメート)、ニューロペプチドY拮抗薬(例、ベルネペリット(velneperit))、カンナビノイド受容体拮抗薬(例、リモナバント、タラナバント(taranabant))、グレリン拮抗薬、グレリン受容体アンタゴニスト、グレリン-アシル化酵素阻害薬、オピオイド受容体アンタゴニスト(例、GSK-1521498)、オレキシン受容体アンタゴニスト、メラノコルチン4受容体アゴニスト、11β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、AZD-4017)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリスタット)、β3アゴニスト(例、N-5984)、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害薬、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬、ステアレートCoAデサチュラーゼ阻害薬、ミクロソームトリグリセリドトランスファータンパク質阻害薬(例、R-256918)、Na-グルコース共輸送担体阻害薬(例、JNJ-28431754、レモグリフロジン)、NFκ阻害薬(例、HE-3286)、PPARアゴニスト(例、GFT-505、DRF-11605)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害薬(例、バナジン酸ナトリウム、トロズスクエミン(Trodusquemin))、GPR119アゴニスト(例、PSN-821)、グルコキナーゼ活性化剤(例、AZD-1656)、レプチン、レプチン誘導体(例、メトレプチン)、CNTF(毛様体神経栄養因子)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、コレシストキニンアゴニスト、グルカゴン-様ペプチド-1(GLP-1)製剤(例、ウシまたはブタの膵臓から抽出された動物GLP-1製剤;大腸菌またはイーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒト製剤;GLP-1フラグメントまたは誘導体(例、エキセナチド、リラグルチド))、アミリン製剤(例、プラムリンチド、AC-2307)、神経ペプチドYアゴニスト(例、PYY3-36、PYY3-36誘導体、オビネピチド(obinepitide)、TM-30339、TM-30335)、オキシントモジュリン製剤:FGF21製剤(例、ウシまたはブタの膵臓から抽出された動物FGF21製剤;大腸菌またはイーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトFGF21製剤;FGF21フラグメントまたは誘導体)、摂食抑制薬(例、P-57)が挙げられる。
【0149】
利尿剤としては、例えば、キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチアジド、ポリ5チアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、エプレレノン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミドが挙げられる。
【0150】
黄斑変性症の治療剤としては、フェンレチニド(4-ヒドロキシ(フェニル)レチナミド)、WO2009/042444に記載の化合物、負に荷電したリン脂質、特定の鉱物(例、酸化銅などの銅含有鉱物、酸化亜鉛などの亜鉛含有鉱物、セレニウム含有化合物)が挙げられる。
【0151】
抗酸化剤としては、ビタミンC、ビタミンE、β-カロテンおよび他のカロテノイド、コエンザイムQ、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル(テンポール(Tempol)としても知られている)、ルテイン、ブチル化ヒドロキシトルエン、レスベラトロル、トロロックスアナログ(PNU-83836-E)、ビルベリー抽出物が挙げられる。
【0152】
酸化窒素誘導剤としては、L-アルギニン、L-ホモアルギニンおよびN-ヒドロキシ-L-アルギニン(例、ニトロソ化L-アルギニン、ニトロシル化L-アルギニン、ニトロソ化N-ヒドロキシ-L-アルギニン、ニトロシル化N-ヒドロキシ-L-アルギニン、ニトロソ化L-ホモアルギニン、ニトロシル化L-ホモアルギニン)、L-アルギニンの前駆体および/またはその生理学的に許容できる塩(例、シトルリン、オルニチン、グルタミン、リジン)、上記アミノ酸の少なくとも1つを含有するポリペプチド、酵素アルギナーゼの阻害剤(例、N-ヒドロキシ-L-アルギニンおよび2(S)-アミノ-6-ボロノヘキサン酸)、酸化窒素または密接に関連するその誘導体についての基質が挙げられる。
【0153】
マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMPs)阻害剤としては、メタロプロテイナーゼ(TIMPs)の組織阻害剤(例、TIMP-1、TIMP-2、TIMP-3、TIMP-4)、α2-マクログロブリン、テトラサイクリン(例、テトラサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン)、ヒドロキサメート(例、バチマスタット、マリマスタット(MARIMISTAT)、トロケード(TROCADE))、キレート剤(例、EDTA、システイン、アセチルシステイン、D-ペニシラミン、金塩)、合成MMPフラグメント、スクシニルメルカプトプリン、ホスホンアミデート、ヒドロキサム酸(hydroxaminic acid)が挙げられる。
【0154】
抗血管形成剤または抗-VEGF剤としては、Rhufab V2(ルセンティス)、トリプトファニル-tRNAシンテターゼ(TrpRS)、Eye001(抗-VERGペグ化アプタマー)、スクアラミン、レタアン(Retaane)15mg(デポ懸濁物のための酢酸アネコルタブ;Alcon, Inc.)、コンブレタスタチン(Combretastain)A4プロドラッグ(CA4P)、マクジェン、ミフェプレックス(ミフェプリストン-ru486)、テノン嚢下トリアムシノロンアセトニド、硝子体内結晶性トリアムシノロンアセトニド、プリノマスタット(AG3340)、フルオシノロンアセトニド(フルオシノロン眼内インプラントを含む)、VEGFR阻害剤、VEGF-トラップが挙げられる。
【0155】
化学療法剤としては、例えば、アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシルおよびその誘導体)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシドが挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロン等が好ましい。
【0156】
免疫療法剤としては、例えば、微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL))、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン)が挙げられ、なかでもIL−1、IL−2、IL−12等のインターロイキンが好ましい。
【0157】
抗血栓剤としては、例えば、ヘパリン(例、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、ダルテパリンナトリウム(dalteparin sodium))、ワルファリン(例、ワルファリンカリウム)、抗トロンビン薬(例、アルガトロバン(argatroban)、ダビガトラン(dabigatran))、血栓溶解薬(例、ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase))、血小板凝集抑制薬(例、塩酸チクロピジン(ticlopidine hydrochloride)、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム(beraprost sodium)、塩酸サルポグレラート(sarpogrelate hydrochloride)、プラスグレル(prasugrel)、E5555、SHC530348)、FXa阻害薬(例、1-(1-{(2S)-3-[(6-クロロナフタレン-2-イル)スルホニル]-2-ヒドロキシプロパノイル}ピペリジン-4-イル)テトラヒドロピリミジン-2(1H)-オン、リバロキサバン(rivaroxaban)、アピキサバン(apixaban)、DU-156、YM150)が挙げられる。
【0158】
骨粗鬆症治療剤としては、例えば、アルファカルシドール(alfacalcidol)、カルシトリオール(calcitriol)、エルカトニン(elcatonin)、サケカルシトニン(calcitonin salmon)、エストリオール(estriol)、イプリフラボン(ipriflavone)、リセドロン酸二ナトリウム(risedronate disodium)、パミドロン酸二ナトリウム(pamidronate disodium)、アレンドロン酸ナトリウム水和物(alendronate sodium hydrate)、インカドロン酸二ナトリウム(incadronate disodium)が挙げられる。
【0159】
認知症治療剤としては、例えば、タクリン(tacrine)、ドネペジル(donepezil)、リバスチグミン(rivastigmine)、ガランタミン(galanthamine)が挙げられる。
【0160】
勃起不全改善剤としては、例えば、アポモルフィン(apomorphine)、クエン酸シルデナフィル(sildenafil citrate)が挙げられる。
【0161】
尿失禁・頻尿治療剤としては、例えば、塩酸フラボキサート(flavoxate hydrochloride)、塩酸オキシブチニン(oxybutynin hydrochloride)、塩酸プロピベリン(propiverine hydrochloride)が挙げられる。
【0162】
排尿困難治療剤としては、例えば、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例、ジスチグミン)が挙げられる。
【0163】
また、併用薬剤としては、動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン)、プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸)、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体等も挙げられる。
【0164】
さらに、併用薬剤としては、神経再生促進薬(例、Y−128、VX−853、プロサプチド(prosaptide))、抗うつ薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン)、抗不整脈薬(例、メキシレチン)、アセチルコリン受容体リガンド(例、ABT−594)、エンドセリン受容体拮抗薬(例、ABT−627)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラマドル)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン)、α2受容体作動薬(例、クロニジン)、局所鎮痛薬(例、カプサイシン)、抗不安薬(例、ベンゾジアゼピン)、ドーパミン作動薬(例、アポモルフィン)、ミダゾラム、ケトコナゾール等も挙げられる。
【実施例】
【0165】
本発明は、更に以下の実施例、試験例および製剤例によって詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の実施例中の「室温」は通常約 10 ℃ないし約 35 ℃を示す。混合溶媒において示した比は、特に断らない限り容量比を示す。%は、特に断らない限り重量%を示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにおいて、NHと記載した場合は、アミノプロピルシラン結合シリカゲル、Diolと記載した場合は、3-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)プロピルシラン結合シリカゲルを用いた。HPLC (高速液体クロマトグラフィー) において、C18と記載した場合は、オクタデシル結合シリカゲルを用いた。溶出溶媒の比は、特に断らない限り容量比を示す。
以下の実施例においては下記の略号を使用する。
mp: 融点
MS: マススペクトル
M: モル濃度
CDCl3: 重クロロホルム
DMSO: ジメチルスルホキシド
DMSO-d6: 重ジメチルスルホキシド
1H NMR: プロトン核磁気共鳴
LC/MS: 液体クロマトグラフ質量分析計
ESI: エレクトロスプレーイオン化
APCI: 大気圧化学イオン化
DME: 1,2-ジメトキシエタン
DMA: N,N-ジメチルアセトアミド
HATU: 2-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBt: 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
THF: テトラヒドロフラン
DMF: N,N-ジメチルホルムアミド
TFA: トリフルオロ酢酸
LHMDS: ヘキサメチルジシラザンリチウム
n-: ノルマル
s-: セカンダリー
t-: ターシャリー
【0166】
1H NMRはフーリエ変換型NMRで測定した。解析にはACD/SpecManager (商品名) などを用いた。水酸基やアミノ基などのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していない。
MSは、LC/MSにより測定した。イオン化法としては、ESI法、または、APCI法を用いた。データは実測値 (found) を記載した。通常、分子イオンピーク([M+H]+、[M-H]-など)が観測されるが、例えば、tert-ブトキシカルボニル基を有する化合物の場合は、フラグメントイオンとして、tert-ブトキシカルボニル基あるいはtert-ブチル基が脱離したピークが観測され、水酸基を有する化合物の場合は、フラグメントイオンとして、H2Oが脱離したピークが観測されることもある。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピークもしくはフラグメントイオンピークが観測される。
旋光度 ([α]D) における試料濃度 (c) の単位はg/100 mLである。
元素分析値 (Anal.) は、計算値 (Calcd) と実測値 (Found) を記載した。
【0167】
実施例1
3-オキソ-3-((3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)プロパン酸
A) トリメチル(2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エトキシ)シラン
2-メトキシベンズアルデヒド (40 g) とDMF (400 mL) の混合物に、室温で炭酸カリウム (4 g) とトリメチル(トリフルオロメチル)シラン (50 g) を0℃で加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (57 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.08 (9H, s), 3.85 (3H, s), 5.54 (1H, q, J = 6.6 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.00 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.28-7.37 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 7.8 Hz).
