(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記絶縁壁部は、前記コア基板から前記キャビティの内側に向かって突出する突出壁部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子部品内蔵基板。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0016】
本実施形態の説明の前に、基礎となる予備的事項について説明する。予備的事項の記載は、発明者の個人的な検討内容であり、公知技術ではない新規な技術内容を含む。
【0017】
図1〜
図10は予備的事項の電子部品内蔵基板の製造方法を説明するための図である。予備的事項の電子部品内蔵基板の製造方法では、まず、
図1に示すような構造のコア基板100を用意する。コア基板100の両面には、第1配線層200がそれぞれ形成されている。コア基板100にはスルーホールTHが形成されており、両面側の第1配線層200はスルーホールTH内の貫通導体120を介して相互接続されている。
【0018】
コア基板100にはキャビティ形成領域Aが画定されている。コア基板100のキャビティ形成領域Aの両面には第1配線層200が形成されておらず、一括した開口部となっている。
【0019】
次いで、
図2(a)に示すように、コア基板100のキャビティ形成領域Aをレーザ加工することにより、厚み方向に貫通するキャビティCを形成する。
【0020】
このとき、
図2(b)の部分平面図に示すように、キャビティCの縦方向で対向する一対の側壁の中央部に突起状の絶縁壁部Wがそれぞれ形成される。絶縁壁部WはキャビティCの側壁にコア基板100の一部が残されて配置される。
【0021】
絶縁壁部WによってキャビティC内に2つの部品内蔵領域が区画され、2つの部品内蔵領域にキャパシタがそれぞれ搭載される。
【0022】
絶縁壁部Wは、2つのキャパシタを搭載する際に、隣り合うキャパシタの接続端子が接触して電気ショートが発生することを防止するために配置される。
【0023】
次いで、
図3に示すように、コア基板100の上面に仮固定テープ140を貼付する。
【0024】
さらに、
図4(a)に示すように、両端側に接続端子320を備えたキャパシタ300を用意し、キャパシタ300の上面をコア基板100のキャビティC内の仮固定テープ140に接着する。
【0025】
このとき、
図4(b)の部分平面図に示すように、コア基板100のキャビティC内の2つの部品内蔵領域にキャパシタ300がそれぞれ配置される。
【0026】
次いで、
図5に示すように、コア基板100の下面に、樹脂フィルムを積層して第1絶縁層400を形成する。これにより、キャパシタ300の側面及び下面が第1絶縁層400で封止される。
【0027】
続いて、
図6に示すように、コア基板100から仮固定テープ140を剥離して、コア基板100及びキャパシタ300の上面を露出させる。
【0028】
さらに、
図7に示すように、コア基板100の上面に樹脂フィルムを積層して第2絶縁層420を形成する。これにより、キャパシタ300の上面が第2絶縁層420で封止される。
【0029】
続いて、
図8に示すように、コア基板100の下面側の第1絶縁層400をレーザ加工することにより、キャパシタ300の接続端子320の下面及び第1配線層200に到達するビアホールVHを形成する。
【0030】
また同時に、コア基板100の上面側の第2絶縁層420をレーザ加工することにより、キャパシタ300の接続端子320の上面及び第1配線層200に到達するビアホールVHを形成する。
【0031】
その後に、
図9に示すように、第1絶縁層400及び第2絶縁層420の上に第2配線層220をそれぞれ形成する。第1絶縁層400上の第2配線層220は、ビアホールVHを介してキャパシタ300の接続端子320の下面及び第1配線層200に接続される。
【0032】
また同様に、第2絶縁層420上の第2配線層220は、ビアホールVHを介してキャパシタ300の接続端子320の上面及び第1配線層200に接続される。
【0033】
前述した
図4(a)及び(b)の工程では、横方向に2つのキャパシタ300が並んで搭載される。この場合は、2つのキャパシタ300が回転して傾いて搭載されるとしても、それらの間に配置された絶縁壁部Wによって2つのキャパシタ300の接続
端子320が接触することが防止される。
【0034】
図10(a)及び(b)には、コア基板100のキャビティC内に4つのキャパシタを搭載する態様が示されている。
【0035】
