(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記斜角が、前記斜角の前記張り出した表面と前記周縁の表面とを接合させる突出した傾斜の表面を更に備え、前記突出した傾斜の表面が、前記キャリア及び基板アセンブリの前記基板の前記最も外側の部分の斜面と接触するためのものである、請求項1に記載のカバーリング。
前記カバーリングの前記斜角が、前記斜角の前記張り出した表面と前記周縁の表面とを接合させる突出した傾斜の表面を更に備え、前記突出した傾斜の表面が、前記キャリア及び基板アセンブリの前記基板の前記最も外側の部分の斜面と接触するためのものである、請求項12に記載のプラズマエッチングチャンバ。
前記カバーリングの前記斜角が、前記斜角の前記張り出した表面と前記周縁の表面とを接合させる凹んだ傾斜の表面を更に備え、前記凹んだ傾斜の表面が、前記外側フレームのライトトラップ領域を提供するためのものである、請求項12に記載のプラズマエッチングチャンバ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
各ウエハがその上に複数の集積回路を有する、複数の半導体ウエハをダイシングする方法及びそのためのキャリアが説明される。下記の説明では、本発明の実施形態が完全に理解されるよう、薄型ウエハ用基板キャリア、スクライビング及びプラズマエッチングの条件、並びに材料レジームなどの、多数の具体的な詳細が記述される。本発明の実施形態が、これらの具体的な詳細なしに実施可能であることは当業者には明らかであろう。その他の場合、本発明の実施形態が不必要に不明瞭とならないよう、集積回路の製造などの既知の態様については詳細に説明していない。更に、図に示す様々な実施形態は、実例の提示であり、必ずしも縮尺どおりには描かれていないことを理解されたい。
【0012】
本明細書で説明される1以上の実施形態は、プラズマダイシングに適用される近接接触カバーリングを対象とする。1以上の実施形態は、半導体集積回路製造の間に使用されるプラズマダイシングプロセスのハードウェア内で明示され得る。
【0013】
文脈を提供すると、集積回路デバイスが300mmシリコンウエハなどの半導体基板上に形成された後で、個別のデバイスは、個片化又は単に「ダイシング」として知られるプロセスによって、半導体基板から分離されなければならない。ウエハは、後の処理のためのピッキング及び製品へのパッケージングの前に、「チップ」と呼ばれる個別のデバイスへ「ダイシング」されることになっている。スクライビング及びブレーク、機械的なソーイング、レーザ切断、及びプラズマダイシングを含む、基板をチップへダイシングするための様々なアプローチが存在する。本明細書で説明される実施形態は、プラズマダイシング処理に特に適しているだろう。
【0014】
更なる文脈を提供すると、プラズマダイシングの間に、上側に仕上げられて薄くされたデバイスを有し且つ任意選択的に底側に付けられたメタライゼーションを有する基板は、ダイシングテープに塗布された接着剤によってダイシングテープに取り付けられている。ダイシングテープは、金属又はプラスチックのダイシングリングに取り付けられる。リングは、ウエハの外周の周りのテープを支持する。リングとウエハの両方が、同じ側からダイシングテープに取り付けられる。ダイシングプロセスが完了した後で、ダイシングテープは、ダイシングされたチップを適所で支持し続ける。チップは、半導体基板からダイシングされたものである。その後、ダイシングフレームが、テープから個別のダイをピックすることができる装置へ搬送される。容易なダイのピックを伴う安全な搬送を促進するために、しばしば、「UV解放ダイシングテープ」が採用される。ダイに対するテープの接着剤の接着性は、紫外線(UV)光に晒されたときに低減される。通常、ダイシングの後に、ピッキングマシンが、ダイピックの直前に、ピックされるべきダイの下のUV解放ダイシングテープの一部分だけを曝露し得る。マシンがテープからダイをピックするときに、接着力がほとんどなく、ダイが損傷される可能性がほとんどない状態で持ち上げられるように、曝露は、UVダイシングテープを硬化させる。
【0015】
しかし、プラズマダイシングの目的に対して、UV解放テープの使用は、問題をもたらし得る。何故ならば、ダイシングプラズマは、UV解放接着剤を硬化させ得る紫外線光の自然源だからである。したがって、ダイ、特に基板の周縁にあるダイは、プラズマエッチングチャンバの内側へ移動することが自由になり、全てのデバイスの全損及びプラズマチャンバの故障を含む、ダイシングプロセスの壊滅的な失敗をもたらす。本明細書で説明される1以上の実施形態の利点は、上述の問題に対する解決策を提供し得る。その問題とは、従来のUV解放テープの使用が、実際、死活的な欠点を有し得ることである。
【0016】
最も一般的な文脈では、本明細書で説明される実施形態が、特に、個片化のための少なくとも1つのプラズマエッチングプロセスを含む、個片化アプローチに適している。そのような一実施形態では、個片化が、プラズマエッチングプロセスによって、完全に達成されるのでないとしても、大きな影響を受ける。しかし、別の一実施形態では、最初のレーザスクライビングと、それに続くプラズマエッチングを含む、ハイブリッドなウェハ又は基板ダイシングプロセスが、ダイを個片化するために実施される。レーザスクライビングプロセスは、マスク層、有機及び無機の誘電体層、及びデバイス層を、クリーンに除去するために使用され得る。ウエハ又は基板が曝露されると、又はそれらが部分的にエッチングされると、その後、レーザエッチングプロセスは終了し得る。その後、バルク単結晶シリコンなどのウエハ又は基板のバルクを貫通エッチングして、ダイ又はチップの個片化又はダイシングを引き起こすために、ダイシングプロセスのプラズマエッチング部分が用いられ得る。一実施形態では、少なくとも個片化プロセスのエッチング部分の間に、ウエハ又は基板が、基板キャリアによって支持され、近接接触カバーリングによって保護される。
【0017】
したがって、本発明の一実施形態によれば、半導体ウエハを個別の即ち個片化された集積回路にダイシングするために、レーザスクライビングとプラズマエッチングとの組み合わせが使用される。一実施形態では、完全にではなくとも基本的に非熱的なプロセスとして、フェムト秒ベースのレーザスクライビングが使用される。例えば、フェムト秒ベースのレーザスクライビングは、熱損傷ゾーンを全く伴わないか、ごくわずかしか伴わずに、局所集中され得る。一実施形態では、本明細書のアプローチが、超低誘電率フィルムを有する、個片化される集積回路に使用される。従来型のダイシングでは、かかる低誘電率フィルムに適応するために、切断ソーは低速化される必要があり得る。更に現在では、多くの場合、半導体ウエハはダイシングの前に薄型加工される。そのため、一実施形態では、マスクパターニングと、フェムト秒ベースのレーザを用いる部分的なウエハスクライビングとの組み合わせに続いて、プラズマエッチングプロセスを行うことが、今のところ実際的である。一実施形態では、レーザによる直接描画は、フォトレジスト層のリソグラフィパターニング工程の必要性をなくすことが可能であり、且つ、非常にわずかなコストで実施され得る。一実施形態では、プラズマエッチング環境でダイシングプロセスを完遂するために、貫通ビアタイプのシリコンエッチングが使用される。例示的な目的で、
図1は、本発明の一実施形態による、ダイシングされるべき半導体ウエハの上面を示している。
