(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
基板上にレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜上に請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物を塗布し焼成してレジスト上層膜を形成する工程、該レジスト上層膜とレジスト膜で被覆された半導体基板を、必要によりその上に半導体装置のパターンが描かれたマスクパターンを介してEUV又は電子線にて露光する工程、露光後に現像し該レジスト上層膜とレジスト膜を除去する工程、を含む半導体装置の製造方法。
請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物を半導体基板上に形成されたレジスト上に塗布し焼成してレジスト上層膜を形成する工程を含む、半導体装置の製造に用いられるレジストパターンの形成方法。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下本願発明のレジスト上層膜形成組成物の詳細について説明する。
【0030】
本願発明は、
(a)重合体(P)と、
(b)溶剤として、溶剤全体に対し1質量%〜13質量%の炭素原子数4〜12のケトン化合物
とを含む、EUV又は電子線用レジスト上層膜形成組成物である。
【0031】
(a)重合体(P)とは、1種又は2種以上の単量体(モノマー)を重合させて製造される重合体(高分子化合物やポリマーと呼ばれる)である。
【0032】
(a)重合体(P)としては、レジスト上層膜を形成できるものであれば特に制限は無いが、ノボラック重合体、アクリル重合体又はメタクリル重合体が好ましい。
【0033】
ノボラック重合体は公知のモノマーを酸触媒下又は塩基触媒下で縮合反応することによって得られる。
【0034】
なお、本発明では(メタ)アクリル重合体とは、アクリル重合体とメタクリル重合体の両方をいう。例えば(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートのことをいう。
【0035】
(b)溶剤として、溶剤全体に対し1質量%〜13質量%の炭素原子数4〜12のケトン化合物を含むことが望ましい。
【0036】
(b)溶剤とは、レジスト上層膜形成組成物溶液の使用温度(大気圧下で10℃〜30℃)において、固体状または液体状のものを溶かし溶液状態(組成物)とするための溶媒、である。
【0037】
炭素原子数4〜12のケトン化合物としては、一般式では、例えば以下の式(S−1)で表される。
【0039】
式(S−1)中、A
1とA
2は各々独立して、置換されていてもよい炭素原子数1〜11のアルキル基を表す。A
1とA
2で環を形成していてもよい。
【0040】
炭素原子数1〜11のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基、n−ウンデカニル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。置換されていてもよい炭素原子数1〜11の直鎖、分岐又は環状飽和アルキル基とは、これらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)で置換されていてもよい、の意味である。
【0041】
(式S−1)以外で表せる上記ケトン合物としては、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
【0042】
これらの中でも好ましい炭素原子数4〜12のケトン化合物としては、2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−デカノン、4−メチル−2−ペンタノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、5−メチル−2−オクタノン、5−ノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン及び3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンであり、この中でも特に好ましいのは2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−デカノン、4−メチル−2−ペンタノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、5−メチル−2−オクタノン、5−ノナノン、シクロペンタノン及び3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンである。
【0043】
これらのケトン化合物を単独で、又は混合物として用いることができる。
【0044】
本願組成物が含む溶媒全体に対する、ケトン化合物の上限値は好ましくは13質量%であり、さらに好ましくは10質量%である。ケトン化合物が13質量%以上であると、下層に使用されるレジスト層とのミキシング(層の混合)が発生し、レジスト上層膜を除去した後、レジスト膜の膜べりが起こる場合があり、好ましくない。
【0045】
ケトン化合物の下限値は1質量%、さらに好ましくは3質量%である。ケトン化合物が1質量%未満であると、重合体の溶解性が悪くなり、組成物中に含まれる成分が完全に溶解している組成物を製造できないことがある。また、レジストパターンの上部が部分的につながる現象(ブリッジ)が解消できないことがあり、好ましくない。また、加熱エージング処理をした際、塗布欠陥が増加することがあるため好ましくない。
【0046】
本願の(a)重合体(P)は、好ましくは、2種以上の繰り返し単位を含み、且つ下記(a1)〜(a3)から選ばれる基を全て含む。
(a1) 水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基
(a2) ヒドロキシ基及び/又はカルボキシ基
(a3) 芳香族環を含む有機基
【0047】
本願の(a)重合体(P)が含む繰り返し単位は、好ましくは2〜5種であり、さらに好ましくは2種〜4種であり、最も好ましくは2種又は3種である。
【0048】
炭素原子数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカニル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、ビシクロ[2.1.0]ペンチル基、ビシクロ[3.2.1]オクチル基及びトリシクロ[3.2.1.0
2,7]オクチル基等が挙げられる。
【0049】
上記のアルキル基の水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい。
【0050】
好ましくは、水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜5のアルキル基であり、さらに好ましくは水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜3のアルキル基であり、さらに好ましくは、水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよいメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基及びt−ブチル基であり、最も好ましいのはトリフルオロメチル基である。
【0051】
(a3) 芳香族環を含む有機基としては、芳香族炭化水素環又は複素芳香族環を含む有機基である。
【0052】
本願発明の芳香族炭化水素環としては、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ナフタセン、トリフェニレン、ピレン、クリセン等が挙げられるが、好ましくはベンゼン、ナフタレン、アントラセン又はピレンである。
【0053】
本願発明の複素芳香族環としては、例えばフラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キヌクリジン、クロメン、チアントレン、フェノチアジン、フェノキサジン、キサンテン、アクリジン、フェナジン又はカルバゾールが挙げられるが、好ましくはカルバゾールである。
【0054】
さらに本願発明は、(a)重合体(P)が、下記式(1−1)〜式(1−4)の何れかで表される繰り返し単位を含むことが望ましい。
【0056】
式(1−1)〜式(1−4)中、Ar
1は炭素原子数6〜18個の芳香族環を含む有機基である。Ar
2はメチレン基又は第3級炭素原子を介してAr
1と結合している炭素原子数6〜18個の芳香族環を含む有機基を表す。上記Ar
1又はAr
2が含む上記芳香族環を含む有機基は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基 (a1)、好ましくは水素原子の全部がフッ素原子で置換されている炭素原子数1〜3のアルキル基を含み、その置換基数は1〜10の整数であり、好ましくは1〜6の整数であり、さらに好ましくは1〜4の整数である。上記Ar
1又はAr
2中の上記芳香族環の何れかの水素原子は、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシ基、好ましくはヒドロキシ基で置換されており、且つハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチレンジオキシ基、アセトキシ基、メチルチオ基、炭素原子数1〜9のアルコキシ基、水素原子が炭素原子数1〜3の直鎖アルキル基で置換されていてもよいアミノ基、水素原子がヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のハロゲン化アルキル基あるいはこれらの基の組み合わせにて置換されていてもよく、その置換基数は1〜10の整数である。
【0057】
上記置換基として特に好ましいのは、臭素原子、水素原子が炭素原子数1〜3の直鎖アルキル基で置換されているアミノ基又はメチレンジオキシ基であり、その置換数は1〜3の整数である。
【0058】
式(1−1)〜式(1−4)の中でも、式(1−1)の構造が特に好ましい。
【0059】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0060】
炭素原子数1〜9のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペントキシ基、1−メチル−n−ブトキシ基、2−メチル−n−ブトキシ基、3−メチル−n−ブトキシ基、1,1−ジメチル−n−プロポキシ基、1,2−ジメチル−n−プロポキシ基、2,2−ジメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−n−プロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、1−メチル−n−ペンチルオキシ基、2−メチル−n−ペンチルオキシ基、3−メチル−n−ペンチルオキシ基、4−メチル−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジメチル−n−ブトキシ基、1,2−ジメチル−n−ブトキシ基、1,3−ジメチル−n−ブトキシ基、2,2−ジメチル−n−ブトキシ基、2,3−ジメチル−n−ブトキシ基、3,3−ジメチル−n−ブトキシ基、1−エチル−n−ブトキシ基、2−エチル−n−ブトキシ基、1,1,2−トリメチル−n−プロポキシ基、1,2,2,−トリメチル−n−プロポキシ基、1−エチル−1−メチル−n−プロポキシ基、1−エチル−2−メチル−n−プロポキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基及びn−ノニルオキシ基等が挙げられる。
【0061】
上記置換基数は、Ar
1又はAr
2が含む芳香族環の種類に応じて、最大数が9以下の整数となる場合もある。例えば、Ar
1とAr
2の両方が(式1−2)にてアントラセン環の場合、Ar
1が取り得る置換基数の最大数は6であり、Ar
2が取りうる置換基数の最大数は8である。(式1−4)にてAr
1とAr
2の両方がアントラセン環の場合、Ar
1が取り得る置換基数の最大数は2であり、Ar
2が取りうる置換基数の最大数は8となる。
【0062】
好ましいAr
1とAr
2の置換基数は1〜4の整数である。
【0063】
上記Ar
1は、好ましくは下記式(2−1)〜式(2−5)で表される有機基又はこれらの組み合わせを表し、そしてAr
1が含む芳香族環は適宜上記Ar
2と結合するものであり、上記Ar
2がメチレン基、下記式(3−1)又は式(3−2)で表される有機基を表す。
【0067】
式(2−1)〜式(2−5)、式(3−1)又は式(3−2)中、R
3〜R
14、R
16及びR
17は各々独立して水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基 (a1)、好ましくは水素原子の全部がフッ素原子で置換されている炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。T
3〜T
17は各々独立して、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシ基、好ましくはヒドロキシ基を含み、且つ水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチレンジオキシ基、アセトキシ基、メチルチオ基、炭素原子数1〜9のアルコキシ基、水素原子が炭素原子数1〜3のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、水素原子がヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のハロゲン化アルキル基あるいはこれらの基の組み合わせを表す。
【0068】
上記置換基として特に好ましいのは、臭素原子、水素原子が炭素原子数1〜3の直鎖アルキル基で置換されているアミノ基又はメチレンジオキシ基である。
【0069】
Q
1及びQ
