特許第6672311号(P6672311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6672311(チオ)リン酸トリアミド並びにアミン及び着色剤などのさらなる化合物を含むウレアーゼ阻害作用が改善された組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6672311
(24)【登録日】2020年3月6日
(45)【発行日】2020年3月25日
(54)【発明の名称】(チオ)リン酸トリアミド並びにアミン及び着色剤などのさらなる化合物を含むウレアーゼ阻害作用が改善された組成物
(51)【国際特許分類】
   C08L 79/02 20060101AFI20200316BHJP
   C08L 77/04 20060101ALI20200316BHJP
   C08L 71/02 20060101ALI20200316BHJP
   C05G 3/90 20200101ALI20200316BHJP
   C08K 5/5399 20060101ALI20200316BHJP
   C08K 5/20 20060101ALI20200316BHJP
【FI】
   C08L79/02
   C08L77/04
   C08L71/02
   C05G3/08ZBP
   C08K5/5399
   C08K5/20
【請求項の数】16
【全頁数】145
(21)【出願番号】特願2017-533955(P2017-533955)
(86)(22)【出願日】2015年12月22日
(65)【公表番号】特表2018-505935(P2018-505935A)
(43)【公表日】2018年3月1日
(86)【国際出願番号】IB2015059864
(87)【国際公開番号】WO2016103168
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2018年12月19日
(31)【優先権主張番号】14200088.4
(32)【優先日】2014年12月23日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュミット,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ツェルラ,ヴォルフラム
(72)【発明者】
【氏名】パスダ,グレゴール
(72)【発明者】
【氏名】ヴィッセマイアー,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ラング,トビアス
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー,カール−ハインリッヒ
(72)【発明者】
【氏名】バーン,ツォルタン
(72)【発明者】
【氏名】スタール,マールテン
(72)【発明者】
【氏名】アルテンホフ,アンスガー ゲレオン
(72)【発明者】
【氏名】モラヴィ,キアン
(72)【発明者】
【氏名】エベルト,ゾフィーア
(72)【発明者】
【氏名】フレイシェル,オリヴィエ
【審査官】 堀 洋樹
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第08888886(US,B1)
【文献】 中国特許出願公開第101157588(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第103896672(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第102557814(CN,A)
【文献】 特表2016−526526(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L
C08K
C05G
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を含む組成物:
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2は、Hであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
並びに
(L1)以下の(L14)及び(L29)からなる群から選択される、少なくとも1つのアミン:
(L14)一般式(V)によるポリエチレンイミン
【化1】
(これは、200〜1,000,000g/molの平均モル質量(MW)を有しており、ここで、
R1〜R6は、互いに独立して、水素、線状又は分岐状C1〜C20-アルキル、-アルコキシ、-ポリオキシアルキレン、-ポリオキシエチレン、-ヒドロキシアルキル、-(アルキル)カルボキシ、-ホスホノアルキル、-アルキルアミノラジカル、C2〜C20-アルケニルラジカル又はC6〜C20-アリール、-アリールオキシ、-ヒドロキシアリール、-アリールカルボキシ又は-アリールアミノラジカルであり、これらは、場合によりさらに置換されており、
R2、R3及びR5は、互いに独立して、場合により、それぞれ追加的にさらなるポリエチレンイミンポリマー鎖であってもよく、
R1は、場合により、NR3R4又はNH2ラジカルであってもよく、
x、y及びzは、互いに独立して、0又は整数であり、x、y及びzの合計は、平均モル質量が指定範囲にあるように選択されなければならない)
(L29)ポリリシン
【請求項2】
混合物(A)が、N-n-ブチルチオリン酸トリアミド(NBPT)及び/又はN-n-プロピルチオリン酸トリアミド(NPPT)を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(D)一般式(III)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32は、H若しくはアルキルであり、
R33は、H若しくはアルキルであるか、又は
R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つのアミドをさらに含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
(D)が、乳酸、クエン酸、酒石酸、リシノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸をベースとするN,N-ジアルキルアミド、又はそれらの混合物である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
アミン(L1)が、ラジカルR2〜R6のうちの少なくとも1つがポリオキシアルキレンラジカルである、一般式(V)によるポリエチレンイミン(L15)である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
アミン(L1)が、
(L613)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L614)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L615)NH単位あたり0.85〜0.95EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L616)NH単位あたり0.85〜0.95PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L619)ポリトリエタノールアミン
からなる群から選択されるポリエチレンイミン(L15)である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項7】
アミン(L1)が、ポリリシン(L29)である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項8】
(C)以下からなる群から選択される少なくとも1つのアミン
(C1)ポリアミンポリマー(アミン(L1)を除く)、並びに
(C2)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミン、
(C3)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン、並びに
(C4)少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有するアミン、並びに
(C5)環原子として少なくとも1個の酸素原子を含有しており、かつさらなるアルコキシ基を含有しない、飽和又は不飽和複素環式アミン
をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
(C)が、(C1)ポリエチレンイミン(一般式(V)によるポリエチレンイミンを除く)
である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
(C)が、(C2)ビス(ヒドロキシエチル)-イソプロパノールアミン(DEIPA)、及び1,1'-((2-ヒドロキシエチル)イミノ)ジプロパン-2-オールからなる群から選択されるアミン
である、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
(E)水性媒体中で解離性ではない、少なくとも2つのヒドロキシ基を含むアルコールをさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
(E)プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール)をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
(K1)以下からなる群から選択されるアミン
(L211)メチルジエタノールアミン
(L212)テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
(L213)トリメチルアミノエチルエタノールアミン
(L214)N,N,N',N'-テトラメチル-1,6-ヘキサンジアミン
(L215)N,N',N"-トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン、及び
(L216)2,2'-ジモルホリニルジエチルエーテル
をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
(L217)トリエタノールアミン
(L218)トリプロパノールアミン
(L219)ジイソプロパノールアミン
(L220)トリイソプロパノールアミン
(L221)ジエタノールアミン、又は
(L222)メチルジプロパノールアミン
からなる群から選択されるアミンをさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
DMSOをさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール)とDMSOとの混合物をさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本質的に、(チオ)リン酸トリアミド及びさらなる化合物を含むウレアーゼ阻害作用が改善された組成物、並びに窒素含有肥料用の添加物又はコーティング材料としてのこのような組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
世界的に、施肥に使用される窒素の主要量は、尿素又は尿素含有肥料の形態で使用されており、その量はさらに増える一方である。しかし、尿素は、それ自体、あるとしてもほとんど吸収されない窒素の形態をしており、土壌の至る所に存在している酵素であるウレアーゼによって、比較的、迅速に加水分解されて、アンモニア及び二酸化炭素を形成する。この過程において、ある種の環境では、アンモニアガスが大気に放出され、次に、土壌では植物にとってもはや利用することができず、これにより施肥の効率が低下する。
【0003】
尿素含有肥料を使用する場合の窒素の利用度は、酵素による尿素の開裂を阻害又は低下させることが可能な物質と一緒に尿素含有肥料を散布することにより改善され得ることが知られている(一般的な総説に関しては、Kiss、S. Simihaian、M.(2002年) Improving Efficiency of Urea Fertilizers by Inhibition of Soil Urease Activity、ISBN 1-4020-0493-1、Kluwer Academic Publishers、Dordrecht、オランダを参照されたい)。最も有力な公知のウレアーゼ阻害剤には、N-アルキルチオリン酸トリアミド及びN-アルキルリン酸トリアミドがあり、これらは、例えば、EP0119487に記載されている。
【0004】
さらに、N-(n-ブチル)チオリン酸トリアミド(NBPT)及びN-(n-プロピル)チオリン酸トリアミド(NPPT)などのN-アルキルチオリン酸トリアミドの混合物を使用することができる。この混合物及びそれらの調製は、例えば、US2010/218575A1に記載されている。
【0005】
これらのウレアーゼ阻害剤は、例えば、米国特許第4,530,714号に記載されている。このクラスの化合物がウレアーゼ阻害剤として働くことができるためには、まず、対応するオキソ体に変換されなければならない。続いて、そのオキソ体をウレアーゼと反応させて、その阻害を引き起こす。
【0006】
ウレアーゼ阻害剤を尿素と一緒に土壌の表面又はその中に施用することが賢明であり、なぜなら、こうすることにより、阻害剤は肥料と一緒に土壌に接触するようになるからである。ウレアーゼ阻害剤は、尿素を造粒又はプリル化する前に、例えば、該阻害剤を溶融物に溶解することにより、尿素中に取り込ませることができる。この種の方法は、例えば、米国特許第5,352,265号に記載されている。さらなる選択肢は、ウレアーゼ阻害剤を、例えば溶液の形態で、尿素顆粒又はプリルに適用することである。
【0007】
適用するための対応する方法及び適切な溶媒は、例えば、US2010/218575A1に記載されている。他の適切な添加物、例えば、メチルジエタノールアミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N,N',N'-テトラメチル-1,6-ヘキサンジアミン、N,N',N"-トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン及び2,2'-ジモルホリニルジエチルエーテルから選択されるアミンが、US2011/0154874A1において記載されている。
【0008】
ウレアーゼ阻害剤の保存寿命には制限がある。温度が高いほど、保存寿命は短い。例えば、尿素が酷暑条件下で保存されると、ウレアーゼ阻害剤の大部分は、一般に、約4週間の保存後、分解を受けている。ウレアーゼ阻害剤が、尿素溶融物に導入される場合、その分解はそれほどではない。しかし、ウレアーゼ阻害剤により安定化された尿素を商業化する場合、ウレアーゼ阻害剤を尿素に適用すること、及び土壌へのその散布時まで、処理済み肥料を保存することが不可欠となることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的の1つは、
(i)(チオ)リン酸トリアミドの安定性を増大する、並びに/又は
(ii)(チオ)リン酸トリアミドのウレアーゼ阻害作用を増強する、並びに/又は
(iii)(チオ)リン酸トリアミドの収穫量向上作用を増大する、並びに/又は
(iv)特に、窒素含有肥料に適用する若しくは窒素含有肥料上にコーティングする前に、比較的長い保存寿命を有する、並びに/又は
(v)特に、尿素などの窒素含有肥料に適用する若しくは窒素含有肥料上にコーティングする際に、(チオ)リン酸トリアミドの安定性を高める、並びに/又は
(vi)尿素などの窒素含有肥料に適用される若しくはその上にコーティングされる(チオ)リン酸トリアミドを分解又は喪失から保護する、並びに/又は
(vii)毒物学的に異論がない、並びに/又は
(viii)(チオ)リン酸トリアミドのウレアーゼ阻害作用及び/又は活性に悪影響を及ぼさない、並びに/又は
(ix)多量の場合でさえも、容易かつ安全に、包装、輸送及び発送することができる、並びに/又は
(x)多量の場合でさえも、容易かつ安全に、土壌処理のための取り扱い及び施用が可能である、並びに/又は
(xi)いくつかの様々な組成物を様々な目的で使用する場合に、容易に識別及び区別することができる、
(チオ)リン酸トリアミドを含有する組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
並びに
(L1)さらに以下に記載されている、(L10)、(L11)、(L12)、(L13)、(L14)、(L15)、(L16)、(L17)、(L18)、(L19)、(L20)、(L21)、(L22)、(L23)、(L24)及び(L29)からなる群から選択される、少なくとも1つのアミン
を含む組成物(Q4)が見いだされた。
【0011】
したがって、
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
及び
(L2)さらに以下に記載されている、(L700)〜(L848)からなる群から選択される、少なくとも1つの着色剤
を含む組成物(Q5)が見いだされた。
【0012】
したがって、
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
並びに
(C)以下から選択される、少なくとも1つのアミン
(C1)ポリアミンポリマー、並びに
(C2)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミン、
(C3)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン、並びに
(C4)少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有するアミン、並びに
(C5)環原子として少なくとも1個の酸素原子を含有しており、かつさらなるアルコキシ基を含有しない、飽和又は不飽和複素環式アミン
を含むさらなる組成物(Q2)が見いだされた。
【0013】
したがって、
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
及び
(D)一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32は、水素若しくはアルキルであり、
R33は、水素若しくはアルキルであるか、又は
R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つのアミドを含むさらなる組成物(Q3)が見いだされた。
【0014】
さらに、本発明の組成物を溝内に及び/又は側方施肥として及び/又は広域散布として土壌に施用するステップを含む、土壌の処理方法が見いだされた。
【0015】
さらに、窒素含有肥料用の添加物又はコーティング材料としての本発明の組成物の使用が見いだされた。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】尿素の施肥における、様々な(A1)製剤により処理された、又は処理されていない尿素からのNH3ガスの喪失を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
好ましい実施形態は、特許請求の範囲及び本明細書において説明される。好ましい実施形態の組合せは、本発明の範囲内にあることが理解される。
【0018】
用語「少なくとも1つの」は、1つ、2つ、3つ又はそれ超として理解されたい。少なくとも1つのアミンを含む混合物は、例えば、1つ、2つ、3つ又はそれ超のアミンを含む混合物を指す。
【0019】
用語「土壌」は、地表面に発生する、生命体(例えば、微生物(細菌及び菌類など)、動物及び植物)及び非生命体(例えば、無機物及び有機物(例えば、様々な分解度の有機化合物)、液体及びガス)を含む、天然体として理解されるべきであり、様々な物理的、化学的、生物学的及び人為の結果として、最初の物質とは区別される土壌層位を特徴とする。農業の観点から見ると、土壌は、主に、植物にとっての定着場所及び一次的な栄養基盤(植物の生息場所)と見なされる。
【0020】
用語「肥料」は、植物及び果実の成長を促進させるために施用される化学化合物と理解されたい。肥料は、通常、土壌を介して(植物根による摂取のため)、又は葉面供給(葉による摂取のため)のどちらかで施用される。用語「肥料」は、主要な2つの分類に小さく分類することができる:a)有機肥料(腐敗した植物/動物質から構成される)及びb)無機肥料(化学物質及び無機物から構成される)。有機肥料には、堆肥、スラリー、ミミズの糞、ピート、海草、汚泥及びグアノが含まれる。緑堆肥作物もまた、土壌に栄養(とりわけ窒素)を加えるため、定期的に育成される。製造した有機肥料には、コンポスト、血粉、骨粗粉及び海草抽出物が含まれる。さらなる例は、酵素消化タンパク質、魚粉、及びフェザーミールである。前年からの分解作物残留物は、別の肥沃源である。さらに、鉱物のリン鉱石、硫酸カリ及び石灰岩などの天然鉱物も無機肥料と見なされる。無機肥料は、化学的方法(ハーバーボッシュ法など)によって、通常、製造され、やはり天然の堆積物を使用し、それらを化学的に改変する(例えば、濃縮重過リン酸石灰)。天然無機肥料には、チリ硝石、鉱物のリン鉱石及び石灰岩が含まれる。
【0021】
「堆肥」は、農業における有機肥料として使用される有機物である。その構造に応じて、堆肥は、液状堆肥、半液状堆肥、安定又は固体堆肥及びわら堆肥に分類され得る。その供給源に応じて、堆肥は、動物又は植物由来の堆肥に分類され得る。動物堆肥の一般的な形態には、糞、尿、ファームスラリー(farm slurry)(液状堆肥)又は自家堆肥(FYM)が含まれる一方、FYMは、動物の寝床として使用され得る、ある量の植物性材料(通常、わら)も含む。それから堆肥が使用され得る動物は、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウサギ、並びに海鳥及びコウモリに由来するグアノを含む。動物性堆肥が、肥料として使用される場合、その施用量は、その起源(動物のタイプ)に大きく依存する。植物堆肥は、任意の種の植物に由来し得る一方、植物はまた、植物堆肥を耕作するため、明らかに育成され(例えば、豆科植物)、これにより、土壌の構造及び肥沃度を改善することもできる。さらに、堆肥として使用される植物体は、食肉加工された反芻動物の第一胃の内容物、ホップかす(ビール醸造に由来する残留物)又は海草も含むことができる。
【0022】
本発明の組成物は、以下において、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)及び(Q5)と呼ばれる。組成物(Q2)は、(A)及び(C)、並びに場合により、以下に記載されているさらなる構成成分を含む。組成物(Q3)は、(A)及び(D)、並びに場合により、以下に記載されているさらなる構成成分を含む。組成物(Q4)は、(A)及び(L1)、並びに場合により、以下に記載されているさらなる構成成分を含む。組成物(Q5)は、(A)及び(L2)、並びに場合により、以下に記載されているさらなる構成成分を含む。
【0023】
本発明によれば、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)及び(Q5)は、それらの必須構成成分の1つとして、
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
を含む。
【0024】
(A)の一般式(I)中のXは、好ましくは硫黄である。
【0025】
(A)の一般式(I)中のR1は、好ましくは、C1〜C20-アルキル、より好ましくはC1〜C10-アルキル、最も好ましくはC2〜C7アルキル、例えばC3〜C4アルキルである。
【0026】
アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシル、2-メチルペンチル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル及びイソデシルである。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロオクチルであり、アリール基の例は、フェニル又はナフチルである。複素環式ラジカルR1R2N-の例は、ピペラジニル、モルホリニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル又はイミダゾリル基である。
【0027】
一実施形態によれば、(A)は、N-n-ブチルチオリン酸トリアミド(NBPT)である。
【0028】
別の実施形態によれば、(A)は、N-n-プロピルチオリン酸トリアミド(NPPT)である。
【0029】
別の実施形態によれば、(A)は、NBPTとNPPTとの混合物である。
【0030】
別の実施形態によれば、(A)は、一般式(I)の構造を有する少なくとも2つの異なる(チオ)リン酸トリアミドを含み、前記少なくとも2つの異なる(チオ)リン酸トリアミドは、ラジカルR1又はR2の少なくとも一方とは異なり、好ましくは、前記少なくとも2つの異なる(チオ)リン酸トリアミドの一方は、N-n-ブチルチオリン酸トリアミド(NBPT)であり、より好ましくは、前記少なくとも2つの異なる(チオ)リン酸トリアミドの他方は、N-シクロヘキシル-、N-ペンチル-、N-イソブチル-及びN-n-プロピルリン酸トリアミド、並びにN-チオリン酸トリアミドからなる群から選択される。とりわけ好ましいのは、各場合において、(A)の総重量に対して、40〜95重量%、最も好ましくは60〜85%重量%、特に好ましくは72〜80重量%の量のNBPTを含む、混合物(A)である。
【0031】
一般に、混合物(A)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。好ましくは、(A)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、85重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは60重量%以下、最も好ましくは45重量%以下、最も特に好ましくは35重量%以下、特に30重量%以下、例えば27重量%以下である。好ましくは、(A)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも4重量%、最も好ましくは少なくとも10重量%、最も特に好ましくは少なくとも15重量%、特に少なくとも20重量%、例えば少なくとも23重量%である。
【0032】
本発明によれば、以下を含む組成物(Q4)が見いだされた:
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
並びに
(L1)以下の(L10)、(L11)、(L12)、(L13)、(L14)、(L15)、(L16)、(L17)、(L18)、(L19)、(L20)、(L21)、(L22)、(L23)、(L24)及び(L29)からなる群から選択される、少なくとも1つのアミン:
(L10)一般式(IA)による脂肪族アルキレンジアミン
【0033】
【化1】
(式中、ラジカルは、以下の通り定義される:
R1及びR2は、同時に若しくはそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられているか、又は
代替として、R1及びR2は、一緒になって、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルを表し、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられており、
R3x及びR4xは、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R10は、線状又は分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール又はC3〜C8-シクロアルキルであり、