【0168】
B) 2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノール
トリメチル(2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エトキシ)シラン (16 g) とTHF (100 mL) の混合物に、0℃で1Mテトラブチルアンモニウム フルオリド THF溶液 (67 mL) を加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (11 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.64 (1H, brs), 3.90 (3H, s), 5.28 (1H, d, J = 6.0 Hz), 6.95 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.02 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.33-7.42 (2H, m).
【0169】
C) 2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン
2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノール (1 g) とジクロロメタン (30 mL) の混合物に、室温でDMSO (2 mL) とデスマーチン試薬 (2.05 g) を加え、50℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水でクエンチし、セライトを用いてろ過した。ろ液をジクロロメタンで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (0.5 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.92 (3H, s), 6.98-7.10 (2H, m), 7.56-7.63 (1H, m), 7.68 (1H, d, J = 7.6 Hz).
【0170】
D) 1-メトキシ-2-(3,3,3-トリフルオロプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン
メチルトリフェニルホスホニウム ブロミド(100 g) とTHF (300 mL) の混合物に、室温でカリウム tert-ブトキシド (36.3 g) を加え、0.5時間撹拌した。続いて2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(44 g) とTHF (200 mL) の混合物を室温で加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (9 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.82 (3H, s), 5.64 (1H, s), 6.08 (1H, d, J = 0.8 Hz), 6.90-7.00 (2H, m), 7.22 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.31-7.39 (1H, m).
【0171】
E) 3-(2-メトキシフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピラゾール
1-メチル-1-ニトロソウレア (135 g) とジエチルエーテル (300 mL) の混合物に、水酸化カリウム (112 g) と水 (250 mL) の混合物を-10℃でゆっくり加えた。反応混合物のエーテル層を1-メトキシ-2-(3,3,3-トリフルオロプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン (10 g) とジエチルエーテル (300 mL) の混合物に-10℃でゆっくり加えた。反応混合物をゆっくりと室温まで昇温し、室温で16時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物(9.3 g) を得た。
MS: [M+H]+ 245.2.
【0172】
F) 1-メトキシ-2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)ベンゼン
3-(2-メトキシフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピラゾール(9.3 g) にキシレン (50 mL) を加えて、140℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (6.4 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.95-1.03 (1H, m), 1.32-1.40 (2H, m), 3.85 (3H, s), 6.85-7.03 (2H, m), 7.27-7.34 (1H, m), 7.35-7.42 (1H, m).
【0173】
G) 2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノール
1-メトキシ-2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)ベンゼン (6.4 g) とジクロロメタン (64 mL) の混合物に、三臭化ホウ素 (4.89 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (3.2 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.06 (2H, s), 1.44-1.51 (2H, m), 5.32 (1H, s), 6.87-6.88 (2H, m), 7.21-7.29 (1H, m), 7.30-7.36 (1H, m).
【0174】
H) (S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
(S)-tert-ブチル 3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(48.5 g) とピリジン (200 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (50.5 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (78.4 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.63-1.73 (1H, m), 1.95 (1H, brs), 2.40-2.64 (4H, m), 3.00 (1H, dd, J = 11.1, 7.0 Hz), 3.21-3.54 (3H, m), 3.87-4.05 (2H, m), 7.36 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.79 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0175】
I) (S)-tert-ブチル 3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノール (3.18 g) とDMF (50 mL) の混合物に、(S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (5.6 g) とリン酸カリウム (5 g) を室温で加え、80℃で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (3.5 g) を得た。
MS: [M+H]+ 386.5.
【0176】
J) (S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
(S)-tert-ブチル 3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (3.5 g) と1,4-ジオキサン (20 mL) の混合物に4N塩酸-1,4-ジオキサン (20 mL) を0℃で加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮して標題化合物 (2.92 g) を得た。
MS, found: 286.3.
【0177】
K) (S)-エチル 3-オキソ-3-(3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)プロパノアート
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (1.2 g) とDMF (50 mL) の混合物に(S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (2.92 g)、HATU (5.18 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.75 mL) を室温で加え、室温で16時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (2.15 g) を得た。
MS: [M+H]+ 400.3.
【0178】
L) 3-オキソ-3-((3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)プロパン酸
(S)-エチル 3-オキソ-3-(3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)プロパノアート (1.1 g) とエタノール (10 mL) の混合物に、1N水酸化リチウム水溶液 (10.00 mL) を0℃で加え、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸 (10 mL) を用いて0℃で中和した後、酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水へ注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶し、酢酸エチル / ヘプタン (= 1 / 20) とヘプタンで洗浄した後、減圧下乾燥して標題化合物 (0.840 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.92-1.06 (2H, m), 1.31-1.43 (2H, m), 1.84-2.40 (2H, m), 2.72-3.00 (1H, m), 3.28-3.38 (2H, m), 3.39-4.13 (6H, m), 6.84 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.92-7.02 (1H, m), 7.27-7.35 (1H, m), 7.40 (1H, d, J = 7.2 Hz), 13.46-14.61 (1H, m).
【0179】
実施例2
3-((3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
A) 1-ブロモ-2-(2-メチルアリルオキシ)ベンゼン
2-ブロモフェノール (100 g) とアセトン (1000 mL) の混合物に、炭酸カリウム (119 g) と3-ブロモ-2-メチルプロペン (78 g) を室温で加え、60℃で15時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した後、酢酸エチルで希釈し、混合物を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (112 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.86 (3H, s), 4.50 (2H, s), 4.83-5.22 (2H, m), 6.79-6.86 (1H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.20-7.30 (1H, m), 7.54 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz).
【0180】
B) 2-(1-メチルシクロプロピル)フェノール
1-ブロモ-2-(2-メチルアリルオキシ)ベンゼン (10 g) とジエチルエーテル (200 mL) の混合物に、tert-ブチルリチウム (59 mL, 88 mmol) を-78℃で加え、-78℃で0.5時間撹拌した。続いてN,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン (10.2 g) を-78℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を0℃にて氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (2.8 g) を得た。
MS, found: 130.3.
【0181】
C) (S)-tert-ブチル 3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
2-(1-メチルシクロプロピル)フェノール (1 g) とDMF (25 mL) の混合物に、リン酸カリウム (2.14 g) と(S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.38 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (1 g) を得た。
MS: [M+H]+ 332.4.
【0182】
D) (S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
(S)-tert-ブチル 3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (1 g) と1,4-ジオキサン (5 mL) の混合物に4N塩酸-1,4-ジオキサン (5 mL) を0℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して標題化合物 (0.72 g) を得た。
MS, found: 232.2.
【0183】
E) (S)-エチル 3-(3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (0.28 g)、(S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (0.5 g) およびDMF (5 mL) の混合物にHATU (1.07 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.727 g) を室温で加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、2N塩酸、水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (0.4 g) を得た。
MS: [M+H]+ 346.2.
【0184】
F) 3-((3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
(S)-エチル 3-(3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (3.340 g) とエタノール (33 mL) の混合物に、1N水酸化リチウム水溶液 (12 mL) を0℃で加え、0℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、水で希釈し、1N塩酸 (12 mL) を用いて中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (2.935 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.64 (2H, q, J = 4.2 Hz), 0.68-0.79 (2H, m), 1.29 (3H, d, J = 1.1 Hz), 1.89-2.42 (2H, m), 2.74-3.03 (1H, m), 3.30-3.40 (2H, m), 3.44-4.15 (6H, m), 6.79 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.85-6.96 (1H, m), 7.11-7.22 (1H, m), 7.28 (1H, d, J = 1.9 Hz), 14.13 (1H, brs).
【0185】
実施例3
3-((3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
A) 2-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェノール
2-ブロモフェノール (50 g) とジエチルエーテル (800 mL) の混合物に、n-ブチルリチウム (397 mL, 1.6M ヘキサン溶液) を-78℃でゆっくり滴下し、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を-78℃に冷却し、シクロブタノン (30.3 g) を-78℃で加え、室温まで昇温し、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を0℃にて飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (55 g) を得た。
MS, found: 147.1.
【0186】
B) 2-シクロブチルフェノール
2-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェノール (55 g) とジクロロメタン (600 mL) の混合物に、トリエチルシラン (116.7 g) を0℃で加え、0℃で20分間撹拌し、次いでTFA (100 mL) を0℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (40 g) を得た。
MS: [M+H]+ 149.1.
【0187】
C) (S)-tert-ブチル 3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
2-シクロブチルフェノール (1 g) とDMF (25 mL) の混合物に、(S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.38 g) とリン酸カリウム (2.14 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (1 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 1.81 (2H, d, J = 9.2 Hz), 1.95-2.22 (4H, m), 2.24-2.38 (2H, m), 2.69 (1H, s), 3.22 (1H, dd, J = 10.9, 7.2 Hz), 3.27-3.78 (4H, m), 3.90 (2H, qd, J = 9.2, 6.8 Hz), 6.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.93 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.08-7.31 (2H, m).