図2は、本発明の一実施形態による、その上に形成されたダイシングマスクを有する、ダイシングされるべき半導体ウエハの上面を示す。
【0018】
図1を参照すると、半導体ウエハ100は、集積回路を含む複数の領域102を有する。領域102は、垂直ストリート104及び水平ストリート106によって分離される。ストリート104及び106は、集積回路を含まない半導体ウエハの領域であり、それに沿ってウエハがダイシングされるところの場所として設計されている。本発明のある実施形態は、複数のダイが個別のチップやダイに分離されるように、ストリートに沿って半導体ウエハを貫通するトレンチを切るため、レーザスクライビングとプラズマエッチング技法との組み合わせを使用することを含む。レーザスクライビングとプラズマエッチングプロセスの両方は、結晶構造の配向に依存しないため、ウエハを貫通する垂直トレンチを実現するのに、ダイシングされるべき半導体ウエハの結晶構造は関与しない。
【0019】
図2を参照すると、半導体ウエハ100は、半導体ウエハ100上に堆積されたマスク200を有する。一実施形態では、マスクが、約4〜10ミクロンの厚さの層を実現するために、従来型の方式で堆積されている。一実施形態において、マスク200及び半導体ウエハ100の一部分は、半導体ウエハ100がダイシングされるストリート104及び106に沿った場所(例えば、間隙202及び204)を画定するため、レーザスクライビングプロセスによってパターニングされる。半導体ウエハ100の集積回路領域は、マスク200によって覆われ保護されている。マスク200の領域206は、その後のエッチングプロセス中に集積回路がエッチングプロセスによって劣化しないように位置決めされる。エッチングプロセス中にエッチングされ、半導体ウエハ100を最終的にダイシングする領域を画定するため、領域206の間に水平の間隙204及び垂直の間隙202が形成される。本発明の一実施形態によれば、レーザスクライビング及び/又はプラズマエッチングプロセスのうちの一方又は双方の間に、半導体ウエハ100はウエハキャリアによって支持される。
【0020】
上述のように、半導体基板は、UV解放ダイシングテープによって、ダイシングフレームに取り付けられ得る。
図3Aと
図3Bは、それぞれ、従来の半導体キャリアによって支持された半導体基板の断面図と対応する平面図を示す。
【0021】
図3A及び
図3Bを参照すると、基板キャリア300は、テープリング又はフレーム304によって取り囲まれた支持テープ(backing tape)又はダイシングテープ302の層を含む。ウエハ又は基板306は、基板キャリア300のダイシングテープ302によって支持される。基板キャリア300のアセンブリは、
図3Aで描かれているように、基板支持体308によって、(ウエハ又は基板306を含む)基板キャリア300を支持することによって、処理され得る。
【0022】
再び
図3A及び
図3Bを参照すると、ダイシングテープ302の上側(ウエハ又は基板側)は、UV硬化性接着剤の存在のために粘着性を有する。UV硬化性接着剤は、ウエハ又は基板306を容易に適所に保持し、ウエハ又は基板306が、搬送されダイシングされることを可能にする。
【0023】
再び
図3A及び
図3Bを参照すると、テープフレーム(ダイシングリング)、テープ、及び基板が、ダイシングプラズマに晒されるならば、ダイシングプラズマからの紫外線(UV)放射は、テープ上の接着剤が硬化し解放することをもたらすようである。結局、その後、基板のエッジは、解放され始め、それは、基板の厚さ、基板内の引張又は圧縮応力、及び解放が生じる時間までウエハがダイシングされた所の深さに応じて、幾つかの現象のうちの1以上をもたらし得る。例えば、基板(例えば、上側デバイス及びパッシベーション層)の上端フィルム内の正味の引張応力の状態の下で、基板の周縁のエッジが、テープから持ち上がる可能性がある。基板の周縁の大きな一部分がダイシングテープから取り付け解除されるまで、新しく持ち上げられた基板の下の接着剤はUV光に晒され続ける。更に、一旦、個片化が完了すると、個別のダイは、解放され、チャンバ内の周辺で移動する可能性もあり、それは、壊滅的な失敗をもたらし得る。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、保護カバーリングが、プラズマダイシングチャンバの部分として、プラズマ処理チャンバの中へ導入される。一実施例として、
図4Aは、本発明の一実施形態による、基板キャリアの上方に配置された、近接接触カバーリングの断面図を示す。
【0025】
図4Aを参照すると、
図3A及び
図3Bとの関連で説明されたキャリアなどの、基板キャリア400が、ウエハ又は基板406を支持するために使用される。基板キャリア400は、テープリング又はフレーム404によって取り囲まれた支持テープ又はダイシングテープ402の層を含む。ウエハ又は基板406は、基板キャリア400のダイシングテープ402によって支持される。基板キャリア400のアセンブリは、
図4Aで描かれているように、基板支持体408によって、(ウエハ又は基板406を含む)基板キャリア400を支持することによって、処理され得る。
【0026】
再び
図4Aを参照すると、
図3Aの場合のように、一実施形態では、ダイシングテープ402の上側(ウエハ又は基板側)が、UV硬化性接着剤の存在のために粘着性を有する。UV硬化性接着剤は、ウエハ又は基板406を容易に適所に保持し、ウエハ又は基板406が搬送されダイシングされることを可能にする。他の実施形態では、UV硬化性ダイシングテープの代わりに、UV硬化性ではないダイシングテープが使用されることに留意されたい。
【0027】
基板支持体408は、ヘリウムで冷却された静電チャック又は受動的な機械的チャックなどのチャックであり得る。したがって、一実施形態において、
図4Aの基板、キャリア、及び支持体アセンブリは、UV解放ダイシングテープ402によってダイシングフレーム404に取り付けられ支持体408上に保持された、サンプル基板406を含む。特定の一実施形態では、ウエハ又は基板406が、ダイシングテープ402に直接的に取り付けられる。しかし、別の特定の一実施形態では、ウエハ又は基板406が、仲介するダイ取り付けフィルムによって、ダイシングテープ402に取り付けられる。
【0028】
再び
図4Aを参照すると、近接接触カバーリング410は、ウエハ又は基板406及びキャリア400アセンブリの上方に配置されている。断面図から見られるように、近接接触カバーリング410は、外側フレーム412及び内側開口部414を含む。そのような一実施形態では、外側フレーム412は環状のフレームであり、内側開口部414は円形の開口部である。特定の一実施形態では、断面で見ると、フレームが、上側の幅(W1)と、内側開口部414から凹んだような下側の幅(W2)とを有する。近接接触カバーリング410の結果としての形状は、張り出している表面418及び周縁の表面420を有する斜角416を含むように表され得る。したがって、特定の一実施形態では、
図4Aで描かれているように、内側開口部414が、下側の直径(D2)よりも小さい上側の直径(D1)を有する。一実施形態では、外側フレーム412が、ステンレススチール又は耐熱材料から成る。
【0029】
プラズマ処理のための準備として、近接接触カバーリングは、基板支持体によって支持されたダイシングフレームアセンブリ上に降ろされ得る。例えば、
図4Bは、本発明の一実施形態による、
図4Aの基板キャリア上に降ろされた、
図4Aの近接接触カバーリングの断面図を示す。