zは、値2〜20、好ましくは2〜12であり、
xは、1からzまでの値のすべてと見なすことができる指数である)
(L11)一般式(II)によるポリアルキレンアミンオリゴマー
【0034】
【化2】
(式中、ラジカルは、それぞれ以下の通り定義される:
R1、R2及びR5は、同時に若しくはそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられているか、又は
3つのラジカルR1、R2及びR5のうちの2つは、互いに共有結合して、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルを形成し、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられており、3つのラジカルR1、R2及びR5のうちの残りの1つは、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられており、
R3y及びR4yは、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R10は、線状又は分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール又はC3〜C8-シクロアルキルであり、
aは、2〜5の値であり、
bは、2〜12の値であり、
yは、1とbとの間のすべての値と見なすことができる指数である)
(L12)一般式(III)によるポリエーテルアミン:
【0035】
【化3】
(式中、ラジカルは、それぞれ以下の通り定義される:
R1及びR2は、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられている、
代替として、R1及びR2は、一緒になって、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルを表し、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R3、R4及びR5は、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R10は、線状又は分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール又はC3〜C8-シクロアルキルであり、
x、y及びzは、それぞれ独立して、値0〜100であり、x、y及びzの合計は、少なくとも2である)
(L13)以下からなる群から選択されるポリビニルアミン関連ポリマー
(L501)ポリビニルアミン、
(L502)一般式(IV)によるポリビニルアミン
【0036】
【化4】
(これは、200〜2,000,000g/molの平均モル質量(Mw)を有しており、式中、R7〜R11は、互いに独立して、
水素、線状又は分岐状C1〜C20-アルキル、-アルコキシ、-ポリオキシエチレン、-ヒドロキシアルキル、-(アルキル)カルボキシ、-ホスホノアルキル、-アルキルアミノラジカル、ホルムアミジル、ピロリドニル-、イミダゾリル基、C2〜C20-アルケニルラジカル又はC6〜C20-アリール、-アリールオキシ、o-ヒドロキシベンゾイル、フタルイミドイル、o-カルボキシアミドベンゾイル、o-(C1〜C8-アルコキシカルボニル)ベンゾイル、o-アミノベンゾイル、o-(モノ-C1〜C8-アルキルアミノ)ベンゾイル、o-(ジ-C1〜C8-アルキルアミノ)ベンゾイル、2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル又はm-ベンゾイミダゾリル-p-ヒドロキシベンゾイルラジカルであり、これらは、場合によりさらに、置換されていてもよく、sは整数であり、tは0であるか又は整数であり、sとtの合計は、平均モル質量が指定範囲内となるように選択されなければならない)
(L503)ポリアリルアミン
(L504)ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)
(L505)陽イオン性ポリビニルホルムアミド
(L506)陽イオン性ポリビニルピロリドン
(L507)陽イオン性ポリビニルアセトアミド
(L508)陽イオン性ポリビニルメチルホルムアミド
(L509)陽イオン性ポリビニルメチルアセトアミド
(L510)ポリ(ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)
(L511)ポリ(アクリル酸ジメチルアミノエチル)
(L512)ポリ(アクリル酸ジエチルアミノエチル)
(L513)ポリ(塩化アクリロイルエチルトリメチルアンモニウム)
(L514)ポリ(塩化アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム)
(L515)ポリ(塩化メタクリルアミドトリプロピルトリメチルアンモニウム)
(L516)陽イオン性ポリアクリルアミド
(L517)ポリ(ビニルピリジン)
(L518)臭化ヘキサジメトリン
(L519)ポリ(ジメチルアミン-co-エピクロロヒドリン)
(L520)ポリ(ジメチルアミン-co-エピクロロヒドリン-co-エチレンジアミン)
(L521)ポリ(アミドアミン-エピクロロヒドリン)
(L522)線状、分岐状又は超分岐状ポリアミドアミン、或いは
(L523)1,000〜200,000g/molの平均モル質量(MW)を有するポリアミドアミン
(L524)陽イオン性デンプン、又はN-ビニルホルムアミド、アリルアミン、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルピロリドン、N-メチル-N-ビニルホルムアミド、N-メチル-N-ビニルアセトアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、塩化アクリロイルエチルトリメチルアンモニウム若しくは塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムを、重合単位の形態及び所望の場合、開裂形態で含有するコポリマー、及びその塩(ポリマーが塩基性ポリマーである場合)、
(L14)一般式(V)によるポリエチレンイミン
【0037】
【化5】
(これは、200〜1,000,000g/molの平均モル質量(MW)を有しており、ここで、
R1〜R6は、互いに独立して、水素、線状又は分岐状C1〜C20-アルキル、-アルコキシ、-ポリオキシアルキレン、-ポリオキシエチレン、-ヒドロキシアルキル、-(アルキル)カルボキシ、-ホスホノアルキル、-アルキルアミノラジカル、C2〜C20-アルケニルラジカル又はC6〜C20-アリール、-アリールオキシ、-ヒドロキシアリール、-アリールカルボキシ又は-アリールアミノラジカルであり、これらは、場合によりさらに置換されており、
R2、R3及びR5は、互いに独立して、場合により、それぞれ追加的にさらなるポリエチレンイミンポリマー鎖であってもよく、
R1は、場合により、NR3R4又はNH2ラジカルであってもよく、
x、y及びzは、互いに独立して、0又は整数であり、x、y及びzの合計は、平均モル質量が指定範囲にあるように選択されなければならない)
(L15)ラジカルR2〜R6のうちの少なくとも1つがポリオキシアルキレンラジカルである、一般式(V)によるポリエチレンイミン
(L16)ステップL16a)、すなわち
L16a)式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミン
【0038】
【化6】
(式中、
Aは、C1〜C6-アルキレンから独立して選択され、
R1、R1*、R2、R2*、R3、R3*、R4、R4*、R5及びR5*は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから相互に独立して選択され、記載した最後の3つのラジカルは、場合により置換されていてもよく、
R6は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから選択され、これらは、場合により置換されていてもよい)から選択される、少なくとも1つの化合物の縮合
を含む方法(L16P)によって得ることができるポリマー
(L17)2つのステップL17a)及びL17b)、すなわち
L17a)式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミン
【0039】
【化7】
(式中、
Aは、C1〜C6-アルキレンから独立して選択され、
R1、R1*、R2、R2*、R3、R3*、R4、R4*、R5及びR5*は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから相互に独立して選択され、記載した最後の3つのラジカルは、場合により置換されていてもよく、
R6は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから選択され、これらは、場合により置換されていてもよい)から選択される、少なくとも1つの化合物の縮合
L17b)残りのヒドロキシ基の少なくとも一部、及び/又は存在する場合、ステップL17a)において供給されるポリエーテルの二級アミノ基の少なくとも一部と、少なくとも1つのアルキレンオキシドとの反応
を含む方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L18)ポリマー(L16)又は(L17)の四級化、プロトン化、スルホン化及び/又はリン酸化によって得ることができる誘導体
(L19)以下から選択される、ポリアミンデンドリマー又はその前駆体
(L554)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルアルキレンジアミン
(L555)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルアルキレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L556)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルエチレンジアミン
(L557)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルエチレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L558)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルプロピレンジアミン
(L559)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルプロピレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L560)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルブチレンジアミン
(L561)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルブチレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L20)二環式、三環式又はそれより高次の多環式ポリアミン
(L21)1つ以下のアミノ基、及び2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21a、及び1つのC1〜C10アルキル基R21bを含有するアミンであって、R21a基が、二級又は三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、2つの基R21aが同一である、アミン
(L22)1つ以下のアミノ基、及び1つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22a、及び2つのC1〜C10アルキル基R22bを含有するアミンであって、2つの基R22bが同一である、アミン
(L23)アルキル基R23により、1個又は2個の窒素原子上でN置換されているイミダゾリジノンであって、R23が、OH基により場合により置換されていてもよい、イミダゾリジノン
(L24)アルキル基R24によりN置換されているモルホリンであって、R24が、OH基により場合により置換されていてもよい、モルホリン
(L29)アミノ酸のホモポリマー又はコポリマー。
【0040】
一般に、アミン(L1)は、組成物(Q4)中に様々な量で含まれ得る。好ましくは、(L1)の量は、組成物(Q4)の総重量に対して、90重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは65重量%以下、最も好ましくは45重量%以下、最も特に好ましくは30重量%以下、特に22重量%以下、例えば16重量%以下である。好ましくは、(L1)の量は、組成物(Q4)の総重量に対して、少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも6重量%、最も特に好ましくは少なくとも9重量%、特に少なくとも12重量%、例えば少なくとも15重量%である。
【0041】
存在する場合、アミン(L1)は、一般に、組成物(Q2)、(Q3)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(L1)の量は、組成物(Q2)、(Q3)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは90重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは65重量%以下、最も好ましくは45重量%以下、最も特に好ましくは30重量%以下、特に22重量%以下、例えば16重量%以下である。存在する場合、(L1)の量は、組成物(Q2)、(Q3)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも6重量%、最も特に好ましくは少なくとも9重量%、特に少なくとも12重量%、例えば少なくとも15重量%である。
【0042】
好ましくは、組成物(Q2)又は(Q4)は、混合物(A)、並びに
a)(L101)〜(L222)からなる群から選択される、少なくとも1つの低分子量アミン又は非ポリマー状アミン、及び
b)(L501)〜(L571)からなる群から選択される、少なくとも1つのアミンポリマー
を含む。
【0043】
組成物(Q2)、(Q3)又は(Q5)は、場合により、
(L1)上記の(L10)、(L11)、(L12)、(L13)、(L14)、(L15)、(L16)、(L17)、(L18)、(L19)、(L20)、(L21)、(L22)、(L23)、(L24)及び(L29)からなる群から選択される、少なくとも1つのアミンをさらに含むことができる。
【0044】
特に、好ましい脂肪族アルキレンジアミン(L10)は、以下からなる一覧表示から選択される、そのようなアルキレンジアミンである:
(L101)エチレンジアミン
(L102)1,3-プロピレンジアミン
(L103)1,2-プロピレンジアミン
(L104)1,4-ブチレンジアミン(代替名:1,4-ジアミノブタン又はプトレシン)
(L105)1,2-ブチレンジアミン
(L106)1,5-ジアミノペンタン
(L107)1,2-ジアミノペンタン
(L108)1,5-ジアミノ-2-メチルペンタン
(L109)1,6-ジアミノヘキサン
(L110)1,2-ジアミノヘキサン
(L111)1,7-ジアミノヘプタン
(L112)1,2-ジアミノヘプタン
(L113)1,8-ジアミノオクタン
(L114)1,2-ジアミノオクタン
(L115)1,9-ノナメチレンジアミン
(L116)1,10-デカメチレンジアミン
(L117)1,2-ジアミノデカン
(L118)1,11-ウンデカメチレンジアミン
(L119)1,2-ジアミノウンデカン
(L120)1,12-ドデカメチレンジアミン
(L121)1,2-ジアミノドデカン
(L122)2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジアミン
(L123)4,7,10-トリオキサトリデカン-1,13-ジアミン
(L124)4,9-ジオキサドデカン-1,12-ジアミン
(L125)d3-(メチルアミノ)プロピルアミン
(L126)3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン
(L127)4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン
(L128)イソホロンジアミン
(L129)[ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン]
(L130)[ビス(4-アミノ-3,5-ジメチルシクロヘキシル)メタン]
(L131)[ビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン]
(L132)3-(シクロヘキシルアミノ)プロピルアミン
(L133)ビス(アミノエチル)ピペラジン
(L134)ビス(アミノメチル)ピペラジン
(L135)ピペラジン
(L136)ビス(アミノメチル)ベンゼンの異性体
(L137)メタ-キシレンジアミン(MXDA)
(L138)ビス(アミノメチル)ベンゼンの異性体
(L139)アミノベンジルアミンの異性体(2-アミノベンジルアミン、4-アミノベンジルアミン)
(L140)4-(2-アミノエチル)アニリン
(L141)m-キシリレンジアミン
(L142)o-キシリレンジアミン
(L143)2,2'-ビフェニルジアミン
(L144)オキシジアニリン
(L145)4,4'-オキシジアニリン
(L146)ジアミノフルオレンの異性体
(L147)ジアミノフェナントレンの異性体
(L148)4,4'-エチレンジアニリン
又はそれらの混合物。
【0045】
さらなる好ましい脂肪族アルキレンジアミン(L10)は、
(L149)一般式(IA)によるアルキレンジアミンであって、式(IA)中のR1、R2、R3x及びR4xがそれぞれ、水素であり、式(IA)中のzが値2〜8である、アルキレンジアミンである。
【0046】
さらなる好ましい脂肪族アルキレンジアミン(L10)は、
(L150)少なくとも一部がN-エトキシ化されている、一般式(IA)によるアルキレンジアミン
(L151)少なくとも一部がN-プロポキシ化されている、一般式(IA)によるアルキレンジアミン
(L152)少なくとも一部がN-ブトキシ化されている、一般式(IA)によるアルキレンジアミン
(L153)少なくとも一部がN-アルコキシ化されている、一般式(IA)によるアルキレンジアミン
である。
【0047】
さらなる好ましいジアミン(L10)は、アミノ基が、1つ以上の相互に結合している無置換若しくは置換の脂環式環又はヘテロ脂肪族環、芳香族環又は複素芳香族環に直接あるいは間接的のどちらかで連結している、環式ジアミンである。特に、好ましい環式ジアミンは、脂環式ジアミン、特に、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、[ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン]、[ビス(4-アミノ-3,5-ジメチルシクロヘキシル)メタン]又は[ビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン]、3-(シクロヘキシルアミノ)プロピルアミン、ビス(アミノエチル)ピペラジン、ビス(アミノメチル)ピペラジン又はピペラジンである。特に、好ましい芳香族環式ジアミンは、アミノ基が芳香族環に直接置換されていない、芳香族ジアミンである。好ましい芳香族ジアミンは、ビス(アミノメチル)ベンゼンの異性体、とりわけメタ-キシレンジアミン(MXDA)又はビス(アミノメチル)ベンゼンの異性体、アミノベンジルアミンの異性体(2-アミノベンジルアミン、4-アミノベンジルアミン)、4-(2-アミノエチル)アニリン、m-キシリレンジアミン、o-キシリレンジアミン又は2,2'-ビフェニルジアミン又はオキシジアニリン、例えば、4,4'-オキシジアニリン、ジアミノフルオレンの異性体、ジアミノフェナントレンの異性体、及び4,4'-エチレンジアニリンである。
【0048】
特に、好ましいポリアルキレンアミンオリゴマー(L11)は、
(L154)N,N-ビス(3-アミノプロピル)メチルアミン
(L155)ジエチレントリアミン(DETA)
(L156)トリエチレンテトラアミン(TETA)
(L157)テトラエチレンペンタアミン(TEPA)
(L158)ジ-1,3-プロピレントリアミン
(L159)トリ-1,3-プロピレンテトラアミン
(L160)テトラ-1,3-プロピレンペンタアミン
(L161)ジ-1,2-プロピレントリアミン
(L162)トリ-1,2-プロピレンテトラアミン
(L163)テトラ-1,2-プロピレンペンタアミン
(L164)ジヘキサメチレントリアミン
(L165)トリヘキサメチレンテトラアミン
(L166)テトラヘキサメチレンペンタアミン
(L167)スペルミジン(CAS番号124-20-9)、又は
(L168)スペルミン(CAS番号71-44-3)
である。
【0049】
さらに好ましいポリアルキレンアミンオリゴマー(L11)は、
(L169)少なくとも一部がN-エトキシ化されている、一般式(II)によるポリアルキレンアミン
(L170)少なくとも一部がN-プロポキシ化されている、一般式(II)によるポリアルキレンアミン
(L171)少なくとも一部がN-アルコキシ化されている、一般式(II)によるポリアルキレンアミン
である。
【0050】
好ましいポリエーテルアミン(L12)は、
(L562)一般式(III)によるポリエーテルアミンであって、式(III)中、x及びzはそれぞれ、0の値と見なし、yは、>0の値と見なし、式(III)中の置換基R1〜R5は、好ましくは、水素である、ポリエーテルアミン(エチレングリコールをベースとするポリエーテルアミン)
である。
【0051】
さらなる好ましいポリエーテルアミン(L12)は、
(L563)一般式(III)によるポリエーテルアミンであって、式(III)中、yは0の値と見なし、(x+z)は、>0の値と見なし、置換基R1及びR2は、好ましくは、水素であり、置換基R3〜R5は、好ましくはメチルである、ポリエーテルアミン(プロピレングリコールをベースとするポリエーテルアミン)
である。
【0052】
さらなる好ましいポリエーテルアミン(L12)は、
(L564)一般式(III)によるポリエーテルアミンであって、式(III)中、yは>0の値と見なし、(x+z)は、>0の値と見なし、置換基R1〜R2は、好ましくは、水素であり、置換基R3〜R5は、好ましくはメチルである、ポリエーテルアミン(ポリエチレングリコールに基づく中央ブロック(central block)及びプロピレングリコールに基づく外側ブロック(outer blocks)を有する、ブロックポリエーテルアミン)
である。非常に特に好ましいポリエーテルアミン(L12)は、
(L565)4,7,10-トリオキサトリデカン-1,13-ジアミン
(L566)4,9-ジオキサドデカン-1,12-ジアミン
(L567)Huntsman製のJeffamine(登録商標)、とりわけJeffamine D230、Jeffamine D400、Jeffamine D2000、Jeffamine D4000、Jeffamine ED600、Jeffamine ED900、Jeffamine ED2003、Jeffamine EDR148又はJeffamine EDR176(「Hunt32」という参照番号による、Alfa Chemicals Ltdからの製品パンフレットからの名称)
である。
【0053】
ポリビニルアミン関連ポリマー(L13)の中で、線状、分岐状又は超分岐状ポリアミドアミン(L221)は、例えば、US 4,435,548、EP 115 771、EP 234 408、EP 802 215、L. J. Hobson及び(und)W. J. Feast、polymer 1999年、40巻、1279〜1297頁、又はH.-B. Mekelburger、W. Jaworek及びF. Vogtle、Angewandte Chemie 1992年、104巻、12号、1609〜1614頁に記載されている。好ましいポリアミドアミンは、500〜1,000,000g/mol、より好ましくは1000〜200,000g/molの平均モル質量(MW)を有する。
【0054】
好ましいポリエチレンイミン(L14)は、
(L525)250〜100,000g/molの平均モル質量(MW)を有する、一般式(V)によるポリエチレンイミン
(L526)300〜25,000g/molの平均モル質量(MW)を有する、一般式(V)によるポリエチレンイミン
(L527)R1〜R6が、それぞれ、水素、メチル、エチル、カルボキシメチル、カルボキシエチル、ホスホノメチル、2-ヒドロキシエチル、2-(2'-ヒドロキシエトキシ)エチル又は2-[2'-(2''-ヒドロキシエトキシ)-エトキシ]エチルである、一般式(V)によるポリエチレンイミン
(L528)約800(GPC)の分子量、及びpH4.5において決定すると、乾燥物質が約16meq/gの電荷密度を有する、分岐状ポリエチレンイミンであって、1/0.9/0.5となる一級/二級/三級アミノ(13C-NMRにより決定する)比を有する、分岐状ポリエチレンイミン
(L529)約25000(GPC)の分子量、pH4.5において決定すると、乾燥物質が約17meq/gの電荷密度を有する、分岐状ポリエチレンイミンであって、1/1.1/0.7となる一級/二級/三級アミノ(13C-NMRにより決定する)比を有する、分岐状ポリエチレンイミン
である。
【0055】
他の好ましいポリエチレンイミン(L14)は、
(L610)線状ポリエチレンイミン、
(L611)1H-NMRにおいて2.72ppmに単一ピークを示す線状ポリエチレンイミンであって、他のピークは、2.72ppmの単一ピークの強度の、15%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは6%以下、最も好ましくは3%以下、特に、1%以下を有する、線状ポリエチレンイミン
(L612)以下の通り調製される線状ポリエチレンイミン:
2-メチル-2-オキサゾリン1500g、N-メチル-2-エチル-2-オキサゾリンメチルサルフェート212g及びアセトニトリル3000gを24時間、80℃に加熱した。その後、アセトニトリルを水蒸気蒸留により除去し、生成物を38%のポリ(2-メチル-2-オキサゾリン)を含有する水溶液として得た。GPC分析:Mn=2550g/mol、Mw=3180、38%ポリ(2-メチル-2-オキサゾリン)水溶液1579gを、25%水酸化カリウム水溶液1899gと混合した。この混合物を72時間、還流下で加熱した。23℃に冷却すると、線状ポリエチレンイミンが沈殿し、ろ別して水により洗浄し、真空オーブン中で乾燥した。生成物223gが白色粉末として得られた。生成物の1H-NMRスペクトルは、2.72ppmに単一ピークを示し、これは、ポリエチレンイミンが厳密に線状であることを示している。GPC分析:Mn=900g/mol
である。
【0056】
ポリエチレンイミン(L15)は、好ましくは、ポリエチレンイミン(L14)の一級又は二級アミノ基の少なくとも一部と、少なくとも1つのアルキレンオキシドとの反応により得ることができる。
【0057】
好ましいポリエチレンイミン(L15)は、ラジカルR2〜R6のうちの少なくとも1つがポリオキシエチレンラジカル又はポリオキシプロピレンラジカルである、一般式(V)によるポリエチレンイミンである。
【0058】
好ましいポリエチレンイミン(L15)は、
(L530)ポリエチレンイミン(L14)の一級又は二級アミノ基の少なくとも一部とエポキシエタン(=エチレンオキシド)との反応により得ることができる、ポリマー
(L531)ポリエチレンイミン(L14)の一級又は二級アミノ基の少なくとも一部とエポキシプロパン(=プロピレンオキシド)との反応により得ることができる、ポリマー
