特許第6654795号(P6654795)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6654795
(24)【登録日】2020年2月4日
(45)【発行日】2020年2月26日
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/34 20060101AFI20200217BHJP
   H01M 2/30 20060101ALI20200217BHJP
【FI】
   H01M2/34 A
   H01M2/30 D
   H01M2/34 B
【請求項の数】18
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-193660(P2014-193660)
(22)【出願日】2014年9月24日
(65)【公開番号】特開2015-72904(P2015-72904A)
(43)【公開日】2015年4月16日
【審査請求日】2017年9月14日
(31)【優先権主張番号】61/885,446
(32)【優先日】2013年10月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/260,230
(32)【優先日】2014年4月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】卞 相轅
(72)【発明者】
【氏名】李 元俊
(72)【発明者】
【氏名】文 永植
【審査官】 小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−258550(JP,A)
【文献】 特開2013−020965(JP,A)
【文献】 特開2013−171732(JP,A)
【文献】 特開2011−077023(JP,A)
【文献】 欧州特許第02533326(EP,B1)
【文献】 特開平09−153355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/34
H01M 2/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体と、
前記電極組立体を収容するケースと、
端子、前記電極組立体に電気的に接続される集電体、前記端子と前記集電体を電気的に連結しヒューズ部を含む連結部材、および前記端子と前記集電体の間の隙間に位置する第1部分と前記隙間の外部において前記隙間と前記ヒューズ部の間に位置し前記ヒューズ部と対向する第2部分を含む絶縁部材、を含む電極連結部と、
を含み、
前記第2部分は、前記隙間から遠ざかる方向に前記第1部分から延びている、二次電池。
【請求項2】
前記ヒューズ部は、ヒューズホールを含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記絶縁部材は、前記ヒューズホールに挿入される支持突起を含む、請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記連結部材は、前記端子と前記集電体のそれぞれと直接結合する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記連結部材は、前記ヒューズ部に結合する絶縁膜をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第2部分は、前記連結部材と対向する、請求項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記連結部材は、
第1結合部および第2結合部を含み、
前記ヒューズ部は、前記第1結合部と前記第2結合部の間に位置する、
請求項1〜のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項8】
前記第1結合部は、前記第1結合部の一端で折り曲げられて前記端子に結合する第1折曲部を含み、
前記第2結合部は、前記第2結合部の一端で折り曲げられて前記集電体に結合する第2折曲部を含む、
請求項に記載の二次電池。
【請求項9】
第2部分は、前記第1結合部と前記第2結合部の間に位置する、請求項またはに記載の二次電池。
【請求項10】
前記第1結合部および前記第2結合部のそれぞれは、結合ホールを含む、請求項のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記絶縁部材は、前記結合ホールと対向する貫通ホールを含む、請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
前記端子は、
端子フランジと、前記端子フランジから突出する連結突起とを含み、
前記連結突起は、前記結合ホールおよび前記貫通ホールを貫通して挿入される、請求項11に記載の二次電池。
【請求項13】
