特許第6687722号(P6687722)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6687722フォトリソグラフィで使用されるフォトレジスト洗浄組成物及びそれを用いて基材を処理する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6687722
(24)【登録日】2020年4月6日
(45)【発行日】2020年4月28日
(54)【発明の名称】フォトリソグラフィで使用されるフォトレジスト洗浄組成物及びそれを用いて基材を処理する方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/42 20060101AFI20200421BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20200421BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20200421BHJP
【FI】
   G03F7/42
   H01L21/30 572B
   G03F7/20 501
【請求項の数】18
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-505673(P2018-505673)
(86)(22)【出願日】2016年8月4日
(65)【公表番号】特表2018-523851(P2018-523851A)
(43)【公表日】2018年8月23日
(86)【国際出願番号】US2016045566
(87)【国際公開番号】WO2017024140
(87)【国際公開日】20170209
【審査請求日】2018年3月27日
(31)【優先権主張番号】62/201,352
(32)【優先日】2015年8月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100210686
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 直樹
(72)【発明者】
【氏名】チャン ランディ リー−カイ
(72)【発明者】
【氏名】ジーン エバード パリス
(72)【発明者】
【氏名】チェン シウ メイ
(72)【発明者】
【氏名】リ イー−チア
(72)【発明者】
【氏名】リウ ウェン ダル
(72)【発明者】
【氏名】チェン ティエンニウ
(72)【発明者】
【氏名】ローラ エム.マッツ
(72)【発明者】
【氏名】ロー ライバック リー チャン
(72)【発明者】
【氏名】モン リン−チェン
【審査官】 塚田 剛士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−078009(JP,A)
【文献】 特開2002−012897(JP,A)
【文献】 特表2010−537231(JP,A)
【文献】 特表2011−502281(JP,A)
【文献】 特開2005−031682(JP,A)
【文献】 特開2004−133153(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/00 − 7/42
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)60〜97.5質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)0.5〜15質量%のPEIを含む2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)0.5〜25質量%の水を含み、脱イオン水中で5質量%に希釈した後のpHが9超である、フォトレジスト洗浄組成物。
【請求項2】
(a)0.5〜5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)82〜97.5質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜5質量%のPEIを含む2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10質量%の水を含む、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項3】
(b)が、80〜96質量%の前記ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物、及び1〜4質量%の前記少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒を含み、前記(c)が1〜5質量%を含み、前記(d)が1〜10質量%を含む、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項4】
前記(b)が、80〜96質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物、及び1〜4質量%の少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒を含み、前記(c)が、1〜10質量%の、PEIを含む2つ以上の腐食防止剤の混合物であり、前記(d)が1〜10質量%である、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項5】
前記(b)が、35〜50質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物、及び45〜58質量%の追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒を含み、前記(c)が1〜10質量%であり、前記(d)が1〜10質量%である、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項6】
前記(a)が1〜5質量%であり、前記(b)が78〜85質量%であり、前記(c)が10.5〜15質量%であり、前記(d)が1〜10質量%である、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項7】
前記(a)が1〜5質量%であり、前記(b)が、59〜84質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物、及び1〜20質量%の少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒であり、前記(c)が10.5〜15質量%であり、前記(d)が1〜10質量%である、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項8】
3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)78〜85質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)10〜20質量%のジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン又はそれらの塩又はそれらの混合物、及び0.5〜5質量%の少なくとも1つの追加の腐食防止剤又は2つ以上の追加の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10質量%の水を含む、フォトレジスト洗浄組成物。
【請求項9】
前記(c)が、10〜20質量%のジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン又はそれらの塩又はそれらの混合物、及び1〜4又は1〜3質量%の少なくとも1つの追加の腐食防止剤又は2つ以上の追加の腐食防止剤の混合物である、請求項8に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項10】
前記(b)が、64〜69質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含む有機溶媒と、アルカノールアミンを含む少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物である、請求項8に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項11】
前記(b)が、75〜96質量%の、ジメチルスルホキシドを含む水溶性有機溶媒と、プロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリコールエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン及びアミノプロピルモルホリン並びにそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒との混合物であり、前記(c)が、0.5〜5質量%であり、少なくとも1つの腐食防止剤が、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ−若しくはジ−ヒドロキシ安息香酸、又はそれらの混合物からなる群より選択され、前記(d)が0.5〜10質量%である、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項12】
