【文献】
朝倉 慎悟ほか,次世代地上放送に向けた伝送技術 −多次元インターリーブの一検討−,映像情報メディア学会技術報告,2012年 2月 2日,Vol.36,No.6,pp.53−58
【文献】
宮坂 宏明ほか,地上放送高度化方式の移動体向け伝送技術と特性,NHK技研R&D,2018年11月15日,No.172,pp.28−39
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
部分受信用のデータ及び固定受信用のデータを含むOFDM信号を、部分受信用セグメント領域及び固定受信用セグメント領域からなるセグメント構造の帯域にて送信するOFDM信号送信装置において、
前記部分受信用のデータを変調して部分受信用データキャリアを生成すると共に、前記固定受信用のデータを変調して固定受信用データキャリアを生成するキャリア変調部と、
前記部分受信用セグメント領域と前記固定受信用セグメント領域の一部とからなる領域を部分受信帯域幅として、
前記キャリア変調部により生成された前記固定受信用データキャリアを、前記固定受信用セグメント領域のうち前記固定受信用セグメント領域の一部以外の領域に対応する第1の固定受信用データキャリア、及び前記固定受信用セグメント領域の一部に対応する第2の固定受信用データキャリアに分離する分離部と、
前記キャリア変調部により生成された前記部分受信用データキャリア及び前記分離部により分離された前記第2の固定受信用データキャリアに対し、周波数インターリーブを施すと共に、
前記分離部により分離された前記第1の固定受信用データキャリアに対し、周波数インターリーブを施すインターリーブ部と、
前記インターリーブ部により前記周波数インターリーブが施された前記部分受信用データキャリア及び前記第2の固定受信用データキャリアを、前記部分受信帯域幅の領域に設定するように、かつ、前記インターリーブ部により前記周波数インターリーブが施された前記第1の固定受信用データキャリアを、前記固定受信用セグメント領域のうち前記固定受信用セグメント領域の一部以外の領域に設定するように、OFDMフレームを構成するフレーム化部と、
前記フレーム化部により構成された前記OFDMフレームの信号をIFFTし、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換するIFFT部と、
前記IFFT部により変換された前記時間領域の信号を、前記部分受信用セグメント領域及び前記固定受信用セグメント領域からなるセグメント構造の帯域にて、送信アンテナを介して、前記OFDM信号を送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするOFDM信号送信装置。
部分受信用のデータ及び固定受信用のデータを含むOFDM信号を、部分受信用セグメント領域及び固定受信用セグメント領域からなるセグメント構造の帯域にて受信するOFDM信号受信装置において、
前記部分受信用セグメント領域と前記固定受信用セグメント領域の一部とからなる領域を部分受信帯域幅として、
前記OFDM信号を受信する受信部と、
前記受信部により受信された前記OFDM信号に対し、前記部分受信帯域幅に対応するサイズにてFFTし、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換するFFT部と、
前記FFT部により変換された前記周波数領域の信号を、伝送路特性を用いて復調し、前記部分受信帯域幅に対応するOFDMフレームの復調信号を生成する復調部と、
前記復調部により生成された前記OFDMフレームの復調信号に対し、周波数デインターリーブを施すデインターリーブ部と、
前記デインターリーブ部により前記周波数デインターリーブが施された前記OFDMフレームの復調信号から、前記部分受信用セグメント領域に対応するOFDMフレームの復調信号を分離する分離部と、
前記分離部により分離された前記部分受信用セグメント領域に対応するOFDMフレームの復調信号をデフレーム化し、前記部分受信用のデータのデータキャリアに対応する復調信号を生成するデフレーム化部と、
を備えたことを特徴とするOFDM信号受信装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明は、部分受信用セグメント領域αと固定受信用セグメント領域βの一部とからなる帯域幅(部分受信帯域幅γ)内に設定されるデータを、周波数インターリーブ及び周波数デインターリーブの対象とすることを特徴とする。固定受信用セグメント領域βの一部とは、例えば、所定のセグメント位置を区切りとした領域、セグメント内の所定のキャリア位置を区切りとした領域をいう。
【0025】
具体的には、部分受信用のデータの送受信について、OFDM信号送信装置は、部分受信帯域幅γ内に設定されるデータを対象として、周波数インターリーブを施し、OFDM信号の放送波を送信する。OFDM信号受信装置は、OFDM信号の放送波を受信し、当該部分受信帯域幅γ内に設定されたデータを対象として、周波数デインターリーブを施し、元の部分受信用のデータを復元する。
【0026】
これにより、広帯域な周波数インターリーブが行われ、ISDB−Tの部分受信において、周波数インターリーブの効果を向上させることができ、受信特性を改善することが可能となる。
【0027】
〔33セグメント構造及び部分受信帯域幅γ等〕
図5は、次世代の地上デジタル放送における33セグメント構造及び部分受信帯域幅γ等の例を示す図である。横軸は周波数を示す。この33個のセグメントからなる構造は、現在検討中である。