図10(a)に示すように、4つのキャパシタ300を搭載する場合は、キャビティCの横方向で対向する一対の側壁の中央部に突起状の第1絶縁壁部W1がそれぞれ形成される。また同様に、キャビティCの縦方向で対向する一対の側壁の中央部に突起状の第2絶縁壁部W2がそれぞれ形成される。
【0036】
ここで、
図10(a)の4つのキャパシタ300が隣接する点線で囲まれた領域Bに、第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2と分離した状態で、コア基板100から形成される十字状の絶縁壁部を配置することは不可能である。
【0037】
このため、
図10(b)に示すように、キャパシタを搭載する際、又はキャパシタを樹脂で封止する際に、キャパシタが回転して傾くと縦方向で隣り合うキャパシタ300の接続端子320が接触して電気ショートが発生するおそれがある。
【0038】
この対策として、第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2を内部に延在させて、
図10(a)の領域Bまで絶縁壁部を配置することは可能である。しかし、複数のキャパシタ300の配置ピッチを狭くして実装密度を向上させる際には、絶縁壁部の壁厚をかなり薄くする必要がある。
【0039】
このため、コア基板100のみから絶縁壁部を形成する手法では、絶縁壁部の壁厚が薄くなると十分な強度が得られない。よって、キャパシタを搭載する際、又はキャパシタを樹脂で封止する際に絶縁壁部が破損するおそれがあり、信頼性よく絶縁壁部を配置できない課題がある。
【0040】
また、コア基板に繋がった状態で絶縁壁部を配置する必要があるため、必要な部分に絶縁壁部を任意に分割して配置することができない。
【0041】
以下に説明する実施形態の電子部品内蔵基板では、前述した不具合を解消することができる。
【0042】
(実施形態)
図11〜
図22は実施形態の電子部品内蔵基板の製造方法を説明するための図、
図23〜
図28は実施形態の電子部品内蔵基板を説明するための図、
図29は実施形態の電子部品装置を示す図である。
【0043】
以下、電子部品内蔵基板の製造方法を説明しながら、電子部品内蔵基板及び電子部品装置の構造を説明する。
【0044】
実施形態の電子部品内蔵基板の製造方法では、まず、
図11(a)に示すような構造のコア基板10を用意する。コア基板10は、絶縁材料から形成され、ガラスクロス入りのエポキシ樹脂などからなる。
【0045】
コア基板10両面側には第1配線層20がそれぞれ形成されている。コア基板10には厚み方向に貫通するスルーホールTHが形成されている。両面側の第1配線層20はスルーホールTH内に形成された貫通導体12によって相互接続されている。コア基板10の厚みは、例えば、60μm〜500μmである。
【0046】
あるいは、コア基板10のスルーホールTHの内壁にスルーホールめっき層が形成され、スルーホールTHの残りの孔の樹脂が充填されていてもよい。この場合は、両面側の第1配線層20はスルーホールめっき層によって相互接続される。
【0047】
スルーホールTHはドリル又はレーザによって形成される。第1配線層20及び貫通導体12は、銅などからからなり、フォトリソグラフィ、めっき技術及びウェットエッチングなどを使用して形成される。
【0048】
本実施形態では、コア基板10の一方の面を上面とし、他方の面を下面として説明する。
【0049】
コア基板10には、キャビティが配置されるキャビティ形成領域Aが画定されている。本実施形態では、キャビティ内に4つの電子部品が並んで搭載される態様を例示する。
【0050】
図11(b)の部分平面図に示すように、コア基板10の上面の四角形のキャビティ形成領域Aに十字状の支持パターン5が配置され、キャビティ形成領域Aに支持パターン5の4つの開口部20aが配置される。支持パターン5は、横方向パターン5aと縦方向パターン5bとが交差して構築される。
【0051】
そして、支持パターン5は、キャビティ形成領域Aを横方向及び縦方向に跨ぐように配置される。支持パターン5は、横方向及び縦方向の端部がリング状の導体層21に繋がって支持されている。
【0052】
第1配線層20、支持パターン5及び導体層21は、銅又はアルミニウムなどからなる金属層がフォトリソグラフィ及びエッチングによりパターン化されて同時に形成される。このように、支持パターン5及び導体層21は、第1配線層20と同一層から形成される。
【0053】
第1配線層20は、電気回路を構築する電気配線である。支持パターン5及び導体層21は、第1配線層20と電気的に絶縁されており、フローティング導体として形成される。あるいは、支持パターン5が第1配線層20と電気的に接続されていてもよい。
