(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記凹凸パターンは、前記第1面、前記第2面、及び前記第1面と前記第2面とをつなぐ1対の側面のうち少なくともいずれか一つに形成されたことを特徴とする請求項1に記載の可撓性二次電池。
前記反り領域において、前記ガスケットの厚み及び幅のうち少なくともいずれか一つは、前記電極組立体の長手方向に沿って変化することを特徴とする請求項1に記載の可撓性二次電池。
前記第1電極層は、第1金属集電体上に、第1活物質が塗布された第1活物質部と、前記第1活物質が塗布されていない領域である第1無地部と、を含み、前記第1無地部には、第1電極タブが付着され、前記第2電極層は、第2金属集電体上に第2活物質が塗布された第2活物質部と、前記第2活物質が塗布されていない領域である第2無地部と、を含み、前記第2無地部には、第2電極タブが付着されたことを特徴とする請求項1に記載の可撓性二次電池。
前記第1電極タブと前記第2電極タブは、前記ガスケットと、前記第1密封シートとの間、または前記ガスケットと、前記第2密封シートとの間を介して外部に引き出されたことを特徴とする請求項7に記載の可撓性二次電池。
前記電極組立体は、前記第1電極層、前記セパレータ、及び前記第2電極層の一端部を固定する固定部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の可撓性二次電池。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明で詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態で具現される。
【0021】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複説明は省略する。
【0022】
以下の実施形態で、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用される。
【0023】
以下の実施形態で、単数の表現は、文脈上明白に取り立てて意味しない限り、複数の表現を含む。
【0024】
以下の実施形態で、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、一つ以上の他の特徴または構成要素が付加されるという可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0025】
以下の実施形態で、構成要素などの部分が、他の部分の「上」または「上部」にあるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に構成要素などが介在されている場合も含む。
【0026】
図面では、説明の便宜のために、構成要素がその大きさが誇張または縮小されていることがある。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために、任意に示したものであり、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態による可撓性二次電池を概略的に図示した分解斜視図であり、
図2は、
図1の可撓性二次電池の電極組立体を概略的に図示した平面図であり、
図3は、
図2のI−I断面を概略的に図示した断面図であり、
図4は、
図1の可撓性二次電池のガスケットの変形例を概略的に図示した斜視図であり、
図5は、
図1の可撓性二次電池のガスケットの他の変形例を概略的に図示した斜視図であり、
図6は、
図1の可撓性二次電池の反復的なベンディング後の容量維持率を図示した図面である。
【0028】
まず、
図1ないし
図3を参照すれば、本発明の一実施形態による可撓性二次電池10は、電極組立体100、電極組立体100のエッジを取り囲むガスケット200、ガスケット200の第1面に付着された第1密封シート310、及び該第1面と反対面であるガスケット200の第2面に付着された第2密封シート320を含んでもよい。
【0029】
電極組立体100は、第1電極層110、第2電極層120、及び第1電極層110と、第2電極層120との間のセパレータ130を含んでもよい。一例として、電極組立体100は、多数の第1電極層110、セパレータ130、及び第2電極層120が反復されて積層された構造を含んでもよい。
【0030】
第1電極層110は、正極フィルムまたは負極フィルムのうちいずれか一つである。第1電極層110が正極フィルムである場合、第2電極層120は、負極フィルムであり、反対に、第1電極層110が負極フィルムである場合、第2電極層120は、正極フィルムである。
【0031】
第1電極層110は、第1金属集電体112、第1金属集電体112の表面に、第1活物質が塗布された第1活物質部114、及び第1活物質が塗布されていない第1無地部116を含んでもよい。それと同様に、第2電極層120は、第2金属集電体122、第2金属集電体122の表面に、第2活物質が塗布されて形成された第2活物質部124、及び第2活物質が塗布されていない領域である第2無地部126を含んでもよい。