2は単結合、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基、カルボニル基、イミノ基、炭素原子数6〜40のアリーレン基、水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキレン基又はこれらの基の組み合わせを表す。好ましいQ
1及びQ
2は単結合である。上記アルキレン基は環を形成していてもよい。m1〜m4、r4、r5、r8〜r14、t4、t5又はt8〜t14は各々独立して0〜2の整数を表す。m1〜m4は好ましくは1又は0である。r3、r6、r7、r17、t3、t6、t7又はt17は各々独立して0〜8の整数を表すが、好ましくは0〜4の整数である。r16とt16は各々独立して0〜9の整数を表すが、好ましくは0〜4の整数である。r3〜r14、r16及びr17と、t3〜t14、t16及びr17の合計は各々独立して1〜10の整数であるが、好ましくは各々独立して1〜5の整数である。
【0070】
(式3−1)に示される3級炭素原子及び(式3−2)に示される2個のメチレン基は、各々上記Ar
1との結合に関わる部分である。
【0071】
上記炭素原子数6〜40のアリーレン基としては、フェニレン基、o−メチルフェニレン基、m−メチルフェニレン基、p−メチルフェニレン基、o−クロルフェニレン基、m−クロルフェニレン基、p−クロルフェニレン基、o−フルオロフェニレン基、p−フルオロフェニレン基、o−メトキシフェニレン基、p−メトキシフェニレン基、p−ニトロフェニレン基、p−シアノフェニレン基、α−ナフチレン基、β−ナフチレン基、o−ビフェニリレン基、m−ビフェニリレン基、p−ビフェニリレン基、1−アントリレン基、2−アントリレン基、9−アントリレン基、1−フェナントリレン基、2−フェナントリレン基、3−フェナントリレン基、4−フェナントリレン基及び9−フェナントリレン基が挙げられる。
【0072】
炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、シクロプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、s−ブチレン基、t−ブチレン基、シクロブチレン基、1−メチル−シクロプロピレン基、2−メチル−シクロプロピレン基、n−ペンチレン基、1−メチル−n−ブチレン基、2−メチル−n−ブチレン基、3−メチル−n−ブチレン基、1,1−ジメチル−n−プロピレン基、1,2−ジメチル−n−プロピレン基、2,2−ジメチル−n−プロピレン、1−エチル−n−プロピレン基、シクロペンチレン基、1−メチル−シクロブチレン基、2−メチル−シクロブチレン基、3−メチル−シクロブチレン基、1,2−ジメチル−シクロプロピレン基、2,3−ジメチル−シクロプロピレン基、1−エチル−シクロプロピレン基、2−エチル−シクロプロピレン基、n−ヘキシレン基、1−メチル−n−ペンチレン基、2−メチル−n−ペンチレン基、3−メチル−n−ペンチレン基、4−メチル−n−ペンチレン基、1,1−ジメチル−n−ブチレン基、1,2−ジメチル−n−ブチレン基、1,3−ジメチル−n−ブチレン基、2,2−ジメチル−n−ブチレン基、2,3−ジメチル−n−ブチレン基、3,3−ジメチル−n−ブチレン基、1−エチル−n−ブチレン基、2−エチル−n−ブチレン基、1,1,2−トリメチル−n−プロピレン基、1,2,2−トリメチル−n−プロピレン基、1−エチル−1−メチル−n−プロピレン基、1−エチル−2−メチル−n−プロピレン基、シクロヘキシレン基、1−メチル−シクロペンチレン基、2−メチル−シクロペンチレン基、3−メチル−シクロペンチレン基、1−エチル−シクロブチレン基、2−エチル−シクロブチレン基、3−エチル−シクロブチレン基、1,2−ジメチル−シクロブチレン基、1,3−ジメチル−シクロブチレン基、2,2−ジメチル−シクロブチレン基、2,3−ジメチル−シクロブチレン基、2,4−ジメチル−シクロブチレン基、3,3−ジメチル−シクロブチレン基、1−n−プロピル−シクロプロピレン基、2−n−プロピル−シクロプロピレン基、1−イソプロピル−シクロプロピレン基、2−イソプロピル−シクロプロピレン基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピレン基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピレン基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピレン基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピレン基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピレン基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピレン基、2−エチル−3−メチル−シクロプロピレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基又はn−デカニレン基が挙げられる。
【0073】
上記炭素原子数1〜10のアルキレン基は環を形成していてもよく、例えば1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基等のシクロアルキレン基又はシクロアルキリデン基でもよいし、炭素原子数1〜10の脂環式炭化水素でもよい。
【0074】
これらの炭素原子数1〜10のアルキレン基の水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子にて置換されていてもよい。
【0075】
Ar
1を構成するためのモノマーの特に好ましい具体例としては、以下の(式3−1−1)〜(式3−1−26)、(式4−1−1)〜(式4−1−10)、(式4−13)〜(式4−40)又は(式5−1)〜(式5−22)で表される。
【0084】
Ar
2を構成するための特に好ましいモノマーの具体例としては、例えば以下のアルデヒド基を有する(式6−1)〜(式6−18)、(式5−25)〜(式5−46)の化合物や、メチロール基を有する(式7−1)〜(式7−15)の化合物が例示される。
【0091】
本願のノボラック重合体の単位構造としては、例えば以下の(式10−1)〜(式10−37)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0105】
本願で使用されるノボラック重合体の合成方法としては上記Ar
1を構成するモノマー群である「モノマーA群」と、上記Ar
2を構成するモノマー群である「モノマーB群」とを酸触媒下にて縮合重合するのが一般的である。
【0106】
モノマーA群又はモノマーB群は各々1種又は2種以上であるが、好ましくは各々3種以内、より好ましくは各々2種以内である。またモノマーA群の、モノマーB群に対する重合体合成時の仕込みモル比は、モノマーA群/モノマーB群が20/100以上80/20以下、より好ましくは20/80以上70/30以下にすることが出来る。
【0107】
モノマーA群又はモノマーB群が2種以上のモノマーから成る場合、当該群中に含まれるフッ素系有機基を含む各モノマーの各々の仕込みモル比は、1/10以上1以下であり、より好ましくは1/5以上1以下である。
【0108】
さらにモノマーA群又はモノマーB群全体に対して各モノマーの各々の仕込みモル比は、少なくとも1/20以上であり、より好ましくは1/10以上にすることが出来る。
【0109】
本願発明のフッ素系有機基を含むノボラック系重合体の製造において、モノマーA群とモノマーB群との反応は、窒素雰囲気下で行われるのが望ましい。反応温度は50℃〜200℃、好ましくは80℃〜180℃の任意の温度を選択することができる。反応時間1〜48時間で高分子量のノボラック重合体を得ることが出来る。低分子量で保存安定性の高いノボラック重合体を得るには80℃〜150℃で反応時間1〜24時間がより好ましい。
【0110】
さらに本願のノボラック重合体は、OOBの吸収波長を調整する等のため、炭素原子数4〜8のシクロアルカン化合物(例えばシクロヘキサン)や、アダマンタン、ノルボルネン等の構造を有する化合物が第3成分として共重合していてもよい。
本願ノボラック重合体に共重合可能な化合物としては下記の(式8−1)〜(式8−6)の化合物が例示される。
【0112】
さらに本願の重合体(P)は、下記式(4−1)及び式(4−2)で表される繰り返し単位を含む、(メタ)アクリル重合体でもよい。
【0114】
式(4−1)及び式(4−2)中、
R
1及びR
2は、同一又は異なって、水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、
Q
1及びQ
2は、同一又は異なって、単結合、エステル結合(−C(=O)−O−若しくは−O−C(=O)−)又はアミド結合(−NH−CO−若しくは−CO−NH−)を表し、
X
2は、単結合、炭素原子数1〜6のアルキレン基又は炭素原子数6〜14のアリーレン基を表し、
R
1aは、水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基(a1)を表し、
n1は1〜3の整数を表し、m11は0〜2の整数を表す。
【0115】
式(4−1)及び式(4−2)で表される単位構造の、重合体(P)全体に対するモル比は、重合体(P)全体に対し、
式(4−1)の構造単位:30〜70モル%
式(4−2)の構造単位:20〜50モル%
であることが望ましい。
【0116】
式(4−1)が持つ芳香族基が、前記EUV露光光に含まれるDUV光を吸収する。R
1aの存在によりエーテル系溶剤への溶解性が向上する。式(4−2)が持つカルボキシル基により、レジストを露光後、現像時にアルカリ性水溶液を用いる場合、重合体(P)がアルカリ性水溶液に可溶となる。
【0117】
炭素原子数6〜14のアリーレン基としては、例えばフェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、ビフェニレン基が挙げられる。
【0118】
Q
1及びQ
2は好ましくは、同一又は異なって、単結合又はエステル結合(−C(=O)−O−若しくは−O−C(=O)−)である。
【0119】
R
1及びR
2は好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基又は1,1−ジエチル−n−プロピル基から選ばれ、さらに好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基から選ばれる。
【0120】
X
2は、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、フェニレン基又はビフェニレン基であるが、最も好ましいのは単結合である。
【0121】
R
1aは、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、1−メチルn−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基、1,1−ジエチル−n−プロピル基、2−メチル−n−プロピル基、2,2‘−ジメチル−n−プロピル基であるが、最も好ましいのはt−ブチル基である。
【0122】
m11は、前記記載の理由により、レジスト中に存在する光酸発生剤の過剰な活性化を防ぎ、良好なレジストパターンを形成させる観点、重合体(P)の製造コストの観点から、好ましくは0である。
【0123】
さらに前記重合体(P)は、式(4−1)及び式(4−2)に加え、さらに下記式(3)で表される単位構造を含んでもよい。
【0125】
式(3)中、
R
3は、水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、
Q
3は、単結合、エステル結合(−C(=O)−O−若しくは−O−C(=O)−)又はアミド結合(−NH−CO−若しくは−CO−NH−)を表し、
X
3は、単結合、炭素原子数1〜6のアルキレン基又は炭素原子数6〜14のアリーレン基を表し、
R
3aは、同一又は異なって、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアシル基を表す。
【0126】
炭素原子数1〜10のアルキル基としては、前記記載のアルキル基が挙げられる。
【0127】
炭素原子数1〜6のアルキレン基としては、前記記載のアルキレン基が挙げられる。
【0128】
炭素原子数6〜14のアリーレン基としては、前記記載のアリーレン基が挙げられる。
【0129】
炭素原子数1〜4のアシル基としては、メタノイル基、エタノイル基、プロパノイル基又はブタノイル基が挙げられる。
【0130】
R
3は好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基又はt−ブチル基であり、特に好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基である。
【0131】
Q
3は、好ましくは、単結合又はエステル結合(−C(=O)−O−若しくは−O−C(=O)−)である。
【0132】
X
3は好ましくは、単結合、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基である。
【0133】
R
3aは好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1−メチル−n−プロピル基、2−メチル−n−プロピル基、メタノイル基又はエタノイル基の中から選ばれる組み合わせである。
【0134】
式(3)の単位構造を有する重合体(P)は、その側鎖が持つ塩基性の特性により、レジストの形状調節を行なうことができる。すなわち、本願組成物の下部に使用されるレジスト中に存在する酸との相互作用により、露光現像後のレジスト形状の制御(露光、現像後のレジスト形状は矩形が好ましい)が可能になる。式(3)の単位構造を含む重合体(P)を含む本願組成物は、後述する塩基性化合物を後添加せずにそのまま使用しても良好なレジスト形状制御が可能であるが、必要に応じて式(3)の単位構造を有する重合体(P)を含む組成物中に塩基性化合物をさらに含んでもよい。
【0135】
そのため、式(3)の単位構造の重合体(P)全体に対するモル比は多くある必要はなく、重合体(P)全体に対し0.1〜50モル%、さらに好ましくは0.1〜30モル%、さらに好ましくは0.1〜20モル%、さらに好ましくは0.1〜10モル%である。
【0136】
