特許第6646798号(P6646798)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6646798
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】接触式給電装置及び接触ユニット
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/34 20060101AFI20200203BHJP
   H01R 39/26 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   C23C14/34 C
   C23C14/34 B
   H01R39/26
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-541204(P2019-541204)
(86)(22)【出願日】2019年5月28日
(86)【国際出願番号】JP2019020987
【審査請求日】2019年7月29日
(31)【優先権主張番号】特願2018-195559(P2018-195559)
(32)【優先日】2018年10月17日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000231464
【氏名又は名称】株式会社アルバック
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100144211
【弁理士】
【氏名又は名称】日比野 幸信
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 修司
【審査官】 末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/132663(WO,A1)
【文献】 特許第3974541(JP,B2)
【文献】 国際公開第2016/185714(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0243428(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/34
H01R 39/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筒体と、
前記第1筒体を囲み、前記第1筒体に対して同心状に配置され、前記第1筒体の中心軸を中心に回転可能に構成された第2筒体と、
前記第1筒体を囲み、前記第1筒体に対して同心状に配置され、前記第2筒体とは非接触に構成され、端面がテーパ状の傾斜面になっている環状体と、
前記第1筒体の軸方向において前記環状体に対向し、前記第2筒体に電気的に接続され、前記第2筒体とともに前記第1筒体の周りを前記中心軸を中心に回転し、前記傾斜面に当接する接触面を有し、前記環状体との摺動により前記環状体の電位を受容する接触体と
を具備する接触式給電装置。
【請求項2】
請求項に記載された接触式給電装置において、
前記接触体が前記環状体の前記傾斜面に押圧されることにより、前記接触体が前記第2筒体に押し付けられるように構成された
接触式給電装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載された接触式給電装置において、
前記第2筒体に固定され、前記第1筒体を囲み、前記接触体を支持する環状の支持体をさらに具備し、
前記支持体は、前記第2筒体及び前記接触体とともに前記中心軸を中心に回転し、
前記軸方向における前記支持体と前記接触体との相対距離が可変可能に構成されている
接触式給電装置。
【請求項4】
請求項3に記載された接触式給電装置において、
前記接触体は、前記第2筒体が回転する方向において少なくとも2つに分割され、
分割されたそれぞれの接触体の前記相対距離が独立して可変可能に構成されている
接触式給電装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つに記載された接触式給電装置において、
前記第2筒体は、前記環状体によって囲まれ、
前記接触体は、前記中心軸の方向において、前記環状体と対向する
接触式給電装置。
【請求項6】
請求項3または4に記載された接触式給電装置において、
前記接触体は、前記支持体に向かって突出するガイドピンを有し、
前記ガイドピンは、前記支持体に挿入支持され、
前記ガイドピンが前記支持体に対して前記軸方向にスライド可能に構成されている
接触式給電装置。
【請求項7】
請求項6に記載された接触式給電装置において、
前記ガイドピンの周囲に弾性部材が配置され、
前記弾性部材による前記接触体と前記支持体との反発力によって、前記接触体が前記環状体に接触する
接触式給電装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載された接触式給電装置において、
前記ガイドピンと前記支持体との間に間隙が設けられている
接触式給電装置。
【請求項9】
