(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
塗布材を貯蔵するタンクと、前記塗布材を吐出するノズルと、前記タンク及び前記ノズルを保持するホルダと、弾性材によってシート状に形成されたシート状体と、を有し、前記ホルダは、内部に、前記ノズルに送り込む前記塗布材を一時的に貯留する貯留部と、前記タンクと前記貯留部とをつなぐ前記塗布材の補充用流路と、前記貯留部と前記ノズルとをつなぐ前記塗布材の吐出用流路とを備えているとともに、前記貯留部の内部に貯留されている前記塗布材に圧力を加える圧縮エアの取込口を備えており、前記貯留部の容積は、2cc以下、かつ、前記塗布材の1回当たりの最大吐出量よりも大きな量であり、前記補充用流路の内部には、前記タンクから前記貯留部に流れる前記塗布材の逆流を抑制する逆止弁が設けられており、記取込口は、前記貯留部に連通しており、前記シート状体は、前記取込口の内部に配置されているノズル機構と、
塗布材の塗布対象である基板を載置する基板載置テーブルと、
前記ノズル機構及び前記基板載置テーブルのいずれか一方又は双方を移動体として移動させる移動機構と、
圧縮エアを前記ノズル機構のタンクに送り込む第1加圧機構と、
圧縮エアを前記ノズル機構のホルダに送り込む第2加圧機構と、を有する
ことを特徴とするペースト塗布装置。
塗布材を貯蔵するタンクと、前記塗布材を吐出するノズルと、前記タンク及び前記ノズルを保持するホルダと、弾性材によってシート状に形成されたシート状体と、を有し、前記ホルダは、内部に、前記ノズルに送り込む前記塗布材を一時的に貯留する貯留部と、前記タンクと前記貯留部とをつなぐ前記塗布材の補充用流路と、前記貯留部と前記ノズルとをつなぐ前記塗布材の吐出用流路とを備えているとともに、前記貯留部の内部に貯留されている前記塗布材に圧力を加える圧縮エアの取込口を備えており、前記貯留部の容積は、2cc以下、かつ、前記塗布材の1回当たりの最大吐出量よりも大きな量であり、前記補充用流路の内部には、前記タンクから前記貯留部に流れる前記塗布材の逆流を抑制する逆止弁が設けられており、前記取込口は、前記貯留部に連通しており、前記シート状体は、前記取込口の内部に配置されているノズル機構と、塗布材の塗布対象である基板を載置する基板載置テーブルと、前記ノズル機構及び前記基板載置テーブルのいずれか一方又は双方を移動体として移動させる移動機構と、圧縮エアを前記ノズル機構のタンクに送り込む第1加圧機構と、圧縮エアを前記ノズル機構のホルダに送り込む第2加圧機構と、を有するペースト塗布装置の前記基板載置テーブルに基板を載置する基板載置工程と、
前記移動機構で前記移動体を移動させながら、前記ノズル機構で前記塗布材を前記基板に吐出させる移動吐出工程と、を含み、
前記移動吐出工程で、前記移動体に対する前記移動機構の減速動作に合わせて、前記圧縮エアに対する前記第2加圧機構の減圧動作を行うとともに、前記移動体に対する前記移動機構の加速動作に合わせて、前記圧縮エアに対する前記第2加圧機構の加圧動作を行う
ことを特徴とするペースト塗布方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0016】
[実施形態]
<ペースト塗布装置の構成>
以下、
図1及び
図2を参照して、本実施形態に係るペースト塗布装置1の全体の構成につき説明する。
図1はペースト塗布装置1の全体の構成を示す斜視図である。
図2はペースト塗布装置1の主要部の構成を示す斜視図である。
【0017】
(ペースト塗布装置の全体の構成)
図1に示すように、ペースト塗布装置1は、架台2、基板載置テーブル3、θ軸回転機構4、ノズル機構5a〜5d、ガントリ6、主制御部7a、副制御部7b、モニタ8、及び、キーボード9を有している。
【0018】
架台2は、基板載置テーブル3やθ軸回転機構4、ガントリ6等が搭載された台である。
基板載置テーブル3は、塗布材の塗布対象(ここでは、TFT基板用のガラス基板19)が載置されるテーブルである。
θ軸回転機構4は、基板載置テーブル3とともにガラス基板19をθ軸周りに回転駆動する機構である。
ノズル機構5a〜5dは、塗布材を塗布対象に塗布する機構である。ここでは、ペースト状のシール材を塗布材とし、ガラス基板19を塗布対象とし、シール材をガラス基板19に塗布する場合を想定して説明する。ノズル機構5a〜5dの構成及び動作は、同じである。以下、ノズル機構5a〜5dを総称する場合に「ノズル機構5」と称する。ノズル機構5の具体的な構成については後記する「ノズル機構の構成」の章で説明する。
ガントリ6は、ノズル機構5を水平面内の任意の方向(ここでは、X軸方向)に移動させる移動機構である。
主制御部7aは、ペースト塗布装置1の全体の動作を制御する制御部である。
副制御部7bは、ペースト塗布装置1の各部位(例えば、ガントリ6や後記する電空レギュレータ15a,15b(
図2参照)等)の動作を制御する制御部である。
モニタ8は、各種の情報が表示される表示装置である。
キーボード9は、各種の情報をペースト塗布装置1に入力する入力装置である。
【0019】