【0188】
D) (S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
(S)-tert-ブチル 3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (1 g) と1,4-ジオキサン (5 mL) の混合物に4N塩酸-1,4-ジオキサン (5 mL) を0℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して標題化合物 (0.72 g) を得た。
MS, found: 232.3.
【0189】
E) (S)-エチル 3-(3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (0.25 g)、(S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (0.503 g) およびDMF (5 mL) の混合物にHATU (1.07 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.732 g) を室温で加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液および2N塩酸で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、残渣を得た。
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (4.96 g)、(S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (10 g) およびDMF (200 mL) の混合物にHATU (21.4 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (14.54 g) を室温で加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液および2N塩酸で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣と先ほど得られた残渣を混ぜ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (4 g) を得た。
MS: [M+H]+ 346.3.
【0190】
F) 3-((3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
(S)-エチル 3-(3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (3.870 g) とエタノール (39 mL) の混合物に、1N水酸化リチウム水溶液 (16 mL) を0℃で加え、0℃で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、水で希釈し、1N塩酸を用いて中和した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (3.284 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.75-2.42 (8H, m), 2.69-2.98 (1H, m), 3.30-4.11 (9H, m), 6.76 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.92-7.02 (1H, m), 7.10-7.19 (1H, m), 7.23 (1H, d, J = 6.8 Hz), 14.10 (1H, brs).
【0191】
実施例4
3-((3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
A) (S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
(S)-tert-ブチル 3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(48.5 g) とピリジン (200 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (50.5 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (78.4 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.63-1.73 (1H, m), 1.95 (1H, brs), 2.40-2.64 (4H, m), 3.00 (1H, dd, J = 11.1, 7.0 Hz), 3.21-3.54 (3H, m), 3.87-4.05 (2H, m), 7.36 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.79 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0192】
B) (S)-tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
(S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (108 g)、2-シクロペンチルフェノール (47 g) とDMF (350 mL) の混合物に、リン酸カリウム (98 g) を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で10時間撹拌した。室温下、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (99 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 1.50-2.18 (10H, m), 2.48-2.81 (1H, m), 3.15-3.75 (5H, m), 3.83-4.03 (2H, m), 6.81 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.87-6.96 (1H, m), 7.09-7.18 (1H, m), 7.22 (1H, dd, J = 7.6, 1.5 Hz).
【0193】
C) (S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン
(S)-tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(99 g) と酢酸エチル (500 mL) の混合物に、4N塩酸-酢酸エチル (215 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、残渣を1N水酸化ナトリウム水溶液 (500 mL) を用いて0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (63.1 g) を得た。
MS: [M+H]+ 246.1.
【0194】
D) (S)-エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
(S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン (63.1 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(51.0 g)、HOBt一水和物 (59.1 g)、トリエチルアミン (43.0 mL) およびDMF (300 mL) の混合物に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (74.0 g) を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を室温下、水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (84.7 g) を得た。
MS: [M+H]+ 360.2.
【0195】
E) 3-((3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
(S)-エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (1.186 g)、THF (10 mL) およびエタノール (10 mL) の混合物に、2N水酸化リチウム水溶液 (3.30 mL) を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸を用いて0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (1.040 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43-2.20 (10H, m), 2.54-2.85 (1H, m), 3.12-3.40 (5H, m), 3.41-3.76 (3H, m), 3.85-4.03 (2H, m), 6.75-6.98 (2H, m), 7.06-7.23 (2H, m), 12.66 (1H, brs).
【0196】
実施例5
3-((3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
A) (S)-tert-ブチル 3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
(S)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (3.55 g) とDMF (30 mL) の混合物に、2-シクロヘキシルフェノール (1.763 g) とリン酸カリウム (3.18 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (3.50 g) を得た。
MS, found: 345.3.
【0197】
B) (S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
(S)-tert-ブチル 3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(3.49 g) と4N塩酸-酢酸エチル (20 mL) の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去して標題化合物 (2.87 g) を得た。
MS: [M+H]+ 260.3.
【0198】
C) (S)-エチル 3-(3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
(S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (2.87 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (1.922 g)、HOBt一水和物(2.228 g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (2.79 g) およびDMF (20 mL) の混合物に、トリエチルアミン (3.38 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (2.500 g) を得た。
MS: [M+H]+ 374.2.
【0199】
D) 3-((3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
(S)-エチル 3-(3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (2.465 g)、THF (10 mL) およびエタノール (10 mL) の混合物に、2N水酸化リチウム水溶液 (6.60 mL) を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸を用いて0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (1.600 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.11-1.51 (5H, m), 1.64-1.93 (6H, m), 1.93-2.19 (1H, m), 2.55-2.97 (2H, m), 3.20 (1H, dd, J = 12.1, 7.2 Hz), 3.26-3.40 (5H, m), 3.42-3.77 (3H, m), 3.83-4.07 (2H, m), 6.82-6.98 (2H, m), 7.06-7.20 (2H, m), 12.54-12.77 (1H, m).
【0200】
実施例6
3-((3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
A) (R)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
(R)-tert-ブチル 3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(2.013 g) とピリジン (15 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (2.097 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (3.18 g) を得た。
MS, found: 300.0.
【0201】
B) (R)-tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
(R)-tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.133 g)とDMF (20 mL) の混合物に、2-シクロペンチルフェノール (0.973 g) とリン酸カリウム (1.910 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.850 g) を得た。
MS, found: 290.1.
【0202】
C) (R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン
(R)-tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.831 g) と酢酸エチル (5 mL) の混合物に、4N塩酸-酢酸エチル (13.25 mL) を室温で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、残渣を10%炭酸カリウム水溶液 (100 mL) で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (1.200 g) を得た。
MS: [M+H]+ 246.1.
【0203】
D) (R)-エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
(R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン (1.202 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(0.777 g)、HOBt一水和物 (1.126 g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (1.409 g) およびDMF (12 mL) の混合物に、トリエチルアミン (1.707 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を室温下、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.180 g) を得た。
MS: [M+H]+ 360.1.
【0204】
E) 3-((3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
(R)-エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (1.150 g) とエタノール (10 mL) の混合物に、2N水酸化リチウム水溶液 (3.20 mL) を室温で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を2N塩酸を用いて0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘプタンから再結晶して標題化合物 (0.930 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.43-1.84 (7H, m), 1.85-1.98 (2H, m), 1.98-2.19 (1H, m), 2.56-2.83 (1H, m), 3.15-3.33 (3H, m), 3.39-3.75 (3H, m), 3.88-4.04 (2H, m), 6.83-6.96 (2H, m), 7.07-7.22 (2H, m), 12.66 (1H, brs).
【0205】
実施例7
3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
A) tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (4.03 g) とピリジン (30 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (4.19 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (6.24 g) を得た。
MS, found: 300.0.
【0206】
B) tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.133 g)とDMF (20 mL) の混合物に、2-シクロペンチルフェノール (0.973 g) とリン酸カリウム (1.910 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.730 g) を得た。
MS, found: 290.1.
【0207】
C) 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン
tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.727 g) と酢酸エチル (5 mL) の混合物に、4N塩酸-酢酸エチル (12.50 mL) を室温で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、残渣を10%炭酸カリウム水溶液 (100 mL) で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (1.210 g) を得た。
MS: [M+H]+ 246.1.
【0208】
D) エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン (1.202 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(0.777 g)、HOBt一水和物 (1.126 g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (1.409 g) およびDMF (12 mL) の混合物に、トリエチルアミン (1.707 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を室温下、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.700 g) を得た。
MS: [M+H]+ 360.2.
【0209】
E) 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (1.186 g) とエタノール (17 mL) の混合物に、2N水酸化リチウム水溶液 (3.30 mL) を室温で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸を用いて0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた固体を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して標題化合物 (1.040 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.45-2.19 (10H, m), 2.56-2.81 (1H, m), 3.14-3.40 (5H, m), 3.41-3.75 (3H, m), 3.88-4.03 (2H, m), 6.82-6.97 (2H, m), 7.08-7.23 (2H, m), 12.66 (1H, s).
【0210】
実施例8
エチル 3-オキソ-3-((3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)プロパノアート
A) トリメチル(2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エトキシ)シラン
2-メトキシベンズアルデヒド (40 g) とDMF (400 mL) の混合物に、室温で炭酸カリウム (4 g) とトリメチル(トリフルオロメチル)シラン (50 g) を0℃で加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (57 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.08 (9H, s), 3.85 (3H, s), 5.54 (1H, q, J = 6.6 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.00 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.28-7.37 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 7.8 Hz).
【0211】
B) 2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノール
トリメチル(2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エトキシ)シラン (16 g) とTHF (100 mL) の混合物に、0℃で1Mテトラブチルアンモニウム フルオリド THF溶液 (67 mL) を加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (11 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.64 (1H, brs), 3.90 (3H, s), 5.28 (1H, d, J = 6.0 Hz), 6.95 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.02 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.33-7.42 (2H, m).
【0212】
C) 2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン
2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノール(1 g) とジクロロメタン (30 mL) の混合物に、室温でDMSO (2 mL) とデスマーチン試薬 (2.05 g) を加え、50℃で1時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水でクエンチし、セライトを用いてろ過した。ろ液をジクロロメタンで抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (0.5 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.92 (3H, s), 6.98-7.10 (2H, m), 7.56-7.63 (1H, m), 7.68 (1H, d, J = 7.6 Hz).
【0213】
D) 1-メトキシ-2-(3,3,3-トリフルオロプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン
メチルトリフェニルホスホニウム ブロミド (100 g) とTHF (300 mL) の混合物に、室温でカリウムtert-ブトキシド (36.3 g) を加え、0.5時間撹拌した。続いて2,2,2-トリフルオロ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(44 g) とTHF (200 mL) の混合物を室温で加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (9 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.82 (3H, s), 5.64 (1H, s), 6.08 (1H, d, J = 0.8 Hz), 6.90-7.00 (2H, m), 7.22 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.31-7.39 (1H, m).