前記(a)が、1〜3質量%の、水酸化テトラメチルアンモニウム又は水酸化テトラエチルアンモニウム及びそれらの混合物からなる群より選択される4級水酸化アンモニウムを含み、前記(b)が、90〜96質量%の、ジメチルスルホキシドと、プロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリコールエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン及びアミノプロピルモルホリン並びにそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒とであり、前記(c)が、0.5〜4質量%であり、少なくとも1つの腐食防止剤が、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ−若しくはジ−ヒドロキシ安息香酸、又はそれらの混合物からなる群より選択され、前記(d)が2〜5質量%である、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項13】
前記(b)が、90〜95質量%のジメチルスルホキシド、及び1〜6質量%の、プロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン及びアミノプロピルモルホリン又はそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒であり、前記(c)が0.5〜3質量%である、請求項12に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項14】
前記2つ以上の腐食防止剤の混合物が、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ−若しくはジ−ヒドロキシ安息香酸、ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン又はそれらの塩又はそれらの混合物、又は前記腐食防止剤の任意の混合物からなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載のフォトレジスト洗浄組成物。
【請求項15】
基材を処理するための方法であって、その上に金属薄膜を有する基材上に3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを形成すること、金属薄膜露出領域又はフォトレジストパターン非被覆領域上に導電層を提供すること、及び前記フォトレジストパターンをフォトレジスト洗浄組成物に接触させて、前記フォトレジストパターンを剥離及び溶解することを含み、前記フォトレジスト洗浄組成物が、(a)0.5〜5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)60〜97.5質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)0.5〜15質量%のPEIを含む2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)0.5〜25質量%の水を含み、前記フォトレジスト洗浄組成物が、脱イオン水中で5質量%に希釈した後のpHが9超である、方法。
【請求項16】
前記(b)が82〜97.5質量%であり、前記(c)が1〜5質量%であり、前記(d)が1〜10質量%である、請求項15に記載の基材を処理するための方法。
【請求項17】
前記(b)が、35〜50質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物、及び45〜58質量%の追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒を含み、前記(c)が1〜10質量%であり、前記(d)が1〜10質量%である、請求項15に記載の基材を処理するための方法。
【請求項18】
基材を処理するための方法であって、その上に金属薄膜を有する基材上に3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを形成すること、金属薄膜露出領域又はフォトレジストパターン非被覆領域上に導電層を提供すること、及び前記フォトレジストパターンをフォトレジスト洗浄組成物に接触させることを含み、前記フォトレジスト洗浄組成物が、(a)1〜5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)78〜85質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)10〜20質量%のジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン又はそれらの塩又はそれらの混合物、及び0.5〜5質量%の少なくとも1つの追加の腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10質量%の水を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連特許出願への相互参照]
本特許出願は、2015年8月5日に出願された米国仮特許出願第62/201,352号の利益を主張し、この出願は参照されることにより全体的に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、厚いフォトレジストパターンを剥離するためのフォトリソグラフィで使用されるフォトレジスト洗浄組成物、及びそれを用いて基材を処理するための方法に関する。本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、半導体デバイス、例えば、IC及びLSIの製造において、バンプ又はピラー又は再分配層(redistribution layer)(RDL)の形成のために特に好適に適用される。それはまた、半導体デバイス、例えば、IC及びLSIの製造において、エッチプロセス、例えば、ボッシュエッチプロセス(Bosch etch process)の後に、シリコン又はガラス基材上にスルーシリコンビア(TSV)を形成するのに使用することができる。
【0003】
近年では、IC及びLSIのような半導体デバイスの高集積化及びチップサイズの微小化に伴い、金属配線のサイズを減らすこと、及び、高精度で基材上に20μm以上の高さを有する接続端子(微小突起電極)としてバンプ又はピラーを配列することが要求されている。将来に、チップサイズの更なる微小化に伴い、金属配線及びバンプの高精度化が、さらにより必要になるであろう。
【0004】
バンプの形成は、例えば、基材上に金属薄膜を提供すること、フォトリソグラフィ技術によりその金属薄膜上に厚いフォトレジストパターンを形成すること、基材のフォトレジストパターン非被覆領域(すなわち、金属薄膜露出領域)上に導電層を提供して、バンプ、ピラー又はRDLを形成すること、及び、次いで、フォトレジストパターンを除去することにより行われる。
【0005】
フォトレジストパターンは、通常、約3〜150μmの膜厚の厚い膜であることができ、ネガ型フォトレジストのための多くの一般的な剥離化学物質は、基材材料、例えば、銅、ニッケル、様々な金属を含む銅又はニッケルの合金、スズ−銀合金(様々な組成のSACとしても知られる)、TiN又は他の不働態材料、例えば、SiN、ポリイミド、BCBなどを強くエッチング又は損傷する場合があるため、フォトレジストはポジ型フォトレジスト材料であることができる。
【0006】
フォトレジストパターンは、通常、約3〜150μmの膜厚で厚いことができ、めっき耐性、パターン形状特性などの観点から、ネガ型フォトレジスト材料であることができる。ポジ型フォトレジスト材料で作られたものに比べ、ネガ型フォトレジスト材料で作られたフォトレジストパターンを除去するのは、典型的により難しく、したがって、厚いポジ型フォトレジスト材料に対して、ネガ型フォトレジスト材料で作られた厚いフォトレジストパターンを除去するのはさらにより難しい。
【0007】
さらに、厚いフォトレジストパターンは、その重い膜厚のために、形成プロセスの間に変形又は崩壊することがある。そのような場合、次のプロセスを中止し、かつ、基材から変形したフォトレジストパターンを完全に除去することで再作業(re−work)を行い、フォトレジストパターンを形成するために使用される工程を繰り返すことが必要である。
【0008】
再作業のためのバンプの形成又はフォトレジストパターンの除去の後のフォトレジストパターンの除去は、典型的に、フォトレジスト洗浄組成物のタンク内で起こり、素早くかつ完全にフォトレジストパターン(硬化した材料)を剥離する。フォトレジスト洗浄組成物が、フォトレジストを洗浄しつつ、金属薄膜を腐食させないことが重要であるが、フォトレジストを完全に除去することが重要である。また、基材上のバンプの形成において、再生成された膜は、フォトレジストパターンとバンプの間の界面で形成される可能性がある。したがって、金属膜の腐食を防止し、バンプを腐食から保護するか又はフォトレジスト洗浄組成物により除去されることが意図されていない、存在している任意の他の材料を保護することが必要である。
【0009】
出願公開第2008−301911号明細書では、バンプ形成の使用のためのパターン形成材料としての放射線感受樹脂組成物を説明し、段落[0032]及び[0043]において、光硬化パターンを剥離するための剥離液として、4級アンモニウム、ジメチルスルホキシド、及び水の混合物(特に、0.5質量%の水酸化テトラメチルアンモニウムのジメチルスルホキシド溶液(1.5質量%の水を含有する))を開示している。しかしながら、この剥離液は、剥離液中で基材から剥離される光硬化パターンを溶解するのに時間を要すること、及び生産量が低いことといった問題を含む。また、この剥離液は、これらの用途において使用される様々な金属基材の高いエッチングをもたらす。
