【実施例2】
【0016】
1)0.01%のBAK及び0.05%のポリソルベート80を含む保存0.0015%タフルプロスト点眼液、又は
2)0.20%のポリソルベート80を含む非保存0.0015%タフルプロスト点眼液、又は
3)0.05%のポリソルベート80を含む非保存0.0015%タフルプロスト点眼液
の単回点眼後のウサギ房水内のタフルプロストの酸形の濃度を調べた。
非保存液中のポリソルベート80以外の成分の濃度は以下の通りだった:2.25%のグリセロール、0.2%のリン酸二水素ナトリウム二水和物、0.05%のエデト酸二ナトリウム並びにpHを5.0〜6.7に調整するための水酸化ナトリウム及び/又は塩酸。
上記点眼液をウサギに投与した。各時点(時点毎の治療毎に4匹の動物)でウサギを犠牲にし、房水サンプルを取った。タフルプロスト酸形の濃度を有効なLC-MS/MS法を利用して測定した。
結果(時点毎の各試験溶液についてN=8)を
図4に示す。結果から、非イオン性界面活性剤の量が、眼に関する生物学的利用能に影響を及ぼすことが分かる。非イオン性界面活性剤の量が一定の限界を超えると、房水への活性薬の浸透が減少し始める。従って、非イオン性界面活性剤の量は、一方で容器壁へのPGF2α類縁体の吸収を最小限にし、かつ他方で眼に関する生物学的利用能を最大にするようにバランスを取らなければならない。
【0017】
本発明の一態様として、例えば以下のものがある。
〔1〕活性成分としてタフルプロストを含んでなる高眼圧症及び緑内障を治療するための点眼水溶液であって、前記点眼水溶液は、10%以下のポリエチレン以外の他の材料を含んでも良いポリエチレン容器内に0.05〜0.5%(w/v)の非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、前記点眼水溶液。
〔2〕前記ポリエチレン以外の他の材料が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルクロリド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリラート又はナイロン6である、前記〔1〕に記載の点眼水溶液。
〔3〕前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシル40ステアラート及びスクロース脂肪酸エステルから成る群より選択される、前記〔1〕又は〔2〕に記載の点眼水溶液。
〔4〕前記非イオン性界面活性剤がポリソルベート80又はヒマシ油である、前記〔3〕に記載の点眼水溶液。
〔5〕前記安定化剤が、エチレンジアミン四酢酸とその塩、亜硝酸ナトリウム、アスコルビン酸、L-アスコルビン酸ステアラート、亜硫酸水素ナトリウム、アルファチオグリセリン、エリソルビン酸、システイン塩酸塩、クエン酸、トコフェロールアセタート、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、大豆レシチン、チオグリコール酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、天然ビタミンE、トコフェロール、パスチミン酸アスコルビル、ピロ亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、1,3-ブチレングリコール、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)]プロピオナート、没食子酸プロピル、2-メルカプトベンズイミダゾール及びオキシキノリン硫酸塩から成る群より選択される、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔6〕前記安定化剤がエデト酸二ナトリウムである、前記〔5〕に記載の点眼水溶液。
〔7〕前記安定化剤の量が0.005〜0.2%(w/v)である、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔8〕単一用量形態内の前記〔1〕に記載の点眼水溶液。
〔9〕チモロールを含む、前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔10〕10%以下のポリエチレン以外の他の材料を含んでも良いポリエチレン容器内に、0.0001〜0.01%w/vのタフルプロストと、
0.05〜0.5%w/vの非イオン性界面活性剤と、
0.005〜0.2%w/vの安定化剤と、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、
点眼水溶液。
〔11〕10%以下のポリエチレン以外の他の材料を含んでも良いポリエチレン容器内に、0.0010〜0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.05〜0.1%w/vのポリソルベート80と、
0.01〜0.1%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、
点眼水溶液。
〔12〕10%以下のポリエチレン以外の他の材料を含んでも良いポリエチレン容器内に、0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075%w/vのポリソルベート80と、
0.05%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
2.25%w/vのグリセロールと、
0.2%w/vのリン酸二水素ナトリウム二水和物と、
pH調整剤とを含み、かつ
実質的に保存剤を含まない、
点眼水溶液。
〔13〕前記ポリエチレン以外の他の材料が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルクロリド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリラート又はナイロン6である、前記〔10〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔14〕単一用量形態又は単位用量形態内の前記〔10〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔15〕流体ディスペンサー形態内の前記〔10〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔16〕水性点眼液中のタフルプロストの水溶性を高め、かつ安定性を改善する方法であって、タフルプロストと、0.05〜0.5%(w/v)の非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない水性点眼液を調製する工程、及び前記保存剤が入っていない点眼液を10%以下のポリエチレン以外の他の材料を含んでも良いポリエチレン容器に詰める工程を含む方法。
