【文献】
L'OCCITANE,L'OCCITANE EN PROVENCE, AROMACHOLOGIE 5 ESSENTIAL OILS,DATABASE GNPD,MINTEL,2010年 7月,P1-2,AN.1363498,URL,http://www.gnpd.com/sinatra/recordpage/1363498/from_search/nR4jt7tSIR/?page=1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
カチオン性ポリマーが、カチオン性修飾セルロース誘導体、PQ10、PQ67、カチオン性修飾グアー誘導体、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、アクリルアミドをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマー、ビニルピロリドンをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマー、四級化ビニルイミダゾールをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマー、及びメタクリレートをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマーからなる群から選択される、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
少なくとも1種の界面活性剤が、硫酸塩、エトキシル化硫酸塩、スルホン酸塩、アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリコシドの誘導体、ベタイン、アンホ酢酸塩、グルタミン酸塩、スルホコハク酸塩、タウリン酸塩、グリシン酸塩、及びイセチオン酸塩からなる群から選択される、請求項1から7のいずれかに記載の組成物。
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、疎水性のエモリエント又はワックスに基づくコンディショニング効果を有する、公知のシャンプー又はコンディショナーの代替物を提供することである。
【0013】
現在ではシリコーン不含の生成物が市場で求められていることから、可能であれば、シリコーンを必ずしも含まなくてもよい、コンディショニング効果を備えるシャンプー又はリンスが提供されるべきである。
【0014】
さらに、可能であれば、良好なコンディショニング効果も達成されるべきであり、特に、損傷を受けた毛髪にも達成されるべきである。そのような毛髪は、損傷のために親水性であり、それゆえ疎水性ケア物質との相互作用が強くはない。
【0015】
櫛通りの改善に寄与するシャンプー又はコンディショナーのための製剤を探索する中で、驚くべきことに、親水性可溶化剤とカチオン性ケアポリマー及び界面活性剤との組合せもまた、疎水性物質を使用しない場合であっても、大幅な櫛通りの改善をもたらすことが見出された。
【0016】
組成物
上述の目的は、
少なくとも1種の界面活性剤、
場合により、上記の少なくとも1種の界面活性剤とは異なる少なくとも1種のコサーファクタント、
少なくとも1種のカチオン性ポリマー、
エトキシル化脂肪酸グリセリド、
エトキシル化モノ及びジグリセロールエステル、
トリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
NaCl、
場合により、グリセロール、
場合により、シャンプー又はヘアコンディショナーにおいて慣用される更なる成分、並びに
水
を含む、シャンプー又はコンディショナーとして適した組成物によって達成される。
【0017】
この組成物は、同様に、本発明の主題である。
【0018】
界面活性剤
本発明による組成物中に存在する少なくとも1種の界面活性剤は、いかなる界面活性剤でもよい。特に、考えられる界面活性剤は、硫酸塩、エトキシル化硫酸塩、スルホン酸塩、アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリコシドの誘導体、ベタイン、アンホ酢酸塩、グルタミン酸塩、スルホコハク酸塩、タウリン酸塩、グリシン酸塩、及びイセチオン酸塩からなる群から選択される。本発明の一実施形態では、少なくとも1種の界面活性剤は、アニオン性界面活性剤であり、好ましくは、12個から14個の炭素原子及びエーテル構成成分としての2個のエチレンオキシド単位を有するアルキルエーテル硫酸ナトリウムである。
【0019】
本発明のさらなる実施形態では、少なくとも1種の界面活性剤は、アニオン性及び/又は非イオン性及び/又は両性及び/又は両性イオン性界面活性剤であり、本発明による組成物中でのその割合は、好ましくは3から40重量%、好ましくは5から35、及び特に10から30重量%である。アニオン性界面活性剤の典型例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩、グリセロールエーテルスルホン酸塩、α-スルホメチルエステル、スルホ脂肪酸、アルキル硫酸塩、脂肪アルコールエーテル硫酸塩、グリセロールエーテル硫酸塩、脂肪酸エーテル硫酸塩、ヒドロキシ混合エーテル硫酸塩、モノグリセリド(エーテル)硫酸塩、脂肪酸アミド(エーテル)硫酸塩、モノ及びジアルキルスルホコハク酸塩、モノ及びジアルキルスルホスクシンアミド酸塩、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸及びその塩、脂肪酸イセチオン酸塩、脂肪酸サルコシン酸塩、脂肪酸タウリド、N-アシルアミノ酸、例えばアシル乳酸塩、アシル酒石酸塩、アシルグルタミン酸塩、及びアシルアスパラギン酸塩、アルキルオリゴグルコシド硫酸塩、タンパク質脂肪酸濃縮物(特にコムギをベースとした植物性生成物)、並びにアルキル(エーテル)リン酸塩である。