【0214】
E) 3-(2-メトキシフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピラゾール
1-メチル-1-ニトロソウレア (135 g) とジエチルエーテル (300 mL) の混合物に、水酸化カリウム (112 g) と水 (250 mL) の混合物を-10℃でゆっくり加えた。反応混合物のエーテル層を1-メトキシ-2-(3,3,3-トリフルオロプロパ-1-エン-2-イル)ベンゼン (10 g) とジエチルエーテル (300 mL) の混合物に-10℃でゆっくり加えた。反応混合物をゆっくりと室温まで昇温し、室温で16時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (9.3 g) を得た。
MS: [M+H]+ 245.2.
【0215】
F) 1-メトキシ-2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)ベンゼン
3-(2-メトキシフェニル)-3-(トリフルオロメチル)-4,5-ジヒドロ-3H-ピラゾール (9.3 g) にキシレン (50 mL) を加えて、140℃で3時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (6.4 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.95-1.03 (1H, m), 1.32-1.40 (2H, m), 3.85 (3H, s), 6.85-7.03 (2H, m), 7.27-7.34 (1H, m), 7.35-7.42 (1H, m).
【0216】
G) 2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノール
1-メトキシ-2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)ベンゼン (6.4 g) とジクロロメタン (64 mL) の混合物に、三臭化ホウ素 (4.89 mL)を0℃で加え、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (3.2 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.06 (2H, s), 1.44-1.51 (2H, m), 5.32 (1H, s), 6.87-6.88 (2H, m), 7.21-7.29 (1H, m), 7.30-7.36 (1H, m).
【0217】
H) tert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (3S)-3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (48.5 g) とピリジン (200 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (50.5 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (78.4 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.63-1.73 (1H, m), 1.95 (1H, brs), 2.40-2.64 (4H, m), 3.00 (1H, dd, J = 11.1, 7.0 Hz), 3.21-3.54 (3H, m), 3.87-4.05 (2H, m), 7.36 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.79 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0218】
I) tert-ブチル (3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノール (3.18 g) とDMF (50 mL) の混合物に、tert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (5.6 g) とリン酸カリウム (5 g) を室温で加え、80℃で16時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (3.5 g) を得た。
MS: [M+H]+ 386.5.
【0219】
J) (3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
tert-ブチル (3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (3.5 g) と1,4-ジオキサン (20 mL) の混合物に4N塩酸-1,4-ジオキサン (20 mL) を0℃で加え、室温で4時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮して標題化合物 (2.92 g) を得た。
MS, found: 286.3.
【0220】
K) エチル 3-オキソ-3-((3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)プロパノアート
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (1.2 g) とDMF (50 mL) の混合物に(3S)-3-((2-(1-(トリフルオロメチル)シクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (2.92 g)、HATU (5.18 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.75 mL) を室温で加え、室温で16時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (2.15 g) を得た。
MS: [M+H]+ 400.3.
【0221】
実施例9
エチル 3-((3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) 1-ブロモ-2-(2-メチルアリルオキシ)ベンゼン
2-ブロモフェノール (100 g) とアセトン (1000 mL) の混合物に、炭酸カリウム (119 g) と3-ブロモ-2-メチルプロペン (78 g) を室温で加え、60℃で15時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した後、酢酸エチルで希釈し、混合物を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (112 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.86 (3H, s), 4.50 (2H, s), 4.83-5.22 (2H, m), 6.79-6.86 (1H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.20-7.30 (1H, m), 7.54 (1H, dd, J = 7.6, 1.6 Hz).
【0222】
B) 2-(1-メチルシクロプロピル)フェノール
1-ブロモ-2-(2-メチルアリルオキシ)ベンゼン(10 g) とジエチルエーテル (200 mL) の混合物に、tert-ブチルリチウム (59 mL, 88 mmol) を-78℃で加え、-78℃で0.5時間撹拌した。続いてN,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン (10.2 g) を-78℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を0℃にて氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (2.8 g) を得た。
MS, found: 130.3.
【0223】
C) tert-ブチル (3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
2-(1-メチルシクロプロピル)フェノール (1 g) とDMF (25 mL) の混合物に、リン酸カリウム (2.14 g) とtert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.38 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (1 g) を得た。
MS: [M+H]+ 332.4.
【0224】
D) (3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
tert-ブチル (3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (1 g) と1,4-ジオキサン (5 mL) の混合物に4N塩酸-1,4-ジオキサン (5 mL) を0℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して標題化合物 (0.72 g) を得た。
MS, found: 232.2.
【0225】
E) エチル 3-((3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (0.28 g)、(3S)-3-((2-(1-メチルシクロプロピル)フェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (0.5 g) およびDMF (5 mL) の混合物にHATU (1.07 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.727 g) を室温で加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、2N塩酸、水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (0.4 g) を得た。
MS: [M+H]+ 346.2.
【0226】
実施例10
エチル 3-((3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) 2-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェノール
2-ブロモフェノール (50 g) とジエチルエーテル (800 mL) の混合物に、n-ブチルリチウム (397 mL, 1.6M ヘキサン溶液) を-78℃でゆっくり滴下し、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を-78℃に冷却し、シクロブタノン (30.3 g) を-78℃で加え、室温まで昇温し、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を0℃にて飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (55 g) を得た。
MS, found: 147.1.
【0227】
B) 2-シクロブチルフェノール
2-(1-ヒドロキシシクロブチル)フェノール (55 g) とジクロロメタン (600 mL) の混合物に、トリエチルシラン (116.7 g) を0℃で加え、0℃で20分間撹拌し、次いでTFA (100 mL) を0℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (40 g) を得た。
MS: [M+H]+ 149.1.
【0228】
C) tert-ブチル (3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
2-シクロブチルフェノール (1 g) とDMF (25 mL) の混合物に、tert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.38 g) とリン酸カリウム (2.14 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (1 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 1.81 (2H, d, J = 9.2 Hz), 1.95-2.22 (4H, m), 2.24-2.38 (2H, m), 2.69 (1H, s), 3.22 (1H, dd, J = 10.9, 7.2 Hz), 3.27-3.78 (4H, m), 3.90 (2H, qd, J = 9.2, 6.8 Hz), 6.77 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.93 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.08-7.31 (2H, m).
【0229】
D) (3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
tert-ブチル (3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (1 g) と1,4-ジオキサン (5 mL) の混合物に4N塩酸-1,4-ジオキサン (5 mL) を0℃で加え、室温で18時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下濃縮した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して標題化合物 (0.72 g) を得た。
MS, found: 232.3.
【0230】
E) エチル 3-((3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (0.25 g)、(3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (0.503 g) およびDMF (5 mL) の混合物にHATU (1.07 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.732 g) を室温で加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液および2N塩酸で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、残渣を得た。
3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (4.96 g)、(3S)-3-((2-シクロブチルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (10 g) およびDMF (200 mL) の混合物にHATU (21.4 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (14.54 g) を室温で加え、室温で5時間撹拌した。反応終了後、反応混合物を氷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液および2N塩酸で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣と先ほど得られた残渣を混ぜ、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (4 g) を得た。
MS: [M+H]+ 346.3.
【0231】
実施例11
エチル 3-((3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) tert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (3S)-3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (48.5 g) とピリジン (200 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (50.5 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (78.4 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.63-1.73 (1H, m), 1.95 (1H, brs), 2.40-2.64 (4H, m), 3.00 (1H, dd, J = 11.1, 7.0 Hz), 3.21-3.54 (3H, m), 3.87-4.05 (2H, m), 7.36 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.79 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0232】
B) tert-ブチル (3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (108 g)、2-シクロペンチルフェノール (47 g) とDMF (350 mL) の混合物に、リン酸カリウム (98 g) を室温で加え、窒素雰囲気下、80℃で10時間撹拌した。室温下、反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (99 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 1.50-2.18 (10H, m), 2.48-2.81 (1H, m), 3.15-3.75 (5H, m), 3.83-4.03 (2H, m), 6.81 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.87-6.96 (1H, m), 7.09-7.18 (1H, m), 7.22 (1H, dd, J = 7.6, 1.5 Hz).
【0233】
C) (3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン
tert-ブチル (3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (99 g) と酢酸エチル (500 mL) の混合物に、4N塩酸-酢酸エチル (215 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、残渣を1N水酸化ナトリウム (500 mL) を用いて0℃で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (63.1 g) を得た。
MS: [M+H]+ 246.1.
【0234】
D) エチル 3-((3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
(3S)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン (63.1 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(51.0 g)、HOBt一水和物 (59.1 g)、トリエチルアミン (43.0 mL) およびDMF (300 mL) の混合物に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (74.0 g) を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を室温下、水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (84.7 g) を得た。
MS: [M+H]+ 360.2.
【0235】
実施例12
エチル 3-((3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) tert-ブチル (3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (3S)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (3.55 g) とDMF (30 mL) の混合物に、2-シクロヘキシルフェノール (1.763 g) とリン酸カリウム (3.18 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (3.50 g) を得た。
MS, found: 345.3.
【0236】
B) (3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩
tert-ブチル (3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(3.49 g) と4N塩酸-酢酸エチル (20 mL) の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去して標題化合物 (2.87 g) を得た。
MS: [M+H]+ 260.3.
【0237】
C) エチル 3-((3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
(3S)-3-((2-シクロヘキシルフェノキシ)メチル)ピロリジン 塩酸塩 (2.87 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (1.922 g)、HOBt一水和物(2.228 g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (2.79 g) およびDMF (20 mL) の混合物に、トリエチルアミン (3.38 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (2.500 g) を得た。
MS: [M+H]+ 374.2.
【0238】
実施例13
エチル 3-((3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) tert-ブチル (3R)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (3R)-3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.013 g) とピリジン (15 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (2.097 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (3.18 g) を得た。
MS, found: 300.0.
【0239】
B) tert-ブチル (3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル (3R)-3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.133 g)とDMF (20 mL) の混合物に、2-シクロペンチルフェノール (0.973 g) とリン酸カリウム (1.910 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.850 g) を得た。
MS, found: 290.1.
【0240】
C) (3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン
tert-ブチル (3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.831 g) と酢酸エチル (5 mL) の混合物に、4N塩酸-酢酸エチル (13.25 mL) を室温で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、残渣を10%炭酸カリウム水溶液 (100 mL) で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (1.200 g) を得た。
MS: [M+H]+ 246.1.