架台2の上には、基板載置テーブル3やθ軸回転機構4、ガントリ6等が搭載されている。ここでは、ノズル機構5を移動体とし、ペースト塗布装置1がノズル機構5の移動機構としてガントリ6を有する場合を想定して説明する。また、ガントリ6がノズル機構5をX軸方向に移動させるX軸方向移動機構である場合を想定して説明する。なお、ノズル機構5をY軸方向に移動させるY軸方向移動機構(図示せず)は、後記する保持部10(
図2参照)に設けられている。また、ノズル機構5をZ軸方向に移動させるZ軸方向移動機構は、後記する上下動機構12(
図2参照)によって構成されている。以下、X軸方向移動機構とY軸方向移動機構とZ軸方向移動機構とを総称する場合に単に「移動機構」と称する。
【0020】
ただし、ペースト塗布装置1は、ガントリ6に加え(又は、ガントリ6の代わりに)、ノズル機構5及び基板載置テーブル3(つまり、ガラス基板19)とのいずれか一方又は双方を移動体とし、移動体をX軸方向やY軸方向に移動させる図示せぬ移動機構を用いる構造にしてもよい。
【0021】
図1に示す例では、ガントリ6は、2つのフレーム61a,61b、2つの固定部62a,62b、4つの可動部63a〜63dを備えている。
フレーム61a,61bは、ノズル機構5が取り付けられる部材である。以下、フレーム61a,61bを総称する場合に「フレーム61」と称する。
固定部62a,62bは、架台2に固定設置されたレール部材である。固定部62a,62bは、X軸方向に延在するように対向配置されている。以下、固定部62a,62bを総称する場合に「固定部62」と称する。
可動部63a〜63dは、それぞれに対応する固定部62a又は固定部62bの長手方向(すなわち、X軸方向)に沿って摺動する部材である。以下、可動部63a〜63dを総称する場合に「可動部63」と称する。
【0022】
可動部63aと可動部63bとは、固定部62a側と固定部62b側とに分かれて対向配置されており、互いの間でフレーム61aを支持している。同様に、可動部63cと可動部63dとは、固定部62a側と固定部62b側とに分かれて対向配置されており、互いの間でフレーム61bを支持している。フレーム61aは、可動部63aと可動部63bとが固定部62a又は固定部62bの長手方向に沿って摺動することにより、X軸方向に移動する。同様に、フレーム61bは、可動部63cと可動部63dとが固定部62a又は固定部62bの長手方向に沿って摺動することにより、X軸方向に移動する。
【0023】
フレーム61aには、2つのノズル機構5a,5bがフレーム61aの長手方向(すなわち、Y軸方向)に沿って移動可能に取り付けられている。また、フレーム61bには、2つのノズル機構5c,5dがフレーム61bの長手方向(すなわち、Y軸方向)に沿って移動可能に取り付けられている。
【0024】
架台2上の固定部62aと固定部62bとの間には、基板載置テーブル3が配置されている。また、基板載置テーブル3の下には、θ軸回転機構4が配置されている。ガラス基板19は基板載置テーブル3の上に吸着保持される。モニタ8及びキーボード9は架台2の周囲に配置されている。主制御部7a及び副制御部7bは架台2に内蔵されている。
【0025】
(ペースト塗布装置の主要部の構成)
図2に示すように、ペースト塗布装置1は、ノズル機構5の周囲に、保持部10、位置検出部11、上下動機構12、固定部14、及び、ヒータユニット17を有している。
【0026】
保持部10は、フレーム61の長手方向(すなわち、Y軸方向)に沿って移動可能にノズル機構5を保持する機構である。
位置検出部11は、ノズル機構5のフレーム61上の位置(すなわち、Y軸方向の位置)を検出する機構である。
上下動機構12は、ノズル機構5を上下方向(すなわち、Z軸方向)に移動させるZ軸方向移動機構である。以下、上下方向(Z軸方向)に移動させる動作を「上下動」と称する。また、上方向に移動させる動作を「上動」と称し、下方向に移動させる動作を「下動」と称する。
固定部14は、ノズル機構5を後記するZ軸テーブル12bに固定させる機構である。
ヒータユニット17は、シール材を加熱するユニットである。
【0027】
ペースト塗布装置1は、保持部10によってフレーム61の長手方向(すなわち、Y軸方向)に沿って移動可能にノズル機構5を保持している。ペースト塗布装置1は、ノズル機構5をY軸方向に移動させたときに、位置検出部11によって、ノズル機構5のフレーム61上の位置(すなわち、Y軸方向の位置)を検出する。
【0028】
ペースト塗布装置1は、上下動機構12によってノズル機構5を上下動させる。上下動機構12は、Z軸ガイド12a、Z軸テーブル12b、及び、Z軸サーボモータ12cを備えている。
【0029】
Z軸ガイド12aは、Z軸テーブル12bのZ軸方向の移動を案内する部材である。
Z軸テーブル12bは、ノズル機構5が取り付けられる部材である。
Z軸サーボモータ12cは、Z軸テーブル12bとともに、ノズル機構5を上下動させる駆動源である。
【0030】