第1筒体と、前記第1筒体を囲み、前記第1筒体に対して同心状に配置され、前記第1筒体の中心軸を中心に回転可能に構成された第2筒体とを備えた接触式給電装置に適用される接触ユニットであって、
前記第1筒体を囲み、前記第1筒体に対して同心状に配置され、前記第2筒体とは非接触に構成され端面がテーパ状の傾斜面になっている環状体と前記第1筒体の軸方向において対向することが可能であり、前記傾斜面に当接する接触面を有し、前記環状体との摺動により前記環状体の電位を受容することが可能な接触体と、
前記第2筒体に固定され、前記第1筒体を囲み、前記接触体を支持する環状の支持体とを具備し、
前記軸方向における前記支持体と前記接触体との相対距離が可変可能に構成されている
接触ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接触式給電装置及び接触ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
接触式給電装置は、例えば、スパッタリング装置における回転式カソードユニットのターゲットに電力投入するために用いられている。このような給電装置は、導電性の内筒体と、内筒体の周囲に同心に配置される導電性の外筒体と、外筒体を回転駆動する駆動手段と、内筒体の外周面に、外筒体の内周面を摺動しながら内筒体と外筒体とを導通するブラシとを備える。
【0003】
しかし、ブラシは、ブラシの摺動に伴って摩耗する。この結果、外筒体とブラシとの接触面積が小さくなり、長時間、接触式給電装置を稼動した暁には、筒体間における導通が不十分になる場合がある。このような状況のなか、ブラシが摩耗しても、常時、ブラシと外筒体とが接触し、長時間にわたり筒体間で電流を流すことができる接触式給電装置が提供されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6168716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、内筒体と外筒体との間にブラシを介在させ、常時、内筒体と外筒体とを導通させる構成では、ブラシの接触性を高めるために、ブラシの構造が複雑造になる。このような複雑な構造のブラシを内筒体と外筒体との間に介在させる場合、ブラシの内筒体及び外筒体に対する軸合わせが難しくなって、ブラシの筒体に対する接触性が不安定になる可能性がある。特に、上記開示例のブラシでは、ブラシを経由する電路を形成するために、滑り面として3面以上を要し、それぞれの滑り面での接触性が確保されなければならないことになる。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、より簡便な構造で長時間にわたり安定して筒体間で電流を流すことができる接触式給電装置及び接触式給電装置に配置される接触ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る接触式給電装置は、第1筒体と、第2筒体と、環状体と、接触体とを具備する。上記第2筒体は、上記第1筒体を囲み、上記第1筒体に対して同心状に配置され、上記第1筒体の中心軸を中心に回転可能に構成される。上記環状体は、上記第1筒体を囲み、上記第1筒体に対して同心状に配置され、上記第2筒体とは非接触に構成され、端面がテーパ状の傾斜面になっている。上記接触体は、上記第1筒体の軸方向において上記環状体に対向し、上記第2筒体に電気的に接続され、上記第2筒体とともに上記第1筒体の周りを上記中心軸を中心に回転し、上記傾斜面に当接する接触面を有し、上記環状体との摺動により上記環状体の電位を受容する。
【0008】
このような接触式給電装置であれば、より簡便な構造で長時間にわたり安定して筒体間で電流を流すことができる。
【0009】
上記の接触式給電装置においては、前記接触体が前記環状体の前記傾斜面に押圧されることにより、前記接触体が前記第2筒体に押し付けられるように構成されてもよい。
【0010】
このような接触式給電装置であれば、接触体が環状体の傾斜面に押圧されることにより、接触体が第2筒体に押し付けられるので、接触体が確実に第2筒体と接触する。
【0011】
上記の接触式給電装置において、上記第2筒体に固定され、上記第1筒体を囲み、上記接触体を支持する環状の支持体をさらに具備してもよい。上記支持体は、上記第2筒体及び上記接触体とともに上記中心軸を中心に回転してもよい。上記軸方向における上記支持体と上記接触体との相対距離が可変可能に構成されてもよい。
【0012】
このような接触式給電装置であれば、接触体は、安定して支持体に支持され、軸方向における支持体と接触体との相対距離が可変可能に構成される。
【0013】
上記の接触式給電装置において、上記接触体は、上記第2筒体が回転する方向において少なくとも2つに分割されてもよい。分割されたそれぞれの接触体の上記相対距離が独立して可変可能に構成されてもよい。
【0014】
このような接触式給電装置であれば、分割されたそれぞれの接触体と支持体との相対距離が独立して可変可能に構成される。これにより、分割されたそれぞれの接触体が満遍なく環状体に接する。