前記重合体(P)は、式(1)及び式(2)に加え、必要に応じてさらに下記式(4)で表される単位構造を含むことが望ましい。
【0138】
式(4)中、
R
4は、水素原子又は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、
Q
4は、単結合、エステル結合(−C(=O)−O−若しくは−O−C(=O)−)又はアミド結合(−NH−CO−若しくは−CO−NH−)を表し、
R
4aは、水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基又は水素原子の一部若しくは全部が上記アルキル基で置換されていてもよい炭素原子数6〜14のアリール基を表す。
【0139】
ここで言う「上記アルキル基」とは、「水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基」のことである。
【0140】
炭素原子数1〜10のアルキル基としては、前記記載のアルキル基が挙げられ、当該アルキル基は水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい。
【0141】
炭素原子数6〜14のアリール基としては、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基が挙げられる。
【0142】
R
4は、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基又はt−ブチル基であるが、特に好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基である。
【0143】
Q
4は、好ましくは単結合又はエステル結合(−C(=O)−O−若しくは−O−C(=O)−)である。
【0144】
R
4aは、好ましくは下記式(5)で表されるフッ素原子を含む1価の有機基構造、モノ(トリフルオロメチル)フェニル基又はビス(トリフルオロメチル)フェニル基である。
【0145】
水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基は、下記式(5):
【化54】
式(5)中、W
1とW
2は各々独立して水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基又はモノフルオロメチル基を表し、w
3は水素原子、フッ素原子又はそれらの組み合わせを表し、W
1、W
2又はw
3中、少なくとも1つは上記フッ素を含む有機基又はフッ素原子であり、m10は0〜9の整数を表し、式(5)中に含まれる炭素原子の数の最大値は10であるものが好ましい。
【0146】
式(5)で表される構造の具体例は、下記式(5−1)〜式(5−20)で表される。
【0148】
これらの中でも、式(5−1)〜式(5−7)又は式(5−15)〜式(5−17)で表される構造が好ましく、式(5−4)で表される構造が特に好ましい。
【0149】
式(4)で表される単位構造は、レジストの形状制御、エーテル化合物又はケトン化合物への重合体(P)の溶解性を向上させるために加えられる。特にネガ型レジストの場合、EUV又は電子線光が照射されることで、R
4aで示される側鎖より発生する2次電子がレジストの形状制御に有効であることを見出した。
【0150】
本願の組成物をEUVレジスト用上層膜として用いる場合、式(4)で表される単位構造はフッ素原子を含むが、フッ素原子はEUV光を吸収することが知られている。このため重合体(P)中に式(4)の単位構造を多く含むことは望ましくない。式(4)の重合体(P)全体に対するモル比は、重合体(P)全体に対し0.1〜40モル%、好ましくは0.1〜30モル%、さらに好ましくは0.1〜20モル%、さらに好ましくは0.1〜10モル%である。
【0151】
さらに本願組成物の前記のような理由により、前記重合体(P)は、前記式(4−1)及び前記式(4−2)に加え、必要に応じてさらに前記式(3)及び前記式(4)で表される単位構造を含むことが望ましい。
【0152】
さらに本願のアクリル重合体は、上記以外の他の(メタ)アクリル化合物がさらに共重合していてもよい。
【0153】
((メタ)アクリル重合体(P)の製造方法)
前記に記載の単位構造を有する重合体(P)を製造する方法を以下に詳述する。
【0154】
本願の重合体(P)の製造方法は下記式(4−1−a)及び式(4−2−a)で表される化合物を、重合体(P)全体に対し、好ましくは、
式(4−1−a)で表される化合物:30〜70モル%
式(4−2−a)で表される化合物:20〜50モル%
の割合で、反応用溶媒中で反応させる工程を含む。
【0156】
式(4−1−a)又は式(4−2−a)中、
R
1、R
2、X
2、R
1a、n1及びm1の定義及び好ましい範囲は前記記載の通りである。
【0157】
前記式(1−a)で表される好ましい化合物の具体例としては、式(1−1−1)〜式(1−1−33)が挙げられる。
【0160】
前記式(2−a)で表される好ましい化合物の具体例としては、式(2−1−1)〜式(2−1−4)が挙げられる。
【0162】
重合体(P)の製造方法は、必要に応じて前記式(1−a)及び前記式(2−a)に加え、さらに下記式(3−a)又は/及び式(4−a)で表される化合物を、重合体(P)全体に対し、好ましくは、
式(4−1−a)で表される化合物:30〜70モル%
式(4−2−a)で表される化合物:20〜50モル%
式(3−a)又は/及び式(4−a)で表される化合物:0.1〜40モル%
の割合で、反応用溶媒中で反応させる工程を含む。
【0164】
式(3−a)又は式(4−a)中、
R
3、R
4、X
3、X
4、R
3a及びR
4aの定義及び好ましい範囲は前記記載の通りである。
【0165】
前記式(3−a)で表される好ましい化合物の具体例としては、式(3−2−1)〜式(3−2−20)が挙げられる。
【0167】
前記式(4−a)で表される好ましい化合物の具体例としては、式(4−2−1)〜式(4−2−11)が挙げられる。
【0169】
上記フッ素系有機基を含むアクリル又はメタクリル重合体の合成方法としては、一般的なアクリル重合体又はメタクリル重合体の合成方法である、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合などの方法により合成することができる。その形態は溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合など種々の方法が可能である。
【0170】
重合時に使用される重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩等が用いられる。
重合時に用いられる溶媒としては、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2ーヒドロキシー3ーメチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等が用いることができる。
【0171】
反応条件は50℃〜200℃で、1時間〜48時間攪拌反応を行うことで、フッ素系有機基を含む(メタ)アクリル重合体が得られる。
【0172】
本発明に用いられる重合体(P)のGPC(Gel Permeation Chromatography、ゲル浸透クロマトグラフィー)法で測定した重量平均分子量は、使用する塗布溶剤、溶液粘度等により変動するが、ポリスチレン換算で例えば800〜10000、好ましくは900〜8000である。重量平均分子量が800以下の場合には、本願の重合体を使用したレジスト上層膜がフォトレジスト中に拡散しリソグラフィー性能を悪化させる場合が生じる。重量平均分子量が10000以上の場合には、形成されるレジスト上層膜のフォトレジスト用現像液に対する溶解性が不十分となり、現像後に残渣が存在する場合が生じる。
【0173】
上記重合体(P)のレジスト上層膜形成組成物における固形分中の含有量は、20質量%以上、例えば20〜100質量%、又は30〜100質量%、又は50〜90質量%、又は60〜80質量%である。
【0174】
本発明のレジスト上層膜形成組成物の固形分は、0.1〜50質量%であり、好ましくは0.3〜30質量%である。固形分とはレジスト上層膜形成組成物から溶剤成分を取り除いたものである。
【0175】
このようにして得られた重合体(P)を含む溶液は、レジスト上層膜形成組成物の調製にそのまま用いることができる。また、フッ素系有機基を有する重合体をメタノール、エタノール、酢酸エチル、ヘキサン、トルエン、アセトニトリル、水等の貧溶剤、もしくはそれらの混合溶媒に沈殿単離させて回収して用いることもできる。
【0176】
フッ素系有機基を有する重合体を単離した後は、そのまま本願組成物に使用する溶剤に再溶解させて使用してもよいし、乾燥させた上で使用してもよい。乾燥させる場合の乾燥条件は、オーブンなどで40〜100℃にて6〜48時間が望ましい。該フッ素系有機基を有する重合体を回収後、炭素数4〜12のケトン化合物を含む溶剤に再溶解してレジスト上層膜組成物として使用することが出来る。
【0177】
本願のレジスト上層膜形成組成物は、溶剤としてさらに炭素原子数8〜16のエーテル化合物を含むことが望ましい。
【0178】
その場合には、本願組成物が含む(b)溶剤全体に対し、上記ケトン化合物の最大量が13質量%のため、上記エーテル化合物が(b)溶剤全体に対し占める割合の最大値は87質量%である。
【0179】
上記エーテル化合物としては、一般式では例えば以下の式(S−2)で表される。
【0181】
式(S−2)中、A
1とA
2は各々独立して、置換されていてもよい炭素原子数1〜15のアルキル基を表す。
【0182】
炭素原子数1〜15のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基、n−ウンデカニル基、n−ドデカニル基、n−トリデカニル基、n−テトラデカニル基、n−ペンタデカニル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。置換されていてもよい炭素原子数1〜15のアルキル基とは、これらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)で置換されていてもよい、の意味である。
【0183】
これらの中でも好ましい炭素原子数8〜16のエーテル化合物としては、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−tert−ブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジイソアミルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジオクチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテルが挙げられ、さらに好ましい溶媒としてはジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテルであり、最も好ましいのはジイソアミルエーテルである。
【0184】
これらのエーテル化合物を単独で、又は混合物として用いることができる。
【0185】
さらに、本願組成物に使用される溶剤としては、以下の飽和アルキルアルコール、芳香族アルコールが挙げられる。
【0186】
例えば飽和アルキルアルコールとしては、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、1−ブトキシ−2−プロパノール及びシクロヘキサノールが挙げられる。
【0187】
芳香族アルコールとしては、1−フェニルプロパノール、2−フェニルプロパノール、3−フェニルプロパノール、2−フェノキシエタノール、フェネチルアルコール、スチラリルアルコールが挙げられる。
【0188】
また、例えば本願発明の重合体の合成の都合上、上記炭素原子数8〜16のエーテル化合物と共に以下の有機溶剤が混合していてもよい。その溶剤は例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、または2種以上の組合せで使用される。
【0189】
本願組成物にこれらの溶剤が含まれる場合は、上記エーテル溶媒とこれらの溶剤の合計量が、(b)溶剤全体に対し最大87質量%となる。
【0190】
上記レジスト上層膜形成組成物は、上記重合体(P)及び上記ケトン化合物を含有し、更に酸化合物、塩基性化合物、架橋剤、架橋触媒、界面活性剤、レオロジー調整剤などを含むことが出来る。
【0191】
本発明のレジスト上層膜形成組成物は、リソグラフィー工程で下層に存在するレジストとの酸性度を一致させる為に、更に酸化合物を含むことができる。酸化合物はスルホン酸化合物又はスルホン酸エステル化合物を用いることができる。例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸及びノナフルオロ−1−ブタンスルホン酸等が挙げられる。この他にもサリチル酸、スルホサリチル酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸などの酸性化合物、及び/又は2、4、4、6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシラート、2−ニトロベンジルトシラート等の熱酸発生剤を配合する事が出来る。これらの中でも、本願組成物への溶解性の観点から、ドデシルベンゼンスルホン酸、ノナフルオロ−1−ブタンスルホン酸がより好ましい。配合量は全固形分100質量%当たり、通常0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%である。
【0192】
本発明のレジスト上層膜形成組成物には、リソグラフィー工程で下層に存在するレジストとの酸性度を一致させる為に、露光光(例えば、EUV照射、電子線照射等)により酸を発生する酸発生剤を添加する事が出来る。好ましい酸発生剤としては、例えば、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩系酸発生剤類、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン含有化合物系酸発生剤類、ベンゾイントシレート、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸系酸発生剤類等が挙げられる。上記酸発生剤の添加量は全固形分100質量%当たり通常0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%である。