【0054】
また、コア基板10のキャビティ形成領域Aの下面には第1配線層20が形成されておらず、キャビティ形成領域Aの全体が開口部20bとなっている。
【0055】
次に、コア基板10にキャビティを形成する方法について、
図12(a)〜(d)の部分平面図を参照して説明する。
【0056】
本実施形態では、まず、支持パターン5の4つの開口部20aに対応するように、コア基板10に4つのキャビティを形成する。
【0057】
図12(a)に示すように、支持パターン5が形成されたコア基板10の面と反対面からレーザ加工を行う。
図11(a)では、コア基板10の下面側からレーザ加工が行われる。このとき、4つのキャビティの側壁になる部分に沿ってコア基板10を順次レーザ加工して、不要な部分のコア基板10をくり抜く。
【0058】
これにより、
図12(b)に示すように、支持パターン5の4つの開口部20aに対応する貫通穴からなる4つの部品内蔵領域Rが形成される。また同時に、十字状の支持パターン5(
図11(b))の上にコア基板10の一部からなる十字状の壁板Wxが配置される。
【0059】
壁板Wxの幅は支持パターン5の幅よりも広く設定される。十字状の壁板Wxは、横方向パターンP1と縦方向パターンP2とが交差して構築される。
【0060】
あるいは、所定の面領域を一括でレーザ照射して加工できるレーザ装置を使用して、コア基板10のキャビティ形成領域Aに同様な4つの部品内蔵領域Rを形成してもよい。
【0061】
このように、まず、
図12(a)及び(b)で示したように、平面視で、支持パターン5(
図11(b))を挟んで対向する位置に、コア基板10を貫通する複数の部品内蔵領域Rを形成する。
【0062】
さらに、
図12(c)に示すように、十字状の壁板Wxの縦方向パターンP2の両側に配置された横方向パターンP1の中央部をレーザ加工する。また同様に、十字状の壁板Wxの横方向パターンP1の両側に配置された縦方向パターンP2の中央部をレーザ加工する。
【0063】
これにより、
図12(d)に示すように、縦方向パターンP2の両側の横方向パターンP1の中央部に第1開口部11aがそれぞれ形成される。また同様に、横方向パターンP1の両側の縦方向パターンP2の中央部に第2開口部11bがそれぞれ形成される。
【0064】
壁板Wxをレーザ加工して第1開口部11a及び第2開口部11bを形成する際に、支持パターン5はレーザでダメージを受けることなく残され、不要な壁板Wxの部分だけ除去される。
【0065】
これにより、
図12(d)に示すように、十字状の壁板Wxに第1開口部11a及び第2開口部11bを形成することにより、十字状の壁板Wxで仕切られていた4つの部品内蔵領域Rが連結して一体的な1つのキャビティCとなる。
【0066】
また、十字状の壁板Wxがパターン化されて、十字状の支持パターン5の4つの端部に第1絶縁壁部W1がそれぞれ配置される。第1絶縁壁部W1は、キャビティCの側壁のコア基板10に繋がって突起状に形成される。
【0067】
また、十字状の支持パターン5の交差部分の上に十字状の第2絶縁壁部W2が配置される。十字状の第2絶縁壁部W2はコア基板10と分離されて形成される。
【0068】
これにより、
図12(d)に示すように、平面視すると、支持パターン5によってキャビティCが4つの部品内蔵領域Rに区画される。
【0069】
このようにして、
図12(c)及び(d)で示したように、支持パターン5上に位置する、複数の部品内蔵領域Rの間のコア基板10の一部を除去して、複数の部品内蔵領域Rが連結された1つのキャビティCを形成する。
【0070】
また同時に、支持パターン5上にコア基板10と同一材料からなる第1、第2絶縁壁部W1,W2を形成する。
【0071】
図12(d)の例では、4つのキャパシタを搭載するため、支持パターン5によってキャビティC内に4つの部品内蔵領域Rが区画される。
【0072】
搭載する複数のキャパシタの数に合わせて、支持パターン5の開口部20aの数を調整することにより、キャビティC内に所要の数の部品内蔵領域Rが区画することができる。
【0073】
複数本の横方向パターン5aと複数本の縦方向パターン5bとを交差させて格子状の支持パターン5を構築してもよい。
【0074】
以上のような方法により、
図13(a)及び(b)に示すように、コア基板10のキャビティC内の支持パターン5の内面に第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2が分割されて形成される。
【0075】