【0030】
図4Bを参照すると、近接接触カバーリング410は、キャリア400及びウエハ又は基板406のアセンブリ上に降ろされている。描かれているように、一実施形態において、近接接触カバーリング410は、最終的には、外側フレーム412がダイシングテープ402と接触する(テープとフレームの接触422)ことをもたらすように降ろされる。これも描かれているように、一実施形態において、近接接触カバーリング410を降ろすことは、斜角416の張り出している表面418が、ウエハ又は基板406の上側表面と接触する(基板とフレームの接触424)ことをもたらす。これは描かれていないが、一実施形態では、近接接触カバーリング410を降ろすことは、斜角416の周縁の表面420が、ウエハ又は基板406の周縁の表面と(すなわち、それ自身がウエハ又は基板406の斜めにされたエッジとして表され得る場所426において)接触することをもたらす。更に、描かれてはいないが、一実施形態では、近接接触カバーリング410を降ろすことは、テープリング又はフレーム404が、近接接触カバーリング410と接触し、及び/又は近接接触カバーリング410によって覆われることをもたらす。
【0031】
一実施形態では、近接接触カバーリング410が、ダイシングテープ402(すなわち、テープとフレームの接触422で)、ウエハ又は基板406の上側表面(すなわち、基板とフレームの接触424で)、ウエハ又は基板406の周縁表面(すなわち、場所426で)、又はテープリング若しくはフレーム404、のうちの1つだけと実際に接触し得ることが理解される。しかし、他の実施形態では、近接接触カバーリング410が、ダイシングテープ402(すなわち、テープとフレームの接触422で)、ウエハ又は基板406の上側表面(すなわち、基板とフレームの接触424で)、ウエハ又は基板406の周縁表面(すなわち、場所426で)、又はテープリング若しくはフレーム404のうちの2以上、可能性としては全てと実際に接触する。実際の接触が行われない場所では、近接接触カバーリング410が、それらの場所に近接すると考えられる。
【0032】
恐らくより一般的には、近接接触カバーリング410が、一旦、降ろされると、(1)基板前面、(2)基板の周縁における斜角領域、(3)(UV解放ダイシングテープであり得る)解放ダイシングテープ、又は(4)基板キャリアのフレームと、近接するように、可能性としては接触するように表され得る。一実施形態では、プラズマ処理の間にプラズマによって生成される紫外線放射からテープの402の接着剤を保護するために、プラズマ処理に先立って、近接カバーリング410が、基板キャリア400及びウエハ又は基板406アセンブリ上に降ろされる。更に、一実施形態では、基板又は基板の斜角との接触が行われるときに、近接接触カバーリング410が、基板のエッジの周りでダイシングテープと基板との間のポジティブな接触を維持するように作用し得る。近接接触カバーリング410をキャリアアセンブリに対して運ぶことを説明する際に、「降ろされる」又は「降ろす」という表現への言及は、相対的なものであり、キャリア400/基板406アセンブリを近接接触カバーリング410に向けて持ち上げ、又はキャリア400/基板406アセンブリを近接接触カバーリング410に向けて持ち上げ且つ近接接触カバーリング410をキャリア400/基板406アセンブリに向けて降ろすことの両方を、実際に意味し得ることが理解される。
【0033】
図4Cは、本発明の一実施形態による、
図4Bのアセンブリの平面図を示す。
図4Cを参照して、上から下へ見ると、ウエハ又は基板406の一部分が、近接接触カバーリング410によって覆われている。そのような一実施形態では、ウエハ又は基板406の最大0.5〜1.5ミリメートルが、ウエハ又は基板406の周囲の周りで覆われている。覆われている部分は、この領域がダイ領域として使用されないので、ウエハ又は基板406の除外領域と称され得る。
【0034】
図4Bの図と一貫している
図4Cでは、上から下へ見ると、ダイシングテープ402の一部分が曝露されている。しかし、他の実施形態では、近接接触カバーリング410が、ダイシングテープ402の全てを覆う。更に別の実施形態では、プラズマ処理の間にキャリアテープ及び/又はフレームを保護するために、更なるシャドウリングが、近接接触カバーリング410と併せて使用される。
【0035】
したがって、一実施形態では、エッチングプロセスの間にキャリア400及び基板406アセンブリを保護するためのカバーリング410が、キャリア400及び基板406アセンブリの基板406の直径よりも小さい直径(D1)を有する内側開口部を含む。外側フレーム412が、内側開口部414を取り囲む。外側フレーム412は、キャリア400及び基板406アセンブリの基板406の最も外側の部分を受け入れるための斜角416を有する。
【0036】
近接接触カバーリング410の外側フレーム412の断面図を再び参照すると、下側斜角領域のために描かれている輪郭は、それほど限定されていない。例えば、
図5は、本発明の一実施形態による、近接接触カバーリング形状の例示的な選択肢の断面図を示す。
【0037】
基準として、
図5の部分(a)を参照すると、
図4A及び
図4Bの外側フレーム412の輪郭が描かれている。
図5で示されるように、外側フレーム412の輪郭412は、張り出している表面418(水平)及び周縁の表面420(垂直)を有する、斜角416を含む。一実施形態では、輪郭(a)が、基板の上面、テープ、又はそれらの両方との接触を可能にする、単純な輪郭である。
【0038】
別の一実施形態では、
図5の部分(b)を参照すると、外側フレームの輪郭412bが斜角416bを含む。斜角416bは、水平な張り出した表面418b、及び突出した傾斜の表面502によって接合された、垂直な周縁の表面420bを有する。一実施形態では、輪郭(b)が、基板の上面、テープ、及び基板の斜角領域のうちの何れか又は全てとの接触を可能にする。
【0039】
更に別の一実施形態では、
図5の部分(c)を参照すると、外側フレームの輪郭412cが斜角416cを含む。斜角416cは、水平な張り出した表面418c、及び凹んだ傾斜の表面504によって接合された、垂直な周縁の表面420cを有する。近接接触カバーリングの外側フレームの輪郭からの、他の形状が適切であり得ることも理解されるだろう。一実施形態では、輪郭(c)が、基板の上面、テープの表面、又はそれらの両方との接触を可能にし、ライトトラップ(light trap)領域506の更なる強化を有する。ライトトラップ領域506では、カバーリングの下へ漏れる光が、捕えられ、ライトトラップ領域506内での複数の反射を介して消散され得る。
【0040】
何れにせよ、一実施形態では、近接接触カバーリングの外側フレームが、ステンレススチールから成る。しかし、別の一実施形態では、近接接触カバーリングの外側フレームが、耐熱プラスチックから成る。後者の実施形態の特定の一実施例では、外側フレームが、ボリフェニレンスルフィド(PPS)から成り得る。一実施形態では、近接接触カバーリングが、完全にではないにせよ実質的にUV放射線を透過しない材料から成る。すなわち、近接接触カバーリングは、その上に衝突する実質的に全てのUV放射線を遮断し得る。
【0041】
上述されたように、近接接触カバーリングは、基板キャリアフレームの一部分又は全部を覆って延在するようにサイズ決定され、プラズマ処理の間に、基板キャリアフレーム及びテープのための更なる保護を提供し得る。一実施例として、