(L532)ポリエチレンイミン(L14)の一級又は二級アミノ基の少なくとも一部と1,2-エポキシブタン(=アルファブチレンオキシド)との反応により得ることができる、ポリマー
(L533)ポリエチレンイミン(L14)の一級又は二級アミノ基の少なくとも一部と、2,3-エポキシブタン(=ベータブチレンオキシド)、1,2-エポキシ-2-メチル-プロパン(=イソブチレンオキシド)、1,2-エポキシペンタン、2,3-エポキシペンタン、1,2-エポキシ-2-メチルブタン又は2,3-エポキシ-2-メチルブタン、1,2-エポキシヘキサン、2,3-エポキシヘキサン、3,4-エポキシヘキサン又は場合により置換されている(1,2-エポキシエチレン)ベンゼン(=スチレンオキシド)化合物との反応により得ることができる、ポリマー
(L534)ラジカルR2〜R6のうちの少なくとも1つがポリオキシエチレンラジカルである、一般式(V)によるポリエチレンイミン
(L535)N-エトキシ化ポリエチレンイミン
(L536)-NHあたり、5〜40、好ましくは10〜30、最も好ましくは15〜25のエトキシレート基を有する、ポリエチレンイミン
(L537)-NHあたり、20のエトキシレート基を有する、ポリエチレンイミン(MW=600)
(L538)約600〜800(GPC)の分子量の分岐状ポリエチレンイミンコアを5重量部、及び式-CH2-CH2-O-の部分を約95重量部含む、エトキシ化ポリエチレンイミン
である。
【0059】
特に好ましいポリエチレンイミン(L15)は、
(L613)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、並びに
(L614)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、並びに
(L615)NH単位あたり0.85〜0.95EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、並びに
(L616)NH単位あたり0.85〜0.95PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、並びに
(L617)水が不含の、PEI600(=GPCにより測定すると、600g/molの重量平均分子量を有するポリエチレンイミン)及びNH単位あたり0.9EO(エチレンオキシド)
(L618)水が不含の、PEI600及びNH単位あたり0.9PO(プロピレンオキシド)
である。
【0060】
ポリエチレンイミン(L613)〜(L618)は、WO2009/060059において開示されている合成手順によって、好ましくは調製される。
【0061】
さらに別の実施形態では、特に好ましいポリエチレンイミン(L15)は、
(L619)ポリトリエタノールアミン、及び
(L620)1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン、及び
(L621)7,000〜9,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン
である。
【0062】
好ましいポリトリエタノールアミンは、アミン基の90%超、好ましくは95%超、より好ましくは98%超が三級アミン基であり、かつヒドロキシル基の90%超、好ましくは95%超、より好ましくは98%超が一級ヒドロキシル基である、そうしたポリトリエタノールアミンである。
【0063】
(L16)又は(L17)に関して、本明細書で使用する場合の、及び用語アルコキシ中の用語「アルキル」は、直鎖状又は分岐状の飽和炭化水素ラジカルを指す。C1〜C4-アルキルは、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル及び1,1-ジメチルエチルなどの、1〜4個の炭素原子を有する、直鎖状又は分岐状の飽和炭素ラジカルを指す。場合により置換されているアルキルは、無置換であるアルキルラジカル、又は水素原子の一部若しくはすべてが、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ又はC1〜C4-アルコキシによって置きかえられている、アルキルラジカルを指す。好ましくはアルキルは、無置換である。
【0064】
(L16)又は(L17)に関して、本明細書において使用する、用語「シクロアルキル」は、飽和若しくは部分不飽和の単環式又は二環式炭化水素ラジカルを指す。好ましくは、シクロアルキルという用語は、3〜8個、特に、3〜6個の炭素原子を有する単環式炭化水素ラジカル(C3〜C8-シクロアルキル、C3〜C6-シクロアルキル)に関する。このような好ましいシクロアルキルラジカルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルである。場合により置換されているシクロアルキルは、無置換であるシクロアルキルラジカル、又は水素原子の一部若しくはすべてが、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル又はC1〜C4-アルコキシによって置きかえられている、シクロアルキルラジカルを指す。好ましくは、シクロアルキルは、無置換であるか、又は1つ、2つ若しくは3つのC1〜C4-アルキルラジカルを有する。
【0065】
(L16)又は(L17)に関して、用語「アリール」とは、本明細書で使用する場合、フェニル又はナフチル、好ましくはフェニルを指す。場合により置換されているアリールは、無置換であるアリールラジカル、又は水素原子の一部若しくはすべてが、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル又はC1〜C4-アルコキシによって置きかえられている、アリールラジカルを指す。好ましくは、シクロアルキルは、無置換であるか、又は1つ、2つ若しくは3つのC1〜C4-アルキルラジカルを有する。
【0066】
(L16)又は(L17)に関して、用語「C1〜C6-アルキレン」とは、本明細書で使用する場合、2つ、3つ、4つ、5つ又は6つの炭素基からなる、飽和の二価直鎖状又は分岐状炭化水素鎖を指し、例は、メチレン、エタン-1,2-ジイル、プロパン-1,3-ジイル、プロパン-1,2-ジイル、2-メチルプロパン-1,2-ジイル、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、ブタン-1,3-ジイル(=1-メチルプロパン-1,3-ジイル)、ブタン-1,2-ジイル、ブタン-2,3-ジイル、2-メチル-ブタン-1,3-ジイル、3-メチル-ブタン-1,3-ジイル(=1,1-ジメチルプロパン-1,3-ジイル)、ペンタン-1,4-ジイル、ペンタン-1,5-ジイル、ペンタン-2,5-ジイル、2-メチルペンタン-2,5-ジイル(=1,1-ジメチルブタン-1,3-ジイル)及びヘキサン-1,6-ジイルを含む。
【0067】
(L15)又は(L17)に関して、用語「アルキレンオキシド」とは、本明細書で使用する場合、アルキル又はアルキルアリール化合物であって、該化合物のアルキル部分に、少なくとも1つ、好ましくは1つ又は2つ、特に1つのエポキシ基を有する、アルキル又はアルキルアリール化合物に関する。(L17)に関して、1つのエポキシ基を有するアルキル化合物の例は、エポキシエタン(=エチレンオキシド)、エポキシプロパン(=プロピレンオキシド)、1,2-エポキシブタン(=アルファブチレンオキシド)、2,3-エポキシブタン(=ベータブチレンオキシド)、1,2 エポキシ-2 メチル-プロパン(=イソブチレンオキシド)、1,2-エポキシペンタン、2,3-エポキシペンタン、1,2-エポキシ-2 メチルブタン、2,3-エポキシ-2 メチルブタン、1,2-エポキシヘキサン、2,3-エポキシヘキサン及び3,4-エポキシヘキサンである。1つのエポキシ基を有するアルキルアリール化合物の例は、場合により置換されている(1,2-エポキシエチレン)ベンゼン(=スチレンオキシド)化合物である。
【0068】
(L16)又は(L17)に関して、用語「縮合」とは、本明細書で使用する場合、2つの対応する官能基間の共有結合が、水などの低分子の形式的な喪失を一緒に伴って形成される、化学反応を指す。好ましくは、この縮合という用語は、脱水反応を伴うエステル化を指す。
【0069】
(L16)又は(L17)に関して、N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)の例は、例えばN-トリ-(2-ヒドロキシアルキル)-アミンである。N-トリ-(2-ヒドロキシアルキル)-アミンは、例えば、アンモニアと3当量のアルキレンオキシドとを反応させることにより得ることができる(アンモノリシス)。このような化合物(I.a)の好ましい例は、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン及びトリブタン-2-オールアミンである。
【0070】
(L16)又は(L17)に関して、N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.b)の例は、例えば、式H2N-R6(式中、R6は、上で示されている意味の1つを有する)の一級アミンと2当量のアルキレンオキシドとの反応(アミノリシス)により得ることができる、N-ジ-(2-ヒドロキシアルキル)-アミンである。このような化合物(I.b)の好ましい例は、例えば、N-メチルジエタノールアミン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシブチル)-N-メチルアミン、N-イソプロピルジエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、N-sec-ブチルジエタノールアミン、N-シクロヘキシルジエタノールアミン、N-ベンジルジエタノールアミン、N-4-トリルジエタノールアミン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アニリンなどである。
【0071】
(L16)又は(L17)に関して、好ましいのは、式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミンから選択される化合物から得ることができるポリマーであり、Aは、無置換であるか、又はC1〜C4-アルキルから選択される1つの置換基を有する、メチレン基である。より好ましいのは、化合物(I.a)及び/又は(I.b)から得ることができるポリマーであり、この場合、Aは、メチレンであるか、1つのメチル基を有するメチレンである。特に好ましいのは、化合物(I.a)及び/又は(I.b)から得ることができるポリマーであり、この場合、Aは、無置換メチレンである。
【0072】
(L16)又は(L17)に関して、好ましいのは、式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミンから選択される化合物から得ることができるポリマーであり、この場合、R1、R1*、R2、R2*、R3、R3*、R4、R4*、R5及びR5*は、水素及びC1〜C4-アルキル、すなわち水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルから相互に独立して選択される。より好ましくは、R1、R1*、R2、R2*、R3、R3*、R4、R4*、R5及びR5*は、水素及びメチルから相互に独立して選択される。
【0073】
(L16)又は(L17)に関して、好ましいのは、式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミンから得ることができるポリマーであり、この場合、R1*、R2*、R3*、R4*及びR5*は水素であり、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素及びC1〜C4-アルキルから相互に独立して選択される。より好ましくは、R1*、R2*、R3*、R4*及びR5*は水素であり、R1、R2、R3、R4及びR5は、水素及びメチルから相互に独立して選択される。
【0074】
(L16)又は(L17)に関して、好ましいのは、式(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミンから得ることができるポリマーであり、R6は、存在する場合、水素及びC1〜C4-アルキルから好ましくは選択される。
【0075】
(L17)に関して、ポリマーは、1〜100モル、好ましくは2〜80モルの少なくとも1つのアルキレンオキシドと、式(I.a)及び/又は(I.b)である少なくとも1つの化合物の縮合によって得ることができるポリエーテルの、残留するヒドロキシ基、及び存在する場合、その二級アミノ基1molとの反応によって、好ましくは得ることができる。
【0076】
(L16)又は(L17)に関して、ポリマーは、500〜100000g/molの範囲、より好ましくは1000〜80000g/molの範囲、特に2000〜50000g/molの範囲の数平均分子量を好ましくは有する。
【0077】
(L16)又は(L17)に関して、ポリマーは、好ましくは1〜10の範囲、特に1〜5の範囲の多分散性(Mw/Mn)を有する。
【0078】
(L16)又は(L17)に関して、特定の一実施形態では、ポリマーは、式(I.a)及び/又は(I.b)である化合物の量に対して、ステップa)において、5重量%未満、好ましくは1重量%未満、より好ましくは実質的に不含の、すなわち0.1重量%未満の、式(I.a)及び/又は(I.b)である化合物とは異なる共縮合可能な化合物が使用される(すなわち、共縮合される)方法によって得ることができる。
【0079】
好ましいポリマー(L16)は、
(L539)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)がトリエタノールアミンである、方法(L16P)によって得ることができるポリマー
(L540)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)がトリイソプロパノールアミンである、方法(L16P)によって得ることができるポリマー
(L541)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)がトリブタン-2-オールアミンである、方法(L16P)によって得ることができるポリマー
(L542)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.b)がN-メチルジエタノールアミンである、方法(L16P)によって得ることができるポリマー
(L543)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.b)が、N,N-ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシブチル)-N-メチルアミン、N-イソプロピルジエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、N-sec-ブチルジエタノールアミン、N-シクロヘキシルジエタノールアミン、N-ベンジルジエタノールアミン、N-4-トリルジエタノールアミン又はN,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アニリンである、方法(L16P)によって得ることができるポリマー
である。
【0080】
好ましいポリマー(L17)は、
(L544)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)がトリエタノールアミンである、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L545)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)がトリイソプロパノールアミンである、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L546)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.a)がトリブタン-2-オールアミンである、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L547)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.b)がN-メチルジエタノールアミンである、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L548)N-(ヒドロキシアルキル)アミン(I.b)が、N,N-ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-N-メチルアミン、N,N-ビス-(2-ヒドロキシブチル)-N-メチルアミン、N-イソプロピルジエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、N-sec-ブチルジエタノールアミン、N-シクロヘキシルジエタノールアミン、N-ベンジルジエタノールアミン、N-4-トリルジエタノールアミン又はN,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アニリンである、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L549)アルキレンオキシドがエポキシエタン(=エチレンオキシド)である、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L550)アルキレンオキシドがエポキシプロパン(=プロピレンオキシド)である、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L551)アルキレンオキシドが1,2-エポキシブタン(=アルファブチレンオキシド)である、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L552)アルキレンオキシドが、2,3-エポキシブタン(=ベータブチレンオキシド)、1,2 エポキシ-2 メチル-プロパン(=イソブチレンオキシド)、1,2-エポキシペンタン、2,3-エポキシペンタン、1,2-エポキシ-2 メチルブタン又は2,3-エポキシ-2 メチルブタン、1,2-エポキシヘキサン、2,3-エポキシヘキサン又は3,4-エポキシヘキサンである、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L553)アルキレンオキシドが、場合により置換されている(1,2-エポキシエチレン)ベンゼン(=スチレンオキシド)化合物である、方法(L17P)によって得ることができるポリマー
である。
【0081】
ポリアミンデンドリマー又はその前駆体(L19)には、N6-アミンとしても公知である、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルアルキレンジアミン、及びアミノプロピル化によってそれから得ることができ、それらの窒素原子数に応じてN14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして知られているアミンデンドリマーが含まれる。これらのアミンは、例えば、その水素原子が、窒素上のアミノ(n-プロピル)ラジカルにより置きかえられている、塩基性のエチレンジアミン、プロピレンジアミン又はブチレンジアミン骨格を有する。末端アミノ基は、ひいては、対応するアミノプロピル基などによって置換されていてもよい(Nl 4-アミン)。これらのアミンを調製するための方法は、エチレンジアミンから始める、WO 96/15097に記載されている。同様に、これらのアミンの好ましい例は、ブチレンジアミンから調製される、WO 93/14147に記載されている、対応するN-アミンである。
【0082】
二環式、三環式又はそれより高次の多環式ポリアミン(L20)は、
(L172)二環式ポリアミン
(L173)三環式ポリアミン
(L174)n(環式構造の数)が3より大きいn環式ポリアミン
(L175)二環式脂肪族ジアミン
(L176)ジアミンの2つのアミノ基のどちらも、三級アミノ基であり、より好ましくは、ジアミンの2つのアミノ基の2個の窒素原子のさらにどちらも橋頭原子(bridgehead atoms)である、二環式脂肪族ジアミン
(L177)1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)
(L178)置換1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)
からなる群から好ましくは選択される。
【0083】
アミン(L21)は、
(L179)メチルジイソプロパノールアミン
(L180)ブチルジエタノールアミン
からなる群から好ましくは選択される。
【0084】
アミン(L22)は、
(L181)N,N-ジブチルエタノールアミン
(L182)N,N-ジメチルイソプロパノールアミン
からなる群から好ましくは選択される。
【0085】
イミダゾリジノン(L23)は、好ましくは、
(L183)1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリジノン[代替名:(2-ヒドロキシエチル)エチレン尿素]
である。
【0086】
モルホリン(L24)は、好ましくは、
(L184)N-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン
である。
【0087】
アミノ酸(L29)のホモポリマー又はコポリマーは、
(L573)アルファ-アミノ酸(α-アミノ酸)のホモポリマー又はコポリマー
(L574)天然アルファ-アミノ酸のホモポリマー又はコポリマー
(L575)タンパク質構成アルファ-アミノ酸のホモポリマー又はコポリマー
(L576)アラニンのホモポリマー又はコポリマー
(L577)アルギニンのホモポリマー又はコポリマー
(L578)アスパラギンのホモポリマー又はコポリマー
(L579)アスパラギン酸のホモポリマー又はコポリマー
(L580)システインのホモポリマー又はコポリマー
(L581)グルタミン酸のホモポリマー又はコポリマー
(L582)グルタミンのホモポリマー又はコポリマー
(L583)グリシンのホモポリマー又はコポリマー
(L584)ヒスチジンのホモポリマー又はコポリマー
(L585)イソロイシンのホモポリマー又はコポリマー
(L586)ロイシンのホモポリマー又はコポリマー
(L587)リシンのホモポリマー又はコポリマー
(L588)メチオニンのホモポリマー又はコポリマー
(L589)フェニルアラニンのホモポリマー又はコポリマー
(L590)プロリンのホモポリマー又はコポリマー
(L591)セリンのホモポリマー又はコポリマー
(L592)トレオニンのホモポリマー又はコポリマー
(L593)トリプトファンのホモポリマー又はコポリマー
(L594)チロシンのホモポリマー又はコポリマー
(L595)バリンのホモポリマー又はコポリマー
(L596)セレノシステインのホモポリマー又はコポリマー
(L597)ピロリシンのホモポリマー又はコポリマー
(L598)N-ホルミルメチオニンのホモポリマー又はコポリマー、及び
(L599)オルニチンのホモポリマー又はコポリマー
からなる群から好ましくは選択される。
【0088】
アミノ酸(L29)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、アミノ酸のホモポリマーである。
【0089】
別の実施形態では、アミノ酸(L29)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、アミノ酸のコポリマーである。
【0090】
リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、
(L600a)L-リシンのホモポリマー
(L601a)D-リシンのホモポリマー
(L600b)D-リシンのコポリマー
(L601b)D-リシンのコポリマー
(L602)アルファ-ポリリシン
(L603)イプシロン-ポリリシン
からなる群から好ましくは選択される。
【0091】
リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、250〜10,000g/mol、より好ましくは500〜5,000g/mol、最も好ましくは800〜3,500g/mol、特に好ましくは1,200〜2,800g/mol、特に、1,700〜2,300g/molの重量平均分子量を好ましくは有する。別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは800〜1,100g/molの重量平均分子量を有する。さらに別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは3,000〜3,500g/molの重量平均分子量を有する。
【0092】
リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、250〜10,000g/mol、より好ましくは500〜5,000g/mol、最も好ましくは700〜3,000g/mol、特に好ましくは750〜2,000g/mol、特に、1,200〜1,500g/molの数平均分子量を好ましくは有する。別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは750〜900g/molの数平均分子量を有する。さらに別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは1500〜1750g/molの数平均分子量を有する。
【0093】
リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、100〜2,000mg KOH/g、より好ましくは200〜1,000mg KOH/g、最も好ましくは300〜700mg KOH/g、特に好ましくは370〜630mg KOH/g、特に、420〜500mg KOH/gのアミン数を好ましくは有する。別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは360〜440mg KOH/gのアミン数を有する。さらに別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは560〜640mg KOH/gのアミン数を有する。
【0094】
リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、以下の方法実施形態(L587P1)〜(L587P16)の方法の1つによって、好ましくは調製される:
(L587P1)
(a)リシン及び水を1:10〜3:1の重量比で含む沸騰している水性反応混合物を、2〜8時間以内で135〜165℃の範囲の温度まで加熱するステップ、並びに
(b)ステップ(a)の反応混合物を、大気圧未満の圧力で、135〜165℃の範囲の温度に維持するステップ
を含み、
水は、この混合物から除去され、いかなる温度上昇も、60分間で≦30℃である、
ポリリシンの調製方法
(L587P2)水が両方のステップにおける混合物から除去される、実施形態(L587P1)の方法
(L587P3)第1のステップが、大気圧で実施される、実施形態(L587P1)又は(L587P2)の方法
(L587P4)圧力が、第2のステップにおいて、0.1〜500mbarの範囲の圧力、好ましくは50〜350mbarの範囲の圧力まで低下する、実施形態(L587P1)〜(L587P3)のいずれかの方法
(L587P5)実質的に溶融ポリリシンからなる生成物が得られるまで、水が第2のステップにおける混合物から除去される、実施形態(L587P1)〜(L587P4)のいずれかの方法
(L587P6)第2のステップにおいて得られるポリリシンが冷却されると固化する、実施形態(L587P1)〜(L587P5)のいずれかの方法
