(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記脂肪酸エステル(C)が、炭素原子数3〜32の脂肪族アルコールと、炭素原子数3〜32の脂肪族カルボン酸とのエステルである請求項1記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、ジメチルポリシロキサン(B)、脂肪酸エステル(C)、シランカップリング剤(D)および繊維状充填剤を必須成分として配合して、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融混練すること、繊維状充填剤が、ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して、10質量部以上、かつ600質量部以下の範囲であることを特徴とする、シリコーン樹脂接着用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、ジメチルポリシロキサン(B)、脂肪酸エステル(C)およびシランカップリング剤(D)を必須成分として配合してなる。以下、詳述する。
【0015】
・ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物はポリアリーレンスルフィド樹脂(A)を必須成分として配合してなる。本発明に使用するポリアリーレンスルフィド樹脂は、芳香族環と硫黄原子とが結合した構造を繰り返し単位とする樹脂構造を有するものであり、具体的には、下記式(1)
【0016】
【化1】
(式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基、メトキシ基、エトキシ基を表す。)で表される構造部位を繰り返し単位とする樹脂である。
【0017】
ここで、前記式(1)で表される構造部位は、特に該式中のR
1及びR
2は、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の機械的強度の点から水素原子であることが好ましく、その場合、下記式(2)で表されるパラ位で結合するものが好ましいものとして挙げられる。
【0018】
【化2】
これらの中でも、特に繰り返し単位中の芳香族環に対する硫黄原子の結合は前記構造式(2)で表されるパラ位で結合した構造であることが前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の耐熱性や結晶性の面で好ましい。
【0019】
また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、前記式(1)で表される構造部位のみならず、下記の構造式(3)〜(6)
【0020】
【化3】
で表される構造部位を、前記式(1)で表される構造部位との合計の30モル%以下で含んでいてもよい。特に本発明では上記式(3)〜(6)で表される構造部位は10モル%以下であることが、ポリアリーレンスルフィド樹脂の耐熱性、機械的強度の点から好ましい。前記ポリアリーレンスルフィド樹脂中に、上記式(3)〜(6)で表される構造部位を含む場合、それらの結合様式としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体の何れであってもよい。
【0021】
また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂は、その分子構造中に、下記式(7)
【0022】
【化4】
で表される3官能性の構造部位、或いは、ナフチルスルフィド結合などを有していてもよいが、他の構造部位との合計モル数に対して、3モル%以下が好ましく、特に1モル%以下であることが好ましい。
【0023】
また、ポリアリーレンスルフィド樹脂の物性は、本発明の効果を損ねない限り特に限定されないが、以下の通りである。
【0024】
(溶融粘度)
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂は、本発明の効果を損ねない限り特に限定されないが、300℃で測定した溶融粘度(V6)が2〜1000〔Pa・s〕の範囲であることが好ましく、さらに流動性および機械的強度のバランスが良好となることから2〜500〔Pa・s〕の範囲がより好ましく、特に2〜200〔Pa・s〕の範囲であることが特に好ましい。但し、本発明において、溶融粘度(V6)は、ポリアリーレンスルフィド樹脂を高化式フローテスター(島津製作所製「CFT−500C」)を用い、300℃、荷重:1.96×10
6Pa、L/D=10mm/1mmにて、6分間保持した後に溶融粘度を測定した値とする。
【0025】
(非ニュートン指数)
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂の非ニュートン指数は、本発明の効果を損ねない限り特に限定されないが、0.90〜2.00の範囲であることが好ましい。リニア型ポリアリーレンスルフィド樹脂を用いる場合には、非ニュートン指数が0.90〜1.50の範囲であることが好ましく、さらに0.95〜1.20の範囲であることがより好ましい。このようなポリアリーレンスルフィド樹脂は機械的物性、流動性、耐磨耗性に優れる。ただし、非ニュートン指数(N値)は、キャピログラフを用いて300℃、オリフィス長(L)とオリフィス径(D)の比、L/D=40の条件下で、剪断速度及び剪断応力を測定し、下記式を用いて算出した値である。
【0026】
【数1】
[ただし、SRは剪断速度(秒
−1)、SSは剪断応力(ダイン/cm
2)、そしてKは定数を示す。]N値は1に近いほどPPSは線状に近い構造であり、N値が高いほど分岐が進んだ構造であることを示す。