【0193】
本発明のレジスト上層膜形成組成物は、塩基性化合物を含むことができる。塩基性化合物を添加することにより、レジストの露光時の感度調節を行うことができる。即ち、アミン等の塩基性化合物が露光時に光酸発生剤より発生された酸と反応し、レジスト下層膜の感度を低下させることで露光現像後のレジストの上部形状の制御(露光、現像後のレジスト形状は矩形が好ましい)が可能になる。
【0194】
塩基性化合物としては、アミンを例示することができる。
【0195】
アミン化合物としては、アンモニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、N−ベンジルジメチルアミン、N−ベンジルジエチルアミン、N−ベンジルメチルアミン、N−ベンジルエチルアミン、N−ベンジルイソプロピルアミン、N−tert−ブチルベンジルアミン、
ピリジン、4−メチルピリジン、4−エチルピリジン、4−イソプロピルピリジン、3−フルオロピリジン、4−ブロモピリジン、4−フルオロピリジン、4−ヨードピリジン、4−アミノピリジン、4−(ブロモメチル)ピリジン、4−シアノピリジン、4−メトキシピリジン、N−(4−ピリジル)ジメチルアミン、3,4−ジメチルピリジン、4−(メチルアミノ)ピリジン、2−ブロモ−5−ヨードピリジン、2−クロロ−4−ヨードピリジン、4−(アミノメチル)ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ナフチリジン、
ジエチルアミン、ジブチルアミン、N−tert−ブチルエチルアミン、N,N−ジエチルメチルアミン、N−エチルイソプロピルアミン、N−エチルメチルアミン、ジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン、N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、エチルアミン、
2−(ジメチルアミノ)エタノール、N−メチルジエタノールアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、トリエタノールアミン、2−ジエチルアミノエタノール、N−エチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−tert−ブチルジエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−プロパノール、2−(ジイソプロピルアミノ)エタノール、2−(ジメチルアミノ)イソブタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、
2,2,2−トリフルオロエチルアミン、トリフルオロアセトアミド、N−メチルトリフルオロアセトアミド、ビストリフルオロアセトアミド、N,N−ビス(トリフルオロアセチル)メチルアミン、N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、ペンタデカフルオロトリエチルアミン、
4−メチルモルホリン、4−エチルモルホリン、ビス(2−モルホリノエチル)エーテル、4−(2−アミノエチル)モルホリン、N−シアノメチルモルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、4−イソブチルモルホリン、4−アセチルモルホリン、N−(2−シアノエチル)モルホリン、N−(3−アミノプロピル)モルホリン、4−(3−クロロプロピル)モルホリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)モルホリン、4−(3−ヒドロキシプロピル)モルホリン、3−モルホリノ−1,2−プロパンジオール、1−モルホリノ−1−シクロヘキセン、
エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン(DAMP)、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMD)、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン(C11−ネオジアミン)、1,6−ヘキサンジアミン、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン(H12−MDA)、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−エチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−エチル−5−メチルシクロヘキシル)メタン(M−MECA)、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミンまたはIPDA)、2−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、4−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(NBDA)、3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDA)、1,8−メンタンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3−キシリレンジアミン、1,4−キシリレンジアミン、
ビス(2−アミノエチル)エーテル、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−2,9−ジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、5,8−ジオキサドデカン−3,10−ジアミン、
4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、1,3,5−トリス(アミノメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(アミノメチル)−シクロヘキサン、トリス(2−アミノエチル)アミン、トリス(2−アミノプロピル)アミン、トリス(3−アミノプロピル)アミン、
ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ジプロピレントリアミン(DPTA)、ビスヘキサメチレントリアミン(BHMT)、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン(N3−アミン)、N、N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン(N4−アミン)、N3−(3−アミノペンチル)−1,3−ペンタンジアミン、N5−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミンおよびN5−(3−アミノ−1−エチルプロピル)−2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、
N、N’−ビス(アミノプロピル)ピペラジン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)プロピルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)シクロヘキシルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)−2−エチルヘキシルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)ドデシルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)タロウアルキルアミン、
メチルアミン、エチルアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、1−ブチルアミン、2−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−メチル−1−ブチルアミン、3−メチル−2−ブチルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチル−1−ヘキシルアミン、ベンジルアミン、1−フェニルエチルアミン、2−フェニルエチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、ココアルキルアミン、C16〜C22−アルキルアミン、ソヤアルキルアミン、オレイルアミン、タロウアルキルアミン、
2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−(2−メトキシエトキシ)プロピルアミン、2(4)−メトキシフェニルエチルアミン、
N−メチル−1,2−エタンジアミン、N−エチル−1,2−エタンジアミン、N−ブチル−1,2−エタンジアミン、N−ヘキシル−1,2−エタンジアミン、N−ブチル−1,6−ヘキサンジアミン、N−シクロヘキシル−1,2−エタンジアミン、4−アミノメチルピペリジン、3−(4−アミノブチル)ピペリジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン(N−AEP)、N−(2−アミノプロピル)ピペラジン、
N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−プロパンジアミン、N−ブチル−1,3−プロパンジアミン、N−ヘキシル−1,3−プロパンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)−1,3−プロパンジアミン、N−ドデシル−1,3−プロパンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−プロパンジアミン、3−メチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−エチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−ブチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−ヘキシルアミノ−1−ペンチルアミン、3−(2−エチルヘキシル)アミノ−1−ペンチルアミン、3−ドデシルアミノ−1−ペンチルアミン、3−シクロヘキシルアミノ−1−ペンチルアミン、N−ココアルキル−1,3−プロパンジアミン、N−オレイル−1,3−プロパンジアミン、N−ソヤアルキル−1,3−プロパンジアミン、N−タロウアルキル−1,3−プロパンジアミン、ココアルキルジプロピレントリアミン、オレイルジプロピレントリアミン、タロウアルキルジプロピレントリアミン、オレイルトリプロピレンテトラミン、タロウアルキルトリプロピレンテトラミン、N,N−ジエチル−1,2−エタンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,4−ペンタンジアミン、
ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、2−エチル−1−ヘキシルアミン、ベンジルアミン、1−フェニルエチルアミン、2−フェニルエチルアミン、N−ヘキシル−1,2−エタンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)−1,2−エタンジアミン、N−シクロヘキシル−1,2−エタンジアミン、N−ブチル−1,3−プロパンジアミン、N−ヘキシル−1,3−プロパンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)−1,3−プロパンジアミン、N−ドデシル−1,3−プロパンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−プロパンジアミン、ココアルキルアミン、ソヤアルキルアミン、オレイルアミン、N−ココアルキル−1,3−プロパンジアミン、N−オレイル−1,3−プロパンジアミン、N−ソヤアルキル−1,3−プロパンジアミン等が挙げられるが、より好ましくはアンモニア、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、2−(ジメチルアミノ)エタノール、2,2,2−トリフルオロエチルアミン、ピリジン、4−メチルモルホリンが挙げられる。
【0196】
これらの中でも、本願組成物で使用される溶剤への溶解性の観点から、ジエチルアミン、ジブチルアミン又はトリエチルアミンが好ましい。
【0197】
さらに例えば、式(13−1)で示すアミノベンゼン化合物がある。
【0199】
式(13−1)中、U
1〜U
5はそれぞれ水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、又はアミノ基である。
【0200】
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
【0201】
中でも炭素原子数1〜5の直鎖アルキル基、分岐状アルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基等が好ましく挙げられる。
【0202】
上記化合物としては例えば以下の式(13−2)〜式(13−46)に例示される。
【0205】
また、トリエタノールアミン、トリブタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリノルマルプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリノルマルブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリノルマルオクチルアミン、トリイソプロパノールアミン、フェニルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、及びジアザビシクロオクタン等の3級アミンや、ピリジン及び4−ジメチルアミノピリジン等の芳香族アミンを挙げることができる。更に、ベンジルアミン及びノルマルブチルアミン等の1級アミンや、ジエチルアミン及びジノルマルブチルアミン等の2級アミンも挙げられる。これらの化合物は単独または二種以上の組み合わせで使用することが出来る。