図13(b)は、
図13(a)の断面図のキャビティC周りの構造を下側からみた部分平面図である。
図13(a)のキャビティC周りの断面図は
図13(b)のI−Iに沿った断面に相当する。
【0076】
図13(b)に示すように、上記したコア基板10を貫通するキャビティCを形成する工程で、キャビティCを跨ぐように支持パターン5が配置される。また同時に、支持パターン5の内面にコア基板10と同一材料の第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2が配置される。さらに同時に、平面視で支持パターン5によってキャビティC内に複数の部品内蔵領域Rが区画される。
【0077】
本実施形態では、支持パターン5の上に絶縁壁部を形成するため、支持パターン5上の任意の位置にコア基板10と分離して絶縁壁部を配置することができる。また、絶縁壁部は支持パターン5で補強されるため、絶縁壁部の壁厚を薄くしても十分な強度が得られる。
【0078】
続いて、
図14に示すように、コア基板100の上面に仮固定テープ17を貼付する。さらに、
図15(a)に示すように、キャパシタ30を用意する。
図15(a)に例示するキャパシタ30は、誘電体層34と内部電極36が多層積層された構造の積層セラミックチップキャパシタである。
【0079】
キャパシタ30は、水平方向の両端側に接続端子32をそれぞれ備えており、積層された内部電極36の一端に接続端子32が接続されている。
【0080】
キャパシタ30の両端側の接続端子32は、キャパシタ本体の上面端部から下面端部まで被覆するように形成され、接続端子32上面及び下面に配線層を接続することができる。キャパシタ30が電子部品の一例である。
【0081】
そして、キャパシタ30の上面をコア基板10のキャビティC内の仮固定テープ17に接着する。
【0082】
図15(b)の部分平面図に示すように、コア基板10のキャビティC内の4つの部品内蔵領域Rにキャパシタ30をそれぞれ搭載する。
【0083】
次いで、
図16に示すように、
図15(a)の構造体の下面に未硬化の樹脂フィルム熱プレスによって積層し、加熱処理によって樹脂フィルムを硬化させて第1絶縁層40を形成する。
【0084】
これにより、コア基板10の下面に、キャビティCを埋めてキャパシタ30の側面及び下面を覆う第1絶縁層40が形成される。また、第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2の側面が第1絶縁層40で覆われる。
【0085】
その後に、
図17に示すように、コア基板10から仮固定テープ17を剥離して、コア基板10及びキャパシタ30の上面を露出させる。
【0086】
さらに、
図18に示すように、
図17の構造体の上面に未硬化の樹脂フィルムを熱プレスによって積層し、加熱処理によって樹脂フィルムを硬化させて第2絶縁層42を形成する。これにより、コア基板10の上面に、キャパシタ30の上面を覆う第2絶縁層42が形成される。
【0087】
第1絶縁層40及び第2絶縁層42としては、エポキシ樹脂又はポリイミド樹脂などの絶縁樹脂が使用される。このようにして、キャビティC内を絶縁材料で充填する。
【0088】
次いで、
図19に示すように、コア基板10の下面側の第1絶縁層40をレーザ加工することにより、キャパシタ30の接続端子32の下面及び第1配線層20に到達する第1ビアホールVH1
を形成する。
【0089】
また同様に、コア基板10の上面側の第2絶縁層42をレーザ加工することにより、キャパシタ30の接続端子32の上面及び第1配線層20に到達する第2ビアホールVH2を形成する。
【0090】
続いて、
図20に示すように、コア基板10の下面側の第1絶縁層40の上に第2配線層22を形成する。第2配線層22は、第1ビアホールVH1を介してキャパシタ30の接続
端子32の下面及び第1配線層20に接続される。
【0091】
また同様に、コア基板10の上面側の第2絶縁層42の上に第3配線層24を形成する。第3配線層24は、第2ビアホールVH2を介してキャパシタ30の接続
端子32の上面及び第1配線層20に接続される。
【0092】
第2配線層22及び第3配線層24は、セミアディティブ法によって形成される。以下、第3配線層24の形成方法を詳しく説明する。
【0093】
図21(a)は、前述した
図19のキャパシタ30の左側の接続端子32上の第2ビアホールVH2の周りを拡大した部分拡大図である。
【0094】
まず、
図21(a)に示すように、第2ビアホールVH2内を過マンガン酸法などでデスミア処理することにより、第2ビアホールVH2内の樹脂スミアを除去してクリーニングする。