図6Aは、本発明の別の一実施形態による、基板キャリア上に降ろされた別の近接接触カバーリングの断面図を示し、
図6Bは、本発明の別の一実施形態による、
図6Aのアセンブリの平面図を示す。
【0042】
図6A及び
図6Bを参照すると、
図4A〜
図4Cとの関連で説明された、基板キャリア400/基板406アセンブリが、それらを覆うように降ろされた近接接触カバーリング600を有するように描かれている。近接接触カバーリング600は、ウエハ又は基板406の最も外側の領域を覆う一部分606を有し、その内側開口部604は、ウエハ又は基板406の残りの部分を曝露している。近接接触カバーリング600の別の一部分602は、基板キャリア400のテープフレーム404を覆っている。一般的に示されるのみであるが、一実施形態では、一部分606が、
図5との関連で説明された斜角を有する特徴を含み得る。
【0043】
図6A及び
図6Bを再び参照すると、使用される際に、近接接触カバーリング600は、エッジ除外ゾーンでウエハ又は基板406と近接するように又は接触するように運ばれる。近接接触カバーリング600は、ダイシングテープ402のための保護を提供するように、さもなければ、ウエハ又は基板406とダイシングテープフレーム404との間に晒されるようにも示されている。一実施形態では、その配置が、UVへの曝露からテープを保護することを可能にし、一方、それと同時に、基板キャリア400のダイシングテープ402とフレーム404に対して更なる熱保護を提供する。
【0044】
本発明の1以上の実施形態によれば、プラズマ処理の間の基板キャリアアセンブリに対する近接接触カバーリングの近接又は実際の接触の程度は、精密な位置制御を用いた駆動機構によって制御される。例えば、一実施形態では、エンコーダ及びリニアガイドを有するサーボモータが採用されて、そのような制御を提供する。一実施形態では、ウエハと近接接触カバーリングとの間の距離が、プラズマ処理の部分的な要素として扱われ、ゼロ間隔(接触)から数百ミクロンの間隔までの何れかで制御される。
【0045】
本実施形態の一態様では、エッチングリアクタが、基板キャリアによって支持され近接接触カバーリングによって保護されたウエハ又は基板のエッチングに適応するように構成される。例えば、
図11は、本発明の一実施形態による、エッチングリアクタの断面図を示す。
【0046】
図7を参照すると、エッチングリアクタ700は、チャンバ702を含む。エンドエフェクタ704は、基板キャリア706をチャンバ702に出し入れするよう搬送するために含まれる。誘導結合されたプラズマ(ICP)の供給源708は、チャンバ702の上側部分において位置決めされる。チャンバ702には、スロットルバルブ710とターボ分子ポンプ712とが更に設けられる。エッチングリアクタ700は、カソードアセンブリ714も含む。
【0047】
近接接触カバーリングアセンブリ715は、基板又はウエハキャリア706を収容する領域の上方に含まれる。一実施形態では、近接接触カバーリングアセンブリ715は、テープフレームリフトを含む。一実施形態では、近接接触カバーリングアセンブリ715が、
図4A〜
図4C、
図5、
図6A、及び
図6Bとの関連で説明された、近接接触カバーリングであり、又はそれを含む。近接接触カバーリングアクチュエータ718が、近接接触カバーリングを移動させるために含まれ得る。そのような一実施形態では、近接接触カバーリングアクチュエータ718が、テープフレームリフト及び近接接触カバーリングに連結されている、単一のリフトフープを動かす。基板キャリアリフト機構を動かすためのアクチュエータ716などの他のアクチュエータも含まれ得る。更に別の実施形態では、プラズマ処理の間にキャリアテープ及び/又はフレームを保護するために、更なるシャドウリングが、近接接触カバーリングアセンブリ715と併せて使用される。
【0048】
一実施形態では、エンドエフェクタ704が、基板キャリアを扱うようにサイズ決定されたロボットブレードである。そのような一実施形態では、ロボット式エンドエフェクタ704が、準大気圧(真空)下でエッチングリアクタに出入りするよう搬送されている間に、フィルムフレームアセンブリ(例えば、上述された基板キャリア400)を支持する。エンドエフェクタ704は、重力に助けられつつX‐Y‐Z軸方向に基板キャリアを支持するための特徴を含む。エンドエフェクタ704は、処理ツールの円形特徴(例えば、双極静電チャックの中心、又は円形シリコンウエハの中心)に対してエンドエフェクタを較正し、センタリングするための特徴も含む。
【0049】
別の一態様において、
図8は、本発明の一実施形態による、複数の集積回路を含む半導体ウエハをダイシングする方法の工程を表すフローチャート800である。
図9A〜
図9Cは、本発明の一実施形態による、フローチャート800の工程に相当する、半導体ウエハをダイシングする方法を実行中の、複数の集積回路を含む半導体ウエハの断面図を示す。
【0050】
フローチャート800の任意選択的な工程802、及び、それに相当する
図9Aを参照すると、半導体ウエハ又は基板904上にマスク902が形成される。マスク902は、半導体ウエハ904の表面上に形成された集積回路906を覆って保護する層から成る。マスク902は、集積回路906の各々の間に形成された、介在するストリート907も覆う。上述された基板キャリア400などの基板キャリア914(そのテープ部分だけが描かれている)によって、半導体ウエハ又は基板904が支持されている。一実施形態では、基板キャリア914が、支持テープの層を含む。支持テープの一部分は、
図9Aの914として描かれ、(図示せぬ)テープリング又はフレームによって取り囲まれている。そのような一実施形態では、
図9Aで示されるように、半導体ウエハ又は基板904が、基板キャリア914上に配置されたダイ付着フィルム916上に配置される。
【0051】
本発明の一実施形態によれば、マスク902を形成することは、フォトレジスト層又はi線パターニング層などの層を形成することを含むが、それらに限定されるものではない。例えば、フォトレジスト層などのポリマー層は、リソグラフィプロセスで使用するのに好適なそれ以外の材料から成っていてもよい。一実施形態では、フォトレジスト層が、248ナノメートル(nm)レジスト、193nmレジスト、157nmレジスト、極紫外光(EUV)レジスト、又はジアゾナフトキノン感作物質を有するフェノール樹脂マトリクスなどの、ポジ型フォトレジスト材料から成るが、それらに限定されるものではない。別の一実施形態では、フォトレジスト層が、ポリシスイソプレン及びポリビニルシンナメートなどの、ネガ型フォトレジスト材料から成るが、それらに限定されるものではない。
【0052】
別の一実施形態では、マスク902が水溶性マスク層である。一実施形態では、水溶性マスク層が、水性の媒体に容易に溶解可能である。例えば、一実施形態では、水溶性マスク層が、アルカリ性溶液、酸性溶液、又は脱イオン水のうちの1以上に可溶な材料から成る。一実施形態では、水溶性マスク層が、摂氏約50〜160度の範囲内での加熱などの加熱プロセスに晒される際にも、その水溶性を維持する。例えば、一実施形態では、水溶性マスク層が、レーザ及びプラズマエッチング個片化プロセスで使用されるチャンバ条件に晒された後も、水溶液に可溶である。一実施形態では、水溶性マスク層が、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、デキストラン、ポリメタクリル酸、ポリエチレンイミン、又はポリエチレンオキシドなどの、材料から成るが、それらに限定されるものではない。ある具体的な一実施形態では、水溶性マスク層が、毎分約1〜15ミクロンの範囲内の、より詳細には毎分約1.3ミクロンの水溶液中のエッチング速度を有する。