【0206】
本発明のレジスト上層膜形成組成物には、上記以外に必要に応じて更なるレオロジー調整剤、界面活性剤などを添加することができる。
【0207】
レオロジー調整剤は、主にレジスト上層膜形成組成物の流動性を向上させるための目的で添加される。具体例としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ブチルイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体、ジノルマルブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジノルマルブチルマレート、ジエチルマレート、ジノニルマレート等のマレイン酸誘導体、メチルオレート、ブチルオレート、テトラヒドロフルフリルオレート等のオレイン酸誘導体、またはノルマルブチルステアレート、グリセリルステアレート等のステアリン酸誘導体を挙げることができる。これらのレオロジー調整剤は、レジスト上層膜形成組成物の全組成物100質量%に対して通常30質量%未満の割合で配合される。
【0208】
本発明のレジスト上層膜形成組成物には、塗布性をさらに向上させ、表面むらをなくし、ピンホールやストリエーション等の発生を防ぐために、界面活性剤を配合することができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF301、EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製)、メガフアツクF171、F173(大日本インキ(株)製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンSー382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、フタージェントシリーズ((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明のレジスト上層膜形成組成物の全組成物100質量%当たり通常0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
【0209】
本発明ではEUVレジストを用いることができる。本発明におけるレジスト上層膜の下層に塗布されるEUVレジストとしてはネガ型、ポジ型いずれも使用できる。酸発生剤と酸により分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーからなる化学増幅型レジスト、アルカリ可溶性バインダーと酸発生剤と酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を変化させる低分子化合物からなる化学増幅型レジスト、酸発生剤と酸により分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーと酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を変化させる低分子化合物からなる化学増幅型レジスト、EUVによって分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーからなる非化学増幅型レジスト、EUVによって切断されアルカリ溶解速度を変化させる部位を有するバインダーからなる非化学増幅型レジストなどがある。
【0210】
例えばEUVレジストの材料系としては、メタクリレート系、PHS系、メタクリレートとヒドロキシスチレン(HS)両方を含有するハイブリット系等などがある。これらのEUVレジストを用いた場合も照射源を電子線としてレジストを用いた場合と同様にレジストパターンを形成することができる。
【0211】
本発明ではEB(電子線)レジストを用いることが出来る。本発明におけるレジスト上層膜の下層に塗布される電子線レジストとしてはネガ型フォトレジスト及びポジ型フォトレジストのいずれも使用できる。酸発生剤と酸により分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーからなる化学増幅型レジスト、アルカリ可溶性バインダーと酸発生剤と酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を変化させる低分子化合物からなる化学増幅型レジスト、酸発生剤と酸により分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーと酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を変化させる低分子化合物からなる化学増幅型レジスト、電子線によって分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーからなる非化学増幅型レジスト、電子線によって切断されアルカリ溶解速度を変化させる部位を有するバインダーからなる非化学増幅型レジストなどがある。
【0212】
本発明のレジスト上層膜形成組成物を使用して形成したレジスト上層膜を有するポジ型レジストの現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、N−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジーN−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンである。
【0213】
本発明では例えば、転写パターンを形成する加工対象膜を有する基板上に、EUVレジスト下層膜を用いるか又は用いずに、EUVレジスト膜を形成する工程、該レジスト膜上にEUVレジスト上層膜形成組成物を塗布し焼成してEUVレジスト上層膜を形成する工程、該レジスト上層膜とレジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後に現像し該レジスト上層膜とレジスト膜を除去する工程、を含む方法により半導体装置を製造することができる。露光はEUV(波長13.5nm)により行われる。
【0214】
該レジスト上層膜の形成は、レジスト膜形成などと同様にスピン塗布法にて行われるのが一般的である。例えば東京エレクトロン社製スピンコーターに、加工対象基板(例えばシリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板等)にセットして、レジスト膜を該加工対象基板に形成し、該レジスト上層膜形成組成物(ワニス)を加工対象基板にスピン回転数700rpm〜3000rpmにて塗布後、ホットプレートにて50℃〜150℃で30〜300秒間焼成し、該レジスト上層膜が形成される。該レジスト上層膜の形成膜厚は3nm〜100nm、又は5nm〜100nm又は5nm〜50nmである。
【0215】
その後適切な露光光にてパターン形成後、レジスト現像液を用いて現像することで、レジストおよび該レジスト上層膜の不要部分を除去し、レジストパターンが形成される。形成されるレジスト上層膜のフォトレジスト用現像液に対する溶解速度としては、通常毎秒1nm以上であり、好ましくは毎秒3nm以上であり、より好ましくは毎秒10nm以上である。溶解速度がこれより小さい場合は、レジスト上層膜の除去に必要な時間が長くなり、生産性の低下をもたらすことがある。
【0216】
本発明のEUVレジスト上層膜形成組成物を適用する半導体装置は、基板上に、パターンを転写する加工対象膜と、レジスト膜と、レジスト上層膜が順に形成された構成を有する。このレジスト上層膜は、下地基板やEUVによって及ぼされる悪影響を低減することにより、ストレート形状の良好なレジストパターンを形成し、充分なEUV照射量に対するマージンを得ることができる。また本レジスト上層膜は、下層に形成されるレジスト膜と同等もしくはそれ以上の大きなウエットエッチング速度を有し、露光後のレジスト膜の不要な部分とともに、アルカリ現像液などで容易に除去可能である。
【0217】
また、半導体装置の加工対象基板は、ドライエッチング、ウエットエッチングいずれの工程によっても加工可能であり、該レジスト上層膜を用いることで良好に形成されるレジストパターンをマスクとし、ドライエッチングやウエットエッチングにて加工対象基板に良好な形状を転写することが可能である。
【0218】
本発明では例えば、転写パターンを形成する加工対象膜を有する基板上に、電子線レジスト下層膜を用いるか又は用いずに、電子線レジスト膜を形成する工程、該レジスト膜上に電子線レジスト上層膜形成組成物を塗布し焼成して電子線レジスト上層膜を形成する工程、該レジスト上層膜とレジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程、露光後に現像し該レジスト上層膜とレジスト膜を除去する工程、を含む方法により半導体装置を製造することができる。露光は電子線により行われる。該レジスト上層膜の形成は、上記EUV露光の場合と同様に行われる。
【0219】
さらに本願の組成物は、上記重合体(P)と溶剤として炭素原子数4〜12のケトン化合物とを混合する工程を経て製造される。重合体(P)を合成後、溶剤として炭素原子数4〜12のケトン化合物を添加し、自体公知の方法にて攪拌、混合し、精密フィルター(例えば、0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルター等)にて濾過して製造される。
【実施例】
【0220】
本明細書の下記合成例1乃至合成例11に示すポリマーの重量平均分子量(Mw)は、GPC(Gel Permeation Chromatography)法による測定結果である。測定には東ソー株式会社製GPC装置を用い、測定条件は下記のとおりである。また、本明細書の下記合成例に示す分散度は、測定された重量平均分子量、及び数平均分子量から算出される。
【0221】
測定装置:HLC−8320GPC〔商品名〕(東ソー株式会社製)
GPCカラム:TSKgel SuperMultipore HZ−N(P0009)〔商品名〕(東ソー株式会社製)
TSKgel SuperMultipore HZ−N(P0010)〔商品名〕(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.35ml/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー株式会社製)
【0222】
<合成例1>
反応容器中で、1,5−ジヒドロキシナフタレン(東京化成工業(株)製)3.5g、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)1.2g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)3.6g、p−トルエンスルホン酸一水和物0.43gをプロピレングリコールモノメチルエーテル33.2gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で4時間反応させ、ポリマー溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、褐色のポリマー(P−1)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量2300であった。
【0223】
重合体(P−1)は以下式(P−1)の構造を有すると推定される。
【化67】
【0224】
<合成例2>
反応容器中で、フロログルシノール(東京化成工業(株)製)7.5g、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)3.6g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)7.2g、p−トルエンスルホン酸一水和物2.36gをプロピレングリコールモノメチルエーテル31.05gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で6時間反応させ、重合体溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、褐色の重合体(P−2)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量1700であった。
【0225】
重合体(P−2)は以下式(P−2)の構造を有すると推定される。
【化68】
【0226】
<合成例3>
反応容器中で、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(製品名:TEP−DF、旭有機材工業(株)製)5.0g、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)0.34g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)5.46g、p−トルエンスルホン酸一水和物1.0gをプロピレングリコールモノメチルエーテル17.7gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で4時間反応させ、重合体溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、黄色の重合体(P−3)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量4800であった。
【0227】
重合体(P−3)は以下式(P−3)の構造を有すると推定される。
【化69】
【0228】
<合成例4>