【0018】
〔1.1〕活性成分としてPGF2α類縁体を含んでなる高眼圧症及び緑内障を治療するための点眼水溶液であって、前記点眼水溶液は、本質的にポリエチレンから成る容器内に非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、前記点眼水溶液。
〔2.1〕前記PGF2α類縁体が、ラタノプロスト、イソプロピルウノプロストン、トラボプロスト、ビマトプロスト及びタフルプロスト又はそれらの2種以上の混合物から成る群より選択される、前記〔1.1〕に記載の点眼水溶液。
〔3.1〕前記PGF2α類縁体がタフルプロストである、前記〔1.1〕に記載の点眼水溶液。〔4.1〕少量のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルクロリド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリラート又はナイロン6を含む容器内の前記〔1.1〕〜〔3.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔5.1〕前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えばポリソルベート80[ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノオレアート]、ポリソルベート60[ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノステアラート]、ポリソルベート40[ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノパルミタート]、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウラート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリオレアート及びポリソルベート65[ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリステアラート]、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、例えばポリオキシエチレン水素化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油50及びポリオキシエチレン水素化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレングリコール、例えばポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール[Pluronic F68]、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール[Pluronic P123]、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール[Pluronic P85]、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール[Pluronic F127]及びポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール[Pluronic L-44]、ポリオキシル40ステアラート及びスクロース脂肪酸エステルから成る群より選択される、前記〔1.1〕〜〔4.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔6.1〕前記非イオン性界面活性剤がポリソルベート80又はヒマシ油である、前記〔5〕に記載の点眼水溶液。
〔7.1〕前記非イオン性界面活性剤の量が0.05〜0.5%(w/v)、好ましくは0.05〜0.1%(w/v)、なおさらに好ましくは約0.075%(w/v)である、前記〔1.1〕〜〔6.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔8.1〕前記安定化剤が、エチレンジアミン四酢酸とその塩、亜硝酸ナトリウム、アスコルビン酸、L-アスコルビン酸ステアラート、亜硫酸水素ナトリウム、アルファチオグリセリン、エリソルビン酸、システイン塩酸塩、クエン酸、トコフェロールアセタート、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、大豆レシチン、チオグリコール酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、天然ビタミンE、トコフェロール、パスチミン酸アスコルビル、ピロ亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、1,3-ブチレングリコール、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)]プロピオナート、没食子酸プロピル、2-メルカプトベンズイミダゾール及びオキシキノリン硫酸塩から成る群より選択される、前記〔1.1〕〜〔7.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔9.1〕前記安定化剤がエデト酸二ナトリウムである、前記〔8.1〕に記載の点眼水溶液。
〔10.1〕前記安定化剤の量が0.005〜0.2%(w/v)、好ましくは0.01〜0.1%、なおさらに好ましくは約0.05%(w/v)である、前記〔1.1〕〜〔9.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。〔11.1〕単一用量形態内の前記〔1.1〕に記載の点眼水溶液。
〔12.1〕チモロール等の少なくとも1種のさらなる医薬的に活性な物質を含む、前記〔1.1〕〜〔11.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔13.1〕本質的にポリエチレンから成る容器又は本質的にポリエチレンから成る容器材料と接触している容器内に、