【0015】
上記の接触式給電装置において、上記第2筒体は、上記環状体によって囲まれてもよい。上記接触体は、上記中心軸の方向において、上記環状体と対向してもよい。
【0016】
このような接触式給電装置であれば、接触体と環状体との接触によって第1筒体と第2筒体とが導通する。
【0017】
上記の接触式給電装置において、上記接触体は、上記支持体に向かって突出するガイドピンを有してもよい。上記ガイドピンは、上記支持体に挿入支持されてもよい。上記ガイドピンが上記支持体に対して上記軸方向にスライド可能に構成されてもよい。
【0018】
このような接触式給電装置であれば、ガイドピンによって接触体が安定して支持される。
【0019】
上記の接触式給電装置において、上記ガイドピンの周囲に弾性部材が配置されてもよい。上記弾性部材による上記接触体と上記支持体との反発力によって、上記接触体が上記環状体に接触してもよい。
【0020】
このような接触式給電装置であれば、弾性部材による接触体と支持体との反発力によって、接触体が環状体に接触可能になる。
【0021】
上記の接触式給電装置において、上記ガイドピンと上記支持体との間に間隙が設けられてもよい。
【0022】
このような接触式給電装置であれば、分割されたそれぞれの接触体と支持体とが安定して接触する。
【0023】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る接触ユニットは、第1筒体と、上記第1筒体を囲み、上記第1筒体に対して同心状に配置され、上記第1筒体の中心軸を中心に回転可能に構成された第2筒体とを備えた接触式給電装置に適用される接触ユニットである。接触ユニットにおいて、接触体は、上記第1筒体を囲み、上記第1筒体に対して同心状に配置され、上記第2筒体とは非接触に構成され端面がテーパ状の傾斜面になっている環状体と上記第1筒体の軸方向において対向し、上記傾斜面に当接する接触面を有し、上記環状体との摺動により上記環状体の電位を受容することが可能である。また、支持体は、環状であり、上記第2筒体に固定され、上記第1筒体を囲み、上記接触体を支持する。上記軸方向における上記支持体と上記接触体との相対距離が可変可能に構成されている。
【0024】
このような接触ユニットを用いれば、接触式給電装置において、より簡便な構造で長時間にわたり安定して筒体間で電流を流すことができる。
【発明の効果】
【0025】
以上述べたように、本発明によれば、より簡便な構造で長時間にわたり安定して筒体間で電流を流すことができる接触式給電装置及び接触式給電装置に配置される接触ユニットが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本実施形態に係る接触式給電装置の一例を表す模式的断面図である。
図2】環状体及び環状体周辺の部材を示す模式的斜視図である。
図3】接触ユニットを示す模式的斜視図である。
図4】本実施形態に係る接触式給電装置の変形例を表す模式的断面図である。
図5】本実施形態に係る接触式給電装置の別の変形例を表す模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。例えば、本実施形態の筒体の軸方向をY軸方向とし、Y軸方向に直交し、接触式給電装置の上下方向をZ軸方向、Y軸及びZ軸に直交する方向をX軸方向とする。また、同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。
【0028】
図1は、本実施形態に係る接触式給電装置の一例を表す模式的断面図である。
【0029】
接触式給電装置1は、内筒体10(第1筒体)と、外筒体20(第2筒体)と、環状体301と、接触ユニット40と、ハウジング51(第1ハウジング)と、ハウジング52(第2ハウジング)と、軸受部材60と、オイルシール61と、冷却管53と、収容ケース70とを具備する。さらに、接触式給電装置1は、フランジ80と、ガイド板81とを具備してもよい。
【0030】
接触式給電装置1は、例えば、回転式のスパッタリングターゲットに電力投入する給電装置として用いられる。接触式給電装置1の用途は、スパッタリング装置用に限らない。スパッタリングターゲットは、スパッタリング装置のカソードでもある、
【0031】
接触式給電装置1の各部材について説明する。
【0032】
内筒体10は、接触式給電装置1の中心部付近に位置する導電性の筒体である。内筒体10は、内筒体10の軸方向(以下、Y軸方向)に延在する筒体部101と、筒体部101に、筒体部101と同心状に連結されたフランジ部102とを有する。筒体部101は、X−Z軸平明の切断面において、環状になっている。フランジ部102は、筒体部101の端部に接続されている。これにより、内筒体10の一端がフランジ部102により閉塞されている。
【0033】
フランジ部102付近の筒体部101には、複数の開口部105が設けられている。複数の開口部105は、内筒体10の中心軸10c周りに並んでいる。これらの開口部105を通じて、冷却媒体が接触式給電装置1外から内筒体10内に流入される。なお、内筒体10は、ブロック状で導電性のハウジング51に固定され、接触式給電装置1内では回転しない。なお、中心軸10cが延在する方向は、Y軸方向に一致する。