(L587P7)第2のステップにおいて、反応混合物が、135〜165℃の範囲の温度において1〜5時間、維持される、実施形態(L587P1)〜(L587P6)のいずれかの方法
(L587P8)第1のステップ及び第2のステップの加熱時間を一緒にして4.5〜11時間とする、実施形態(L587P1)〜(L587P7)のいずれかの方法
(L587P9)混合物が、最大でも6時間、160℃以上の温度で維持される、実施形態(L587P1)〜(L587P8)のいずれかの方法
(L587P10)第1のステップの沸騰している水性反応混合物が、リシン及び水を1:10〜3:1の重量比で含む出発混合物を加熱することにより提供される、実施形態(L587P1)〜(L587P9)のいずれかの方法
(L587P11)化学修飾されているポリリシンを得るために、ポリリシンを化学修飾することをさらに含む、実施形態(L587P1)〜(L587P10)のいずれかの方法
(L587P12)ポリリシンが、架橋されていない分岐状ポリリシンである、実施形態(L587P1)〜(L587P11)のいずれかの方法
(L587P13)ポリリシンが、1000Da〜10000Daの範囲の重量平均分子量を有する、実施形態(L587P1)〜(L587P12)のいずれかの方法
【0095】
方法(L587P1)によって調製されたポリリシン(polylysin)は、ポリリシン(L607)と呼ばれる。
【0096】
別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、方法実施形態(L587P1)〜(L587P13)のいずれかの方法によって得ることができる、分岐状ポリリシンである。
【0097】
別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは1500Da〜4000Daの範囲の重量平均分子量、及び<2の多分散性を有する。別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは0.21〜0.28の分岐度を有する。
【0098】
別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、
(L604)以下の通り調製されるポリリシン:
撹拌器、凝縮用カラム、温度計及び窒素導入口を備えた2Lの4つ口フラスコ中に、L-リシンの50%水溶液800gを入れた。L-リシン溶液を、沸点まで加熱した。次に、以下のプロファイル、すなわち150℃で1時間、160℃で1時間、及び170で1時間、及び180Cで1時間に従い、水を留去しながら、外部熱源の温度を向上させた。次に、この外部熱源を180℃に維持しながら、圧力を200mbarまで低下させた。約2時間の反応を、真空下(200mbar)で継続した。温かい反応溶融物をアルミニウム容器中に採集した。室温で固体物質を得た。このポリマーは、水中のゲル浸透クロマトグラフィーによって、及びアミノ数に関して物性評価を行った:Mn:1690g/mol、Mw:3298g/mol、多分散性(Mw/Mn):1.9、アミン数**:396mg KOH/g(100%純粋なポリリシンと仮定)
である。
【0099】
さらに別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、
(L605)以下の通り調製されるポリリシン:
撹拌器、凝縮用カラム、温度計及び窒素導入口を備えた2Lの4つ口フラスコ中に、L-リシンの50%水溶液1700gを入れた。このL-リシン溶液を沸点まで加熱した。次に、以下のプロファイル、すなわち150℃で1時間、160℃で1時間、及び170で1時間、及び180Cで1時間に従い、水を留去しながら、外部熱源の温度を向上させた。次に、外部熱源を180℃に維持しながら、圧力を200mbarに低下させて、約1+1/2時間の反応を真空下(200mbar)で継続した。この温かい反応溶融物をアルミニウム容器中に採集した。室温で固体物質を得た。このポリマーは、水中のゲル浸透クロマトグラフィーによって、及びアミノ数に関して、物性評価を行った:Mn:1380g/mol、Mw:1980g/mol、多分散性(Mw/Mn):1.4;アミン数**:458mg KOH/g*(100%純粋なポリリシンと仮定)
である。
【0100】
さらに別の実施形態では、リシン(L587)のホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、
(L606)以下の通り調製されるポリリシン:
撹拌器、凝縮用カラム、温度計及び窒素導入口を備えた2Lの4つ口フラスコ中に、L-リシンの50%水溶液1700gを入れた。このL-リシン溶液を、沸点まで加熱した。次に、以下のプロファイル、すなわち150℃で1時間、160℃で1時間、及び170で1時間、及び180Cで1時間に従い、水を留去しながら、外部熱源の温度を向上させた。次に、外部熱源を180℃に維持しながら、圧力を200mbarに低下させて、約15分間の反応を真空下(200mbar)で継続した。この温かい反応溶融物をアルミニウム容器中に採集した。室温で固体物質を得た。このポリマーは、水中のゲル浸透クロマトグラフィーによって、及びアミン数に関して、物性評価を行った:Mn:840g/mol、Mw:940g/mol、多分散性(Mw/Mn):1.1、アミン数:598mg KOH/g(100%純粋なポリリシンと仮定)
である。
【0101】
本発明によれば、以下を含むさらなる組成物(Q5)が見いだされた:
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2はHであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
及び
(L2)以下からなる群から選択される、少なくとも1つの着色剤:
(L700)CI 20470(アシッドブラック1、C22H14N6Na2O9S2、EINECS 213-903-1、CAS1064-48-8)
(L701)CI 50420(アシッドブラック2;-;EINECS -;CAS8005-03-6)、
(L702)CI 42045(アシッドブルー1、C27H31N2NaO6S2、EINECS 204-934-1、CAS129-17-9)、
(L703)CI 42735(アシッドブルー104、C43H49N3NaO6S2、EINECS 229-390-2、CAS6505-30-2)、
(L704)CI 42051(アシッドブルー3、C54H62CaN4O14S4、EINECS 222-573-8、CAS3536-49-0)、
(L705)CI 62045(アシッドブルー62、C20H19N2NaO5S、EINECS 224-460-9、CAS4368-56-3)、
(L706)CI 42080(アシッドブルー7、C37H35N2NaO6S2、EINECS 222-476-0、CAS3486-30-4)、
(L707)CI 73015(アシッドブルー74、C16H8N2Na2O8S2、EINECS 212-728-8、CAS860-22-0)、
(L708)CI 61585(アシッドブルー80、C32H28N2Na2O8S2、EINECS 224-748-4、CAS4474-24-2)、
(L709)CI 42090(アシッドブルー9、C37H34N2Na2O9S3、EINECS 223-339-8、CAS3844-45-9)、
(L710)CI 10020(アシッドグリーン1、C30H15FeN3Na3O15S3、EINECS 243-010-2、CAS19381-50-1)、
(L711)CI 42170(アシッドグリーン22、C39H38ClN2NaO6S2、EINECS 227-513-4、CAS5863-51-4)、
(L712)CI 61570(アシッドグリーン25、C28H20N2Na2O8S2、EINECS 224-546-6、CAS4403-90-1)、
(L713)CI 44090(アシッドグリーン50、C27H25N2NaO7S2、EINECS 221-409-2、CAS3087-16-9)、
(L714)CI 42100(アシッドグリーン9、C37H34ClN2NaO6S2、EINECS 225-458-0、CAS4857-81-2)、
(L715)CI 16230(アシッドオレンジ10、C16H10N2Na2O7S2、EINECS 217-705-6、CAS1936-15-8)、
(L716)CI 45370(アシッドオレンジ11、C20H8Br2Na2O5、EINECS 224-468-2、CAS4372-02-5)、
(L717)CI 14270(アシッドオレンジ6、C12H10N2O5SNa、EINECS 208-924-8、CAS547-57-9)、
(L718)CI 15510(アシッドオレンジ7、C16H11N2O4SNa、EINECS 211-199-0、CAS633-96-5)、
(L719)CI 18050(アシッドレッド1、C18H13N3Na2O8S2、EINECS 223-098-9、CAS3734-67-6)、
(L720)CI 14720(アシッドレッド14、C20H12N2Na2O7S2、EINECS 222-657-4、CAS3567-69-9)、
(L721)CI 14720:1(アシッドレッド14 アルミニウムレーク、C60H36Al2N6O21S6、EINECS 282-478-2、CAS84238-07-3)、
(L722)CI 18130(アシッドレッド155、-、EINECS -、CAS10236-37-0)、
(L723)CI 24790(アシッドレッド163、C44H34N4Na2O12S3、EINECS 236-531-1、CAS13421-53-9)、
(L724)CI 16255(アシッドレッド18、C20H11N2Na3O10S3、EINECS 220-036-2、CAS2611-82-7)、
(L725)CI 16255:1(アシッドレッド18 アルミニウムレッド、C20H14AlN2O10S3、EINECS 235-438-3、CAS12227-64-4)、
(L726)CI 18736(アシッドレッド180、C34H27Cl2CrN8Na2O4、EINECS 229-051-9、CAS6408-26-0)、
(L727)CI 16185(アシッドレッド27、C20H11N2Na3O10S3、EINECS 213-022-2、CAS915-67-3)、
(L728)CI 17200(アシッドレッド33、C16H11N3Na2O7S2、EINECS 222-656-9、CAS3567-66-6)、
(L729)CI 16290(アシッドレッド41、C20H10N2Na4O13S4、EINECS 227-454-4、CAS5850-44-2)、
(L730)CI 16250(アシッドレッド44、C20H12N2Na2O7S2、EINECS -、CAS2766-77-0)、
(L731)CI 45220(アシッドレッド50、C25H25N2NaO7S2、EINECS 227-528-6、CAS5873-16-5)、
(L732)CI 45430(アシッドレッド51、C20H6I4Na2O5、EINECS 240-474-8、CAS16423-68-0)、
(L733)CI 45100(アシッドレッド52、C27H29N2NaO7S2、EINECS 222-529-8、CAS3520-42-1)、
(L734)CI 45380(アシッドレッド87、C20H6Br4Na2O5、EINECS 241-409-6、CAS17372-87-1)、
(L735)CI 15620(アシッドレッド88、C20H13N2NaO4S、EINECS 216-760-3、CAS1658-56-6)、
(L736)CI 45410(アシッドレッド92、C20H2Br4Cl4Na2O5、EINECS 242-355-6、CAS18472-87-2)、
(L737)CI 45405(アシッドレッド98、C20H4Br4Cl2K2O5、EINECS 229-225-4、CAS6441-77-6)、
(L738)CI 60730(アシッドバイオレット43、C21H14NNaO6S、EINECS 224-618-7、CAS4430-18-6)、
(L739)CI 50325(アシッドバイオレット50、C29H22N4NaO7S2、EINECS 229-951-1、CAS6837-46-3)、
(L740)CI 45190(アシッドバイオレット9、C34H26N2NaO6S、EINECS 228-377-9、CAS6252-76-2)、
(L741)CI 10316(アシッドイエロー1、C10H4N2Na2O8S、EINECS 212-690-2、CAS846-70-8)、
(L742)CI 18820(アシッドイエロー11、C16H13N4NaO4S、EINECS 228-808-0、CAS6359-82-6)、
(L743)CI 18965(アシッドイエロー17、C16H10Na2N4O7S2、EINECS 228-819-0、CAS6359-98-4)、
(L744)CI 19140(アシッドイエロー23、C16H9N4Na3O9S2、EINECS 217-699-5、CAS1934-21-0)、
(L745)CI 47005(アシッドイエロー3、C18H9NNa2O8S2、EINECS 305-897-5、CAS8004-92-0)、
(L746)CI 13065(アシッドイエロー36、C18H14N3NaO3S、EINECS 209-608-2、CAS587-98-4)、
(L747)CI 18690(アシッドイエロー59、C34H25CrN8O6、EINECS 227-022-5、CAS5601-29-6)、
(L748)CI 45350(アシッドイエロー73、C20H10Na2O5、EINECS 208-253-0、CAS518-47-8)、
(L749)CI 13015(アシッドイエロー9、C12H11N3NaO6S2、EINECS 220-293-0、CAS2706-28-7)、
(L750)CI 16035(アルラロット(Allurarot)AC、C18H14N2Na2O8S2、EINECS 247-368-0、CAS25956-17-6)、
(L751)CI 44045(ベーシックブルー26、C33H32ClN3、EINECS 219-943-6、CAS2580-56-5)、
(L752)CI 12251(ベーシックブラウン17、C19H20ClN5O3、EINECS 269-944-0、CAS68391-32-2)、
(L753)CI 12251:1(ベーシックレッド118、-、EINECS 275-216-3、CAS71134-97-9)、
(L754)CI 42510(ベーシックバイオレット14、C20H19N3 ・ HCl、EINECS 211-189-6、CAS632-99-5)、
(L755)CI 42520(ベーシックバイオレット2、C22H24N3Cl、EINECS 221-831-7、CAS3248-91-7)、
(L756)CI 40215(ダイレクトオレンジ39、-、EINECS 215-397-8、CAS1325-54-8)、
(L757)CI 40215(ダイレクトオレンジ46、-、EINECS 256-783-6、CAS50814-31-8)、
(L758)CI 60724(ディスパースバイオレット27、C20H13NO3、EINECS 242-939-0、CAS19286-75-0)、
(L759)CI 28440(フードブラック1、C28H17N5Na4O14S4、EINECS 219-746-5、CAS2519-30-4)、
(L760)CI 27755(フードブラック2、C26H15N5Na4O13S4、EINECS 218-326-9、CAS2118-39-0)、
(L761)CI 42053(フードグリーン3、C37H34N2Na2O10S3、EINECS 219-091-5、CAS2353-45-9)、
(L762)CI 40800(フードオレンジ5、C40H56、EINECS 230-636-6、CAS7235-40-7)、
(L763)CI 40820(フードオレンジ6、C30H40O、EINECS 214-171-6、CAS1962-15-8)、
(L764)CI 40825(フードオレンジ7、C32H44O2、EINECS 214-173-7、CAS1109-11-1)、
(L765)CI 40850(フードオレンジ8、C40H52O2、EINECS 208-187-2、CAS514-78-3)、
(L766)CI 14700(フードレッド1、C18H14N2Na2O7S2、EINECS 224-909-9、CAS4548-53-2)、
(L767)CI 14815(フードレッド2、C18H14N2Na2O7S2、EINECS 221-856-3、CAS3257-28-1)、
(L768)CI 15985(フードイエロー3、C16H10N2Na2O7S2、EINECS 220-491-7、CAS2783-94-0)、
(L769)CI 74160(ピグメントブルー15、C32H16CuN8、EINECS 205-685-1、CAS147-14-8)、
(L770)CI 74100(ピグメントブルー16、C32H18N8、EINECS 209-378-3、CAS574-93-6)、
(L771)CI 69800(ピグメントブルー60、C28H14N2O4、EINECS 201-375-5、CAS81-77-6)、
(L772)CI 69825(ピグメントブルー64、C28H12Cl2N2O4、EINECS 204-980-2、CAS130-20-1)、
(L773)CI 73000(ピグメントブルー66、C16H10N2O2、EINECS 207-586-9、CAS482-89-3)、
(L774)CI 12480(ピグメントブラウン1、C25H19Cl2N3O4、EINECS 229-106-7、CAS6410-40-8)、
(L775)CI 74260(ピグメントグリーン7、-、EINECS 215-524-7、CAS1328-53-6)、
(L776)CI 10006(ピグメントグリーン8、C30H18FeN3NaO6、EINECS 240-299-7、CAS16143-80-9)、
(L777)CI 11725(ピグメントオレンジ1、C18H18N4O5、EINECS 228-901-6、CAS6371-96-6)、
(L778)CI 71105(ピグメントオレンジ43、C26H12N4O2、EINECS 224-597-4、CAS4424-06-0)、
(L779)CI 12370(ピグメントレッド112、C24H16Cl3N3O2、EINECS 229-440-3、CAS6535-46-2)、
(L780)CI 73915(ピグメントレッド122、C22H16N2O2、EINECS 213-561-3、CAS980-26-7)、
(L781)CI 45430:1(ピグメントレッド172、C60H27AlI12O15、EINECS 235-440-4、CAS12227-78-0)、
(L782)CI 73360(ピグメントレッド181、C18H10Cl2O2S2、EINECS 219-163-6、CAS2379-74-0)、
(L783)CI 12120(ピグメントレッド3、C17H13N3O3、EINECS 219-372-2、CAS2425-85-6)、
(L784)CI 12085(ピグメントレッド4、C16H10ClN3O3、EINECS 220-562-2、CAS2814-77-9)、
(L785)CI 15865(ピグメントレッド48、C18H11ClN2Na2O6S、EINECS 222-642-2、CAS3564-21-4)、
(L786)CI 15865:1(ピグメントレッド48:1、C18H11BaClN2O6S、EINECS 231-494-8、CAS7585-41-3)、
(L787)CI 15865:2(ピグメントレッド48:2、C18H11CaClN2O6S、EINECS 230-303-5、CAS7023-61-2)、
(L788)CI 15865:3(ピグメントレッド48:3、C18H11ClN2O6SSr、EINECS 239-879-2、CAS15782-05-5)、
(L789)CI 15865:4(ピグメントレッド48:4、C18H11ClMnN2O6S、EINECS 226-102-7、CAS5280-66-0)、
(L790)CI 15630(ピグメントレッド49、C17H12Cl2NaO4S、EINECS 214-998-2、CAS1248-18-6)、
(L791)CI 15630:1(ピグメントレッド49:1、C40H26BaN4O8S2、EINECS 214-160-6、CAS1103-38-4)、
(L792)CI 15630:2(ピグメントレッド49:2、C40H26CaN4O8S2、EINECS 214-161-1、CAS1103-39-5)、
(L793)CI 12490(ピグメントレッド5、C30H31ClN4O7S、EINECS 229-107-2、CAS6410-41-9)、
(L794)CI 15580(ピグメントレッド51、C34H26BaN4O8S2、EINECS 227-459-1、CAS5850-87-3)、
(L795)CI 15585(ピグメントレッド53、C17H12ClN2NaO4S、EINECS 218-248-5、CAS2092-56-0)、
(L796)CI 15585:1(ピグメントレッド53:1、C34H24BaCl2N4O8S2、EINECS 218-248-5、CAS5160-02-1)、
(L797)CI 15585:2(ピグメントレッド53:2、C34H24CaCl2N4O8S2、EINECS 288-057-6、CAS67990-35-6)、
(L798)CI 15850(ピグメントレッド57、-、EINECS 227-497-9、CAS5858-81-1)、
(L799)CI 15850(ピグメントレッド57:1、C18H12CaN2O6S、EINECS 226-109-5、CAS5281-04-9)、
(L800)CI 15880(ピグメントレッド63、-、EINECS -、CAS5858-84-4)、
(L801)CI 15980?(ピグメントレッド63:?、-、EINECS 219-073-7、CAS2347-72-0)、
(L802)CI 15880:1(ピグメントレッド63:1、C21H12CaN2O6S、EINECS 229-142-3、CAS6417-83-0)、
(L803)CI 15800(ピグメントレッド64:1、C34H22CaN4O6、EINECS 228-899-7、CAS6371-76-2)、
(L804)CI 15525(ピグメントレッド68、C34H18CaCl2N4Na2O12S2、EINECS 227-456-5、CAS5850-80-6)、
(L805)CI 12420(ピグメントレッド7、C25H19Cl2N3O2、EINECS 229-315-3、CAS6471-51-8)、
(L806)CI 58000(ピグメントレッド83、C14H8O4、EINECS 200-782-5、CAS72-48-0)、
(L807)CI 45380:3(ピグメントレッド90:1、-、EINECS 240-005-7、CAS15876-39-8)、
(L808)CI 73900(ピグメントバイオレット19、C20H12N2O2、EINECS 213-879-2、CAS1047-16-1)、
(L809)CI 45170(ピグメントバイオレット19、C28H31ClN2O3、EINECS、CAS81-88-9)、
(L810)CI 51319(ピグメントバイオレット23、C34H22Cl2N4O2、EINECS 228-767-9、CAS6358-30-1)、
(L811)CI 73385(ピグメントバイオレット36、C18H10Cl2O2S2、EINECS 226-750-0、CAS5462-29-3)、
(L812)CI 58055(ピグメントバイオレット5、C14H8O7S、EINECS -、CAS145-48-2)、
(L813)CI 11680(ピグメントイエロー1、C17H16O4N4、EINECS 219-730-8、CAS2512-29-0)、
(L814)CI 19140:1(ピグメントイエロー100、C48H33AlN12O27S6、EINECS 235-428-9、CAS12225-21-7)、
(L815)CI 15985:1(ピグメントイエロー104、C16H12AlN2O7S2、EINECS 239-888-1、CAS15790-07-5)、
(L816)CI 21100(ピグメントイエロー13、C36H34Cl2N6O4、EINECS 225-822-9、CAS5102-83-0)、
(L817)CI 13980(ピグメントイエロー151、C18H15N5O5、EINECS -、CAS31837-42-0)、
(L818)CI 20040(ピグメントイエロー16、C34H28Cl4N6O4、EINECS 227-783-3、CAS5979-28-2)、
(L819)CI 11710(ピグメントイエロー3、C16H12Cl2N4O4、EINECS 229-355-1、CAS6486-23-3)、
(L820)CI 21108(ピグメントイエロー83、C36H32Cl4N6O8、EINECS 226-939-8、CAS5567-15-7)、
(L821)CI 74180(ソルベントブルー38、-、EINECS 215-523-1、CAS1328-51-4)、
(L822)CI 61565(ソルベントグリーン3、C28H22N2O2、EINECS 204-909-5、CAS128-80-3)、
(L823)CI 59040(ソルベントグリーン7、C16H7Na3O10S3、EINECS 228-783-6、CAS6358-69-6)、
(L824)CI 11920(ソルベントオレンジ1、C12H10N2O2、EINECS 218-131-9、CAS2051-85-6)、
(L825)CI 45396(ソルベントオレンジ16、C20H10N2O9、EINECS 246-308-0、CAS24545-86-6)、
(L826)CI 12100(ソルベントオレンジ2、C17H14N2O、EINECS 220-162-8、CAS2646-17-5)、
(L827)CI 12140(ソルベントオレンジ7、C18H16N2O、EINECS 221-490-4、CAS3118-97-6)、
(L828)CI 12150(ソルベントレッド1、C17H14N2O2、EINECS 214-968-9、CAS1229-55-6)、
(L829)CI 26100(ソルベントレッド23、C22H16N4O、EINECS 201-638-4、CAS85-86-9)、
(L830)CI 26105(ソルベントレッド24、C24H20N4O、EINECS -、CAS85-83-6)、
(L831)CI 12010(ソルベントレッド3、C18H16N2O2、EINECS 229-439-8、CAS6535-42-8)、
(L832)CI 45380:2(ソルベントレッド43、C20H8Br4O5、EINECS 239-138-3、CAS15086-94-9)、
(L833)CI 45410(ソルベントレッド48、C20H4Br4Cl4O5、EINECS 236-747-6、CAS13473-26-2)、
(L834)CI 45370(ソルベントレッド72、C20H10Br2O5、EINECS 209-876-0、CAS596-03-2)、
(L835)CI 12156(ソルベントレッド80、C18H16N2O3、EINECS 228-778-9、CAS6358-53-8)、
(L836)CI 60725(ソルベントバイオレット13、C21H15NO3、EINECS 201-353-5、CAS81-48-1)、
(L837)CI 12055(ソルベントイエロー14、C16H12N2O、EINECS -、CAS842-07-9)、
(L838)CI 12700(ソルベントイエロー16、C16H14N4O、EINECS 224-330-1、CAS4314-14-1)、
(L839)CI 21230(ソルベントイエロー29、-、EINECS 229-754-0、CAS6706-82-7)、