0.0001〜0.01%w/vのPGF2α類縁体と、
0.05〜0.5%w/vの非イオン性界面活性剤と、
0.005〜0.2%w/vの安定化剤と、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、
点眼水溶液。
〔14.1〕本質的にポリエチレンから成る容器又は本質的にポリエチレンから成る容器材料と接触している容器内に、
0.0010〜0.00151%w/vのタフルプロストと、
0.05〜0.1%w/vのポリソルベート80と、
0.01〜0.1%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、
点眼水溶液。
〔15.1〕本質的にポリエチレンから成る容器又は本質的にポリエチレンから成る容器材料と接触している容器内に、
0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075%w/vのポリソルベート80と、
0.05%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
2.25%w/vのグリセロールと、
0.2%w/vのリン酸二水素ナトリウム二水和物と、
pH調整剤とを含み、かつ
実質的に保存剤を含まない、
点眼水溶液。
〔16.1〕少量のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルクロリド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリラート又はナイロン6を含む容器内の前記〔13.1〕〜〔15.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔17.1〕単一用量形態又は単位用量形態内の前記〔13.1〕〜〔15.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔18.1〕流体ディスペンサー形態内の前記〔13.1〕〜〔15.1〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔19.1〕水性点眼液中のPGF2α類縁体の水溶性を高め、かつ安定性を改善する方法であって、PGF2α類縁体と、非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない水性点眼液を調製する工程、及び前記保存剤が入っていない点眼液を本質的にポリエチレンから成る容器又は本質的にポリエチレンから成る容器材料と接触している容器に詰める工程を含む方法。
〔20.1〕非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、高眼圧症及び緑内障の治療用点眼水溶液の製造のためのPGF2α類縁体の使用。
〔21.1〕前記点眼水溶液を、本質的にポリエチレンから成る容器又は本質的にポリエチレンから成る容器材料と接触している容器に詰める、前記〔20.1〕に記載の使用。
〔22.1〕高眼圧症及び緑内障を治療する方法であって、その活性成分としてPGF2α類縁体を含んでなる点眼水溶液の前記治療が必要な対象への投与を含み、前記点眼液が、非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ実質的に保存剤を含まない、前記方法。
【0019】
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1.2〕活性成分としてタフルプロストを含んでなる高眼圧症及び緑内障を治療するための、樹脂容器に充填された点眼水溶液であって、
前記樹脂容器の材料は、ポリエチレンであり、ポリエチレン以外の材料の量は全容器材料の10%を超えず、
前記点眼水溶液は、非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ保存剤を含まず、
前記非イオン性界面活性剤の量が0.075〜0.1%(w/v)であり、
単位用量形態である、前記点眼水溶液。
〔2.2〕前記ポリエチレン以外の材料が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルクロリド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリラート及びナイロン6からなる群より選択される、前記〔1.2〕に記載の点眼水溶液。
〔3.2〕前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレン ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシル40ステアラート及びスクロース脂肪酸エステルから成る群より選択される、前記〔1.2〕または〔2.2〕に記載の点眼水溶液。
〔4.2〕前記非イオン性界面活性剤がポリソルベート80又はヒマシ油である、前記〔1.2〕または〔2.2〕に記載の点眼水溶液。
〔5.2〕前記非イオン性界面活性剤がポリソルベート80である、前記〔1.2〕または〔2.2〕に記載の点眼水溶液。
〔6.2〕前記非イオン性界面活性剤の量が0.075%(w/v)である、前記〔1.2〕〜〔5.2〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔7.2〕前記安定化剤が、エチレンジアミン四酢酸とその塩、亜硝酸ナトリウム、アスコルビン酸、L-アスコルビン酸ステアラート、亜硫酸水素ナトリウム、アルファチオグリセリン、エリソルビン酸、システイン塩酸塩、クエン酸、トコフェロールアセタート、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、大豆レシチン、チオグリコール酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、天然ビタミンE、トコフェロール、パスチミン酸アスコルビル、ピロ亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、1,3-ブチレングリコール、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)]プロピオナート、没食子酸プロピル、2-メルカプトベンズイミダゾール及びオキシキノリン硫酸塩から成る群より選択される、前記〔1.2〕〜〔6.2〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔8.2〕前記安定化剤がエデト酸二ナトリウムである、前記〔7.2〕に記載の点眼水溶液。
