(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6671640
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】エピタキシャルウェーハの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20200316BHJP
C30B 29/06 20060101ALI20200316BHJP
C23C 16/24 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
H01L21/205
C30B29/06 504B
C23C16/24
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-240524(P2016-240524)
(22)【出願日】2016年12月12日
(65)【公開番号】特開2018-98323(P2018-98323A)
(43)【公開日】2018年6月21日
【審査請求日】2018年12月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000190149
【氏名又は名称】信越半導体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131048
【弁理士】
【氏名又は名称】張川 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100174377
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 健吾
(74)【代理人】
【識別番号】100161975
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 恵太
(72)【発明者】
【氏名】須田 一成
(72)【発明者】
【氏名】小林 武史
【審査官】
鈴木 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−135230(JP,A)
【文献】
米国特許第05786027(US,A)
【文献】
特開昭60−037121(JP,A)
【文献】
特開平05−226362(JP,A)
【文献】
特表2006−524429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00−16/56
C30B 1/00−35/00
H01L 21/205
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/469
H01L 21/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジクロロシランとモノシランが混合したガスを原料ガスとしてシリコン単結晶基板にシリコンエピタキシャル層を気相成長する工程を備え、
前記気相成長する工程は、前記混合したガスにおける前記モノシランの混合比率が3%以上30%以下であり、0.01mоl/min以上0.1mоl/min以下の前記原料ガスを前記シリコン単結晶基板に供給することを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項2】
前記気相成長する工程は、前記混合したガスにおける前記モノシランの混合比率が10%以上30%以下である前記原料ガスを使用する請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【請求項3】
前記気相成長する工程は、0.05mоl/min以上0.1mоl/min以下の前記原料ガスを前記シリコン単結晶基板に供給する請求項1又は2に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコン単結晶基板の表面に気相成長法によりエピタキシャル層を形成したエピタキシャルウェーハが電子デバイスに広く使用されている。シリコン単結晶基板上にエピタキシャル層を成長する際に使用する原料ガスとしては、例えば、四塩化シリコン、トリクロロシラン、ジクロロシラン、モノシランの4種類が挙げられる。この中で工業的に使用されている原料ガスは、主にトリクロロシランである。また、一部では、ジクロロシラン、モノシランなどの低温でエピタキシャル層を気相成長させることが可能な原料ガスが用いられている。
【0003】
原料ガスにジクロロシランを用いる場合は、800℃〜1100℃程度の成長温度にしてシリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長するのが一般的である。成長温度を800℃より低温にするとエピタキシャル層の成長速度が物足りなくなる。また、成長温度を1100℃より高温にすると原料ガスの気相反応(気相分解反応)が過剰となることでパーティクルが発生する。このパーティクルはエピタキシャル成長中にエピタキシャル層に取り込まれ、エピタキシャル層に結晶欠陥をもたらす。よって、成長温度を1100℃より高温とするとエピタキシャル層に生じる結晶欠陥(以下、「エピ欠陥」とする。)の数(以下、「エピ欠陥数」とする。)が増大する。また、原料ガスにジクロロシランを用いる場合にエピタキシャル成長をする炉内を200tоrrより高くすると、上記と同様に原料ガスの気相反応が過剰となり、エピ欠陥数が増大する。そのため、一般に炉内を、例えば、200tоrr以下に減圧させた状態にしなければならない。