(L840)CI 47000(ソルベントイエロー33、C18H11NO2、EINECS 232-318-2、CAS8003-22-3)、
(L841)CI 73300(バットレッド41、C16H8O2S2、EINECS -、CAS522-75-8)、
(L842)CI 47005(-、-、EINECS 305-632-3、CAS94891-32-4)、
(L843)オラソールイエロー141
(L844)C.I.ピグメントブルー29(CAS57455-37-5)(代替名:ウルトラマリンブルー、CI 77007、ウルトラブルー、群青8000、群青4000、群青2000、フレンチブルー、ウルトラマリン、ランドリーブルー;群青ap 201)、
(L845)C.I.アシッドレッド33(CAS3567-66-6)(代替名:D&Cレッド第33号、アゾグレナジン、アゾフクシン、アシッドフクシンD、レッドウソールZ、アゾマジェンタG、セルチコールレッドB、ファーストアシッドマジェンタ、ヘキサランレッドB、アセチルレッドB、ナフタレンレッドB、C.I.17200)、
(L846)ベンゼンメタンアミニウム、N-エチル-N-(4-((4-(エチル((3-スルホフェニル)メチル)アミノ)フェニル)(2-スルホフェニル)メチレン)-2,5-シクロヘキサジエン-1-イリデン)-3-スルホ-、水酸化物、分子内塩、二ナトリウム塩(CAS3844-45-9)(代替名:FD&Cブルー第1号、アシッドブルー9、D&Cブルー第4号、アルゼンフードブルー第1号、アトラシッドブルーFG、エリオグラウシン、エリオスキーブルー、パテントブルーAR、キシレンブルーVSG、C.I. 42090)、
(L847)1H-ピラゾール-3-カルボン酸、4,5-ジヒドロ-5-オキソ-1-(4-スルホフェニル)-4-((4-スルホフェニル)アゾ)-、三ナトリウム塩(CAS1934-21-0)(代替名:FD&Cイエロー第5号、アシッドイエロー23、タートラジン)
(L848)オラソールオレンジ251(CAS85029-59-0)[代替名:アミン、C10-14-分岐状及び線状アルキル、[2,4-ジヒドロ-4-[(2-ヒドロキシ-5-ニトロフェニル)アゾ]-5-メチル-2-フェニル-3H-ピラゾール-3-オナト(2-)][2-[(4,5-ジヒドロ-3-メチル-5-オキソ-1-フェニル-1H-ピラゾール-4-イル)アゾ]ベンゾアト(2-)]クロメート(1-)]
【0102】
一般に、着色剤(L2)は、組成物(Q5)中に様々な量で含まれ得る。好ましくは、(L2)の量は、組成物(Q5)の総重量に対して、30重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは15重量%以下、最も好ましくは10重量%以下、最も特に好ましくは5重量%以下、特に2重量%以下、例えば1.1重量%以下である。好ましくは、(L2)の量は、組成物(Q5)の総重量に対して、少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%、最も好ましくは少なくとも0.2重量%、最も特に好ましくは少なくとも0.4重量%、特に少なくとも0.5重量%、例えば少なくとも0.9重量%である。
【0103】
存在する場合、着色剤(L2)は、一般に、組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(L2)の量は、組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)の総重量に対して、好ましくは30重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは15重量%以下、最も好ましくは10重量%以下、最も特に好ましくは5重量%以下、特に2重量%以下、例えば1.1重量%以下である。存在する場合、(L2)の量は、組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)の総重量に対して、好ましくは少なくとも0.01重量%、より好ましくは少なくとも0.1重量%、最も好ましくは少なくとも0.2重量%、最も特に好ましくは少なくとも0.4重量%、特に少なくとも0.5重量%、例えば少なくとも0.9重量%である。
【0104】
組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、場合により、
(L2)上記の、(L700)〜(L848)からなる群から選択される、少なくとも1つの着色剤
をさらに含むことができる。
【0105】
好ましくは、着色剤(L2)の添加は、安定性及び/又はウレアーゼ阻害作用及び/又は(チオ)リン酸トリアミドの収穫量向上作用を、最も好ましくは、相乗的に改善する。
【0106】
本発明によれば、組成物(Q2)は、その必須の構成成分の1つとして以下を含み、組成物(Q3)、(Q4)及び(Q5)は、その任意選択の構成成分の1つとして、以下を含むことができる:
(C)以下からなる群から選択される少なくとも1つのアミン
(C1)ポリアミンポリマー、並びに
(C2)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミン、並びに
(C3)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン、並びに
(C4)少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有するアミン、並びに
(C5)環原子として少なくとも1個の酸素原子を含有しており、かつさらなるアルコキシ基を含有しない、飽和又は不飽和複素環式アミン。
【0107】
一般に、アミン(C)は、組成物(Q2)中に様々な量で含まれ得る。好ましくは、(C)の量は、組成物(Q2)の総重量に対して、90重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは65重量%以下、最も好ましくは48重量%以下、最も特に好ましくは37重量%以下、特に30重量%以下、例えば24重量%以下である。好ましくは、(C)の量は、組成物(Q2)の総重量に対して、少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも6重量%、最も特に好ましくは少なくとも9重量%、特に少なくとも14重量%、例えば少なくとも18重量%である。
【0108】
存在する場合、アミン(C)は、一般に、組成物(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(C)の量は、組成物(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは90重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは65重量%以下、最も好ましくは48重量%以下、最も特に好ましくは37重量%以下、特に30重量%以下、例えば24重量%以下である。存在する場合、(C)の量は、組成物(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも6重量%、最も特に好ましくは少なくとも9重量%、特に少なくとも14重量%、例えば少なくとも18重量%である。
【0109】
別の実施形態では、存在する場合、ポリアミンポリマー(L572)、ポリアルキレンイミン(L568)又はポリエチレンイミン(L569)の量は、組成物(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは35重量%以下、より好ましくは24重量%以下、最も好ましくは17重量%以下、最も特に好ましくは12重量%以下、特に9重量%以下、例えば7重量%以下である。存在する場合、ポリアミンポリマー(L572)、ポリアルキレンイミン(L568)又はポリエチレンイミン(L569)の量は、好ましくは、組成物(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、少なくとも0.2重量%、より好ましくは少なくとも1重量%、最も好ましくは少なくとも2.5重量%、最も特に好ましくは少なくとも4重量%、特に少なくとも5重量%、例えば少なくとも5.5重量%である。
【0110】
一実施形態によれば、(C)は、
(C1)ポリアミンポリマー
である。
【0111】
一般に、(C1)は任意のポリアミンポリマーであり、好ましくは、ポリアルキレンイミン又はポリビニルアミンであり、より好ましくは、
(L568)ポリアルキレンイミン
であり、
(C1)は、最も好ましくは、
(L569)ポリエチレンイミン
(L570)ポリプロピレンイミン、又は
(L571)ポリブチレンイミン
であり、
特に、ポリエチレンイミンである。
【0112】
一実施形態によれば、(C1)は、好ましくは、ホモポリマー又はコポリマー、及びエチレンイミンの任意のコポリマーを含めた、モノマー単位としてエチレンイミン(-CH2CH2NH-)を含む任意のポリアミンポリマーであり、好ましくは、エチレンイミンのホモポリマー又はコポリマーである。コポリマーは、交互コポリマー、周期コポリマー、統計コポリマー又はブロックコポリマーとすることができる。
【0113】
一般に、(C1)は、任意のポリマー構造、例えば、線状ポリマー、環ポリマー、架橋ポリマー、分岐状ポリマー、スターポリマー、櫛型ポリマー、ブラッシュポリマー、樹状ポリマー又はデンドリマーなどとすることができる。一実施形態によれば、(C1)は、実質的に、線状ポリマーであり、好ましくは線状ポリマーである。
【0114】
使用することができるポリエチレンイミンは、非架橋形態又は架橋形態で存在し得る、ポリエチレンイミンホモポリマー又はコポリマーである。ポリエチレンイミンホモポリマー又はコポリマーは、例えば、Rompps(Chemie Lexikon、第8版、1992年、3532〜3533頁)、又はUllmanns Enzyklopadie der Technischen Chemie、第4版、1974年、8巻、212〜213頁、及びそれらに記載されている文献に記載されている、公知の方法により調製することができる。それらは、約200〜1000000g/molの範囲の分子量を有する。対応する市販製品は、例えば、BASF SEからのLupasol(登録商標)という名称で入手可能である。
【0115】
本発明の一実施形態によれば、ポリエチレンイミン(C1)は、好ましくは0.1〜0.95の範囲の分岐度を有するポリエチレンイミン、(「高次分岐状ポリエチレンイミン」とも呼ばれる)、より好ましくは0.25〜0.90の範囲の分岐度を有するポリエチレンイミン、より好ましくは0.30〜0.80の範囲の分岐度を有するポリエチレンイミン、最も好ましくは0.50〜0.80の範囲の分岐度を有するポリエチレンイミンである。
【0116】
高次分岐状ポリエチレンイミンは、その高い分岐度を特徴としており、分岐度は、例えば、好ましくはD2O中の13C-NMR分光法によって決定することができ、以下の通り定義される:
分岐度=D+T/D+T+L
【0117】
D(樹状)は、三級アミノ基の割合と等しく、L(線状)は、二級アミノ基の割合に等しく、T(末端)は、一級アミノ基の割合に等しい。
【0118】
一般に、ポリアミンポリマー(C1)は、異なる重量平均分子量を有することができる。(C1)の重量平均分子量は、好ましくは少なくとも200、より好ましくは少なくとも400、最も好ましくは少なくとも550、特に少なくとも650、例えば少なくとも750である。(C1)の重量平均分子量は、好ましくは10,000以下、より好ましくは4,000以下、最も好ましくは1,900以下、特に1,500以下、例えば1,350以下である。重量平均分子量は、当業者に公知の標準的なゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって決定することができる。
【0119】
別の実施形態によれば、(C)は、
(C2)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミン
である。
【0120】
(C2)内のいくつかの基R21は、少なくとも3、好ましくは3〜5、より好ましくは3〜4、最も好ましくは3である。
【0121】
(C2)内の各基R21における炭素原子数は、2〜12、好ましくは2〜9、より好ましくは2〜7、最も好ましくは2〜5、特に好ましくは2〜4、特に2〜3、例えば3であり、炭素原子の前記数は、R21のいかなるアルコキシ基又は他のいかなる置換基中の炭素原子も含まない。
【0122】
(C2)内の基R21は、アルコキシ又はヒドロキシ置換されており、好ましくはヒドロキシ置換されている。
【0123】
1つのアミン(C2)の場合、少なくとも3つの基R21のうち、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なり、好ましくは、基R21の1つは他の基R21とは異なる。
【0124】
好ましくは、基R21の少なくとも1つ、より好ましくは基R21の少なくとも2つ、最も好ましくは基R21の少なくとも3つ、特に、基R21のすべてが、アミン(C2)のアミノ基に共有結合している。
【0125】
別の好ましい実施形態によれば、(C2)は、
(L185)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのヒドロキシ置換C2〜C8-アルキル基R21、又は好ましくはC2〜C5-アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つが、他の基R21とは異なるアミン
であり、
(C2)は、好ましくは
(L186)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのヒドロキシ置換C2〜C3アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミン
であり、
(C2)は、より好ましくは
(L187)、1つ以下のアミノ基、及びアミノ基に共有結合している3つのヒドロキシ置換C2〜C3アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の1つは他の基R21とは異なるアミン
であり、
(C2)は、例えば、
(L188)N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-イソプロパノールアミン(DEIPA)、及び
(L189)1,1'-((2-ヒドロキシエチル)イミノ)ジプロパン-2-オール
からなる群から選択されるアミンである。
【0126】
別の好ましい実施形態によれば、(C2)は、
(L190)アミンN(R21)3(式中、
R21が、アルコキシ又はヒドロキシ置換(好ましくはヒドロキシル置換)C2〜C12(好ましくはC2〜C7、より好ましくはC2〜C3)アルキル基であり、基R21の1つが他の基R21とは異なる)
である。
【0127】
別の好ましい実施形態によれば、(C2)は、
(L191)アミンN(R21)3(式中、
R21が、R21が、アルコキシ又はヒドロキシ置換(好ましくはヒドロキシル置換)C2〜C12(好ましくはC2〜C7、より好ましくはC2〜C3)アルキル基であり、基R21の1つが他の基R21とは異なり、基R21の少なくとも1つは、二級又は三級炭素原子において、アルコキシ又はヒドロキシ置換基を有する)
である。
【0128】
別の実施形態によれば、(C)は、
(C3)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン
である。
【0129】
(C3)内のいくつかの基R22は、少なくとも2、好ましくは2〜5、より好ましくは2〜4、最も好ましくは2〜3、例えば2である。
【0130】
(C3)内の各基R22における炭素原子数は、2〜12、好ましくは2〜9、より好ましくは2〜7、最も好ましくは2〜5、特に好ましくは2〜4、特に2〜3、例えば3であり、炭素原子の前記数は、R22のいかなるアルコキシ基又は他のいかなる置換基中の炭素原子も含まない。
【0131】
(C3)内の基R22は、アルコキシ又はヒドロキシ置換されており、好ましくはヒドロキシ置換されている。
【0132】
1つのアミン(C3)の場合、少なくとも2つの基R22のうち、基R22の少なくとも1つは他の基R22とは異なり、好ましくは基R22の1つは他の基R22とは異なる。
【0133】
好ましくは、基R22の少なくとも1つ、より好ましくは基R22の少なくとも2つ、最も好ましくは基R22のすべてが、アミン(C3)のアミノ基に共有結合している。
【0134】
好ましくは、基R22の少なくとも1つ、より好ましくは基R22の1つは、二級又は三級炭素原子、特に二級炭素原子において、アルコキシ又はヒドロキシ置換基を有する。
【0135】
別の好ましい実施形態によれば、(C3)は、
(L192)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのヒドロキシ置換C2〜C7アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級又は三級炭素原子においてヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン
であり、
(C3)は、より好ましくは
(L193)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのヒドロキシ置換C2〜C4アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級炭素原子においてヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン
であり、
(C3)は、最も好ましくは、
(L194)1つ以下のアミノ基、及びアミン(C3)のアミノ基に共有結合している2つのヒドロキシ置換C2〜C3アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級炭素原子においてヒドロキシ置換基を有しており、基R22の1つは、他の基R22とは異なるアミン
であり、
(C2)は、例えば、
(L195)1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)プロパン-2-オール、及び
(L196)N-メチル-N-ヒドロキシエチル-イソプロパノールアミン
からなる群から選択されるアミンである。
【0136】
別の好ましい実施形態によれば、(C3)は、
(L197)アミンR24N(R22)2(式中、
R24が、H又はC1〜C12アルキル基、好ましくはC1〜C7アルキル基、より好ましくはC1〜C3アルキル基であり、
R22が、アルコキシ又はヒドロキシ置換アルキル基(好ましくはヒドロキシル置換)C2〜C12(好ましくはC2〜C7、より好ましくはC2〜C3)アルキル基であり、基R22の少なくとも1つが、二級炭素原子においてヒドロキシ置換基を有しており、基R22の1つは、他の基R22とは異なる)である。
【0137】
別の実施形態によれば、(C)は、
(C4)少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有するアミン
である。
【0138】
(C4)内の各基R23中の炭素原子数は、8〜40、好ましくは8〜32、より好ましくは8〜24、最も好ましくは8〜19、特に好ましくは8〜16である。
【0139】
(C4)内の基R23は、飽和又は不飽和であり、好ましくは不飽和である。
【0140】
別の好ましい実施形態によれば、(C4)は、少なくとも1つのアルコキシ基又はヒドロキシ基、より好ましくは少なくとも1つのアルコキシ及び少なくとも1つのヒドロキシ基、最も好ましくは少なくとも2つのアルコキシ基及び少なくとも1つのヒドロキシル基を含有しており、特に、(C4)は、
(L198)少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有し、かつ少なくとも4つのアルコキシ基及び少なくとも1つのヒドロキシル基を含有するアミン
である。
【0141】
例えば、(C4)は、以下からなる群から選択されるアミンである:
(L199)エトキシ化(2)ココアルキルアミン
(L200)エトキシ化(5)ココアルキルアミン
(L201)エトキシ化(15)ココアルキルアミン
(L202)エトキシ化(2)オレイルアミン
(L203)ラウリル-ジメチルアミン
(L204)オレイル-ジメチルアミン
(L205)2-プロピルヘプチルアミンエトキシレート(5EO)
(L206)2-プロピルヘプチルアミンエトキシレート(10EO)、及び
(L207)2-プロピルヘプチルアミンエトキシレート(20EO)
【0142】
別の実施形態によれば、(C)は、
(C5)環原子として少なくとも1個の酸素原子を含有しており、かつさらなるアルコキシ基を含有しない、飽和又は不飽和複素環式アミン
である。
【0143】
用語「複素環式アミン」は、複素環式環の少なくとも1つの環原子が窒素原子である、複素環式化合物を表す。
【0144】
複素環式アミン(C5)は、飽和又は不飽和であり、好ましくは飽和である。
【0145】
複素環式アミン(C5)は、好ましくは5員、6員又は7員の複素環式環、より好ましくは5員又は6員環、最も好ましくは6員環を含有する。
【0146】
複素環式アミン(C5)は、少なくとも1つの、より好ましくは1〜3つの、最も好ましくは1〜2つの、特に1つの酸素原子を複素環式環の環原子として含有している。
【0147】
複素環式アミン(C5)は、好ましくは、
(L208)モルホリン又はモルホリン誘導体
であり、
(C5)は、より好ましくは
(L209)N-アルキルモルホリン
であり、
(C5)は、最も好ましくは、N-メチル、N-エチル、N-プロピル又はN-ブチルモルホリンであり、例えば、
(L210)N-アルキルモルホリン
である。
【0148】
本発明によれば、組成物(Q3)は、その必須の構成成分の1つとして、以下を含み、組成物(Q2)、(Q4)又は(Q5)は、その任意選択の構成成分の1つとして、以下をさらに含むことができる:
(D)一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32は、H若しくはアルキルであり、
R33は、H若しくはアルキルであるか、又は
R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つのアミド。
【0149】
一般に、アミド(D)は、組成物(Q3)中に様々な量で含まれ得る。好ましくは、(D)の量は、組成物(Q3)の総重量に対して、90重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは65重量%以下、最も好ましくは45重量%以下、最も特に好ましくは30重量%以下、特に22重量%以下、例えば16重量%以下である。好ましくは、(D)の量は、組成物(Q3)の総重量に対して、少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも6重量%、最も特に好ましくは少なくとも9重量%、特に少なくとも12重量%、例えば少なくとも15重量%である。
【0150】
存在する場合、アミド(D)は、一般に、組成物(Q2)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(D)の量は、組成物(Q2)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは90重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは65重量%以下、最も好ましくは45重量%以下、最も特に好ましくは30重量%以下、特に22重量%以下、例えば16重量%以下である。存在する場合、(D)の量は、組成物(Q2)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも6重量%、最も特に好ましくは少なくとも9重量%、特に少なくとも12重量%、例えば少なくとも15重量%である。
【0151】
(D)の一般式(VI)では、R32は、H又はアルキル、好ましくは、H又はC1〜C40アルキル、より好ましくは、H又はC1〜C20アルキル、最も好ましくは、H又はC1〜C10アルキル、特に好ましくは、H又はC1〜C4アルキル、最も特に好ましくは、C1〜C4アルキル、特に、C1〜C2アルキル、例えば、メチルである。
【0152】
(D)の一般式(VI)において、R33は、H又はアルキル、好ましくは、H又はC1〜C40アルキル、より好ましくは、H又はC1〜C20アルキル、最も好ましくは、H又はC1〜C10アルキル、特に好ましくは、H又はC1〜C4アルキル、最も特に好ましくは、C1〜C4アルキル、特に、C1〜C2アルキル、例えば、メチルである。
【0153】
好ましい一実施形態によれば、(D)の一般式(VI)において、R32は、H又はC1〜C4アルキルであり、かつR33は、H又はC1〜C4アルキルであり、より好ましくは、R32はC1〜C4アルキルであり、かつR33はC1〜C4アルキルであり、最も好ましくは、R32はC1〜C2アルキルであり、かつR33はC1〜C2アルキルである。
【0154】
別の好ましい実施形態(D1PE)によれば、(D)の一般式(VI)において、R31COは1〜22個の炭素原子を有するヒドロキシ置換アシルラジカルであり、より好ましくは、R31COは1〜22個の炭素原子を有するヒドロキシ置換アシルラジカルであり、R32はアルキルであり、R33はアルキルであり、最も好ましくは、R31COは1〜7個の炭素原子を有するヒドロキシ置換アシルラジカルであり、R32はC1〜C4アルキルであり、R33はC1〜C4アルキルである。
【0155】
別の好ましい実施形態によれば、アミド(D)は、
(L401)乳酸、クエン酸、酒石酸、リシノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸をベースとするN,N-ジアルキルアミド、又はそれらの混合物
であり、
アミド(D)は、好ましくは
(L402)乳酸、クエン酸、酒石酸をベースとするN,N-ジアルキルアミド、又はそれらの混合物
であり、
アミド(D)は、最も好ましくは
(L403)乳酸、クエン酸、酒石酸をベースとするN,N-ジメチルアミド
であり、
アミド(D)は、特に
(L404)乳酸N,N-ジメチルアミド(=N,N-ジメチルラクトアミド)
である。
【0156】
別の好ましい実施形態(D2PE)によれば、(D)の一般式(VI)において、R31COは、6〜12個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、より好ましくは、R31COは、8〜10個の炭素原子を有するアシルラジカルである。
【0157】
別の好ましい実施形態によれば、(D)の一般式(VI)において、R31COは、ヒドロキシ基を含有しておらず、より好ましくは、R31COはヒドロキシ基を含有しておらず、かつ6〜12個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、最も好ましくは、R31COはヒドロキシ基を含有しておらず、かつ8〜10個の炭素原子を有するアシルラジカルである。例えば、アミド(D)は、
(L405)N,N-ジメチルオクタンアミド
(L406)N,N-ジメチルノナンアミド、及び
(L407)N,N-ジメチルデカンアミド
からなる群から選択される。
【0158】
別の好ましい実施形態(D3PE)によれば、(D)の一般式(VI)において、R31COは、1〜3個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、より好ましくは、R31COは、1〜2個の炭素原子を有するアシルラジカルである。
【0159】