前記連結部材は、前記端子フランジと前記集電体のそれぞれと直接結合する、請求項12に記載の二次電池。
【請求項14】
前記絶縁部材は、前記連結突起が挿入される絶縁突起を含む、請求項12に記載の二次電池。
【請求項15】
前記絶縁突起および前記連結突起のそれぞれは、前記集電体に形成された端子連結ホールに挿入される、請求項14に記載の二次電池。
【請求項16】
前記連結部材は、前記ケース内部に位置する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項17】
前記端子、前記集電体、前記絶縁部材および前記連結部材は、モールディングで一体に形成される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項18】
前記絶縁部材は、前記ヒューズ部が破断した状態で前記端子を前記集電体から絶縁する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電および放電が可能な電池である。低容量の二次電池は、携帯電話機やノートパソコンおよびビデオカメラのように携帯が可能な小型電子機器に用いられ、大容量の二次電池は、ハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源または大容量電力貯蔵装置として用いられている。
【0003】
最近、高エネルギー密度の非水電解液を用いた高出力二次電池が開発されており、前記高出力二次電池は、大電力を必要とする機器、例えば、電気自動車などのモータ駆動に用いることができるように複数の二次電池を直列に連結して大容量の電池モジュールで構成される。このような二次電池は、円筒型と角型などで形成され得る。
【0004】
二次電池が充電または放電する時、正常電流値以上に充電または放電されると二次電池が高温になったり破損したりするおそれがある。
【0005】
ここで、異常電流による二次電池の損傷は、電極と端子の間に設置されたヒューズによって防止され得る。
【0006】
つまり、異常電流の発生の時、電極と端子の間に設置されたヒューズが破断され、電極と端子の間の電流の流れが遮断されて二次電池が中性状態になるため、二次電池の損傷が防止され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、異常電流によるヒューズの破断時に発生するアークまたは熱によって、二次電池の電極などが損傷するおそれがあるという問題があった。
【0009】
したがって、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ヒューズの破断による二次電池内部の損傷を防止することが可能な、新規かつ改良された二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、電極組立体と、電極組立体を収容するケースと、端子、電極組立体に電気的に接続される集電体、端子と集電体を電気的に連結しヒューズ部を含む連結部材、および端子集電体の間の隙間の外部において隙間とヒューズ部の間に位置しヒューズ部と対向する部分を含む絶縁部材を含む電極連結部と、を含む二次電池が提供される。
【0011】
また、ヒューズ部は、ヒューズホールを含むことができる。
【0012】
また、絶縁部材は、ヒューズホールに挿入される支持突起を含むことができる。
【0013】
また、連結部材は、端子と集電体のそれぞれと直接結合することができる。
【0014】
また、連結部材は、ヒューズ部に結合する絶縁膜をさらに含むことができる。
【0015】
また、連結部材は、端子と集電体の間の隙間に位置する第1部分と、隙間から遠ざかる方向に第1部分から延びて隙間とヒューズ部の間に位置しヒューズ部と対向する第2部分と、を含むことができる。
【0016】
また、第2部分は、連結部材と対向することができる。
【0017】
また、連結部材は、第1結合部および第2結合部を含むことができ、ヒューズ部は、第1結合部第2結合部の間に位置することができる。
【0018】
また、第1結合部は、第1結合部の一端で折り曲げられて端子に結合する第1折曲部を含むことができ、第2結合部は、第2結合部の一端で折り曲げられて集電体に結合する第2折曲部を含むことができる。
【0019】
また、絶縁部材のうち隙間の外部において隙間とヒューズ部の間に位置しヒューズ部と対向する部分は、第1結合部と第2結合部の間に位置することができる。
【0020】
また、第1結合部および第2結合部のそれぞれは、結合ホールを含むことができる。
【0021】
また、絶縁部材は、結合ホールと対向する貫通ホールを含むことができる。
【0022】
また、端子は、端子フランジと、端子フランジから突出する連結突起とを含むことができ、連結突起は、結合ホールおよび貫通ホールを貫通して挿入されることができる。
【0023】
また、連結部材は、端子フランジと集電体のそれぞれと直接結合することができる。