【0032】
第1電極層110が正極フィルムである場合、第1金属集電体112は、正極集電体であり、第1活物質部114は、正極活物質部である。そして、第2電極層120が負極フィルムである場合、第2金属集電体122は、負極集電体であり、第2活物質部124は、負極活物質部である。
【0033】
正極集電体は、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、銀、またはそれらから選択された物質の組み合わせによって形成された金属でもある。正極活物質部は、正極活物質、バインダ及び導電剤を含んでもよい。
【0034】
正極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出することができる物質から形成される。例えば、正極活物質は、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、ニッケルコバルト酸リチウム、ニッケルコバルトアルミニウム酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム、マンガン酸リチウム及びリン酸鉄リチウムのようなリチウム遷移金属酸化物;硫化ニッケル;硫化銅;硫黄;酸化鉄;及び酸化バナジウム;からなる群から選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。
【0035】
バインダは、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、フッ化ビニリデン/テトラフルロエチレンコポリマーなどのポリフッ化ビニリデン系バインダ;ナトリウム−カルボキシメチルセルロース、リチウム−カルボキシメチルセルロースなどのカルボキシメチルセルロース系バインダ;ポリアクリル酸、リチウム−ポリアクリル酸、アクリル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレートなどのアクリレート系バインダ;ポリアミドイミド;ポリテトラフルオロエチレン;ポリ酸化エチレン;ポリピロール;リチウム−ナフィオン;及びスチレンブタジエンゴム系ポリマー;からなる群から選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。
【0036】
導電剤は、カーボンブラック、炭素ファイバ及び黒鉛のような炭素系導電剤;金属ファイバのような導電性ファイバ;フッ化カーボン粉末、アルミニウム粉末及びニッケル粉末のような金属粉末;酸化亜鉛及びチタン酸カリウムのような導電性ウィスカ;酸化チタンのような導電性金属酸化物;及びポリフェニレン誘導体などの伝導性高分子;からなる群から選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。
【0037】
負極集電体は、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンなどからなる群から選択された少なくとも1つの金属を含んでもよい。負極活物質部は、負極活物質、バインダ及び導電剤を含んでもよい。
【0038】
負極活物質は、リチウムとの合金化、またはリチウムの可逆的な吸蔵及び放出が可能な物質から形成されてもよい。例えば、負極活物質は、金属、炭素系材料、金属酸化物及びリチウム金属チッ化物からなる群から選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。
【0039】
該金属は、リチウム、ケイ素、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、銀、金、亜鉛、カドミウム、水銀、銅、鉄、ニッケル、コバルト及びインジウムからなる群から選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。
【0040】
該炭素系材料は、黒鉛、黒鉛炭素ファイバ、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、ポリアセン、ピッチ系炭素ファイバ及び難黒鉛化性炭素(hard carbon)からなる群から選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。
【0041】
該金属酸化物は、リチウムチタン酸化物、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化ニオブ、酸化鉄、酸化タングステン、酸化スズ、非晶質スズ複合酸化物、シリコンモノオキサイド、酸化コバルト及び酸化ニッケルからなる群から選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【0042】
該バインダ及び導電剤は、それぞれ正極活物質部に含まれたバインダ及び導電剤と同一のものを使用することができる。
【0043】