反応容器中で、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(東京化成工業(株)製)5.0g、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)0.34g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)5.33g、p−トルエンスルホン酸一水和物0.5gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート44.8gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で4時間反応させ、重合体溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、黒色の重合体(P−4)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量2449であった。
【0229】
重合体(P−4)は以下式(P−4)の構造を有すると推定される。
【化70】
【0230】
<合成例5>
4−tert−ブチルスチレン(東京化成工業(株)製)20.00g、メタクリル酸(東京化成工業(株)製)7.16gを乳酸エチル182gに溶解させた溶液を加熱還流した。加熱還流後の溶液に、アゾビスイソブチロニトリル1.71gを乳酸エチル78.0gに溶解させた溶液をゆっくり滴下し、滴下後、160℃にて加熱還流して24時間反応させ、重合体を含有する溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、白色重合体(P−5)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量1800であった。
【0231】
重合体(P−5)は以下式(P−5)の構造を有すると推定される。
【化71】
【0232】
<合成例6>
4−tert−ブチルスチレン(東京化成工業(株)製)20.00g、メタクリル酸(東京化成工業(株)製)8.60g及びN−イソプロピルアクリルアミド(東京化成工業(株)製)2.82gを乳酸エチル211gに溶解させた溶液を加熱還流した。加熱還流後の溶液に、アゾビスイソブチロニトリル2.05gを乳酸エチル90.4gに溶解させた溶液をゆっくり滴下し、滴下後、160℃にて加熱還流して24時間反応させ、重合体を含有する溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、黄白色重合体(P−6)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量2500であった。
【0233】
重合体(P−6)は以下式(P−6)の構造を有すると推定される。
【化72】
【0234】
<合成例7>
4−tert−ブチルスチレン(東京化成工業(株)製)20.00g、メタクリル酸(東京化成工業(株)製)8.60g及びメタクリル酸1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル(東京化成工業(株)製)5.89gを乳酸エチル230gに溶解させた溶液を加熱還流した。加熱還流後の溶液に、アゾビスイソブチロニトリル2.05gを乳酸エチル98.7gに溶解させた溶液をゆっくり滴下し、滴下後、160℃にて加熱還流して24時間反応させ、重合体を含有する溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、白色重合体(P−7)を得た。GPC分析を行ったところ、重量平均分子量2600であった。
【0235】
重合体(P−7)は以下式(P−7)の構造を有すると推定される。
【化73】
【0236】
<合成例8>
反応容器中で、1,5−ジヒドロキシナフタレン(東京化成工業(株)製)5.0g、3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)6.99g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)1.5g、p−トルエンスルホン酸一水和物0.62gをプロピレングリコールモノメチルエーテル42.37gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で4時間反応させ、重合体溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、黒色の重合体(P−8)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量4750であった。
【0237】
重合体(P−8)は以下式(P−8)の構造を有すると推定される。
【化74】
【0238】
<合成例9>
反応容器中で、1,5−ジヒドロキシナフタレン(東京化成工業(株)製)4.0g、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)1.20g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)3.6g、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)0.21g、p−トルエンスルホン酸一水和物0.49gをプロピレングリコールモノメチルエーテル22.29gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で4時間反応させ、重合体溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、黒色の重合体(P−9)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量2400であった。
【0239】
重合体(P−9)は以下式(P−9)の構造を有すると推定される。
【化75】
【0240】
<合成例10>
反応容器中で、1,5−ジヒドロキシナフタレン(東京化成工業(株)製)4.0g、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)1.20g、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)3.6g、2,3−(メチレンジオキシ)ベンズアルデヒド(東京化成工業(株)製)0.19g、p−トルエンスルホン酸一水和物0.49gをプロピレングリコールモノメチルエーテル22.21gに加え溶解した。反応容器を窒素置換後、容器中の混合物を、140℃で4時間反応させ、重合体溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、黒色の重合体(P−10)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量3300であった。
【0241】
重合体(P−10)は以下式(P−10)の構造を有すると推定される。
【化76】
【0242】
<合成例11>
4−tert−ブチルスチレン(東京化成工業(株)製)20.00g、メタクリル酸(東京化成工業(株)製)7.16gを乳酸エチル182gに溶解させた溶液を加熱還流した。加熱還流後の溶液に、アゾビスイソブチロニトリル0.85gを乳酸エチル78.0gに溶解させた溶液をゆっくり滴下し、滴下後、160℃にて加熱還流して24時間反応させ、重合体を含有する溶液を得た。この反応溶液を水/メタノール混合溶媒に沈殿させ、白色重合体(P−5)を得た。GPC分析を行ったところ、得られた重合体は重量平均分子量4000であった。
【0243】
重合体(P−5)は上記式(P−5)の構造を有すると推定される。
【0244】
(実施例1)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0245】
(実施例2)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0246】
(実施例3)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0247】
(実施例4)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0248】
(実施例5)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0249】
(実施例6)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0250】
(実施例7)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0251】
(実施例8)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0252】
(実施例9)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0253】
(実施例10)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0254】
(実施例11)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0255】
(実施例12)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0256】
(実施例13)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0257】
(実施例14)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0258】
(実施例15)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0259】
(実施例16)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0260】
(実施例17)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0261】
(実施例18)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0262】
(実施例19)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0263】
(実施例20)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0264】
(実施例21)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0265】
(実施例22)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0266】
(実施例23)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0267】
(実施例24)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0268】
(実施例25)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0269】
(実施例26)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0270】
(実施例27)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0271】
(実施例28)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0272】
(実施例29)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0273】
(実施例30)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0274】
(実施例31)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0275】
(実施例32)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0276】
(実施例33)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0277】
(実施例34)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0278】
(実施例35)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0279】
(実施例36)
上記合成例3で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0280】
(実施例37)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0281】
(実施例38)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0282】
(実施例39)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0283】
(実施例40)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0284】
(実施例41)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0285】
(実施例42)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0286】
(実施例43)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0287】
(実施例44)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0288】
(実施例45)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0289】
(実施例46)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0290】
(実施例47)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0291】