【0010】
出願公開第2010−239865号明細書では、バンプを形成するためのネガ型フォトレジストを剥離するための剥離液として、特定量のジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリヂノン、水酸化テトラアルキルアンモニウム、及び水を含有する配合物を説明している。上記の出願公開第2008−301911号明細書の場合のように、出願公開第2010−239865号明細書はまた、剥離液中で基材から剥離される光硬化パターンを溶解するのに時間を要すること、及び生産量が低いことといった問題を含む。また重要なことに、この剥離液は、これらの用途において使用される様々な金属基材の高いエッチングをもたらす。さらに、出願公開第2010−239865号明細書における剥離液は、不可欠な成分として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリヂノンを含有する。この化合物は、Cuの腐食又は脱色を引き起こす。
【0011】
フォトリソグラフィの分野では、出願公開第2001−324823号及び同第2007−028254号明細書などは、4級水酸化アンモニウム、及びジメチルスルホキシドのような水溶性有機溶媒を含有する剥離液を開示している。しかしながら、それらのいずれも、バンプの形成のために厚いパターンを形成するために好適に使用される厚いポジ型又はネガ型フォトレジストを除去する難しさを取り除くことを全く説明していない。
【0012】
他の公知の組成物は、フォトレジストを剥離することができるが、それはまた、洗浄されるべき基材上に存在する金属及び他の材料を腐食させる。良好に洗浄し、かつ、基材上の不働態材料及び/又は金属の腐食がほとんどないか又は全くないことを得られる組成物が必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の対象は、基材から、(バンプの形成のために使用することができる)厚いフォトレジストパターンを剥離することができるフォトレジスト洗浄組成物、及びそのフォトレジスト洗浄組成物を使用して基材を処理するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の1つの態様は、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は1〜2又は1.5〜3又は1.8〜2.3又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)60〜97.5又は60〜96又は73〜98又は75〜96又は90〜96又は89〜95又は78〜85又は64〜69又は80.5〜82.5又は82〜97.5又は80〜83又は85〜96又は89〜94又は85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)0.5〜15又は0.5〜14又は0.5〜12又は0.5〜10又は10.5〜15又は11〜14又は11〜13又は10〜20又は0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜10又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は3〜4質量%の少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)0.5〜25又は0.5〜10又は1〜10又は1〜8又は1〜7又は2〜5又は1〜5又は1〜2又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0015】
本明細書の至る箇所において「含む(comprising)」、「含有する(containing)」、「有する(having)」などが用いられた場合、それは「から本質的になる(consisting essentially of)」及び「からなる(consisting of)」を包含する。
【0016】
本発明の別の態様において、本発明は、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は1〜2又は1.5〜3又は1.8〜2.3又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム及び/若しくは水酸化テトラエチルアンモニウム、又は1つ又は複数の他の4級水酸化アンモニウムのいずれか(以下で挙げられたものから選択することができる)、又はそれらの混合物;(b)60〜97.5又は60〜96又は73〜98又は75〜96又は90〜96又は89〜95又は78〜85又は64〜69又は80.5〜82.5又は82〜97.5又は80〜83又は85〜96又は89〜94又は85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、プロピレングリコール、他のグリコール、ジオール、トリオール、環状アルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン、又は他のアルカノールアミン(典型的に、C1〜C6アルカノールアミン、例えばジエタノールエチルアミン)、アミノプロピルモルホリン及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つ(又は2つ以上)の追加の有機溶媒との混合物;(c)0.5〜15又は0.5〜14又は0.5〜12又は0.5〜10又は10.5〜15又は11〜14又は11〜13又は10〜20又は0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜10又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は3〜4質量%の、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)、ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン若しくはそれらの塩若しくはそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの腐食防止剤、又は腐食防止剤の任意の混合物;並びに(d)0.5〜25又は0.5〜10又は1〜10又は1〜7又は2〜5又は1〜5又は1〜2又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物を提供する。
【0017】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は1〜2又は1.5〜3又は1.8〜2.3又は1.25〜4.5質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム又は水酸化テトラエチルアンモニウム、及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム;(b)60〜97.5又は60〜96又は73〜98又は75〜96又は90〜96又は89〜95又は78〜85又は64〜69又は80.5〜82.5又は82〜97.5又は80〜83又は85〜96又は89〜94又は85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、プロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン若しくはアミノプロピルモルホリン及びそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒との混合物;(c)0.5〜15又は0.5〜14又は0.5〜12又は0.5〜10又は10.5〜15又は11〜14又は11〜13又は10〜20又は0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜10又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は3〜4質量%の、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)若しくはそれらの混合物、及び/又はジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン若しくはそれらの塩若しくはそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの腐食防止剤;並びに(d)0.5〜25又は0.5〜10又は1〜10又は1〜8又は1〜7又は2〜5又は1〜5又は1〜2又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0018】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は1〜2又は1.5〜3又は1.8〜2.3又は1.25〜4.5質量%の1つ又は複数の4級水酸化アンモニウム;(b)60〜97.5又は60〜96又は73〜98又は75〜96又は90〜96又は89〜95又は78〜85又は64〜69又は80.5〜82.5又は82〜97.5又は80〜83又は85〜96又は89〜94又は85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