【0027】
(製造方法)
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の製造方法としては、特に限定されないが、例えば1)硫黄と炭酸ソーダの存在下でジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、2)極性溶媒中でスルフィド化剤等の存在下にジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、3)p−クロルチオフェノールを、必要ならばその他の共重合成分を加えて、自己縮合させる方法、等が挙げられる。これらの方法のなかでも、2)の方法が汎用的であり好ましい。反応の際に、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを添加しても良い。上記2)方法のなかでも、加熱した有機極性溶媒とジハロゲノ芳香族化合物とを含む混合物に含水スルフィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で導入し、有機極性溶媒中でジハロゲノ芳香族化合物とスルフィド化剤とを、必要に応じてポリハロゲノ芳香族化合物と加え、反応させること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールすることによりポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する方法(特開平07−228699号公報参照。)や、固形のアルカリ金属硫化物及び非プロトン性極性有機溶媒の存在下でジハロゲノ芳香族化合物と必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加え、アルカリ金属水硫化物及び有機酸アルカリ金属塩を、硫黄源1モルに対して0.01〜0.9モルの有機酸アルカリ金属塩および反応系内の水分量を非プロトン性極性有機溶媒1モルに対して0.02モル以下の範囲にコントロールしながら反応させる方法(WO2010/058713号パンフレット参照。)で得られるものが特に好ましい。ジハロゲノ芳香族化合物の具体的な例としては、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、o−ジハロベンゼン、2,5−ジハロトルエン、1,4−ジハロナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジハロベンゼン、4,4’−ジハロビフェニル、3,5−ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロアニソール、p,p’−ジハロジフェニルエーテル、4,4’−ジハロベンゾフェノン、4,4’−ジハロジフェニルスルホン、4,4’−ジハロジフェニルスルホキシド、4,4’−ジハロジフェニルスルフィド、及び、上記各化合物の芳香環に炭素原子数1〜18のアルキル基を有する化合物が挙げられ、ポリハロゲノ芳香族化合物としては1,2,3−トリハロベンゼン、1,2,4−トリハロベンゼン、1,3,5−トリハロベンゼン、1,2,3,5−テトラハロベンゼン、1,2,4,5−テトラハロベンゼン、1,4,6−トリハロナフタレンなどが挙げられる。また、上記各化合物中に含まれるハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子であることが望ましい。
【0028】
重合工程により得られたポリアリーレンスルフィド樹脂を含む反応混合物の後処理方法としては、特に制限されるものではないが、例えば、(1)重合反応終了後、先ず反応混合物をそのまま、あるいは酸または塩基を加えた後、減圧下または常圧下で溶媒を留去し、次いで溶媒留去後の固形物を水、反応溶媒(又は低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、更に中和、水洗、濾過および乾燥する方法、或いは、(2)重合反応終了後、反応混合物に水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素などの溶媒(使用した重合溶媒に可溶であり、かつ少なくともポリアリーレンスルフィドに対しては貧溶媒である溶媒)を沈降剤として添加して、ポリアリーレンスルフィドや無機塩等の固体状生成物を沈降させ、これらを濾別、洗浄、乾燥する方法、或いは、(3)重合反応終了後、反応混合物に反応溶媒(又は低分子ポリマーに対して同等の溶解度を有する有機溶媒)を加えて撹拌した後、濾過して低分子量重合体を除いた後、水、アセトン、メチルエチルケトン、アルコール類などの溶媒で1回または2回以上洗浄し、その後中和、水洗、濾過および乾燥をする方法、(4)重合反応終了後、反応混合物に水を加えて水洗浄、濾過、必要に応じて水洗浄の時に酸を加えて酸処理し、乾燥をする方法、(5)重合反応終了後、反応混合物を濾過し、必要に応じ、反応溶媒で1回または2回以上洗浄し、更に水洗浄、濾過および乾燥する方法、等が挙げられる。
【0029】
尚、上記(1)〜(5)に例示したような後処理方法において、ポリアリーレンスルフィド樹脂の乾燥は真空中で行なってもよいし、空気中あるいは窒素のような不活性ガス雰囲気中で行なってもよい。
【0030】
・ジメチルポリシロキサン(B)
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物はジメチルポリシロキサン(B)を必須成分として配合してなる。本発明で用いるジメチルポリシロキサンは、ジメチルシロキサン結合(−Si(CH
3)