アニオン性界面活性剤が、ポリグリコールエーテル鎖を含む場合には、これらは、従来の同族体分布を有していてもよいが、好ましくは、狭い同族体分布を有する。非イオン性界面活性剤の典型例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテル及び混合ホルマール、場合により部分酸化されているアルキル(又はアルケニル)オリゴグリコシド及びグルクロン酸誘導体、脂肪酸N-アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物(特にコムギベースの植物性生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート、並びにアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤が、ポリグリコールエーテル鎖を含有する場合には、それらは、従来の同族体分布を有していてもよいが、好ましくは、狭い同族体分布を有する。両性又は両性イオン性界面活性剤の典型例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオン酸塩、アミノグリシン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、及びスルホベタインである。指定の界面活性剤は、専ら公知の化合物である。
【0020】
本発明による組成物中に存在する少なくとも1種の界面活性剤は、好ましくは、本発明による組成物中に、10から20重量%の量で存在する。
【0021】
コサーファクタント
本発明による組成物中に存在する少なくとも1種のコサーファクタントは、いかなるコサーファクタントでもよい。それは、上記の少なくとも1種の界面活性剤とは異なるものになるように選択される。本発明の一実施形態では、少なくとも1種の界面活性剤は、コカミドプロピルベタインである。
【0022】
一実施形態では、本発明による組成物は、12個から14個の炭素原子及びエーテル構成成分としての2個のエチレンオキシド単位を有する、界面活性剤としてのアルキルエーテル硫酸ナトリウムと、コサーファクタントとしてのコカミドプロピルベタインとの組合せを含む。
【0023】
本発明による組成物中に存在する少なくとも1種のコサーファクタントは、好ましくは、本発明による組成物中に10から15重量%の量で存在する。
【0024】
カチオン性ポリマー
本発明による組成物中に存在する少なくとも1種のカチオン性ポリマーは、いかなるカチオン性ポリマーでもよい。本発明の一実施形態では、少なくとも1種のカチオン性ポリマーは、カチオン性修飾セルロース誘導体、PQ10、PQ67、カチオン性修飾グアー誘導体、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、アクリルアミドをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマー、ビニルピロリドンをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマー、四級化ビニルイミダゾールをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマー、及びメタクリレートをベースにしたカチオン性ホモ又はコポリマーからなる群から選択される。
【0025】
本発明による組成物中に存在する少なくとも1種のカチオン性ポリマーは、好ましくは、本発明による組成物中に0.02から5重量%の量で存在する。
【0026】
さらに、適したカチオン性ポリマーは、例えば、AmercholからPolymer JR400(登録商標)という名称で得ることができる四級化ヒドロキシエチルセルロースなどのカチオン性セルロース誘導体、カチオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドとのコポリマー、Luviquat(登録商標)(BASF)などの四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、ポリグリコールとアミンとの縮合生成物、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン[Lamequat(登録商標)L/Grunau]などの四級化コラーゲンポリペプチド、四級化コムギポリペプチド、ポリエチレンイミン、アミドメチコンなどのカチオン性シリコンポリマー、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンとのコポリマー[Cartaretine(登録商標)/Sandoz]、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマー[Merquat(登録商標)550/Chemviron]、FR-A2252840に記載されるものなどのポリアミノポリアミド及びさらにその架橋された水溶性ポリマー、場合により微結晶性分散している四級化キトサンなどのカチオン性キチン誘導体、ジブロモブタンなどのジハロアルキレンとビスジメチルアミノ-1,3-プロパンなどのビスジアルキルアミンとの縮合生成物、CelaneseからのJaguar(登録商標)CBS、Jaguar(登録商標)C-17、Jaguar(登録商標)C-16などのカチオン性グアーガム、MiranolからのMirapol(登録商標)A-15、Mirapol(登録商標)AD-1、Mirapol(登録商標)AZ-1などの四級化アンモニウム塩ポリマーである。