【0024】
また、絶縁部材は、連結突起が挿入される絶縁突起を含むことができる。
【0025】
また、絶縁突起および連結突起のそれぞれは、集電体に形成された端子連結ホールに挿入されてもよい。
【0026】
また、連結部材は、ケース内部に位置することができる。
【0027】
また、端子、集電体、絶縁部材および連結部材は、モールディングで一体に形成されてもよい。
【0028】
また、絶縁部材は、ヒューズ部が破断した状態で端子を集電体から絶縁することができる。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように本発明によれば、ヒューズの破断による二次電池内部の損傷を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した斜視図である。
図2図1のII−II線に沿って切断した断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る第1電極連結部の分解斜視図である。
図4図3の二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
図5】本発明の第1実施形態の変形例に係る二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
図6】本発明の第1実施形態の他の変形例に係る二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
図7】本発明の第2実施形態による二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る第1電極連結部の分解斜視図である。
図9図8の二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0032】
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した斜視図であり、図2は、図1のII−II線に沿って切断した断面図である。
【0033】
図1および図2を参照して説明すれば、本発明の第1実施形態による二次電池100は、電極組立体10と、電極組立体10が収容されるケース20と、電極組立体10と電気的に連結される第1電極連結部30および第2電極連結部40を含む電極連結部30、40と、ケース20の開口に設置されるキャップアセンブリー50とを含む。
【0034】
本実施形態による二次電池100について、角型のリチウムイオン二次電池の場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明はこれに制限されず、円筒型またはリチウムポリマー電池などに適用され得る。
【0035】
本実施形態による電極組立体10は、第1電極11と第2電極12およびセパレータ13を共に巻き取ることによってゼリーロール形態で構成される。
【0036】
ここで、本実施形態によれば、第1電極11は負極であり第2電極12は正極である。ただし、本発明はこれに限定されず、第1電極11が正極であり第2電極が負極12であるとすることもできる。
【0037】
第1電極11と第2電極12は、電極に活物質がコーティングされるコーティング部と、電極に活物質がコーティングされずにゼリーロール状態でコーティング部の両側にそれぞれ配置される第1電極無地部11aおよび第2電極無地部12aとに区画される。
【0038】
このような電極組立体10の第1電極無地部11aには第1電極連結部30が電気的に連結され、第2電極無地部12aには第2電極連結部40が電気的に連結される。
【0039】
本実施形態による電極連結部30、40は、端子31、41と、ガスケット32、42と、絶縁部材33、43と、集電体34、44と、連結部材35とを含むことができる。
【0040】
詳細には、第1電極連結部30は、第1端子31と、第1ガスケット32と、絶縁部材33と、第1集電体34と、連結部材35と、キャッププレート51の上で第1端子31と結合する第1端子プレート36と、第1端子プレート36とキャッププレート51の間に設置される第1補助プレート37とを含むことができる。
【0041】
ここで、第1端子31とキャッププレート51の間に第1ガスケット32が設置されて第1端子31とキャッププレート51を絶縁し、第1ガスケット32によってケース20内部の電解液がケース20外部に漏れ出ることが防止される。
【0042】
また、第1集電体34は、第1電極無地部11aに電気的に連結され、第1電極11は第1集電体34を介して第1端子31と電気的に連結される。
【0043】
また、本実施形態による第2電極連結部40は、第2端子41と、第2ガスケット42と、第2下部絶縁部43と、第2集電体44と、キャッププレート51の上で第2端子41と結合する第2端子プレート45と、第2端子プレート45とキャッププレート51の間に設置される第2補助プレート46とを含むことができる。