〔9.2〕前記安定化剤の量が0.005〜0.2%(w/v)である、前記〔1.2〕〜〔8.2〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔10.2〕前記安定化剤の量が0.01〜0.1%(w/v)である、前記〔9.2〕に記載の点眼水溶液。
〔11.2〕前記安定化剤の量が0.05%(w/v)である、前記〔9.2〕に記載の点眼水溶液。
〔12.2〕チモロールを含む、前記〔1.2〕〜〔11.2〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔13.2〕前記容器が押出ブロー成形法で製造される、前記〔1.2〕〜〔11.2〕のいずれか1項に記載の点眼水溶液。
〔14.2〕樹脂容器に充填された、
0.0010〜0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075〜0.1%w/vのポリソルベート80と、
0.01〜0.1%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ
保存剤を含まない、
単位用量形態の点眼水溶液であって、前記樹脂容器の材料はポリエチレンであり、ポリエチレン以外の材料の量は全容器材料の10%を超えない、前記点眼水溶液。
〔15.2〕樹脂容器に充填された、
0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075%w/vのポリソルベート80と、
0.05%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
2.25%w/vのグリセロールと、
0.2%w/vのリン酸二水素ナトリウム二水和物と、
pH調整剤とを含み、かつ
保存剤を含まない、
単位用量形態の点眼水溶液であって、前記樹脂容器の材料はポリエチレンであり、ポリエチレン以外の材料の量は全容器材料の10%を超えない、前記点眼水溶液。
〔16.2〕前記ポリエチレン以外の材料が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリビニルクロリド、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリメチルメタクリラート及びナイロン6からなる群より選択される、前記〔14.2〕または〔15.2〕に記載の点眼水溶液。
〔17.2〕前記容器が押出ブロー成形法で製造される、前記〔14.2〕または〔15.2〕に記載の点眼水溶液。
〔18.2〕水性点眼液中のタフルプロストの水溶性を高め、かつ安定性を改善する方法であって、タフルプロストと、0.075〜0.1%(w/v)の濃度の非イオン性界面活性剤と、安定化剤とを含み、かつ保存剤を含まない単位用量形態の水性点眼液を調製する工程、及び前記保存剤が入っていない点眼液を樹脂容器に詰める工程を含む方法であって、
該樹脂容器の材料は、ポリエチレンであり、ポリエチレン以外の材料の量は全容器材料の10%を超えない、前記方法。
【0020】
本発明のまた更に別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1'〕樹脂容器に充填された、
0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075〜0.1%w/vのポリソルベート80と、
0.01〜0.1%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ
保存剤を含まない、
単位用量形態の点眼水溶液であって、
前記樹脂容器はポリエチレン製容器である、前記点眼水溶液。
〔2'〕樹脂容器に充填された、
0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075%w/vのポリソルベート80と、
0.05%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
2.25%w/vのグリセロールと、
0.2%w/vのリン酸二水素ナトリウム二水和物と、
pH調整剤とを含み、かつ
保存剤を含まない、
単位用量形態の点眼水溶液であって、
前記樹脂容器はポリエチレン製容器である、前記点眼水溶液。
〔3'〕前記点眼水溶液が、pHは4〜8であって、かつ40℃で4週間貯蔵した時のタフルプロストの残存率は90%以上である、前記〔1'〕または〔2'〕に記載の点眼水溶液。
〔4'〕水性点眼液中のタフルプロストの水溶性を高め、かつ安定性を改善する方法であって、0.0015%w/vのタフルプロストと、0.075〜0.1%w/vのポリソルベート80と、0.01〜0.1%w/vのエデト酸二ナトリウムとを含み、かつ保存剤を含まない単位用量形態の水性点眼液を調製する工程、及び前記保存剤が入っていない点眼液を樹脂容器に詰める工程を含む方法であって、
該樹脂容器はポリエチレン製容器である、前記方法。
【0021】
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1''〕樹脂容器に充填された、
0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075〜0.1%w/vのポリソルベート80と、
0.01〜0.1%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
必要に応じて、点眼液で常用されている緩衝剤、pH調整剤及び等張化剤とを含み、かつ
保存剤を含まない、
単位用量形態である高眼圧症及び/又は緑内障の治療用の点眼水溶液であって、
前記樹脂容器はポリエチレン製容器である、前記点眼水溶液。
〔2''〕前記ポリエチレン製容器が、低密度ポリエチレン製容器である、前記〔1''〕に記載の点眼水溶液。
〔3''〕樹脂容器に充填された、
0.0015%w/vのタフルプロストと、
0.075%w/vのポリソルベート80と、
0.05%w/vのエデト酸二ナトリウムと、
2.25%w/vのグリセロールと、
0.2%w/vのリン酸二水素ナトリウム二水和物と、
pH調整剤とを含み、かつ
保存剤を含まない、
単位用量形態である高眼圧症及び/又は緑内障の治療用の点眼水溶液であって、
前記樹脂容器はポリエチレン製容器である、前記点眼水溶液。
〔4''〕前記ポリエチレン製容器が、低密度ポリエチレン製容器である、前記〔3''〕に記載の点眼水溶液。