【0028】
次世代の地上デジタル放送では、1チャンネルあたり6MHzの帯域を36分割した帯域幅(6000/36=166.66・・・kHz)を1セグメントとし、36セグメントのうち、33セグメントまたは35セグメントを使用することが検討されている。
【0029】
図5には、階層合成された33個のセグメント構造において、1チャンネルの帯域の中心に3セグメントの部分受信用セグメント領域αが配置されている。また、当該部分受信用セグメント領域αの両側に、それぞれ15セグメントの固定受信用セグメント領域βが配置されている。
【0030】
3セグメントの部分受信用セグメント領域αと、固定受信用セグメント領域βのうち、部分受信用セグメント領域αの両側に配置された6セグメントの固定受信用領域β2とからなる帯域を、部分受信帯域幅γとする。この部分受信帯域幅γに設定されるデータが、周波数インターリーブ及び周波数デインターリーブの対象となる。尚、部分受信帯域幅γとしては、
図5の例のように、セグメントを単位として所定のセグメント位置を区切りとした領域が設定される場合もあるし、キャリアを単位としてセグメント内の所定のキャリア位置を区切りとした領域が設定される場合もある。
【0031】
図5では、部分受信帯域幅γはセグメントを単位として設定されており、そのセグメント数は9(=36/4)である。この部分受信帯域幅γのセグメント数は、後述する部分受信用のOFDM信号受信装置において、1チャンネル受信時の1/4のFFTポイント数で受信可能となる数に相当する。つまり、後述する部分受信用のOFDM信号受信装置は、1チャンネル(6MHz帯域幅)全てのOFDM信号の放送波を受信する必要はなく、FFTポイント数を減らした復調が可能である。
【0032】
固定受信用セグメント領域βのうち、固定受信用領域β2以外を固定受信用領域β1とする。つまり、固定受信用セグメント領域βは、チャンネルの端側の固定受信用領域β1、及び部分受信側の固定受信用領域β2からなる。
【0033】
〔OFDM信号送信装置〕
まず、本発明の実施形態によるOFDM信号送信装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態によるOFDM信号送信装置の構成例を示すブロック図である。このOFDM信号送信装置1−1は、送信アンテナ10、キャリア変調部11,12、分離部13、インターリーブ部14,15、フレーム化部16、IFFT部17及び送信部18を備えている。
図1には、本発明に直接関連する構成部及びデータのみが示されており、直接関連しない構成部及びデータは省略してある。後述する
図2〜
図4についても同様である。
【0034】
キャリア変調部11は、部分受信用のデータAを入力し、データAを、予め設定された変調方式のパラメータにて変調し、データキャリア(部分受信用データキャリア)aをインターリーブ部14に出力する。データAは、
図5に示した部分受信用セグメント領域αに対応するが、後述するインターリーブ部14により、必ずしも部分受信用セグメント領域αの帯域にて送信されるとは限らない。
【0035】
キャリア変調部12は、固定受信用のデータBを入力し、データBを、予め設定された変調方式のパラメータにて変調し、データキャリア(固定受信用データキャリア)bを分離部13に出力する。データキャリアbは、
図5に示した固定受信用セグメント領域βに対応するが、後述するインターリーブ部14により、必ずしも固定受信用セグメント領域βの帯域にて送信されるとは限らない。
【0036】
分離部13は、キャリア変調部12からデータキャリアbを入力し、予め設定された分離規則に従い、データキャリアbをデータキャリアb1及びデータキャリアb2に分離する。そして、分離部13は、データキャリアb1をインターリーブ部15に出力すると共に、データキャリアb2をインターリーブ部14に出力する。
【0037】
データキャリアb1は、
図5に示したチャンネルの端側の固定受信用領域β1に対応し、固定受信用領域β1の帯域にて送信される。データキャリアb2は、
図5に示した部分受信側の固定受信用領域β2に対応するが、後述するインターリーブ部14により、必ずしも固定受信用領域β2の帯域にて送信されるとは限らない。
【0038】
分離規則は、固定受信用セグメント領域βに対応するデータキャリアbを、固定受信用領域β1に対応するデータキャリアb1及び固定受信用領域β2に対応するデータキャリアb2に分離する際の、分離対象の固定受信用領域β2を特定するための情報が予め設定されている。具体的には、分離規則は、固定受信用領域β2のセグメント数、位置、セグメント番号、帯域等を定義した情報である。
【0039】
インターリーブ部14は、キャリア変調部11からデータキャリアaを入力すると共に、分離部13からデータキャリアb2を入力する。そして、インターリーブ部14は、予め設定されたインターリーブ規則に従い、部分受信用セグメント領域αに対応するデータキャリアa及び固定受信用領域β2に対応するデータキャリアb2に対し、周波数インターリーブ等のインターリーブを施す。インターリーブ部14は、インターリーブ後のデータキャリア(a+b2)^をフレーム化部16に出力する。
【0040】
インターリーブ規則は、インターリーブの種類、対象、位置、内容等を定義した情報であり、予め設定されている。
【0041】
つまり、インターリーブ部14は、
図5に示した部分受信帯域幅γ内の部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2のセグメントに対応するデータキャリアa,b2に対し、周波数インターリーブ等を施す。