Z軸ガイド12aとZ軸テーブル12bとは、それぞれ、互いに当接する当接面と互いを係合させる図示せぬ係合部とを備えている。Z軸テーブル12bは、図示せぬ係合部によって当接面に沿って摺動可能な状態でZ軸ガイド12aと係合している。Z軸ガイド12aは、Z軸テーブル12bの摺動方向が上下方向になるように、保持部10に取り付けられている。Z軸ガイド12aには、Z軸サーボモータ12cが内蔵されている。Z軸サーボモータ12cは、Z軸ガイド12aの当接面に沿ってZ軸テーブル12bを上下動させる。これによって、上下動機構12は、ノズル機構5を上下動させる。
【0031】
Z軸テーブル12bには、図示せぬ光学式距離計と図示せぬ画像認識カメラとが取り付けられている。また、Z軸テーブル12bの下方には、後記するノズル52(
図3参照)が配置される。副制御部7b(
図1参照)は、図示せぬ光学式距離計から出力される検出信号の値に基づいて後記するノズル52(
図3参照)とガラス基板19(
図1参照)との間の上下方向の距離を計測しながら、Z軸サーボモータ12cを駆動させる。これによって、副制御部7b(
図1参照)は、ノズル機構5を上下動させて、ノズル機構5を好適な高さに配置する。また、副制御部7b(
図1参照)は、図示せぬ画像認識カメラから出力される画像信号に基づいてガラス基板19(
図1参照)の画像を取得して、その画像を認識する。これによって、副制御部7b(
図1参照)は、ガラス基板19に予め描画された図示せぬ個体識別情報や図示せぬアライメントマーク等の情報を読み取り、ガラス基板19の個体識別情報を識別したり、シール材の塗布部分を特定したりする。
【0032】
なお、ペースト塗布装置1は、電空レギュレータ15a,15bを有している。電空レギュレータ15aは、補充圧付加用の第1加圧機構である。一方、電空レギュレータ15bは、塗布圧付加用の第2加圧機構である。ここで、「補充圧」とは、後記するシリンジ51内のシール材を後記する貯留部53a(
図4及び
図5参照)に送り込むための圧力を意味している。また、「塗布圧」とは、後記する貯留部53a(
図4及び
図5参照)内のシール材を後記するノズル52(
図3〜
図5参照)に送り込むための圧力を意味している。
【0033】
電空レギュレータ15aは、ノズル機構5から離れた場所に配置されており、チューブ16aを介してノズル機構5の後記するシリンジ51と接続されている。一方、電空レギュレータ15bは、ノズル機構5の後記するシリンジホルダ53の近傍に配置されており、チューブ16aよりも短いチューブ16bを介してノズル機構5の後記するシリンジホルダ53の取込口53fに取り付けられた後記する封止部材56と接続されている。チューブ16bの長さは、例えば、500mm以下になっている。なお、従来のペースト塗布装置に用いられていたチューブの長さは、1000〜2000mm程度であった。
【0034】
ただし、電空レギュレータ15bは、上下方向に移動可能な状態(
図2中の矢印参照)でノズル機構5の後記するシリンジホルダ53の直上に配置され、上下動するようにしてもよい。このようにすることによって、ペースト塗布装置1は、チューブ16bを介することなく、電空レギュレータ15bと後記する封止部材56とを直結させる構造にすることができる。
【0035】
電空レギュレータ15bは、好ましくは、ノズル機構5と一緒に、X軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向に移動できるように、上下動機構12に取り付けられているとよい。つまり、移動機構は、ノズル機構5の後記するシリンジホルダ53とともに、電空レギュレータ15bを移動可能に保持する構成になっているとよい。
【0036】
ヒータユニット17は、ノズル機構5が上下動機構12に装着されたときに、ノズル機構5の後記する貯留部53a(
図4及び
図5参照)の近傍となる位置に配置されている。ペースト塗布装置1は、ヒータユニット17でノズル機構5の貯留部53a内のシール材の温度を制御することによって、シール材の粘度を一定の値に制御する。
【0037】
<ノズル機構の構成>
以下、
図3〜
図5を参照して、ノズル機構5の構成につき説明する。
図3はノズル機構5の構成を示す斜視図である。
図4はノズル機構5の分解した構成を示す斜視図である。
図5はノズル機構5の内部の構成を示す透視図である。
【0038】
図3に示すように、ノズル機構5は、シリンジ51、ノズル52、シリンジホルダ53、及び、封止部材56を備えている。
シリンジ51は、ノズル機構5に補充されたシール材を貯蔵するタンクである。
ノズル52は、シール材を吐出する部材である。
シリンジホルダ53は、シリンジ51とノズル52を保持する部材である。
封止部材56は、シリンジホルダ53に形成された後記する取込口53fを封止する部材である。
【0039】
シリンジ51は、電空レギュレータ15a(
図2参照)と接続される接続部51aを備えている。電空レギュレータ15aは、エアを加圧して圧縮エアをシリンジ51内に送り込み、圧縮エアを介して圧力(補充圧)をシリンジ51内に加えることによって、シリンジ51内のシール材をシリンジホルダ53の後記する貯留部53aに送り込む。以下、電空レギュレータ15aからシリンジ51内に送り込まれた圧縮エアを「補充圧付加用のエア」と称する場合がある。