【0027】
カチオン性ポリマーは、本発明による組成物中で、好ましくは0.02から5重量%の量で、好ましくは0.05から3重量%で、特に好ましくは0.1から2重量%の量で使用される。
【0028】
エトキシル化脂肪酸グリセリド
本発明による組成物中に存在するエトキシル化脂肪酸グリセリドは、いくつかの別個の化合物の混合物である。それらは、アルカリ条件下、例えばKOHの存在下で、例えば100から150℃に昇温させて、脂肪酸グリセリドをエチレンオキシド(EO)と反応させることによって得ることができ、そのような反応では、例えば、結果として得られる生成物もまたエトキシル化部分グリセリドを含みうるように、エステル交換及びエトキシル化が起こる。本発明の一実施形態では、エトキシル化水素化ヒマシ油が使用される。本発明の一実施形態では、40個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化水素化ヒマシ油が使用される。
【0029】
本発明のコンテキストでは、脂肪酸は、特に、非分枝炭素鎖を有する脂肪族モノカルボン酸、特に、6個から30個の炭素原子を有するものを呼ぶ。
【0030】
本発明による組成物中に存在するエトキシル化脂肪酸グリセリドは、本発明による組成物中に、好ましくは0.06から3.5重量%の量で、好ましくは0.12から2.1重量%の量で存在する。
【0031】
エトキシル化モノ及びジグリセロールエステル
本発明による組成物中に存在するエトキシル化モノ及びジグリセロールエステルは、いくつかの別個の化合物の混合物である。それらは、分子の混合物であり、それぞれがグリセロール残基を含み、それぞれが1種又は2種の脂肪酸残基を含み、それぞれがある特定の統計的平均数のエチレンオキシド残基を含む。本発明の一実施形態では、エトキシル化ヤシ油部分グリセリドが使用される。本発明の一実施形態では、7個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ヤシ油部分グリセリドが使用される。
【0032】
本発明による組成物中に存在するエトキシル化モノ及びジグリセロールエステルは、本発明による組成物中に、好ましくは0.06から2.5重量%の量で、好ましくは0.12から1.5重量%の量で存在する。
【0033】
トリメチルプロパンEO/POトリオレエート
本発明による組成物中に存在するトリメチルプロパンEO/POトリオレエートは、いくつかの別個の化合物の混合物である。それは、アルカリ条件下で、トリメチロールプロパントリオレエートを、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドと反応させることによって得ることができる。エチレンオキシド単位(EO)及びプロピレンオキシド単位(PO)は、少なくとも部分的に、トリメチロールプロパントリオレエートのエステル基に組み込まれている。トリメチルプロパンEO/POトリオレエートは、分子当たりのそのEO及びPO単位含量の統計的平均によって特徴付けられる。本発明の一実施形態では、120個のエチレンオキシド単位(EO)及び10個のプロピレンオキシド単位を有するトリメチルプロパンEO/POトリオレエートが使用される。
【0034】
本発明による組成物中に存在するトリメチルプロパンEO/POトリオレエートは、本発明による組成物中に、好ましくは0.03から0.5重量%の量で、好ましくは0.06から0.3重量%の量で存在する。
【0035】
NaCl(食塩)
本発明による組成物の特徴は、NaClの存在である。これによって、アニオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーのコアセルベート機構が希釈相で確実に開始されるものとなり、この場合、NaClを、コサーファクタント(例えばコカミドプロピルベタインは、多くの場合、生産プロセスを原因として、およそ5-7.5重量%のNaClを既に含む)に付随するものでもよく、及び/又は別々に添加することができる。
【0036】
ワックス(ワックス体ともよばれる)
ワックス分散体で適したワックス体は、アルキレングリコールエステル、脂肪酸アルカノールアミド、部分グリセリド、多塩基性の、場合によりヒドロキシ置換されているカルボン酸のエステル、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテル、脂肪カーボネート、オレフィンエポキシドの開環生成物、及びそれらの混合物である。
【0037】
アルキレングリコールエステルは、典型的には、下記の式(I)
R
1CO(OA)
nOR
2 (I)
[式中、R
1COは、6個から22個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和のアシル基であり、R
2は、水素又はR