物、及びプロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノプロピルモルホリン若しくは他の溶媒又はそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒;(c)0.5〜15又は0.5〜14又は0.5〜12又は0.5〜10又は10〜20又は10.5〜15又は11〜14又は11〜13又は0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜10又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は3〜4質量%の、ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン若しくはそれらの塩若しくはそれらの混合物、及び、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)又はそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の腐食防止剤;並びに(d)0.5〜25又は0.5〜10又は1〜10又は1〜8又は1〜7又は2〜5又は1〜5又は1〜2又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0019】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は1〜5又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)82〜97.5又は85〜96又は89〜94質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜5又は1〜4又は1〜3質量%の少なくとも1つの腐食防止剤、又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は1〜8又は1〜7質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0020】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は1〜5又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)80〜96又は83〜94又は87〜92質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、1〜4又は2〜3又は2質量%の少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜5又は1〜4又は1〜3質量%の少なくとも1つの腐食防止剤、又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は1〜8又は1〜7質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0021】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は1〜5又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)82〜97.5又は85〜96又は89〜94質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜5又は1〜4又は1〜3質量%のPEIを含む2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は1〜8又は1〜7質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。フォトレジスト洗浄組成物中に、前記PEIは、1〜2又は1質量%存在することができる。
【0022】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は1〜5又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)80〜96又は83〜94又は87〜92質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、1〜4又は2〜3又は2質量%の少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜5又は1〜4又は1〜3質量%のPEIを含む少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は1〜8又は1〜7質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。フォトレジスト洗浄組成物中に、前記PEIは、1〜2又は1質量%存在することができる。
【0023】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は1〜5又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒及び2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜10又は1〜5又は3〜4質量%の少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は1〜5又は1〜2質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0024】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)0.5〜5又は1〜5又は1.25〜4.5質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)35〜50又は38〜45又は41〜44質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、45〜58又は48〜54又は50〜52質量%の追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)1〜10又は1〜5又は3〜4質量%の少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は1〜5又は1〜2質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0025】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜5又は1.5〜3又は1.8〜2.3質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)78〜85又は80〜83又は80.5〜82.5質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒及び2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)10.5〜15又は11〜14又は11〜13質量%の少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。フォトレジスト洗浄組成物は、追加の有機溶媒としてアミン又はアルカノールアミンを含むことができる。
【0026】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜5又は1.5〜3又は1.8〜2.3質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)59〜84又は65〜81又は63〜67質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物、及び1〜20又は1〜15又は2〜15質量%の少なくとも1つの追加の有機溶媒及び2つ以上の追加の有機溶媒;(c)10.5〜15又は11〜14又は11〜13質量%の少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。いずれの態様においても、フォトレジスト洗浄組成物は、追加の有機溶媒としてアミン又はアルカノールアミンを含むことができる。
【0027】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜5又は1.5〜3又は1.8〜2.3質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)78〜85又は80〜83又は80.5〜82.5質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)10〜20又は5〜14.5又は7〜12又は9〜11質量%のジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン若しくはそれらの塩又はそれらの混合物、及び0.5〜5又は1〜4又は1〜3質量%の少なくとも1つの追加の腐食防止剤又は2つ以上の追加の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。フォトレジスト洗浄組成物は、追加の有機溶媒としてアミン又はアルカノールアミンを含むことができる。