セパレータ130は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、及びポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)との共重合体(co-polymer)からなる群から選択されるいずれか1つの基材に、ポリフッ化ビニリデン−ヘクサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP co-polymer)をコーティングすることによって製造されるが、それらに限定されるものではない。
【0044】
電極組立体110には、第1電極タブ118と、第2電極タブ128とが付着される。具体的には、複数個積層された第1無地部116及び第2無地部126には、それぞれ第1電極タブ118と第2電極タブ128とが溶接などによって付着される。
【0045】
電極組立体100は、第1電極層110、セパレータ130、及び第2電極層120の一端部を互いに固定する固定部材140をさらに含んでもよい。固定部材140は、一例として、第1無地部116とセパレータ130との間、及びセパレータ130と第2無地部126との間の接着剤、または接着剤が塗布されたテープでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0046】
固定部材140は、第1電極層110、セパレータ130、及び第2電極層120の一端部のみを互いに固定する。従って、固定部材140が形成されていない領域において、電極組立体100は、第1電極層110、セパレータ130、及び第2電極層120の間のスリップによってベンディングが可能になり、電極組立体100の反復的なベンディング運動時にも、固定部材140によって、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120の相対的位置が維持される。
【0047】
一方、固定部材140は、電極組立体100の長手方向を基準に、第1電極タブ118及び第2電極タブ128が配置された側と同一の側に形成されることが望ましい。
【0048】
固定部材140が形成されていない、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120の他端部は、電極組立体100のベンディング時、固定部材140が形成された、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120の一端部より相対的な位置変化が大きくなる。一方、第1電極タブ118は、複数の第1無地部116と接合され、第2電極タブ128は、複数の第2無地部126と接合されるものであり、第1電極タブ118と第2電極タブ128は、実質的に、第1電極層110と第2電極層120とをそれぞれ固定する固定手段として作用することができる。
【0049】
従って、固定部材140が、電極組立体100の長手方向を基準に、第1電極タブ118及び第2電極タブ128が配置された側と反対側に形成された場合は、電極組立体100のベンディング時、第1電極タブ118及び第2電極タブ128と、固定部材140との間で、第1電極層110及び/または第2電極層120の内部的な反り現象が発生し、固定部材140の一部が破壊され、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120の間の整列が維持され難くなる。
【0050】
電極組立体100は、際外部面に、保護層(図示せず)をさらに含んでもよい。保護層(図示せず)は、電極組立体100がベンディングするとき、第1電極層110、セパレータ130または第2電極層120に、しわなどが発生することを防止することができる。すなわち、電極組立体100が反れば、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120は、しわを発生させ、圧縮ストレスを緩和する傾向を有するが、保護層(図示せず)は、第1電極層110、セパレータ130または第2電極層120に、しわのように、曲率半径が小さい変形が起きようとするときにそれを抑え、さらに大きい変形が起きることを防止し、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120が受けるストレスを緩和させることができる。
【0051】
そのように、保護層(図示せず)が、第1電極層110、セパレータ130または第2電極層120に、しわなどが発生する現象を防止するために、保護層(図示せず)の反り剛性(bending stiffness)は、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120の平均反り剛性より大きい値を有することができる。例えば、保護層(図示せず)の反り剛性は、第1電極層110、セパレータ130及び第2電極層120の平均反り剛性の約1.5倍以上の値を有することができる。
【0052】