2−O−)を主鎖中に有する重合体であり、前記Si原子は、メチル基以外の有機基を有していてもよい。このような、有機基としては、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基などの炭素原子数2〜8のアルケニル基を例示することができ、好ましくはビニル基、アリル基であり、特に好ましくはビニル基である。かかるアルケニル基は、分子鎖の末端のSi原子に結合していてもよいし、分子鎖の途中のSi原子に結合していてもよい。さらに該アルケニル基の付加重合により、前記ジメチルポリシロキサンが高分子量化されたものを用いてもよい。
硬化反応速度の面からは、アルケニル基が分子鎖末端のケイ素原子のみに結合したアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンであることが好ましい。前記ジメチルポリシロキサンは、直鎖状のジメチルポリシロキサンであることが好ましい。
また、前記ジメチルポリシロキサン(B)は、熱可塑性を有し、常温(15℃〜35℃)で固形ゴム状あるいは固形粉末状であるシリコーンゴムであることが好ましい。
前記(B)成分を配合すると、成形品の離形性が著しく向上し、その結果、高い表面平滑性、優れたシリコーン樹脂接着性を兼ね備えることができる点で有利である。
【0031】
前記ジメチルポリシロキサンはシリコーンゴム粒子であってもよく、その場合には平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、体積平均粒径が、0.01μm〜30μmが好ましく、0.1μm〜15μmがより好ましい。前記体積平均粒径が、0.01μm以上であると、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)や前記脂肪酸エステル(C)や前記シランカップリング剤(D)の分散性が向上して表面平滑性が良くなることがあり、30μm以下だと、耐衝撃性が向上する傾向にあり好ましく、15μm以下だと更に好ましい。なお、前記体積平均粒径は、例えば、レーザー回折法により測定することができる。
【0032】
前記ジメチルポリシロキサン(B)成分の真比重としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.90〜1.5が好ましく、0.95〜1.4がより好ましい。
【0033】
前記ジメチルポリシロキサン(B)成分のシロキサン結合の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20〜15,000が好ましく、さらに500〜12,000の範囲がより好ましく、さらに2,000〜10,000の範囲が特に好ましく、さらに4,000〜8,000の範囲が最も好ましい。本発明で用いるジメチルポリシロキサンは、直鎖状のジメチルポリシロキサン、または直鎖状のジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つジメチルポリシロキサン、いずれのものも好ましく用いることができるが、直鎖状のジメチルポリシロキサンの場合には、前記シロキサン結合の数が、20以上であると、前記成形品表面からブリードアウトしにくくなる傾向にありより好ましく、2000以上であると前記成形品表面からブリードアウトしにくく、かつ、機械的強度、特に、TD曲げ強度、TD曲げ伸びなどのTD方向の引張特性が向上する傾向がありさらに好ましい。
【0034】
なお、前記ジメチルポリシロキサン(B)成分のシロキサン結合の数は、例えば下記GPC測定によりジメチルポリシロキサンの分子量(Mw)を求め、これをジメチルシロキサン結合単位(−Si(CH
3)
2−O−)の分子量(74)で除して求めることもできる。
【0035】
GPC測定
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8320 GPC」
カラム :東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G1000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器 :RI(示差屈折径)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
カラム温度:40℃
展開溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :1.0ml/分
標準試料 :前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
単分散ポリスチレン:
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−128」
東ソー株式会社製「F−380」
測定試料 :樹脂1mg(溶剤可溶分)をテトラヒドロフラン1mlに溶解させた後、マイクロフィルター(ポアサイズ0.45μm)でろ過したもの(50μl)。
【0036】
前記ジメチルポリシロキサン(B)成分は、シリカに含浸させたもの(以下、「シリカ含浸(B)」と称することがある)であってもよく、該ジメチルポリシロキサン(B)の周囲を3次元架橋構造を有するシリコーン樹脂粉末で被覆されたもの(以下、「シリコーン複合粒子」と称することがある)であってもよい。
ただし、前記ジメチルポリシロキサン(B)成分が前記シリカ含浸(B)成分である場合、該シリカ含浸(B)成分中のジメチルポリシロキサン(B)成分の含有量は、本発明の効果を損ねなければ特に限定されるものではないが、50%質量以上95質量%以下であることが好ましく、さらに65%質量以上75質量%以下であることがより好ましい。前記シリコーンゴム粒子(B)成分の含有量が65質量%以上75質量%以下であると、耐衝撃性が向上することや、平滑性が良くなる傾向となり好ましい。