【0040】
封止部材56は、電空レギュレータ15b(
図2参照)と接続される接続部56aを備えている。電空レギュレータ15bは、エアを加圧して圧縮エアをシリンジホルダ53の後記する取込口53f(
図4及び
図5参照)内に送り込み、圧縮エアを介して圧力(塗布圧)をシリンジホルダ53の後記する貯留部53a(
図4及び
図5参照)内に加えることによって、貯留部53a内のシール材をノズル52に送り込み、シール材をノズル52から吐出させて、シール材をガラス基板19の基板面に塗布させる。以下、電空レギュレータ15bから後記する取込口53f内に送り込まれた圧縮エアを「塗布圧付加用のエア」と称する場合がある。
【0041】
ここでは、ペースト塗布装置1がシール材を加圧する気体としてエアを用いる場合を想定して説明する。ただし、ペースト塗布装置1は、エア以外の気体を用いてシール材を加圧することもできる。
【0042】
シリンジホルダ53は、ノズル52がZ軸テーブル12b(
図2参照)の下方に配置されるように、ノズル52側を上下動機構12側に向けて、上下動機構12に装着される。つまり、移動機構は、ノズル機構5のシリンジホルダ53に保持されているシリンジ51及びノズル52に対し、シリンジ51よりもノズル52に近い側で、シリンジホルダ53を保持する。そして、移動機構は、固定部14(
図2参照)でシリンジホルダ53を固定させる。
【0043】
図4に示すように、シリンジホルダ53には、貯留部53a、シリンジ取付部53b、ノズル取付部53c、及び、取込口53fが形成されている。
貯留部53aは、ノズル52に送り込むシール材を一時的に貯留する部位である。
シリンジ取付部53bは、シリンジ51が取り付けられる部位である。
ノズル取付部53cは、ノズル52が取り付けられる部位である。
取込口53fは、塗布圧付加用のエアが取り込まれる開口部である。
【0044】
貯留部53aの容積は、従来のノズル機構に用いられていたシリンジの容積に対して著しく小さくなっている。これは、体積が変動し易いエアの影響を低減して、シール材を塗布する際の応答性能(即応性能)を向上させるためである。つまり、ノズル機構5は、体積が変動し易いエアが流れる部位である貯留部53aを小型化することによって、シール材を塗布する際の応答性能(即応性能)を向上させている。同様の理由により、塗布圧付加用チューブ16b(
図2参照)の長さも500mm以下に設定されている。貯留部53aの容積は、好ましくは、2cc以下にするとよい。
【0045】
なお、ノズル機構5は、貯留部53aを小型化することにより、シール材の容積変化量も低減させることができる。つまり、ノズル機構5は、従来のノズル機構のように多数枚のガラス基板に連続してシール材を吐出(塗布)するのではなく、貯留材53aの容量の範囲内で塗布可能な枚数分(例えば1枚)のガラス基板19にシール材を吐出(塗布)する。その結果、ノズル機構5は、吐出(塗布)するシール材の量を低減することができるため、シール材の容積変化量も低減させることができる。
【0046】
例えば、仮に、従来のノズル機構のシリンジの容積を30ccとし、シリンジ内に貯留されたシール材の有効使用量を27ccとした場合に、シール材の容積変化量は「(27/30)×100=90(%)」となる。ここで、シール材の有効使用量とは、シール材が容器に満杯に補充されてから次に補充されるまでに使用することができる量を意味している。
【0047】
これに対し、仮に、本実施形態に係るノズル機構5の貯留部53aの容積を2ccとし、貯留部53a内に貯留されたシール材の有効使用量を0.03ccとした場合に、シール材の容積変化量は「(0.03/2)×100=1.5(%)」となる。
【0048】
したがって、本実施形態に係るノズル機構5は、シール材の容積変化量を90%から1.5%に低減させること(すなわち、88.5%改善すること)ができる。シール材を塗布する際の応答性能(即応性能)は、シール材の容積変化量を低減させることによっても、向上する。したがって、ノズル機構5は、貯留部53aを小型化することによっても、シール材を塗布する際の応答性能(即応性能)を向上させることができる。
【0049】
また、従来のノズル機構のシール材の容積変化量は、比較的大きくなっていた。そのため、従来のノズル機構では、有効使用量分のシール材がシリンジからノズルに送り込まれることによって、シリンジ内に貯留されたシール材の量が大きく変化する。例えば、シリンジ内に貯留されたシール材の量は、「30cc」から「(30−27)=3cc」に変化する。その結果、初期吐出(塗布)時にシール材にかかる圧力と末期吐出(塗布)時にシール材にかかる圧力とが変動し易くなっていた。そのため、従来のノズル機構は、圧力条件を安定化させ難かった。
【0050】