また、保護層(図示せず)は、電極組立体100の反りに大きい影響を与えないように、一定剛性と共に、ある程度の柔軟性を有した物質で形成してもよい。例えば、保護層(図示せず)は、高分子フィルム、ラミネートされた高分子フィルム層を含むフィルム、金属ホイル、炭素を含む複合材フィルムからも形成されるが、それらに限定されるものではない。一例として、保護層(図示せず)は、約15μmないし1mmの厚みを有することができ、保護層(図示せず)の引っ張り弾性率(tensile modulus of elasticity)は、0.5GPaないし300GPaでもよい。
【0053】
ガスケット200は、電極組立体100のエッジを取り囲み、中央部がオープンされた状態で、内部に電極組立体100が位置することができる空間を提供し、可撓性を有する材質から形成される。従って、ガスケット200は、電極組立体100のベンディング時、電極組立体100と共に反り、それによって、可撓性二次電池10のベンディング時、発生する応力をまんべんなく分散させ、応力の集中による電極組立体100の損傷を防止することができる。
【0054】
ガスケット200の第1面には、第1密封シート310が付着され、第1面と反対面であるガスケット200の第2面には、第2密封シート320が付着される。第1密封シート310と第2密封シート320は、ガスケット200と共に、電極組立体100を密封することができる。
【0055】
第1密封シート310と第2密封シート320は、それぞれ順次に積層された、第1絶縁層、金属層及び第2絶縁層を含んでもよい。該第1絶縁層及び第2絶縁層は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロンなどによって形成され、該金属層は、アルミニウム、スチール、ステンレススチールなどから形成されるが、それらに限定されるものではない。
【0056】
例えば、第1密封シート310と第2密封シート320は、ポリプロピレン(PP)によって形成された第1絶縁層、アルミニウムによって形成された金属層、及びポリエチレンテレフタレート(PET)によって形成された第2絶縁層の3層構造からもなり、第1密封シート310と第2密封シート320との第1絶縁層が、それぞれガスケット200と接するように配置してもよい。
【0057】
該第1絶縁層は、一例として、熱融着によって、ガスケット200と付着される。そのとき、第1絶縁層とガスケット200との熱融着効率及び接合力を向上させるために、ガスケット200は、第1絶縁層と溶融点の差が50℃以下である材質から形成されてもよい。一例として、ガスケット200は、第1絶縁層と同一材質からも形成することができる。
【0058】
一方、ガスケット200は、可撓性二次電池10のベンディング時、少なくともガスケット200の反り領域に凹凸パターン202を含んでもよい。凹凸パターン202は、山及び谷が電極組立体100の長手方向に沿って反復して連続的に配置された構成を有することができる。一例として、凹凸パターン202は、波状でもよいが、それに限定されるものではない。
【0059】
凹凸パターン202は、第1密封シート310が付着される第1面、第2密封シート320が付着される第2面、及び第1面と第2面とをつなぐ1対の側面のうち少なくともいずれか一つに形成される。従って、凹凸パターン202が形成された領域において、ガスケット200は、厚み及び幅のうち少なくともいずれか一つが、電極組立体100の長手方向に沿って変化してもよい。
【0060】
一例として、
図1は、凹凸パターン202が、ガスケット200の第1面と第2面とに規則的に形成された例を図示している。それにより、ガスケット200の厚みは、電極組立体100の長手方向に沿って連続的に変化し、可撓性二次電池10のベンディングを容易にし、可撓性二次電池10のベンディング時、発生する応力をまんべんなく分散させることができる。また、可撓性二次電池10のベンディング時、第1密封シート310と第2密封シート320との変形が容易に誘導されるので、可撓性二次電池10の信頼性が向上する。
【0061】
図4は、
図1のガスケット200の変形例を図示しているが、
図4のガスケット200Bは、凹凸パターン202が部分的に異なるピッチを有して形成された例を図示している。すなわち、ガスケット200Bの反り領域内の中心部A1に形成された凹凸パターン202が、外郭部A2に形成された凹凸パターン202より稠密な構成を有することができる。中心部A1は、外郭部A2に比べ、ガスケット200Bの変形がさらに大きく起こる領域において、中心部A1の凹凸がさらに稠密に形成されることにより、中心部A1に応力が集中する現象を効果的に緩和させることができる。
【0062】
また、
図5は、
図1のガスケット200の他の変形例を図示しているが、
図5のガスケット200Cは、第1面と第2面とに形成された第1凹凸パターン202と、第1面と第2面とをつなぐ1対の側面のうち内側面に、第2凹凸パターン204と、を含む例を図示している。すなわち、
図5のガスケット200Cは、
図1のガスケット200に比べ、第2凹凸パターン204をさらに含み、ガスケット200Cは、厚みと幅とが電極組立体100の長手方向に沿って変化してもよい。そのように、第2凹凸パターン204をさらに含めば、ガスケット200Cの変形がさらに容易に起こり、それによって、可撓性二次電池10のベンディング時、発生する応力をさらに効果的に分散させることができる。