【0004】
ジクロロシランはトリクロロシランより低温で分解するため、シリコン単結晶基板にエピタキシャル層を成長させる原料ガスにジクロロシランを用いると低温の成長温度でエピタキシャル層を成長することが可能である。このような低温でエピタキシャル層が成長したエピタキシャルウェーハにおいては、表面のヘイズレベルの低減、スリップの低減、及び汚染レベルの低減などの効果が期待できる。その一方で、ジクロロシランを原料ガスに用いて低温でエピタキシャル層を成長すると、エピタキシャル層の成長速度が低く、エピタキシャルウェーハの生産性が低下する。そこで、成長速度を高めるために、ジクロロシランを高濃度にしたり、エピタキシャル成長の成長温度を高温にしたりすることが考えられる。しかし、いずれも原料ガスの気相分解を促進させる傾向があるため、エピ欠陥数が増大する可能性がある。
【0005】
近年では、電子デバイスが微細化されており、測定可能なパーティクルの大きさが微小になっている。それに伴い、製品としてのエピタキシャルウェーハに要求される保証内容(製品保証の内容)が厳しくなっている。例えば、基準値を超える大きさのエピ欠陥及びエピ欠陥数がないことを保証する場合には、その基準値となるエピ欠陥の大きさとエピ欠陥数の値が小さくなる傾向にある。よって、上述のようにジクロロシランを高濃度にしたり、エピタキシャル成長の成長温度を高温にしたりするのでは、エピタキシャルウェーハの品質を現状より悪化させる可能性があり、ふさわしくない。そのため、ジクロロシランを原料ガスに用いたエピタキシャルウェーハの製造方法においては、エピタキシャルウェーハの品質の維持及び生産性の向上を両立させることが課題となっている。
【0006】
例えば、特許文献1には、トリクロロシラン及びジクロロシランの混合ガスを原料ガスにして低温の成長温度でエピタキシャル層を成長するエピタキシャルウェーハの製造方法が開示されている。特許文献1では、原料ガスに上記の混合ガスを用いることでウェーハのフラットネス品質を維持することが可能となる。そして、成長温度を低温にすることでヘイズレベルを低減することが可能となる。
【0007】
また、例えば、特許文献2には、モノシラン及びジクロロシランの混合ガスを用いて選択エピタキシャル成長をする方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第5516158号公報
【特許文献2】特表2009−545884号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2では、混合ガスを用いることで選択エピタキシャル成長時の選択率を維持することを可能にしている。しかし、特許文献2では、選択エピタキシャル成長時の反応温度が800℃未満かつ原料ガス量が100sccm以下に限定されている。
【0010】
本発明の課題は、エピタキシャル層の品質を維持することが可能となるとともにエピタキシャル層の成長速度を向上させることが可能となるエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することにある。
【0011】
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、
ジクロロシランとモノシランが混合したガスを原料ガスとしてシリコン単結晶基板にシリコンエピタキシャル層を気相成長する工程を備え、
気相成長する工程は、混合したガスにおけるモノシランの混合比率が3%以上50%未満である原料ガスを使用することを特徴とする。
【0012】
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、ジクロロシランとモノシランを混合したガスにおけるモノシランの混合比率が3%以上50%未満である原料ガスを用いてエピタキシャル成長をする。これにより、エピタキシャル層の品質を維持しつつエピタキシャル層の成長速度を向上させることが可能となる。これは、モノシランの混合比率を3%以上30%以下にするとより効果的となる。また、シリコン単結晶基板に供給する原料ガスは0.01mоl/min以上0.1mоl/min以下で供給すると、エピタキシャル層の品質を維持するとともに、エピタキシャル層の成長速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】実施例1及び比較例1においてジクロロシランとモノシランの混合ガスによりエピタキシャル層を成長した成長速度の増加率(ジクロロシランのみでエピタキシャル層を成長した場合の成長速度に対する増加率(%))を示した表。
【
図2】実施例2及び比較例2においてジクロロシランとモノシランの混合比率を変えて作製したエピタキシャルウェーハに生じたエピ欠陥数(個/ウェーハ)を示す表。
【
図3】実施例3及び比較例3において原料ガスの量(mоl/min)を変えて作製したエピタキシャルウェーハに生じたエピ欠陥数(個/ウェーハ)を示す表。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法の一例として、シリコン単結晶基板にシリコンエピタキシャル層を成長してシリコンエピタキシャルウェーハを製造する方法を説明する。以下の説明においては、シリコン単結晶インゴットから切り出して所定の処理がされた基板に気相成長をする周知の枚葉式の気相成長装置を使用してエピタキシャルウェーハを製造する方法を説明する。