【0241】
D) エチル 3-((3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
(3R)-3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン (1.202 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(0.777 g)、HOBt一水和物 (1.126 g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (1.409 g) およびDMF (12 mL) の混合物に、トリエチルアミン (1.707 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を室温下、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.180 g) を得た。
MS: [M+H]+ 360.1.
【0242】
実施例14
エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (4.03 g) とピリジン (30 mL) の混合物に、4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (4.19 g) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (6.24 g) を得た。
MS, found: 300.0.
【0243】
B) tert-ブチル3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.133 g)とDMF (20 mL) の混合物に、2-シクロペンチルフェノール (0.973 g) とリン酸カリウム (1.910 g) を室温で加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.730 g) を得た。
MS, found: 290.1.
【0244】
C) 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン
tert-ブチル 3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート(1.727 g) と酢酸エチル (5 mL) の混合物に、4N塩酸-酢酸エチル (12.50 mL) を室温で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物の溶媒を減圧下留去した後、残渣を10%炭酸カリウム水溶液 (100 mL) で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (1.210 g) を得た。
MS: [M+H]+ 246.1.
【0245】
D) エチル 3-(3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン (1.202 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸(0.777 g)、HOBt一水和物 (1.126 g)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド ヒドロクロリド (1.409 g) およびDMF (12 mL) の混合物に、トリエチルアミン (1.707 mL) を室温で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を室温下、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水および飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.700 g) を得た。
MS: [M+H]+ 360.2.
【0246】
実施例15
メチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジフルオロ-3-オキソプロパノアート
A) 1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)シクロペンタノール
2-ブロモ-4-フルオロ-1-メトキシベンゼン (20 g) とジエチルエーテル (200 mL) の混合物に-78℃でn-ブチルリチウム (2.6 M THF溶液、74.5 mL) を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を-78℃に冷却しシクロペンタノン (10.6 g) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去して標題化合物 (22 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46-1.55 (2H, m), 1.65-1.82 (4H, m), 1.97-2.05 (2H, m), 3.30 (1H, quin, J = 8.4 Hz), 3.79 (3H, s), 6.73-6.76 (1H, m), 6.78-6.84 (1H, m), 6.92 (1H, dd, J = 10.0, 3.2 Hz).
【0247】
B) 2-シクロペンチル-4-フルオロ-1-メトキシベンゼン
1-(5-フルオロ-2-メトキシフェニル)シクロペンタノール (22 g) とジクロロメタン (150 mL) の混合物に0℃でトリエチルシラン (30 g) とトリフルオロ酢酸 (30 mL) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (14.2 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.45-1.55 (2H, m), 1.64-1.82 (4H, m), 1.97-2.04 (2H, m), 3.30 (1H, quin, J = 8.4 Hz), 3.79 (3H, s), 6.73-6.76 (1H, m), 6.78-6.83 (1H, m), 6.92 (1H, dd, J = 10.0, 3.2 Hz).
【0248】
C) 2-シクロペンチル-4-フルオロフェノール
2-シクロペンチル-4-フルオロ-1-メトキシベンゼン(14 g) とジクロロメタン (75 mL) の混合物に-78℃で三臭化ホウ素 (21.6 g) を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (12 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.53-1.87 (6H, m), 2.00-2.10 (2H, m), 3.18 (1H, quin, J = 8.3 Hz), 4.60 (1H, brs), 6.66-6.78 (2H, m), 6.90 (1H, dd, J = 10.1, 2.7 Hz).
【0249】
D) tert-ブチル3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (9.8 g)、2-シクロペンチル-4-フルオロフェノール (6 g) およびDMF (100 mL) の混合物に、0℃でリン酸カリウム (17.5 g) を加え、80℃で10時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (7 g) を得た。MS: [M+H]+ 364.2.
【0250】
E) 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩
tert-ブチル 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (7 g) と1,4-ジオキサン(15 mL) の混合物に、0℃で4N塩酸-1,4-ジオキサン (35 mL) を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (5 g) を得た。
MS: [M-HCl+H]+264.1.
【0251】
F) メチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジフルオロ-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (800 mg)、ジメチル ジフルオロマロナート (615 mg) および1,4-ジオキサン (5 mL) の混合物に、0℃でトリメチルアルミニウム (1 M トルエン溶液、3.14 mL) を加え、70℃で10時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (500 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 400.3.
【0252】
実施例16
G) 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジフルオロ-3-オキソプロパン酸
メチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジフルオロ-3-オキソプロパノアート (500 mg)、THF (8 mL) および水 (4 mL) の混合物に、0℃で水酸化ナトリウム (207 mg) を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄後、HPLC (C18、移動相:水/アセトニトリル (1% トリフルオロ酢酸含有系)) で精製して標題化合物 (55 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 1.53-1.55 (2H, m), 1.68-1.85 (5H, m), 1.91-2.07 (3H, m), 2.15-2.25 (1H, m), 2.74-2.90 (1H, m), 3.67-3.87 (3H, m), 3.89-4.05 (3H, m), 6.81-6.94 (3H, m).
【0253】
実施例17
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (340 mg)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (162 mg) およびDMF (8 mL) の混合物に、0℃でHATU (639 mg) とN,N-ジイソプロピルエチルアミン (578 mg) を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (150 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 378.3.
【0254】
実施例18
3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (150 mg)、メタノール (3 mL) および水 (2 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (67 mg) を加え、室温で3時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (100 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.51-1.55 (2H, m), 1.61-1.84 (5H, m), 1.87-1.95 (2H, m), 2.01-2.12 (1H, m), 2.60-2.73 (1H, m), 3.17-3.27 (2H, m), 3.31 (2H, s), 3.43-3.71 (3H, m), 3.90-3.99 (2H, m), 6.93-7.02 (3H, m), 12.65 (1H, brs).
【0255】
実施例19
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2-メチル-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (400 mg)、3-エトキシ-2-メチル-3-オキソプロパン酸 (205 mg) およびDMF (10 mL) の混合物に、0℃でHATU (730 mg) とN,N-ジイソプロピルエチルアミン (660 mg) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (200 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 392.2.
【0256】
実施例20
3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2-メチル-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2-メチル-3-オキソプロパノアート(200 mg)、メタノール (6 mL) および水 (4 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (128 mg) を加え、室温で5時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (80 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.18 (3H, dt, J = 7.0, 3.6 Hz), 1.51-1.85 (7H, m), 1.90-1.92 (2H, m), 2.01-2.12 (1H, m), 2.60-2.73 (1H, m), 3.18-3.24 (1H, m), 3.35-3.39 (1H, m), 3.48-3.78 (4H, m), 3.93-3.98 (2H, m), 6.93-7.02 (3H, m), 12.51 (1H, brs).
【0257】
実施例21
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジメチル-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (400 mg)、3-エトキシ-2,2-ジメチル-3-オキソプロパン酸 (225 mg) およびDMF (10 mL) の混合物に、0℃でHATU (730 mg) とN,N-ジイソプロピルエチルアミン (660 mg) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (220 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 406.5.
【0258】
実施例22
3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジメチル-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-2,2-ジメチル-3-オキソプロパノアート (200 mg)、メタノール (5 mL) および水 (3 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (124 mg) を加え、室温で終夜撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (125 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.27 (6H, s), 1.52-1.74 (7H, m), 1.92-2.07 (3H, m), 2.58-2.67 (1H, m), 3.17-3.25 (2H, m), 3.34-3.37 (1H, m), 3.46-3.57 (2H, m), 3.81-3.97 (2H, m), 6.92-6.97 (2H, m), 6.99-7.02 (1H, m), 12.78 (1H, brs).
【0259】
実施例23
エチル 1-((3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)カルボニル)シクロプロパンカルボキシラート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (500 mg)、1-(エトキシカルボニル)シクロプロパンカルボン酸 (303 mg) およびDMF (10 mL) の混合物に、0℃でHATU (913 mg) とN,N-ジイソプロピルエチルアミン (826 mg) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/石油エーテル) で精製して標題化合物 (300 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 404.3.
【0260】
実施例24
1-((3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)カルボニル)シクロプロパンカルボン酸
エチル 1-((3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)カルボニル)シクロプロパンカルボキシラート (300 mg)、メタノール (8 mL) および水 (4 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (187 mg) を加え、室温で5時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (125 mg) を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 1.14-1.25 (4H, m), 1.46-1.82 (7H, m), 1.85-2.11 (3H, m), 2.61-2.78 (1H, m), 3.16-3.24 (2H, m), 3.36-3.68 (3H, m), 3.86-4.03 (2H, m), 6.93-7.02 (3H, m), 12.74 (1H, brs).
【0261】
実施例25
エチル 1-((3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)カルボニル)シクロブタンカルボキシラート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (400 mg)、1-(エトキシカルボニル)シクロブタンカルボン酸 (242 mg) およびDMF (10 mL) の混合物に、0℃でHATU (730 mg) とN,N-ジイソプロピルエチルアミン (660 mg) を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (250 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 418.3.
【0262】
実施例26
1-((3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)カルボニル)シクロブタンカルボン酸
エチル 1-((3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)カルボニル)シクロブタンカルボキシラート (250 mg)、メタノール (6 mL) および水 (4 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (151 mg) を加え、室温で5時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール/ジクロロメタン) で精製して標題化合物 (125 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.49-1.75 (8H, m) 1.90-2.07 (4H, m), 2.32-2.45 (3H, m), 2.55-2.67 (1H, m), 3.00-3.05 (1H, m), 3.12-3.24 (3H, m), 3.36-3.38 (1H, m), 3.47-3.54 (1H, m), 3.79-3.99 (2H, m), 6.91-7.01 (3H, m), 12.75 (1H, brs).
【0263】
実施例27
エチル 3-(3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) 4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノール
2-シクロペンチルフェノール (10 g) とアセトニトリル (60 mL) の混合物に0℃でN-ブロモスクシンイミド(10.9 g) を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をヘキサンに懸濁させ、濾過した。ろ液を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (9.5 g) を得た。
MS: [M+H]+ 239.1.