【0028】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜5又は1.5〜3又は1.8〜2.3質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)59〜84又は65〜81又は63〜67質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物、及び1〜20又は1〜15又は2〜15質量%の少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒;(c)10〜20又は5〜14.5又は7〜12又は9〜11質量%のジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン若しくはそれらの塩又はそれらの混合物、及び0.5〜5又は1〜4又は1〜3質量%の少なくとも1つの追加の腐食防止剤又は2つ以上の追加の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。フォトレジスト洗浄組成物は、追加の有機溶媒としてアミン又はアルカノールアミンを含むことができる。
【0029】
本発明の別の態様では、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜5又は1.5〜3又は1.8〜2.3質量%の少なくとも1つの4級水酸化アンモニウム、又は2つ以上の4級水酸化アンモニウムの混合物;(b)64〜69質量%の、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホラン又はそれらの混合物を含む水溶性有機溶媒と、アルカノールアミン、典型的にC1〜C6アルカノールアミン、例えばモノエタノールアミンを含む少なくとも1つの追加の有機溶媒又は2つ以上の追加の有機溶媒との混合物;(c)10.5〜15又は11〜14又は11〜13質量%の少なくとも1つの腐食防止剤又は2つ以上の腐食防止剤の混合物;並びに(d)1〜10又は3〜7又は4〜6質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0030】
本発明のいずれの態様においても、単独で又は他の態様と共に、水溶性有機溶媒は、ジメチルスルホキシド、及びプロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン及びアミノプロピルモルホリン並びにそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒を含むことができる。本発明のいずれの態様においても、単独で又は他の態様と共に、フォトレジスト洗浄組成物は、水酸化テトラメチルアンモニウム、又は水酸化テトラエチルアンモニウム、及びそれらの混合物からなる群より選択される4級水酸化アンモニウムを含むことができる。
【0031】
本発明の別の態様は、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するためのフォトレジスト洗浄組成物であって、(a)1〜3質量%の4級水酸化アンモニウム、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、又は水酸化テトラエチルアンモニウム;(b)90〜95質量%のジメチルスルホキシド及び1〜6質量%のプロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン及びアミノプロピルモルホリン並びにそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの追加の有機溶媒;(c)0.5〜3質量%のカテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)又はそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの腐食防止剤;並びに(d)2〜5質量%の水を含むフォトレジスト洗浄組成物が提供される。
【0032】
本発明のいずれの態様においても、単独で又は他の態様と共に、1つ又は複数の追加の有機溶媒は、プロピレングリコール、他のグリコール、ジオール、トリオール、環状アルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン、又は他のアルキルアルカノールアミン(例えば、ジエタノールエチルアミン)、アミノプロピルモルホリン、及びそれらの混合物からなる群より選択される。本発明のいずれの態様においても、少なくとも1つの腐食防止剤は、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)、ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン若しくはジプロピルヒドロキシルアミン若しくはそれらの塩若しくはそれらの混合物、又は腐食防止剤のいずれかの混合物からなる群より選択される。
【0033】
本発明のいずれの態様においても、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、腐食防止剤は、1〜2又は1質量%存在することができるPEIを含むことができる。任意の態様において、成分(b)は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、プロピレングリコール及び/又はジメチルスルホキシドを含むことができる。他の態様において、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、成分(b)は、グリコール又はジプロピレングリコールメチルエーテルを含むことができる。
【0034】
フォトレジスト洗浄組成物の1つの態様において、成分(c)は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)又はそれらの混合物から選択されるか、あるいは、成分(c)は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、カテコール、tert−ブチルカテコール、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸又はそれらの混合物からなる群より選択されるか、あるいは、成分(c)は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、カテコール、tert−ブチルカテコール、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸又はそれらの混合物からなる群より選択されるか、あるいは、成分(c)は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、カテコール、tert−ブチルカテコール、又はそれらの混合物からなる群より選択されるか、あるいは、成分(c)は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、クエン酸、ポリエチレンイミン(PEI)又はそれらの混合物からなる群より選択される。前述した実施形態のいずれかに係るフォトレジスト洗浄組成物は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、フォトレジストパターンが、放射線を用いた照射の際に重合されるポジ型又はネガ型フォトレジスト組成物を使用して形成された光硬化パターンであることができる。
【0035】
本発明の他の態様において、腐食防止剤は、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、DEHAを含むか又はさらに含み、あるいは、腐食防止剤は、PEIを含むか又はさらに含む。本発明の他の態様において、単独で又は本発明の他の態様と組み合わせて、追加の有機溶媒は、プロピレングリコールを含むか又はさらに含む、あるいはアルカノールアミン、例えばモノエタノールアミンを含むか又はさらに含む。
【0036】
本発明の他の態様において、任意の実施形態の及び/又は任意の方法で使用されるフォトレジスト洗浄組成物は、単独で又は他の態様と共に、アミドを含まないか、又はラクタムを含まないか、又はイミダゾリジノンを含まないか、又はスルホンを含まないか、又はエーテルを含まないか、又はアルカノールアミンを含まないか、又はヒドロキシルアミンを含まないか、又は酸を含まないことができる。別の態様において、本発明の任意の方法で使用される本発明の任意の組成物は、単独で又は他の態様と共に、9、又は9.5超、9.5〜12.5、又は9.5〜13、又は10〜12、又は10.5〜11.5、又は11〜12.5のpHを有することができる。
【0037】
また、追加の態様において、本発明は、基材を処理するための方法であって、その上に金属薄膜を有する基材上に3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを形成すること、金属薄膜露出領域又はフォトレジストパターン非被覆領域上に導電層を提供すること、及びフォトレジストパターンをフォトレジスト洗浄組成物に接触させて、本明細書で開示されるフォトレジスト洗浄組成物のいずれかを使用してフォトレジストパターンを剥離することを含む方法を提供する。
【0038】
本発明の別の態様において、本発明は、基材を処理するための方法であって、その上に金属薄膜を有する基材上に3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを形成する工程、金属薄膜露出領域又はフォトレジストパターン非被覆領域上に非導電不働態層を提供する工程、及びフォトレジストパターンを本明細書で開示されるフォトレジスト洗浄組成物のいずれかに接触させて、フォトレジストパターンを剥離する工程を含む方法を提供する。