【0053】
別の一実施形態では、マスク902が、UV硬化性マスク層である。一実施形態では、マスク層が、UV硬化層の接着性を少なくとも約80%低減させるUV光に対する感受性を有する。そのような一実施形態では、UV層が、ポリ塩化ビニル又はアクリル系材料から成る。一実施形態では、UV硬化層が、UV光に晒されると接着特性が弱まる材料又は材料のスタックから成る。一実施形態では、UV硬化性接着フィルムが、約365nmのUV光に感応する。そのような一実施形態では、この感受性が、LED光を用いて硬化を実行することを可能にする。
【0054】
一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904は、製造プロセスに耐えるのに適し、且つ、その上に半導体処理層が適切に堆積され得る、材料から成る。例えば、一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904が、結晶シリコン、ゲルマニウム、又はシリコン/ゲルマニウムなどの、IV族系材料から成るが、それらに限定されるものではない。ある具体的な一実施形態では、半導体ウエハ904を提供することが、単結晶シリコン基板を提供することを含む。特定の一実施形態において、単結晶シリコン基板は、不純物原子がドープされている。別の一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904が、例えば、発光ダイオード(LED)の製造に使用されるIII‐V族材料基板などの、III‐V族材料から成る。
【0055】
一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904が、約300ミクロン以下の厚さを有する。例えば、一実施形態では、バルク単結晶シリコン基板が、ダイ付着フィルム916に取り付けられる前に、裏側から薄型加工(thinned)される。薄型加工(thinning)は、裏側研削プロセスによって実行され得る。一実施形態では、バルク単結晶シリコン基板が、約50〜300ミクロンの範囲内の厚さまで薄型加工される。一実施形態では、薄型加工がレーザアブレーション及びプラズマエッチングのダイシングプロセスの前に実行されることに、留意することが重要である。一実施形態では、ダイ付着フィルム916(又は薄型加工された若しくは薄型のウエハ若しくは基板を、基板キャリア914に接合可能な任意の適切な代替物)が、約20ミクロンの厚さを有する。
【0056】
一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904が、表面又は内部に配置された半導体デバイスのアレイを集積回路906の一部分として有する。そのような半導体デバイスの例には、シリコン基板で製造されて誘電体層内に封入されたメモリデバイス又は相補型金属酸化物半導体(CMOS)トランジスタが含まれるが、それらに限定されるものではない。複数の金属インターコネクトが、デバイス又はトランジスタ上、及び誘電体層周囲に形成され、デバイス又はトランジスタを電気的に連結して集積回路906を形成するのに用いられ得る。ストリート907を形成している材料は、集積回路906を形成するのに用いられる材料と同様、又は同一であってもよい。例えば、ストリート907は、誘電体材料の層、半導体材料の層、及びメタライズ層から成り得る。一実施形態では、ストリート907のうちの1以上が、集積回路906の実際のデバイスと同様の試験デバイスを含む。
【0057】
フローチャート800の任意選択的な工程804及びそれに相当する
図9Bを参照すると、マスク902は、間隙910を有するパターニングされたマスク908を提供するために、レーザスクライビングプロセスを用いてパターニングされ、集積回路906の間の半導体ウエハ又は基板904の領域を曝露させる。そのような一実施形態では、レーザスクライビングプロセスが、フェムト秒ベースのレーザスクライビングプロセスである。レーザスクライビングプロセスは、集積回路906の間に元々形成されているストリート907の材料を除去するために使用される。本発明の一実施形態によれば、
図9Bで描かれているように、レーザスクライビングプロセスを用いてマスク902をパターニングすることは、集積回路906の間の半導体ウエハ904の領域に部分的に入り込むように、トレンチ912を形成することを含む。
【0058】
一実施形態では、レーザスクライビングプロセスを用いてマスク902をパターニングすることは、フェムト秒範囲内のパルス幅を有するレーザを使用することを含む。具体的には、フェムト秒ベースのレーザ、すなわち、フェムト秒(10
−15秒)単位のパルス幅を有するレーザを提供するために、可視スペクトルに紫外線(UV)及び赤外線(IR)を加えた範囲(全部合わせて広帯域光学スペクトル)の波長を有するレーザが使用され得る。一実施形態では、アブレーションが、波長に依存しないか又は基本的に依存せず、したがって、マスク902、ストリート907、及び可能性としては、半導体ウエハ又は基板904の一部分のフィルムなどの複合フィルムに適する。フェムト秒範囲内のパルス幅を有するレーザを使用することによって、熱損傷の問題が緩和又は解消され得る。損傷の解消又は緩和は、(ピコ秒ベースのレーザアブレーションに見られるような)低エネルギー再結合又は(ナノ秒ベースのレーザアブレーションに見られるような)熱平衡がないためであり得る。
【0059】
クリーンなレーザスクライビング切断を実現するために、チッピング、微小亀裂、及び剥離を最小限に抑えるレーザスクライビングとダイシングとのプロセスを成功させるには、パルス幅などのレーザパラメータの選択が重要になり得る。レーザスクライビング切断がクリーンになるほど、最終的なダイ個片化のために実行され得るエッチングプロセスがより円滑になる。半導体デバイスのウエハには、典型的にはその上に、種々の材料タイプ(導体、絶縁体、半導体など)及び厚さの、多くの機能層が配置される。かかる材料は、ポリマーなどの有機材料、金属、又は二酸化ケイ素及び窒化ケイ素といった無機誘電体を含み得るが、それらに限定されるものではない。
【0060】
対照的に、最適でないレーザパラメータが選択された場合、例えば、無機誘電体、有機誘電体、半導体、又は金属のうちの2つ以上を含む積層構造において、レーザアブレーションプロセスは、剥離問題を引き起こし得る。例えば、レーザは、測定可能なほど吸収されることなく、高バンドギャップエネルギー誘電体(約9eVのバンドギャップを有する二酸化ケイ素など)を貫通する。しかし、レーザエネルギーは下にある金属又はシリコンの層で吸収され、金属又はシリコンの層の著しい気化を引き起こし得る。この気化は、上にある二酸化ケイ素誘電体層を持ち上げる高い圧力を発生させることがあり、深刻な層間剥離及び微小亀裂を引き起こす可能性がある。一実施形態では、ピコ秒ベースのレーザ照射プロセスが、複合スタック内の微小亀裂及び剥離につながる一方、フェムト秒ベースのレーザ照射プロセスは、同一の材料スタックの微小亀裂又は剥離につながらないことが実証されている。
【0061】