1COであり、Aは、2個から4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキレン基であり、nは、1から5の数である]
を有するアルキレングリコールのモノ及び/又はジエステルである。典型例は、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パームオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、及びエルカ酸のような6個から22個、好ましくは12個から18個の炭素原子を有する脂肪酸を含む、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、又はテトラエチレングリコールのモノ及び/又はジエステル;及びそれらの工業グレードの混合物である。特に好ましいのは、モノステアリン酸及び/又はジステアリン酸エチレングリコールの使用である。
【0038】
脂肪酸アルカノールアミドなどの他のワックス体は、下記の式(II)
R
3CO-NR
4-B-OH (II)
[式中、R
3COは、6個から22個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和アシル基であり、R
4は、水素又は場合により置換されている、1個から4個の炭素原子を有するヒドロキシ置換アルキル基であり、Bは、1個から4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキレン基である]
を有する。典型例は、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パームオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、及びエルカ酸を含む、エタノールアミン、メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、メチルプロパノールアミン、及びジプロパノールアミン、並びにそれらの混合物の縮合生成物;並びにそれらの工業グレード混合物である。特に好ましいのは、ステアリン酸エタノールアミドを使用することである。
【0039】
部分グリセリドは、直鎖の飽和及び/又は部分不飽和の脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パームオレイン酸、獣脂脂肪酸、ステアリン酸、ベヘン酸を含む、グリセロールのモノ及び/又はジエステル、及びそれらの工業グレード混合物である。それらは、式(III)
【0040】
【化1】
[式中、R
5COは、6個から22個の炭素原子を有するアシル基であり、好ましくは6個から22個の炭素原子を有する直鎖の飽和アシル基であり、R
6及びR
7は、それぞれ独立に水素又はR
5COであり、x、y、及びzの総計は、0、又は1から30までの数であり、Xはアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、ただし、2つの基R
6及びR
7のうち少なくとも1つは水素である]
を有する。典型例は、生産プロセスに応じて少量のトリグリセリドを含有することがある、ラウリン酸モノグリセリド、ラウリン酸ジグリセリド、ヤシ脂肪酸モノグリセリド、ヤシ脂肪酸トリグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、パルミチン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、獣脂脂肪酸モノグリセリド、獣脂脂肪酸ジグリセリド、ベヘン酸モノグリセリド、ベヘン酸ジグリセリド、及びそれらの工業グレード混合物である。
【0041】
また、好適な群であるワックス体として適するのは、多塩基性の、場合によりヒドロキシ置換されているたカルボン酸と、6個から22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとのエステルである。これらのエステルの適した酸構成成分は、例えば、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、フタル酸、イソフタル酸、並びに特に、コハク酸及びさらにリンゴ酸、クエン酸及び特に酒石酸、並びにそれらの混合物である。脂肪アルコールは、6個から22個、好ましくは12個から18個、及び特に16個から18個の炭素原子をアルキル鎖中に含む。典型例は、カプロンアルコール、カプリルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、カプリンアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パームオレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、エレオステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ガドレインアルコール、ベへニルアルコール、エルシルアルコール、及びブラシジルアルコール、並びにそれらの工業グレードの混合物である。エステルは、全エステルとしても部分エステルとしても存在しうるが、好ましいのは、カルボン酸又はヒドロキシカルボン酸のモノエステル、及び特にジエステルを使用することである。典型例は、コハク酸モノ及びジラウリルエステル、コハク酸モノ及びジセテアリルエステル、コハク酸モノ及びジステアリルエステル、酒石酸モノ及びジラウリルエステル、酒石酸モノ及びジココアルキルエステル、酒石酸モノ及びジセテアリルエステル、クエン酸モノ、ジ及びトリラウリルエステル、クエン酸モノ、ジ及びトリココアルキルエステル、並びにクエン酸モノ、ジ及びトリセテアリルエステルである。