【0015】
周知の気相成長装置によりシリコンエピタキシャルウェーハを製造するにはエピタキシャル層を成長させる成長用基板となるシリコン単結晶基板(以下、「基板W」とする。)を作製する。例えば、石英るつぼに多結晶シリコンと抵抗率を調整するためにドーパントを入れて溶融させた溶融液の液面に種結晶シリコン棒を漬けて引き上げてシリコン単結晶インゴットを作製する。次に、作製したシリコン単結晶インゴットを切り出し、切り出したウェーハに粗研磨、エッチング、研磨などを施して表面に鏡面加工がされた状態の基板Wを作製する。
【0016】
作製された基板Wは周知の気相成長装置に搬送される。気相成長装置により基板Wの主表面上にエピタキシャル層が気相成長される(成長工程)。成長工程では、基板Wの主表面上に原料ガスを供給してエピタキシャル層を成長する。原料ガスとしては、ジクロロシランとモノシランを混合した混合ガスが用いられる。混合ガス中におけるモノシランの割合は3%以上50%未満である。具体的には、混合ガス全体を100%とした場合に、モノシランの割合(混合比率)が3%以上50%未満である。好ましくは、モノシランの混合比率は3%以上30%以下である。また、成長工程中に基板Wに供給される原料ガスの量は、0.01mоl/min以上0.1mоl/min以下である。好ましくは、原料ガスの量は、0.05mоl/min以上0.1mоl/min以下である。成長工程においては、原料ガスとともに、原料ガスを希釈化するキャリアガスとドーパントガスを800℃以上〜1100℃以下に加熱された基板Wに供給して基板Wにエピタキシャル層を成長する。このようにして基板Wにエピタキシャル層を成長し、シリコンエピタキシャルウェーハが製造される。
【0017】
以上、基板Wにエピタキシャル層を成長してエピタキシャルウェーハを製造する一連の流れを説明した。本実施態様では、成長工程で基板W上にエピタキシャル層を成長させる原料ガスにジクロロシランとモノシランを混合したガスを用いる。具体的には、ガス全体を100%とした場合に、モノシランの割合が3%以上50%未満となる原料ガスを用いる。これにより原料ガスにジクロロシランのみを使用する場合よりも基板W上に成長するエピタキシャル層の成長速度を向上させることが可能になる。そして、原料ガスにジクロロシランのみを用いた場合と同じような品質となるエピタキシャルウェーハを製造することが可能となる。
【実施例】
【0018】
本発明の効果を確認するために以下の実験を行った。以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0019】
(実施例)
実施例では複数の基板Wとして、直径300mm、結晶面方位(100)、導電型P型のシリコン単結晶ウェーハを用意した。続いて、枚葉式の周知の気相成長装置により用意した基板Wにエピタキシャル層を成長してエピタキシャルウェーハを作製した。
【0020】
実施例1では、作製されたエピタキシャルウェーハからエピタキシャル層の成長速度Vを算出した。具体的には、作製したエピタキシャルウェーハからエピタキシャル層の膜厚を測定し、測定した膜厚をエピタキシャル層の成長(成膜)時間で除法した値を成長速度Vとして算出した。また、原料ガスにジクロロシランのみを用いること以外は上記と同様に成長したエピタキシャル層の成長速度(基準値)を算出した。そして、その基準値に対して上記の成長速度Vの増加率(%)を算出した。なお、成長速度Vを算出するのに必要となるエピタキシャル層の膜厚は、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR(Fourier Transform InfraRed)法)を用いて測定した。
【0021】
実施例1では、ジクロロシランとモノシランの混合ガス(原料ガス)中におけるモノシランの混合比率を変えるとともに、成長工程中に供給する原料ガス量を変えてエピタキシャル層を成長してエピタキシャルウェーハを作製し、各エピタキシャルウェーハからエピタキシャル層の成長速度Vの増加率(%)を算出した。具体的には、原料ガス中におけるモノシランの混合比率を3%、10%、30%、50%の4通りにし、原料ガスの量を0.01mоl/min、0.05mоl/min、0.10mоl/minの3通りにし、計12通りの条件でエピタキシャルウェーハを作製し、成長速度Vの増加率(%)を算出した。
【0022】
実施例2及び3では、実施例1と同様にして作製した各エピタキシャルウェーハのエピタキシャル層に生じた結晶欠陥(エピ欠陥)を評価した。具体的には、KLA Tencor社製のパーティクルカウンタSP2のDCO(Darkfield Composite Oblique)モード46nmupによりエピ欠陥を評価した(46nm以上の大きさのものをエピ欠陥として評価した)。
【0023】
実施例2では、原料ガスの量を0.05mоl/minに固定して原料ガス中のモノシランの混合比率を3%、10%、30%、50%の各比率でそれぞれ複数枚のエピタキシャルウェーハを作製した。そして、作製した各エピタキシャルウェーハのエピ欠陥を評価し、各混合比率におけるエピ欠陥数(個/ウェーハ)の平均を算出した。
【0024】