誘電体層の直接的なアブレーションを可能にするために、誘電体材料が強力に光子を吸収することによって導電性材料と同様の働きをするように、誘電体材料のイオン化が起こる必要があり得る。この吸収は、レーザエネルギーの大部分が、誘電体層の最終的なアブレーションの前に、下にあるシリコン又は金属の層まで貫通することを妨げ得る。一実施形態では、レーザ強度が、光子によるイオン化を開始し、無機誘電体材料内でのイオン化に影響を与えるのに十分なほど高い場合に、無機誘電体のイオン化が実現可能となる。
【0062】
本発明の一実施形態により、適切なフェムト秒ベースのレーザプロセスは、様々な材料における非線形相互作用に通常つながる高いピーク強度(放射照度)によって特徴付けられる。そのような一実施形態では、フェムト秒レーザ源は、約10フェムト秒から500フェムト秒までの範囲内、但し、好ましくは100フェムト秒から400フェムト秒までの範囲内の、パルス幅を有する。一実施形態では、フェムト秒レーザ源が、約1570ナノメートルから200ナノメートルまでの範囲内、但し、好ましくは約540ナノメートルから250ナノメートルまでの範囲内の、波長を有する。一実施形態では、レーザ及びそれに対応する光学システムが、約3ミクロンから15ミクロンまでの範囲内、但し、好ましくは約5ミクロンから10ミクロンまでの範囲内の焦点を、加工面に提供する。
【0063】
加工面における空間ビーム形状は、シングルモード(ガウシアン)であり得るか、又はトップハット型に形作られた形状を有し得る。一実施形態では、レーザ源が、約200kHzから10MHzまでの範囲内、但し、好ましくは約500kHzから5MHzまでの範囲内の、パルス繰り返し率を有する。一実施形態では、レーザ源が、約0.5μJから100μJまでの範囲内、但し、好ましくは約1μJから5μJまでの範囲内のパルスエネルギーを、加工面に供給する。一実施形態では、レーザスクライビングプロセスが、被加工物の表面に沿って、約500mm/秒から5m/秒までの範囲内、但し、好ましくは約600mm/秒から2m/秒までの範囲内のスピードで進む。
【0064】
スクライビングプロセスは、単一パスのみで、又は複数パスで行われ得るが、一実施形態では、好ましくは1〜2パスで行われる。一実施形態では、被加工物のスクライビング深さが、約5ミクロンから50ミクロンまでの範囲内、好ましくは約10ミクロンから20ミクロンまでの範囲内の深さである。レーザは、所与のパルス繰り返し率の一連の単一パルス、又は一連のパルスバーストの何れかで、照射され得る。一実施形態では、生成されたレーザビームのカーフ幅は約2ミクロンから15ミクロンまでの範囲内であるが、シリコンウエハのスクライビング/ダイシングにおいては、(デバイス/シリコンのインターフェースで測定されると)好ましくは約6ミクロンから10ミクロンまでの範囲内となる。
【0065】
レーザパラメータは、例えば、無機誘電体(二酸化ケイ素など)のイオン化を実現し、且つ、無機誘電体の直接アブレーションの前に下層の損傷によって生じる剥離及びチッピングを最小限に抑えるのに十分なほどに高いレーザ強度を提供するというような、利益及び利点でもって選択され得る。また、パラメータは、産業上の応用に、有意義なプロセススループットを、正確に制御されたアブレーションの幅(カーフ幅など)及び深さと共に提供するように選択され得る。上述のように、フェムト秒ベースのレーザは、ピコ秒ベース及びナノ秒ベースのレーザアブレーションプロセスと比較すると、かかる利点を提供するのにはるかに適している。しかし、フェムト秒ベースのレーザアブレーションスペクトルにおいても、ある特定の波長は他の波長よりも良好な性能を提供し得る。例えば、一実施形態では、UV範囲内か又はそれに近い波長を有するフェムト秒ベースのレーザプロセスが、IR範囲内か又はそれに近い波長を有するフェムト秒ベースのレーザプロセスよりも、クリーンなアブレーションプロセスを提供する。かかる具体的な実施形態では、半導体ウエハ又は基板のスクライビングに適するフェムト秒ベースのレーザプロセスは、約540ナノメートル以下の波長を有するレーザに基づくものである。かかる特定の実施形態では、約540ナノメートル以下の波長を有するレーザの、約400フェムト秒以下のパルスが使用される。しかし、代替的な一実施形態では、デュアルレーザ波長(IRレーザとUVレーザとの組み合わせなど)が使用される。
【0066】
フローチャート800の工程806を参照すると、半導体ウエハ又は基板904の一部分が、例えば、プラズマエッチング中に、基板キャリア914のテープ及びテープフレームを保護するために、及び/又は半導体ウエハ又は基板904を固定するために、近接接触カバーリングで覆われる。一実施形態では、近接接触カバーリングが、
図4C及び
図6Bとの関連で上述されたように、半導体ウエハ又は基板904の一部分(但し、全部ではない)を曝露させたままにしておく。一実施形態では、近接接触カバーリングが、
図4A〜
図4C、
図5、
図6A、及び
図6Bとの関連で説明された、近接接触カバーリングのうちの1以上と同じであり又はそれらに類似する。更に別の実施形態では、プラズマ処理の間にキャリアテープ及び/又はフレームを保護するために、更なるシャドウリングが、近接接触カバーリングと併せて使用される。
【0067】
フローチャート800の工程808、及びそれに相当する
図9Cを参照すると、半導体ウエハ又は基板904は、その後、集積回路906を個片化するために、パターニングされたマスク908内の間隙910を通じてエッチングされる。本発明の一実施形態によれば、半導体ウエハ904をエッチングすることは、レーザスクライビング処理によって形成されたトレンチ912を延長するようにエッチングし、
図9Cで示されるように、最終的に半導体ウエハ又は基板904を完全に貫通するようにエッチングすることを含む。
【0068】
一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904をエッチングすることが、プラズマエッチングプロセスを使用することを含む。一実施形態では、シリコン貫通ビア式のエッチングプロセスが使用される。例えば、ある具体的な一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904の材料のエッチング速度は、毎分25ミクロンを上回る。超高密度プラズマ源が、ダイ個片化プロセスのプラズマエッチング部分に使用され得る。このようなプラズマエッチングプロセスを実施するのに好適な処理チャンバの例は、米国カリフォルニア州サニーベールのアプライドマテリアルズ社から販売されているApplied Centura(登録商標)Slivia(米国登録商標)エッチングシステムである。Applied Centura(登録商標)Slivia(米国登録商標)エッチングシステムは、容量性及び誘導性RF結合を組み合わせ、これにより、容量性結合のみで可能になるよりも更にイオン密度とイオンエネルギーを独立して制御することができ、それと共に磁気強化による改善も得られる。この組み合わせは、イオン密度をイオンエネルギーから有効に切り離すことで、非常な低圧においても、高い(損傷を与える可能性もある)DCバイアスレベルを伴わずに、比較的高密度のプラズマを実現することを可能にする。並外れて広いプロセスウインドウが得られる。しかし、シリコンをエッチングすることが可能な任意のプラズマエッチングチャンバが使用され得る。例示的な一実施形態では、基本的に正確な形状制御と、実質的にスカロップ(scallop)を有しない側壁とを維持しつつ、単結晶シリコンの基板又はウエハ1304を従来のシリコンエッチング速度の約40%よりも速いエッチング速度でエッチングするために、ディープシリコンエッチングが使用される。ある具体的な実施形態では、シリコン貫通ビア式のエッチングプロセスが使用される。エッチング処理は、一般的に、例えば、SF