また、前記ジメチルポリシロキサン(B)が前記シリコーン複合粒子である場合、該ジメチルポリシロキサン(B)成分に対する該被覆成分(3次元架橋構造を有するシリコーン樹脂粉末)の被覆率が50%以下であることが好ましい。前記被覆率が50%以下であると、耐衝撃性が向上することや、平滑性が良くなる傾向にあり好ましい。
【0037】
前記ジメチルポリシロキサン(B)成分は、市販品を用いてもよく、適宜合成したものを用いてもよい。
前記ジメチルポリシロキサン(B)成分の市販品の具体例としては、商品名で、KMP−597、KMP−598、KMP−594、X−52−875(以上、信越化学工業株式会社製)等のシリコーンゴム粒子;KMP−605、X−52−7030(以上、信越化学工業株式会社製)等のシリコーン複合粒子;GENIOPLAST(登録商標) Pellet S(旭化成ワッカーシリコーン株式会社製)等のシリカ含浸(B)成分などが挙げられる。
【0038】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物中におけるジメチルポリシロキサン(B)の含有量は、本発明の効果を損ねなければ特に限定されないが、好ましくはポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して0.01〜20.0質量部の範囲が好ましく、さらに0.05〜10.0質量部の範囲がより好ましい。0.01質量部以上であれば、離型性に優れることとなり、一方、20.0質量部以下であれば、機械的特性や、耐熱性や、シリコーン樹脂接着性も優れる傾向となり好ましい。
【0039】
・脂肪酸エステル(C)
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は脂肪酸エステル(C)を必須成分として配合してなる。本発明で用いる脂肪酸エステルとしては、脂肪族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステルが挙げられる。
かかる脂肪族アルコールは1価アルコールであっても2価以上の多価アルコールであってもよい。また該アルコールの炭素原子数は、好ましくは3〜32、より好ましくは5〜30である。具体例としてはミスチリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、2価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールが、3価以上のアルコールとしては、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、マンニトール、ソルビトールが例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
一方、脂肪族カルボン酸は、飽和脂肪酸及び/又は不飽和脂肪酸であってもよく、好ましくは炭素原子数3〜32、より好ましくは炭素原子数10〜30の脂肪族カルボン酸である。その中でも飽和脂肪族カルボン酸が好ましい。本発明の脂肪酸エステルは、全エステル(フルエステル)が高温時の熱安定性に優れる点で好ましい。飽和脂肪酸としては、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグリノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸が挙げられ、不飽和脂肪酸としては、トウハク酸、リンデル酸、ツズ酸、マッコウ酸、ミリストオレイン酸、ゾーマリン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、鯨油酸、エルシン酸、サメ油酸、リノール酸、ヒラゴ酸、エレオステアリン酸、ブニカ酸、トリコサン酸、リノレン酸、モロクチ酸、パリナリン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ヒラガシラ酸、ニシン酸が挙げられる。
【0041】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物中における脂肪酸エステル(C)の含有量は、本発明の効果を損ねなければ特に限定されないが、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、0.005〜5.0質量部の範囲であることが好ましく、さらに0.01〜1.0質量部の範囲であることがより好ましく、0.05〜0.5質量部の範囲であることが更に好ましい。かかる範囲において、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が良好な離型性を有しつつ、成形品がシリコーン樹脂と優れた接着性を呈するため好ましい。
【0042】
・シランカップリング剤(D)
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物はシランカップリング剤(D)を必須成分として配合してなる。本発明で用いるシランカップリング剤(D)としては、本発明の効果を損ねなければ特に限定されないが、カルボキシ基と反応する官能基、例えば、エポキシ基、イソシアナト基、アミノ基または水酸基を有するシランカップリング剤が好ましいものとして挙げられる。このようなシランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシラン等のイソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有アルコキシシラン化合物、γ−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン等の水酸基含有アルコキシシラン化合物が挙げられる。