別の好ましい実施形態によれば、(D)の一般式(VI)において、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和又は不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個又は2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでおり、より好ましくは、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、6員の飽和又は不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでおり、最も好ましくは、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、6員の飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、1個のさらなる酸素ヘテロ原子を含んでおり、特に、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、モルホリニルラジカルを規定する。例えば、アミド(D)は、
(L408)N-アシルモルホリン(代替名:N-アルキルカルボニル-モルホリン)
(L409)N-アセチルモルホリン、又は
(L410)N-ホルミルモルホリン
である。
【0160】
別の好ましい実施形態(D4PE)によれば、(D)の一般式(VI)において、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員の飽和又は不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個又は2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでおり、より好ましくは、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員の飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、1個のさらなる窒素ヘテロ原子を場合により含んでおり、最も好ましくは、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員の飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、R31COのカルボニル基の炭素原子に共有結合している1個のさらなる窒素ヘテロ原子を含んでおり、特に、R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、イミダゾリジノニルラジカルを規定する。例えば、アミド(D)は、
(L411)1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(ジメチルエチレン尿素とも称される)
である。
【0161】
別の好ましい実施形態(D5PE)によれば、(D)の一般式(VI)において、R32はアシルオキシ置換アルキル基であり、より好ましくは、R31COは、1〜4個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、R32はアシルオキシ置換アルキル基であり、最も好ましくは、R31COは、1〜4個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、R32はアシルオキシ置換アルキル基であり、R33はC1〜C4アルキルである。例えば、アミド(D)は、
(L412)N-[2-(アセチルオキシ)エチル]-N-メチルアセトアミド
である。
【0162】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、
(E)水性媒体中で解離性でない、少なくとも2つのヒドロキシ基を含むアルコール
を場合によりさらに含むことができる。アルコール(E)は、構成成分(A)、(L1)、(L2)、(C)及び(D)とは異なる。
【0163】
「解離性ではない」とは、中性水層中でのヒドロキシ基の反応(アルコール(D)→脱プロトン化アルコール(D)+H+)に関するpKa値(酸解離定数の対数尺度)が、25℃及び大気圧において脱イオン水中で測定すると、9.9を超える、より好ましくは11を超える、最も好ましくは12を超える、特に好ましくは13を超える、例えば、14を超えることを意味する。例えば、プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール)は、25℃及び大気圧において、脱イオン水中で測定すると、14.9のpKa値を有する。
【0164】
存在する場合、アルコール(E)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中の溶媒として、好ましくは使用される。
【0165】
好ましくは、アルコール(E)は、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール、ヘキサオール、ヘプタオール、オクタオール、ノナオール、デカオール又はポリオールである。より好ましくは、(E)は、ジオール、トリオール、テトラオール、ペンタオール又はヘキサオールである。最も好ましくは、(E)は、ジオールである。特に最も好ましくは、アルコール(E)は、
(L421)エタンジオール(エチレングリコール)、プロパンジオール(プロピレングリコール)又はブタンジオール(ブチレングリコール)
である。
【0166】
特に、(E)は、プロパンジオール(プロピレングリコール)である。例えば、(E)は、
(L422)プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール;CAS57-55-6)
である。別の好ましい実施形態によれば、アルコール(E)は、
(L423)ジエチレングリコール
である。別の好ましい実施形態によれば、アルコール(E)は、
(L424)3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(CAS56539-66-3)
である。
【0167】
アルコール(E)は、好ましくは2〜50個の炭素原子を有するアルコールであり、より好ましくは2〜20個の炭素原子を有するアルコールであり、最も好ましくは2〜11個の炭素原子を有するアルコールであり、特に好ましくは2〜7個の炭素原子を有するアルコールであり、特に、2〜4個の炭素原子を有するアルコールであり、例えば、3個の炭素原子を有するアルコールである。
【0168】
存在する場合、アルコール(E)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(E)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは99重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは93重量%以下、最も好ましくは87重量%以下、最も特に好ましくは80重量%以下、特に75重量%以下、例えば70重量%以下である。存在する場合、(E)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、少なくとも13重量%、より好ましくは少なくとも20重量%、最も好ましくは少なくとも35重量%、最も特に好ましくは少なくとも45重量%、特に少なくとも55重量%、例えば少なくとも60重量%である。
【0169】
別の実施形態によれば、(E)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは78重量%以下、より好ましくは67重量%以下、最も好ましくは61重量%以下、最も特に好ましくは56重量%以下、特に53重量%以下、例えば50重量%以下である。好ましくは、(E)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、少なくとも16重量%、より好ましくは少なくとも21重量%、最も好ましくは少なくとも26重量%、最も特に好ましくは少なくとも30重量%、特に少なくとも37重量%、例えば少なくとも40重量%である。
【0170】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、
(F)窒素含有肥料
を場合によりさらに含むことができる。窒素含有肥料(F)は、構成成分(A)、(L1)、(L2)、(C)及び(D)とは異なる。
【0171】
窒素含有肥料(F)は、好ましくは、堆肥、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、シアンアミド、ジシアンジアミド(DCD)、硝酸カルシウム又は尿素含有肥料(F1)を含み、より好ましくは、尿素含有肥料(F1)を含み、最も好ましくは、尿素を含み、例えば尿素である。
【0172】
尿素含有肥料(F1)は、尿素、尿素硝酸アンモニウム(UAN)、イソブチリデンジ尿素(IBDU)、クロトニリデンジ尿素(CDU)及び尿素ホルムアルデヒド(UF)、尿素-アセトアルデヒド、尿素-グリオキサール縮合物、窒素源として尿素を含む複合NPK肥料、1つの混合構成成分として尿素を含むNPK肥料の物理ブレンドからなる群から選択される、少なくとも1つの構成成分を含む肥料として定義される。
【0173】
慣用的な市販の肥料品質では、尿素は、少なくとも90%の純度を有しており、例えば、結晶形態、顆粒形態、成形形態、プリル形態、粉砕形態又は液体形態とすることができる。
【0174】
別の好ましい実施形態では、尿素は、コーティングされている尿素、硫黄コーティングされている尿素、ポリマーコーティングされている尿素、完全にコーティングされている尿素、又は部分コーティングされている尿素である。
【0175】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)と肥料(F)との組合せは、様々な方法で行うことができる:
- 肥料生成過程中に取り込ませる(組成物は、固体顆粒肥料、プリルなどの内部に存在する)
- 肥料生成過程後の組成物の適用(組成物は、固体顆粒肥料、プリルなどの表面に存在する)
- 液体肥料(タンクミックス)と混合した組成物
【0176】
存在する場合、肥料(F)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(F)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは99.99重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは99.9重量%以下、最も好ましくは99.5重量%以下、最も特に好ましくは99重量%以下、特に98重量%以下、例えば97重量%以下である。存在する場合、(F)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも96重量%、より好ましくは少なくとも93重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%、最も特に好ましくは少なくとも82重量%、特に少なくとも70重量%、例えば少なくとも50重量%である。
【0177】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の特性(安定性、保存寿命、又は尿素などの窒素含有肥料(F)に適用されるか、若しくは窒素含有肥料(F)上にコーティングされた場合の安定性など)は、対応する組成物のpHに依存することがある。一般に、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、任意のpHの値を有することができる。組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)のpHの値は、好ましくは14以下、より好ましくは13以下、最も好ましくは12以下、特に好ましくは11.6以下、特に最も好ましくは11.3以下、特に11以下、例えば10.7以下である。組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)のpHの値は、好ましくは少なくとも6、より好ましくは少なくとも7、最も好ましくは少なくとも7.5、特に好ましくは少なくとも8.0、特に最も好ましくは少なくとも8.2、特に少なくとも8.5、例えば少なくとも8.7である。組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)のpHの値は、好ましくは6〜14、より好ましくは7〜13、最も好ましくは7.5〜12、特に好ましくは8〜11.6、特に最も好ましくは8.2〜11.3、特に8.5〜11、例えば8.7〜10.7である。
【0178】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、少なくとも1つのpH調節剤(G)を場合によりさらに含むことができる。pH調節剤(G)は、構成成分(A)、(L1)、(L2)、(C)及び(D)とは異なる。一般に、pH調節剤(G)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)に添加されて、そのpHの値を必要な値に調節する化合物である。好ましくは、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、少なくとも1つのpH調節剤(G)を含む。好ましいpH調節剤は、無機酸、カルボン酸、アミン塩基、水酸化アルカリ、テトラアルキル水酸化アンモニウムを含めた水酸化アンモニウムである。特に、pH調節剤(G)は、硝酸、硫酸、アンモニア、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである。例えば、pH調節剤(G)は、水酸化カリウムである。
【0179】
存在する場合、pH調節剤(G)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(G)の量は、対応する組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは10重量%以下、より好ましくは2重量%以下、最も好ましくは0.5重量%以下、特に0.1重量%以下、例えば0.05重量%以下である。存在する場合、(G)の量は、対応する組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも0.0005重量%、より好ましくは少なくとも0.005重量%、最も好ましくは少なくとも0.025重量%、特に少なくとも0.1重量%、例えば少なくとも0.4重量%である。
【0180】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、
(K1)以下からなる群から選択されるアミン
(L211)メチルジエタノールアミン
(L212)テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
(L213)トリメチルアミノエチルエタノールアミン
(L214)N,N,N',N'-テトラメチル-1,6-ヘキサンジアミン
(L215)N,N',N"-トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン、並びに
(L216)2,2'-ジモルホリニルジエチルエーテル
(K2)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R41を含有するアミンであって、前記アミン中の基R41のすべてが同一であるアミン、並びに
(K3)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R42を含有するアミンであって、基R42の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、前記アミンによる基R42のすべてが同一であるアミン
からなる群から選択される化合物(K)を場合によりさらに含有することができる。
【0181】
(K2)又は(K3)は、好ましくは
(L217)トリエタノールアミン
(L218)トリプロパノールアミン
(L219)ジイソプロパノールアミン
(L220)トリイソプロパノールアミン
(L221)ジエタノールアミン、又は
(L222)メチルジプロパノールアミン
である。
【0182】
存在する場合、化合物(K)は、一般に、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(K)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは40重量%(重量%は、「重量パーセント」を表す)以下、より好ましくは30重量%以下、最も好ましくは25重量%以下、最も特に好ましくは20重量%以下、特に18重量%以下、例えば15重量%以下である。存在する場合、(K)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも5重量%、最も特に好ましくは少なくとも8重量%、特に少なくとも11重量%、例えば少なくとも14重量%である。
【0183】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、溶媒又は液体担体(M)を場合によりさらに含むことができる。(M)は、構成成分(A)、(L1)、(L2)、(C)及び(D)とは異なることが好ましい。
【0184】
適切な溶媒及び液体担体は、水、及び中〜高沸点の鉱物油留分(例えば、灯油、ディーゼル油)などの有機溶媒、植物又は動物由来の油、脂肪族炭化水素、環式炭化水素及び芳香族炭化水素(例えば、トルエン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキル化ナフタレン)、アルコール(例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、グリコール、DMSO、ケトン(例えば、シクロヘキサノン)、エステル(例えば、乳酸エステル、炭酸エステル、脂肪酸エステル、ガンマ-ブチロラクトン)、脂肪酸、ホスホン酸エステル、アミン、アミド(例えば、N-メチルピロリドン、脂肪酸ジメチルアミド)、及びそれらの混合物である。
【0185】
存在する場合、溶媒又は液体担体(M)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(M)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは99重量%以下、より好ましくは93重量%以下、最も好ましくは87重量%以下、特に好ましくは80重量%以下、最も特に好ましくは72重量%以下、特に62重量%以下、例えば50重量%以下である。存在する場合、(M)の量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、少なくとも15重量%、より好ましくは少なくとも25重量%、最も好ましくは少なくとも35重量%、特に好ましくは少なくとも45重量%、最も特に好ましくは少なくとも55重量%、特に少なくとも65重量%、例えば少なくとも74重量%である。
【0186】
好ましい溶媒又は液体担体(M)は、
(L425)ベンジルアルコール
(L418)DMSO
(L419)スルホラン(代替名:テトラメチレンスルホン)
(L420)N-メチルピロリドン
(L426)プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール;CAS57-55-6)とDMSOとの混合物
(L427)プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール;CAS57-55-6)とN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物
(L428)プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール;CAS57-55-6)とN-ホルミルモルホリンとの混合物
(L429)ベンジルアルコールとDMSOとの混合物
(L430)ベンジルアルコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物、又は
(L431)ベンジルアルコールとN-ホルミルモルホリンとの混合物
である。
【0187】
存在する場合、DMSOの量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下、最も好ましくは50重量%以下、特に好ましくは40重量%以下、最も特に好ましくは30重量%以下、特に26重量%以下、例えば22重量%以下である。存在する場合、DMSOの量は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、少なくとも3重量%、より好ましくは少なくとも6重量%、最も好ましくは少なくとも9重量%、特に好ましくは少なくとも11重量%、最も特に好ましくは少なくとも13重量%、特に少なくとも15重量%、例えば少なくとも18重量%である。
【0188】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、補助剤、固体担体、界面活性剤、アジュバント、増粘剤、殺細菌剤、凍結防止剤、消泡剤、着色剤、粘着付与剤、結合剤、保存剤、抗酸化剤及び付臭剤からなる群から選択される、構成成分(H)を場合によりさらに含有することができる。構成成分(H)は、構成成分(A)、(L1)、(L2)、(C)及び(D)とは異なる。
【0189】
適切な補助剤は、固体担体又は充填剤、界面活性剤、分散剤、乳化剤、湿潤剤、アジュバント、可溶化剤、浸透促進剤、保護コロイド剤、付着剤、増粘剤、保湿剤、はっ水剤、誘引剤、摂食刺激物質、相溶剤、殺細菌剤、凍結防止剤、消泡剤、着色剤、粘着付与剤及び結合剤である。好ましい補助剤の1つは、ニームオイル、又はニーム植物若しくはニーム種子の抽出物である。
【0190】
適切な固体担体又は充填剤は、鉱物土類(例えば、シリケート、シリカゲル、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、粘土、ドロマイト、珪藻土、ベントナイト、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム)、多糖類(例えば、セルロース、デンプン)、肥料(例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素)、植物由来の生成物(例えば、穀粉、樹皮粉、木粉、堅果殻粉)、及びそれらの混合物である。
【0191】
適切な界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性界面活性剤、ブロックポリマー、ポリ電解質、及びそれらの混合物などの表面活性化合物である。このような界面活性剤は、乳剤、分散剤、可溶化剤、湿潤剤、浸透促進剤、保護コロイド剤又はアジュバントとして使用することができる。界面活性剤の例は、McCutcheonの第1巻、Emulsifiers&Detergents、McCutcheon's Directories、Glen Rock、米国、2008年(International Ed.又はNorth American Ed.)において列挙されている。
【0192】
適切な陰イオン性界面活性剤は、スルホン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、カルボン酸イオンのアルカリ塩、アルカリ土類塩又はアンモニウム塩、及びそれらの混合物である。スルホン酸イオンの例は、アルキルアリールスルホン酸イオン、ジフェニルスルホン酸イオン、アルファ-オレフィンスルホン酸イオン、リグニンスルホン酸イオン、脂肪酸及び脂肪油のスルホン酸イオン、エトキシ化アルキルフェノールのスルホン酸イオン、アルコキシ化アリールフェノールのスルホン酸イオン、縮合ナフタレンのスルホン酸イオン、ドデシルベンゼン及びトリデシルベンゼンのスルホン酸イオン、ナフタレン及びアルキルナフタレンのスルホン酸イオン、スルホコハク酸イオン又はスルホスクシナメートである。硫酸イオンの例は、脂肪酸及び脂肪油、エトキシ化アルキルフェノール、アルコール、エトキシ化アルコール、又は脂肪酸エステルの硫酸イオンである。リン酸イオンの例は、リン酸エステルである。カルボン酸イオンの例は、アルキルカルボン酸イオン、及びカルボキシル化アルコール又はアルキルフェノールエトキシレートである。
【0193】
適切な非イオン性界面活性剤は、アルコキシレート、N-置換脂肪酸アミド、アミンオキシド、エステル、糖をベースとする界面活性剤、ポリマー界面活性剤及びそれらの混合物である。アルコキシレートの例は、1〜50当量でアルコキシ化された、アルコール、アルキルフェノール、アミン、アミド、アリールフェノール、脂肪酸又は脂肪酸エステルなどの化合物である。エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド、好ましくはエチレンオキシドを、アルコキシ化に使用することができる。N-置換脂肪酸アミドの例は、脂肪酸グルカミド又は脂肪酸アルカノールアミドである。エステルの例は、脂肪酸エステル、グリセロールエステル又はモノグリセリドである。糖をベースとする界面活性剤の例は、ソルビタン、エトキシ化ソルビタン、スクロースエステル及びグルコースエステル又はアルキルポリグルコシドである。ポリマー界面活性剤の例は、ビニルピロリドン、ビニルアルコール又は酢酸ビニルのホモポリマー又はコポリマーである。
【0194】
適切な陽イオン性界面活性剤は、四級界面活性剤、例えば、1つ若しくは2つの疎水性基を有する四級アンモニウム化合物、又は長鎖一級アミンの塩である。適切な両性界面活性剤は、アルキルベタイン及びイミダゾリンである。適切なブロックポリマーは、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドのブロックを含むA-B若しくはA-B-Aタイプのブロックポリマー、又はアルカノール、ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドを含むA-B-Cタイプのブロックポリマーである。適切なポリ電解質は、ポリ酸又はポリ塩基である。ポリ酸の例は、ポリアクリル酸又はポリ酸の櫛ポリマーのアルカリ塩である。ポリ塩基の例は、ポリビニルアミン又はポリエチレンアミンである。
【0195】
適切なアジュバントは、それ自体、無視できる程の殺有害生物活性しか有していないか又はそれさえ有していない化合物であって、標的に対する化合物Iの生物的性能を改善する化合物である。例は、界面活性剤、鉱物油又は植物性油、及び他の補助剤である。さらなる例は、Knowles、Adjuvants and additives、Agrow Reports DS256、T&F Informa、英国、2006年、第5章により一覧表示されている。
【0196】
適切な増粘剤は、多糖類(例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース)、無機粘土(anorganic clay)(有機修飾又は非修飾)、ポリカルボキシレート及びシリケートである。
【0197】
適切な殺細菌剤は、アルキルイソチアゾリノン及びベンズイソチアゾリノンなどのブロノポール及びイソチアゾリノン誘導体である。
【0198】
適切な凍結防止剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、尿素及びグリセリンである。
【0199】
適切な消泡剤は、シリコーン、長鎖アルコール及び脂肪酸の塩である。
【0200】
適切な着色剤(例えば、赤色、青色又は緑色)は、水溶性の低い顔料、及び水溶性染料である。例には、
- 鉄酸化物、酸化チタン、ヘキサシアノ鉄酸鉄などの無機着色剤
- クロム-錯体染料、例えば、オラソールイエロー141などの金属錯体染料
- アリザリン、アゾ及びフタロシアニン着色剤などの有機着色剤
が含まれる。
【0201】
好ましい着色剤は、金属錯体染料、より好ましくはクロム錯体染料、例えばオラソールイエロー141である。
【0202】