これに対し、本実施形態に係るノズル機構5の容積変化量は、著しく小さくなっている。そのため、ノズル機構5では、有効使用量分のシール材が貯留部53aからノズル52に送り込まれても、貯留部53a内に貯留されたシール材の量はごく僅かしか変化しない。例えば、貯留部53a内に貯留されたシール材の量は、「2cc」から「(2−0.03)=1.97cc」しか変化しない。その結果、初期吐出(塗布)時にシール材にかかる圧力と末期吐出(塗布)時にシール材にかかる圧力とがほとんど変動しない。そのため、ノズル機構5は、圧力条件を安定化させることができ、毎回同じ圧力条件でシール材を吐出(塗布)することができる。このようなノズル機構5は、高精度で高品質なシール材の塗布(すなわち、シール材の線幅が細く、かつ、シール材の線幅が基板面の全領域で均一なシール材の塗布)を実現することができる。
【0051】
シリンジ51は、シリンジ取付部53bに対して取り付け及び取り外しが自在な構成になっている。シリンジ取付部53bは、取込口53fから離間する方向に傾斜している。また、ノズル52は、ノズル取付部53cに対して取り付け及び取り外しが自在な構成になっている。また、封止部材56は、取込口53fに対して取り付け及び取り外しが自在な構成になっている。取込口53fは、貯留部53aに連通している。
【0052】
取込口53fの内部には、シート状体54とスペーサ55とが配置されている。
シート状体54は、弾性材によってシート状に形成された部材である。
スペーサ55は、シート状体54よりも高い剛性の材料でシート状に形成された、シート状体54とは別のシート状体である。
シート状体54及びスペーサ55の具体的な構成については後記する「シート状体及びスペーサ(別のシート状体)の構成」の章で説明する。
【0053】
図5に示すように、前記した貯留部53a、シリンジ取付部53b、ノズル取付部53c、及び、取込口53fに加え、シリンジホルダ53の内部には、補充流路53d、及び、吐出流路53eが形成されている。
補充流路53dは、シリンジ51(シリンジ取付部53b)と貯留部53aとをつなぐシール材の流路である。
吐出流路53eは、貯留部53aとノズル52(ノズル取付部53c)とをつなぐシール材の流路である。
【0054】
補充流路53dの経路上には、逆止弁57が配置されている。ノズル機構5は、逆止弁57によって意図せぬシール材の逆流(ここでは、貯留部53aからシリンジ51に向かう流れ)を防止することができる。
【0055】
<シート状体及びスペーサ(別のシート状体)の構成>
以下、
図6及び
図7を参照して、シート状体54及びスペーサ55の構成につき説明する。
図6はシート状体の構成を示す図である。
図6(a)はシート状体54の上面図であり、
図6(b)は
図6(a)に示す線X1−X1に沿って切断したシート状体54の側断面図である。
図7はスペーサ55の構成を示す図である。
図7(a)はスペーサ55の上面図であり、
図7(b)は
図7(a)に示す線X2−X2に沿って切断したスペーサ55の側断面図である。
【0056】
図6(a)に示すように、シート状体54は、円盤状の形状を呈している。
図6(b)に示すように、シート状体54は、外周部分54aが厚肉状になっているとともに、内周部分54bが薄肉状になっている。シート状体54は、内周部分54bを下方向(貯留部53aの方向)に変形させることが可能な状態で封止部材56によって取込口53fの内部に封止されている(
図5参照)。
【0057】
一方、
図7(a)に示すように、スペーサ55は、円盤状の形状を呈している。スペーサ55の直径は、シート状体54の内周部分54bの内径以下の大きさになっている。これにより、スペーサ55は、シート状体54の内周部分54bに収容可能になっている(
図8(a)参照)。スペーサ55は、シート状体54の内周部分54bの上に配置され、封止部材56によって取込口53fの内部に封止されている(
図5参照)。スペーサ55と封止部材56は、シート状体54の内周部分54bを上から押さえ込むことによって、シート状体54の内周部分54bが上方向に変形することを抑制している。
【0058】
図7(a)及び
図7(b)に示すように、スペーサ55には、一方の主面(上面)から他方の主面(下面)に貫通する複数の貫通孔55aが形成されている。貫通孔55aは、塗布圧付加用のエアを通過させる流路として機能する。各貫通孔55aは、塗布圧付加用のエアがシート状体54の中心部に集中して当たらないように、スペーサ55の中心部を避けた位置に形成されている。
【0059】
<シート状体の動作>
以下、
図8を参照して、シート状体54の動作につき説明する。
図8はシート状体54の動作を示す図である。
図8(a)はシール材が貯留部53aの内部に補充された直後の状態を示しており、
図8(b)はシール材が吐出(塗布)された後の状態を示している。シート状体54の下面は、貯留部53a内のシール材の液面と当接している。
【0060】
図8(a)に示す状態では、シート状体54の内周部分54bは、スペーサ55と封止部材56とによって上から押さえ込まれている。そのため、シート状体54の内周部分54bは、平坦な状態になっている。
【0061】