【0095】
次いで、
図21(b)に示すように、無電解めっき又はスパッタ法により、第2ビアホールVH2の内壁及び第2絶縁層42の上にシード層24aを形成する。
【0096】
さらに、
図21(c)に示すように、第3配線層24が配置される領域に開口部43aが設けられためっきレジスト層43を形成する。
【0097】
次いで、
図22(a)に示すように、シード層24aをめっき給電経路に利用する電解めっきにより、第2ビアホールVH2及びめっきレジスト層43の開口部43aを埋め込むように金属めっき層24bを形成する。シード層24a及び金属めっき層24bは銅などから形成される。
【0098】
さらに、
図22(b)に示すように、めっきレジスト層43を除去した後に、金属めっき層24bをマスクにしてシード層24aをエッチングする。
【0099】
以上により、シード層24a及び金属めっき層24bから第3配線層24が形成される。
【0100】
あるいは、第2配線層22及び第3配線層24は、MSAP(Modified Semi Additive Process)工法、又はサブトラクティブ法によって形成してもよい。
【0101】
その後に、
図23に示すように、
図20の第1絶縁層40の上に、第2配線層22の接続部上に開口部44aが設けられたソルダレジスト層44を形成する。また同様に、
図20の第2絶縁層42の上に、第3配線層24の接続部上に開口部46aが設けられたソルダレジスト層46を形成する。
【0102】
以上により、
図23に示すように、実施形態の電子部品内蔵基板1が製造される。
【0103】
図23に示すように、実施形態の電子部品内蔵基板1は、厚み方向の中央部に前述した
図11(a)で説明した構造のコア基板10を備えている。コア基板10の両面に第1配線層20がそれぞれ形成されている。両面側の第1配線層20は、コア基板10のスルーホールTH内に形成された貫通導体12によって相互接続されている。
【0104】
コア基板10には厚み方向に貫通するキャビティCが形成されている。コア基板10の一方の面には、第1配線層20と同一層からなる支持パターン5が形成されている。前述した
図15(b)の部分平面図に示したように、キャビティCは平面視で支持パターン5によって4つ部品内蔵領域Rに区画されている。そして、キャビティC内の4つの部品内蔵領域Rにキャパシタ30がそれぞれ搭載されている。
【0105】
キャビティC周りの構造及びキャパシタ30の配置については、後に、
図24の部分平面図を参照して詳しく説明する。
【0106】
また、コア基板10の下面側に第1絶縁層40が形成されており、キャパシタ30の側面及び下面と第1配線層20とが第1絶縁層40で覆われている。
【0107】
コア基板10のキャビティCの内壁と各キャパシタ30の側面との間に第1絶縁層40が充填されている。また、4つのキャパシタ30の間に第1絶縁
層40が充填されている。このようにして、第1絶縁層40(絶縁材料)がキャビティC内を充填している。
【0108】
また、コア基板10の上面側に第2絶縁層42が形成されている。キャパシタ30の上面及び第1配線層20が第2絶縁層42で覆われている。
【0109】
第1絶縁層40には、キャパシタ30の接続
端子32の下面及びコア基板10の下側の第1配線層20に到達する第1ビアホールVH1が形成されている。第1絶縁層40の上には、第2配線層22が形成されている。第2配線層22は、第1ビアホールVH1内のビア導体を介してキャパシタ30の接続
端子32の下面及び第1配線層20に接続されている。
【0110】
また、第2絶縁層42には、キャパシタ30の接続
端子32の上面及びコア基板10の上側の第1配線層20に到達する第2ビアホールVH2が形成されている。第2絶縁層42の上には、第3配線層24が形成されている。第3配線層24は、第2ビアホールVH2内のビア導体を介してキャパシタ30の接続
端子32の上面及び第1配線層20に接続されている。
【0111】
さらに、第1絶縁層40の上に、第2配線層22の接続部上に開口部44aが設けられたソルダレジスト層44が形成されている。また同様に、第2絶縁層42の上に、第3配線層24の接続部上に開口部46aが設けられたソルダレジスト層46が形成されている。
【0112】
図23の例では、コア基板10の両面側に2層の配線層がそれぞれ積層されているが、コア基板10の両面側に形成される配線層の積層数は任意に設定することができる。
【0113】
次に、
図24(a)〜(c)を参照して、キャビティC周りの構造及びキャパシタ30の配置について説明する。