適切な粘着付与剤又は結合剤は、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、生物又は合成ワックス、及びセルロースエーテルである。
【0203】
適切な保存剤には、例えば、安息香酸ナトリウム、安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの誘導体が含まれる。
【0204】
適切な抗酸化剤には、亜硫酸塩、アスコルビン酸、トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコトリエノール、メラトニン、カロテン、ベータ-カロテン、ユビキノール、及びそれらの誘導体が含まれる。トコフェロールアセテートが、抗酸化剤として好ましい。
【0205】
適切な付臭剤には、例えば、アロ-オシメン、シクロヘキサンプロピオン酸アリル、ヘプタン酸アリル、trans-アネトール、酪酸ベンジル、カンフェン、カジネン、カルバクロール、チグリン酸cis-3-ヘキセニル、シトロネロール、酢酸シトロネリル、シトロネリルニトリル、プロピオン酸シトロネリル、酢酸シクロヘキシルエチル、デシルアルデヒド(カプルアルデヒド)、ジヒドロミルセノール、酢酸ジヒドロミルセニル、3,7-ジメチル-1-オクタノール、ジフェニルオキシド、酢酸フェンチル(酢酸1,3,3-トリメチル-2-ノルボルナニル)、酢酸ゲラニル、ギ酸ゲラニル、ゲラニルニトリル、イソ酪酸cis-3-ヘキセニル、ネオペンタン酸ヘキシル、チグリン酸ヘキシル、アルファ-イオノン、エチルバニリンL80、イソオイゲノール、ケイ皮酸メチル、ジヒドロジャスミン酸メチル、メチルベータ-ナフチルケトン、イソ酪酸フェノキシエチル、バニリンL28、酢酸イソボルニル、安息香酸イソブチル、酢酸イソノニル、イソノニルアルコール(3,5,5-トリメチル-1-ヘキサノール)、酢酸イソプレギル、ラウルアルデヒド、d-リモネン、酢酸リナリル、酢酸(-)-L-メンチル、メチルカビコール(エストラゴール)、メチルn-ノニルアセトアルデヒド、メチルオクチルアセトアルデヒド、ベータ-ミルセン、酢酸ネリル、酢酸ノニル、ノナアルデヒド、p-シメン、アルファ-ピネン、ベータ-ピネン、アルファ-テルピネン、ガンマ-テルピネン、酢酸アルファ-テルピニル、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロミルセノール、2-ウンデセナール、ベルドックス(酢酸o-t-ブチルシクロヘキシル)、ベルテネックス(酢酸4-tertブチルシクロヘキシル)を含めた、US 7,182,537に記載されている香水物質が含まれる。シトロネリルニトリルが、付臭剤として好ましい。
【0206】
一実施形態によれば、二成分若しくは三成分混合物のキットのパーツ、又はパーツなどの組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の個々の構成成分を、噴霧タンク中で使用者自身により混合されてもよく、さらなる補助剤が適宜、加えられてもよい。
【0207】
存在する場合、構成成分(H)は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)中に様々な量で含まれ得る。存在する場合、(H)の量は、対応する組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは10重量%以下、より好ましくは4重量%以下、最も好ましくは2重量%以下、特に1重量%以下、例えば0.5重量%以下である。存在する場合、(H)の量は、対応する組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の総重量に対して、好ましくは少なくとも0.0005重量%、より好ましくは少なくとも0.005重量%、最も好ましくは少なくとも0.025重量%、特に少なくとも0.1重量%、例えば少なくとも0.4重量%である。
【0208】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)に関して、混合物(A)対アミン(L1)との重量比は、((L1)が存在する場合に限り、(Q2)、(Q3)又は(Q5)の場合)、好ましくは50:1〜1:50の間、より好ましくは10:1〜1:10の間、最も好ましくは5:1〜1:5の間、特に好ましくは3:1〜1:3の間、特に最も好ましくは2.5:1〜1:2の間、特に、2:1〜1:1の間、例えば1.8:1〜1.2:1の間である。
【0209】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)に関して、混合物(A)対アミン(C)との重量比は、((C)が存在する場合に限り、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の場合)、好ましくは100:1〜1:20の間、より好ましくは40:1〜1:8の間、最も好ましくは30:1〜1:6の間、特に好ましくは20:1〜1:5の間、特に最も好ましくは10:1〜1:2の間、特に、5:1〜1:1.2の間、例えば2:1〜1:1の間である。
【0210】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)に関して、混合物(A)対アミド(D)との重量比は、((D)が存在する場合に限り、(Q2)、(Q4)又は(Q5)の場合)、好ましくは50:1〜1:50の間、より好ましくは10:1〜1:10の間、最も好ましくは5:1〜1:5の間、特に好ましくは3:1〜1:3の間、特に最も好ましくは2.5:1〜1:2の間、特に2:1〜1:1の間、例えば1.8:1〜1.2:1の間である。
【0211】
本発明によれば、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)を溝内に及び/又は側方施肥として及び/又は広域散布として土壌に施用するステップを含む、土壌を処理する方法が見いだされた。
【0212】
好ましくは、前記方法は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)を土壌の表面に噴霧することにより、これらの組成物を施用するステップを含む。より好ましくは、前記方法は、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)が、少なくとも1つの窒素含有肥料(F)と一緒に、同じ時間(すなわち、同時)又は異なる時間(すなわち、個別)のどちらかで、溝内に及び/又は側方施肥として及び/又は広域散布として土壌に施用されるよう行われる。
【0213】
本発明によれば、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、窒素含有肥料(F)用、特に尿素含有肥料(F1)用、例えば尿素用の、添加物として、又はコーティング材料として使用され得る。好ましい一実施形態によれば、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、窒素含有肥料(F)用、特に尿素含有肥料(F1)用、例えば尿素用のコーティング材料として使用される。窒素含有肥料(F)は、結晶形態、顆粒形態、成形形態、プリル形態又は粉砕形態とすることができ(cam)、好ましくは顆粒形態にある。
【0214】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、液体形態又は固体形態のどちらかにある(Q2)、(Q3)、(Q4)若しくは(Q5)を窒素含有肥料(F)と混合することによって、あるいは造粒、成形又はプリル化により、対応する肥料混合物、又はマッシュ物若しくは溶融物に添加することにより、それらを(F)に組み込むことによってのいずれかで、窒素含有肥料(F)に、又はその表面に適用することができる。好ましくは、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、例えば、噴霧、粉末施用又は浸漬によって、窒素含有肥料(F)、特に尿素含有肥料(F1)の既存の粒剤、成形体又はプリルの表面に適用される。これは、粘着性促進剤又は封入性物質などの、さらなる補助剤を使用して行うこともできる。このような適用を行うのに適した装置の例には、プレート、ドラム、ミキサー又は流動床装置が含まれるが、適用は、コンベアベルト上若しくはその取り出し点上で、又は固体用の空気コンベアによって行うこともできる。固化防止剤及び/又は防塵剤による最終処理も同様に可能である。組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、窒素含有肥料(F)による、特に尿素含有肥料(F1)による施肥の文脈において使用される。施用は、好ましくは農業又は園芸に利用される土地に行われる。
【0215】
尿素含有無機肥料及び尿素含有有機肥料における窒素の利用性を改善することに並行して、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)の使用は、作物植物のバイオマスの収穫量又は生産を、一部の場合、かなり、高める作用を有する。
【0216】
組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、例えばこのような肥料の実際の保存中に、液状堆肥などの有機肥料に加えて、それにより、窒素の個別形態の窒素ガス化合物(したがって、揮発物となる)への変換を減速することにより窒素栄養素の喪失をこうして防止し、同時に、その結果、動物小屋におけるアンモニア負荷の低下に寄与するようにしてもよい。
【0217】
この文脈において、組成物(Q2)、(Q3)、(Q4)又は(Q5)は、溶融によって、例えば窒素含有肥料(F)に組み込まれるか、又は他には、肥料表面に適用されるか、又は例えば、(懸濁)濃縮剤、溶液剤又は製剤の形態で、肥料の散布とは別に適用されるかどうかは重要なことではない。
【0218】
以下の実施例、以下の表1及び図1について、以下の略語を使用した:
【0219】
表の見出し中の「A」は、混合物(A)を表す。
【0220】
「(A1)」=工業混合物(工業混合物の総量に対して、NxPTが84.27%濃度である)であって、該工業混合物中のNxPTの総量に対して、23.7% NPPT及び76.3% NBPTを含有する、工業混合物。
「AD25製剤」は、約12〜18重量%のN,N-ジメチルラクトアミド、約30〜35重量%のベンジルアルコール、約17〜23重量%のポリエチレンイミン及び約27〜33重量%の(A1)を含む組成物を表す。
「i#」は、組成物の通し番号を表す。
「L#」は、上で一覧表示されている(L#)を表す[例えば、L101は、(L101)=上で一覧表示されているエチレンジアミンであることを表す]
「(L)i」=本組成物の第1の構成成分[混合物(A)を除外]
「(L)ii」=本組成物の第2の構成成分[混合物(A)を除外]
「(L)iii」=本組成物の第3の構成成分[混合物(A)を除外]
「NBPT」=N-(n-ブチル)チオリン酸トリアミド
「NPPT」=N-(n-プロピル)チオリン酸トリアミド
「NxPT」=NBPT及びNPPTを含む混合物(A)(NxPTの含有量は、NBPTとNPPTとの含有量の合計である)
「Y」=NBPT及び/又はNPPTを含む混合物(A)
【0221】
表1に一覧表示されている好ましい実施形態に関して、上で一覧表示した略語に加え、以下の略語が使用される:
(C1)=(L572)はポリアミンポリマーである。
(C2)=(L25)は、1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミンである。
(C3)=(L26)は、1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミンである。
(C4)=(L27)は、少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有するアミンである。
(C5)=(L28)は、環原子として少なくとも1個の酸素原子を含有しており、かつさらなるアルコキシ基を含有しない、飽和又は不飽和複素環式アミンである。
(D1)=(L413)は、一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するヒドロキシ置換アシルラジカルであり、
R32は、H又はC1〜C4アルキルであり、
R33は、H又はC1〜C4アルキルである)によるアミドである。
(D2)=(L414)は、一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、ヒドロキシル基を含まない、1〜22個の炭素原子を有する、アシルラジカルであり、
R32は、H又はC1〜C4アルキルであり、
R33は、H又はC1〜C4アルキルである)によるアミドである。
(D3)=(L415)は、一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、6員の飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、1個のさらなる酸素ヘテロ原子を含む)によるアミドである。
(D4)=(L416)は、一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員の飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、1個のさらなる窒素ヘテロ原子を含む)によるアミドである。
(D5)=(L417)は、一般式(VI)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32は、アシルオキシ置換アルキル基であり、
R33は、H又はアルキルである)によるアミドである。
【0222】
最も好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、約13〜17重量%のN,N-ジメチルラクトアミド、約30〜35重量%のベンジルアルコール、約18〜22重量%のポリエチレンイミン及び約28〜32重量%の(A1)を含む、AD25製剤である。最も好ましいポリエチレンイミンは、約800(GPC)の分子量、及びpH4.5において決定すると、乾燥物質が約16meq/gの電荷密度を有する、分岐状ポリエチレンイミンであって、1/0.9/0.5となる一級/二級/三級アミノ(13C-NMRにより決定する)比を有する、分岐状ポリエチレンイミンである。
【0223】
特に好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)ポリトリエタノールアミン(L619)を含む組成物である。
【0224】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(L620)を含む組成物である。
【0225】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L610)を含む組成物である。
【0226】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L611)を含む組成物である。
【0227】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L613)を含む組成物である。
【0228】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L614)を含む組成物である。
【0229】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)ポリアミンポリマー(L572)を含む組成物である。
【0230】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)ポリアルキレンイミン(L568)を含む組成物である。
【0231】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)ポリエチレンイミン(L569)を含む組成物である。
【0232】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、並びに(c)リシンのホモポリマー又はコポリマー(L587)を含む組成物である。
【0233】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコール(L422)、及び(c)上記で指定した方法(L587P1)により調製したポリリシン(L607)を含む組成物である。
【0234】
特に好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)ポリトリエタノールアミン(L619)を含む組成物である。
【0235】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(L620)を含む組成物である。
【0236】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L610)を含む組成物である。
【0237】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L611)を含む組成物である。
【0238】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L613)を含む組成物である。
【0239】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L614)を含む組成物である。
【0240】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)ポリアミンポリマー(L572)を含む組成物である。
【0241】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)ポリアルキレンイミン(L568)を含む組成物である。
【0242】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)ポリエチレンイミン(L569)を含む組成物である。
【0243】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、並びに(c)リシンのホモポリマー又はコポリマー(L587)を含む組成物である。
【0244】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)DMSO(L418)、及び(c)上記で指定した方法(L587P1)により調製したポリリシン(L607)を含む組成物である。
【0245】
特に好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)ポリトリエタノールアミン(L619)を含む組成物である。
【0246】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(L620)を含む組成物である。
【0247】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L610)を含む組成物である。
【0248】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L611)を含む組成物である。
【0249】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L613)を含む組成物である。
【0250】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L614)を含む組成物である。
【0251】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)ポリアミンポリマー(L572)を含む組成物である。
【0252】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)ポリアルキレンイミン(L568)を含む組成物である。
【0253】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)ポリエチレンイミン(L569)を含む組成物である。
【0254】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、並びに(c)リシンのホモポリマー又はコポリマー(L587)を含む組成物である。
【0255】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)N,N-ジメチルラクトアミド(L427)、及び(c)上記で指定した方法(L587P1)により調製したポリリシン(L607)を含む組成物である。
【0256】
特に好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)ポリトリエタノールアミン(L619)を含む組成物である。
【0257】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(L620)を含む組成物である。
【0258】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L610)を含む組成物である。
【0259】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L611)を含む組成物である。
【0260】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L613)を含む組成物である。
【0261】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L614)を含む組成物である。
【0262】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)ポリアミンポリマー(L572)を含む組成物である。
【0263】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)ポリアルキレンイミン(L568)を含む組成物である。
【0264】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)ポリエチレンイミン(L569)を含む組成物である。
【0265】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)リシンのホモポリマー又はコポリマー(L587)を含む組成物である。
【0266】
さらに好ましい組成物(Q2)、(Q3)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)上記で指定した方法(L587P1)により調製したポリリシン(L607)を含む組成物である。
【0267】
特に好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)ポリトリエタノールアミン(L619)を含む組成物である。
【0268】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(L620)を含む組成物である。
【0269】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L610)を含む組成物である。
【0270】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)線状ポリエチレンイミン(L611)を含む組成物である。
【0271】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L613)を含む組成物である。
【0272】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン(L614)を含む組成物である。
【0273】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)ポリアミンポリマー(L572)を含む組成物である。
【0274】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)ポリアルキレンイミン(L568)を含む組成物である。
【0275】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)ポリエチレンイミン(L569)を含む組成物である。
【0276】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)リシンのホモポリマー又はコポリマー(L587)を含む組成物である。
【0277】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)上記で指定した方法(L587P1)により調製したポリリシン(L607)を含む組成物である。
【0278】
特に好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のポリトリエタノールアミン(L619)を含む組成物である。
【0279】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%の、1,000〜10,000g/molの範囲の重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(L620)を含む組成物である。
【0280】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%の線状ポリエチレンイミン(L610)を含む組成物である。
【0281】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%の線状ポリエチレンイミン(L611)を含む組成物である。
【0282】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有する、1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のポリエチレンイミン(L613)を含む組成物である。
【0283】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有する、1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のポリエチレンイミン(L614)を含む組成物である。
【0284】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のポリアミンポリマー(L572)を含む組成物である。
【0285】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のポリアルキレンイミン(L568)を含む組成物である。
【0286】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のポリエチレンイミン(L569)を含む組成物である。
【0287】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%のリシンのホモポリマー又はコポリマー(L587)を含む組成物である。
【0288】
さらに好ましい組成物(Q2)又は(Q4)は、(a)10〜40重量%、好ましくは20〜30重量%のNBPT及び/又はNPPT、(b)30〜65重量%、好ましくは40〜55重量%のプロピレングリコールと10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のDMSOとの混合物(L426)、及び(c)1〜15重量%、好ましくは4〜11重量%の、上記で指定した方法(L587P1)により調製したポリリシン(L607)を含む組成物である。
【0289】