【0034】
外筒体20は、内筒体10の筒体部101を囲む。外筒体20は、導電性の筒体である。外筒体20は、内筒体10に対して同心状に配置される。すなわち、外筒体20の中心軸は、内筒体10の中心軸10cと一致する。外筒体20は、フランジ部102側に配置された筒体部201と、筒体部201よりも内径が小さい筒体部202とを有する。筒体部201、201のそれぞれは、X−Z軸平明の切断面において、環状になっている。また、Y軸方向において、外筒体20の両端から筒体部101が突出している。
【0035】
外筒体20は、中心軸10cを中心に回転可能に構成される。例えば、筒体部201の外周面には、ループ状のベルト21が当接する接触面205が設けられている。ベルト21は、外筒体20を囲むように接触面205に架設されている。ベルト21がモータ等の駆動系によって外筒体20の周りを回転すると、外筒体20が中心軸10cを中心に回転する。これにより、外筒体20が内筒体10の周りを回転する。
【0036】
環状体301は、内筒体10の筒体部101を囲む。環状体301は、Z−X軸平面において、内筒体10と対向する。環状体301は、内筒体10及び外筒体20に対して同心状に配置される。環状体301は、ハウジング51に固定されている。環状体301は、外筒体20とは非接触に構成される。環状体301は、導電性を有する。内筒体10がハウジング51に固定されていることから、環状体301は、内筒体10に電気的に接続されている。
【0037】
環状体301の一部は、外筒体20の筒体部201に挿入されている。すなわち、環状体301の一部は、内筒体10と外筒体20との間に位置する。また、環状体301の一部は、外筒体20の筒体部201により囲まれている。
【0038】
接触ユニット40は、接触体401と、ガイドピン402と、支持体403と、弾性部材404とを有する。接触ユニット40は、Z−X軸平面において、内筒体10と対向する。接触ユニット40は、単体部品として、接触式給電装置1に脱着可能である。
【0039】
接触体401は、内筒体10の筒体部101を囲む。接触体401は、内筒体10及び外筒体20に対して同心状に配置される。接触体401は、内筒体10の筒体部101と、外筒体20の筒体部201との間に位置する。また、接触体401は、外筒体20の筒体部201により囲まれている。接触体401は、導電性を有する。接触体401は、内筒体10とは非接触に構成される。
【0040】
接触体401は、Y軸方向において環状体301に対向する。接触体401には、ガイドピン402が固定され、接触体401は、ガイドピン402を介して支持体403に支持されている。支持体403が外筒体20とともに中心軸10cを中心に回転することにより、接触体401は、中心軸10cを中心に回転する。すなわち、接触体401は、外筒体20とともに内筒体10の周りを回転する。
【0041】
接触体401は、バネ等の弾性部材404の弾性変形によって支持体403との相対距離を変えることができる。例えば、接触体401が支持体403から離れ環状体301に当接したとき、接触体401と環状体301とが接触した状態が形成される。この状態のまま、接触体401が回転すると、接触体401が環状体301に対して摺動することになる。
【0042】
従って、接触体401が回転しても、接触体401が環状体301に対して摺動することより、接触体401が環状体301の電位を受容することができる。つまり、接触体401の回転中に、環状体301の電位が接触体401に伝導される。換言すれば、接触体401が環状体301と摺動することにより、内筒体10と外筒体20とが電気的に接続される。
【0043】
なお、接触式給電装置1には、図示しない絶縁部材が適宜配置され、接触体401が環状体301に接触していないときには、外筒体20は、内筒体10と絶縁されている。
【0044】
支持体403は、環状体であり、外筒体20の筒体部202に固定される。支持体403は、内筒体10の筒体部101を囲む。支持体403は、内筒体10及び外筒体20に対して同心状に配置される。支持体403は、内筒体10の筒体部101と、外筒体20の筒体部201との間に位置する。また、支持体403は、外筒体20の筒体部201に囲まれている。支持体403は、外筒体20及び接触体401とともに、中心軸10cを中心に回転する。
【0045】
支持体403には、ガイドピン402が挿入される。支持体403は、ガイドピン402を介して接触体401を支持する。Y軸方向における支持体403と接触体401との相対距離は、弾性部材404の弾性変形によって可変可能に構成されている。
【0046】
接触式給電装置1においては、内筒体10が外筒体20と接触せず、接触ユニット40が内筒体10と接触せず、環状体301が内筒体10と接触していない。これにより、内筒体10と外筒体20との間に空間が形成される。この空間は、例えば、液体媒体が流れる復路112に適用される。なお、液体媒体とは、冷却液のほか、接触体401と環状体301との摺動を潤滑する潤滑液としても機能する。例えば、液体媒体としては、スパッタリング電位の供給による腐食を防止するために、インヒビタ(防錆剤、腐食抑制剤等)を添加した水を用いてもよい。