【0042】
第3の好適なワックス体の群として、式(IV)
R
8OH (IV)
[式中、R
8は、直鎖の、場合によりヒドロキシ置換されている、16個から48個、好ましくは18個から36個の炭素原子を有するアルキル基及び/又はアシル基である]
を有する脂肪アルコールを使用することができる。適したアルコールの典型例は、セテアリルアルコール、ヒドロキシステアリルアルコール、ベへニルアルコール、及び長鎖パラフィンの酸化生成物である。
【0043】
脂肪ケトンは、構成成分として適し、好ましくは式(V)
R
9-CO-R
10 (V)
[式中、R
9及びR
10は、それぞれ独立に、1個から22個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルケニル基であり、ただし、それらは総計で少なくとも24個、好ましくは32個から48個の炭素原子を有する]
を有する。ケトンは、先行技術に従う方法によって、例えば、対応する脂肪酸マグネシウム塩の熱分解によって、調製してもよい。ケトンは、対称でも非対称であってもよく、好ましくは、2つの基R
13及びR
14は、1個の炭素原子のみで異なり、16個から22個の炭素原子を有する脂肪酸に由来する。
【0044】
ワックス体として適した脂肪アルデヒドは、好ましくは式(VI)
R
11COH (VI)
[式中、R
11COは、24個から48個、好ましくは28個から32個の炭素原子を有する、直鎖又は分枝鎖のアシル基である]
に相当する。
【0045】
同様に、適した脂肪エーテルは、好ましくは式(VII)
R
12-O-R
13 (VII)
[式中、R
12及びR
13は、それぞれ独立に、1個から22個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルケニル基であり、ただし、それらは総計で少なくとも24個、好ましくは32個から48個の炭素原子を有する]
を有する。上述のタイプの脂肪エーテルは、典型的には、対応する脂肪アルコールの酸縮合によって調製される。特に有利な真珠光沢の特性を備える脂肪エーテルは、セチルアルコール、セテアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベへニルアルコール、及び/又はエルシルアルコールなど、16個から22個の炭素原子を有する脂肪アルコールの縮合によって得られる。
【0046】
さらに、適した構成成分は、脂肪カーボネートであり、好ましくは式(VIII)
R
14O-CO-OR
15 (VIII)
[式中、R
14及びR
15は、それぞれ独立に、1個から22個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルケニル基であり、ただし、それらは総計で少なくとも24個、好ましくは32個から48個の炭素原子を有する]
を有する。それらの物質は、それ自体公知の方法で、エステル交換によって、例えば、ジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートを対応する脂肪アルコールとエステル交換することによって得られる。したがって、脂肪カーボネートは、対称であっても非対称であってもよい。しかし、好ましいのは、R
14及びR
15が、同一であり、かつ16個から22個の炭素原子を有するアルキル基である、カーボネートを使用することである。特に好ましいのは、ジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートと、セチルアルコール、セテアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベへニルアルコール、及び/若しくはエルシルアルコールとの、モノ及びジエステルの形態のエステル交換生成物、又はそれらの工業グレードの混合物である。
【0047】
エポキシド開環生成物は、典型的には、端部又は内部のオレフィンエポキシドと脂肪族アルコールとの酸触媒反応によって調製される公知の物質である。反応生成物は、好ましくは式(IX)
【0048】
【化2】
[式中、R
16及びR
17は、水素又は10個から20個の炭素原子を有するアルキル基であり、ただし、R
16及びR
17の炭素原子の総和は10個から20個の範囲にあり、R
18は、12個から22個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルケニル基である、及び/又は2個から15個の炭素原子及び2個から10個のヒドロキシル基を有するポリオールの基である]