【0114】
図24(a)は
図23のキャビティC内に配置された4つのキャパシタの様子を下側からみた部分平面図である。
図24(b)は
図24(a)の支持パターン5のみを裏側からみた平面図である。
図24(c)の断面図は
図24(a)のII−IIに沿った断面に相当する。
【0115】
図24(a)に示すように、平面視でコア基板10のキャビティC内に十字状の支持パターン5が配置されている。十字状の支持パターン5はキャビティCを横方向及び縦方向に跨ぐように配置されている。
【0116】
図24(b)に示すように、十字状の支持パターン5は、横方向パターン5aと縦方向パターン5bとが交差して構築される。支持パターン5の横方向パターン5aと縦方向パターン5bとの各両端がコア基板10の上面に形成されたリング状の導体層21に繋がって支持されている。
【0117】
また、
図24(a)に示すように、十字状の支持パターン5の横方向パターン5a及び縦方向パターン5bの両端部の上に、キャビティCの側壁から内部に突き出る突起状の第1絶縁壁部W1が形成されている。第1絶縁壁部W1はコア基板10に繋がって形成されている。第1絶縁壁部W1は、コア基板10からキャビティCの内側に向かって突出する突出壁部として配置されている。
【0118】
また、支持パターン5は、帯状の横方向パターン5aと帯状の縦方向パターン5bとが交差する交差部を有する。そして、第2絶縁壁部W2は、横方向パターン5aと縦方向パターン5bとの交差部上に十字状壁部として配置されている。第2絶縁壁部W2は、コア基板10と分離されて配置されている。第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2は、支持パターン5のキャビティC側の内面に配置されている。
【0119】
横方向で対向する2つの第1絶縁壁部W1と十字状の第2絶縁壁部W2の横方向パターンとの間に第1開口部11aが設けられている。また、縦方向で対向する2つの第1絶縁壁部W1と十字状の第2絶縁壁部W2の縦方向パターンとの間に第2開口部11bが設けられている
このようにして、第1絶縁壁部W1と第2絶縁壁部W2とが分離されて配置されている。
【0120】
以上、絶縁壁部の好適な配置を例示したが、絶縁壁部はキャビティ内の支持パターン上の一部に配置されていればよい。
【0121】
図24(a)に示すように、平面視で、十字状の支持パターン5によってキャビティC内に4つの部品内蔵領域Rが区画されている。4つの部品内蔵領域Rが第1開口部11a及び第2開口部11bによって連結して一括した1つのキャビティCが構築されている。
【0122】
前述したように、第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2は、コア基板10をレーザ加工してキャビティCを形成する際に、支持パターン5の内面にコア基板10の一部が残されて配置される。よって、第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2は、コア基板10と同一材料から形成される。
【0123】
そして、キャビティC内の4つの部品内蔵領域Rにキャパシタ30がそれぞれ配置されている。このようにして、キャビティC内に4つのキャパシタ30が配置されている。
【0124】
第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2は、複数のキャパシタ30の間の支持パターン5の内面に配置されている。
【0125】
以上のように、本実施形態では、コア基板10の一方の面にキャビティCを跨ぐように十字状の支持パターン5を配置し、支持パターン5の内面に第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2を配置している。支持パターン5は、第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2を支持する支持体として機能する。
【0126】
第1絶縁壁部W1は、十字状の支持パターン5の横方向パターン5a及び縦方向パターン5bの両端部上にコア基板10に繋がった状態で突起状に配置される。
【0127】
これに加えて、支持パターン5を支持体として利用することにより、4つのキャパシタ30の接続端子32が隣接する領域に十字状の第2絶縁壁部W2をコア基板10から分離した状態で配置することができる。
【0128】
これにより、横方向で隣り合う2つのキャパシタ30の接続
端子32の間に第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2が配置される。さらに、縦方向で隣り合う2つのキャパシタ30の接続