【0264】
B) tert-ブチル3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-((トシルオキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (3.25 g)、4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノール(2.0 g) およびDMF (20 mL) の混合物に0℃でリン酸カリウム (5.3 g) を加え、80℃で8時間撹拌した。反応混合物を氷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (3 g) を得た。
MS: [M+H]+ 424.1.
【0265】
C) 3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩
tert-ブチル 3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (3 g) と1,4-ジオキサン (5 mL) の混合物に0℃で4N塩酸-1,4-ジオキサン (9 mL) を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (1.9 g) を得た。
MS: [M-HCl+H]+324.2.
【0266】
D) エチル 3-(3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン塩酸塩 (1.9 g)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (766 mg) およびDMF (20 mL) の混合物に0℃でHATU (3.0 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (2.72 g) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.5 g) を得た。
MS: [M+H]+ 438.1.
【0267】
実施例28
3-(3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (400 mg)、メタノール (8 mL) および水 (4 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (131.2 mg) を加え、室温で2時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (280 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.51-1.81 (7H, m), 1.89-1.96 (2H, m), 2.01-2.12 (1H, m), 2.61-2.74 (1H, m), 3.16-3.21 (2H, m), 3.28-3.33 (3H, m), 3.45-3.59 (2H, m), 3.91-4.00 (2H, m), 6.91 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.29-7.32 (2H, m), 12.64 (1H, brs).
【0268】
実施例29
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-メチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
エチル 3-(3-((4-ブロモ-2-シクロペンチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (250 mg)、トリメチルボロキシン (142 mg) および1,4-ジオキサン (8 mL) の混合物に室温で炭酸カリウム (86.6 mg) を加えた。混合物をアルゴンで脱気し、室温でテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (66 mg) を加え、100℃で10時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (100 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 374.2.
【0269】
実施例30
3-(3-((2-シクロペンチル-4-メチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-メチルフェノキシ)メチル)ピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (170 mg)、メタノール (5 mL) および水 (2 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (101 mg) を加え、室温で5時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄後、HPLC (C18、移動相:水/アセトニトリル (1% トリフルオロ酢酸含有系)) で精製して標題化合物 (40 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.52-1.66 (4H, m), 1.70-1.81 (3H, m), 1.83-1.92 (2H, m), 2.02-2.10 (1H, m), 2.20 (3H, s), 2.59-2.72 (1H, m), 3.16-3.21 (2H, m), 3.32-3.33 (2H, m), 3.45-3.57 (2H, m), 3.65-3.70 (1H, m), 3.86-3.94 (2H, m), 6.80 (1H, d, J = 8.3 Hz), 6.92 (1H, dd, J = 8.6, 1.7 Hz), 6.98 (1H, d, J = 2.0 Hz), 12.64 (1H, brs).
【0270】
実施例31
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) tert-ブチル 3-メチル-3-((((4-メチルフェニル)スルホニル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(ヒドロキシメチル)-3-メチルピロリジン-1-カルボキシラート (3 g) とジクロロメタン (50 mL) の混合物に0℃でトリエチルアミン (4.2 g) と4-ジメチルアミノピリジン (340 mg) を加え、0℃で10分間撹拌した。0℃で4-メチルベンゼン-1-スルホニルクロリド (3.98 g) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水に加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (4.7 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.08 (3H, s), 1.43 (9H, s), 1.53-1.59 (1H, m), 1.73-1.86 (1H, m), 2.45 (3H, s), 3.00-3.06 (1H, m), 3.14-3.18 (1H, m), 3.28-3.38 (2H, m), 3.77-3.87 (2H, m), 7.35 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.78 (2H, d, J = 8.3 Hz).
【0271】
B) tert-ブチル3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン-1-カルボキシラート
2-シクロペンチル-4-フルオロフェノール (1.46 g) とDMF (25 mL) の混合物に0℃でリン酸カリウム (1.46 g) を加え、30分間撹拌した。0℃でtert-ブチル 3-メチル-3-((((4-メチルフェニル)スルホニル)オキシ)メチル)ピロリジン-1-カルボキシラート (2.5 g) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.2 g) を得た。
MS: [M+H]+ 378.2.
【0272】
C) 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン塩酸塩
tert-ブチル 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン-1-カルボキシラート (1.2 g) とジオキサン (5 mL) の混合物に0℃で4N塩酸-1,4-ジオキサン (5 mL) を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (990 mg) を得た。
MS: [M-HCl+H]+278.2.
【0273】
D) エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン塩酸塩 (400 mg)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (202 mg) およびDMF (8 mL) の混合物に0℃でHATU (776 mg) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (659 mg) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (359 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 392.2.
【0274】
実施例32
3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-メチルピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (350 mg)、メタノール (8 mL) および水 (4 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (107 mg) を加え、室温で5時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄後、HPLC (C18、移動相:水/アセトニトリル (0.1% HCO2H含有系)) で精製して標題化合物 (95 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.17-1.19 (3H, m), 1.52-1.79 (7H, m), 1.90-1.98 (3H, m), 3.15-3.29 (2H, m), 3.33-3.39 (2H, m), 3.39-3.50 (2H, m), 3.57 (1H, t, J = 7.3 Hz), 3.79-3.82 (2H, m), 6.92-6.97 (2H, m), 6.99-7.02 (1H, m), 12.65 (1H, brs).
【0275】
実施例33
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
A) tert-ブチル 3-メチレンピロリジン-1-カルボキシラート
メチルトリフェニルホスホニウム ブロミド (23.1 g) とTHF (80 mL) の混合物に0℃でカリウムtert-ブトキシド (9.0 g) を加え、0℃で30分間撹拌した。0℃でtert-ブチル 3-オキソピロリジン-1-カルボキシラート (10 g) を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (6.73 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 2.55 (2H, t, J = 6.9 Hz), 3.42-3.47 (2H, m), 3.92 (2H, brs), 4.96-4.98 (2H, m).
【0276】
B) tert-ブチル 1-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシラート
m-クロロ過安息香酸 (8.1 g) とジクロロメタン (50 mL) の混合物に0℃でtert-ブチル 3-メチレンピロリジン-1-カルボキシラート (6.7 g) をゆっくりと加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (2.9 g) を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 1.80-1.89 (1H, m), 2.26 (1H, dt, J = 13.5, 8.8 Hz), 2.93 (2H, s), 3.27 (1H, d, J = 12.1 Hz), 3.59-3.62 (3H, m).
【0277】
C) tert-ブチル3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシラート
2-シクロペンチル-4-フルオロフェノール (3.1 g) とDMF (20 mL) の混合物に0℃で炭酸カリウム (6.4 g) とtert-ブチル1-オキサ-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-5-カルボキシラート (2.9 g) を加え、80℃で6時間撹拌した。反応混合物を氷冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (2.2 g) を得た。
MS: [M+H]+ 380.2.
【0278】
D) tert-ブチル3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシラート (2.25 g) とジクロロメタン (25 mL) の混合物に-78℃でジエチルアミノサルファー トリフルオリド (1.3 g) を加え、0℃で2時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (1.6 g) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.41 (9H, s), 1.46-1.64 (4H, m), 1.69-1.79 (2H, m), 1.89-1.99 (2H, m), 2.10-2.21 (2H, m), 3.20-3.29 (1H, m), 3.38-3.41 (1H, m), 3.51-3.62 (2H, m), 4.02-4.13 (1H, m), 4.20-4.30 (2H, m), 6.92-7.05 (3H, m).
【0279】
E) 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン塩酸塩
tert-ブチル 3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン-1-カルボキシラート (1.6 g) と1,4-ジオキサン(5 mL) の混合物に0℃で4N塩酸-1,4-ジオキサン (15 mL) を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn-ペンタンで洗浄して標題化合物 (1.0 g) を得た。
MS: [M-HCl+H]+282.1.
【0280】
F) エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート
3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン塩酸塩 (600 mg)、3-エトキシ-3-オキソプロパン酸 (320 mg) およびDMF (10 mL) の混合物に0℃でHATU (1.28 g) およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン (1.1 g) を加え、室温で10時間撹拌した。反応混合物を冷水に加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (酢酸エチル/ヘキサン) で精製して標題化合物 (520 mg) を得た。
MS: [M+H]+ 396.1.
【0281】
実施例34
3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパン酸
エチル 3-(3-((2-シクロペンチル-4-フルオロフェノキシ)メチル)-3-フルオロピロリジン-1-イル)-3-オキソプロパノアート (250 mg)、メタノール (5 mL) および水 (2 mL) の混合物に、0℃で水酸化リチウム一水和物 (159 mg) を加え、室温で2時間撹拌した。メタノールを減圧除去し、得られた水溶液を0℃に冷却後、1N塩酸で酸性にし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をn-ペンタンで洗浄後、HPLC (C18、移動相:水/アセトニトリル (1% HCO2H含有系)) で精製して標題化合物 (25 mg) を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.54-1.73 (6H, m), 1.89-2.01 (2H, m), 2.15-2.35 (2H, m), 3.13-3.17 (3H, m), 3.54-4.03 (4H, m), 4.25-4.30 (2H, m), 6.96-7.02 (3H, m).