貯留部53aの内部は、シール材が補充された直後であるため、シール材で満たされている。シート状体54の内周部分54bの下面は、貯留部53a内のシール材の液面と密着し、貯留部53a内のシール材の液面の高さを規制して、シール材の液面がドーム状に盛り上がってしまうことを抑制している。そのため、貯留部53a内のシール材の液面は、平坦な状態になっている。なお、シート状体54の内周部分54bは、貯留部53a内のシール材を介して、補充圧付加用のエアの圧力を下から受けている。
【0062】
一方、
図8(b)に示す状態では、貯留部53aに貯留されていたシール材の一部が外部に吐出されたため、シート状体54の内周部分54bは、中央部分が下降した状態になっている。また、貯留部53a内のシール材の液面は、シート状体54の内周部分54bの下面に密着しているため、中央部分が下降した状態になっている。シート状体54は、シール材が貯留部53aの内部に補充されることによって、
図8(b)に示す状態から
図8(a)に示す状態に戻る。
【0063】
<ペースト塗布装置の動作>
以下、
図9を参照して、ペースト塗布装置1の動作につき説明する。
図9はペースト塗布装置1の動作を示すフローチャートである。
【0064】
なお、ペースト塗布装置1は、図示せぬタイマによって計測された時間に基づいて動作する。また、ペースト塗布装置1の動作は、図示せぬ記憶部に読み出し自在に予め格納された制御プログラムによって規定されており、主制御部7a及び副制御部7bによって実行される。以下、これらの点については、情報処理では常套手段であるので、その詳細な説明を省略する。
【0065】
ペースト塗布装置1は、オペレータがキーボード9(
図1参照)からシール材の塗布の指示を入力することによって、動作を開始する。
【0066】
図9に示すように、オペレータが指示を入力すると、ペースト塗布装置1は、まず、基板載置工程(S105)を実行し、次に、基板位置決め工程(S110)を実行する。
S105の基板載置工程では、ガラス基板19を基板載置テーブル3に載置する。
S110の基板位置決め工程では、ペースト塗布装置1は、θ軸回転機構4や図示せぬ移動機構を駆動してガラス基板19の位置を決定する。
【0067】
S110の後、ペースト塗布装置1は、移動吐出工程(S115)を実行する。また、ペースト塗布装置1は、S115の移動吐出工程の実行中に、減速・加速制御に同期した減圧・加圧制御工程(S116)も実行する。
【0068】
S115の移動吐出工程では、ペースト塗布装置1は、移動体(本実施形態では、4つのノズル機構5a〜5d)を移動させながら、各ノズル機構5a〜5dのノズル52からシール材を同時に吐出して、シール材をガラス基板19の基板面に塗布する。このとき、ペースト塗布装置1は、電空レギュレータ15a,15bを駆動させて、補充圧付加用のエアを各ノズル機構5a〜5dのシリンジ51内に送り込むとともに、塗布圧付加用のエアを各ノズル機構5a〜5dのシリンジホルダ53の取込口53f内に送り込む。電空レギュレータ15a,15bの圧力については、後記する「塗布パターンと圧力の調整制御の関係」の章で説明する。これにより、ペースト塗布装置1は、ガラス基板19の基板面に予め設定された、各ノズル機構5a〜5dに対応する夫々の領域で同じ形状の塗布パターンを描画する。
【0069】
S116の減速・加速制御に同期した減圧・加圧制御工程では、ペースト塗布装置1は、移動体であるノズル機構5に対する移動機構の減速動作及び加速動作の制御に同期して、塗布圧付加用のエアに対する電空レギュレータ15bの減圧動作及び加圧動作の制御(すなわち、塗布圧付加用のエアの圧力の調整制御)を実行する。
【0070】
S115の後、ペースト塗布装置1は、まず、基板排出工程(S120)を実行し、次に、終了か否かの判定工程(S125)を実行する。
S120の基板排出工程では、ペースト塗布装置1は、ガラス基板19を外部に排出する。
S125の判定工程では、ペースト塗布装置1の主制御部7a(
図1参照)は、シール材の塗布処理が終了したか否かを判定する。S125の判定で、シール材の塗布処理が終了していないと判定された場合(“No”の場合)に、処理はS105に戻る。一方、S125の判定で、シール材の塗布処理が終了したと判定された場合(“Yes”の場合)に、一連のルーチンの処理が終了する。
【0071】
なお、ペースト塗布装置1は、S105の基板載置工程の実行時又はその前に、シリンジ51から貯留部53aにシール材を送り込む。このとき、ペースト塗布装置1は、取込口53fの圧力を大気開放し、電空レギュレータ15aに補充圧を加えさせる。その結果、貯留部53aの内部がシール材で満杯になるように、シール材がシリンジ51から貯留部53aに送り込まれる。その結果、シール材が貯留部53a内に補充される。
【0072】
シール材の液面は、シート状体54の下面に密着した状態になっている。シート状体54の内周部分54bは、スペーサ55と封止部材56とによって上から押さえ込まれることによって、水平状態よりも上方に突出しないように規制されている(
図5参照)。
【0073】