(実施例48)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0292】
(実施例49)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0293】
(実施例50)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0294】
(実施例51)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0295】
(実施例52)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0296】
(実施例53)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0297】
(実施例54)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0298】
(実施例55)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0299】
(実施例56)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0300】
(実施例57)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0301】
(実施例58)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0302】
(実施例59)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0303】
(実施例60)
上記合成例5で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0304】
(実施例61)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0305】
(実施例62)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0306】
(実施例63)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0307】
(実施例64)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0308】
(実施例65)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0309】
(実施例66)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0310】
(実施例67)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0311】
(実施例68)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0312】
(実施例69)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0313】
(実施例70)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0314】
(実施例71)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0315】
(実施例72)
上記合成例6で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0316】
(実施例73)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ブタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0317】
(実施例74)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0318】
(実施例75)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0319】
(実施例76)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0320】
(実施例77)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2−デカノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0321】
(実施例78)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0322】
(実施例79)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−ヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0323】
(実施例80)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0324】
(実施例81)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−メチル−2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0325】
(実施例82)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、5−ノナノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0326】
(実施例83)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、シクロペンタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0327】
(実施例84)
上記合成例7で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0328】
(実施例85)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル17.46g、2−オクタノン1.94gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0329】
(実施例86)
上記合成例1で得られた重合体0.59g、ドデシルベンゼンスルホン酸0.01gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0330】
(実施例87)
上記合成例1で得られた重合体0.59g、ノナフルオロ−1−ブタンスルホン酸0.01gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0331】
(実施例88)
上記合成例1で得られた重合体0.59g、トリエチルアミン0.01gにジイソアミルエーテル18.43g、2−オクタノン0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0332】
(実施例89)
上記合成例11で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル19.21g、2−ブタノン0.19gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0333】
(比較例1)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル18.43g、4−メチル−2−ペンタノール0.97gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0334】
(比較例2)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル17.46g、4−メチル−2−ペンタノール1.94gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0335】
(比較例3)
上記合成例1で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル16.49g、2−オクタノン2.91gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0336】
(比較例4)
ポリヒドロキシスチレン樹脂(市販品、重量平均分子量は8,000)0.6gを4−メチル−2−ペンタノール19.4gに溶解させ、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0337】
(比較例5)
上記合成例2で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル19.40gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト上層膜形成組成物とした。
【0338】
(比較例6)
上記合成例4で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル19.40gを加え溶解した。その後孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、リソグラフィー用レジスト上層膜形成組成物とした。
【0339】
(比較例7)
上記合成例11で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル19.40gを加え溶解させようとしたが、ジイソアミルエーテルに重合体が完全に溶解しなかったため、レジスト上層膜形成組成物を得られなかった。
【0340】
(比較例8)
上記合成例11で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル19.34g、2−ブタノン0.06gを加え溶解させようとしたが、ジイソアミルエーテルに重合体が完全に溶解しなかったため、レジスト上層膜形成組成物を得られなかった。
【0341】
(比較例9)
上記合成例11で得られた重合体0.6gにジイソアミルエーテル19.26g、2−ブタノン0.14gを加え溶解させようとしたが、ジイソアミルエーテルに重合体が完全に溶解しなかったため、レジスト上層膜形成組成物を得られなかった。
【0342】
(実験例1)
下記式(14)で表される共重合を含み、さらに添加物として下記式(15)で表される架橋剤、及びピリジニウム−p−トルエンスルホネートを含むレジスト下層膜形成組成物を用意した。
【0343】
【化77】
【0344】
【化78】
【0345】
〔レジストのレジスト上層膜形成組成物への不溶性確認試験〕
EUVレジスト溶液(ヒドロキシスチレン(HS)含有レジスト)を、スピナーを用いて塗布した。ホットプレート上で、100℃で1分間加熱することによりレジスト膜を形成し、膜厚測定を行なった。実施例1〜実施例88及び比較例1〜3のレジスト上層膜形成組成物をスピナーを用いてレジスト膜上に塗布し、ホットプレート上で、100℃で1分間加熱後、レジスト上層膜上に市販のアルカリ性現像液(東京応化工業株式会社製、製品名:NMD−3)を液盛りして60秒放置し、3000rpmで回転させながら30秒間純水でリンスを行った。リンス後、100℃で60秒間ベークし、膜厚測定を行なった。
【0346】
レジストの膜べりの程度を表1のように判定した。膜べり量が初期膜厚に対し10%以下の場合をOK、10%より多い場合をNGと表す。
【0347】
本願の組成物を用いた場合、下層レジストの膜べり量が少ないことが分かった。これはレジスト上層膜の適用性として重要な特性である。
【0348】
〔表1〕
表1 レジスト不溶性確認試験
――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例1 OK
実施例2 OK
実施例3 OK
実施例4 OK
実施例5 OK
実施例6 OK
実施例7 OK
実施例8 OK
実施例9 OK
実施例10 OK
実施例11 OK
実施例12 OK
実施例13 OK
実施例14 OK
実施例15 OK
実施例16 OK
実施例17 OK
実施例18 OK
実施例19 OK
実施例20 OK
実施例21 OK
実施例22 OK
実施例23 OK
実施例24 OK
実施例25 OK
実施例26 OK
実施例27 OK
実施例28 OK
実施例29 OK
実施例30 OK
実施例31 OK
実施例32 OK
実施例33 OK
実施例34 OK
実施例35 OK
実施例36 OK
実施例37 OK
実施例38 OK
実施例39 OK
実施例40 OK
実施例41 OK
実施例42 OK
実施例43 OK
実施例44 OK
実施例45 OK
実施例46 OK
実施例47 OK
実施例48 OK
実施例49 OK
実施例50 OK
実施例51 OK
実施例52 OK
実施例53 OK
実施例54 OK
実施例55 OK
実施例56 OK
実施例57 OK
実施例58 OK
実施例59 OK
実施例60 OK
実施例61 OK
実施例62 OK
実施例63 OK
実施例64 OK
実施例65 OK
実施例66 OK
実施例67 OK
実施例68 OK
実施例69 OK
実施例70 OK
実施例71 OK
実施例72 OK
実施例73 OK
実施例74 OK
実施例75 OK
実施例76 OK
実施例77 OK
実施例78 OK
実施例79 OK
実施例80 OK
実施例81 OK
実施例82 OK
実施例83 OK
実施例84 OK
実施例85 OK
実施例86 OK
実施例87 OK
実施例88 OK
比較例1 NG
比較例2 NG
比較例3 NG
――――――――――――――――――――――――――――――――
【0349】
〔PTDプロセスへの適用試験〕