【0282】
上記の実施例に示した方法、またはそれらに準じた方法に従って、以下の表中の実施例の化合物を製造した。実施例化合物を以下の表に示す。表中のMSは実測値を示す。
【0283】
【表1-1】
【0284】
【表1-2】
【0285】
【表1-3】
【0286】
【表1-4】
【0287】
実験例1
以下に示すRetinol−RBP4−TTR ELISAシステムを使用して、本発明の化合物がRBP4及びレチノール及びTTRの結合を阻害する作用を評価した。
1A:ヒトRBP4遺伝子及びヒトTTR遺伝子のクローニング
ヒトRBP4遺伝子は、ヒトUniversal cDNA(Clontech、QUICK−Clone cDNA)をテンプレートとして使用し、以下のプライマーセットを使用してPCRによりクローニングした。
RBPU:
5’−ATATGGATCCACCATGAAGTGGGTGTGGGCGCTC−3’(配列番号1)
RBPL:
5’−ATATGCGGCCGCCTACAAAAGGTTTCTTTCTGATCTGC−3’(配列番号2)
PCR反応は、Pyrobestポリメラーゼ(TAKARA BIO INC.,LTD.)に付属のプロトコルに従って実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、RBP4遺伝子を含む約0.6kbのDNA断片をゲルから回収し、制限酵素BamHI及びNotIで消化した。制限酵素処理したDNA断片をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、約0.6kbのDNA断片を回収し、制限酵素BamHI及びNotIで消化したプラスミドpcDNA3.1(+)(Invitrogen)にライゲーションして、発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hRBP4を得た。挿入断片のDNA配列は、目的の配列と一致していることを確認した。
ヒトTTR遺伝子は、ヒト小腸cDNA(Clontech、QUICK−Clone cDNA)をテンプレートとして使用し、以下のプライマーセットを使用してPCR反応によりクローニングした。
TTRU:
5’−ATATGGATCCACCATGGCTTCTCATCGTCTGCTCC−3’(配列番号3)
TTRL:
5’−ATATGCGGCCGCTCATTCCTTGGGATTGGTGACGA−3’(配列番号4)
PCR反応は、Pyrobestポリメラーゼ(TAKARA BIO INC.,LTD.)に付属のプロトコルに従って実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、TTR遺伝子を含む0.5kbのDNA断片をゲルから回収し、制限酵素BamHI及びNotIで消化した。制限酵素処理したDNA断片をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、約0.5kbのDNA断片を回収し、制限酵素BamHI及びNotIで消化したプラスミドpcDNA3.1(+)(Invitrogen)にライゲーションして、発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hTTRを得た。挿入断片のDNA配列は、目的の配列と一致していることを確認した。
【0288】
1B:ヒトRBP4−His発現プラスミドの構築
EcoRI部位を、上記1Aで調製した発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hRBP4をテンプレートとして使用し、以下のプライマーセットを使用して、PCRによりhRBP4遺伝子の3’末端に導入した。
CMVP:
5’−TGGGAGGTCTATATAAGCAGAGCTCG−3’(配列番号5)
RBPECO:
5’−ATATGAATTCTTCCTTGGGATTGGTGAC−3’(配列番号6)
PCRは、Z−Taqポリメラーゼ(TAKARA BIO INC.,LTD.)に付属のプロトコルに従って実施した。得られたPCR産物を、QIAquick PCR purification Kit(QIAGEN)を使用して精製し、制限酵素BamHI及びEcoRIで消化した。制限酵素処理したDNA断片をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、得られた約0.6kbのDNA断片を回収し、制限酵素BamHI及びEcoRIで消化したプラスミドpcDNA3.1(+)(Invitrogen)にライゲーションして、hRBP4遺伝子の3’末端にEcoRI部位を有するpcDNA3.1(+)/hRBP4−Ecoを得た。
EcoRI部位を、上記1Aで調製した発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hTTRをテンプレートとして使用し、CMVP及びTTRECOプライマーセットを使用して、PCRによりhTTR遺伝子の3’末端に導入した。
TTRECO:
5’−ATATGAATTCCAAAAGGTTTCTTTCTGATC−3’(配列番号7)
PCR反応は、Z−Taqポリメラーゼ(TAKARA BIO INC.,LTD.)に付属のプロトコルに従って実施した。得られたPCR産物を、QIAquick PCR purification Kit(QIAGEN)を使用して精製し、制限酵素BamHI及びEcoRIで消化した。制限酵素処理したDNA断片をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、得られた約0.6kbのDNA断片を回収し、制限酵素BamHI及びEcoRIで消化したプラスミドpcDNA3.1(+)(Invitrogen)にライゲーションして、hTTR遺伝子の3’末端にEcoRI部位を有するpcDNA3.1(+)/hTTR−Ecoを得た。
ヒトTTRのC末端にHisタグが付加したTTR−His発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hTTR−Hisは、上記のように調製したpcDNA3.1(+)/hTTR−EcoのEcoRI部位及びNotI部位に、以下のオリゴDNAをアニーリングすることによって調製したHisタグ配列を含む合成DNA断片を挿入することによって調製した。
HISENU:
5’−AATTCCATCATCATCATCATCACTAGGC−3’(配列番号8)
HISENL:
5’−GGCCGCCTAGTGATGATGATGATGATGG−3’(配列番号9)
HISENU及びHISENLを、それぞれ25pmole/uLの濃度で溶解し、94℃で5分間加熱し、室温に冷却してアニーリングさせて、Hisタグ配列を含む合成DNA断片を得た。pcDNA3.1(+)/hTTR−EcoをEcoRI及びNotIで消化し、制限酵素処理したDNA断片をアガロースゲル(1%)電気泳動に供し、得られた約5.9kbのDNA断片を回収し、Hisタグ配列を含む合成DNA断片をそれにライゲーションさせて、ヒトTTRのC末端にHisタグが付加したTTR−His発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hTTR−Hisを得た。
ヒトRBP4のC末端にHisタグが付加したRBP4−His発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hRBP4−Hisは、以下のように調製した。pcDNA3.1(+)/hRBP4−Ecoを制限酵素EcoRI及びDraIIIで消化し、アガロースゲル(1%)電気泳動に供し、得られた約6.0kbのDNA断片を回収した。pcDNA3.1(+)/hTTR−Hisを制限酵素EcoRI及びDraIIIで消化し、アガロースゲル(1%)電気泳動に供し、得られた約6.0kbのDNA断片を回収した。両方の断片をライゲーションして、ヒトRBP4のC末端にHisタグが付加したRBP4−His発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hRBP4−Hisを得た。
【0289】
1C:ヒトRBP4−Hisの調製
ヒトRBP4−Hisは、FreeStyle293発現系(Invitrogen)及び上記1Bで調製した発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hRBP4−Hisを使用して発現させた。FreeStyle293発現系に付属のプロトコルに従って、600mLの培養培地を発現に使用した。トランスフェクション及び3日間の培養の後、分泌されたhRBP4−Hisを含む培養上清を回収した。培養上清を、VIVACELL250(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して繰り返し濃縮し、20mM Tris(pH8)で希釈することによってバッファーを置換した。液体を、20mM Trisバッファー(pH8)で平衡化したTOYOPEARL DEAE−650Mカラム(1cm IDx10cm、Tosoh Corporation)を2.5mL/分の流速で通過させて吸着させ、0−0.35MのNaCl勾配での溶出によってヒトRBP4−His画分を得た。これらの画分を、Vivaspin 20(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して約5mLに濃縮した。濃縮した溶液を、TBS(pH7.4)で平衡化したHiLoad 26/60 Superdex 200 pgカラム(2.6cm IDx60cm、GE Healthcare)を通過させ、TBS(pH7.4)で溶出した。ヒトRBP4−Hisを含む画分を回収し、Vivaspin 20(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して約8mLに濃縮した。約8mgのヒトRBP4−Hisが、600mLの培養培地から得られた。
【0290】
1D:ヒトTTRの調製
ヒトTTRは、FreeStyle293発現系(Invitrogen)及び上記1Aで調製した発現プラスミドpcDNA3.1(+)/hTTRを使用して発現させた。FreeStyle293発現系に付属のプロトコルに従って、600mLの培養培地を発現に使用した。トランスフェクション及び3日間の培養の後、分泌されたヒトTTRを含む培養上清を回収した。培養上清を、VIVACELL250(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して繰り返し濃縮し、20mM Tris(pH8)で希釈することによってバッファーを置換した。液体を、20mM Trisバッファー(pH8)で平衡化したTOYOPEARL DEAE−650Mカラム(1cm IDx10cm、Tosoh Corporation)を2.5mL/分の流速で通過させて吸着させ、0−0.55MのNaCl勾配での溶出によってヒトTTR画分を得た。この画分を、Vivaspin 20(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して繰り返し濃縮し、20mM Tris(pH8)で希釈することによってバッファーを置換した。液体を、20mM Trisバッファー(pH8)で平衡化したHiLoad Q Sepharose HPカラム(1.6cm IDx10cm、GE Healthcare)を1.0mL/分の流速で通過させて吸着させ、0−0.4MのNaCl勾配での溶出によってヒトTTR画分を得た。これらの画分を、Vivaspin 20(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して約5mLに濃縮した。濃縮した溶液を、PBS(pH7.4)で平衡化したHiLoad 26/60 Superdex 75 pgカラム(2.6cm IDx60cm、GE Healthcare)を通過させ、TBS(pH7.4)で溶出した。ヒトTTRを含む画分を回収し、Vivaspin 20(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して約5mLに濃縮した。約6mgのヒトTTRが、600mLの培養培地から得られた。