を有する。典型例は、α-ドデセンエポキシド、α-ヘキサデセンエポキシド、α-オクタデセンエポキシド、α-エイコセンエポキシド、α-ドコセンエポキシド、i-ドデセンエポキシド、i-ヘキサデセンエポキシド、i-オクタデセンエポキシド、i-エイコセンエポキシド、及び/又はi-ドコセンエポキシドと、ラウリルアルコール、ヤシ脂肪アルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セテアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノリルアルコール、リノレニルアルコール、ベへニルアルコール、及び/又はエルシルアルコールとの開環生成物である。好ましいのは、ヘキサデセン及び/又はオクタデセンエポキシドと、16個から18個の炭素原子を有する脂肪アルコールとの開環生成物を使用することである。ポリオールが、脂肪アルコールの代わりに開環に使用される場合、それらは、例えば以下の物質、すなわち、グリセロール;アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、及び100から1000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール; 1.5から10の自己縮合度を有する工業グレードオリゴグリセロール混合物、例えば40から50重量%のジグリセロール含量を有する工業グレードジグリセロール混合物;メチオール化合物、例えば、特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール、及びジペンタエリスリトール;低級アルキルグルコシド、特に1個から8個の炭素原子をアルキル基中に有するもの、例えば、メチルグルコシド及びブチルグルコシド;5個から12個の炭素原子を有する糖アルコール、例えば、ソルビトール又はマンニトール、5個から12個の炭素原子を有する糖、例えば、グルコース又はスクロースなどの、アミノ糖、例えば、グルカミンである。
【0049】
シャンプー又はヘアコンディショナーで慣用されるさらなる成分
シャンプー又はヘアコンディショナーにおいて慣用される他の有用な成分は、乳化剤、コシ促進剤、増粘剤、ポリマー、レシチン、リン脂質、生体活性成分、抗フケ剤、ヒドロトロープ、薄膜形成剤、保存剤、香油、及び染料である。
【0050】
組成物のさらなる実施形態
本発明の一実施形態では、組成物は、
少なくとも1種のアニオン性界面活性剤、好ましくは12個から14個の炭素原子と、エーテル構成成分としての2個のエチレンオキシド単位とを有する、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、
場合により、上記少なくとも1種の界面活性剤とは異なりかつコカミドプロピルベタインである、少なくとも1種のコサーファクタント、
少なくとも1種のカチオン性ポリマー、
エトキシル化水素化ヒマシ油、
エトキシル化ヤシ油部分グリセリド、
トリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
NaCl、
場合により、グリセロール、
場合により、シャンプー又はヘアコンディショナーにおいて慣用されるさらなる成分、及び
水
を含む。
【0051】
一実施形態では、本発明による組成物は、
10重量%から20重量%の少なくとも1種の界面活性剤、
0重量%から15重量%の少なくとも1種のコサーファクタント、
0.1重量%から5重量%のカチオン性ポリマー、
0.06から3.5重量%、好ましくは0.12から2.1重量%のエトキシル化脂肪酸グリセリド、
0.06から2.5重量%、好ましくは0.12から1.5重量%のエトキシル化モノ及びジグリセロールエステル、
0.03から0.5重量%、好ましくは0.06から0.3重量%のトリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
0.1から5重量%、特に0.3から3重量%のNaCl、
場合により、グリセロール、
場合により、シャンプー又はヘアコンディショナーにおいて慣用されるさらなる成分を含み、並びに
100重量%となるように水を含む。
【0052】
一実施形態では、本発明による組成物は、2重量%未満、特に1重量%未満、特に0.5重量%未満のポリシロキサンを含む。
【0053】
一実施形態では、本発明による組成物は、2重量%未満、特に1重量%未満、特に0.5重量%未満の、エモリエント又はワックスである物質を含む。
【0054】
中間体
本発明は、
エトキシル化脂肪酸グリセリド、
エトキシル化モノ及びジグリセロールエステル、
トリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
場合により、NaCl、
場合により、水、並びに
場合により、グリセロール.
を含む、本発明による組成物を調製するのに適した中間体をさらに提供する。
【0055】
ここで、エトキシル化脂肪酸グリセリド、エトキシル化モノ及びジグリセロールエステル、並びにトリメチルプロパンEO/POトリオレエートという用語は、本発明による組成物のコンテキストにおける意味と同じ意味を有し、特に、本発明による組成物の実施形態において具現化されている実施形態において、理解することができる。
【0056】
中間体における割合
一実施形態では、中間体の構成成分[(a)エトキシル化脂肪酸グリセリド、(b)エトキシル化モノ及びジグリセロールエステル、(c)トリメチルプロパンEO/POトリオレエート]は、a:b:c=2〜1:1〜2:0.2〜0.5、特に2:1:0.3の質量比で、中間体中に存在する。
【0057】
本発明による中間体中に存在するエトキシル化脂肪酸グリセリドは、好ましくは12から70重量%、特に40から66重量%、特に55から56重量%の量で、本発明による中間体中に存在する。
【0058】