貯留部53a内のシール材は、S115の移動吐出工程でノズル52からガラス基板19に吐出(塗布)される。シール材の最大吐出量(最大塗布量)は、貯留部53aの容積よりも若干小さな量になっている。ペースト塗布装置1は、処理がS105の基板載置工程に戻る度に、シリンジ51から貯留部53aにシール材を送り込んで、外部に吐出された量のシール材を貯留部53aの内部に補充する。
このようなペースト塗布装置1は、毎回同じ条件でシール材を塗布することができる。
【0074】
<塗布パターンと圧力の調整制御の関係>
以下、
図10及び
図11を参照して、塗布パターンと圧力の調整制御の関係につき説明する。
図10は本実施形態における塗布パターン20の一例を示す図である。
図11は本実施形態における移動機構の減速動作及び加速動作と電空レギュレータ15bの減圧動作及び加圧動作との関係を示すグラフ図である。
図11は、
図9に示すS116の移動機構の減速・加速制御に同期した電空レギュレータ15bの減圧・加圧制御工程の実行時の動作を示している。
【0075】
図10は、4つのノズル機構5a〜5dによって同時に描画された4つの塗布パターン20の中の一つの形状を示している。4つの塗布パターン20は、同一形状になっている。
【0076】
図10に示す例では、ペースト塗布装置1は、始端Psでシール材の塗布を開始し、4つのコーナー部Pc1〜Pc4を通過するように、ノズル機構5を左方向、上方向、右方向、下方向、左方向に移動させた後に、終端Peでシール材の塗布を終了している。なお、始端Psと終端Peとは重なっている。
【0077】
図10に示す例において、塗布パターン20の直線部分は、移動機構の移動速度を一定に保つ部分になっている。また、直線部分は、電空レギュレータ15bの圧力(塗布圧)を電空レギュレータ15aの圧力(補充圧)と同等に保つ部分にもなっている。なお、電空レギュレータ15aの圧力(補充圧)は、塗布パターン20の全部分を通して一定に保たれている。
【0078】
始端Psとコーナー部Pc1〜Pc4との夫々の後方部分は、移動機構の加速動作を行う加速動作部分SAとなっている。また、コーナー部Pc1〜Pc4と終端Peとの夫々の手前部分は、移動機構の減速動作を行う減速動作部分SDとなっている。加速動作部分SAは、電空レギュレータ15bの加圧動作を行う部分である。一方、減速動作部分SDは、電空レギュレータ15bの減圧動作を行う部分である。
【0079】
電空レギュレータ15bの減圧動作及び加圧動作は、シール材を直線部分に塗布する際の圧力(前記した一定圧)を基準とし、
図11に示すように、その圧力に対して予め規定された調整量分の圧力を低減させたり又は増大させたりすることによって行われる。
【0080】
図11に示す例では、ペースト塗布装置1は、時間t1で移動機構の減速動作を開始し、時間t3で移動機構の移動動作を減速動作から加速動作に変更し、時間t5で移動機構の加速動作を終了している。
【0081】
また、ペースト塗布装置1は、時間t1で電空レギュレータ15bの減圧動作を開始し、時間t2で電空レギュレータ15bの減圧動作を終了し、時間t4で電空レギュレータ15bの加圧動作を開始し、時間t5で電空レギュレータ15bの加圧動作を終了している。時間t2は、時間t3よりも前に設定されており、時間t4は、時間t3よりも後に設定されている。ここで、時間t2は、塗布圧の下限値として予め設定された一定圧に到達した時間を表している。また、時間t4は、「時間t3+(時間t3−時間t2)」を表している。
【0082】
かかるペースト塗布装置1の動作において、ペースト塗布装置1は、移動機構の減速動作の開始タイミング(時間t1)と電空レギュレータ15bの減圧動作の開始タイミング(時間t1)とを一致させている。また、ペースト塗布装置1は、移動機構の加速動作の終了タイミング(時間t5)と電空レギュレータ15bの加圧動作の終了タイミング(時間t5)とを一致させている。
【0083】
<ノズル機構及びペースト塗布装置の主な特徴>
以下、ノズル機構5及びペースト塗布装置1の主な特徴につき説明する。
(1)ノズル機構5の取込口53fの内部には、シート状体54が配置されている。このようなノズル機構5は、貯留部53a内のシール材の液面がドーム状に盛り上がってしまうことをシート状体54で抑制することができる。そのため、ノズル機構5は、シール材を吐出(塗布)する際の応答性能を向上させることができる。
【0084】
また、ノズル機構5は、体積が変動し易いエアが流れる部位である貯留部53aを小型化することによって、貯留部53a内のシール材に対する塗布圧を常に安定させることができる。そのため、ノズル機構5は、これによっても、シール材を塗布する際の応答性能(即応性能)を向上させることができる。
【0085】
ペースト塗布装置1は、このようなノズル機構5を用いることにより、電空レギュレータ15bの圧力を容易に調整することができる。そのため、ペースト塗布装置1は、例えば