6、C
4F
8、CHF
3、XeF
2などのフッ素ベースのガスである反応ガス、又は比較的エッチング速度が速いシリコンをエッチングすることができる何らかの他の反応ガスから生成されるプラズマに基づいている。しかし、一実施形態では、スカロップ輪郭の形成を伴うボッシュ式プロセスが使用される。
【0069】
一実施形態では、個片化が、ダイ付着フィルム916のパターニングを更に含み得る。一実施形態では、ダイ付着フィルム916が、レーザアブレーション、ドライ(プラズマ)エッチング、又は湿式エッチングなどの技法によってパターニングされるが、それらに限定されるものではない。一実施形態では、
図9Cで示されるように、ダイ付着フィルム部分918を提供するために、個片化プロセスのレーザスクライビング及びプラズマエッチング部分の後に続いて、ダイ付着フィルム916がパターニングされる。一実施形態では、
図9Cで示されるように、パターニングされたマスク908が、個片化プロセスのうちのレーザスクライブ及びプラズマエッチング部分の後に除去される。パターニングされたマスク908は、ダイ付着フィルム916のパターニングの前、パターニング中、又はパターニングの後に除去され得る。一実施形態では、半導体ウエハ又は基板904が、基板キャリア914によって支持されている間、且つ、近接接触カバーリングによって保護されている間にエッチングされる。一実施形態では、ダイ付着フィルム916が、基板キャリア914上に配置されている間、且つ、半導体ウエハ又は基板904が、近接接触カバーリングによって保護されている間にもパターニングされる。
【0070】
したがって、フローチャート800及び
図9A〜
図9Bを再び参照すると、ウエハダイシングは、最初のレーザアブレーションによって、マスクを貫通し、ウエハストリート(メタライゼーションを含む)を貫通して、部分的にシリコン基板内へと実行され得る。レーザパルス幅は、フェムト秒範囲内で選択され得る。その後、ダイ個片化は、後続のシリコン貫通ディーププラズマエッチングによって完遂され得る。一実施形態では、ダイシングプロセスのエッチング部分の間に、近接接触カバーリングが実装される。更に、各々がその下にダイ付着フィルムの一部分を有する、個片化された集積回路を提供するために、ダイ付着フィルムの曝露された部分の除去が実行され得る。その後、
図9Cで示されるように、ダイ付着フィルム部分を含む個別の集積回路が、基板キャリア914から取り外され得る。一実施形態では、個片化された集積回路が、パッケージングのために基板キャリア914から取り外される。そのような一実施形態では、パターニングされたダイ付着フィルム918は、各集積回路の裏側に保持され、最終パッケージングに含まれる。しかし、別の一実施形態では、パターニングされたダイ付着フィルム918は、個片化プロセス中に又は個片化プロセス後に除去される。
【0071】
単一のプロセスツールが、レーザアブレーションとプラズマエッチングとのハイブリッドの個片化プロセスにおける多くの又は全ての工程を実行するよう構成され得る。例えば、
図10は、本発明の一実施形態による、ウエハ又は基板のレーザ及びプラズマダイシングのためのツールレイアウトのブロック図を示している。
【0072】
図10を参照すると、プロセスツール1000は、複数のロードロック1004が連結されているファクトリインターフェース1002(FI)を含む。クラスタツール1006は、ファクトリインターフェース1002に連結されている。クラスタツール1006は、プラズマエッチングチャンバ1008などの1以上のプラズマエッチングチャンバを含む。レーザスクライブ装置1010も、ファクトリインターフェース1002に連結されている。一実施形態では、プロセスツール1000の全体の設置面積が、
図10で描かれているように、近似的に3500ミリメートル(3.5メートル)掛ける近似的に3800ミリメートル(3.8メートル)であり得る。
【0073】
一実施形態では、1以上のプラズマエッチングチャンバ1008が、複数の集積回路を個片化するために、パターニングされたマスク内の間隙を通じてウエハ又は基板をエッチングするよう構成される。そのような一実施形態では、1以上のプラズマエッチングチャンバ1008が、ディープシリコンエッチングプロセスを実行するよう構成される。具体的な一実施形態では、1以上のプラズマエッチングチャンバ1008が、米国カリフォルニア州サニーベールのApplied Materialsから市販されているApplied Centura(登録商標) Silvia(米国登録商標)エッチングシステムである。エッチングチャンバは、単結晶シリコン基板又はウエハ上に、又はその中に収納される個片化された集積回路を製造するために使用される、ディープシリコンエッチング用に特別に設計され得る。一実施形態では、シリコンエッチング速度を高めるために、高密度プラズマ源がプラズマエッチングチャンバ1008内に含まれる。一実施形態では、個片化又はダイシングプロセスの高い製造スループットを可能にするために、2つ以上のエッチングチャンバが、プロセスツール1000のクラスタツール1006部分に含まれる。本発明の一実施形態によれば、エッチングチャンバ808のうちの少なくとも1つに、
図4A〜
図4C、
図5、
図6A、及び
図6Bとの関連で上述された近接接触カバーリングなどの、近接接触カバーリングが装備される。
【0074】
一実施形態では、レーザスクライビング装置1010は、フェムト秒ベースのレーザを収納する。フェムト秒ベースのレーザは、上述のレーザアブレーションプロセスのような、レーザとエッチングとのハイブリッドの個片化プロセスのうちのレーザアブレーション部分の実行に適し得る。一実施形態では、フェムト秒ベースのレーザに対してウエハ又は基板(又はそのキャリア)を移動させるよう構成された、可動な載台もレーザスクライビング装置1000に含まれる。ある具体的な一実施形態では、フェムト秒ベースのレーザも移動可能である。一実施形態では、
図10で示されるように、レーザスクライビング装置1010の全体設置面積が、約2240ミリメートル掛ける約1270ミリメートルであり得る。
【0075】
ファクトリインターフェース1002は、レーザスクライビング装置1010を備えた外部製造設備とクラスタツール1006との間のインターフェースとなるのに適切な大気ポートであり得る。ファクトリインターフェース1002は、ストレージユニット(前面開口型統一ポッドなど)からクラスタツール1006又はレーザスクライビング装置1010の何れかへ又はその両方へと、ウエハ(又はそのキャリア)を搬送するためのアーム又はブレードを備えたロボットを含み得る。
【0076】
クラスタツール1006は、個片化の方法における機能の実行に適する、他のチャンバも含み得る。例えば、一実施形態では、追加のエッチングチャンバの代わりに堆積チャンバ1012が含まれる。堆積チャンバ1012は、ウエハ又は基板のレーザスクライビングの前に、ウエハ又は基板のデバイス層の上又は上方にマスクを堆積させるように構成され得る。そのような一実施形態では、堆積チャンバ1012は、水溶性のマスク層の堆積に適する。別の一実施形態では、更なるエッチングチャンバの代わりに湿式/乾式ステーション1014が含まれる。湿式/乾式ステーションは、基板又はウエハのレーザスクライビングとプラズマエッチングとの個片化プロセスの後に、残留物及び断片を洗浄すること、又は水溶性マスクを除去することに適し得る。一実施形態では、プロセスツール1000の構成要素として、計測ステーションも含まれる。