【0047】
ハウジング52は、Y軸方向において、ハウジング51に接続されている。ハウジング52は、ブロック体である。外筒体20とハウジング52との間には、複数の軸受部材60が配置されている。これら複数の軸受部材60を介して、外筒体20がハウジング51、52に回転可能に支持されている。Y軸方向において軸受部材60の両側には、オイルシール61が配置されている。例えば、外筒体20とハウジング51との間、及び外筒体20とハウジング52との間には、複数のオイルシール61が介設されている。
【0048】
ハウジング51内には、液体媒体が流れる往路511と復路512とが設けられている。往路511は、内筒体10の開口部105を通じて、内筒体10内の空間に連通している。内筒体10内の空間は、液体媒体が流れる往路111に適用される。また、復路512は、復路112に連通している。
【0049】
ハウジング51には、Z軸方向において、導電性の冷却管53が接続される。冷却管53は、Z軸方向において支持台71に挿入される。冷却管53内には、液体媒体が流れる往路531と復路532とが設けられている。往路531は、ハウジング51の往路511と連通し、復路532は、復路512を介して復路112と連通している。
【0050】
冷却管53には、図示しないスパッタ電源からの電力が供給される。これにより、スパッタ電源から供給される電力が冷却管53、ハウジング51を通じて環状体301に伝導される。
【0051】
収容ケース70は、内筒体10、外筒体20、環状体301、接触ユニット40、ハウジング51、52、軸受部材60、及びオイルシール61を収容する。収容ケース70は、接触式給電装置1に供給される高周波が収容ケース70外に漏洩するのを防止する遮蔽板としても機能する。また、ハウジング51、52は、支持台71に支持される。
【0052】
収容ケース70外には、円板状のフランジ80と、フランジ80より小径のガイド板81とが配置されている。フランジ80は、導電性であり、外筒体20の端部に取り付けられる。フランジ80には、内筒体10が貫通している。ガイド板81は、内筒体10の端部に取り付けられる。フランジ80とガイド板81との間には間隙が形成され、この間隙が液体媒体が流れる復路812に適用される。
【0053】
接触式給電装置1においては、各部材間が図示しないボルト等の固定部材、嵌合、または溶接によって接合されている。また、各部材間における液体、気体のシールドは、図示しないOリング等のシール部材によって行われている。
【0054】
接触式給電装置1において、環状体301と接触体401との摺動により発生する切り粉、環状体301と接触体401との間の凝着を抑制するために、環状体301及び接触体401のそれぞれの材料は、異なっている。
【0055】
一例として、環状体301は、例えば、ステンレス鋼(SUS)、純銅(Cu)、黄銅(CuZn)等のいずれかで構成される。接触体401は、例えば、リン青銅(CuSn)等で構成される。環状体301に比べて、接触体401の硬度を小さく構成することにより、環状体301に比べて、接触体401のほうが優先的に磨耗する。但し、環状体301と接触体401の材料は入れ替えてもよい。このような構成でも同じ効果が得られる。その他の導電性部材は、例えば、アルミニウム(Al)、ステンレス鋼(SUS)、純銅(Cu)、鉄(Fe)等のいずれかで構成される。例えば、材料の組み合わせとして、環状体301がステンレス鋼、接触体401がリン青銅、外筒体20がステンレス鋼のとき、それぞれの接触面における偏摩耗が少ないことが判明している。さらに、液体媒体が流れることにより、それぞれの接触面から磨耗粉が除去(洗浄)され、それぞれの接触面における潤滑効果が向上する。
【0056】
次に、接触式給電装置1に取り付けられるロータリターゲット機構15について説明する。なお、図1では、ロータリターゲット機構15の一部構成の図示を省略している。ロータリターゲット機構15は、例えば、スパッタリング装置におけるターゲット機構として用いられる。
【0057】
ロータリターゲット機構15は、円筒状のターゲット部材151と、円筒状のバッキングチューブ152と、筒状の内管153と、筒状の外管154と、円板状のスペーサ155とを具備する。スペーサ155には、液体媒体が流れる復路156が形成されている。
【0058】
ターゲット部材151は、バッキングチューブ152の外周に支持される。ターゲット部材151は、バッキングチューブ152に電気的に接続されている。バッキングチューブ152は、外管154に支持されるとともに、フランジ80に取り付けられる。バッキングチューブ152は、フランジ80に電気的に接続されている。
【0059】