【0042】
尚、インターリーブ部14は、周波数インターリーブに加え、時間インターリーブ、ビットインターリーブ等の他の処理を行うようにしてもよい。
【0043】
インターリーブ部15は、分離部13からデータキャリアb1を入力し、予め設定されたインターリーブ規則に従い、固定受信用領域β1に対応するデータキャリアb1に対し、周波数インターリーブ等のインターリーブを施す。そして、インターリーブ部15は、インターリーブ後のデータキャリアb1^をフレーム化部16に出力する。
【0044】
フレーム化部16は、インターリーブ部14からデータキャリア(a+b2)^を入力すると共に、インターリーブ部15からデータキャリアb1^を入力する。そして、フレーム化部16は、データキャリア(a+b2)^等を部分受信帯域幅γの部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2に設定するように、かつ、データキャリアb1^等を固定受信用領域β1に設定するように、伝送路推定用のパイロット信号等と共にOFDMフレームを構成する。フレーム化部16は、OFDMフレームの信号をIFFT部17に出力する。
【0045】
IFFT部17は、フレーム化部16からOFDMフレームの信号を入力する。そして、IFFT部17は、OFDMフレームの信号(部分受信用セグメント領域α及び固定受信用セグメント領域βに対応するOFDMフレームのキャリア位置及びシンボル位置の信号)をIFFTし、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換する。IFFT部17は、時間領域の信号を送信部18に出力する。
【0046】
送信部18は、IFFT部17から時間領域の信号を入力し、時間領域の信号に対し、GI(ガードインターバル)付加、D/A変換、LFP(ローパスフィルタ)によるフィルタ処理、周波数変換処理等を施す。そして、送信部18は、OFDM信号の放送波を、
図5に示した部分受信用セグメント領域α及び固定受信用セグメント領域βの帯域にて、送信アンテナ10を介して送信する。
【0047】
尚、周波数インターリーブの方法は、乱数を用いてもよいし、ある規則に準じた手法を用いてもよい。また、
図1に示した構成は、
図5に示した部分受信及び固定受信の2階層の送受信を実現するものであるが、系統を1つ増やすことで、3階層の送受信を実現することができる。
【0048】
以上のように、本発明の実施形態によるOFDM信号送信装置1−1によれば、分離部13は、データキャリアbをデータキャリアb1及びデータキャリアb2に分離するようにした。そして、インターリーブ部14は、部分受信帯域幅γ内の部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2に対応するデータキャリアa,b2に対し、周波数インターリーブ等を施すようにした。
【0049】
これにより、後述する部分受信用のOFDM信号受信装置は、部分受信帯域幅γ内で周波数インターリーブ等が施された放送波を受信し、部分受信帯域幅γ内で周波数デインターリーブを行うことで、元の部分受信用のデータAを復元することができる。
【0050】
したがって、広帯域な周波数インターリーブを行うことで、ISDB−Tの部分受信において、周波数インターリーブの効果を向上させることができ、受信特性を改善することが可能となる。
【0051】
〔OFDM信号受信装置〕
次に、本発明の実施形態による部分受信用のOFDM信号受信装置について説明する。
図2は、本発明の実施形態による部分受信用のOFDM信号受信装置の構成例を示すブロック図である。このOFDM信号受信装置2−1は、受信アンテナ20、受信部21、FFT部22、復調部23、デインターリーブ部24、分離部25及びデフレーム化部26を備えている。
【0052】
受信部21は、
図1に示した送信部18に対応し、OFDM信号送信装置1−1からのOFDM信号の放送波を、受信アンテナ20を介して受信する。そして、受信部21は、受信信号に対し、周波数変換、A/D変換、GI除去等の処理を施し、OFDM信号をFFT部22に出力する。
【0053】
FFT部22は、
図1に示したIFFT部17に対応し、受信部21からOFDM信号を入力する。そして、FFT部22は、OFDM信号に対し、部分受信帯域幅γ(部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2)に対応するサイズにてFFTし、時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する。これにより、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の周波数領域の信号が得られる。
【0054】
FFT部22は、周波数領域の信号(部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2に設定されたOFDMフレームのキャリア位置及びシンボル位置の信号)を復調部23に出力する。
【0055】
復調部23は、FFT部22から周波数領域の信号を入力し、周波数領域の信号を、図示しないチャネル推定部により推定された伝送路特性を用いて復調(等化)し、OFDMフレームの復調信号(部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の復調信号)を生成する。復調部23は、OFDMフレームの復調信号をデインターリーブ部24に出力する。