【0043】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物中におけるシランカップリング剤(D)の含有量は、本発明の効果を損ねなければ特に限定されないが、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜2.0質量部の範囲であることが好ましく、さらに0.1〜1.0質量部であることがより好ましい。かかる範囲において、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が良好な離型性を有しつつ、成形品がシリコーン樹脂と優れた接着性を呈するため好ましい。
【0044】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、更に機械的強度、特に冷熱衝撃強度、耐熱性、寸法安定性等の性能を改善するために、上記成分に加え、さらに充填材を含有することが好ましい。本発明で用いる充填剤は必須成分ではないが、添加する場合は、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂100質量部に対して0質量部より多く、通常は1質量部以上、より好ましくは10質量部以上、かつ600質量部以下の範囲で加えることによって、強度、剛性、耐熱性、放熱性および寸法安定性など、加える充填剤の目的に応じて各種性能を向上させることができる。
【0045】
該充填材としては、本発明の効果を損なうものでなければ公知慣用の材料を用いることもでき、例えば、繊維状のものや、粒状や板状などの非繊維状のものなど、さまざまな形状の充填材等が挙げられる。具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、シランガラス繊維、セラミック繊維、アラミド繊維、金属繊維、チタン酸カリウム、炭化珪素、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム等の繊維、ウォラストナイト等の天然繊維等の繊維状充填材が使用でき、またガラスビーズ、ガラスフレーク、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、セリサイト、ゼオライト、マイカ、雲母、タルク、アタパルジャイト、フェライト、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ガラスビーズ等の非繊維状充填剤も使用できる。
【0046】
更に、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、上記成分に加えて、さらに用途に応じて、適宜、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ四弗化エチレン樹脂、ポリ二弗化エチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、液晶ポリマー等の合成樹脂、或いは、弗素ゴム等のエラストマーなどを任意成分として配合してなる。また、これらの樹脂は必須成分ではないが、添加する場合その使用量は、それぞれの目的に応じて異なり、一概に規定することはできないが、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して0.01〜1000質量部の範囲で、本発明の効果を損なわないよう目的や用途に応じて適宜調整して用いればよい。
【0047】
更に、本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、本発明の効果を損ねない範囲であれば、成形加工の際に添加剤として、着色剤、耐熱安定剤、紫外線安定剤、発泡剤、防錆剤、難燃剤、滑剤等の各種添加剤を必要に応じて任意成分として配合してなる。これらの添加剤の使用量は、それぞれの目的に応じて異なり、一概に規定することはできないが、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100質量部に対して0.01〜1000質量部の範囲で、本発明の効果を損なわないよう目的や用途に応じて適宜調整して用いればよい。
【0048】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法は特に制限なく、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、ジメチルポリシロキサン(B)、脂肪酸エステル(C)およびシランカップリング剤(D)を必須成分として、ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)の融点以上で溶融混練する。より具体的には、原料としてポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、ジメチルポリシロキサン(B)、脂肪酸エステル(C)およびシランカップリング剤(D)の各必須成分と、必要に応じて、充填剤等のその他の任意成分を、粉末、ペレット、細片など様々な形態でリボンブレンター、ヘンシェルミキサー、Vブレンターなどに投入してドライブレンドした後、バンバリーミキサー、ミキシングロール、単軸または2軸の押出機およびニーターなどの公知の溶融混練機に投入し、樹脂温度がポリアリーレンスルフィド樹脂の融点以上となる温度範囲、好ましくは該融点+10℃以上となる温度範囲、より好ましくは融点+10℃〜融点+100℃となる温度範囲、さらに好ましくは融点+20〜融点+50℃となる温度範囲で溶融混練する工程を経て製造することができる。溶融混練機への各成分の添加、混合は同時に行ってもよいし、分割して行っても良い。