【0044】
ここで、第2端子41とキャッププレート51の間に第2ガスケット42が設置されて第2端子41とキャッププレート51を絶縁させ、第2ガスケット42によってケース20内部の電解液がケース20外部に漏れ出ることが防止される。
【0045】
また、第2集電体44は、第2電極無地部12aに電気的に連結され、第2電極12は第2集電体44を介して第2端子41と電気的に連結される。
【0046】
また、本実施形態による第2補助プレート46は、絶縁性物質または導電性物質からなることができる。
【0047】
ここで、本実施形態による第2補助プレート46が導電性物質からなると、キャッププレート51およびケース20は第2補助プレート46を介して第2電極12と電気的に連結され得る。
【0048】
本実施形態によるキャップアセンブリー50は、キャッププレート51と、密封キャップ52が設置される電解液注入口53と、ベント部54とを含む。
【0049】
キャッププレート51は、薄い板材形状で導電性物質からなってケース20の開口に結合する。
【0050】
また、キャッププレート51には密閉されたケース20の内部に電解液を注入する電解液注入口53が形成され、電解液注入口53は、電解液注入後、密封キャップ52によって密封され、第1端子31および第2端子41が設置される。
【0051】
図3は、本発明の第1実施形態に係る第1電極連結部の分解斜視図であり、図4は、図3の二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
【0052】
図3および図4を参照して説明すれば、本実施形態による第1端子31は、端子柱31aと端子フランジ31bとを含む。
【0053】
第1ガスケット32は、端子柱31aおよび端子フランジ31bに結合して第1端子31とキャッププレート51の間に設置される。
【0054】
また、本実施形態による絶縁部材33は、第1端子31と第1集電体34の間に設置され、ペルフルオロアルコキシ(perfluoroalkoxy:PFA)からなることができる。
【0055】
より詳細には、本実施形態による第1集電体34は、電極集電部34aとモールディング部34bとを含む。
【0056】
また、電極集電部34aは、第1電極11に連結される第1電極集電部34a1と、第1端子31に電気的に連結される第2電極集電部34a2とを含む。
【0057】
本実施形態による第2電極集電部34a2に絶縁部材33と第1端子31が順次に設置される。
【0058】
本実施形態によるモールディング部34bは、第1電極集電部34a1の一部と第2電極集電部34a2、絶縁部材33および第1端子31をインサートモールディング(insert molding)して形成され得る。
【0059】
ここで、モールディング部34bのモールディング材料は、ポリフェニレンスルフィド(Polyphenylene Sulfide:PPS)を含むことができる。
【0060】
本実施形態によれば、第1端子31、絶縁部材33および第1集電体34がモールディングによって一体に形成され得るため、二次電池100に第1電極連結部30を単純な工程で設置することができる。
【0061】
また、本実施形態によれば、電極組立体10とキャッププレート51の間にモールディング部34b以外の他の構成が設置されないため、電極組立体10と第1集電体34の間に空間が十分に確保され得る。
【0062】
したがって、外部衝撃が二次電池100に加えられて電極組立体10が流動しても、電極組立体10がキャッププレート51との間に設置されるモールディング部34b以外の他の構成によって破損することが防止され得る。
【0063】
また、電極組立体10と対向するモールディング部34bの一面は、キャッププレート51と電極組立体10との間に設置される絶縁体の役割を果たすことができる。
【0064】
本実施形態による連結部材35は、ケース内部に位置し、アルミニウムのような導電性物質からなる薄い板材で形成され得る。
【0065】
連結部材35は、第1結合部35aと、第2結合部35cと、第1結合部35aと第2結合部35cを連結する連結部35bと、ヒューズ部35dとを含む。
【0066】
第1結合部35aは、第1結合部35aの一端で折り曲げられて形成される第1折曲部35a1を含むことができ、第2結合部35cは、第2結合部35cの一端で折り曲げられて形成される第2折曲部35c1を含むことができる。
【0067】
第1結合部35aの第1折曲部35a1は、第1端子31の端子フランジ31bに溶接結合され、第2結合部35cの第2折曲部35c1は、第1集電体34の第2電極集電部34a2に溶接結合され得る。
【0068】
ここで、本実施形態による絶縁部材33は、絶縁部材33の第1部分33aが第1端子31および第1集電体34の間に位置し、第1部分33aから突出して形成される第2部分33bが、連結部材35と対向し、第1結合部35aおよび第2結合部35cの間に位置するように設置され得る。
【0069】
つまり、本実施形態によれば、絶縁部材33は、第1端子31と第1集電体34の間に位置し、絶縁部材33の一部は第1端子31および第1集電体34から遠ざかる方向に延びる第2部分33bを含むことができる。
【0070】
本実施形態による連結部材35は、モールディング部34bが形成されない第2電極集電部34a2の一端に溶接結合されるため、連結部材35は電極組立体10の活物質がコーティングされたコーティング部とキャッププレート51の間に位置することができる。
【0071】
また、連結部材35は、第1端子31および第1集電体34に結合して第1端子31および第1集電体34を電気的に連結する。
【0072】
本実施形態によるヒューズ部35dは、絶縁部材33の第1端子31および第1集電体34から遠ざかる方向に延びる部分と対向するように連結部35bに形成され得る。
【0073】
ただし、本実施形態によるヒューズ部35dは、連結部35bにのみ形成されるものと限定されず、連結部35b、第1結合部35aおよび第2結合部35cのうちの一つ以上に形成されることも可能である。
【0074】
ヒューズ部35dは、連結部35bの一部を貫通して形成されるヒューズホール35d1を含むことができる。
【0075】
二次電池100に高圧の異常電流が発生して第1端子31と第1集電体34の間に高圧の電流が流れるようになると、ヒューズ部35dが破断して二次電池100が中性状態となる。
【0076】
この時、本実施形態によれば、連結部材35のヒューズ部35dが破断する時に発生されるアークまたは熱は、第1結合部35aおよび第2結合部35cの間に位置する絶縁部材33の第2部分33bによって吸収され得るため、ヒューズ部35dが破断する時に発生されるアークまたは熱によって二次電池100の電極が損傷することが防止され得る。
【0077】
同時に、本実施形態によれば、連結部材35が電極組立体10の活物質がコーティングされたコーティング部とキャッププレート51の間に位置するように設置されるため、連結部材35のヒューズ部35dが破断する時に発生されるアークまたは熱によって第1電極無地部11aが損傷することも防止され得る。
【0078】
また、本実施形態によるヒューズ部35dは、モールディング部34bまたは第1端子31などの構成と空間的に分離されて位置する。
【0079】
したがって、本実施形態によれば、他の構成の干渉によってヒューズ部35dが破断するように設定された温度よりも高い、または、低い温度で破断するヒューズ部35dの誤作動が防止され得る。
【0080】
図5は、本発明の第1実施形態の変形例に係る二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
【0081】
図5を参照して説明すれば、本実施形態による二次電池101は、絶縁部材60を除いては本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成からなる。
【0082】
したがって、以下では本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成および技術的効果についての詳細な説明は省略する。
【0083】
本実施形態による絶縁部材60は、第1端子31と第1集電体34の間に設置され、ペルフルオロアルコキシ(perfluoroalkoxy:PFA)からなることができる。
【0084】
また、本実施形態による絶縁部材60は、第1部分61と、第2部分62と、支持突起63とを含む。
【0085】
本実施形態による絶縁部材60の第1部分61は、第1端子31および第1集電体34の間に位置し、第1部分61から突出して形成される第2部分62は、連結部材35と対向し、連結部材35の第1結合部35aおよび第2結合部35cの間に位置するように設置される。
【0086】
つまり、本実施形態によれば、絶縁部材60は、第1端子31と第1集電体34の間に位置し、絶縁部材60の一部は第1端子31および第1集電体34から遠ざかる方向に延びる部分を含むことができる。
【0087】
また、本実施形態による絶縁部材60は、第2部分62から突出して形成される支持突起63が連結部材35の連結部35bに形成されたヒューズ部35dのヒューズホール35d1に挿入される。
【0088】
二次電池100に高圧の異常電流が発生して第1端子31と第1電極集電部34の間に高圧の電流が流れるようになると、ヒューズ部35dが破断して二次電池101が中性状態となる。
【0089】
本実施形態によれば、ヒューズ部35dのヒューズホール35d1に挿入された絶縁部材60の支持突起63によってヒューズ部35dが破断された後に破断面の間に発生されるアークまたは熱が支持突起63によって吸収されるため、ヒューズ部の35dの破断によって発生されるアークまたは熱によって二次電池101が損傷することが防止され得る。