(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとN,N-ジメチルラクトアミドとの混合物(L427)、及び(c)アミンを含む上記組成物は、好ましくは、
(i)まず、好ましくは加熱下、NBPT及び/又はNPPTをプロピレングリコールに完全に溶解するステップ、
(ii)次に、ステップ(i)において得られた混合物に、N,N-ジメチルラクトアミド及びアミン、並びに場合により着色剤などのさらなる構成成分を添加するステップ
により調製される。
【0290】
(a)NBPT及び/又はNPPT、(b)プロピレングリコールとDMSOとの混合物(L426)、及び(c)アミンを含む上記組成物は、好ましくは、
(i)まず、好ましくは加熱下、NBPT及び/又はNPPTをプロピレングリコールに完全に溶解するステップ、
(ii)次に、ステップ(i)において得られた混合物に、DMSO及びアミン、並びに場合により着色剤などのさらなる構成成分を添加するステップ
により調製される。
【0291】
図1は、尿素の施肥における、様々な(A1)製剤により処理された、又は処理されていない尿素からのNH3ガスの喪失を示している。
【0292】
表1に一覧表示されている以下の組成物は、本発明の好ましい実施形態である。表1において一覧表示されている組成物「i1」〜「i7840」は、構成成分(A)、(L)i及び(L)iiを含む。組成物「i7841」〜「i9919」は、構成成分(A)、(L)i、(L)ii及び(L)iiiを含む。
【0293】
【表1】
【0294】
実施例に関して、及びとりわけ表2に関して、以下の略語が使用される:
CpEx=比較例
DEIPA=N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-イソプロパノールアミン
DGBE=ジエチレングリコールモノブチルエーテル
DML=N,N-ジメチルラクトアミド
ExNo.=実施例番号
InvEx=本発明の実施例
LTM=25%のNPPT及び75%のNBPTを含有する、工業混合物(technical mixture)(100%のNxPT濃度を有する)
LEO=ポリエチレンイミンとエポキシエタン(=エチレンオキシド)との反応によって調製された、GPCにより測定すると8,000g/molの重量平均分子量を有するポリトリエタノールアミン(粘度4000mPa・s、pHの値10.5、電荷密度(陽イオン性)5meq/g(乾燥物質)、全アミン含有量420mg KOH/g、密度1.13g/cm2)
LFG=GPCによって測定すると、800g/molの重量平均分子量を有するポリエチレンイミン(乾燥物質、pH4.5)
LGA=GPCによって測定すると、1300g/molの重量平均分子量を有するポリエチレンイミン(水不含)(乾燥物質、pH4.5)
LPEI=線状ポリエチレンイミン(L612)
NxPT=NBPT及びNPPTを含む混合物(A)(NxPTの含有量は、NBPTとNPPTとの含有量の合計である)
PEIEO=水が不含の、PEI600(=GPCにより測定すると、600g/molの重量平均分子量を有するポリエチレンイミン)及びNH単位あたり0.9EO(エチレンオキシド)、合成手順はWO2009/060059を参照されたい。
PEIPO=水が不含の、PEI600及びNH単位あたり0.9PO(プロピレンオキシド)、合成手順はWO2009/060059を参照されたい。
PG=プロピレングリコール
TEOA=トリエタノールアミン
TGBE=トリエチレングリコールモノブチルエーテル
【0295】
以下の実施例は、本発明を限定することなく、本発明を例示する。
【0296】
製剤の調製
表2に指定されている比及び構成成分に従い、構成成分のすべてを混合し、得られた混合物を、固体が完全に溶解するまで撹拌し、NBPT、NPPT、NxPTの含有量(HPLCによる)、粘度、水への溶解(2%)及びpHを分析した。
【0297】
例えば、実施例8の場合、工業混合物LTM(25%純粋なNxPT)を、15%DMSO、5%LFG及び全体で100%になる量のプロピレングリコールと混合した。この混合物を固体が完全に溶解するまで撹拌し、NxPTの含有量(HPLCによる)、せん断速度100sec-1による20℃での粘度、水への溶解(2%)及びpHを分析した。
【0298】
表2において指定されている比及び構成成分に従い、第1のステップでは、NBPT+NPPTのそれぞれ、NxPTをプロピレングリコールに完全に溶解する。任意選択の加熱(例えば、50℃まで)により、活性物の溶解を促進することができる。その後、他の指定されている構成成分を撹拌しながら加える。NBPT、NPPT、NxPTの含有量(HPLCによる)、せん断速度100sec-1により20℃における粘度、水への溶解(2%)及びpHについて最終製剤を分析する。
【0299】
製剤安定性
各実施例の混合物(例えば、実施例番号8)は、54℃で14日間、密閉ボトル中で保存し(下記において熱安定性試験と呼ぶ)、次に、NxPTの含有量を分析した。保存安定性(%)は、保存前後の含有量間の差異として算出した。
【0300】
各実施例の混合物(例えば、実施例番号8)もやはり、異なる温度(-10℃〜20℃)で14日間、密閉ボトル中で保存した(下記において、冷却安定性試験と呼ぶ)。7日後に、各試料にNBPT及びNPPTの少しの結晶を播種し、同じ温度でさらに7日、保存した。次に、さらなる結晶化が起こっているかどうか、この溶液を目視で評価した。目視評価において、「(+)」は、結晶が認められなかったことを意味し、「(-)」は、結晶が認められたことを意味する。
【0301】
尿素のコーティング
[実施例1.1]
顆粒尿素500gを回転式ドラム(Type Hege11)に投入し、各実施例(例えば、実施例番号8)の製剤2gを、回転式ディスクを使用して尿素上に噴霧した。1分後に、均一にコーティングされた尿素を取り出し、NBPT、NPPT、NxPTの含有量(HPLCにより)を分析した。
【0302】
尿素上での安定性
コーティング済み尿素試料300gを、気候室で、ペトリ皿中、40℃、湿度50%で4週間、保存した。分析のため、この試料をホモジネートし、NBPT、NPPT、NxPTの含有量(HPLCによって)について分析した。尿素上での安定性(%)は、保存前後の含有量間の差異として算出した。
【0303】
HPLC測定によって測定されたNxPTの含有量は、常に、構成成分NBPTとNBPTとの両方の合計である。
【0304】
粘度は、コーンプレートレオメーターAR 2000ex(TA Instruments)を使用し、せん断速度100s-1及び20℃において、非希釈製剤で測定した。
【0305】
pHの値は、CIPAC水D中で、濃度2%において測定した。
【0306】
本発明のすべての実施例は、無色又は黄色のいずれかの液状の透明な組成物である。
【0307】
【表2】
【0308】
アンモニアの揮発による喪失量の検討
物質及び方法-実験室検討
実験室において、尿素からのNH3の揮発による喪失量を測定するために使用した方法は、Fenn & Kissel(1973年)及びTerman(1979年)によって記載されている。要約すると、様々に製剤化された尿素の形態の窒素0.25gを表面に適用した後、ガス交換容器中で、約55%の水保持能力である水分含有量を有する200gのLimburgerhof土壌(ローム性砂、pH(CaCl2)6.8)全体に最大21日間、空気を通す。約4L/分の速度で、容器に残った空気からNH3を除くため、空気を0.15N H2SO4 200mLに通気する。NH3-Nは、自動分析装置によって、定期的な間隔で、NH4-Nとして溶液中で定量する。
【0309】
Fenn,L.B.及びD.E. Kissel(1973年)、Ammonia volatilization from surface applications of ammonium compounds on calcareous soils:I. General theory. Soil Sci. Am. Proc. 37巻、855〜859頁。
Terman,G.L.(1979年) Volatilization losses of nitrogen as ammonia from surface-applied fertilizers, organic amendments and crop residues Advances in Agronomy 31巻、189〜223頁。
【0310】
アンモニアの揮発による喪失に対する検討結果を図1に示している。図1中、軸「X」は「尿素施用後の日数」を表し、軸「Y」は「NH3-N喪失量、累積(施用した尿素窒素の%)」を表し、白丸「(i)」は「尿素」を表し、黒四角「(ii)」は「プロピレングリコール製剤中の0.04%(A1)」を表し、黒丸「(iii)」は「AD25製剤中の0.04%(A1)」を表す。
(付記)
(付記1)
以下を含む組成物:
(A)一般式(I)
R1R2N-P(X)(NH2)2
(式中、
Xは、酸素又は硫黄であり、
R1は、C1〜C20アルキル、C3〜C20シクロアルキル、C6〜C20アリール若しくはジアルキルアミノカルボニル基であり、
R2は、Hであるか、又は
R1及びR2は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つの(チオ)リン酸トリアミドを含む混合物
並びに
(L1)以下の(L10)、(L11)、(L12)、(L13)、(L14)、(L15)、(L16)、(L17)、(L18)、(L19)、(L20)、(L21)、(L22)、(L23)、(L24)及び(L29)からなる群から選択される、少なくとも1つのアミン:
(L10)一般式(IA)による脂肪族アルキレンジアミン
【化8】
(式中、ラジカルは、以下の通り定義される:
R1及びR2は、同時に若しくはそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられているか、又は
代替として、R1及びR2は、一緒になって、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルを表し、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられており、
R3x及びR4xは、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R10は、線状又は分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール又はC3〜C8-シクロアルキルであり、
zは、値2〜20、好ましくは2〜12であり、
xは、1からzまでのすべての値と見なすことができる指数である)
(L11)一般式(II)によるポリアルキレンアミンオリゴマー
【化9】
(式中、ラジカルは、それぞれ以下の通り定義される:
R1、R2及びR5は、同時に若しくはそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられているか、又は
3つのラジカルR1、R2及びR5のうちの2つは、互いに共有結合して、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルを形成し、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられており、3つのラジカルR1、R2及びR5のうちの残りの1つは、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル若しくはC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH若しくはNR10により置きかえられており、
R3y及びR4yは、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R10は、線状又は分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール又はC3〜C8-シクロアルキルであり、
aは、2〜5の値であり、
bは、2〜12の値であり、
yは、1とbとの間のすべての値と見なすことができる指数である)
(L12)一般式(III)によるポリエーテルアミン:
【化10】
(式中、ラジカルは、それぞれ以下の通り定義される:
R1及びR2は、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
代替として、R1及びR2は、一緒になって、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルを表し、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R3、R4及びR5は、同時に又はそれぞれが独立して、水素、線状若しくは分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール、C3〜C8-シクロアルキル又はC3〜C8-シクロアルキルであり、ここで、場合により、好ましくは必ず、1つ以上のCH2基は、O、NH又はNR10により置きかえられており、
R10は、線状又は分岐状C1〜C12-アルキル、C7〜C12-アラルキル、C6〜C10-アリール又はC3〜C8-シクロアルキルであり、
x、y及びzは、それぞれ独立して、値0〜100であり、x、y及びzの合計は、少なくとも2である)
(L13)以下からなる群から選択されるポリビニルアミン関連ポリマー
(L501)ポリビニルアミン、
(L502)一般式(IV)によるポリビニルアミン
【化11】
(これは、200〜2,000,000g/molの平均モル質量(Mw)を有しており、式中、R7〜R11は、互いに独立して、
水素、線状又は分岐状C1〜C20-アルキル、-アルコキシ、-ポリオキシエチレン、-ヒドロキシアルキル、-(アルキル)カルボキシ、-ホスホノアルキル、-アルキルアミノラジカル、ホルムアミジル、ピロリドニル-、イミダゾリル基、C2〜C20-アルケニルラジカル又はC6〜C20-アリール、-アリールオキシ、o-ヒドロキシベンゾイル、フタルイミドイル、o-カルボキシアミドベンゾイル、o-(C1〜C8-アルコキシカルボニル)ベンゾイル、o-アミノベンゾイル、o-(モノ-C1〜C8-アルキルアミノ)ベンゾイル、o-(ジ-C1〜C8-アルキルアミノ)ベンゾイル、2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリロイル又はm-ベンゾイミダゾリル-p-ヒドロキシベンゾイルラジカルであり、これらは、場合によりさらに、置換されていてもよく、sは整数であり、tは0であるか又は整数であり、sとtの合計は、平均モル質量が指定範囲内となるように選択されなければならない)
(L503)ポリアリルアミン
(L504)ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)
(L505)陽イオン性ポリビニルホルムアミド
(L506)陽イオン性ポリビニルピロリドン
(L507)陽イオン性ポリビニルアセトアミド
(L508)陽イオン性ポリビニルメチルホルムアミド
(L509)陽イオン性ポリビニルメチルアセトアミド
(L510)ポリ(ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)
(L511)ポリ(アクリル酸ジメチルアミノエチル)
(L512)ポリ(アクリル酸ジエチルアミノエチル)
(L513)ポリ(塩化アクリロイルエチルトリメチルアンモニウム)
(L514)ポリ(塩化アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム)
(L515)ポリ(塩化メタクリルアミドトリプロピルトリメチルアンモニウム)
(L516)陽イオン性ポリアクリルアミド
(L517)ポリ(ビニルピリジン)
(L518)臭化ヘキサジメトリン
(L519)ポリ(ジメチルアミン-co-エピクロロヒドリン)
(L520)ポリ(ジメチルアミン-co-エピクロロヒドリン-co-エチレンジアミン)
(L521)ポリ(アミドアミン-エピクロロヒドリン)
(L522)線状、分岐状又は超分岐状ポリアミドアミン、或いは
(L523)1,000〜200,000g/molの平均モル質量(MW)を有するポリアミドアミン
(L524)陽イオン性デンプン、又はN-ビニルホルムアミド、アリルアミン、塩化ジアリルジメチルアンモニウム、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルピロリドン、N-メチル-N-ビニルホルムアミド、N-メチル-N-ビニルアセトアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、塩化アクリロイルエチルトリメチルアンモニウム若しくは塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムを、重合単位の形態及び所望の場合、開裂形態で含有するコポリマー、及びその塩(ポリマーが塩基性ポリマーである場合)、
(L14)一般式(V)によるポリエチレンイミン
【化12】
(これは、200〜1,000,000g/molの平均モル質量(MW)を有しており、ここで、
R1〜R6は、互いに独立して、水素、線状又は分岐状C1〜C20-アルキル、-アルコキシ、-ポリオキシアルキレン、-ポリオキシエチレン、-ヒドロキシアルキル、-(アルキル)カルボキシ、-ホスホノアルキル、-アルキルアミノラジカル、C2〜C20-アルケニルラジカル又はC6〜C20-アリール、-アリールオキシ、-ヒドロキシアリール、-アリールカルボキシ又は-アリールアミノラジカルであり、これらは、場合によりさらに置換されており、
R2、R3及びR5は、互いに独立して、場合により、それぞれ追加的にさらなるポリエチレンイミンポリマー鎖であってもよく、
R1は、場合により、NR3R4又はNH2ラジカルであってもよく、
x、y及びzは、互いに独立して、0又は整数であり、x、y及びzの合計は、平均モル質量が指定範囲にあるように選択されなければならない)
(L15)ラジカルR2〜R6のうちの少なくとも1つがポリオキシアルキレンラジカルである、一般式(V)によるポリエチレンイミン
(L16)ステップL16a)、すなわち
L16a)式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミンから選択される、少なくとも1つの化合物の縮合
【化13】
(式中、
Aは、C1〜C6-アルキレンから独立して選択され、
R1、R1*、R2、R2*、R3、R3*、R4、R4*、R5及びR5*は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから相互に独立して選択され、記載した最後の3つのラジカルは、場合により置換されていてもよく、
R6は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから選択され、これらは、場合により置換されていてもよい)を含む方法(L16P)により得ることができるポリマー
(L17)2つのステップL17a)及びL17b)、すなわち
L17a) 式(I.a)及び/又は(I.b)であるN-(ヒドロキシアルキル)アミン
【化14】
(式中、
Aは、C1〜C6-アルキレンから独立して選択され、
R1、R1*、R2、R2*、R3、R3*、R4、R4*、R5及びR5*は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから相互に独立して選択され、記載した最後の3つのラジカルは、場合により置換されていてもよく、
R6は、水素、アルキル、シクロアルキル又はアリールから選択され、これらは、場合により置換されていてもよい)から選択される、少なくとも1つの化合物の縮合
L17b)残留ヒドロキシ基の少なくとも一部、及び/又は存在する場合、ステップL17a)において供給されるポリエーテルの二級アミノ基の少なくとも一部と、少なくとも1つのアルキレンオキシドとの反応
を含む方法(L17P)によって得ることができるポリマー
(L18)ポリマー(L16)又は(L17)の四級化、プロトン化、スルホン化及び/又はリン酸化によって得ることができる誘導体
(L19)以下から選択される、ポリアミンデンドリマー又はその前駆体
(L554)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルアルキレンジアミン
(L555)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルアルキレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L556)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルエチレンジアミン
(L557)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルエチレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L558)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルプロピレンジアミン
(L559)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルプロピレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L560)N,N,N',N'-テトラアミノプロピルブチレンジアミン
(L561)アミノ-n-プロピル化によって、N,N,N',N'-テトラアミノプロピルブチレンジアミンから得ることができるアミンデンドリマー(例えば、それらの窒素原子数に応じて、N14-、N30-、N62-及びN128-アミンとして公知である)
(L20)二環式、三環式又はそれより高次の多環式ポリアミン
(L21)1つ以下のアミノ基、及び2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21a、及び1つのC1〜C10アルキル基R21bを含有するアミンであって、R21a基が、二級又は三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、2つの基R21aが同一である、アミン
(L22)1つ以下のアミノ基、及び1つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22a、及び2つのC1〜C10アルキル基R22bを含有するアミンであって、2つの基R22bが同一である、アミン
(L23)アルキル基R23により、1個又は2個の窒素原子上でN置換されているイミダゾリジノンであって、R23が、OH基により場合により置換されていてもよい、イミダゾリジノン
(L24)アルキル基R24によりN置換されているモルホリンであって、R24が、OH基により場合により置換されていてもよい、モルホリン
(L29)アミノ酸のホモポリマー。
(付記2)
混合物(A)が、N-n-ブチルチオリン酸トリアミド(NBPT)及び/又はN-n-プロピルチオリン酸トリアミド(NPPT)を含む、付記1に記載の組成物。
(付記3)
(D)一般式(III)
R31CO-NR32R33
(式中、
R31COは、1〜22個の炭素原子を有するアシルラジカルであり、
R32は、H若しくはアルキルであり、
R33は、H若しくはアルキルであるか、又は
R32及びR33は、それらを連結している窒素原子と一緒になって、5員若しくは6員の飽和若しくは不飽和複素環式ラジカルを規定し、このラジカルは、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、1個若しくは2個のさらなるヘテロ原子を場合により含んでいる)による少なくとも1つのアミドをさらに含む、付記1又は2に記載の組成物。
(付記4)
(D)が、乳酸、クエン酸、酒石酸、リシノール酸、12-ヒドロキシステアリン酸をベースとするN,N-ジアルキルアミド、又はそれらの混合物である、付記3に記載の組成物。
(付記5)
アミン(L1)が、
(L613)NH単位あたり0.75〜0.99EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L614)NH単位あたり0.75〜0.99PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L615)NH単位あたり0.85〜0.95EO(エチレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L616)NH単位あたり0.85〜0.95PO(プロピレンオキシド)を有するポリエチレンイミン、及び
(L619)ポリトリエタノールアミン
からなる群から選択されるポリエチレンイミン(L15)である、付記1又は2に記載の組成物。
(付記6)
アミン(L1)が、アミノ酸(L29)のホモポリマー又はコポリマーである、付記1又は2に記載の組成物。
(付記7)
(C)以下からなる群から選択される少なくとも1つのアミン
(C1)ポリアミンポリマー、並びに
(C2)1つ以下のアミノ基及び少なくとも3つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R21を含有するアミンであって、基R21の少なくとも1つは他の基R21とは異なるアミン、
(C3)1つ以下のアミノ基及び少なくとも2つのアルコキシ又はヒドロキシ置換C2〜C12アルキル基R22を含有するアミンであって、基R22の少なくとも1つは、二級若しくは三級炭素原子においてアルコキシ又はヒドロキシ置換基を有しており、基R22の少なくとも1つは、他の基R22とは異なるアミン、並びに
(C4)少なくとも1つの飽和又は不飽和C8〜C40アルキル基R23を含有するアミン、並びに (C5)環原子として少なくとも1個の酸素原子を含有しており、かつさらなるアルコキシ基を含有しない、飽和又は不飽和複素環式アミン
をさらに含む、付記1から6のいずれか一項に記載の組成物。
(付記8)
(C)が、(C1)ポリエチレンイミン
である、付記7に記載の組成物。
(付記9)
(C)が、(C2)ビス(ヒドロキシエチル)-イソプロパノールアミン(DEIPA)、及び1,1'-((2-ヒドロキシエチル)イミノ)ジプロパン-2-オールからなる群から選択されるアミン
である、付記7に記載の組成物。
(付記10)
(E)水性媒体中で解離性ではない、少なくとも2つのヒドロキシ基を含むアルコールをさらに含む、付記1から9のいずれか一項に記載の組成物。
(付記11)
(E)プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール)をさらに含む、付記1から10のいずれか一項に記載の組成物。
(付記12)
(K1)以下からなる群から選択されるアミン
(L211)メチルジエタノールアミン
(L212)テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン
(L213)トリメチルアミノエチルエタノールアミン
(L214)N,N,N',N'-テトラメチル-1,6-ヘキサンジアミン
(L215)N,N',N"-トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロトリアジン、及び
(L216)2,2'-ジモルホリニルジエチルエーテル
をさらに含む、付記1から11のいずれか一項に記載の組成物。
(付記13)
(L217)トリエタノールアミン
(L218)トリプロパノールアミン
(L219)ジイソプロパノールアミン
(L220)トリイソプロパノールアミン
(L221)ジエタノールアミン、又は
(L222)メチルジプロパノールアミン
からなる群から選択されるアミンをさらに含む、付記1から12のいずれか一項に記載の組成物。
(付記14)
DMSOをさらに含む、付記1から13のいずれか一項に記載の組成物。
(付記15)
プロパン-1,2-ジオール(アルファ-プロピレングリコール)とDMSOとの混合物をさらに含む、付記1から13のいずれか一項に記載の組成物。
図1