内管153は、スペーサ155を介して、外管154内に配置される。内管153は、中心軸10cと同心状に配置され、内筒体10の筒体部101に連結されている。内管153と外管154との間には、マグネトロンスパッタリングを行うための磁石ユニットを配置してもよい。
【0060】
駆動系によって、ベルト21が回転すると、この回転に応じて外筒体20が回転する。これにより、フランジ80が回転し、フランジ80に取り付けられたロータリターゲット機構15が回転する。
【0061】
ロータリターゲット機構15が回転している際に、外筒体20が接触ユニット40を介して環状体301に電気的に接続されると、環状体301を介して外筒体20にまで外部からの電力が伝導する。この電力は、フランジ80を経由して、バッキングチューブ152に伝導し、さらに、ターゲット部材151にまで伝導する。これにより、ターゲット部材151の表面近傍には、プラズマが形成されて、ターゲット部材151からスパッタリング粒子が図示しない基板に向けて飛遊する。
【0062】
また、接触式給電装置1においては、液体媒体が往路531、511、111を流れ、液体媒体がロータリターゲット機構15の内管153にまで導入される。また、ロータリターゲット機構15の外管154に還流された液体媒体は、復路156を経由して、復路812、112、512、532を流れる。これにより、ターゲット部材151と液体媒体との間で熱交換が生じて、スパッタリング中にターゲット部材151が冷却される。
【0063】
特に、接触式給電装置1では、内筒体10と外筒体20との間にブラシを設けていない。このため、接触式給電装置1においては、液体媒体がブラシを介さずに流れることになる。これにより、接触式給電装置1では、液体媒体が流れる流通性が大きく向上する。すなわち、接触式給電装置1では、ロータリターゲット機構15の冷却効率が上昇する。また、液体媒体の流路には、接触体401と環状体301との接触によって発生する摩耗粉を除去するフィルタ機構を設けてもよい。
【0064】
図2は、環状体及び環状体周辺の部材を示す模式的斜視図である。
【0065】
環状体301は、ハウジング51に固定される。環状体301は、ハウジング51に設けれた凹部510内に収容される。凹部510の中心軸は、中心軸10cに一致する。環状体301の下部には、冷却管53の復路532に通じる開口部321が設けられている。
【0066】
環状体301は、接触体401と接触することが可能な接触面305を有する。接触面305は、環状体301の端面であり、中心軸10cと交差する。例えば、環状体301においては、環状体301の内壁面302と、接触面305とにより、先端角度が90度より小さい先端部310が形成される。接触面305は、環状体301の中心軸から外側に向かうほど、先端部310から降下するテーパ形状の傾斜面をしている。
【0067】
接触面305をテーパ形状にすることで、Z−X軸平面に対して平行に環状体301を切断した場合の切断面に比べて、接触面305の接触面積が増加する。また、接触体401との接触時に接触面305が接触体401から受ける単位面積当たりの押圧力は、Z−X軸平面に対して平行に環状体301を切断した場合の切断面に比べて減少する。これにより、接触体401が接触面305に摺動しても、接触面305が磨耗しにくくなる。
【0068】
図3は、接触ユニットを示す模式的斜視図である。
【0069】
接触ユニット40において、接触体401は、外筒体20が回転する方向において少なくとも2つに分割される。例えば、図3では、接触体401は、中心軸10c周りに4つに分割されている。分割される数は、この例に限らない。接触体部401a〜401dのそれぞれは、中心軸10cを中心に点対称に配置されている。接触ユニット40をY軸方向から見た場合、接触体部401a〜401dのそれぞれは、円弧状になっている。また、接触体部401a、401b、401c、401dのそれぞれの外周面401wの曲率は、例えば、筒体部201の内周面の曲率と同じに構成されている。これにより、接触体部401a、401b、401c、401dのそれぞれの外周面401wが筒体部201の内周面に確実に接触する。
【0070】
接触体401は、Y軸方向と交差する接触面405を有する。接触面405は、接触体401が環状体301と離れているときは、接触面305と対向する面であり、接触体401が環状体301と接触しているときは、接触面(傾斜面)305に接触する面である。
【0071】
接触面405は、接触体401の外側から中心軸に向かうほど、先端部410から降下するテーパ形状をしている。ここで、先端部410は、接触体401の外壁面430と、接触面405とにより形成され、先端角度が90度より小さい。接触面405の傾斜角は、接触面305に接触面405の全面が接触するように調整されている。このような接触面405を接触体401に形成することで、環状体301との接触面積が増加し、接触面405が磨耗しにくくなる。
【0072】
接触体部401a〜401dのそれぞれの支持体403との相対距離は、それぞれが独立して変わるように構成されている。例えば、接触体部401a〜401dのそれぞれは、支持体403に向かって突出するガイドピン402を有する。例えば、図3では、接触体部401a〜401dのそれぞれに2本のガイドピン402が配置されている。ガイドピン402は、環状体301とは反対側から接触体401にネジ止め、溶接、打ち込み等により固定される。