【0063】
一方、図面とは異なり、ガスケット200Cは、第2凹凸パターン204のみを含むこともできる。すなわち、ガスケット200Cの第1面と第2面は、平坦な状態を維持することができ、それによって、ガスケット200C、並びに第1密封シート310及び第2密封シート320の接合力及び密封力にすぐれることになる。また、
図5のガスケット200Cは、
図4のように、ガスケット200Cの変形がさらに大きく起こる領域で、第1凹凸パターン202及び/または第2凹凸パターン204が、他の領域に比べ、さらに稠密に形成されてもよい。
【0064】
再び
図1を参照すれば、ガスケット200の厚みは、電極組立体100の厚みの80%ないし120%に形成され、第1密封シート310及び第2密封シート320に曲折部位が形成されることを防止することができる。ここで、電極組立体100の長手方向に沿って、ガスケット200の厚みが変化する場合、前記ガスケット200の厚みは、平均厚を意味する。
【0065】
第1密封シート310及び第2密封シート320に、曲折部位、すなわち、折れ部位が形成された場合は、可撓性二次電池10のベンディング時、第1密封シート310及び第2密封シート320に形成された曲折部位に応力が集中し、第1密封シート310及び第2密封シート320に裂けのような損傷が誘発される。
【0066】
しかし、本発明によれば、ガスケット200の厚みが、電極組立体100の厚みの80%ないし120%に形成されることにより、二次電池10のベンディング時、第1密封シート310及び第2密封シート320の特定部位に応力が集中する現象を防止し、応力をまんべんなく分散させることができるので、可撓性二次電池10の安定性が向上する。
【0067】
以下では、可撓性二次電池10の製造方法について簡略に説明する。
【0068】
まず、ガスケット200の第2面上に、第2密封シート320を付着する。第2密封シート320は、第1絶縁層がガスケット200に向くように配置された後、第1絶縁層とガスケット200とが熱融着することにより、ガスケット200の第2面上に付着する。
【0069】
次に、電極組立体100を、ガスケット200の内部空間に配置した後、第1密封シート310をガスケット200の第1面に付着させる。第1密封シート310の付着方法は、第2密封シート320の付着方法と同一である。
【0070】
一方、電極組立体100の第1電極タブ118と第2電極タブ128は、ガスケット200と第1密封シート310との間を介して外部に引き出され、ガスケット200及び第1密封シート310との接合力の向上、及び第1電極タブ118と第2電極タブ128との短絡を防止するために、ガスケット200と重畳された、第1電極タブ118と第2電極タブ128との外面には、絶縁フィルム150が付着されてもよい。
【0071】
以上では、第2密封シート320が、ガスケット200にまず付着された後、第1密封シート310が付着された例について説明したが、それとは異なり、第1密封シート310がまず付着されてもよく、他の例として、ガスケット200内に、電極組立体100が配置された後、第1密封シート310と第2密封シート320とが同時にまたは順次に、ガスケット200に付着されもする。
【0072】
そのように、本発明による可撓性二次電池10は、ガスケット200によって、電極組立体100の収容空間を確保するので、従来のように、ポーチに電極組立体100を収容するための空間を形成するドローイング加工工程を省略することができる。
【0073】
また、従来には、電極組立体100の厚みが増大すれば、電極組立体100の厚みほどの深みを有するように、ドローイング加工深さが増大して、それによって、ポーチに亀裂などが発生することがあったが、本発明による可撓性二次電池10は、電極組立体100の厚みによって、ガスケット200の厚みが自由に形成されるので、容量が大きい可撓性二次電池10を容易に製造することができる。
【0074】
それだけでなく、ガスケット200は、可撓性を有する材質から形成され、電極組立体100と共にベンディングされ、ガスケット200の反り領域に凹凸パターンを含むので、可撓性二次電池10が、ベンディング時に発生する応力をまんべんなく分散させ、可撓性二次電池10がベンディングを反復しても、可撓性二次電池10の安定性及び信頼性を維持させることができる。
【0075】
一方、下記の表1は、比較例1と比較例2との可撓性二次電池に対して、それぞれ25mmの曲率半径を有するように、1,000回及び2,000回ずつベンディングを反復させた後、それらの容量維持率を比較した結果である。ここで、比較例1は、ドローイング加工工程によって、ポーチに電極組立体100を収容することができる収容部を形成した後、収容部外郭で、ポーチを熱融着によって密封し、可撓性二次電池を形成した場合であり、比較例2は、
図1の可撓性二次電池10で、ガスケット200が凹凸パターンを含まない場合である。
【0077】