本発明による中間体中に存在するエトキシル化モノ及びジグリセロールエステルは、好ましくは12から50重量%、特に20から33重量%、特に27から28重量%の量で、本発明による中間体中に存在する。
【0059】
本発明による中間体中に存在するトリメチルプロパンEO/POトリオレエートは、好ましくは6から10重量%、特に8から9重量%の量で、本発明による中間体中に存在する。
【0060】
本発明による中間体中に場合により存在するグリセロールは、好ましくは3から5重量%の量で、本発明による中間体中に存在する。
【0061】
本発明による中間体中に存在する水は、好ましくは6から10重量%、特に4から5重量%の量で、本発明による中間体中に存在する。
【0062】
中間体のさらなる実施形態
本発明の一実施形態は、
エトキシル化水素化ヒマシ油、
エトキシル化ヤシ油部分グリセリド、
トリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
場合により、NaCl、
場合により、水、及び
場合により、グリセロール
を含む、本発明による組成物を調製するのに適した中間体である。
【0063】
本発明のさらなる実施形態は、
12から70重量%、好ましくは40から66重量%のエトキシル化脂肪酸グリセリド、好ましくはエトキシル化水素化ヒマシ油、
12から50重量%、好ましくは20から33重量%のエトキシル化モノ及びジグリセロールエステル、好ましくはエトキシル化ヤシ油部分グリセリド、
6から10重量%のトリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
場合により、NaCl、
場合により、水、及び
場合により、グリセロール
を含む、本発明による組成物を調製するのに適した中間体である。
【0064】
本発明のさらなる実施形態は、
55から56重量%の、40個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化水素化ヒマシ油、
27から28重量%の、7個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ヤシ油部分グリセリド、
8から9重量%の、120個のエチレンオキシド単位(EO)及び10個のプロピレンオキシド単位(PO)を有するトリメチルプロパンEO/POトリオレエート、
場合により、NaCl、
4から5重量%の水、及び
3から5重量%のグリセロール
を含む、本発明による組成物を調製するのに適した中間体である。
【0065】
本中間体は、典型的には、0.5から5重量%の量、好ましくは1から3重量%の量で、本発明による組成物に添加される。
【0066】
本発明のさらなる目的
本発明は、本発明による組成物を調製するための、本発明による中間体の使用にさらに関する。
【0067】
本発明は、本発明による中間体を提供すること、及び中間体を組成物の他の構成物質と接触させることを含む、本発明による組成物を調製するための方法にさらに関する。
【0068】
本発明は、毛髪、好ましくはヒトの毛髪をコンディショニングするための、本発明による組成物の使用にさらに関する。
【0069】
本発明は、毛髪、好ましくはヒトの毛髪の櫛通りを改善するための、好ましくは湿潤時の櫛通りを改善するための、本発明による組成物の使用にさらに関する。この使用の特定の実施形態は、毛髪が損傷を受け、親水性である場合に与えられる。
【0070】
[実施例]
下記に別段に明記のない限り、%は、重量%を表す。
下記に別段に明記のない限り、RT又は室温は、20℃を意味する。
EOは、エチレンオキシ単位を意味する。
【0071】
下記の実施例で使用される、商標の付いた生成物のINCIに従う記載は、
Texapon(登録商標)N70 ラウレス硫酸ナトリウム+2EO
Dehyton(登録商標)PK45 コカミドプロピルベタイン
Polymer JR400 ポリクオタニウム-10
Arlypon(登録商標)TT液 トリメチロールプロパン+120EO/10POランダムトリオレエート
Cetiol(登録商標)HE ココ、モノ及びジグリセリド+7moL EO
Eumulgin(登録商標) CO40 水素化ヒマシ油+40moL EO
Dehyquart(登録商標) CC7 BZ ポリクオタニウム-7
Dehyquart(登録商標)Guar N グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
Dehyquart(登録商標)Guar TC グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
Dehyquart(登録商標)Guar HP グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド
Euperlan(登録商標)PK710Benz グリコールジステアレート及びラウレス硫酸ナトリウム及びコカミドMEA
である。
【0072】
以下の表に指定された重量%の組成に従って、シャンプーを調製した。
【0074】
測定は、湿潤時の櫛通りを決定するための自動化装置で、各場合について10本の毛髪で実行した。
IHIPからの毛髪の束(12cm/1g)を、以下のステップに従って、自動化毛髪トリートメント装置で前処理した。
6%のラウリルエーテル硫酸ナトリウムを用いてpH6.5で30分間洗浄し、次いで、毛髪を徹底的にリンスした。