【0049】
前記溶融混練機としては分散性や生産性の観点から二軸混練押出機が好ましく、例えば、樹脂成分の吐出量5〜500(kg/hr)の範囲と、スクリュー回転数50〜500(rpm)の範囲とを適宜調整しながら溶融混練することが好ましく、それらの比率(吐出量/スクリュー回転数)が0.02〜5(kg/hr/rpm)なる条件下に溶融混練することがさらに好ましい。また、前記成分のうち、充填剤や添加剤を添加する場合は、前記二軸混練押出機のサイドフィーダーから該押出機内に投入することが分散性の観点から好ましい。かかるサイドフィーダーの位置は、前記二軸混練押出機のスクリュー全長に対する、該押出機樹脂投入部から該サイドフィーダーまでの距離の比率が、0.1〜0.9であることが好ましい。中でも0.3〜0.7であることが特に好ましい。
【0050】
このように溶融混練して得られる本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、必須成分であるポリアリーレンスルフィド樹脂(A)、ジメチルポリシロキサン(B)、脂肪酸エステル(C)、シランカップリング剤(D)、必要に応じて加える任意成分およびそれらの由来成分を含む溶融混練物であり、該溶融混練後に、公知の方法でペレット、チップ、顆粒、粉末等の形態に加工してから、必要に応じて100〜150℃の温度で予備乾燥を施して、各種成形に供することが好ましい。
【0051】
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、射出成形、圧縮成形、コンポジット、シート、パイプなどの押出成形、引抜成形、ブロー成形、トランスファー成形など各種成形に供することが可能であるが、特に離形性にも優れるため射出成形用途に適している。射出成形にて成形する場合、各種成形条件は特に限定されず、通常一般的な方法にて成形することができる。例えば、射出成形機内で、樹脂温度がポリアリーレンスルフィド樹脂の融点以上の温度範囲、好ましくは該融点+10℃以上の温度範囲、より好ましくは融点+10℃〜融点+100℃の温度範囲、さらに好ましくは融点+20〜融点+50℃の温度範囲で前記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融する工程を経た後、樹脂吐出口よりを金型内に注入して成形すればよい。その際、金型温度も公知の温度範囲、例えば、室温(23℃)〜300℃の範囲、好ましくは120〜180℃に設定すればよい。
【0052】
このようにして得られたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品は、シリコーン樹脂との接着性に優れる。このため、シリコーン樹脂接着用として好適に用いられ、例えば、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなる板状、箱型の成形品にシリコーン樹脂で封止または接合した後、当該シリコーン樹脂を硬化することにより、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を成形してなる成形品と、シリコーン樹脂からなる硬化物とが接着してなる複合成形品が得られる。
【0053】
複合成形品の主な用途例として箱型の電気・電子部品集積モジュール用保護・支持部材・複数の個別半導体またはモジュール、センサ、LEDランプ、コネクタ、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサ、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナ、スピーカ、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モータ、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、端子台、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダ、パラボラアンテナ、コンピュータ関連部品等に代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤ、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザディスク・コンパクトディスク・DVDディスク・ブルーレイディスク等の音声・映像機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライタ部品、ワードプロセッサ部品、あるいは給湯機や風呂の湯量、温度センサなどの水回り機器部品等に代表される家庭、事務電気製品部品;オフィスコンピュータ関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライタ、タイプライタなどに代表される機械関連部品:顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクタ、ICレギュレータ、ライトディヤ用ポテンシオメーターベース、リレーブロック、インヒビタースイッチ、排気ガスバルブ等の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディ、キャブレタースペーサ、排気ガスセンサ、冷却水センサ、油温センサ、ブレーキパットウェアーセンサ、スロットルポジションセンサ、クランクシャフトポジションセンサ、エアーフローメータ、ブレーキパッド摩耗センサ、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダ、ウォーターポンプインペラ、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュータ、スタータースイッチ、イグニッションコイルおよびそのボビン、モーターインシュレータ、モーターロータ、モーターコア、スターターリレ、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクタ、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターロータ、ランプソケット、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルタ、点火装置ケース等の自動車・車両関連部品、その他各種用途にも適用可能である。
【実施例】
【0054】
<実施例1〜8及び比較例1〜4>
表1〜2に記載する組成成分および配合量にしたがい、各材料をタンブラーで均一に混合した。その後、東芝機械株式会社製ベント付き2軸押出機「TEM−35B」に前記配合材料を投入し、樹脂成分吐出量25kg/hr、スクリュー回転数250rpm、樹脂成分の吐出量(kg/hr)とスクリュー回転数(rpm)との比率(吐出量/スクリュー回転数)=0.1(kg/hr・rpm)、設定樹脂温度330℃で溶融混練してポリアリーレンスルフィド樹脂組成物のペレットを得た。
このペレットを用いて以下の各種評価試験を行った。試験及び評価の結果は、表1〜2に示した。
【0055】
[引張特性の測定方法]
得られたペレットをシリンダー温度320℃に設定した住友−ネスタール社製射出成形機(SG75−HIPRO・MIII)に供給し、金型温度130℃に温調したISO Type−Aダンベル片成形用金型を用いて射出成形を行い、ISO Type−Aダンベル片を得た。得られたダンベル片をISO 527−1および2に準拠した測定方法で引張強度、引張伸びを測定した。
【0056】
[TD方向の引張特性の測定方法]
得られたペレットをシリンダー温度320℃に設定した住友−ネスタール社製射出成形機(SG75−HIPRO・MIII)に供給し、金型温度130℃に温調したISO D2プレート成形用金型を用いて射出成形を行い、ISO D2プレートに切削して試験片を作成した。得られた試験片をISO 178に準拠した測定方法でTD曲げ強度、TD曲げ伸びを測定した。
【0057】
[PAS樹脂組成物の成形品のシリコーン樹脂との接着強度]
得られたペレットをシリンダー温度320℃に設定した住友−ネスタール社製射出成形機(SG75−HIPRO・MIII)に供給し、金型温度130℃に温調したASTM1号ダンベル片成形用金型を用いて射出成形を行い、ASTM1号ダンベル片を得た。得られたASTM1号ダンベル片を中央から2等分し、後述するシリコーン樹脂との接触面積が50mm
2となるように作成したスペーサー(厚さ:1.8〜2.2mm、開口部:5mm×10mm)を2等分したASTM1号ダンベル片2枚の間に挟み、クリップを用い固定した後開口部にシリコーン樹脂(ダウ・コーニング株式会社製「SE−1714」)を注入し、135℃に設定した熱風乾燥機中で3時間加熱し硬化・接着させた。23℃下で1日冷却後スペーサーを外し、得られた試験片を用いて歪み速度1mm/min、支点間距離80mm、23℃下でインストロン社製引張試験機を用い引張破断強さを測定し、接着面積で除した値を接着強度とした。
【0058】
[PAS樹脂組成物の成形時の離形性]
ISO Type−Aダンベルを成形時、100ショット中、金型に成形品が取られた個数(すなわち、射出成形後、金型を開いた際に、成形品が金型に張り付いた個数、つまりスプルーロックピン(Zピン)により成形品に賦形されたZ形状部が破損した個数)をカウントした。
【0059】
【表1】
TD・・・流動直角方向
【0060】
【表2】
【0061】
なお、表1〜2中の配合樹脂、材料の数値は質量部を表し、下記のものを用いた。
PPS
A1 DIC株式会社製ポリアリーレンスルフィド樹脂「DIC.PPS(V6溶融粘度20Pa・s、非NT指数1.1)」
A2 DIC株式会社製ポリアリーレンスルフィド樹脂「DIC.PPS(V6溶融粘度700Pa・s、非NT指数1.7)」
B1 ジメチルポリシロキサン(球状シリコーンゴムパウダー(直鎖状のジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つシリコーンゴムの微粉末)、平均粒径13μm、粒径分布2〜30μm)信越化学工業株式会社製「KMP−598」
B2 ジメチルポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン(分子量Mw=530,000、シロキサン結合数(分子量Mw/74)=7,162)をヒュームドシリカに含浸。ジメチルポリシロキサン/ヒュームドシリカ=65/35(質量比))旭化成ワッカーシリコーン株式会社製「GENIOPLAST PELLET S」
【0062】
C1 モンタン酸ワックス クラリアント株式会社製「リコルブWE40」
C2 ポリエチレンワックス BASF株式会社製「Luwax AH6」
D1 3−アミノプロピルトリエトキシシラン
D2 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
E1 ガラス繊維チョップドストランド(Eガラス、繊維直径10μm、繊維長3mm、エポキシ系収束剤)
F1 PTFE ダイキン工業株式会社製「モールディングパウダーM−112」