【0090】
また、本実施形態によれば、支持突起63によってヒューズ部35dの破断面の間が分離された状態で維持されるため、異常電流による二次電池101内部の短絡状態が安定的に防止されることが可能である。
【0091】
図6は、本発明の第1実施形態の他の変形例に係る二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
【0092】
図6を参照して説明すれば、本実施形態による二次電池102は、連結部材70を除いては本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成からなる。
【0093】
したがって、以下では本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成および技術的効果についての詳細な説明は省略する。
【0094】
本実施形態による連結部材70は、アルミニウムのような導電性物質からなる薄い板材で形成され得る。
【0095】
連結部材70は、第1結合部71と、第2結合部73と、第1結合部71と第2結合部73を連結する連結部72と、連結部72に形成されるヒューズ部74と、ヒューズ部74に結合する絶縁膜75とを含む。
【0096】
ここで、本実施形態による第1結合部71、連結部72、第2結合部73およびヒューズ部74は、本発明の第1実施形態に係る連結部材35の第1結合部35a、連結部35b、第2結合部35cおよびヒューズ部35dと同一の構造を有する。
【0097】
したがって、以下では第1結合部71、連結部72、第2結合部73およびヒューズ部74についての詳細な説明は省略する。
【0098】
本実施形態による絶縁膜75は、ペルフルオロアルコキシ(perfluoroalkoxy:PFA)のような絶縁性物質からなり、絶縁物質をヒューズ部74にモールディングして形成され得る。
【0099】
ただし、本実施形態による絶縁膜75は、ヒューズ部74にモールディングして形成されると限定されず、本実施形態による絶縁膜75は、シート状の絶縁フィルムをヒューズ部74に付着して形成されることもできる。
【0100】
二次電池102に高圧の異常電流が発生して第1端子31と第1電極集電部34の間に高圧の電流が流れるようになると、ヒューズ部74が破断して二次電池102が中性状態となる。
【0101】
この時、本実施形態によれば、連結部材70のヒューズ部74が破断する時に発生されるアークまたは熱は、連結部材70のヒューズ部74を覆う絶縁膜75によって吸収され、絶縁膜75外部にアークまたは熱が移動することが防止されるため、二次電池102の電極が損傷することが防止され得る。
【0102】
<2.第2の実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態による二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
【0103】
図7を参照して説明すれば、本実施形態による二次電池200は、第1電極連結部230の連結部材235を除いては本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成からなる。
【0104】
したがって、以下では本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成および技術的効果についての詳細な説明は省略する。
【0105】
本実施形態による連結部材235は、第1結合部235aと、第2結合部235cと、第1結合部235aと第2結合部235cを連結する連結部235bと、連結部235bに形成されるヒューズ部235dとを含む。
【0106】
また、本実施形態による絶縁部材233は、第1部分233aと第2部分233bとを含むことができる。
【0107】
ここで、本実施形態による第1結合部235aは、絶縁部材233の第1部分233aと第1端子31の端子柱31aから延びて形成された端子フランジ31bとの間に設置されて絶縁部材233の第1部分233aと端子フランジ31bのそれぞれに溶接で結合される。
【0108】
また、本実施形態による第2結合部235cは、絶縁部材233の第1部分233aと電極集電部34aの第2電極集電部34a2との間に設置されて絶縁部材233の第1部分233aと第2電極集電部34a2のそれぞれに溶接結合する。
【0109】
したがって、本実施形態によれば、第1結合部235aおよび第2結合部235cが第1端子31と電極集電部34aの間に設置されるため、連結部材235が安定的に電極集電部34aに固定され得る。
【0110】
また、本実施形態によれば、第1端子31、絶縁部材233、第1集電体34および連結部材235がモールディングによって一体に形成され得る。
【0111】
したがって、本実施形態によれば、二次電池100に第1電極連結部230を単純な工程で設置することができる。