本願の実施例1〜実施例88で調製されたレジスト上層膜形成組成物溶液を、スピナーを用いてウエハ上に塗布し、ホットプレート上で、100℃で1分間加熱し、レジスト上層膜を形成し、膜厚測定を行なった(膜厚A:レジスト上層膜の膜厚)。そのレジスト上層膜上に市販のアルカリ性現像液(東京応化工業株式会社製、製品名:NMD−3)を液盛りして60秒放置し、3000rpmで回転させながら30秒間純水でリンスを行った。リンス後、100℃で60秒間ベークし、膜厚測定を行なった(膜厚B)。膜厚Bが0nmの場合、現像液によってレジスト上層膜は除去出来たと言える。これは本願組成物が、PTDプロセス用レジスト上層膜として適用可能であることを示す(〔表2〕)。
【0350】
〔表2〕
表2 膜厚測定
――――――――――――――――――――――――――――――――
膜厚A(nm) 膜厚B(nm)
実施例1 30 0
実施例2 30 0
実施例3 30 0
実施例4 30 0
実施例5 30 0
実施例6 30 0
実施例7 30 0
実施例8 30 0
実施例9 30 0
実施例10 30 0
実施例11 30 0
実施例12 30 0
実施例13 30 0
実施例14 30 0
実施例15 30 0
実施例16 30 0
実施例17 30 0
実施例18 30 0
実施例19 30 0
実施例20 30 0
実施例21 30 0
実施例22 30 0
実施例23 30 0
実施例24 30 0
実施例25 30 0
実施例26 30 0
実施例27 30 0
実施例28 30 0
実施例29 30 0
実施例30 30 0
実施例31 30 0
実施例32 30 0
実施例33 30 0
実施例34 30 0
実施例35 30 0
実施例36 30 0
実施例37 30 0
実施例38 30 0
実施例39 30 0
実施例40 30 0
実施例41 30 0
実施例42 30 0
実施例43 30 0
実施例44 30 0
実施例45 30 0
実施例46 30 0
実施例47 30 0
実施例48 30 0
実施例49 30 0
実施例50 30 0
実施例51 30 0
実施例52 30 0
実施例53 30 0
実施例54 30 0
実施例55 30 0
実施例56 30 0
実施例57 30 0
実施例58 30 0
実施例59 30 0
実施例60 30 0
実施例61 30 0
実施例62 30 0
実施例63 30 0
実施例64 30 0
実施例65 30 0
実施例66 30 0
実施例67 30 0
実施例68 30 0
実施例69 30 0
実施例70 30 0
実施例71 30 0
実施例72 30 0
実施例73 30 0
実施例74 30 0
実施例75 30 0
実施例76 30 0
実施例77 30 0
実施例78 30 0
実施例79 30 0
実施例80 30 0
実施例81 30 0
実施例82 30 0
実施例83 30 0
実施例84 30 0
実施例85 30 0
実施例86 30 0
実施例87 30 0
実施例88 30 0
――――――――――――――――――――――――――――――――
【0351】
〔NTDプロセスへの適用試験〕
本発明の実施例1〜実施例88、比較例4で調製されたレジスト上層膜形成組成物溶液を、スピナーを用いてウエハ上に塗布し、ホットプレート上で、100℃で1分間加熱し、レジスト上層膜を形成し、膜厚測定を行なった(膜厚A:レジスト上層膜の膜厚)。そのレジスト上層膜上にNTDプロセスにて良く用いられる酢酸ブチル(溶媒現像液)を液盛りして60秒放置し、3000rpmで回転させた。その後、100℃で60秒間ベークし、膜厚測定を行なった(膜厚C)。膜厚Cが0nmの場合、溶媒現像液によってレジスト上層膜は除去出来たと言える。これは本願組成物が、NTDプロセス用レジスト上層膜として適用可能であることを示す(〔表3〕)。
【0352】
〔表3〕
表3 膜厚測定
――――――――――――――――――――――――――――――――
膜厚A(nm) 膜厚C(nm)
実施例1 30 0
実施例2 30 0
実施例3 30 0
実施例4 30 0
実施例5 30 0
実施例6 30 0
実施例7 30 0
実施例8 30 0
実施例9 30 0
実施例10 30 0
実施例11 30 0
実施例12 30 0
実施例13 30 0
実施例14 30 0
実施例15 30 0
実施例16 30 0
実施例17 30 0
実施例18 30 0
実施例19 30 0
実施例20 30 0
実施例21 30 0
実施例22 30 0
実施例23 30 0
実施例24 30 0
実施例25 30 0
実施例26 30 0
実施例27 30 0
実施例28 30 0
実施例29 30 0
実施例30 30 0
実施例31 30 0
実施例32 30 0
実施例33 30 0
実施例34 30 0
実施例35 30 0
実施例36 30 0
実施例37 30 0
実施例38 30 0
実施例39 30 0
実施例40 30 0
実施例41 30 0
実施例42 30 0
実施例43 30 0
実施例44 30 0
実施例45 30 0
実施例46 30 0
実施例47 30 0
実施例48 30 0
実施例49 30 0
実施例50 30 0
実施例51 30 0
実施例52 30 0
実施例53 30 0
実施例54 30 0
実施例55 30 0
実施例56 30 0
実施例57 30 0
実施例58 30 0
実施例59 30 0
実施例60 30 0
実施例61 30 0
実施例62 30 0
実施例63 30 0
実施例64 30 0
実施例65 30 0
実施例66 30 0
実施例67 30 0
実施例68 30 0
実施例69 30 0
実施例70 30 0
実施例71 30 0
実施例72 30 0
実施例73 30 0
実施例74 30 0
実施例75 30 0
実施例76 30 0
実施例77 30 0
実施例78 30 0
実施例79 30 0
実施例80 30 0
実施例81 30 0
実施例82 30 0
実施例83 30 0
実施例84 30 0
実施例85 30 0
実施例86 30 0
実施例87 30 0
実施例88 30 0
比較例4 30 30
――――――――――――――――――――――――――――――――
【0353】
〔光学パラメーター試験〕
本発明の実施例1〜実施例88、比較例4で調製されたレジスト上層膜形成組成物溶液をそれぞれスピナーを用いて石英基板上に塗布した。ホットプレート上で、70℃で1分間加熱し、レジスト上層膜(膜厚30nm)を形成した。そして、これらのレジスト上層膜を、分光光度計を用い、波長200nm〜260nmでの吸収率を測定した。13.5nmでの透過率は元素組成比と膜密度の関係からシミュレーションにより計算した。DUV光の遮光性に関しては、200nm〜260nmの波長域において、吸収率の最大値が65%以上を良好、65%未満を不良とした。また、EUV光(13.5nm)の透過性は80%以上の透過率を良好として、80%未満を不良とした。各実施例のレジスト上層膜形成組成物から得られたレジスト上層膜は、比較例4及び比較例5のレジスト上層膜形成組成物から得られたレジスト上層膜よりも、DUV光の遮光性が優れた結果となった。又、比較例6のレジスト上層膜形成組成物から得られたレジスト上層膜よりも、EUV光の透過性が優れた結果となった(〔表4〕)。
【0354】
〔表4〕
表4 EUV透過性とDUV遮断性
――――――――――――――――――――――――――――――――
膜厚(nm) EUV光の透過性 DUV光の遮光性
実施例1 30 良好 良好
実施例2 30 良好 良好
実施例3 30 良好 良好
実施例4 30 良好 良好
実施例5 30 良好 良好
実施例6 30 良好 良好
実施例7 30 良好 良好
実施例8 30 良好 良好
実施例9 30 良好 良好
実施例10 30 良好 良好
実施例11 30 良好 良好
実施例12 30 良好 良好
実施例13 30 良好 良好
実施例14 30 良好 良好
実施例15 30 良好 良好
実施例16 30 良好 良好
実施例17 30 良好 良好
実施例18 30 良好 良好
実施例19 30 良好 良好
実施例20 30 良好 良好
実施例21 30 良好 良好
実施例22 30 良好 良好
実施例23 30 良好 良好
実施例24 30 良好 良好
実施例25 30 良好 良好
実施例26 30 良好 良好
実施例27 30 良好 良好
実施例28 30 良好 良好
実施例29 30 良好 良好
実施例30 30 良好 良好
実施例31 30 良好 良好
実施例32 30 良好 良好
実施例33 30 良好 良好
実施例34 30 良好 良好
実施例35 30 良好 良好
実施例36 30 良好 良好
実施例37 30 良好 良好
実施例38 30 良好 良好
実施例39 30 良好 良好
実施例40 30 良好 良好
実施例41 30 良好 良好
実施例42 30 良好 良好
実施例43 30 良好 良好
実施例44 30 良好 良好
実施例45 30 良好 良好
実施例46 30 良好 良好
実施例47 30 良好 良好
実施例48 30 良好 良好
実施例49 30 良好 良好
実施例50 30 良好 良好
実施例51 30 良好 良好
実施例52 30 良好 良好
実施例53 30 良好 良好
実施例54 30 良好 良好
実施例55 30 良好 良好
実施例56 30 良好 良好
実施例57 30 良好 良好
実施例58 30 良好 良好
実施例59 30 良好 良好
実施例60 30 良好 良好
実施例61 30 良好 良好
実施例62 30 良好 良好
実施例63 30 良好 良好
実施例64 30 良好 良好
実施例65 30 良好 良好
実施例66 30 良好 良好
実施例67 30 良好 良好
実施例68 30 良好 良好
実施例69 30 良好 良好
実施例70 30 良好 良好
実施例71 30 良好 良好
実施例72 30 良好 良好
実施例73 30 良好 良好
実施例74 30 良好 良好
実施例75 30 良好 良好
実施例76 30 良好 良好
実施例77 30 良好 良好
実施例78 30 良好 良好
実施例79 30 良好 良好
実施例80 30 良好 良好
実施例81 30 良好 良好
実施例82 30 良好 良好
実施例83 30 良好 良好
実施例84 30 良好 良好
実施例85 30 良好 良好
実施例86 30 良好 良好
実施例87 30 良好 良好
実施例88 30 良好 良好
比較例4 30 良好 不良
――――――――――――――――――――――――――――――――
【0355】
〔保存安定性試験〕
実施例15及び比較例5のレジスト上層膜形成組成物の調製直後の溶液と、35℃で1か月保存した後の溶液を、東京エレクトロン社製スピンコーターCLEAN TRACK LITHIUS Proを用い12インチシリコンウェハ上に塗布し、70℃で1分間加熱してレジスト上層膜をシリコンウェハ上に各々形成した。形成したレジスト上層膜上の80nm以上の欠陥数を、KLAテンコール社製ウェハ表面検査装置Surfscan SP2XPを用いて測定した。欠陥数が500個以下をOK、それより多い場合をNGと評価した。
【0356】
〔表5〕
表5 保存安定性試験
――――――――――――――――――――――――――――――――
調整直後の溶液 35℃で1か月保存した溶液
――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例15 OK OK
比較例5 OK NG
――――――――――――――――――――――――――――――――
【0357】
〔レジストパターンの形成及び評価(パターン間ブリッジ限界寸法評価)〕
実験例1で調整したレジスト下層膜を塗布した12インチシリコンウエハ上に、EUVレジスト溶液(ヒドロキシスチレン(HS)含有レジスト)をスピンコートし、加熱して膜厚30nmのレジスト膜を形成した。そのレジスト膜上に、本発明の実施例40、43及び44、ならびに比較例6で調製したレジスト上層膜形成組成物をそれぞれスピンコートし、70℃で1分間加熱して膜厚30nmのレジスト上層膜を形成した。その後、EUV露光装置(Exitech社製EUV Micro Exposure Tool(MS−13))を用い、NA=0.35、σ=0.36/0.68[クワドラポール(Quadrupole)]の条件でパターンマスクを介して露光した。露光後、PEB(Post Exposure Bake、露光後加熱)を行い、クーリングプレート上で室温まで冷却し、アルカリ性現像液にて現像、及び水にてリンスを行い、レジストパターンを形成した。
形成するレジストパターンの目的の線幅を26nmラインアンドスペースとし、最適フォーカス時における、露光量変化とレジストパターン間のスペース部に存在するブリッジ状残渣物(レジストパターン間ブリッジ)有無の関係について検討するために、レジストパターンブリッジが発生しない最少露光量におけるレジストパターン寸法(パターン間ブリッジ限界寸法)を測長SEM(装置名:CG−4000(日立ハイテクノロジーズ社製))により確認した。これにより、本発明に係るレジスト上層膜形成組成物を用いることで、低露光量領域でのレジストパターン間ブリッジを防止し、プロセスウィンドウが広いレジストパターンを形成することができるか否かを確認することができる。また、目的線幅である26nmラインアンドスペースにおけるレジストパターンの断面形状を、超高分解能SEM(装置名:S−4800(日立ハイテクノロジーズ社製)により確認した。レジストパターンの劣化有無の確認は、レジストパターンの断面形状から判断することができる。断面形状がストレートであれば、劣化は無いということになる。
得られたレジストパターンの、パターン間ブリッジ限界寸法とパターン断面形状の結果を、下記表6に示す。このパターン間ブリッジ限界寸法は大きいほど好ましい。すなわちレジストパターン幅が大きく、相対的にスペース幅が狭くなってもパターン間ブリッジが発生しない、ということを示している。実施例のパターン間ブリッジ限界寸法は、比較例より大きい値を示した。
【0358】
〔表6〕
表6 レジストパターンの形成評価結果
――――――――――――――――――――――――――――――――――
レジスト上層膜形成組成物 限界寸法 パターン断面形状
――――――――――――――――――――――――――――――――――
実施例40 29.7nm ストレート
実施例43 30.8nm ストレート
実施例44 30.7nm ストレート
比較例6 28.5nm ストレート
――――――――――――――――――――――――――――――――――