【0056】
デインターリーブ部24は、
図1に示したインターリーブ部14に対応し、復調部23からOFDMフレームの復調信号を入力する。そして、デインターリーブ部24は、復調信号に対し、予め設定されたデインターリーブ規則に従い、インターリーブの逆の処理、すなわち周波数デインターリーブ等のデインターリーブを施す。デインターリーブ部24は、デインターリーブ後のOFDMフレームの復調信号を分離部25に出力する。
【0057】
デインターリーブ後のOFDMフレームの復調信号は、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号、及び固定受信用領域β2のデータキャリアb2に対応するOFDMフレームの復調信号である。
【0058】
デインターリーブ規則は、前述のインターリーブ規則に対して逆の規則である。具体的には、デインターリーブ規則は、デインターリーブの種類、対象、位置、内容等を定義した情報であり、予め設定されている。
【0059】
分離部25は、デインターリーブ部24からデインターリーブ後のOFDMフレームの復調信号を入力する。そして、分離部25は、予め設定された分離規則に従い、OFDMフレームの復調信号から、固定受信用領域β2以外の領域である部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号を分離する。分離部25は、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号をデフレーム化部26に出力する。
【0060】
分離規則は、前述のとおり、固定受信用領域β2を特定するための情報が予め設定されている。具体的には、分離規則は、固定受信用領域β2のセグメント数、位置、セグメント番号、帯域等を定義した情報である。分離規則により、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2から部分受信用セグメント領域αを分離することができる。OFDM信号受信装置2−1は、OFDM信号送信装置1−1が使用する分離規則と同じ分離規則を使用する。
【0061】
デフレーム化部26は、
図1に示したフレーム化部16に対応し、分離部25から部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号を入力する。そして、デフレーム化部26は、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号をデフレーム化し、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応する復調信号a’を生成して出力する。
【0062】
以上のように、本発明の実施形態によるOFDM信号受信装置2−1によれば、OFDM信号送信装置1−1からOFDM信号の放送波を受信し、FFT部22は、OFDM信号に対し、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2に対応するサイズにてFFTし、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の周波数領域の信号を生成するようにした。
【0063】
復調部23は、周波数領域の信号を復調(等化)し、デインターリーブ部24は、OFDMフレームの復調信号に対し、周波数デインターリーブ等のデインターリーブを施す。
【0064】
分離部25は、デインターリーブ後のOFDMフレームの復調信号から、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号を分離する。デフレーム化部26は、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号をデフレーム化し、データキャリアaに対応する復調信号a’を生成する。
【0065】
これにより、広帯域な周波数インターリーブが行われたOFDM信号の放送波を受信し、広帯域な周波数デインターリーブを行うことで、ISDB−Tの部分受信において、周波数インターリーブの効果を向上させることができ、受信特性を改善することが可能となる。
【0066】
以下、
図1に示したOFDM信号送信装置1−1及び
図2に示したOFDM信号受信装置2−1について、実施例1〜3を挙げて具体的に説明する。
【0067】
実施例1は、部分受信帯域幅γのセグメントに設定されるデータに対し、周波数インターリーブを施す例である。実施例2は、部分受信帯域幅γのセグメントに設定されるデータに対し、セグメント単位の周波数インターリーブを施す例である。実施例3は、部分受信帯域幅γのセグメントに設定されるデータに対し、キャリア単位の周波数インターリーブを施す例である。
【0068】
〔実施例1〕
まず、実施例1について説明する。前述のとおり、実施例1は、部分受信帯域幅γのセグメントに設定されるデータに対し、周波数インターリーブを施す例である。実施例1の周波数インターリーブは、セグメント単位、キャリア単位、キャリアローテーション等を含む広い概念である。
【0069】
図5に示したとおり、部分受信用セグメント領域αのセグメント数を3とし、固定受信用領域β2のセグメント数を6とした合計9セグメントの部分受信帯域幅γが予め設定されているものとする。
【0070】
(送信側/実施例1)