【0039】
本発明の別の態様において、その上に金属薄膜を有する基材上に3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを形成すること、金属薄膜露出領域又はフォトレジストパターン非被覆領域上に導電層を提供すること、及びフォトレジストパターンを本明細書で開示されるフォトレジスト洗浄組成物のいずれかに接触させて、フォトレジストパターンを剥離及び溶解することを含む、基材を処理するための方法が提供される。
【0040】
方法の別の態様において、フォトレジストパターンは、放射線を用いた照射の際に重合されるポジ型又はネガ型フォトレジスト組成物を使用して形成された光硬化パターンである。
【0041】
本発明の別の態様は、基材を処理するための方法であって、その上に金属薄膜を有する基材上に3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを形成すること、金属薄膜露出領域又はフォトレジストパターン非被覆領域上に導電層を提供することなく、フォトレジストパターンを本明細書で開示されるフォトレジスト洗浄組成物のいずれかに接触させて、フォトレジストパターンを剥離及び溶解することを含む方法が提供される。
【0042】
本発明の他の態様では、単独で又は他の態様と共に、本発明の基材を処理するための方法であって、フォトレジストパターンが放射線を用いた照射の際に重合されるポジ型又はネガ型フォトレジスト組成物を使用して形成された光硬化パターンであることができる方法が提供される。
【0043】
本発明の洗浄組成物及び方法は、以下の特徴:その中での洗浄組成物の成分の改善した剥離性及び溶解性と、フォトレジスト洗浄組成物中でのフォトレジストの溶解性と、Cu及び他の金属についての低い腐食速度と、不働態材料又は基材上に存在する他の材料の低い腐食とのうち1つ又は複数を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、その上に金属薄膜を有する基材上に形成される、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターンを剥離するために使用される。フォトレジスト洗浄組成物中の成分(a)は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)又はそれらの混合物からなる群より選択される4級水酸化アンモニウムであることができる。代替的な実施形態において、4級水酸化アンモニウムは、水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)であることができるか又は水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAH)を含むことができる。別の例において、組成物は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を含むことができる。別の例において、組成物は、以下:TEAH、TMAH、水酸化ジメチルジプロピルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化ジメチルジエチルアンモニウム、及び/又は水酸化テトラブチルアンモニウムのうち1つ又は複数を含むことができる。追加の例において、組成物は、TEAH、TMAH、水酸化ジメチルジプロピルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、又はそれらの組み合わせを含むことができる。成分(a)の追加の例としては、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリプロピルアンモニウム、及び水酸化メチルトリブチルアンモニウムを含む。成分(a)は、単独で又はそれらの2つ以上を混合して使用することができる。
【0045】
成分(a)としての1つ又は複数の4級アンモニウム化合物の全体量は、本発明のフォトレジスト洗浄組成物中で、0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は1〜2又は1.5〜3又は1.8〜2.3又は1.25〜4.5質量%であることができる。
【0046】
成分(b)としての水溶性有機溶媒の混合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン又はジメチルスルホラン、及び、水に混和することができる少なくとも1つの有機溶媒のうち1つ又は複数を含むことができる。追加の有機溶媒は、プロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン及びアミノプロピルモルホリンからなる群より選択することができる。
【0047】
幾つかの実施形態において、本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、幾つかの有機溶媒又は追加の有機溶媒を含まず、その有機溶媒としては、任意の組み合わせで、以下:アミン(4級アンモニウム化合物以外)、アルカノールアミン、アミド、モルホリン、ラクタム、イミダゾール、イミダゾリジノン、スルホン、ケトン、酸、アルコール(例えば、モノアルコール、ジオール、トリオール)、エステル、イミン、及び/又はエーテルのうち任意の1つ又は複数を挙げることができる。幾つかの実施形態において、組成物又は追加の有機溶媒は、スルホラン及び/又はN−メチル−2−ピロリドン、及び/又は他のN−アルキルピロリドン、及び/又は他のピロリドンではないか、並びに/又は組成物がそれらを含まない。別の言い方をすれば、1つの例として、組成物は「アルカノールアミン」非含有であることができ、又は、他の例として、「アルコール」非含有及び/又は「ジオール」非含有である1つ又は複数の追加の溶媒をさらに含むことができる。本発明のいずれかの方法で使用される本発明のいずれのフォトレジスト組成物を説明するために、ここで説明した成分のいずれも、ここで挙げた例、例えば「ケトン」非含有及び「イミダゾール」非含有に置き換えることができる。
【0048】
本発明における成分(b)として、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン又はジメチルスルホンの1つ又は複数と、プロピレングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、他のグリコールエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、ガンマ−バレロラクトン、ジメチルアセトアミド、モノエタノールアミン又は他のアルカノールアミン及びアミノプロピルモルホリンからなる群より選択される1つ又は複数の有機溶媒との混合溶媒を使用することができる。本発明における成分(b)として、ジメチルスルホキシドとプロピレングリコールとの混合溶媒を使用することができる。ジメチルスルホキシドとグリコールとの混合溶媒を使用することができる。さらに、ジメチルスルホキシドとグリコールとアルカノールアミンとの混合溶媒を使用することができる。
【0049】
幾つかの実施形態において、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン又はジメチルスルホンの1つ又は複数と、追加の水溶性有機溶媒又は有機溶媒との混合比は、好ましくは、2超:1、又は5超:1、又は10超:1、又は15超:1、又は20超:1、又は25超:1、又は30超:1、又は35超:1、又は40超:1、又は45超:1である。成分(b)は、3つ以上の有機溶媒の混合物において使用することができる。ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物の1つ又は複数は、フォトレジスト剥離剤(フォトレジスト洗浄組成物)中に、80〜96又は83〜94又は87〜92又は90〜95質量%存在することができ、残りの1つ又は複数の溶媒は、フォトレジスト剥離剤組成物の1〜4又は2〜3又は2又は1〜6質量%存在することができる。代替的な実施形態において、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物の1つ又は複数は、58〜84又は65〜81又は63〜67質量%存在することができ、残りの1つ又は複数の有機溶媒は、フォトレジスト洗浄組成物の1〜10又は1〜5又は1.5〜3質量%存在することができる。
【0050】
代替的な実施形態において、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物の1つ又は複数の質量%と、1つ又は複数の追加の有機溶媒の質量%との比は、1未満:2であることができる。幾つかの実施形態において、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物の1つ又は複数の質量%と、1つ又は複数の追加の有機溶媒の質量%との比は、約1:0.9〜1.5であることができる。幾つかの実施形態において、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物の1つ又は複数は、35〜50又は38〜45又は41〜44質量%であることができ、1つ又は複数の追加の有機溶媒は、フォトレジスト洗浄組成物の45〜58又は48〜54又は50〜52質量%であることができる。代替的な実施形態において、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン又はジメチルスルホンの1つ又は複数は、34〜59又は35〜53又は40〜50質量%の量で存在することができ、追加の有機溶媒は、フォトレジスト洗浄組成物の40〜65又は46〜60又は48〜55質量%存在する1つ又は複数の溶媒であることができる。