実施例3では、原料ガス中のモノシランの混合比率を10%に固定して原料ガスの量を0.01mоl/min、0.05mоl/min、0.10mоl/minの各量でそれぞれ複数枚のエピタキシャルウェーハを作製した。そして、作製した各エピタキシャルウェーハのエピ欠陥を評価し、原料ガスにおける各量におけるエピ欠陥数(個/ウェーハ)の平均を算出した。
【0025】
(比較例)
比較例1では、原料ガスの量を0.005mоl/minに固定して原料ガス中のモノシランの混合比率を3%、10%、30%、50%の各比率にする以外は実施例1と同様にエピタキシャルウェーハを作製した。そして、実施例1と同様に各エピタキシャルウェーハから成長速度の増加率(%)を算出した。また、比較例1では、モノシランの混合比率を1%に固定して原料ガスの量を0.005mоl/min、0.01mоl/min、0.05mоl/min、0.10mоl/minの各量にしてエピタキシャルウェーハを作製した。そして、実施例1と同様に各エピタキシャルウェーハから成長速度の増加率(%)を算出した。
【0026】
比較例2では、原料ガス中のモノシランの混合比率を60%にする以外は実施例2と同様にして複数枚のエピタキシャルウェーハを作製した。そして、作製した各エピタキシャルウェーハのエピ欠陥を評価し、エピ欠陥数(個/ウェーハ)の平均を算出した。なお、以下において「(個/ウェーハ)」を「(個)」とする。
【0027】
比較例3では、原料ガスの量を0.2mоl/minに固定する以外は実施例3と同様にして複数枚のエピタキシャルウェーハを作製した。そして、作製した各エピタキシャルウェーハのエピ欠陥を評価し、エピ欠陥数(個)の平均を算出した。
【0028】
実施例1及び比較例1における成長速度の増加率(%)が
図1に示される。実施例1の増加率(%)が符号E1で示され、比較例1の増加率(%)が符号C1で示される。実施例1では、原料ガスの量を0.01mоl/minに固定した場合における成長速度の増加率(%)は、モノシランの混合比率3%、10%、30%、50%の順に5.1%、15.0%、45.0%、75.0%となった。同様に原料ガスの量を0.05mоl/minに固定した場合は、5.6%、15.7%、47.1%、78.6%となり、原料ガスの量を0.10mоl/minに固定した場合は、5.8%、18.0%、54.0%、90.0%となった。それに対し、比較例1では、原料ガスの量を0.005mоl/minに固定した場合における成長速度の増加率(%)は、モノシランの混合比率1%、3%、10%、30%、50%の順に0.0%、0.1%、0.3%、0.7%、1.7%となった。また、モノシランの混合比率を1%に固定した場合における成長速度の増加率(%)は、原料ガスの量0.01mоl/min、0.05mоl/min、0.10mоl/minの順に1.5%、1.6%、1.8%となった。したがって、原料ガスの量が0.01mоl/min以上0.1mоl/min以下、かつ、モノシランの混合比率が3%以上50%以下(又は未満)の範囲において成長速度の増加率(%)が5%以上となった。よって、このような条件でエピタキシャル層を成長することにより、原料ガスにジクロロシランのみを用いる場合に比べてエピタキシャル層の成長速度を向上させることができた。
【0029】
実施例2及び比較例2におけるエピ欠陥数(個)が
図2に示される。実施例2のエピ欠陥数(個)が符号E2で示され、比較例2のエピ欠陥数(個)が符号C2で示される。実施例2では、原料ガスの量を0.05mоl/minに固定した場合におけるエピ欠陥数(個)は、モノシランの混合比率3%、10%、30%、50%の順に3.1(個)、2.5(個)、2.7(個)、8.4(個)となった。それに対し、実施例2のモノシランの混合比率を60%にした比較例2では、エピ欠陥数(個)は26.3(個)となった。そのため、原料ガスの量が0.05mоl/minにおいてモノシランの混合比率を3%以上50%以下(又は未満)にすることで、エピ欠陥数を10(個)以下にすることができる。同様にモノシランの混合比率を3%以上30%以下にすることで、エピ欠陥数を4(個)以下にすることができる。したがって、モノシランの混合比率が50%以下(又は未満)にすることで、エピタキシャルウェーハの品質を維持することが可能である。
【0030】
実施例3及び比較例3におけるエピ欠陥数(個)が
図3に示される。実施例3のエピ欠陥数(個)が符号E3で示され、比較例3のエピ欠陥数(個)が符号C3で示される。実施例3では、モノシランの混合比率を10%に固定した場合におけるエピ欠陥数(個)は、原料ガスの量0.01mоl/min、0.05mоl/min、0.1mоl/minの順に3.0(個)、2.5(個)、2.4(個)となった。それに対し、実施例3の原料ガスの量を0.2mоl/minにした比較例3では、エピ欠陥数は12.5(個)となった。そのため、原料ガス中のモノシランの混合比率が10%において、原料ガスの量を0.01mоl/min以上0.1mоl/min以下にすることで、エピ欠陥の個数を10個以下にすることができ、エピタキシャルウェーハの品質を維持することが可能である。
【0031】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその具体的な記載に限定されることなく、例示した構成等を技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせて実施することも可能であるし、またある要素、処理を周知の形態に置き換えて実施することもできる。