【0291】
1E:ヒトTTR−ビオチンの調製
上記1Dで調製したヒトTTRを、付属のプロトコルに従ってBiotinylation Kit(Sulfo−Osu)(DOJINDO LABORATORIES)を使用してビオチンで標識することにより、ヒトTTR−ビオチンを調製した。ヒトTTR5.0mgを、Vivaspin 6(分子量カットオフ10K、VIVASCIENCE)を使用して繰り返し濃縮し、50mM NaHCOで希釈することによってバッファーを置換した。この溶液を50mM NaHCOで希釈して、ヒトTTRを2.0mg/mLの濃度にし、次いでBiotin−(AC5)2 Sulfo−OSu水溶液(10mg/mL)(9.9uL)を添加し、25℃で2時間反応させた。反応後の溶液を、PBS(pH7.4)で平衡化したNAP−25カラム(GE Healthcare)を通過させ、PBS(pH7.4)で溶出し、ヒトTTR−ビオチンを含む溶出液(3.5mL)を回収した。
【0292】
1F:レチノール−RBP4−TTR ELISAによる結合アッセイ
このELISAシステムは、RBP4のTTRへのレチノール依存的結合に基づき、RBP4及びTTRの複合体を検出する。
使用したHisタグ化ヒトRBP4は、上記1Cで調製した。
使用したビオチン化ヒトTTRは、上記1Eで調製した。
ストレプトアビジン(20μl)(10μg/ml Streptavidin type II(Wako Pure Chemical Industries,Ltd.)、10mM Tris−HCl(pH7.5)、10mM NaCl)を、384ウェルのブラックプレート(Nunc MaxiSorp、Thermo Fisher Scientific Inc.)に添加し、このプレートを遠心分離(1000rpm,1分)に供して、4℃で一晩コーティングした。このプレートをPBST(PBS、0.05% Tween 20、100μl/ウェル)で2回洗浄し、25% Block Ace(Snow Brand Milk Products Co.,Ltd.、PBS、100μl/ウェル)でブロッキングした。このプレートを遠心分離(1000rpm、1分)に供し、室温で4時間又は4℃で一晩インキュベートした。プレートをPBST(PBS、0.05% Tween 20、100μl/ウェル)で2回洗浄し、PBSTで750倍希釈したビオチン化ヒトTTR(ストック溶液濃度1.0mg/ml)を20μl/ウェルで添加した。このプレートを遠心分離(1000rpm、1分)に供し、さらに室温で1.5時間又は4℃で一晩静置した。このプレートをPBST(100μl/ウェル)で3回洗浄し、反応バッファー(50mM Tris−HCl、150mM NaCl、0.005% Tween 20、1mM DTT、0.1% BSA)で4000倍希釈したHisタグ化ヒトRBP4(ストック溶液濃度1.28mg/ml)を10μl/ウェルで添加した。化合物の希釈(200倍濃度)をDMSOで調製し、各1.6μlを、レチノール(50nM)(Sigma−Aldrich Co.)を含有する反応バッファー(320μl)に添加した。レチノールを含み、DMSOを添加した反応バッファー(320μl)を、ポジティブコントロールとして使用し、レチノールを含まず、DMSOを添加した反応バッファー(320μl)を、ネガティブコントロールとして使用した。レチノール及び化合物の混合溶液を、15μl/ウェルでプレートに添加した。このプレートを、プレートミキサー中で撹拌し、遠心分離(1000rpm、1分)に供し、室温で2時間反応させた。反応バッファーで希釈したAnti−His HRP−conjugated抗体(QIAGEN)溶液を10μl/ウェルで添加し、遠心分離し(1000rpm、1分)、室温で30分間反応させた。プレートをPBST(100μl/ウェル)で3回洗浄し、SuperSignal ELISA Femto Maximum Sensitivity Substrate試薬(PIERCE,Thermo Fisher Sceintific Inc.)を30μl/ウェルで添加し、発光をプレートリーダー(Envision)で測定した。
化合物の結合阻害活性は、100×(ポジティブコントロール値−試験化合物値)/(ポジティブコントロール値−ネガティブコントロール値)で決定した。結果を表2に示す。
【0293】
【表2】
【0294】
上記結果から、本発明の化合物が、RBP4、及びレチノール及びTTRの結合を阻害することが明らかとなった。
【0295】
実験例2
本発明化合物による血中RBP4低下作用を、C57BL/6Jマウスを用いて評価した。
雄性・7〜10週齢のC57BL/6Jマウス(日本チャールズリバー)を4-6日間、CE-2固形食(日本クレア)を自由摂食条件下にて馴化飼育した後、無作為に群分けした(一群あたり4または5匹)。試験当日に尾静脈から採血し、血漿を分離した(0時間値)。その後、試験化合物(実施例1、4、5、6および7)を5 mg/kgの用量(溶媒:0.5%メチルセルロース溶液(10mL/kg))で経口投与し、化合物を投与した8時間後に、尾静脈から採血し血漿を分離した。採血直後に再度試験化合物を5 mg/kgの用量で経口投与し、初回投与から24時間後に再度採血を実施した。また実施例2、3および8については10 mg/kgの用量で初回投与のみ実施した。すべての試験化合物は日量は10 mg/kgとした。なお、コントロール対照群には、0.5%メチルセルロース溶液(10mL/kg)を経口投与した。
採取した血漿中のRBP4量をELISA法により測定した。ウサギ抗マウスRBP4ポリクローナル抗体(株式会社ホクドー)を用いて、以下の手順でRBP4を定量した。50 μg/mLの抗体100 μL を96穴ELISAプレートにコートし、4℃で終夜もしくは室温で2時間放置した。BlockAce(大日本製薬)でブロッキングを行った後、マウスRBP4またはサンプルを100 μL添加し室温で2時間放置した。PBS-0.5% Tween20で洗浄後、HRP標識抗RBP4抗体(RBP4ポリクローナル抗体(株式会社ホクドー)にHRP(株式会社同仁化学研究所)を標識して作製した)を100 μL添加し、室温で1時間放置した。洗浄後、TMB(Sigma)を添加し室温で20分放置して発色させ、2N 硫酸で反応を止めた後にA450 nmの吸光度をプレートリーダーで測定した。各個体の初期値からの変化量を、各時点における対照群との相対値(初期値/コントロール値の%)として求めた。結果を以下に平均値±標準偏差(n=4または5)で示す。
【0296】
【表3】
【0297】
上記化合物はいずれも、投与8時間後にはコントロール対照群より低い値を示した。これらの結果より、本発明化合物は、血中RBP4低下作用を有することが示された。
【0298】
実験例3
本発明化合物による眼球中レチノイド代謝物ビス-レチノイド N-レチニリデン-N-レチニルエタノールアミン(bis-retinoid N-retinylidene-N-retinylethanolamine)(A2E)蓄積抑制作用を、ATP-binding cassette A4 knockout (ABCA4 KO)マウスを用いて評価した。A2Eは眼球中Lipofuscinの主要構成成分であり、萎縮型加齢黄斑変性およびスタルガルト病の発症、病態進行に関与している。ABCA4 KOマウスは加齢に伴いA2E、Lipofuscinの顕著な蓄積が確認されており、萎縮型加齢黄斑変性およびスタルガルト病の動物モデルとして知られている。
雄性8週齢のABCA4 KOマウスを無作為に群わけし、コントロール群には0.5%メチルセルロース溶液、試験化合物群には下記表に示す化合物用量を0.5%メチルセルロース溶液懸濁液にして10 mL/kgで1日2回経口投与した。各群6匹とした。12週間の反復投与後、麻酔下において眼球を摘出した。
眼球中A2EはHPLC法を用いて測定した。A2E標品はオールトランスレチナール,エタノールアミン(all-trans retinal, ethanolamine)から酢酸添加のエタノール中で合成した。まず0.3 mLのPBSとジルコニアビーズを眼球に添加し、Mixer Mill MM 300(QIAGEN)を用いてホモジナイズを作成した。クロロホルム:メタノール(2:1)液を0.8 mL添加し5分間攪拌した。下層を別チューブに分取し、さらにクロロホルム:メタノール(2:1)液を0.6 mL添加し5分間攪拌した。下層を先に分取したものと合わせて、窒素ガスを吹き付けて乾固した。0.05 mLの85%アセトニトリル液を加えて攪拌し、測定サンプルとした。HPLCはWaters社のアライアンスe2695とPhoto diode array 2998(PDA)を用い、解析ソフトはEmpower2を使用した。カラムはWaters社のAtlantis dC18(3μm, 3.9x150mm)を用い、カラム温度は40℃に設定した。移動相にはアセトニトリル及び蒸留水(0.1% トリフルオロ酢酸含む)の混合溶液を1 mL/minで用い、グラジエント条件はアセトニトリル濃度を85%から15分間で100%にし、その直後に85%に戻し1サンプルあたり 20分間モニターした。PDAにより440 nmの紫外吸光度において定量した。
【0299】
【表4】
【0300】
製剤例1(カプセルの製造)
1)実施例1の化合物 30 mg
2)微粉末セルロース 10 mg
3)乳糖 19 mg
4)ステアリン酸マグネシウム 1 mg
計 60 mg
1)、2)、3)および4)を混合して、ゼラチンカプセルに充填する。
【0301】
製剤例2(錠剤の製造)
1)実施例1の化合物 30 g
2)乳糖 50 g
3)トウモロコシデンプン 15 g
4)カルボキシメチルセルロースカルシウム 44 g
5)ステアリン酸マグネシウム 1 g
1000錠 計140 g
1)、2)、3)の全量および30gの4)を水で練合し、真空乾燥後、整粒を行う。この整粒末に14gの4)および1gの5)を混合し、打錠機により打錠する。このようにして、1錠あたり実施例1の化合物30mgを含有する錠剤1000錠を得る。
【0302】
製剤例3(軟膏剤の製造)
1)実施例1の化合物 0.5 g
2)流動パラフィン 1 g
3)白色ワセリン 98.5 g
計 100 g
1)、2)を乳鉢でよく混ぜ合わせ、3)を練合しながら徐々に加えて全量100gとする。得られたものをチューブに分配充填し、軟膏剤を得る。
【0303】
製剤例4(点眼剤の製造)
1)実施例1の化合物 0.05 g
2)ホウ酸 1.2 g
3)L-グルタミン酸ナトリウム 0.2 g
4)エデト酸ナトリウム 0.005 g
5)ジブチルヒドロキシトルエン 0.005 g
6)クロロブタノール 0.1 g
7)塩化ベンザルコニウム(10w/v%) 0.05 mL
8)l−メントール 0.008 g
9)マクロゴール4000 0.4 g
10)水酸化ナトリウム 適量
11)滅菌精製水 加えて100mL
上記成分を混合して点眼剤とする。
【産業上の利用可能性】
【0304】
本発明化合物は、優れたRBP4低下作用を有し、加齢性黄斑変性症、スタルガルト病等のRBP4の上昇あるいはRBP4により供給されるレチノールによって媒介される疾患や状態の予防又は治療用薬剤として有用である。
本出願は、日本で出願された特願2014−217769を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含されるものである。
【0305】
配列番号1:PCRプライマー(RBPU)
配列番号2:PCRプライマー(RBPL)
配列番号3:PCRプライマー(TTRU)
配列番号4:PCRプライマー(TTRL)
配列番号5:PCRプライマー(CMVP)
配列番号6:PCRプライマー(RBPECO)
配列番号7:PCRプライマー(TTRECO)
配列番号8:Hisタグ配列を含む合成遺伝子断片を作成する為のオリゴヌクレオチド(HISENU)
配列番号9:Hisタグ配列を含む合成遺伝子断片を作成する為のオリゴヌクレオチド(HISENL)
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]