図11に示すような、移動機構の減速・加速制御に同期した電空レギュレータ15bの減圧・加圧制御工程の実行時の動作を実現することができる。つまり、ペースト塗布装置1は、移動機構の減速時に減圧し、移動機構の加速時に加圧して、シール材の吐出量(塗布量)を一定に保つことができる。その結果、ペースト塗布装置1は、シール材を吐出(塗布)する際の応答性能を向上させることができるとともに、高精度で高品質なシール材の塗布(すなわち、シール材の線幅が細く、かつ、シール材の線幅が基板面の全領域で均一なシール材の塗布)を実現することができる。
【0086】
(2)ノズル機構5は、貯留部53a内のシール材が外気に接触することをシート状体54によって防止している。そのため、ノズル機構5は、仮に異物がシリンジホルダ53の取込口53f内に侵入することがあったとしても、その異物が貯留部53a内のシール材に混入することを防止することができる。また、ノズル機構5は、シール材が取込口53fから外部に漏れることをシート状体54で防止することができるため、シリンジホルダ53の洗浄(特にシート状体54よりも上方部分の洗浄)を不要にすることができる。
【0087】
(3)ノズル機構5は、シート状体54を用いるだけでも、シール材の塗布時の応答性能を向上させることができる。しかしながら、ノズル機構5は、シート状体54だけでなく、スペーサ55も用いることによって、貯留部53a内のシール材の液面がドーム状に盛り上がってしまうことをシート状体54で効率よく抑制することができる。そのため、ノズル機構5は、シール材を吐出(塗布)する際の応答性能をさらに向上させることができる。
【0088】
(4)スペーサ55の複数の貫通孔55aは、塗布圧付加用のエアがシート状体54の中心部に集中して当たらないように、スペーサ55の中心部を避けた位置に形成されている。ノズル機構5は、このようなスペーサ55を用いることにより、貫通孔55aを通過したエアによる強い塗布圧がシート状体54の中心部に集中してかかることを抑制することができる。そのため、ノズル機構5は、シート状体54の寿命の延長を図ることができる。
【0089】
(5)シリンジホルダ53のシリンジ取付部53bは、取込口53fから離間する方向に傾斜して形成されている。これにより、ノズル機構5は、シリンジ取付部53bの周囲に比較的広い空間を確保することができる。そのため、ノズル機構5は、シリンジ51の装着性を向上させることができる。つまり、ノズル機構5は、シリンジ51が取込口53fの周囲に配置された電空レギュレータ15bやチューブ16b等に接触しないように、シリンジ51をシリンジホルダ53に取り付けることができる。
【0090】
(6)シリンジホルダ53は、ノズル52がZ軸テーブル12b(
図2参照)の下方に配置されるように、ノズル52側を上下動機構12側に向けて、上下動機構12に装着される。Z軸テーブル12bには、図示せぬ光学式距離計と図示せぬ画像認識カメラとが取り付けられている。そのため、ペースト塗布装置1は、図示せぬ光学式距離計や図示せぬ画像認識カメラとノズル52とを近接して配置させることができる。このようなペースト塗布装置1は、光学式距離計や画像認識カメラから取得される距離情報や画像情報をシール材の吐出(塗布)制御に直ちに反映させることができる。そのため、ペースト塗布装置1は、塗布パターンの描画精度を向上させることができる。
【0091】
(7)ノズル機構5の貯留部53aは、従来のノズル機構のシリンジよりも小型化されている。そのため、ペースト塗布装置1は、小型な電空レギュレータ15bを用いることができる。これにより、ペースト塗布装置1は、電空レギュレータ15bをシリンジホルダ53の近傍(又は直上)に配置することができる。したがって、ペースト塗布装置1は、電空レギュレータ15bとシリンジホルダ53との間の距離を非常に短くすることができる。そのため、ペースト塗布装置1は、電空レギュレータ15bの塗布圧を損失させることなくダイレクトに貯留部53a内に加えることができる。ペースト塗布装置1は、これによっても、シール材を吐出(塗布)する際の応答性能を向上させることができる。
【0092】
(8)ノズル機構5の容積変化量は、従来のノズル機構に対して、著しく小さくなっている。そのため、ノズル機構5では、初期吐出(塗布)時にシール材にかかる圧力と末期吐出(塗布)時にシール材にかかる圧力とがほとんど変動しない。そのため、ノズル機構5は、圧力条件を安定化させることができ、毎回同じ圧力条件でシール材を吐出(塗布)することができる。このようなノズル機構5は、高精度で高品質なシール材の塗布(すなわち、シール材の線幅が細く、かつ、シール材の線幅が基板面の全領域で均一なシール材の塗布)を実現することができる。
【0093】
(9)ペースト塗布装置1は、ヒータユニット17(
図2参照)を有している。ペースト塗布装置1は、ヒータユニット17でノズル機構5の貯留部53a内のシール材の温度を制御することによって、シール材の粘度を一定の値に制御することができる。ペースト塗布装置1は、これによっても、塗布パターンの描画精度を向上させることができる。
【0094】
以上の通り、本実施形態に係るノズル機構5及びペースト塗布装置1によれば、塗布材の塗布時の応答性能を向上させることができる。
【0095】
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。