実施例1のインターリーブ規則には、インターリーブの種類として周波数インターリーブが予め設定されている。また、インターリーブ部14について、周波数インターリーブの対象として部分受信用セグメント領域αの3セグメント及び固定受信用領域β2の6セグメントからなる部分受信帯域幅γの合計9セグメント、各セグメントの位置、内容等の各種情報が予め設定されている。また、インターリーブ部15について、周波数インターリーブの対象として固定受信用領域β1の24セグメント、各セグメントの位置、内容等の各種情報が予め設定されている。
【0071】
図1に示したOFDM信号送信装置1−1において、インターリーブ部14は、このインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントのデータキャリアa,b2に対し、周波数インターリーブを施す。
【0072】
インターリーブ部15は、このインターリーブ規則に従い、固定受信用領域β1の24セグメントのデータキャリアb1に対し、周波数インターリーブを施す。
【0073】
(受信側/実施例1)
図2に示したOFDM信号受信装置2−1の受信部21は、実施例1のOFDM信号送信装置1−1からOFDM信号の放送波を受信する。
【0074】
実施例1のデインターリーブ規則は、実施例1のインターリーブ規則に対応し、デインターリーブの種類として周波数デインターリーブが予め設定されている。また、周波数デインターリーブの対象として部分受信用セグメント領域αの3セグメント及び固定受信用領域β2の6セグメントからなる部分受信帯域幅γの合計9セグメント、各セグメントの位置、内容等の各種情報が予め設定されている。
【0075】
デインターリーブ部24は、このデインターリーブ規則に従い、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の復調信号に対し、周波数デインターリーブを施す。これにより、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号及び固定受信用領域β2のデータキャリアb2に対応するOFDMフレームの復調信号が生成される。
【0076】
以上のように、実施例1によれば、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2からなる部分受信帯域幅γのセグメントを周波数インターリーブ及び周波数デインターリーブの対象とするようにした。これにより、従来よりも広帯域なセグメントを対象とするから、周波数インターリーブの効果を向上させることができ、受信特性を改善することが可能となる。
【0077】
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。前述のとおり、実施例2は、部分受信帯域幅γのセグメントに設定されるデータに対し、セグメント単位の周波数インターリーブを施す例である。部分受信帯域幅γは、実施例1と同様に、
図5に示したとおりとする。
【0078】
(送信側/実施例2)
実施例2のインターリーブ規則には、インターリーブの種類としてセグメント単位の周波数インターリーブが予め設定されている。また、インターリーブ部14について、周波数インターリーブの対象として部分受信帯域幅γのセグメント、位置、内容等の各種情報が予め設定されている。また、インターリーブ部15について、周波数インターリーブの対象として固定受信用領域β1のセグメント、位置、内容等の各種情報が予め設定されている。
【0079】
図1に示したOFDM信号送信装置1−1において、インターリーブ部14は、このインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントのデータキャリアa,b2に対し、セグメント単位に周波数インターリーブを施す。
【0080】
インターリーブ部15は、このインターリーブ規則に従い、固定受信用領域β1の24セグメントのデータキャリアb1に対し、セグメント単位に周波数インターリーブを施す。
【0081】
図6は、実施例2におけるセグメント単位の周波数インターリーブの例を示す図である。
図6(1)は、周波数インターリーブ前のセグメント配置を示し、
図6(2)は、周波数インターリーブ後のセグメント配置を示す。#はセグメント番号を示す。
【0082】
図6(1)に示すように、周波数インターリーブ前において、部分受信帯域幅γ内の部分受信用セグメント領域αには、中央にセグメント#0、中央の左側(周波数が低い側)にセグメント#1、中央の右側(周波数が高い側)にセグメント#2が配置されている。部分受信帯域幅γ内の固定受信用領域β2には、部分受信用セグメント領域αの左側に、低い周波数から高い周波数へ向けて、セグメント#7,#5,#3が配置されている。また、部分受信用セグメント領域αの右側に、セグメント#4,#6,#8が配置されている。
【0083】
部分受信帯域幅γ以外の固定受信用領域β1には、部分受信帯域幅γの左側に、低い周波数から高い周波数へ向けて、セグメント#33,#31,・・・,#13,#11が配置されている。また、部分受信帯域幅γの右側に、セグメント#10,#12,・・・,#30,#32が配置されている。
【0084】
インターリーブ部14におけるインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントを対象としたセグメント単位の周波数インターリーブにより、
図6(1)に示した部分受信帯域幅γのセグメント配置は、
図6(2)に示すセグメント配置に変わる。