【0051】
1つ又は複数の追加の溶媒は、上で挙げられた溶媒から選択することができ、それらは、1つ又は複数のグリコールエーテル及び/又は1つ又は複数のグリコールであることができる。グリコールエーテル及びグリコールが、組成物中でジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物と共に使用された場合、グリコールエーテルは、存在するグリコールの量の15超:1、又は20超:1、又は約25:1である量で使用することができる。
【0052】
溶媒成分(b)の全体量は、本発明のフォトレジスト洗浄組成物の60〜97.5又は60〜96又は73〜98又は75〜96又は90〜96又は89〜95又は78〜85又は64〜69又は80.5〜82.5又は82〜97.5又は80〜83又は85〜96又は89〜94又は85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%であることができる。
【0053】
幾つかの実施形態において、溶媒成分(b)の全体量は、フォトレジスト洗浄組成物の78〜85又は64〜69又は80〜83又は82〜97.5又は80.5〜82.5又は85〜96又は89〜94又は85〜97.5又は86〜97又は91〜96質量%であることができる。
【0054】
成分(c)としての腐食防止剤の量は、0.5〜15又は0.5〜14又は0.5〜12又は0.5〜10又は10.5〜15又は11〜14又は11〜13又は0.5〜5又は0.5〜4又は0.5〜3又は1〜10又は1〜5又は1〜4又は1〜3又は3〜4質量%であることができる。腐食防止剤は、金属薄膜又は不働態材料又は誘電体材料の腐食を低減する。腐食防止剤は、カテコール、tert−ブチルカテコール、安息香酸アンモニウム、アントラニル酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、没食子酸、モノ若しくはジヒドロキシ安息香酸、ポリエチレンイミン(PEI)又はそれらの混合物からなる群より選択することができる。幾つかの実施形態において、好ましい腐食防止剤は、ポリエチレンイミン(PEI)と組み合わせたクエン酸、4−ヒドロキシ安息香酸(4HBA)、又は2,4−ジヒドロキシ安息香酸、又は3,4−ジヒドロキシ安息香酸若しくは3,5−ジヒドロキシ安息香酸である。代替的な実施形態において、フォトレジスト洗浄組成物は、DEHA(腐食防止剤の少なくとも1つとして)及びグリコール(少なくとも1つの追加の有機溶媒として)を含み、アミン又はアルカノールアミンをさらに含むことができる。
【0055】
任意の実施形態において、腐食防止剤は、2〜20又は10〜20又は5〜14.5又は5〜15又は7〜12又は8〜12又は9〜11質量%又は約10質量%の量で、ヒドロキシルアミン又はその酸塩、例えば、ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン又はジプロピルヒドロキシルアミン又はその塩、又はそれらの混合物を、含むことができるか又は追加的にさらに含むことができる。ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン又はジプロピルヒドロキシルアミン若しくはその塩、又はそれらの混合物は、腐食防止剤として単独で使用することができるか、又は1つ又は複数の追加の腐食防止剤に加えて使用することができる。ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン又はジプロピルヒドロキシルアミン若しくはその塩又はそれらの混合物は、1つ又は複数の腐食防止剤について上で説明した量で使用することができる。ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、ヒドロキシルアミン又はジプロピルヒドロキシルアミン若しくはその塩、又はそれらの混合物を含む幾つかの実施形態において、フォトレジスト洗浄組成物は、60〜94質量%の溶媒を含むことができる。溶媒は、59〜84又は65〜81又は63〜67質量%のジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン若しくはジメチルスルホン、又はそれらの混合物を含むことができ、1〜10又は1〜5又は1〜4質量%は、1つ又は複数の追加の有機溶媒であることができる。
【0056】
成分(d)としての水の量は、本発明のフォトレジスト洗浄組成物中に、0.5〜25又は0.5〜10又は1〜10又は1〜8又は1〜7又は2〜5又は1〜5又は1〜2又は3〜7又は4〜6質量%であることができる。
【0057】
DIW中で5質量%に組成物を希釈した後、室温でpHメーターを使用して測定した場合に、洗浄組成物のpHは、9超、又は9.5超、又は9.5〜12.5又は10〜12又は10.5〜11.5又は11〜12.5であるべきである。
【0058】
フォトレジスト洗浄組成物はまた、以下の添加剤が組成物の剥離及び洗浄性能に悪影響を与えない、又は下地の基材表面を損傷しない限り、以下の任意の添加剤:界面活性剤、キレート剤、化学改質剤、染料、殺生物剤、及び/又は他の添加剤を、組成物の全体質量に対して合計5wt%以下の量で含むことができる。代表的な添加剤の幾つかの例としては、アセチレンアルコール及びその誘導体、アセチレンジオール(非イオン性アルコキシル化及び/又は自己乳化アセチレンジオール界面活性剤)及びその誘導体、並びにキレート剤、例えば、ベータジケトン、ベータケトイミン、リンゴ酸及び酒石酸ベースエステル及びジエステル及びそれらの誘導体、並びに3級アミン、ジアミン及びトリアミンが挙げられる。代替的な実施形態において、本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、個別に又は収集的に、この段落で挙げた添加剤のいずれかを含まないことができる。例えば、洗浄組成物は、界面活性及び/又はキレート剤及び/又は化学改質剤及び/又は染料及び/又は殺生物剤及び/又はアミン及び/又はアセチレンアルコールなどを含まないことができる。
【0059】
本発明の方法において本発明のフォトレジスト洗浄組成物により剥離及び溶解すべき対象である厚いフォトレジストパターンのために、バンプの形成のための厚いパターンを形成するための任意のフォトレジスト組成物を用いることができる。
【0060】
光重合型ネガ型フォトレジスト組成物及び化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物は、近年、厚いパターンを形成するのに使用するためのそのようなフォトレジスト組成物のために主に用いられる。本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、上記の近年主に使用されるフォトレジスト組成物に有利な効果を示すべきであるが、それらに限定されない。本発明のフォトレジスト洗浄組成物はまた、i線のためのポジ型洗浄組成物及び化学増幅型ポジ型フォトレジスト組成物に有利な効果を示すことが期待される。
【0061】
前述の様々なフォトレジスト組成物の中で、照射の際にポリマー化してアルカリに不溶になることができる光重合型ネガ型フォトレジスト組成物は、フォトグラフィプロセスにおいて、洗浄組成物中で溶解せさせるのが最も難しく、剥離するのが最も難しいと言われている。本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、そのような光重合型ネガ型フォトレジスト組成物を、効果的に剥離することができ、多くの場合において溶解することができる。
【0062】
光重合型ネガ型フォトレジスト組成物の例としては、ポリマー成分(例えば、(メタ)アクリレート、環状アルキル基含有(メタ)アクリレート、及びスチレン系ポリマー)、光重合開始剤、溶媒、及び架橋剤を主成分として含有するものが挙げられる。
【0063】
化学増幅型ネガ型フォトレジスト組成物の例としては、ポリマー成分(例えば、ノボラック樹脂)、架橋剤、光酸発生剤、及び溶媒を構成成分として含有するものが挙げられる。
【0064】
本発明のフォトレジスト洗浄組成物の使用の実施形態及びフォトレジスト洗浄組成物を使用して基材を処理するための方法の実施形態を以下に説明するが、本発明はそれらに限定されない。例えば、ネガ型フォトレジストコーティングを説明するが、ポジ型フォトレジストを代わりに使用することができる。
【0065】
照射の際に重合されてアルカリに不溶になることができるネガ型フォトレジストコーティング液は、公知の方法、例えば、スピンコーティング法及びロールコーティング法により、その上に金属薄膜を有する基材上にコーティングされ(コーティング工程)、次いで、乾燥され(乾燥工程に存在することができる)、フォトレジスト層を形成する。
【0066】
金属薄膜の例としては、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Au、Pd、Tl、V、Cr及びそれらの合金又は層状構造、例えば、TiCu合金、TiCuNi合金、及びCr:Cu又はCu:Ni:Au層状材料が挙げられる。金属薄膜の形成(形成工程)は、例えば、CVD気相堆積法、スパッタ法、電気めっき法、などにより行わるが、これらに限定されない。