端子32の間に第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2が配置される。
【0129】
このため、
図25に示すように、横方向及び縦方向に2列で4つのキャパシタ30を搭載する場合、横方向及び縦方向において、キャパシタが傾いたり、位置ずれするとしても、キャパシタ30の接続
端子32同士が接触することが防止される。
【0130】
このように、キャパシタが傾いたり、位置ずれしても、隣り合うキャパシタ30の接続
端子32が第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2に当接するため、キャパシタ30同士で電気ショートが発生することが防止される。
【0131】
本実施形態では、支持体となる支持パターン5の上に絶縁壁部を形成するため、コア基板10から分離した状態で、支持パターン5上の任意の位置に絶縁壁部を配置することができる。
【0132】
さらには、キャパシタ300の配置ピッチを狭くして実装密度を向上させる際に、絶縁壁部の壁厚をかなり薄くするとしても、絶縁壁部が支持パターン5で補強されるため、十分な強度が得られる。
【0133】
このため、絶縁壁部の壁厚を薄く設定するとしても、キャパシタを搭載する際、又はキャパシタを樹脂で封止する際に、絶縁壁部が破損することが防止され、信頼性よく絶縁壁部を配置することができる。
【0134】
また、
図24(c)に示すように、第2絶縁壁部W2の幅WAが支持パターン5の幅WBよりも広く設定されている。また同様に、第1絶縁壁部W1の幅が支持パターン5の幅よりも広く設定されている。
【0135】
これにより、キャパシタ30の接続
端子32が第1絶縁壁部W1及び第2絶縁壁部W2に接触しても、支持パターン5には接触しないようになっている。よって、キャパシタ30間での電気ショートの発生を防止できるので、複数のキャパシタ30の配置ピッチを狭くして、実装密度を向上させることも可能になる。
【0136】
図24(c)では、第2絶縁壁部W2の高さをコア基板10の厚みと同じに設定しているが、第2絶縁壁部W2の高さをコア基板10の厚みよりも低く設定してもよい。第1絶縁壁部W1の高さについても同様である。
【0137】
また、
図24(a)のように、4つのキャパシタ30が隣接する領域(キャビティCの中心部)では、第2絶縁壁部W2が存在しない場合は、その領域に樹脂を充填しにくいため、第1絶縁層40が凹状に形成されるおそれがある。
【0138】
図24(a)では、4つのキャパシタ30の隣接する領域に第2絶縁壁部W2を予め配置しているため、その領域に樹脂を充填する必要がない。このため、4つのキャパシタ30を樹脂で封止する際に、信頼性よく樹脂を充填することができる。
【0139】
この他にも、複数のキャパシタ30の間の領域で樹脂を充填しづらい任意の領域に絶縁壁部を配置することが可能である。
【0140】
このように、支持パターン5の上に絶縁壁部を配置する手法により、複数のキャパシタ30の間での電気ショートの発生を防止し、かつ、樹脂の充填が良好になるような最適な位置に絶縁壁部を配置することができる。
【0141】
これにより、信頼性の高い電子部品内蔵基板を構築することができる。
【0142】
図26には、実施形態の第1変形例が示されている。
図26に示すように、第1変形例では、前述した
図24(a)と同様に、十字状の支持パターン5によってキャビティCが4つの部品内蔵領域Rに区画されている。そして、キャビティC内の4つの部品内蔵領域Rにキャパシタ30がそれぞれ配置されている。
【0143】
支持パターン5の縦方向パターン5bの両側の横方向パターン5aの中央部に第1絶縁壁部W1がそれぞれ配置されている。第1絶縁壁部W1はコア基板10と分離して配置される。また、第1絶縁壁部W1は、その両端部が縦方向で隣り合うキャパシタ30の両側の接続
端子32の間に配置されるように、長手状に延在して配置される。
【0144】
また、支持パターン5の横方向パターン5aの両側の縦方向パターン5bの中央部に第2絶縁壁部W2がそれぞれ配置されている。第2絶縁壁部W2はコア基板10と分離して配置される。また、第2絶縁壁部W2は、横方向で隣り合うキャパシタ30の接続
端子32の間に配置される。
【0145】
図26の第1変形例においても、前述した
図25と同様に、キャパシタ30が傾いたり、位置ずれするとしても、キャパシタ30の接続
端子32同士が接触することが防止される。
【0146】
また、
図27には、実施形態の第2変形例が示されている。