【0085】
図6(2)に示すように、周波数インターリーブ後において、部分受信帯域幅γ内の部分受信用セグメント領域αには、中央にセグメント#0、中央の左側にセグメント#6、中央の右側にセグメント#4が配置される。部分受信帯域幅γ内の固定受信用領域β2には、部分受信用セグメント領域αの左側に、低い周波数から高い周波数へ向けて、セグメント#1,#3,#7が配置される。また、部分受信用セグメント領域αの右側に、セグメント#5,#2,#8が配置される。
【0086】
また、インターリーブ部15におけるインターリーブ規則に従い、固定受信用領域β1の24セグメントを対象としたセグメント単位の周波数インターリーブにより、
図6(1)に示した固定受信用領域β1のセグメント配置は、
図6(2)に示すセグメント配置に変わる。
【0087】
図6(2)に示すように、周波数デインターリーブ後において、固定受信用領域β1には、部分受信帯域幅γの左側に、低い周波数から高い周波数へ向けて、セグメント#33,#19,・・・,#32,#18が配置される。また、部分受信帯域幅γの右側に、セグメント#30,#20,・・・,#21,#31が配置される。
【0088】
(受信側/実施例2)
図2に示したOFDM信号受信装置2−1の受信部21は、実施例2のOFDM信号送信装置1−1からOFDM信号の放送波を受信する。
【0089】
実施例2のデインターリーブ規則は、実施例2のインターリーブ規則に対応し、デインターリーブの種類としてセグメント単位の周波数デインターリーブが予め設定されている。また、周波数デインターリーブの対象として、部分受信帯域幅γのセグメント、位置、内容等の各種情報が予め設定されている。
【0090】
デインターリーブ部24は、このデインターリーブ規則に従い、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の復調信号に対し、セグメント単位に周波数デインターリーブを施す。これにより、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号及び固定受信用領域β2のデータキャリアb2に対応するOFDMフレームの復調信号が生成される。
【0091】
図6の例では、デインターリーブ部24における前述のデインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントを対象としたセグメント単位の周波数デインターリーブにより、
図6(2)に示した部分受信帯域幅γのセグメント配置は、
図6(1)に示したセグメント配置に戻る。
【0092】
以上のように、実施例2によれば、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2からなる部分受信帯域幅γのセグメントを、セグメント単位の周波数インターリーブ及び周波数デインターリーブの対象とするようにした。これにより、従来よりも広帯域なセグメントを対象とするから、周波数インターリーブの効果を向上させることができ、受信特性を改善することが可能となる。
【0093】
尚、実施例2は、セグメント単位の周波数インターリーブを施す例であるが、さらに、セグメント内でキャリアランダマイズを行い、時間インターリーブ等を行うようにしてもよい。
【0094】
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。前述のとおり、実施例3は、部分受信帯域幅γのセグメントに設定されるデータに対し、キャリア単位の周波数インターリーブを施す例である。部分受信帯域幅γは、実施例1と同様に、
図5に示したとおりとする。
【0095】
(送信側/実施例3)
実施例3のインターリーブ規則には、インターリーブの種類としてキャリア単位の周波数インターリーブが予め設定されている。また、インターリーブ部14について、周波数インターリーブの対象として部分受信帯域幅γのセグメント、位置、内容等の各種情報が予め設定されている。また、インターリーブ部15について、周波数インターリーブの対象として固定受信用領域β1のセグメント、位置、内容等の各種情報が予め設定されている。
【0096】
図1に示したOFDM信号送信装置1−1において、インターリーブ部14は、このインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントのデータキャリアa,b2に対し、キャリア単位に周波数インターリーブを施す。
【0097】
インターリーブ部15は、このインターリーブ規則に従い、固定受信用領域β1の24セグメントのデータキャリアb1に対し、キャリア単位に周波数インターリーブを施す。
【0098】
図7は、実施例3におけるキャリア単位の周波数インターリーブの例を示す図である。
図7(1)は、周波数インターリーブ前のキャリア配置を示し、
図7(2)は、周波数インターリーブ後のキャリア配置を示す。
【0099】
図7(1)に示すように、周波数インターリーブ前において、部分受信帯域幅γ内の部分受信用セグメント領域αには、実線の矢印に示すキャリアが配置され、固定受信用領域β2には、点線の矢印に示すキャリアが配置されている。また、部分受信帯域幅γ以外の固定受信用領域β1にも、図示しないキャリアが配置されている。
【0100】
インターリーブ部14における前述のインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントを対象としたキャリア単位の周波数インターリーブにより、