【0112】
<3.第3の実施形態>
図8は、本発明の第3実施形態に係る第1電極連結部の分解斜視図であり、図9は、図8の二次電池の第1電極連結部が設置された部分の断面図である。
【0113】
図8および図9を参照して説明すれば、本実施形態による二次電池300は、第1電極連結部330を除いては本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成からなる。
【0114】
したがって、以下では本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同一の構成についての詳細な説明は省略する。
【0115】
本実施形態による第1電極連結部330は、第1端子331と、第1ガスケット332、絶縁部材333と、第1集電体334と、連結部材335と、キャッププレート51の上で第1端子331と結合する第1端子プレート336と、第1端子プレート336とキャッププレート51の間に設置される第1補助プレート337とを含むことができる。
【0116】
ここで、第1端子331とキャッププレート51の間に第1ガスケット332が設置されて第1端子331とキャッププレート51が絶縁され、第1ガスケット332によってケース20内部の電解液がケース20外部に漏れ出ることが防止される。
【0117】
また、第1集電体334は第1電極無地部11aに電気的に連結され、第1電極11は第1集電体334を介して第1端子31と電気的に連結される。
【0118】
本実施形態による第1端子331は、端子柱331aと、端子フランジ331bと、端子フランジ331bから突出する連結突起331cとを含む。
【0119】
第1ガスケット332は、端子柱331aおよび端子フランジ331bに結合して第1端子31とキャッププレート51の間に設置される。
【0120】
また、本実施形態による絶縁部材333は、第1端子331と第1集電体334の間に設置され、ペルフルオロアルコキシ(perfluoroalkoxy:PFA)からなることができる。
【0121】
絶縁部材333は、第1部分333aと、第1部分333aから突出して形成される第2部分333bと、第1部分333aに形成され第1部分333aを貫通する貫通ホール333c1が形成された絶縁突起333cとを含む。
【0122】
本実施形態による第1集電体334は、電極集電部334aとモールディング部334bとを含む。
【0123】
ここで、電極集電部334aは、第1電極11に連結される第1電極集電部334a1と、第1端子31に電気的に連結される第2電極集電部334a2と、第2電極集電部334a2に形成された端子連結ホール334a3とを含む。
【0124】
本実施形態による連結部材335は、アルミニウムのような導電性物質からなる薄い板材で形成され得る。
【0125】
連結部材335は、第1結合部335aと、第2結合部335cと、第1結合部335aおよび第2結合部335cを連結する連結部335bと、連結部335bに形成されたヒューズ部335dと、第1結合部335aに形成された第1結合ホール335a1と、第2結合部335cに形成された第2結合ホール335c1とを含む。
【0126】
ただし、本実施形態によるヒューズ部335dは、連結部335bにのみ形成されるものと限定されず、連結部335b、第1結合部335aおよび第2結合部335cのうちの一つ以上に形成されることも可能である。
【0127】
本実施形態による連結部材335の第2結合部335cは、第2結合ホール335c1が第2電極集電部334a2に形成された端子連結ホール334a3と対向するように第2電極集電部334a2の上に設置される。
【0128】
連結部材335の第2結合部335cが第2電極集電部334a2に設置された後、絶縁部材333の第1部分333aは、第1部分333aに形成された絶縁突起333cが第2結合ホール335c1および端子連結ホール334a3に挿入されて固定され、絶縁突起333cの貫通ホール333c1が第1結合ホール335a1と対向するように連結部材335の第1結合部335aおよび第2結合部335cの間に設置される。
【0129】
この時、絶縁部材333の第2部分333bは、連結部材335と対向し、第1端子331と第2電極集電部334a2の間に挿入されない連結部材335の第1結合部335aおよび第2結合部335cの間に位置する。
【0130】
絶縁部材333の第1部分333aが連結部材335の第1結合部335aおよび第2結合部335cの間に設置された後、第1端子331は、第1端子331の連結突起331cが連結部材335の第1結合ホール335a1、絶縁部材333の絶縁突起333cの貫通ホール333c1、連結部材335の第2結合ホール335c1および端子連結ホール334a3を貫通して挿入されるように連結部材335の第1結合部335aの上に設置される。
【0131】