【0073】
支持体403には、ガイドピン402を挿入するための開口部420が設けられている。開口部420は、ガイドピン402の軸方向に延在する。接触体401から突き出たガイドピン402は、支持体403の開口部420に挿入されて、支持体403に支持される。また、支持体403には、開口部420に連通するスリット421が設けられている。スリット421は、ガイドピン402の軸方向に延在する。これにより、開口部420の一部が支持体403の外壁面430から開放される。
【0074】
このようなスリット421が設けられたことにより、ガイドピン402は、開口部420によって過剰に締め付けられなくなる。これにより、ガイドピン402が支持体403に対して円滑にスライドする。
【0075】
また、接触体部401a〜401dのそれぞれに複数のガイドピン402が固定されることにより、支持体403に支持されたガイドピン402の自転、換言すれば、ガイドピン402を軸とした接触体部401a〜401dの回転が防止される。
【0076】
ガイドピン402の周囲には、コイルバネ等の弾性部材404が配置される。弾性部材404は、ガイドピン402に沿って配置される。弾性部材404の内径は、開口部420の内径よりも広い。これにより、弾性部材404の一端は、環状体301によって係止され、弾性部材404の他端は、支持体403により係止される。このため、弾性部材404が弾性部材404の自由長よりも短い状態にあるときは、接触体401と支持体403との間に反発力が働き、弾性部材404が弾性部材404の自由長よりも長い状態にあるときは、接触体401と支持体403との間に引力が働く。
【0077】
接触式給電装置1においては、接触体401が磨耗しても、接触体401が環状体301に常時接触するように、接触体401のY軸方向における厚み、ガイドピン402の長さ、弾性部材404等が調整されている。これにより、接触面405が磨耗しても、弾性部材404による反発力によって、接触面405が環状体301に常時接触する。
【0078】
接触式給電装置1では、接触体部401a〜401dのそれぞれが独立して支持体403から離れたり、支持体403に近づいたりする機構を設けることで、次のような利点が生まれる。
【0079】
例えば、接触体401が分割構造でなく一体の環状に構成された場合には、接触体401の軸心と環状体30の軸心とがずれた場合、接触面405が接触面305に点状または線状に接触する場合がある。これは、接触体401が一体に構成された場合、接触体401と支持体403との間の距離がどこでも同じだからである。この場合、接触体401が弾性体ならば、弾性部材404による押圧力によって、接触体401が弾性変形して、接触面405が接触面305に満遍なく接触するかもしれない。しかし、接触体401は金属であり剛体であるため、このような弾性変形は起きにくい。
【0080】
これに対して、接触式給電装置1では、接触体部401a〜401dのそれぞれが独立して動く。つまり、接触体部401a〜401dのそれぞれと、支持体403との間の距離がそれぞれ独立して変わる。このため、接触体部401a〜401dのそれぞれの接触面405が環状体301に満遍なく当接することになる。
【0081】
また、接触面305は、中心軸10cから外側に向かうほど、先端部310から降下するテーパ形状をしている。一方、接触面405は、接触体401の外側から中心軸10cに向かうほど、先端部410から降下するテーパ形状をしている。このため、接触体401が弾性部材404による中心軸方向のバネ力によって環状体301に接触しているときは、接触面305と接触面405との間でずれが起きる。このため、接触体401は、軸心方向のバネ力とは直交する方向、すなわち、接触体401が内筒体10から離れる方向に力を受ける。その結果、接触体401は、外筒体20の筒体部201の内周面に押し付けられる。
【0082】
これにより、接触体401が環状体301に摺動回転している際には、接触体401が外筒体20の筒体部201に接触し、接触体401と外筒体20との摩擦力によって、接触体401が確実に外筒体20の筒体部201に固定される。これにより、環状体301にまで供給された電力は、環状体301、接触体401、筒体部201を経由して、最終的にターゲット部材151にまで伝導する。なお、外筒体20の摺動回転中には、内筒体10と接触体401とは確実に非接触状態となり、接触体401において、接触面405以外の面での磨耗が防止される。
【0083】
ここで、開口部420においては、接触体401が外筒体20の内周面にまでずれ動くようガイドピン402と支持体403との間に間隙が設けられている。このような間隙を設けることにより、接触体部401a〜401dのそれぞれは、Y軸方向を含む三次元的な自由度を有する。これにより、接触体部401a〜401dのそれぞれが環状体301に接触しやすく、且つ、接触体部401a〜401dのそれぞれの外周面410wが筒体部201の内周面に接触しやすくなる。