図7(1)に示した部分受信帯域幅γのキャリア配置は、
図7(2)に示すキャリア配置に変わる。
【0101】
図7(2)に示すように、周波数インターリーブ後において、部分受信帯域幅γ内の部分受信用セグメント領域αには、実線の矢印に示すキャリア及び点線の矢印に示すキャリアが配置される。部分受信帯域幅γ内の固定受信用領域β2にも、実線の矢印に示すキャリア及び点線の矢印に示すキャリアが配置される。
【0102】
インターリーブ部15における前述のインターリーブ規則に従い、固定受信用領域β1の24セグメントを対象としたキャリア単位の周波数インターリーブにより、固定受信用領域β1のキャリア配置が変わる。
【0103】
(受信側/実施例3)
図2に示したOFDM信号受信装置2−1の受信部21は、実施例3のOFDM信号送信装置1−1からOFDM信号の放送波を受信する。
【0104】
実施例3のデインターリーブ規則には、デインターリーブの種類としてキャリア単位の周波数デインターリーブが予め設定されている。また、周波数デインターリーブの対象として、部分受信帯域幅γのセグメント、位置、内容等の各種情報が予め設定されている。
【0105】
デインターリーブ部24は、このデインターリーブ規則に従い、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の復調信号に対し、キャリア単位に周波数デインターリーブを施す。これにより、部分受信用セグメント領域αのデータキャリアaに対応するOFDMフレームの復調信号及び固定受信用領域β2のデータキャリアb2に対応するOFDMフレームの復調信号が生成される。
【0106】
図7の例では、デインターリーブ部24における前述のデインターリーブ規則に従い、部分受信帯域幅γの9セグメントを対象としたキャリア単位の周波数デインターリーブにより、
図7(2)に示した部分受信帯域幅γのキャリア配置は、
図7(1)に示したキャリア配置に戻る。
【0107】
以上のように、実施例3によれば、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2からなる部分受信帯域幅γのセグメントを、キャリア単位の周波数インターリーブ及び周波数デインターリーブの対象とするようにした。これにより、従来よりも広帯域なセグメントを対象とするから、周波数インターリーブの効果を向上させることができ、受信特性を改善することが可能となる。
【0108】
尚、実施例3は、キャリア単位の周波数インターリーブを施す例であるが、さらに、セグメント内でキャリアランダマイズを行い、時間インターリーブ等を行うようにしてもよい。
【0109】
〔他のOFDM信号送信装置〕
次に、本発明の他の実施形態によるOFDM信号送信装置について説明する。
図3は、本発明の他の実施形態によるOFDM信号送信装置の構成例を示すブロック図である。このOFDM信号送信装置1−2は、
図1に示した送信アンテナ10、キャリア変調部11,12から送信部18までの構成部に加え、さらにTMCC生成部19を備えている。
【0110】
送信アンテナ10、キャリア変調部11,12から送信部18までの構成部については、既に
図1にて説明済みであるから、ここでは説明を省略する。尚、フレーム化部16は、後述するTMCC生成部19からTMCC信号を入力し、TMCC信号が部分受信用セグメント領域α及び固定受信用セグメント領域βのそれぞれに設定されるように、TMCC信号も含めてフレーム化を行う。
【0111】
TMCC生成部19は、分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報等を変調し、TMCC信号を生成する。そして、TMCC生成部19は、分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報を含むTMCC信号をフレーム化部16に出力する。これにより、フレーム化部16において、TMCC信号が部分受信用セグメント領域α及び固定受信用セグメント領域βのそれぞれに設定されるように、フレーム化が行われる。
【0112】
前述のとおり、分離規則は、分離対象の固定受信用領域β2を特定するための情報、具体的には、固定受信用領域β2のセグメント数、位置、セグメント番号、帯域等を定義した情報である。インターリーブ規則は、インターリーブの種類、対象、位置、内容等を定義した情報である。
【0113】
部分受信帯域情報は、部分受信帯域幅γに関し、部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2のセグメント数、位置、セグメント番号、帯域等の情報であり、チャンネルを構成する部分受信用セグメント領域α及び固定受信用セグメント領域βに関する情報も含まれる。
【0114】
以上のように、本発明の他の実施形態によるOFDM信号送信装置1−2によれば、分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報を含むTMCC信号を送信するようにした。これにより、後述するOFDM信号受信装置2−2は、TMCC信号に含まれる分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報から、分離対象、インターリーブの逆の処理であるデインターリーブの種類等、部分受信帯域幅γのセグメント数等を判断することができる。
【0115】
したがって、OFDM信号送信装置1−1と同様の効果に加え、後述するOFDM信号受信装置2−2に、OFDM信号送信装置1−2の分離規則、インターリーブ規則等に適用した処理を実現させることができる。