5%の過酸化水素溶液を用いてpH9.4(水酸化アンモニウム溶液で調整)で20分間漂白し、次いで、毛髪を徹底的にリンスした。
気流中、68℃で30分間乾燥した。
ブランクを測定する直前に、毛髪を水中で30分間膨潤させ、次いで、自動湿潤梳毛機中で1分間リンスした。湿潤時及び乾燥時の櫛通りを決定するための自動化装置で、20回梳毛する間の梳毛力を決定し、測定した力-変位曲線を積分することによって櫛通りを算出した。ブランクを測定した後、配合剤(0.25g/毛髪g)を用いて毛髪を直ちにトリートメントした。5分の接触時間の後、自動湿潤梳毛機を用いて、標準条件下(38℃、1L/分)で毛髪をリンスした。トリートメントとそれに続くリンスとを2回繰り返した。次いで、比較測定(ブランク測定に対する)を実施した。天然ゴム製櫛の目の細かい櫛側を使用して、測定を実行した。1本当たりの残りの櫛通りを、以下のように算出した。
残りの櫛通り=生成物のトリートメント前の櫛通り/生成物のトリートメント後の櫛通り
残りの櫛通りは、「WC%」値である。
【0075】
次いで、全10本の指数から、平均及び標準偏差を決定した。
【0076】
上記の例から、以下の結論を引き出すことができた。配合剤-08は、配合剤-04に比べて極めて良好なWCを示した。増粘剤Arlypon(登録商標)TT液(配合剤-07)を使用することによって、湿潤時の櫛通りの一層の改善を達成することができた。同時に、可溶化剤の粘度低下効果を相殺することができた。
有利であることが見出されている親水性可溶化剤プラス増粘剤の組合せを配合して、生成物「親水性コンディショニング化合物」とした。清澄化のために少量の水を生成物に添加した。この化合物は、以下のものから構成される。
「親水性コンディショニング化合物」の組成(INCI命名法):
55.6%のEumulgin(登録商標)CO40:水素化ヒマシ油+40moL EO
27.8%のCetiol(登録商標)HE:ココ、モノ、及びジグリセリド+7moL EO
8.3%のArlypon(登録商標)TT液:トリメチロールプロパン+120EO/10PO-ランダム-トリオレエート
8.3%の脱ミネラル水
【0077】
また、澄んだ真珠光沢のある系にさらなるコンディショニングポリマーを使用した際に、親水性化合物のコンディショニング効果(WCの改善)を示すこともできた。例を以下の表に示す(重量%での組成)。
【0079】
配合剤-23は、特に大きな損傷を受けている毛髪の場合(3回漂白された場合)に、湿潤時の櫛通りに大幅な改善を示した。配合剤-23のWCは、親水性化合物を含まないプラセボ配合剤101%(±12%)に比べて、52%(±4%)であった。
DCは、乾燥時の櫛通りを意味する。比較すると、例1に比べて、例23では大幅に良好な値が示された。
【0080】
組成物中の親水性コンディショニング化合物を変化させても、同様の櫛通りの改善の結果を示した。例を以下の表に示す(重量%での組成)。
【0082】
親水性化合物代替物1: 親水性化合物代替物2:
8.3% Arlypon(登録商標)TT液 8.3% Arlypon(登録商標)TT液
55.6% Eumulgin(登録商標)HRE40 55.6% Eumulgin(登録商標)HRE40
27.8% Cetiol(登録商標)767 27.8% Cremophor(登録商標)WO7
8.3% 脱ミネラル水 8.3% 脱ミネラル水
親水性化合物代替物3: 親水性化合物代替物4:
8.3% Arlypon(登録商標)TT液 8.3% Arlypon(登録商標)TT液
55.6% Eumulgin(登録商標)HRE60 27.8% Eumulgin(登録商標)HRE40
27.8% Cetiol(登録商標)HE 55.6% Cetiol(登録商標)HE
8.3% 脱ミネラル水 8.3% 脱ミネラル水
【0083】
中間体(親水性コンディショニング化合物)の微生物に対する安定性に関する実験では、8.3%の水分含量が、水分活性の点で高いことが見出された。そのため、1つの変形として、水の一部をグリセロールに置換した。この場合では、8.3%の水を4.3%の水に低減して4%のグリセロールを添加したが、それによって、水分活性は、微生物による害のない範囲に減少した。
【0084】
水を部分的にグリセロールに換えることによって、中間体から生成される組成物のコンディショニング効果に寄与するという中間体の有利な特性は変わらないものと予測される。
【0085】
したがって、化合物の考えられる組成は、
Eumulgin(登録商標)CO40(55.6%):水素化ヒマシ油+40moL EO
Cetiol(登録商標)HE(27.8%):ココ、モノ及びジグリセリド+7moL EO
Arlypon(登録商標)TT液(8.3%):トリメチロールプロパン+120EO/10PO-ランダム-トリオレエート
脱ミネラル水(4.3%)
グリセロール(4.0%)
である。
【0086】
さらなる実施例
本発明による組成物の特徴は、NaClの存在である。これによって、アニオン性界面活性剤及びカチオン性ポリマーのコアセルベート機構が希釈相で確実に開始されるものとなる。この場合、NaClは、コサーファクタント(例えば、コカミドプロピルベタインは、多くの場合に生産プロセスを原因として、多くの場合におよそ5-7.5重量%のNaClを既に含む)に付随するものでもよく、及び/又は別々に添加されてもよい。以下の2例は、NaClの使用の機能としての湿潤時の櫛通りの統計学的に有意な改善を示す。