【0084】
このように、接触式給電装置1では、接触体401が環状体301の接触面305(傾斜面)に押圧されると、接触体401が外筒体20に押し付けられるように構成されている。このような接触式給電装置1によれば、ブラシを用いない簡便な構造で長時間にわたり安定して筒体間で電流を流すことができる。特に、接触式給電装置1では、内筒体10と外筒体20との間における通電に係る滑り面が1面になり、その構造がより簡便になる。
【0085】
(変形例1)
【0086】
図4は、本実施形態に係る接触式給電装置の変形例を表す模式的断面図である。図4では、フランジ80、ガイド板81等が図示されていない。
【0087】
接触式給電装置2では、外筒体20が環状体301によって囲まれている。接触体401は、Y軸方向において、環状体301と対向する。外筒体20には、フランジ部102側から、Y軸方向に延在する環状の溝部206が形成されている。接触ユニット40は、溝部206に設置される。
【0088】
環状体301及び接触ユニット40は、外筒体20を介して、内筒体10に対向する。接触ユニット40が外筒体20に接している。これにより、接触体401は、外筒体20に電気的に接続されている。環状体301は、ハウジング52に固定されている。ハウジング52がハウジング51に接触している。これにより、環状体301は、ハウジング51に電気的に接続されている。
【0089】
このような構造においても、接触体401が環状体301と摺動することにより、接触体401が環状体301の電位を受容することができる。
【0090】
(変形例2)
【0091】
図5は、本実施形態に係る接触式給電装置の別の変形例を表す模式的断面図である。図5では、接触ユニット41が図示されている。接触ユニット41は、接触式給電装置1、2に取り付け可能である。
【0092】
接触ユニット41においては、ガイドピン402が用いられず、弾性部材404が開口部420に挿入され、弾性部材404が開口部420の端で係止されている。また、接触体401には、弾性部材404が挿入される凹部が形成されている。
【0093】
このような構造であっても、弾性部材404が所定の機械的強度を有していれば、支持体403が回転しても、弾性部材404は歪曲しない。さらに、接触ユニット41は、弾性部材404の存在によって、接触体401が支持体403から離れたり、支持体403に近づいたりする機構も備える。
【0094】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、接触体401をガイドピン402及び支持体403を通じて外筒体20に電気的に接続する予備電路を形成するのであれば、支持体403及びガイドピン402が導電性部材であることが望ましい。また、弾性部材404を経由して、接触体401から支持体403に通電する予備電路を形成するのであれば、弾性部材404は、導電性を有していることが好ましい。これにより、接触体401と支持体403との間の電気伝導性がさらに向上する。また、各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
【符号の説明】
【0095】
1、2…接触式給電装置
10…内筒体
10c…中心軸
101、201、202…筒体部
102…フランジ部
105、321、420…開口部
111、511、531…往路
112、156、512、532、812…復路
15…ロータリターゲット機構
151…ターゲット部材
152…バッキングチューブ
153…内管
154…外管
155…スペーサ
20…外筒体
205、305、405…接触面
206…溝部
21…ベルト
301…環状体
302…内壁面
310、410…先端部
40、41…接触ユニット
401…接触体
401a、401b、401c、401d…接触体部
401w…外周面
402…ガイドピン
403…支持体
404…弾性部材
421…スリット
430…外壁面
51、52…ハウジング
510…凹部
53…冷却管
60…軸受部材
61…オイルシール
70…収容ケース
71…支持台
80…フランジ
81…ガイド板
【要約】
【課題】簡便な構造で長時間にわたり安定して筒体間で電流を流すことができる接触式給電装置及び接触式給電装置に配置される接触ユニットを提供する。
【解決手段】接触式給電装置は、第1筒体と、第2筒体と、環状体と、接触体とを具備する。上記第2筒体は、上記第1筒体を囲み、上記第1筒体に対して同心状に配置され、上記第1筒体の中心軸を中心に回転可能に構成される。上記環状体は、上記第1筒体を囲み、上記第1筒体に対して同心状に配置され、上記第2筒体とは非接触に構成され、端面がテーパ状の傾斜面になっている。上記接触体は、上記第1筒体の軸方向において上記環状体に対向し、上記第2筒体に電気的に接続され、上記第2筒体とともに上記第1筒体の周りを上記中心軸を中心に回転し、上記傾斜面に当接する接触面を有し、上記環状体との摺動により上記環状体の電位を受容する。
図1
図2
図3
図4
図5