【0116】
〔他のOFDM信号受信装置〕
次に、本発明の他の実施形態によるOFDM信号受信装置について説明する。
図4は、本発明の他の実施形態によるOFDM信号受信装置の構成例を示すブロック図である。このOFDM信号受信装置2−2は、
図2に示した受信アンテナ20、受信部21からデフレーム化部26までの構成部に加え、さらにTMCC抽出部27及びTMCC復調部28を備えている。
【0117】
受信アンテナ20、受信部21からデフレーム化部26までの構成部については、既に
図2にて説明済みであるから、ここでは説明を省略する。
【0118】
尚、FFT部22は、後述するTMCC復調部28から部分受信帯域情報を入力し、部分受信帯域情報が示す部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2に対応するサイズにてFFT処理を行う。また、復調部23は、後述するTMCC復調部28から部分受信帯域情報を入力し、部分受信帯域情報が示す部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2の周波数領域の信号に対して復調処理を行う。
【0119】
また、デインターリーブ部24は、後述するTMCC復調部28からインターリーブ規則を入力し、インターリーブ規則の逆のデインターリーブ規則に従い、デインターリーブ処理を行う。また、分離部25は、後述するTMCC復調部28から分離規則を入力し、分離規則に従い、分離処理を行う。
【0120】
TMCC抽出部27は、FFT部22から周波数領域の信号(部分受信用セグメント領域α及び固定受信用領域β2に対応するOFDMフレームのキャリア位置及びシンボル位置の信号)を入力する。そして、TMCC抽出部27は、周波数領域の信号から、分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報を含むTMCC信号を抽出し、TMCC信号をTMCC復調部28に出力する。
【0121】
TMCC復調部28は、TMCC抽出部27からTMCC信号を入力し、TMCC信号を復調することで、分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報を生成する。そして、TMCC復調部28は、部分受信帯域情報をFFT部22及び復調部23に出力し、インターリーブ規則をデインターリーブ部24に出力し、分離規則を分離部25に出力する。
【0122】
これにより、FFT部22において、部分受信帯域情報を用いてFFT処理が行われ、復調部23において、部分受信帯域情報を用いて復調処理が行われる。また、デインターリーブ部24において、インターリーブ規則の逆のデインターリーブ規則を用いてデインターリーブ処理が行われ、分離部25において、分離規則を用いて分離処理が行われる。
【0123】
以上のように、本発明の他の実施形態によるOFDM信号受信装置2−2によれば、TMCC信号を受信し、TMCC信号から分離規則、インターリーブ規則及び部分受信帯域情報を生成する。これにより、これらの情報から、分離対象、インターリーブの逆の処理であるデインターリーブの種類等、部分受信帯域幅γのセグメント数等を判断することができる。そして、これらの情報を用いて、FFT、復調、デインターリーブ及び分離処理を行う。
【0124】
したがって、OFDM信号受信装置2−1と同様の効果に加え、OFDM信号送信装置1−2から受信したTMCC信号を用いて、OFDM信号送信装置1−2に適用した処理を実現することができる。
【0125】
以上、実施例1〜3を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施例1〜3に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、
図5〜
図7では、1チャンネルあたり33セグメントの構造において、部分受信帯域幅γが、部分受信用セグメント領域αの3セグメント及び固定受信用領域β2の6セグメントからなるように設定されている。しかし、部分受信帯域幅γは例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0126】
例えば、部分受信帯域幅γは、部分受信用セグメント領域αの3セグメントに加え、部分受信用セグメント領域βの6セグメントのうち、所定のセグメント内の所定のキャリア位置までの領域からなるように設定されるようにしてもよい。つまり、部分受信帯域幅γは、必ずしもセグメント単位の領域(セグメントにて区切られた領域)で設定されなくてもよく、セグメント内のキャリア位置にて区切られた領域で設定されるようにしてもよい。
【0127】
また、
図1〜
図4に示したOFDM信号送信装置1−1,1−2及びOFDM信号受信装置2−1,2−2では、送信側に1本の送信アンテナ10を備え、受信側にも1本の受信アンテナ20を備えるようにした。これに対し、本発明は、送信側に複数の送信アンテナを備え、受信側にも複数の受信アンテナを備えたMIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送システムにも適用がある。この場合、送信側のOFDM信号送信装置は、
図1及び
図3に示した送信系統を複数の送信アンテナのそれぞれに対応して複数系統備える。受信側のOFDM信号受信装置は、複数の受信アンテナを介して受信したそれぞれの受信信号をMIMO復調する。