【0067】
次いで、フォトレジスト層はマスクパターンを通じて照射され(照射工程)、選択的に露出される。上記のネガ型フォトレジストにおいて、光露出領域は、光重合により硬化され、光硬化領域になる。(ポジ型フォトレジストについては、光露出されてない領域が硬化される。)放射線の種類としては、紫外線、可視光、遠紫外線、X線、電子ビームなどが挙げられる。放射線の源としては、低圧水銀蒸気ランプ、高圧水銀蒸気ランプ、超高圧水銀蒸気ランプ、KrF、ArF及びF2エキシマーレーザーが挙げられる。
【0068】
その後、現像が行われ(現像工程)、それによって、フォトレジスト層の非露出領域が除去されて、3〜150μmの膜厚を有するフォトレジストパターン(光硬化パターン)を形成する。(ポジ型フォトレジストについては、露出した領域が除去される。)現像は、一般的な方法により行うことができる。前述のネガ型フォトレジストにおいて、アルカリ水溶液が現像溶液として使用される。それらの具体的な例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、及び1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンが挙げられる。現像時間は、特に限定されないが、通常、約30〜360秒間である。現像のために従来の方法を使用することができ、例えば、浸漬法、パドル法、及びスプレー法を使用することができる。
【0069】
その後、基材上のフォトレジスト非被覆領域(金属薄膜露出領域、すなわち非照射領域)は、導電金属により充填され、導電層を形成する(バンプ形成)。導電金属を充填するために、任意の方法を用いることができるが、電気めっき法が主に使用される。こうして形成された、所望の高さを有するバンプが得られる。バンプは、通常20μm以上の高さを有する。バンプ形成のための導電金属としては、任意の金属、例えば、Cu、Cu合金、Al、Al合金、Ni、Au及びはんだが用いられる。本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、導電金属としてCu又ははんだを使用して基材の腐食を防止するのに特に有効である。
【0070】
バンプ形成プロセスにおいて、フォトレジストパターンは厚く形成され、したがって、パターンは、薄膜パターンが形成される場合に比べて、その形状の変形、例えば崩壊及び変形を引き起こしやすいことは避けられない。バンプ形成が完了する前に、フォトレジストパターンの形成において、変形又は崩壊が引き起こされた場合、そのような変形したフォトレジストパターンを基材から除去して、再度、最初からバンプ形成のために基材を適用する(「再作業」)。
【0071】
本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、バンプが形成された後にフォトレジストパターンを除去すること、又は再作業プロセスのために変形したフォトレジストパターンを除去することに特に有効である。
【0072】
すなわち、本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、バンプがまだ形成されていない再作業プロセスのための変形したフォトレジストパターン又はバンプ形成後のフォトレジストパターンと接触させられ、それによりそれらのパターンを除去する。
【0073】
フォトレジスト洗浄組成物を光硬化パターンと接触することにおいて、基材を完全にフォトレジスト洗浄組成物タンクに浸すことが好ましい。基材をフォトレジスト洗浄組成物と接触させることにより、光硬化パターンを基材から剥離して、部分的に溶解して、さらに本発明においては、それは、こうして剥離された硬化パターンをすぐに溶解するように良好な洗浄を示す。たとえ硬化パターンが基材から剥離されたとしても、剥離した硬化パターンがすぐに溶解することなくフォトレジスト洗浄組成物タンク中に残っていると、剥離した光硬化パターン又はその残留物が、基材又は洗浄タンク中で処理される次の基材へ再接着するおそれがある。
【0074】
本発明のフォトレジスト洗浄組成物は、完全に除去するのが難しいか又は除去のために長い時間がかかり、パターンが厚い(例えば3〜150μm)の場合に除去するのがさらにより難しいと考えられているネガ型光重合可能フォトレジストで、パターンが作られた場合でさえ、光硬化パターンを基材から完全に剥離して溶解することが可能となる。本発明は、基材から早く剥離するというような効果を示す。また、本発明は、基材上のバンプ(導電層)及び金属薄膜の腐食を有効に防止することができる。さらに、本発明は、バンプとフォトレジストパターンとの間の界面で再生成される膜の形成を防止することができる。
【0075】
基材の浸漬時間は、基材からフォトレジストパターンを剥離するのに十分な時間であることができ、限定されないが、通常は約10秒間〜20分間である。処理温度は、好ましくは、約25〜90℃、特に約40〜80℃である。本発明のフォトレジスト洗浄組成物中で、約5〜60分間の時間内で硬化材料を完全に溶解することができる。
【0076】
追加的に、本発明の方法において、その上に光硬化パターンを有する基材を本発明のフォトレジスト洗浄組成物に接触させる前に、基材をオゾンの水溶液及び/又は過酸化水素の水溶液に接触させることができる。さらに、本発明の方法において、その上に光硬化パターンを有する基材を、循環的方法で、(1)水性のオゾン又は過酸化水素の溶液、(2)本明細書で記載されるフォトレジスト洗浄組成物の1つ又は複数に接触させ、(3)DIWでリンスして、(4)工程1〜3を1〜10回、繰り返すことができる。代替的に、基材を水性のオゾン又は過酸化水素の溶液に接触させることなく、工程2及び3のみを1〜10回繰り返すことができる。循環プロセスを1〜10の複数回繰り返して、基材の完全な洗浄が達成される。
【0077】
以下で、本発明を以下の例を参照して詳細に説明するが、本発明は、その以下の例に限定されると解されるべきではない。別段の記載がない限り、以下の例を含む本出願全体における全ての量は、質量%である。
【実施例】
【0078】
フォトレジスト洗浄組成物の調製
以下の表中に示されるようなフォトレジスト洗浄組成物を、室温において、撹拌プレート上のガラスビーカー中で個々の成分の量を組み合わせることで調製した。
【0079】
それぞれの成分についての表中の省略形は以下の意味である。
4BHA:4−ヒドロキシ安息香酸
DIW:脱イオン水
DMSO:ジメチルスルホキシド
PG:プロピレングリコール
PEI:ポリエチレンイミン
TBC:3級ブチルカテコール
TMAH:水酸化テトラメチルアンモニウム
【0080】
脱イオン水(DIW)中で5質量%に組成物を希釈した後に、pHメーターを使用して室温において組成物を測定することで、組成物のpHを決定した。
【0081】
アルミニウムと銅と不働態材料との腐食(エッチ)速度を、金属又は不働態材料のブランケットウエハを使用して試験した。試験は、エッチ速度が約20〜30オングストローム/分(Å/分)超である場合は20分間続けるように設定し、又はエッチ速度が約20Å/分未満である場合は60分間続けるように設定した。時間0、3、5、10及び20分間、又は0、10、20、40及び60分間経った後、Åでの厚さ測定を3回行った。エッチ速度の数値平均を本明細書で報告する。金属の厚さ測定は、ResMap4点プローブを使用して行った。不働態材料の膜厚測定を、Filmtekエリプソメーターを使用して行った。
【0082】
以下のように洗浄試験を行った。事前に硬化して現像したフォトレジスト及びその上に既に形成した微小バンプを有する試験ウエハを、Fraunhofer IZM Germanyから得た。ウエハは50μmのバンプ径を有するものと、25μmのバンプ径を有するものがあった。50μmのバンプ径を有するウエハは、各ウエハ上で110、150、300及び600μmのバンプピッチを有していた。25μmのバンプ径を有するウエハは、各ウエハ上で55、75、150及び300μmのバンプピッチを有していた。ウエハは、バンプを形成するために2つのタイプの金属スタック(a)Cu及びSnAg、並びに(b)Cu、Ni及びSnAgを有していた。ウエハの全てについての基材は、50nmのTi及び300nmのCuのコーティングを有していた。フォトレジストは、AZ IPS−528であり、50μmの厚さであった。基材の各2”×2”片を、500mlのガラスビーカー中の330mlの例示の洗浄液の中に2〜10分間浸漬し、溶液を300rpmで、撹拌プレート上で撹拌した。溶液を加熱して温度を記録した。温度は約40〜65℃であった。浸漬後、基材を周辺温度において3分間DI水でリンスして、窒素で乾燥した。処理した基材をSEMを用いて撮影し、写真を視覚的に検査し、以下の評点を使用して格付けした。
////=完全に洗浄した
///=わずかな残留物があった
//=部分的な洗浄であった
/=洗浄がほとんどされなかった又は全くされなかった
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】
【表7】
【0090】
【表8】
【0091】
【表9】
【0092】
【表10】
【0093】
【表11】
【0094】
【表12】
【0095】
【表13】
【0096】
【表14】
【0097】
上で詳細に説明したように、本発明のフォトレジスト洗浄組成物を使用することにより、基材からバンプ形成のための厚いフォトレジストパターンを剥離するだけでなく、基材が再接着することなく、洗浄組成物中で剥離したフォトレジストパターンを溶解することも可能である。また、製造効率を向上することができる。