したがって、本実施形態による電極集電部334aは、第2電極集電部334a2の上に第1端子331、絶縁部材333および連結部材335が順次に積層されて形成され得る。
【0132】
したがって、本実施形態によれば、第1結合部335aおよび第2結合部335cが第1端子331と電極集電部334aの間に設置され、第1端子331の連結突起331cが連結部材335の第1結合部335aおよび第2結合部335cに結合するため、連結部材335が安定的に電極集電部334aに固定され得る。
【0133】
本実施形態によるモールディング部334bは、第1電極集電部334a1の一部と第2電極集電部334a2の一部、絶縁部材333および第1端子331をインサートモールディング(insert molding)して形成され得る。
【0134】
ここで、モールディング部334bのモールディング材料は、ポリフェニレンスルフィド(Polyphenylene Sulfide:PPS)を含むことができる。
【0135】
本実施形態によれば、第1端子331、絶縁部材333、第1集電体334および連結部材335がモールディングによって一体に形成されるため、二次電池100に第1電極連結部330を単純な工程で設置することができる。
【0136】
また、本実施形態によれば、電極組立体10とキャッププレート51の間にモールディング部334b以外の他の構成が設置されないため、電極組立体10と第1集電体334の間に空間が十分に確保され得る。
【0137】
したがって、外部衝撃が二次電池100に加えられて電極組立体10が流動しても、電極組立体10がキャッププレート51との間に設置されるモールディング部334b以外の他の構成によって破損することが防止され得る。
【0138】
また、電極組立体10と対向するモールディング部334bの一面は、キャッププレート51と電極組立体10間に設置される絶縁体の役割を果たすことができる。
【0139】
本実施形態によるヒューズ部335dは、連結部335bの一部を貫通して形成されるヒューズホール335d1を含むことができる。
【0140】
二次電池300に高圧の異常電流が発生して第1端子331と 第1集電体334の間に高圧の電流が流れるようになると、ヒューズ部335dが破断して二次電池300が中性状態となる。
【0141】
この時、本実施形態によれば、連結部材335のヒューズ部335dが破断する時に発生されるアークまたは熱は、第1結合部335aおよび第2結合部335cの間に位置する絶縁部材333の第2部分333bによって吸収され得るため、ヒューズ部335dが破断によって二次電池300の電極が損傷することが防止され得る。
【0142】
同時に、本実施形態によれば、連結部材335が電極組立体10の活物質がコーティングされたコーティング部とキャッププレート51の間に位置するように設置されるため、連結部材335のヒューズ部335dが破断する時に発生されるアークまたは熱によって第1電極無地部11aが損傷することも防止され得る。
【0143】
また、本実施形態によるヒューズ部335dは、モールディング部334bまたは第1端子331などの構成と空間的に分離されて位置する。
【0144】
したがって、本実施形態によれば、他の構成の干渉によってヒューズ部335dが破断するように設定された温度よりも高い、または、低い温度で破断するヒューズ部335dの誤作動が防止され得る。
【0145】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0146】
例えば、実施形態2、3において、絶縁部材の第2部分の一端で支持突起(図示せず)を突出形成させてヒューズ部のヒューズホールに挿入したり、絶縁膜(図示せず)でヒューズ部を囲んだりすることによって変形実施することが可能である。
【符号の説明】
【0147】
100、101、102、200、300:二次電池
10:電極組立体
11:第1電極
12:第2電極
13:セパレータ
20:ケース
30:第1電極連結部
31:第1端子
31a:第1端子柱
31b:第1フランジ
32:第1ガスケット
33、60、333:絶縁部材
33a、61、333a:第1部分
33b、62、333b:第2部分
34、334:第1集電体
34a、334a:電極集電部
34a1、334a1:第1電極集電部
34a2、334a2:第2電極集電部
34b、334b:モールディング部
35、70、235、335:連結部材
35a、71、235a、335a:第1結合部
35b、72、235b、335b:連結部
35c、73、235c、335c:第2結合部
35d、74、235d、335d:ヒューズ部
35d1、74d1、235d1、335d1:ヒューズホール
36、336:第1端子プレート
37、337:第1補助プレート
40:第2電極連結部
50:キャップアセンブリー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9