【0077】
図7及び
図10を集合的に参照すると、一実施形態では、個片化プロセスが、基板キャリア400などの基板キャリアを受容するようサイズ決定されたシステム内で行われ得る。そのような一実施形態では、システム700又は1000などのシステムが、(さもなければ、基板キャリアによって支持されない基板又はウエハに適応するよう別様にサイズ決定される)そのシステムの設置面積に影響を与えることなく、ウエハフレームに適応可能である。一実施形態では、そのような処理システムが、300ミリメートルの直径のウエハ又は基板に適応するようサイズ決定される。
図3B、
図4C、及び
図6Bで描かれているように、同一のシステムが、幅約380ミリメートル掛ける長さ約380ミリメートルのウエハキャリアに適応し得る。しかし、システムは、450ミリメートルのウエハ又は基板、又はより詳細には、450ミリメートルのウエハ又は基板キャリアを扱うよう設計され得ることを認識されたい。
【0078】
本発明の実施形態は、指示命令が記憶されているマシン可読媒体を含み得るコンピュータプログラム製品又はソフトウェアとして提供されてよく、それらの指示命令は、本発明の実施形態によるプロセスを実行するようコンピュータシステム(又は他の電子デバイス)をプログラミングするために使用され得る。一実施形態では、コンピュータシステムが、
図7との関連で説明されたプロセスツール700、又は
図10との関連で説明されたプロセスツール1000に連結される。マシン可読媒体は、マシン(例えば、コンピュータ)によって可読な形態で情報を記憶又は伝送するための、任意の機構を含む。例えば、マシン可読(例えば、コンピュータ可読)媒体は、マシン(例えば、コンピュータ)可読記憶媒体(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイスなど)、マシン(例えば、コンピュータ)可読伝送媒体(電気的形態、光学的形態、音響的形態、又はその他の伝播される信号の形態(例えば、赤外線信号、デジタル信号など))などを含む。
【0079】
図11は、(終点検出などの)本明細書に記載される1以上の任意の方法をマシンに実行させるための指示命令セットが実行され得る、コンピュータシステム1100の例示的な形態を採るマシンを概略的に示している。代替的な実施形態で、マシンは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、インターネットで他のマシンに接続され得る。マシンは、クライアント・サーバネットワーク環境においてサーバ又はクライアントマシンとして、或いはピアツーピア(又は分散)ネットワーク環境においてピアマシンとして動作し得る。このマシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、ウェブ・アプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチ又はブリッジ、又は当該マシンによって行われるべき動作を特定する(順次の又はその他の)指示命令セットを実行することができる任意のマシンであってもよい。更に、単一のマシンのみを示したが、「マシン」という語は、本明細書に記載される1以上の任意の方法を実施するために、指示命令セット(又は複数の指示命令セット)を独立的に、又は連携的に実行するマシンの任意の集合体を含むと理解されたい。
【0080】
例示的なコンピュータシステム1100は、バス1130を介して互いに通信する、プロセッサ1102、メインメモリ1104(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、同期DRAM(SDRAM)又はランバスDRAM(RDRAM)等といったダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)、スタティックメモリ1106(例えば、フラッシュメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)など)、及び補助記憶装置1118(例えば、データ記憶デバイス)を含む。
【0081】
プロセッサ1102は、マイクロプロセッサ、中央処理装置などといった、1以上の汎用処理デバイスのことである。より詳細には、プロセッサ1102は、複合命令セット演算(CISC)マイクロプロセッサ、縮小指示命令セット演算(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、他の指示命令セットを実装するプロセッサ、又は指示命令セットの組み合わせを実装するプロセッサでありうる。プロセッサ1102は、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサなどの、1以上の特殊用途処理デバイスでもあり得る。プロセッサ1102は、本書に記載の工程を実行するための処理論理1126を実行するよう構成される。
【0082】
コンピュータシステム100、ネットワークインターフェースデバイス1108を更に含み得る。コンピュータシステム1100は、ビデオディスプレイユニット1110(液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、又は陰極線管(CRT)など)、英数字入力デバイス1112(キーボードなど)、カーソル制御デバイス1114(マウスなど)、及び、信号生成デバイス1116(スピーカなど)も含み得る。
【0083】
補助記憶装置1118は、本書に記載の方法又は機能のうちの任意の1以上を具現化する指示命令の1以上のセット(ソフトウェア1122など)が記憶されているマシンアクセス可能記憶媒体(又はより具体的には、コンピュータ可読記憶媒体)1132を含み得る。このソフトウェア1122は、コンピュータシステム1100によって実行されている間、完全に又は少なくとも部分的に、メインメモリ1104及び/又はプロセッサ1102の中に常駐してもよく、メインメモリ1104及びプロセッサ1102も、マシン可読記憶媒体を構成し得る。このソフトウェア1122は、更に、ネットワークインターフェースデバイス1108を介してネットワーク1120上で送信又は受信され得る。
【0084】
マシンアクセス可能記憶媒体1132は、例示的な一実施形態では単一媒体であると示されているが、「マシン可読記憶媒体」という用語は、指示命令の1以上のセットを保存する単一媒体又は複数の媒体(例えば、集中データベース又は分散データベース、及び/又はそれに関連付けられたキャッシュ及びサーバ)を含むと解釈すべきである。「マシン可読記憶媒体」という用語は、マシンによって実行される指示命令のセットを記憶すること、又は符号化することが可能であり、且つ、本発明の方法のうちの任意の1以上をマシンに実行させる、任意の媒体を含むとも、解釈すべきである。したがって、「マシン可読記憶媒体」という用語は、固体メモリ、光媒体、及び磁気媒体を含むが、それらに限定されないと解釈すべきである。
【0085】
本発明の一実施形態により、マシンアクセス可能記憶媒体には、複数の集積回路を有する半導体ウエハをダイシングする方法をデータ処理システムに実行させる指示命令が、記憶されている。
【0086】
かくして、複数の集積回路を有する半導体ウエハをダイシングする方法及びそのためのキャリアが開示された。