図27に示すように、第2変形例では、支持パターン5の縦方向パターン5bの両側の横方向パターン5a上に2つの第1絶縁壁部W1がそれぞれ分割されて配置されている。第1絶縁壁部W1はコア基板10と分離して配置される。
【0147】
第1絶縁壁部W1は、縦方向で隣り合うキャパシタ30の両側の接続
端子32の間に部分割して配置される。
【0148】
また、上記した
図26と同様に、支持パターン5の横方向パターン5aの両側の縦方向パターン5bの中央部に第2絶縁壁部W2がそれぞれ配置されている。
【0149】
図27の第2変形例においても、前述した
図25と同様に、キャパシタ30が傾いたり、位置ずれするとしても、キャパシタ30の接続
端子32同士が接触することが防止される。
【0150】
次に、2つのキャパシタを搭載する場合について説明する。
図28(a)は、2つのキャパシタを搭載する場合の電子部品内蔵基板のキャビティ周りの構造を示す部分平面図である。
図28(b)は、2つのキャパシタを搭載する場合の支持パターンを示す部分平面図である。
【0151】
図28(a)の例では、2つのキャパシタが横方向に並んで配置される。
図28(b)を加えて参照すると、支持パターン5は、キャビティCを縦方向で跨ぐように配置され、コア基板10の上に配置されたリング状の導体層21に繋がって支持されている。支持パターン5は、キャビティCの開口幅よりも狭い帯状で形成される。
【0152】
そして、
図28(a)に示すように、キャビティCの側壁から内部に突き出る突起状の絶縁壁部Wが支持パターン5の両端部の内面に配置されている。
【0153】
2つのキャパシタ30を搭載する場合であっても、支持パターン5の上に絶縁壁部Wを配置することにより、絶縁壁部Wの壁厚を薄くして突出長さを長くしても、十分な強度を得ることができる。また、絶縁壁部Wをコア基板10から分離して任意の位置に配置することも可能である。
【0154】
また、2つのキャパシタを縦方向に並べて配置してもよい。この場合も、2つのキャパシタの間に帯状の支持パターンが配置され、支持パターンの内面の任意に位置に絶縁壁部が配置される。
【0155】
また、その他の形態として、コア基板10のキャビティC内に格子状の支持パターン5を配置してキャビティC内を任意の数の部品内蔵領域Rに区画し、任意の数のキャパシタ30を搭載してもよい。この場合も、キャパシタ30間で電気ショートが発生しないように、キャパシタ30間の任意の位置に絶縁壁部が配置される。
【0156】
さらには、キャパシタ30が配置されるキャビティCの各部品内蔵領域Rに帯状の支持パターン5を同時に形成して部品搭載パターンとして使用してもよい。この場合は、前述した
図15(a)及び(b)の工程で、仮固定テープ17を使用せずに、部品搭載パターンの内面に接着剤によってキャパシタ30が固定される。
【0157】
図29には、前述した
図23の電子部品内蔵基板1を使用した電子部品装置2が示されている。
図29に示すように、実施形態の電子部品装置2では、前述した
図23の電子部品内蔵基板1の上面側の第3配線層24の接続部に、半導体チップ50のパッドがはんだなどのバンプ電極52によってフリップチップ接続されている。
【0158】
半導体チップ50は、第3配線層24及び第1配線層20を介してキャパシタ30に電気的に接続されている。
【0159】
さらに、電子部品内蔵基板1と半導体チップ50との間にアンダーフィル樹脂54が充填されている。半導体チップ50は、例えばCPUなどのLSIチップである。前述した電子部品内蔵基板1のキャパシタ30が第1電子部品の一例であり、半導体チップ50が第2電子部品の一例である。
【0160】
さらに、電子部品内蔵基板1の下面側の第2配線層22の接続部にはんだボールなどからなる外部接続端子Tが設けられる。
【0161】
実施形態の電子部品装置2では、電子部品内蔵基板1に内蔵されたキャパシタ30は、半導体チップ50の電源ラインとグランドラインとの間に配置されるデカップリングキャパシタとして機能する。デカップリングキャパシタは、電源電圧を安定させ、かつ高周波ノイズを低減させる目的で使用される。
【0162】
前述したように、電子部品内蔵基板1では、キャビティC内に支持パターン5及び第1、第2絶縁壁部W1,W2を配置するとしても、キャビティC内に複数の部品内蔵領域Rが区画される。そして、キャビティC内の複数の部品内蔵領域Rにキャパシタ30がそれぞれ配置される。
【0163】
このため、キャパシタ30の接続端子32の上面及び下面に配線ラインを接続できるため、デカップリングキャパシタの回路設計の自由度を向上させることができる。