前記表1から分かるように、比較例1は、1,000回のベンディング後、容量残存率が75.4%に低下し、2,000回ベンディング後には、23.6%に急激に低下したということが分かる。一方、比較例2の場合は、2,000回のベンディング後にも、容量残存率が90%以上を維持するということが分かるが、それは、可撓性二次電池のベンディング時、ガスケットが共にベンディングされることにより、応力を等しく分散させ、電極組立体100の損傷を防止することができたためである。
【0078】
一方、
図6は、(A)、(B)、(C)及び(D)による可撓性二次電池に対し、それぞれ25mmの曲率半径を有するように、1,000回及び2,000回ずつベンディングを反復させた後、それらの容量維持率を比較した結果を図示した図面である。
図6の(A)は、表1の比較例2と同一の場合であり、(B)、(C)及び(D)は、本発明による実施形態を示している。
【0079】
具体的には、
図6の(A)は、前記表1の比較例2と同一に、
図1の可撓性二次電池10において、ガスケット200が凹凸パターンを含んでいない場合である。
【0080】
一方、
図6の(B)は、
図1のような可撓性二次電池10、すなわち、ガスケット200が、第1面と第2面とに、凹凸パターン202を含む場合であり、
図6の(C)は、可撓性二次電池10が、
図5のガスケット200Cを含んだ場合である。また、
図6の(D)は、
図5に図示された第2凹凸パターン204だけが形成されたガスケットを、
図1の可撓性二次電池10が含んだ場合である。
【0081】
図6から分かるように、(B)、(C)及び(D)の場合が、(A)に比べ、容量低下率がさらに小さいということが分かる。すなわち、ガスケット200が、電極組立体100の長手方向に沿って、厚み及び幅のうち少なくともいずれか一つが変化するように形成されれば、可撓性二次電池10が反復的にベンディングされるときに発生する応力をさらに効果的に分散させることができ、それによって、可撓性二次電池10の信頼性はさらに向上するということが分かる。
【0082】
図7は、
図1の可撓性二次電池の変形例を概略的に図示した分解斜視図であり、
図8は、
図7の可撓性二次電池のガスケットを概略的に図示した平面図である。
【0083】
図7及び
図8を参照すれば、可撓性二次電池20は、電極組立体100、電極組立体100のエッジを取り囲むガスケット200B、ガスケット200Bの第1面に付着された第1密封シート310、及び第1面と反対面であるガスケット200の第2面に付着された第2密封シート320を含んでいる。
【0084】
電極組立体100、第1密封シート310、及び第2密封シート320は、
図1ないし
図3にも図示して説明したところと同一であるので、反復して説明しない。
【0085】
ガスケット210は、電極組立体100のエッジを取り囲み、可撓性を有する材質から形成される。従って、可撓性二次電池20のベンディング時、ガスケット210が電極組立体100と共にベンディングされることにより、応力を等しく分散させ、電極組立体100の損傷を効果的に防止することができる。
【0086】
ガスケット210は、一側に、ガスケット210を貫通する、第1リード電極212と、第2リード電極214とを含んでもよい。第1リード電極212と第2リード電極214は、インサート射出などを介して、ガスケット210と一体的に形成される。
【0087】
第1リード電極212は、ガスケット210の内部領域で、第1電極タブ118と接合し、第2リード電極214は、ガスケット210の内部領域で、第2電極タブ128と接合することができる。第1電極タブ118は、第1無地部116と接合し、第2電極タブ128は、第2無地部126と接合された状態でもある。
【0088】
そのように、第1電極タブ118と第2電極タブ128とが、それぞれ第1リード電極212と第2リード電極214とに連結されれば、第1電極タブ118と第2電極タブ128とが曲折されていない状態で外部と連結され、第1電極タブ118と第2電極タブ128とが損傷されることを防止することができる。また、第1電極タブ118と第2電極タブ128とが、ガスケット210、及び第1密封シート310または第2密封シート320の間に位置しないので、ガスケット210、及び第1密封シート310または第2密封シート320の接合力が向上するのである。
【0089】
可撓性二次電池20の製造方法は、
図1ないし
図3で説明した可撓性二次電池10の製造方法と基本的に同一である。ただし、ガスケット210内の電極組立体100の内部空間に配置するとき、第1電極タブ118と第2電極タブ128は、それぞれ第1リード電極212と第2リード電極214とに溶接などによって付着される。
【0090】
以上、本発明の望ましい実施形態について図示して説明したが、本発明は、前述の特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を外れることなしに、当該発明が属する技術分野で当業者によって、多様な変形実施が可能であるということは言うまでもなく、そのような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されるものではない。